JP2016109458A - 円筒内壁面検査装置および円筒内壁面検査方法 - Google Patents

円筒内壁面検査装置および円筒内壁面検査方法 Download PDF

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千恵 豊田
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敏彦 塚田
靖彦 三和田
Yasuhiko Miwata
靖彦 三和田
大和 輿水
Yamato Koshimizu
大和 輿水
公也 青木
Kimiya Aoki
公也 青木
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Abstract

【課題】検査時間の増大を抑制し、欠陥の誤認識を低減することができる円筒内壁面検査装置および円筒内壁面検査方法を提供すること。【解決手段】反射光により撮像装置24が撮像する円筒12の内周面の領域を、円筒の深さ方向に走査するように撮像光学系40を移動させる移動機構50と、撮像装置が撮像する円筒の内周面の領域が、一つ前の走査位置で撮像装置が撮像する円筒の内周面の領域と重複するように、移動機構により撮像光学系を移動させるとともに、各走査位置において撮像装置が撮像するように制御する制御部30aと、各走査位置で撮像された複数の画像の各々について円筒の内周面の領域を表す円環部分を短冊状画像に変換する画像変換部30cと、短冊状画像の各々を一つ前の走査位置で撮像された画像について変換された短冊状画像と重複する領域で重ねた重畳画像を生成する画像生成部30dと、を含ませた。【選択図】図1

Description

本発明は、円筒内壁面検査装置および円筒内壁面検査方法に関する。
エンジンシリンダやピストンシリンダなどの円筒状の形状を有する部材は、円筒内部の密閉性を保持し、あるいは潤滑油の漏れを防止するために、円筒状の内壁面の傷やクラック、ピンホール等の有無を検査する必要がある。そのような検査を行う検査装置の一例として、従来、特許文献1に開示された円筒内壁面検査装置が知られている。
図5に、特許文献1に開示された円筒内壁面検査装置100を示す。円筒内壁面検査装置100では、検査対象物12が保持具14により保持され、規定位置に位置決めされると、複合レンズ28が検査対象物12の円筒孔H内に挿入されるように、移動機構(図示省略)により円筒内壁面検査装置100が移動する。
そして、光源16から照射された照明光は、照明用凸レンズ18、ビームスプリッタ20、絞り部26、凸レンズ部28A、反射鏡28B、および対物凸レンズ部28Cを介して、検査対象物12の円筒孔Hの内壁面に亘って照射される。そして、光源16からの照明光は、検査対象物12の円筒孔Hの内壁面にて反射され、対物凸レンズ部28Cを介して、反射鏡28Bに入射および反射して、凸レンズ部28A、絞り部26、ビームスプリッタ20、およびカメラ用凸レンズ22を介して撮像装置24に入射され、撮像装置24により、検査対象物の円筒孔H内が撮像される。円筒内壁面検査装置100では、凸面状の反射鏡28Bにより、円筒孔Hの内壁面に亘って広視野に撮像される。
円筒内壁面検査装置100では、複合レンズ28によって、金属光沢面である円筒内壁面の全周を一度に撮像可能となっている。この際、金属等の光沢面に垂直に光を当てると、光は垂直に正反射される。一方、円筒孔Hの内面に傷やクラック、ピンホールなどの欠陥部分があると、該欠陥部分の面の方向により正反射光が散乱するため、反射鏡28Bに入射する光量が減少し、結果として、撮像装置24により暗部(背景光)となって撮像される。
対物凸レンズ部28Cから円筒内壁面に垂直に照射される照明光の照明範囲の制約から、この光学系により1回で撮像される画像は、図6に示すように、全周を円環状に射影した検査画像TGである。したがって、深さ方向の撮像範囲は円筒孔H内の全検査範囲をカバーできないこともある。その場合は、円筒孔H内を深さ方向へ走査(スキャン)して複数の画像を撮像し、検査範囲全体の撮像を行っている。
特開2013−142596号公報
しかしながら、図6に示されるように、検査対象となる内壁面は検査画像TG中の円環部(円環画像CG、図6の明るい部分)だけであり、検査画像TGを用いた画像全体を走査して行う検査では、検査する必要のない部分(中央の暗い円状の部分)の処理に大半の時間を要することになり、検査時間が増大化してしまう。
また、実際の検査においては、レンズの傷や汚れなど撮像装置24の欠陥が検査画像TGに映り込んでしまう場合もある。この撮像装置24の欠陥に対しては、定期的な保守や清掃等により根本的な対策が施されるものの、欠陥の発生直後等においてこの欠陥の影響、つまり、検査対象物12の欠陥との誤認の可能性を低減することがより望ましい。
本発明は、上記事情を鑑みて成されたものであり、本発明の目的は、検査時間の増大を抑制し、欠陥の誤認識を低減することができる円筒内壁面検査装置および円筒内壁面検査方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の円筒内壁面検査装置は、検査対象である円筒内を撮像する撮像装置、前記円筒内を照明するための光源、前記光源からの照明光を前記円筒内であってかつ前記円筒と同軸な光となるように導光する導光部、および前記導光部によって導光された照明光を前記円筒の内周面に亘って反射させるとともに、前記内周面からの反射光を、前記撮像装置へ反射させる凸面状の反射鏡を備える撮像光学系と、前記反射光により前記撮像装置が撮像する前記円筒の内周面の領域を、前記円筒の深さ方向に走査するように前記撮像光学系を移動させる移動機構と、前記撮像装置が撮像する前記円筒の内周面の領域が、一つ前の走査位置で前記撮像装置が撮像する前記円筒の内周面の領域と重複するように、前記移動機構により前記撮像光学系を移動させるとともに、各走査位置において前記撮像装置が撮像するように制御する制御部と、各走査位置で撮像された複数の画像の各々について、前記画像における、前記円筒の内周面の領域を表す円環部分を、短冊状画像に変換する画像変換部と、前記短冊状画像の各々を、一つ前の走査位置で撮像された画像について変換された短冊状画像と重複する領域で重ねた重畳画像を生成する画像生成部と、を含むものである。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記画像変換部は、前記円環部分の外周側の画素分解能に合わせて内周側に画素を内挿することにより、前記円環部分を前記短冊状画像に変換するものである。
一方、上記目的を達成するために、請求項3に記載の円筒内壁面検査方法は、検査対象である円筒内を撮像する撮像装置、前記円筒内を照明するための光源、前記光源からの照明光を前記円筒内であってかつ前記円筒と同軸な光となるように導光する導光部、および前記導光部によって導光された照明光を前記円筒の内周面に亘って反射させるとともに、前記内周面からの反射光を、前記撮像装置へ反射させる凸面状の反射鏡を備える撮像光学系と、前記反射光により前記撮像装置が撮像する前記円筒の内周面の領域を、前記円筒の深さ方向に走査するように前記撮像光学系を移動させる移動機構と、を備えた円筒内壁面検査装置を用いた円筒内壁面検査方法であって、前記撮像装置が撮像する前記円筒の内周面の領域が、一つ前の走査位置で前記撮像装置が撮像する前記円筒の内周面の領域と重複するように、前記移動機構により前記撮像光学系を移動させるとともに、各走査位置において前記撮像装置が撮像するように制御し、各走査位置で撮像された複数の画像の各々について、前記画像における、前記円筒の内周面の領域を表す円環部分を、短冊状画像に変換し、前記短冊状画像の各々を、一つ前の走査位置で撮像された画像について変換された短冊状画像と重複する領域で重ねた重畳画像を生成するものである。
本発明に係る円筒内壁面検査装置および円筒内壁面検査方法によれば、検査時間の増大を抑制し、欠陥の誤認識を低減することができる、という効果を奏する。
実施の形態に係る円筒内壁面検査装置の構成の一例を示す概略構成図である。 実施の形態に係る複合レンズの構成の一例を示す概略構成図である。 実施の形態に係る短冊状画像、および撮像装置による撮像方法を説明するための図である。 実施の形態に係る欠陥検出処理の流れを示すフローチャートである。 従来技術に係る円筒内壁面検査装置の構成図である。 従来技術に係る円筒内壁面の検査画像を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態の一例を詳細に説明する。
図1は本発明の実施の形態に係る円筒内壁面検査装置の概略構成図である。図1に示すように、本実施の形態に係る円筒内壁面検査装置10は、円筒孔Hを有する検査対象物12を保持する保持具14と、円筒孔Hの内面を照明するための光源16と、光源16からの照明光の拡散を防止するよう集光する照明用凸レンズ18と、照明用凸レンズ18により集光された照明光を、円筒孔Hに導光し、かつ、検査対象物12の円筒孔Hと同軸な光となるように反射させるビームスプリッタ20と、ビームスプリッタ20を透過した光を集光するカメラ用凸レンズ22と、カメラ用凸レンズ22を介して、検査対象物12の円筒孔H内を撮像する撮像装置24と、ビームスプリッタ20により反射された照明光の開口を制限するための絞り部26と、ビームスプリッタ20により反射され、かつ、絞り部26により制限された照明光を集光して、照明光を検査対象物12の円筒孔Hの内壁面に亘って照射するとともに内壁面からの反射光を集光する複合レンズ52と、撮像装置24により撮像された画像に画像処理を施し、欠陥の検出を行うコンピュータ30とを備えている。さらに、円筒内壁面検査装置10は、上記各光学素子を備えた撮像光学系40を、図1の白抜矢印で示すY方向に移動させる移動機構50を備えている。なお、検査対象物12の円筒孔Hは、一例として、内壁面が金属面となっている。
また、円筒内壁面検査装置10では、光源16より照射される照明光が、円筒孔Hと同軸な照明となるように、円筒孔H内に照射される。これによって、光源16より照射される照明光の照射角度と円筒孔Hの内壁面にて反射されて撮像装置24に入射する反射光の入射角度とが略正反射となる。また、円筒内壁面検査装置10は、複合レンズ52を円筒孔Hの深さ方向に挿入するための移動機構50に固定されており、移動機構50により、複合レンズ52が検査対象物12の円筒孔Hの位置に移動したときに、円筒孔Hの深さ方向に挿入される。
絞り部26は、照明光の開口の大きさを調整可能に構成されている。たとえば、絞り部26は、人手により開口の大きさが調整可能な機構を有している。
図2に示すように、複合レンズ52は、ビームスプリッタ20により反射され、かつ、絞り部26により制限された照明光を集光する凸椀状の凸レンズ部52Aと、凸レンズ部52Aによって集光された照明光を円筒孔Hの内周面に亘って反射させるとともに、内周面からの反射光を、撮像装置24へ反射させる凸曲面状の反射鏡52Bと、反射鏡52Bにより反射された照明光を円筒孔Hの内周面に照射するとともに内壁面からの反射光を集光して受光するための、円筒孔Hの内周面に対向して設けられたトーリックレンズ52Cとを組み合わせて構成されている。凸曲面状の反射鏡52Bについては、たとえば、凸椀状の反射鏡が、複合レンズ52の下面(凸レンズ部52Aと反対側の面)に形成されている。
つぎに、円筒内壁面検査装置10の動作、作用について、より詳細に説明する。検査対象物12が保持具14により保持され、規定位置に位置決めされると、複合レンズ52が検査対象物12の円筒孔H内に挿入されるように、移動機構50により撮像光学系40が移動される。
そして、光源16から照射された照明光は、照明用凸レンズ18、ビームスプリッタ20、絞り部26、凸レンズ部52A、反射鏡52B、およびトーリックレンズ52Cを介して、検査対象物12の円筒孔Hの内周面に亘って照射される。そして、光源16からの照明光は、検査対象物12の円筒孔Hの内周面にて反射され、トーリックレンズ52Cを介して、反射鏡52Bに入射および反射して、凸レンズ部52A、絞り部26、ビームスプリッタ20、およびカメラ用凸レンズ22を介して撮像装置24に入射され、撮像装置24により、検査対象物12の円筒孔H内が撮像される。円筒内壁面検査装置10では、凸面状の反射鏡52Bにより、円筒孔Hの内周面に亘って広視野に撮像される。ただし、先述したように、円筒孔Hの深さ方向において照明光を円筒内壁面に垂直に照射できる照明範囲に制限があるので、撮像される領域は内壁面の一部であり、その結果、撮像された検査画像TGは、図6に示すように、円環画像CGを含む画像となる。
先述したように、金属等の光沢面に垂直に光を当てると、光は垂直に正反射される一方、円筒孔Hの内面に傷やクラック、ピンホールなどの欠陥部分(以下、「壁面欠陥DO」という場合がある)があると、壁面欠陥DOにより正反射光が散乱されるため、反射鏡52Bに入射する光量が減少し、撮像装置24により暗部(背景光)となって撮像される。
本実施の形態に係る円筒内壁面検査装置10では、この原理をより効果的に発現させるために、図2に示すように、ドーム状の反射鏡52Bで円周方向へ光を反射し、トーリックレンズ52Cで集光する光学系を採用している。トーリックレンズ52Cを採用することにより、検査対象面からの反射光のうち正反射成分だけでなく少し広がりを持って集光することができるため、内壁面に対する位置決めのロバスト性が向上する。
つまり、トーリックレンズ52Cによって、検査対象物12の円筒孔Hの内壁面に対する垂直から少し傾いた内壁面の反射光を集光し、反射鏡52Bを介して撮像装置24へ向かうようにする。これによって、検査対象物12の円筒孔Hの内壁面に垂直な光だけでなく、検査対象物12の円筒孔Hの内壁面に対する垂直方向から少しだけ傾いて入射する光も撮像装置24の撮像面で結像させることができる。したがって、円筒内壁面検査装置10が、検査対象物12の円筒孔Hの軸に対して少しだけ傾いている場合であっても、検査対象物12の円筒孔Hの内壁面での反射光が、反射鏡52Bを介して撮像装置24へ向かう。
また、本実施の形態に係る円筒内壁面検査装置10では、絞り部26の開口の大きさを変更することにより、開口絞りによる、検査対象物12の円筒孔Hの内壁面の反射光の拡散度合いを制御することができる。ここで、円筒孔Hの内壁面の反射光の拡散度合いは、検出する欠陥(たとえば、凹み)の度合いに対応するため、絞り部26の開口の大きさを調整することにより、検出感度を制御することができる。なお、本実施の形態に係る円筒内壁面検査装置10において、絞り部26は必須のものではなく、たとえば反射光の拡散度合いを制御する必要がない場合等においては、絞り部26を省略することができる。
コンピュータ30は、撮像装置24によって撮像された画像から、該画像の明暗(コントラスト)により欠陥候補を切り出し、欠陥であるか否かを判定(判別)することにより、欠陥の検出を行う。撮像装置24による撮像方法、欠陥候補の切り出し方法等の詳細は後述する。
つぎに、図3を参照して、本実施の形態に係る円筒内壁面検査装置10における円筒内壁面の撮像方法、および当該撮像方法によって撮像された画像を用いた円筒内壁面における壁面欠陥DOの検出方法(欠陥検出方法)について説明する。本実施の形態に係る円筒内壁面検査装置10を用いた欠陥検出方法は、従来技術に係る円筒内壁面検査装置100の欠陥検出方法に対して、検査画像TG(図6参照)の画像全体を走査することよる検査時間の増大、あるいは、レンズの傷や汚れなどによる撮像装置24の欠陥(以下、「光学系欠陥DP」という場合がある)と壁面欠陥DOとの誤認を抑制した欠陥検出方法となっている。
本実施の形態に係る円筒内壁面検査装置10では、移動機構50によって撮像光学系40を段階的に移動させつつ(走査させつつ)、検査対象物12の円筒孔Hの内壁面の深さ方向全体に亘る検査画像TGを取得する。つまり、たとえば、まず円筒孔Hの入り口付近の内壁周面に複合レンズ52を対向させて照明光を照射し、撮像装置24により撮像して検査画像TGを取得する。以後、一つ前の走査位置で撮像された検査画像TGの円環画像CGが表す円筒孔Hの内周面の領域と、当該走査位置で撮像された検査画像TGの円環画像CGが表す円筒孔Hの内周面の領域とが重複するように、移動機構50によって撮像光学系40を走査し、複合レンズ52によって照明しつつ撮像装置24により撮像して検査画像TGを取得していく。そして、たとえば、円筒孔Hの底面付近の内壁面まで撮像したときに撮像を終了する。撮像された検査画像TGは、たとえば、位置決めされた撮像光学系40の位置と対応させて、コンピュータ30内の記憶部(たとえば、図1の画像記憶部30b)等に記憶させてもよい。
円筒内壁面検査装置10では、撮像装置24によって撮像された検査画像TGから、円筒孔Hの内周面を表す円環部分である円環画像CGを切り出し、当該円環画像CGを短冊状の画像に変換し、図3(a)に示すような短冊状画像SGを生成する。短冊状画像SGは、円環画像CGを一部で切り離して展開したいわば展開画像である。
この際、円環画像CGの内周側と外周側では検査対象物12を撮像する際の画素分解能が異なる場合があるが、この場合には、たとえば、画素分解能が高い外周側に合わせて、内周側を引き延ばして短冊状にする。内周側を引き延ばす方法としては、一例として、周辺の画素値で、内周側に画素を内挿する方法がある。このように、円筒内壁面検査装置10で処理すべき画像を検査画像TGから変換された短冊状画像SGとすることにより、欠陥検出の画像処理が検査対象部分のみに対して行われることになるので、検査に要する時間が大幅に削減される。
さらに、本実施の形態に係る欠陥検出方法における撮像方法では、円筒孔Hの深さ方向に走査して内壁面を撮像する際に、画像間でオーバーラップする(重複する)部分を有するようにして撮像を行う。このようにオーバーラップさせて撮像した画像を画像処理することにより、壁面欠陥DOのコントラストを上げ、壁面欠陥DOの光学系欠陥DPとの誤認を抑制するようにしている。
すなわち、内壁面に存在する壁面欠陥DOは、撮像光学系40の走査に合わせて移動して撮像される一方、レンズ等の光学系の傷や汚れである光学系欠陥DPは、同様に走査、撮像された検査画像において、常に同じ位置に写り込む。オーバーラップさせて撮像した画像の該オーバーラップ部分を重ね合わせた画像(重畳画像)を生成すると、壁面欠陥DO部分の画素値が加算されるので、重ね合わせた画像の枚数分だけ壁面欠陥DO部分の画像のコントラストが強調される。一方、光学系欠陥DPは、一定の明るさで周期的に現れるので、円筒内壁面における傷等を光学系の傷等と判別して検出することが可能となる。
以下、図1、図3、図4を参照して、本実施の形態に係る欠陥検出処理の手順について、より詳細に説明する。図3は、短冊状画像、および撮像方法を説明するための図、図4は、本実施の形態に係る欠陥検出処理の手順を示すフローチャートである。
図3(b)は、本実施の形態に係る欠陥検出処理を説明するための概念図である。図3(b)は、検査対象物12の内壁、つまり円筒孔Hの壁面全体を展開した展開壁面OBを、撮像視野OPを有する撮像装置24で撮像する場合を例示している。図3(b)に示す例では、展開壁面OBに壁面欠陥DOが存在し、光学系に光学系欠陥DPが存在している。
本実施の形態に係る欠陥検出処理では、図3(b)に示すように、撮像視野OPを有する撮像装置24により、撮像視野をオーバーラップさせ、図3(b)の矢印Aの方向に走査しつつ撮像し、複数の短冊状画像SGを取得する。図3(b)では、短冊状画像SG1、SG2、およびSG3の3つの短冊状画像を取得する場合を例示している。この際、壁面欠陥DOは、短冊状画像SG1およびSG2に撮像される。一方、光学系欠陥DPは、一定の明るさで、すべての短冊状画像SG1、SG2、およびSG3に撮像される。なお、本撮像においてオーバーラップさせる範囲は、たとえば、撮像視野OPの撮像光学系40の走査方向における1/2とすることができる。
本実施の形態に係る欠陥検出処理では、つぎに、3つの短冊状画像SG1、SG2、およびSG3について、オーバーラップした撮像領域を重ね合わせ、重畳画像を生成する。
このようにして得られた画像が、図3(b)に示す合成検査画像SGCである。本実施の形態に係る合成検査画像SGCは、円筒孔Hの内壁面全体を撮像した画像である。ただし、必ずしも円筒孔Hの内壁面全体の撮像画像を取得する必要はなく、欠陥検査の目的等に応じて一部の内壁面についての合成検査画像SGCを取得する形態としてもよい。
図3(b)に示すように、合成検査画像SGCでは、短冊状画像SG1およびSG2により2つの壁面欠陥DOの画像が重なっている。一方、合成検査画像SGCでは、3つの短冊状画像SG1、SG2、およびSG3によって、光学系欠陥DPが3箇所に現れている。これら3つの光学系欠陥DPは、同じ明るさであり、1回の撮像によるものなので、正規化により、壁面欠陥DOと比較してコントラストが低くなる。
続いて、本実施の形態に係る欠陥検出処理では、上記合成検査画像SGCを元に、画像処理によって壁面欠陥DOを判別して検出する。また、壁面欠陥DOと光学系欠陥DPとの上記コントラストの相違によって、画像処理等により両者を判別する。
つぎに、図1および図4を参照して、本実施の形態に係る欠陥検出処理の手順について説明する。図1に示すように、本実施の形態に係るコンピュータ30は、制御部30a、画像記憶部30b、画像変換部30c、画像重ね合わせ部30d、および欠陥判別部30eを含んで構成されている。本実施の形態に係る制御部30aは、一例としてCPU(Central Processing Unit)を用いて構成されており、撮像光学系40、移動機構50、画像記憶部30b、画像変換部30c、画像重ね合わせ部30d、および欠陥判別部30eの各々を制御する。
本実施の形態では、図4に示す欠陥検出処理を、制御部30aが、画像記憶部30b、画像変換部30c、画像重ね合わせ部30d、および欠陥判別部30eの各々を制御して実行する形態を例示して説明するが、これに限られない。図4に示すフローチャートに従って作成した欠陥検出処理プログラムを、図示しないROM(Read Only Memory)等に記憶させておき、図示しないRAM(Random Access Memory)等に展開して実行するようにしてもよい。また、この場合の欠陥検出処理プログラムの提供形態は、上記のようにROMに予め記憶させておく形態に限られず、本欠陥検出処理プログラムがコンピュータにより読み取り可能な可搬型の記憶媒体に記憶された状態で提供される形態としてもよいし、有線又は無線による通信手段を介して配信される形態等としてもよい。
図4に示すように、まず、ステップS100で、撮像光学系40が初期位置に移動するように移動機構50を制御する。初期位置とは、たとえば、複合レンズ52が円筒孔Hの入口部分の内周面と対向する位置である。
つぎのステップS102では、撮像装置24による撮像で検査画像TG(図6参照)を取得し、記憶するように画像記憶部30bを制御する。
つぎのステップS104では、検査画像TGを短冊状画像SG(図3(a)参照)に変換するように、画像変換部30cを制御する。
つぎのステップS106では、全走査位置における撮像が終了したか否か判定する。当該判定が肯定判定となった場合にはステップS110に移行する一方、否定判定となった場合にはステップS108に移行する。
ステップS108では、撮像光学系40がつぎの走査位置に移動するように移動機構50を制御した後、ステップS102に戻り、検査画像の取得、記憶から再度繰り返す。この際の撮像光学系40の移動量は、今回撮像した撮像視野OPの一部とつぎに撮像する撮像視野OPの一部とがオーバーラップするように設定する。
ステップS110では、それまでに取得された複数の短冊状画像SGについて、重複部分を重ね合わせ合成検査画像SGC(図3(b)参照)を生成する。
つぎのステップS112では、ステップS110で生成した合成検査画像SGCに対し、一例として壁面欠陥DOを判別する欠陥判別プログラムのサブルーチン(図示せず)を適用して、壁面欠陥DOを検出する。
以上詳述したように、本実施の形態に係る円筒内壁面検査装置および円筒内壁面検査方法によれば、検査時間の増大を抑制し、欠陥の誤認識を低減することができる、という効果を奏する。
また、本実施の形態に係る円筒内壁面検査装置では、トーリックレンズで光を集光することで、位置ずれによる傾きの影響を低減している。これによって撮像光学系40の、検査対象物12の円筒孔H内への位置決めのずれに対してロバストとなり、撮像光学系40の挿入時に傾きが発生しても、傷やクラック、ピンホールなどの欠陥部分の画像を高S/N比で撮像することができる。
なお、上記実施の形態では、円環画像CGを短冊状画像SGに変換する際に、円環画像CGの外周側の画像と内周側の画像との画素分解能の違いを補間するために、外周側に合わせて内周側を引き延ばす形態を例示して説明したが、逆に、内周側に合わせて外周側を縮める形態としてもよい。この場合は、外周側の画像の画素を間引いて外周側を縮めてもよい。
また、上記実施の形態では複合レンズを用いた形態を例示して説明したが、これに限定されず、凸椀状の凸レンズ部、凸曲面状の反射鏡、およびトーリックレンズをそれぞれ別個に設けてもよい。
また、上記実施の形態では、複合レンズの反射鏡として凸曲面状の反射鏡を用いる場合を例示して説明したが、これに限定されず、たとえば、照明光を円筒の内壁面に亘って反射させる凸面状(たとえば、円錐状)の反射鏡を用いてもよい。
10、100 円筒内壁面検査装置
12 検査対象物
14 保持具
16 光源
18 照明用凸レンズ
20 ビームスプリッタ
22 カメラ用凸レンズ
24 撮像装置
26 絞り部
28 複合レンズ
28A 凸レンズ部
28B 反射鏡
28C 対物凸レンズ部
30 コンピュータ
30a 制御部
30b 画像記憶部
30c 画像変換部
30d 画像重ね合わせ部
30e 欠陥判別部
40 撮像光学系
50 移動機構
52 複合レンズ
52A 凸レンズ部
52B 反射鏡
52C トーリックレンズ
DO 壁面欠陥
DP 光学系欠陥
H 円筒孔
OB 展開壁面
OP 撮像視野
TG 検査画像
CG 円環画像
SG 短冊状画像
SGC 合成検査画像

Claims (3)

  1. 検査対象である円筒内を撮像する撮像装置、前記円筒内を照明するための光源、前記光源からの照明光を前記円筒内であってかつ前記円筒と同軸な光となるように導光する導光部、および前記導光部によって導光された照明光を前記円筒の内周面に亘って反射させるとともに、前記内周面からの反射光を、前記撮像装置へ反射させる凸面状の反射鏡を備える撮像光学系と、
    前記反射光により前記撮像装置が撮像する前記円筒の内周面の領域を、前記円筒の深さ方向に走査するように前記撮像光学系を移動させる移動機構と、
    前記撮像装置が撮像する前記円筒の内周面の領域が、一つ前の走査位置で前記撮像装置が撮像する前記円筒の内周面の領域と重複するように、前記移動機構により前記撮像光学系を移動させるとともに、各走査位置において前記撮像装置が撮像するように制御する制御部と、
    各走査位置で撮像された複数の画像の各々について、前記画像における、前記円筒の内周面の領域を表す円環部分を、短冊状画像に変換する画像変換部と、
    前記短冊状画像の各々を、一つ前の走査位置で撮像された画像について変換された短冊状画像と重複する領域で重ねた重畳画像を生成する画像生成部と、
    を含む円筒内壁面検査装置。
  2. 前記画像変換部は、前記円環部分の外周側の画素分解能に合わせて内周側に画素を内挿することにより、前記円環部分を前記短冊状画像に変換する
    請求項1に記載の円筒内壁面検査装置。
  3. 検査対象である円筒内を撮像する撮像装置、前記円筒内を照明するための光源、前記光源からの照明光を前記円筒内であってかつ前記円筒と同軸な光となるように導光する導光部、および前記導光部によって導光された照明光を前記円筒の内周面に亘って反射させるとともに、前記内周面からの反射光を、前記撮像装置へ反射させる凸面状の反射鏡を備える撮像光学系と、前記反射光により前記撮像装置が撮像する前記円筒の内周面の領域を、前記円筒の深さ方向に走査するように前記撮像光学系を移動させる移動機構と、を備えた円筒内壁面検査装置を用いた円筒内壁面検査方法であって、
    前記撮像装置が撮像する前記円筒の内周面の領域が、一つ前の走査位置で前記撮像装置が撮像する前記円筒の内周面の領域と重複するように、前記移動機構により前記撮像光学系を移動させるとともに、各走査位置において前記撮像装置が撮像するように制御し、
    各走査位置で撮像された複数の画像の各々について、前記画像における、前記円筒の内周面の領域を表す円環部分を、短冊状画像に変換し、
    前記短冊状画像の各々を、一つ前の走査位置で撮像された画像について変換された短冊状画像と重複する領域で重ねた重畳画像を生成する
    円筒内壁面検査方法。
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