JP2016101075A - リニアアクチュエータ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】リニアアクチュエータ1は、固定体2と、可動体6と、可動体6と固定体2とに接続されたバネ部材8と、可動体6を軸線L方向に駆動する磁気駆動機構5とを有している。固定体2と可動体6との間には、軸線L上の位置、および軸線Lを囲む位置の少なくとも一方にシリコーンゲル等からなるゲル状ダンパー部材9が配置されている。バネ部材8は、軸線Lに沿う方向に板厚方向を向けた板状バネ部材である。可動体6の重心Gは、可動体6に対するバネ部材8の接続位置Cに対して軸線L方向において離間しており、ゲル状ダンパー部材9は、軸線L方向においてバネ部材8の接続位置Cに対して重心Gとは反対側に配置されている。
【選択図】図3
Description
は、径方向に変位しようとする力が加わるが、アーム部の径方向への変位に対する共振周波数が高い。このため、可動体に傾き振動が発生したときでも、共振が発生しにくい。それ故、可動体の傾き振動が小さいので、可動体の傾き振動に起因する可動体と固定体との衝突に起因する異音の発生や信頼性の低下を抑制することができる。
が小さいので、可動体の傾き振動に起因する可動体と固定体との衝突に起因する異音の発生や信頼性の低下を抑制することができる。
(全体構成)
図1は、本発明の実施の形態1に係るリニアアクチュエータの説明図であり、図1(a)、(b)は、リニアアクチュエータの斜視図、およびリニアアクチュエータの分解斜視図である。図2は、本発明の実施の形態1に係るリニアアクチュエータを細かく分解した分解斜視図である。図3は、本発明の実施の形態1に係るリニアアクチュエータの断面図である。
固定体2は、磁気駆動機構5を構成するコイル51が巻回されたコイルボビン3と、軸線L方向の他方側L2(図では下側)でコイルボビン3を保持するベース4とを有している。コイルボビン3は、コイル51が巻回された円筒状の胴部31と、胴部31の両側で拡径するフランジ部32、33と、胴部31から連続してフランジ部33よりベース4が位置する側に向けて突出した突出部35とを備えており、コイルボビン3は、突出部35を介してベース4に連結されている。突出部35には、コイル51の端部が絡げられた端子部361、362が形成されており、端子部361、362において、コイル51の端部が配線基板29に接続されている。
可動体6は、磁気駆動機構5を構成する永久磁石53の中央穴530に嵌ったシャフト63と、永久磁石53を覆うヨーク67とを有しており、シャフト63は、可動体6の中心軸線(軸線L)上で軸線L方向に延在している。ヨーク67は、軸線L方向の一方側L1で永久磁石53に当接する円板状の端板部671と、端板部671の外縁から軸線L方向の他方側L2に延在する円筒状の筒部672とを有しており、筒部672は、永久磁石53の外周面に所定の間隔をあけて永久磁石53を径方向外側で覆っている。本形態において、可動体6は、筒部672の内周面および端板部671の軸線L方向の他方側L2に接着等の方法で固定された円環状のスペーサ65を有している。
バネ部材8は、固定体2に連結された固定体側連結部81と、可動体6に連結された可動体側連結部82と、固定体側連結部81と可動体側連結部82とに接続された複数本のアーム部83とを備えた板状バネ部材であり、軸線Lに沿う方向に板厚方向を向けている。本形態において、可動体側連結部82は、円環状であり、固定体側連結部81およびアーム部83より径方向外側に位置する。固定体側連結部81は、周方向で3つに分割されており、3つの固定体側連結部81の各々からアーム部83が周方向に延在している。かかる3つの固定体側連結部81はいずれも、コイルボビン3のフランジ部33の軸線L方向の他方側L2の面に接着や溶接等の方法により連結されている。
本形態のリニアアクチュエータ1において、可動体6では、シャフト63が永久磁石53の中央穴530に嵌っているとともに、ヨーク67の端板部671が軸線L方向の一方側L1で永久磁石53に当接している。また、可動体6では、ヨーク67の筒部672にカバー61が接続されている。このため、可動体6の重心G(図3参照)は、軸線L上において、シャフト63の軸線L方向の中央より一方側L1に位置する。その結果、可動体6の重心Gは、磁気駆動機構5の軸線L方向の磁気的中心(永久磁石53の軸線L方向の中心位置、コア538の位置)より軸線L方向の一方側L1に位置する。ここで、バネ部材8の可動体側連結部82は、カバー61の側板部612とヨーク67の筒部672の他方側L2の端部との間に挟まれている。このため、バネ部材8の可動体6への接続位置C(図3参照)は、可動体6の重心Gに対して軸線L方向において他方側L2に位置しており、可動体6の重心Gの位置と可動体6に対するバネ部材8の接続位置Cとが軸線L方向において離間している。
本形態のリニアアクチュエータ1において、固定体2と可動体6との間にはゲル状ダンパー部材9が配置されている。かかるゲル状ダンパー部材9は、軸線L上の位置、および軸線Lを囲む位置の少なくとも一方において固定体2と可動体6との間に配置されている。本形態においては、軸線L上の位置、および軸線Lを囲む位置の双方において固定体2と可動体6との間にはゲル状ダンパー部材9が配置されている。
とは反対側に配置されている。
本形態のリニアアクチュエータ1において、コイル51への通電を休止している期間、可動体6は、可動体6の質量とバネ部材8の保持力(付勢力)とが釣り合った原点位置にある。この状態で、コイル51に通電すると、可動体6は、磁気駆動機構5によって推進力を受け、バネ部材8の付勢力に抗して、軸線L方向の一方側L1に移動する。その際の移動量は、コイル51に供給される電流値と、バネ部材8の付勢力とによって規定される。そして、コイル51への通電を停止すると、バネ部材8の付勢力によって、原点位置に戻る。従って、コイル51への通電を断続的に行うと、可動体6は、軸線L方向で往復移動を繰り返す。
本形態のリニアアクチュエータ1において、可動体6を往復移動させる際の周波数によっては、可動体6が、可動体6の質量とバネ部材8のバネ定数に対応する周波数で共振することがあるが、本形態では、固定体2のベース4(固定体側対向部)と可動体6のカバー61との間にゲル状ダンパー部材9(第1ゲル状ダンパー部材91および第2ゲル状ダンパー部材92)が設けられており、かかるゲル状ダンパー部材90は、可動体6の移動に追従して変形しながら可動体6の振動を吸収する。このため、可動体6の共振を抑制することができる。
体6の共振を効果的に抑制することができる。
上記実施の形態1では、第1ゲル状ダンパー部材91および第2ゲル状ダンパー部材92の双方を設けたが、いずれか一方のみを設けてもよい。
(全体構成)
図4は、本発明の実施の形態2に係るリニアアクチュエータの説明図であり、図2(a)、(b)は、リニアアクチュエータの斜視図、およびリニアアクチュエータの分解斜視図である。図5は、本発明の実施の形態2に係るリニアアクチュエータを細かく分解した分解斜視図である。図6は、本発明の実施の形態2に係るリニアアクチュエータの断面図である。なお、本形態の基本的な構成は、実施の形態1と同様であるため、共通する部分には同一の符号を付してある。
固定体2は、磁気駆動機構5を構成するコイル51が巻回されたコイルボビン3と、軸線L方向の他方側L2でコイルボビン3を保持するベース4とを有している。コイルボビン3は、コイル51が巻回された円筒状の胴部31と、胴部31の両側で拡径するフランジ部32、33と、胴部31から連続してフランジ部33よりベース4が位置する側に向けて突出した突出部35とを備えており、コイルボビン3は、突出部35を介してベース4に連結されている。突出部35には、コイル51の端部が絡げられた端子部361、362が形成されており、端子部361、362において、コイル51の端部が配線基板29に接続されている。
L上で延在する支軸45を備えている。支軸45は、軸線L方向の他方側L2に位置する固定部453と、固定部453の軸線L方向の一方側L1で拡径するフランジ部452と、フランジ部452から軸線L方向の一方側L1に突出した支持部451とを有しており、支持部451は、固定部453より太い。支持部451は、可動体6を支持する部分であり、固定部453は、ベース4に保持される部分である。具体的には、ベース4の中央部には凹部44が形成されており、凹部44の底部の中央には、固定部453が嵌め込み固定された穴46が形成されている。固定部453が穴46に嵌った状態で、フランジ部452は、ベース4の凹部44の底部に当接する。なお、ベース4には凹部44の周りに円環状のリブ状突部43が形成されている。
可動体6は、磁気駆動機構5を構成する永久磁石53の中央穴530に嵌った筒状スリーブ68と、永久磁石53を覆うヨーク67とを有している。筒状スリーブ68は、円筒状であり、軸線L方向に貫通する穴によって、可動体6には、支軸45が内側に位置する軸穴69が形成されている。筒状スリーブ68は、可動体6の中心軸線(軸線L)上で軸線L方向に延在している。ヨーク67は、軸線L方向の一方側L1で永久磁石53に当接する円板状の端板部671と、端板部671の外縁から軸線L方向の他方側L2に延在する円筒状の筒部672とを有しており、筒部672は、永久磁石53の外周面に所定の間隔をあけて永久磁石53を径方向外側で覆っている。本形態において、可動体6は、筒部672の内周面および端板部671の軸線L方向の他方側L2に接着等の方法で固定された円環状のスペーサ65を有している。
バネ部材8は、実施の形態1と同様、固定体2に連結された固定体側連結部81と、可動体6に連結された可動体側連結部82と、固定体側連結部81と可動体側連結部82とに接続された複数本のアーム部83とを備えた板状バネ部材であり、軸線Lに沿う方向に板厚方向を向けている。本形態において、可動体側連結部82は、円環状であり、固定体側連結部81およびアーム部83より径方向外側に位置する。固定体側連結部81は、周方向で3つに分割されており、3つの固定体側連結部81の各々からアーム部83が周方向に延在している。かかる3つの固定体側連結部81はいずれも、コイルボビン3のフラ
ンジ部33の軸線L方向の他方側L2の面に接着や溶接等の方法により連結されている。
本形態のリニアアクチュエータ1において、可動体6では、筒状スリーブ68が永久磁石53の中央穴530に嵌っているとともに、ヨーク67の端板部671が軸線L方向の一方側L1で永久磁石53に当接している。また、可動体6では、ヨーク67の筒部672にカバー61が接続されている。このため、可動体6の重心G(図6参照)は、軸線L上において、筒状スリーブ68の軸線L方向の中央より一方側L1に位置する。その結果、可動体6の重心Gは、磁気駆動機構5の軸線L方向の磁気的中心(永久磁石53の軸線L方向の中心位置、コア538の位置)より軸線L方向の一方側L1に位置する。ここで、バネ部材8の可動体側連結部82は、カバー61の側板部612とヨーク67の筒部672の他方側L2の端部との間に挟まれている。このため、バネ部材8の可動体6への接続位置C(図6参照)は、可動体6の重心Gに対して軸線L方向において他方側L2に位置しており、可動体6の重心Gの位置と可動体6に対するバネ部材8の接続位置Cとが軸線L方向において離間している。
本形態のリニアアクチュエータ1において、固定体2と可動体6との間にはゲル状ダンパー部材9が配置されている。かかるゲル状ダンパー部材9は、軸線L上の位置、および軸線Lを囲む位置の少なくとも一方において固定体2と可動体6との間に配置されている。本形態においては、軸線Lを囲む位置において固定体2と可動体6との間にゲル状ダンパー部材9が配置されている。
本形態のリニアアクチュエータ1においても、実施の形態1と同様、コイル51への通電を休止している期間、可動体6は、可動体6の質量とバネ部材8の保持力(付勢力)とが釣り合った原点位置にある。この状態で、コイル51に通電すると、可動体6は、磁気駆動機構5によって推進力を受け、バネ部材8の付勢力に抗して、軸線L方向の一方側L1に移動する。その際の移動量は、コイル51に供給される電流値と、バネ部材8の付勢力とによって規定される。そして、コイル51への通電を停止すると、バネ部材8の付勢力によって、原点位置に戻る。従って、コイル51への通電を断続的に行うと、可動体6は、軸線L方向で往復移動を繰り返す。
本形態のリニアアクチュエータ1において、可動体6を往復移動させる際の周波数によっては、可動体6が、可動体6の質量とバネ部材8のバネ定数に対応する周波数で共振することがあるが、本形態では、固定体2の支軸45と可動体6の筒状スリーブ68との間にゲル状ダンパー部材9(ゲル状ダンパー部材90)が設けられており、かかるゲル状ダンパー部材90は、可動体6の移動に追従して変形しながら可動体6の振動を吸収する。このため、可動体6の共振を抑制することができる。
上記実施の形態では、ゲル状ダンパー部材9を接着剤により固定した構造を採用したが、ゲル状ダンパー部材9を形成するための前駆体を設けた後、前駆体をゲル化させ、ゲル状ダンパー部材9自身の接着力によって、ゲル状ダンパー部材9を固定してもよい。例えば、実施の形態2ではゲル状ダンパー部材9を形成するためのUV硬化性の前駆体を設けた後、前駆体にUVを照射してゲル化させ、ゲル状ダンパー部材9自身の接着力によって、ゲル状ダンパー部材9を固定してもよい。
ー部材9が配置されていてもよい。
Claims (11)
- 固定体と、
可動体と、
前記可動体と前記固定体とに接続され、前記固定体に対して前記可動体を軸線方向に移動可能に支持するバネ部材と、
前記可動体を前記軸線方向に駆動する磁気駆動機構と、
前記固定体と前記可動体との間に配置されたゲル状ダンパー部材と、
を有し、
前記可動体の重心位置と前記可動体に対する前記バネ部材の接続位置とが前記軸線方向において離間していることを特徴とするリニアアクチュエータ。 - 前記バネ部材は、前記軸線方向に沿う方向に板厚方向を向けた板状バネ部材であって、前記固定体に連結された固定体側連結部と、前記可動体に連結された可動体側連結部と、前記固定体側連結部と前記可動体側連結部とに接続されたアーム部と、を備えていることを特徴とする請求項1に記載のリニアアクチュエータ。
- 前記磁気駆動機構は、前記可動体に設けられた永久磁石と、前記固定体に設けられ、前記永久磁石に径方向で対向するコイルと、を備えていることを特徴とする請求項1または2に記載のリニアアクチュエータ。
- 前記ゲル状ダンパー部材は、前記可動体の中心軸線上の位置、および前記中心軸線を囲む位置の少なくとも一方に配置されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載のリニアアクチュエータ。
- 前記固定体は、前記可動体に対して前記軸線方向で対向する固定体側対向部を備え、
前記ゲル状ダンパー部材は、前記軸線方向において前記固定体側対向部と前記可動体との間に配置されていることを特徴とする請求項4に記載のリニアアクチュエータ。 - 前記可動体は、前記中心軸線上で前記固定体側対向部に向かって突出した軸部を備え、
前記ゲル状ダンパー部材は、前記軸線方向において前記軸部の前記固定体側対向部側の端面と前記固定体側対向部との間に配置されていることを特徴とする請求項5に記載のリニアアクチュエータ。 - 前記ゲル状ダンパー部材は、前記中心軸線を囲む3個所に配置されていることを特徴とする請求項5に記載のリニアアクチュエータ。
- 前記固定体は、前記中心軸線上で延在する支軸を備え、
前記可動体は、前記中心軸線上で延在して前記支軸が内側に位置する軸穴を備え、
前記ゲル状ダンパー部材は、前記支軸の外周面と前記軸穴の内周面との間に筒状に配置されていることを特徴とする請求項4に記載のリニアアクチュエータ。 - 前記ゲル状ダンパー部材は、前記可動体および前記固定体の双方に固定されていることを特徴とする請求項1乃至8の何れか一項に記載のリニアアクチュエータ。
- 前記ゲル状ダンパー部材は、シリコーンゲルからなることを特徴とする請求項1乃至9の何れか一項に記載のリニアアクチュエータ。
- 前記ゲル状ダンパー部材は、針入度が90度から110度であることを特徴とする請求項1乃至10の何れか一項に記載のリニアアクチュエータ。
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