JP6367579B2 - リニアアクチュエータ - Google Patents
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Description
ことができる。また、ゲル状ダンパー部材は、軸線上の位置、および軸線を囲む位置の少なくとも一方に設けられているため、可動体の共振を効果的に抑制することができる。また、ゲル状ダンパー部材は、可動体および固定体の双方に接着固定されている。このため、可動体の移動に伴ってゲル状ダンパー部材が移動することを防止することができる。また、ゲル状ダンパー部材が設けられている部分において、可動体が固定体から離間する方向に移動した場合でも、かかる移動に追従してゲル状ダンパー部材が変形し、可動体の共振を効果的に抑制することができる。
(全体構成)
図1は、本発明の実施の形態1に係るリニアアクチュエータの説明図であり、図1(a)、(b)は、リニアアクチュエータの斜視図、およびリニアアクチュエータの分解斜視図である。図2は、本発明の実施の形態1に係るリニアアクチュエータを細かく分解した分解斜視図である。図3は、本発明の実施の形態1に係るリニアアクチュエータの断面図である。
固定体2は、磁気駆動機構5を構成するコイル51が巻回されたコイルボビン3と、軸線L方向の他方側L2(図では下側)でコイルボビン3を保持するベース4とを有している。コイルボビン3は、コイル51が巻回された円筒状の胴部31と、胴部31の両側で拡径するフランジ部32、33と、胴部31から連続してフランジ部33よりベース4が位置する側に向けて突出した突出部35とを備えており、コイルボビン3は、突出部35を介してベース4に連結されている。突出部35には、コイル51の端部が絡げられた端子部361、362が形成されており、端子部361、362において、コイル51の端部が配線基板29に接続されている。
可動体6は、磁気駆動機構5を構成する永久磁石53の中央穴530に嵌ったシャフト63と、永久磁石53を覆うヨーク67とを有しており、シャフト63は、可動体6の中心軸線(軸線L)上で軸線L方向に延在している。ヨーク67は、軸線L方向の一方側L1で永久磁石53に当接する円板状の端板部671と、端板部671の外縁から軸線L方向の他方側L2に延在する円筒状の筒部672とを有しており、筒部672は、永久磁石53の外周面に所定の間隔をあけて永久磁石53を径方向外側で覆っている。本形態において、可動体6は、筒部672の内周面および端板部671の軸線L方向の他方側L2に接着等の方法で固定された円環状のスペーサ65を有している。
バネ部材8は、固定体2に連結された固定体側連結部81と、可動体6に連結された可動体側連結部82と、固定体側連結部81と可動体側連結部82とに接続された複数本のアーム部83とを備えた板状バネ部材である。本形態において、可動体側連結部82は、円環状であり、固定体側連結部81およびアーム部83より径方向外側に位置する。固定体側連結部81は、周方向で3つに分割されており、3つの固定体側連結部81の各々からアーム部83が延在している。かかる3つの固定体側連結部81はいずれも、コイルボビン3のフランジ部33の軸線L方向の他方側L2の面に接着や溶接等の方法により連結されている。
の他方側L2の端面630(ベース4側の端面630)は、ベース4の第1凹部41に対して軸線L方向の一方側L1で対向する。
本形態のリニアアクチュエータ1において、軸線L上の位置、および軸線Lを囲む位置の少なくとも一方において固定体2と可動体6との間にはゲル状ダンパー部材9が配置されている。本形態においては、軸線L上の位置、および軸線Lを囲む位置の双方において固定体2と可動体6との間にはゲル状ダンパー部材9が配置されている。
本形態のリニアアクチュエータ1において、コイル51への通電を休止している期間、可動体6は、可動体6の質量とバネ部材8の保持力(付勢力)とが釣り合った原点位置にある。この状態で、コイル51に通電すると、可動体6は、磁気駆動機構5によって推進力を受け、バネ部材8の付勢力に抗して、軸線L方向の一方側L1に移動する。その際の移動量は、コイル51に供給される電流値と、バネ部材8の付勢力とによって規定される。そして、コイル51への通電を停止すると、バネ部材8の付勢力によって、原点位置に戻る。従って、コイル51への通電を断続的に行うと、可動体6は、軸線L方向で往復移動を繰り返す。
っては、可動体6が、可動体6の質量とバネ部材8のバネ定数に対応する周波数で共振することがあるが、本形態では、固定体2のベース4(固定体側対向部)と可動体6のカバー61との間にゲル状ダンパー部材9(第1ゲル状ダンパー部材91および第2ゲル状ダンパー部材92)が設けられており、かかるゲル状ダンパー部材90は、可動体6の移動に追従して変形しながら可動体6の振動を吸収する。このため、可動体6の共振を抑制することができる。
上記実施の形態1では、第1ゲル状ダンパー部材91および第2ゲル状ダンパー部材92の双方を設けたが、いずれか一方のみを設けてもよい。
(全体構成)
図4は、本発明の実施の形態2に係るリニアアクチュエータの説明図であり、図2(a)、(b)は、リニアアクチュエータの斜視図、およびリニアアクチュエータの分解斜視図である。図5は、本発明の実施の形態2に係るリニアアクチュエータを細かく分解した分解斜視図である。図6は、本発明の実施の形態2に係るリニアアクチュエータの断面図である。なお、本形態の基本的な構成は、実施の形態1と同様であるため、共通する部分には同一の符号を付してある。
固定体2は、磁気駆動機構5を構成するコイル51が巻回されたコイルボビン3と、軸
線L方向の他方側L2でコイルボビン3を保持するベース4とを有している。コイルボビン3は、コイル51が巻回された円筒状の胴部31と、胴部31の両側で拡径するフランジ部32、33と、胴部31から連続してフランジ部33よりベース4が位置する側に向けて突出した突出部35とを備えており、コイルボビン3は、突出部35を介してベース4に連結されている。突出部35には、コイル51の端部が絡げられた端子部361、362が形成されており、端子部361、362において、コイル51の端部が配線基板29に接続されている。
可動体6は、磁気駆動機構5を構成する永久磁石53の中央穴530に嵌った筒状スリーブ68と、永久磁石53を覆うヨーク67とを有している。筒状スリーブ68は、円筒状であり、軸線L方向に貫通する穴によって、可動体6には、支軸45が内側に位置する軸穴69が形成されている。筒状スリーブ68は、可動体6の中心軸線(軸線L)上で軸線L方向に延在している。ヨーク67は、軸線L方向の一方側L1で永久磁石53に当接する円板状の端板部671と、端板部671の外縁から軸線L方向の他方側L2に延在する円筒状の筒部672とを有しており、筒部672は、永久磁石53の外周面に所定の間隔をあけて永久磁石53を径方向外側で覆っている。本形態において、可動体6は、筒部672の内周面および端板部671の軸線L方向の他方側L2に接着等の方法で固定された円環状のスペーサ65を有している。
、底板部611には凹部614が2個所に形成されている。
バネ部材8は、固定体2に連結された固定体側連結部81と、可動体6に連結された可動体側連結部82と、固定体側連結部81と可動体側連結部82とに接続された複数本のアーム部83とを備えた板状バネ部材である。本形態において、可動体側連結部82は、円環状であり、固定体側連結部81およびアーム部83より径方向外側に位置する。固定体側連結部81は、周方向で3つに分割されており、3つの固定体側連結部81の各々からアーム部83が延在している。かかる3つの固定体側連結部81はいずれも、コイルボビン3のフランジ部33の軸線L方向の他方側L2の面に接着や溶接等の方法により連結されている。
本形態のリニアアクチュエータ1において、軸線L上の位置、および軸線Lを囲む位置の少なくとも一方において固定体2と可動体6との間にはゲル状ダンパー部材9が配置されている。本形態においては、軸線Lを囲む位置において固定体2と可動体6との間にはゲル状ダンパー部材9が配置されている。
本形態のリニアアクチュエータ1においても、実施の形態1と同様、コイル51への通電を休止している期間、可動体6は、可動体6の質量とバネ部材8の保持力(付勢力)とが釣り合った原点位置にある。この状態で、コイル51に通電すると、可動体6は、磁気駆動機構5によって推進力を受け、バネ部材8の付勢力に抗して、軸線L方向の一方側L1に移動する。その際の移動量は、コイル51に供給される電流値と、バネ部材8の付勢力とによって規定される。そして、コイル51への通電を停止すると、バネ部材8の付勢力によって、原点位置に戻る。従って、コイル51への通電を断続的に行うと、可動体6は、軸線L方向で往復移動を繰り返す。
なお、上記実施の形態では、ゲル状ダンパー部材9を接着剤により固定した構造を採用したが、ゲル状ダンパー部材9を形成するための前駆体を設けた後、前駆体をゲル化させ、ゲル状ダンパー部材9自身の接着力によって、ゲル状ダンパー部材9を固定してもよい。例えば、実施の形態2ではゲル状ダンパー部材9を形成するためのUV硬化性の前駆体を設けた後、前駆体にUVを照射してゲル化させ、ゲル状ダンパー部材9自身の接着力によって、ゲル状ダンパー部材9を固定してもよい。
2 固定体
3 コイルボビン(固定体)
4 ベース(固定体、固定体側対向部)
5 磁気駆動機構
6 可動体
8 バネ部材
9、90 ゲル状ダンパー部材
45 支軸(固定体)
61 カバー(可動体)
63 シャフト(可動体)
66 ワッシャ(可動体)
67 ヨーク(可動体)
68 筒状スリーブ(可動体)
69 軸穴
81 固定体側連結部
82 可動体側連結部
83 アーム部
91 第1ゲル状ダンパー部材
92 第2ゲル状ダンパー部材
630 シャフトの端面
631 シャフトの軸部
671 端板部
672 筒部
L 軸線
Claims (10)
- 固定体と、
可動体と、
前記可動体と前記固定体とに接続され、前記固定体に対して前記可動体を軸線方向に移動可能に支持するバネ部材と、
前記可動体を前記軸線方向に駆動する磁気駆動機構と、
前記可動体の中心軸線上の位置、および前記中心軸線を囲む位置の少なくとも一方において前記固定体と前記可動体との間に配置されたゲル状ダンパー部材と、
を有し、
前記ゲル状ダンパー部材は、前記可動体および前記固定体の双方に接着固定されていることを特徴とするリニアアクチュエータ。 - 前記バネ部材は、前記固定体に連結された固定体側連結部と、前記可動体に連結された可動体側連結部と、前記固定体側連結部と前記可動体側連結部とに接続されたアーム部と、を備えた板状バネ部材であることを特徴とする請求項1に記載のリニアアクチュエータ。
- 前記固定体は、前記可動体に対して前記軸線方向で対向する固定体側対向部を備え、
前記ゲル状ダンパー部材は、前記軸線方向において前記固定体側対向部と前記可動体との間に配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載のリニアアクチュエータ。 - 前記ゲル状ダンパー部材は、針入度が90度から110度であることを特徴とする請求項3に記載のリニアアクチュエータ。
- 前記可動体は、前記中心軸線上で前記固定体側対向部に向かって突出した軸部を備え、
前記ゲル状ダンパー部材は、前記軸線方向において前記軸部の前記固定体側対向部側の端面と前記固定体側対向部との間に配置されていることを特徴とする請求項3または4に記載のリニアアクチュエータ。 - 前記可動体は、前記中心軸線上で前記固定体側対向部に向かって突出した軸部を備え、
前記ゲル状ダンパー部材は、前記軸部を囲むように配置されていることを特徴とする請求項3または4に記載のリニアアクチュエータ。 - 前記可動体は、一方の端部によって前記軸部を構成するシャフトと、前記磁気駆動機構を構成し、前記シャフトが内側に嵌った中央穴が形成された永久磁石と、該永久磁石に前記軸線方向の一方側で当接する端板部および前記永久磁石を径方向外側で覆う筒部を備えたヨークと、該永久磁石の前記軸線方向の他方側で前記中央穴の周りに当接するワッシャと、を有し、
前記シャフトは、前記軸線方向の一方側で前記端板部に溶接され、前記軸線方向の他方側で前記ワッシャと溶接されていることを特徴とする請求項3乃至6の何れか一項に記載のリニアアクチュエータ。 - 前記固定体は、前記中心軸線上で延在する支軸を備え、
前記可動体は、前記中心軸線上で延在して前記支軸が内側に位置する軸穴を備え、
前記ゲル状ダンパー部材は、前記支軸の外周面と前記軸穴の内周面との間に筒状に配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載のリニアアクチュエータ。 - 前記可動体は、前記軸穴を備えた筒状スリーブと、前記磁気駆動機構を構成し、前記筒状スリーブが内側に嵌った中央穴が形成された永久磁石と、該永久磁石に前記軸線方向の一方側で当接する端板部および前記永久磁石を径方向外側で覆う筒部を備えたヨークと、該永久磁石の前記軸線方向の他方側で前記中央穴の周りに当接するワッシャと、を有し、
前記筒状スリーブは、前記軸線方向の一方側で前記端板部に溶接され、前記軸線方向の他方側で前記ワッシャと溶接されていることを特徴とする請求項8に記載のリニアアクチュエータ。 - 前記ゲル状ダンパー部材は、シリコーンゲルからなることを特徴とする請求項1乃至9の何れか一項に記載のリニアアクチュエータ。
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