以下、本発明を実施するための形態の一例として、遠隔コミュニケーションシステムと遠隔コミュニケーションシステムが行う通信方法について図面を参照しながら説明する。
(1)図1(a)に示すように、遠隔コミュニケーションシステムは宛先リスト管理DB53(Data Base)を使用する。宛先リスト管理DB53は、通信の要求元のユーザが呼び出すことができる宛先のユーザが登録されたテーブルである。図1(a)によればAさんはBさんを宛先にして呼び出すことができ、BさんもAさんを宛先にして呼び出すことができる。このようにユーザが互いに宛先リスト管理DB53に登録されていないと、通信できない仕様となっている。
(2)ゲストと例えば会議を行いたいAさんは、会議の主催者となってゲストにゲストの情報の登録方法を通知する(図1(b))。会議の主催者(Aさん)から通知を受けたゲストはゲスト管理DB54にゲストとしての自分の情報を登録することができる。あるいは、会議の主催者となったAさんがゲスト管理DB54にゲストの情報を登録してもよい。Aさん又はゲストは、例えばゲスト名やメールアドレスを登録する。これによりサーバ側がゲストIDやトークンを生成する。
(3)ゲスト管理DB54を監視しているゲストアカウント処理サーバ60はゲストの登録を検出して、宛先リスト管理DB53にゲスト(ゲストID)を登録する(図1(c))。すなわち、主催者であるAさんの宛先にゲストを登録し、ゲストの宛先にAさんを登録する。このようにAさんとゲストが互いに宛先リスト管理DB53に登録されることで、Aさんとゲストが遠隔コミュニケーションを開始できるようになる。
また、図1で説明した処理はサーバ側(クラウド)で実行されるので、遠隔コミュニケーションのためにゲストが使用する通信端末10で動作するアプリケーションソフトの機能にゲストが通信するためだけの機能が必要なく、アプリケーションソフトには改良が必要ない。
<システム構成例>
図2は、遠隔コミュニケーションシステムの概略構成図の一例を示す。図2に示すように、遠隔コミュニケーションシステム100は通信ネットワーク2を介して通信することができる複数の通信端末10、クライアントPC20、中継装置30、及び、通信管理システム50を有する。
通信ネットワーク2は、インターネット、LAN、及び、移動体通信回線のうち1つ以上を有し、通信端末10、通信管理システム50、及び中継装置30が通信可能に接続されている。LANには有線LANだけでなく無線LANも含まれる。移動体通信回線には、例えば5G、LTE(Long Term Evolution)、WiMAX、CDMAなどの通信方式がある。必ずしも、インターネットを介する必要はなくLAN内で通信が行われてもよい。また、移動体通信回線が利用されない場合もある。
通信端末10は、通信管理システム50を通じて他の1つ以上の通信端末10又はクライアントPC20と通信セッションを確立し、通信管理システム50が指定した中継装置30を通じて、画像データ、音声データ、及び資料データ(以下、コンテンツデータという)を送受信する。これにより、遠隔にある複数の拠点間で遠隔コミュニケーションが可能になる。画像データには静止画と動画のいずれが含まれてもよい。
通信端末10は、遠隔コミュニケーションシステム100に専用の端末である場合と、汎用的な情報処理端末である場合がある。汎用的な情報処理装置は、例えばPC(Personal Computer)、スマートフォン、又は、タブレット端末等であり、遠隔コミュニケーションシステム100に専用のアプリケーションソフトを実行することで、通信端末10として動作する。また、専用の端末と汎用的な端末のいずれの場合も主催者が図1で説明した処理行うための登録用端末となりうる。
また、通信端末10が汎用的な端末の場合、汎用的な端末は遠隔コミュニケーションシステム100に専用のアプリケーションソフトを実行することで遠隔コミュニケーションを可能にする場合と、汎用のブラウザソフトを実行することで遠隔コミュニケーションを可能にする場合とがある。本実施形態では後者の通信端末10をクライアントPC20と称している。
汎用的な情報処理装置が有するOSとしては、Windows(登録商標)、MacOS(登録商標)、Android(登録商標)、iOS(登録商標)、及び、Linux(登録商標)などがある。ゲストはどのOSを有する通信端末10を操作してもゲストとして会議に参加できる。
クライアントPC20はブラウザソフトを実行した場合に通信端末10となると共に、ゲストが後述するゲスト情報を登録する登録用端末となる。ゲストはブラウザソフトをゲスト管理サーバ44と通信させ、ゲスト情報を登録する。
通信管理システム50は、本実施形態の遠隔コミュニケーションシステム100の全体を管理する1つ以上のコンピュータである。通信管理システム50はサーバであるので情報処理装置の機能を有する。図2では、認証管理サーバ41、端末管理サーバ42、宛先リスト管理サーバ43、ゲスト管理サーバ44、セッション管理サーバ45、及び、ゲストアカウント処理サーバ60を有している。通信管理システム50が有するサーバのうちゲストアカウント処理サーバ60を除く任意のサーバを単に「各サーバ」という。各サーバは通信端末管理システム40からの要求により、遠隔コミュニケーションシステム100の制御に必要なデータベースの管理を行う。
また、通信端末管理システム40は各サーバから取得した情報を通信端末10に送信し、また、各通信端末10から受信した情報をこの情報を扱うサーバに送信する。また、通信端末10がブラウザソフトを使用して通信管理システム50と通信した場合は、HTML、スクリプト言語(JavaScript:登録商標)、及び、CSS(Cascade Style Sheet)などで記述されている画面情報を生成して通信端末10に送信する。このような画面情報をWebページやWebアプリという場合もある。
認証管理サーバ41は、認証管理DB51を参照して通信端末10の認証を行う。認証が成功すると主催者又はゲストは通信管理システム50へログインすることができる。なお、DBとは情報を記憶する記憶手段である。認証管理DB51以外の各DBについても同様である。
端末管理サーバ42は、通信端末10の稼動状態(ステータス)を端末管理DB52上で更新し、端末管理DB52から取得した各通信端末10の稼動状態を他のサーバに提供したりする。稼動状態とは、通信端末10の遠隔コミュニケーションシステム100における状態である。稼動状態には、オフライン、オンライン(伝送可能)、オンライン(会議中)、オンライン(一時中断中)などがある。
宛先リスト管理サーバ43は、ゲストアカウント処理サーバ60からの要求に応じて、上記の宛先リスト管理DB53の更新(ゲストの登録と削除)を行い、また、宛先リスト管理DB53に登録されている情報を他のサーバに提供する。なお、一般のユーザの宛先リスト管理DB53への登録は管理者や登録を希望するユーザが適宜行うことができる。
セッション管理サーバ45は、宛先への着信があった場合に2つ以上の通信端末10でセッションを開始するなどの呼制御を行う呼制御サーバとして機能する。呼制御とは、通信を開始するための発信を受け付けて相手に着信させ、また、着信に対する相手の応答を受け付けること、どちらか一方が通信を切断すると他方の通信を切断すること、など接続に関する一連の処理をいう。セッション管理DB55にはセッションが確立した(通信している)2つ以上の通信端末10が対応付けられる。
ゲスト管理サーバ44は通信端末10又はクライアントPC20から送信された招待情報やゲスト情報をゲスト管理DB54に登録したり、削除したりする。また、ゲストアカウント処理サーバ60からの要求に応じて、招待情報の削除、ゲスト情報の更新、削除等を行う。
ゲストアカウント処理サーバ60は、通信端末管理システム40からの要求には関係なく、ゲスト管理サーバ44を介してゲスト管理DB54を繰り返し参照する。そして、ゲスト情報等に基づいて、認証管理DB51、端末管理DB52、宛先リスト管理DB53、及び、ゲスト管理DB54を更新する。
この他、通信管理システム50は、中継装置30の状態管理、遠隔コミュニケーションに使用する中継装置30の選択、通信ログの管理、なども行う。
中継装置30は遠隔コミュニケーションを行う複数の通信端末10の間でコンテンツデータを一方の通信端末10から他方の通信端末10に中継するコンピュータである。中継装置30は情報処理装置の機能を有する。中継装置30は、通信端末10との帯域を監視して、帯域に適した品質(高画質、中画質、低画質)の画像データを送信する。図2には中継装置30が1つだけ図示されているが、中継装置30が複数ある場合が多い。なお、中継装置を通信管理システム50が有していてもよい。
<ハードウェア構成例>
<<通信端末のハードウェア構成例>>
図3は、本発明の本実施形態に係る通信端末10のハードウェア構成図である。本実施形態の通信端末10は、通信端末10全体の動作を制御するCPU(Central Processing Unit)101、IPL(Initial Program Loader)等のCPU101の駆動に用いられるプログラムを記憶したROM(Read Only Memory)102、CPU101のワークエリアとして使用されるRAM(Random Access Memory)103、端末用プログラム、画像データ、及び音声データ等の各種データを記憶するフラッシュメモリ104を有する。また、通信端末10は、CPU101の制御に従ってフラッシュメモリ104に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御するSSD(Solid State Drive)105、フラッシュメモリ等の記録メディア106に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御するメディアドライブ107、通信端末10の宛先を選択する場合などに操作される操作ボタン108、通信端末10の電源のON/OFFを切り換えるための電源スイッチ109、通信ネットワーク2を利用してデータ伝送をするためのネットワークI/F(Interface)111を備えている。
また、通信端末10は、CPU101の制御に従って被写体を撮像して画像データを得る内蔵型のカメラ112、このカメラ112の駆動を制御する撮像素子I/F113、音声を入力する内蔵型のマイク114、音声を出力する内蔵型のスピーカ115、CPU101の制御に従ってマイク114及びスピーカ115との間で音声信号の入出力を処理する音声入出力I/F116を有する。また、通信端末10は、CPU101の制御に従って外付けのディスプレイ120に画像データを伝送するディスプレイI/F117、各種の外部機器を接続するための外部機器接続I/F118、及び上記各構成要素を図3に示されているように電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等のバスライン110を備えている。
ディスプレイ120は、被写体の画像や操作用アイコン等を表示する液晶や有機ELによって構成された表示装置である。また、ディスプレイ120は、ケーブル120cによってディスプレイI/F117に接続される。このケーブル120cは、アナログRGB(VGA)信号用のケーブルであってもよいし、コンポーネントビデオ用のケーブルであってもよいし、HDMI(登録商標)(High-Definition Multimedia Interface)やDVI(Digital Video Interactive)信号用のケーブルであってもよい。
カメラ112は、レンズや、光を電荷に変換して被写体の画像(映像)を電子化する固体撮像素子を含み、固体撮像素子として、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)や、CCD(Charge Coupled Device)等が用いられる。
外部機器接続I/F118には、USB(Universal Serial Bus)ケーブル等によって、外付けカメラ、外付けマイク、及び外付けスピーカ等の外部機器がそれぞれ接続可能である。外付けカメラが接続された場合には、CPU101の制御に従って、内蔵型のカメラ112に優先して、外付けカメラが駆動する。同じく、外付けマイクが接続された場合や、外付けスピーカが接続された場合には、CPU101の制御に従って、それぞれが内蔵型のマイク114や内蔵型のスピーカ115に優先して、外付けマイクや外付けスピーカが駆動する。
なお、記録メディア106は、通信端末10に対して着脱自在な構成となっている。また、CPU101の制御に従ってデータの読み出し又は書き込みを行う不揮発性メモリであれば、フラッシュメモリ104に限らず、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM)等を用いてもよい。
更に、上記端末用プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルで、上記記録メディア106等の、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して流通させるようにしてもよい。また、上記端末用プログラムは、フラッシュメモリ104ではなくROM102に記憶させるようにしてもよい。
また、クライアントPC20は、上記通信端末10と同様のハードウェア構成を有しているか、異なるとしても本実施形態の説明には支障がないものとする。
<<通信管理システムのハードウェア構成例>>
図4は、本発明の本実施形態に係る通信管理システム50のハードウェア構成図である。すなわち、通信端末管理システム40、認証管理サーバ41、端末管理サーバ42、宛先リスト管理サーバ43、ゲスト管理サーバ44、セッション管理サーバ45、及び、ゲストアカウント処理サーバ60は図4に示すようなハードウェア構成を有する。
通信管理システム50は、通信管理システム50全体の動作を制御するCPU201、IPL等のCPU201の駆動に用いられるプログラムを記憶したROM202、CPU201のワークエリアとして使用されるRAM203、通信管理用プログラム等の各種データを記憶するHD204を有する。また、通信管理システム50は、CPU201の制御に従ってHD204に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御するHDD(Hard Disk Drive)205、フラッシュメモリ等の記録メディア206に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御するメディアドライブ207を有する。また、通信管理システム50は、カーソル、メニュー、ウィンドウ、文字、又は画像などの各種情報を表示するディスプレイ208、通信ネットワーク2を利用してデータ伝送をするためのネットワークI/F209、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えたキーボード211、各種指示の選択や実行、処理対象の選択、カーソルの移動などを行うマウス212を有する。また、通信管理システム50は、着脱可能な記録媒体の一例としてのCD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)213に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御するCD-ROMドライブ214、及び、上記各構成要素を図4に示されているように電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等のバスライン210を備えている。
なお、上記通信管理用プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルで、上記記録メディア206やCD-ROM213等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して流通させるようにしてもよい。また、上記通信管理用プログラムは、HD204ではなくROM202に記憶されるようにしてもよい。
また、中継装置30は、上記通信管理システム50と同様のハードウェア構成を有しているか、異なるとしても本実施形態の説明には支障がないものとする。
<機能について>
次に、図5を用いて遠隔コミュニケーションシステム100の機能について説明する。図5は、遠隔コミュニケーションシステム100が有する通信管理システム50、通信端末10、及び、クライアントPC20の機能をブロック状に示す機能ブロック図である。なお、中継装置30の機能については必要に応じて説明する。
<<通信端末の機能構成>>
通信端末10は、第2通信部11、操作受付部12、通信制御部13、撮像部14、音声入力部15、音声出力部16、表示制御部17、及び、記憶・読出部18を有している。これらの各部は、図3に示されている各構成要素のいずれかが、フラッシュメモリ104からRAM103上に展開された端末用プログラムに従ったCPU101からの命令によって動作することで実現される機能又は手段である。この端末用プログラムは各OS用に開発されたアプリケーションソフトであるものとするが、ブラウザソフトでもよい。
また、通信端末10は、図3に示されているRAM103、及び図3に示されているフラッシュメモリ104によって実現される記憶部19を有している。
第2通信部11は、通信ネットワーク2を介して通信管理システム50、又は、中継装置30と各種データ(又は情報)の送受信を行う。第2通信部11は、所望の宛先端末と通話を開始する前から、通信管理システム50より、宛先候補としての各通信端末10のステータスを示す各状態情報の受信を開始する。なお、この状態情報は、各通信端末10の稼動状態(オンラインかオフラインかの状態)だけでなく、オンラインの場合、更に通話可能であるか、通話中であるか等の詳細な状態を示す。
操作受付部12は、操作者による通信端末10に対する各種入力を受け付ける。例えば、操作者が、通信端末10の電源をONさせる操作を行うと、操作受付部12が操作を受け付けて電源をONに制御する。この他、通信端末10に対する情報の入力を含む各種の操作を受け付ける。
通信制御部13は、通信端末10が専用端末の場合、上記電源ONの受付を契機として、第2通信部11から通信ネットワーク2を介して通信管理システム50に、ログインを要求する旨を示すログイン要求情報、及び要求元端末の現時点のIPアドレスを自動的に送信する。通信端末10が汎用的な端末の場合、アプリケーションソフトの起動又はユーザのログイン操作を契機として同様の処理を行う。また、通信端末10が専用端末の場合に、操作者が、通信端末10の電源をOFFする操作を行うと、第2通信部11が通信管理システム50へ電源をOFFする旨の状態情報を送信した後に、通信端末10は電源をOFFにする。これにより、通信管理システム50側では、通信端末10が電源ONから電源OFFになったことを把握することができる。通信端末10が汎用的な端末の場合、アプリケーションソフトの終了又はユーザのログオフ操作を契機として同様の処理が行われる。
また、通信制御部13は、中継装置30を介して、他の通信端末10とコンテンツデータの送受信を行うセッションの確立や、切断等、様々な通信制御を行う。なお、本実施形態に係る通信制御部13は、通信管理システム50に送信するデータに通信端末10の通信IDを含めて送信する。
通信IDは、通信端末10を用いてコンテンツデータの送受信を行うセッションに参加可能なアカウントの識別情報の一例である。通信IDは、例えば、操作者の識別情報であるユーザID、アプリの識別情報であるアプリID、通信端末10の契約者の識別情報である契約ID等であっても良い。また、通信IDとしては、文字、数字、記号、及び各種のしるしのうち、少なくとも2つが組み合わされた情報が挙げられる。メールアドレスなどでもよい。ユーザだけでなくゲストも通信IDにより識別される。
また、IDはIdentificationの略であり識別子や識別情報という意味である。IDは複数の対象から、ある特定の対象を一意的に区別するために用いられる名称、符号、文字列、数値又はこれらのうち1つ以上の組み合わせをいう。他のIDについても同様である。
撮像部14は、被写体を撮像して得られた撮像データを、所定の画像データに変換して出力する。通信端末10は複数の撮像部14を有していてもよい。
音声入力部15は、マイク114によって操作者の音声が音声信号に変換された後、この音声信号を所定の音声データに変換して出力する。音声出力部16は、音声データを音声信号に変換してスピーカに出力して、スピーカ115から音声を出力させる。
表示制御部17は、例えば、通信端末10が受信したコンテンツデータに含まれる画像データをディスプレイ120に表示させる。また、表示制御部17は、通信管理システム50から受信した宛先リストの情報(後述する宛先選択画面)をディスプレイ120に表示させることができる。
記憶・読出部18は、記憶部19に各種データを記憶したり、記憶部19に記憶された各種データを読み出したりする処理を行う。
記憶部19には、例えば、前述した通信IDと通信IDに対応するパスワード等の認証管理情報が記憶される。記憶部19には、宛先端末との通話を行う際に受信される画像データ及び音声データが、受信される度に上書き記憶される。このうち、上書きされる前の画像データによってディスプレイ120に画像が表示され、上書きされる前の音声データによってスピーカ115から音声が出力される。
<<通信管理システムの機能構成>>
通信管理システム50は、図1に示した各サーバを有すると共に、各サーバがサーバの機能に応じた機能ブロックとデータベースを有している。図5では、通信端末管理システム40が第1通信部31、画面情報生成部32及びメール送信部33を有し、認証管理サーバ41が端末認証部56と認証管理DB51を有し、端末管理サーバ42が端末管理部57と端末管理DB52を有し、宛先リスト管理サーバ43が宛先リスト管理部58と宛先リスト管理DB53を有し、ゲスト管理サーバ44がゲスト管理部59とゲスト管理DB54を有し、セッション管理サーバ45が通信管理部39とセッション管理DB55を有している。
これら各機能は、図4に示されている各構成要素のいずれかが、HD204からRAM203上に展開された通信管理用プログラムに従ったCPU201からの命令によって動作することで実現される機能又は機能する手段である。また、各サーバが有するデータベースは、図4に示されているHD204又はRAM203上に構築されている。
次に、通信管理システム50の各機能構成について詳細に説明する。第1通信部31は、通信ネットワーク2を介して通信端末10、又は中継装置30と各種データ(又は情報)の送受信を行う。
画面情報生成部32は、各サーバから送信された情報を用いて通信端末10又はクライアントPC20が表示する画面の画面情報を生成する。通信端末10が専用端末か又はアプリケーションソフトを実行している場合は画面の構造を表すデータは不要なので、単に情報を送信するだけでもよい。クライアントPC20に対してはHTML、CSS、JavaScript(登録商標)等で画面の構造や修飾等を表すデータも生成する。
端末認証部56は、第1通信部31を介して受信されたログイン要求情報に含まれている通信ID及びパスワードの組み合せが、認証管理DB51に含まれるか否かを判断することにより通信端末10の認証を行う。端末認証部56は同じ仕組みでゲストの認証も行う。
端末管理部57は、端末管理DB52に、通信ID毎の、端末名、稼動状態、要求情報等の受信日時、及び要求元端末のIPアドレス等を関連付けて記憶して管理する。例えば、端末管理部57は、操作者が通信端末10の電源をONからOFFにすることで、通信端末10から送られてきた、電源をOFFする旨の状態情報に基づいて、端末管理DB52の稼動状態をオンラインからオフラインに変更する。また、端末管理部57はゲストアカウント処理サーバ60からの要求に応じて、端末管理DB52にゲストの通信IDと端末名を登録し、また、削除する。
宛先リスト管理部58は、ログイン要求した要求元端末の通信IDをキーとして、宛先リスト管理DB53を検索し、要求元端末と通話することができる宛先端末の通信IDを抽出する。更に、宛先リスト管理部58は、宛先リスト管理DB53を検索し、上記要求元端末の通信IDを宛先端末の候補として登録している他の通信端末10の通信IDも抽出する。また、宛先リスト管理部58はゲストアカウント処理サーバ60からの要求に応じて、宛先リスト管理DB53に、要求元端末の通信IDとしてゲストの通信IDを登録し、宛先端末の通信IDとして主催者の通信IDを登録する。また、要求元端末の通信IDとして主催者の通信IDを登録し、宛先端末の通信IDとしてゲストの通信IDを登録する。
ゲスト管理部59は、通信端末10又はクライアントPC20から送信された情報に基づいて招待情報を生成してゲスト管理DB54に登録し、通信端末10又はクライアントPC20から送信された情報に基づいてゲスト情報を生成してゲスト管理DB54に登録する。また、ゲスト管理部59はゲストアカウント処理サーバ60からの要求に応じて、ゲスト管理DB54から招待情報を削除し、また、ゲスト情報を更新したり削除したりする。
通信管理部39は、通信管理システム50が管理するセッションの制御を行う。セッションの制御には、例えば、セッションを確立するための制御、確立されたセッションに通信端末10を参加させる制御、セッションを切断する制御、セッションIDの生成等が含まれる。また、通信管理部39は、セッションの識別情報であるセッションIDに対応づけて、セッションの開始を要求した通信端末10の通信ID、及び宛先端末の通信ID等を、セッション管理DB55に記憶して、管理する。
通信管理システム50は更にゲストアカウント処理サーバ60を有している。ゲストアカウント処理サーバ60はゲスト情報取得部61、招待情報取得部62、判断部63、認証管理情報作成部64、端末管理登録部65、ゲスト情報更新部66、宛先リスト登録部67、及び、招待情報削除部68を有する。これら各機能は、図4に示されている各構成要素のいずれかが、HD204からRAM203上に展開された通信管理用プログラムに従ったCPU201からの命令によって動作することで実現される機能又は機能する手段である。
ゲスト情報取得部61は、一定期間ごとや何らかのイベント(各サーバからの通知、管理者の指示など)のたびにゲスト管理サーバ44を介してゲスト情報を取得する。招待情報取得部62は、一定期間ごとや何らかのイベント(各サーバからの通知、管理者の指示など)のたびにゲスト管理サーバ44を介して招待情報を取得する。
判断部63は、ゲスト情報又は招待情報が所定の状態になったか否かを判断し、所定の状態になった場合は、状態に応じた処理を行う認証管理情報作成部64、端末管理登録部65、ゲスト情報更新部66、宛先リスト登録部67、又は招待情報削除部68を呼び出す。
認証管理情報作成部64はゲスト管理サーバ44から取得したゲスト情報に含まれるゲストIDとトークンを認証管理サーバ41に送信し、認証管理DB51に登録させる。これにより、ゲストがログインできるようになる。また、認証管理情報作成部64は、認証管理DB51に登録されたゲストに関する情報を認証管理サーバ41に削除させる。
端末管理登録部65は、ゲスト管理サーバ44から取得したゲスト情報に含まれるゲストIDとゲスト名を端末管理サーバ42に送信し、端末管理DB52に登録させる。これにより、ゲストが使用する通信端末10の稼動状態等が管理される。また、端末管理登録部65は、端末管理DB52に登録されたゲストに関する情報を端末管理サーバ42に削除させる。
ゲスト情報更新部66は、ゲスト管理サーバ44にゲスト情報が有するフラグの更新、ゲスト情報の削除等を要求する。宛先リスト登録部67は、ゲスト管理サーバ44から取得したゲストIDと主催者の通信IDである招待元通信IDを宛先リスト管理サーバ43に送信し、宛先リスト管理DB53に登録させる。これにより、ゲストとゲストを招待した通信端末10とが通信できるようになる。宛先リスト登録部67は、宛先リスト管理DB53に登録されたゲストに関する情報を宛先リスト管理サーバ43に削除させる。
招待情報削除部68は、ゲスト管理サーバ44と通信し招待IDを指定して招待情報を削除させる。
<<各データベースに登録される情報>>
続いて、表1~表7を用いて各データベースに登録される情報について説明する。
認証管理DB51には、例えば、表1に示されているような認証管理テーブルが含まれる。認証管理DB51は認証管理情報の記憶手段である。この認証管理テーブルでは、通信管理システム50によって管理される通信端末10の通信IDと、通信IDに対応するパスワードとが関連付けられて管理されている。通信IDとパスワードはログインするための認証管理情報である。例えば、表1に示されている認証管理テーブルにおいて、通信IDが「110001」の通信端末10のパスワードは、「aaaa」であることが示されている。
端末管理DB52には、例えば、表2に示されているような端末管理テーブルが含まれる。端末管理DB52は端末管理情報の記憶手段である。この端末管理テーブルでは、通信端末10の通信ID毎に、各通信端末10を端末名、各通信端末10の稼動状態、ログイン要求情報が通信管理システム50で受信された受信日時、及び通信端末10のIPアドレスが関連付けられて管理される。端末管理テーブルに登録される情報は端末を管理するための端末管理情報である。例えば、表2に示されている端末管理テーブルにおいて、通信IDが「110001」の通信端末10は、端末名が「東京事業所 AA端末」で、稼動状態が「オンライン(会議中)」で、受信日時が「2018年10月10日の13時40分」で、IPアドレスが「1.2.1.3」であることが示されている。
宛先リスト管理DB53には、例えば、表3に示されているような宛先リスト管理テーブルが含まれる。宛先リスト管理DB53は宛先リスト管理情報の記憶手段である。この宛先リスト管理テーブルでは、通信の開始を要求する要求元端末の通信IDに対して、通信の宛先に指定できる宛先の通信IDが全て関連付けられて管理される。要求元端末の通信IDと宛先端末の通信IDの組を宛先リスト管理情報という。また、各通信端末10の宛先端末名が登録されている。
例えば、表3に示されている宛先リスト管理テーブルにおいて、通信IDが「110001」である要求元端末から通信の開始を要求することができる宛先端末の候補は、「110002」、「110003」、及び「110004」の通信IDである。この宛先端末の候補は、任意の要求元端末から通信管理システム50に対する追加又は削除の要請により、宛先リスト管理サーバ43によって追加又は削除されることで更新される。
このような構成によれば、要求元端末(例えば、110001)は予め登録されている宛先端末の候補(例えば、110002)としか通信を開始できない。この宛先端末(例えば、110002)も要求元端末(例えば、110001)を宛先端末として宛先リスト管理テーブルに登録しておかなければ要求元端末と通信できない。このような仕組みは想定外の通信端末10同士が通信する可能性を低減できる点で好ましい。
セッション管理DB55には、例えば、表4に示されているようなセッション管理テーブルが含まれる。セッション管理DB55はセッション管理情報の記憶手段である。このセッション管理テーブルには、セッションの識別情報であるセッションID毎に、中継に使用される中継装置30の中継装置ID、要求元端末の通信ID、宛先端末の通信ID、及びセッション参加日時等の情報が管理される。例えば、表4に示されているセッション管理テーブルにおいて、セッションID「se1」のセッションは、要求元端末の通信ID「110001」と宛先端末の通信ID「110002」及び「110003」との間で行われていることが示されている。また、セッションID「se1」のセッションは、中継装置ID「111a」の中継装置30を介して、「20xx/4/10 13:45:30」に開始されたことが示されている。
ゲスト管理DB54は招待権限管理情報、招待情報又はゲスト情報の記憶手段である。ゲスト管理DB54には、例えば、表5(a)に示されているような招待権限管理テーブルが含まれる。この招待権限管理テーブルには、ゲストを招待する権限を有するユーザ(主催者)の通信IDに対応付けて、招待数上限、招待期間上限、及び、招待ゲスト数上限等の情報が管理される。表5(a)の1レコード(1行)を招待権限管理情報という。招待数上限はこの通信IDのユーザが作成できる招待情報の数の上限である。招待期間上限は招待情報で設定できる招待期間(招待開始日時~招待終了日時)の上限である。これによりゲストが無制限に遠隔コミュニケーションシステムを利用してしまうことを防止できる。招待ゲスト数上限は一つの招待情報で招待できるゲスト数の上限である。招待ゲスト数の上限があることで、想定外の参加者が遠隔コミュニケーションに参加することを抑制しやすくなる。なお、表5(a)の内容はあくまで一例であり、これ以外の項目が含まれていても、一部の項目が含まれていなくてもよい。
また、ゲスト管理DB54には、例えば、表5(b)に示されているような招待情報管理テーブルが含まれる。この招待情報管理テーブルには、招待IDに対応付けて、招待元通信ID、主催者名、招待ゲスト数、招待開始日時、及び、招待終了日時等の情報が管理される。表5(b)の1行又は1レコードを招待情報という。招待IDは招待情報を識別する識別情報である。ゲストの招待は会議単位で行われることが多いので、招待IDは会議への招待を識別する情報とも言える。招待元通信IDは、招待元である主催者の通信IDである。ゲストを招待する際のログインに使用された通信IDが招待元IDとなる。従って、招待元の通信端末10の通信IDとも言える。
主催者名の初期値は端末管理テーブルにおいて招待元通信IDに対応付けられた端末名であるが、任意の主催者名を主催者が入力できる。招待ゲスト数は主催者の招待ゲスト数上限以下で主催者が設定できる。招待開始日時はゲストの招待を開始する日時であり、招待終了日時はゲスト招待を終了する日時である(例えば会議の開始から終了までを含むように設定される)。なお、表5(b)の内容はあくまで一例であり、これ以外の項目が含まれていても、一部の項目が含まれていなくてもよい。
また、ゲスト管理DB54には、例えば、表5(c)に示されているようなゲスト情報管理テーブルが含まれる。表5(c)の1行又は1レコードをゲスト情報という。このゲスト情報管理テーブルには、ゲストIDに対応付けて、招待ID、ゲスト名、メールアドレス、トークン、ログイン可能フラグ、会議可能フラグ、及び、無効化フラグ等の情報が管理される。ゲストIDはゲストを一意に識別又は特定するゲストの識別情報であり、自動的に生成される。招待IDはゲスト情報を招待情報と対応付ける。ゲスト名は招待されたゲストの企業名や名前であり、ゲスト(又は主催者)が入力できる。メールアドレスは招待されたゲストのメールアドレスであり、ゲスト(又は主催者)が入力できる。トークンは、招待されたゲストの認証に用いるためのパスワードに相当し、自動的に生成される。ログイン可能フラグはゲストがログイン可能か否かを示すフラグであり、初期値は「No」である。会議可能フラグはゲストが通信を開始(会議を開始)可能か否か示すフラグであり、初期値は「No」である。後述するように、ゲストは招待開始日時までは通信を開始できない。無効化フラグはゲスト情報が無効化されたか否か示すフラグであり、初期値は「No」である。「無効」とはゲスト情報が意味をなさないこと、無視されることをいう(無効化フラグがYESのゲスト情報は適宜、削除される)。
<<クライアントPCの機能構成>>
クライアントPC20ではブラウザソフトが動作しており、ブラウザソフトが一般的に有する機能を有している。クライアントPC20は第3通信部21、表示制御部22、及び操作受付部23を有している。なお、遠隔コミュニケーションに関するクライアントPC20の機能は省略されている。図示する機能は主にゲストがゲスト情報を登録するために使用される。これら各機能は、図4に示されている各構成要素のいずれかが、HD204からRAM203上に展開されたプログラムに従ったCPU201からの命令によって動作することで実現される機能又は機能する手段である。
第3通信部21は通信管理システム50と各種の情報を送受信する。表示制御部22は、通信管理システム50から受信した画面情報に基づいて種々の画面をディスプレイ208に表示する。操作受付部23はブラウザに対する各種の操作を受け付ける。
<動作手順>
以上の構成に基づいて遠隔コミュニケーションシステム100の動作を説明する。まず、図6~図12を用いて招待情報の登録までの処理について説明する。なお、招待情報の登録は通信端末10及びクライアントPC20のどちらでも行うことができる。通信端末10ではアプリケーションソフトが動作しており、クライアントPC20ではブラウザソフトが動作している。
図6は、通信端末10又はクライアントPC20がゲスト管理画面を表示する処理を示すシーケンス図の一例である。
S1:主催者により通信端末10はアプリケーションソフトを通じて、又は、クライアントPC20はブラウザソフトを通じて通信端末管理システム40と通信する。ログインするため、通信端末10の第2通信部11又はクライアントPC20の第3通信部21は通信IDとパスワードを通信端末管理システム40に送信する。
S2:通信端末管理システム40の第1通信部31はログイン要求を受信して、認証管理サーバ41にログイン要求(通信ID、パスワード)を送信する。
S3:認証管理サーバ41の端末認証部56は認証管理DB51の認証管理テーブルを参照し、通信IDとパスワードの認証(照合)を行う。図6では認証が成功したものとする。
S4:認証管理サーバ41の端末認証部56は認証結果(認証OK、認証NG)を通信端末管理システム40に返信する。
S5:通信端末管理システム40は、認証OKなので、ログインOK(ログインを認める旨)を通信端末10又はクライアントPC20に送信する。
S6:ログイン後、招待情報を作成したい主催者は通信端末10又はクライアントPC20を操作してゲスト管理画面を表示させる操作を行う。通信端末10の操作受付部12又はクライアントPC20の操作受付部23はこの操作を受け付けて、第2通信部11又は第3通信部21が通信端末管理システム40に通信IDを指定してゲスト管理画面の表示要求を送信する。
S7:通信端末管理システム40の第1通信部31はゲスト管理画面の表示要求を受信して、通信IDを指定してゲスト管理サーバ44に招待権限確認要求を送信する。
S8:ゲスト管理サーバ44は招待権限確認要求を受信して、ゲスト管理サーバ44のゲスト管理部59は指定された通信IDがゲスト管理DB54の招待権限管理テーブルに存在するか否かを判断する。ゲスト管理部59は判断結果(招待権限あり又はなし)を通信端末管理システム40に送信する。
S9-1:招待権限ありの場合、通信端末管理システム40はゲスト管理サーバ44から招待権限ありを受信する。
S10-2:通信端末管理システム40の画面情報生成部32は図7に示すゲスト管理画面(招待権限あり)301の画面情報を生成し、第1通信部31がゲスト管理画面(招待権限あり)301の画面情報を通信端末10又はクライアントPC20に送信する。
通信端末10の第2通信部11又はクライアントPC20の第3通信部21はゲスト管理画面(招待権限あり)301の画面情報を受信して、表示制御部17、22がゲスト管理画面(招待権限あり)301をディスプレイ120,208に表示する。
S9-2、S10-2:招待権限なしの場合、同様の処理を経て、表示制御部17,22がゲスト管理画面(招待権限なし)311をディスプレイ120,208に表示する。この場合、主催者からの招待情報の登録は拒否される。
図7は通信端末10又はクライアントPC20のディスプレイ120,208に表示されるゲスト管理画面(招待権限あり)301の一例を示す。ゲスト管理画面(招待権限あり)301は招待情報の作成ボタン302、作成可能数303、及び、作成済み招待情報304を有している。招待情報の作成ボタン302はユーザが招待情報の作成を開始するためのボタンである。作成可能数303はゲスト管理サーバ44が招待権限管理テーブルから取得した「招待数上限」であり、ゲスト管理サーバ44から通信端末管理システム40に送信されている。作成済み招待情報304にはすでに作成済みの招待情報の一覧が表示される。作成済みの招待情報は、主催者の通信IDを招待情報管理テーブルの招待元通信IDから検索することで取得される。
図8は通信端末10又はクライアントPC20のディスプレイ120,208に表示されるゲスト管理画面(招待権限なし)311の一例を示す。ゲスト管理画面(招待権限なし)311は「通信ID:110004 大阪事業所BB端末には招待権限がありません。」というメッセージ312を有している。通信IDはログインした主催者の通信IDである。「大阪事業所BB端末」はログインしたユーザの端末名であり、招待権限なしの場合に端末管理サーバ42から通信端末管理システム40に送信されている。
続いて、図7の招待情報の作成ボタン302が押下された場合の処理を説明する。図9はゲスト管理サーバ44が招待情報を作成する処理を示すシーケンス図の一例である。
S11:通信端末10又はクライアントPC20を操作する主催者が招待情報の作成ボタン302を押下すると、通信端末10又はクライアントPC20の操作受付部12,23がこの操作を受け付ける。通信端末10の第2通信部11又はクライアントPC20の第3通信部21は通信端末管理システム40に招待情報作成ダイアログ321(図10参照)の表示要求を送信する。
通信端末管理システム40の第1通信部31は招待情報作成ダイアログ321の表示要求を受信し、画面情報生成部32が招待情報作成ダイアログ321の画面情報を生成する。なお、画面情報生成部32は必要な情報(端末名を端末管理サーバ42から、招待ゲスト数上限と招待期間上限をゲスト管理サーバ44から取得する)を主催者の通信IDを指定して各サーバから取得する。招待情報作成ダイアログ321の一例を図10に示す。第1通信部31は招待情報作成ダイアログ321の画面情報を通信端末10又はクライアントPC20に送信する。
S12:通信端末10の第2通信部11又はクライアントPC20の第3通信部21は招待情報作成ダイアログ321の画面情報を受信し、表示制御部17,22が招待情報作成ダイアログ321をディスプレイ120,208に表示する。主催者は招待情報作成ダイアログ321において、主催者名、招待ゲスト数、及び招待期間を入力する。操作受付部12,23はこれらの入力を受け付ける。
S13:主催者が招待情報作成ダイアログ321で作成ボタン325を押下すると操作受付部12,23が操作を受け付ける。
S14:通信端末10の第2通信部11又はクライアントPC20の第3通信部21が通信端末管理システム40に招待情報の作成要求を送信する。作成要求には招待情報の一部となる、主催者名、招待ゲスト数、招待期間、及び主催者の通信IDが含まれる。
S15:通信端末管理システム40の第1通信部31は招待情報の作成要求を受信し、ゲスト管理サーバ44に招待情報の作成要求を送信する。
S16:ゲスト管理サーバ44のゲスト管理部59は主催者名、招待ゲスト数、及び招待期間を検証する。具体的な検証内容は、以下のようなものである。
・招待権限管理テーブルにおいて、主催者の通信IDが通信IDの項目に存在するか。
・招待情報管理テーブルにおいて、招待元通信IDの項目に招待権限管理テーブルの招待数上限と同じ数(以上)の主催者の通信IDが登録されていないか。
・通信端末10又はクライアントPC20から送信された招待ゲスト数が、招待権限管理テーブルの招待ゲスト数上限を超えていないか。
・通信端末10又はクライアントPC20から送信された招待期間が、招待権限管理テーブルの招待期間上限を超えていないか。
S17:検証の結果が真の場合、ゲスト管理サーバ44のゲスト管理部59は招待情報をゲスト管理DB54の招待情報管理テーブルに登録する。なお、新たに招待IDを生成する。招待元通信IDの項目に主催者の通信IDを、主催名の項目に通信端末10又はクライアントPC20から送信された主催者名を、招待ゲスト数の項目に通信端末10又はクライアントPC20から送信された招待ゲスト数を、招待開始日時と招待終了日時の項目に通信端末10又はクライアントPC20から送信された招待開始日時と招待終了日時をそれぞれ登録する。
S18:ゲスト管理サーバ44は通信端末管理システム40に登録した招待情報と共に作成成功を送信する。
S19:通信端末管理システム40の第1通信部31は招待情報と作成成功を受信して、画面情報生成部32が招待情報を使用してゲスト管理画面(招待情報作成成功時)331の画面情報を生成する(図11参照)。このため、画面情報生成部32は招待IDを含む招待URLを生成する。通信端末管理システム40の第1通信部31はゲスト管理画面(招待情報作成成功時)331の画面情報を通信端末10又はクライアントPC20に送信する。ゲスト管理画面(招待情報作成成功時)331の一例を図11に示す。
通信端末10の第2通信部11又はクライアントPC20の第3通信部21はゲスト管理画面(招待情報作成成功時)331の画面情報を受信し、表示制御部17,22がゲスト管理画面(招待情報作成成功時)331をディスプレイ120,208に表示する。
S20:検証の結果が偽の場合、ゲスト管理サーバ44は通信端末管理システム40にエラー情報(検証結果が偽となった具体的な理由)と共に作成失敗を送信する。この場合(招待数上限、招待期間上限、又は招待ゲスト数上限)を超えた招待情報の作成要求に対しては招待情報の登録が拒否される。
S21:通信端末管理システム40の第1通信部31はエラー情報と共に作成失敗を受信し、画面情報生成部32が招待情報作成ダイアログ(招待情報作成エラー時)341の画面情報を生成する(図12参照)。通信端末管理システム40の第1通信部31は招待情報作成ダイアログ(招待情報作成エラー時)341の画面情報を通信端末10又はクライアントPC20に送信する。招待情報作成ダイアログ(招待情報作成エラー時)341の一例を図12に示す。
通信端末10の第2通信部11又はクライアントPC20の第3通信部21はゲスト管理画面(招待情報作成エラー時)341の画面情報を受信し、表示制御部17,22が招待情報作成ダイアログ(招待情報作成エラー時)341をディスプレイ120,208に表示する。
図10は、通信端末10又はクライアントPC20のディスプレイ120,208に表示された招待情報作成ダイアログ321の一例を示す。招待情報作成ダイアログ321は主催者名欄322、招待ゲスト数欄323、及び、招待期間欄324を有している。各欄は空でもよいが、適切な初期値を画面情報生成部32が生成するとよい。主催者名欄322の初期値は端末管理DB52で主催者の通信IDに対応付けられている端末名、招待ゲスト数欄323は招待権限管理テーブルの招待ゲスト数上限、招待期間欄324の招待開始日時は現在時刻より後で15分、30分、00分などの切りのいい時刻、招待期間欄324の招待終了日時は招待開始日時+1時間、等を設定する。いずれの入力欄も主催者が設定できる。
図11は、通信端末10又はクライアントPC20のディスプレイ120,208に表示されたゲスト管理画面(招待情報作成成功時)331の一例である。図7に示したゲスト管理画面(招待権限あり)301と比較すると、1つの招待情報が表示されている。「招待情報を作成しました」というメッセージ339が表示されている。ゲスト管理画面(招待情報作成成功時)331は招待URL欄332、主催者名欄333、招待開始日時欄334、招待終了日時欄335、及び、登録済ゲスト欄336を有している。招待URL欄332を除いて初期値が表示されているか又は主催者が設定した値である。
登録済ゲスト欄336には「人数/招待ゲスト数」が表示される。招待ゲスト数は招待情報テーブルの招待ゲスト数であり、人数はゲスト情報管理テーブルにおいて招待IDが同じレコードの数である。登録済ゲスト欄336には、確認ボタン337が設けられている。確認ボタン337は現在登録されているゲスト情報を主催者が確認するためのボタンである。また、招待情報には1つの削除ボタン338が表示される。削除ボタン338は主催者が招待情報を削除するためのボタンである。
この招待情報は主催者がクリップボードにコピーできるようになっている。主催者は招待URLを電子メールなどでゲストに送信する。ゲストは招待URLにアクセスして、この招待IDに対応付けてゲスト情報を登録できる。
図12は、通信端末10又はクライアントPC20のディスプレイ120,208に表示された招待情報作成ダイアログ(招待情報作成エラー時)341の一例である。図10に示した招待情報作成ダイアログ321と比較すると、エラーメッセージ欄342が表示されている。エラーメッセージ欄342には、図9のステップS15の検証が偽と判断された具体的な内容が表示される。
図12では、「招待ゲスト数は最大10名までです。」「招待期間は最大24時間までです。」と表示されている。主催者はこれを見て再度、招待情報を入力できる。
<ゲスト情報の登録>
続いて、図13~図17を用いてゲスト情報の登録までの処理について説明する。図13は、招待を受けたゲストがゲスト情報をゲスト管理サーバ44に登録する処理を示すシーケンス図の一例である。
図11のゲスト管理画面(招待情報作成成功時)331において表示されている招待URLを、主催者は電子メール、メッセンジャー、又はスケジューラなど任意の手段でゲスト招待したい相手(ゲスト)と共有する。この作業が招待に相当する。
S31:招待URLを共有したゲストはクライアントPC20を操作して、クライアントPC20を招待URLにアクセスさせる。クライアントPC20の操作受付部23はこの操作を受け付けて、第3通信部21が招待URLにアクセスする。このアクセスはゲスト登録画面351の表示要求に相当する。
S32:通信端末管理システム40の第1通信部31はアクセスを受け付けると招待URLに含まれる招待IDを取り出す。
S33:通信端末管理システム40は招待IDを指定してゲスト管理サーバ44に招待情報を要求する。
S34:ゲスト管理サーバ44は招待情報の要求を受け付け、指定された招待IDに対応付けられた招待情報を招待情報管理テーブルから取得する。
S35:ゲスト管理サーバ44は取得した招待情報を通信端末管理システム40に返信する。
S36:通信端末管理システム40は招待情報を受信して、画面情報生成部32がゲスト登録画面351の画面情報を生成し、第1通信部31がゲスト登録画面351の画面情報をクライアントPC20に送信する(図14参照)。
S37:クライアントPC20の第3通信部21はゲスト登録画面351の画面情報を受信し、表示制御部22がディスプレイ208にゲスト登録画面351を表示する。ゲスト登録画面351の一例を図14に示す。ゲスト登録画面351において、ゲストは、名前とメールアドレスを入力し、ゲスト登録ボタン355を押下する。クライアントPC20の操作受付部23は操作を受け付ける。
S38:クライアントPC20の第3通信部21は、ゲスト登録情報(名前とメールアドレス)を指定して、ゲスト情報作成要求を通信端末管理システム40に送信する。
S39:通信端末管理システム40の第1通信部31はゲスト情報作成要求を受信し、ゲスト管理サーバ44にゲスト情報作成要求を送信する。
S40:ゲスト管理サーバ44はゲスト情報作成要求を受信し、ゲスト管理部59が指定されたゲスト登録情報の検証を行う。具体的な検証内容は、以下のようなものである。
・招待情報管理テーブルの招待IDの項目に、招待URLから取得した招待IDが存在するか。
・ゲスト情報管理テーブルにおいて、同じ招待IDのゲスト情報の数が招待情報管理テーブルの招待ゲスト数に達していないか。
・ゲスト情報管理テーブルにおいて、招待IDとメールアドレスの同じ組み合わせが既に存在しないか。これは、同じユーザが間違って又は意図的に同じ招待IDとメールアドレスを登録して、招待ゲスト数を圧迫しないようにするためである。
・メールアドレスの書式が正しいか。
S41:ゲスト情報の検証結果が真の場合、ゲスト管理部59はゲスト情報をゲスト管理DB54に登録する。この場合、ゲストIDとトークンを生成する。その他の情報は招待IDか、ゲスト登録情報に含まれているか、又は、初期値が決まっている。
S42:ゲスト管理サーバ44は作成したゲスト情報を指定して作成成功を通信端末管理システム40に送信する。
S43:通信端末管理システム40は作成成功を受信し、メール送信部33がゲスト情報を使って文面を作成し、ゲスト情報に含まれるメールアドレスにゲスト登録通知メール361を送信する。ゲスト登録通知メール361の文面の一例を図15に示す。
なお、ゲスト登録通知メール361の送信は、後述する図26で「ログイン可能フラグ == YES」となっていることを検出して行うとよい。「==」は等しいことを意味する。「ログイン可能フラグ == YES」であれば、ゲストの端末認証管理情報が登録されていることになるため、ゲストがログインできることを保証できるためである。実際には、ステップS41でゲスト情報を登録すると、バックグラウンドでゲストアカウント処理サーバ60が図26の処理を行うため、ゲストがログインするまでには「ログイン可能フラグ == YES」となっている。あるいは、「ログイン可能フラグ == YES」となったイベントをメール送信部33が検出して、ゲスト登録通知メール361を送信してもよい。
S44:また、通信端末管理システム40の画面情報生成部32はゲスト登録画面(登録成功時)371の画面情報を生成し、クライアントPC20に返信する。ゲスト登録画面(登録成功時)371の内容は固定でよい。
クライアントPC20の第3通信部21はゲスト登録画面(登録成功時)371の画面情報を受信し、表示制御部22がゲスト登録画面(登録成功時)371をディスプレイ208に表示する。ゲスト登録画面(登録成功時)371の一例を図16に示す。
S45:ゲスト情報の検証結果が偽の場合、ゲスト管理部59は通信端末管理システム40にエラー情報(検証が偽と判断された具体的な理由)と共に作成失敗を送信する。
S46:通信端末管理システム40は作成失敗を受信し、画面情報生成部32はゲスト登録画面(登録エラー時)381の画面情報を生成し、クライアントPC20に返信する(図17参照)。ゲスト登録画面(登録エラー時)381には検証が偽と判断された具体的な内容が含まれる。
クライアントPC20の第3通信部21はゲスト登録画面(登録エラー時)381の画面情報を受信し、表示制御部22がゲスト登録画面(登録エラー時)381をディスプレイ208に表示する。ゲスト登録画面(登録エラー時)381の一例を図17に示す。
図14は、クライアントPC20のディスプレイ208に表示されたゲスト登録画面351の一例を示す。ゲスト登録画面351には、会議に招待する旨のメッセージ352、ゲスト名入力欄353、メールアドレス入力欄354、及び、ゲスト登録ボタン355を有する。ゲストはゲスト名入力欄353に任意の名前を入力でき、メールアドレス入力欄354に自分のメールアドレスを入力する。これらはゲスト情報管理テーブルに登録される。ゲスト登録ボタン355はゲスト情報の登録を開始するためのボタンである。
図15は、ゲスト情報の登録によりゲストに送信されるゲスト登録通知メール361の文面の一例を示す図である。ゲスト登録通知メール361はゲストの登録が完了した旨を通知するメールである。ゲスト登録通知メール361はアプリダウンロードURL362、認証管理情報363、招待期間364、及び、接続相手365等の情報を含んでいる。
アプリダウンロードURL362は、遠隔コミュニケーションシステム100のアプリケーションソフトをゲストがダウンロードするためのURLである。このURLには各種OS向けアプリケーションソフトが用意されている。認証管理情報363は、ゲストが通信管理システム50にログインするためのゲストIDとトークンであり、図15では「ログインID」「パスワード」と記載されている。招待期間364は、招待情報管理テーブルで当該ゲスト情報の招待IDに対応付けられている招待開始日時と招待終了日時である。接続相手365は誰が招待したかを示しており、招待情報管理テーブルで当該ゲスト情報の招待IDに対応付けられている主催者名である。
なお、図15の情報はメールではなく、図16のゲスト登録画面(登録成功時)371に表示してもよい。あるいは、画面表示とメール送信の両方を行ってよい。
図16は、クライアントPCのディスプレイ208に表示されたゲスト登録画面(登録成功時)371の一例を示す図である。ゲスト登録画面(登録成功時)371には、「ゲスト登録が完了しました。会議参加手順をメールでお送りしたのでご確認ください。」というメッセージ372が表示されている。「会議参加手順をメール」のメールとは図15に示したゲスト登録通知メール361なので、ユーザは事前にアプリケーションソフトをダウンロードしたり、ログインしたりすることができる。通信(会議)は招待期間の始期まで開始できない。
図17は、クライアントPCのディスプレイ208に表示されたゲスト登録画面(登録エラー時)381の一例を示す図である。図14のゲスト登録画面351と比較すると、ゲスト登録画面(登録エラー時)381にはエラーメッセージ欄382が表示されている。エラーメッセージ欄382には、図13のステップS40の検証の結果、検証が偽となった具体的な内容が表示される。
図17では、「指定したメールアドレスはすでにゲスト登録されています。」と表示されている。ゲストはこれを見てすでに登録したことを確認できる。
<ゲスト情報の確認、削除、招待情報の削除>
続いて、図18~図24を用いてゲスト情報の確認、削除、招待情報の削除等について説明する。主催者はゲストがゲスト情報を登録できているか、間違ったゲストを招待していないかを随時、確認できる。また、中止になった会議にゲストを招待した場合は招待情報そのものを削除できる。
図18は、主催者が登録済みのゲスト情報を閲覧したり、削除したりする処理を示すシーケンス図の一例である。
S51:図11のゲスト管理画面(招待情報作成成功時)331において主催者が確認ボタン337を押下する。通信端末10又はクライアントPC20の操作受付部12,23は確認ボタン337の押下を受け付けて、第2通信部11又は第3通信部21が通信端末管理システム40に招待IDを指定して登録済ゲスト情報確認ダイアログ391の表示要求を送信する(図19参照)。
S52:通信端末管理システム40の第1通信部31は登録済ゲスト情報確認ダイアログ391の表示要求を受信し、招待IDを指定してゲスト管理サーバ44にゲスト情報一覧を要求する。
S53:ゲスト管理サーバ44のゲスト管理部59は指定された招待IDに対応付けられている全てのゲスト情報をゲスト情報管理テーブルから取得する。
S54:ゲスト管理サーバ44は取得したゲスト情報一覧を通信端末管理システム40に送信する。
S55:通信端末管理システム40はゲスト情報一覧を受信し、画面情報生成部32がゲスト情報一覧を用いて登録済ゲスト情報確認ダイアログ391の画面情報を生成する。第1通信部31は登録済ゲスト情報確認ダイアログ391の画面情報を通信端末10に送信する。
通信端末10の第2通信部11又はクライアントPC20の第3通信部21は登録済ゲスト情報確認ダイアログ391の画面情報を受信し、表示制御部17,22が登録済ゲスト情報確認ダイアログ391を通信端末10のディスプレイ120又はクライアントPC20のディスプレイ208に表示する。登録済ゲスト情報確認ダイアログ391の一例を図19に示す。
S56:登録済ゲスト情報確認ダイアログ391において主催者が削除したいゲスト情報の削除ボタンを押下する。通信端末10又はクライアントPC20の操作受付部12,23は押下を受け付け、通信端末10の第2通信部11又はクライアントPC20の第3通信部21はゲストIDを指定して、通信端末管理システム40に該当ゲスト情報の削除要求を送信する。
S57:通信端末管理システム40の第1通信部31はゲスト情報の削除要求を受信し、ゲスト管理サーバ44にゲスト情報削除要求を送信する。
S58:ゲスト管理サーバ44はゲスト情報の削除要求を受信し、ゲスト管理部59がゲストIDで指定されたゲスト情報の無効化を行う。具体的な無効化の処理は例えば以下の通りである。
・ゲスト情報管理テーブルにおいて、指定されたゲストIDのゲスト情報を取得する。
・取得したゲスト情報の無効化フラグをYESに設定する。レコードを削除するのでなく無効化する理由は、無効化フラグがYESのゲスト情報をゲストアカウント処理サーバ60が削除するからである。
S59:ゲスト管理サーバ44は通信端末管理システム40に、削除したゲスト情報を指定して削除成功を送信する。
S60:通信端末管理システム40は削除成功を受信し、画面情報生成部32が削除したゲスト情報を使って登録済ゲスト情報確認ダイアログ(ゲスト情報削除成功時)401の画面情報を作成し、第1通信部31が登録済ゲスト確認ダイアログ(ゲスト情報削除成功時)401の画面情報を通信端末10又はクライアントPC20に送信する(図20参照)。
通信端末10の第2通信部11又はクライアントPC20の第3通信部21は登録済ゲスト確認ダイアログ(ゲスト情報削除成功時)401の画面情報を受信する。通信端末10又はクライアントPC20の表示制御部17,22は登録済ゲスト確認ダイアログ(ゲスト情報削除成功時)401をディスプレイ120、208に表示する。登録済ゲスト確認ダイアログ(ゲスト情報削除成功時)401の一例を図20に示す。
S61:通信端末管理システム40が削除成功を通信端末10又はクライアントPC20に送信すると、ゲスト情報が削除された旨のゲスト削除メールをゲストのメールアドレスに送信する。ゲスト削除通知メール411の文面の一例を図21に示す。
図19は通信端末又はクライアントPCのディスプレイ120,208に表示された登録済ゲスト情報確認ダイアログ391の一例を示す図である。ゲスト管理画面に、登録済ゲスト情報確認ダイアログ391がポップアップ表示される。登録済ゲスト情報確認ダイアログ391には図13で説明したシーケンス図でゲスト登録された全てのゲスト情報の一覧392が表示される。各ゲストには削除ボタン393が表示され、主催者は登録済みのゲスト情報からゲストを個別に削除できる。これにより、誤ってゲストを招待した場合や、ゲストが誤って登録した場合に、このゲストが会議に参加することを抑制できる。
図20は、通信端末又はクライアントPCのディスプレイ120,208に表示された登録済ゲスト確認ダイアログ(ゲスト情報削除成功時)401の一例を示す。主催者が図19の削除ボタン393を押下したため、図18のシーケンスにより一人のゲストが削除され、図20ではゲストが一人になっている。また、「〇〇株式会社 △△ yyy@aa-tech.co.jp を削除しました。」というメッセージ402が表示され、削除されたゲストを確認できる。
図21はゲスト削除通知メール411の文面の一例を示す図である。図21ではゲスト情報が削除された旨のメッセージ414と問い合わせ先のメールアドレス413が表示されている。なお、メッセージ414に含まれる「株式会社サンプル ○○ 様」412は、ゲスト情報管理テーブルの招待IDと同じ招待IDに対応付けられた招待情報管理テーブルの主催者名である。削除されたゲストは削除された旨を把握でき、必要であればお問い合わせ先に問い合わせることができる。
続いて、図22を参照して招待情報そのものを削除する処理について説明する。図22は、主催者が招待情報を削除する手順を示すシーケンス図の一例である。
S71:図11のゲスト管理画面(招待情報作成成功時)331で主催者が削除ボタン338を押下する。通信端末10又はクライアントPC20の操作受付部12,23は削除ボタン338の押下を受け付ける。通信端末10の第2通信部11又はクライアントPC20の第3通信部21は通信端末管理システム40に招待IDを指定して招待情報削除ダイアログ421の表示要求を送信する。
S72:通信端末管理システム40の第1通信部31は招待情報削除ダイアログ421の表示要求を受信し、ゲスト管理サーバ44に招待IDを指定してゲスト情報一覧要求を送信する。
S73:ゲスト管理サーバ44はゲスト情報一覧要求を受信し、ゲスト管理部59が指定された招待IDに対応付けられた全てのゲスト情報をゲスト情報管理テーブルから取得する。
S74:ゲスト管理サーバ44はゲスト情報一覧を通信端末管理システム40に送信する。
S75:通信端末管理システム40はゲスト情報一覧を受信し、画面情報生成部32がゲスト情報一覧から招待情報削除ダイアログ421を生成し、第1通信部31が招待情報削除ダイアログ421の画面情報を通信端末10又はクライアントPC20に送信する。
通信端末10の第2通信部11又はクライアントPC20の第3通信部21は招待情報削除ダイアログ421の画面情報を受信し、表示制御部17,22が招待情報削除ダイアログ421をディスプレイ120、208に表示する。招待情報削除ダイアログ421の一例を図23に示す。
S76:招待情報削除ダイアログ421において主催者がOKボタン423を押下すると、通信端末10又はクライアントPC20の操作受付部12,23が押下を受け付ける。通信端末10の第2通信部11又はクライアントPC20の第3通信部21は招待IDを指定して通信端末管理システム40に招待情報の削除要求を送信する。
S77:通信端末管理システム40の第1通信部31は招待情報の削除要求を受信する。通信端末管理システム40は招待IDを指定してゲスト管理サーバ44に招待情報の削除要求を送信する。
S78:ゲスト管理サーバ44は招待情報の削除要求を受信し、ゲスト管理部59は指定された招待IDに紐づくゲスト情報をゲスト情報管理テーブルから無効化する(無効化フラグをYESにする)。
S79:ゲスト管理サーバ44は招待IDで指定される招待情報を書体情報管理テーブルから削除する。
S80:ゲスト管理サーバ44は通信端末管理システム40に削除成功を送信する。
S81:通信端末管理システム40は削除成功を受信し、通信端末管理システム40の画面情報生成部32はゲスト管理画面(招待情報削除成功時)431の画面情報を生成する(図24参照)。第1通信部31は通信端末10又はクライアントPC20にゲスト管理画面(招待情報削除成功時)431の画面情報を送信する。
通信端末10の第2通信部11又はクライアントPC20の第3通信部21はゲスト管理画面(招待情報削除成功時)431の画面情報を受信し、表示制御部17,22がゲスト管理画面(招待情報削除成功時)431をディスプレイ120、208に表示する。ゲスト管理画面(招待情報削除成功時)431の一例を図24に示す。
S82:通信端末管理システム40が削除成功を通信端末10又はクライアントPC20に送信すると、メール送信部33はゲスト情報が削除された旨のゲスト削除メールをゲストのメールアドレスに送信する。ゲスト削除通知メール411の文面は図21に示したものと同様でよい。
なお、「招待IDに紐づくゲスト情報無効化」と「招待情報削除」は、処理の順序が逆でもよい。
図23は、通信端末又はクライアントPCのディスプレイに表示された招待情報削除ダイアログ421の一例を示す。図23の招待情報削除ダイアログ421は図19の登録済ゲスト情報確認ダイアログ391と似ているが、「招待情報を削除すると、登録済の以下のゲストも削除されます。よろしいですか?」というメッセージ422が表示されている。これにより、主催者はゲスト情報を参照して削除するかどうかを判断できる。また、招待情報削除ダイアログ421はOKボタン423を有する。このOKボタン423は招待情報を削除する(全てのゲスト情報を無効化する)ためのボタンである。なお、図23の招待情報削除ダイアログ421ではゲストを個別に削除することもできる。
図24は、通信端末又はクライアントPCのディスプレイ120,208に表示されたゲスト管理画面(招待情報削除成功時)431の一例である。図24のゲスト管理画面(招待情報削除成功時)431は図7のゲスト管理画面(招待権限あり)301と似ているが、「招待情報を削除しました」というメッセージ432が表示されている。
<ゲストアカウント処理サーバによる処理>
以下では、図25~図29を使用して、ゲスト管理DB54の監視結果に応じたゲストアカウント処理サーバ60の処理について説明する。まず、図25は、ゲストアカウント処理サーバ60の全体的な処理の流れを示すフローチャート図である。
ゲストアカウント処理サーバ60は
S101:ゲストアカウント作成処理
S102:ゲスト宛先リスト作成処理
S103:期限切れ招待情報削除処理
S104:無効化ゲストアカウント削除処理
の各処理を行う。
図示するようにゲストアカウント処理サーバ60は4つの処理を繰り返す。これらの処理は主催者による招待情報の登録、削除、ゲスト情報の削除、ゲストによるゲスト情報の登録とは独立に実行される。これにより、ゲスト情報を柔軟に更新及び削除することができる。
なお、図25の4つの処理は、順序をどのように入れ替えてもよい。4つの処理は、順列実行でなくそれぞれ並列実行するようにしてもよい。4つの処理の一部又は全てに、一定秒数又は可変秒数のSleep(待機)を挟むようにしてもよい。以下、順番にステップS101~S104の処理を説明する。
<<ゲストアカウント作成処理>>
図26は図25のステップS101のゲストアカウント作成処理を示すフローチャート図の一例である。
ゲストアカウント処理サーバ60のゲスト情報取得部61は、定期的に又は何らかのイベントが発生すると、ゲスト管理サーバ44からりゲスト情報を取得する。そして、判断部63が以下の条件を満たすゲスト情報を抽出する(S201)。
「無効化フラグ == NO、かつ、「ログイン可能フラグ == NO」、かつ、「招待終了日時 > 現在日時」
この条件は、ゲスト情報が登録された直後の状態のゲスト情報を抽出する条件である。
この条件のゲスト情報が抽出された場合(S202のYes)、認証管理情報作成部64はゲストがログインするための認証管理情報を認証管理テーブルに新規に登録する(S203)。「=」は代入を意味する。
・通信ID = ゲストID(guest_000001)
・パスワード = トークン(L5c2h7g6)
表6はゲストの認証管理情報が登録された認証管理テーブルの一例である。通信IDの項目に「guest_000001」が、パスワードの項目に「L5c2h7g6」が登録されている。
図26に戻り、端末管理登録部65はゲストの端末管理情報を端末管理テーブルに新規に登録する(S204)。
・通信ID = ゲストID(guest_000001)
・端末名 = ゲストが登録したゲスト名(○○株式会社 △△)
表7はゲストの端末管理情報が登録された端末管理テーブルの一例である。通信IDの項目に「guest_000001」が、端末名の項目に「○○株式会社 △△」が登録されている。この時点ではまだゲストが通信管理システム50にログインしていないため、稼動状態、受信日時、IPアドレスは空欄である。
図26に戻り、認証管理情報が登録されたので、ゲスト情報更新部はステップS201で抽出したゲスト情報のログイン可能フラグを更新する(S205)。
・ログイン可能フラグ = YES
このように認証管理テーブル、及び、端末管理テーブルにゲストに関する情報が登録されることでゲストがログインできるようになる。ただし、宛先リスト管理テーブルにはゲストに関する情報が登録されていないので、通信(会議)を行うことはできない。
<<ゲスト宛先リスト作成処理>>
図27は図25のステップS102のゲスト宛先リスト作成処理を示すフローチャート図の一例である。
ゲストアカウント処理サーバ60のゲスト情報取得部61は、定期的に又は何らかのイベントが発生すると、ゲスト管理サーバ44からりゲスト情報を取得する。そして、判断部63が以下の条件を満たすゲスト情報を抽出する(S301)。
「無効化フラグ == NO」、かつ、「ログイン可能フラグ == YES」、かつ、「会議可能フラグ == NO」、かつ、「招待開始日時 ≦ 現在日時」、かつ、「招待終了日時 > 現在日時」
この条件は、ゲストがログインできる状態であるが、招待開始日時が到来したので、会議を開始できるゲスト情報を抽出する条件である。
この条件のゲスト情報が抽出された場合(S302のYes)、宛先リスト登録部67はゲストと主催者が会議するための宛先リスト管理情報を宛先リスト管理テーブルに新規に登録する(S303)。まず、主催者にゲストを対応付ける。
・通信ID =招待元通信ID(ステップS301で取得したゲスト情報の招待IDに対応付けられている招待元通信IDを招待情報管理テーブルから取得する)
・宛先通信ID = ゲストID(ステップS301で取得したゲスト情報に含まれる)
・宛先端末名 = ゲスト名(ステップS301で取得したゲスト情報に含まれる)
次に、宛先リスト登録部67は宛先リスト管理テーブルにおいて、ゲストに主催者を対応付けたレコードを新規作成する(S304)。
・通信ID = ゲストID(ステップS301で取得したゲスト情報に含まれる)
・宛先通信ID =招待元通信ID(ステップS301で取得したゲスト情報の招待IDに対応付けられている招待元通信IDを招待情報管理テーブルから取得する)
・宛先端末名 =主催者名(ステップS301で取得したゲスト情報の招待IDに対応付けられている主催者名を招待情報管理テーブルから取得する)
表8は主催者とゲストが互いに対応付けられた宛先リスト管理情報が登録された宛先リスト管理テーブルの一例である。主催者である通信ID「110001」に対応付けてゲストIDである「guest_000001」が登録されている。ゲストIDである「guest_000001」に対応付けて主催者である通信ID「110001」が登録されている。
また、通信ID「110001」に対応付けられた宛先端末名と、guest_000001に対応付けられた宛先端末名とが異なっている。主催者は招待情報の登録時に宛先リスト管理テーブルの宛先端末名とは異なる主催者名を指定できるため、招待する会議やイベントなどの状況に応じて異なる宛先端末名をゲストに表示させることができる。ゲスト側も招待されるごとに異なるゲスト名を登録できるので、招待された会議やイベントなどの状況に応じて異なる宛先端末名を主催者に表示させることができる。
図27に戻り、ゲスト情報更新部66はステップS301で抽出したゲスト情報の会議可能フラグを更新する(S305)。
・会議可能フラグ = YES
このように宛先リスト管理DB53の主催者にゲストが対応付けられ、ゲストに主催者が対応付けられることで、主催者又はゲストは通信(会議)を開始することができる。
なお、ステップS303,S304、及び、S305の処理は順不同である。
<<期限切れ招待情報削除処理>>
図28は図25のステップS103の期限切れ招待情報削除処理を示すフローチャート図の一例である。
ゲストアカウント処理サーバ60の招待情報取得部62は、定期的に又は何らかのイベントが発生すると、ゲスト管理サーバ44からり招待情報を取得する。そして、判断部63が以下の条件を満たす招待情報を抽出する(S501)。
「招待終了日時 ≦ 現在日時」
この条件は、招待終了日時が到来したので招待情報の有効期限が切れた招待情報を抽出する条件である。
この条件の招待情報が抽出された場合(S502のYes)、ゲスト情報更新部66はこの招待情報の招待IDを有する全てのゲスト情報を抽出する(S503)。招待IDで特定されるゲスト情報をゲスト情報管理テーブルから取得すればよい。
ゲスト情報が抽出された場合(S504のYes)、ゲスト情報更新部66はこれらのゲスト情報を無効化する(S505)。
・無効化フラグ = YES
そして、招待情報削除部68はステップS501で取得した招待情報を削除する(S506)。
この処理により、招待情報に関係するゲスト情報を無効化して、招待情報を削除できる。なお、ステップS503とS505の「ゲスト情報の抽出&無効化」と、ステップS506の「招待情報の削除」の処理は、順序をどのように入れ替えてもよい。
<<無効化ゲストアカウント削除処理>>
図29は図25のステップS104の無効化ゲストアカウント削除処理を示すフローチャート図の一例である。
ゲストアカウント処理サーバ60のゲスト情報取得部61は、定期的に又は何らかのイベントが発生すると、ゲスト管理サーバ44からりゲスト情報を取得する。そして、判断部63が以下の条件を満たす招待情報を抽出する(S601)。
「無効化フラグ == YES」
この条件は、無効になったゲスト情報(ゲストとしての資格がない)を抽出する条件である。
この条件の招待情報が抽出された場合(S602のYes)、認証管理情報作成部64は認証管理サーバ41に以下の認証管理情報を認証管理DB51から削除させる(S603)。
・通信ID == 削除対象のゲスト情報のゲストID
次に、端末管理登録部65は端末管理サーバ42に以下の端末管理情報を端末管理DB52から削除させる(S604)。
・通信ID == 削除対象のゲスト情報のゲストID
次に、宛先リスト登録部67は宛先リスト管理サーバ43に以下の宛先リスト管理情報を宛先リスト管理DB53から削除させる(S605)。
・通信ID ==削除対象のゲスト情報のゲストID
次に、宛先リスト登録部67は宛先リスト管理サーバ43に以下の宛先リスト管理情報を宛先リスト管理DB53から削除させる(S606)。
・宛先通信ID ==削除対象のゲスト情報のゲストID
そして、ゲスト情報削除部はステップS601で取得したゲスト情報を削除する(S607)。以上により、無効化フラグがYESのゲスト情報を削除できる。
<通信開始までの動作手順>
次に、遠隔コミュニケーションシステム100の処理の流れについて説明する。
(準備段階の処理)
図30は、遠隔コミュニケーションシステム100の通信の準備段階の処理の例を示すシーケンス図である。ここでは、一例として、通信端末10Aと通信端末10Bによるセッションを開始する前の準備段階における処理について説明する。なお、以下の説明の中で、ゲストの通信端末10の符号を「10A」の、主催者の通信端末10の符号を「10B」であるものとする。
まず、専用端末の場合、要求元端末である通信端末10Aの操作者が、例えば、通信端末10Aの電源をONにする操作を行うと、操作受付部12が電源ONにする操作を受け付けて、通信端末10Aの電源をONにする(S1021)。汎用端末の場合、アプリケーションソフトを起動させる操作が電源ONに相当する。
そして、通信制御部13は、電源ON又はアプリケーションソフトの起動を契機とし、第2通信部11から通信ネットワーク2を介して通信管理システム50に、ログインを要求するログイン要求情報を送信する(S1022)。
また、ログイン要求情報には、要求元としての自機である通信端末10Aを識別するための通信ID(要求元端末の通信ID)及びパスワードが含まれている。これら通信ID及びパスワードは、例えば、記憶・読出部18を介して記憶部19から読み出された情報である。また、通信端末10Aから通信管理システム50へログイン要求情報が送信される際に、受信側である通信管理システム50は、送信側である通信端末10AのIPアドレスを把握することができる。
次に、通信管理システム50の端末認証部56は、通信端末管理システム40を介して受信したログイン要求情報に含まれている通信ID及びパスワードを検索キーとして、認証管理テーブルを検索する。端末認証部56は、通信端末10Aから受信したログイン要求情報に含まれる通信ID及びパスワードの組み合わせが、認証管理テーブルに含まれるか否かによって認証を行う(S1023)。
端末認証部56により、認証が成功したと判断された場合、端末管理部57は、端末管理テーブルに記録されている通信端末10Aの通信ID「guest_000001」の稼動状態を、「オンライン(伝送可能)」に変更する。このとき、端末管理部57は、受信日時を更新し、また、必要に応じて、通信端末10のIPアドレスを更新する(S1024)。これにより、端末管理テーブルには、通信端末10Aの通信ID「guest_000001」に、稼動状態「オンライン(伝送可能)」、受信日時「20xx.4.10.13:40」及び通信端末10AのIPアドレス「1.2.1.3」が関連付けて管理される。
そして、通信端末管理システム40の第1通信部31は、端末認証部56によって得られた認証結果が示された認証結果情報を、通信ネットワーク2を介して、ログイン要求してきた要求元端末である通信端末10Aに送信する(S1025)。ここでは、端末認証部56によって正当な利用権限を有する通信端末10であると判断された場合について、以下で説明する。
次に、宛先リスト管理サーバ43の宛先リスト管理部58は、ログイン要求した要求元端末(通信端末10A)の通信ID「guest_000001」を検索キーとして、宛先リスト管理テーブルを検索する。これにより、宛先リスト管理部58は、要求元端末(通信端末10A)と通信することができる宛先端末の候補の通信IDを抽出する(S1026)。本実施形態では要求元端末(通信端末10A)の通信ID「guest_000001」に対応する宛先端末の通信IDとして、主催者である「110001」が抽出される。
次に、端末管理部57は、抽出された宛先端末の候補の通信ID「110001」を検索キーとして、端末管理テーブルを検索する。これにより、抽出された通信ID毎に稼動状態を読み出すことができ、主催者である「110001」の通信端末10の稼動状態を取得する(S1027)。
次に、第1通信部31は、宛先端末の候補の通信ID「110001」のそれぞれの稼動状態が含まれた宛先状態情報を、要求元端末(通信端末10A)に送信する(S1028)。これにより、要求元端末(通信端末10A)は、この要求元端末(通信端末10A)の宛先端末の候補となる通信ID「110001」の現時点の稼動状態を把握することができる。
更に、宛先リスト管理部58は、ログイン要求してきた要求元端末(通信端末10A)の通信ID「guest_000001」を検索キーとして、要求元端末(通信端末10A)の通信ID「guest_000001」を宛先端末の候補として登録している他の要求元端末の通信IDを抽出する(S1029)。表8に示しように、抽出される他の要求元端末の通信IDは、「110001」である。
次に、端末管理部57は、ログイン要求して来た要求元端末(通信端末10A)の通信ID「guest_000001」を検索キーとして、端末管理テーブルを検索する。これにより、端末管理部57は、ログイン要求してきた要求元端末(通信端末10A)の稼動状態を取得する(S1030)。
そして、端末管理部57は、上記ステップS29で抽出された通信ID「110001」の稼動状態を端末管理テーブルから抽出する。そして、稼動状態が「オンライン(伝送可能)」となっているか否か判断する。
稼動状態が「オンライン(伝送可能)」となっている場合、第1通信部31は、抽出された通信ID「110001」に対応する通信端末10Bに、要求元端末(通信端末10A)の通信ID「guest_000001」と稼動状態「オンライン(伝送可能)」が含まれる宛先状態情報を送信する(S1031)。一方、通信端末10Bでも、例えば、電源ONの操作等に応じて、図30と同様の処理を行う。
宛先状態情報を受信した通信端末10A、10Bの表示制御部は宛先選択画面を表示する(S1032,S1033)。宛先選択画面の一例を図31に示す。
<宛先選択画面>
図31は、通信端末10A、10Bに表示される宛先選択画面の一例を示す図である。図31(a)はゲストの通信端末10A(第二の通信端末)が表示する宛先選択画面1201Aであり、図31(b)は主催者の通信端末10B(第一の通信端末)が宛先選択画面1201Bである。
宛先選択画面1201Aには、操作者に宛先の通信端末10の選択を促すメッセージ1202と、宛先の通信端末10を選択するボタン1203が表示されている。通信端末10Aの操作者であるゲストは、例えば、表示されたボタン1203を選択することにより、通信を開始する宛先端末を選択する。図示するようにボタン1203には、宛先リスト管理テーブルの宛先端末名が表示されるので、主催者は招待ごとに異なる宛先端末名をゲストの通信端末10Aに表示させることができる。例えばゲストに対して招待する会議名を自端末名をとして見せることなども可能である。
<通信処理>
図32は、遠隔コミュニケーションシステム100の通信処理の例を示すシーケンス図である。ここでは、通信端末10Aと通信する通信端末10Bとの間で通信を開始する通信開始処理の例について説明する。また、通信開始の要求はゲストの通信端末10からも主催者の通信端末10からも可能であるが、ゲストの通信端末10から通信開始を要求するものとする。
ステップS1041において、通信端末10Aの操作受付部12は通信端末10Aの操作者による、宛先端末(通信端末10B)の選択操作を受け付ける。
通信端末10Aの第2通信部11は通信管理システム50にセッションの開始要求に関する開始要求情報を送信する(S1042)。この開始要求情報には、例えば、要求元端末である通信端末10Aの通信IDである要求元端末の通信ID「guest_000001」、宛先端末である通信端末10Bの通信ID「110001」等が含まれる。また、開始要求情報には、通信端末10AのIPアドレス(要求元IPアドレス)等の情報も含まれる。
ステップS1043において、通信端末10Aから開始要求情報を受信した通信管理システム50の端末管理部57は、開始要求情報に含まれる要求元端末(通信端末10A)の通信ID「guest_000001」に基づいて、端末管理DB52を更新する。例えば、端末管理部57は、通信端末10Aの通信ID「guest_000001」に対応する稼動状態の情報を「オンライン(会議中)」に変更し、受信日時の情報も更新する。
ステップS1044において、通信管理部39は、要求元端末(通信端末10A)の通信ID「guest_000001」に対応付けて宛先端末である通信端末10Bの通信ID「110001」が対応付けられており、宛先端末(通信端末10B)の通信ID「110001」に対応付けて要求元端末である通信端末10Aの通信ID「guest_000001」が対応付けられているかを、宛先リスト管理サーバ43に問い合わせる。このように、宛先リスト管理テーブルに要求元端末と宛先端末の通信IDが宛先リスト管理テーブルに相互に登録されていないと通信管理部39はセッションを開始しない。本実施形態では表8に示すようにゲストの通信IDと主催者の通信IDが宛先リスト管理テーブルに相互に登録されているので、通信管理部39はセッションを開始する。通信管理部39は宛先端末である通信端末10Bにセッションの開始を要求する開始要求情報を送信する。この開始要求情報には、例えば、要求元端末である通信端末10Aの要求元端末の通信IDが含まれる。
ステップS1045において、通信管理システム50から開始要求情報を受信した通信端末10Bは、通信管理システム50に開始応答情報を送信する。この開始応答情報には、例えば、通信端末10Bの宛先端末の通信ID等が含まれる。
ステップS1046において、通信端末10Bから開始応答情報を受信した通信管理システム50の端末管理部57は、開始応答情報に含まれる通信端末10Bの通信ID「110001」に基づいて、端末管理DB52を更新する。例えば、端末管理部57は、通信端末10Bの通信ID「110001」に対応する稼動状態の情報を「オンライン(会議中)」に変更し、受信日時の情報を更新する。
ステップS1047において、通信管理システム50の通信管理部39は、セッションを識別するための識別情報であるセッションIDを採番する。また、通信管理部39は、作成されたセッションIDを、要求元端末の通信ID(通信端末10Aの通信ID)、及び宛先端末の通信ID(通信端末10Bの通信ID)と対応づけてセッション管理DB55に記憶する。
ステップS1048において、通信管理システム50の通信管理部39は、中継装置30に、セッション情報を送信する。このセッション情報には、例えば、ステップS1047で作成されたセッションID等の情報が含まれる。中継装置30はセッションIDに基づいてセッション管理DB55からセッション情報を取得できる。
ステップS1049において、通信管理システム50の通信管理部39は、通信端末10Aにセッションの開始を指示する開始指示情報を送信する。同様に、ステップS1050において、通信管理部39は、通信端末10Bにセッションの開始を指示する開始指示情報を送信する。開始指示情報にはセッションIDが含まれ、通信端末10A、10BはセッションIDに基づいてセッション管理DB55からセッション情報を取得できる。
ステップS1051において、通信端末10Aは、受信した開始指示情報に基づいて、中継装置30との間でセッションを確立する。同様に、ステップS1052において、通信端末10Bは、受信した開始指示情報に基づいて、中継装置30との間でセッションを確立する。これにより、同じセッションに通信端末10Aと10Bが参加できる。すなわち、通信サービスが開始される。
通信端末10Aと通信端末10Bは、同じセッションIDのセッションに参加し、画像データや音声データ等のコンテンツデータを送受信することにより、例えば、ビデオ会議を行うことができる(S1053)。
<まとめ>
以上説明したように、本実施形態の遠隔コミュニケーションシステム100は、認証管理情報、端末管理情報、及び、宛先リスト管理情報へのゲストの登録をサーバ側(クラウド側)で行うので、遠隔コミュニケーションのためにゲストが使用する通信端末10で動作するアプリケーションソフトの機能にゲストが通信するためだけの機能が必要なく、アプリケーションソフトには改良が必要ない。