JP2016105668A - 電動機及びエレベータ装置用巻上機 - Google Patents
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Abstract
【課題】電動機の回転方向に拘わらず一定の方向に安定した量の空気を送風することができる新規な電動機及びこの電動機を使用した巻上機を提供することにある。【解決手段】ロータの支持部材に、ロータの中央から径方向外側に延在し、ロータの回転中心軸に沿って延びる平板状の送風翼を設けると共に、ステータの外周面とステータの内部の少なくとも一方に通風路を形成し、ロータの回転によって送風翼から送られてくる空気が通風路を介して吐き出される構成とした。これによれば、送風翼がロータの回転中心軸に沿って延びる平板状であるため、ロータの回転方向に関わらず安定した量の空気を同一方向に送風できる。このため、電動機の回転方向に影響されないで安定した冷却性能を確保できるものである。【選択図】図6
Description
本発明は電動機に係り、特に冷却機構を備えた電動機及びこの電動機を用いたエレベータ装置用巻上機に関するものである。
最近の電動機においては、設置空間の制約、構成材料の削減、電力エネルギの低減といった種々の要請から、電動機の体格を薄型化、小型化することが求められている。しかしながら、このように電動機を薄型化、小型化すると電動機自身の放熱面積も縮小するため、既存の電動機と同程度の性能を維持した場合では、励磁コイルの温度、或いは永久磁石の温度が過度に上昇して、励磁コイルの絶縁破壊、永久磁石の減磁等の不具合が生じて電動機の性能が低下することが考えられる。
電動機から発生する熱を冷却する構造としては、電動機の外周側端部に冷却用ブロアを設け、送風ダクトを経由して電動機内部に冷却風を送るようにしたものが提案されている。そして、このものでは電動機内部には整風板を設けることによりロータやステータの方へ冷却風が積極的に流れるようにして冷却効率を向上している。しかしながら、冷却用ブロアを電動機の外周側に設けることにより電動機が大型化するという課題や、ロータやステータの方へ冷却風を送るために送風ダクトや整風板を設ける必要があり構造が複雑になるという課題を有している。
このような課題に対処するため、電動機のハウジングに空気を導入する開口部を設け、ロータの回転を利用して周囲の空気を電動機内部に吸い込み、励磁コイルや永久磁石を冷却する方法が効果的である。例えば、特開2002−205889号公報(特許文献1)にあるように、エレベータ装置の巻上機において、電動機の出力軸に駆動綱車を設けると共に電動機の要部をなすロータを出力軸に設け、ロータにおけるボスとリム状部の間に複数の送風翼をアーム状に形成している。これによって、エレベータ装置の乗りかごが昇降運転する時の電動機の回転による送風翼の回転によって送風作用が発生し、この送風作用によって電動機を冷却することができる。したがって、電動機の外周側に電動送風機を設けることが不要になり、巻上機を小形化でき設置空間を低減して据付けを容易にすることができる。
しかしながら、特許文献1に記載されている電動機においては、送風翼が出力軸に対して捩じれて配置されている。つまり、空気を導入する開口部から空気を効率良く吸い込む方向に向けて捻じれが付与されている。このため、電動機が空気を効率良く吸い込む方向(ここでは正転方向と仮定する)に回転すると、送風翼によってロータの内周側から空気を吸い込み、ステータコアの外周側から吐き出すことになる。
ところが、エレベータ装置では乗りかごを昇降するため電動機は、正転方向と逆転方向の両方に回転するようになっている。このため、電動機が逆転方向に回転した時はステータコアの外周側から空気を吸い込み、ロータの内周側から吐き出されることになる。ここで、送風翼は正転方向に回転した時に多くの空気を吸い込むように捻じれが付与されているため、逆転方向に回転すると送風翼による吸い込み力が大きく低下して送風量が少なくなり、電動機内部の冷却性能が低下するようになる。
更には、ステータコアの外周側から空気を吸い込むため、場合によっては電動機が設置されている床近傍の埃を吸い込み、この埃が励磁コイルや永久磁石に付着して絶縁信頼性を低下させる原因となることもある。
本発明の目的は、電動機の回転方向に拘わらず一定の方向に安定した量の空気を送風することができる新規な電動機及びこの電動機を使用したエレベータ装置用巻上機を提供することにある。
尚、以下に提案する本発明に係る電動機は種々の回転機器に使用できるものであると共に、エレベータ装置の巻上機に好適な電動機とすることができる。
本発明の特徴は、ロータの中央から径方向外側に延在し、ロータの回転中心軸に沿って延びる平板状の翼面を備える送風翼を設けると共に、ステータの外周面とステータに設けた夫々の励磁コイルの間の少なくとも一方に通風路を形成し、ロータの回転によって回転される送風翼から送られてくる空気が通風路を介して吐き出される構成とした、ところにある。
本発明によれば、送風翼の翼面がロータの回転中心軸に沿って延びる平板状であるため、ロータの回転方向に関わらず安定した量の空気を同一方向に送風できる。このため、電動機の回転方向に影響されないで安定した冷却性能を確保できるものである。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されることなく、本発明の技術的な概念の中で種々の変形例や応用例をもその範囲に含むものである。
本発明の実施形態を説明する前に、本発明の電動機が適用されるエレベータ装置とその巻上機の構成について簡単に説明する。
まず、本発明が適用されるエレベータ装置の一般的な構成を説明する。エレベータ装置は良く知られているように建築物に設けられた昇降路の内部に収納されている。
図1において、エレベータ装置では一般的に昇降路100の頂部部分に形成した機械室110内に巻上装置120が載置され、固定手段によって機械室床面に固定されている。巻上装置120は図1では詳細に記載していないが、複数本の主ロープ130を懸架するための駆動シーブを有する。駆動シーブから延びる主ロープ130の一端は反らせプーリ140を介して釣合錘150の上端に連結されており、他端は乗りかご160の上端に連結されている。
次に、エレベータ装置の稼働時の各部の動きについて説明する。巻上装置120が稼働して、駆動シーブが回転すると、その際の主ロープ130と駆動シーブの間の摩擦によって、駆動シーブに懸架された主ロープ130が駆動シーブの回転方向に沿って移動する。そして、主ロープ130の動きによって釣合錘150と乗りかご160が上下に昇降される。尚、図1では省略しているが、乗りかご160の昇降を円滑にするために、実際のエレベータ装置では乗りかご160及び釣合錘150の側面をガイドレールと呼ばれる案内部品で案内する構成となっている。
このような、エレベータ装置においては図示しない制御器によって運行指令が巻上装置120を構成する電動機や制動機構等に与えられ、この運行指令によって乗りかご160が建築物の所定の階層に向けて昇降動作するものである。以上はエレベータ装置を簡略化して説明してあるが、実際は更に種々の構成要素が付加されているものである。
次に巻上装置120の概略の構成を図2に基づいて説明する。図2において、巻上装置120の主たる構成要素である巻上機10は電動機12と、駆動軸20に固定された駆動シーブ13と、制動機構15と、一対の軸受台14A,14Bを有している。この巻上機10は基台11に載置されており、基台11の載置部材として機能する図示しないマシンビームに載置されて固定されるものである。
次に、電動機12と駆動軸20について説明する。電動機12は基台11の上に設置されており、この電動機12には、駆動シーブ13が固定された駆動軸20の一端が回転可能に取り付けられる。駆動軸20は、一対の軸受台14A,14Bによって回転可能に支持されている。電動機12が駆動されると駆動軸20が回転し、駆動軸20の回転に連動して駆動シーブ13が回転するようになる。
軸受台14Aは電動機側軸受台であり、軸受台14Bはブレーキディスク側軸受台であり、基台11によって支持されている。電動機側軸受台14Aは駆動軸20の軸方向における電動機12側の端部を支持している。また、ブレーキディスク側軸受台14Bは、駆動軸20の軸方向における電動機12とは反対側の端部と制動機構15を構成するブレーキディスク16とを支持している。尚、本実施例では、電動機側軸受台14A及びブレーキディスク側軸受台14Bの2つの軸受台により駆動軸20を支持しているが、1つの軸受台で駆動軸20を支持する構成にしても良いものである。
駆動シーブ13は円筒形状に形成されており、その軸の中心には図示しない貫通穴が形成されている。この貫通穴の径は駆動軸20の外径の大きさと略等しくなっている。そして、駆動軸20は駆動シーブ13の貫通穴を貫通して駆動シーブ13に固定されている。駆動シーブ13の外周面部には、主ロープ130を巻き掛ける巻き掛け部21が形成されている。この巻き掛け部21は主ロープ130が巻き掛けられる複数のロープ収納溝21aを有する。駆動シーブ13が回転することで、巻き掛け部21のロープ収納溝21aが主ロープ130を巻き取るものである。また、駆動シーブ13の軸方向における電動機12側の端部には外周側突出部22が設けられ、反対側にはフランジ部23が設けられている。
外周側突出部22は駆動シーブ13の軸方向端部に形成されており、駆動シーブ13の半径方向の外側に向かって突出し、駆動シーブ12の巻き掛け部21の外径よりも大きな径となっている。これにより、巻き掛け部21に巻き掛けられた主ロープ130が外れることを防止することができる。
フランジ部23は駆動シーブ13の電動機12側とは反対側の他端部に配置されており、このフランジ部23は駆動シーブ13の半径方向の外側に向かって突出している。フランジ部23の外径は外周側突出部22の外径よりも大きく形成されている。このフランジ部23と駆動シーブ13の巻き掛け部21と間には嵌合部24が設けられている。
嵌合部24にはブレーキディスク16が圧入によって固定されており、この嵌合部24の外径は外周側突出部22の径よりも大きく形成されている。また、嵌合部24の軸方向の長さはブレーキディスク16の軸方向の長さと同じ、或いはやや長く形成されている。このように、電動機12によって回転される駆動シーブ13と連動して、ブレーキディスク16も一体的に回転するものである。
そして、制動機構15に内蔵された図示しないブレーキコイルに制御駆動電流が流れると、ブレーキコイルが励磁されてブレーキシュー17がブレーキディスク16から離間して自由状態となり、駆動シーブ13は電動機12によって回転、駆動されて主ロープ130の巻き取り、或いは巻き戻しを行うことになる。一方、制御駆動電流が遮断されるとブレーキコイルが消磁され、図示しないブレーキばねによってブレーキシュー17がブレーキディスク16を挟み込むことで制動力が発生し、駆動シーブ13の回転を停止するものである。
このような構成の巻上機10は良く知られているので、これ以上の説明は省略する。次に本発明の実施形態について図面に基づき詳細に説明する。
本発明の第1の実施形態を図3乃至図10を用いて詳細に説明する。図3に示す電動機12はインナーロータ型電動機であり、この電動機12はロータ30と、このロータ30を取り囲むステータ31と、このステータ31とロータ30を収納するハウジング32とから構成されている。
図4は図3に示す電動機の分解図であり、ハウジング32はケース33と、密閉側エンドブラケット34と、開放側エンドブラケット35とから構成されている。ケース33の内周側には、少なくとも一箇所以上を加工してケース33の前側と後側を貫通する通風路36が形成されている。尚、この通風路36はステータ31の外周に形成されていても良いものであり、要はステータ31に外周面に通風路36が位置していれば良いものである。
また、開放側エンドブラケット35は円環状に間隔をおいて複数個の内径側開口部35Aと、これも円環状に間隔をおいて複数個の外径側開口部35Bとが形成されている。内径側開口部35Aは送風用空気の吸い込み開口となり、外径側開口部35Bは送風用空気の吐き出し開口となるものである。
密閉側エンドブラケット34は圧力が高い送風用空気の遮蔽機能を備える平面状の蓋であり、中央に駆動軸20と結合される回転軸が挿通する挿通孔(図示せず)が形成されている。したがって、密閉側エンドブラケット34の隣には図2に示すように軸受台14Aを介して駆動シーブ13が位置する構成となっている。
ステータ31はステータコア37と、ティース38と、励磁コイル39とから構成されている。ステータコア37はケース33の内周側に固定され、励磁コイル39は1本以上の複数のティース38に巻き付けて固定されている。ステータコア37の外周はケース33の内周に固定されているので、これらの間に通風路36が位置することになる。
ロータ30は円環状の磁極部40と、永久磁石41と、回転軸が固定されるボス部42と、磁極部40とボス部42とを結合する支持部材43と、支持部材43に形成された送風翼44とから構成されている。尚、この図面ではボス部42に固定される回転軸は省略しているが、回転軸はボス部42に沿って延びて駆動軸20に固定されている。
支持部材43は所謂スポークの機能を備えており、支持部材43はボス部42から径方向外側に延び、リムの機能を備える磁極部40に固定されている。この支持部材43は等角度に複数個設けられている。つまり、ボス部42から磁極部40に向けて放射状に等角度で配置されている。したがって、各支持部材の間には空気が流通する通風孔45が形成され、この通風孔45から導入された空気は送風翼44(以下に示すように、吸い込み側の送風翼と吐き出し側の送風翼を備えている)によって径方向外側に押し出されるものである。ここで、ボス部42、支持部材43、磁極部40は一体的に形成することもできるし、夫々必要に応じて分割したものを一体に組み込んで一体化することもできる。
送風翼44は支持部材43を境にして支持部材43の表面側(吸い込み側S)の送風翼44Sと、裏面側(吐き出し側D)の送風翼44Dを備えており、これらの送風翼44S、44Dの翼面は、回転軸の軸線に沿って延びる平板状の形状を備えている。つまり、これらの送風翼44S、44Dには特許文献1のように捻じれが付与されておらず、回転軸の軸方向に直線状に延在する羽根となっている。これによって電動機の回転方向に依存しないで安定した送風量を得ることができるものである。以下、特別に断らない限り、送風翼44S、44Dは送風翼44と表記する。
次に、図5、図6を用いて電動機を稼動させた時の冷却用空気の流れを説明する。図5は、エンドブラケット34、35を取り外し、ロータ30が回転した時に生じる送風翼44近傍の空気の流れを説明する斜視図である。また、図5のA-Aで断面したロータ30付近の断面を図6に示している。この図では各エンドブラケット34、35を表示している。
図6にある通り、ボス部42の内部には回転軸46が固定されており、この回転軸46は駆動軸20に連結されている。図4でも説明したように、送風翼44は支持部材43を境にして支持部材43の表面(吸い込み側S)と裏面(吐き出し側D)の両面に形成されており、回転軸46の軸線Cに沿って延びる平板状の形状を備えた翼面に形成されている。このため、この送風翼44には捻じれが付与されておらず、回転軸46の軸線Cの方向に直線状に延在する羽根となっている。尚、本実施例では支持部材43に平板状の送風翼44を形成しているが、平板状の送風翼44の厚さを厚くして支持部材43の機能を持たせるようにすることも可能である。
更に、磁極部40の密閉側エンドブラケット34側の側面には補助送風翼44Pが設けられており、この補助送風翼44Pも回転軸46の軸線Cに沿って延びる平板状の形状を備えた翼面に形成されている。尚、この補助翼44Pは必要に応じて設けられていれば良く、軸方向の長さを短くしたい場合は省略しても良いものである。本実施例では送風効率を向上するため補助送風翼44Pを設けている。
図5及び図6において、ステータ37に巻かれた励磁コイル39に電力が供給されてロータ30が正転方向に回転すると、これに伴って支持部材43に設けられた送風翼44が回転することになる。送風翼44が回転することによって送風翼44の表面上に存在する空気は遠心力によって外側に押し出され、送風翼44に沿って内径側から外径側に向かう空気流AF1が生じる。尚、この空気流AF1は開放側ブラケット35の内径側開口部35Aから吸い込まれた空気流AF0から連続しているものである。
径方向に押し出された空気が送風翼44の外周側に達したところで、送風翼44から剥離した空気は空気流AF2となって密閉側エンドブラケット34側の空間に流れ出る。尚、送風翼44の翼面に沿って内径側から外径側に向かう空気流AF1が生じた場所には、流量保存則を満たすため、内径側開口部35Aから空気流AF0に示す経路で空気が供給され、送風翼44に吸い込まれる空気流AF1となる。
次に、送風翼44から剥離した空気の流れについて、図7、図8に基づいて説明する。図7はロータ30が回転した時に生じる送風翼44以降の空気の流れを説明する斜視図である。また、図5と同様にロータ30付近の断面を図8に示している。
図7、図8において、送付翼44から剥離した空気流AF2は慣性力により、回転軸46を中心として密閉側エンドブラケット34で形成される空間を内径側から外径側にかけて弧を描くらせん状の空気流AF3となる。回転の接線方向に沿って外径側に向かう空気流AF3は各送風翼44から発生するため、ロータ30、ステータ31と密閉側ブラケット34で形成される内部空間では、全体として回転軸46を中心として内径側から外径側にかけて弧を描くらせん状の空気流AF3が生じることになる。
次に、ステータ31とケース33の間の空気の流れについて図9、図10に基づいて説明する。図9はロータ30が回転した時に生じる通風路36の空気の流れを説明する斜視図である。また、図5と同様にロータ30付近の断面を図10に示している。
図9、図10において、回転の接線方向に沿って外径側に向かう空気流AF3は外径側の圧力が高まり、この時の空気はケース33の内周側に形成した通風路36に進行することになる。これによって、空気流AF3はケース33に形成した通風路36内を流れ、空気流AF4となる。この空気流AF4は励磁コイル39によって発熱されたステータコア37と直接的に接触して冷却し、ステータコア37の熱を奪った空気流AF4は開放側エンドブラケット35の外形側開口部35Bから外気に放出される。これによって、ステータ31が効率よく冷却されるようになる。
次に、この通風路36を通過する空気流AF4の他に、ティース38に巻かれた励磁コイル39の間に生じる空気流AF5について説明する。図11に開放側エンドブラケット35を外したステータ31の励磁コイル近傍を拡大したものを示している。励磁コイル39を1本または複数のティース47に固定すると、夫々の励磁コイル39の間に軸方向の空隙48が形成される。
この軸方向の空隙48はティース47に沿って軸方向に延在するため、ケース33の内周側に形成した通風路36と同等の機能を備えることになる。このように空隙48は通風路として機能するが、ステータコア37より励磁コイル39を冷却する。このため、発熱源である励磁コイル39を積極的に冷却するので、冷却効果を更に向上することができる。
今、ロータ30が回転することで、ステータ30の密閉側エンドブラケット34側と開放側エンドブラケット35側の間に、空隙48の流体抵抗を上回る圧力差が生じる。これによって、密閉側エンドブラケット34側から開放側エンドブラケット35側に向かって空隙48に空気流AF5が発生する。
そして、ティース47に巻かれた励磁コイル39の間に形成された空隙48に生じる空気流AF5は、空隙48を流れる間は常に励磁コイル39に直接的に接して熱を奪うため、軸方向の空隙が存在しない電動機と比較して冷却性能を大幅に向上できる。
ここで、ティース47を径方向に長くする構成や、ティース47に巻く励磁コイル39を低減する構成や、励磁コイル39の線占績率を向上する構成等を採用することにより、空隙48の空気通過断面積を広く確保し、通風量を積極的に増加させても良いものである。また、付加的にファン等の外部動力を用いて空隙48に積極的に通風しても良いものである。更に、本実施例において、塵埃が電動機内部に侵入することを防ぐため、開放側エンドブラケット35を密閉側エンドブラケット34に置き換えてハウジング32内部だけで空気を循環させても良いものである。この場合は、ハウジング32の外周面を介して、ハウジング32の内外の熱交換が行われることになる。
以上はロータ30が正転方向に回転した場合を説明したが、逆転方向に回転した場合も、送風翼44や補助送風翼44Sが回転軸46の軸線Cに沿って直線状に延在する羽根となって捻じれが付与されていないので、正転方向に回転した場合と同じ作用、効果を生じるものである。
このように、本実施例によれば、送風翼の翼面がロータの回転中心軸に沿って延びる平板状であるため、ロータの回転方向に関わらず安定した量の空気を同一方向に送風できる。このため、電動機の回転方向に影響されないで安定した冷却性能を確保できるものである。
次に本発明の第2の実施形態について図12、図13を用いて詳細に説明するが、実施例1と同様の参照番号については同様の構成要素、或いは類似の機能を備える構成要素であるため説明を省略する。実施例2では励磁コイル39の空隙48に流入する空気の量を増加せるため、空気流変更案内部を設けた点で異なっている。
図12、図13において、ステータ31の励磁コイル39やティース47と対応する位置の密閉側エンドブラケット34の径方向の内面には、空気の流れを励磁コイル39の空隙48側に変更する空気流変更案内部49が形成されている。この空気流変更案内部49は空隙48の方向に向けて延びた、回転軸46を中心とする円環状の突起部であり、この突起部はステータ31の空隙48の配置位置と同じ位置の直径か、若干その直径が大きく形成されている。
そして、その軸方向の断面は図12にあるように、突起部の先端に向けて内側から外側に向けて傾斜しており、その傾斜面の直径は突起部の先端に近づくにつれて大きくなる形状を備えている。尚、傾斜面は平面状であっても良いし、図面にあるような曲面状であっても良いもので、要は空気流AF3の流れを変更して空隙48の方に向かうような形状であれば良いものである。
このような空気流変更案内部49を設けることにより、内径側から外径側にかけて弧を描くらせん状の空気流AF3を空隙48側に向けて流すことができ、空気流AF5に示すように多くの空気を空隙48に流して励磁コイル39を一層冷却できるようになる。尚、この場合の通風路36を流れる空気流AF4は空隙48を流れる空気流AF5に比べて流量が少なくなるものである。したがって、ステータ31の外周を流れる空気流AF4の流量と、ステータ31の内部を流れる空気流AF5の流量の比を適切に選定すれば、効率の良い冷却が可能となるものである。
次に本発明の第3の実施形態について図14、図15を用いて詳細に説明するが、実施例1、実施例2と同様の参照番号については同様の構成要素、或いは類似の機能を備える構成要素であるため説明を省略する。本実施例3では送風翼44の送風量を増加するため、送風翼44の形状を変更した点で異なっている。
図14において、送風翼50は実施例1と同様に、回転軸46の軸線Cに沿って延びる平板状の形状を備えた翼面に形成されている。このため、この送風翼50には捻じれが付与されておらず、回転軸46の軸線Cの方向に直線状に延在する羽根となっている。更に、この送風翼50は密閉側エンドブラケット34の付近まで延びおり、少なくともその翼面の軸方向の長さが、ステータ31のステータコア37の積層鉄板の積厚の幅(ステータコアの軸方向厚さ)よりも長く設定されている。これが本実施例の大きな特徴の一つである。
そして、この軸方向の長さが長い送風翼50によって、送風翼50の表面から剥離した空気流AF2に加え、ステータコア37よりも軸方向で密閉側ブラケット34側に延びた送風翼50の領域から径方向外側に送風される空気流AF6が形成されるため、全体の送風量を増加させることできる。また、この空気流AF6は磁極部40の側面部分と衝突しないため、空気流AF2に比べて効率よく送風できる。つまり、より多くの空気を通風路36側に送り込むことができる。
また実施例1、実施例2と同様に、送風翼50には捻じれが付与されておらず、回転軸46の軸線Cの方向に直線状に延在する羽根となっている。このため、ロータ30の回転方向に関わらず、送風翼の内径側から外径側に向かう安定した空気の流れを発生させることができる。このように、本実施例によればより多くの空気を通風路36側に送りことができる。
図15は、図14に示す実施例の変形例を示しており、開放側エンドブラケット35を密閉側エンドブラケット51に置き換えたものである。図15において、通風路36や空隙48を通過した空気の流れは内部を循環する空気流AF7となって、密閉側エンドブラケット51の内面に沿って内径側に流れるようになる。そして、再び送風翼50によって送風されるためハウジング32の内部で空気が循環し、励磁コイル39のような発熱部分の熱を電動機の各部に輸送し外部に放熱できるようになる。この場合は、特にハウジング32の外周面を介して、ハウジング32の内外の熱交換が行われることになる。
ここで、送風翼50は開放側エンドブラケット35側と密閉側エンドブラケット34側でその軸方向の長さや形状を変更しても良いものである。また、送風翼50を回転軸46に固定(一体的形成及び別体のものを組み付けて一体にすることも含む)することで、磁極部40を固定するための支持部材43として強度を確保し、支持部材43を省略しても良いものである。更に、送風翼50は実施例1、2に示す送風翼44に別部材の羽根を固定して形成することや、回転軸46に固定して形成することもできる。
このように、本実施例によれば軸方向の長さが長い送風翼によって全体の送風量を増加させることできる。また、この空気流AF6が磁極部の側面部分と衝突しないため効率よく送風でき、より多くの空気を通風路側に送ることができる。
次に本発明の第4の実施形態について図16、図17を用いて詳細に説明するが、実施例1、実施例2と同様の参照番号については同様の構成要素、或いは類似の機能を備える構成要素であるため説明を省略する。本実施例4では送風翼44の送風量を増加するため、送風翼44の最外径部付近に空気流誘導部を形成した点で異なっている。
図16において、送風翼44の外周側と磁極部40の内周側の接続領域には、外径方向に送風される空気を密閉側エンドブラケット34側の空間に誘導する空気流誘導部52が形成されている。この空気流誘導部52は、送風翼44の外周側と磁極部40の内周側の接続領域に形成された回転軸46を中心とする円環状の傾斜面である。この傾斜面は吸い込み側Sの送風翼44Sの軸方向の前端面から、吐き出し側Dの送風翼44Dの軸方向の後端面まで形成されている。
そして、その軸方向の断面は図16にあるように、送風翼44Sの前端面から送風翼44Dの後端面に向けて内側から外側に傾斜しており、その傾斜面の直径は、軸方向の空気の流れから見て傾斜面の終了端に近づくにつれて大きくなる形状を備えている。尚、傾斜面は図面にあるように平面状であっても良いし、曲面状であっても良いもので、要は空気流AF2の流れを誘導して密閉側ブラケット34側の空間に向かうような形状であれば良いものである。
そして、ロータ30が回転すると送風翼44AS、44Dに沿って内径側から外径側に向かう空気流AF1S、AF1Dは、送風翼44s、44Dの外周側と磁極部40の内周側の接続領域に設けた空気流誘導部52の傾斜面に衝突し、空気流AF1S、AF1Dは傾斜面に沿って密閉側ブラケット34側の空間に誘導される。このため、送風翼44S、44Dから剥離した空気流AF1S、AF1Dの空気を全体的に利用できることから風量を増加できるようになる。
図17は、図16に示す実施例の変形例を示しており、開放側エンドブラケット35を密閉側エンドブラケット51に置き換えたものである。この変形例は実施例3の変形例と同じ構成なので、詳細な説明は省略するが、その作用、効果は同様のものである。
次に本発明の第5の実施形態について図18、図19を用いて詳細に説明するが、実施例1、実施例2と同様の参照番号については同様の構成要素、或いは類似の機能を備える構成要素であるため説明を省略する。本実施例5では、送風翼53の開放側エンドブラケット35側の前端面に空気流遮蔽部を設けた点で異なっている。
図18、図19において、送風翼53の吸い込み側Sには、送風翼53の前端面に接し、ボス部42の外周部と磁極部40の内周部に固定された空気流遮蔽部54が固定されている。この空気流遮蔽部54は送風翼53の吸い込み側を塞ぐようにボス部42の外周部と磁極部40の内周部に固定されている。そして、夫々の送風翼53の間の空間に対応する位置に吸い込み開口55が形成されており、このため、図19にあるように円環状に間隔をおいて複数個の吸い込み開口55が形成されている。
吸い込み開口55を形成する空気流遮蔽部54は、吸い込み開口55を形成するために内側に向けて突出しており、少なくとも磁極部40の内周側の壁面から内側に所定距離Lだけ突出している。尚、ボス部46の外周側の壁面から内側にも突出しているが、これは空気流遮蔽部54をボス部46に固定するためである。
そして、空気流遮蔽部54が存在しない場合は、送風翼53によって外径方向に押し出されて剥離された空気流が、ステータ31の開放側エンドブラケット35側の空間に流れ出る短絡流AFR(破線で示している)が生じる恐れがある。これに対して、本実施例では、送風翼53によって吸い込み開口55から吸い込まれた空気は外径方向に押し出されて剥離されて短絡流AFRを生じるが、空気流遮蔽部54が所定距離Lだけ内側に突出しているため、この突出部分で短絡流AFRが遮蔽されて密閉側エンドブラケット34側の空間に流れるようになる。これによって無駄な短絡流AFRがなくなるので空気流AF2の量を多くすることができる。
このように、本実施例によれば短絡流AFRを遮蔽することによって全体の送風量を増加させることできる。
次に本発明の第6の実施形態について図20、図21を用いて詳細に説明するが、実施例1乃至実施例5はインナーロータ型の電動機であったが、実施例6ではアウターロータ型の電動機に応用した点で異なっている。
図20において、支持軸56にはステータ57が固定されており、ステータ57の外周付近にステータコア58が設けられている。ステータコア58には既に述べたように励磁コイル59は設けられ、励磁コイル59の間には通風機能を備える空隙が形成されている。また、ステータ57の内径側には吸い込み開口60が形成され、外径側には吐き出し開口61が形成されている。吐き出し開口61は2個形成されているが、この数は1個以上あれば良く任意である。
ロータ62は支持軸56に対して回転可能であり、このロータ62の外表面にシーブ70が設けられている。尚、一般にはシーブ70には主ロープが巻かれるロープ溝が形成されるが、図面では省略している。ロータ62のステータコア58との対向面には永久磁石63が固定されており、励磁コイル59に電力を供給することによってロータが回転するものである。ステーコア58の外周部と永久磁石63の間には通風路67が形成されており、この通風路67は送風翼64側の空間に接続されると共に、吐き出し開口61に接続されている。
ステータ57の吸い込み開口60に対向する位置のロータには送風翼64が設けられている。この送風翼64は、円盤状の中実の支持部材65に植立するようにして等間隔に複数枚設けられている。上述した実施例と同様に、送風翼64には捻じれが付与されておらず、支持軸56の軸線Cの方向に直線状に延在する羽根となっている。このため、ロータ62の回転方向に関わらず、送風翼64の内径側から外径側に向かう安定した空気の流れを発生させることができる。
送風翼64の反対側には補強リブ66が支持部材65に植立するようにして等間隔に複数枚設けられている。この補強リブ66は強度を確保するために設けられているが、ロータ62を強固に作ることができれば省略することができる。ただ、軽量化を図るためにロータ62の肉厚を薄くする場合は補強リブ66が有効となる。
以上において、ロータ62が正転方向に回転することによって送風翼64が回転すると、吸い込み開口60から空気が流入し、送風翼64の働きによって吸入された空気が内径側から外径側に向かう空気流AF8が生じる。これによって、ステータコア58の外周部に形成した通風路67及びティースに巻かれた励磁コイルの空隙に空気流AF9、AF10が生じる。その後、空気流AF9,AF10は吐き出し開口61から外部に放出されることになる。尚、更に冷却効果を高める場合は風量を増やせば良く、このためには送風翼64の軸方向の長さを長くすれば良い。実質的には送風翼は軸方向の長さがステータ57を構成するステータコア58の軸方向の長さよりも長くすれば十分な風量を得ることができる。
以上はロータ62が正転方向に回転した場合を説明したが、逆転方向に回転した場合も、送風翼64が支持軸56の軸線Cに沿って直線状に延在する羽根となって捻じれが付与されていないので、正転方向に回転した場合と同じ作用、効果を生じるものである。
ここで、シーブ70の内周側にある送風翼64はシーブ70軸方向の幅よりも長くても良いものである。また、シーブ70の内周側と送風翼64の外周部の接続領域に実施例4に示すような機能を備える傾斜面を形成しても良いものである。
このように、本実施例のアウターロータ型の電動機であって、送風翼がロータの回転中心軸に沿って延びる平板状であるため、ロータの回転方向に関わらず安定した量の空気を同一方向に送風できる。このため、電動機の回転方向に影響されないで安定した冷却性能を確保できるものである。
図21は、図20に示す実施例の変形例を示しており、吸い込み解雇60と吐き出し開口61を廃止して内部循環方式としたものである。図21において、通風路67や空隙を通過した空気の流れは内部を循環する空気流AF11となって、ステータ57の内面に沿って内径側に流れるようになる。そして、再び空気流AF12となって送風翼64によって送風されるため内部で空気が循環し、励磁コイル59のような発熱部分の熱を電動機の各部に輸送し外部に放熱できるようになる。
以上述べた通り、本発明によれば、ロータの支持部材に、ロータの中央から径方向外側に延在し、ロータの回転中心軸に沿って延びる平板状の送風翼を設けると共に、ステータの外周面とステータの内部の少なくとも一方に通風路を形成し、ロータの回転によって送風翼から送られてくる空気が通風路を介して吐き出される構成とした。これによれば、送風翼がロータの回転中心軸に沿って延びる平板状であるため、ロータの回転方向に関わらず安定した量の空気を同一方向に送風できる。このため、電動機の回転方向に影響されないで安定した冷却性能を確保できるものである。
尚、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
12…電動機、30…ロータ、31…ステータ、32…ハウジング、33…ケース、34…密閉側エンドブラケット、35…開放側エンドブラケット、36…通風路、37…ステータコア、38…ティース、39…励磁コイル、40…磁極部、41…永久磁石、42…ボス部、43…支持部材、44,44S,44D…送風翼、45…通風孔、46…回転軸、47…ティース、48…空隙、49…空気流変更案内部、50…送風翼、51…密閉側エンドブラケット、52…空気誘導部、53…送風翼、54…空気流遮蔽部、55…吸い込み開口。
Claims (10)
- ロータと、ステータと、前記ロータの回転により発生する空気流によって少なくもステータ、或いは励磁コイルを冷却する通風路が形成された電動機において、
前記ロータの中央から径方向外側に延在し、ロータの回転中心軸に沿って延びる平板状の翼面を備える送風翼を設けると共に、前記ステータの外周面と前記ステータに設けた隣り合う励磁コイルの間の少なくとも一方に前記通風路を形成し、前記ロータの回転によって前記送風翼から送られてくる空気が前記通風路を介して吐き出される構成としたことを特徴とする電動機。 - 請求項1に記載の電動機において、
前記ステータは前記ロータの磁極部の外周に対向するように形成され、前記ロータと前記ステータを囲むハウジングを備え、
前記ハウジングは前記ステータの外周が固定されるケースと、前記ステータ及び前記ロータの両側面と対向し前記ケースに固定される一対のエンドブラケットとよりなり、前記一方のエンドブラケットには内径側に空気の吸い込み開口を備えると共に外径側に空気の吐き出し開口を備え、前記送風翼によって前記吸い込み開口から吸い込まれた空気が前記通風路を通過して前記吐き出し開口から吐き出されるか、或いは
前記ハウジングは前記ステータの外周が固定されるケースと、前記ステータ及び前記ロータの両側面と対向し前記ケースに固定される1対のエンドブラケットとよりなり、前記ケースと前記一対のエンドブラケットによって前記ハウジングは密閉された密閉空間とされ、前記送風翼によって前記密閉空間の空気が前記通風路を通過して循環されることを特徴とする電動機。 - 請求項2に記載の電動機において、
前記送風翼は軸方向の長さが、前記ステータを構成するステータコアの軸方向の長さよりも長いことを特徴とする電動機。 - 請求項2に記載の電動機において、
前記一対のエンドブラケットの内で圧力が高い方のエンドブラケットに、空気流が前記ステータに設けた前記励磁コイルの間に形成された空隙に向けて流れるように流れを変更する空気流変更案内部を設けたことを特徴とする電動機。 - 請求項2に記載の電動機において、
前記送風翼の吸い込み側の前端面には、前記送風翼の回転によって押し出された空気流が吸い込み側に戻るのを遮蔽する空気流遮蔽部が設けられていることを特徴とする電動機。 - 請求項1に記載の電動機において、
前記ステータは前記ロータの磁極部の内周に対向するように形成されると共に、前記ロータと前記ステータによって内部空間が形成され、前記ステータは内径側に空気の吸い込み開口を備えると共に外径側に空気の吐き出し開口を備え、前記送風翼によって前記吸い込み開口から吸い込まれた空気が前記通風路を通過して前記吐き出し開口から吐き出されるか、或いは
前記内部空間は密閉された密閉空間とされ、前記送風翼によって前記密閉空間の空気が前記通風路を通過して循環されることを特徴とする電動機。 - 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の電動機において、
前記送風翼の外周側に、前記送風翼の回転によって押し出される空気流を吐き出し側に誘導する空気流誘導部を形成したことを特徴とする電動機。 - 運転指令に基づき駆動される電動機と、前記電動機によって回転され乗りかごに連結されたロープを巻き取る駆動シーブと、前記駆動シーブと一体的に固定され前記電動機と反対側に位置するブレーキディスク及び前記ブレーキディスクに制動をかけるブレーキシューとからなる制動機構を備えたエレベータ装置用巻上機において、
前記電動機は、ロータと、ステータと、前記ロータの回転により発生する空気流によって少なくもステータ、或いは励磁コイルを冷却する通風路が形成されものであって、前記ロータの中央から径方向外側に延在し、ロータの回転中心軸に沿って延びる平板状の翼面を備える送風翼を設けると共に、前記ステータの外周面と前記ステータに設けた隣り合う励磁コイルの間の少なくとも一方に前記通風路を形成し、前記ロータの回転によって前記送風翼から送られてくる空気が前記通風路を介して吐き出される構成としたことを特徴とするエレベータ装置用巻上機。 - 請求項8に記載のエレベータ装置用巻上機において、
前記ステータは前記ロータの磁極部の内周に対向するように形成されると共に、前記ロータと前記ステータによって内部空間が形成され、前記ステータは内径側に空気の吸い込み開口を備えると共に外径側に空気の吐き出し開口を備え、前記送風翼によって前記吸い込み開口から吸い込まれた空気が前記通風路を通過して前記吐き出し開口から吐き出されるか、或いは
前記内部空間は密閉された密閉空間とされ、前記送風翼によって前記密閉空間の空気が前記通風路を通過して循環されることを特徴とするエレベータ装置用巻上機。 - 請求項9に記載のエレベータ装置用巻上機において、
前記送風翼によって前記吸い込み開口から吸い込まれた空気が前記通風路を通過して前記吐き出し開口から吐き出されると共に、前記送風翼は軸方向の長さが前記ステータを構成するステータコアの軸方向の長さよりも長いことを特徴とするエレベータ装置用巻上機。
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