JP2015135253A - 欠陥検査装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ワークの外面と孔部の内周面との検査を可能にする欠陥検査装置を構成する。【解決手段】先端に対物レンズ21を備えたプローブ22と、対物レンズ21より外方に配置される領域切換ユニット26とを備えて撮影部Bを構成する。ワークWの表面に照明光を照射する第1照明ユニットAsと、ワークWの孔部の内面に照明光を照射する第2照明ユニットAhとを備える。被検査領域がワークWの表面である場合には、第1照明ユニットAsで照明を行い、領域切換ユニット26を透過状態に設定して撮影を行う。検査領域がワークWの孔部の内面である場合には、プローブ22を孔部に挿入し、第2照明ユニットAhで照明を行い、領域切換ユニット26を反射状態に設定することで孔部内面を撮影する。【選択図】図2

Description

本発明は、欠陥検査装置に関し、詳しくは、ワークの被検査領域に照明光の照射を行い、撮影部で撮影し、撮影された画像データ等から被検査領域の欠陥を検査する装置に関する。
上記のように構成された欠陥検査装置として特許文献1には、先端に備えた広角レンズと、内部のリレーレンズとで成る光学系とを備え、この光学系により被検査領域の画像を撮影するカメラを備え、広角レンズから外方に照明光を送り出す光源を備えて検査ヘッドが構成され、この検査ヘッドを移動させるロボットを備えた欠陥検査装置の技術が示されている。
この特許文献1では、ワークに形成されたネジ孔の開口から所定距離だけ離れた位置に検査ヘッドをセットした状態でネジ孔の内部表面画像を撮影し、撮影した画像から欠陥を検出する処理が行われる。
特許文献2には、傾きの変更が可能な載置台にワークを載置し、この上方にカメラと照明とを配置し、載置台を傾動させることにより載置面に対するカメラの光軸の相対方向を異ならせつつ撮影を行うことで複数の画像データを取得する欠陥検査装置(文献では欠陥判定装置)の技術が示されている。
この特許文献2では、撮影により得られた複数の画像データに各画素を被検査点に設定して特徴量として画素値の最大/最小画素値及び偏角のデータを、各画素に対応して抽出する。このように求めた特徴量の各画素におけるデータと閾値とを比較することにより欠陥を検査するように構成されている。
特開2011‐89826号公報 特開2011‐163919号公報
ワークとしてアルミダイキャスト等の鋳造物で、フランジ面やネジ孔を有するものを想定した場合には、フランジ面のように比較的広く平坦な表面の検査と、ネジ孔の内周面の検査を必要とする。
平坦な表面の検査はカメラで撮影された画像データに基づいて比較的容易に実現できるものである。特に、特許文献2に記載されるように、被検査領域に対するカメラの光軸の角度や、照明の角度を変更することにより被検査領域の特徴量を抽出するものでは、高精度での検査を実現する。
しかしながら、比較的大径のネジ穴の内周面の検査を考えると、特許文献1に記載されるように広角レンズを用いても、焦点が合わなくなり、ネジ穴の奥側の照明の光量が不足することもあり欠陥検査の精度の低下を招くものであった。
そこで、ワークにおいて比較的平坦な表面と、大径のネジ孔の内周面とを専用のカメラで撮影する装置を構成することも考えられるが、このような構成では部品点数が増大し、装置が大型化する観点で改善の余地がある。
本発明の目的は、ワークの外面と孔部の内周面との検査を良好に行える欠陥検査装置を合理的に構成する点にある。
本発明の特徴は、ワークの被検査領域に照明光を照射する照明部と、前記被検査領域を撮影する撮影部と、前記撮影部による撮影位置をセットする作動部と、この作動部・前記撮影部・前記照明部の各々を制御する撮影制御部と、前記撮影部で撮影された画像データから前記被検査領域の欠陥の有無を判定する欠陥判定部とを備えると共に、
前記撮影部が、先端に対物レンズを備えた筒状のプローブと、前記対物レンズの光軸に沿う方向からの光線を前記対物レンズに導く透過状態、又は、前記光軸に直交する方向からの光線を反射して前記対物レンズに導く反射状態に切り換え自在な領域切換ユニットとを備えて構成され、前記照明部が、前記プローブの外部から前記被検査領域であるワーク表面に照明光を照射する第1照明ユニットと、前記プローブの先端部から前記被検査領域である前記ワークの孔部の内面に照明光を照射する第2照明ユニットとを備えて構成され、前記撮影制御部が、前記被検査領域が前記ワークの表面である場合に、前記プローブを前記作動部により前記被検査領域と対向する位置にセットして前記第1照明ユニットによる照明を行い、且つ、前記領域切換ユニットを前記透過状態に設定する表面撮影モードと、前記被検査領域が前記孔部の内面である場合に、前記プローブの先端を前記作動部により前記孔部に挿入して前記第2照明ユニットによる照明を行い、且つ、前記領域切換ユニットを前記反射状態に設定する孔部内面撮影モードとに切り換え自在に構成されている点にある。
この構成によると、被検査領域がワークの表面である場合には、撮影制御部が表面撮影モードに設定されることにより、第1照明ユニットにより照明を行い、被検査領域からの光線が領域切換ユニットを透過して対物レンズに導かれ、この状態で、撮影部で撮影が行われる。つまり、表面撮影モードでは、ワークの表面の広い領域を照明する状態で撮影し、欠陥判定部において欠陥を判定することが可能となる。また、被検査領域がワークの孔部の内面である場合には、撮影制御部が孔部内面撮影モードに設定されることにより、プローブを孔部に挿入し、第2照明ユニットで照明を行い、孔部の内面からの光線を領域切換ユニットで反射して対物レンズに導き、この状態で、撮影部で撮影が行われる。つまり、孔部内面撮影モードでは、ワークの孔部の内面が光量不足に陥ることなく照明し、この孔部の内面に比較的近接する位置からピントの合った状態で撮影し、欠陥判定部では、撮影に基づいて欠陥を判定することが可能となる。また、この構成では表面を撮影する構成と、孔部の内面を撮影する構成との兼用が可能であるので部品点数の増大や、大型化を招くこともない。
従って、ワークの外面と孔部の内周面との検査を良好に行える欠陥検査装置が構成された。
本発明は、前記撮影部に備えられる合焦レンズが、印加電圧の制御により内部に封入した液体の圧力を変化させレンズの曲率の変更により焦点距離を調節する構成を有しても良い。
これによると、印加電圧の制御により合焦レンズの曲率を変更して焦点距離を調節することにより、合焦を行う(ピントを合わせる)ことが可能となるだけではなく、撮影範囲や、被写界深度の設定も可能となる。また、この構成では、曲率を変更する機能が故障した場合でも焦点距離が決まった値に維持されるので、機能が一部制限されるものの撮影も可能となる。
本発明は、前記領域切換ユニットが、印加電圧を制御することにより鏡面状態と透過状態とに切換わる調光ミラー層を形成して構成されても良い。
これによると、印加電圧の制御により、領域切換ユニットが対物レンズに導く光線の方向を切り換え、ワークの表面からの光線を直線的に対物レンズに導く形態での撮影と、ワークに形成された孔部の内面からの光線を領域切換ユニットで反射させて対物レンズに導く状態での撮影とに切換自在となる。
本発明は、前記第1照明ユニットが、異なる波長の照明光に切り換え自在に構成され、前記撮影制御部は、表面撮影モードで撮影を行う場合に、設定された前記被検査領域を変更せずに異なる波長の照明光による照明を行い、この照明毎に撮影を行っても良い。
ワークに存在する欠陥では、その欠陥の種類により反射光の分光特性が異なるものである。従って、このような分光特性を利用することにより、決まった波長の光線を用いるもののように、欠陥の有無の判定が困難な状況でも、異なった波長の照明光を用いることにより欠陥の種別を把握することも可能となる。
本発明は、前記被検査領域に凹状部が含まれる場合に、この凹状部の深さが設定値未満である場合には所定波長の照明光を用い、設定値以上である場合には前記所定波長の短い波長の照明光を用いて照明を行っても良い。
凹状部に対して、例えば、赤色光と青色光とを照射して撮影を行う実験を行うと、深い凹部では赤色光による照明状態で撮影した画像データから鋳巣等の欠陥が写りやすく、浅い凹部では青色光による照明状態で撮影した画像データから鋳巣等の欠陥を検出しやすい。この実験結果を利用することにより、凹部の深さに応じて照明光の波長を変更することにより欠陥の検査を良好に行える。
本発明は、前記第1照明ユニットが、前記被検査領域に対する照明光の入射角を異なる角度に切換自在に構成され、前記撮影制御部は、表面撮影モードで撮影を行う場合に、設定された前記被検査領域を変更せずに入射角が異なる照明光を照射し、この照射毎に撮影を行っても良い。
ワーク表面の欠陥として凸状や凹状に形成されるものでは、被検査領域の表面に垂直に向かう照明光を均一に照射した場合には反射強度が等しくなり、検知が困難な面がある。また、被検査領域の表面に対して傾斜する方向から照明光を照射することにより、凸状部の反射強度が高くなることや、凹状部の反射強度が低くなることもある。本発明のように、照明光の入射角を異ならせて同じ被検査領域の撮影を行い、被検査領域の同じ位置の輝度を比較することにより、ワーク表面の欠陥の判定が可能となる。
本発明は、前記第1照明ユニットが、前記プローブを取り囲む領域に複数の発光体を配置し、複数の発光体の選択により異なる照射方向からの照明状態に換自在に構成され、前記撮影制御部は、表面撮影モードで撮影を行う場合には、設定された被検査領域を変更せずに照明方向を異なるものに切り換えて照明を行い、この照明毎に撮影を行っても良い。
ワーク表面の欠陥として凸状や凹状に形成されるものでは、被検査領域の表面に垂直に向かう照明光を均一に照射した場合には反射強度が等しくなり、検知が困難な面がある。また、被検査領域の表面に対して偏った方向から照明光を照射することにより、凸状部の反射強度が高くなることや、凹状部の反射強度が低くなることがある。本発明のように、発光体を選択して照明を偏らせ、同じ被検査領域を照明した状態で撮影を行い、被検査領域の同じ位置の輝度を比較することにより、ワーク表面の欠陥の判定および欠陥種別の判定が可能となる。
本発明は、前記第1照明ユニットが、白色の照明光の照明を行う照明体を備えて構成され、前記撮影制御部は、前記被検査領域の撮影を開始する以前に前記白色の照明光を前記ワークに照射して前記撮影部で前記ワークを撮影することにより、前記ワークの位置を特定する処理を行っても良い。
このように照明体からの白色の照明光によりワークを撮影し、ワークの位置を特定することにより、ワークの位置を検出するセンサ類を用いることなく、正確なワークの位置を把握して欠陥の検査を行える。
欠陥検査装置の全体構成を示す斜視図である。 照明部と撮影部とを示す断面図である。 照明部の平面図である。 コンピュータ本体の構成を示すブロック図である。 メインルーチンのフローチャートである。 平面検査ルーチンのフローチャートである。 小径孔検査ルーチンのフローチャートである。 大径孔検査ルーチンのフローチャートである。 小径孔の撮影時のプローブと小径孔とを示す断面図である。 大径孔の撮影時のプローブと大径孔とを示す断面図である。 撮影された小径孔の画像データを示す図である。 極座標変換された小径孔の画像データを示す図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
〔全体構成〕
図1〜図3に示すように、照明部Aと撮影部Bとを多関節アーム型のロボットハンドC(作動部の一例)の先端に備え、ワークWを載置状態で支持するワーク支持台Dを備え、照明部Aと撮影部BとロボットハンドCとワーク支持台Dとの各々を制御する汎用コンピュータEを備えて欠陥検査装置が構成されている。尚、以下の説明では、照明部Aと撮影部Bとを併せて検査ヘッドと称する。
図1にはワークWの一例として、自動車用エンジンに使用されるアルミダイキャスト製のチェーンケースを示している。このワークWにはクランクシャフトが貫通する比較的大径の孔部や、配管が接続するためのネジ部を有した孔部が形成されている。また、このワークWにはフランジ面が形成され、これに複数の貫通孔やネジ孔が形成されている。本発明の欠陥検査装置では、孔部やフランジ面等を被検査領域とするものである。
ワークWに形成される孔部としては、図9に示すようにプローブ22の挿入を行い難い内径となる小径のものを小径孔部Haと称し、図10に示すようにプローブ22の挿入を容易に行える内径となる大径のものを大径孔部Hbと称する。
ロボットハンドCは、ベース部1に対して、複数のアーム部2を揺動自在に連結し、先端のアーム2部に対して検査ヘッド(照明部Aと撮影部B)を備えた構造を有している。このロボットハンドCでは、ベース部1の縦軸芯を中心にした回転と、各アーム部2の揺動とをアクチュエータの駆動力によって行うことにより照明部Aと撮影部BとワークWとの相対的な位置関係を自在に設定できるように構成されている。
ワーク支持台Dは、垂直姿勢の縦軸芯Zを中心に回転自在となる基台フレーム4と、これに重ね合わせる形態で配置した第1スライドフレーム5と、第2スライドフレーム6と、これらを独立して作動させるアクチュエータを備えて構成されている。
第1スライドフレーム5は、縦軸芯Zに対して直交する(水平となる)X方向にスライド移動自在に支持され、第2スライドフレーム6は、縦軸芯Zに対して直交する(水平となる)X方向と直交するY方向にスライド移動自在に支持されている。
このワーク支持台Dは、第2スライドフレーム6の上面がワークWを支持する支持面として形成され、縦軸芯Zを中心にしたワークWの回転と、X−Y方向に沿う水平方向への移動とが自在となる。
汎用コンピュータEは、コンピュータ本体8とディスプレイ9とを備えている。コンピュータ本体8には、ソフトウエアで構成される撮影制御部30と欠陥判定部40とがインストールされている。撮影制御部30は、ロボットハンドCの制御と、ワーク支持台Dの制御と、撮影部Bによる撮影の制御と、照明部Aの制御とを行う。欠陥判定部40は、撮影部Bで撮影された画像データからワークWの欠陥を判定する処理を行う。
この欠陥検査装置では、ワークWにおいて予め設定された被検査領域の検査を行うように構成されている。従って、撮影制御部30が、ロボットハンドCの作動により検査ヘッドを被検査領域まで移動させ、照明部Aによる照明を行い、撮影部Bで撮影を行い、被検査領域の画像データを取得する。このように取得した画像データから、欠陥判定部40が、欠陥の有無の判定を行い、欠陥が検出された場合には欠陥種データと欠陥位置データとをディスプレイ9に出力し、コンピュータ本体8のストレージに記憶するように構成されている。
この欠陥検査装置で検査可能となる被検査領域は、ワークWの上面に限るものではなく、ワークWの側面や、傾斜面も対象としている。
〔照明部〕
照明部Aは、ワークWの表面を照明する表面照明ユニットAs(第1照明ユニットの一例)と、ワークWの大径孔部Hb(図9、図10を参照)の内面を照明する孔部内面照明ユニットAh(第2照明ユニットの一例)とを備えて構成されている。なお、表面照明ユニットAsは、プローブ22を挿入できないワークWの小径孔部Haの内面も照明する。
表面照明ユニットAsは、半球のボール状となる照明支持部11の内面側の全周に備えた高輝度青色LEDで成る複数の青色発光体12と、これより内側の全周に備えた高輝度赤色LEDで構成される複数の赤色発光体13と、これより更に、内側の全周に備えたリング状領域に備えた白色発光体14(照明体の一例)とを備えて構成されている。尚、青色発光体12に備えられる高輝度青色LEDは単一でも複数でも良い。これと同様に、赤色発光体13に備えられる高輝度赤色LEDは単一でも複数でも良い。
複数の青色発光体12と、複数の赤色発光体13とは、独立して発光する状態と消灯する状態とに切換自在に構成されている。青色発光体12が赤色発光体13より被検査領域に近い位置に配置されるため、青色発光体12による照明時において被検査領域に射し込む入射角が大きく、赤色発光体による照明時において被検査領域に射し込む入射角が、これより小さくなる。
青色発光体12と赤色発光体13との数は等しく設定されるが、照明支持部11の内部に配置可能で、必要とする光量を得るものであれば任意に設定される値で良い。
この表面照明ユニットAsは、照明支持部11の形状がボール状に限るものではなく、例えば、平面状であっても良い。また、この表面照明ユニットAsは、後述するように青色発光体12と赤色発光体13との発光状態の切換えにより照明時の入射角を変更できるように平面照明制御モジュール35による制御形態が設定されている。
この表面照明ユニットAsでは、平面照明制御モジュール35を用いずに、例えば、発光体の機械的な作動により発光体の位置を変更して照明時の入射角を変更するように構成しても良い。
更に、この表面照明ユニットAsでは、図3に示すようにプローブ22の長手方向に沿う方向視において、例えば、複数の赤色発光体13の少なくとも1つを発光させる状態を隣合う方向に順次切換えることが可能に構成されている。このような切換により、照明光を偏らせることが可能となる。特に、プローブ22を中心に発光位置を回転させる形態で、照明時の照明方向を変更できるように平面照明制御モジュール35による制御形態が設定されている。
この表面照明ユニットAsでは、平面照明制御モジュール35を用いずに、例えば、発光体を水平方向に移動させることや、シャッターを開閉作動させることより照明方向を変更できるように構成しても良い。
孔部内面照明ユニットAhは、発光部15と、ハーフミラー16と、プローブ22の内周に配置される光学繊維17とで構成されている。
この孔部内面照明ユニットAhは、発光部15からの光線をハーフミラー16で反射させ、光学繊維17に導き、プローブ22の先端の対物レンズ21から大径孔部Hbの内周を照明することになる。
この孔部内面照明ユニットAhは、プローブ22を大径孔部Hbに挿入した状況で、大径孔部Hbの内周を照明し得る構成であれば良く、例えば、プローブ22の先端の外周等の位置に対して発光ダイオード等の光源を備えて構成しても良い。
〔撮影部〕
図2に示すように、撮影部Bは、先端に対物レンズ21を備えた筒状のプローブ22と、プローブ22の内部に備えられたリレーレンズ23と、このリレーレンズ23からの光線をイメージセンサ24に結像させる合焦レンズ25と、プローブ22の先端に備えられる領域切換ユニット26を備えて構成されている。この撮影部Bでは対物レンズ21の光軸Lが筒状のプローブ22の軸芯と一致する位置に配置されている。また、対物レンズ21の光軸Lと複数のリレーレンズ23の光軸と、合焦レンズ25の光軸とは一致する位置に配置されている。
また、プローブ22の先端部で、領域切換ユニット26を取り囲む領域の部位に対して透明となる円筒の材料を配置することにより光線の透過を可能にしている。尚、撮影部Bは照明部Aに固設されるものであるため、相対的な位置関係も固定される。
同図では対物レンズ21を単一のレンズとして示しているが、複数のレンズを有するレンズ群であり、撮影可能な角度が100度を超える広角レンズとして構成されている。また、リレーレンズ23は複数のレンズを有するレンズ群で成り、対物レンズ21からの光線をプローブ22の内部で合焦レンズ25に導くように機能する。
合焦レンズ25は、例えば、特開2009−229513号公報に示される構成のように、透明で異なる屈折率の液状の媒質を、薄膜で分離した位置に配置した構成を有するものであり、2つの電極に印加する電圧を調節することにより、その電位差により曲率半径が変化して焦点距離の変化を可能にするものである。
イメージセンサ24は、モノクロの画像データを取得するCCDやCMOS等が使用されている。尚、このイメージセンサとして、市販されているデジタルカメラに用いられているCCDやCMOSの使用も可能である。
領域切換ユニット26は、外部からの光線を前記対物レンズ21に直接的に導く透過状態、又は、対物レンズの軸芯に直交する外方からの光線を反射して対物レンズ21に導く反射状態に切り換え自在に構成されている。この領域切換ユニット26は円錐型の表面に希土類金属薄膜や、マグネシウム・ニッケル等の金属薄膜で成る調光ミラー層を形成したものであり、印加電圧の制御により鏡面状態と透過状態とに切換自在となるエレクトロクロミック型のものが用いられている。
〔汎用コンピュータ〕
汎用コンピュータEを構成するコンピュータ本体8は、前述した撮影制御部30と、欠陥判定部40とを備えると共に、ワークWの形状に対応する被検査領域が被検査領域設定部46に予め保存される状態で使用される。
撮影制御部30は、ロボットハンド制御モジュール31と、ワーク支持台制御モジュール32と、撮影制御モジュール33と、合焦制御モジュール34と、平面照明制御モジュール35と、内面照明制御モジュール36と、調光ミラー制御モジュール37とを制御する。
また、ロボットハンド制御モジュール31はロボットハンドCの各部の制御を行う。ワーク支持台制御モジュール32はワーク支持台Dの各部の制御を行う。
撮影制御モジュール33はイメージセンサ24で取得した画像データを、半導体メモリ等の記憶領域45に記憶する処理を行う。このように画像データを記憶領域45に記憶する場合には、撮影制御部30が、被検査領域を特定する撮影位置情報、及び、表面照明ユニットAsによる照明である場合には照明方向情報と、光源からの入射角情報と関連付けることになる。合焦制御モジュール34は合焦レンズ25による合焦(ピント合わせ)の制御を行う。
平面照明制御モジュール35は、表面照明ユニットAsの複数の青色発光体12と、複数の赤色発光体13と、白色発光体14との制御を行う。具体的には、表面撮影モードでの照明時には、複数の青色発光体12の選択的な発光と、複数の赤色発光体13の選択的な発光とを制御する。
内面照明制御モジュール36は、発光部15の制御を行う。つまり、孔部内面撮影モードでは、発光部15を発光させる制御を行う。
尚、ロボットハンド制御モジュール31と、ワーク支持台制御モジュール32と、撮影制御モジュール33と、合焦制御モジュール34と、平面照明制御モジュール35と、内面照明制御モジュール36と、調光ミラー制御モジュール37とはソフトウエアで構成されるものであるが、これらの一部又は全てをハードウエアで構成することや、ハードウエアとの組合わせにより構成しても良い。
欠陥判定部40は、被検査領域設定部46において予め設定される複数箇所の被検査領域における欠陥の判定を順次実行する。更に、被検査領域設定部46に対して基準位置設定部47から基準位置のデータが与えられるように処理形態が設定されている。
欠陥判定部40は、記憶領域45に記憶された画像データに基づいて欠陥の有無の判定を行う。この欠陥検査装置では、撮影部Bの位置を維持した状態で、照明形態を変更しつつ被検査領域を複数回撮影することにより、複数の画像データを取得しており、この複数の画像データの反射強度情報等から欠陥を判定する処理が行われる。
欠陥判定の具体的な処理形態として、例えば、特開2011−163916号公報に示されるように、複数の画像データに基づいて反射強度分布を求め、この反射強度分布の特徴から欠陥の有無だけではなく、欠陥の種類の判別可能に構成されている。
また、欠陥を有する判定があった場合には、被検査領域を特定する撮影位置情報と、欠陥の種別情報と、欠陥を示す画像データとがディスプレイ9に表示される。
尚、欠陥判定部40は、ソフトウエアで構成されるものであるが、これをハードウエアで構成することや、ハードウエアとの組合わせにより構成しても良い。
〔制御形態・メインルーチン〕
コンピュータ本体8の撮影制御部30と、欠陥判定部40との制御形態を図5〜図8のフローチャートに示している。
この制御のメインルーチンは、図5に示すように、ワークWがワーク支持台Dに支持された状態で開始され、この制御の開始により、先ず、ワーク支持台Dをホームポジションにセットし、ロボットハンドCを初期撮影ポジションにセットする(#01、#02ステップ)。
この欠陥検査装置では、ワークWにおける被検査領域が、ワークWに予め設定された基準位置(3次元の基準座標データ)に基づく相対位置(3次元の相対座標データ)として設定されている。このような理由から、被検査領域を検査する制御を実行する場合には、基準位置に基づいて被検査領域に対応する相対位置まで検査ヘッドを移動させる制御が行われる。
また、ワーク支持台Dに対してワークWを支持した状態では、撮影制御部30において、基準位置を認識できていない。このような理由から、ロボットハンドCを初期撮影ポジションにセットした状態で白色発光体14を発光させ、白色光で照明されたワークWを撮影部Bで撮影することで画像データを取得している。この後に、例えば、画像データに対して輪郭抽出等の処理を行うことによりワークWの位置を特定することや、ワークWの回転角度を判定し、この判定に基づき基準位置のデータがセットされるのである(#03ステップ)。
尚、この白色光での撮影は、1度に限るものではなく、撮影方向を変更して複数回撮影するものであっても良い。このように撮影した場合には、基準位置の精度の向上が可能となる。また、撮影により求められた基準位置と、ロボットハンドCとの相対的な位置関係が想定された範囲を超える場合には、ワーク支持台Dを作動させることでワークWの基準位置とロボットハンドCとの位置関係の補正を行っても良い。
このメインルーチンでは、複数の被検査領域のうち検査順序が予め設定され、順序に従い検査対象とすべき被検査領域がセットされる。この被検査領域の形態に基づき(#04、#05ステップ)3種のルーチンの何れか1つが選択される。
つまり、#05ステップで被検査領域が平面であると判定した場合には平面検査ルーチン(#100ステップ)に移行し、被検査領域が小径孔であると判定した場合には小径孔検査ルーチン(#200ステップ)に移行し、被検査領域が大径孔であると判定した場合には大径孔検査ルーチン(#300ステップ)に移行する。
そして、これらのルーチンによる処理を全領域(全ての被検査領域)の検査を完了するまで継続し、完了すると制御を終了する(#06ステップ)。
〔平面検査ルーチン〕
図6に示すように、平面検査ルーチン(#100ステップ)は、検査ヘッドを被検査位置と対向する位置まで移動させ、領域切換ユニット26を透過状態にセットし、合焦レンズ25による合焦を行う(#101、#102ステップ)。
この制御では、ロボットハンド制御モジュール31が#04ステップで設定された被検査領域と対向する位置まで検査ヘッドを移行させ、調光ミラー制御モジュール37が領域切換ユニット26を透過状態に設定し、合焦制御モジュール34が合焦を行うと同時に焦点距離の長く設定する制御を行う。
次に、検査ヘッドの位置を維持したまま、照明部Aでの照明形態を切り換えつつ、撮影部Bによる撮影を行い、この撮影を全形態での撮影を完了するまで行う(#103〜#105ステップ)。
照明形態とは、例えば、赤色発光体13で撮影を行う場合には、平面照明制御モジュール35の制御により環状に配置された複数の赤色発光体13の一部のみを発光させ、次に、隣接する赤色発光体13のみを発光させる等、設定された順序で複数の赤色発光体13を発光させることを意味している。また、このように照明形態を変更する毎に、撮影制御モジュール33の制御により撮影部Bでの撮影が行われる(表面撮影モードの具体例)。
この照明形態では、被検査領域の中央領域を中心にして(プローブ22を中心にして)発光領域が回転する形態となる。本発明では、このような照明形態に代えて、複数の発光体をランダムに発光させるように平面照明制御モジュール35による制御形態を設定しても良い。
この照明形態では、複数の赤色発光体13を順次発光させることから被検査領域に対して照明方向を変更する(異なる方向から照明を行う)ことになり、例えば、被検査領域に凹部が存在する場合には、照明方向の変更に対応して画素の反射強度(画素の濃度値)が変化することになる。
また、赤色発光体13と青色発光体12とを切り換えることにより、被検査領域に対する照明光の入射角を変化させるような照明形態での撮影も行われる(表面撮影モードの具体例)。このように照明を行う光線の波長を変更することにより、被検査領域に欠陥が存在する場合には、その欠陥に対応した分光特性による反射が行われることから、欠陥の有無の判定が可能となる。
尚、前述したように、被検査領域に対する照明方向を変更する照明形態と、被検査領域に対する照明光の入射角を変化させる照明形態とを組み合わせるように照明形態を設定しても良い。
このように、照明方向を変更しつつ行われる撮影と、照明光の入射角を変更しつつ行われる撮影により、1カ所の被検査領域について複数の画像データが取得され、記憶領域45に記憶される。
記憶領域45に記憶された複数の画像データはレンズ収差補正が行われ、被検査領域が抽出される。更に、被検査領域が抽出された複数の画像データから配光分布を構築し、配光分布から特徴量が算出される(#106〜#109ステップ)。
レンズ収差補正では、対物レンズ21から合焦レンズ25に亘る光学系による画像の歪みや、周辺減光等を補正する処理等が行われる。被検査領域の抽出では、被検査領域を切り出す形態の処理が行われる。
配光分布を構築し、配光分布から特徴量を算出する処理の具体例は、特開2011−163916号公報にも示されるように、複数の画像データを構成する画素の全てについて最大となる反射強度を求め、その反射強度の値と、その反射強度を得た撮影時の照明方向との値とを、ストレージにおいて画素の座標データ領域に対応する領域に記憶する。このように記憶したデータが反射強度分布を示すことになり、この反射光量から特徴量が算出される。
このように算出された特徴量は、照明方向と反射強度とを関連付けた直交座標系の特定の座標として表すことが可能であり、この反射強度をプロットして作成した反射強度分布の包絡線の形状や、密度分布を求めることも可能である。従って、予め取得していた良品の特徴量、あるいは、予め取得していた欠陥の特徴量と比較することにより(反射強度分布の包絡線の形状や、密度分布を用いても良い)、欠陥の有無と、欠陥の種類(鋳巣・圧痕・ビビリ・切削屑等)の判定が行われる(#110ステップ)。
この処理により、欠陥を有することが判定された場合には、その欠陥の種類と、被検査領域を特定する欠陥特定データを生成し、ディスプレイ9に出力すると共に、これらの情報をコンピュータ本体8のストレージに記憶することになる(#111、#112ステップ)。
〔小径孔検査ルーチン〕
図7に示すように、小径孔検査ルーチン(#200ステップ)は、図9に示すように、検査ヘッドを被検査位置としての小径孔部Haを撮影可能な位置まで移動させ、領域切換ユニット26を透過状態にセットし、合焦レンズ25による合焦を行う(#201、#202ステップ)。
この制御では、ロボットハンド制御モジュール31が#04ステップで設定された被検査領域まで検査ヘッドを移行させると共に、調光ミラー制御モジュール37が領域切換ユニット26を透過状態に設定する。また、合焦制御モジュール34が合焦を行う制御と同時に焦点距離の短く設定する制御が行われる。特に、#201ステップでは、小径孔部Haの軸芯と、対物レンズ21の光軸Lとが一致するように制御目標が設定される。
次に、発光部15を発光させて対物レンズ21から照明光を送り出す形態で、小径孔部Haの内面の照明を行い、撮影部Bで撮影を行う(#203、#204ステップ)。
この小径孔検査ルーチンは、主として、比較的小径のネジ孔(雌ネジ部)の雌ネジ部分における欠陥の有無の判定を行うための処理であるため、内面照明制御モジュール36が発光部15を制御する。これにより、小径孔部Haの内面が照明され、撮影制御モジュール33により撮影が実行され、画像データは記憶領域に記憶される。
次に、記憶領域45に記憶された複数の画像データから被検査領域が抽出され、直交座標変換、遠近補正、波状ノイズ除去補正が行われる(#205〜#208ステップ)。
これらの補正では、被検査領域となる小径孔部Haの中心位置の設定と、画像データにおける小径孔部Haの内面の遠近の補正とが行われ、波状ノイズが除去される。
この後に、画像データを、その画像データの反射強度(輝度情報)に基づいて閾値を設定する動的2値化し、欠陥部の特徴量を算出し、この特徴量に基づいて欠陥の有無との判定が行われる(#210、#211ステップ)。
このように2値化した画像データから欠陥部の判定を行うものであるため、閾値を用いた単純な処理により、欠陥の位置の判定が可能となる。尚、この処理においても、予め取得していた良品の特徴量、あるいは、予め取得していた欠陥の特徴量と比較することによって欠陥の有無の判定を行っても良い。
この処理により、欠陥を有することが判定された場合には、被検査領域を特定する情報を生成し、極座標変換した画像データをディスプレイ9に出力すると共に、これらの情報をコンピュータ本体8のストレージに記憶することになる(#212ステップ)。
特に、小径孔部Haにネジ部が形成され、このネジ部に鋳巣で成る欠陥Fが存在する場合には、図11に示すように、2値化した画像データに存在する欠陥Fは小さく表示されるが、極座標変換した場合には図12に示すように、ネジ部が展開され欠陥Fも拡大されるため、欠陥の有無を明瞭に把握できることになる。
〔大径孔検査ルーチン〕
図8に示すように、大径孔検査ルーチン(#300ステップ)は、検査ヘッドを、図10に示すように、被検査位置を撮影可能な位置まで移動させてプローブ22を大径孔部Hbに挿入すると共に、領域切換ユニット26を反射状態にセットし、合焦レンズ25による合焦を行う(#301、#302ステップ)。
この制御では、ロボットハンド制御モジュール31が#04ステップで設定された被検査領域まで検査ヘッドを移行させ、プローブ22を大径孔部Hbに挿入すると共に、調光ミラー制御モジュール37が領域切換ユニット26を反射状態に設定する。また、合焦制御モジュール34が合焦を行う制御と同時に焦点距離の長く設定する制御が行われる。
次に、発光部15を発光させて対物レンズ21から送り出した照明光を、更に、領域切換ユニット26で反射させる形態で、大径孔部Hbの内面の照明を行い、撮影部Bで撮影を行う(#303、#304ステップ)。この撮影が、孔部内面撮影モードの具体例である。
この大径孔検査ルーチンは、プローブ22の挿入が可能な孔部における欠陥の有無の判定を行うための処理であるため、内面照明制御モジュール36が発光部15を制御することにより、大径孔部Hbの内面が照明され、撮影制御モジュール33により撮影が実行され、画像データは記憶領域に記憶される。
また、撮影時には大径孔部Hbの内面からの光線を領域切換ユニット26で反射させ、対物レンズ21に導く形態となる。これにより、大径孔部Hbの内面の撮影が行われ、撮影された画像データは記憶領域に記憶される。
次に、記憶領域45に記憶された複数の画像データから被検査領域が抽出され、直交座標変換、波状ノイズ除去補正が行われる(#305〜#307ステップ)。
この後に、画像データを、その画像データの反射強度(輝度情報)に基づいて閾値を設定する動的2値化し、欠陥部の特徴量を算出し、この特徴量に基づいて欠陥の有無との判定が行われる(#308、#309ステップ)。
このように2値化した画像データから欠陥部の判定を行うものであるため、単純な処理により、欠陥の位置の判定が可能となる。尚、この処理においても、予め取得していた良品の特徴量、あるいは、予め取得していた欠陥の特徴量と比較することによって欠陥の有無の判定を行っても良い。
この処理により、欠陥を有することが判定された場合には、被検査領域を特定する情報を生成し、極座標変換した画像データをディスプレイ9に出力すると共に、これらの情報をコンピュータ本体8のストレージに記憶することになる(#311ステップ)。
このように撮影された画像データは図面に示していないが、図12に示すものと同様に展開された形態となる。
〔実施形態の作用・効果〕
このように、被検査領域を撮影する場合には、被検査領域の3種の撮影モードを切換えることにより、被検査領域の形状に最適となる形態で照明を行い、撮影部Bによる撮影を可能にする。
特に、本発明の欠陥検査装置では、ワークWの表面と、ワークのWに形成された小径孔部Haの内面とだけを検査対象とするものではなく、プローブ22の挿入が可能な大径孔部Hbの内面を直接的に撮影することにより、大径孔部Hbの内面の欠陥を良好に検査できることになる。つまり、表面を撮影する光学系と孔部の内面を撮影する光学系とを別個に備える必要がなく、兼用化により部品点数の増大を抑制し大型化の抑制も実現している。
表面撮影モードでは、被検査領域に対して異なる方向から照明を行う毎に撮影を行うことや、被検査領域に対する照明光の入射方向を変更する毎に撮影を行うことにより、1つの被検査領域を撮影した多数の画像データに基づいて配光分布を構築し、特徴量を算出している。このように算出した特徴量と、予め取得した欠陥の特徴量とを比較することにより、欠陥の有無だけではなく、欠陥の種類も確実に判定できるようにしている。
孔部内面撮影モードでは、大径孔部Hbの内部にプローブ22を挿入し、その大径孔部Hbの内面に近い位置から撮影を行えるので、例えば、孔部の外部から撮影を行うもののように、欠陥が小さく撮影されることや光量不足に陥ることがない。つまり、この構成では孔部の内面に充分な光量で照明を行い、しかも、ピントの合った状態で撮影を行えるので、欠陥を大きく撮影することも可能となる。これにより欠陥の検出精度が向上する。
更に、小径孔部Haの内面を撮影する場合には、プローブ22の対物レンズ21の光軸Lと小径孔部Haの軸芯と一致させ、孔部内面照明ユニットAhで照明を行うことにより、小径孔部Haの内面の照明が可能となる。この照明状態において表面撮影モードと同様の撮影モードでの撮影を行い、所定の補正処理等を行うことにより孔部の内面の欠陥の検査が実現する。
〔別実施形態〕
本発明は、上記した実施形態以外に以下のように構成しても良い。
(a)被検査領域に凹部が存在する場合に、その凹部の深さが設定値未満である場合には青色光での照明を行い、その深さが設定値以上である場合には、赤色光で照明を行うように照明形態を設定する。
凹状部に対して、例えば、赤色光と青色光とを照射して撮影を行う実験を行うと、深い凹部では赤色光による照明状態で撮影した画像データから鋳巣等の欠陥が写りやすく、浅い凹部では青色光による照明状態で撮影した画像データから鋳巣等の欠陥を検出しやすい。このような現象を利用し、深さが設定未満の凹部では、青色光を用いて照明を行い、深さが設定値以上の凹部では、青色光を用いることにより、凹部の底部近くの欠陥の検出も可能にする。
(b)大径孔部Hbの内部にプローブ22を挿入して大径孔部Hbの内面を撮影する場合に、プローブ22を長手方向に設定距離ずつ移動して停止させつつ、この停止時に撮影を行い、この撮影により得られた複数の画像データに基づいて欠陥を判定するように制御形態を設定する。
この別実施形態(b)のように制御形態を設定することにより、欠陥に対する撮影角度や照明光の入射角が変化する状態に対応した複数の画像データを取得し、反射強度から配光分布を得ることにより、欠陥の検出精度の向上が可能となる。
(c)大径孔部Hbの内部にプローブ22を挿入して大径孔部Hbの内面を撮影する場合に、大径孔部Hbの内周を異なる位置から照明しつつ、撮影を行い、この撮影により得られた複数の画像データに基づいて欠陥を判定するように制御形態を設定する。
この別実施形態(c)のように制御形態を設定することにより、欠陥に対する照明光の方向が変化する状態に対応した複数の画像データを取得し、反射強度から配光分布を得ることにより、欠陥の検出精度の向上が可能となる。
(d)表面照明ユニットAsとして、例えば、赤色と、緑色と、青色との3原色となる3色の光源を備えて構成する。このように構成したものであっても、各色を独立して発光させることや、3原色となる3色の発光体からの光線の入射角を異ならせるように構成する。
本発明は、照明光で照明されるワークを撮影部で撮影し、撮影された画像データから欠陥を検出する装置に利用することができる。
12 発光体(青色発光体)
13 発光体(赤色発光体)
14 照明体(白色発光体)
21 対物レンズ
22 プローブ
25 合焦レンズ
26 領域切換ユニット
30 撮影制御部
40 欠陥判定部
A 照明部
As 第1照明ユニット(表面照明ユニット)
Ah 第2照明ユニット(孔部内面照明ユニット)
B 撮影部
C 作動部(ロボットハンド)
Ha 孔部(小径孔部)
Hb 孔部(大径孔部)
L 光軸
W ワーク

Claims (8)

  1. ワークの被検査領域に照明光を照射する照明部と、前記被検査領域を撮影する撮影部と、前記撮影部による撮影位置をセットする作動部と、この作動部・前記撮影部・前記照明部の各々を制御する撮影制御部と、前記撮影部で撮影された画像データから前記被検査領域の欠陥の有無を判定する欠陥判定部とを備えると共に、
    前記撮影部が、先端に対物レンズを備えた筒状のプローブと、前記対物レンズの光軸に沿う方向からの光線を前記対物レンズに導く透過状態、又は、前記光軸に直交する方向からの光線を反射して前記対物レンズに導く反射状態に切り換え自在な領域切換ユニットとを備えて構成され、
    前記照明部が、前記プローブの外部から前記被検査領域であるワーク表面に照明光を照射する第1照明ユニットと、前記プローブの先端部から前記被検査領域である前記ワークの孔部の内面に照明光を照射する第2照明ユニットとを備えて構成され、
    前記撮影制御部が、
    前記被検査領域が前記ワークの表面である場合に、前記プローブを前記作動部により前記被検査領域と対向する位置にセットして前記第1照明ユニットによる照明を行い、且つ、前記領域切換ユニットを前記透過状態に設定する表面撮影モードと、
    前記被検査領域が前記孔部の内面である場合に、前記プローブの先端を前記作動部により前記孔部に挿入して前記第2照明ユニットによる照明を行い、且つ、前記領域切換ユニットを前記反射状態に設定する孔部内面撮影モードとに切り換え自在に構成されている欠陥検査装置。
  2. 前記撮影部に備えられる合焦レンズが、印加電圧の制御により内部に封入した液体の圧力を変化させレンズの曲率の変更により焦点距離を調節する構成を有している請求項1記載の欠陥検査装置。
  3. 前記領域切換ユニットが、印加電圧を制御することにより鏡面状態と透過状態とに切換わる調光ミラー層を形成して構成されている請求項1又は2記載の欠陥検査装置。
  4. 前記第1照明ユニットが、異なる波長の照明光に切り換え自在に構成され、
    前記撮影制御部は、表面撮影モードで撮影を行う場合に、設定された前記被検査領域を変更せずに異なる波長の照明光による照明を行い、この照明毎に撮影を行う請求項1〜3のいずれか一項に記載の欠陥検査装置。
  5. 前記被検査領域に凹状部が含まれる場合に、この凹状部の深さが設定値未満である場合には所定波長の照明光を用い、設定値以上である場合には前記所定波長の短い波長の照明光を用いて照明を行う請求項3記載の欠陥検査装置。
  6. 前記第1照明ユニットが、前記被検査領域に対する照明光の入射角を異なる角度に切換自在に構成され、
    前記撮影制御部は、表面撮影モードで撮影を行う場合に、設定された前記被検査領域を変更せずに入射角が異なる照明光を照射し、この照射毎に撮影を行う請求項1〜3のいずれか一項に記載の欠陥検査装置。
  7. 前記第1照明ユニットが、前記プローブを取り囲む領域に複数の発光体を配置し、複数の発光体の選択により異なる照射方向からの照明状態に換自在に構成され、
    前記撮影制御部は、表面撮影モードで撮影を行う場合には、設定された被検査領域を変更せずに照明方向を異なるものに切り換えて照明を行い、この照明毎に撮影を行う請求項1〜3のいずれか一項に記載の欠陥検査装置。
  8. 前記第1照明ユニットが、白色の照明光の照明を行う照明体を備えて構成され、
    前記撮影制御部は、前記被検査領域の撮影を開始する以前に前記白色の照明光を前記ワークに照射して前記撮影部で前記ワークを撮影することにより、前記ワークの位置を特定する処理を行う請求項1〜7のいずれか一項に記載の欠陥検査装置。
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