JP2016100681A - データ伝送装置、データ伝送方法およびプログラム - Google Patents
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Abstract
Description
例えば、特許文献1に記載の方法では、マルチメディア通信セッション中、複数の受信ステーションの各々は、交渉による設定時間間隔にて送信ステーションへマルチメディア・ペーシング要求を伝送する。ここで、マルチメディア・ペーシング要求には、受信ステーションにおけるマルチメディア・データのための現在の記憶場所の可用性と受信ステーションの記憶場所に残る最小データ時間に関する情報、及びマルチメディア・データの相互交換に関する他の情報が含まれる。その後送信ステーションは、データ形式すなわちマルチメディア・データか非マルチメディア・データかということと、受信ステーションの残存最小データ時間に関するマルチメディア・ペーシング要求内の情報とを反映する順序にて複数の受信ステーションへのデータ伝送に対して色々な優先度を割当てる。
特許文献1では、これにより、分散データ処理システムにおける、マルチメディア・ペーシングを利用する効率的なマルチメディア・データの相互交換を行う、とされている。
特許文献2では、これにより、端末のバッファ容量が機種によって異なっていても、ネットワークの伝送能力が変動しても、ストリーミング再生の破綻を回避することが可能であり、しかも、ストリーミング再生の破綻回避と、頭出し時の待ち時間短縮とを互いに両立させることができる、とされている。
特許文献3では、これにより、入力されたデータがバッファでの処理の停滞やオーバーフローにより破棄されるおそれを低減でき、複数の系統のデータの伝送順序が入れ替わるおそれを低減でき、データは入力ポートから空きのあるバッファに入るのでデータの先頭部を識別する必要がなくなり、出力ポートに無駄なバッファ領域が発生せず、複雑な処理を必要とせず遅延を低減できる、とされている。
特許文献4では、これにより、輻輳回避中の処理から輻輳回避解除中の処理へ適切なタイミングで移行できる、とされている。
これに対して、データが暗号化されている場合、当該データを受信した伝送装置がデータ内容の種類を把握することができず、QoEの向上に対する障害となることが考えられる。
また、特許文献1〜4のいずれにも、暗号化されたデータの送信に際してQoEの向上を図るための技術は示されていない。
図1は、本発明の一実施形態における通信システムの機能構成を示す概略ブロック図である。同図において、通信システム1は、端末装置100と、データ伝送装置200と、データ提供サーバ装置300とを備える。
データ伝送装置200は、プロキシ(Proxy)モジュール210と、ペーシング制御モジュール220とを備える。ペーシング制御モジュール220は、データ送受信制御部221と、流速指示部222とを備える。
端末装置100、データ伝送装置200、データ提供サーバ装置300の各々は、例えばコンピュータを用いて構成される。
また、プロキシモジュール210とペーシング制御モジュール220とは、1つの装置として構成されていてもよいし、別々の装置として構成されていてもよい。
ここで、データ提供サーバ装置300は、少なくとも一部のデータを暗号化して送信する。以下では、データ提供サーバ装置300がSSL(Secure Sockets Layer)にてデータを暗号化して送信する場合を例に説明する。但し、データ提供サーバ装置300が用いる暗号化の方式はSSLに限らず、いろいろな方式とすることができる。
データ提供サーバ装置300は、通信システム1の制御対象となるSSL通信のサーバとして機能する。データ提供サーバ装置300は、データ伝送装置200を介して端末装置100から送信されるコンテンツリクエストに応じて、要求されたコンテンツのデータを、データ伝送装置200を介して端末装置100へ送信する。その際、データ提供サーバ装置300は、SSLにて暗号化されたコンテンツデータを送信する。
データ伝送装置200は、例えば、LTE(Long Term Evolution。LTEは登録商標)におけるEPC(Evolved Packet Core。EPCは登録商標)およびeUTRANを経由して端末装置100と通信を行うなど、モバイルネットワーク(通信事業者が、スマートフォンや携帯電話機の通信用に提供する通信ネットワーク)を介して端末装置100と通信を行う。
但し、データ伝送装置200が接続される通信ネットワークはモバイルネットワークに限らずいろいろな通信ネットワークとすることができる。データ伝送装置200が、端末装置100とデータ提供サーバ装置300との通信経路に配置され、データ提供サーバ装置300から受信したデータを端末装置100へ伝送するタイミングを制御可能であればよい。
なお、以下では、プロキシモジュール210が透過型プロキシとして機能する場合を例に説明するが、これに限らない。ここでいう透過型プロキシとは、端末装置100側でブラウザ等にプロキシの設定を行う必要無しに、プロキシを用いて通信を行える、プロキシの種類である。
ペーシング制御モジュール220は、制御部の例に該当し、プロキシモジュール210がデータ提供サーバ装置300から受信した一連のデータ毎に、当該一連のデータの初回の送信か否かを判定する。ここでいう一連のデータか否かの判定方法として、いろいろな方法を用いることができる。例えば、ペーシング制御モジュール220が、同一のデータ提供サーバ装置300から同一の端末装置100へ所定の時間間隔以内の時間間隔で送信されるデータを、一連のデータと判定するようにしてもよい。さらに、ペーシング制御モジュール220が、同一のデータ提供サーバ装置300から同一の端末装置100への所定の時間間隔以内でのデータ送信がどの程度の時間維持継続されるかも加味して、一連のデータか否かを判定するようにしてもよい。例えば、上記の送信が一定時間以上継続している場合に一連のデータであると判定するようにしてもよい。
あるいは、ペーシング制御モジュール220が、VPN(Virtual Private Network)の設定など通信経路の設定に従って、同一の通信経路で通信されるデータを、一連のデータと判定するようにしてもよい。
なお、データ送受信制御部221がプロキシモジュール210に対して送信速度制限を行うことで、プロキシモジュール210が送信するデータの輻輳を回避する。また、ここでいう最大送信速度は、プロキシモジュール210がデータを送信可能な最大速度である。最大送信速度は、例えば、流速指示部222が設定する。
但し、データ伝送装置200データ送信速度を制限する方法は、ペーシングによる方法に限らない。例えば、データ送受信制御部221が、プロキシモジュール210がデータを送信する間隔の時間調整に加えて、あるいは代えて、プロキシモジュール210がデータを送信する速度自体を調整するようにしてもよい。
これにより、一連のデータの初回送信時と同様、プロキシモジュール210の送信速度の制限が解除された場合も、例えば、動画像または音声、あるいはこれらの組み合わせなど、時間的に連続して再生されるコンテンツのデータの送信において、端末装置100での再生が途切れないように、ある程度のデータ量の送信を確保する。
なお、以下では、制限解除後送信分のデータ量が初期送信分のデータ量と同じに設定される場合を例に説明するが、制限解除後送信分のデータ量が初期送信分のデータ量と異なっていてもよい。
非ペーシングモードは、データ伝送速度の制限なしに、プロキシモジュール210が最大送信速度でデータを送信するモードである。
図1におけるデータの流れの順序は、以下のとおりである。
(1)端末装置100が、経路W11にて、コンテンツリクエストをプロキシモジュール210へ送信する。
(2)プロキシモジュール210が、経路W12にて、端末装置100からのコンテンツリクエストをデータ提供サーバ装置300へ伝送する。
(3)データ提供サーバ装置300が、経路W13にて、端末装置100からのコンテンツリクエストに応じたコンテンツデータをプロキシモジュール210へ送信する。
(5)データ送受信制御部221が、経路W15にて、プロキシモジュール210における受信データ量および送信遅延状況等の情報を流速指示部222へ伝送する。
(6)流速指示部222が、経路W16にて、プロキシモジュール210における受信データ量および送信遅延状況等に基づいて決定した送信速度指示をデータ送受信制御部221へ通知する。
(8)プロキシモジュール210が、経路W18にて、データ送受信制御部221の制御に従って、データ提供サーバ装置300からのコンテンツデータを端末装置100へ伝送する。
図2は、データ伝送装置200が、データ提供サーバ装置300からのデータを端末装置100へ伝送する処理手順の例を示すフローチャートである。
同図の処理において、データ伝送装置200は、一定区間(セグメント、SG)毎に処理を行うループL11を開始する(ステップS101)。ここでいう一定区間は、プロキシモジュール210における通信データ量の測定時間として設定されている所定の時間である。データ伝送装置200は、データ提供サーバ装置300からのデータを端末装置100へ伝送可能な状態にある間、ループL11の処理を繰り返す。
具体的には、流速指示部222が、一定区間における送信対象データをペーシング送信対象と判定した場合(ステップS112:YES)、データ送受信制御部221が、プロキシモジュール210を制御して、データ提供サーバ装置300からのデータをペーシング送信にて端末装置100へ送信させる(ステップS121)。ここでいうペーシング送信は、送信速度を制限されたペーシング送信速度での送信である。
その後、データ伝送装置200は、ループL11の終端処理を行う(ステップS141)。具体的には、データ伝送装置200は、ステップS101へ戻り、ループL11の処理を繰り返す。
ステップS131の後、ステップS141へ遷移する。
図3の処理において、データ送受信制御部221は、次の一定区間にてプロキシモジュール210が送信する一連のデータについて、初期バッファデータを送信済みか否かを判定する(ステップS201)。ここでの初期バッファデータは、上述したように、一連のデータの初回送信時に、ある程度のデータ量の送信を確保する目的で最大送信速度で送信されるデータである。
初期バッファデータ送信済みか否かの判定は、一連のデータと初期送信済みのフラグとを対応付けておき、データ送信時に、当該フラグを送信済みを示す値にすることで行われる。
ループL21の処理において、データ送受信制御部221は、緊急モードか否かを判定する(ステップS204)。例えば、データ送受信制御部221は、流速指示部222がデータ送受信制御部221を介してプロキシモジュール210に指示した流速(通信速度)で現在(判定時)までの所定時間に送信されるべきデータ量と、実際にプロキシモジュール210が送信したデータ量とを比較する。そして、データ送受信制御部221は、実際にプロキシモジュール210が送信したデータ量が、送信されるべきデータ量よりも所定量以上小さいと判定すると、緊急モードであると判定する。
緊急モードではないと判定した場合(ステップS204:NO)、データ送受信制御部221は、プロキシモジュール210を制御して、ペーシング速度にてデータを送信させる(ステップS211)。ここで、ペーシング速度は、送出データ量を、プロキシモジュール210が送出データ量のデータの送信にかける時間で除算して得られる速度である。データ送受信制御部221は、例えば、プロキシモジュール210に対して、送出データ量のデータの送信にかける時間を指示することで、プロキシモジュール210のデータ送信速度を制御する。
ステップS211においてプロキシモジュール210が行う送信は、ペーシングモードでの送信の例に該当する。
次に、データ伝送装置200は、一定区間を経過したか否かを判定する(ステップS231)。一定区間を経過したと判定した場合(ステップS231:YES)、ループL21の処理を終了して、図3の処理を終了する。
一方、ステップS201において、初期バッファデータを送信済みであると判定した場合(ステップS202:NO)、ステップS203へ進む。
一方、ステップS204において、緊急モードであると判定した場合(ステップS204:NO)、データ送受信制御部221は、プロキシモジュール210を制御して、例外的に最大送信速度にてデータを送信させる(ステップS221)。この送信は、緊急モードでの送信の例に該当する。ステップS221の後、ステップS231へ進む。
図4の処理において、流速指示部222は、初回の送信データか否かを判定する(ステップS301)。
初回の送信データではない判定した場合(ステップS301:NO)、流速指示部222は、プロキシモジュール210の受信データ量が、所定の閾値であるペーシング送信対象データ量閾値未満か否かを判定する(ステップS302)。
ステップS311において、プロキシモジュール210が最大送信速度で送信中であると判定した場合(ステップS311:YES)、流速指示部222は、ペーシング処理対象外に決定する(ステップS331)。
その後、図4の処理を終了する。
一方、ステップS311において、プロキシモジュール210が最大送信速度で送信中であると判定した場合(ステップS311:YES)、流速指示部222は、ペーシング処理対象に決定する(ステップS341)。
その後、図4の処理を終了する。
最大送信移行条件を満たすと判定した場合(ステップS312:YES)、ステップS331へ遷移する。一方、最大送信移行条件を満たさないと判定した場合(ステップS312:NO)、ステップS341へ遷移する。
ステップS321において、プロキシモジュール210が最大送信速度で送信中であると判定した場合(ステップS321:YES)、流速指示部222は、ペーシング送信移行条件を満たすか否かを判定する(ステップS322)。例えば、流速指示部222は、プロキシモジュール210における単位時間あたりの受信データ量と、最大送信速度で送信可能な受信データ量との差を求める。そして、受信データ量が、最大送信速度で送信可能な受信データ量を、所定期間連続して所定量以上、上回ったと判定した場合、流速指示部222は、ペーシング送信移行条件を満たすと判定する。
ペーシング送信移行条件を満たすと判定した場合(ステップS322:YES)、ステップS341へ遷移する。一方、ペーシング送信移行条件を満たさないと判定した場合(ステップS322:NO)、ステップS331へ遷移する。
これにより、データ伝送装置200では、プロキシモジュール210が受信したデータが暗号化されている場合でも、一連のデータの送信開始時に、一定量の端末装置100への送信を確保することができ、これによってQoEの向上を図ることができる。
これにより、データ伝送装置200では、プロキシモジュール210の受信データ量が比較的少ない場合には、プロキシモジュール210に最大送信速度でデータを送信させることができ、この点において効率的にデータの送信を行うことができる。
これにより、データ伝送装置200では、一連のデータの送信開始時と同様、送信速度が解除されたときにも、プロキシモジュール210が受信したデータが暗号化されている場合でも、一連のデータについて一定量の端末装置100への送信を確保することができ、これによってQoEの向上を図ることができる。
図5は、本発明に係るデータ伝送装置の最小構成を示す概略ブロック図である。同図において、データ伝送装置21は、受信部22と、送信部23と、制御部24とを備える。
かかる構成において、受信部22は、暗号化されたデータを受信する。また、送信部23は、受信部22が受信したデータを送信する。また、制御部24は、送信部23がデータを送信する速度を制御する。
さらに制御部24は、受信部22が受信した一連のデータ毎に、当該一連のデータの初回の送信か否かを判定し、初回の送信であると判定すると、当該一連のデータのうち初期送信分とされるデータを送信速度制限対象から除外して送信部23に送信させる。
これにより、データ伝送装置21では、受信部22が受信したデータが暗号化されている場合でも、一連のデータの送信開始時に、一定量のデータの送信(伝送)を確保することができ、これによってQoEの向上を図ることができる。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
100 端末装置
200 データ伝送装置
210 プロキシモジュール
220 ペーシング制御モジュール
221 データ送受信制御部
222 流速指示部
300 データ提供サーバ装置
Claims (5)
- 暗号化されたデータを受信する受信部と、
前記受信部が受信したデータを送信する送信部と、
前記送信部がデータを送信する速度を制御する制御部と
を備え、
前記制御部は、前記受信部が受信した一連のデータ毎に、当該一連のデータの初回の送信か否かを判定し、初回の送信であると判定すると、当該一連のデータのうち初期送信分とされるデータを送信速度制限対象から除外して前記送信部に送信させる、
データ伝送装置。 - 前記制御部は、前記受信部が受信するデータの量が所定の条件を満たすと、前記送信部のデータ送信速度を制限する速度制限モードから、前記送信部のデータ送信速度の制限を行わない非制限モードへ変更する、
請求項1に記載のデータ伝送装置。 - 前記制御部は、前記速度制限モードから前記非制限モードへ遷移した場合、前記送信部が送信すべき一連のデータの少なくとも一部について、当該一連のデータのうち制限解除後送信分とされるデータを送信速度制限対象から除外して前記送信部に送信させる、
請求項2に記載のデータ伝送装置。 - 暗号化されたデータを受信する受信ステップと、
前記受信ステップにて受信したデータを送信する送信ステップと、
前記送信ステップにてデータを送信する速度を制御する制御ステップと、
を有し、
前記制御ステップでは、前記受信ステップで受信した一連のデータ毎に、当該一連のデータの初回の送信か否かを判定し、初回の送信であると判定すると、当該一連のデータのうち初期送信分とされるデータを送信速度制限対象から除外して前記送信ステップにて送信する、
データ伝送方法。 - データ伝送装置を制御するコンピュータに、
暗号化されたデータを受信する受信ステップと、
前記受信ステップにて受信したデータを送信する送信ステップと、
前記送信ステップにてデータを送信する速度を制御する制御ステップと、
を実行させ、
前記制御ステップでは、前記受信ステップで受信した一連のデータ毎に、当該一連のデータの初回の送信か否かを判定し、初回の送信であると判定すると、当該一連のデータのうち初期送信分とされるデータを送信速度制限対象から除外して前記送信ステップにて送信するよう動作させるためのプログラム。
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