JP2016099749A - 工作機械の移設検出装置及びそれを用いた工作機械 - Google Patents

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覚本 雅彦
Masahiko Kakumoto
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Abstract

【課題】工作機械の不適切な移設を直に制限しつつ、誤動作による移設検出の影響を少なくした工作機械及びその移設検出装置の提供を目的とする。
【解決手段】工作機械の移設を検出する移設検出手段と、前記移設検出手段により移設が検知されると仮パスワードの入力を指示するための仮パスワード入力警告手段と、前記仮パスワードが入力されるまでは工作機械の動作を制限するとともに、前記仮パスワードが入力されるとそれを検出し、前記工作機械の動作を所定期間許容する仮許容手段と、前記所定期間が経過すると工作機械の動作を制限する動作制限手段と、前記所定期間経過前又は所定期間経過後に解除パスワードを入力すると前記動作制限手段の作動を禁止又は解除する解除手段とを有することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は工作機械の不当な移設を防止するとともに工作機械の移設を誤検出した場合の解除処理方法に関する。
旋盤やマシニングセンター等の高い加工精度が要求される工作機械は、その性能に鑑み、法律や当事者間の契約等により移設が制限されたり禁止されている場合がある。
また、加工精度を保証するためには据付に専門的な技術を必要とし、工作機械の納入メーカー等の知らないうちに勝手に移設されるのを制限したい場合もある。
そこで工作機械が移設されたことを検出し、その後の作動を制限することが行われている(特許文献1)。
しかし、その一方で地震等による不測の事態に起因して誤って移設検出装置が作動し、そのまま工作機械が作動しなくなるとユーザーにとっては、メーカー等に連絡して作動制限を解除するまでは、製品を生産することができなくなり生産計画に著しい影響を与える恐れがある。
特許文献2には、工作機械の移設を検知しても所定の時間条件に達するまでは無条件に工作機械の動作を許容する技術を開示する。
しかし、どのような移設の場合も無条件に一定期間、工作機械の使用を認めることになり、その間、不法状態を許容したり契約違反を認めることになり適切でない。
特開2003−035595号公報 特開2009−205545号公報
本発明は工作機械の不適切な移設を直に制限しつつ、誤動作による移設検出の影響を少なくした工作機械及びその移設検出装置の提供を目的とする。
本発明に係る工作機械の移設検出装置は、工作機械の移設を検出する移設検出手段と、前記移設検出手段により移設が検知されると仮パスワードの入力を指示するための仮パスワード入力警告手段と、前記仮パスワードが入力されるまでは工作機械の動作を制限するとともに、前記仮パスワードが入力されるとそれを検出し、前記工作機械の動作を所定期間許容する仮許容手段と、前記所定期間が経過すると工作機械の動作を制限する動作制限手段と、前記所定期間経過前又は所定期間経過後に解除パスワードを入力すると前記動作制限手段の作動を禁止又は解除する解除手段とを有することを特徴とする。
このような移設検出装置は、工作機械に一体的に組み込むことも既設の工作機械に付加的に組み込むこともできる。
本発明は工作機械として把握することもでき、その場合に本発明に係る工作機械は、工作機械の移設を検出する移設検出手段と、前記移設検出手段により移設が検知されると仮パスワードの入力を指示するための仮パスワード入力警告手段と、前記仮パスワードが入力されるまでは工作機械の動作を制限するとともに、前記仮パスワードが入力されるとそれを検出し、前記工作機械の動作を所定期間許容する仮許容手段と、前記所定期間が経過すると工作機械の動作を制限する動作制限手段とを有するものとすることができる。
また、メーカーからの指示等により工作機械の動作制限が解除できるように、前記所定期間経過前又は所定期間経過後に解除パスワードを入力すると前記動作制限手段の作動を禁止又は解除する解除手段とを有するようにしてもよい。
本発明において、工作機械の移設を検出する検出手段としては、これまで提案されている各種手段を採用することができる。
例えば、工作機械又はそのNC装置のフレーム等にかかる荷重の変化をフレームの歪の変化として検出する方法、工作機械の設置床面からの距離変化を検出する方法、GPSを利用して工作機械の設置位置を検出する方法、工作機械の機器に加えられた振動を検出する方法等が例として挙げられる。
本発明において、工作機械の動作を制限する動作制限手段は工作機械の仕様によって適宜、選択することができる。
工作機械の起動を制限したり、工作機械に用いられているNC装置の起動や実行を制限する方法が例として挙げられる。
本発明において仮パスワードとは、工作機械の正当なユーザー等に予め知らせてあり、移設検出手段が誤作動し、工作機械が作動しなくなった場合に一時的にその制限を解除するためのものである。
従って仮パスワードとは、いわゆる文字、数字、記号等の入力のみならず、制限解除信号を出すための何らかの指示手段をいう。
また、解除パスワードは工作機械の納入メーカーがユーザーに指示することで、又は納入メーカー側からユーザーに出向いて制限解除信号を出すための何らかの指示手段をいう。
また、本発明において所定の期間とは、例えば1週間、10日間等のカレンダー的期間であってもよく、工作機械の稼働時間等の実際の作動時間を積算した実働的期間であってもよい。
本発明においては、移設検出手段が工作機械の移設を検出した場合に、仮にそれが誤動作であってもアラーム等にて工作機械の動作(起動)を制限し、ユーザーが仮パスワードを入力することで所定時間、この工作機械の使用を許容した。
これにより不正な移設を防止しつつ、誤動作による不稼働から生産計画に影響が出るのを抑えることができる。
本発明における制御システムのブロック図を示す。 本発明における一時的制限解除制御プログラムのフローチャートを示す。
本発明の構成例及び制御のフロー例を以下説明するが、本発明はこれに限定されない。
図1にブロック図の例を示す。
工作機械1はNC装置2にてNC制御されている。
工作機械又はNC装置に工作機械が移設された場合を検出する移設検出手段3を有する。
仮に地震等により移設検出信号が誤って出力された場合にはアラームがなり、工作機械の動作が制限される。
その場合に仮パスワード入力手段6にて予めメーカーとユーザーとにて取り決められていた仮パスワードを入力する。
照合手段により仮パスワードが予め登録してあるものと一致していると、移設検出信号はONのまま、一時的制限解除手段5にて工作機械の動作制限手段の作動をOFFにし、通常どおり工作機械を起動及び動作させることができる。
ここで仮パスワードが入力されない場合又は正しくない場合は、そのまま工作機械の動作が制限される。
仮パスワードを入力することにより制限が一時的に解除された場合には、移設検出信号の発生後の経過時間が経過時間演算手段にてカウントされるが、所定期間はそのまま工作機械を使用することができる。
メーカーからの指示により、例えば10日間等の所定期間経過前に解除パスワード入力手段7にて解除パスワードが入力され、照合により正しいと判断されると移設検出信号がリセットされ通常どおり工作機械が使用できる。
所定の期間が経過した場合は、工作機械の使用ができなくなり、不適切な移設から工作機械が保護される。
また、この所定期間が過ぎた場合は、仮パスワードの入力は無効となる。
なお、所定期間が過ぎた場合でも解除パスワード入力手段にて解除パスワードが正式に入力されると、移設検出手段がリセットされ通常どおり工作機械を使用できるようになる。
図2に一時的制限解除手段5の制御プログラムのフローチャートを示す。
工作機械の電源投入が行われると移設検出信号のON、OFFをチェックする。
移設検出手段により移設が検出された場合に、この移設検出信号が出力される。
従って、移設検出信号がOFFの場合には、そのまま工作機械が起動する。
移設検出信号がONの状態であった場合にはアラーム等の警告がでる。
その際に仮パスワードが入力され、仮パスワード入力信号が正しくON(YES)の場合には工作機械が起動する。
一方、OFF(NO)の場合にはNC装置にあるカレンダーが正常か否かをチェックする。
ここでカレンダーが人為的に操作される等の異常があれば、工作機械が不起動となり使用できなくなる。
カレンダー信号が正常であれば前記所定の期限内か否かをチェックする。
その期限内であれば工作機械が起動し、期限が過ぎていれば工作機械不起動となる。
これにより、不適切な工作機械の移設を防止する。

Claims (3)

  1. 工作機械の移設を検出する移設検出手段と、
    前記移設検出手段により移設が検知されると仮パスワードの入力を指示するための仮パスワード入力警告手段と、
    前記仮パスワードが入力されるまでは工作機械の動作を制限するとともに、前記仮パスワードが入力されるとそれを検出し、前記工作機械の動作を所定期間許容する仮許容手段と、
    前記所定期間が経過すると工作機械の動作を制限する動作制限手段と、
    前記所定期間経過前又は所定期間経過後に解除パスワードを入力すると前記動作制限手段の作動を禁止又は解除する解除手段とを有することを特徴とする工作機械の移設検出装置。
  2. 工作機械の移設を検出する移設検出手段と、
    前記移設検出手段により移設が検知されると仮パスワードの入力を指示するための仮パスワード入力警告手段と、
    前記仮パスワードが入力されるまでは工作機械の動作を制限するとともに、前記仮パスワードが入力されるとそれを検出し、前記工作機械の動作を所定期間許容する仮許容手段と、
    前記所定期間が経過すると工作機械の動作を制限する動作制限手段とを有することを特徴とする工作機械。
  3. 前記所定期間経過前又は所定期間経過後に解除パスワードを入力すると前記動作制限手段の作動を禁止又は解除する解除手段とを有することを特徴とする請求項2記載の工作機械。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021009438A (ja) * 2019-06-28 2021-01-28 Dmg森精機株式会社 工作機械の管理方法、工作機械および情報処理装置

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