JP6201751B2 - 包装用カバーテープ - Google Patents

包装用カバーテープ Download PDF

Info

Publication number
JP6201751B2
JP6201751B2 JP2013273439A JP2013273439A JP6201751B2 JP 6201751 B2 JP6201751 B2 JP 6201751B2 JP 2013273439 A JP2013273439 A JP 2013273439A JP 2013273439 A JP2013273439 A JP 2013273439A JP 6201751 B2 JP6201751 B2 JP 6201751B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cover tape
resin
tape
heat seal
seal layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2013273439A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015127125A (ja
Inventor
山口 亮
亮 山口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Bakelite Co Ltd filed Critical Sumitomo Bakelite Co Ltd
Priority to JP2013273439A priority Critical patent/JP6201751B2/ja
Publication of JP2015127125A publication Critical patent/JP2015127125A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6201751B2 publication Critical patent/JP6201751B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Packaging Frangible Articles (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Packages (AREA)

Description

本発明は、包装用カバーテープに関する。より詳細に、本発明は、電子部品の包装体に使用する包装用カバーテープに関する。
近年、電子部品の表面実装化が大きく進んできており、それに伴って表面実装技術も大幅に進歩し、より高性能でより小型なチップ型の電子部品が開発され、それらの需要が急増しており、これらを搬送、保管する包装形態の1つとしてキャリアテープが用いられている。このような電子部品はこれ等のキャリアテープの各ポケットに収納され、蓋体であるカバーテープでシールされた後、リールに巻き取られた状態で保管、搬送され、表面実装機のカセットフィーダーへ装着される。キャリアテープのポケットに収納されている電子部品は、キャリアテープを順々に送り出しながらカバーテープを剥離してチップ型の電子部品を自動的にピックアップして回路基板の所定の場所へ自動的に配置される。
ところで、LED(発光ダイオード)などの電子部品は、封止樹脂が吸湿していると実装後のハンダ付け時の加熱工程でハンダクラックと呼ばれる封止樹脂の割れを生じることがあり、封止樹脂に含まれる水分を除去するために、ベーキング処理が行われている。このベーキング処理は電子部品の量産性の向上のために、ベーキング温度を上げ、ベーキング時間を短くする必要がある。このため、最近では、封止樹脂で封止された電子部品が収納されているキャリアテープにカバーテープをヒートシールした状態でベーキング処理を行うことが多くなってきている。
この様な、キャリアテープにカバーテープをヒートシールした状態でベーキング処理を行うことが出来るカバーテープとして、特許文献1〜3等が知られている。
特許文献1には、電子部品を収納する多数個のキャビティをもつキャリアテープに貼付されるカバーテープにおいて、105℃−30分間の熱処理における収縮率が0.5%以下、可視光線透過率が50%以上である透明ベースフィルムの一面に常温粘着性樹脂層が形成され、該粘着性樹脂層の表面に、該キャビティの幅より広くかつ該透明ベースフィルムの幅よりも狭く、可視光線透過率が50%以上の透明マスクフィルムを貼付したことを特徴とする耐熱カバーテープが開示されている。この耐熱カバーテープによれば、小型電子部品、特に樹脂によって封止されたIC等の能動素子等を収納したキャリアテープをカバーテープで蓋した状態でベーキング処理することを可能とする。
特許文献2には、少なくとも基材層と中間層とヒートシール層からなり、ヒートシール層を構成する酸価が1〜20mgKOH/gである熱可塑性樹脂100質量部に対して、メジアン径(D50)が50nm未満の無機フィラーを25〜50質量部、およびメジアン径(D50)が50〜300nmの無機フィラーを20〜60質量部含むことを特徴とするカバーテープが開示されている。このカバーテープによれば、熱可塑性樹脂製のキャリアテープに対する良好なシール性を有すると同時に、ヒートシールした状態で60〜80℃でベーキングした場合に電子部品がカバーテープに付着することがなく、且つ剥離する際にテープ切れが起こりにくいカバーテープを提供する事ができる。
特許文献3には、基材層(A)、中間層(B)、熱可塑性樹脂を主成分とする剥離層(C)、及びキャリアテープにヒートシール可能な熱可塑性樹脂を主成分とするヒートシール層(D)を少なくとも含んでなり、剥離層(C)を形成する熱可塑性樹脂の23℃における引張貯蔵弾性率(c)が1×10Pa以上で1×10Pa以下であり、ヒートシール層(D)を形成する熱可塑性樹脂の23℃における引張貯蔵弾性率(d)が1×10以上で1×1010Pa以下であり、(c)と(d)の比が、1×10≧(d)/(c)≧1×10である、カバーテープが開示されている。このカバーテープによれば、熱可塑性樹脂製キャリアテープにヒートシールしたときに、適度の剥離強度を有し且つ剥離強度のバラツキが十分小さいために、高速剥離による衝撃によってもテープ切れが起こらない上に、60〜80℃のような高温環境下で24〜72時間のような長時間置かれても、電子部品の付着が起こらない。
一方、電子部品の小型化にともない、キャリアテープも幅の狭いもの(8mm幅)へとシフトしており、電子部品をキャリアテープの各ポケットに収納し、カバーテープでヒートシールする工程においては、人的工数の削減を目指し自動リール交換機などが開発され、それに合わせてキャリアテープの長尺化要求が強くなっている。最近、幅の狭いキャリアテープにおいて長尺化を行う為に剛性の強い樹脂であるポリカーボネートが使用されるようになってきている。
例えば特許文献4には、(A)ポリカーボネート樹脂95〜55重量部と(B)ポリエステル系樹脂5〜45重量部とのポリマーアロイからなるシートであり、該シートのJIS−K−6734における引張降伏点強度が53.9N/mm以上であることを特徴とする電子部品搬送用容器(キャリアテープ)、に使用されるシートが開示されている。このシートを用いれば成形温度の低下、シール時間の短縮化及び125℃オーブンで24時間以上のベーキング可能な電子部品搬送用容器を製造する事ができる。
しかしながら、剛性の強い樹脂であるポリカーボネート樹脂を含有するキャリアテープに、特許文献1〜3に例示された如きカバーテープを用いた場合には、カバーテープの製造工程が複雑になる、低温ではヒートシールする事が出来ない、あるいはキャリアテープにカバーテープをヒートシールした状態でベーキング処理を行うとカバーテープに電子部品が付着して電子部品が取り出せなかったり、カバーテープの透明性が低くなってセンサ等により電子部品の識別や検査が出来なかったり、といった問題があった。
特開平05−051053号公報 特開2011−225263号公報 再表2011/158550号公報 特開2004−083065号公報
本発明は、剛性の強い樹脂であるポリカーボネート樹脂を含有するキャリアテープにおいてもカバーテープを低温でヒートシールする事が出来、キャリアテープにカバーテープをヒートシールした状態でベーキング処理を行ってもカバーテープに電子部品が付着することがなく、且つベーキング処理によっても透明性を維持することができるカバーテープを提供することを課題とする。
本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭意検討した。その結果、基材層とヒートシール層とを備える電子部品の包装用カバーテープのヒートシール層が、(メタ)アクリル基を含有する接着性樹脂と凝集力調整樹脂とを含有し、ヒートシール層に密着させた電子部品に対して、1.7±0.2g/mmの荷重をかけ、65℃24時間保管し、1500rpmの振動を1分間かけたときの電子部品残存率が40%未満である場合に、上記の問題を解決することができることを見出した。本発明は、これらの知見に基づきさらに検討を重ねた結果、完成するに至ったものである。
すなわち、本発明は以下の態様を包含するものである。
〔1〕電子部品の包装用カバーテープであって、少なくとも基材層と、ヒートシール層とを備え、ヒートシール層は、(メタ)アクリル基を含有する接着性樹脂と凝集力調整樹脂とを含有し、ヒートシール層に密着させた電子部品に対して、1.7±0.2g/mmの荷重をかけ、65℃24時間保管し、1500rpmの振動を1分間かけたときの電子部品残存率が40%未満であることを特徴とする包装用カバーテープ。
〔2〕(メタ)アクリル基を含有する接着性樹脂がエチレン系共重合体であることを特徴とする〔1〕に記載の包装用カバーテープ。
〔3〕JIS C0806−3に準じて測定され、140℃にてヒートシールしたポリカーボネート樹脂を含有するキャリアテープに対して、20g以上の剥離強度を有することを特徴とする〔1〕または〔2〕に記載の包装用カバーテープ。
〔4〕JIS K7105(1998)測定法Aに準じて測定した曇度が40%未満であることを特徴とする〔1〕ないし〔3〕のいずれか1項に記載の包装用カバーテープ。
〔5〕(メタ)アクリル基を含有する接着性樹脂がヒートシール層を構成する樹脂組成物に対して13質量%以上17質量%未満の接着性樹脂由来の(メタ)アクリル基含有率を有することを特徴とする〔1〕ないし〔4〕のいずれか1項に記載の包装用カバーテープ
本発明の包装用カバーテープは、剛性の強い樹脂であるポリカーボネート樹脂を含有するキャリアテープにおいても低温でヒートシールする事が出来、キャリアテープにカバーテープをヒートシールした状態でベーキング処理を行ってもカバーテープに電子部品が付着することがなく、且つベーキング処理によってもセンサ等により電子部品の識別や検査が充分に可能な程度の透明性を維持する。
本発明の包装用カバーテープ(以下、単にカバーテープと呼称する事がある)は、電子部品の包装用カバーテープであって、少なくとも基材層と、ヒートシール層とを備え、ヒートシール層は、接着性樹脂と凝集力調整樹脂とを含有し、ヒートシール層を構成する樹脂組成物に対して13質量%以上17質量%未満の接着性樹脂由来の(メタ)アクリル基含有率を有し、ヒートシール層に密着させた電子部品に対して、1.7±0.2g/mmの荷重をかけ、65℃24時間保管し、1500rpmの振動を1分間かけたときの電子部品残存率が40%未満であることを特徴とする。例えば、電子部品のサイズが3.5mm×1.5mmの場合、ヒートシール層に密着させた電子部品に掛ける重さを表面積3.5mm×1.5mm=5.25mmで割った値が荷重となる。
本発明のカバーテープは、少なくとも基材層と、ヒートシール層とを備える。基材層としては、テープ加工時やキャリアテープへのヒートシール時等に加わる外力に耐えうる機械的強度、ヒートシール時に耐えうる耐熱性があれば用途に応じて適宜種々の材料を加工したフィルムを用いることができる。具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ナイロン6、ナイロン66、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリ塩化ビニル、ポリアクリレート、ポリメタアクリレート、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリアリレート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンエーテル、ポリカーボネート、ABS樹脂などが基材層フィルム用素材の例として挙げられる。機械的強度を向上させるにはポリエチレンテレフタレート、ナイロン6、ナイロン66、等が好ましい。また、基材層としては例示された樹脂より選ばれた2層以上の積層体を用いても良い。
基材層には未延伸のフィルムが用いられてもかまわないが、カバーテープ全体としての機械的強度を高めるためには一軸方向または二軸方向に延伸したフィルムを用いることが好ましい。特に、二軸延伸ポリエステル、二軸延伸ポリプロピレンのいずれか1つ以上を含むものであることがより好ましい。
基材層の厚さは12μm以上25μm以下であることが好ましく、より好ましくは12μm以上20μm以下である。基材層の厚さが上記上限値以下のものであればカバーテープの剛性が高くなりすぎず、ヒートシール後のキャリアテープに対して捻り応力がかかった場合であってもカバーテープがキャリアテープの変形に追従し剥離が生じるおそれが少ない。また、基材層の厚さが、上記下限値以上のものであれば、カバーテープの機械的強度が好適なものとなり、収納された電子部品を取り出す際の高速剥離時にカバーテープが破断するという問題を抑制することができる。
また、基材層は、その特性を損なわない範囲で、帯電防止剤、スリップ剤およびアンチブロッキング剤を有していても構わない。
ヒートシール層は、接着性樹脂と凝集力調整樹脂とを含有する。
接着性樹脂は、キャリアテープとカバーテープをヒートシールすることによって接着させるために用いられる。接着性樹脂としては、キャリアテープに対して接着性を示す(メタ)アクリル基を含有する接着性樹脂であれば特に制限はないが、(メタ)アクリル基含有熱可塑性エラストマーを主成分とする樹脂が好ましく、(メタ)アクリル基含有熱可塑性エラストマーがエチレン系共重合体であることがより好ましい。これ等の樹脂としては、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−メタクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸ブチル共重合体、エチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、等を挙げることができる。このなかでも、エチレン−アクリル酸メチル共重合体が特に好ましい。接着性樹脂はヒートシール層を構成する樹脂組成物に対して40質量%以上95質量%以下であることが好ましく、50%以上90重量%以下であることがより好ましい。下限値以上であることにより、キャリアテープへの接着性効果を得ることができる。一方、上限値以下であることにより、キャリアテープからカバーテープを高速剥離する際にカバーテープが切断されることを防止する効果を得ることができる。
凝集力調整樹脂は、キャリアテープからカバーテープを剥離する際にヒートシール層の凝集破壊を調整することによって、キャリアテープとカバーテープを分離しやすくするために用いられる。
本発明において凝集力調整樹脂としては、凝集破壊を調整できる樹脂であれば特に制限はないが、スチレン系樹脂が好ましく、例えばポリスチレン、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体(SBS)、スチレン・エチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体(SEBS)、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体(SIS)、スチレン・エチレン・プロピレン・スチレンブロック共重合体(SEPS)、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、水素添加スチレンブロック共重合体等が挙げられる。特にスチレン−メタクリル酸メチル共重合体、水素添加スチレンブロック共重合体が透明性という観点から好ましい。凝集力調整樹脂は、ヒートシール層を構成する樹脂組成物に対して、5重量%以上60重量%以下であることが好ましく、10重量%以上50重量%以下であることがより好ましい。下限値以上であることにより、凝集破壊を起こりやすくするという効果を得ることができ、上限値以下であることにより、接着性を阻害しないという効果を得ることができる。
本発明のカバーテープに用いられるヒートシール層は、ヒートシール層を構成する樹脂組成物に対して13質量%以上17質量%未満の(メタ)アクリル基含有接着性樹脂由来の(メタ)アクリル基含有率を有していることが好ましい。本発明において、(メタ)アクリル基含有率とは、ヒートシール層を構成する樹脂組成物の固形量に対して、(メタ)アクリル基含有モノマーユニットの固形量の比率である。(メタ)アクリル基含有率が13質量%より少ない場合には、ヒートシール層の軟化温度が高くなりキャリアテープとカバーテープとの接着性が悪くなる。一方、(メタ)アクリル基含有率が17質量%以上では、逆にヒートシール層の軟化温度が低くなりキャリアテープに収納されている電子部品とカバーテープが接着する恐れがある。
ヒートシール層は、ヒートシール層に密着させた電子部品に対して、1.7±0.2g/mmの荷重をかけ、65℃24時間保管し、1500rpmの振動を1分間かけたときの電子部品残存率が40%未満であることが必要である。電子部品残存率が40%未満であれば、ベーキング処理後においてもキャリアテープに収納されている電子部品がカバーテープに接着する様なトラブルは起こらない。電子部品残存率が40%以上の場合には、ベーキング処理後においてキャリアテープに収納されている電子部品がカバーテープに接着する恐れがある。
ヒートシール層は、さらに帯電防止樹脂を含むことができる。帯電防止樹脂は、特に限定されないが、例えばポリエーテル/ポリオレフィン共重合体、ポリエーテルエステルアミドブロック共重合体、第四級アンモニウム塩基含有メタクリレート共重合体、第四級アンモニウム塩基含有マレイミド共重合体、ポリスチレンスルホン酸ソーダ等が含まれる。そのなかでも、ポリエーテル/ポリオレフィン共重合体が好ましい。ポリエーテル/ポリオレフィン共重合体は、帯電防止性能が高く、ベーキング後の透明性に優れ、接着性樹脂との混合性も良い。帯電防止樹脂を含むことで、導電性を付与すること可能となる。導電性を付与することにより、カバーテープを剥離する際に発生する静電気によって、帯電したカバーテープに電子部品が付着してしまうという不具合や静電気放電による電子部品の破壊を防止することができる。帯電防止樹脂は、ヒートシール層を構成する樹脂組成物に対して10質量%以上40質量%以下であることが好ましい。
本発明のカバーテープは、従来、知られているキャリアテープのいずれにも使用することができる。この様なキャリアテープとしては、例えばポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート等)、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリアセタール等の樹脂を含有するキャリアテープを挙げることが出来る。
特に、本発明のカバーテープは、剛性の強い樹脂であるポリカーボネートを含有する幅の狭いキャリアテープに対して著効を示す。本発明のカバーテープは、JIS C0806−3に準じて測定された、140℃にてヒートシールしたポリカーボネート樹脂を含有するキャリアテープに対して、20g以上の剥離強度を有する事が好ましい。これによって、従来のカバーテープでは困難であったポリカーボネートを含有するキャリアテープへ低温でヒートシールを容易に行うことができる。
本発明のカバーテープは、JIS K7105(1998)測定法Aに準じて測定された曇度が40%未満であることが好ましい。カバーテープの曇度が40%未満であれば、センサ等により電子部品の識別や検査が充分可能な程度にカバーテープの透明性を維持することが出来る。
本発明のカバーテープは、目的に応じて基材層とヒートシール層との間に中間層を設けることができる。ヒートシール時のクッション性付与を目的とする場合、中間層は柔軟性を有する樹脂、例えば直鎖状低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等を用いることができる。
カバーテープは、特に限定されないが、20μm以上100μm以下が好ましく、36μm以上60μm以下がより好ましい。好ましい範囲内であることにより、作業性を向上させることができる。
凝集破壊層の厚みは、特に限定されないが、1μm以上40μm以下が好ましく、5μm以上20μm以下がより好ましい。下限値以上であることにより、キャリアテープとの密着が十分となり、搬送中にカバーテープが剥がれる等の不具合を防止することができ、上限値以下であることにより、キャリアテープへのヒートシール時に染み出す等の不具合を防止することができる。
以下に実施例により本発明を更に詳細に説明する。但し、本発明は以下の実施例により何ら制限されるものではない。なお、以下の実施例、比較例、及び表1に記載されている部は、質量部を表わす。また、%は質量%を表わす。
カバーテープは、下記の試験方法によって評価した。
<透明性>
JIS K7105(1998)測定法Aに準じて測定した曇度によって評価した。曇度が40%未満である場合は、透明性を○、曇度が40%以上である場合は、透明性を×、とした。
<PC(ポリカーボネート)に対する低温シール性>
JIS C0806−3に準じて、140℃にてヒートシールしたポリカーボネート樹脂製キャリアテープとカバーテープの剥離強度を測定し、この剥離強度によってPC(ポリカーボネート)に対する低温シール性を評価した。剥離強度が20g以上の場合は、PCに対する低温シール性は○、剥離強度が20g未満の場合は、PCに対する低温シール性は×とした。
<電子部品の張り付き性>
ヒートシール層に密着させた電子部品(50個)に1.7±0.2g/mmの荷重をかけ、65℃24時間保管し、1500rpmの振動を1分間かけたときの電子部品残存率を測定し、電子部品の張り付き性を評価した。電子部品残存率が40%未満である場合は電子部品の張り付き性は○、電子部品残存率が40%以上の場合は電子部品の張り付き性は×とした。
(実施例1)
接着性樹脂としてエルバロイAC1820(エチレン−アクリル酸メチル共重合体、(メタ)アクリレート基20%、三井・デュポンポリケミカル株式会社製)45部及びアクリフトWD201(エチレン−メチルメタクリレートの共重合樹脂(メタ)アクリレート基10%、住友化学株式会社製)20部、凝集力調整樹脂としてエスチレンMS−600(スチレン−(メタ)アクリル酸メチル共重合体、新日鐵化学株式会社製)20部、及び帯電防止樹脂としてペレスタット212(PP−PEGブロック共重合体、三洋化成工業株式会社製)15部、を二軸押出機にて混練し、ヒートシール層を構成する樹脂組成物を得た。基材層として膜厚16μmのPETフィルム(東洋紡績株式会社製、E5102)の上に、中間層として低密度ポリエチレン(住友化学株式会社製、スミカセンL705)を押出ラミネート法により押出温度300℃で厚み20μmに製膜し、製膜した中間層の上にさらにヒートシール層として上記のヒートシール樹脂組成物を押出ラミネート法により押出温度300℃で厚み5μmに製膜し、本発明の包装用カバーテープを得た。得られた本発明の包装用カバーテープの評価結果を表1に示す。
(実施例2及び3、比較例1〜3)
接着性樹脂であるエルバロイAC1820及びアクリフトWD201の量を表1に記載の量に換えた他は、実施例1と同様にして、本発明の包装用カバーテープ(実施例2及び3)及び比較のための包装用カバーテープ(比較例1〜3)を得た。得られた本発明の包装用カバーテープ及び比較のための包装用カバーテープの評価結果を表1に示す。
Figure 0006201751

Claims (1)

  1. 電子部品の包装用カバーテープであって、
    少なくとも基材層と、ヒートシール層とを備え、
    前記ヒートシール層は、
    エチレン−アクリル酸メチル共重合体(アクリル酸エステル含有量20%)が20.0%〜45.0%と、
    エチレン−メチルメタクリレート共重合体(メチルメタクリレート含有量10%)が20.0%〜45.0%と、
    凝集力調整樹脂と、
    帯電防止樹脂を
    含有することを特徴とする包装用カバーテープ。

JP2013273439A 2013-12-27 2013-12-27 包装用カバーテープ Expired - Fee Related JP6201751B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013273439A JP6201751B2 (ja) 2013-12-27 2013-12-27 包装用カバーテープ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013273439A JP6201751B2 (ja) 2013-12-27 2013-12-27 包装用カバーテープ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015127125A JP2015127125A (ja) 2015-07-09
JP6201751B2 true JP6201751B2 (ja) 2017-09-27

Family

ID=53837360

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013273439A Expired - Fee Related JP6201751B2 (ja) 2013-12-27 2013-12-27 包装用カバーテープ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6201751B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6811697B2 (ja) * 2017-09-22 2021-01-13 三菱重工業株式会社 レーザー切断装置及びレーザー切断方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012214252A (ja) * 2010-09-30 2012-11-08 Sumitomo Bakelite Co Ltd 電子部品包装用カバーテープ
TWI564151B (zh) * 2011-03-30 2017-01-01 住友電木股份有限公司 薄膜及包裝體
JP2013193786A (ja) * 2012-03-22 2013-09-30 Sumitomo Bakelite Co Ltd 電子部品包装用カバーテープおよび電子部品包装体

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015127125A (ja) 2015-07-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101756623B1 (ko) 전자 부품 포장용 커버 테이프, 전자 부품 포장용 포장재, 및 전자 부품 포장체
KR101819777B1 (ko) 전자 부품 포장용 커버 테이프
JP6358403B1 (ja) 樹脂組成物、カバーテープおよび電子部品用包装体
CN106604816B (zh) 覆盖膜及使用其的电子部件包装体
JP5695644B2 (ja) カバーテープ
US10099454B2 (en) Cover tape for packaging electronic part
JP5993850B2 (ja) カバーフィルム
SG189367A1 (en) Cover film
JP6201751B2 (ja) 包装用カバーテープ
JP6777216B1 (ja) カバーテープおよび電子部品包装体
JP2011225263A (ja) カバーテープ
JP2018118766A (ja) カバーテープおよび電子部品用包装体
JP4334858B2 (ja) 電子部品のテーピング包装用カバーテープ
JP6507599B2 (ja) カバーテープ、電子部品包装用包材および電子部品包装体
JP4162961B2 (ja) 電子部品包装用カバーテープ
JP6065569B2 (ja) 電子部品包装用カバーテープおよび電子部品包装体
JP6950773B1 (ja) 電子部品包装用カバーテープおよび包装体
WO2023190041A1 (ja) 電子部品包装用カバーテープおよび電子部品包装体
JP4213375B2 (ja) 電子部品包装用カバーテープ
JP2019064640A (ja) 樹脂組成物およびカバーテープ
JP3973136B2 (ja) 電子部品包装用カバーテープ
KR20240052785A (ko) 커버 테이프 및 전자 부품 포장체
TW202306855A (zh) 電子零件包裝用蓋帶及電子零件包裝體
JP2022081138A (ja) 電子部品包装用カバーテープ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160809

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170419

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170509

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170623

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170801

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170814

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6201751

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees