JP2016102361A - 外装材の施工構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】外装材の取り付け強度を向上させることができる外装材の施工構造を提供する。
【解決手段】建物の外面側に略等間隔で設けられる複数の縦支持体520と、2以上の縦支持体520にわたって配置される複数の外装材111と、水平方向で近接する2つの外装材111間に介在して縦支持体520に設けられる目地材4と、外装材111を縦支持体520に保持する留め具6とを備える。留め具6は上向き片62と下向き片63と固定板60と固定孔66とを有し、外装材111と略同一長さに形成される。外装材111の下端はその下方に配置された留め具6の上向き片62に係止される。外装材111の上端はその上方に配置された留め具6の下向き片63に係止される。固定孔66は下向き片63に対応する位置において固定板60に設けられる。留め具6は固定孔66を介して縦支持体520に固定される。
【選択図】図1

Description

本発明は、外装材の施工構造に関し、詳しくは、外壁材等の外装材を建物の壁下地に施工する構造に関する。
従来、建物の外壁として、複数枚の外壁材を縦横に並べて形成されたものが提案されている。この場合、外壁材はその端部が釘打ちにより柱に固定されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平8−93086号公報
しかし、上記従来例では、外壁材が端部のみの固定で柱に取り付けられているため、外壁材の中央付近が支持されにくくなり、外壁材の取り付け強度が低くなるという場合があった。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、外装材の取り付け強度を向上させることができる外装材の施工構造を提供することを目的とするものである。
本発明に係る外装材の施工構造は、建物の外面側に略等間隔で設けられる複数の縦支持体と、2以上の前記縦支持体にわたって配置される複数の外装材と、水平方向で近接する2つの外装材間に介在して前記縦支持体に設けられる目地材と、前記外装材を前記縦支持体に保持する留め具とを備え、
前記留め具は上向き片と下向き片と固定板と固定孔とを有し、前記外装材と略同一長さに形成され、
前記外装材の下端はその下方に配置された留め具の前記上向き片に係止され、前記外装材の上端はその上方に配置された留め具の前記下向き片に係止され、
前記固定孔は前記下向き片に対応する位置において前記固定板に設けられ、前記留め具は前記固定孔を介して前記縦支持体に固定されることを特徴とする。
本発明では、留め具が外装材と略同一長さに形成されているため、外装材が留め具で略全長にわたって保持することができ、外装材の取り付け強度を向上させることができる。また本発明では、固定孔が下向き片に対応する位置において固定板に設けられているため、留め具が固定孔を介して縦支持体に固定されるときに、下向き片が邪魔になりにくく、留め具が取り付けやすい。
本発明の実施の形態の一例を示す分解斜視図である。 外壁材の一例を示す斜視図である。 目地材の一例を示す一部の斜視図である。 図4Aは留め具6の一例を示す一部の正面図、図4Bは留め具6の一例を示す一部の底面図、図4Cは留め具6の一例を示す側面図である。 外装材を留め具に取り付けた状態を示す断面図である。 外装材を留め具に取り付けた状態を示す断面図である。 外装材を留め具に取り付けた状態を示す断面図である。 留め具の他例を示す正面図である。 外装材を留め具に取り付けた状態を示す断面図である。 外装材を留め具に取り付けた状態を示す断面図である。 外装材を留め具に取り付けた状態を示す断面図である。 外装材を固定具で固定した状態を示す断面図である。 外装材を留め具に取り付けた状態を示す断面図である。 外装材を留め具に取り付けた状態を示す断面図である。 外装材を留め具に取り付けた状態を示す断面図である。
以下、本発明を実施するための形態を説明する。
図1には一実施の形態が示されている。この外装材の施工構造では外装材111として外壁材1が用いられており、外壁材1、目地材4、留め具(係止具)6、縦支持体(縦長部材)520などを備えて形成されている。
外壁材1はいわゆるサイディング材であって、セメントを含有する成形材料の硬化物である窯業系サイディング材を例示することができる。また外壁材1は金属系サイディング材や樹脂系サイディング材などであってもよい。外壁材1の表面にはレンガ調、木目調、石調などの凹凸模様や、印刷や塗装などによる化粧が施されている。図2のように、外壁材1は、例えば、矩形平板状に形成されている。外壁材1の上端には受け部11が設けられている。受け部11の厚みは外壁材1の中央部の厚みよりも薄く形成されている。受け部11は外壁材1の厚み方向の裏面側に偏って形成されている。受け部11は外壁材1の横方向の全長にわたって設けられている。また、外壁材1の下端には重ね部15が形成されている。重ね部15の厚みは外壁材1の中央部の厚みよりも薄く形成されている。重ね部15は外壁材1の厚み方向の表面側に偏って形成されている。重ね部15は外壁材1の横方向の全長にわたって設けられている。重ね部15の後側において、外壁材1の下端には突起部13が設けられている。突起部13の下端面は重ね部15の下端面よりも上に位置している。突起部13は外壁材1の横方向の全長にわたって設けられている。外壁材1の端面2は外壁材1の側端面(横方向の端面)である。この端面2は外壁材1の縦方向の全長にわたって平坦面に形成されている。
目地材4は、水平方向(横方向)で隣り合って近接する外壁材1の端面2の間に介在して設けられる。すなわち、水平方向で隣り合って近接する外壁材1の端面2の間には目地3が形成され、この目地3に目地材4が設けられる。目地材4は金属製であって、例えば、金属板を折り曲げ加工することにより形成される。目地材4は耐食性が高いことが好ましく、例えば、ガルバリウム鋼板(登録商標)、アルミニウム材、フッ素樹脂系塗装鋼板などで形成される。目地材4は縦方向に長尺に形成され、目地材4の縦方向の寸法は、目地3の縦方向の寸法と同等あるいは目地3の縦方向の寸法よりも長いことが好ましい。尚、目地3は一つの外壁材1の縦方向の略全長にわたって形成される。目地材4の厚み(板厚)は0.3〜2mmにするのが好ましいが、これに限定されるものではない。
図3のように、目地材4は閉塞部40と支持部41と固定部42とを備えている。閉塞部40は目地3の開口30を塞ぐものである。従って、閉塞部40の幅寸法(横方向の寸法)は目地3の幅寸法と同じかやや大きく形成されている。尚、目地3の幅寸法(対向する端面2の間の寸法)は3〜15mmにすることができるが、これに限定されるものではない。閉塞部40は目地材4の全長にわたって形成されている。支持部41は閉塞部40の横方向の端部に設けられている。支持部41は閉塞部40の後方(裏面側)に突出して形成されている。支持部41は目地材4の全長にわたって形成されている。支持部41は閉塞部40の横方向の両方の端部に一つずつ設けられている。二つの支持部41は対向して形成されている。各支持部41の外面は接触部43として形成されている。各支持部41と閉塞部40の間の角(劣角)は鋭角に形成されている。支持部41と閉塞部40の間の角度θ1、θ2は60〜85°であることが好ましい。角度θ1、θ2が60°未満であると、閉塞部40が支持部41で支持されにくくなって、目地材4が変形しやすくなる。また、閉塞部40の幅が広くなりすぎる。角度θ1、θ2が85°よりも大きくなると、支持部41が外壁材1の端面2に面で接触しやすくなって、目地材4が外壁材1の端縁14(表面側端縁12)に線接触しにくくなる。角度θ1、θ2は同じであっても良いし、異なっていても良い。固定部42は支持部41の後端(閉塞部40と接続されていない方の端部)に設けられている。固定部42は各支持部41に一つずつ形成されている。固定部42は目地材4の全長にわたって形成されている。固定部42の先端(支持部41と接続されていない方の端部)は閉塞部40よりも外側(側方)に突出している。固定部42は閉塞部40と平行となるように形成されている。
留め具6はステンレススチールなどの金属製であって、水平方向に長尺に形成されている。留め具6の長尺方向の長さは外壁材1の水平方向の長さと略同一に形成されている。図4A、図4B、図4Cのように、留め具6は、固定板60、載置片61,複数の上向き片62、複数の下向き片63、当接部64を備えて形成されている。固定板60は横長で平板状に形成され、厚み方向に貫通する複数の固定孔66が設けられている。載置片61は、固定板60の下端から前方に水平に突出する突出片67と、突出片67の先端から上方に向いて突出する支持片68と、支持片68の先端から前方に水平に突出する取付片69とを備えて形成されている。載置片61は留め具6の横方向の略全長にわたって設けられている。上向き片62は載置片61の取付片69に前方斜め上方に突出して形成されている。下向き片63は載置片61の取付片69に垂直下方に突出して形成されている。上向き片62と下向き片63は横方向に交互に並べて形成されている。上向き片62と下向き片63は取付片69に切り起こしにより形成されていても良い。当接部64は、固定板60の上端に前方へ突出して設けられている。当接部64の前面は固定板60の前面より前方に位置している。また当接部64の前面は上向き片62や下向き片63よりは後方に位置している。
固定孔66は下向き片63に対応する位置において固定板60に設けられている。すなわち、固定孔66は、留め具6を正面視した場合に、下向き片63の上方の位置において固定板60に設けられている。図4Aの留め具6では、二つの固定孔66が下向き片63の上方の位置で横方向に並んで固定板60に設けられている。また、水平方向で隣り合う下向き片63と上向き片62とは隙間70を設けて配置されており、留め具6を正面視した場合の隙間70に対応する位置において水抜き孔71が設けられている。水抜き孔71は、固定板60と突出片67との境界部分の貫通することにより形成されている。 外壁材1は壁下地5に留め具6により取り付けられている。壁下地5は防水壁51と支持体52とを備えて形成されている。防水壁51は建物の外面を構成するものであって、コンクリートあるいは多数のレンガやブロックや石材を積み上げて形成されている。防水壁51は防水性能が高く、表面(屋外側の面)から裏面(屋内側の面)まで雨水がほとんど通過しないように形成されている。支持体52は防水壁51の表面側(屋外側)に設けられている。従って、支持体52は建物の外面側に設けられている。支持体52は、例えば、複数の縦支持体520と複数の固定支持体521と複数の横支持体522とを備える。縦支持体520は縦方向(鉛直方向)に長く形成されている。横支持体522は横方向(水平方向)に長く形成されている。固定支持体521の一端は横支持体522の背面に突出して設けられている。固定支持体521の他端部は防水壁51に固定されており、これにより、横支持体522は防水壁51に固定されている。縦支持体520は横支持体522の表面に取り付けられている。防水壁51には複数の縦支持体520が水平方向に略等間隔に並んで設けられている。横支持体522は複数の縦支持体520に架け渡して設けられている。また横支持体522は防水壁51と縦支持体520との間に設けられている。水平方向に並んだ複数の縦支持体520は横支持体522で連結されており、これにより、支持体52の剛性を高めることができる。縦支持体520や固定支持体521や横支持体522はスチールなどの金属製であって、例えば、円管、角管、L型鋼、C型鋼、H型鋼、T型鋼、Z型鋼などが挙げられる。図1のように、縦支持体520は断面略ハット状に形成されていてもよい。
図5のように、目地材4は縦支持体520の表面に取り付けられている。この場合、目地材4の固定部42が縦支持体520にビス、リベット等の固定具で固定されたり、溶接等で固定されたりする。目地材4は縦支持体520の縦方向に沿って長く配置されている。目地材4は、留め具6の側端部及び外壁材1の側端部が位置する縦支持体520に設けられ、その他の縦支持体520には設けられていない。また留め具6は、目地材4が取り付けられた後に、縦支持体520に取り付けられる。長尺の留め具6は複数の縦支持体520に架け渡して取り付けられる。目地材4が設けられている縦支持体520には、二つの留め具6が目地材4を挟むように横方向に並べて取り付けられる。この場合、留め具6の目地材4側の側端部は固定部42の表面に配置される。目地材4が設けられていない縦支持体520には、留め具6は、固定孔66を設けた位置において固定板60の裏面が縦支持体520の表面に接触するようにして取り付けられる。
留め具6は縦支持体520に固定される。この場合、ビス、リベット等の固定具77が縦支持体520に固定孔66を介してねじ込んだり打ち込んだりされる。留め具6を正面視した場合に、二つの固定孔66が、一つの下向き片63の上方に位置において、水平方向に並んで設けられている。この二つの固定孔66はその後方(防水壁51側)に位置する縦支持体520に収まる範囲内で水平方向に設けられている。すなわち、横方向に並ぶ二つの固定孔66の間隔はその後方に位置する縦支持体520の幅寸法よりも小さくなっている。従って、留め具6は一つの縦支持体520に対して二つの固定孔66で固定される。一つの留め具6は、水平方向に並ぶ複数(例えば、4〜10個)の縦支持体520に架け渡して設けられる。また複数の留め具6が縦方向にも並べて取り付けられる。縦方向に並ぶ留め具6の間隔は外壁材1の高さ寸法とほぼ同じである。
そして、図5及び図6のように、複数枚の外壁材1が留め具6により縦支持体520に留付けられることによって外壁が形成される。この場合、留め具6の下側に配置される外壁材1はその受け部11が留め具6の下向き片63に係止される(引っ掛けられる)。また留め具6の上側に配置される外壁材1はその突起部13が留め具6の載置片61に載置され、突起部13が留め具6の上向き片62に係止される(引っ掛けられる)。また、上の外壁材1の重ね部15が下の外壁材1の受け部11の表面側(前面側)に配置される。また、外壁材1の下部の裏面が留め具6の当接部64の前面に接触する。このようにして複数枚の外壁材1が縦方向に並んで取り付けられる。
複数枚の外壁材1が横方向に並べて取り付けられる場合、横方向で隣り合う外壁材1は端面(側端面)2同士が対向して配置される。対向する端面2の間は目地(縦目地)3として形成される。この目地3には目地材4の閉塞部40と支持部41とが配置されている。閉塞部40は目地3の開口30から目地3の外側に突出して配置されている。閉塞部40は目地3から約2mm突出している。そして、目地材4の接触部43である支持部41の外面と外壁材1の端縁14とが略線接触している。図1のものでは、目地材4の支持部41の外面(接触部43)と外壁材1の表面側端縁12(目地3の開口縁部であって、外壁材1の表面側の角部)とが略線接触している。ここで、略線接触とは、正確に線状に接触している場合だけでなく、不連続に接触していても良い。すなわち、略線接触とは、支持部41の外面と外壁材1の端縁14とが面状に接触していない状態をいう。目地材4の接触部43と外壁材1の表面側端縁12は、目地3の長手方向(縦方向)に沿って目地3の全長にわたって略線接触している。二つの接触部43のうち、一方の接触部43は、横方向で隣り合う外壁材1のうちの一方の外壁材1の表面側端縁12に略線接触する。他方の接触部43は、横方向で隣り合う外壁材1のうちの他方の外壁材1の表面側端縁12に略線接触する。
上記のようにして、外壁材1は留め具6で壁下地5に取り付けられるが、さらに、外壁材1は固定具72により縦支持体520に固定されていても良い。この場合、固定具72としてはビスや釘などが用いられる。また、固定具72を設ける箇所には、縦支持体520と外壁材1の裏面との間にスペーサ78が設けられている。固定具72は外壁材1の側端部を除く位置で外壁材1の表面から外壁材1とスペーサ78を厚み方向に貫通して設けられる。そして、外壁材1の裏面側に位置する縦支持体520に固定具72を到達させて結合することにより、外壁材1が固定具72により縦支持体520に固定される。このように外壁材1は、留め具6に加えて、固定具72により縦支持体520に固定されるため、留め具6のみで取り付けられた外壁材1に比べて、外壁材1の取り付け強度が向上する。特に、ビルの高層などの強風に曝される外壁材1は留め具6と固定具72の両方で縦支持体520に取り付けられるのが好ましい。
外壁材1の施工構造は建物の高さによって変更するのが好ましい。外壁材1に加わる風圧が建物の高さによって変わるためである。
図7は、建物の低位置から中位置(地上から約15mまでの間)における外壁材1の施工構造を示している。建物の低位置から中位置では、外壁材1に加わる風圧が比較的小さいため、外壁材1は短尺の留め具8で取り付けることが可能である。図8は短尺の留め具8を示している。短尺の留め具8は上記の長尺の留め具6よりも横方向の寸法が小さい。留め具8はステンレススチールなどの金属製であって、固定板80、載置片81,上向き片82、下向き片83、当接部84を備えてされている。固定板80は平板状に形成され、厚み方向に貫通する固定孔86が設けられている。載置片81は固定板80の縦方向の中央部に前方に水平に突出して形成されている。上向き片82は載置片81の先端から上方に突出して形成されている。上向き片82は留め具8の横方向の略全長にわたって設けられている。下向き片83は載置片81の先端から下方に突出して形成されている。下向き片83は留め具8の横方向に並んで二つ設けられている。当接部84は固定板80の両方の側端部に設けられている。当接部84の前面は固定板80の前面より前方に位置している。また当接部84の前面は上向き片82や下向き片83よりは後方に位置している。
留め具8は、目地材4が取り付けられた後に、縦支持体520に取り付けられる。取り付け板523がある場合、留め具8は、図9のように、取り付け板523を介して縦支持体520に取り付けられる。目地材4が設けられている縦支持体520には、二つの留め具8が目地材4を挟むように横方向に並べて取り付けられる。この場合、留め具8の目地材4側の側端部は固定部42の表面に配置される。目地材4が設けられていない縦支持体520には、留め具8は、固定孔86を設けた位置において固定板80の裏面が縦支持体520の表面に接触するようにして取り付けられる。留め具8は縦支持体520に固定される。この場合、ビス、リベット等の固定具が縦支持体520に固定孔86を介してねじ込んだり打ち込んだりされる。複数の留め具8が水平方向に並んで取り付けられる。また複数の留め具6が縦方向にも並べて取り付けられる。縦方向に並ぶ留め具6の間隔は外壁材1の高さ寸法とほぼ同じである。
そして、複数枚の外壁材1が留め具8により縦支持体520に留付けられることによって外壁が形成される。この場合、図9のように、留め具8の下側に配置される外壁材1はその受け部11が留め具8の下向き片83に係止される(引っ掛けられる)。また留め具8の上側に配置される外壁材1はその突起部13が留め具8の載置片81に載置され、突起部13が留め具8の上向き片82に係止される(引っ掛けられる)。また、上の外壁材1の重ね部15が下の外壁材1の受け部11の表面側(前面側)に配置される。また、外壁材1の下部の裏面が留め具8の当接部84の前面に接触する。このようにして複数枚の外壁材1が縦方向に並んで取り付けられる。
図10のように、複数枚の外壁材1が横方向に並べて取り付けられる場合、横方向で隣り合う外壁材1は端面(側端面)2同士が対向して配置される。対向する端面2の間は目地(縦目地)3として形成される。この目地3には目地材4の閉塞部40と支持部41とが配置されている。閉塞部40は目地3の開口30から目地3の外側に突出して配置されている。閉塞部40は目地3から約2mm突出している。そして、目地材4の接触部43である支持部41の外面と外壁材1の端縁14とが略線接触している。図10のものでは、目地材4の支持部41の外面(接触部43)と外壁材1の表面側端縁12(目地3の開口縁部であって、外壁材1の表面側の角部)とが略線接触している。目地材4の接触部43と外壁材1の表面側端縁12は、目地3の長手方向(縦方向)に沿って目地3の全長にわたって略線接触している。二つの接触部43のうち、一方の接触部43は、横方向で隣り合う外壁材1のうちの一方の外壁材1の表面側端縁12に略線接触する。他方の接触部43は、横方向で隣り合う外壁材1のうちの他方の外壁材1の表面側端縁12に略線接触する。
図11は、建物の中位置から高位置(地上から約13m以上の高さ)における外壁材1の施工構造を示している。建物の中位置から高位置では、外壁材1に加わる風圧が低位置よりも大きいため、外壁材1は図7に示すような短尺の留め具8による固定に加えて、固定具72で固定されることが好ましい。この場合、図12のように、外壁材1の縦方向のほぼ中間位置において、スペーサ78が外壁材1と縦支持体520との間に設けられ、ビスなどの固定具72が外壁材1の表面から外壁材1とスペーサ78を厚み方向に貫通して縦支持体520までねじ込まれる。外壁材1の縦方向のほぼ中間位置は、スペーサ78により支持され、固定具72により縦支持体520に固定される。これにより、外壁材1は縦支持体520に強固に取り付けられる。
図13は、建物の中位置から高位置(地上から約13m以上の高さ)における外壁材1の施工構造を示している。この場合、図11のように、短尺の留め具8と固定具72により外壁材1が固定される代わりに、長尺の留め具6で外壁材1が固定されている。図14には、長尺の留め具6による外壁材1の施工構造が示されているが、この構造は図6と同様である。
図15は、建物の高位置(地上から約30m以上の高さ)における外壁材1の施工構造を示している。建物の高位置では、外壁材1に加わる風圧が中位置よりも大きいため、外壁材1は図14に示すような長尺の留め具6による固定に加えて、固定具72で固定されることが好ましい。この場合、図12のように、外壁材1の縦方向のほぼ中間位置において、スペーサ78が外壁材1と縦支持体520との間に設けられ、ビスなどの固定具72が外壁材1の表面から外壁材1とスペーサ78を厚み方向に貫通して縦支持体520までねじ込まれる。これにより、外壁材1は縦支持体520にさらに強固に取り付けられる。
なお、外壁材1の施工構造は建物の高さによって変更する以外に、建物が施工される地域によっても変更する場合がある。外壁材1に加わる風圧が地域によっても変わるためである。
そして、上記のような本実施の形態の外装材の施工構造は以下のような特徴を有する。
本実施の形態の外装材の施工構造は、建物の外面側に略等間隔で設けられる複数の縦支持体520と、2以上の縦支持体520にわたって配置される複数の外装材111と、水平方向で近接する2つの外装材111間に介在して縦支持体520に設けられる目地材4と、外装材111を縦支持体520に保持する留め具6とを備える。留め具6は上向き片62と下向き片63と固定板60と固定孔66とを有し、外装材111と略同一長さに形成される。外装材111の下端はその下方に配置された留め具6の上向き片62に係止され、外装材111の上端はその上方に配置された留め具6の下向き片63に係止される。固定孔66は下向き片63に対応する位置において固定板60に設けられ、留め具6は固定孔66を介して縦支持体520に固定される。
これにより、留め具6が外装材111と略同一長さに形成されているため、外装材111が留め具6で略全長にわたって保持することができる。従って、留め具6が外装材111よりも非常に短尺である場合に比べて、外装材111の取り付け強度を向上させることができる。また、固定孔66が下向き片63に対応する位置において固定板60に設けられているため、留め具6が固定孔66を介して縦支持体520に固定されるときに、下向き片63が邪魔になりにくく、留め具6が取り付けやすい。
また、本実施の形態の外装材の施工構造は、上記の構成に加えて、固定孔66は、少なくとも縦支持体520に対応する位置にある一つの下向き片63に対して二つ設けられ、二つの固定孔66は縦支持体520に収まる範囲内で水平方向に設けられていることが好ましい。
これにより、留め具6は一つの縦支持体520に対して二つの固定孔66を介して固定されるものであり、固定孔66が一つの場合に比べて、留め具6が強固に固定される。
また、本実施の形態の外装材の施工構造は、上記の構成に加えて、外装材111は固定具72により縦支持体520に固定され、固定具72は、外装材111の端部を除く位置において、外装材111の表面から外装材111を貫通し、外装材111の裏面側に位置する縦支持体520に達していることが好ましい。
これにより、外装材111は留め具6に加えて固定具72により縦支持体520に固定されるものであり、外装材111を強固に取り付けることができる。
また、本実施の形態の外装材の施工構造は、上記の構成に加えて、下向き片63と上向き片62とは水平方向に隙間70を設けて配置され、この隙間70に対応する位置に水抜き孔71が設けられていることが好ましい。
これにより、外装材111の裏面に生じた結露水が水抜き孔71から排出されやすくなり、結露水が外装材111にしみこみにくくなって、外装材111の劣化を抑えやすくなる。
111 外装材
4 目地材
6 留め具
520 縦支持体
60 固定板
62 上向き片
63 下向き片
66 固定孔
70 隙間
71 水抜き孔
72 固定具

Claims (4)

  1. 建物の外面側に略等間隔で設けられる複数の縦支持体と、2以上の前記縦支持体にわたって配置される複数の外装材と、水平方向で近接する2つの外装材間に介在して前記縦支持体に設けられる目地材と、前記外装材を前記縦支持体に保持する留め具とを備え、
    前記留め具は上向き片と下向き片と固定板と固定孔とを有し、前記外装材と略同一長さに形成され、
    前記外装材の下端はその下方に配置された留め具の前記上向き片に係止され、前記外装材の上端はその上方に配置された留め具の前記下向き片に係止され、
    前記固定孔は前記下向き片に対応する位置において前記固定板に設けられ、前記留め具は前記固定孔を介して前記縦支持体に固定されることを特徴とする外装材の施工構造。
  2. 前記固定孔は、少なくとも前記縦支持体に対応する位置にある一つの下向き片に対して二つ設けられ、前記二つの固定孔は前記縦支持体に収まる範囲内で水平方向に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の外装材の施工構造。
  3. 前記外装材は固定具により前記縦支持体に固定され、前記固定具は、前記外装材の端部を除く位置において、前記外装材の表面から前記外装材を貫通し、前記外装材の裏面側に位置する縦支持体に達していることを特徴とする請求項1又は2に記載の外装材の施工構造。
  4. 前記下向き片と前記上向き片とは水平方向に隙間を設けて配置され、この隙間に対応する位置に水抜き孔が設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の外装材の施工構造。
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