JP2016104070A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】不具合に対して好適に対応することが可能な遊技機を提供すること。【解決手段】デバッグスイッチがON状態である状況において不具合が検出された場合、不具合対象監視処理において当該不具合に対応した異常報知フラグに「1」がセットされ、当該異常報知フラグに対応した異常報知コマンドが表示側MPUに送信される。当該異常報知コマンドを受信した表示側MPUは図柄表示装置上に上記不具合の情報を表示させる。また、この場合、不具合を検出した日時及び当該不具合を検出した際の演出パターンの情報が不揮発性のフラッシュメモリに送信される。一方、デバッグスイッチがOFF状態である状況において不具合が検出された場合、当該不具合に対応した異常報知コマンドが表示側MPUに送信されない。【選択図】 図11

Description

本発明は、遊技機に関するものである。
遊技機の一種として、パチンコ機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機では、所定の抽選条件が成立したことに基づいて内部抽選が行われ、当該内部抽選の結果に応じて遊技者に特典が付与される構成が知られている。また、当該内部抽選の結果を遊技者に予測させたり、認識させたりするための演出が行われる構成が一般的である。
パチンコ機について具体的には、例えば遊技領域に設けられた始動入球部に遊技球が入球したことを契機として、当り遊技状態等の所定遊技状態に移行させるか否かの抽選が、遊技の主要な制御を司る主基板を備えた主制御装置にて実行される。また、例えば遊技領域に設けられた表示装置では、上記抽選が行われたことに基づいて絵柄の変動表示が開始され、当該変動表示の最終的な停止表示に際して上記抽選結果に応じた停止結果が表示されるという1遊技回分の表示演出が実行される。また、抽選結果がいわゆる当り遊技状態への移行当選である場合には、1遊技回分の表示演出が実行された後などにおいて、例えば遊技領域に設けられた可変入球装置の開閉が実行され、可変入球装置への入球数に応じた遊技球の払出が実行される(例えば特許文献1参照)。
スロットマシンについて具体的には、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される(例えば特許文献2参照)。
特開2010−99441号公報 特開2008−295707号公報
ここで、上記例示等のような遊技機においては、遊技機の設計段階において予期していなかった不具合が発生する可能性があり、当該不具合に対して好適に対応することが可能な構成が必要である。
本発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、不具合に対して好適に対応することが可能な遊技機を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決すべく、請求項1記載の発明は、遊技の進行を制御する進行制御手段と、
当該進行制御手段により遊技の進行が制御される場合の制御内容として本来発生すべきではない内容として予め定められた不具合内容が発生したか否かを特定する特定処理を実行するために必要な特定情報を予め記憶する特定記憶手段と、
を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、不具合に対して好適に対応することが可能な遊技機を提供することが可能となる。
第1の実施形態におけるパチンコ機を示す正面図である。 遊技盤の構成を示す正面図である。 (a)〜(j)図柄表示装置の表示面における表示内容を説明するための説明図である。 (a),(b)図柄表示装置の表示面における表示内容を説明するための説明図である。 パチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 当否抽選などに用いられる各種カウンタの内容を説明するための説明図である。 主側MPUにて実行されるメイン処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行される特図特電制御処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行される特図変動開始処理を示すフローチャートである。 音光側MPUにて実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。 音光側MPUにて実行される主側コマンド対応処理を示すフローチャートである。 (a)コマンド対応テーブルを説明するための説明図であり、(b)第1外れリーチ抽選テーブルにおける予告抽選テーブルを説明するための説明図であり、(c)第1外れリーチ抽選テーブルにおけるリーチ演出抽選テーブルを説明するための説明図であり、(d)第1の不具合が生じたリーチ演出抽選テーブルを説明するための説明図である。 表示側MPUにて実行されるV割込み処理を示すフローチャートである。 表示側MPUにて実行されるコマンド対応処理を示すフローチャートである。 スーパーリーチが発生する表示継続時間において、当確画像が表示されるリーチ演出が選択された場合に選択され得るパターン用データテーブルの一例を説明するための説明図である。 音光側MPUにて実行される表示側コマンド対応処理を示すフローチャートである。 外れ結果において当確画像が表示されたことを説明するための説明図である。 音光側MPUにて実行される第1不具合対象監視処理を示すフローチャートである。 音光側MPUにて実行される第2不具合対象監視処理を示すフローチャートである。 不具合の報知方法を説明するための説明図である。 第2の実施形態における音光側MPUにて実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。 音光側MPUにて実行される遊技時における不具合対象監視処理を示すフローチャートである。 第3の実施形態におけるパチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 第3の実施形態において音光側MPUにて実行される遊技時における不具合対象監視処理を示すフローチャートである。
<第1の実施形態>
以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)の第1の実施形態を、図面に基づいて説明する。図1はパチンコ機10の正面図である。
パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11に対して前方に回動可能に取り付けられた遊技機本体12とを有する。なお、図示による詳細な説明は省略するが、遊技機本体12は、外枠11に回動可能に支持された内枠と、当該内枠の前方に配置され当該内枠に回動可能に支持された前扉枠と、内枠の後方に配置され当該内枠に回動可能に支持された裏パックユニットとを備えている。また、遊技機本体12には、その回動先端部に図示しない施錠装置が設けられており、遊技機本体12を外枠11に対して開放不能に施錠状態とする機能を有しているとともに、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠状態とする機能を有している。これらの各施錠状態は、パチンコ機10前面にて露出させて設けられたシリンダ錠17に対して解錠キーを用いて解錠操作を行うことにより、それぞれ解除される。
遊技機本体12には、図2に示す遊技盤20が搭載されている。以下、図2を参照しながら遊技盤20の構成を説明する。図2は遊技盤20の正面図である。
遊技盤20には前後方向に貫通する大小複数の開口部が形成されている。各開口部には一般入賞口21、特電入賞装置22、上作動口23、下作動口24、スルーゲート25、可変表示ユニット26、特図表示部33及び普図表示部34等がそれぞれ設けられている。一般入賞口21、特電入賞装置22、上作動口23及び下作動口24への入球が発生すると、それが遊技盤20の背面側に配設された検知センサ(図示略)により検知され、その検知結果に基づいて所定数の賞球の払い出しが実行される。その他に、遊技盤20の最下部にはアウト口27が設けられており、各種入賞口等に入らなかった遊技球はアウト口27を通って遊技領域から排出される。また、遊技盤20には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘28が設けられているとともに、風車等の各種部材が配設されている。
ここで、入球とは、所定の開口部を遊技球が通過することを意味し、開口部を通過した場合に遊技盤20の背面側に排出される態様だけでなく、開口部を通過した後に遊技領域から排出されずに当該遊技領域の流下を継続する態様も含まれる。但し、以下の説明では、アウト口27への遊技球の入球と明確に区別するために、一般入賞口21、特電入賞装置22、上作動口23、下作動口24又はスルーゲート25への遊技球の入球を、入賞とも表現する。
上作動口23及び下作動口24は、作動口装置としてユニット化されて遊技盤20に設置されている。上作動口23及び下作動口24は共に上向きに開放されている。また、上作動口23が上方となるようにして両作動口23,24は鉛直方向に並んでいる。下作動口24には、左右一対の可動片よりなるガイド片としての普電役物24aが設けられている。普電役物24aの閉鎖状態では遊技球が下作動口24に入賞できず、普電役物24aが開放状態となることで下作動口24への入賞が可能となる。
特電入賞装置22は、遊技盤20の背面側へと通じる図示しない大入賞口を備えているとともに、当該大入賞口を開閉する開閉扉22aを備えている。開閉扉22aは、閉鎖状態及び開放状態のいずれかに配置される。具体的には、開閉扉22aは、通常は遊技球が入賞できない閉鎖状態になっており、内部抽選において開閉実行モードへの移行に当選した場合に遊技球が入賞可能な開放状態に切り換えられるようになっている。ちなみに、開閉実行モードとは、大当たり結果となった場合に移行することとなるモードである。なお、閉鎖状態では入賞が不可ではないが開放状態よりも入賞が発生しづらい状態となる構成としてもよい。
特図表示部33及び普図表示部34は、遊技領域の下部側に設けられている。特図表示部33では、上作動口23又は下作動口24への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、上作動口23又は下作動口24への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が表示によって明示される。つまり、本パチンコ機10では、上作動口23への入賞と下作動口24への入賞とが内部抽選において区別されておらず、上作動口23又は下作動口24への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が共通の表示領域である特図表示部33にて明示される。そして、上作動口23又は下作動口24への入賞に基づく内部抽選の結果が開閉実行モードへの移行に対応した当選結果であった場合には、特図表示部33にて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、開閉実行モードへ移行する。
なお、特図表示部33は、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されてなるセグメント表示器により構成されているが、これに限定されることはなく、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT、ドットマトリックス等その他のタイプの表示装置によって構成されていてもよい。また、特図表示部33にて変動表示される絵柄としては、複数種の文字が変動表示される構成、複数種の記号が変動表示される構成、複数種のキャラクタが変動表示される構成又は複数種の色が切り換え表示される構成などが考えられる。
普図表示部34では、スルーゲート25への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、スルーゲート25への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が表示によって明示される。スルーゲート25への入賞に基づく内部抽選の結果が普電開放状態への移行に対応した当選結果であった場合には、普図表示部34にて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、普電開放状態へ移行する。普電開放状態では、下作動口24に設けられた普電役物24aが所定の態様で開放状態となる。
可変表示ユニット26には、絵柄の一種である図柄を変動表示する図柄表示装置31が設けられている。また、可変表示ユニット26には、図柄表示装置31を囲むようにしてセンターフレーム32が配設されている。このセンターフレーム32は、その上部がパチンコ機10前方に延出している。これにより、図柄表示装置31の表示面Gの前方を遊技球が落下していくのが防止されており、遊技球の落下により表示面Gの視認性が低下するといった不都合が生じない構成となっている。また、センターフレーム32には、その下部に遊技球が横方向に転動可能なステージ部32aが設けられている。ステージ部32aには、センターフレーム32の左側部に形成された入口部に入球した遊技球が、当該左側部に形成された導出通路を通過することで供給される。そして、ステージ部32aにおいて中央寄りの位置から下方に落下する遊技球は、上作動口23に入賞し易くなっている。
図柄表示装置31は、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されており、後述する表示制御装置120により表示内容が制御される。なお、図柄表示装置31は、液晶表示装置であることに限定されることはなく、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTといった他の表示装置であってもよい。
図柄表示装置31では、上作動口23又は下作動口24への入賞に基づいて図柄の変動表示が開始される。すなわち、特図表示部33において変動表示が行われる場合には、それに合わせて図柄表示装置31において変動表示が行われる。そして、例えば、遊技結果が大当たり結果となる遊技回では、図柄表示装置31では予め設定されている有効ライン上に所定の組合せの図柄が停止表示される。
図柄表示装置31の表示内容について、図3及び図4を参照して詳細に説明する。図3は図柄表示装置31にて変動表示される図柄を個々に示す図であり、図4は図柄表示装置31の表示面Gを示す図である。
図3(a)〜(j)に示すように、絵柄の一種である図柄は、「1」〜「9」の数字が各々付された9種類の主図柄と、貝形状の絵図柄からなる副図柄とにより構成されている。より詳しくは、タコ等の9種類のキャラクタ図柄に「1」〜「9」の数字がそれぞれ付されて主図柄が構成されている。
図4(a)に示すように、図柄表示装置31の表示面Gには、複数の表示領域として、上段・中段・下段の3つの図柄列Z1,Z2,Z3が設定されている。各図柄列Z1〜Z3は、主図柄と副図柄が所定の順序で配列されて構成されている。詳細には、上図柄列Z1には、「1」〜「9」の9種類の主図柄が数字の降順に配列されるとともに、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。下図柄列Z3には、「1」〜「9」の9種類の主図柄が数字の昇順に配列されるとともに各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。
つまり、上図柄列Z1と下図柄列Z3は18個の図柄により構成されている。これに対し、中図柄列Z2には、数字の昇順に「1」〜「9」の9種類の主図柄が配列された上で「9」の主図柄と「1」の主図柄との間に「4」の主図柄が付加的に配列され、これら各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。つまり、中図柄列Z2に限っては、10個の主図柄が配されて20個の図柄により構成されている。そして、表示面Gでは、これら各図柄列Z1〜Z3の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールするように変動表示される。
図4(b)に示すように、表示面Gは、図柄列毎に3個の図柄が停止表示されるようになっており、結果として3×3の計9個の図柄が停止表示されるようになっている。また、表示面Gには、図4(a)に示すように、5つの有効ライン、すなわち左ラインL1、中ラインL2、右ラインL3、右下がりラインL4、右上がりラインL5が設定されている。そして、上図柄列Z1→下図柄列Z3→中図柄列Z2の順に変動表示が停止し、いずれかの有効ラインに同一の数字が付された図柄の組合せが形成された状態で全図柄列Z1〜Z3の変動表示が終了すれば、大当たり結果の発生として大当たり動画が表示されるようになっている。
なお、図柄表示装置31における図柄の変動表示の態様は上記のものに限定されることはなく任意であり、図柄列の数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数などは適宜変更可能である。また、図柄表示装置31にて変動表示される絵柄は上記のような図柄に限定されることはなく、例えば絵柄として数字のみが変動表示される構成としてもよい。
また、いずれかの作動口23,24への入賞に基づいて、特図表示部33及び図柄表示装置31にて変動表示が開始され、所定の停止結果を表示し上記変動表示が停止されるまでが遊技回の1回に相当する。
図2の説明に戻り、特図表示部33に隣接した位置には、特図表示部33及び図柄表示装置31に対応した特図保留発光部35が設けられている。遊技球が上作動口23又は下作動口24に入賞した個数は最大4個まで保留され、特図保留発光部35の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。また、普図表示部34に隣接した位置には、普図表示部34に対応した普図保留発光部36が設けられている。遊技球がスルーゲート25を通過した回数は最大4回まで保留され、普図保留発光部36の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。なお、各保留発光部35,36の機能が図柄表示装置31の一部の領域における表示により果たされる構成としてもよい。
図柄表示装置31に隣接した位置には、確定ランプ37が設けられている。当該確定ランプ37は、当否結果が大当たり結果である遊技回において、大当たり結果を遊技者に報知する画像が図柄表示装置31にて表示されることで点灯する。また、当該確定ランプ37の中央にはVマークが印されているため、当該確定ランプ37が点灯することで遊技者に当否結果が大当たり結果である旨を解り易く報知することが可能となる。
当該遊技盤20には、レール部38が取り付けられており、当該レール部38により誘導レールが構成され、内枠において遊技盤20の下方に搭載された遊技球発射機構(図示略)から発射された遊技球が遊技領域の上部に案内されるようになっている。遊技球発射機構においては、遊技機本体12の前面部に設けられた発射ハンドル41が操作されることにより遊技球の発射動作が行われる。
遊技機本体12の前面部には、図1に示すように、遊技領域のほぼ全域を前方から視認することができるようにした窓部42が形成されている。窓部42は略楕円形状をなし、図示しない窓パネル43が嵌め込まれている。窓パネル43は、ガラスによって無色透明に形成されているが、これに限定されることはなく合成樹脂によって無色透明に形成されていてもよい。
窓部42の周囲には、発光手段が設けられている。当該発光手段の一部として表示発光部44が窓部42の上方に設けられている。また、表示発光部44の左右両側には、遊技状態に応じた効果音などが出力されるスピーカ部45が設けられている。
遊技機本体12の前面部における窓部42の下方には、手前側へ膨出した上側膨出部46と下側膨出部47とが上下に並設されている。上側膨出部46内側には上方に開口した上皿46aが設けられており、下側膨出部47内側には同じく上方に開口した下皿47aが設けられている。上皿46aは、後述する払出装置104より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら遊技球発射機構105側へ導くための機能を有する。また、下皿47aは、上皿46a内にて余剰となった遊技球を貯留する機能を有する。上皿46a及び下皿47aには、遊技機本体12の背面側に搭載された払出装置104から払い出された遊技球が排出される。
遊技機本体12の背面側には、主制御装置90と、音声発光制御装置103と、表示制御装置120と、払出装置104を含む払出機構部と、払出制御装置101と、電源・発射制御装置102とが搭載されている。以下、パチンコ機10の電気的な構成について説明する。
<パチンコ機10の電気的構成>
図5は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。
主制御装置90は、遊技の主たる制御を司る主制御基板91と、電源を監視する停電監視基板95と、を具備している。なお、主制御装置90において主制御基板91などを収容する基板ボックスに対して、その開放の痕跡を残すための痕跡手段を付与する又はその開放の痕跡を残すための痕跡構造を設けてもよい。当該痕跡手段としては、基板ボックスを構成する複数のケース体を分離不能に結合するとともにその分離に際して所定部位の破壊を要する結合部の構成や、引き剥がしに際して粘着層が接着対象に残ることで剥がされたことの痕跡を残す封印シールを複数のケース体間の境界を跨ぐようにして貼り付ける構成が考えられる。また、痕跡構造としては、基板ボックスを構成する複数のケース体間の境界に対して接着剤を塗布する構成が考えられる。
主制御基板91には、MPU92が搭載されている。MPU92には、当該MPU92により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM93と、そのROM93内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM94と、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路、乱数発生器としての各種カウンタ回路などが内蔵されている。なお、MPU92に対してROM93及びRAM94が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。これは主制御装置90以外の制御装置のMPUについても同様である。
MPU92には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU92の入力側には主制御装置90に設けられた停電監視基板95及び払出制御装置101が接続されている。停電監視基板95には動作電力を供給する機能を有する電源・発射制御装置102が接続されており、MPU92には停電監視基板95を介して電力が供給される。
また、MPU92の入力側には、各種入賞検知センサ96a〜96eといった各種センサが接続されている。各種入賞検知センサ96a〜96eには、一般入賞口21、特電入賞装置22、上作動口23、下作動口24及びスルーゲート25といった入賞対応入球部に対して1対1で設けられた検知センサが含まれており、MPU92において各入球部への入賞判定が行われる。また、MPU92では上作動口23及び下作動口24への入賞に基づいて各種抽選が実行される。
MPU92の出力側には、停電監視基板95、払出制御装置101及び音声発光制御装置103が接続されている。払出制御装置101には、例えば、上記入賞対応入球部への入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが出力される。音声発光制御装置103には、変動用コマンド、種別コマンド及びオープニングコマンドなどの各種コマンドが出力される。これら各種コマンドの詳細については後に説明する。
また、MPU92の出力側には、特電入賞装置22の開閉扉22aを開閉動作させる特電用の駆動部22b、下作動口24の普電役物24aを開閉動作させる普電用の駆動部24b、特図表示部33及び普図表示部34が接続されている。なお、図5では図示を省略するが、MPU92の出力側には特図保留発光部35及び普図保留発光部36が接続されている。主制御基板91には各種ドライバ回路が設けられており、当該ドライバ回路を通じてMPU92は各種駆動部の駆動制御を実行する。
つまり、開閉実行モードにおいては特電入賞装置22が開閉されるように、MPU92において特電用の駆動部22bの駆動制御が実行される。また、普電役物24aの開放状態当選となった場合には、普電役物24aが開閉されるように、MPU92において普電用の駆動部24bの駆動制御が実行される。また、各遊技回に際しては、MPU92において特図表示部33の表示制御が実行される。また、普電役物24aを開放状態とするか否かの抽選結果を明示する場合に、MPU92において普図表示部34の表示制御が実行される。また、上作動口23若しくは下作動口24への入賞が発生した場合、又は特図表示部33において変動表示が開始される場合に、MPU92において特図保留発光部35の表示制御が実行され、スルーゲート25への入賞が発生した場合、又は普図表示部34において変動表示が開始される場合に、MPU92において普図保留発光部36の表示制御が実行される。
停電監視基板95は、主制御基板91と電源・発射制御装置102とを中継し、また電源・発射制御装置102から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視する。払出制御装置101は、主制御装置90から入力した賞球コマンドに基づいて、払出装置104により賞球や貸し球の払出制御を行うものである。
電源・発射制御装置102は、例えば、遊技ホール等における商用電源(外部電源)に接続されている。そして、その商用電源から供給される外部電力に基づいて主制御基板91や払出制御装置101等に対して各々に必要な動作電力を生成するとともに、その生成した動作電力を供給する。ちなみに、電源・発射制御装置102にはバックアップ用コンデンサなどの電断時用電源部が設けられており、パチンコ機10の電源がOFF状態の場合であっても当該電断時用電源部から主制御装置90のRAM94に記憶保持用の電力が供給される。また、電源・発射制御装置102は遊技球発射機構105の発射制御を担うものであり、遊技球発射機構105は所定の発射条件が整っている場合に駆動される。
音声発光制御装置103は、MPU112が搭載された音声発光制御基板111を備えている。MPU112には、当該MPU112により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM113と、そのROM113内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM114と、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵されている。
MPU112では、主制御装置90から受信したコマンドに基づき、遊技回や開閉実行モードなどにおいて実行する演出の内容を決定する。そして、その決定した内容に対応した動作が行われるように、遊技盤20に設けられた確定ランプ37及び遊技機本体12の前面に設けられた表示発光部44の発光制御を行うとともに、遊技機本体12の前面に設けられたスピーカ部45の音出力制御を行う。また、MPU112の出力側には、確定ランプ37、表示発光部44及びスピーカ部45の他にフラッシュメモリ150が接続されている。当該フラッシュメモリ150は、電力を供給しなくてもデータを保存することが可能な不揮発性メモリであり、MPU112から送信された各種データを格納するために設けられている。当該フラッシュメモリ150については後に詳細に説明する。
MPU112の入力側には、デバッグスイッチ160が設けられている。当該デバッグスイッチ160は、メーカーにて行われる動作確認試験時とホール出荷時とで処理を相違させるために設けられている。上記動作確認試験とは、ホール等に出荷する前にパチンコ機10が正常に動作するか確認するために行われる試験のことである。また、上記デバッグスイッチ160については後に詳細に説明する。
また、MPU112は、表示制御装置120と電気的に接続されている。MPU112は、主制御装置90から受信したコマンドに基づき決定した演出の内容を含むコマンドを表示制御装置120に送信する。なお、表示制御装置120は、音声発光制御装置103を介することなく主制御装置90からコマンド受信を行う構成とはなっておらず、主制御装置90との関係では音声発光制御装置103よりも通信方向の下流側に存在していると言える。
表示制御装置120は、プログラムROM123及びワークRAM124が複合的にチップ化された素子であるMPU122と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)125と、キャラクタROM126と、ビデオRAM127とがそれぞれ搭載された表示制御基板121を備えている。
MPU122は、音声発光制御装置103から受信した各種コマンドを解析し又は受信した各種コマンドに基づき所定の演算処理を行ってVDP125の制御(具体的にはVDP125に対する内部コマンドの生成)を実施する。
プログラムROM123は、MPU122により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、記憶している情報の保持に際して外部からの電力供給を要さない不揮発性記憶手段である。ワークRAM124は、MPU122による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリであり、記憶している情報の保持に際して外部からの電力供給を要する揮発性記憶手段である。
VDP125は、図柄表示装置31に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する一種の描画回路である。VDP125はICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、その実体は、描画処理専用のファームウェアを内蔵したマイコンチップとでも言うべきものである。VDP125は、MPU122、ビデオRAM127等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM127に記憶させる画像データを、キャラクタROM126から所定のタイミングで読み出して図柄表示装置31に表示させる。
キャラクタROM126は、図柄表示装置31に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM126には、各種の表示図柄のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照する色パレットテーブル等が保持されている。
ビデオRAM127は、図柄表示装置31に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM127の内容を書き替えることに基づき図柄表示装置31の表示内容が変更される。
なお、以下の説明では説明の便宜上、音声発光制御装置103のMPU112、ROM113及びRAM114をそれぞれ音光側MPU112、音光側ROM113及び音光側RAM114といい、表示制御装置120のMPU122、プログラムROM123及びワークRAM124をそれぞれ表示側MPU122、表示側ROM123及び表示側RAM124という。
ここで、本パチンコ機10では、音光側MPU112と表示側MPU122との間でコマンドが双方向通信でやり取りされる。
つまり、音声発光制御装置103と表示制御装置120とは第1の信号線群131を用いて電気的に接続されており、当該第1の信号線群131を利用して音光側MPU112から表示側MPU122に向けてコマンドが送信される。このコマンド送信はシリアル通信で行われるため、第1の信号線群131には、シリアルでのコマンドデータ送信用の信号線132と、コマンドデータに含まれる各単位データ(例えば1ビット分のデータ)を識別するためのクロック信号用の信号線133と、一のコマンドの送信開始及び送信終了のうち少なくとも一方を認識させるためのラッチ信号用の信号線134とが少なくとも含まれている。なお、コマンドの送信開始を認識させるためのイネーブル信号用の信号線が別途設けられている構成としてもよい。
また、音声発光制御装置103と表示制御装置120とは第2の信号線群141を用いて電気的に接続されており、当該第2の信号線群141を利用して表示側MPU122から音光側MPU112に向けてコマンドが送信される。このコマンド送信はシリアル通信で行われるため、第2の信号線群141には、シリアルでのコマンドデータ送信用の信号線142と、コマンドデータに含まれる各単位データ(例えば1ビット分のデータ)を識別するためのクロック信号用の信号線143と、一のコマンドの送信開始及び送信終了のうち少なくとも一方を認識させるためのラッチ信号用の信号線144とが少なくとも含まれている。なお、コマンドの送信開始を認識させるためのイネーブル信号用の信号線が別途設けられている構成としてもよい。
第1の信号線群131及び第2の信号線群141は、一の接続ユニットとして設けられている。当該接続ユニットは、上記第1の信号線群131及び上記第2の信号線群141の一端が集約されるコネクタと、他端が集約されるコネクタとを備えており、一方のコネクタが音声発光制御装置103のコネクタに対して着脱自在に装着され、他方のコネクタが表示制御装置120のコネクタに対して着脱自在に装着される。
なお、音光側MPU112と表示側MPU122との間の通信方式はシリアル通信に限定されることはなくパラレル通信であってもよい。また、第1の信号線群131と第2の信号線群141とが別々の接続ユニットとして設けられている構成としてもよい。
<主制御装置90のMPU92にて各種抽選を行うための電気的構成>
次に、主制御装置90のMPU92にて各種抽選を行うための電気的な構成について図6を用いて説明する。
MPU92は遊技に際し各種カウンタ情報を用いて、大当たり発生抽選、特図表示部33の表示の設定、図柄表示装置31の図柄表示の設定、普図表示部34の表示の設定などを行うこととしており、具体的には、図6に示すように、当たり発生の抽選に使用する当たり乱数カウンタC1と、大当たり種別を判定する際に使用する大当たり種別カウンタC2と、図柄表示装置31が外れ変動する際のリーチ発生抽選に使用するリーチ乱数カウンタC3と、当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCINIと、特図表示部33及び図柄表示装置31における表示継続時間を決定する変動種別カウンタCSと、を用いることとしている。さらに、下作動口24の普電役物24aを普電開放状態とするか否かの抽選に使用する普電役物開放カウンタC4を用いることとしている。なお、上記各カウンタC1〜C3,CINI,CS,C4は、RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられている。
各カウンタC1〜C3,CINI,CS,C4は、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは短時間間隔で更新される。当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3に対応した情報は、上作動口23又は下作動口24への入賞が発生した場合に、RAM94に取得情報記憶手段として設けられた保留格納エリア94aに格納される。
保留格納エリア94aは、保留用エリアREと、実行エリアAEとを備えている。保留用エリアREは、第1保留エリアRE1、第2保留エリアRE2、第3保留エリアRE3及び第4保留エリアRE4を備えており、上作動口23又は下作動口24への入賞履歴に合わせて、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報の組合せが保留情報として、いずれかの保留エリアRE1〜RE4に格納される。
この場合、第1保留エリアRE1〜第4保留エリアRE4には、上作動口23又は下作動口24への入賞が複数回連続して発生した場合に、第1保留エリアRE1→第2保留エリアRE2→第3保留エリアRE3→第4保留エリアRE4の順に各数値情報が時系列的に格納されていく。このように4つの保留エリアRE1〜RE4が設けられていることにより、上作動口23又は下作動口24への遊技球の入賞履歴が最大4個まで保留記憶されるようになっている。
なお、保留記憶可能な数は、4個に限定されることはなく任意であり、2個、3個又は5個以上といったように他の複数であってもよく、単数であってもよい。
実行エリアAEは、特図表示部33の変動表示を開始する際に、保留用エリアREの第1保留エリアRE1に格納された各数値情報を移動させるためのエリアであり、1遊技回の開始に際しては実行エリアAEに記憶されている各種数値情報に基づいて、当否判定などが行われる。
上記各カウンタについて詳細に説明する。
まず、普電役物開放カウンタC4について説明する。普電役物開放カウンタC4は、例えば、0〜250の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。普電役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート25に遊技球が入賞したタイミングでRAM94の普電保留エリア94cに格納される。そして、所定のタイミングにおいて、その格納された普電役物開放カウンタC4の値によって普電役物24aを開放状態に制御するか否かの抽選が行われる。
本パチンコ機10では、普電役物24aによるサポートの態様が相互に異なるように複数種類のサポートモードが設定されている。詳細には、サポートモードには、遊技領域に対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、下作動口24の普電役物24aが単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとが設定されている。
高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとでは、普電役物開放カウンタC4を用いた普電役物開放抽選における普電開放状態当選となる確率は同一(例えば、共に4/5)となっているが、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、普電開放状態当選となった際に普電役物24aが開放状態となる回数が多く設定されており、さらに1回の開放時間が長く設定されている。この場合、高頻度サポートモードにおいて普電開放状態当選となり普電役物24aの開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されている。さらにまた、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の普電役物開放抽選が行われてから次の普電役物開放抽選が行われる上で最低限確保される確保時間(すなわち、普図表示部34における1回の表示継続時間)が短く設定されている。
上記のとおり、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも下作動口24への入賞が発生する確率が高くなる。換言すれば、低頻度サポートモードでは、下作動口24よりも上作動口23への入賞が発生する確率が高くなるが、高頻度サポートモードでは、上作動口23よりも下作動口24への入賞が発生する確率が高くなる。そして、下作動口24への入賞が発生した場合には、所定個数の遊技球の払出が実行されるため、高頻度サポートモードでは、遊技者は持ち球をあまり減らさないようにしながら遊技を行うことができる。
なお、高頻度サポートモードを低頻度サポートモードよりも単位時間当たりに普電開放状態となる頻度を高くする上での構成は、上記のものに限定されることはなく、例えば普電役物開放抽選における普電開放状態当選となる確率を高くする構成としてもよい。また、1回の普電役物開放抽選が行われてから次の普電役物開放抽選が行われる上で確保される確保時間(例えば、スルーゲート25への入賞に基づき普図表示部34にて実行される変動表示の時間)が複数種類用意されている構成においては、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、短い確保時間が選択され易い又は平均の確保時間が短くなるように設定されていてもよい。さらには、開放回数を多くする、開放時間を長くする、1回の普電役物開放抽選が行われてから次の普電役物開放抽選が行われる上で確保される確保時間を短くする、係る確保時間の平均時間を短くする及び当選確率を高くするのうち、いずれか1条件又は任意の組合せの条件を適用することで、低頻度サポートモードに対する高頻度サポートモードの有利性を高めてもよい。
当たり乱数カウンタC1は、例えば0〜599の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。特に当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0〜599)。当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、遊技球が上作動口23又は下作動口24に入賞したタイミングで保留格納エリア94aに格納される。
大当たり当選となる乱数の値は、ROM93に当否テーブルとして記憶されている。当否テーブルとしては、低確率モード用の当否テーブルと、高確率モード用の当否テーブルとが設定されている。つまり、本パチンコ機10は、当否抽選手段における抽選モードとして低確率モードと高確率モードとが設定されている。
上記抽選に際して低確率モード用の当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、大当たり当選となる乱数の数は2個である。一方、上記抽選に際して高確率モード用の当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、大当たり当選となる乱数の数は20個である。なお、低確率モードよりも高確率モードの当選確率が高くなるのであれば、上記当選となる乱数の数は任意である。
大当たり種別カウンタC2は、0〜29の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、遊技球が上作動口23又は下作動口24に入賞したタイミングで保留格納エリア94aに格納される。
大当たり種別カウンタC2に対する遊技結果の振分先はROM93に振分テーブルとして記憶されている。当該振分テーブルでは、「0〜29」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0〜9」が低確大当たり結果に対応しており、「10〜29」が高確大当たり結果に対応している。
低確大当たり結果は、開閉実行モードの終了後に、当否抽選モードが低確率モードとなるとともにサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。但し、この高頻度サポートモードは、移行後において遊技回数が終了基準回数(具体的には100回)に達した場合に終了し、低頻度サポートモードに移行する。また、高確大当たり結果は、開閉実行モードの終了後に、当否抽選モードが高確率モードとなるとともにサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。
開閉実行モードとは、ラウンド遊技が15回行われるモードである。ラウンド遊技とは、予め定められた上限継続時間が経過すること、及び予め定められた上限個数の遊技球が特電入賞装置22に入賞することのいずれか一方の条件が満たされるまで継続する遊技のことである。当該上限継続時間は29secに設定されており、当該上限個数は9個に設定されている。なお、各ラウンド遊技では、特電入賞装置22の開放が1回のみ行われるが、当該開放が複数回行われる構成としてもよい。
本パチンコ機10では、発射ハンドル41が遊技者により操作されている状況では、0.6secに1個の遊技球が遊技領域に向けて発射されるように遊技球発射機構105が駆動制御される。そうすると、各ラウンド遊技では、遊技球の発射周期と1回のラウンド遊技の上限個数との積よりも長い時間の上限継続時間が設定されていることとなる。したがって、各ラウンド遊技では、特電入賞装置22に、1回のラウンド遊技における上限個数分の入賞が発生することが期待できる。
次に、リーチ乱数カウンタC3について説明する。リーチ乱数カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。ここで、本パチンコ機10には、図柄表示装置31における表示演出の一種として期待演出が設定されている。期待演出とは、図柄の変動表示を行うことが可能な図柄表示装置31を備え、所定の大当たり結果となる遊技回では最終的な停止結果が付与対応結果となる遊技機において、図柄表示装置31における図柄の変動表示が開始されてから停止結果が導出表示される前段階で、前記付与対応結果となり易い変動表示状態であると遊技者に思わせるための表示状態をいう。なお、付与対応結果について具体的には、いずれかの有効ライン上に同一の数字が付された図柄の組合せが停止表示される。
期待演出には、リーチ表示と、リーチ表示が発生する前段階などにおいてリーチ表示の発生や付与対応結果の発生を期待させるための予告表示との2種類が設定されている。
リーチ表示には、図柄表示装置31の表示面Gに表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について図柄を停止表示させることで、リーチ図柄の組合せを表示し、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態が含まれる。また、上記のようにリーチ図柄の組合せを表示した状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチ図柄の組合せを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示面Gの略全体において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。
予告表示には、図柄表示装置31の表示面Gにおいて図柄の変動表示が開始されてから、全ての図柄列Z1〜Z3にて図柄が変動表示されている状況において、又は一部の図柄列であって複数の図柄列にて図柄が変動表示されている状況において、図柄列Z1〜Z3上の図柄とは別にキャラクタを表示させる態様が含まれる。また、背景画面をそれまでの態様とは異なる所定の態様とするものや、図柄列Z1〜Z3上の図柄をそれまでの態様とは異なる所定の態様とするものも含まれる。かかる予告表示は、リーチ表示が行われる場合及びリーチ表示が行われない場合のいずれの遊技回においても発生し得るが、リーチ表示の行われる場合の方がリーチ表示の行われない場合よりも高確率で発生するように設定されている。
リーチ表示は、最終的に同一の図柄の組合せが停止表示される遊技回では、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なく実行される。また、外れ結果に対応した遊技回では、ROM93のリーチ用テーブル記憶エリアに記憶されたリーチ用テーブルを参照して所定のタイミングで取得したリーチ乱数カウンタC3がリーチ表示の発生に対応している場合に実行される。
一方、予告表示を行うか否かの決定は、主制御装置90において行うのではなく、音声発光制御装置103において行われる。この場合、音声発光制御装置103では、いずれかの大当たり結果に対応した遊技回の方が、外れ結果に対応した遊技回に比べ、予告表示が発生し易いこと、及び出現率の低い予告表示が発生し易いことの少なくとも一方の条件を満たすように、予告表示用の抽選処理を実行する。ちなみに、この抽選結果は、図柄表示装置31にて遊技回用の演出が実行される場合に反映される。
次に、変動種別カウンタCSについて説明する。変動種別カウンタCSは、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。変動種別カウンタCSは、特図表示部33における表示継続時間と、図柄表示装置31における図柄の表示継続時間とをMPU92において決定する上で用いられる。変動種別カウンタCSの値は、特図表示部33における変動表示の開始時及び図柄表示装置31による図柄の変動開始時における変動パターン決定に際して取得される。
<主制御装置90のMPU92にて実行される各種処理について>
次に、主制御装置90のMPU92にて遊技を進行させるために実行される各処理を説明する。かかるMPU92の処理としては大別して、電源投入に伴い起動されるメイン処理と、定期的に(本実施の形態では4msec周期で)起動されるタイマ割込み処理とがある。
<メイン処理>
まず、図7のフローチャートを参照しながらメイン処理を説明する。
ステップS101では、電源投入ウェイト処理を実行する。当該電源投入ウェイト処理では、例えばメイン処理が起動されてから1secが経過するまで次の処理に進行することなく待機する。続くステップS102ではRAM94のアクセスを許可するとともに、ステップS103にてMPU92の内部機能レジスタの設定を行う。
その後、ステップS104では、電源・発射制御装置102に設けられたRAM消去スイッチが手動操作されているか否かを判定し、続くステップS105では、RAM94の停電フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。また、ステップS106ではチェックサムを算出するチェックサム算出処理を実行し、続くステップS107ではそのチェックサムが電源遮断時に保存したチェックサムと一致するか否か、すなわち記憶保持されたデータの有効性を判定する。
本パチンコ機10では、例えば遊技ホールの営業開始時など、電源投入時にRAMデータを初期化する場合にはRAM消去スイッチを押しながら電源が投入される。したがって、RAM消去スイッチが押されていれば、ステップS108の処理に移行する。また、電源遮断の発生情報が設定されていない場合や、チェックサムにより記憶保持されたデータの異常が確認された場合も同様にステップS108の処理に移行する。ステップS108では、RAM94の初期化として当該RAM94をクリアする。その後、ステップS109に進む。
一方、RAM消去スイッチが押されていない場合には、停電フラグに「1」がセットされていること、及びチェックサムが正常であることを条件に、ステップS108の処理を実行することなくステップS109に進む。ステップS109では電源投入設定処理を実行する。電源投入設定処理では、停電フラグの初期化といったRAM94の所定のエリアを初期値に設定するとともに、現状の遊技状態を認識させるために現状の遊技状態に対応したコマンドを音声発光制御装置103に送信する。また、払出制御装置101のRAMの初期化を実行すべきことを示す払出初期化コマンドを払出制御装置101に送信する。
その後、ステップS110〜ステップS113の残余処理に進む。つまり、MPU92はタイマ割込み処理を定期的に実行する構成であるが、1のタイマ割込み処理と次のタイマ割込み処理との間に残余時間が生じることとなる。この残余時間は各タイマ割込み処理の処理完了時間に応じて変動することとなるが、かかる不規則な時間を利用してステップS110〜ステップS113の残余処理を繰り返し実行する。この点、当該ステップS110〜ステップS113の残余処理は非定期的に実行される非定期処理であると言える。
残余処理では、まずステップS110にて、タイマ割込み処理の発生を禁止するために割込み禁止の設定を行う。続くステップS111では、乱数初期値カウンタCINIの更新を行う乱数初期値更新処理を実行するとともに、ステップS112にて変動種別カウンタCSの更新を行う変動用カウンタ更新処理を実行する。これらの更新処理では、RAM94の対応するカウンタから現状の数値情報を読み出し、その読み出した数値情報を1加算する処理を実行した後に、読み出し元のカウンタに上書きする処理を実行する。この場合、カウンタ値が最大値に達した際それぞれ「0」にクリアする。その後、ステップS113にて、タイマ割込み処理の発生を禁止している状態から許可する状態へ切り換える割込み許可の設定を行う。ステップS113の処理を実行したら、ステップS110に戻り、ステップS110〜ステップS113の処理を繰り返す。
<タイマ割込み処理>
次に、図8のフローチャートを参照しながらタイマ割込み処理を説明する。
ここで、MPU92にてタイマ割込み処理を定期的に実行するためのハード構成について説明する。主制御基板91には所定周期でパルス信号を出力するパルス信号出力手段としてクロック回路が設けられており、さらに当該クロック回路とMPU92との間の信号経路の途中位置に存在するように分周回路が設けられている。
分周回路は、クロック回路からのパルス信号の周期を変更する周波数変更手段として機能し、タイマ割込み処理の起動タイミングをMPU92にて特定するためのパルス信号を出力するように構成されている。つまり、分周回路からMPU92に対して特定周期である4msec周期の間隔でパルス信号が供給されるようになっている。MPU92では、かかるパルス信号の立ち上がり又は立下りといった特定の信号形態の発生を確認する処理を実行し、特定の信号形態の発生を確認したことを少なくとも一の条件としてタイマ割込み処理を起動して実行する。
この場合、タイマ割込み処理の起動が禁止されている状況において上記特定の信号形態の発生を確認した場合には、その割込みが禁止されている状態から割込みが許可された状態となった場合にタイマ割込み処理が起動される。つまり、MPU92における処理の実行状況によっては前回のタイマ割込み処理が開始されてから4.1msec経過後に次のタイマ割込み処理が開始される場合が生じ、このような事象が発生した場合には次のタイマ割込み処理は直前のタイマ割込み処理が開始されてから3.9msec経過後に開始されることとなる。
但し、上記分周回路からのパルス信号の出力はMPU92における処理の経過内容に関係なく4msecといった特定周期で行われるため、基本的にはタイマ割込み処理は特定周期で起動される。さらにまた、MPU92の処理構成は、所定のタイミングにおけるタイマ割込み処理が前回のタイマ割込み処理が起動されてから特定周期を超える期間が経過した後に起動されたとしても、当該所定のタイミングの次のタイミングにおけるタイマ割込み処理にてその特定周期を超えた分が吸収されて、さらに次のタイミングにおけるタイマ割込み処理ではパルス信号の入力を確認したタイミングで起動されるように設定されている。
さて、タイマ割込み処理では、まずステップS201にて停電情報記憶処理を実行する。停電情報記憶処理では、停電監視基板95から電源遮断の発生に対応した停電信号を受信しているか否かを監視し、停電の発生を特定した場合には停電時処理を実行する。
続くステップS202では抽選用乱数更新処理を実行する。抽選用乱数更新処理では、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び普電役物開放カウンタC4の更新を実行する。具体的には、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び普電役物開放カウンタC4から現状の数値情報を順次読み出し、それら読み出した数値情報をそれぞれ1加算する処理を実行した後に、読み出し元のカウンタに上書きする処理を実行する。この場合、カウンタ値が最大値に達した際それぞれ「0」にクリアする。
その後、ステップS203ではステップS111と同様に乱数初期値更新処理を実行するとともに、ステップS204にてステップS112と同様に変動用カウンタ更新処理を実行する。続くステップS205では、遊技停止判定処理を実行する。遊技停止判定処理では、遊技の進行を停止すべき状況であるか否かを監視し、遊技の進行を停止すべき状況であれば遊技を進行させるための処理の実行を停止する。
具体的には、遊技機本体12の前面側には電波検知センサ、磁石検知センサ及び振動検知センサが設けられている。MPU92では、電波検知センサの検知結果に基づいて不正な電波がパチンコ機10に向けて出力されていないか否かを判定し、磁石検知センサの検知結果に基づいて遊技盤20に対して磁石を近づける行為が行われていないか否かを判定し、振動検知センサの検知結果に基づいてパチンコ機10に対して不正な振動が加えられていないか否かを判定する。これらの判定のいずれかにて肯定判定をした場合には、パチンコ機10への不正行為に該当する特定事象が発生しているとして、遊技を進行させるための処理の実行を停止する。
その後、ステップS206では、遊技の進行を停止している状態であるか否かを判定する。遊技の進行を停止している状態であれば本タイマ割込み処理を終了する。一方、ステップS206にて、遊技の進行を停止している状態ではないと判定した場合には、ステップS207以降の処理を実行する。ステップS207では、ポート出力処理を実行する。ポート出力処理では、前回のタイマ割込み処理において出力情報の設定が行われている場合に、その出力情報に対応した出力を各種駆動部22b,24bに行うための処理を実行する。例えば、特電入賞装置22を開放状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には特電用の駆動部22bへの駆動信号の出力を開始させ、閉鎖状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には当該駆動信号の出力を停止させる。また、下作動口24の普電役物24aを開放状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には普電用の駆動部24bへの駆動信号の出力を開始させ、閉鎖状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には当該駆動信号の出力を停止させる。
続くステップS208では、読み込み処理を実行する。読み込み処理では、停電信号及び入賞信号以外の信号の読み込みを実行し、その読み込んだ情報を今後の処理にて利用するために記憶する。
続くステップS209では入賞検知処理を実行する。当該入賞検知処理では、各入賞検知センサ96a〜96eから受信している信号を読み込むとともに、一般入賞口21、特電入賞装置22、上作動口23、下作動口24及びスルーゲート25への入球の有無を特定する処理を実行する。
続くステップS210では、RAM94に設けられている複数種類のタイマカウンタの数値情報をまとめて更新するためのタイマ更新処理を実行する。この場合、記憶されている数値情報が減算されて更新されるタイマカウンタを集約して扱う構成であるが、減算式のタイマカウンタの更新及び加算式のタイマカウンタの更新の両方を集約して行う構成としてもよい。
続くステップS211では、遊技球の発射制御を行うための発射制御処理を実行する。発射ハンドル41に対して発射操作が継続されている状況では、所定の発射周期である0.6secに1個の遊技球が発射される。
続くステップS212では、入力状態監視処理として、ステップS208の読み込み処理にて読み込んだ情報に基づいて、各入賞検知センサ96a〜96eの断線確認や、遊技機本体12の開放確認を行う。
続くステップS213では、遊技回の実行制御、及び開閉実行モードの実行制御を行うための特図特電制御処理を実行する。当該特図特電制御処理の処理内容については後に詳細に説明する。
続くステップS214では、普図普電制御処理を実行する。普図普電制御処理では、スルーゲート25への入賞が発生している場合に普電役物開放カウンタC4の数値情報を取得するための処理を実行するとともに、当該数値情報が記憶されている場合にその数値情報について開放判定を行い、さらにその開放判定を契機として普図用の演出を行うための処理を実行する。また、開放判定の結果に基づいて、下作動口24の普電役物24aを開閉させる処理を実行する。
続くステップS215では、直前のステップS213及びステップS214の処理結果に基づいて、特図表示部33の表示内容を更新させるための出力情報の設定を行うとともに、普図表示部34の表示内容を更新させるための出力情報の設定を行う。
続くステップS216では、払出制御装置101から受信したコマンド及び信号の内容を確認し、その確認結果に対応した処理を行うための払出状態受信処理を実行する。また、ステップS217では、賞球コマンドを出力対象として設定するための払出出力処理を実行する。続くステップS218では、今回のタイマ割込み処理にて実行された各種処理の処理結果に応じた外部信号の出力の開始及び終了を制御するための外部情報設定処理を実行する。その後、本タイマ割込み処理を終了する。
図9は、特図特電制御処理(ステップS213)を示すフローチャートである。
特図特電制御処理では、まずステップS301にて保留情報の取得処理を実行する。保留情報の取得処理では、上作動口23又は下作動口24への入賞が発生しているか否かを判定し、入賞が発生している場合には保留格納エリア94aにおける保留数が上限値(本実施の形態では「4」)未満であるか否かを判定する。保留数が上限値未満である場合には、保留数を1加算するとともに、前回のステップS202にて更新した当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報を、保留用エリアREの空き保留エリアRE1〜RE4のうち最初の保留エリアに格納する。
なお、上作動口23及び下作動口24への入賞が同時に発生している場合には、保留情報の取得処理を1回実行する範囲内において、上記保留情報を取得するための処理を複数回実行する。
ステップS301にて保留情報の取得処理を実行した後は、ステップS302に進む。ステップS302では、RAM94に設けられた特図特電カウンタの情報を読み出す処理を実行し、ステップS303にてROM93から特図特電アドレステーブルを読み出す処理を実行する。そして、ステップS304にて、特図特電アドレステーブルから特図特電カウンタの情報に対応した開始アドレスを取得する処理を実行する。
ここで、ステップS302〜ステップS304の処理内容について説明する。
既に説明したとおり特図特電制御処理には、遊技回用の演出に関する処理と、開閉実行モードに関する処理と、が含まれている。この場合に、遊技回用の演出に関する処理として、遊技回用の演出を開始させるための処理である特図変動開始処理(ステップS306)と、遊技回用の演出を進行させるための処理である特図変動中処理(ステップS307)と、遊技回用の演出を終了させるための処理である特図確定中処理(ステップS308)と、が設定されている。
また、開閉実行モードに関する処理として、開閉実行モードのオープニングを制御するための処理である特電開始処理(ステップS309)と、特電入賞装置22の開放中の状態を制御するための処理である特電開放中処理(ステップ310)と、特電入賞装置22の閉鎖中の状態を制御するための処理である特電閉鎖中処理(ステップS311)と、開閉実行モードのエンディング及び開閉実行モード終了時の遊技状態の移行を制御するための処理である特電終了処理(ステップS312)と、が設定されている。
このような処理構成において、特図特電カウンタは、上記複数種類の処理のうちいずれを実行すべきであるかをMPU92にて把握するためのカウンタであり、特図特電アドレステーブルには、特図特電カウンタの数値情報に対応させて、上記複数種類の処理を実行するためのプログラムの開始アドレスが設定されている。
この場合、開始アドレスSA0は、特図変動開始処理(ステップS306)を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスSA1は、特図変動中処理(ステップS307)を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスSA2は、特図確定中処理(ステップS308)を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスSA3は、特電開始処理(ステップS309)を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスSA4は、特電開放中処理(ステップS310)を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスSA5は、特電閉鎖中処理(ステップS311)を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスSA6は、特電終了処理(ステップS312)を実行するためのプログラムの開始アドレスである。
特図特電カウンタは、現状格納されている数値情報に対応した処理を終了した場合に当該数値情報を更新すべき条件が成立していることを契機として、その次の処理回における特図特電制御処理にて実行される処理に対応させて、1加算、1減算又は「0」クリア(初期化)される。したがって、各処理回における特図特電制御処理では、特図特電カウンタにセットされている数値情報に応じた処理を実行すればよいこととなる。
ステップS304の処理を実行した後は、ステップS305にて、ステップS304において取得した開始アドレスの示す処理にジャンプする処理を実行する。具体的には、取得した開始アドレスがSA0である場合にはステップS306の特図変動開始処理にジャンプする。特図変動開始処理では、保留情報が保留記憶されていることを条件に、各種判定処理を実行し、図柄表示装置31及び特図表示部33において変動表示が行われる遊技回を開始するための処理を実行する。その詳細については後に説明する。
取得した開始アドレスがSA1である場合にはステップS307の特図変動中処理にジャンプする。特図変動中処理では、遊技回の表示継続時間中であって、最終停止表示前のタイミングであるか否かを判定する処理を実行し、最終停止表示前であれば特図表示部33における絵柄の表示態様を規則的に変化させるための処理を実行する。
ちなみに、最終停止表示させるタイミングとなるまで特図変動中処理にて待機するのではなく、最終停止表示させるタイミングではない場合には上記規則的に変化させるための処理を実行した後に、本特図変動中処理を終了する。したがって、遊技回用の演出が開始された後は、最終停止表示させるタイミングとなるまで、特図特電制御処理が起動される度に特図変動中処理が起動される。また、最終停止表示させるタイミングとなった場合には、特図特電カウンタの数値情報を1加算することで、当該カウンタの数値情報を特図変動中処理に対応したものから特図確定中処理に対応したものに更新する。
取得した開始アドレスがSA2である場合にはステップS308の特図確定中処理にジャンプする。特図確定中処理では、図柄表示装置31にて今回の遊技回の停止結果を最終停止表示させるために、最終停止コマンドを音声発光制御装置103に送信するとともに、特図表示部33における絵柄の表示態様を今回の遊技回の抽選結果に対応した表示態様とする。また、特図確定中処理では、最終停止表示中の期間が経過したか否かを判定し、当該期間が経過している場合には開閉実行モードへの移行が発生するか否かの判定を行い、開閉実行モードへの移行が発生する場合には当該モード移行用の処理を実行する。
ちなみに、最終停止表示中の期間が経過するまで特図確定中処理にて待機するのではなく、当該期間が経過していない場合には本特図確定中処理を終了する。したがって、最終停止表示が開始された後は、最終停止表示中の期間が経過するまで、特図特電制御処理が起動される度に特図確定中処理が起動される。また、最終停止表示中の期間が経過した場合には、開閉実行モードへの移行が発生しない状況では特図特電カウンタの数値情報を初期化(すなわち「0」クリア)し、開閉実行モードへの移行が発生する状況では特図特電カウンタの数値情報を1加算することで、当該カウンタの数値情報を特図確定中処理に対応したものから特電開始処理に対応したものに更新する。
取得した開始アドレスがSA3である場合にはステップS309の特電開始処理にジャンプする。特電開始処理では、開閉実行モードが開始されることを示すオープニングコマンドを音声発光制御装置103に送信する。また、特電開始処理では、開閉実行モードのオープニング期間が経過したか否かを判定する。オープニング期間が経過していない場合には特電開始処理にて待機するのではなく本特電開始処理を終了する。したがって、開閉実行モードのオープニング演出が開始された後は、オープニング期間が経過するまで、特図特電制御処理が起動される度に特電開始処理が起動される。また、オープニング期間が経過した場合には、特図特電カウンタの数値情報を1加算することで、当該カウンタの数値情報を特電開始処理に対応したものから特電開放中処理に対応したものに更新する。
取得した開始アドレスがSA4である場合にはステップS310の特電開放中処理にジャンプする。特電開放中処理では、1のラウンド遊技を開始させるとともに、当該ラウンド遊技の終了条件が成立したか否かを判定する。なお、1のラウンド遊技の開始に際しては、特電入賞装置22を開放状態とするとともに、開放コマンドを音声発光制御装置103に送信する。ラウンド遊技の終了条件が成立していない場合には特電開放中処理にて待機するのではなく、上記終了条件の成立を監視するための処理を実行した後に本特電開放中処理を終了する。上記終了条件が成立している場合には、特図特電カウンタの数値情報を1加算することで、当該カウンタの数値情報を特電開放中処理に対応したものから特電閉鎖中処理に対応したものに更新する。
取得した開始アドレスがSA5である場合にはステップS311の特電閉鎖中処理にジャンプする。特電閉鎖中処理では、1のラウンド遊技を終了させる処理を実行する。この場合、特電入賞装置22を閉鎖状態とするとともに、閉鎖コマンドを音声発光制御装置103に送信する。また、ラウンド遊技間のインターバル期間においては、インターバル期間が経過したか否かを判定する。インターバル期間が経過していない場合には特電閉鎖中処理にて待機するのではなく本特電閉鎖中処理を終了する。したがって、インターバル期間が開始された場合には当該期間が経過するまで、特図特電制御処理が起動される度に特電閉鎖中処理が起動される。また、インターバル期間が経過した場合には、特図特電カウンタの数値情報を1減算することで、当該カウンタの数値情報を特電閉鎖中処理に対応したものから特電開放中処理に対応したものに更新する。
一方、最後のラウンド遊技に対する特電閉鎖中処理では1のラウンド遊技を終了させる処理を実行した後に、特図特電カウンタの数値情報を1加算することで、当該カウンタの数値情報を特電閉鎖中処理に対応したものから特電終了処理に対応したものに更新する。
取得した開始アドレスがSA6である場合にはステップS312の特電終了処理にジャンプする。特電終了処理では、開閉実行モードが終了されることを示すエンディングコマンドを音声発光制御装置103に送信する。また、特電終了処理では、開閉実行モードのエンディング期間が経過したか否かを判定する。エンディング期間が経過していない場合には特電終了処理にて待機するのではなく本特電終了処理を終了する。したがって、開閉実行モードのエンディング演出が開始された後は、エンディング期間が経過するまで、特図特電制御処理が起動される度に特電終了処理が起動される。また、エンディング期間が経過した場合には、開閉実行モード後の遊技状態(当否抽選モード及びサポートモード)を設定するための処理を実行した後に、特図特電カウンタの数値情報を初期化することで、当該カウンタの数値情報を特電終了処理に対応したものから特図変動開始処理に対応したものに更新する。
図10は、特図変動開始処理(ステップS306)を示すフローチャートである。
特図変動開始処理では、まずステップS401にて、保留数Nが1以上であるか否かを判定する。保留数Nが「0」である場合にはそのまま本特図変動開始処理を終了する。保留数Nが1以上である場合には、ステップS402にてデータ設定処理を実行する。
データ設定処理では、まず保留数Nを1減算するとともに、保留用エリアREの第1保留エリアRE1に格納されたデータを実行エリアAEに移動する。その後、保留用エリアREの各保留エリアRE1〜RE4に格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1保留エリアRE1〜第4保留エリアRE4に格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理であって、第1保留エリアRE1のデータをクリアするとともに、第2保留エリアRE2→第1保留エリアRE1、第3保留エリアRE3→第2保留エリアRE2、第4保留エリアRE4→第3保留エリアRE3といった具合に各エリア内のデータがシフトされる。この際、保留エリアのデータのシフトが行われたことを音声発光制御装置103に認識させるためのシフト時コマンドを出力対象として設定して送信する構成としてもよい。
続くステップS403では、当否判定処理を実行する。当否判定処理では、まず当否抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。高確率モードである場合にはROM93に設けられた高確率モード用の当否テーブルを参照して、実行エリアAEに格納された情報のうち当否判定用の情報、すなわち当たり乱数カウンタC1から取得した数値情報が高確率用の大当たり数値情報と一致しているか否かを判定する。また、低確率モードである場合にはROM93に設けられた低確率モード用の当否テーブルを参照して、実行エリアAEに格納されている当たり乱数カウンタC1から取得した数値情報が低確率用の大当たり数値情報と一致しているか否かを判定する。
続くステップS404では、ステップS403における当否判定処理の結果が大当たり当選結果であるか否かを判定する。大当たり当選結果である場合には、ステップS405にて振分判定処理を実行する。振分判定処理では、実行エリアAEに格納された情報のうち振分判定用の情報、すなわち大当たり種別カウンタC2から取得した数値情報を把握する。そして、ROM93に設けられた振分テーブルを参照して、上記把握した大当たり種別カウンタC2の数値情報がいずれの大当たり結果に対応しているのかを特定する。具体的には、低確大当たり結果及び高確大当たり結果のうちいずれの大当たり結果に対応しているのかを特定する。
続くステップS406では、大当たり結果用の停止結果設定処理を実行する。具体的には、今回の変動開始に係る遊技回において特図表示部33に最終的に停止表示させる絵柄の態様の情報を、ROM93に予め記憶されている大当たり結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報をRAM94に記憶する。この大当たり結果用の停止結果テーブルには、特図表示部33に停止表示される絵柄の態様の情報が、大当たり結果の種類毎に相違させて設定されている。
続くステップS407では、振分判定結果に対応したフラグセット処理を実行する。具体的には、RAM94には各大当たり結果の種類に対応したフラグが設けられており、ステップS407では、それら各大当たり結果の種類に対応したフラグのうち、ステップS405の振分判定結果に対応したフラグに対して「1」をセットする。
一方、ステップS404にて、大当たり当選結果ではないと判定した場合には、ステップS408にて、外れ結果用の停止結果設定処理を実行する。具体的には、今回の変動開始に対応する遊技回において特図表示部33に最終的に停止表示させる絵柄の態様の情報を、ROM93に予め記憶されている外れ結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報をRAM94に記憶する。この場合に選択される絵柄の態様の情報は、大当たり結果の場合に選択される絵柄の態様の情報とは異なっている。
ステップS407及びステップS408のいずれかの処理を実行した後は、ステップS409にて、表示継続時間の取得処理を実行する。かかる処理では、変動種別カウンタCSの数値情報を取得する。また、今回の遊技回において図柄表示装置31にてリーチ表示が発生するか否かを判定する。具体的には、今回の変動開始に対応した遊技回が高確大当たり結果又は低確大当たり結果である場合には、リーチ表示が発生すると判定する。また、いずれの大当たり結果でもなく、さらに実行エリアAEに格納されているリーチ乱数カウンタC3から取得した数値情報がリーチ発生に対応した数値情報である場合には、リーチ表示が発生すると判定する。
リーチ表示が発生すると判定した場合には、ROM93に記憶されているリーチ発生用表示継続時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの数値情報に対応した表示継続時間情報を取得する。一方、リーチ表示が発生しないと判定した場合には、ROM93に記憶されているリーチ非発生用表示継続時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの数値情報に対応した表示継続時間情報を取得する。ちなみに、リーチ非発生用表示継続時間テーブルを参照して取得され得る表示継続時間は、リーチ発生用表示継続時間テーブルを参照して取得され得る表示継続時間と異なっている。
なお、リーチ非発生時における表示継続時間情報は、保留数Nが多いほど、表示継続時間が短くなるように設定されている。また、サポートモードが高頻度サポートモードである状況においては低頻度サポートモードである状況よりも、保留情報の数が同一である場合で比較して、短い表示継続時間が選択されるようにリーチ非発生用表示継続時間テーブルが設定されている。但し、これに限定されることはなく、保留数Nやサポートモードに応じて表示継続時間が変動しない構成としてもよく、上記の関係とは逆であってもよい。さらには、リーチ発生時における表示継続時間に対して、上記構成を適用してもよい。また、各種大当たり結果の場合、外れリーチ時の場合及びリーチ非発生の外れ結果の場合のそれぞれに対して個別に表示継続時間テーブルが設定されていてもよい。この場合、各遊技結果に応じた表示継続時間の振分が行われることとなる。
続くステップS410では、ステップS409にて取得した表示継続時間の情報を、特図特電タイマカウンタにセットする。当該タイマカウンタにセットされた数値情報の更新は、既に説明したタイマ更新処理(図8)にて実行される。ちなみに、遊技回用の演出として、特図表示部33における絵柄の変動表示と図柄表示装置31における図柄の変動表示とが行われるが、これらの各変動表示が終了される場合にはその遊技回の停止結果が表示された状態(図柄表示装置31では有効ライン上に所定の図柄の組合せが待機された状態)で最終停止時間に亘って最終停止表示される。この場合に、ステップS409にて取得される表示継続時間は1遊技回分のトータル時間に対して最終停止時間を差し引いた時間となっている。この点、表示継続時間を最終停止の前時間と換言することもできる。
続くステップS411では、変動用コマンド及び種別コマンドを出力対象に設定する。変動用コマンドには、表示継続時間の情報が含まれる。ここで、上記のとおりリーチ非発生用表示継続時間テーブルを参照して取得される表示継続時間は、リーチ発生用表示継続時間テーブルを参照して取得される表示継続時間と異なっているため、変動用コマンドにリーチ発生の有無の情報が含まれていなかったとしても、サブ側の制御装置である音声発光制御装置103では表示継続時間の情報からリーチ発生の有無を特定することは可能である。この点、変動用コマンドには、リーチ発生の有無を示す情報が含まれているとも言える。なお、変動用コマンドにリーチ発生の有無を直接示す情報が含まれていてもよい。
また、種別コマンドには、遊技結果の情報が含まれる。ステップS411にて出力対象として設定された変動用コマンド及び種別コマンドは、サブ側の制御装置である音声発光制御装置103に送信される。
ステップS411の処理を実行した後は、ステップS412にて特図表示部33における絵柄の変動表示を開始させる。続くステップS413では、特図特電カウンタを1加算する。この場合、特図変動開始処理が実行される場合における特図特電カウンタの数値情報は「0」であるため、ステップS413の処理が実行された場合には特図特電カウンタの数値情報は「1」となる。その後、本特図変動開始処理を終了する。
<音光側MPU112のタイマ割込み処理>
図11は、音光側MPU112にて比較的短い周期(例えば4msec)で繰り返し実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。
当該タイマ割込み処理では、まずステップS501にて、主側コマンド格納処理を実行する。主側コマンド格納処理は、主制御装置90のMPU92(以下、主側MPU92という)からコマンドを受信した場合に、そのコマンドを音光側RAM114に格納するための処理である。音光側RAM114には主側MPU92から受信したコマンドの格納及び読み出しを可能とするための主側リングバッファが設けられており、主側MPU92から受信したコマンドは当該主側リングバッファに順次格納されていくとともに格納された順序に従って順次読み出されていく。
続くステップS502では、表示側コマンド格納処理を実行する。表示側コマンド格納処理は、表示側MPU122からコマンドを受信した場合に、そのコマンドを音光側RAM114に格納するための処理である。音光側RAM114には表示側MPU122から受信したコマンドの格納及び読み出しを可能とするための表示側リングバッファが設けられており、表示側MPU122から受信したコマンドは当該表示側リングバッファに順次格納されていくとともに格納された順序に従って順次読み出されていく。
その後、ステップS503にて、主側MPU92から受信したコマンドに対応した処理を行うための主側コマンド対応処理を実行し、ステップS504にて、表示側MPU122から受信したコマンドに対応した処理を行うための表示側コマンド対応処理を実行し、ステップS505にて、スピーカ部45の音出力制御を行うための音出力制御処理を実行する。具体的には、音光側RAM114に格納されている音出力データにおいて現状のポインタ情報に対応したデータに基づきスピーカ部45を音出力制御する。その後、ポインタ情報の更新処理が実行されることにより、音出力制御処理の次回の処理回では、新たなポインタ情報に対応したデータに基づきスピーカ部45の音出力制御が実行される。上述したように、本パチンコ機10では、音光側MPU112と表示側MPU122との間でコマンドが双方向通信でやり取りされる。表示側MPU122は、後述するパターン用データテーブルに従って、例えば変動が開始する前や予告演出が開始する前などに演出開始コマンドを音光側MPU112に送信する。当該音光側MPU112は当該演出開始コマンドを受信することにより、スピーカ部45の音出力制御を行う。これにより、スピーカ部45にて画像の内容に応じた音出力の演出の実行が可能となる。当該演出開始コマンドとは、画像の内容に応じた音出力の演出を実行可能とするために送信されるコマンドである。
ステップS506にて、デバッグスイッチ160がON状態であるか否かを判定する。当該デバッグスイッチ160は音声発光制御装置103に設けられており、メーカーにて行われるパチンコ機10の動作確認試験時とホール出荷時とで処理を異ならせるために設けられている。また、遊技機本体12をパチンコ機10前方に開放させるとともに、裏パックユニットを本体枠から分離させて遊技盤20の背面を露出させることで、上記音声発光制御装置103に触れることが可能となる。したがって、上記デバッグスイッチ160が遊技者によって操作される恐れはない。また、メーカーにて行われるパチンコ機10の動作確認試験時において上記デバッグスイッチ160はON状態であり、ホール出荷時において上記デバッグスイッチ160はOFF状態であるものとする。
ステップS506を否定判定した場合、ステップS507にて発光制御処理を実行する。具体的には、音光側RAM114に格納されている発光データにおいて現状のポインタ情報に対応したデータに基づき表示発光部44又は確定ランプ37を発光制御する。その後、ポインタ情報の更新処理が実行されることにより、発光制御処理の次回の処理回では、新たなポインタ情報に対応したデータに基づき表示発光部44又は確定ランプ37の発光制御が実行される。
一方、ステップS506を肯定判定した場合、ステップS508〜ステップS510までの処理が実行される。ステップS508〜ステップS510の具体的な処理内容については後述する。
<音光側MPU112の主側コマンド対応処理>
次に、タイマ割込み処理(図11)のステップS503にて実行される主側コマンド対応処理について、図12のフローチャートを参照しながら説明する。図12は音光側MPU112にて実行される主側コマンド対応処理を示すフローチャートである。
まずステップS601では、主側MPU92から変動用コマンド及び種別コマンドを受信しているか否かを判定する。これらコマンドを受信している場合には、ステップS602にて、遊技結果の記憶処理を実行する。具体的には、種別コマンドに含まれている情報から、今回の遊技回の開始に際して主側MPU92にて決定された当否抽選及び振分抽選の結果がいずれであるかの情報、すなわち今回の遊技回の遊技結果が高確大当たり結果、低確大当たり結果及び外れ結果のいずれであるかの情報を特定し、その特定した情報を音光側RAM114に設けられた保持データエリア114aに書き込む処理を実行する。保持データエリア114aは、遊技回中及び開閉実行モード中の演出、並びに報知を実行するために一時的に利用されるデータであって、これら演出や報知が開始された後においても音光側MPU112にて独自に利用可能とするためのデータを記憶保持しておくためのエリアである。
続くステップS603では、抽選テーブルの読み出し処理を実行する。ここで、当該抽選テーブルについて図13(a)を参照しながら説明する。図13(a)はコマンド対応テーブル113aを説明するための説明図である。
図13(a)に示すように、コマンド対応テーブル113aには、コマンドの種類と、抽選テーブルとが1対1に対応させて設けられている。当該処理では、上記コマンド対応テーブル113aを参照して、ステップS601にて受信した変動用コマンド及び種別コマンドに対応した抽選テーブルを音光側ROM113から音光側RAM114に読み出す。当該抽選テーブルには、予告内容を決定するために用いられる予告抽選テーブルと、リーチ演出の内容を決定するために用いられるリーチ演出抽選テーブルとが設けられている。上記予告抽選テーブル及びリーチ演出抽選テーブルの具体的な内容については後述する。
主側コマンド対応処理(図12)の説明に戻り、続くステップS604では、予告抽選処理を実行する。予告抽選処理では、今回の遊技回において図柄表示装置31にて予告表示を行わせるか否かを抽選により決定する。具体的には、音光側ROM113に設けられた予告抽選テーブルに従って抽選をする。図13(b)を参照しながら予告抽選テーブルについて説明する。図13(b)は第1外れリーチ抽選テーブルにおける予告抽選テーブルを説明するための説明図である。当該第1外れリーチ抽選テーブルは、スーパーリーチを発生させることができる表示継続時間が選択された場合に選択され得る。
図13(b)に示すように、予告抽選テーブルには、予告カウンタRNの数値範囲と、予告内容とが1対1に対応させて設定されている。予告内容は主側コマンド対応処理(図12)のステップS603にて特定した抽選テーブルを参照し、当該処理にて予告カウンタRNの値を参照することで決定される。
当該予告カウンタRNの値と予告内容との対応付けは、予告カウンタRNの値が「0〜4」で予告なし、予告カウンタRNの値が「5〜14」で第1キャラ予告、予告カウンタRNの値が「15〜24」で遊技内容を遊技者に報知するチュートリアル系のメッセージ予告、予告カウンタRNの値が「25〜44」で第2キャラ予告、予告カウンタRNの値が「45〜99」で第3キャラ予告となる。上記第1キャラ予告とは、図柄表示装置31の右下の隅角にキャラクタが1体表示される予告であり、上記第2キャラ予告とは、図柄表示装置31の左右の隅角にキャラクタが2体ずつ表示される予告であり、上記第3キャラ予告とは、図柄表示装置31の下隅にキャラクタが5体表示される予告である。当該予告カウンタRNは、音光側RAM114の抽選用カウンタエリアに設けられている。また、当該予告カウンタRNは短時間間隔で更新され、その更新の都度前回値に「1」が加算され、最大値「99」に達した後「0」に戻るループカウンタとなっている。
当該予告表示は、リーチ表示が行われる場合及びリーチ表示が行われない場合のいずれの遊技回においても発生し得るが、リーチ表示の行われる場合の方がリーチ表示の行われない場合よりも高確率で発生するように設定されている。また、予告抽選処理では、いずれかの大当たり結果に対応した遊技回の方が、外れ結果に対応した遊技回に比べ、予告表示が発生し易く、さらに出現率の低い予告表示が発生し易い。
主側コマンド対応処理(図12)の説明に戻り、ステップS605では、停止図柄決定処理を実行する。停止図柄決定処理では、今回の遊技回の遊技結果が高確大当たり結果であれば、一の有効ラインL1〜L5上に同一図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。この場合、同一図柄の種類や有効ラインL1〜L5は抽選などによってランダムに決定される。但し、同一図柄の組合せを形成する図柄として奇数図柄が選択され易い。また、停止図柄決定処理では、今回の遊技回の遊技結果が低確大当たり結果であれば、一の有効ラインL1〜L5上に同一の偶数図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。この場合、同一図柄の種類や有効ラインL1〜L5は抽選などによってランダムに決定される。また、停止図柄決定処理では、今回の遊技回の遊技結果が外れ結果であれば、変動用コマンドの内容からリーチ表示の有無を特定する。そして、リーチ表示が発生する場合には、全ての有効ラインL1〜L5上に同一図柄の組合せが成立しない停止結果であって、一又は二の有効ラインL1〜L5上にリーチ図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。一方、リーチ表示が発生しない場合には、全ての有効ラインL1〜L5上に同一図柄の組合せが成立しない停止結果であって、全ての有効ラインL1〜L5上にリーチ図柄の組合せが成立しない停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。
続くステップS606では、今回の遊技回の演出パターンを決定するための処理を実行する。当該処理では、まずリーチ表示が発生する場合にはリーチ演出の内容を抽選により特定する。具体的には、音光側ROM113に設けられたリーチ演出抽選テーブルに従ってリーチ演出の内容を決定する。図13(c)を参照しながらリーチ演出抽選テーブルについて説明する。図13(c)は第1外れリーチ抽選テーブルにおけるリーチ演出抽選テーブルを説明するための説明図である。上述したように、第1外れリーチ抽選テーブルは、スーパーリーチを発生させることができる表示継続時間が選択された場合に選択され得る。
図13(c)に示すように、リーチ演出抽選テーブルには、リーチ演出カウンタRDの数値範囲と、リーチ演出の内容とが1対1に対応させて設定されている。リーチ演出の内容は、主側コマンド対応処理(図12)のステップS603にて特定した抽選テーブルを参照し、当該処理にてリーチ演出カウンタRDの値を参照することで決定される。
当該リーチ演出カウンタRDの値とリーチ演出の内容との対応付けは、リーチ演出カウンタRDの値が「0〜69」で通常系の演出、リーチ演出カウンタRDの値が「70〜89」で煽り系の演出、リーチ演出カウンタRDの値が「90〜99」で激熱系の演出となっている。上記通常系の演出とは、リーチ発生後、図柄表示装置31上に泡が発生する演出であり、上記煽り系の演出とは、リーチ発生後、図柄表示装置31に映し出された背景がブラックアウトして「もしかして」など大当たり結果を期待させるような文字が表示される演出であり、上記激熱系の演出とは、リーチ発生後にキャラクタの声で「激熱」という音声が発生する演出のことである。当該リーチ演出カウンタRDは、音光側RAM114の抽選用カウンタエリアに設けられている。また、当該リーチ演出カウンタRDは短時間間隔で更新され、その更新の都度前回値に「1」が加算され、最大値「99」に達した後「0」に戻るループカウンタとなっている。
主側コマンド対応処理(図12)の説明に戻り、ステップS606では今回受信している変動用コマンド及び種別コマンドの内容から遊技回の表示継続時間の情報を特定する。リーチ表示が発生する場合では、表示継続時間の情報、上記ステップS602にて特定した遊技結果の情報、上記ステップS604にて特定した予告抽選処理の抽選結果の情報、上記ステップS605にて特定した停止図柄決定処理の情報及び当該処理にて特定したリーチ演出の抽選結果の情報の組み合わせに対応した演出パターンを選択する。また、リーチ表示が発生しない場合には、表示継続時間の情報、上記ステップS602にて特定した遊技結果の情報、上記ステップS604にて特定した予告抽選処理の抽選結果の情報及び上記ステップS605にて特定した停止図柄決定処理の情報の組み合わせに対応した演出パターンを選択する。
ステップS607では、上記ステップS606にて選択した演出パターンの種類、及び上記ステップS605にて決定した停止図柄の種類の各情報を、音光側RAM114の保持データエリア114aに書き込む処理を実行する。なお、演出パターンには今回の遊技回の表示継続時間の情報が含まれているため、演出パターンの情報を保持データエリア114aに書き込むことで、演出パターンの情報だけでなく表示継続時間の情報についても音光側MPU112は再度読み出すことが可能となる。但し、音光側MPU112では、表示継続時間の計測については行わない。
続くステップS608では、上記ステップS605の処理結果に対応した停止結果コマンドと、上記ステップS606の処理結果に対応したパターンコマンドとを、表示側MPU122に送信する。これらコマンドを受信したことによる表示側MPU122の処理内容については後に説明する。
続くステップS609では、遊技回数の更新処理を実行する。当該更新処理では、音光側RAM114の保持データエリア114aに設けられた遊技回数カウンタにおいて計測している消化遊技回数が1加算されるように当該遊技回数カウンタを更新するための処理を実行する。消化遊技回数は、開閉実行モードの終了後において当該開閉実行モードに再度移行することなく消化された遊技回の回数のことである。音光側MPU112では、当該消化遊技回数の情報を演出の内容の決定に際して利用することが可能であり、例えば消化遊技回数が所定回数以上であれば予告抽選処理にて所定の予告表示が選択され易くなるような処理を実行する。
ステップS601にて否定判定をした場合、又はステップS609の処理を実行した後は、ステップS610にて、最終停止コマンドを受信しているか否かを判定する。最終停止コマンドを受信している場合には、ステップS611にて、図柄停止コマンドを表示側MPU122に送信する。図柄停止コマンドは、今回の遊技回に対応した停止図柄を有効ラインL1〜L5上に待機させてその状態を最終停止時間に亘って維持させることを表示側MPU122に指示するためのコマンドである。
ステップS610にて否定判定をした場合、又はステップS611の処理を実行した後は、ステップS612にて、オープニングコマンドを受信しているか否かを判定する。オープニングコマンドを受信している場合には、ステップS613にて、開閉実行モード回数の更新処理を実行する。当該更新処理では、音光側RAM114の保持データエリア114aに設けられた開閉実行モード回数カウンタにおいて計測している開閉実行モード回数が1加算されるように当該開閉実行モード回数カウンタを更新するための処理を実行する。開閉実行モード回数は、高頻度サポートモードから低頻度サポートモードへの移行が生じない状況で発生した開閉実行モードの回数のことである。音光側MPU112では、当該開閉実行モード回数の情報を演出の内容の決定に際して利用することが可能であり、例えば開閉実行モード回数が所定回数以上であれば開閉実行モード中において所定の実写画像といったそれに対応した演出が実行されるようにする。
続くステップS614では、オープニング対応処理を実行する。オープニング対応処理では、今回受信したオープニングコマンドに含まれている開閉実行モードの移行契機となった大当たり結果の種類を特定し、その大当たり結果の種類に対応した開閉実行モード中の演出内容を決定するための処理を実行する。この場合、今回の開閉実行モードの移行契機となった大当たり結果が高確大当たり結果であり、さらにその直前の遊技回において図柄表示装置31にて同一の奇数図柄の組合せではなく、同一の偶数図柄の組合せを最終停止表示させている場合には、当否抽選モードが低確率モードから高確率モードに昇格したと遊技者に認識させるための内容が含まれる演出を、今回の開閉実行モード中の演出として決定する。
ここで既に説明したとおり、音光側RAM114の保持データエリア114aには遊技回用の演出に関して、遊技結果の情報と、図柄表示装置31における遊技回の停止図柄の種類の情報とが記憶されており、遊技回の実行に続けて開閉実行モードとなる場合には保持データエリア114aに記憶されている上記遊技結果の情報と停止図柄の種類の情報とは開閉実行モードが終了する場合にクリアされる。したがって、オープニングコマンドに直前の遊技回における図柄表示装置31の表示内容の情報が含まれていなかったとしても、上記のように開閉実行モード中において昇格内容を含む演出を実行することが可能となる。
また、ステップS614のオープニング対応処理では、ステップS613にて更新した後の開閉実行モード回数を特定し、その特定した開閉実行モード回数に応じた演出を今回の開閉実行モード中の演出として設定する。
続くステップS615では、上記ステップS614の処理結果に対応したオープニングコマンドを表示側MPU122に送信する。当該コマンドを受信したことによる表示側MPU122の処理内容については後に説明する。
ステップS612にて否定判定をした場合、又はステップS615の処理を実行した後は、ステップS616にて、開放コマンドを受信しているか否かを判定する。開放コマンドを受信している場合には、ステップS617にて、特電入賞装置22の開放が新たに開始されたこと、すなわち1のラウンド遊技が新たに開始されたことを表示側MPU122に認識させるために当該表示側MPU122に開放コマンドを送信する。当該コマンドを受信したことによる表示側MPU122の処理内容については後に説明する。
ステップS616にて否定判定をした場合、又はステップS617の処理を実行した後は、ステップS618にて、閉鎖コマンドを受信しているか否かを判定する。閉鎖コマンドを受信している場合には、ステップS619にて、特電入賞装置22が閉鎖されたこと、すなわち1のラウンド遊技が終了されたことを表示側MPU122に認識させるために当該表示側MPU122に閉鎖コマンドを送信する。当該コマンドを受信したことによる表示側MPU122の処理内容については後に説明する。
ステップS618にて否定判定をした場合、又はステップS619の処理を実行した後は、ステップS620にて、エンディングコマンドを受信しているか否かを判定する。エンディングコマンドを受信している場合には、ステップS621にて、エンディング対応処理を実行する。エンディング対応処理では、今回受信したエンディングコマンドに含まれている開閉実行モード後における当否抽選モードの内容を特定し、その当否抽選モードの種類に対応したエンディング演出の内容を決定するための処理を実行する。この場合、開閉実行モード後に高確率モードとなる場合には、当該高確率モードとなることを遊技者に認識させるための内容が含まれる演出を、今回のエンディング演出として決定し、開閉実行モード後に低確率モードとなる場合には、当該低確率モードとなることを遊技者に認識させるための内容が含まれる演出を、今回のエンディング演出として決定する。
続くステップS622では、上記ステップS621の処理結果に対応したエンディングコマンドを表示側MPU122に送信する。当該コマンドを受信したことによる表示側MPU122の処理内容については後に説明する。
ステップS620にて否定判定をした場合、又はステップS622の処理を実行した後は、ステップS623にて、その他対応処理を実行した後に、本対応処理を終了する。その他対応処理では、例えばデモ開始コマンドを受信しているか否かを判定し、デモ開始コマンドを受信している場合には、デモ開始コマンドを表示側MPU122に送信する。
デモ表示とは、開閉実行モード中ではない状況で遊技回の終了後において新たな遊技回が開始されることなく予め定められたデモ開始用の開始待ち期間(例えば、0.1sec)が経過した場合、又は主側MPU92への電力供給が開始されてから若しくはパチンコ機10がリセットされてから、新たに遊技回が開始されることなく予め定められたデモ開始用の開始待ち期間(例えば、3sec)が経過した場合に、図柄表示装置31において開始されるものである。デモ表示では、図柄列Z1〜Z3上に停止表示されている図柄が所定の動作を行っている画像が表示されるが、これに限定されることはなく、例えば、図柄が所定の動作を行っている画像の表示の後に又はそれに代えてメーカ名、機種名若しくは所定のキャラクタによる動画が表示される構成としてもよい。また、図柄列Z1〜Z3上において変動表示される図柄のアニメーションによりデモ表示を行う構成においては、当該図柄として、直前の遊技回で最終停止表示された図柄を用いる構成としてもよい。この場合、デモ表示の多様化が図られる。
<表示側MPU122のV割込み処理>
次に、表示側MPU122にて実行されるV割込み処理について、図14のフローチャートを参照しながら説明する。図14は表示側MPU122にて実行されるV割込み処理を示すフローチャートである。V割込み処理は、予め定められた周期、具体的には20msec周期で繰り返し起動される。
なお、VDP125は図柄表示装置31に1フレーム分の画像信号を出力する場合、表示面Gの左上の隅角部分にあるドットから画像信号の出力を始めて、当該ドットを一端に含む横ライン上に並ぶドットに対して順次画像信号を出力するとともに、各横ラインに対して上から順に左から右のドットへと画像信号を出力する。そして、表示面Gの右下の隅角部分にあるドットに対して最後に画像信号を出力する。この場合に、VDP125は当該最後のドットに対して画像信号を出力したタイミングで、表示側MPU122へV割込み信号を出力して1フレームの画像の更新が完了したことを表示側MPU122に認識させる。このV割込み信号の出力周期は20msecとなっている。この点、V割込み処理は、V割込み信号の受信に同期して起動されると見なすこともできる。但し、V割込み信号を受信していなくても、前回のV割込み処理が起動されてから20msecが経過している場合には、新たにV割込み処理が起動される。
V割込み処理では、まずステップS701にて、コマンド解析処理を実行する。具体的には、表示側RAM124のコマンドバッファに格納されているコマンドの内容を解析する。続くステップS702では、ステップS701の解析結果に基づいて、新規コマンドを受信しているか否かを判定する。新規コマンドを受信している場合には、ステップS703にて、コマンド対応処理を実行する。
コマンド対応処理では、図15のフローチャートに示すように、まずステップS801にて、停止結果コマンド及びパターンコマンドを受信しているか否かを判定する。ステップS801にて肯定判定をした場合には、ステップS802にて、停止結果コマンド及びパターンコマンドの組合せに対応したパターン用データテーブルを表示側ROM123から読み出して表示側RAM124に書き込んだ後に、本コマンド対応処理を終了する。
パターン用データテーブルとは、今回の遊技回用の演出に対応した動画を図柄表示装置31の表示面Gに表示させる場合において、画像の各更新タイミングにおける1フレーム分の画像を表示させるのに必要な処理が定められた情報群である。つまり、パターン用データテーブルには、今回の遊技回用の演出における開始タイミングから終了タイミングまでの各フレーム(フレームの更新周期は20msec)に対応した情報群が定められている。
図16を参照しながらパターン用データテーブルについて、より具体的に説明する。図16はスーパーリーチが発生する表示継続時間において、当確画像が表示されるリーチ演出が選択された場合に選択され得るパターン用データテーブルの一例を説明するための説明図である。
図16に示すように、パターン用データテーブルには、対象となる遊技回の表示継続時間に対応したフレーム数分のポインタ情報が設定されており、各ポインタ情報に対応させて、タスクの内容の情報と、コマンド出力の有無の情報とが設定されている。
タスクの内容の情報は、今回の遊技回に対応した動画表示を行うために設定されている情報であり、各フレームにおいてタスクの内容の情報に応じた画像が表示される。当該タスクの内容の情報には、対応する更新タイミングにおける1フレーム分の画像を表示させるためにVDP125に描画指示を行う上で必要なパラメータの情報などが設定されている。
図16に示すパターン用データテーブルについて具体的には、「0」のポインタ情報に変動開始時のデータが設定されており、「200」のポインタ情報に予告演出開始時のデータが設定されており、「300」のポインタ情報に予告演出終了時のデータが設定されており、「400」のポインタ情報にノーマルリーチ開始時のデータが設定されており、「700」のポインタ情報に、スーパーリーチ開始時のデータが設定されており、「1000」のポインタ情報に、変動終了時のデータが設定されている。これら各ポインタ情報は、演出の開始、演出の切り換わり、及び演出の終了といった区切りタイミングに対応している。また、これら以外のポインタ情報には、区切りタイミング間の動画表示を可能とするためのデータが設定されている。
コマンド出力の有無の情報は、表示側MPU122から音光側MPU112へのコマンドの出力の有無、及びそのコマンドの種類を示す情報である。また、一部のコマンドには、上記情報の他に当確画像が表示されたか否かを示す情報も設定されている。表示側MPU122は、動画の内容に応じて所定のタイミングで音光側MPU112にコマンドを出力することで、表示発光部44又は確定ランプ37にて画像の内容に応じた光の演出の実行を可能とし、スピーカ部45にて画像の内容に応じた音出力の演出の実行を可能とさせる。
図16に示すパターン用データテーブルについて具体的には、タスクの内容において変動開始時のデータが設定されている「0」のポインタ情報に対して、コマンドデータが設定されている。したがって、遊技回の変動開始時には、表示側MPU122から音光側MPU112へのコマンド送信に基づき、音光側MPU112において発光制御及び音出力制御などが開始される。また、タスクの内容において、予告演出開始時のデータ、ノーマルリーチ開始時のデータ、スーパーリーチ開始時のデータ及び変動終了時のデータのそれぞれが設定されている各ポインタ情報よりも事前送信用のフレーム数(ポインタ数)分前のタイミングのポインタ情報、具体的には、「198」、「398」、「698」、「998」の各ポインタ情報に対して、コマンドデータが設定されている。したがって、遊技回の変動開始時以外の区切りタイミングについては、表示側MPU122から音光側MPU112へのコマンド送信が事前に行われており、これら区切りタイミングにおいて図柄表示装置31の表示内容と、発光制御及び音出力制御の内容とを完全に同期させることが可能となる。また、「398」、「698」及び「998」のポインタ情報には、各演出開始時のデータの他に図柄表示装置31上に当確画像が表示されたか否かのデータが設定されている。当確画像とは、遊技者に大当たり結果である旨を報知するために図柄表示装置31上に表示される画像のことであり、例えば図柄表示装置31上に「大当たり」と表示される画像や大当たり結果であることを遊技者に把握させやすいマーク(例えばVマークやメーカーのロゴマーク)が表示される画像のことである。図柄表示装置31上に当確画像が表示されるタイミングは複数種類存在しており、例えば予告表示の実行途中のタイミング、ノーマルリーチの実行途中のタイミング、及びスーパーリーチの実行途中のタイミングが存在している。また、上記当確画像は予告表示の実行途中のタイミングでしか表示されない場合、ノーマルリーチの実行途中のタイミングでしか表示されない場合、及びスーパーリーチの実行途中のタイミングでしか表示されない場合がある。
主側コマンド対応処理(図12)のステップS604にて実行される予告抽選処理において、予告カウンタRNの値が当確画像を表示させる演出に対応している場合、予告表示発生期間において当確画像が表示される。また、ノーマルリーチの実行途中で当確画像が表示される場合、又はスーパーリーチの実行途中で当確画像が表示される場合の振り分けは表示継続時間によって決定される。具体的には、スーパーリーチに対応した特定の表示継続時間が選択され、ステップS606にて実行される演出パターンの決定処理において、当確画像が表示されるリーチ演出が選択された場合、ノーマルリーチ時に当確画像が表示される。また、スーパーリーチに対応した上記とは異なる表示継続時間が選択され、ステップS606にて実行される演出パターンの決定処理において、当確画像が表示されるリーチ演出が選択された場合、スーパーリーチ時に当確画像が表示される。また、スーパーリーチに対応した表示継続時間によっては、ノーマルリーチ時及びスーパーリーチ時に当確画像が表示される場合もある。また、ノーマルリーチに対応した表示継続時間が選択された場合は、ステップS606にて実行される演出パターンの決定処理において、当確画像が表示されるか否かの抽選処理が実行される。具体的には、リーチ演出カウンタRDの値が当確画像を表示させる内容に対応している場合、ノーマルリーチ時に当確画像が表示される。図16に示すパターン用データテーブルは、予告演出時、ノーマルリーチ時、及びスーパーリーチ時において当確画像が表示される遊技回に対応している。
上記「398」のポインタ情報には、予告演出開始時から予告演出終了時までに図柄表示装置31上に当確画像が表示されたか否かのデータが設定されている。また、「698」のポインタ情報には、ノーマルリーチ開始時からノーマルリーチ終了時までに図柄表示装置31上に当確画像が表示されたか否かのデータが設定されている。また、「998」のポインタ情報には、スーパーリーチ開始時からスーパーリーチ終了時までに図柄表示装置31上に当確画像が表示されたか否かのデータが設定されている。上記「398」、「698」、及び「998」のタイミングで演出開始コマンドが音光側MPU112に送信されることで、当確画像が表示されたか否かのデータも音光側MPU112に送信される。これにより、各演出発生期間において図柄表示装置31上に当確画像が表示されたか否かを音光側MPU112に特定させることが可能となる。
ステップS801にて否定判定をした場合には、ステップS803にて、図柄停止コマンドを受信しているか否かを判定する。図柄停止コマンドを受信している場合には、ステップS804にて、最終停止用の設定処理を実行した後に、本コマンド対応処理を終了する。最終停止用の設定処理では、今回の遊技回に対応した停止図柄を、最終停止表示中の期間が経過するまで静止表示するためのデータテーブルを表示側ROM123から読み出して表示側RAM124に書き込む処理を実行する。
ステップS803にて否定判定をした場合には、ステップS805にて、オープニングコマンドを受信しているか否かを判定する。オープニングコマンドを受信している場合には、ステップS806にて、オープニングコマンドに対応したオープニング用のデータテーブルを表示側ROM123から読み出して表示側RAM124に書き込んだ後に、本コマンド対応処理を終了する。
オープニング用のデータテーブルとは、今回の開閉実行モード用の演出に対応した動画を図柄表示装置31の表示面Gに表示させる場合において、画像の各更新タイミングにおける1フレーム分の画像を表示させるのに必要な処理が定められた情報群である。オープニング用のデータテーブルのデータ構成は、パターン用データテーブルと基本的に同一である。つまり、当該オープニング用のデータテーブルには、画像の各更新タイミングにおける1フレーム分の画像を表示させるのに必要な処理が定められた情報群だけでなく、演出の区切りタイミングに対応させて、音光側MPU112にコマンド送信を行うためのデータが設定されている。
但し、オープニング用のデータテーブルでは、オープニング演出の開始時から、各ラウンド遊技中、及びラウンド遊技間のインターバル期間中の演出の内容が定められている。この場合、ラウンド遊技中のデータは対応するラウンド遊技が終了するまでループ又は最終の更新タイミングの画像が保持されるように設定されており、同様に、インターバル中のデータは対応するインターバルが終了するまでループ又は最終の更新タイミングの画像が保持されるように設定されている。そして、開放コマンド又は閉鎖コマンドの受信に伴って、オープニング用のデータテーブルにおいて参照すべきポインタ情報の範囲が切り換えられる構成となっている。
ステップS805にて否定判定をした場合には、ステップS807にて、開放コマンド及び閉鎖コマンドのいずれかを受信しているか否かを判定する。いずれかのコマンドを受信している場合には、ステップS808にて、開閉時の設定処理を実行した後に、本コマンド対応処理を終了する。開閉時の設定処理では、受信したコマンドの内容に応じて、オープニング用のデータテーブルにおいて参照すべきポインタ情報の範囲を切り換える。
ステップS807にて否定判定をした場合には、ステップS809にて、エンディングコマンドを受信しているか否かを判定する。エンディングコマンドを受信している場合には、ステップS810にて、エンディングコマンドに対応したエンディング用のデータテーブルを表示側ROM123から読み出して表示側RAM124に書き込んだ後に、本コマンド対応処理を終了する。
エンディング用のデータテーブルとは、今回のエンディング用の演出に対応した動画を図柄表示装置31の表示面Gに表示させる場合において、画像の各更新タイミングにおける1フレーム分の画像を表示させるのに必要な処理が定められた情報群である。エンディング用のデータテーブルのデータ構成は、パターン用データテーブルと基本的に同一である。つまり、当該エンディング用のデータテーブルには、画像の各更新タイミングにおける1フレーム分の画像を表示させるのに必要な処理が定められた情報群だけでなく、演出の区切りタイミングに対応させて、音光側MPU112にコマンド送信を行うためのデータが設定されている。
V割込み処理(図14)の説明に戻り、ステップS702にて否定判定をした場合、又はステップS703の処理を実行した後は、ステップS704にて、ポインタ更新処理を実行する。当該ポインタ更新処理では、データテーブルに設定されているポインタの情報を、1フレーム分進めるように更新する。これにより、今回の更新タイミングに対応した1フレーム分の画像を表示させるために必要な処理を、表示側MPU122において把握することが可能となる。
続くステップS705ではタスク処理を実行する。当該タスク処理では、今回のポインタのタスクデータをデータテーブルから読み出し、その読み出したタスクデータに従って、今回の更新タイミングに対応した1フレーム分の画像を表示させるために、VDP125に描画指示を行う上で必要なパラメータの演算を行う。
ステップS705にてタスク処理を実行した後は、ステップS706にて、データテーブルにおいて今回のポインタの情報に対応したコマンド出力の有無のエリアにコマンドデータが存在しているか否かを判定する。コマンドデータが存在している場合にはコマンドの出力タイミングであるため、ステップS707にてコマンド設定処理を実行する。当該コマンド設定処理では、遊技回の演出を開始すべきことを示すコマンド、予告表示を開始すべきことを示すコマンド、ノーマルリーチを開始すべきことを示すコマンド、スーパーリーチを開始すべきことを示すコマンド、変動を終了すべきことを示すコマンド、開閉実行モードの演出を開始すべきことを示すコマンド、ラウンド遊技の演出を開始すべきことを示すコマンド、ラウンド遊技間のインターバルの演出を開始すべきことを示すコマンド、エンディングの演出を開始すべきことを示すコマンド、及びデモ表示を開始すべきことを示すコマンドなどをそれぞれのタイミングに応じて音光側MPU112に送信する。この場合、予告表示を開始すべきことを示すコマンド、ノーマルリーチを開始すべきことを示すコマンド、スーパーリーチを開始すべきことを示すコマンド、開閉実行モードの演出を開始すべきことを示すコマンド、ラウンド遊技の演出を開始すべきことを示すコマンド、ラウンド遊技間のインターバルの演出を開始すべきことを示すコマンド、及びエンディングの演出を開始すべきことを示すコマンドには、その演出の種類の内容が含まれている。また、図16に示したパターン用データテーブルの場合、「398」、「698」及び「998」の各ポインタ情報に、各演出の種類の内容の他に図柄表示装置31上に当確画像が表示されたか否かのデータが設定されている。上記「398」、「698」、及び「998」の各タイミングで演出開始コマンドが音光側MPU112に送信されることで、当確画像が表示されたか否かのデータも音光側MPU112に送信される。これにより、各演出発生期間において図柄表示装置31上に当確画像が表示されたか否かを音光側MPU112に特定させることが可能となる。
また、予告表示を開始すべきことを示すコマンド、ノーマルリーチを開始すべきことを示すコマンド、スーパーリーチを開始すべきことを示すコマンド、変動を終了すべきことを示すコマンド、及びラウンド遊技の演出を開始すべきことを示すコマンドには、当該コマンドの出力タイミングから何フレーム後に対象となる演出を開始すべきであるかを示す情報が含まれている。これにより、各コマンドが対象となる演出の開始タイミングよりも前のタイミングで送信されるとしても、音光側MPU112では、図柄表示装置31における対象となる演出の開始に同期させて、表示発光部44又はスピーカ部45における対象となる演出を開始させることが可能となる。
V割込み処理(図14)の説明に戻り、ステップS706にて否定判定をした場合、又はステップS707の処理を実行した後は、ステップS708にて描画リスト出力処理を実行した後に、本V割込み処理を終了する。
描画リスト出力処理では、今回の処理回の更新タイミングに対応した1フレーム分の画像を表示させるための描画リストを作成し、その作成した描画リストをVDP125に送信する。この場合、当該描画リストでは、直前のタスク処理にて把握された画像が描画対象となり、さらに当該タスク処理にて更新したパラメータの情報が合わせて設定される。VDP125では、この描画リストに従ってビデオRAM127のフレーム領域に描画データを作成する。フレーム領域に作成された描画データに従ってVDP125は図柄表示装置31に信号出力を行う。これにより、図柄表示装置31において1フレーム分の画像が表示されることになる。
<音光側MPU112の表示側コマンド対応処理>
次に、音光側MPU112においてタイマ割込み処理(図11)のステップS504にて実行される表示側コマンド対応処理について説明する。図17は音光側MPU112にて実行される表示側コマンド対応処理を示すフローチャートである。
まずステップS901にて、遊技回の演出を開始すべきことを示すコマンド、予告演出を開始すべきことを示すコマンド、開閉実行モードの演出を開始すべきことを示すコマンド、ラウンド遊技間のインターバルの演出を開始すべきことを示すコマンド、エンディングの演出を開始すべきことを示すコマンド、及びデモ表示を開始すべきことを示すコマンドのいずれかを受信しているか否かを判定する。これらのコマンドのいずれかを受信している場合には、ステップS902にて、音出力データの読み出し処理を実行する。具体的には、今回受信した上記コマンドに対応した音出力データを音出力用データ群113cから特定し、その特定した音出力データを音光側ROM113から音光側RAM114に設けられた音出力用データエリア114cに読み出す。上記音出力用データ群113cには、遊技回の演出の開始に対応した音出力データと、予告演出開始時に対応した音出力データと、ノーマルリーチ開始時に対応した音出力データと、スーパーリーチ開始時に対応した音出力データと、当確演出時に対応した音出力データと、変動終了時に対応した音出力データと、開閉実行モードの演出の開始時に対応した音出力データと、ラウンド遊技間のインターバルの演出の開始時に対応した音出力データと、エンディングの演出の開始時に対応した音出力データと、デモ表示の開始時に対応した音出力データとが少なくとも存在している。上記音出力用データエリア114cには、複数の音出力データを同時に読み出して、制御対象とすることが可能なように、複数の音出力エリアが設けられている。これにより、所定の音出力データを利用して音出力制御を行っている状況において新たな音出力データの読み出し指令が発生したとしても、所定の音出力データについては音光側RAM114に読み出した状態を維持しながら、その新たな音出力データを音光側RAM114に読み出すことが可能となる。
さらに、ステップS902では発光データの読み出し処理を実行する。具体的には、今回、表示側MPU122から受信したコマンドに対応した発光データの組み合わせの種類を発光用データテーブル113bから特定し、その特定した組み合わせの種類に対応した各種発光データを音光側ROM113から音光側RAM114に設けられた発光用データエリア114bに読み出す。上記発光データには、遊技回の演出の開始に対応した発光データと、予告演出開始時に対応した発光データと、ノーマルリーチ開始時に対応した発光データと、スーパーリーチ開始時に対応した発光データと、当確演出時に対応した発光データと、変動終了時に対応した発光データと、開閉実行モードの演出の開始時に対応した発光データと、ラウンド遊技間のインターバルの演出の開始時に対応した発光データと、エンディングの演出の開始時に対応した発光データと、デモ表示の開始時に対応した発光データとが少なくとも存在している。上記発光用データテーブル113bは、表示発光部44又は確定ランプ37の発光制御に際して使用するデータの組み合わせが定められたデータである。上記確定ランプ37は図柄表示装置31上にて当確画像が表示される時にのみ発光制御される。したがって、当確画像が図柄表示装置31上にて表示されない場合は、上記確定ランプ37は発光制御されない。当確画像とは、上述したように、遊技者に大当たり結果である旨を報知するために図柄表示装置31上に表示される画像のことである。具体的には、例えば図柄表示装置31上に「大当たり」と表示される画像や大当たり結果であることを遊技者に把握させやすいマーク(例えばVマークやメーカーのロゴマーク)が表示される画像のことである。
上記発光用データエリア114bには、複数の発光データを同時に読み出して、制御対象とすることが可能なように、複数の発光エリアが設けられている。これにより、所定の発光データを利用して発行制御を行っている状況において新たな発光データの読み出し指令が発生したとしても、所定の発光データについては音光側RAM114に読み出した状態を維持しながら、その新たな発光データを音光側RAM114に読み出すことが可能となる。
ステップS901にて否定判定をした場合には、ステップS903にて演出開始コマンドを受信しているか否かを判定する。当該演出開始コマンドには、当確画像が図柄表示装置31上にて表示されたか否かの情報が設定されている。
ステップS903を肯定判定した場合、ステップS904にて当確画像が図柄表示装置31上に表示されたか否かを判定する。具体的には、図16に示したパターン用データテーブルを例に挙げて説明すると、「398」、「698」、又は「998」の各ポインタ情報のタイミングで表示側MPU122から送信された演出開始コマンドを参照することにより、当確画像が図柄表示装置31上に表示されたか否かを判定する。
ステップS904を肯定判定した場合、ステップS905にて当確演出時の音出力データの読み出し処理を実行する。具体的には、当確演出時に対応した音出力データを音光側ROM113に設けられた音出力用データ群113cから音光側RAM114に設けられた音出力用データエリア114cに読み出す。さらに、ステップS905では当確演出時に対応した発光データの組み合わせの種類を発光用データテーブル113bから特定し、その特定した発光データの組み合わせの種類に対応した各種発光データを音光側ROM113から音光側RAM114に設けられた発光用データエリア114bに読み出す。本構成では、表示側MPU122から送信される演出開始コマンドを参照し、当確画像が表示されたことを確認してから上記確定ランプ37の発光制御が行われる。これにより、図柄表示装置31上に当確画像が表示されていないにもかかわらず、上記確定ランプ37の発光制御が行われてしまうことを阻止することが可能となる。
ステップS905の処理を実行した場合、又はステップS904を否定判定した場合、ステップS906にて演出開始時の音出力データの読み出し処理を実行する。具体的には、ノーマルリーチ開始時に対応した音出力データ、スーパーリーチ開始時に対応した音出力データ、又は変動終了時に対応した音出力データを音光側ROM113に設けられた音出力用データ群113cから音光側RAM114に設けられた音出力用データエリア114cに読み出す。当該音出力用データエリア114cには、複数の音出力エリアが設けられており、優先度が割り振られている。ステップS905にて、当確演出時に対応した音出力データが音光側RAM114に設けられた音出力用データエリア114cに読み出された状況で、ステップS906にてノーマルリーチ開始時に対応した音出力データ、スーパーリーチ開始時に対応した音出力データ、又は変動終了時に対応した音出力データが音光側RAM114に設けられた音出力用データエリア114cに読み出された場合、当確演出時に対応した音出力データが優先的に出力される。また、ステップS906ではノーマルリーチ開始時に対応した発光データ、スーパーリーチ開始時に対応した発光データ、又は変動終了時に対応した発光データを音光側ROM113に設けられた発光用データテーブル113bから音光側RAM114に設けられた発光用データエリア114bに読み出す。当該発光用データエリア114bには、複数の発光エリアが設けられており、優先度が割り振られている。ステップS905にて、当確演出時に対応した発光データが音光側RAM114に設けられた発光用データエリア114bに読み出された状況で、ステップS906にてノーマルリーチ開始時に対応した発光データ、スーパーリーチ開始時に対応した発光データ、又は変動終了時に対応した発光データが音光側RAM114に設けられた発光用データエリア114bに読み出された場合、当確演出時に対応した発光データが優先的に出力される。
<遊技中において不具合を検出した場合の処理>
パチンコ機10を設計通りに製造しても、そのパチンコ機10が設計通りに動作するとは限らず何らかの不具合が発生する可能性がある。このような事象がホール等で発生しないように、ホール等に出荷する前にパチンコ機10が正常に動作するのか確認するための動作確認試験がメーカーにて実行されるのが一般的である。
しかしながら、動作確認試験において動作確認試験用の試験基板を別途準備する構成とした場合、実際に販売されるパチンコ機10の基板と動作確認試験時に使用される基板とが異なることとなり、実際に販売されるパチンコ機10において不具合が生じてしまう恐れがある。その場合、遊技者又はホールに不利益が発生する可能性がある。
本パチンコ機10は、動作確認試験時に用いた基板のままホールに出荷される。この場合、遊技中においては不具合が検出されたことを遊技者に報知したくない。そこで、本実施形態ではデバッグスイッチ160を設けることにより、当該デバッグスイッチ160がOFF状態である場合には、不具合が検出されたとしても図柄表示装置31上にその旨が報知されない。したがって、不具合が検出されたとしても遊技者にその旨を報知させないことが可能となる。これにより、遊技者の本パチンコ機10に対する不信感が募ることを阻止することが可能となる。本パチンコ機10における不具合を検出した場合の処理について以下に説明する。また、不具合を検出した場合の処理の説明に先立ち、不具合の内容について説明する。
<第1の不具合>
図柄表示装置31にて表示される演出が当確演出であるにも関わらず、当否結果が外れ結果である不具合について図13(d)を参照しながら説明する。図13(d)は第1の不具合が生じたリーチ演出抽選テーブルを説明するための説明図である。
図13(d)に示すように、リーチ演出カウンタRDの値が「0〜69」及び「70〜89」に対応したリーチ演出の内容は図13(c)に示す正常なリーチ演出抽選テーブルと同様である。しかし、図13(d)に示すリーチ演出抽選テーブルにおけるリーチ演出カウンタRDの値が「90〜99」に対応したリーチ演出の内容は、当確画像が表示される演出である。具体的なリーチ演出の内容について図18を参照して説明する。図18は外れ結果において当確画像が表示されたことを説明するための説明図である。
図18(a)に示すようにリーチ発生後、図18(b)に示すように、図柄表示装置31の中央に「リーチ」の文字が表示され、図18(c)に示すように、図柄表示装置31中央に2体のキャラクタが手を繋ぎアルファベットの「V」の文字が表示される。当該画像は当確画像であり、大当たり結果を遊技者に解りやすく報知するために設定されている。しかし、当否判定処理の結果が外れ結果となる遊技回であるため、図18(d)に示すように最終的に同一図柄の組み合わせが一のライン上に停止表示されない。
<動作確認試験時におけるタイマ割込み処理>
次に、音光側MPU112にて実行されるタイマ割込み処理(図11)のステップS508〜ステップS510までの処理について説明する。
ステップS506にて肯定判定した場合(デバッグスイッチ160がON状態である場合)、ステップS508にて音光側RAM114に設けられた異常報知フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。当該異常報知フラグとは、不具合を検出したか否かを音光側MPU112に把握させるためのフラグである。また、不具合を検出した場合に異常報知フラグに「1」がセットされる。当該処理を設けることにより、不具合を検出した場合とそうでない場合とにおいて、その後の処理を相違させることが可能となる。上記不具合には、上述した第1の不具合の他にも例えば主側MPU92から音光側MPU112に最終停止コマンドが送信されない事象(第2の不具合)等が挙げられる。また、上記異常報知フラグには、第1異常報知フラグと第2異常報知フラグとの2種類が存在している。第1異常報知フラグとは、上述した第1の不具合を検出したか否かを音光側MPU112に把握させるためのフラグである。第1の不具合を検出した場合に、上記第1異常報知フラグに「1」がセットされる。また、上記第2異常報知フラグとは、上述した第2の不具合を検出したか否かを音光側MPU112に把握させるためのフラグである。第2の不具合を検出した場合に、上記第2異常報知フラグに「1」がセットされる。
ステップS508を肯定判定した場合、ステップS509にて表示側MPU122に第1異常報知フラグ又は第2異常報知フラグに対応した異常報知コマンドを送信する。当該異常報知コマンドとは、異常報知に対応した画像を図柄表示装置31にて表示させるために表示側MPU122に送信されるコマンドのことである。これにより、異常報知に対応した画像が図柄表示装置31にて表示される。当該異常報知に対応した画像とは、今回検出した不具合の種類及び当該不具合を検出した回数が表示される画像のことである。ステップS509にて表示側MPU122に第1異常報知フラグに対応した異常報知コマンドが送信される場合、図柄表示装置31上にて、第1の不具合を検出したこと及び当該第1の不具合を検出した回数が表示される。また、ステップS509にて表示側MPU122に第2異常報知フラグに対応した異常報知コマンドが送信される場合、図柄表示装置31上にて、第2の不具合を検出したこと及び当該第2の不具合を検出した回数が表示される。
ステップS510にて、不具合対象監視処理を実行する。当該不具合対象監視処理とは、パチンコ機10の制御に関して不具合が生じていないか否かを音光側MPU112に特定させるための処理である。当該処理はデバッグスイッチ160がON状態である場合にのみ実行される。つまり、上記不具合対象監視処理はメーカーにて行われる動作確認試験時においてのみ実行され、ホール出荷時においては実行されない。したがって、遊技中において不具合を検出したとしても異常報知に対応した画像が図柄表示装置31上に表示されない。これにより、遊技者に不具合が検出されたことが報知されてしまうことを阻止することが可能となる。また、不具合対象監視処理には、第1不具合対象監視処理と第2不具合対象監視処理との2種類が存在している。上記第1不具合対象監視処理とは、上記第1の不具合を監視対象とした処理であり、上記第2不具合対象監視処理とは、上記第2の不具合を監視対象とした処理である。第1不具合対象監視処理及び第2不具合対象監視処理の具体的な処理内容については後述する。
また、デバッグスイッチ160がON状態である場合は、発光制御処理が実行されない構成であり、デバッグスイッチ160がOFF状態である場合は、不具合対象を監視するための処理(ステップS508〜ステップS510までの処理)が実行されない構成となっている。これにより、発光制御処理と不具合対象監視処理の双方が行われる構成に比べて、音光側MPU112の処理負荷を軽減させることが可能となる。
<第1不具合対象監視処理>
次に、音光側MPU112のタイマ割込み処理(図11)におけるステップS510にて実行される第1不具合対象監視処理について図19を参照しながら説明する。当該第1不具合対象監視処理は、図柄表示装置31にて表示される演出が当確演出であるにも関わらず、当否結果が外れ結果である不具合(第1の不具合)を監視対象としている。図19は音光側MPU112にて実行される第1不具合対象監視処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS1001にて演出開始コマンドを受信しているか否かを判定する。上述したように、当該演出開始コマンドには、当確画像が図柄表示装置31上にて表示されたか否かの情報が設定されている。
ステップS1001を肯定判定した場合、ステップS1002にて図柄表示装置31にて当確画像が表示されたか否かを判定する。具体的には、図16に示したパターン用データテーブルを例に挙げて説明すると、「398」、「698」、又は「998」の各ポインタ情報のタイミングで表示側MPU122から送信された演出開始コマンドを参照することにより、当確画像が図柄表示装置31上に表示されたか否かを判定する。
ステップS1002を肯定判定した場合、ステップS1003にて音光側RAM114に書き込まれた当否の情報を把握する。上述したように、種別コマンドには今回の遊技回の開始に際して主側MPU92にて決定された当否抽選及び振分抽選の結果がいずれであるかの情報が設定されているため、当該種別コマンドを把握することで、当否の情報を把握することが可能となる。
ステップS1004にて、ステップS1003にて特定した今回の遊技回の当否結果が大当たり結果であるか否かを把握する。当該処理を設けることにより、当確画像が表示された遊技回の当否結果が大当たり結果ではない場合に、後述する第1異常報知フラグに「1」をセットすることが可能となる。
ステップS1004を否定判定した場合、ステップS1005にて音光側RAM114に設けられた第1異常報知フラグに「1」をセットする。当該第1異常報知フラグとは、上記第1の不具合が検出されたことを音光側MPU112に把握させるためのフラグである。当該処理にて、第1異常報知フラグに「1」がセットされることで、タイマ割込み処理(図11)のステップS509にて第1異常報知フラグに対応した異常報知コマンドが表示側MPU122に送信される。当該異常報知コマンドとは、上述したように、異常報知に対応した画像を図柄表示装置31上にて表示させるために表示側MPU122に送信されるコマンドのことである。上記第1異常報知フラグに対応した異常報知コマンドを受信した表示側MUP122は、上記第1異常報知フラグに対応した画像を図柄表示装置31上に表示させる。具体的には、上記第1異常報知フラグに対応した異常報知コマンドを解析して、VDP125の制御を行う。当該VDP125はビデオRAM127に記憶させる画像データをキャラクタROM126から読み出して図柄表示装置31に表示させる。当該キャラクタROM126には上記第1の不具合に対応した画像データが設定されている。また、表示側RAM124には第1異常報知フラグに対応した第1異常報知カウンタが設けられている。当該第1異常報知カウンタは、第1異常報知フラグに対応した第1異常報知コマンドが送信された回数を記憶するためのカウンタである。当該第1異常報知カウンタを参照することにより、第1の不具合を検出した回数を把握することが可能となる。これにより、図柄表示装置31上にて第1の不具合を検出したこと及び当該第1の不具合を検出した回数が表示される。また、パチンコ機10の電源を落とすことにより、図柄表示装置31上にて表示されている不具合の種類及び当該不具合を検出した回数が消去される。つまり、パチンコ機10の動作確認試験を開始してからパチンコ機10の電源を落とすまでに検出した不具合の種類及び当該不具合を検出した回数が図柄表示装置31上に表示されることになる。
続くステップS1006にて、フラッシュメモリ150に不具合対象データを送信する。当該不具合対象データとは、不具合が発生した日時及び当該不具合が発生した場合における演出パターンの情報である。当該演出パターンの情報とは、表示継続時間の情報、遊技結果の情報、予告抽選処理の抽選結果の情報及びリーチ演出の抽選結果の情報のことである。フラッシュメモリ150に格納された不具合対象データは、パチンコ機10の動作確認試験時に使用される。上述したように、不具合を検出した場合、図柄表示装置31上に不具合の種類及び当該不具合を検出した回数が表示される。当該構成だけでは、不具合について詳細に分析したい試験者に不具合に関する詳細な情報を提供することができない。その点、本構成によれば、不具合を検出した日時及び当該不具合を検出した際の演出パターンの情報がフラッシュメモリ150に格納される。これにより、パチンコ機10の動作確認試験を行う試験者に不具合に関する詳細な情報を提供することが可能となる。
図5に示すように、上記フラッシュメモリ150は音光側MPU112の出力側に設けられている。フラッシュメモリ150は着脱可能であり、当該フラッシュメモリ150が外された状態でホールに出荷される。また、音声発光制御装置103とフラッシュメモリ150とはアドレスバス171、データバス172、及びコントロールバス173によって電気的に接続されている。上記アドレスバス171とは、データの格納先、又は取り出し先を指定するバスである。上記データバス172とは、音光側MPU112と上記フラッシュメモリ150との間でデータを転送するために使用されるバスである。上記コントロールバス173とは、上記アドレスバス171及び上記データバス172を制御するバス制御用バスである。具体的には、アドレスバス171やデータバス172で実際に入出力を行うタイミングを制御したり、アドレスバス171で指定された場所に対して、読み出しを行うのか、又は書き込みを行うのかを指定する。フラッシュメモリ150は、コントロールバス173により書き込みを支持された場合、データバス172で送られてきたデータを受け取り、アドレスバス171で指定された場所に対して書き込みを行う。また、コントロールバス173により読み出しを指示された場合は、アドレスバス171で指定された場所に対して読み出しを行い、データバス172にデータを取り出す。上記フラッシュメモリ150に格納されたデータが読み出される状況とは、パチンコ機10の動作確認試験時において、上記フラッシュメモリ150をパソコンに装着した場合である。当該パソコンにフラッシュメモリ150が装着されることにより、パソコン上にフラッシュメモリ150に格納されたデータが読み出される。これにより、パチンコ機10の動作確認試験を行う試験者に不具合の詳細な情報を報知することが可能となる。
ここで、音光側RAM114に不具合の情報を格納する構成とすると、当該不具合の情報を格納するための容量を確保するために、当該音光側RAM114の容量を大きくする必要がある。その点、本実施形態によれば、フラッシュメモリ150に不具合の情報を格納する構成であるため、音光側RAM114の容量を大きくする必要がない。したがって、パチンコ機10を製造する際のコストを削減することが可能となる。
また、パチンコ機10がホールに出荷される際には、上記フラッシュメモリ150を接続するための端子がカバーによって塞がれた状態でホールに出荷される。当該カバーは、上記フラッシュメモリ150を接続するための端子を塞ぐためのものであり、専用の道具を用いないと外すことができない。ここで、上記フラッシュメモリ150を接続するための端子をそのままの状態でホールに出荷すると、フラッシュメモリ150が接続可能となってしまう。この場合、メーカー以外の人に不具合の情報が知られてしまう恐れがある。その点、本構成によれば、フラッシュメモリ150を接続するための端子がカバーによって塞がれた状態でホールに出荷されるため、メーカー以外の人に不具合の情報が知られてしまうことを阻止することが可能となる。また、メーカー以外の人に不具合の情報が知られてしまうことを阻止する方法は、フラッシュメモリ150を接続するための端子をカバーによって塞ぐ方法に限定されることはなく、例えば、樹脂などを用いて端子を埋めてもよい。これにより、メーカー以外の人に不具合の情報が知られてしまうことを確実に阻止することが可能となる。
<第2の不具合>
第2の不具合とは、主側MPU92から音光側MPU112に最終停止コマンドが送信されない事象のことである。つまり、音光側MPU112から表示側MPU122に図柄停止コマンドが送信されないことになる。これにより、表示側MPU122にて実行されるコマンド対応処理(図15)における最終停止用の設定処理(ステップS804)が行われなくなってしまう。
<第2不具合対象監視処理>
音光側MPU112にて実行される第2不具合対象監視処理について図20を参照しながら説明する。当該第2不具合対象監視処理は、主側MPU92から音光側MPU112に最終停止コマンドが送信されない不具合(第2の不具合)を監視対象としている。図20は音光側MPU112にて実行される第2不具合対象監視処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS1101にて遊技回が実行されている途中で主側MPU92から送信された最終停止コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS1101を否定判定した場合、ステップS1102にて主側MPU92から送信されたオープニングコマンド、又は変動用コマンドを受信したか否かを判定する。当該処理を設けることで、最終停止コマンドを受信していない状況でオープニングコマンド、又は変動用コマンドを受信した場合に、後述する第2異常報知フラグに「1」をセットすることが可能となる。
ステップS1102を否定判定した場合、ステップS1103にて音光側RAM114に設けられた第2異常報知フラグに「1」をセットする。当該第2異常報知フラグとは、上記第2の不具合が検出されたことを音光側MPU112に把握させるためのフラグである。当該処理にて、第2異常報知フラグに「1」がセットされることで、タイマ割込み処理(図11)のステップS509にて第2異常報知フラグに対応した異常報知コマンドが表示側MPU122に送信される。上述したように、当該異常報知コマンドとは異常報知に対応した画像を図柄表示装置31にて表示させるために表示側MPU122に送信されるコマンドのことである。上記第2異常報知フラグに対応した異常報知コマンドを受信した表示側MUP122は、上記第2異常報知フラグに対応した画像を図柄表示装置31上に表示させる。具体的には、上記第2異常報知フラグに対応した異常報知コマンドを解析して、VDP125の制御を行う。当該VDP125はビデオRAM127に記憶させる画像データをキャラクタROM126から読み出して図柄表示装置31に表示させる。当該キャラクタROM126には上記第2の不具合に対応した画像データが設定されている。また、表示側RAM124には上述した第1異常報知フラグに対応した第1異常報知カウンタの他に第2異常報知フラグに対応した第2異常報知カウンタが設けられている。当該第2異常報知カウンタは、第2異常報知フラグに対応した第2異常報知コマンドが送信された回数を記憶するためのカウンタである。当該第2異常報知カウンタを参照することにより、第2の不具合を検出した回数を把握することが可能となる。これにより、図柄表示装置31上にて第2の不具合を検出したこと及び当該第2の不具合を検出した回数が表示される。また、パチンコ機10の電源を落とすことにより、図柄表示装置31上にて表示されている不具合の種類及び当該不具合を検出した回数が消去される。つまり、パチンコ機10の動作確認試験を開始してからパチンコ機10の電源を落とすまでに検出した不具合の種類及び当該不具合を検出した回数が図柄表示装置31上に表示されることになる。
ステップS1104にて、フラッシュメモリ150に不具合対象データを送信する。当該不具合対象データには、主側MPU92から音光側MPU112に最終停止コマンドが送信されなかった情報が設定されている。
<不具合の報知方法>
次に、不具合を検出した場合における不具合の報知方法について図21を参照しながら説明する。図21は不具合の報知方法を説明するための説明図である。
図21に示すように、不具合を検出した場合、図柄表示装置31上の不具合表示領域DAにて、当該不具合の種類及び当該不具合を検出した回数が表示される。当該不具合表示領域DAは、不具合の種類及び当該不具合を検出した回数を表示させる領域であり、図柄表示装置31の隅に設定されている。ここで、図柄変動中において不具合の種類及び不具合を検出した回数が図柄表示装置31の表示面G一杯に表示されてしまうと、任意のタイミングで図柄表示装置31上の演出を確認することができない。その点、本構成によれば、上記不具合表示領域DAが図柄表示装置31の隅に設定されているため、パチンコ機10の動作確認試験を行う試験者は、任意のタイミングで図柄表示装置31上の演出を確認することが可能となる。
また、パチンコ機10の動作確認試験は長時間行われるため、さまざまな種類の不具合が複数回検出される可能性がある。本構成によれば、不具合を検出する度に当該不具合を検出した回数が加算されていく。したがって、どの不具合がどのくらい発生したのかをパチンコ機10の動作確認試験を行う試験者に解り易く報知することが可能となる。これにより、複数の不具合を一斉に検出することができるため、パチンコ機10の不具合を見逃すことなく検出することが可能となる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
本実施形態によれば、音声発光制御装置103にデバッグスイッチ160が設けられており、当該デバッグスイッチ160がON状態の場合に不具合を監視するための処理が行われ、当該デバッグスイッチ160がOFF状態の場合に確定ランプ37及び表示発光部44の発光制御処理が行われる。ここで、ホール出荷時において動作確認試験時に用いた基板を遊技時の基板に変更する構成とした場合、基板を変更する際に不具合が発生する恐れがある。その点、本構成によれば、デバッグスイッチ160の状態によって処理を相違させることができるため、動作確認試験時に用いた基板をそのまま遊技時の基板として使用することが可能となる。これにより、ホール出荷時に基板を変更する際に発生する恐れがある不具合の発生を抑制することが可能となる。
また、デバッグスイッチ160がON状態である状況において不具合が検出された場合、図柄表示装置31上にて不具合が検出された旨が表示される。したがって、パチンコ機10の動作確認試験を行う試験者に不具合が検出されたことを解りやすく報知することが可能となる。また、不具合の種類及び当該不具合を検出した回数が表示される不具合表示領域DAが図柄表示装置31の隅に設定されている。したがって、パチンコ機10の動作確認試験を行う試験者は、任意のタイミングで図柄表示装置31上の演出を確認することが可能となる。一方、デバッグスイッチ160がOFF状態である状況において不具合が検出された場合、図柄表示装置31上に不具合が検出された旨が表示されない。これにより、遊技中において不具合が検出されても遊技者にその旨が報知されないため、本パチンコ機10に対する不信感が募ることを阻止することが可能となる。
また、デバッグスイッチ160がON状態である場合は、発光制御処理が行われない構成となっており、当該デバッグスイッチ160がOFF状態である場合は、不具合対象監視処理が行われない構成となっている。これにより、発光制御処理と不具合対象監視処理の双方が行われる構成に比べて、音光側MPU112の処理負荷を軽減させることが可能となる。
また、表示側MPU122から送信される演出開始コマンドを参照し、当確画像が表示されたか否かを特定してから確定ランプ37の発光制御が行われる。これにより、図柄表示装置31上に当確画像が表示されていないにもかかわらず、上記確定ランプ37の発光制御が行われてしまうことを阻止することが可能となる。また、第1の不具合を監視対象とした場合、当確画像が表示されたか否かを特定し、種別コマンドを参照することで当該第1の不具合が発生したか否かが特定される。したがって、演出開始時前に表示側MPU122から送信される演出開始コマンドを用いて不具合が検出されたか否かを音光側MPU112に特定させることが可能となる。これにより、不具合の情報が格納されたコマンドを演出開始コマンドとは別に設定しなくてもすむ。
また、不具合を検出した場合、図柄表示装置31上の不具合表示領域DAにて不具合の種類及び当該不具合を検出した回数が表示されるだけでなく、フラッシュメモリ150に不具合を検出した日時や当該不具合を検出した際の演出パターンの情報が格納される。これにより、パチンコ機10の動作確認試験を行う試験者に不具合に関する詳細な情報を提供することが可能となる。
また、音光側RAM114に不具合の情報を格納する構成とすると、当該不具合の情報を格納するための容量を確保するために、当該音光側RAM114の容量を大きくする必要がある。その点、本実施形態によれば、フラッシュメモリ150に不具合の情報が格納される構成であるため、音光側RAM114の容量を大きくする必要がない。したがって、パチンコ機10を製造する際のコストを削減することが可能となる。
また、パチンコ機10がホールに出荷される際には、上記フラッシュメモリ150を接続するための端子がカバーによって塞がれた状態でホールに出荷される。ここで、上記フラッシュメモリ150を接続するための端子をそのままの状態でホールに出荷すると、フラッシュメモリ150が接続可能となってしまう。この場合、メーカー以外の人に不具合の情報が知られてしまう恐れがある。その点、本構成によれば、フラッシュメモリ150を接続するための端子がカバーによって塞がれた状態でホールに出荷されるため、メーカー以外の人に不具合の情報が知られてしまうことを阻止することが可能となる。
<第2の実施形態>
本実施形態では、フラッシュメモリ150が装着されたままホールに出荷される。そして、デバッグスイッチ160がOFF状態においても不具合対象監視処理が実行される。また、デバッグスイッチ160がOFF状態において不具合を検出した場合、図柄表示装置31上にて不具合を検出した旨が報知されない構成である。以下、当該構成について詳細に説明する。
<タイマ割込み処理>
音光側MPU112にて実行されるタイマ割込み処理について図22を参照しながら説明する。図22は第2の実施形態における音光側MPU112にて実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。
ステップS1201〜ステップS1210までの処理は、ステップS501〜ステップS510までの処理と同様である。ここで、名称は異なっているがステップS1209にて実行される出荷前における不具合対象監視処理は、ステップS510にて実行される不具合対象監視処理と同様である。ステップS1206にて否定判定をした場合(デバッグスイッチ160がOFF状態である場合)、ステップS1210にて発光制御処理が行われ、ステップS1211にて遊技時における不具合対象監視処理が行われる。当該遊技時における不具合対象監視処理について、図23を参照しながら説明する。図23は音光側MPU112にて実行される遊技時における不具合対象監視処理を示すフローチャートである。
ステップS1301〜ステップS1304までの処理は、ステップS1001〜ステップS1004までの処理と同様である。ステップS1304にて否定判定をした場合、ステップS1305にてフラッシュメモリ150に不具合対象データを送信する。上述したように、不具合対象データとは、不具合が発生した日時及び当該不具合が発生した場合の演出パターンの情報である。
遊技時における不具合対象監視処理では、不具合を検出した場合に音光側RAM114に設けられた異常報知フラグに「1」がセットされないため、表示側MPU122に異常報知コマンドが送信されない構成となっている。したがって、遊技時に不具合を検出したとしてもその旨が遊技者に報知されることはない。また、不具合を検出した場合、フラッシュメモリ150に不具合が発生した日時及び当該不具合が発生した場合の演出パターンの情報が格納される。これにより、ホール出荷後に再度パチンコ機10の動作確認試験を行う際に、検出された不具合について詳細に解析することが可能となる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
本実施形態によれば、フラッシュメモリ150が装着された状態でホールに出荷され、遊技時においても不具合対象監視処理が行われる。遊技時における不具合対象監視処理では、不具合を検出した場合に当該不具合に対応した異常報知フラグに「1」がセットされない。したがって、表示側MPU122へ当該不具合に対応した異常報知コマンドが送信されないため、図柄表示装置31上にて不具合を検出した旨が報知されない。これにより、不具合が検出されたことが遊技者に報知されることを阻止することが可能となる。また、不具合を検出した場合には、不具合の情報がフラッシュメモリ150に格納される。当該不具合の情報とは、不具合が発生した日時及び当該不具合が発生した場合の演出パターンの情報である。これにより、ホール出荷後に再度パチンコ機10の動作確認試験を行う際に、検出された不具合について詳細に解析することが可能となる。
<第3の実施形態>
本実施形態は、第2の実施形態を前提としており、デバッグスイッチ160がOFF状態において不具合を検出した場合、不具合通信装置200に不具合の情報が送信され、ホールコンピュータHCに異常を報知するための異常信号が送信される。以下、当該構成について詳細に説明する。
<パチンコ機10の電気的構成>
図24は、第3の実施形態における不具合対象に関する各種制御を行うための電気的構成を示すブロック図である。
本実施形態では、音光側MPU112の出力側に不具合通信装置200及びホールコンピュータHCが電気的に接続されている。上記不具合通信装置200は、メーカーに設置された通信装置に対して無線を用いて不具合の情報を送信する。これにより、不具合が検出された場合、迅速にメーカーに不具合の情報を報知することが可能となる。当該不具合の情報とは、不具合が発生した日時及び当該不具合が発生した場合における演出パターンの情報である。当該演出パターンの情報とは、表示継続時間の情報、遊技結果の情報、予告抽選処理の抽選結果の情報及びリーチ演出の抽選結果の情報のことである。したがって、不具合の詳細をメーカーに報知することが可能となる。
また、不具合が検出された場合、外部端子板190に設けられた異常用端子を介してホールコンピュータHCに異常信号が送信される。したがって、パチンコ機10において異常が発生したことを迅速にホール関係者に報知することが可能となる。これにより、異常が発生した状態で遊技が継続して行われることを阻止することが可能となる。また、ホールコンピュータHCには上記不具合の情報が送信されない。したがって、不具合の詳細についてホール関係者に知られる恐れはない。
<遊技時における不具合対象監視処理>
次に、音光側MPU112のタイマ割込み処理(図22)のステップS1211にて実行される遊技時における不具合対象監視処理について図25を参照して説明する。図25は第3の実施形態において音光側MPU112にて実行される遊技時における不具合対象監視処理を示すフローチャートである。
ステップS1401〜ステップS1404までの処理は、ステップS1301〜ステップS1304までの処理と同様である。ステップS1404にて否定判定した場合、ステップS1405にて外部端子板190に設けられた異常用端子を介して異常信号をホールコンピュータHCに送信する。これにより、パチンコ機10において異常が発生したことを迅速にホール関係者に報知することが可能となる。また、ホールコンピュータHCには上記不具合の情報が送信されない。したがって、不具合の詳細についてホール関係者に知られる恐れはない。
続くステップS1406にて、不具合通信装置200に不具合通信コマンドを送信する。当該不具合通信コマンドには、上述した不具合の情報が格納されている。上記不具合通信装置200に不具合通信コマンドが送信されることで、メーカーに設置された通信装置に不具合の情報が送信される。したがって、不具合の情報が検出された場合、迅速にメーカーに不具合の情報を報知することが可能となる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
本実施形態によれば、不具合を検出した場合、外部端子板190に設けられた異常用端子を介してホールコンピュータHCに異常信号が送信される。したがって、パチンコ機10において異常が発生したことを迅速にホール関係者に報知することが可能となる。これにより、不具合が発生した状態で遊技が継続して行われることを阻止することが可能となる。また、ホールコンピュータHCには上記不具合の情報が送信されない。したがって、不具合の詳細についてホール関係者に知られる恐れはない。また、不具合通信装置200に不具合の情報が格納された不具合通信コマンドが送信されることで、メーカーに設置された通信装置に不具合の情報が送信される。これにより、メーカーの信頼が低下する前に不具合の対処を行うことが可能となる。
<他の実施形態>
なお、上述した実施形態の記載内容に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能である。例えば以下のように変更してもよい。ちなみに、以下の別形態の構成を、上記実施形態の構成に対して、個別に適用してもよく、組合せて適用してもよい。
(1)第1〜第3の実施形態において、デバッグスイッチ160と、音光側MPU112とを結ぶ配線をショートさせてパチンコ機10をホールに出荷してもよい。ここで、デバッグスイッチ160がOFF状態のままホールに出荷されたとしても、例えば強い衝撃などで当該デバッグスイッチ160がON状態になってしまう可能性がある。その点、本構成によれば、デバッグスイッチ160と、音光側MPU112とを結ぶ配線がショートされた状態でホールに出荷される。したがって、ホールにおいて不具合の監視処理が行われてしまうことを確実に阻止することが可能となる。また、デバッグスイッチ160を設けず、音光側MPU112に不具合の監視を行わせるための信号を送信するための配線をショートさせてパチンコ機10をホールに出荷してもよい。これにより、デバッグスイッチ160を設ける構成に比べて、パチンコ機10に係るコストを削減することが可能となる。
(2)第1〜第3の実施形態において、デバッグスイッチ160が音光側MPU112と電気的に接続されている構成に限定されることはなく、例えばデバッグスイッチ160が主側MPU92と電気的に接続されている構成としてもよい。この場合、上記デバッグスイッチ160が主制御装置90において主制御基板91などを収容する基板ボックスに収容されている構成としてもよい。また、デバッグスイッチ160が専用のカバーによって封止されている構成としてもよい。この場合、当該カバーの開放の痕跡を残すための痕跡手段を付与する又はその開放の痕跡を残すための痕跡構造を設けてもよい。当該痕跡手段に関しては上述した通りである。また、当該構成においては、まず主側MPU92からデバッグスイッチ160がON状態、又はOFF状態のいずれであるかを示す情報が音光側MPU112に送信される。上記デバッグスイッチ160がON状態である場合、音光側MPU112にて不具合を監視するための処理(ステップS508〜ステップS510までの処理)が行われる。当該不具合とは、例えば上記第1の不具合(図柄表示装置31において大当たり結果に対応した表示が行われた場合に、今回の遊技回が外れ結果の遊技回である不具合)などである。また、当該構成に加え、主側MPU92においても不具合を監視するための処理が行われる構成としてもよい。当該不具合として、例えば特図表示部33において大当たり結果に対応した表示を行わせた場合に、今回の遊技回が外れ結果の遊技回である不具合などが挙げられる。特図表示部33において大当たり結果に対応した表示を行わせた場合に、今回の遊技回が大当たり結果に対応しているか否かの判定処理が主側MPU92にて行われ、外れ結果の遊技回である場合に今回の不具合に対応した異常報知コマンドが音光側MPU112に送信される。これにより、図柄表示装置31上にて今回検出した不具合の種類及び当該不具合を検出した回数が表示される。
(3)第1〜第3の実施形態において、不具合が検出された場合、遊技者に対して不具合が検出されたことが報知されない構成としたが、これに限定されることはなく、例えば不具合が検出された場合でも遊技者に対して不具合が検出されたことが報知される構成としてもよい。不具合を検出した旨を遊技者に報知することで、不具合が発生したパチンコ機10での遊技を中断させることが可能となる。
(4)第1〜第3の実施形態において、表示側MPU122は最終停止図柄の情報を音光側MPU112に送信する構成としてもよい。詳細には、上記表示側MPU122は音光側MPU112から送信された図柄停止コマンドを受信した場合、当確画像が表示されたか否かの情報の他に最終停止図柄の情報も設定されたコマンドを音光側MPU112に送信する。最終停止図柄の情報が設定されたコマンドを受信した音光側MPU112は、ステップS605の処理にて特定された停止図柄の種類と、上記最終停止図柄の情報とを比較することで、上記ステップS605の処理にて特定された停止図柄の種類と、最終停止図柄の種類とが同一であるか否か特定することが可能となる。
(5)第1〜第3の実施形態において、音光側MPU112に書き込み可能な不揮発性ROMを設ける構成としてもよい。当該不揮発性ROMに不具合の情報が格納されるものとする。当該不揮発性ROMには読み出し用端子が設けられており、当該読み出し用端子を介して不具合の情報を読み出すことが可能となる。また、本構成において、音声発光制御基板111などを有する基板ボックスには鍵が設けられており、当該鍵はメーカーの人しか開けることができない構成となっている。つまり、ホール関係者が上記不揮発性ROMから不具合の情報を読み出すことはできない。したがって、不具合の情報が遊技者だけではなく、ホール関係者にも報知されない。これにより、遊技者及びホール関係者のメーカーに対しての信頼が低下する前に、不具合に対しての対処を迅速に行うことが可能となる。また、フラッシュメモリ150を回収しなくてもホールにて不具合の情報を読み出すことが可能となる。したがって、当該フラッシュメモリ150を回収してから不具合の情報を確認する構成に比べて、迅速に不具合の情報を把握することが可能となる。また、メーカーの人だけが知ることのできる位置に上記不揮発性ROMが設けられている構成としてもよい。
(6)第1〜第3の実施形態において、デバッグスイッチ160が音声発光制御基板111などを収容する基板ボックスに収容されている構成としてもよい。また、当該基板ボックスの開放の痕跡を残すための痕跡手段を付与する又はその開放の痕跡を残すための痕跡構造を設けてもよい。当該痕跡手段としては、基板ボックスを構成する複数のケース体を分離不能に結合するとともにその分離に際して所定部位の破壊を要する結合部の構成や、引き剥がしに際して粘着層が接着対象に残ることで剥がされたことの痕跡を残す封印シールを複数のケース体間の境界を跨ぐようにして貼り付ける構成が考えられる。また、痕跡構造としては、基板ボックスを構成する複数のケース体間の境界に対して接着剤を塗布する構成が考えられる。
また、上記デバッグスイッチ160が専用のカバーによって封止されている構成としてもよい。この場合、当該カバーの開放の痕跡を残すための痕跡手段を付与する又はその開放の痕跡を残すための痕跡構造を設けてもよい。当該痕跡手段に関しては上述した通りである。
(7)第2の実施形態において、ホール出荷時にフラッシュメモリ150と、音声発光制御基板111とを結ぶ配線をショートさせる構成としてもよい。これにより、遊技時に不具合の情報が検出されたとしても、当該不具合の情報が上記フラッシュメモリ150に格納されることはない。したがって、メーカーの人以外に不具合の情報が知られてしまうことを阻止することが可能となる。
(8)第2の実施形態において、不具合の情報を図柄表示装置31上にて表示させるか否かを特定するために使用される不具合表示スイッチが音声発光制御装置103に設けられている構成としてもよい。また、本構成においてはフラッシュメモリ150に格納された不具合の情報を読み出して、図柄表示装置31上にて不具合の情報を表示させることができるものとする。上記不具合表示スイッチがOFF状態である場合は、フラッシュメモリ150に不具合の情報が格納されていく。上記不具合表示スイッチがON状態になることにより、フラッシュメモリ150に格納された不具合の情報が図柄表示装置31上にて表示される。これにより、図柄表示装置31上にて不具合の情報を確認することが可能となるため、フラッシュメモリ150を回収してから不具合の情報を確認する構成に比べて、迅速に不具合の情報を把握することが可能となる。
(9)第3の実施形態において、不具合を検出したタイミングで不具合通信装置200に不具合の情報が送信される構成に限定されることはなく、例えば音光側RAM114に不具合の情報を格納しておき、ある程度不具合の情報が蓄積された段階で不具合通信装置200に不具合の情報が送信される構成としてもよい。これにより、不具合通信装置200に外部出力する回数を減らすことが可能となり、音光側MPU112の処理負担を軽減させることが可能となる。
(10)第3の実施形態において、不具合を検出した場合、ホールコンピュータHCに不具合の情報が格納されたコマンドが送信される構成としてもよい。この場合、コマンド送信はシリアル通信で行われるものとする。具体的には、外部端子板190に複数の外部端子が設けられている。当該複数の外部端子には、シリアルでのコマンドデータ送信用の外部端子と、コマンドデータに含まれる各単位データ(例えば1ビット分のデータ)を識別するためのクロック信号用の外部端子とが少なくとも含まれている。複数の外部端子が設けられていることにより、不具合の情報が格納されたコマンドをホールコンピュータHCに送信することが可能となる。これにより、不具合を検出したタイミングで、ホール関係者に不具合の情報を把握させることが可能となる。なお、音光側MPU112とホールコンピュータHCとの間の通信方式はシリアル通信に限定されることはなくパラレル通信であってもよい。
(11)第3の実施形態において、不具合通信装置200が設けられておらず、不具合の情報が外部の通信装置へ送信されない構成としてもよい。また、この場合、ホールコンピュータHCに不具合の情報が送信される構成とする。
(12)上記各実施形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると普電役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも、本発明を適用できる。
また、弾球式でない遊技機、例えば、複数種の図柄が周方向に付された複数のリールを備え、メダルの投入及びスタートレバーの操作によりリールの回転を開始し、ストップスイッチが操作されるか所定時間が経過することでリールが停止した後に、表示窓から視認できる有効ライン上に特定図柄又は特定図柄の組合せが成立していた場合にはメダルの払い出し等といった特典を遊技者に付与するスロットマシンにも本発明を適用できる。
また、外枠に開閉可能に支持された遊技機本体に貯留部及び取込装置を備え、貯留部に貯留されている所定数の遊技球が取込装置により取り込まれた後にスタートレバーが操作されることによりリールの回転を開始する、パチンコ機とスロットマシンとが融合された遊技機にも、本発明を適用できる。
<上記実施形態から抽出される発明群について>
以下、上述した実施形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
<特徴A群>
特徴A1.遊技の進行を制御する進行制御手段(主側MPU92及び音光側MPU112)と、
当該進行制御手段により遊技の進行が制御される場合の制御内容として本来発生すべきではない内容として予め定められた不具合内容が発生したか否かを特定する特定処理(音光側MPU112における不具合の監視を行うための処理を実行する機能)を実行するために必要な特定情報(音光側MPU112におけるステップS510の処理を実行するプログラム)を予め記憶する特定記憶手段(音光側ROM113)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴A1によれば、特定記憶手段に本来発生すべきではない内容として予め定められた不具合内容が発生したか否かを特定する特定処理を実行するために必要な特定情報が予め記憶されている。したがって、本来発生すべきではない不具合を検出することが可能となり、当該不具合に対する対処を迅速に行うことが可能となる。また、特定記憶手段に特定情報が記憶されたまま出荷される。したがって、出荷前にて行われる遊技機の動作確認試験時において使用した構成をそのまま備えた状態で遊技ホールにて遊技に利用されることとなる。これにより、動作確認試験後において新たな不具合が発生することを阻止することが可能となる。
特徴A2.前記特定処理の実行が不可な状態である又は前記特定処理の実行を不可とすることが可能な構成であることを特徴とする特徴A1に記載の遊技機。
出荷前における遊技機の動作確認試験においては特定処理の実行が必要であるが、出荷後においては遊技が行われるため特定処理の実行は必要ない。特徴A2によれば、特定処理の実行が不可な状態を設定することが可能となるため、出荷後において特定処理の実行が行われることを阻止することが可能となる。
特徴A3.前記不具合内容が発生したことが前記特定処理により特定された場合に報知が実行されるようにするために必要な報知情報(音光側MPU112におけるステップS509の処理を実行するプログラム)が予め記憶された構成であり、
前記不具合内容が発生したことに対応する報知の実行が不可な状態である又は前記不具合内容が発生したことに対応する報知の実行を不可とすることが可能な構成であることを特徴とする特徴A1又はA2に記載の遊技機。
出荷前における遊技機の動作確認試験においては不具合が発生したことを動作確認試験を行う試験者に報知させたいが、出荷後においては不具合が発生したことを遊技者に報知したくない。特徴A3によれば、不具合内容が発生したことに対応する報知の実行が不可な状態を設定することが可能となるため、出荷後において不具合が発生したことが遊技者に報知されることを阻止することが可能となる。
特徴A4.前記不具合内容が発生したことに対応する報知が実行されない状況であっても前記特定処理が実行されることを特徴とする特徴A3に記載の遊技機。
特徴A4によれば、不具合内容が発生した場合に当該不具合内容が発生したことに対応する報知が行われないようにしながら、不具合内容が発生したか否かを特定する特定処理が行われる。したがって、不具合が発生したことを遊技者に報知しないようにしながら、不具合の発生を特定することが可能となる。
特徴A5.前記不具合内容が発生したことが前記特定処理により特定された場合に発生対応情報(不具合を検出した日時及び当該不具合を検出した際の演出パターン)を所定記憶手段(フラッシュメモリ150)に記憶させるために必要な情報(第1の実施形態では音光側MPU112におけるステップS1006及びステップS1104の処理を実行するプログラム、第2の実施形態では音光側MPU112におけるステップS1305の処理を実行するプログラム)が予め記憶された構成であることを特徴とする特徴A1乃至A4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A5によれば、不具合内容が発生したことが特定処理により特定された場合、発生対応情報が所定記憶手段に記憶される。したがって、不具合内容の詳細な情報を提供することが可能となる。これにより、不具合内容に関して詳細な解析を行わせることが可能となる。
特徴A6.前記所定記憶手段は、遊技の進行を制御するために前記進行制御手段により利用される記憶手段とは別の記憶手段であることを特徴とする特徴A5に記載の遊技機。
特徴A6によれば、発生対応情報が遊技の進行を制御するために進行制御手段により利用される記憶手段とは別の記憶手段に記憶される。したがって、遊技の進行を制御するために進行制御手段により利用される記憶手段に発生対応情報を格納する必要がないため、遊技の進行を制御するために進行制御手段により利用される記憶手段の容量を大きくしなくてもすむ。これにより、遊技機を製造する際のコストを削減することが可能となる。
特徴A7.前記進行制御手段は、
実行状態である場合には前記特定処理が実行されるようにし、非実行状態である場合には前記特定処理及び前記不具合内容が発生したことに対応する特別処理(第1の実施形態では音光側MPU112におけるステップS509、ステップS1005、ステップS1006、ステップS1103及びステップS1104の処理を実行する機能、第2の実施形態では音光側MPU112におけるステップ1208及びステップS1305の処理を実行する機能、第3の実施形態では音光側MPU112におけるステップS1405及びステップS1406の処理を実行する機能)のうち少なくとも一方が実行されないようにする手段(第1の実施形態では音光側MPU112におけるステップS506の処理を実行する機能、第2及び第3の実施形態では音光側MPU112におけるステップS1206の処理を実行する機能)と、
前記実行状態である場合、所定の制御を実行するための所定処理(音光側MPU112における発光制御処理を実行する機能)が実行されないようにする一方、前記非実行状態である場合、前記所定処理が実行されるようにする手段(第1の実施形態では音光側MPU112におけるステップS507の処理を実行する機能、第2及び第3の実施形態では音光側MPU112におけるステップS1210の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A7によれば、所定処理と特定処理の双方が行われる構成に比べて、進行制御手段の処理負荷を軽減させることが可能となる。
特徴A8.前記進行制御手段において遊技の進行を制御するために利用される情報を利用して前記特定処理が実行されることを特徴とする特徴A1乃至A7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A8によれば、進行制御手段において遊技の進行を制御するために利用される情報を利用して特定処理を実行することが可能となる。
特徴A9.前記進行制御手段は、処理対応情報が設定されている場合にそれに対応する処理を実行する対応処理実行手段(音光側MPU112におけるステップS905の処理を実行する機能)を備え、
前記特定処理では、前記処理対応情報が設定されているべき状況ではない場合に当該処理対応情報が設定されている場合に前記不具合内容が発生したと特定することを特徴とする特徴A8に記載の遊技機。
特徴A9によれば、処理対応情報が設定されているべき状況ではない場合において、処理対応情報が設定されている場合にそれを不具合として特定することが可能となる。また、処理対応手段は遊技の進行を制御する際に利用される。したがって、遊技の進行を制御する際に利用される情報を利用して不具合を特定することが可能となる。
特徴A10.前記不具合内容が発生したことが前記特定処理により特定された場合に情報を送信する送信手段(第1の実施形態では音光側MPU112におけるステップS1006及びステップS1104の処理を実行する機能、第2の実施形態では音光側MPU112におけるステップS1305の処理を実行する機能、第3の実施形態では音光側MPU112におけるステップS1405及びステップS1406の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A9のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A10によれば、特定処理において不具合内容が発生したことが特定されたタイミングで情報が送信される。したがって、不具合内容が発生したことを迅速に報知することが可能となる。これにより、不具合内容に対する対処を迅速に行わせることが可能となる。
特徴A11.前記送信手段は、前記不具合内容が発生したことが前記特定処理により特定された場合にその不具合内容を特定不可としながら不具合が発生したことに対応する情報を送信することを特徴とする特徴A10に記載の遊技機。
特徴A11によれば、不具合内容を特定不可としながら不具合が発生したことに対応する情報だけが送信される。したがって、不具合内容が知られたくない状況において、不具合内容が知られてしまうことを阻止することが可能となる。また、不具合内容が知られたくない状況においても不具合が発生したことに対応する情報は送信される。したがって、如何なる状況においても不具合が発生したことを報知することが可能となる。これにより、不具合の対処を迅速に行うことが可能となる。
特徴A12.前記送信手段は、
前記不具合内容が発生したことが前記特定処理により特定された場合に当該不具合内容を特定可能とする情報を送信する手段(音光側MPU112におけるステップS1406の処理を実行する機能)と、
前記不具合内容が発生したことが前記特定処理により特定された場合に当該不具合内容を特定不可な情報を送信する手段(音光側MPU112におけるステップS1405の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴A10又はA11に記載の遊技機。
特徴A12によれば、不具合内容を報知させるべきものに対しては、不具合内容を特定可能とする情報が送信され、不具合内容を報知させたくないものに対しては、不具合内容を特定不可な情報が送信される。したがって、不具合内容を知りたいものに対して不具合内容を報知することを可能としながら、不具合内容を知られたくないものに対して不具合内容が報知されることを阻止することが可能となる。
特徴A13.前記特定処理の実行が可能な実行状態と前記特定処理の実行が不可な非実行状態との間で切り換える手段(デバッグスイッチ160)を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A12のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A13によれば、特定処理の実行が可能な実行状態から特定処理の実行が不可な非実行状態へ切り換えることが可能となる。したがって、出荷前にて行われる遊技機の動作確認試験において使用した構成のまま遊技ホールに遊技機を出荷させることが可能となる。これにより、動作確認試験時に使用した構成を出荷段階において変更する際に発生する恐れがある不具合の発生を阻止することが可能となる。
上記特徴A群の各特徴によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機の一種として、パチンコ機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機では、所定の抽選条件が成立したことに基づいて内部抽選が行われ、当該内部抽選の結果に応じて遊技者に特典が付与される構成が知られている。また、当該内部抽選の結果を遊技者に予測させたり、認識させたりするための演出が行われる構成が一般的である。
パチンコ機について具体的には、例えば遊技領域に設けられた始動入球部に遊技球が入球したことを契機として、当り遊技状態等の所定遊技状態に移行させるか否かの抽選が、遊技の主要な制御を司る主基板を備えた主制御装置にて実行される。また、例えば遊技領域に設けられた表示装置では、上記抽選が行われたことに基づいて絵柄の変動表示が開始され、当該変動表示の最終的な停止表示に際して上記抽選結果に応じた停止結果が表示されるという1遊技回分の表示演出が実行される。また、抽選結果がいわゆる当り遊技状態への移行当選である場合には、1遊技回分の表示演出が実行された後などにおいて、例えば遊技領域に設けられた可変入球装置の開閉が実行され、可変入球装置への入球数に応じた遊技球の払出が実行される。
スロットマシンについて具体的には、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、遊技機の設計段階において予期していなかった不具合が発生する可能性があり、当該不具合に対して好適に対応することが可能な構成が求められており、この点について未だ改良の余地がある。
以下に、以上の各特徴を適用し得る又は各特徴に適用される遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路と、遊技領域内に配置された各遊技部品とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の絵柄を可変表示させる絵柄表示装置を備え、始動操作手段の操作に起因して前記複数の絵柄の可変表示が開始され、停止操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより前記複数の絵柄の可変表示が停止され、その停止後の絵柄に応じて遊技者に特典を付与する遊技機。
92…主側MPU、112…音光側MPU、113…音光側ROM、150…フラッシュメモリ、160…デバッグスイッチ。

Claims (10)

  1. 遊技の進行を制御する進行制御手段と、
    当該進行制御手段により遊技の進行が制御される場合の制御内容として本来発生すべきではない内容として予め定められた不具合内容が発生したか否かを特定する特定処理を実行するために必要な特定情報を予め記憶する特定記憶手段と、
    を備えていることを特徴とする遊技機。
  2. 前記特定処理の実行が不可な状態である又は前記特定処理の実行を不可とすることが可能な構成であることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記不具合内容が発生したことが前記特定処理により特定された場合に報知が実行されるようにするために必要な報知情報が予め記憶された構成であり、
    前記不具合内容が発生したことに対応する報知の実行が不可な状態である又は前記不具合内容が発生したことに対応する報知の実行を不可とすることが可能な構成であることを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
  4. 前記不具合内容が発生したことに対応する報知が実行されない状況であっても前記特定処理が実行されることを特徴とする請求項3に記載の遊技機。
  5. 前記不具合内容が発生したことが前記特定処理により特定された場合に発生対応情報を所定記憶手段に記憶させるために必要な情報が予め記憶された構成であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1に記載の遊技機。
  6. 前記所定記憶手段は、遊技の進行を制御するために前記進行制御手段により利用される記憶手段とは別の記憶手段であることを特徴とする請求項5に記載の遊技機。
  7. 前記進行制御手段は、
    実行状態である場合には前記特定処理が実行されるようにし、非実行状態である場合には前記特定処理及び前記不具合内容が発生したことに対応する特別処理のうち少なくとも一方が実行されないようにする手段と、
    前記実行状態である場合、所定の制御を実行するための所定処理が実行されないようにする一方、前記非実行状態である場合、前記所定処理が実行されるようにする手段と、
    を備えていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1に記載の遊技機。
  8. 前記進行制御手段において遊技の進行を制御するために利用される情報を利用して前記特定処理が実行されることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1に記載の遊技機。
  9. 前記不具合内容が発生したことが前記特定処理により特定された場合に情報を送信する送信手段を備えていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1に記載の遊技機。
  10. 前記送信手段は、前記不具合内容が発生したことが前記特定処理により特定された場合にその不具合内容を特定不可としながら不具合が発生したことに対応する情報を送信することを特徴とする請求項9に記載の遊技機。
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