JP2016099615A - 照明装置及びレーザ顕微鏡 - Google Patents

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Abstract

【課題】高輝度の照明ビームにより試料表面を高速でスキャンできる照明装置を実現する。
【解決手段】本発明の照明装置は、レーザ光源(1)と、レーザ光源から出射したレーザビームを光軸と直交する第1の方向に振動させる音響光学素子(3)と、音響光学素子から出射したレーザビームを第1の方向に延在するライン状のレーザビームに変換するシリンドリカルレンズ系(4)とを有する。シリンドリカルレンズ系から出射するライン状のレーザビームはその長手方向に高速振動し、スペックルパターンが高速に変化するライン状のレーザビームが出射するので、受光素子で積分した画像においてスペックルノイズが除去される。シリンドリカルレンズ系の後段に回折格子(10)を設けることにより、長手方向にも種々の入射角の照明光が入射する照明装置が実現される。
【選択図】図3

Description

本発明は、照明光源としてレーザを用いた照明装置及びレーザ顕微鏡に関するものである。
照明ビームにより試料表面を走査し、試料表面の2次元画像や3次元画像を撮像するレーザ顕微鏡が実用化されている。このレーザ顕微鏡では、高速で撮像できることが強く要請されている。従来のレーザ顕微鏡として、レーザ光源から出射したレーザビームをガルバノミラーにより周期的に偏向し、レーザスポットにより試料表面を走査するレーザ顕微鏡が既知である。しかし、この形式のレーザ顕微鏡では、ガルバノミラーによる偏向周波数に限界があり、高速化を図るには限界があった。また、別のレーザ顕微鏡として、レーザ光源から出射したレーザビームを音響光学素子により偏向し、試料表面を走査するレーザ顕微鏡も既知である(例えば、特許文献1参照)。音響光学素子は高速でレーザビームをスキャンできる利点がある。しかしながら、音響光学素子は、その口径が小さいため対物レンズの瞳上のビーム径が小さく、且つスキャン角が小さくなるため、高い分解能で広い視野の画像を撮像するには限界があった。
レーザ光源を用いて試料表面を走査する照明装置として、レーザから出射したレーザビームを回折格子に入射させ、複数の回折ビームを形成する方法も既知である(例えば、特許文献2参照)。この照明方法では、マルチビームにより試料表面を走査するため、比較的高速で試料を走査できる利点がある。
別の照明方法として、照明光源として水銀ランプを用い、水銀ランプから出射した光ビームをシリンドリカルレンズを用いてライン状の照明ビームに変換し、ライン状の照明ビームにより試料表面を走査する方法も既知である(例えば、特許文献3参照)。さらに、レーザから出射したレーザビームをシリンドリカルレンズを用いてライン状の照明ビームに変換し、ライン状のレーザビームを用いて試料表面を走査する光学装置も既知である(例えば、特許文献4参照)。
特開平5−27178号公報 特開2003−294651号公報 特開2013−217703号公報 特開2006−258990号公報
レーザから出射したレーザビームを回折格子によりマルチビームに変換する照明方法では、マルチビームにより試料表面を走査するため、試料表面を高速で走査できる利点がある。しかし、マルチビームの場合、ビームとビームとの間の間隔部分の輝度が低くなり、試料表面上において均一な輝度分布の照明ビームを形成することが困難であった。すなわち、欠陥検査装置の照明光源としてマルチビームを用いても問題は生じない。しかし、顕微鏡の照明光源として用いる場合、試料上において輝度分布が不均一になると、撮像される画質が低下する問題点が生じてしまう。
また、水銀ランプから出射した光ビームをシリンドリカルレンズによりライン状のビームに変換し、ライン状ビームにより試料表面を走査する方法では、高速で試料表面を走査できる利点があるものの、水銀ランプの出力に限界があり、高速化を図るには光量的に限界があった。
一方、レーザ光源は、高輝度の照明ビームを発生させることが可能であり、レーザ顕微鏡や検査装置の高速化を図る上で有用な照明光源である。しかしながら、上述したように、単一のレーザビームでスキャンを行ったのでは、高速化に限界がある。この場合、特許文献4に記載されているように、レーザから出射したレーザビームをシリンドリカルレンズを用いてラインビームに変換し、ライン状のレーザビームにより試料表面を走査する方法が既知である。しかしながら、レーザビームによる照明は可干渉性が高く、光学部品の傷や異物から発生した散乱光等によるスペックルノイズが発生するため、試料上において均一な輝度分布の照明ビームを形成することは困難であった。
シリンドリカルレンズを用いてライン状の照明ビームを形成する照明方法は、試料像を高速で撮像できる利点があり、レーザ顕微鏡の高速化を図る上で有用な手法である。しかし、撮像系の瞳に形成されるビーム形状がライン状になり、対物レンズの瞳が十分に満たされず、照明ビームの長手方向の入射角が小さくなる不具合が発生する。すなわち、ライン状照明ビームの長手方向と直交する方向においては、広い角度範囲の照明光が試料表面に入射するため、十分な入射角分布を得ることができる。しかし、シリンドリカルレンズでライン状の照明ビームを形成した場合、ライン状照明ビームの長手方向、すなわちビームスキャン方向と直交する方向においては、照明光の入射角が0度のみとなる。この理由により、この照明方法をレーザ顕微鏡に適用した際、試料表面が大きく傾斜していると、斜面からの反射光が対物レンズの瞳の外に蹴られ、斜面を撮像できない欠点があった。このような欠点は、3次元画像を撮像することを特徴するレーザ顕微鏡にとって致命的な欠点である。
本発明の目的は、上述した従来の照明装置の欠点を解消し、高輝度の照明ビームにより試料表面を高速でスキャンできる照明装置を実現することにある。
また、本発明の別の目的は、ライン状の照明ビームの長手方向における照明光の入射角の範囲が拡大された照明装置及びレーザ顕微鏡を実現することにある。
本発明による照明装置は、ライン状の照明ビームを発生する照明装置であって、
光軸にそってレーザビームを発生するレーザ光源と、レーザ光源から出射したレーザビームを光軸と直交する第1の方向に振動させる音響光学素子と、前記音響光学素子から出射したレーザビームを前記第1の方向に延在するライン状のレーザビームに変換するシリンドリカルレンズ系とを有し、
前記ライン状のレーザビームのスペックルパターンが高速に変化するレーザビームが出射することを特徴とする。
本発明では、照明光源としてレーザを用いる。レーザは、高輝度のレーザビームを発生することが可能であり、高速化が望まれるレーザ顕微鏡の照明光源として好適である。しかしながら、レーザビーム照明はスペックルパターンが発生し、均一な輝度分布の照明ビームを形成することが困難である。そこで、本発明では、レーザ光源から出射したレーザビームを音響光学素子により第1の方向に高速振動するビームに変換する。続いて、シリンドリカルレンズ系を用いて光軸及び第1の方向と直交する第2の方向に集束させると共に第1の方向に延在するライン状ビームに変換する。シリンドリカルレンズ系から出射するレーザビームは、第2の方向には細い線状に集束しているため、第2の方向における輝度の不均一性は解消される。同時に、第1の方向には高速振動するため、第1の方向においてスペックルパターンが高速に変化する。この結果、受光素子による積分時間内にスペックルパターンが平均化され、スペックルノイズが消滅したライン状のレーザビームを形成することが可能になる。また、受光素子で積分した画像において、スペックルノイズが除去される。
本発明による照明装置では、高輝度のライン状ビームを発生させることができるので、試料に存在する欠陥を検出する検査装置用の照明装置として有効に用いることができる。すなわち、欠陥検査装置では、高いスループットが要求され、スループットを高めるには、高輝度の照明ビームを用いて高速でスキャンする必要である。本発明では、照明光源としてレーザを用い、レーザから出射したレーザビームをスペックルパターンが高速に変化するライン状ビームに変換しているので、試料表面を高輝度のライン状ビームでスキャンすることができ、検査装置に適用した場合高いスループットを達成することが可能になる。また、レーザ光源として高輝度の紫外域のレーザビームを発生するレーザ光源を用いれば、フォトルミネッセンス光の検出も容易になり、炭化珪素基板等の各種単結晶基板に存在する結晶欠陥の検査に有用な照明装置が実現される。
本発明による照明装置は、光軸にそってレーザビームを発生するレーザ光源と、レーザ光源から出射したレーザビームを光軸と直交する第1の方向に振動させる音響光学素子と、音響光学素子から出射したレーザビームを前記第1の方向に延在するライン状のレーザビームに変換するシリンドリカルレンズ系と、シリンドリカルレンズ系から出射したライン状のレーザビームを受光し、前記第1の方向と対応する回折方向に複数の回折ビームを出射させる回折格子とを有することを特徴とする。
シリンドリカルレンズ系により形成されたライン状ビームは、その長手方向と直交する方向においては、種々の入射角方向から照明光が入射するため傾斜角度が比較的大きな傾斜面の情報を得ることができる。一方、長手方向には照明光の入射角の範囲が狭い。この場合、レーザ顕微鏡に適用すると、試料表面の傾斜が大きい場合、斜面で反射した反射光が対物レンズにより受光されず、斜面の画像が取得できない問題が発生する。この課題はレーザ顕微鏡にとって致命的な問題である。この課題を解決するため、本発明では、シリンドリカルレンズ系の後段に回折格子を配置し、ライン状ビームの長手方向にそって広い角度範囲にわたる回折角の回折ビームに変換する。ライン状ビームの長手方向にそって角度範囲を拡大することにより、試料表面上において照明ビームの長手方向の入射角の範囲が拡大され、長手方向及びそれと直交する方向の両方に高い斜面撮像性能を有する画像を撮像することが可能になる。
回折格子の配置位置は、シリンドリカルレンズ系の結像位置とすることができ、或いは結像位置から光軸方向に変位した位置に配置することも可能である。特に、結像位置に配置した場合、回折格子に微小な傷や異物が存在する場合、これらの画像が撮像される不具合がある。これに対して、回折格子を結像位置から僅かに変位させることにより、回折格子に存在する傷や異物による影響が軽減されるため有益である。尚、回折格子をシリンドリカルレンズ系の結像位置から離れた位置に配置した場合、テレセントリック性が損なわれる可能性があるため、結像位置から僅かに光軸方向に変位した位置に配置することが好適である。
本発明によるレーザ顕微鏡は、 光軸にそってレーザビームを放出するレーザ光源と、
レーザ光源から出射したレーザビームを光軸と直交する第1の方向に振動させる音響光学素子と、
前記音響光学素子から出射したレーザビームを前記第1の方向に延在するライン状のレーザビームに変換するシリンドリカルレンズ系と
シリンドリカルレンズ系から出射したライン状のレーザビームを、前記第1の方向に回折して、回折角の異なる複数の回折光を形成する回折格子と、
前記回折格子から出射したレーザビームを周期的に偏向するガルバノミラーと、
ガルバノミラーから出射したレーザビームを、前記第1の方向と対応する方向に延在するライン状の照明ビームとして試料に向けて投射する対物レンズと、
前記第1の方向と対応する方向に配列された複数の受光素子を有するラインセンサとを具えることを特徴とする。
本発明のレーザ顕微鏡では、照明光源としてレーザ光源を用い、レーザ光源から出射したレーザビームをスペックルパターンが高速に変化するライン状のレーザビームに変換して試料表面を走査しているので、高速で画像を撮像することが可能になる。また、ラインセンサのサンプリング時間内にスペックルノイズは平均化されるので、スペックルノイズが消滅した画像を撮像することができる。さらに、ライン状の照明ビームの長手方向にも大きな入射角分布を有するので、試料表面に斜面が存在しても、斜面の画像を高分解能で撮像することが可能になる。この結果、高速で試料表面をスキャンできると共に全方向の傾斜角に対応する試料像を撮像することが可能になる。
本発明では、レーザから出射したレーザビームをシリンドリカルレンズ系によりライン状ビームに変換すると共に音響光学素子によりライン状ビームの長手方向に高速振動させているので、スペックルパターンが高速に変化するライン状のレーザビームを形成することができる。
さらに、本発明では、シリンドリカルレンズ系の後段に回折格子を配置し、ライン状ビームの進行角を拡げているので、ライン状ビームの長手方向にも入射角分布を有する照明系が実現される。
本発明による照明装置の一例を示す線図である。 シリンドリカルレンズ系と結像レンズとの間の光路を示す図である。 本発明による照明装置の構成を示す図である。 シリンドリカルレンズ系と結像レンズとの間の光路を示す図である。 本発明によるレーザ顕微鏡の一例を示す図である。
図1は本発明による照明装置の一例を示す線図である。本発明による照明装置はレーザ顕微鏡や各種検査装置の照明装置として利用することができる。本例では、照明光源としてレーザを用い、レーザビームからスペックルパターンが高速に変化するライン状の照明ビームを発生させる。尚、図1(A)において、紙面と直交する方向をX方向とし、紙面内の上下方向をY方向とし、光軸方向をZ軸方向とする。また、図1(B)は光軸を中心として図1(A)から90°回転して示す図であり、紙面と直交する方向をY方向とし、紙面内の上下方向をX方向とし、光軸方向をZ軸方向として示す。本発明では、照明光源としてレーザを用いる。レーザとして、各種レーザを用いることができ、例えば半導体レーザやYAGレーザを用いることができる。また、He−Cdレーザ等の紫外域のレーザビームを発生するレーザ光源を用いることもできる。レーザ1から出射したレーザビームは、エキスパンダ光学系2により拡大平行光束に変換されて、音響光学素子3に入射する。音響光学素子3は、入射したレーザビームをX方向に高速振動させ、例えば80kHzの周波数で振動させる。振動振幅は、僅かな振幅量でもスペックルパターンを消滅させる十分な効果が得られ、例えば形成されるライン状ビームのライン長とすることができる。音響光学素子は、レーザビーム中に存在するスペックルパターンを高速に変化させる作用を果たす。すなわち、レーザビームがスペックルパターンを含んでいても、形成されるラインビームの長手方向にそってレーザビームを高速振動させることにより、スペックルパターンによる不均一な輝度分布が高速に変化し、受光素子で積分された画像において輝度分布の小さい画像を取得することができる。
音響光学素子3から出射したレーザビームは、シリンドリカルレンズ系4に入射する。シリンドリカルレンズ系4は、入射したレーザビームをX方向に延在するライン状のレーザビームに変換する作用を果たす。シリンドリカルレンズ系4は、第1〜第3のシリンドリカルレンズ4a〜4cを含む。第1及び第2のシリンドリカルレンズ4a及び4bはX方向に集束性のレンズ作用を有し、Y方向にはレンズ作用を有しない。第3のシリンドリカルレンズ4cはX方向にレンズ作用を有さず、Y方向に集束性のレンズ作用を有する。各シリンドリカルレンズの焦点距離f1〜f3は、一例としてf1<f3<f2とするように設定する。また、第1のシリンドリカルレンズの後側焦点と第2のシリンドリカルレンズの前側焦点とが一致するように配置し、第3のシリンドリカルレンズは光軸上の任意の位置に配置することができる。尚、第1及び第2のシリンドリカルレンズの焦点距離の比はX方向の拡大倍率を規定するので、これらシリンドリカルレンズの焦点距離を適切に設定することにより、所望のライン長のライン状ビームを形成することができる。
音響光学素子3から出射したレーザビームは、第1のシリンドリカルレンズによりX方向に集束し、Y方向には平行状態に維持されたビームに変換されて、第2のシリンドリカルレンズ4bに入射する。第2のシリンドリカルレンズの前側焦点は第1のシリンドリカルレンズの後側焦点と一致するので、入射したレーザビームは第2のシリンドリカルレンズ4bによりX方向に拡大された平行光束に変換される。尚、第2のシリンドリカルレンズはY方向にはレンズ作用を有しないため、第2のシリンドリカルレンズからX方向に拡大されたライン状の平行光束が出射する。
第3のシリンドリカルレンズ4cは、Y方向にレンズ作用を有するので、1次像面上には、Y方向に集束しX方向には拡大されたライン状の照明ビームが形成される。このレーザビームは、Y方向には集束しているためY方向の輝度分布は回折限界となり、且つ、X方向には音響光学素子3の作用により80kHzの周波数で高速振動するため、スペックルパターンが高速に変化する。この結果、X及びY方向においてスペックルノイズがほとんど消滅した画像を撮像することができる。形成されたライン状の照明ビームは、結像レンズ5を介して走査系の瞳面に結像させる。瞳面上にはY方向に延在するライン状ビームが形成され、走査ビームとして利用することができる。例えば、瞳面にガルバノミラーやポリゴンミラーを配置し、入射したライン状ビームを周期的に高速偏向することにより、試料表面を走査することができる。尚、第3のシリンドリカルレンズ4cと結像レンズ5及び瞳面に形成されるライン状ビームの形態を図2に示す。
図3は本発明による別の照明装置を示す。本例では、瞳面においてX及びY方向にビームが拡大したライン状ビームを形成する。図1に示す照明装置では、瞳面にはライン状のビームが形成されるため、長手方向と直交する方向の斜面撮像性能は確保されるが、長手方向には入射角の範囲が狭く、十分な斜面撮像性能が得られない課題がある。そこで、本例では、ライン状ビームの長手方向における入射角を拡大し、長手方向においても十分な斜面撮像性能が得られる照明装置を実現する。尚、図3において、図1で用いた構成要素と同一の構成要素には同一符号を付して説明する。
レーザ1からシリンドリカルレンズ系4に至る構成は図1に示す照明装置と同一であるため、その説明は省略する。尚、第3のシリンドリカルレンズ4cと結像レンズ5及び瞳面に形成されるビームの形態を図4に示す。第3のシリンドリカルレンズ4cからY方向に集束しX方向には平行なビームが出射する。本例では、像面に回折格子10を配置する。回折格子10は、格子線がY方向に延在し、X方向に回折作用を有する位相格子で構成する。回折格子10は、例えば0次、±1次、±2次…………±32次の回折光を発生する。回折格子10から出射した回折光は、集束性レンズ5により集束され、瞳面にはX方向に拡大された照明ビームが形成される。すなわち、回折格子から回折角の異なる回折光が形成されるので、X方向に拡大されたライン状ビームが形成される。このように構成すれば、ライン状ビームの長手方向の入射角が拡大され、瞳のほぼ全体を満たす照明装置が実現される。
図5は本発明による照明装置が搭載されたレーザ顕微鏡の一例を示す。尚、図1で用いた構成要素と同一の構成要素には同一符号を付して説明する。レーザ1から出射したレーザビームは、エキスパンダ光学系2により拡大平行光束に変換する。エキスパンダ光学系2から出射したレーザビームは、音響光学素子3に入射し、第1の方向(X方向、紙面と直交する方向)に高速振動するレーザビームに変換される。音響光学素子の偏向周波数は、後述するラインセンサのサンプリング周波数よりも高い周波数に設定する。音響光学素子3から出射したレーザビームは、シリンドリカルレンズ系4に入射し、X方向に拡大されY方向には集束したライン状ビームとして出射する。このライン状ビームは、シリンドリカルレンズ系の像面又はその近傍に配置した結像回折格子10に入射する。
回折格子10は、X方向に回折作用を有し、入射したレーザビームをX方向にわたって種々の回折角で出射する複数の回折ビームに変換する。回折格子10による回折作用により、X方向にそって種々の回折角の回折ビームが出射する。これら複数の回折ビームは、集束性レンズ11に入射する。集束性レンズ11は、その前側焦点がシリンドリカルレンズ系の像面と一致するように配置する。集束性レンズ11から出射したレーザビームは、X方向には集束性を有しY方向には平行なビームとなり、ビームスプリッタ12を透過する。ビームスプリッタとして、ハーフミラーを用いることができ、或いは偏光ビームスプリッタとλ/4板との組み合わせを用いることもできる。ビームスプリッタ12から出射したビームは、ビーム偏向装置13により、X方向と直交する紙面内方向に周期的に偏向される。ビーム偏向装置として、例えばガルバノミラーを用いることができる。
ガルバノミラー13から出射したレーザビームは、リレーレンズ14を介して対物レンズ15に入射する。対物レンズ15は図示しないモータが連結され、光軸方向に沿って移動することができる。レーザビームは、対物レンズを介してY方向に集束しX方向に延在するライン状ビームとなり、ステージ16上に配置した試料17に入射する。試料17はライン状のレーザビームにより周期的に走査される。試料表面には、ライン状ビームの長手方向及び長手方向と直交する方向の両方において、種々の入射角の照明光が入射するので、比較的傾斜面が大きな試料の像を撮像することができる。特に、試料表面に斜面が存在しても、斜面から反射光が対物レンズにより集光されるので、解像度の高い斜面の画像を撮像することができる。
試料で反射した反射光は、対物レンズ15により集光され、リレーレンズ14及びガルバノミラー13を経てビームスプリッタ12に入射する。そして、ビームスプリッタで反射し、結像レンズ18を介してラインセンサ19に入射する。ラインセンサは、X方向と対応する方向に配列された複数の受光素子を有し、受光素子に蓄積された電荷を所定のサンプリング周波数で周期的に読み出し、画像信号として信号処理装置(図示せず)に出力する。そして、信号処理装置から試料の2次元画像信号が出力する。ラインセンサのサンプリング周波数は、音響光学素子の偏向周波数よりも低く設定する。よって、レーザビームがスペックルパターンを含んでいても、スペックルノイズはラインセンサのサンプリング時間内に平均化され、スペックルパターンが消滅した画像を撮像することができる。
尚、対物レンズ15を光軸方向に移動させながら撮像することにより、試料の3次元画像を撮像することができる。
本発明は上述した実施例だけに限定されず種々の変形や変更が可能である。例えば、上述した実施例では、本発明の照明装置をレーザ顕微鏡に適用した例について説明したが、勿論、種々の試料を検査する検査装置にも適用することが可能である。例えば、ラインセンサからの出力信号を基準となる閾値と比較し、閾値との差分値が所定の範囲を超えた場合欠陥であると判定することができる。この場合、試料表面に存在する異物欠陥を検出することができる。さらに、ビーム偏向装置の偏向方向と直交する方向にステージ16を移動させながら、ビーム走査を行うことにより試料の全面を走査することが可能である。さらに、照明光源として紫外域のレーザ光を発生するレーザ光源を用いると共に可視域又は赤外域の光を選択的に透過させるダイクロィックミラーを用い、ダイクロィックミラーを透過したフォトルミネッセンス光を検出すれば、試料の表面検査だけでなく、試料から発生するフォトルミネッセンス光も検出することもでき、炭化珪素基板の結晶欠陥や表面欠陥を検出する検査装置として利用することができる。
1 レーザ
2 エキスパンダ光学系
3 音響光学素子
4 シリンドリカルレンズ系
5 集束性レンズ
10 回折格子
11 集束性レンズ
12 ビームスプリッタ
13 ビーム偏向装置
14 リレーレンズ
15 対物レンズ
16 ステージ
17 試料
18 結像レンズ
19 ラインセンサ.


Claims (9)

  1. ライン状の照明ビームを発生する照明装置であって、
    光軸にそってレーザビームを発生するレーザ光源と、レーザ光源から出射したレーザビームを光軸と直交する第1の方向に振動させる音響光学素子と、前記音響光学素子から出射したレーザビームを前記第1の方向に延在するライン状のレーザビームに変換するシリンドリカルレンズ系とを有し、
    前記シリンドリカルレンズ系から、スペックルパターンが高速に変化するライン状のレーザビームが出射することを特徴とする照明装置。
  2. 請求項1に記載の照明装置において、前記シリンドリカルレンズ系は光軸方向に沿って第1〜第3のシリンドリカルレンズを有し、第1及び第2のシリンドリカルレンズは前記第1の方向にレンズ作用を有し、光軸及び第1の方向と直交する第2の方向にはレンズ作用を有しないシリンドリカルレンズで構成され、第3のシリンドリカルレンズは第1の方向にはレンズ作用を有さず第2の方向にレンズ作用を有するシリンドリカルレンズで構成され、
    第1〜第3のシリンドリカルレンズの焦点距離をf1〜f3とした場合、f1<f3<f2となるように設定され、
    前記第3のシリンドリカルレンズから、第1の方向に拡大され第2の方向には集束したライン状のレーザビームが出射することを特徴とする照明装置。
  3. 光軸にそってレーザビームを発生するレーザ光源と、レーザ光源から出射したレーザビームを光軸と直交する第1の方向に振動させる音響光学素子と、音響光学素子から出射したレーザビームを前記第1の方向に延在するライン状のレーザビームに変換するシリンドリカルレンズ系と、シリンドリカルレンズ系から出射したライン状のレーザビームを受光し、前記第1の方向と対応する回折方向に回折角の異なる複数の回折ビームを形成する回折格子とを有することを特徴とする照明装置。
  4. 請求項3に記載の照明装置において、前記回折格子は、前記シリンドリカルレンズ系の結像面又は結像面から光軸上にそって変位した位置に配置したことを特徴とする照明装置。
  5. 光軸にそってレーザビームを放出するレーザ光源と、
    レーザ光源から出射したレーザビームを光軸と直交する第1の方向に振動させる音響光学素子と、
    前記音響光学素子から出射したレーザビームを前記第1の方向に延在するライン状のレーザビームに変換するシリンドリカルレンズ系と
    シリンドリカルレンズ系から出射したライン状のレーザビームを、前記第1の方向に回折して、回折角の異なる複数の回折光を形成する回折格子と、
    前記回折格子から出射したレーザビームを周期的に偏向するガルバノミラーと、
    ガルバノミラーから出射したレーザビームを、前記第1の方向と対応する方向に延在するライン状の照明ビームとして試料に向けて投射する対物レンズと、
    前記第1の方向と対応する方向に配列された複数の受光素子を有するラインセンサとを具えることを特徴とするレーザ顕微鏡。
  6. 請求項5に記載のレーザ顕微鏡において、前記試料は、スペックルパターンが高速に変化するライン状のレーザビームにより走査されることを特徴とするレーザ顕微鏡。
  7. 請求項5又は6に記載のレーザ顕微鏡において、前記回折格子とビーム偏向装置との間に集束性レンズが配置され、ビーム偏向装置の瞳はほぼ矩形のビームにより満たされることを特徴とするレーザ顕微鏡。
  8. 請求項5、6又は7に記載のレーザ顕微鏡において、前記音響光学素子の偏向周波数は前記ラインセンサのサンプリング周波数よりも高い周波数に設定され、スペックルノイズがサンプリング時間内に平均化されてほぼ消滅することを特徴とするレーザ顕微鏡。
  9. 光軸にそってレーザビームを放出するレーザ光源と、
    レーザ光源から出射したレーザビームを光軸と直交する第1の方向に振動させる音響光学素子と、
    前記音響光学素子から出射したレーザビームを前記第1の方向に延在するライン状のレーザビームに変換するシリンドリカルレンズ系と
    前記シリンドリカルレンズ系から出射したライン状のレーザビームを、その長手方向と直交する方向に周期的に偏向するビーム偏向装置と、
    ビーム偏向装置から出射したレーザビームを試料に向けて投射する対物レンズと、
    前記第1の方向と対応する方向に配列された複数の受光素子を有するラインセンサと、
    ラインセンサからの出力信号を受け取り、試料に存在する欠陥を検出する信号処理装置とを具えることを特徴とする検査装置。


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