以下、図1乃至図21を用いて、本発明の一実施形態について説明する。
<<実施形態の全体構成>>
図1は、本発明の本実施形態に係る伝送システム1の概略図である。図2は、伝送システムにおける画像データ、音データ、及び各種管理情報の送受信の状態を示した概念図である。図3は、画像データの画質を説明する概念図である。図4は、本実施形態の処理または動作の概略を示した概略図である。
また、伝送システムには、伝送管理システムを介して一方の伝送端末から他方の伝送端末に一方向でコンテンツデータを伝送するデータ提供システムや、伝送管理システムを介して複数の伝送端末間で情報や感情等を相互に伝達するコミュニケーションシステムが含まれる。このコミュニケーションシステムは、コミュニケーション管理システム(「伝送管理システム」に相当)を介して複数のコミュニケーション端末(「伝送端末」に相当)間で情報や感情等を相互に伝達するためのシステムであり、テレビ会議システムやテレビ電話システム等が例として挙げられる。
本実施形態では、コミュニケーションシステムの一例としてのテレビ会議システム、コミュニケーション管理システムの一例としてのテレビ会議管理システム、及びコミュニケーション端末の一例としてのテレビ会議端末を想定した上で、伝送システム、伝送管理システム、及び伝送端末について説明する。即ち、本発明の伝送端末及び伝送管理システムは、テレビ会議システムに適用されるだけでなく、コミュニケーションシステム、又は伝送システムにも適用される。
まず、図1に示されている伝送システム1は、複数の伝送端末(10aa,10ab,…)、各伝送端末(10aa,10ab,…)用のディスプレイ(120aa,120ab,…)、複数の中継装置(30a,30b,30c,30d)、伝送管理システム50、プログラム提供システム90、及びメンテナンスシステム100によって構築されている。
複数の端末10は、コンテンツデータの一例としての画像データ及び音データの送受信による伝送を行う。
なお、以下では、「伝送端末」を単に「端末」として表し、「伝送管理システム」を単に「管理システム」として表す。また、複数の端末(10aa,10ab,…)のうち任意の端末は、「端末10」と表され、複数のディスプレイ(120aa,120ab,…)のうち任意のディスプレイは「ディスプレイ120」と表され、複数の中継装置(30a,30b,30c,30d)のうち任意の中継装置は「中継装置30」と表されている。更に、テレビ会議の開始を要求する要求元としての端末は「要求元端末」と表され、要求先である宛先(中継先)としての端末は「宛先端末」と表されている。
また、図2に示されているように、伝送システム1において、要求元端末と宛先端末との間では、管理システム50を介して、各種の管理情報を送受信するための管理情報用セッションseiが確立される。また、要求元端末と宛先端末との間では、中継装置30を介して、高解像度の画像データ、中解像度の画像データ、低解像度の画像データ、及び音データの4つの各データを送受信するための4つのセッションが確立される。ここでは、これら4つのセッションをまとめて、画像・音データ用セッションsedとして示している。なお、画像・音データ用セッションsedは、必ずしも4つのセッションである必要はなく、4つのセッション数より少ない又は多いセッション数であってもよい。
ここで、本実施形態で扱われる画像データの画像の解像度について説明する。図3(a)に示されているように、横が160画素、縦が120画素から成り、ベース画像となる低解像度の画像と、図3(b)に示されているように、横が320画素、縦が240画素から成る中解像度の画像と、図3(c)に示されているように、横が640画素、縦が480画素から成る高解像度の画像とがある。このうち、狭帯域経路を経由する場合には、ベース画像となる低解像度の画像データのみから成る低画質の画像データが中継される。帯域が比較的広い場合には、ベース画像となる低解像度の画像データ、及び中解像度の画像データから成る中画質の画像データが中継される。また、帯域が非常に広い場合には、ベース画質となる低解像度の画像データ、中画解像度の画像データ、及び高解像度の画像データから成る高画質の画像データが中継される。なお、このように必ずしも複数の解像度の画像データを送る必要はなく、画像データの符号化方式に応じて単一の解像度の画像データを用いてもよい。
本実施形態の処理または動作の概略について説明する。図4に示されているように、まず、管理システム50は、端末10から、サービス開始の要求を受信する(ST1)。次に、管理システム50は、当該端末10に応じたアカウントの種別を読み出し、ゲストアカウントであるか判断する(ST2)。そして、ゲストアカウントであれば、利用状況に応じたサービスを選択する(ST3)。次に、中継装置30に対してサービスを実行する際の中継装置30の動作パラメータを送信する(ST4)。
図1に示されている中継装置30は、複数の端末10の間で、コンテンツデータの中継を行う。管理システム50は、端末10からのログイン認証、端末10の通話状況の管理、宛先リストの管理等、及び中継装置30の通信状況等を一元的に管理する。なお、画像データの画像は、動画であっても静止画であってもよく、動画と静止画の両方であってもよい。
複数のルータ(70a,70b,70c,70d,70ab,70cd)は、画像データ及び音データの最適な経路の選択を行う。なお、以下では、ルータ(70a,70b,70c,70d,70ab,70cd)のうち任意のルータは「ルータ70」と表されている。
プログラム提供システム90は、後述のHD(Hard Disk)204を備えており、端末10に各種機能を実現させる(又は、端末10を各種手段として機能させる)ための端末用プログラムが記憶され、端末10に端末用プログラムを送信することができる。また、プログラム提供システム90のHD204には、中継装置30に各種機能を実現させる(又は、中継装置30を各種手段として機能させる)ための中継装置用プログラムも記憶されており、中継装置30に、中継装置用プログラムを送信することができる。更に、プログラム提供システム90のHD204には、管理システム50に各種機能を実現させる(又は、管理システム50を各種手段として機能させる)ための伝送管理用プログラムも記憶されており、管理システム50に、伝送管理用プログラムを送信することができる。
メンテナンスシステム100は、端末10、中継装置30、管理システム50、及びプログラム提供システム90のうちの少なくとも1つの維持、管理、又は保守を行うためのコンピュータである。例えば、メンテナンスシステム100が国内に設置され、端末10、中継装置30、管理システム50、又はプログラム提供システム90が国外に設置されている場合、メンテナンスシステム100は、通信ネットワーク2を介して遠隔的に、端末10、中継装置30、管理システム50、及びプログラム提供システム90のうちの少なくとも1つの維持、管理、保守等のメンテナンスを行う。また、メンテナンスシステム100は、通信ネットワーク2を介さずに、端末10、中継装置30、管理システム50、及びプログラム提供システム90のうちの少なくとも1つにおける機種番号、製造番号、販売先、保守点検、又は故障履歴の管理等のメンテナンスを行う。
ところで、端末(10aa,10ab,10ac,・・・)、中継装置30a、及びルータ70aは、LAN2aによって通信可能に接続されており、所定の領域A内で構築されている。端末(10ba,10bb,10bc,・・・)、中継装置30b、及びルータ70bは、LAN2bによって通信可能に接続されており、所定の領域B内で構築されている。また、LAN2a及びLAN2bは、インターネット2iに通信可能に接続されている。例えば、地域Aは日本であり、LAN2aは東京の事業所内で構築されており、地域Bは中国であり、LAN2bは中国の事業所内で構築されている。
一方、端末(10ca,10cb,10cc,・・・)、中継装置30c、及びルータ70cは、LAN2cによって通信可能に接続されており、所定の領域C内で構築されている。端末10d(a,10db,10dc,・・・)、中継装置30d、及びルータ70dは、LAN2dによって通信可能に接続されており、所定の領域D内で構築されている。また、LAN2c及びLAN2dは、インターネット2iに通信可能に接続されている。例えば、地域Cは欧州であり、LAN2cは欧州の事業所内で構築されており、地域Dはアメリカ合衆国であり、LAN2dはアメリカ合衆国の事業所内で構築されている。
また、管理システム50、及びプログラム提供システム90は、インターネット2iを介して、端末10、及び中継装置30と通信可能に接続されている。管理システム50、及びプログラム提供システム90は、地域A、地域B、地域C、又は地域Dに設置されていてもよいし、これら以外の地域に設置されていてもよい。
なお、本実施形態では、LAN2a、LAN2b、インターネット2i、LAN2c、及びLAN2dによって、本実施形態の通信ネットワーク2が構築されている。この通信ネットワーク2には、有線だけでなく、WiFi(Wireless Fidelity)や、Bluetooth(登録商標)等の無線による通信が行われる箇所があってもよい。
また、図1において、各端末10、各中継装置30、管理システム50、各ルータ70、及びプログラム提供システム90の下に示されている4組の数字は、一般的なIPv4におけるIPアドレスを簡易的に示している。例えば、端末10aaのIPアドレスは「1.2.1.3」である。また、IPv4ではなく、IPv6を用いてもよいが、説明を簡略化するため、IPv4を用いて説明する。
なお、各端末10は、複数の事業所間での通話や、同じ事業所内の異なる部屋間での通話だけでなく、同じ部屋内での通話や、屋外と屋内又は屋外と屋外での通話で使われてもよい。各端末10が屋外で使われる場合には、携帯電話通信網等の無線による通信が行われる。
<<実施形態の機能構成>>
次に、本実施形態の機能構成について説明する。図5は、本実施形態の伝送システム1を構成する各端末、装置及びシステムの機能ブロック図である。図5では、端末10、中継装置30、及び管理システム50が、通信ネットワーク2を介してデータ通信することができるように接続されている。また、図1に示されているプログラム提供システム90は、テレビ会議の通信において直接関係ないため、図5では省略されている。
<管理システムの機能構成>
管理システム50は、送受信部51、端末認証部52、状態管理部53、端末抽出部54、端末状態取得部55、選択部56、セッション管理部57、設定部58及び記憶・読出処理部59、ゲストアカウント制御部60を有している。これら各部は、図20に示されている各構成要素のいずれかが、HD204からRAM203上に展開された管理システム用プログラムに従ったCPU201からの命令によって動作することで実現される機能又は機能する手段である。また、管理システム50は、図20に示されているHD204により構築される記憶部5000を有している。
(端末管理テーブル)
また、記憶部5000には、図6に示されているような端末管理テーブルによって構成されている端末管理DB5003が構築されている。この端末管理テーブルでは、各端末10の端末ID毎に、各端末10を宛先とした場合の宛先名、各端末10の稼動状態、後述のログイン要求情報が管理システム50で受信された受信日時、端末10のIPアドレス、各端末10に提供するサービスを識別するためのサービスID、アカウント種別及び利用状況が関連付けられて管理される。例えば、図6に示されている端末管理テーブルにおいて、端末IDが「01aa」の端末10aaは、端末名が「日本 東京事業所 AA端末」で、稼動状態が「ONライン(通話可能)」で、管理システム50でログイン要求情報が受信された日時が「2014年4月10日の13時40分」で、この端末10aaのIPアドレスが「1.2.1.3」で、サービスIDが「sv103」であることが示されている。アカウント種別は、「Standard」が一般のアカウント(課金済)、「Guest」がゲストアカウント(未課金)を表している。
サービスIDは、サービス提供者側が端末管理テーブルへ直接設定してもよいし、管理システム50から端末10の利用者に端末10を使用するサービスに関する質問(例えば、端末10の使用状況又は使用目的などに関する質問)を送り、端末10から受信した回答に基づいて決定したものを設定してもよい。
(サービス管理テーブル)
更に、記憶部5000には、図7に示されているようなサービス管理テーブルによって構成されているサービス管理DB5006が構築されている。このサービス管理テーブルでは、サービスID毎に、サービス内容及び利用料が関連付けられて管理される。このサービス内容は、サービス内容管理テーブル(図13参照)で管理されているフレームレート、解像度、ビットレート、符号化方式と同じであるため、これらの説明を省略する。利用料は、この利用料に関連付けられているサービスIDで示されるサービスを受けた利用者が、管理システム50の管理者又は管理システム50を利用したサービス提供者に支払う料金である。
なお、サービス管理テーブル(図7参照)の内容は、予め管理システムの管理者又は管理システム50を利用したサービス提供者によって設定された動作パラメータ及び利用料であるのに対して、サービス内容管理テーブル(図13参照)の内容は、後述のステップS103のように、管理システム50から中継装置30に送信される度に、中継装置30で記憶される動作パラメータである。
(利用状況管理テーブル)
更に、記憶部5000には、図8に示されているような利用状況管理テーブルによって構成されている利用状況管理DB5007が構築されている。この利用状況管理テーブルでは、ゲストアカウントの利用状況と、それに対応するサービスIDを管理する。
ゲストアカウントの利用状況として、ログイン回数、宛先端末との累積通信時間、累積ログイン時間などを用いてよい。なお、ゲストアカウントの利用状況は、複数の選択肢の中から選択して設定できる構成としてもよい。
ゲストアカウントの利用状況として、後述する図16のステップS62に示す開始要求を受信した回数、図16のステップS63に示す開始要求情報に含まれる宛先端末の稼動状態を「通話中」に変更した回数、図16のステップSS68−2に示す宛先端末から中継装置選択情報の受信が完了した旨を示す受信完了情報を受信した回数などを使用してもよい。宛先端末の稼動状態を「通話中」に変更した回数を用いた場合は、他の端末から宛先端末への開始要求を先に受信したことにより、当該宛先端末とゲストアカウントの端末とを接続できなかった場合を利用状況から除外できる。宛先端末から中継装置選択情報の受信が完了した旨を示す受信完了情報を受信した回数を用いた場合は、宛先端末に障害が発生している等のため、当該宛先端末とゲストアカウントの端末とを接続できなかった場合を利用状況からさらに除外できる。
(認証管理テーブル)
更に、記憶部5000には、図9に示されているような認証管理テーブルによって構成されている認証管理DB5002が構築されている。この認証管理テーブルでは、管理システム50によって管理される全ての端末10の各端末IDに対して、各パスワードが関連付けられて管理される。例えば、図9に示されている認証管理テーブルにおいて、端末10aaの端末IDは「01aa」で、パスワードは「aaaa」であることが示されている。
(宛先リスト管理テーブル)
更に、記憶部5000には、図10に示されているような宛先リスト管理テーブルによって構成されている宛先リスト管理DB5004が構築されている。この宛先リスト管理テーブルでは、通話の開始を要求する要求元端末の端末IDに対して、宛先端末の候補として登録されている宛先端末の端末IDが全て関連付けられて管理される。例えば、図10に示されている宛先リスト管理テーブルにおいて、端末IDが「01aa」である要求元端末(端末10aa)から通話の開始を要求することができる宛先端末(端末10db)の候補は、端末IDが「01ab」の端末10ab、端末IDが「01ba」の端末10ba、及び端末IDが「01bb」の端末10bb等であることが示されている。この宛先端末の候補は、任意の要求元端末から管理システム50に対する追加又は削除の要請により、追加又は削除されることで更新される。
(セッション管理テーブル)
また、記憶部5000には、図11に示されているようなセッション管理テーブルによって構成されているセッション管理DB5005が構築されている。このセッション管理テーブルでは、中継装置30を選択するためのセッションの実行に用いられる選択用セッションID毎に、画像データ及び音データの中継に使用される中継装置30の中継装置ID、要求元端末の端末ID、宛先端末の端末ID、宛先端末において画像データが受信される際の受信の遅延時間(ms)、及びこの遅延時間が示されている遅延情報を宛先端末から送られて来て管理システム50で受信された受信日時が関連付けられて管理される。このセッションIDは、後述するサービス内容管理テーブル(図13参照)のセッションIDと同じである。例えば、セッションID「se1」が用いられることにより、中継装置30dを介して、2つの端末(10aa,10db)間で通話を行うことが示される。
(中継装置管理テーブル)
記憶部5000には、図12に示されているような中継装置管理テーブルによって構成されている中継装置管理DB5001が構築されている。この中継装置管理テーブルでは、各中継装置30の中継装置ID毎に、各中継装置30の稼動状態、稼動状態が示される状態情報が管理システム50で受信された受信日時、中継装置30のIPアドレス、及び中継装置30における最大データ伝送速度(Mbps)が関連付けられて管理される。例えば、図12に示されている中継装置管理テーブルにおいて、中継装置IDが「111a」の中継装置30aは、稼動状態が「ONライン」で、管理システム50で状態情報が受信された日時が「2014年4月10日の13時00分」で、この中継装置30aのIPアドレスが「1.2.1.2」で、この中継装置30aにおける最大データ伝送速度が100Mbpsであることが示されている。
(管理システムの各機能構成)
次に、管理システム50の各機能構成について詳細に説明する。なお、以下では、管理システム50の各機能構成を説明するにあたって、図20に示されている各構成要素のうち、管理システム50の各機能構成を実現させるための主な構成要素との関係も説明する。
ゲストアカウント制御部60は、端末管理DB5003の端末管理テーブルで管理されている端末ID毎の利用状況のデータを、端末を新規に登録する際に初期値である0に設定し、端末の利用状況が増加する度に更新する。
なお、端末の利用者の課金状況に応じてアカウント種別を「Standard」(課金済)から「Guest」(未課金)に変更する場合に、当該端末の利用状況のデータを初期値に自動でリセットするようにしてもよい。
ゲストアカウント制御部60は、ゲストアカウントの利用状況として例えばログイン回数を用いた場合、図15のステップS24で当該端末がログインする度に、端末管理DB5003の端末管理テーブルで管理されている端末ID毎の利用状況のデータをインクリメントする。
なお、端末の利用者が電源のON/OFF操作等を誤って繰り返したためにログイン/ログアウトが繰り返された場合のために、予め設定されている所定の時間以内にログイン要求を再度受信した場合は、ログイン回数をインクリメントしないようにしてもよい。また、端末の電源をONにしたまま長期間使用し続ける等により、ログイン状態が長期間にわたって継続される場合はログイン回数が増加しないため、端末管理DB5003の端末管理テーブル(図6参照)中の稼働状態がOFFライン以外であり、かつ現在時刻とログイン要求情報が管理システム50で受信された受信日時との差が所定の閾値を超えている場合、ログイン回数を自動でインクリメントする、あるいは強制的にログアウト処理を行うようにしてもよい。強制的にログアウト処理を行った場合は、端末管理DB5003(図6参照)の当該端末に対応する稼動状態をOFFラインに変更する。それにより、当該端末から管理システム50へのログインの要求以外の要求はエラーとなるため、ゲストアカウントの当該端末の利用者に対し、電源の再起動等の再度ログインするための操作を行うことを促すことができる。
送受信部51は、図20に示されているCPU201からの命令、及び図20に示されているネットワークI/F209によって実行され、通信ネットワーク2を介して他の端末、装置又はシステムと各種データ(または情報)の送受信を行う。
端末認証部52は、図20に示されているCPU102からの命令によって実現され、送受信部51を介して受信されたログイン要求情報に含まれている端末ID及びパスワードを検索キーとして、記憶部5000の認証管理DB5002を検索し、認証管理DB5002に同一の端末ID及びパスワードが管理されているかを判断することによって端末認証を行う。
状態管理部53は、図20に示されているCPU102からの命令によって実現され、ログイン要求してきた要求元端末の稼動状態を管理すべく、端末管理DB5003(図6参照)に、この要求元端末の端末ID、要求元端末の稼動状態、管理システム50でログイン要求情報が受信された受信日時、及び要求元端末のIPアドレス、アカウント種別および利用状況を関連付けて記憶して管理する。また、状態管理部53は、利用者が端末10の電源スイッチ109の状態をONからOFFにすることで、端末10から送られてきた、電源をOFFする旨の状態情報に基づいて、端末管理DB5003(図6参照)のONラインを示す稼動状態をOFFラインに変更する。
端末抽出部54は、図20に示されているCPU102からの命令によって実現され、ログイン要求した要求元端末の端末IDをキーとして、宛先リスト管理DB5004(図10参照)を検索し、要求元端末と通話することができる宛先端末の候補の端末IDを読み出すことで、端末IDを抽出する。また、端末抽出部54は、ログイン要求してきた要求元端末の端末IDをキーとして、宛先リスト管理DB5004(図10参照)を検索し、上記要求元端末の端末IDを宛先端末の候補として登録している他の要求元端末の端末IDも抽出する。
端末状態取得部55は、図20に示されているCPU102からの命令によって実現され、上記端末抽出部54によって抽出された宛先端末の候補の端末IDを検索キーとして、端末管理DB5003(図6参照)を検索し、上記端末抽出部54によって抽出された端末ID毎に稼動状態を読み出す。これにより、端末状態取得部55は、ログイン要求してきた要求元端末と通話することができる宛先端末の候補の稼動状態を取得することができる。また、端末状態取得部55は、上記端末抽出部54によって抽出された端末IDを検索キーとして、端末管理DB5003を検索し、ログイン要求してきた要求元端末の稼動状態も取得する。
設定部58は、図20に示されているCPU102からの命令によって実現され、端末10で選択された回答の選択肢に基づいて、この端末10に提供するサービスを設定する。具体的には、設定部58は、端末管理テーブル(図6参照)において、提供するサービスが決まった端末10に係る端末IDのレコードにおけるサービスIDのフィールドに、この決まったサービスに係るサービスIDを記憶して管理させる。
ゲストアカウント制御部60は、図20に示されているCPU102からの命令によって実現され、サービス提供者等からの設定操作に応じて、端末管理DB5003の端末管理テーブルで管理されている端末ID毎のアカウント種別を設定する。この設定は、端末管理テーブルに新規に端末の情報を登録する際に設定される他、端末の利用者の課金状況に応じて変更することもできる。
<中継装置の機能構成>
中継装置30は、送受信部31、状態検知部32、品質変更部33、及び記憶・読出処理部39を有している。これら各部は、図20に示されている各構成要素のいずれかが、HD204からRAM203上に展開された中継装置用プログラムに従ったCPU201からの命令によって動作することで実現される機能又は機能する手段である。また、中継装置30は、図20に示されているRAM203、及び/又は図20に示されているHD204によって構築される記憶部3000を有している。
(サービス内容管理テーブル)記憶部3000には、図13に示されているようなサービス内容管理テーブルによって構成されているサービス内容管理DB(Data Base)3001が構築される。サービス内容管理テーブルでは、複数の端末10間の通信に用いられるセッションを識別するためのセッションID、サービス内容、及びセッションを利用中の各端末10のIPアドレスが関連づけられて管理される。このサービス内容の一例として、図13では、中継装置30の動作に用いられる各種動作パラメータが示されている。各種動作パラメータの例として、ここでは、画像のフレームレート(fps:frame per second)、画像の解像度、画像(又は音)のビットレート(kbps:kilo bits per second)、及びデータ伝送の符号化方式が示されている。また、この例で示されている動作パラメータは、端末10が受信する画像データや音データの品質に影響を及ぼすパラメータである。なお、サービス内容は、これに限るものではなく、音のサンプリングレート、色深度等が含まれてもよい。中継装置30は、サービス内容管理テーブルを参照して、第1の端末から送られて来た画像データ及び音データ品質を変更する。
(中継装置の各機能構成)
次に、中継装置30の各機能構成について詳細に説明する。なお、以下では、中継装置30の各機能構成を説明するにあたって、図20に示されている各構成要素のうち、中継装置30の各機能構成を実現させるための主な構成要素との関係も説明する。
図5に示されている中継装置30の送受信部31は、図20に示されているCPU201からの命令、及び図20に示されているネットワークI/F209によって実現され、通信ネットワーク2を介して他の端末、装置、又はシステムと各種データ(または情報)の送受信を行う。また、送受信部31は、転送部としての役割も果たし、第1の伝送端末から送信されて来た画像データ及び音データを、第2の伝送端末に転送する。
状態検知部32は、図20に示されているCPU201からの命令によって実現され、この状態検知部32を有する中継装置30の稼動状態を検知する。稼動状態としては、「ONライン」、「OFFライン」、「通話中」又は「一時中断」の状態がある。
品質変更部33は、図20に示されているCPU201からの命令によって実現され、サービス管理テーブル(図7参照)のサービスIDを参照して、画像データ及び音データの品質を、画質パラメータ及び音質パラメータに変更する。
記憶・読出処理部39は、図20に示されているCPU201からの命令、及び図20に示されているHDD205によって実現され、記憶部3000に各種データを記憶したり、記憶部3000に記憶された各種データを読み出したりする処理を行う。
<端末の機能構成>
端末10は、送受信部11、操作入力受付部12、ログイン要求部13、撮像部14、音入力部15a、音出力部15b、表示制御部17、遅延検出部18、及び記憶・読出処理部19を有している。これら各部は、図21に示されている各構成要素のいずれかが、フラッシュメモリ104からRAM103上に展開された端末用プログラムに従ったCPU101からの命令によって動作することで実現される機能、又は機能する手段である。また、端末10は、図21に示されているRAM103、及び図21に示されているフラッシュメモリ104によって構築される記憶部1000を有している。更に、端末10には、図21に示されている記録メディア106によって構築される記録媒体1010が挿入されており、記憶・読出処理部19によって各種データの読み出し又は書き込みが行なわれる。
(端末の各機能構成)
次に、図5及び図21を用いて、端末10の各機能構成について詳細に説明する。なお、以下では、端末10の各機能構成を説明するにあたって、図21に示されている各構成要素のうち、端末10の各機能構成を実現させるための主な構成要素との関係も説明する。
図5に示されている端末10の送受信部11は、図21に示されているCPU101からの命令、及び図21に示されているネットワークI/F111によって実現され、通信ネットワーク2を介して他の端末、装置又はシステムと各種データ(または情報)の送受信を行う。この送受信部11は、所望の宛先端末と通話を開始する前から、管理システム50より、宛先候補としての各端末の状態を示す各状態情報の受信を開始する。なお、この状態情報は、各端末10の稼動状態(ONラインかOFFラインかの状態)だけでなく、ONラインであっても更に通話可能であるか、通話中であるか、離席中であるか等の詳細な状態を示す。また、この状態情報は、各端末10の稼動状態だけでなく、端末10でケーブル120cが端末10から外れていたり、音声を出力するが画像は出力させなかったり、音声を出力さないようにする(MUTE)等、様々な状態を示す。以下では、一例として、状態情報が稼動状態を示す場合について説明する。
操作入力受付部12は、図21に示されているCPU101からの命令、並びに図21に示されている操作ボタン108及び電源スイッチ109によって実現され、利用者による各種入力を受け付ける。例えば、利用者が、図21に示されている電源スイッチ109をONにすると、図5に示されている操作入力受付部12が電源ONを受け付けて、電源をONにする。
ログイン要求部13は、図21に示されているCPU101からの命令によって実現され、上記電源ONの受け付けを契機として、送受信部11から通信ネットワーク2を介して管理システム50に、ログインを要求する旨を示すログイン要求情報、及び要求元端末の現時点のIPアドレスを自動的に送信する。また、利用者が電源スイッチ109をONの状態からOFFにすると、送受信部11が管理システム50へ電源をOFFする旨の状態情報を送信した後に、操作入力受付部12が電源を完全にOFFにする。これにより、管理システム50側では、端末10が電源ONから電源OFFになったことを取得することができる。
撮像部14は、図21に示されているCPU101からの命令、並びに図21に示されているカメラ112及び撮像素子I/F113によって実現され、被写体を撮像して、この撮像して得た画像データを出力する。
音入力部15aは、図21に示されているCPU101からの命令、及び図21に示されている音声入出力I/F116によって実現され、マイク114によって利用者の音声が音声信号に変換された後、この音声信号に係る音データを入力する。音出力部15bは、図21に示されているCPU101からの命令、及び図21に示されている音声入出力I/F116によって実現され、音データに係る音声信号をスピーカに出力し、スピーカ115から音声を出力させる。
表示制御部17は、図21に示されているCPU101からの命令、及び図21に示されているディスプレイI/F117によって実現され、後述のように、受信された解像度の異なる画像データを組み合わせ、この組み合わされた画像データをディスプレイ120に送信するための制御を行う。また、表示制御部17は、管理システム50から受信した宛先リストの情報をディスプレイ120に送信して、ディスプレイ120に宛先リストを表示させることができる。
遅延検出部18は、図21に示されているCPU101からの命令によって実現され、他の端末10から中継装置30を介して送られて来る画像データ又は音データの遅延時間(ms)を検出する。
記憶・読出処理部19は、図21に示されているCPU101からの命令及び図21に示すSSD105によって実行され、又はCPU101からの命令によって実現され、記憶部1000に各種データを記憶したり、記憶部1000に記憶された各種データを読み出したりする処理を行う。この記憶部1000には、端末10を識別するための端末ID(Identification)、及びパスワード等が記憶される。更に、記憶部1000には、宛先端末との通話を行う際に受信される画像データ及び音データが、受信される度に上書き記憶される。このうち、上書きされる前の画像データによってディスプレイ120に画像が表示され、上書きされる前の音データによってスピーカ150から音声が出力される。
なお、本実施形態の端末ID並びに後述の中継装置ID及びサービスIDは、それぞれ端末10、中継装置30、及びサービス内容を一意に識別するために使われる言語、文字、記号、又は各種のしるし等の識別情報の一例を示す。また、端末ID及び中継装置IDサービスIDは、上記言語、文字、記号、及び各種のしるしのうち、少なくとも2つが組み合わされた識別情報であってもよい。
また、端末IDに代えて、端末10の利用者を識別するための利用者IDを利用してもよい。この場合、端末識別情報には、端末IDだけでなく、利用者IDも含まれる。
<<実施形態の処理または動作>>
図14乃至図19を用いて、本実施形態に係る伝送システム1における処理方法を具体的に説明する。なお、図14は、各中継装置の稼動状態を示す状態情報を管理する処理を示したシーケンス図である。
まず、図14を用いて、各中継装置30から管理システム50に送信された各中継装置30の状態を示す状態情報を管理する処理を説明する。まず、各中継装置30では、図5に示されている状態検知部32が、自装置である中継装置30の稼動状態を定期的に検知している(ステップS1−1〜4)。そして、管理システム50側で各中継装置30の稼動状態をリアルタイムで管理させるべく、各中継装置30の送受信部31は、定期的に通信ネットワーク2を介して管理システム50へ各状態情報を送信する(ステップS2−1〜4)。これら各状態情報には、中継装置30毎の中継装置IDと、これら各中継装置IDに係る中継装置30の状態検知部32で検知された稼動状態とが含まれている。なお、本実施形態では、中継装置(30a,30b,30d)は、正常に稼動して「ONライン」となっている一方で、中継装置30cは稼働中ではあるが、中継装置30cの中継動作を実行するためのプログラムに何らかの不具合が生じて、「OFFライン」となっている場合が示されている。
次に、管理システム50では、各中継装置30から送られて来た各状態情報を送受信部51が受信し、記憶・読出処理部59を介して記憶部5000の中継装置管理DB5001(図12参照)に、中継装置ID毎に状態情報を記憶して管理する(ステップS3−1〜4)。これにより、図12に示されるような中継装置管理テーブルに対して、中継装置ID毎に「ONライン」、「OFFライン」、又は「故障中」のいずれかの稼動状態が記憶されて管理される。またこの際に、中継装置ID毎に、管理システム50で状態情報が受信された受信日時も記憶されて管理される。なお、中継装置30から状態情報が送られない場合には、図12に示されている中継装置管理テーブルの各レコードにおける稼動状態のフィールド部分及び受信日時のフィールド部分が空白になるか、又は、前回の受信時の稼動状態及び受信日時をそれぞれ示す。
次に、図15を用いて、端末10aa、端末10ba、及び端末10dbの3拠点間で、通話を開始する前の準備段階における各管理情報の送受信処理について説明する。図15は、端末間で遠隔通信を開始する準備段階の処理を示したシーケンス図である。なお、図15では、全て図2に示されている管理情報用セッションseiによって、各種管理情報が送受信される。
まず、要求元端末(端末10aa)の利用者が、図21に示されている電源スイッチ109をONにすると、図5に示されている操作入力受付部12が電源ONを受け付けて、電源をONにする(ステップS21)。そして、ログイン要求部13は、上記電源ONの受け付けを契機とし、送受信部11から通信ネットワーク2を介して管理システム50に、ログイン要求を示すログイン要求情報を自動的に送信する(ステップS22)。なお、ログイン要求情報は、電源スイッチ109のONによって送信されるのではなく、利用者による操作ボタン108の操作によって送信されてもよい。また、ログイン要求情報には、要求元としての自端末である端末10aaを識別するための端末ID及びパスワードが含まれている。これら端末ID及びパスワードは、記憶・読出処理部19を介して記憶部1000から読み出されて、送受信部11に送られたデータである。なお、端末ID及びパスワードは、記録媒体1010に記録されており、記録媒体から読み出されるようにしてもよい。また、端末10aaから管理システム50へログイン要求情報が送信される際は、受信側である管理システム50は、送信側である端末10abのIPアドレスを取得することができる。
次に、管理システム50の端末認証部52は、送受信部51を介して受信したログイン要求情報に含まれている端末ID及びパスワードを検索キーとして、記憶部5000の認証管理DB5002(図9参照)を検索し、認証管理DB5002に同一の端末ID及びパスワードが管理されているかを判断することによって端末認証を行う(ステップS23)。この端末認証部52によって、同一の端末ID及びパスワードが管理されているため、正当な利用権限を有する端末10からのログイン要求であると判断された場合には、状態管理部53は、端末管理DB5003(図6参照)に、端末10aaの端末ID、稼動状態、上記ログイン要求情報が受信された受信日時、及び端末10aaのIPアドレスを関連付けて記憶する(ステップS24)。これにより、図6に示されている端末管理テーブルには、端末ID「01aa」に、稼動状態「ONライン」、受信日時「2014.4.10.13:40」及び端末10aaのIPアドレス「1.2.1.3」が関連付けて管理されることになる。
そして、管理システム50の送受信部51は、上記端末認証部52によって得られた認証結果が示された認証結果情報を、通信ネットワーク2を介して、上記ログイン要求してきた要求元端末(端末10aa)に送信する(ステップS25)。本実施形態では、端末認証部52によって正当な利用権限を有する端末であると判断された場合につき、以下続けて説明する。
管理システム50の端末抽出部54は、ログイン要求した要求元端末(端末10aa)の端末ID「01aa」を検索キーとして、宛先リスト管理DB5004(図10参照)を検索し、要求元端末(端末10aa)と通信することができる宛先端末の候補の端末IDを読み出すことによって抽出する(ステップS26)。ここでは、一例として、要求元端末(端末10aa)の端末ID「01aa」に対応する宛先端末(端末10ab,10ba,10db)のそれぞれの端末ID(「01ab」、「01ba」、「01db」)が抽出されることになる。
次に、端末状態取得部55は、上記端末抽出部54によって抽出された宛先端末の候補の端末ID(「01ab」、「01ba」、「01db」)を検索キーとして、端末管理DB5003(図6参照)を検索し、上記端末抽出部54によって抽出された端末ID毎に稼動状態(「OFFライン」、「ONライン」、「ONライン」)を読み出すことにより、端末(10ab,10ba,10db)の各稼動状態を取得する(ステップS27)。
次に、送受信部51は、上記ステップS27で使用された検索キーとしての端末ID(「01ab」、「01ba」、「01db」)と、それぞれに対応する宛先端末(端末10ab,10ba,10db)のそれぞれの稼動状態(「OFFライン」、「ONライン」、「ONライン」)とが含まれた宛先状態情報を、通信ネットワーク2を介して要求元端末(端末10aa)に送信する(ステップS28)。これにより、要求元端末(端末10aa)は、この要求元端末(端末10aa)と通信することができる宛先端末の候補である端末(10ab,10ba,10db)の現時点のそれぞれの稼動状態(「OFFライン」、「ONライン」、「ONライン」)を取得することができる。
更に、管理システム50の端末抽出部54は、ログイン要求してきた要求元端末(端末10aa)の端末ID「01aa」を検索キーとして、宛先リスト管理DB5004(図10参照)を検索し、上記要求元端末(端末10aa)の端末ID「01aa」を宛先端末の候補として登録している他の要求元端末の端末IDを抽出する(ステップS29)。図10に示されている宛先リスト管理テーブルでは、抽出される他の要求元端末の端末IDは、「01ab」、「01ba」、及び「01db」である。
次に、管理システム50の端末状態取得部55は、上記ログイン要求して来た要求元端末(端末10aa)の端末ID「01aa」を検索キーとして、端末管理DB5003(図6参照)を検索し、ログイン要求してきた要求元端末(端末10aa)の稼動状態を取得する(ステップS30)。
そして、送受信部51は、上記ステップS29で抽出された端末ID(「01ab」、「01ba」、「01db」)に係るそれぞれの端末(10ab,10ba,10db)のうち、端末管理DB5003(図6参照)で稼動状態が「ONライン」となっている端末(10ba,10db)に、上記ステップS30で取得された要求元端末(端末10aa)の端末ID「01aa」と稼動状態「ONライン」が含まれる宛先状態情報を送信する(ステップS31−1,2)。なお、送受信部51が端末(10ba,10db)に宛先状態情報を送信する際に、各端末ID(「01ba」、「01db」)に基づいて、図6に示されている端末管理テーブルで管理されている端末のIPアドレスを参照する。これにより、ログイン要求した要求元端末(端末10aa)を宛先として通信することができる他の宛先端末(端末10db,10ba)のそれぞれに、上記ログイン要求した要求元端末(端末10aa)の端末ID「01aa」、及び稼動状態「ONライン」を伝えることができる。
一方、他の端末10でも、上記ステップ21と同様に、利用者が図20に示されている電源スイッチ109をONにすると、図5に示されている操作入力受付部12が電源ONを受け付け、上記ステップS22〜S31−1,2の処理と同様の処理を行うため、その説明を省略する。
続いて、図16を用いて、中継装置30を選択する処理を説明する。なお、図16では、全て図2に示されている管理情報用セッションseiによって、各種管理情報が送受信される。また、本実施形態においては、要求元端末(端末10aa)は、宛先の候補としての端末10のうち、上記ステップS28によって受信した端末の状態情報により、稼動状態がONラインである端末10の少なくとも一方と通話を行うことができる。以下では、要求元端末(端末10aa)の利用者が、宛先端末(端末10db)と2拠点間の通話を開始する場合について説明する。
まず、要求元端末(端末10aa)の利用者が図21に示されている操作ボタン108を押下して端末10dbを選択すると、図5に示されている操作入力受付部12は、宛先端末(端末10db)との通話を開始する要求を受け付ける(ステップS61)。そして、要求元端末(端末10aa)の送受信部11は、管理システム50に対して、通話を開始したい旨を示す開始要求情報を送信する(ステップS62)。この開始要求情報には、要求元端末(端末10aa)の端末ID「01aa」、及び宛先端末(端末10db)の端末ID「01db」が含まれている。これにより、管理システム50の送受信部51は、上記開始要求情報を受信すると共に、送信元である要求元端末(端末10aa)のIPアドレスを受信する。
そして、状態管理部53は、開始要求情報に含まれる要求元端末(端末10aa)の端末ID「01aa」及び宛先端末(端末10db)の端末ID「01db」に基づき、端末管理テーブル(図6参照)において、上記端末ID「01aa」、及び端末ID「01db」がそれぞれ含まれるレコードの稼動状態のフィールド部分を、ともに「通話中」に変更する(ステップS63)。なお、この状態では、要求元端末(端末10aa)、及び宛先端末(端末10db)は、通話を開始していないが、通話中状態となり、他の端末10が要求元端末(端末10aa)又は宛先端末(端末10db)と通話しようとすると、いわゆる通話中状態を示す旨の通知音又は表示が出力される。
次に、実際に利用される中継装置30を選択するためのセッションを実行する処理を説明する。まず、管理システム50のセッション管理部57は、中継装置30を選択するためのセッションの実行に用いられるセッションIDを生成する(ステップS64)。ここでは、セッションID「se1」が生成される。
そして、セッション管理部57は、セッション管理テーブル(図11参照)に、上記ステップS64で生成されたセッションID「se1」、要求元端末(端末10aa)の端末ID「01aa」、及び宛先端末(端末10db)の端末ID「01db」を関連付けて記憶して管理する(ステップS65)。
次に、管理システム50の選択部56は、中継装置管理テーブル(図12参照)及び端末管理テーブル(図6参照)に基づいて、要求元端末(端末10aa)及び宛先端末(端末10db)の2拠点間の通話を中継するための中継装置30の選択を行う(ステップS66)。具体的には、中継装置管理テーブル(図12参照)において稼動状態が「ONライン」の中継装置に係る中継装置IDのうち、端末管理テーブル(図6参照)において要求元端末(端末10aa)のIPアドレスに近いIPアドレスの中継装置30に係る中継装置IDが選択される。ここでは、中継装置30a(中継装置ID「111a」)が選択された場合について、以降、続けて説明する。
以上のステップS66における中継装置の選択の処理が終了すると、管理システム50の送受信部51は、要求元端末(端末10aa)に対して、中継装置選択情報を送信する(ステップS67−1)。この中継装置選択情報には、上記ステップS66によって選択された中継装置30aのIPアドレス、及び上記ステップS64によって生成されたセッションID「se1」が含まれている。これにより、要求元端末(端末10aa)は、中継装置選択情報の送信元である管理システム50のIPアドレスを取得することができる。
更に、管理システム50の送受信部51は、宛先端末(端末10db)に対して、中継装置選択情報を送信する(ステップS67−2)。この中継装置選択情報には、上記ステップS66によって選択された中継装置30aのIPアドレス、要求元端末(端末10aa)の端末ID「01aa」、及び上記ステップS64によって生成されたセッションID「se1」が含まれている。これにより、宛先端末(端末10db)は、セッションID「se1」におけるセッションの実行において、中継装置選択情報の送信元である管理システム50のIPアドレスを取得することができる。
次に、上記ステップS67−1の処理に対して、要求元端末(端末10aa)の送受信部11は、管理システム50に対して、上記ステップS67−1の処理により中継装置選択情報の受信が完了した旨を示す受信完了情報を送信する(ステップS68−1)。この受信完了情報には、上記ステップS67−1の処理で送受信されたセッションIDが含まれている。これにより、管理システム50は、特定のセッションID「se1」で実行されている中継装置選択情報の伝達が完了した旨を取得する。
更に、上記ステップS67−2の処理に対して、宛先端末(端末10db)は、同様に管理システム50へ、上記ステップS67−2の処理により中継装置選択情報の受信が完了した旨を示す受信完了情報を送信する(ステップS68−2)。この場合も、管理システム50は、特定のセッションID「se1」で実行されている中継装置選択情報の伝達が完了した旨を取得する。
次に、図17に示されているように、管理システム50のセッション管理部57は、セッション管理テーブル(図11参照)において、「セッションID」が含まれるレコードの「中継装置ID」のフィールド部分に、上記選択された中継装置30aの中継装置IDを記憶して管理する(ステップS81)。
次に、管理システム50の記憶・読出処理部59は、上記ステップS62の処理によって受信された要求元端末(端末10aa)の端末IDを検索キーとして、サービスIDを読み出す(ステップS82)。ここで、図18を用いて、ステップS82の処理を詳細に説明する。なお、図18は、サービスIDを決定する処理を示したフローチャートである。
図18に示されているように、まず、記憶・読出処理部59は、端末IDを検索キーとして端末管理テーブル(図6参照)を検索することにより、要求元端末のアカウント種別を取得する(ステップS82−1)。
次に、アカウント種別の判断を実施し(ステップS82−2)、ゲストアカウントである場合は端末管理テーブルから利用状況のデータを取得する(ステップS82−3)。
取得した利用状況のデータに基づき、利用状況管理テーブル(図8参照)からサービスIDを読み出す(ステップS82−5)。
要求元端末のアカウント種別がゲストアカウントでない場合は、端末管理テーブルに保持されている端末IDに対応するサービスIDを読み出す(ステップS82−4)。
そして、記憶・読出処理部59は、ステップS82によって読み出したサービスIDを検索キーとしてサービス管理テーブル(図7参照)を検索することにより、対応するサービス内容としての動作パラメータを読み出す(ステップS83)。
なお、この際、要求元端末(端末10aa)に対し、ステップS82で端末管理テーブルから取得した利用状況のデータと、ステップS83で読み出した動作パラメータの情報を通知してもよい。さらに、ステップS82−5にて利用状況管理テーブル(図8参照)から取得したサービスIDに対応するゲストアカウントの利用状況の最大値と、端末管理テーブルから取得した利用状況のデータとの差を算出し、また、当該最大値を1つ超過した場合のサービスIDに対応する動作パラメータをサービス管理テーブル(図7参照)から検索し、当該差と当該動作パラメータを通知してもよい。例えば、図6の端末01cbの例では、利用状況のデータは7、その場合のサービスID(sv301)に対応するゲストアカウントの利用状況の最大値は10(図8参照)、当該最大値を1つ超過した場合のサービスID(sv302)に対応する動作パラメータは、フレームレートが15fps、解像度がSDであるため(図7参照)、ゲストアカウントの利用状況としてログイン回数が用いられている場合は、「後4回ログインすると、フレームレートは15fps、解像度はSDに制限されます。」等のメッセージをゲストアカウントの端末に通知することができる。
そして、管理システム50の送受信部51は、上記選択された中継装置30aに対して、サービス情報を送信する(ステップS84)。このサービス情報には、上記ステップS64の処理によって生成されたセッションID、及び、上記ステップS83処理によって読み出されたサービス内容としての各動作パラメータが含まれている。図17では、管理システム50の送受信部51が中継装置30aにサービス情報を送信し、中継装置30aの送受信部31がサービス情報を受信する。
次に、中継装置30aの記憶・読出処理部39は、サービス内容管理テーブル(図13参照)に、上記ステップS84によって受信されたセッションID及び各動作パラメータを関連付けて新たに記憶して管理する(ステップS85)。
次に、管理システム50の記憶・読出処理部59は、上記ステップS62の処理によって受信された要求元端末(端末10aa)及び宛先端末(端末10db)の各端末IDを検索キーとして、端末管理テーブル(図6参照)を検索することにより、対応する各IPアドレスを読み出す(ステップS86)。
そして、管理システム50の送受信部51は、上記選択された中継装置30aに対して、中継を開始する旨の要求が示された中継開始要求情報を送信する(ステップS87)。この中継開始要求情報には、上記ステップS86の処理によって読み出された各IPアドレスが含まれている。これにより、中継装置30aの送受信部31が、中継開始要求情報を受信し、中継装置30aの記憶・読出処理部39は、上記ステップS84によって受信されたセッションIDに上記ステップS87で受信された各IPアドレスを関連付けて記憶して管理する。よって、中継装置30aは、自装置である中継装置30aが選択されたことを取得できるため、上記ステップS87で受信された各IPアドレスに対応する端末(10aa,10db)の間で、低解像度、中解像度、及び高解像度の3つの画像データ、並びに、音データを通話するためのセッションをそれぞれ確立する(ステップS88−1,S88−2)。よって、端末(10aa,10db)は、2拠点でテレビ会議の通話を開始することができる。
続いて、図19を用いて、要求元端末(端末10aa)と宛先端末(端末10db)との間で、テレビ会議の通話を行うために、画像データ及び音データを送受信する処理を説明する。なお、端末10aaから端末10dbに画像データ及び音データを送信する一方向の処理と、端末10dbから端末10aaに画像データ及び音データを送信する逆方向の処理とで、画像データ及び音データの送受信や後述の遅延時間の検出等は同じ処理であるため、上記一方向の通信について説明し、上記逆方向の通信は省略する。
まず、要求元端末(端末10aa)は、セッションID「se1」によって特定されたセッション(図2に示されている画像・音データ用セッションsed)によって、撮像部14aで撮像された被写体の画像データ、及び音入力部15aで入力された音声の音データを、送受信部11から通信ネットワーク2を介して中継装置30aへ送信する(ステップS101)。
中継装置30aでは、送受信部31が画像データ及び音データを受信すると、品質変更部33は、サービス管理テーブル(図7参照)のセッションIDを参照して、画像データ及び音データの品質を、画質パラメータ及び音質パラメータに基づいて変更する(ステップS102)。この場合、要求元端末(端末10aa)から送られて来た画像データ及び音データの品質が、それぞれ画質パラメータ及び音質パラメータ以下の値の場合には、品質変更部33は、画像データの画質及び音データの音質を変更しない。これに対して、要求元端末(端末10aa)から送られて来た画像データの画質が、画質パラメータを越える値の場合には、品質変更部33は、画像データの画質を画質パラメータの値まで下げる。同様に、要求元端末(端末10aa)から送られて来た音データの音質が、音質パラメータを越える値の場合には、品質変更部33は、音データの音質を音質パラメータの値まで下げる。
そして、中継装置30aの送受信部31は、画像・音データ用セッションsedによって、画像データ及び音データを宛先端末(端末10db)に転送する(ステップS103)。これにより、要求元端末(端末10aa)は、自己のサービスIDに基づいた品質の画像データ及び音データを送信することができる。なお、宛先端末(端末10db)から中継装置30aを介して要求元端末(端末10aa)に画像データ及び音データを送信する場合には、要求元端末(端末10aa)のサービスIDに基づいた品質の画像データ及び音データを送信することができる。
<<実施形態のハードウェア構成>>
次に、本実施形態のハードウェア構成を説明する。
図20は、本実施形態に係る管理システムのハードウェア構成図である。管理システム50は、管理システム50全体の動作を制御するCPU201、IPL等のCPU201の駆動に用いられるプログラムを記憶したROM202、CPU201のワークエリアとして使用されるRAM203、伝送管理用プログラム等の各種データを記憶するHD204、CPU201の制御にしたがってHD204に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御するHDD(Hard Disk Drive)205、フラッシュメモリ等の記録メディア206に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御するメディアI/F207、カーソル、メニュー、ウィンドウ、文字、又は画像などの各種情報を表示するディスプレイ208、通信ネットワーク2を利用してデータ伝送をするためのネットワークI/F209、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えたキーボード211、各種指示の選択や実行、処理対象の選択、カーソルの移動などを行うマウス212、着脱可能な記録媒体の一例としてのCD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)213に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御するCD−ROMドライブ214、及び、上記各構成要素を図20に示されているように電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等のバスライン210を備えている。
なお、上記伝送管理用プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルで、上記記録メディア206やCD−ROM213等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して流通させるようにしてもよい。また、上記伝送管理用プログラムは、HD204ではなくROM202に記憶されるようにしてもよい。
また、中継装置30は、上記管理システム50と同様のハードウェア構成を有しているため、その説明を省略する。但し、HD204には、中継装置30を制御するための中継装置用プログラムが記録されている。この場合も、中継装置用プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルで、上記記録メディア206やCD−ROM213等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して流通させるようにしてもよい。また、上記中継装置用プログラムは、HD204ではなくROM202に記憶されるようにしてもよい。
また、プログラム提供システム90及びメンテナンスシステム100は、上記管理システム50と同様のハードウェア構成を有しているため、その説明を省略する。但し、HD204には、プログラム提供システム90を制御するためのプログラム提供用プログラムが記録されている。この場合も、プログラム提供用プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルで、上記記録メディア206やCD−ROM213等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して流通させるようにしてもよい。また、上記プログラム提供システム用プログラムは、HD204ではなくROM202に記憶されるようにしてもよい。
なお、上記着脱可能な記録媒体の他の例として、CD−R(Compact Disc Recordable)、DVD(Digital Versatile Disk)、ブルーレイディスク等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
図21は、本発明の本実施形態に係る端末10のハードウェア構成図である。図21に示されているように、本実施形態の端末10は、端末10全体の動作を制御するCPU(Central Processing Unit)101、IPL(Initial Program Loader)等のCPU101の駆動に用いられるプログラムを記憶したROM(Read Only Memory)102、CPU101のワークエリアとして使用されるRAM(Random Access Memory)103、端末用プログラム、画像データ、及び音データ等の各種データを記憶するフラッシュメモリ104、CPU101の制御にしたがってフラッシュメモリ104に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御するSSD(Solid State Drive)105、記録メディア106に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御するメディアI/F(Interface)107、端末10の宛先を選択する場合などに操作される操作ボタン108、端末10の電源のON/OFFを切り換えるための電源スイッチ109、通信ネットワーク2を利用してデータ伝送をするためのネットワークI/F111を備えている。
また、端末10は、CPU101の制御に従って被写体を撮像して画像データを得る内蔵型のカメラ112、このカメラ112の駆動を制御する撮像素子I/F113、音声を入力する内蔵型のマイク114、音声を出力する内蔵型のスピーカ115、CPU101の制御に従ってマイク114及びスピーカ115との間で音声信号の入出力を処理する音声入出力I/F116、CPU101の制御に従って外付けのディスプレイ120に画像データを伝送するディスプレイI/F117、各種の外部機器を接続するための外部機器接続I/F118、及び上記各構成要素を図21に示されているように電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等のバスライン110を備えている。
ディスプレイ120は、被写体の画像や操作用アイコン等を表示する液晶や有機ELによって構成された表示部である。また、ディスプレイ120は、ケーブル120cによってディスプレイI/F117に接続される。このケーブル120cは、アナログRGB(VGA)信号用のケーブルであってもよいし、コンポーネントビデオ用のケーブルであってもよいし、HDMI(登録商標)(High-Definition Multimedia Interface)やDVI(Digital Video Interactive)信号用のケーブルであってもよい。
カメラ112は、レンズや、光を電荷に変換して被写体の画像(映像)を電子化する固体撮像素子を含み、固体撮像素子として、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)や、CCD(Charge Coupled Device)等が用いられる。
外部機器接続I/F118には、USB(Universal Serial Bus)ケーブル等によって、外付けカメラ、外付けマイク、及び外付けスピーカ等の外部機器がそれぞれ接続可能である。外付けカメラが接続された場合には、CPU101の制御に従って、内蔵型のカメラ112に優先して、外付けカメラが駆動する。同じく、外付けマイクが接続された場合や、外付けスピーカが接続された場合には、CPU101の制御に従って、それぞれが内蔵型のマイク114や内蔵型のスピーカ115に優先して、外付けマイクや外付けスピーカが駆動する。
なお、記録メディア106は、例えば、SDメモリカード(SD Memory Card)やSIM(Subscriber Identity Module)カード等の記憶媒体である。記録メディア106は、端末10に対して着脱自在な構成となっている。また、CPU101の制御にしたがってデータの読み出し又は書き込みを行う不揮発性メモリであれば、フラッシュメモリ104に限らず、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM)等を用いてもよい。
更に、上記端末用プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルで、上記記録メディア106等の、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して流通させるようにしてもよい。また、上記端末用プログラムは、フラッシュメモリ104ではなくROM102に記憶させるようにしてもよい。
<<本実施形態の主な効果>>
以上説明したように本実施形態によれば、ゲストアカウントの場合は、サービスの利用状況に応じて、提供するサービスを制限することができるという効果を奏する。
上記実施形態における中継装置30、管理システム50、プログラム提供システム90、及びメンテナンスシステム100は、単一のコンピュータによって構築されてもよいし、各部(機能又は手段)を分割して任意に割り当てられた複数のコンピュータによって構築されていてもよい。また、プログラム提供システム90が単一のコンピュータによって構築されている場合には、プログラム提供システム90によって送信されるプログラムは、複数のモジュールに分けて送信されるようにしてもよいし、分けないで送信されるようにしてもよい。更に、プログラム提供システム90が複数のコンピュータによって構築されている場合には、複数のモジュールが分けられた状態で、各コンピュータから送信されるようにしてもよい。
また、上記各実施形態の端末用プログラム、中継装置用プログラム、又は伝送管理用プログラムが記憶されたCD−ROM等の記録媒体、並びに、これらプログラムが記憶されたHD204、及びこのHD204を備えたプログラム提供システム90は、いずれもプログラム製品(Program Product)として、国内又は国外へ、上記端末用プログラム、中継装置用プログラム、及び伝送管理用プログラムが利用者等に提供される場合に用いられる。
また、図6、図11及び図12では、受信日時について管理しているが、これに限るものではなく、受信日時のうち少なくとも受信時間を管理すればよい。
更に、上記実施形態では、図12で中継装置30のIPアドレス、図6で端末10のIPアドレスを管理することとしたが、これに限るものではなく、通信ネットワーク2上で中継装置30を特定するための中継装置特定情報、又は通信ネットワーク2上で端末10を特定するための端末特定情報であれば、それぞれのFQDN(Fully Qualified Domain Name)を管理してもよい。この場合、周知のDNS(Domain Name System)サーバによって、FQDNに対応するIPアドレスが取得されることになる。なお、「通信ネットワーク2で中継装置30を特定するための中継装置特定情報」だけでなく、「通信ネットワーク2上における中継装置30への接続先を示した中継装置接続先情報」、又は「通信ネットワーク2上における中継装置30への宛先を示した中継装置宛先情報」と表現してもよい。同じく、「通信ネットワーク2で端末10を特定するための端末特定情報」だけでなく、「通信ネットワーク2上における端末10への接続先を示した端末接続先情報」、又は「通信ネットワーク2上における端末10への宛先を示した端末宛先情報」と表現してもよい。
また、上記実施形態では、伝送端末の一例として、テレビ会議端末の場合について説明したが、これに限るものではなく、IP(Internet Protocol)電話や、インターネット電話等の電話システムであってもよい。また、パーソナルコンピュータ、タブレット、スマートフォン、携帯電話機、カーナビゲーション端末、ウェアラブルコンピュータ、監視カメラ、電子黒板、プロジェクタ、ゲーム機、又は、通信機能を備えた産業用機器であってもよい。ウェアラブルコンピュータには、腕時計やヘッドマウントディスプレイ等が含まれる。また、産業用機器には、MFP(Multifunction Peripheral/Printer/Product)等のオフィス機器、内視鏡等の医療用機器、耕運機等の農業用機器などが含まれる。
また、上記実施形態では、コンテンツデータの一例として、画像データ及び音データについて説明したが、これに限るものではなく、触覚(touch)データであってもよい。この場合、一方の端末側で利用者が接触した感覚が、他方の端末側に伝達される。更に、コンテンツデータは、嗅覚(smell)データであってもよい。この場合、一方の端末側の匂い(臭い)が、他の端末側に伝達される。また、コンテンツデータは、画像データ、音データ、触覚データ、及び嗅覚データのうち、少なくとも1つのデータであればよい。
また、上記実施形態では、伝送システム1によってテレビ会議をする場合について説明したが、これに限るものではなく、打ち合わせ、家族間や友人間等の一般的な会話、又は、一方向での情報の提示に使用されても構わない。