JP2016102250A - 容器用鋼板 - Google Patents

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Abstract

【課題】フィルム密着性および塗料密着性に優れる容器用鋼板を提供する。【解決手段】鋼板の表面の少なくとも一部を覆うめっき層を有するめっき鋼板と、上記めっき鋼板の上記めっき層側の表面上に配置された皮膜とを有する容器用鋼板であって、上記皮膜が、TiおよびNiを有し、上記皮膜のNiとTiとの質量比(Ni/Ti)が1.0未満であり、上記皮膜は、上記めっき鋼板の片面あたりのTi換算の付着量が5.0mg/m2以上60.0mg/m2未満であって、上記めっき鋼板の片面あたりのNi換算の付着量が0.1〜3.0mg/m2であり、さらに、上記皮膜の表面上に配置された有機皮膜を有し、上記有機皮膜はカルボニル基を含有する、容器用鋼板。【選択図】なし

Description

本発明は、容器用鋼板に関する。
缶等の容器に用いられる鋼板(容器用鋼板)として、例えば、特許文献1には、「鋼板の少なくとも片面に、Ni層、Sn層、Fe−Ni合金層、Fe−Sn合金層およびFe−Ni−Sn合金層のうちから選ばれた少なくとも1層からなる耐食性皮膜を有し、該耐食性皮膜上に、Tiを含み、さらにCo、Fe、Ni、V、Cu、MnおよびZnのうちから選ばれた少なくとも1種をその合計でTiに対する質量比として0.01〜10含有する密着性皮膜を有することを特徴とする表面処理鋼板」が開示されている([請求項1])。
特開2010−031348号公報
本発明者らが、特許文献1に記載された容器用鋼板(表面処理鋼板)について検討した結果、PETフィルムに対する密着性(以下、「フィルム密着性」ともいう)および塗料に対する密着性(以下、「塗料密着性」ともいう)が不十分となる場合があることが分かった。
本発明は、以上の点を鑑みてなされたものであり、フィルム密着性および塗料密着性に優れる容器用鋼板を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を行なった結果、めっき鋼板上にTiとNiとを特定量で含む皮膜を形成し、さらに、上記皮膜上に特定の有機皮膜を形成することで、得られる容器用鋼板のフィルム密着性および塗料密着性が優れることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、以下の[1]〜[4]を提供する。
[1]鋼板の表面の少なくとも一部を覆うNi層、Sn層、Ni−Fe合金層、Fe−Sn−Ni合金層およびFe−Sn合金層のうちから選ばれた少なくとも1層からなるめっき層を有するめっき鋼板と、上記めっき鋼板の上記めっき層側の表面上に配置された皮膜とを有する容器用鋼板であって、上記皮膜が、TiおよびNiを有し、上記皮膜のNiとTiとの質量比(Ni/Ti)が1.0未満であり、上記皮膜は、上記めっき鋼板の片面あたりのTi換算の付着量が5.0mg/m2以上60.0mg/m2未満であって、上記めっき鋼板の片面あたりのNi換算の付着量が0.1〜3.0mg/m2であり、さらに、上記皮膜の表面上に配置された有機皮膜を有し、上記有機皮膜はカルボニル基を含有する、容器用鋼板。
[2]上記皮膜は、上記めっき鋼板の片面あたりのTi換算の付着量が10.0〜30.0mg/m2である、上記[1]に記載の容器用鋼板。
[3]後述する式(2)で定義されるT値が0.50以下である、上記[1]または[2]に記載の容器用鋼板。
[4]上記めっき層が錫めっき層であり、上記皮膜がNi−Sn合金相を含む、上記[1]〜[3]のいずれかに記載の容器用鋼板。
本発明によれば、フィルム密着性および塗料密着性に優れる容器用鋼板を提供できる。
180度ピール試験を説明する模式図である。
[容器用鋼板]
本発明の容器用鋼板は、概略的には、めっき鋼板と、めっき鋼板の表面上に配置された皮膜と、皮膜の表面上に配置された有機皮膜とを有する。
本発明者らは、上記皮膜がTiおよびNiを特定量で含有し、さらに、上記有機皮膜がカルボニル基を含有することにより、フィルム密着性および塗料密着性が極めて優れることを見出した。
以下に、めっき鋼板、および、皮膜の具体的な態様について詳述する。まず、めっき鋼板の態様について詳述する。
〔めっき鋼板〕
めっき鋼板は、鋼板と、鋼板の表面の少なくとも一部を覆うNi層、Sn層、Ni−Fe合金層、Fe−Sn−Ni合金層およびFe−Sn合金層のうちから選ばれた少なくとも1層からなるめっき層とを有する。
素材の鋼板としては、一般的な缶用の鋼板を使用できる。めっき層は、鋼板表面上の少なくとも一部を覆う層であり、連続層であってもよいし、不連続の島状であってもよい。また、めっき層は、鋼板の少なくとも片面に設けられていればよく、両面に設けられていてもよい。めっき層の形成は、含有される元素に応じた公知の方法で行える。
以下に、鋼板およびめっき層の好適態様について詳述する。
〈鋼板〉
鋼板の種類は特に限定されるものではない。通常、容器材料として使用される鋼板(例えば、低炭素鋼板、極低炭素鋼板)を用いることができる。この鋼板の製造方法、材質なども特に限定されるものではない。通常の鋼片製造工程から熱間圧延、酸洗、冷間圧延、焼鈍、調質圧延等の工程を経て製造される。
鋼板は、必要に応じて、その表面にニッケル(Ni)含有層を形成したものを用い、このNi含有層上に後述する錫めっき層を形成してもよい。Ni含有層を有する鋼板を用いて錫めっきを施すことにより、島状Snを含む錫めっき層を形成できる。その結果、溶接性が向上する。
Ni含有層としてはニッケルが含まれていればよい。例えば、Niめっき層(Ni層)、Ni−Fe合金層などが挙げられる。
鋼板にNi含有層を付与する方法は特に限定されない。例えば、公知の電気めっきなどの方法が挙げられる。また、Ni含有層としてNi−Fe合金層を付与する場合、電気めっきなどにより鋼板表面上にNi付与後、焼鈍することにより、鋼中にNiを拡散させ、Ni−Fe合金層を形成できる。
Ni含有層中のNi付着量は特に限定されず、片面当たりのNi換算量として50〜2000mg/m2が好ましい。上記範囲内であれば、コスト面でも有利となる。
なお、Ni付着量は、蛍光X線により表面分析して測定できる。この場合、Ni付着量既知のNi付着サンプルを用いて、Ni付着量に関する検量線をあらかじめ特定しておき、同検量線を用いて相対的にNi付着量を特定する。
ただし、後述するように、皮膜がNiを含むため、上記の蛍光X線による表面分析によりNi含有層中のNi付着量のみを測定することは困難である。このため、Ni含有層中のNi付着量は、蛍光X線により求めたNi付着量から後述する皮膜中に含まれるNi付着量を差し引いて求めることができる。
〈めっき層〉
めっき鋼板が鋼板表面上に有するめっき層としては、Snを含有するめっき層(以下、「錫めっき層」ともいう)が好ましい。錫めっき層は鋼板の少なくとも片面に設けられていればよく、両面に設けられていてもよい。錫めっき層は、鋼板表面上の少なくとも一部を覆う層であり、連続層であってもよいし、不連続の島状であってもよい。
錫めっき層中における鋼板片面当たりのSn付着量は、0.1〜15.0g/m2が好ましい。Sn付着量が上記範囲内であれば、容器用鋼板の外観特性および耐食性に優れる。なかでも、これらの特性がより優れる点で、0.2〜15.0g/m2がより好ましく、耐食性がより優れる点で、1.0〜15.0g/m2がさらに好ましい。
Sn付着量は、蛍光X線により表面分析して測定できる。蛍光X線の場合、Sn量既知のSn付着量サンプルを用いて、Sn量に関する検量線をあらかじめ特定しておき、同検量線を用いて相対的にSn付着量を特定する。
錫めっき層としては、錫をめっきして得られる錫単体のめっき層であるSn層からなる錫めっき層のほか、錫めっき後通電加熱などにより錫を加熱溶融させて得られる、Sn層の最下層(Sn層/鋼板界面)にFe−Sn合金層が一部形成した錫めっき層、または、Sn層の全Snが合金化しFe−Sn合金層を形成した錫めっき層も含む。
また、錫めっき層としては、Ni含有層を表面に有する鋼板に対して錫めっきを行い、さらに通電加熱などにより錫を加熱溶融させて得られる、Sn層の最下層(Sn層/鋼板界面)にFe−Sn−Ni合金層、Fe−Sn合金層などが一部形成した錫めっき層、または、Sn層の全Snが合金化しFe−Sn−Ni合金層、Fe−Sn合金層を形成した錫めっき層も含む。
錫めっき層の製造方法としては、周知の方法(例えば、電気めっき法や溶融したSnに浸漬してめっきする方法)が挙げられる。
例えば、フェノールスルフォン酸錫めっき浴、メタンスルフォン酸錫めっき浴、またはハロゲン系錫めっき浴を用い、片面あたりの付着量が所定量となるように鋼板表面にSnを電気めっきする。その後、Snの融点(231.9℃)以上の温度で加熱溶融処理を行って、錫単体のめっき層(Sn層)の最下層またはSn層の全Snを合金化しFe−Sn合金層を形成した錫めっき層を製造できる。加熱溶融処理を省略した場合、錫単体のめっき層(Sn層)を製造できる。
また、鋼板がその表面上にNi含有層を有する場合、Ni含有層上に錫めっきを施して錫単体のめっき層(Sn層)を形成させ、加熱溶融処理を行うと、Sn層の最下層(Sn層/鋼板界面)またはSn層の全Snが合金化しFe−Sn−Ni合金層、Fe−Sn合金層などが形成される。
〔皮膜〕
次に、上述しためっき鋼板のめっき層側の表面上に配置される皮膜について説明する。皮膜は、概略的には、その成分として、Ti(チタニウム元素)およびNi(ニッケル元素)を含有する皮膜であり、後述する処理液を用いて形成される。
〈Ti付着量およびNi付着量〉
皮膜は、めっき鋼板の片面あたりのTi換算の付着量(以下、「Ti付着量」ともいう)が5.0mg/m2以上60mg/m2未満である。Ti付着量が5.0mg/m2未満または60mg/m2以上であるとフィルム密着性および塗料密着性は劣るが、5.0mg/m2以上60mg/m2未満であればフィルム密着性および塗料密着性に優れる。Ti付着量は、フィルム密着性および塗料密着性がより優れるという理由から、10〜30mg/m2が好ましく、15〜25mg/m2がより好ましい。
また、皮膜は、めっき鋼板の片面あたりのNi換算の付着量(以下、「Ni付着量」ともいう)が0.1〜3.0mg/m2である。Ni付着量が0.1〜3.0mg/m2であれば耐食性にも優れる。
皮膜中のTi、Ni等は、それぞれ、各種のチタン化合物、ニッケル化合物として含まれ、これら化合物の種類や態様は特に限定されない。
Ti付着量およびNi付着量は、蛍光X線による表面分析により測定する。
蛍光X線分析は、例えば、下記条件により実施される。
・装置:リガク社製蛍光X線分析装置System3270
・測定径:30mm
・測定雰囲気:真空
・スペクトル:Ti−Kα、Ni−Kα
・スリット:COARSE
・分光結晶:TAP
上記条件により測定した皮膜の蛍光X線分析のTi−Kα、Ni−Kαのピークカウント数を用いる。
ただし、めっき層がNiを含む場合は、上記の蛍光X線による表面分析により皮膜中に含まれるNi付着量のみを測定することは困難である。
その場合は、走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope:SEM)や透過型電子顕微鏡(Transmission Electron Microscope:TEM)による断面観察とグロー放電発光分析とを併用することで皮膜中に含まれるNi付着量とめっき層中に含まれるNi量とを区別できる。
具体的には、皮膜およびめっき層の断面を収束イオンビーム(Focused Ion Beam:FIB)加工により露出させ、SEMまたはTEMによる断面観察から皮膜の厚さを算出する。次いで、グロー放電発光分析によるスパッタリング深さとスパッタリング時間との関係を求める。その後、皮膜厚さに相当するスパッタリング時間までのグロー放電発光分析のNi元素による発光カウント積算値を求める。このNi元素による発光カウント積算値から、あらかじめ求めておいた検量線を用いて、Ni付着量を求めることができる。
ここで、検量線は以下の方法で作成する。
まず、Niを含まないめっき層上にNiを含む皮膜を有する、Ni付着量の異なる複数のサンプルについてグロー放電発光分析し、Ni元素による発光カウントが検出されなくなるスパッタリング時間までのカウント積算値を求める。次いでこれらのサンプルのNi付着量を蛍光X線による表面分析により求める。このようにして、グロー放電発光分析によるNiカウント積算値とNi付着量との検量線を作成する。
〈質量比(Ni/Ti)〉
本発明において、皮膜のNiとTiとの質量比(Ni/Ti)は、1.0未満である。上記質量比(Ni/Ti)が1.0以上である場合、皮膜の表面側にNiが存在しやすくなり、Niが粒子状に析出して、皮膜とフィルムまたは塗料との密着を妨げるが、上記質量比(Ni/Ti)が1.0未満であれば、フィルム密着性および塗料密着性に優れる。
上記質量比(Ni/Ti)は、フィルム密着性および塗料密着性がより優れるという理由から、0.9未満が好ましく、0.8未満がより好ましい。なお、下限値は特に限定されないが、例えば、0.1以上が挙げられる。
本発明者らは、皮膜中にNiは一定量必要であるが、皮膜の表面側にNiが過剰に存在すると、フィルム密着性および塗料密着性が低下することを見出した。このメカニズム(理由)は明らかではないが、Tiを含む皮膜中にある程度のNiが存在(ただし、質量比(Ni/Ti)が1.0未満)しないと皮膜形成や皮膜と鋼板との接着などが不十分となるが、その一方で、皮膜表面側に過剰のNiが存在するとNiが粒子状に析出して皮膜とフィルムまたは塗料との密着を妨げるためと考えられる。
なお、上記メカニズムは推測であり、上記メカニズム以外であっても本発明の範囲内であるとする。
〈厚さ〉
皮膜の厚さは、10〜120nmが好ましく、20〜60nmがより好ましい。皮膜の厚さは、皮膜の断面を収束イオンビーム(FIB)加工により露出させ、透過型電子顕微鏡(TEM)観察による断面プロファイルから測定できる。
〈T値〉
皮膜は、下記式(2)で定義されるT値が0.50以下であることが好ましい。
T=[Ii(F)−Ib(F)]/Ib(F)・・・(2)
式(2)中、Ii(F)は、本発明の容器用鋼板を30分間沸騰水中で浸漬する前の皮膜の蛍光X線分析のFピークカウント数を表し、Ib(F)は、本発明の容器用鋼板を30分間沸騰水中で浸漬した後の皮膜の蛍光X線分析のFピークカウント数を表す。
ここで、[Ii(F)−Ib(F)]は、沸騰水中への浸漬により溶出するF量を示し、これをIb(F)で除する式(2)で定義されるT値は、皮膜中の可溶性F量の割合を示す指標となる。このT値が0.50以下である場合に、得られる容器用鋼板のフィルム密着性がより優れる。
なお、蛍光X線分析は、例えば、下記条件により実施される。
・装置:リガク社製蛍光X線分析装置System3270
・測定径:30mm
・測定雰囲気:真空
・スペクトル:F−Kα
・スリット:COARSE
・分光結晶:TAP
上記条件により測定した皮膜の蛍光X線分析のF−Kαのピークカウント数を用いる。
〈Ni−Sn合金相〉
また、めっき層が上述した錫めっき層である場合において、皮膜は、Ni−Sn合金相を含むことが好ましい。
Ni−Sn合金相における「Ni」は皮膜中のNiに由来し、「Sn」は錫めっき層中のSnに由来する。このようなNi−Sn合金相は、皮膜中において、皮膜と錫めっき層との界面に連続的な層として析出していてもよいし、皮膜中に分散した粒子として断続的に析出していてもよいし、その両方であってもよい。
錫めっき層のSnが皮膜中に入り込み表面近くまで到達すると、皮膜の色調などが劣る場合があるが、皮膜中にNi−Sn合金相が析出しているとSnの入り込みが抑制され、色調が良好となる。また、フィルム密着性および塗料密着性もより優れる。
なお、皮膜中におけるNi−Sn合金相の有無を確認する方法としては、例えば、透過型電子顕微鏡(Transmission Electron Microscope:TEM)の電子線回折またはエネルギー分散型X線分析(Energy dispersive X-ray spectrometry:EDX)を用いて、抽出レプリカ法または収束イオンビーム(Focused Ion Beam:FIB)加工により作製したサンプルの表面または断面について、点分析または線分析する方法が挙げられる。
〔有機皮膜〕
次に、上述した皮膜の表面上に配置される有機皮膜について説明する。有機皮膜は、概略的には、カルボニル基(C=O)を含有する有機皮膜である。後述するように、ヒドロキシ酸およびアミノ酸からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物を含む水溶液を用いて形成される。すなわち、有機皮膜が含有するカルボニル基は、有機皮膜の形成に用いる水溶液中のヒドロキシ酸またはアミノ酸に由来する。
カルボニル基を含有する有機皮膜を、上述した皮膜のめっき層側とは反対側の表面上に配置することにより、本発明の容器用鋼板は、フィルム密着性および塗料密着性が極めて優れる。
このような効果が得られるメカニズムは明らかではないが、容器用鋼板の表面にカルボニル基を有する有機成分が含まれることによりフィルムおよび塗料との親和性が向上すること、容器用鋼板の表面がヒドロキシ酸またはアミノ酸との反応で改質されて樹脂との親和性の高いカルボニル基が形成されること等が考えられる。
なお、上記メカニズムは推測であり、上記メカニズム以外であっても本発明の範囲内であるとする。
有機皮膜中にカルボニル基が含まれるかどうかは、X線光電子分光法(X-ray Photoelectron Spectroscopy:XPS)またはフーリエ変換赤外分光法(Fourier Transform Infrared Spectroscopy:FT−IR)などの分析手法により確認できる。
[容器用鋼板の製造方法]
上述した本発明の容器用鋼板を製造する方法としては、例えば、後述する皮膜形成工程および有機皮膜形成工程を少なくとも備える方法(以下、便宜的に「本発明の製造方法」ともいう)が好ましい。
〔皮膜形成工程〕
皮膜形成工程は、めっき鋼板のめっき層側の表面上に、上述した皮膜を形成する工程であって、後述する処理液(以下、便宜的に「本発明の処理液」ともいう)中にめっき鋼板を浸漬する(浸漬処理)、または、本発明の処理液中に浸漬した鋼板に陰極電解処理を施す工程である。陰極電解処理は、浸漬処理よりも、より高速に、均一な皮膜を得ることができるという理由から好ましい。なお、陰極電解処理と陽極電解処理とを交互に行う交番電解を実施してもよい。
以下に、使用される本発明の処理液や陰極電解処理の条件などについて詳述する。
〈処理液〉
本発明の処理液は、上記皮膜にTi(チタニウム元素)を供給するためのTi成分(Ti化合物)を含有する。
このTi成分としては、特に限定されないが、例えば、チタンアルコキシド、シュウ酸チタニルアンモニウム、シュウ酸チタニルカリウム二水和物、硫酸チタン、チタンラクテート、チタンフッ化水素酸(H2TiF6)および/またはその塩などが挙げられる。なお、チタンフッ化水素酸の塩としては、例えば、六フッ化チタン酸カリウム(K2TiF6)、六フッ化チタン酸ナトリウム(Na2TiF6)、六フッ化チタン酸アンモニウム((NH42TiF6)等が挙げられる。
これらのうち、処理液の安定性、入手の容易性などの観点から、チタンフッ化水素酸および/またはその塩が好ましい。
本発明の処理液におけるTi成分の含有量は、特に限定されないが、チタンフッ化水素酸および/またはその塩を使用する場合、六フッ化チタン酸イオン(TiF6 2-)に換算した量が、0.004〜0.4mol/Lであるのが好ましく、0.02〜0.2mol/Lがより好ましい。
また、本発明の処理液は、上記皮膜にNi(ニッケル元素)を供給するためのNi成分(Ni化合物)を含有する。
このNi成分としては、特に限定されないが、硫酸ニッケル(NiSO4)、硫酸ニッケル六水和物、塩化ニッケル(NiCl2)、塩化ニッケル六水和物などが挙げられる。
本発明の処理液におけるNi成分の含有量は、特に限定されないが、Niイオン(Ni2+)に換算した量が、0.002〜0.04mol/Lであるのが好ましく、0.004〜0.02mol/Lがより好ましい。
本発明の処理液中の溶媒としては、通常水が使用されるが有機溶媒を併用してもよい。
本発明の処理液のpHは、特に限定されないが、pH2.0〜5.0が好ましい。この範囲内であれば、処理時間を短くでき、かつ、処理液の安定性に優れる。pHの調整には公知の酸成分(例えば、リン酸、硫酸)・アルカリ成分(例えば、水酸化ナトリウム、アンモニア水)を使用できる。
また、本発明の処理液には、必要に応じて、ラウリル硫酸ナトリウム、アセチレングリコールなどの界面活性剤が含まれていてもよい。また、付着挙動の経時的な安定性の観点から、処理液には、ピロリン酸塩などの縮合リン酸塩が含まれていてもよい。
本発明の処理液の液温は、20〜80℃が好ましく、40〜60℃がより好ましい。
皮膜形成工程において、陰極電解処理を実施する際の電解電流密度は、形成される皮膜中のTiおよびNiが適量となって、フィルム密着性および塗料密着性がより優れるという理由から、1.0〜20.0A/dm2が好ましく、3.0〜15.0A/dm2がより好ましく、6.0〜10.0A/dm2がさらに好ましい。
このとき、陰極電解処理の通電時間は、0.1〜5秒が好ましく、0.3〜2秒がより好ましい。
なお、陰極電解処理の際の電気量密度は、電流密度と通電時間との積であり、適宜設定される。
皮膜中に含まれるFを低減させるという理由から、陰極電解処理の後、得られた鋼板の水洗処理を行うのが好ましい。
水洗処理の方法は特に限定されず、例えば、連続ラインで製造を行う場合、本発明の処理液のタンクの後に水洗タンクを設け、皮膜を形成する処理の後に連続して水に浸漬する方法などが挙げられる。水洗処理に用いる水の温度は、40〜90℃が好ましい。
水洗時間は、水洗処理による効果がより優れるという理由から、0.5秒超が好ましく、1.0〜5.0秒が好ましい。
さらに、水洗処理に代えて、または、水洗処理の後に、乾燥を行ってもよい。乾燥の際の温度および方式は特に限定されず、例えば、通常のドライヤーや電気炉乾燥方式が適用できる。乾燥処理の際の温度としては、100℃以下が好ましい。上記範囲内であれば、皮膜の酸化を抑制でき、皮膜組成の安定性が保たれる。なお、下限は特に限定されないが、通常室温程度である。
なお、上述したNi−Sn合金相は、錫めっき層を有するめっき鋼板に対して、本発明の処理液を用いて上述した皮膜形成工程を施すことにより、皮膜中に形成される。
〔有機皮膜工程〕
有機皮膜形成工程は、上述した皮膜の表面上に上述した有機皮膜を形成する工程であって、ヒドロキシ酸およびアミノ酸からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物を含む水溶液に、皮膜が形成されためっき鋼板の表面(皮膜のめっき鋼板側とは反対側の表面)を接触させることにより形成される。
ヒドロキシ酸とは、1分子中にカルボキシ基とアルコール性水酸基とを持つ有機化合物の総称であり、その具体例としては、クエン酸、酒石酸、グリコール酸、乳酸、グリセリン酸、マンデル酸などが挙げられる。
また、アミノ酸としては、例えば、アラニン、グリシン、アルギニン、グルタミン酸などが挙げられる。
これらの化合物を1種以上含む水溶液における化合物の濃度は、0.1〜100g/Lが好ましく、0.5〜20g/Lがより好ましく、1〜10g/Lがさらに好ましい。
皮膜が形成されためっき鋼板(以下、本段落および次段落において、単に「めっき鋼板」という)に上記水溶液を接触させる方法としては、例えば、めっき鋼板を上記水溶液に浸漬させる方法、めっき鋼板の皮膜に水溶液をスプレーなどで吹き付ける方法などが挙げられる。
めっき鋼板に接触させる際の上記水溶液の温度(以下、「接触温度」ともいう)は、室温でもよいが、40〜90℃に加熱すると効果が高まる。
また、めっき鋼板に上記水溶液を接触させる時間(以下、「接触時間」ともいう)は、0.1〜10秒が好ましい。
上記水溶液にめっき鋼板を接触させた後には、水洗処理後に乾燥するか、または、水洗処理なしでそのまま乾燥することが好ましい。
水洗処理の方法は特に限定されず、例えば、連続ラインで製造を行う場合、上記水溶液のタンクの後に水洗タンクを設け、有機皮膜を形成する処理の後に連続して水に浸漬する方法などが挙げられる。水洗処理に用いる水の温度は、40〜90℃が好ましい。水洗時間は、水洗処理による効果がより優れるという理由から、0.5秒超が好ましく、1.0〜5.0秒が好ましい。
乾燥の際の温度および方式は特に限定されず、例えば、通常のドライヤーや電気炉乾燥方式が適用できる。乾燥処理の際の温度としては、140℃以下が好ましい。上記範囲内であれば、有機皮膜の酸化を抑制でき、有機皮膜組成の安定性が保たれる。なお、下限は特に限定されないが、通常室温程度である。
〔前処理工程〕
本発明の製造方法は、上述した皮膜形成工程の前に、以下に説明する前処理工程を備えていてもよい。
前処理工程は、アルカリ性水溶液(特に、炭酸ナトリウム水溶液)中で、めっき鋼板に陰極電解処理を施す工程である。
めっき層が錫めっき層である場合、通常、錫めっき層の作製時にその表面は酸化されて、錫酸化物が形成される。このような錫めっき層を有するめっき鋼板に対して、陰極電解処理を施すことにより、不要な錫酸化物を除去して、錫酸化物量を調整できる。
前処理工程の陰極電解処理の際に使用される溶液としては、アルカリ性水溶液(例えば、炭酸ナトリウム水溶液)が挙げられる。アルカリ性水溶液中のアルカリ成分(例えば、炭酸ナトリウム)の濃度は特に限定されないが、錫酸化物の除去がより効率的に進行する点から、5〜15g/Lが好ましく、8〜12g/Lがより好ましい。
陰極電解処理の際のアルカリ性水溶液の液温は特に限定されないが、40〜60℃が好ましい。陰極電解処理の電解条件(電流密度、電解時間)は、適宜調整される。なお、陰極電解処理の後に、必要に応じて、水洗処理を施してもよい。
本発明の製造方法によって得られる本発明の容器用鋼板は、DI缶、食缶、飲料缶など種々の容器の製造に使用される。
以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。ただし、本発明はこれらに限定されるものではない。
〈めっき鋼板の製造〉
以下の方法によって、めっき鋼板を製造した。
まず、板厚0.22mmの鋼板(T4原板)を電解脱脂し、ワット浴を用いて第3表に示す片面当たりのNi付着量でニッケルめっき層を両面に形成後、10vol.%H2+90vol.%N2雰囲気中にて700℃で焼鈍してニッケルめっきを拡散浸透させることによりNi−Fe合金層(Ni含有層)(第3表にNi付着量を示す)を両面に形成した。
引き続き、上記表層にNi含有層を有する鋼板を、錫めっき浴を用い、第3表に示す片面当たりのSn付着量で錫めっきを両面に施した。その後、Snの融点以上で加熱溶融処理を施し、Fe−Sn−Ni合金層とその上に不連続のSn層とを形成し、めっき鋼板を製造した。このようにして、下層側から順に、Ni−Fe合金層/Fe−Sn−Ni合金層/Sn層からなるめっき層が鋼板の両面に形成された。
〈容器用鋼板の試験材の作製〉
作製しためっき鋼板を用いて、以下にようにして、容器用鋼板の試験材を作製した。
《前処理工程》
液温50℃、10g/Lの炭酸ナトリウム水溶液中に上記めっき鋼板を浸漬し、第2表に示す条件にて、陰極電解処理を行った。
《皮膜形成工程》
次いで、pHを4.0に調整した第1表に示す組成の処理液(溶媒:水)を用い、第2表に示す液温(処理温度)および電解条件(電流密度、通電時間、電気量密度)で陰極電解処理を施した。その後、85℃の水槽に0.2秒間だけ浸漬させることにより水洗処理を施し、ブロアを用いて室温で乾燥を行い、両面に皮膜を形成した。
《有機皮膜形成工程》
次に、一部の試験材を除いて、第2表に示す水溶液を用いて、有機皮膜を形成した。具体的には、皮膜を形成しためっき鋼板を、第2表に示す化合物(ヒドロキシ酸またはアミノ酸)を第2表に示す濃度で含有する水溶液中に浸漬させることで、この水溶液に接触させた。このとき、第2表に示す接触温度および接触時間とした。その後、85℃の水で2秒間水洗した後に、ブロアを用いて室温で乾燥を行い、両面に有機皮膜を形成した。
なお、有機皮膜を形成しなかった場合には、第3表中に「−」を記載した。
その後、作製した容器用鋼板の試験材に対して、以下の方法で、フィルム密着性および塗料密着性を評価した。各成分量、および、評価結果を第3表にまとめて示す。
皮膜のTi付着量およびNi付着量、Ii(F)、Ib(F)およびT、皮膜の厚さ、ならびに、皮膜中のNi−Sn合金相の有無は、上述した方法により測定ないし計算した。
また、有機皮膜中のカルボニル基の有無は、FT−IRで確認した。具体的には、FT−IRスペクトルにおいて、波数1650〜1800cm-1の範囲にカルボニル基(C=O)に由来する吸収ピークを確認することにより、カルボニル基の存在を確認した。FT−IRスペクトルの測定条件は、以下のとおりである。
・装置:Varian製 FTS−3100
・測定方法:ATR/GEプリズム
・分解能:4cm-1
・積算回数:32回
〈フィルム密着性〉
フィルム密着性の評価として、以下に示す無加工フィルム密着性および加工後フィルム密着性の評価を行った。
《無加工フィルム密着性》
作製した容器用鋼板の表面に、市販のPETフィルム(Melinex850:デュポン社製)を、ロール加圧4kg/cm、板送り速度40mpm、ロール通過後の板の表面温度が160℃となる条件で熱融着させ、次いで、バッチ炉中で後加熱(到達板温210℃で120秒保持)を行ない、ラミネート鋼板を作製した。
無加工フィルム密着性の評価は、作製したラミネート鋼板を、温度130℃、相対湿度100%のレトルト雰囲気に30分間保持した後、このレトルト雰囲気において180度ピール試験をすることにより行った。
180度ピール試験とは、図1(a)に示すようなフィルム2を残して鋼板1の一部3を切り取った試験片(サイズ:30mm×100mm)を用い、図1(b)に示すように、試験片の一端に重り4(100g)を付けてフィルム2側に180度折り返して30分間放置して行うフィルム剥離試験のことである。
そして、図1(c)に示す剥離長5を測定した。下記基準で無加工フィルム密着性を評価した。結果が◎または○であれば無加工フィルム密着性に優れるものとして評価できる。
◎:剥離長が1mm未満
○:剥離長が1mm以上5mm未満
△:剥離長が5mm以上10mm未満
×:剥離長が10mm以上
《加工後フィルム密着性》
上記方法で作製したラミネート鋼板に対し、先端径3/16インチRのポンチを用い、1kgの錘を25cmの高さから落下させ、フィルムを貼った面の側が凸になるようデュポン衝撃加工を行った。このような加工試験片を4つ作成し、レトルト装置内に、凸面が上になるように置き、130℃のレトルト環境で30分間保持後、取り出し、加工部のフィルム剥離の程度を目視で、下記5段階で評価した。4つの試験片の評点の平均値(小数点以下1桁)を用いて、加工後フィルム密着性を評価した。実用上、結果が3.0以上であれば、加工後フィルム密着性に優れるものとして評価できる。
5:剥離なし
4:加工部の面積の5%未満で剥離発生
3:加工部の面積の5%以上20%未満で剥離発生
2:加工部の面積の20%以上50%未満で剥離発生
1:加工部の面積の50%以上で剥離発生
〈塗料密着性〉
作製した容器用鋼板(幅100mm×長さ150mm)の表面に、エポキシフェノール系塗料を塗布し、210℃で10分間の焼付を行い、付着量が50mg/dm2の塗装を施した。次いで、上記塗装を施した、同一の条件で作製した2枚の容器用鋼板を、ナイロン接着フィルムを挟んで塗装面が向かい合わせになるように積層した後、圧力2.94×105Pa、温度190℃、圧着時間30秒の圧着条件下で貼り合わせた。その後、これを5mm幅の試験片に分割した。分割した試験片の2枚の容器用鋼板を引張試験機で引き剥がし、引き剥がしたときの引張強度を測定した。各試験材で、2つの試験片の平均値を下記基準で評価した。実用上、結果が○または△であれば、塗料密着性に優れるものとして評価できる。
○:2.0kgf以上
△:1.0kgf以上2.0kgf未満
×:1.0kgf未満
上記第1〜3表に示す結果から明らかなように、本発明例(試験材No.2〜10)は、いずれもフィルム密着性および塗料密着性に優れることが確認された。
これに対して、カルボニル基を含有する有機皮膜を有さない比較例(試験材No.1)は、フィルム密着性および塗料密着性が劣っていた。
1:容器用鋼板
2:フィルム
3:鋼板の切り取った部位
4:重り
5:剥離長

Claims (4)

  1. 鋼板の表面の少なくとも一部を覆うNi層、Sn層、Ni−Fe合金層、Fe−Sn−Ni合金層およびFe−Sn合金層のうちから選ばれた少なくとも1層からなるめっき層を有するめっき鋼板と、前記めっき鋼板の前記めっき層側の表面上に配置された皮膜とを有する容器用鋼板であって、
    前記皮膜が、TiおよびNiを有し、
    前記皮膜のNiとTiとの質量比(Ni/Ti)が1.0未満であり、
    前記皮膜は、前記めっき鋼板の片面あたりのTi換算の付着量が5.0mg/m2以上60.0mg/m2未満であって、前記めっき鋼板の片面あたりのNi換算の付着量が0.1〜3.0mg/m2であり、
    さらに、前記皮膜の表面上に配置された有機皮膜を有し、前記有機皮膜はカルボニル基を含有する、容器用鋼板。
  2. 前記皮膜は、前記めっき鋼板の片面あたりのTi換算の付着量が10.0〜30.0mg/m2である、請求項1に記載の容器用鋼板。
  3. 下記式(2)で定義されるT値が0.50以下である、請求項1または2に記載の容器用鋼板。
    T=[Ii(F)−Ib(F)]/Ib(F)・・・(2)
    (式(2)中、Ii(F)は前記皮膜の蛍光X線分析のFピークカウント数を表し、Ib(F)は前記容器用鋼板を30分間沸騰水中で浸漬した後の前記皮膜の蛍光X線分析のFピークカウント数を表す。)
  4. 前記めっき層が錫めっき層であり、前記皮膜がNi−Sn合金相を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の容器用鋼板。
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