JP2016104641A - カバーテープ、電子部品包装用包材および電子部品包装体 - Google Patents

カバーテープ、電子部品包装用包材および電子部品包装体 Download PDF

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Abstract

【課題】キャリアテープが備える凹部内からの電子部品の取り出しを優れた精度で行い得る電子部品包装用包材とすることができるカバーテープを提供する。【解決手段】カバーテープ20は、電子部品を包装するために用いられ、電子部品を収納し得る凹部12を第1面(一方の面)15に有するキャリアテープ1を備える電子部品包装用包材10を有し、第1面15側で、キャリアテープ1にシールして凹部12をカバーするものであり、基材層21と、シーラント層22とを有し、シーラント層22をキャリアテープ1側としてキャリアテープ1にシールし、シーラント層22は、(メタ)アクリル基を含有する接着性樹脂と凝集力調整樹脂とを含有し、シーラント層22に、電子部品を密着させ、70℃24時間保管し、電子部品が下になるように180°回転させたときの前記電子部品残存率が40%未満である【選択図】図3

Description

本発明は、カバーテープ、電子部品包装用包材および電子部品包装体に関する。
一般に、電子部品(特にチップ抵抗、チップLED、チップコンデンサなどの非常に小さいチップ部品)などを収納する電子部品包装体としては、電子部品を収納し得る凹部を備える電子部品収納用キャリアテープ(以下、単に「キャリアテープ」とも言う。)をトップカバーテープ(以下、単に「カバーテープ」とも言う。)で封止した電子部品包装用包材に、前記凹部に電子部品を収納したものが用いられている。
キャリアテープとしては、帯状のシートの一部を打抜き加工により貫通させた後にシートの下面にボトムテープを貼着して凹形の部品収納部(ポケット)を形成したパンチキャリアテープ(例えば、特許文献1参照)、帯状のシートの一部を圧縮加工によりポケットを形成したプレスキャリアテープ(例えば、特許文献2参照)、帯状のシートの一部を成形加工(圧空成形、真空ドラム成形、プレス成形など)によりポケットを形成したエンボスキャリアテープ(例えば、特許文献3参照)等が用いられている。
このような電子部品包装用包材1000では、電子部品40が収納された凹部512は、カバーテープ200で封止されており、通常、電子部品包装用包材1000からの電子部品40の取り出しは、図5に示す通り、キャリアテープ(基材)500からカバーテープ(封止材)200を剥離させることで、凹部512を露出させ、これにより、凹部512内に収納された電子部品40を、電子部品吸着ノズル等を用いてピックアップすることで行われる。
したがって、カバーテープ200は、電子部品40が収納された凹部512を封止するために、キャリアテープ500側の面が、キャリアテープ500に対する粘着性を有する必要がある。
ところで、チップLED(発光ダイオード)などの電子部品は、封止樹脂が吸湿していると実装後のハンダ付け時の加熱工程でハンダクラックと呼ばれる封止樹脂の割れを生じることがあり、封止樹脂に含まれる水分を除去するために、ベーキング処理が行われている。このベーキング処理は電子部品の量産性の向上のために、ベーキング温度を上げ、ベーキング時間を短くする必要がある。このため、最近では、封止樹脂で封止された電子部品が収納されているキャリアテープ500にカバーテープ200をヒートシールした状態でベーキング処理を行うことが多くなってきている。
しかしながら、封止樹脂で封止された電子部品が収納されているキャリアテープ500にカバーテープ200をヒートシールした状態でベーキング処理を行うと、粘着性を有するカバーテープ200のキャリアテープ500側の面に電子部品40が付着し、カバーテープ200をキャリアテープ500から剥離させた際に、電子部品40が凹部512内ではなく、カバーテープ200に付着してしまい、その結果、電子部品吸着ノズルによる凹部512内からの電子部品40のピックアップを、正確に行うことができないという問題があった。
特開平10−218281号公報 特許第3751414号公報 特開2011−225257号公報
本発明の目的は、キャリアテープが備える凹部内からの電子部品の取り出しを優れた精度で行い得る電子部品包装用包材とすることができるカバーテープ、かかるカバーテープを備える電子部品包装用包材、および、かかる電子部品包装用包材に電子部品が収納された電子部品包装体を提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(5)に記載の本発明により達成される。
(1)電子部品の包装用カバーテープであって、前記カバーテープが、少なくとも基材層と、シーラント層とを備え、前記シーラント層に、電子部品を密着させ、70℃24時間保管し、前記カバーテープを、前記電子部品が下になるように180°回転させたときの前記電子部品残存率が40%未満であることを特徴とする包装用カバーテープ。
(2)前記シーラント層は、(メタ)アクリル基を含有する接着性樹脂を含有することを特徴とする(1)記載の包装用カバーテープ。
(3)前記シーラント層は、凝集力調整樹脂を含有することを特徴とする(1)または(2)に記載の包装用カバーテープ。
(4)前記(メタ)アクリル基を含有する接着性樹脂がエチレン系共重合体であることを特徴とする(1)ないし(3)のいずれか1項に記載の包装用カバーテープ。
(5)前記(メタ)アクリル基を含有する接着性樹脂がエチレン−アクリル酸メチル共重合体であることを特徴とする(1)ないし(4)のいずれか1項に記載の包装用カバーテープ。
(6)前記、凝集力調整樹脂が、スチレン系樹脂であることを特徴とする(1)ないし(5)のいずれか1項に記載の包装用カバーテープ。
(7)前記シーラント層は、その厚さが、1μm以上、15μm以下であることを特徴とする(1)ないし(6)のいずれか1項に記載の包装用カバーテープ。
(8)前記シーラント層が、結晶性樹脂を含むことを特徴とする(1)ないし(7)のいずれか1項に記載の包装用カバーテープ。
(9)前記シーラント層が、結晶性樹脂を含み、前記結晶性樹脂100質量部に対して、100℃以上の融点を有する結晶性樹脂が、30質量部以上60質量部未満含有していることを特徴とする(1)ないし(8)のいずれか1項に記載の包装用カバーテープ。
(10)前記シーラント層は、ポリカーボネートを主材料として含有するキャリアテープに対してシール性を備えていることを特徴とする(1)ないし(9)のいずれか1項に記載の包装用カバーテープ。
(11)前記基材層は、その厚さが7μm以上、30μm以下であることを特徴とする(1)ないし(10)のいずれか1項に記載のカバーテープ。
(12)全光線透過率(JIS K 7361−1に規定)が80%以上であることを特徴とする(1)ないし(11)のいずれか1項に記載のカバーテープ。
(13)(1)ないし(12)のいずれか1項に記載のカバーテープと、該カバーテープがシールされ前記凹部がカバーされたキャリアテープとを有することを特徴する電子部品包装用包材。
(14)(13)に記載の電子部品包装用包材と、前記凹部内に収納された前記電子部品とを有することを特徴とする電子部品包装体。
本発明の包装用カバーテープは、剛性の強い樹脂であるポリカーボネート樹脂を含有するキャリアテープにおいても低温でヒートシールする事が出来、キャリアテープにカバーテープをヒートシールした状態でベーキング処理を行ってもカバーテープに電子部品が付着することがなく、且つベーキング処理によってもセンサ等により電子部品の識別や検査が充分に可能な程度の透明性を維持する。
本発明の電子部品包装用包材の実施形態を示す部分斜視図である。 図1に示す電子部品包装用包材を矢印A方向から見た図(平面図)である。 図1に示す電子部品包装用包材の線B−Bに沿った断面図である。 図1に示す電子部品包装用包材の線C−Cに沿った断面図である。 従来の電子部品包装用包材を示す部分斜視図である。
以下、本発明のカバーテープ、電子部品包装用包材および電子部品包装体を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
まず、本発明のカバーテープの説明に先立って、本発明のカバーテープを備える電子部品包装用包材(本発明の電子部品包装用包材)について説明する。
<電子部品包装用包材>
図1は、本発明の電子部品包装用包材の実施形態を示す部分斜視図、図2は、図1に示す電子部品包装用包材を矢印A方向から見た図、図3は、図1に示す電子部品包装用包材の線B−Bに沿った断面図、図4は、図1に示す電子部品包装用包材の線C−Cに沿った断面図である。なお、以下の説明では、図1、3、4中の上側を「上」、下側を「下」、図2中の紙面手前側を「上」、紙面奥側を「下」と言う。
電子部品包装用包材10は、電子部品を包装(収納)するために用いられ、帯状をなし、電子部品(図示せず)を収納し得る凹部(電子部品収納用凹部;ポケット)12を第1面(上面)15に備える電子部品収納用キャリアテープ(以下、単に「キャリアテープ」とも言う。)1と、第1面15側で、キャリアテープ1に接合して、キャリアテープ1の凹部12の開口を封止(カバー)するトップカバーテープ(以下、単に「カバーテープ」とも言う。)20とを有している。
<キャリアテープ>
図1〜4に示すキャリアテープ(基材)1は、帯状のシートからなる樹脂製のものであり、このキャリアテープ1の上側の第1面15に、その長手方向に沿って1列に配置された複数の凹部12と、複数の凹部12に平行となるように1列に配置された複数の送り穴11とを有している。
また、本実施形態では、キャリアテープ1における第1面15の反対側(下側)の第2面13は、ほぼ平坦となっている。
換言すれば、本実施形態では、キャリアテープ1は、第1面15に開放する有底の凹部12と、第1面15および第2面13に貫通する送り穴11とを有し、第2面13は、凹部12の底部およびその外周部付近に実質的に段差がない面で構成されている。
複数の凹部12は、図1に示すように、帯状のシートの長手方向に沿って、第1面15に1列に並ぶように等間隔で設けられている。これらの凹部12には、それぞれ電子部品を収納可能になっている。
なお、電子部品は、通常、その全体形状が直方体状をなしており、本実施形態では、図1、2に示すように、電子部品を収納する凹部12の形状も、これに対応するように直方体状をなしている。したがって、本実施形態では、凹部12の平面視形状は、長方形状をなしているが、収納すべき電子部品の形状に対応して、三角形、五角形、六角形のような多角形状や、円形状等をなしていても良い。
また、凹部12の内周面には、電子部品吸着ノズルのピックアップ性等を考慮して、キャリアテープ1の厚さ方向に沿って、凸条または凹条が形成されていても良い。
さらに、凹部12の底面には、段差が設けられていても良い。これにより、例えば、電子部品の底面に端子等が形成されている場合には、この端子が凹部12の底面に接触するのを防止することができるようになるため、キャリアテープ1の輸送時等に、端子等が破損してしまうのを的確に防止することができる。
また、複数の送り穴11は、図1、2に示すように、複数の凹部12に平行となるように、1列に並んで等間隔に設けられている。これら送り穴11は、凹部12に収納された電子部品を、電子部品包装体製造機や表面実装機等にフィードする際に用いられる。すなわち、電子部品包装体の製造方法および電子部品の取り出し方法に適用する際に用いられる。
また、送り穴11のサイズは、例えば、キャリアテープ1の短手方向の幅が8mmの場合、その平均内径が、好ましくはΦ1.5〜1.6mm程度に設定され、より好ましくはΦ1.5〜1.55mm程度に設定され、キャリアテープ1の短手方向の幅が4mmの場合、その平均内径が、好ましくはΦ0.76〜0.84mm程度に設定され、より好ましくはΦ0.78〜0.82mm程度に設定される。これにより、前記フィードを確実に実施することができる。
なお、複数の凹部12と、複数の送り穴11は、ともに、帯状をなすシートの長手方向に沿って、1列に並ぶように設けられているが、それぞれが配置される間隔は、特に限定されず、例えば、前記長手方向において、2つの送り穴11の間に2つ以上の凹部12が配置されているものであってもよいし、2つの送り穴11の間に1つの凹部12が配置されているものであってもよい。
また、電子部品包装用包材10が備えるキャリアテープ1は、樹脂製である。樹脂製であることにより、フィードする際に、紙粉のような微粉がキャリアテープ1自体から発生することがなく、電子部品のはんだ接合不良や電子部品吸着ノズルの詰まりの発生を防止することができる。また、凹部12内のケバ立ちや、吸湿による凹部12の寸法変化を防止することができる。これにより、クリーン化に十分に対応し、テーピングおよび表面実装の安定性の向上、生産性の向上を図ることができる。
また、樹脂製であることにより、キャリアテープ1の強度が上昇する。これにより、高さの小さい電子部品を収納するために、キャリアテープ1の厚さを小さくする場合であっても、テーピング時や実装時にキャリアテープ1を送る際、キャリアテープ1の送り穴11が変形することや、キャリアテープ1の破断等を防ぐことができる。これにより、送り不良を十分に抑制し、テーピング時の収納安定性や実装時のピックアップ性を向上させることができ、テーピングおよび表面実装の安定性の向上、生産性の向上を図ることができる。
また、キャリアテープ1を構成する樹脂としては、特に限定されないが、例えば、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート等)、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリアセタールのような各種樹脂(各種熱可塑性樹脂)が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合せて用いることができる。これらの中でも、ポリカーボネートを主材料とする樹脂が好ましく用いられる。これは、近年、電子部品の小型化にともない、キャリアテープ1の幅が8mm程度のように狭いものが好ましく用いられ、さらに、電子部品を凹部12に収納し、カバーテープ20でヒートシール際に電子部品包装体製造機等でフィードし得るように、長尺なものが好ましく用いられる。そのため、キャリアテープ1としては、幅が狭く、かつ、長尺なものの開発が強く求められ、その結果として、剛性の強い樹脂であるポリカーボネートを主材料とする樹脂で構成されるものが用いられるようになってきている。
また、必要に応じて、これらの樹脂に、カーボンブラック、グラファイト、カーボン繊維等の導電性フィラーが混合される。これにより、キャリアテープ1に導電性を付与することができ、キャリアテープ1の帯電を効果的に抑制することができるため、静電気による電子部品の破壊を抑制することができる。また、必要に応じて、発泡剤や滑剤等の各種添加剤を添加してもよい。さらに、キャリアテープ1の表面には、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂等からなる剥離剤や、導電性を有する被膜等が成膜されていてもよい。また、キャリアテープ1の層構成は、これらの要件を満たした単層あるいは多層にしてもよい。
また、本実施形態では、凹部12がキャリアテープ1の第1面15に形成され、キャリアテープ1における第1面15の反対側の第2面13は、ほぼ平坦となっている。すなわち、第2面13は、凹部12の底部およびその外周部付近には実質的に段差がない面で構成されている。このため、キャリアテープ1は、パンチキャリアテープやプレスキャリアテープ用のテーピング機および実装機を用いて、パンチキャリアテープやプレスキャリアテープと同様に使用することができる。また、前記キャリアテープ1をリールに巻いて輸送する際、第2面13がほぼ平坦であることにより、巻き崩れや巻き緩みを防止することができる。これにより凹部12の変形や、カバーテープ20のキズを防ぐことができる。
また、凹部12のサイズは、包装する電子部品のサイズにより決められるが、凹部12のサイズをD(mm)、E(mm)、D≦Eとし、電子部品のサイズをX(mm)、Y(mm)、X≦Yとしたとき、0<D−X≦0.3、0<E−Y≦0.3を満たすことが好ましく、0.05≦D−X≦0.15、0.05≦E−Y≦0.15がより好ましい。前記好ましい範囲にあることにより、テーピング時の収納安定性や実装時のピックアップ性を向上させることができ、キャリアテープ1の保管時や輸送時の衝撃、汚染等から電子部品の破損を防止することができる。
<カバーテープ>
カバーテープ20は、図1、2に示すように、帯状をなし、キャリアテープ1の凹部12の開口を封止(カバー)するように、キャリアテープ1の第1面15に貼り合わ(シール)されている。
このカバーテープ20は、凹部12に電子部品を収納した状態で、キャリアテープ1の第1面15側でキャリアテープ1に接合され、そして、この状態で、保管および輸送された後に、キャリアテープ1から剥離され、その後、電子部品吸着ノズル等を用いて、凹部12内から収納された電子部品をピックアップ(取り出)するために用いられる。
このようなカバーテープ(本発明のカバーテープ)20は、本発明では、図3、4に示すように、基材層21と、この基材層21に積層されたシーラント層22とを有し、シーラント層22をキャリアテープ1側としてキャリアテープ1の第1面15にシールするものである。
<基材層>
基材層21について説明する・
基材層21は、テープ加工時やキャリアテープへのヒートシール時等に加わる外力に耐えうる機械的強度、ヒートシール時に耐えうる耐熱性があれば用途に応じて適宜種々の材料を加工したフィルムを用いることができる。
具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ナイロン6、ナイロン66、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリ塩化ビニル、ポリアクリレート、ポリメタアクリレート、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリアリレート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンエーテル、ポリカーボネート、ABS樹脂などが基材層フィルム用素材の例として挙げられる。機械的強度を向上させるにはポリエチレンテレフタレート、ナイロン6、ナイロン66、等が好ましい。また、基材層21としては例示された樹脂より選ばれた2層以上の積層体を用いても良い。
基材層21を構成する樹脂の重量平均分子量は、特に限定されないが、8,000〜1,000,000程度であるのが好ましく、8,500〜950,000程度であるのがより好ましい。基材層21を構成する樹脂の重量平均分子量を上記の範囲内に設定することで、基材層21を優れた可撓性を備えるものとすることができる。
なお、基材層21を構成する樹脂の重量平均分子量は、例えば、GPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)により測定することができる。
基材層21には未延伸のフィルムが用いられてもかまわないが、カバーテープ全体としての機械的強度を高めるためには一軸方向または二軸方向に延伸したフィルムを用いることが好ましい。特に、二軸延伸ポリエステル、二軸延伸ポリプロピレンのいずれか1つ以上を含むものであることがより好ましい。
また、基材層21の厚さは、7μm以上、30μm以下であることが好ましく、10μm以上、25μm以下であることがより好ましい。これにより、基材層21を優れた可撓性を備えるものとすることができる。基材層21の厚さが上記上限値以下のものであればカバーテープの剛性が高くなりすぎず、ヒートシール後のキャリアテープ1に対して捻り応力がかかった場合であってもカバーテープ20がキャリアテープ1の変形に追従し剥離が生じるおそれが少ない。また、基材層21の厚さが、上記下限値以上のものであれば、カバーテープ20の機械的強度が好適なものとなり、凹部12に収納された電子部品を取り出す際の高速剥離時にカバーテープ20が破断するという問題を抑制することができる。
また、基材層は、その特性を損なわない範囲で、帯電防止剤、スリップ剤およびアンチブロッキング剤を有していても構わない。
<シーラント層>
シーラント層22について説明する。
シーラント層(ヒートシール層)22は、電子部品(50個、シャープ社製、「GM4ZR83232AE」)を密着させたシーラント層22を、65℃24時間保管し、電子部品が下になるように180°回転させたときの電子部品の貼り付き性を評価したとき、電子部品残存率が40%未満であることが好ましく、電子部品残存率が30%未満であることがより好ましい。電子部品残存率が前記上限値未満であることで、電子部品がカバーテープ20側に付着するのが的確に抑制される。
本発明のシーラント層22は、接着性樹脂を含有する。
まず、接着性樹脂について説明する。
接着性樹脂は、キャリアテープとカバーテープをヒートシールすることによって接着させるために用いられる。接着性樹脂としては、キャリアテープに対して接着性を示す樹脂であれば特に限定されないが、(メタ)アクリル基を含有する接着性樹脂であることが好ましい。(メタ)アクリル基を含有する接着性樹脂であると十分な密着性を有する。(メタ)アクリル基を含有する接着性樹脂としては特に限定されないが、(メタ)アクリル基含有熱可塑性エラストマーを主成分とする樹脂が好ましく、(メタ)アクリル基含有熱可塑性エラストマーがエチレン系共重合体であることがより好ましい。これにより、カバーテープの柔軟性が十分なものとなる。これ等の樹脂としては、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−メタクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸ブチル共重合体、エチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、等を挙げることができる。このなかでも、エチレン−アクリル酸メチル共重合体が特に好ましい。
接着性樹脂はシーラント層22を構成する樹脂組成物に対して40質量%以上95質量%以下であることが好ましく、50%以上90重量%以下であることがより好ましい。下限値以上であることにより、キャリアテープへの接着性効果を得ることができる。一方、上限値以下であることにより、キャリアテープからカバーテープを高速剥離する際にカバーテープが切断されることを防止する効果を得ることができる。
本発明のシーラント層22は、凝集力調整樹脂を含有する。
次に凝集力調整樹脂について説明する。
凝集力調整樹脂は、キャリアテープからカバーテープを剥離する際にシーラント層の凝集破壊を調整することによって、キャリアテープとカバーテープを分離しやすくするために用いられる。
本発明において凝集力調整樹脂としては、凝集破壊を調整できる樹脂であれば特に制限はないが、スチレン系樹脂が好ましく、例えばポリスチレン、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体(SBS)、スチレン・エチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体(SEBS)、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体(SIS)、スチレン・エチレン・プロピレン・スチレンブロック共重合体(SEPS)、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、水素添加スチレンブロック共重合体等が挙げられる。特にスチレン−メタクリル酸メチル共重合体、水素添加スチレンブロック共重合体が透明性という観点から好ましい。
凝集力調整樹脂は、シーラント層22を構成する樹脂組成物に対して、5重量%以上60重量%以下であることが好ましく、10重量%以上50重量%以下であることがより好ましい。下限値以上であることにより、凝集破壊を起こりやすくするという効果を得ることができ、上限値以下であることにより、接着性を阻害しないという効果を得ることができる。
シーラント層22は、さらに接着性調整樹脂を含むことができる。
接着性調整樹脂はシーラント層22の接着力を調整するものである。
また、接着性調整樹脂は接着性を調整できる樹脂であれば特に制限はないが、オレフィン系樹脂が好ましく、その中でもポリエチレン樹脂がさらに好ましく、たとえば低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン等が挙げられる。特に接着性樹脂との相溶性を上げるため、密度は900g/m3以上920g/m3未満、融点100℃以上120℃未満、MFR1.0g/10min以上5g/10min未満が好ましい。
シーラント層22は、さらに帯電防止樹脂を含むことができる。帯電防止樹脂は、特に限定されないが、例えば、ポリエーテル/ポリオレフィン共重合体、ポリエーテルエステルアミドブロック共重合体、第四級アンモニウム塩基含有メタクリレート共重合体、第四級アンモニウム塩基含有マレイミド共重合体、ポリスチレンスルホン酸ソーダ等が含まれる。そのなかでも、ポリエーテル/ポリオレフィン共重合体が好ましい。ポリエーテル/ポリオレフィン共重合体は、帯電防止性能が高く、ベーキング後の透明性に優れ、接着性樹脂との混合性も良い。帯電防止樹脂を含むことで、導電性を付与すること可能となる。導電性を付与することにより、カバーテープ20を剥離する際に発生する静電気によって、帯電したカバーテープ20に電子部品が付着してしまうという不具合や静電気放電による電子部品の破壊を防止することができる。
帯電防止樹脂は、シーラント層(ヒートシール層)22を構成する樹脂組成物に対して10質量%以上40質量%以下であることが好ましい。
シーラント層22の表面粗さRzは、1.0μ以上であればよいが、1.0μ以上、6.0μ以下であることが好ましく、1.0μ以上、3.0μ以下であることがより好ましい。前記表面粗さRzの大きさをかかる範囲内に設定することにより、キャリアテープ1に対するシール粘着性(接合性)を確実に保持しつつ、電子部品がシーラント層22に付着するのをより的確に抑制または防止することができる。
また、シーラント層22の厚さは、1μm以上、15μm以下であることが好ましく、5μm以上、13μm以下であることがより好ましい。これにより、シーラント層22の表面粗さRzを1.0μ以上に設定することができ、この表面粗さRzを有するシーラント層22を、キャリアテープ1に対するシール性(密着性)を有するものとし得る。
前述したように、シーラント層(ヒートシール層)22は、電子部品(50個、シャープ社製、「GM4ZR83232AE」)を密着させたシーラント層22を、65℃24時間保管し、電子部品が下になるように180°回転させたときの電子部品の貼り付き性を評価したとき、電子部品残存率が40%未満であるが、これを満たすためには、前述した、シーラント層22の接着性樹脂、凝集力調整樹脂、接着性調整樹脂、帯電防止樹脂の種類を適宜選択するとともに、シーラント層22の表面粗さを適宜設定することで、実現することができる。
シーラント層22は、接着性樹脂、凝集力調整樹脂、接着性調整樹脂、帯電防止樹脂などの各種樹脂を含む。これらの樹脂は、非晶性樹脂や結晶性樹脂を含む。シーラント層22に含まれる樹脂は、主成分として結晶性樹脂を含むことが好ましい。結晶性樹脂を使用した場合、室温付近での熱的変化を抑えることができる。これにより、高温多湿の保管環境下においても剥離強度が変化することなく保管することができる。
前述した、シーラント層22に含まれる結晶性樹脂組成物100質量部に対して、100℃以上の融点を有する樹脂が、30質量部以上60質量部未満含有していることが好ましい。本発明において、100℃以上の融点を有する樹脂の含有率とは、シーラント層22に含まれる結晶性樹脂組成物の固形量に対して、融点100℃以上の樹脂組成物の固形量の比率である。100℃以上の融点を有する樹脂の含有率が30質量%より少ない場合には、シーラント層の軟化温度が低くなりキャリアテープに収納されている電子部品とカバーテープが接着する恐れがある。一方、100℃以上の融点を有する樹脂の含有率が60質量%以上では、逆にシーラント層の軟化温度が高くなりキャリアテープとカバーテープとの接着性が悪くなる。
<中間層>
カバーテープ20は、基材層21とシーラント層22の間に中間層(図示せず)を設けていてもよい。この中間層は、カバーテープ20全体のクッション性を向上させ、シール時のカバーテープ20とキャリアテープ1との密着性を向上させることができる。
中間層は樹脂を含み、樹脂としては、例えば、オレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、環状オレフィン系樹脂が挙げられ、中でもオレフィン系樹脂を用いることによって、密着性の向上の効果を確実なものとすることができる。
中間層の厚さは、密着性の向上の効果を確実なものとするため、10〜30μmが好ましく、15〜25μmがより好ましい。
<接着層>
カバーテープ20は、各層の間に接着層(図示せず)を設けていてもよい。この接着層は、各層の間の接着性を向上させることができる。
接着層は樹脂を含み、樹脂としては、例えば、ウレタン系のドライラミネート用接着樹脂あるいはアンカーコート用接着樹脂が挙げられ、一般に、ポリエステルポリオールやポリエーテルポリオールなどのポリエステル組成物とイソシアネート化合物とを組み合わせたものが挙げられる。
カバーテープ20の厚みは、特に限定されないが、20μm以上100μm以下が好ましく、36μm以上60μm以下がより好ましい。好ましい範囲内であることにより、作業性を向上させることができる。
カバーテープ20は、光線透過性(透明性)を有していることが好ましい。これにより、カバーテープ20がキャリアテープ1から剥離される前においても、カバーテープ20を通して、凹部12内の状態、例えば、電子部品の収納の有無、電子部品の収納状態等を確認することができる。
なお、この光線透過性の程度は、具体的には、JIS K 7361−1に規定の全光線透過率が80%以上であることが好ましく、85%以上であることがより好ましい。
さらに、カバーテープ20の曇度(JIS K 7136に規定)は、70%以下であることが好ましく、30%以下であることがより好ましい。
カバーテープ20の全光線透過および曇度を前記範囲内に設定することにより、凹部12内の状態を、カバーテープ20を介してより確実に確認(視認)することができる。
また、この電子部品包装用包材10および電子部品包装体は、第2面13をリール(芯材)側にして巻回して、保管および輸送される。これにより、電子部品包装用包材10および電子部品包装体の保管時および輸送時における省スペース化が図られる。
以上のような構成の電子部品包装用包材10の凹部12に、電子部品が収納され、その後、凹部12がカバーされるように、キャリアテープ1にカバーテープ20を接合することで、電子部品包装用包材10に電子部品が収納された電子部品包装体(本発明の電子部品包装体)が得られる。
なお、これらキャリアテープ1とカバーテープ20との接合は、通常、ヒートシールによって行われる。ヒートシールは、シール機を用いて、カバーテープ20の長辺の各縁に沿って行われる。
本発明のカバーテープ20は、剛性の強い樹脂であるポリカーボネートを含有する幅の狭いキャリアテープに対して好ましく用いることができる。本発明のカバーテープ20は、JIS C0806−3に準じて測定された、140℃にてヒートシールしたポリカーボネート樹脂を含有するキャリアテープ10に対して、20g以上の剥離強度を有する事が好ましい。これによって、従来のカバーテープでは困難であったポリカーボネートを含有するキャリアテープへ低温でヒートシールを容易に行うことができる。
また、電子部品は、キャリアテープ1の凹部12に収納される程度の大きさのものであり、例えば、抵抗、コンデンサ、発光ダイオード、半導体素子(半導体チップ)、かかる半導体素子を備える半導体パッケージ等が挙げられるが、電子部品包装用包材10では、電子部品として発光ダイオードの収納に特に好ましく用いられる。
本発明では、カバーテープ20が、基材層と、シーラント層とを備え、前記シーラント層は、(メタ)アクリル基を含有する接着性樹脂と凝集力調整樹脂とを含有し、前記シーラント層に密着させた前記電子部品に対して、70℃24時間保管し、電子部品が下になるように180°回転させたときの電子部品残存率が40%未満である。ここで、前記、電子部品としては、長さ0.4mm以上4mm以下、幅0.2mm以上4mm以下、高さ0.1mm以上2mm以下のものであって、重量が0.1g以下のものである。例えばSHARP製GM4ZR83232AやGM2BT27QV1Xなどがあげられる。電子部品の表層の素材としては、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ナイロン樹脂などがあげられる。
カバーテープ20が、基材層と、シーラント層とを備え、前記シーラント層は、(メタ)アクリル基を含有する接着性樹脂と凝集力調整樹脂とを含有し、前記シーラント層に密着させた前記電子部品に対して、70℃24時間保管し、電子部品が下になるように180°回転させたときの電子部品残存率が40%未満であるため、凹部12に発光ダイオードを収納し、発光ダイオードの封止樹脂をベーキングするために、電子部品包装用包材10をベーキング処理したとしても、電子部品がカバーテープ20側に付着するのを、的確に抑制または防止することができる。
以上、本発明のカバーテープ、電子部品包装用包材および電子部品包装体を図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。
例えば、本発明のカバーテープ、電子部品包装用包材、電子部品包装体において、各構成は、同様の機能を発揮し得る任意のものと置換することができ、あるいは、任意の構成のものを付加することができる。
また、前記実施形態では、電子部品包装用包材が備えるキャリアテープが複数の凹部を有する場合について説明したが、かかる場合に限定されず、キャリアテープが有する凹部は1つであってもよい。
(実施例1)
接着性樹脂としてエルバロイAC1820(エチレン−アクリル酸メチル共重合体、融点92℃、三井・デュポンポリケミカル株式会社製)45部及び接着性調整剤としてスミカセンE FV402(直鎖状低密度ポリエチレン、密度913g/m3、MFR 3.8g/10min、融点 116℃、住友化学株式会社製)を20部、凝集力調整樹脂としてエスチレンMS−600(スチレン−(メタ)アクリル酸メチル共重合体、新日鐵化学株式会社製)20部、及び帯電防止樹脂としてペレスタット212(PP−PEGブロック共重合体、三洋化成工業株式会社製)15部、を二軸押出機にて混練し、シーラント層を構成する樹脂組成物を得た。
基材層として膜厚16μmのPETフィルム(東洋紡績株式会社製、E5102)の上に、中間層として低密度ポリエチレン(住友化学株式会社製、スミカセンL705)を押出ラミネート法により押出温度300℃で厚み20μmに製膜した。
前記、製膜した中間層の上にさらにシーラント層として上記のシーラント層を構成する樹脂組成物を押出ラミネート法により押出温度300℃で厚み5μmに製膜し、本発明の包装用カバーテープを得た。
<電子部品の張り付き性>
シーラント層に密着させた電子部品(50個)を、70℃24時間保管し、電子部品が下になるように180°回転させたときの電子部品の張り付き性を評価した。電子部品残存率が40%未満である場合は電子部品の張り付き性は○、電子部品残存率が40%以上の場合は電子部品の張り付き性は×とした。ここで電子部品はSHARP製GM4ZR83232AEを用いた。
<カバーテープの全光線透過率>
分光光度計(JASCO社製、「N-670」)を用い、JIS K 7361−1に準拠して、カバーテープの全光線透過率を測定した。
<ベーキング後の電子部品の張り付き性>
得られたカバーテープを5.5mm幅にスリット後、8mm幅のポリカーボネート性キャリアテープ(ニッポー社製)に、電子部品(SHARP製GM4ZR83232AE)を挿入し、ヒートシール温度180℃で、カバーテープをヒートシールしてサンプルを調整した。
前記サンプルをカバーテープ面に部品が接するように静置させ70℃で24時間熱処理を加えしたのちに、カバーテープを300mm/minの速度で剥離し、前記電子部品100個中、カバーテープにはりついた電子部品の個数をカウントした。
カバーテープにはりついたチップが2個未満の場合は、ベーキング後の電子部品の張り付き性は○、2個以上の場合は×とした。
<PC(ポリカーボネート)に対する低温シール性>
JIS C0806−3に準じて、140℃にてヒートシールしたポリカーボネート樹脂製キャリアテープと得られたカバーテープの剥離強度を測定し、この剥離強度によってPC(ポリカーボネート)に対する低温シール性を評価した。剥離強度が25g以上の場合は、PCに対する低温シール性は○、剥離強度が15g以上の場合は、PCに対する低温シール性は△、15g未満の場合は、PCに対する低温シール性は×とした。
<視認性評価>
得られたカバーテープを5.5mm幅にスリット後、8mm幅のポリカーボネート性キャリアテープ(ニッポー社製)に、電子部品(QFP64T40−3.9)を挿入し、ヒートシール温度180℃で、カバーテープをヒートシールしてサンプルを調整した。電子部品表面から垂直方向に1cm引き上げたところで、電子部品に印刷されている文字を目視により確認し、文字の輪郭がぼやけず読みとれるものを◎、ぼやけるが読みとれるものを○、そうでないものを×とした。
(実施例2〜5、比較例1、2)
表1の配合で、シーラント層を構成する樹脂組成物を得た以外は、実施例1と同等にして、包装用カバーテープを得て、各種試験を行った。実施例4では、接着性調整剤としてエボリュー SP1071C(直鎖状低密度ポリエチレン、密度910g/m3、MFR 10g/10min、融点 100℃、株式会社プライムポリマー)を用いた。結果を表1に示す。
表1に示したように、各実施例におけるカバーテープでは、基材層と、シーラント層とを備え、前記シーラント層は、(メタ)アクリル基を含有する接着性樹脂と凝集力調整樹脂とを含有し、前記シーラント層に、電子部品を密着させ、70℃24時間保管し、前記カバーテープを、前記電子部品が下になるように180°回転させたときの前記電子部品残存率が40%未満であることにより、ベーキング後の電子部品の張り付き性が良好なものとなった。
これに対して、比較例におけるカバーテープでは、ベーキング後の電子部品の張り付き性が悪化した。
1 キャリアテープ
10 電子部品包装用包材
11 送り穴
12 凹部
13 第2面
15 第1面
20 カバーテープ
21 基材層
22 シーラント層
40 電子部品
200 カバーテープ
500 キャリアテープ
512 凹部
1000 電子部品包装用包材


Claims (14)

  1. 電子部品の包装用カバーテープであって、前記カバーテープが、少なくとも基材層と、シーラント層とを備え、
    前記シーラント層に、電子部品を密着させ、70℃24時間保管し、前記カバーテープを、前記電子部品が下になるように180°回転させたときの前記電子部品残存率が40%未満であることを特徴とする包装用カバーテープ。
  2. 前記シーラント層は、(メタ)アクリル基を含有する接着性樹脂を含有することを特徴とする請求項1記載の包装用カバーテープ。
  3. 前記シーラント層は、凝集力調整樹脂を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の包装用カバーテープ。
  4. 前記(メタ)アクリル基を含有する接着性樹脂がエチレン系共重合体であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の包装用カバーテープ。
  5. 前記(メタ)アクリル基を含有する接着性樹脂がエチレン−アクリル酸メチル共重合体であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の包装用カバーテープ。
  6. 前記、凝集力調整樹脂が、スチレン系樹脂であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の包装用カバーテープ。
  7. 前記シーラント層は、その厚さが、1μm以上、15μm以下であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の包装用カバーテープ。
  8. 前記シーラント層が、結晶性樹脂を含むことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の包装用カバーテープ。
  9. 前記シーラント層が、結晶性樹脂を含み、前記結晶性樹脂100質量部に対して、100℃以上の融点を有する結晶性樹脂が、30質量部以上60質量部未満含有していることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載の包装用カバーテープ。
  10. 前記シーラント層は、ポリカーボネートを主材料として含有するキャリアテープに対してシール性を備えていることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載の包装用カバーテープ。
  11. 前記基材層は、その厚さが7μm以上、30μm以下であることを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1項に記載のカバーテープ。
  12. 全光線透過率(JIS K 7361−1に規定)が80%以上であることを特徴とする請求項1ないし11のいずれか1項に記載のカバーテープ。
  13. 請求項1ないし12のいずれか1項に記載のカバーテープと、該カバーテープがシールされ前記凹部がカバーされたキャリアテープとを有することを特徴する電子部品包装用包材。
  14. 請求項13に記載の電子部品包装用包材と、前記凹部内に収納された前記電子部品とを有することを特徴とする電子部品包装体。
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