JP2016107177A - 水処理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】供給水の水質変動に追従して回収率を最適な状態に保つことで、高い節水効果を得ることができる水処理システムを提供する【解決手段】本発明の水処理システムは、排水処理または浄水処理に適用される水処理システムであって、供給水を透過水と濃縮水とに分離する逆浸透膜装置と、前記逆浸透膜装置に前記供給水を供給する供給水ラインと、前記逆浸透膜装置の上流に配置され、前記供給水に薬剤を添加する薬剤添加装置と、前記薬剤添加装置の上流に配置され、前記薬剤を添加する前の供給水の電気伝導率を測定する電気伝導率測定部と、前記電気伝導率測定部により測定された電気伝導率に基づいて前記逆浸透膜装置での回収率を調節する制御部と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、排水処理または浄水処理に適用される水処理システムに関する。
排水処理または浄水処理においては、逆浸透膜装置を備えた水処理システムが採用されている。逆浸透膜装置を備えた水処理システムでは、逆浸透膜装置へ供給される供給水(排水等)に含まれるシリカ等の濃度を、電気伝導率を測定することにより評価し、その評価結果に応じて逆浸透膜装置での回収率を調節している(例えば、特許文献1。)。
また、逆浸透膜処理装置を用いた水処理システムでは、ホルムアルデヒド等の分子量の小さい不純物を逆浸透膜によって分離するため、逆浸透膜装置への供給水に亜硫酸塩等の薬剤を添加している(例えば、特許文献2参照。)。
特開2006−305499号公報 特開2014−12281号公報
しかし、特許文献1の水処理システムでは、逆浸透膜装置への供給水に薬剤を添加する場合、薬剤の添加によって供給水の電気伝導率の値が嵩上げされ、薬剤中にスケール原因物質が含まれていないにも関わらず、低い回収率が設定されてしまう。
本発明は、供給水の水質変動に追従して回収率を最適な状態に保つことで、高い節水効果を得ることができる水処理システムを提供することを目的とする。
本発明は、排水処理または浄水処理に適用される水処理システムであって、供給水を透過水と濃縮水とに分離する逆浸透膜装置と、前記逆浸透膜装置に前記供給水を供給する供給水ラインと、前記逆浸透膜装置の上流に配置され、前記供給水に薬剤を添加する薬剤添加装置と、前記薬剤添加装置の上流に配置され、前記薬剤を添加する前の供給水の電気伝導率を測定する電気伝導率測定部と、前記電気伝導率測定部により測定された電気伝導率に基づいて前記逆浸透膜装置での回収率を調節する制御部と、を備えることを特徴とする。
また、前記透過水の流量を測定する流量測定部と、前記供給水ラインを流通する供給水を前記逆浸透膜装置に圧送するRO加圧ポンプと、前記RO加圧ポンプを駆動する駆動周波数を出力するインバータと、システム外へ排水する濃縮水の排水流量を調節可能な排水弁ユニットと、を備え、前記制御部は、前記流量測定部により測定された流量が、予め設定された目標流量となるように、前記インバータの出力を制御し、前記回収率から目標排水流量を演算し、前記目標排水流量となるように前記排水弁ユニットの排水流量を調節することが好ましい。
また、前記逆浸透膜装置からの前記透過水が供給される食品製造設備と、前記食品製造設備で使用された後の排水を前記供給水ラインに返送する返送ラインと、を備えることが好ましい。
また、前記供給水のシリカ濃度を測定するシリカ濃度測定部と、前記供給水のカルシウム濃度を測定するカルシウム濃度測定部と、を備え、前記制御部は、前記電気伝導率測定部によって測定された電気伝導率に基づいて第1回収率を決定し、前記シリカ濃度測定部によって測定されたシリカ濃度及び前記カルシウム濃度測定部によって測定されたカルシウム濃度に基づいて第2回収率を決定し、前記第1回収率と前記第2回収率とを比較し、低い方の回収率を目標回収率に設定し、前記逆浸透膜装置での回収率を前記目標回収率となるように調節することが好ましい。
また、前記供給水のシリカ濃度を測定するシリカ濃度測定部と、前記供給水のカルシウム濃度を測定するカルシウム濃度測定部と、を備え、前記制御部は、前記電気伝導率測定部によって測定された電気伝導率に基づいて第1回収率を決定し、前記シリカ濃度測定部によって測定されたシリカ濃度に基づいて第3回収率を決定し、前記カルシウム濃度測定部によって測定されたカルシウム濃度に基づいて第4回収率を決定し、前記第1回収率、前記第3回収率及び前記第4回収率を比較し、最も低い回収率を目標回収率に設定し、前記逆浸透膜装置での回収率を前記目標回収率となるように調節することが好ましい。
また、前記供給水のシリカ濃度を測定するシリカ濃度測定部を備え、前記制御部は、前記電気伝導率測定部によって測定された電気伝導率に基づいて第1回収率を決定し、前記シリカ濃度測定部によって測定されたシリカ濃度に基づいて第3回収率を決定し、前記第1回収率と前記第3回収率とを比較し、低い方の回収率を目標回収率に設定し、前記逆浸透膜装置での回収率を前記目標回収率となるように調節することが好ましい。
また、前記供給水のカルシウム濃度を測定するカルシウム濃度測定部を備え、前記制御部は、前記電気伝導率測定部によって測定された電気伝導率に基づいて第1回収率を決定し、前記カルシウム濃度測定部によって測定されたカルシウム濃度に基づいて第4回収率を決定し、前記第1回収率と前記第4回収率とを比較し、低い方の回収率を目標回収率に設定し、前記逆浸透膜装置での回収率を前記目標回収率となるように調節することが好ましい。
また、前記逆浸透膜装置の上流に配置された前濾過装置を備え、前記制御部は、前記逆浸透膜装置の運転情報に基づいて、前記逆浸透膜装置に給水すべき目標濾過水流量を演算し、前記目標濾過水流量となるように前記前濾過装置への給水流量を調節することが好ましい。
本発明によれば、供給水の水質変動に追従して回収率を最適な状態に保つことで、高い節水効果を得ることができる水処理システムを提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る水処理システムの全体構成図である。 本発明の第1実施形態に係る水処理システムの動作を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る水処理システムの全体構成図である。 本発明の第3実施形態に係る水処理システムの全体構成図である。 本発明の第3実施形態に係る水処理システムの動作を示すフローチャートである。 本発明の第4実施形態に係る水処理システムの全体構成図である。 本発明の第4実施形態に係る水処理システムの動作を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る水処理システムについて説明する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態に係る水処理システムについて、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る水処理システム1の全体構成図である。図1に示すように、水処理システム1は、供給水ラインL1と、逆浸透膜装置2と、RO加圧ポンプP1と、インバータ3と、薬剤添加装置4と、電気伝導率測定部5と、流量測定部6と、制御部7と、を備える。本明細書における「ライン」とは、流路、経路、管路等の流体の流通が可能なラインの総称である。
供給水ラインL1は、供給水W1が流通するラインである。図1に示すように、供給水ラインL1は、逆浸透膜装置2に接続され、供給水W1を逆浸透膜装置2に供給している。
逆浸透膜装置2は、供給水ラインL1からの供給水W1を溶存塩類が除去された透過水W2と溶存塩類が濃縮された濃縮水W3とに膜分離処理する装置である。逆浸透膜装置2は、逆浸透膜モジュールと、透過水ラインL2と、濃縮水ラインL3とを備える。
逆浸透膜モジュールは、単一又は複数の逆浸透膜エレメント(図示せず)を備える。逆浸透膜モジュールは、逆浸透膜エレメントによって供給水W1を膜分離処理し、透過水W2及び濃縮水W3を得ている。逆浸透膜エレメントを形成する逆浸透膜は、架橋全芳香族ポリアミドなどを用いた負荷電性のスキン層、すなわち、負に帯電しやすいスキン層を表面に有するものである。逆浸透膜は、好ましくは、操作圧力0.7MPaおよび回収率15%の条件で濃度500mg/L、pH7.0および温度25℃の塩化ナトリウム水溶液を供給したときの水透過係数が1.3×10−11〜1.7×10−11・m−2・s−1・Pa−1であり、かつ塩除去率が99%以上の性状のものである。
ここで、操作圧力とは、日本工業規格JIS K3802:1995「膜用語」で定義される平均操作圧力をいう。本明細書では、逆浸透膜モジュールの一次側の入口圧力と一次側の出口圧力との平均値を指す。回収率とは、逆浸透膜モジュールへ供給される水の流量(Q)に対する透過水の流量(Q)の割合(%)(すなわち、Q/Q×100)をいう。水透過係数は、透過水量(m/s)を膜面積(m)および有効圧力(Pa)で除した値であり、逆浸透膜での水の透過性能を示す指標である。すなわち、水透過係数は、単位有効圧力を作用させたときに単位時間に膜の単位面積を透過する水の量を意味する。有効圧力は、日本工業規格JIS K3802:1995「膜用語」で定義されており、操作圧力(平均操作圧力)から浸透圧差および二次側圧力を差し引いた圧力である。また、塩除去率は、膜を透過する前後の特定の塩類の濃度から計算される値であり、逆浸透膜での溶質の阻止性能を示す指標である。塩除去率は、逆浸透膜モジュールに供給される水における特定の塩類の濃度(D)および透過水における特定の塩類の濃度(D)から、(1−D/D)×100により求められる。
上述のスキン層および性状を備えた逆浸透膜は、逆浸透膜エレメントとして市販されている。このような逆浸透膜エレメントとしては、例えば、東レ社製の型式名「TMG20−400」(上記条件での水透過係数が1.7×10−11・m−2・s−1・Pa−1)、ウンジン・ケミカル社製の型式名「RE8040−BLN」(上記条件での水透過係数が1.6×10−11・m−2・s−1・Pa−1)および日東電工社製「ESPA1」(上記条件での水透過係数が1.6×10−11・m−2・s−1・Pa−1)等が挙げられる。
透過水ラインL2は、逆浸透膜モジュールにおいて生成した透過水W2を需要先の装置等(図示せず)へ送出するラインである。
濃縮水ラインL3は、逆浸透膜モジュールにおいて生成した濃縮水W3を排水するラインである。濃縮水ラインL3は、下流側において、排水弁ユニット10を備えている。排水弁ユニット10は、濃縮水ラインL3からシステム外へ排出される濃縮水W3の排出流量を調節する弁である。排水弁ユニット10は、濃縮水W3の排水流量を制御することによって、逆浸透膜モジュールからの透過水W2の回収率を調節している。
第1実施形態における排水弁ユニット10は、複数の開閉弁を並列接続して構成されている。図1に示すように、排水弁ユニット10は、第1排水弁11、第2排水弁12、及び第3排水弁13を備える。第1排水弁11、第2排水弁12、及び第3排水弁13は、それぞれ定流量弁機構(図示せず)を備える。第1排水弁11、第2排水弁12、及び第3排水弁13は、濃縮水ラインL3の下流側で分岐された第1排水ラインL11、第2排水ラインL12、及び第3排水ラインL13にそれぞれ設けられている。濃縮水ラインL3から排出される濃縮水W3の排水流量は、第1排水弁11〜第3排水弁13を選択的に開閉することにより、段階的に調節できる。例えば、第2排水弁12のみを開状態とし、第1排水弁11及び第3排水弁13を閉状態とする。この場合には、逆浸透膜装置2の回収率を90%とすることができる。また、第1排水弁11及び第2排水弁12を開状態とし、第3排水弁13のみを閉状態とする。この場合には、逆浸透膜装置2の回収率を85%とすることができる。水処理システム1は、第1排水弁11〜第3排水弁13を選択的に開閉することにより濃縮水W3の排水流量を制御し、逆浸透膜装置2の回収率を65%〜95%までの間で、段階的に調節できる。
RO加圧ポンプP1は、供給水W1を吸入し、逆浸透膜装置2に向けて吐出する装置である。RO加圧ポンプP1は、インバータ3と電気的に接続されている。RO加圧ポンプP1には、インバータ3から、周波数が変換された駆動電力が入力される。RO加圧ポンプP1は、供給された駆動電力の周波数(以下、「駆動周波数」ともいう)に応じた回転速度で駆動される。
インバータ3は、RO加圧ポンプP1に、周波数が変換された駆動電力を供給する電気回路である。インバータ3は、制御部7と電気的に接続されている。インバータ3には、制御部7から電流値信号が入力される。インバータ3は、制御部7から入力された電流値信号に対応する駆動周波数の駆動電力をRO加圧ポンプP1に出力する。
薬剤添加装置4は、供給水W1に薬剤を添加する装置である。薬剤添加装置4は、逆浸透膜装置2の上流側の供給水ラインL1に接続されている。第1実施形態においては、薬剤添加装置4は、供給水W1に含まれるホルムアルデヒド等のアルデヒド類を逆浸透膜装置2で除去するために、薬剤として亜硫酸塩を供給水W1に添加している。薬剤添加装置4により添加される亜硫酸塩は、水相においてアルデヒド類と反応することでα−ヒドロキシスルホン酸イオンを生成可能なものであれば特に限定されるものではない。薬剤添加装置4により添加される亜硫酸塩は、例えば、アルカリ金属(好ましくはナトリウム)の亜硫酸塩又は亜硫酸水素塩であってもよい。亜硫酸塩として、亜硫酸塩と亜硫酸水素塩との混合物を用いることもできる。亜硫酸塩は、通常、水溶液の状態で薬剤添加装置4から添加されるのが好ましい。
電気伝導率測定部5は、薬剤を添加する前の供給水W1の電気伝導率Eを測定する機器である。電気伝導率測定部5は、薬剤添加装置4の上流の供給水ラインL1に接続されている。電気伝導率測定部5は、供給水W1の電気伝導率Eを一定時間毎(例えば、100ミリ秒毎)に連続的に測定する。電気伝導率測定部5は、制御部7と電気的に接続されている。電気伝導率測定部5で測定された供給水W1の電気伝導率Eは、制御部7へ検出信号として送信される。
流量測定部6は、透過水ラインL2を流通する透過水W2の流量を測定する機器である。流量測定部6は、透過水ラインL2に接続されている。流量測定部6は、制御部7と電気的に接続されている。流量測定部6で測定された透過水W2の流量は、制御部7へ検出信号として送信される。
制御部7は、CPU及びメモリを含むマイクロプロセッサ(図示せず)を備えるものである。制御部7は、流量測定部6で測定された流量Qp(以下、「測定透過水流量Qp」ともいう)に基づいて流量フィードバック水量制御を実行するとともに、電気伝導率測定部5で測定された電気伝導率Eに基づいて透過水W2の回収率制御を実行する。
次に、制御部7の流量フィードバック水量制御と回収率制御について図2を用いて説明する。図2は、制御部7が実行する流量フィードバック水量制御と回収率制御とを含むフローチャートである。図2に示すフローチャートの処理は、水処理システム1の動作中において、繰り返し実行される。
図2において、ステップST101〜ST103は、流量フィードバック水量制御の処理を示している。ステップST104〜ST107は、回収率制御の処理を示している。
図2に示すように、ステップST101において、制御部7は、透過水W2の目標透過水流量Qp’(以下、「目標透過水流量Qp’」ともいう)を取得する。目標透過水流量Qp’は、システムの管理者によって予め設定された流量である。システムの管理者は、例えば、ユーザインタフェース(図示せず)を介して、目標透過水流量Qp’を制御部7のメモリに入力する。
ステップST102において、制御部7は、流量測定部6により測定された測定透過水流量Qpを取得する。
ステップST103において、制御部7は、ステップST102で取得した測定透過水流量Qpが、ステップST101で取得した目標透過水流量Qp’となるように、インバータ3の出力を制御し、RO加圧ポンプP1の回転数を制御する。
ステップST104において、制御部7は、電気伝導率測定部5により測定された薬剤添加前の供給水W1の電気伝導率Eを取得する。
ステップST105において、制御部7は、ステップST104で取得した供給水W1の電気伝導率Eに基づいて、逆浸透膜装置2からの透過水W2の回収率Aを決定する。供給水W1の電気伝導率Eは、供給水W1に含まれる硬度成分又はシリカ等のスケール生成成分の濃度に比例して高まる。そのため、制御部7は、測定された供給水W1の電気伝導率Eから最適な回収率となるように調節することができる。第1実施形態では、制御部7は、電気伝導率Eと回収率Aとの関係を規定した回収率テーブルを用いて、回収率Aを決定する。表1に第1実施形態で用いる回収率テーブルの一例を示す。
Figure 2016107177
表1において、E1からE5は、電気伝導率の値を示しており、E1からE5の順に電気伝導率の値が高くなっている。また、A1からA6は、回収率の値を示しており、A1からA6の順に回収率の値が低くなっている。表1に示す回収率テーブルは、電気伝導率Eが相対的に低い場合、透過水W2の回収率Aを相対的に高くし、電気伝導率Eが相対的に高い場合、回収率Aを相対的に低くするような関係を規定している。第1実施形態では、制御部7は、電気伝導率Eに応じて、例えば、60〜95%の範囲で回収率Aを設定している。
ステップST106において、制御部7は、ステップST105で設定された回収率A(%)と、ステップST101で取得した目標透過水流量Qp’とから目標排水流量Qd’を演算する。ここで、目標排水流量Qd’は、演算式「目標排水流量Qd’=(目標透過水流量Qp’÷回収率A×100)−目標透過水流量Qp’」により求めることができる。
ステップST107において、制御部7は、排水流量がステップST106で演算された目標排水流量Qd’となるように、排水弁ユニット10を制御する。第1実施形態においては、第1排水弁11〜第3排水弁13の開閉を任意の組み合わせに制御することにより、排水流量を調節する。
第1実施形態に係る水処理システム1によれば、例えば、以下のような効果が得られる。
第1実施形態に係る水処理システム1においては、電気伝導率測定部5が薬剤添加装置4の上流側に配置されている。そのため、電気伝導率測定部5は、薬剤によって供給水W1の電気伝導率の値が嵩上げされる前に、電気伝導率Eを測定することができる。したがって、水処理システム1は、電気伝導率Eに応じて、供給水W1の水質変動に追従して回収率を最適な状態に保つことができ、高い節水効果を得ることができる。
第1実施形態において、薬剤添加装置4から供給水W1へ添加される薬剤として、ホルムアルデヒドの除去を想定して、亜硫酸塩を用いているが、これに限定されない。例えば、薬剤として、pH調整剤、還元剤、酸化剤、及び凝集剤等を用いてもよい。pH調整剤は、原水のpHを適切な範囲に調整し、水質を安定させ、他の薬剤の効果を向上させる薬剤である。pH調整剤としては、例えば、pHを酸性側に調整する硫酸や塩酸、pHをアルカリ性側に調整する水酸化ナトリウム等がある。還元剤は、原水中の酸化性物質を無害化し、逆浸透膜装置2の逆浸透膜の酸化劣化を抑制する薬剤である。還元剤としては、例えば、次亜塩素酸ナトリウムや過酢酸を還元する亜硫酸水素ナトリウム等がある。酸化剤は、原水中のイオン状物質を酸化して析出させる薬剤である。酸化剤としては、例えば、2価の鉄イオン(Fe2+)を3価の鉄イオン(Fe3+)に変えて水酸化第二鉄(Fe(OH))として析出させる次亜塩素酸ナトリウム等がある。凝集剤は、原水中のコロイド粒子を凝集させてフロックを形成させる薬剤である。凝集剤としては、例えば、ポリ塩化アルミニウム(PAC)や硫酸アルミニウム等がある。
第1実施形態において、制御部7は、電気伝導率と回収率との関係を規定した回収率テーブルを用いて回収率を決定しているが、これに限定されない。例えば、制御部7は、関数式を用いて電気伝導率から回収率を演算してもよい。
第1実施形態において、排水弁ユニット10は、第1排水弁11〜第3排水弁13によって、段階的に濃縮水W3の排水流量を調節する構成について説明したが、これに限定されない。例えば、排水弁ユニット10は、比例制御弁によって弁の開度を制御することにより、濃縮水W3の排水流量を調節してもよい。
第1実施形態において、目標透過水流量Qp’は、システムの管理者によって予め設定された流量であると説明したが、これに限定されない。例えば、透過水W2が使用される設備で必要とされる透過水量となるように自動的に設定されてもよい。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態に係る水処理システムについて、図3を参照して説明する。図3は、第2実施形態に係る水処理システム1Aの全体構成図である。第2実施形態に係る水処理システム1Aは、第1実施形態の水処理システム1を循環水系に適用した例である。第2実施形態においては、第1実施形態と同一又は同等の構成については同じ符号を付して説明する。また、第2実施形態では、第1実施形態と重複する記載は省略する。
図3に示すように、水処理システム1Aは、供給水ラインL1と、逆浸透膜装置2と、RO加圧ポンプP1と、インバータ3と、薬剤添加装置4と、電気伝導率測定部5と、流量測定部6と、制御部7と、食品製造設備20と、返送ラインL4と、補給水供給装置30と、を備える。
食品製造設備20は、食品工場又は飲料工場等で用いられる食品又は飲料を製造する設備である。食品製造設備20は、例えば、レトルト装置、リンサー装置、パストライザー、パストクーラー等を含む設備である。食品製造設備20は、逆浸透膜装置2の透過水ラインL2と接続されている。第2実施形態では、食品製造設備20は、逆浸透膜装置2からの透過水W2を使用して、食品等の処理(例えば、袋詰や缶詰等の加熱殺菌)を行う。
返送ラインL4は、食品製造設備20からの排水W4を供給水ラインL1に返送するラインである。返送ラインL4は、食品製造設備20と供給水ラインL1とを接続している。返送ラインL4は、排水W4を供給水ラインL1に圧送するポンプP2を備える。
補給水供給装置30は、食品製造設備20に補給水を供給する装置である。補給水供給装置30は、補給水を食品製造設備20に送出する補給水ラインL5を備える。補給水ラインL5には、補給水の送出を制御するための開閉弁(図示せず)が設けられている。
第2実施形態における制御部7は、第1実施形態と同様に、流量フィードバック水量制御と回収率制御を行う。
第2実施形態に係る水処理システム1Aによれば、例えば、以下のような効果が得られる。
第2実施形態に係る水処理システム1Aにおいては、食品製造設備20からの排水W4を返送ラインL4と通じて供給水ラインL1に返送するとともに、逆浸透膜装置2の流量フィードバック水量制御と回収率制御とを行っている。そのため、水処理システム1Aは、食品製造設備20で使用された排水W4を再利用することで、省水によるコスト低減を達成しつつ、回収率を最適な状態に保つことにより高い節水効果を得ることができる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態に係る水処理システムについて、図4を参照して説明する。図4は、第3実施形態に係る水処理システム1Bの全体構成図である。なお、第3実施形態では、主に第2実施形態と異なる点について説明する。第3実施形態では、第2実施形態と同一又は同等の構成については同じ符号を付して説明する。また、第3実施形態では、第2実施形態と重複する記載は省略する。
図4に示すように、第3実施形態に係る水処理システム1Bは、第2実施形態と同様に、供給水ラインL1と、逆浸透膜装置2と、RO加圧ポンプP1と、インバータ3と、薬剤添加装置4と、電気伝導率測定部5と、流量測定部6と、制御部7aと、食品製造設備20と、返送ラインL4と、補給水供給装置30と、を備える。また、第3実施形態に係る水処理システム1Bは、第2実施形態と異なる構成として、シリカ濃度測定部8と、カルシウム濃度測定部9と、を備える。
シリカ濃度測定部8は、供給水W1に含まれるシリカの濃度を測定する機器である。シリカ濃度測定部8は、薬剤添加装置4の上流側の供給水ラインL1に接続されている。また、シリカ濃度測定部8は、制御部7aと電気的に接続されている。シリカ濃度測定部8で測定されたシリカ濃度Sは、制御部7aへ検出信号として送信される。
シリカ濃度測定部8には、例えば、比色式センサ等が用いられている。シリカ濃度測定部8では、供給水W1から所定量採取した試料水を収納する透明な容器に、例えば、七モリブデン酸六アンモニウムを含む試薬を添加する。比色式センサは、試薬を添加したことによって生じるシリカと七モリブデン酸六アンモニウムとの反応による試料水の色相変化を、特定波長の光を照射したときの吸光度から測定する。シリカ濃度測定部8は、この比色式センサによって測定された吸光度に基づいて、供給水W1のシリカ濃度Sを測定している。
カルシウム濃度測定部9は、供給水W1に含まれるカルシウムの濃度を測定する機器である。カルシウム濃度測定部9は、薬剤添加装置4の上流側の供給水ラインL1に接続されている。また、カルシウム濃度測定部9は、制御部7aと電気的に接続されている。カルシウム濃度測定部9で測定されたカルシウム濃度Cは、制御部7aへ検出信号として送信される。
カルシウム濃度測定部9は、例えば、比色式センサ等が用いられている。カルシウム濃度測定部9では、供給水W1から所定量採取した試料水を収納する透明な容器に、例えば、例えば、2−ヒドロキシ−1−(2’−ヒドロキシ−4’−スルホ−1’−ナフチルアゾ)−3−ナフトエ酸(略称:HSNN)を含む試薬を添加する。比色式センサは、試薬を添加したことによって生じるカルシウムとHSNNとの反応による試料水の色相変化を、特定波長の光を照射したときの吸光度から測定する。カルシウム濃度測定部9は、この比色式センサによって測定された吸光度に基づいて、供給水W1のカルシウム濃度Cを測定している。
第3実施形態における制御部7aは、第1実施形態及び第2実施形態と同様に、電気伝導率測定部5で測定された電気伝導率Eに基づいて回収率A(以下、第3実施形態においては、「第1回収率A」ともいう)を決定する。また、制御部7aは、シリカ濃度測定部8で測定されたシリカ濃度Sと、カルシウム濃度Cとに基づいて回収率B(以下、第3実施形態においては、「第2回収率B」ともいう)を決定する。制御部7aは、第1回収率Aと第2回収率Bとを比較し、低い方の回収率を目標回収率に設定する。
次に、第3実施形態における制御部7aの回収率制御について図5を用いて説明する。図5は、制御部7aが実行する回収率制御を含むフローチャートである。図5に示すフローチャートの処理は、水処理システム1Bの動作中において、繰り返し実行される。
図5において、第3実施形態におけるステップST201〜ST203は、逆浸透膜装置2の流量フィードバック流量制御を示す。ステップST204〜ST213は、第3実施形態における回収率制御を示す。第3実施形態におけるステップST201〜ST205は、第1実施形態におけるステップST101〜ST105と同じであるため(図2参照)、説明を省略する。
ステップST206において、制御部7aは、シリカ濃度測定部8で測定された供給水W1のシリカ濃度Sを取得する。
ステップST207において、制御部7aは、カルシウム濃度測定部9で測定された供給水W1のカルシウム濃度Cを取得する。
ステップST208において、制御部7aは、ステップST206で取得したシリカ濃度Sと、ステップST207で取得したカルシウム濃度Cとに基づいて、第2回収率Bを決定する。第3実施形態では、制御部7aは、シリカ濃度Sと、カルシウム濃度Cと、回収率との関係を規定した回収率テーブルを用いて、第2回収率Bを決定する。表2に第3実施形態で用いる回収率テーブルの一例を示す。
Figure 2016107177
表2において、C1からC5は、カルシウム濃度の値を示しており、C1からC5の順にカルシウム濃度の値が高くなっている。また、S1からS6は、シリカ濃度の値を示しており、S1からS6の順にシリカ濃度の値が高くなっている。B11からB66は、回収率の値を示しており、縦列については、それぞれ一の位の数字が大きいほど回収率の値が低くなっている(例えば、B11>B12>B13>B14>B15>B16)。また、横列については、それぞれ十の位の数字が大きいほど回収率の値が低くなっている(例えば、B11>B21>B31>B41>B51>B61)。表2に示す回収率テーブルは、シリカ濃度S及びカルシウム濃度Cが相対的に低い場合、透過水W2の第2回収率Bを相対的に高くし、シリカ濃度S及びカルシウム濃度Cが相対的に高い場合、第2回収率Bを相対的に低くするような関係を規定している。第3実施形態では、制御部7aは、シリカ濃度S及びカルシウム濃度Cに応じて、例えば、60〜95%の範囲で第2回収率Bを決定する。
ステップST209において、制御部7aは、ステップST205で決定された第1回収率AがステップST208で決定された第2回収率Bより小さいか否かを判定する。このステップST209では、第1回収率Aが第2回収率Bよりも小さい(YES)と判定された場合、処理はステップST210へ移行する。一方、第1回収率Aが第2回収率Bよりも小さくない(NO)と判定された場合、処理はステップST211へ移行する。
ステップST210(ステップST210:YES判定)においては、制御部7aは、第2回収率Bよりも小さいと判定された第1回収率Aを目標回収率に設定する。
ステップST211(ステップST210:NO判定)においては、制御部7aは、第1回収率A以下と判定された第2回収率Bを目標回収率に設定する。
ステップST212において、制御部7aは、ステップST210又はステップST211で設定された目標回収率と、ステップST201で取得した透過水W2の目標透過水流量Qp’とから目標排水流量Qd’を演算する。
ステップST213において、制御部7aは、排水流量がステップST212で演算された目標排水流量Qd’となるように、排水弁ユニット10を制御する。
第3実施形態に係る水処理システム1Bによれば、例えば、以下のような効果が得られる。
第3実施形態に係る水処理システム1Bにおいては、電気伝導率Eに基づいて決定された第1回収率Aと、シリカ濃度S及びカルシウム濃度Cに基づいて決定された第2回収率Bとを比較し、低い方の回収率で透過水W2の回収率制御を行っている。そのため、水処理システム1Bは、回収率をより最適な状態に保つことができ、更なる節水効果を得ることができる。
第3実施形態に係る水処理システム1Bにおいては、電気伝導率Eに基づいて決定された第1回収率Aと、シリカ濃度S及びカルシウム濃度Cに基づいて決定された第2回収率Bとを比較し、低い方の回収率で透過水W2の回収率制御を行う構成について説明したが、この構成に限定されない。例えば、水処理システム1Bは、電気伝導率Eに基づいて決定された第1回収率Aと、シリカ濃度Sに基づいて決定された第3回収率B’と、カルシウム濃度Cに基づいて決定された第4回収率B”とを比較し、3つの回収率のうち最も低い回収率で透過水W2の回収率制御を行うように構成してもよい。
第3実施形態において、水処理システム1Bは、シリカ濃度測定部8と、カルシウム濃度測定部9と、を含む構成について説明したが、この構成に限定されない。例えば、水処理システム1Bは、シリカ濃度測定部8又はカルシウム濃度測定部9のいずれか一方を含む構成であってもよい。シリカ濃度測定部8のみを含む構成の場合、水処理システム1Bは、電気伝導率Eに基づいて決定された第1回収率Aと、シリカ濃度Sに基づいて決定された第3回収率B’とを比較し、低い方の回収率で透過水W2の回収率制御を行う。また、カルシウム濃度測定部9のみを含む構成の場合、水処理システム1Bは、電気伝導率Eに基づいて決定された第1回収率Aと、カルシウム濃度Cに基づいて決定された第4回収率B”とを比較し、低い方の回収率で透過水W2の回収率制御を行う。
第3実施形態において、シリカ濃度測定部8及びカルシウム濃度測定部9は、比色式センサを備えるものについて説明したが、これに限定されない。シリカ濃度測定部8及びカルシウム濃度測定部9は、シリカ濃度S及びカルシウム濃度Cを測定できるものであればよい。
第3実施形態において、制御部7aは、第2回収率B、第3回収率B’及び第4回収率B”を決定する際に、シリカ濃度Sの平均値及びカルシウム濃度Cの平均値に基づいて、各回収率を決定してもよい。
第3実施形態において、制御部7aは、シリカ濃度Sと、カルシウム濃度Cと、回収率との関係を規定した回収率テーブルを用いて第2回収率Bを決定しているが、これに限定されない。例えば、シリカ濃度Sと回収率との関係を規定した回収率テーブルを用いて第3回収率B’を決定してもよいし、カルシウム濃度Cと回収率との関係を規定した回収率テーブルを用いて第4回収率B”を決定してもよい。また、制御部7aは、関数式を用いてシリカ濃度Sとカルシウム濃度とのいずれか一方又は両方から第2回収率B、第3回収率B’又は第4回収率B”を演算してもよい。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態に係る水処理システムについて、図6を参照して説明する。図6は、第4実施形態に係る水処理システム1Cの全体構成図である。なお、第4実施形態では、主に第2実施形態と異なる点について説明する。第4実施形態では、第2実施形態と同一又は同等の構成については同じ符号を付して説明する。また、第4実施形態では、第2実施形態と重複する記載は省略する。
図6に示すように、第4実施形態に係る水処理システム1Cは、第2実施形態と同様に、供給水ラインL1と、逆浸透膜装置2と、RO加圧ポンプP1と、インバータ3と、薬剤添加装置4と、電気伝導率測定部5と、流量測定部6と、制御部7bと、食品製造設備20と、返送ラインL4と、補給水供給装置30と、を備える。また、第4実施形態に係る水処理システム1Cでは、第2実施形態と異なる構成として、前濾過装置40と、薬品反応槽50と、流量調整槽60と、を備える。
前濾過装置40は、逆浸透膜装置2に供給水W1が供給される前に供給水W1の濾過を行う装置である。前濾過装置40は、逆浸透膜装置2の逆浸透膜が供給水W1に含まれる有機系の懸濁物質で閉塞されることを抑制している。前濾過装置40は、図6に示すように、逆浸透膜装置2の上流側に設けられている。第4実施形態においては、前濾過装置40として、UF膜装置を使用している。以下の説明では、前濾過装置40をUF膜装置として説明する。
UF膜装置40は、UF膜モジュールと、UF加圧ポンプP3と、インバータ41と、を備える。
UF膜モジュールは、単一又は複数の膜エレメント(図示せず)を備える。UF膜モジュールは、膜エレメントによって供給水W1に含まれる有機系の懸濁物質を除去している。
UF加圧ポンプP3は、供給水W1を吸入し、UF膜モジュールに向けて吐出する装置である。UF加圧ポンプP3は、インバータ41と電気的に接続されている。UF加圧ポンプP3には、インバータ41から、周波数が変換された駆動電力が入力される。UF加圧ポンプP3は、供給された駆動電力の周波数(以下、「駆動周波数」ともいう)に応じた回転速度で駆動される。
インバータ41は、UF加圧ポンプP3に、周波数が変換された駆動電力を供給する電気回路である。インバータ41は、制御部7bと電気的に接続されている。インバータ41には、制御部7bから電流値信号が入力される。インバータ41は、制御部7bから入力された電流値信号に対応する駆動周波数の駆動電力をUF加圧ポンプP3に出力する。
薬品反応槽50は、薬剤と供給水W1とを反応させるタンクである。薬品反応槽50は、逆浸透膜装置2の上流側の供給水ラインL1に設けられている。また、薬品反応槽50は、薬剤添加装置4と接続されている。薬品反応槽50には、供給水ラインL1から流入してきた供給水W1が一時的に貯留される。薬剤添加装置4は、この薬品反応槽50内に貯留した供給水W1に薬剤添加装置4から薬剤を添加する。また、薬品反応槽50は、供給水W1の流量を調整する機能も有する。
流量調整槽60は、供給水W1を一時的に貯留し、供給水W1の流量を調整するタンクである。流量調整槽60は、UF膜装置40の上流側の供給水ラインL1に設けられている。
第4実施形態における制御部7bは、第2実施形態と同様に、逆浸透膜装置2の流量フィードバック水量制御と回収率制御とを行う。また、制御部7bは、逆浸透膜装置2の回収率制御で設定された回収率に基づいてUF膜装置40の流量フィードバック制御を行う。
次に、逆浸透膜装置の上流にUF膜装置を設けた水処理システムにおける問題点を説明する。
逆浸透膜装置の上流にUF膜装置を設けた水処理システムにおいては、UF膜装置の濾過水量は、逆浸透膜装置の回収率が最も低い場合、即ち逆浸透膜装置への給水量が最も多い場合を想定して設定される。逆浸透膜装置への給水量が増えると、UF膜装置の濾過水量が多くなるため、UF膜に懸濁物質が付着しやすくなる。そのため、UF膜から懸濁物質を除去するための逆洗浄の頻度が高くなり、再利用できない濾過水が増えるという課題がある。また、逆洗浄の頻度が高くなると、逆洗浄後のエアスクライビング等で中空糸膜(UF膜)の破断が起こりやすくなるという課題を有する。
上記の課題を解決するため、第4実施形態においては、制御部7bは、逆浸透膜装置2の運転情報に基づいて、逆浸透膜装置2に給水すべき目標濾過水流量Qu’を演算し、目標濾過水流量Qu’となるようにUF膜装置40への給水流量を調節する。
次に、第4実施形態におけるUF膜装置40での流量フィードバック制御について図7を用いて説明する。図7は、制御部7が実行するUF膜装置40の流量フィードバック制御を含むフローチャートである。図7に示すフローチャートの処理は、水処理システム1Cの動作中において、繰り返し実行される。
図7において、第4実施形態におけるステップST301〜ST307は、逆浸透膜装置2の流量フィードバック制御と回収率制御を示す。ステップST308〜ST309は、UF膜装置40の流量フィードバック制御を示す。第4実施形態におけるステップST301〜ST307は、第1実施形態におけるST101〜ST107と同じであるため(図2参照)、説明を省略する。
ステップST308において、制御部7bは、逆浸透膜装置2の運転情報から求めた逆浸透膜装置2への給水量を目標値として、UF膜装置40の目標濾過水流量Qu’を演算する。逆浸透膜装置2への給水量は、逆浸透膜装置2の透過水量、回収率、排水量等から求めることができる。例えば、逆浸透膜装置2への給水量は、(目標透過水流量Qp’+目標排水流量Qd’)又は(目標透過水流量Qp’/回収率A×100)から求められる。第4実施形態においては、UF膜装置40は、全量濾過方式を採用しているため、UF膜装置40の目標濾過水流量Qu’は、逆浸透膜装置2への給水量と同じ量となる。
ステップST309において、制御部7bは、UF膜装置40の濾過水量がステップST308で演算された目標濾過水流量Qu’となるように、UF加圧ポンプP3の回転数を制御し、UF膜装置40への給水流量を調節する。第4実施形態では、制御部7bは、インバータ41の出力を制御することにより、UF加圧ポンプP3の回転数を制御している。
第4実施形態に係る水処理システム1Cによれば、例えば、以下のような効果が得られる。
第4実施形態に係る水処理システム1Cにおいて、制御部7bは、逆浸透膜装置2の運転情報に基づいて、UF膜装置40の目標濾過水流量Qu’を演算し、目標濾過水流量Qu’となるように、UF膜装置40への給水流量を調節している。そのため、水処理システム1Cは、UF膜装置40の逆洗浄の頻度を減らして節水を図ると共に、UF膜の物理的寿命を延ばすことができる。また、食品製造設備20からの排水W4に応じて、系内で循環している水量を一定にすることができるので、流量調整槽60の容量を小さくしたり、あるいは流量調整槽60をなくすこともできる。
第4実施形態において、前濾過装置40は、UF膜装置を用いて説明したが、これに限定されない。例えば、前濾過装置40は、UF膜装置、MF膜装置等の膜濾過装置だけでなく、砂濾過装置、活性炭濾過装置等の各種の濾過装置を含んでもよい。また、砂濾過装置を用いる場合は、凝縮剤を添加してもよい。
第4実施形態において、UF膜装置40は、流量調整槽60と、薬品反応槽50との間に設けられているが、これに限定されない。UF膜装置40は、逆浸透膜装置2の上流側に設けられていればよい。
第4実施形態において、薬品反応槽50及び流量調整槽60を備える構成について説明したが、これに限定されない。例えば、水処理システム1Cは、設備コストを低減するため、薬品反応槽50又は流量調整槽60を備えない構成としてもよい。また、図6においては、薬品反応槽50は、1つしか図示されていないが、添加する薬剤に応じて複数備えてもよい。
第4実施形態において、UF膜装置40の流量フィードバック制御は、インバータ41によりUF加圧ポンプP3の回転数を制御することにより行うことを説明したが、これに限定されない。例えば、UF膜装置40の上流の供給水ラインL1に流量調整弁を設けることによって、UF膜装置40の流量フィードバック制御が行われてもよい。この場合、水処理システム1Cは、UF加圧ポンプP3を一定の回転数で駆動させ、濾過水流量をモニタしながら、流量調整弁の開度を調節することで、UF膜装置40の流量フィードバック水量制御を行う。
第4実施形態において、UF膜装置40は、全量濾過方式である例を説明したが、これに限定されない。例えば、UF膜装置40は、クロスフロー濾過方式であってもよい。その場合、UF膜装置40の給水流量は、UF膜装置40の濾過水量に濃縮水排出流量を加えた量となる。
第4実施形態において、電気伝導率測定部5は、供給水ラインL1に接続されているが、これに限定されない。例えば、電気伝導率測定部5は、薬品反応槽50又は流量調整槽60に接続されてもよい。この場合、制御部7bで取得する電気伝導率Eは、電気伝導率測定部5で測定された所定数の電気伝導率データから得られた平均電気伝導率であってもよい。平均電気伝導率の算出ロジックは、直近n個のデータを対象にした単純移動平均によるものが好ましい。単純移動平均では、設定された時間間隔(例えば、100ms間隔)で電気伝導率をサンプリングしつつ、最新の電気伝導率を含む所定数(n個)の電気伝導率データから平均電気伝導率を計算する。
本発明をある程度の詳細さをもって各実施形態において説明したが、これらの実施の形態の開示内容は構成の細部において変化してしかるべきものであり、各実施形態における要素の組合せや順序の変化は請求された本発明の範囲及び思想を逸脱することなく実現し得るものである。
本発明の水処理システムの例示の態様として、第2〜4実施形態において、食品製造設備20を含む循環系を用いて説明したが、これに限定されない。例えば、冷却塔を含む循環系に本発明の水処理システムを適用してもよい。冷却塔を含む循環系の場合、冷却塔の補給水を浄化するために本発明の水処理システムが用いられる。
本発明は、供給水の水質変動に追従して回収率を最適な状態に保つことで、高い節水効果を得ることができるため、排水処理または浄水処理に適用される水処理システムに有用である。
1 水処理システム
2 逆浸透膜装置
3 インバータ
4 薬剤添加装置
5 電気伝導率測定部
6 流量測定部
7 制御部
8 シリカ濃度測定部
9 カルシウム濃度測定部
10 排水弁ユニット
20 食品製造設備
30 補給水供給装置
40 薬品反応槽
50 前濾過装置(UF膜装置)
51 インバータ
60 流量調整槽
L1 供給水ライン
L2 透過水ライン
L3 濃縮水ライン
L4 返送ライン
L5 補給水ライン
P1 RO加圧ポンプ
P2 ポンプ
P3 UF加圧ポンプ
W1 供給水
W2 透過水
W3 濃縮水
W4 排水

Claims (8)

  1. 排水処理または浄水処理に適用される水処理システムであって、
    供給水を透過水と濃縮水とに分離する逆浸透膜装置と、
    前記逆浸透膜装置に前記供給水を供給する供給水ラインと、
    前記逆浸透膜装置の上流に配置され、前記供給水に薬剤を添加する薬剤添加装置と、
    前記薬剤添加装置の上流に配置され、前記薬剤を添加する前の供給水の電気伝導率を測定する電気伝導率測定部と、
    前記電気伝導率測定部により測定された電気伝導率に基づいて前記逆浸透膜装置での回収率を調節する制御部と、
    を備える、水処理システム。
  2. 前記透過水の流量を測定する流量測定部と、
    前記供給水ラインを流通する供給水を前記逆浸透膜装置に圧送するRO加圧ポンプと、
    前記RO加圧ポンプを駆動する駆動周波数を出力するインバータと、
    システム外へ排水する濃縮水の排水流量を調節可能な排水弁ユニットと、
    を備え、
    前記制御部は、
    前記流量測定部により測定された流量が、予め設定された目標流量となるように、前記インバータの出力を制御し、
    前記回収率から目標排水流量を演算し、前記目標排水流量となるように前記排水弁ユニットの排水流量を調節する、
    請求項1に記載の水処理システム。
  3. 前記逆浸透膜装置からの前記透過水が供給される食品製造設備と、
    前記食品製造設備で使用された後の排水を前記供給水ラインに返送する返送ラインと、
    を備える、請求項1または2に記載の水処理システム。
  4. 前記供給水のシリカ濃度を測定するシリカ濃度測定部と、
    前記供給水のカルシウム濃度を測定するカルシウム濃度測定部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    前記電気伝導率測定部によって測定された電気伝導率に基づいて第1回収率を決定し、
    前記シリカ濃度測定部によって測定されたシリカ濃度及び前記カルシウム濃度測定部によって測定されたカルシウム濃度に基づいて第2回収率を決定し、
    前記第1回収率と前記第2回収率とを比較し、低い方の回収率を目標回収率に設定し、前記逆浸透膜装置での回収率を前記目標回収率となるように調節する、
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の水処理システム。
  5. 前記供給水のシリカ濃度を測定するシリカ濃度測定部と、
    前記供給水のカルシウム濃度を測定するカルシウム濃度測定部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    前記電気伝導率測定部によって測定された電気伝導率に基づいて第1回収率を決定し、
    前記シリカ濃度測定部によって測定されたシリカ濃度に基づいて第3回収率を決定し、
    前記カルシウム濃度測定部によって測定されたカルシウム濃度に基づいて第4回収率を決定し、
    前記第1回収率、前記第3回収率及び前記第4回収率を比較し、最も低い回収率を目標回収率に設定し、前記逆浸透膜装置での回収率を前記目標回収率となるように調節する、
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の水処理システム。
  6. 前記供給水のシリカ濃度を測定するシリカ濃度測定部を備え、
    前記制御部は、
    前記電気伝導率測定部によって測定された電気伝導率に基づいて第1回収率を決定し、
    前記シリカ濃度測定部によって測定されたシリカ濃度に基づいて第3回収率を決定し、
    前記第1回収率と前記第3回収率とを比較し、低い方の回収率を目標回収率に設定し、前記逆浸透膜装置での回収率を前記目標回収率となるように調節する、
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の水処理システム。
  7. 前記供給水のカルシウム濃度を測定するカルシウム濃度測定部を備え、
    前記制御部は、
    前記電気伝導率測定部によって測定された電気伝導率に基づいて第1回収率を決定し、
    前記カルシウム濃度測定部によって測定されたカルシウム濃度に基づいて第4回収率を決定し、
    前記第1回収率と前記第4回収率とを比較し、低い方の回収率を目標回収率に設定し、前記逆浸透膜装置での回収率を前記目標回収率となるように調節する、
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の水処理システム。
  8. 前記逆浸透膜装置の上流に配置された前濾過装置を備え、
    前記制御部は、前記逆浸透膜装置の運転情報に基づいて、前記逆浸透膜装置に給水すべき目標濾過水流量を演算し、前記目標濾過水流量となるように前記前濾過装置への給水流量を調節する、
    請求項1〜7のいずれか一項に記載の水処理システム。
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