JP2016107617A - 画像形成装置、画像形成方法及び画像形成プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】集約印刷において用紙に余白が発生する場合に特定のページを拡大して印刷する際のユーザの手間を軽減する画像形成装置を提供する。【解決手段】複数のページを集約して単一のページに出力する機能を有する画像形成装置は、受信する印刷ジョブから各ページの画像情報を抽出すると共に、印刷ジョブに含まれる印刷設定情報から総ページ数及び集約数を抽出するデータ抽出部111と、データ抽出部111から与えられた画像形成出力するべき画像のページ数及び単一のページに集約する集約数に基づいて、複数のページのいずれかを拡大して画像形成出力することを決定し、複数のページ夫々についての視認性に基づいて拡大して画像形成出力するページを決定するデータ判断部112とを含む。【選択図】図5
Description
本発明は、画像形成装置、画像形成方法及び画像形成プログラムに関する。
近年、情報の電子化が推進される傾向にあり、電子化された情報の出力に用いられるプリンタやファクシミリ及び書類の電子化に用いるスキャナ等の画像処理装置は欠かせない機器となっている。このような画像処理装置は、撮像機能、画像形成機能及び通信機能等を備えることにより、プリンタ、ファクシミリ、スキャナ、複写機として利用可能な複合機として構成されることが多い。
このような画像処理装置のうち、電子化された書類の出力に用いられる画像形成装置においては、PC(Personal Computer)等の情報処理装置において生成された原稿の複数ページを1ページに印刷する、集約印刷機能を備えたものが知られている。
このような集約印刷機能を備える画像形成装置においては、ユーザが集約印刷の設定を行うことにより、その設定に従った集約印刷がされる。集約印刷の設定としては、2ページを1ページに集約する2in1や4ページを1ページに集約する4in1などがある。
例えば、5ページの原稿を4in1印刷の条件で集約印刷する場合を考える。その場合、まず5ページの原稿のうち、4ページが1枚の印刷用紙に集約印刷される。しかし、5ページ目の原稿が印刷されるとき、4in1のために1/4に縮小された状態で印刷される。そのため、印刷用紙に無駄な余白が生じてしまう。この問題を解決する手段として、ユーザが印刷をする度に設定を変更することで、5ページ目は拡大印刷がされる方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献1の技術によると、ユーザは、集約印刷の条件と印刷したい原稿のページ数が合っていない場合、毎回手動で設定を行う必要がある。このように集約印刷をする度に、ユーザが設定を行わなければならないと、ユーザの手間がかかってしまう。
本発明は、上記実情を考慮してなされたものであり集約印刷において用紙に余白が発生する場合に特定のページを拡大して印刷する際のユーザの手間を解消することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様は、複数のページを集約して記録媒体の単一のページに画像形成出力する機能を有する画像形成装置であって、画像形成出力するべき画像に関する情報を取得する情報取得部と、取得された前記情報のうち、画像形成出力するべき画像のページ数及び前記単一のページに集約する集約数に基づいて、前記複数のページのいずれかを拡大して画像形成出力することを決定する拡大決定部と、前記複数のページ夫々についての視認性に基づいて拡大して画像形成出力するページを決定する拡大対象決定部とを含むことを特徴とする。
本発明によれば、集約印刷において用紙に余白が発生する場合に特定のページを拡大して印刷する際のユーザの手間を軽減することができる。
実施の形態1.
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。本実施形態においては、画像形成装置の例として、PC(Personal Computer)において生成される印刷ジョブに従って印刷出力を実行するプリンタを例として説明する。そのようなプリンタにおいて、原稿の複数ページを1ページに集約する機能を有し、集約の結果発生する余白を活用するために特定のページを拡大し、拡大するべきページを自動的に判断することが本実施形態に係る要旨である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。本実施形態においては、画像形成装置の例として、PC(Personal Computer)において生成される印刷ジョブに従って印刷出力を実行するプリンタを例として説明する。そのようなプリンタにおいて、原稿の複数ページを1ページに集約する機能を有し、集約の結果発生する余白を活用するために特定のページを拡大し、拡大するべきページを自動的に判断することが本実施形態に係る要旨である。
図1は、本実施形態に係る画像形成装置1の運用形態を示す図である。図1に示すように、本実施形態に係る画像形成装置1は、複数のクライアント端末2a、2b・・・(以降、総じて「クライアント端末2」とする)とネットワークを介して接続されて運用されている。
画像形成装置1は、撮像機能、画像形成機能及び通信機能等を備えることにより、プリンタ、ファクシミリ、スキャナ、複写機として利用可能なMFP(MultiFunction Peripheral:複合機)である。本実施形態に係る画像形成装置1は、クライアント端末2にインストールされて動作するプリンタドライバによって生成された画像形成出力命令である印刷ジョブに基づき、画像形成出力を実行する機能を有する。
クライアント端末2は、ユーザが操作する情報処理端末であり、PC(Personal Computer)等の情報処理装置によって実現される。本実施形態に係るクライアント端末2は、インストールされたプリンタドライバの機能により印刷ジョブを生成し、ネットワークを介して画像形成装置1に送信することにより、画像形成装置1に画像形成出力を実行させる。
次に、本実施形態に係る画像形成装置1及びクライアント端末2等の情報処理装置のハードウェア構成について図2を参照して説明する。尚、画像形成装置1は、図2に示すハードウェア構成に加えて、スキャナ、プリンタ等を実現するためのエンジンを備える。
図2に示すように、本実施形態に係る画像形成装置1は、一般的なサーバやPC等と同様の構成を含む。即ち、本実施形態に係る画像形成装置1は、CPU(Central Processing Unit)10、RAM(Random Access Memory)20、ROM(Read Only Memory)30、HDD(Hard Disk Drive)40及びI/F50がバス80を介して接続されている。また、I/F50にはLCD(Liquid Crystal Display)60及び操作部70が接続されている。
CPU10は演算手段であり、情報処理装置全体の動作を制御する。RAM20は、情報の高速な読み書きが可能な揮発性の記憶媒体であり、CPU10が情報を処理する際の作業領域として用いられる。ROM30は、読み出し専用の不揮発性記憶媒体であり、ファームウェア等のプログラムが格納されている。HDD40は、情報の読み書きが可能な不揮発性の記憶媒体であり、OS(Operating System)や各種の制御プログラム、アプリケーション・プログラム等が格納される。
I/F50は、バス80と各種のハードウェアやネットワーク等を接続し制御する。LCD60は、ユーザが情報処理装置の状態を確認するための視覚的ユーザインタフェースである。操作部70は、キーボードやマウス等、ユーザが情報処理装置に情報を入力するためのユーザインタフェースである。
このようなハードウェア構成において、ROM30に格納されたプログラムや、HDD40若しくは図示しない光学ディスク等の記憶媒体からRAM20に読み出されたプログラムに従ってCPU10が演算を行うことにより、ソフトウェア制御部が構成される。このようにして構成されたソフトウェア制御部と、ハードウェアとの組み合わせによって、本実施形態に係る画像形成装置1やクライアント端末2の機能を実現する機能ブロックが構成される。
図3は、クライアント端末2から画像形成装置1に送信される印刷ジョブに含まれる情報である印刷設定の情報の例を示す図である。図3に示す情報を含む印刷ジョブの情報が、画像形成出力するべき画像に関する情報として用いられる。図3に示す例は、PJL形式の情報の例である。印刷設定の情報には、データ名、印刷部数、カラー/モノクロ設定、片面/両面設定、ページ数、集約数等の情報が含まれる。この集約数の情報が、複数のページを記録媒体である用紙の単一のページに集約して形成する際のページ数である。
次に、本実施形態に係る画像形成装置1の機能構成について、図4を参照して説明する。図4は、本実施形態に係る画像形成装置1の機能構成を示すブロック図である。図4に示すように、本実施形態に係る画像形成装置1は、コントローラ100、ADF(Auto Documennt Feeder:原稿自動搬送装置)101、スキャナユニット102、排紙トレイ103、ディスプレイパネル104、給紙テーブル105、プリントエンジン106、排紙トレイ107及びネットワークI/F108を有する。
また、コントローラ100は、主制御部110、エンジン制御部120、画像処理部130、操作表示制御部140及び入出力制御部150を含む。図4に示すように、本実施形態に係る画像形成装置1は、スキャナユニット102、プリントエンジン106を有する複合機として構成されている。尚、図4においては、電気的接続を実線の矢印で示しており、用紙の流れを破線の矢印で示している。
ディスプレイパネル104は、画像形成装置1の状態を視覚的に表示する表示装置としての出力インタフェースであると共に、タッチパネルとしてユーザが画像形成装置1を直接操作し、若しくは画像形成装置1に対して情報を入力する際の入力インタフェースでもある。即ち、ディスプレイパネル104は、ユーザによる操作を受けるための画像を表示する機能を含む。ディスプレイパネル104は、図2に示すLCD60及び操作部70によって実現される。
本実施形態に係る画像形成装置1においては、クライアント端末2から受信されて画像形成装置1に保存されている印刷ジョブの一覧が、ディスプレイパネル104に表示される。ユーザは、ディスプレイパネル104に表示された一覧から印刷ジョブを選択し、その印刷ジョブの実行を指示するための操作を行う。
ネットワークI/F108は、画像形成装置1がネットワークを介してクライアント端末2等の他の機器と通信するためのインタフェースであり、Ethernet(登録商標)やUSB(Universal Serial Bus)インタフェースが用いられる。ネットワークI/F108は、TCP/IPプロトコルによる通信が可能である。また、ネットワークI/F108は、画像形成装置1がファクシミリとして機能する際に、ファクシミリ送信を実行するためのインタフェースとしても機能する。そのため、ネットワークI/F108は、電話回線にも接続されている。ネットワークI/F108は、図2に示すI/F50によって実現される。
コントローラ100は、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせによって構成される。具体的には、ROM30に格納されたプログラムや不揮発性メモリ、HDD40、光学ディスク等の不揮発性記憶媒体からRAM20等の揮発性メモリ(以下、メモリ)にロードされたプログラムに従ってCPU10が演算を行うことにより構成されるソフトウェア制御部と集積回路などのハードウェアとによってコントローラ100が構成される。コントローラ100は、画像形成装置1全体を制御する制御部として機能する。
主制御部110は、コントローラ100に含まれる各部を制御する役割を担い、コントローラ100の各部に命令を与える。エンジン制御部120は、プリントエンジン106やスキャナユニット102等を制御若しくは駆動する駆動手段としての役割を担う。画像処理部130は、主制御部110の制御に従い、印刷出力すべき画像情報に基づいて描画情報を生成する。この描画情報とは、画像形成部であるプリントエンジン106が画像形成動作において形成すべき画像を描画するための情報である。
また、画像処理部130は、スキャナユニット102から入力される撮像データを処理し、画像データを生成する。この画像データとは、スキャナ動作の結果物として画像形成装置1の記憶領域に格納され若しくはネットワークI/F108を介して他の情報処理端末や記憶装置に送信される情報である。
操作表示制御部140は、ディスプレイパネル104に情報表示を行い若しくはディスプレイパネル104を介して入力された情報を主制御部110に通知する。入出力制御部150は、ネットワークI/F108を介して入力される情報を主制御部110に入力する。また、主制御部110は、入出力制御部150を制御し、ネットワークI/F108及びネットワークを介して他のネットワークに接続された機器にアクセスする。
画像形成装置1がプリンタとして動作する場合は、まず、入出力制御部150がネットワークI/F108を介して印刷ジョブを受信する。入出力制御部150は、受信した印刷ジョブを主制御部110に転送する。主制御部110は、印刷ジョブを受信すると、画像処理部130を制御して印刷ジョブに含まれる文書情報若しくは画像情報に基づいて描画情報を生成させる。
画像処理部130によって描画情報が生成されると、エンジン制御部120は、プリントエンジン106を制御し、上記生成された描画情報に基づき、給紙テーブル105から搬送される用紙に対して画像形成を実行させる。即ち、画像処理部130、エンジン制御部120及びプリントエンジン106が画像形成出力部として機能する。プリントエンジン106の具体的態様としては、インクジェット方式による画像形成機構や電子写真方式による画像形成機構等を用いることが可能である。プリントエンジン106によって画像形成が施された文書は排紙トレイ107に排紙される。
画像形成装置1がスキャナとして動作する場合は、ユーザによるディスプレイパネル104の操作若しくはネットワークI/F108を介してクライアント端末2等の他の端末から入力されるスキャン実行指示に応じて、操作表示制御部140若しくは入出力制御部150が主制御部110にスキャン実行信号を転送する。主制御部110は、受信したスキャン実行信号に基づき、エンジン制御部120を制御する。
エンジン制御部120は、ADF101を駆動し、ADF101にセットされた撮像対象原稿をスキャナユニット102に搬送する。また、エンジン制御部120は、スキャナユニット102を駆動し、ADF101から搬送される原稿を撮像する。また、ADF101に原稿がセットされておらず、スキャナユニット102に直接原稿がセットされた場合、スキャナユニット102は、エンジン制御部120の制御に従い、セットされた原稿を撮像する。即ち、スキャナユニット102が撮像部として動作すると共に、エンジン制御部120が、読取制御部として機能する。
撮像動作においては、スキャナユニット102に含まれるCCD等の撮像素子が原稿を光学的に走査し、光学情報に基づいて生成された撮像情報が生成される。エンジン制御部120は、スキャナユニット102が生成した撮像情報を画像処理部130に転送する。画像処理部130は、主制御部110の制御に従い、エンジン制御部120から受信した撮像情報に基づき画像情報を生成する。
画像処理部130が生成した画像情報は主制御部110が取得し、主制御部110がHDD40等の画像形成装置1に装着された記憶媒体に保存する。即ち、スキャナユニット102、エンジン制御部120及び画像処理部130が連動して、画像入力部として機能する。画像処理部130によって生成された画像情報は、ユーザの指示に応じてそのままHDD40等に格納され若しくは入出力制御部150及びネットワークI/F108を介して文書管理サーバやクライアント端末2等の外部の装置に送信される。
また、画像形成装置1が複写機として動作する場合は、エンジン制御部120がスキャナユニット102から受信した撮像情報若しくは画像処理部130が生成した画像情報に基づき、画像処理部130が描画情報を生成する。その描画情報に基づいてプリンタ動作の場合と同様に、エンジン制御部120がプリントエンジン106を駆動する。尚、描画情報と撮像情報との情報形式が同一である場合は、撮像情報をそのまま描画情報として用いることも可能である。
次に、本実施形態に係る画像形成装置1の要部構成について、図5を参照して説明する。図5に示すように、本実施形態に係る画像形成装置1の要部は、主制御部110の機能として構成されるデータ抽出部111、データ判断部112及びデータ設定部113と、画像処理部130によって構成される。
データ抽出部111は、入出力制御部150を介して受信する印刷ジョブから各ページの画像情報を抽出すると共に、印刷ジョブに含まれる印刷設定情報から総ページ数及び集約数を抽出する。次に、データ抽出部111は、印刷ジョブに含まれる印刷設定情報から抽出した総ページ数及び集約数の夫々の情報をデータ判断部112に入力する。
データ判断部112は、データ抽出部111から入力された情報のうち、集約数の情報に基づいて、集約印刷の有無を判断する。集約数の設定が“集約無し”を示している場合、データ判断部112は、通常どおり印刷用紙1枚ずつに、印刷ジョブに含まれる各ページを印刷すると判断する。“集約無し”の設定は、例えば集約数“1”である。
集約数の設定が集約することを示している場合、データ判断部112は、データ抽出部111から与えられた夫々の情報を基に、印刷用紙に無駄な余白が出ずに集約印刷ができるか否か判断をする。集約することを示す設定とは、集約数が“1”以外の場合である。無駄な余白の有無の判断については後に詳述する。
集約印刷の場合においてデータ判断部112が、無駄な余白が出ないと判断した場合には、そのまま印刷がされる。その場合、データ判断部112は、画像処理部130に対して、そのまま集約印刷のための処理を実行することを命令する。具体的に、データ判断部112は、画像処理部130に対して、集約数の設定に従って集約された状態の描画データを生成することを命令する。
他方、集約印刷の場合においてデータ判断部112が、無駄な余白が出ると判断した場合には、データ抽出部111に、印刷ジョブに含まれる各ページの印字率とフォントサイズの情報提供を要求する。そして、データ抽出部111は、その要求を受けたら、印刷ジョブに含まれる各ページの印字率と最小フォントサイズの抽出を行う。その後、データ抽出部111は、データ判断部112に印刷ジョブに含まれる各ページから抽出した印字率及びフォントサイズの情報を入力する。
データ判断部112は、上述した総ページ数、集約数、印刷ジョブに含まれる各ページの印字率、最小フォントサイズの夫々の情報を基に、どのページを拡大して印刷を行うか判断する。
ここで、データ抽出部111が、印字率及びフォントサイズを抽出する方法について説明する。フォントサイズを抽出する方法としては、例えばOCR(Optical Character Recognition)を用いることができる。要するに、データ抽出部111は、印刷ジョブに含まれる各ページをOCRによってテキストデータ化する。その後、データ抽出部111は、認識されたテキストデータの元となる画像の大きさに基づいてフォントサイズを判断する。最小フォントサイズが小さい程、細かい文字を含むページであるため、拡大印刷を行う場合には優先して選択するべきページである。
また、データ抽出部111は、各ページの画像の情報を参照し、ページを構成する画像全体の画素数に対する文字や図形等のために着色される画素の画素数の割合を算出することにより印字率を求める。即ち、印字率とは、各ページにおいて画像形成出力される範囲の比率を示す情報であり、この比率が高い程、ページ内における余白が少なく、拡大印刷を行う場合には優先して選択するべきページである。
データ抽出部111は、印刷ジョブに含まれる各ページについて、夫々のページに含まれるテキストデータのフォントサイズのうち最小のフォントサイズを抽出する。また、データ抽出部111は、印刷ジョブに含まれる各ページの画像データに基づき、各ページの印字率を抽出する。そして、それらの情報は、データ抽出部111からデータ判断部112に送られる。
データ判断部112は、データ抽出部111から送られてきたこれらの情報に基づいて、優先して拡大印刷を行うページを決定する。データ判断部112のこの機能が、本実施形態に係る要旨の1つとなる。処理の詳細については後述する。
データ設定部113は、データ判断部112の動作設定の情報を記憶している。データ判断部112の動作設定の情報とは、例えば、上述したような優先して拡大するページの判断方法である。詳細は後述する。
尚、データ設定部113に記憶された動作設定の情報は、ディスプレイパネル104又はクライアント端末2に対するユーザの操作により、変更することが可能である。
また、データ設定部113を構成する記憶媒体に対する動作設定の情報の書き込みにより、データ判断部112の機能のうち、集約印刷によって余白が発生する場合に拡大するページの自動判断の機能を無効に設定することも可能である。これにより、万が一本機能に問題が生じても、画像形成装置1全体に影響を及ぼさないようにすることができる。
画像処理部130は、データ判断部112より、図3に示すような印刷設定情報や各ページの画像情報に加えて、データ判断部112による判断結果の情報を取得する。データ判断部112による判断結果の情報には、図6に示すように、拡大対象のページを指定する情報および拡大倍率の情報が含まれる。
画像処理部130は、それらの情報に基づいて上述した描画データを生成する。この際、集約印刷が設定されている場合には、印刷出力される1ページ分の描画データとして、集約数に応じたページ数が集約された状態の描画データを生成する。そして、拡大対象として指定されたページについては、拡大倍率に応じて拡大した状態の描画データを生成する。
次に、図7から図9を参照にして、集約印刷について説明をする。図7(a)は2in1印刷の例であり、図7(b)は4in1印刷の例である。図7で表す集約印刷の例は、余白が生じることなく集約印刷がされていることを表している。余白が生じることなく集約印刷ができる場合とは、総ページ数を集約数で割り切れる場合である。その場合には、用紙の無駄な余白が出ないので、図7の例のような集約印刷がされる。
ここで、以下の式(1)を用いて、集約印刷において、用紙に無駄な余白を生ずることなく全ページが印刷される場合について説明をする。下記式(1)において、Mは集約数、Nは総ページ数、nは印刷されるページ数である。
図7(a)の場合であれば、総ページ数N=2、集約数M=2なので、印刷ページ数n=1となる。従って、図7(a)で示すように、1枚の印刷用紙に無駄な余白を作ることなく、2in1の集約印刷がされる。また、図7(b)の場合は、総ページ数N=4、集約数M=4なので、印刷ページ数n=1となる。よって、図7(b)で示すように、1枚の印刷用紙に4in1の集約印刷がされる。
図7(a)の場合であれば、総ページ数N=2、集約数M=2なので、印刷ページ数n=1となる。従って、図7(a)で示すように、1枚の印刷用紙に無駄な余白を作ることなく、2in1の集約印刷がされる。また、図7(b)の場合は、総ページ数N=4、集約数M=4なので、印刷ページ数n=1となる。よって、図7(b)で示すように、1枚の印刷用紙に4in1の集約印刷がされる。
また、式(1)において、総ページ数N=8、集約数M=4だとした場合、印刷ページ数n=2となる。その場合、印刷用紙に無駄な余白を作ることなく、2枚の印刷用紙に4in1の集約印刷がされる。或いは、1枚の印刷用紙の両面に4in1の集約印刷がされる。
図8(a)は5つのページについて4in1の集約印刷をした場合で、印刷用紙に無駄な余白が生じたことを表している。図8(b)は、図8(a)のような場合に、ページEが拡大印刷された例を表す。尚、図8(b)のページEが拡大して印刷される場合、片面印刷であれば2枚目の用紙にEのページが印刷され、両面印刷であれば1枚目の用紙の裏面にEのページが印刷される。
図8(a)の例を、以下の式(2)を用いて説明する。ここで、mは余白が生ずるページに印刷されるページの数、即ち、集約印刷における集約数に対して余るページ数である。
図8(a)の場合、総ページ数N=5、集約数M=4なので、印刷ページ数n=1となる。しかし、図8(a)の場合では、結果的に1ページ分の余りが生ずる。この余りがmであり、図8(a)の例では、ページEの1ページ分がmであり、m=1である。従って、余白が出るページに印刷されるページの数mが生ずる場合には、データ判断部112は拡大印刷するページを決定する。そして、図8(b)のように決定されたページが拡大されて印刷される。
ここで、データ判断部112が、拡大印刷の要否を決定するために必要な余白率Qの算出について式(3)を用いて説明をする。
以上の式(3)に基づいて計算をすれば、余白率Qが算出される。これらの計算は、データ判断部112が、データ抽出部111から入力された情報に含まれるM、mの値に基づいて行う。そのようにして算出された余白率が設定された閾値に達した場合に、拡大印刷が実行される。この閾値はシステムのデフォルト値やユーザによって設定された値であり、上述したとおりデータ設定部113において保存される。
式(3)に従って計算を行うと、図8(a)の場合であれば、余白が出るページに印刷されるページの数m=1で、集約数M=4であるため、余白率Qは75%となる。ここで、図8(a)の場合において、仮に閾値が50%であれば、余白率Qは閾値を超える。そのため、図8(b)のように、データ判断部112が、拡大するページを決定し、拡大印刷がされる。また、図8(b)においては、ページEが1ページ分に拡大されているが、拡大率は余白率に基づいて最適な値がデータ判断部112によって決定される。
図9は、閾値を設定した場合における拡大印刷の例である。図9(a)は、4in1印刷であり、式(3)に従って計算を行うと、余白率が25%となる。この例においては、仮に閾値が25%であれば、図9(b)で印刷用紙の一面でページの一部であるページCが拡大されて印刷がされる。図9(b)の場合、拡大率が図8(b)の場合と異なる。このような拡大率の判定は、上述したようにデータ判断部112によって余白率に基づいて行われる。
次に、本実施形態に係る画像形成装置1が、図8(b)のような拡大印刷をする場合について、図10のフローチャートを参照にして説明をする。まず、クライアント端末2から画像形成装置1に印刷ジョブが入力される(S1001/YES)。或いは、画像形成装置1のスキャナの機能が用いられる場合には、スキャナユニット102によって撮像されて生成された画像情報が入力される(S1001/YES)。これにより、主制御部110が出力対象の各ページの画像の情報や、図3に示すような設定情報を取得する。即ち、S1001において主制御部110が情報取得部として機能する。
印刷ジョブ若しくはスキャン結果によって主制御部110が複数ページによって構成される出力対象の画像の情報を取得すると、データ抽出部111が、図3において説明した印刷設定情報から総ページ数の情報を抽出する(S1002)。次に、集約印刷の設定内容、即ち集約数を抽出する(S1003)。尚、スキャンの場合、図3に示すような情報は、スキャン時の設定や全ページのスキャンが終了することによる原稿枚数のカウント結果によって生成される。データ判断部112は、式(1)に基づいて、印刷ジョブに含まれる各ページを設定内容どおり印刷すると余白が生ずるか否か判断する(S1004)。即ち、S1004においてデータ判断部112が拡大決定部として機能する。
余白がなければ(S1004/NO)、データ判断部112は、そのままユーザが設定した情報に基づいて、印刷ジョブに含まれる各ページの印刷を行うための描画データの生成を、画像処理部130に開始させる(S1009)。余白がある(S1004/YES)と判断した場合、データ判断部112は、上述した式(3)に基づいて余白率の算出を行う。
データ判断部112が、式(3)に基づいて余白率を算出したら、データ判断部112は、その余白率が、ユーザが設定した閾値以下か閾値以上であるかの確認を行う(S1005)。余白率が閾値以下であれば(S1005/NO)、データ判断部112は、そのまま画像処理部130に描画データの生成を開始させる(S1009)。そして、画像処理部130により、描画データが生成されると、印刷ジョブに含まれる各ページは、ユーザが設定した集約印刷の内容どおりに印刷がされる。
余白率が閾値以上であれば(S1005/YES)、データ判断部112は、データ抽出部111に最小フォントサイズと印字率の情報提供を要求する。そして、データ抽出部111は、データ判断部112からその要求を受けると、上述したように、印刷ジョブに含まれる各ページの画像データについて最小フォントサイズと印字率を抽出する(S1006、S1007)。
データ抽出部111が、印刷ジョブに含まれる各ページの最小フォントサイズBと印字率Aを抽出したら、それらの情報はデータ判断部112に入力される。そして、データ判断部112は、印刷ジョブに含まれる各ページについて、印字率A、最小フォントサイズBを用い、以下の式(4)に基づいて、どの画像を拡大印刷するかの判断を行う(S1008)。即ち、S1008においてデータ判断部112が拡大対象決定部として機能する。以下の式(4)におけるカッコ内の計算結果が、夫々のページにおいて画像が形成されない範囲、即ち空白となる範囲の割合を示す値である。
データ判断部112は、印刷ジョブに含まれる各ページについて、式(4)に基づいて計算を行う。そして、データ判断部112は、その中から最小の値であるものを選択し、それを拡大対象のページとして決定する。データ判断部112が、式(4)に基づいて、印刷ジョブに含まれる各ページの中から、どのページを優先して拡大印刷を行うかという方法が、本発明の要旨の一つである。
このような処理により、図6に示すような情報が生成される。そして、データ判断部112は、図6に示す情報を指定して画像処理部130に描画データの生成を開始させる(S1009)。これにより、図8(b)や図9(b)に示すように、余白が有効に利用されるように、集約印刷において特定のページが拡大されて印刷される。
以上、説明したように、本実施形態に係る画像形成装置1は、複数のページを単一のページに集約して印刷する集約印刷を行う場合において、特定のページを拡大して余白を有効に利用する機能を有する。そのような場合において、本実施形態に係る画像形成装置1は、ユーザによる拡大対象のページの指定を必要とせず。各ページの印字率及びフォントサイズの情報に基づいて自動的に拡大対象が選択される。従って、ユーザは拡大対象のページを指定する必要はなく、ユーザの利便性を向上することが可能である。
尚、図8(a)、(b)の場合、B、C、Dのページを拡大して出力すると、ページの順番を入れ替えることとなってしまう。図10のS1006〜S1008において判断対象とするページを絞ることにより、そのような状態を避けることが出来る。例えば、図8(a)、(b)の場合、AもしくはEを拡大対象とすれば、ページの順番を入れ替えることなく出力することが出来る。このようなページのページ数Pは、上述した集約数4及びゼロを含む自然数iを用いて、以下の式(5)によって示すことが出来る。
上記式(5)は、図8(a)、(b)に示すように、集約数が4で余白率が75%となる場合や、図7(a)に示すように、集約数2で余白率が50%となる場合等、拡大対象のページをページの全面に拡大して出力する場合の条件である。他方、図9(a)、(b)のように、余白率が25%となってページの半面に拡大して出力する場合、以下の式(6)によって示すことができる。
このように、S1006〜S1008において判断対象とするページを絞ることにより、集約印刷における特定ページの拡大出力において、ページの順序を入れ替えることなくページを拡大することが可能となる。
また、上記実施形態においては、最小フォントサイズと印字率との積に基づいて拡大対象とするページを決定する場合を例として説明した。しかしながらこれは一例であり、例えば、最小フォントサイズと印字率とのいずれか一方に基づいて拡大対象のページを決定しても良い。
拡大対象とするページの決定方法については、ユーザによる操作に基づいてデータ設定部113に設定内容が記憶される。そして、データ判断部112は、データ設定部113に記憶された設定内容に基づき、図10のS1008において、最小フォントサイズ、印字率及びそれらの積のいずれに基づいて決定するかを判断する。
上述した方法は、片面印刷でも両面印刷でも対応が可能である。しかしながら、両面印刷を行う場合、式(4)に基づいて拡大印刷を行うと、ページの途中に向きの異なるページが挿入された状態となってしまう。その例を示したものが、図11(a)、(b)である。
図11(a)は、A〜Eの全5ページの原稿の例を示す図である。上記式(5)の条件に従えば、拡大対象のページはA、C、Eのページとなる。そして、図11(a)の例においては、ページA及びページCの印字率が低いが、最も印字率の低いページはCである。また、ページEはフォントサイズが最小のページであることを示す。データ判断部112が、これらのページを式(4)に基づいて判断すると、Cのページが拡大対象として決定され、図11(b)のようにページの一部の向きが異なった状態で拡大印刷されてしまうことがある。
このような問題は、印刷する最初と最後のページ間のページを拡大印刷する場合に起こる。これに対して、最初のページと最後のページのみを拡大対象とすることにより、このような課題を解決することができる。
また、複数のページについての上記式(4)の計算結果が同一となる場合、どのページを拡大対象とするべきかを決定することができない。これに対して、印字率と参照フォントサイズのいずれを重視するかを設定しておくことにより、判断の一因とすることが出来る。
例えば、図11(a)の例において、ページA及びページEについての上記式(4)の判断結果が同一となった場合を考える。この場合、最小フォントサイズを重視する設定であれば、図11(c)に示すようにページEが拡大対象として決定される。
他方、印字率を重視する設定であれば、図11(d)に示すようにページAが拡大対象として決定される。このような設定は、ユーザの操作に基づいてデータ設定部113に記憶され、データ判断部112によって参照される。データ判断部112は、データ設定部113に記憶された設定に基づいて、最小フォントサイズ、印字率のいずれを重視するかを判断する。
また、上記実施形態においては、上記式(3)に基づいて算出された余白率Qと閾値との比較結果に基づいて拡大印刷の要否を決定する場合を例として説明した。この他、例えば、上述したmの値、即ち、総ページ数Nを集約数で割った結果の余りが1となる場合等、他の判断方法を用いても良い。
また、上記実施形態においては、上記式(3)により算出された余白率を所定の閾値と比較した結果に基づいて拡大印刷の要否を判断する場合を例として説明した。しかしながら、これは拡大印刷の要否の判断態様の一例である。
拡大印刷の要否の判断の趣旨は、集約印刷によって余白が生じてしまう場合に特定のページを拡大して余白を活かすことにある。従って余白率を解析する態様であれば、余白が生じてしまう場合に特定のページを拡大して余白を活かすという趣旨を達成し、上記と同様の効果を得ることが可能である。
実施の形態2.
実施の形態1においては、上記式(4)が示すように、印字率A及び最小フォントサイズBに基づいて拡大対象のページを決定する場合を例として説明した。しかしながらこれは一例であり、その趣旨は、視認性の悪いページを拡大対象として決定することにある。本実施形態においては、視認性の判断の一態様として、色彩に関する文字の視認性に基づいて拡大対象のページを決定する場合の例について説明する。尚、実施の形態1と同一の符号を付す構成については同一または相当部を指すものとし、詳細な説明を省略する。
実施の形態1においては、上記式(4)が示すように、印字率A及び最小フォントサイズBに基づいて拡大対象のページを決定する場合を例として説明した。しかしながらこれは一例であり、その趣旨は、視認性の悪いページを拡大対象として決定することにある。本実施形態においては、視認性の判断の一態様として、色彩に関する文字の視認性に基づいて拡大対象のページを決定する場合の例について説明する。尚、実施の形態1と同一の符号を付す構成については同一または相当部を指すものとし、詳細な説明を省略する。
本実施形態に係る画像形成装置1は、実施の形態1において説明した図2、図4、図5と同様の構成を有する。ここで、本実施形態に係る画像形成装置1は、図5において説明したデータ判断部112の機能が実施の形態1とは異なる。本実施形態に係るデータ判断部112は、上述したように、色彩に関する文字の視認性に基づいて拡大対象のページを決定する機能を有する。
色彩に関する文字の視認性の指標として、本実施形態においては、背景色と文字色との色の近さに基づく判断を行う。図12〜図14は、背景色が夫々赤、青、緑である場合に、視認性の悪さを示す指標となる情報の例を示す図である。尚、図12〜図14においては、CMYK値を0〜100のパーセンテージで示す場合を例としている。
例えば背景色が赤の場合、図12に示すように、CMYK値はMが「100」、Yが「100」であり、他が「0」である。この場合、文字色が背景色と全く同一の赤である場合が最も視認性が悪く、以降、C、Kの値が変わらず、M、Yの値が夫々減少するほど視認性が向上する。
背景色が青の場合、図13に示すように、CMYK値はCが「100」、Mが「100」であり、他が「0」である。この場合、文字色が背景色と全く同一の青である場合が最も視認性が悪く、以降、Y、Kの値が変わらず、C、Mの値が夫々減少するほど視認性が向上する。
背景色が緑の場合、図14に示すように、CMYK値はCが「100」、Yが「100」であり、他が「0」である。この場合、文字色が背景色と全く同一の緑である場合が最も視認性が悪く、以降、M、Kの値が変わらず、C、Yの値が夫々減少するほど視認性が向上する。
このように背景色に対する文字色の視認性は、夫々の色のCMYK値によって判断される。従って、本実施形態に係るデータ判断部112は、データ抽出部111から背景色及び文字色の色味を示す情報としてCMYK値の情報を取得し、夫々の値の差異に基づいて視認性を判断する。そして、その判断結果に基づき、どのページを拡大して印刷を行うか判断する。
図15は、本実施形態に係る拡大印刷時の動作を示すフローチャートであり、全実施形態における図10に対応する。図15に示すように、S1001〜S1005までは図10と同様の処理が実行される。そして、余白率が閾値以上であった場合、データ判断部112は、データ抽出部111に対して、背景色及び文字色の情報提供を要求する。そして、データ抽出部111は、データ判断部112からその要求を受けると、上述したように、印刷ジョブに含まれる各ページの画像データについて背景色及び文字色を示すCMYK値を抽出する(S1501)。
データ抽出部111は、印刷ジョブに含まれる各ページの背景色及び文字色のCMYK値を抽出すると、その値をデータ判断部112に入力する。そして、データ判断部112は、印刷ジョブに含まれる各ページについて、背景色、文字色夫々のCMYK値の差分値を算出する(S1502)。
S1502においてデータ判断部112は、背景色と文字色とで、CMYKの各値についての差分値を算出する。例えば、図12に示す例において“文字色”が“紫みの赤”である場合、CMYK値の差分値は、Cが「0」、Mが「0」、Yが「25」、Kが「0」となる。他方、“赤紫”である場合、CMYK値の差分値は、Cが「0」、Mが「0」、Yが「50」、Kが「0」となる。
このように、CMYK各値の差分値は、背景色と文字色との色味が離れており、視認性が良い程大きな値となる。他方、視認性が悪ければCMYK各値の差分値は小さくなり、背景色と文字色とが同一であればCMYK全ての差分値がゼロになる。従って、この差分値の値を比較することにより、印刷ジョブに含まれる各ページのうち、背景色と文字色との関係で最も視認性が悪いページを判断することが可能である。
データ判断部112は、このようにして算出した各ページの背景色と文字色とのCMYK値の差分値に基づき、視認性が悪いページを判断して拡大するページを決定する(S1008)。以降、図10と同様に処理が実行される。
尚、上述した差分値はCMYK夫々の値毎に算出される。従って、データ判断部112は、S1008において、CMYK夫々の差分値の合計値が最も小さいページを拡大対象のページとして決定する。
尚、色味の差異に対する視認性の変化は、CMYK各値のパーセンテージの全範囲にわたって一様に変化するわけではない。例えば値の高い部分での差分値と値の低い部分での差分値とでは、差分値が同一であっても人間の視認によって感じる色味の差異が異なり、一方の色味の差異が他方の色味の差異よりも小さく見えたり大きく見えたりする。
従って、S1502においてデータ判断部112は、単純にCMYK各値の差分値を算出するだけでなく、算出された差分値に対して、元のCMYKの値に応じた係数を乗じても良い。これにより、人間の視認によって感じる背景色と文字色との色味の差異がより小さいページを高精度に拡大対象のページとして決定することが出来る。
また、人間の視認性には個人差がある。人間の目において色味は原則としてRGB(Red,Green,Blue)の三原色に基づいて認識されるが、例えば、赤色の認識力が弱い等、RGB各色により認識力が異なる場合がある。
図12に示す例のうち文字が“赤紫”である場合と、図13に示す例のうち文字が“青紫”である場合とは、いうずれもCMYK値の差分値の合計値は「50」である。しかしながら、上述したように赤色の認識力が弱い人にとっては、背景が「青」で文字が「青紫」である場合よりも、背景が「赤」で文字が「赤紫」である場合の方が、より認識が困難である。
このような場合データ判断部112としては、算出されたCMYK値の差分値の合計値が同じ「50」であっても、背景が「赤」で文字が「赤紫」であるページを拡大対象とすることが望まれる。このような態様は、データ設定部113が、色味の識別が困難な色の設定を受け付け、データ判断部112がその設定に従った処理を行うことにより実現される。
例えば、ユーザが赤色の認識力が弱い場合、ユーザはディスプレイパネル104を操作して、認識力が弱い色として赤を設定し、データ設定部113に記憶させる。そして、データ判断部112は、背景色と文字色とのCMYK値の差分値を計算した後、認識力が弱い色として赤が設定されている場合には、M及びYについての差分値の算出結果を小さくし若しくはゼロにする調整処理を行う。小さくする処理としては、例えば0.5等の1未満の係数を乗ずる処理を用いることが出来る。
その結果、上述した背景が「青」で文字が「青紫」である場合と、背景が「赤」で文字が「赤紫」である場合とを比較すると、前者の場合にはCMYKの各差分値の合計値として「50」がそのまま算出される。他方、後者の場合、Yについての差分値「50」が小さくされ、もしくはゼロになるため、CMYKの各差分値の合計値は「50」よりも小さくなる。
その結果、背景が「赤」で文字が「赤紫」であるページが拡大対象のページとして選択されることとなる。このような処理により、ユーザによる色の認識力の差異に応じた判断が可能となる。
以上、説明したように、本実施形態によれば、色の視認性に基づいて拡大対象のページを判断することが可能となる。尚、拡大対象のページを絞ることにより、拡大によってページの入れ替えが発生しないようにする処理等、実施の形態1において説明した夫々の機能は実施の形態2についても適用可能であり、同様の効果を得ることが可能である。
また、実施の形態1において説明したフォントサイズや印字率に基づく判断と、本実施形態に係る色味基づく判断とを組合せ、ページの視認性について総合的な判断を行っても良い。その場合、趣旨の異なる複数の値に基づく総合的な判断を行う態様として既存の様々な方法を用いることが出来る。例えば、夫々の判断のために算出された値に重み付けを行って合算する態様や、夫々の判断のために算出された値の事情平均平方根を算出する態様などを用いることが出来る。
1 画像処理装置
2 クライアント端末
10 CPU
20 RAM
30 ROM
40 HDD
50 I/F
60 LCD
70 操作部
80 バス
100 コントローラ
101 ADF
102 スキャナユニット
103 排紙トレイ
104 ディスプレイパネル
105 給紙テーブル
106 プリントエンジン
107 排紙トレイ
108 ネットワークI/F
110 主制御部
111 データ抽出部
112 データ判断部
113 データ設定部
120 エンジン制御部
130 画像処理部
140 操作表示制御部
150 入出力制御部
2 クライアント端末
10 CPU
20 RAM
30 ROM
40 HDD
50 I/F
60 LCD
70 操作部
80 バス
100 コントローラ
101 ADF
102 スキャナユニット
103 排紙トレイ
104 ディスプレイパネル
105 給紙テーブル
106 プリントエンジン
107 排紙トレイ
108 ネットワークI/F
110 主制御部
111 データ抽出部
112 データ判断部
113 データ設定部
120 エンジン制御部
130 画像処理部
140 操作表示制御部
150 入出力制御部
Claims (10)
- 複数のページを集約して記録媒体の単一のページに画像形成出力する機能を有する画像形成装置であって、
画像形成出力するべき画像に関する情報を取得する情報取得部と、
取得された前記情報のうち、画像形成出力するべき画像のページ数及び前記単一のページに集約する集約数に基づいて、前記複数のページのいずれかを拡大して画像形成出力することを決定する拡大決定部と、
前記複数のページ夫々についての視認性に基づいて拡大して画像形成出力するページを決定する拡大対象決定部とを含むことを特徴とする画像形成装置。 - 前記拡大対象決定部は、前記複数のページ夫々について画像が形成される範囲と空白となる範囲との比率及び画像形成出力される文字のサイズのうち少なくとも一方に基づき、前記複数のページ夫々についての視認性を判断することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記拡大対象決定部は、前記画像形成出力される範囲の比率及び前記画像形成出力される文字のサイズの積に基づいて拡大して画像形成出力するページを決定することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
- 前記拡大対象決定部は、前記複数のページ夫々の背景の色及び前記背景上に印字される文字の色の差異に基づき、前記複数のページ夫々についての視認性を判断することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記拡大対象決定部は、前記複数のページのうち、前記単一のページに集約する集約数に基づいて求められる順番のページを拡大して画像形成出力するページとして決定することを特徴とする請求項1乃至4いずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記拡大対象決定部は、前記複数のページのうち一番最初及び一番最後のページのいずれか一方を拡大して画像形成出力するページとして決定することを特徴とする請求項1乃至4いずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記拡大決定部は、取得された前記情報のうち、画像形成出力するべき画像のページ数及び前記単一のページに集約する集約数に基づいて前記記録媒体に発生する余白を解析し、前記複数のページのいずれかを拡大して画像形成出力することを特徴とする請求項1乃至6いずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記拡大決定部は、取得された前記情報のうち、画像形成出力するべき画像のページ数及び前記単一のページに集約する集約数に基づいて前記記録媒体に発生する余白を算出し、算出した余白率と所定の閾値との比較結果に基づいて前記複数のページのいずれかを拡大して画像形成出力することを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
- 複数のページを集約して記録媒体の単一のページに画像形成出力する画像形成方法であって、
画像形成出力するべき画像に関する情報を取得し、
取得された前記情報のうち、画像形成出力するべき画像のページ数及び前記単一のページに集約する集約数に基づいて、前記複数のページのいずれかを拡大して画像形成出力することを決定し、
前記複数のページ夫々についての視認性に基づいて拡大して画像形成出力するページを決定することを特徴とする画像形成方法。 - 複数のページを集約して記録媒体の単一のページに画像形成出力する画像形成プログラムであって、
画像形成出力するべき画像に関する情報を取得するステップと、
取得された前記情報のうち、画像形成出力するべき画像のページ数及び前記単一のページに集約する集約数に基づいて、前記複数のページのいずれかを拡大して画像形成出力することを決定するステップと、
前記複数のページ夫々についての視認性に基づいて拡大して画像形成出力するページを決定するステップとを情報処理装置に実行させることを特徴とする画像形成プログラム。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014247165 | 2014-12-05 | ||
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JP2015141561A Pending JP2016107617A (ja) | 2014-12-05 | 2015-07-15 | 画像形成装置、画像形成方法及び画像形成プログラム |
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JP (1) | JP2016107617A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2018036706A (ja) * | 2016-08-29 | 2018-03-08 | コニカミノルタ株式会社 | 情報処理装置、情報処理方法及び印刷システム |
JP2018094811A (ja) * | 2016-12-14 | 2018-06-21 | キヤノン株式会社 | 印刷装置、その制御方法、およびプログラム |
JP2020175593A (ja) * | 2019-04-18 | 2020-10-29 | コニカミノルタ株式会社 | 画像処理装置、画像処理方法、およびプログラム |
-
2015
- 2015-07-15 JP JP2015141561A patent/JP2016107617A/ja active Pending
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