JP2016098541A - 床用化粧材 - Google Patents

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Hajime Harima
一 播摩
峰帆 関野
Mineho Sekino
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Abstract

【課題】粉末含有樹脂層の熱膨張による反りや剥離等の不具合なく、公知の床用化粧材よりも耐衝撃性、耐キャスター性に優れ、かつ安定して成形可能な粉末含有樹脂層を有する床用化粧材を提供する。【解決手段】木質基材1の表面側に、バッカー層として使用される粉末含有樹脂層2と、絵柄模様を有する化粧シート3とが、少なくともこの順に積層されている。粉末含有樹脂層2は、熱可塑性樹脂を30質量%以上45質量%以下、粉末を10質量%以上30質量%以下、無機充填材を25質量%以上60質量%以下の割合で含有する。粉末含有樹脂層2の線膨張係数は、6×10−5以下である。【選択図】図1

Description

本発明は、フローリング材として使用可能な床用化粧材に関する。
フローリング材として、合板や中密度繊維板(MDF)、パーチクルボード等の木質基材の表面側に化粧シートを貼り合わせたシートフローリング材が普及してきている。このようなシートフローリング材の普及が進んでいる理由は、従来までのように表面が突板であると施工現場で表層の色目が合わない等の問題が起きること、また、より高意匠の突板を求めると高級材を使用することになり非常に高価なフローリング材になってしまうこと等に起因する。
シートフローリング材が普及してくると、木質基材の耐衝撃性、耐キャスター性にバラツキがあり、品質が安定しないという問題点が重要視されてきた。そこで、化粧シートの裏面側に0.1mm以上0.6mm以下程度のポリエチレンテレフタレートフィルム等のバッカー層を貼り合わせた仕様が上市されてきた(特許文献1参照)。なお、バッカー層とは、木質基材の表面凹凸の影響を緩和するとともに、耐衝撃性、耐キャスター性等の特性の発現に有効となる、比較的厚みの大きな合成樹脂層である。このように、フローリング材の分野では、耐衝撃性、耐キャスター性が求められている。
特許第5045180号公報
本発明の目的は、公知の床用化粧材よりも耐衝撃性、耐キャスター性に優れ、かつ安定して成形可能な床用化粧材を提供することである。
本発明の一態様に係る床用化粧材は、木質基材の表面側に、バッカー層として使用される粉末含有樹脂層と、絵柄模様を有する化粧シートとが、少なくともこの順に積層されている。粉末含有樹脂層は、熱可塑性樹脂を30質量%以上45質量%以下、粉末を10質量%以上30質量%以下、無機充填材を25質量%以上60質量%以下の割合で含有する。粉末含有樹脂層の線膨張係数は、6×10−5以下である。
本発明の一態様によれば、粉末含有樹脂層をバッカー層として使用した床用化粧材において、粉末含有樹脂層に含有される木粉や紙粉等の粉末、及び無機物の好適な配合量を設定することで、公知の床用化粧材よりも耐衝撃性、耐キャスター性に優れ、かつ安定して成形可能な床用化粧材を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る床用化粧材の積層構造を示す断面図である。
<実施形態>
以下に、本発明の一実施形態について添付図面を参照して説明する。但し、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。
また、以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
(床用化粧材)
図1に示すように、本実施形態に係る床用化粧材は、木質基材1の表面側に、粉末含有樹脂層2と、化粧シート3とを少なくともこの順に積層してなる。
(木質基材1)
木質基材1は、合板基材単体、合板基材を含む複合基材、及び/又は配向性ストランドボード(OSB)からなる。例えば、木質基材1として、杉、檜、樫、ラワン、チーク等からなる単板、合板、パーチクルボード、繊維板、集成材等が挙げられる。
(粉末含有樹脂層2)
粉末含有樹脂層2は、バッカー層として使用される樹脂層である。粉末含有樹脂層2をバッカー層として使用した仕様では、樹脂に、木粉や紙粉等の粉末状のセルロースと、炭酸カルシウム、タルク(滑石)、マイカ(雲母)等の無機物とを添加することで、粉末含有樹脂層2の線膨張を抑制し、木質基材1に貼り合せた後の反りや、木質基材1と粉末含有樹脂層2との剥離等の不具合がないように工夫する。
しかしながら、熱膨張を抑えるために木粉や紙粉、無機物を闇雲に増やしていくだけでは、本来の目的である耐衝撃性及び耐キャスター性の向上や、製造する上での成形安定性を実現するのは困難である。したがって、粉末含有樹脂層2の最適な厚みや線膨張係数を明確にし、添加する木粉や紙粉、無機物の配合を最適化する必要がある。
本実施形態では、粉末含有樹脂層2の厚みは、コストと耐衝撃性能のバランスを考慮すると、0.1mm以上1.0mm以下程度が好ましい。粉末含有樹脂層2の厚みが0.1mm未満であると、耐衝撃性、耐キャスター性の向上が小さい。また、粉末含有樹脂層2の厚みが1mmより多いと、ロール上で巻き取ることが困難であり、かつコストも高くなってしまう。
また、粉末含有樹脂層2の線膨張係数は、6×10−5以下であると好ましい。粉末含有樹脂層2の線膨張係数が6×10−5より多いと、木質基材1と貼り合せた後の伸縮により、反ってしまうことや、剥離してしまうことがある。
また、図示しないが、粉末含有樹脂層2は、熱可塑性樹脂2aと、粉末2bと、無機充填材2cとを含有する。
(熱可塑性樹脂2a)
粉末含有樹脂層2に含有される熱可塑性樹脂2aは、30質量%以上45質量%以下であると好ましい。熱可塑性樹脂2aが30質量%未満であると、バインダー効果が薄れ、成形時に脆くなり、押出成形後に引っ張った際に千切れることがある。また、熱可塑性樹脂2aが45質量%より多いと、粉末含有樹脂層2の線膨張係数が6×10−5以上となり、木質基材1と貼り合せた後の伸縮により、反ってしまうことや、剥離してしまうことがある。
熱可塑性樹脂2aとしては、例えば、ポリプロピレン、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリメチレン、ポリメチルペンテン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエチレンナフタレート−イソフタレート共重合体、ポリイミド、ポリスチレン、ポリアミド、ABS等が挙げられる。
本実施形態では、熱可塑性樹脂2aは、粉末含有樹脂層2の結合剤(バインダー)となるため、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂が好ましい。
(粉末2b)
粉末含有樹脂層2に含有される粉末2bは、10質量%以上30質量%以下であると好ましい。粉末2bが10質量%未満であると、流れ方向の線膨張係数が6×10−5以上となり、木質基材1と貼り合せた後の伸縮により、反ってしまうことや、剥離してしまうことがある。また、粉末2bが30質量%より多いと、成形時に脆くなり、押出成形後に引っ張った際に千切れることがある。
粉末2bは、粒径が100μm以下程度の微細な粉末であると好ましい。粉末2bの粒径が100μmを超えると、粉末含有樹脂層2の断面において、熱可塑性樹脂2aを海とし、粉末2bとによる海島模様(海島構造)が目視にて認識されてしまい、意匠的に好ましくない。なお、粒径が10μm以上50μm以下程度の微細な粉末であると更に好ましい。
本実施形態では、粉末2bは、木粉や紙粉等の木質系素材の粒子であると好ましい。木粉としては、製材所等で発生する杉やツガ等の切断屑が使用可能である。紙粉としては、バージンパルプ、製紙段階での断裁片、加工段階での加工ロス、印刷段階での裁ち落とし、古紙等の損紙等が使用可能である。但し、実際には、これらの例に限定されない。例えば、木質系バイオマス等も使用可能である。成形安定性を考慮すると、一定程度の品種に絞って使用することが好ましい。
(無機充填材2c)
粉末含有樹脂層2に含有される無機充填材2cは、25質量%以上60質量%以下であると好ましい。無機充填材2cが25質量%未満であると、粉末含有樹脂層2の線膨張係数が6×10−5以上となり、木質基材1と貼り合せた後の伸縮により、反ってしまうことや、剥離してしまうことがある。また、無機充填材2cが60質量%より多いと、成形時に脆くなり、押出成形後に引っ張った際に千切れることがある。
本実施形態では、無機充填材2cは、炭酸カルシウム等の球形のものよりも、タルク、マイカ等の鱗片状のものが好ましい。
粉末含有樹脂層2を形成する方法については特に限定的ではないが、本実施形態では、例えば、粉末2bと無機充填材2cとを添加した熱可塑性樹脂2aを、厚さ0.1mm以上1.0mm以下の範囲で押出し成形することによって粉末含有樹脂層2を形成する。粉末含有樹脂層2を押出し成形によって形成する際は、例えば、Tダイを用いた押出し成形が好適に利用できる。また、粉末含有樹脂層2が多層である場合には、例えば、マルチマニホールドタイプやフィードブロックタイプのTダイを用いることにより、多層同時押出しを行えば良い。また、押し出し成形によって形成した粉末含有樹脂層2が熱融着によるだけでは化粧シート3の裏面側と密着し難い場合には、必要に応じて、密着性を高めるために接着剤層を介しても良い。接着剤の種類は特に限定的ではなく、公知の接着剤が使用できる。
このように、本実施形態では、粉末含有樹脂層2をバッカー層として使用した床用化粧材において、粉末含有樹脂層2に含有される木粉や紙粉等の粉末、及び無機物の好適な配合量を設定することで、粉末含有樹脂層2の熱膨張による反りや剥離等の不具合なく、公知の床用化粧材よりも耐衝撃性、耐キャスター性に優れ、かつ安定して成形可能な床用化粧材を提供することができる。
(化粧シート3)
化粧シート3は、絵柄模様を有するシート状の部材である。図示しないが、化粧シート3は、ポリオレフィン系樹脂シート3aの表面側に絵柄模様層3bを印刷した上で、その絵柄模様層3bの表面側に、透明樹脂層3cと表面保護層3dとをこの順に積層してなる。但し、実際には、化粧シート3として、絵柄模様層3bのない単色の化粧シート、又は透明樹脂層3cのない化粧シート等も適宜選択可能である。また、化粧シート3として、公知の化粧シートを使用しても良い。
(ポリオレフィン系樹脂シート3a)
ポリオレフィン系樹脂シート3aは、カレンダー法、インフレーション法、Tダイ押し出し法等により、ポリオレフィン系樹脂をシート状にしたものである。ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンナフタレート(PBN)等が挙げられる。
(絵柄模様層3b)
絵柄模様層3bは、化粧シート3に所望の絵柄による意匠性を付与するものであり、絵柄の種類等は特に限定的ではない。例えば、木目模様、石目模様、砂目模様、タイル貼模様、煉瓦積模様、布目模様、皮絞模様、幾何学図形、文字、記号、抽象模様等が挙げられる。
絵柄模様層3bの形成方法は特に限定されず、例えば、公知の着色剤(染料又は顔料)を結着材樹脂とともに溶剤(又は分散媒)中に溶解(又は分散)させて得られる着色インキ、コーティング剤等を用いた印刷法などにより形成すれば良い。
着色剤としては、例えば、カーボンブラック、チタン白、亜鉛華、弁柄、紺青、カドミウムレッド等の無機顔料;アゾ顔料、レーキ顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、フタロシアニン顔料、イソインドリノン顔料、ジオキサジン顔料等の有機顔料;アルミニウム粉、ブロンズ粉等の金属粉顔料;酸化チタン被覆雲母、酸化塩化ビスマス等の真珠光沢顔料;蛍光顔料;夜光顔料等が挙げられる。これらの着色剤は、単独又は2種以上を混合して使用できる。これらの着色剤には、シリカ等のフィラー、有機ビーズ等の体質顔料、中和剤、界面活性剤等を更に配合しても良い。
本実施形態では、着色剤は、例えば、イソインドリノン、ポリアゾ、フタロシアニン等の顔料を配合して所望の色調を発現するように添加すれば良い。
結着材樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、塩素化ポリオレフィン系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体系樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、アルキド系樹脂、石油系樹脂、ケトン樹脂、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、繊維素誘導体、ゴム系樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は、単独又は2種以上を混合して使用できる。
溶剤(又は分散媒)としては、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の石油系有機溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸−2−メトキシエチル、酢酸−2−エトキシエチル等のエステル系有機溶剤;メチルアルコール、エチルアルコール、ノルマルプロピルアルコール、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルコール系有機溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系有機溶剤;ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル系有機溶剤、;ジクロロメタン、四塩化炭素、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン等の塩素系有機溶剤;水等の無機溶剤等が挙げられる。これらの溶剤(又は分散媒)は、単独又は2種以上を混合して使用できる。
絵柄模様層3bの形成に用いる印刷法としては、例えば、グラビア印刷法、オフセット印刷法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、静電印刷法、インクジェット印刷法等が挙げられる。また、全面ベタ状の絵柄模様層3bを形成する場合には、例えば、ロールコート法、ナイフコート法、エアーナイフコート法、ダイコート法、リップコート法、コンマコート法、キスコート法、フローコート法、ディップコート法等の各種コーティング法が挙げられる。その他、手描き法、墨流し法、写真法、転写法、レーザービーム描画法、電子ビーム描画法、金属等の部分蒸着法、エッチング法等を用いたり、他の形成方法と組み合わせて用いたりしても良い。
(透明樹脂層3c)
透明樹脂層3cは、透明性の樹脂である限り、無色透明、着色透明、半透明等のいずれも含む。透明樹脂層3cに含まれる樹脂成分は限定的ではないが、熱可塑性樹脂であれば好ましく、特にポリプロピレンが好ましく、ホモポリプロピレンがより好ましい。透明樹脂層3cは、実質的に上記ポリプロピレン系樹脂によって形成されていることが好ましい。透明樹脂層3cは、例えば、上記ポリプロピレン系樹脂を、カレンダー法、インフレーション法、Tダイ押し出し法等により形成する。また既成のフィルムを用いても良い。
透明樹脂層3cは、必要に応じて、耐候剤を含有しても良い。特に透明樹脂層3cがポリプロピレンを含有する場合には、耐候剤を含有することが好ましい。耐候剤としては、例えば、紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系光安定剤等が好ましい。これらの耐候剤は、単独又は2種以上を混合して使用できる。
透明樹脂層3cの表面であって、表面保護層3dを形成する面には、必要に応じて、コロナ放電処理、オゾン処理、プラズマ処理、電離放射線処理、重クロム酸処理等の表面処理を施しても良い。表面処理は、各処理の常法に従って行えば良い。
(表面保護層3d)
表面保護層3dは限定的ではないが、樹脂成分として電離放射線硬化型樹脂又は2液硬化型ウレタン系樹脂を含有することが好ましい。実質的には、これらの樹脂から形成されているものが好ましい。電離放射線硬化型樹脂又は2液硬化型ウレタン系樹脂により表面保護層3dを形成する場合には、化粧シートの耐摩性、耐衝撃性、耐汚染性、耐擦傷性、耐候性等を高め易い。
電離放射線硬化型樹脂としては特に限定されず、紫外線、電子線等の電離放射線の照射により重合架橋反応可能なラジカル重合性二重結合を分子中に含むプレポリマー(オリゴマーを含む)及び/又はモノマーを主成分とする透明性樹脂が使用できる。これらのプレポリマー又はモノマーは、単体又は複数を混合して使用できる。硬化反応は、通常、架橋硬化反応である。
具体的には、前記プレポリマー又はモノマーとしては、分子中に(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基等のラジカル重合性不飽和基、エポキシ基等のカチオン重合性官能基等を有する化合物が挙げられる。また、ポリエンとポリチオールとの組み合わせによるポリエン/チオール系のプレポリマーも好ましい。ここで、(メタ)アクリロイル基とは、アクリロイル基又はメタクリロイル基の意味である。
ラジカル重合性不飽和基を有するプレポリマーとしては、例えば、ポリエステル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アクリレート、トリアジン(メタ)アクリレート、シリコーン(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの分子量としては、通常250以上100000以下程度が好ましい。
ラジカル重合性不飽和基を有するモノマーとしては、例えば、単官能モノマーとして、メチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。また、多官能モノマーとしては、例えば、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオキサイドトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
カチオン重合性官能基を有するプレポリマーとしては、例えば、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ化合物等のエポキシ系樹脂、脂肪酸系ビニルエーテル、芳香族系ビニルエーテル等のビニルエーテル系樹脂のプレポリマーが挙げられる。また、チオールとしては、例えば、トリメチロールプロパントリチオグリコレート、ペンタエリスリトールテトラチオグリコレート等のポリチオールが挙げられる。ポリエンとしては、例えば、ジオール及びジイソシアネートによるポリウレタンの両端にアリルアルコールを付加したものが挙げられる。
電離放射線硬化型樹脂を硬化させるために用いる電離放射線としては、電離放射線硬化型樹脂(組成物)中の分子を硬化反応させ得るエネルギーを有する電磁波又は荷電粒子が用いられる。通常は紫外線又は電子線を用いれば良いが、可視光線、X線、イオン線等を用いても良い。
紫外線源としては、例えば、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク灯、ブラックライト、メタルハライドランプ等の光源が使用できる。紫外線の波長としては、通常190nm以上380nm以下の範囲内が好ましい。
電子線源としては、例えば、コッククロフトワルトン型、バンデグラフト型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、又は直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器が使用できる。その中でも、特に100keV以上1000keV以下、好ましくは100keV以上300keV以下のエネルギーをもつ電子を照射できるものが好ましい。
2液硬化型ウレタン系樹脂としては特に限定されないが、中でも主剤としてOH基を有するポリオール成分(アクリルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、エポキシポリオール等)と、硬化剤成分であるイソシアネート成分(トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、メタキシレンジイソシアネート等)とを含むものが使用できる。
表面保護層3dは、必要に応じて、耐候剤、可塑剤、安定剤、充填剤、分散剤、染料、顔料等の着色剤、溶剤等を含んでも良い。耐候剤を含有する場合の種類、含有量については、透明樹脂層3cにおける説明と同様である。
紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤等が挙げられる。光安定剤としては、例えば、ヒンダードアミン系光安定剤が好適である。これらの耐候剤の含有量は限定されないが、紫外線吸収剤・光安定剤ともに、表面保護層3d中1000ppm以上10000ppm以下程度とすれば良い。
表面保護層3dは、例えば、透明性ポリプロピレン系樹脂層の上に電離放射線硬化型樹脂又は2液硬化型ウレタン系樹脂をグラビアコート、ロールコート等の公知の塗工法により塗工後、樹脂を硬化させることにより形成できる。電離放射線硬化型樹脂の場合には、電子線照射により樹脂硬化する。
(本実施形態の効果)
本実施形態に係る床用化粧材は、合板等の木質基材に貼り合せ、四周に実加工を施し、フローリング材として戸建住宅、集合住宅、賃貸住宅、高齢者用住宅等の建築物における床面に敷設することで、床面の意匠性を向上させるとともに、床面を耐衝撃性、耐キャスター性に優れたものとすることが可能である。なお、実際には、本実施形態に係る床用化粧材は、階段や家具その他の木質系製品の部材として使用することも可能である。
以上、本発明の実施形態を詳述してきたが、実際には、上記の実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の変更があっても本発明に含まれる。
以下に、本発明の実施例について説明する。
まず、ホモポリプロピレン樹脂と、紙粉と、タルクと、ステアリン酸カルシウムとを、2軸押出機によって混合、押出し、厚み0.5mm、幅450mmの断面長方形状に成形し、その表裏にコロナ放電処理を施して、粉末含有樹脂層2を得た。
ここでは、ホモポリプロピレン樹脂として、市販のホモポリプロピレン樹脂(プライムポリマー製E2000GV)を35質量%使用した。紙粉として、ボールミルを使用してバージン紙を粒径50μmとなるように粉砕した紙粉を15質量%使用した。タルクとして、平均粒径5μmのタルクを47質量%使用した。ステアリン酸カルシウムは3質量%使用した。
その後、粉末含有樹脂層2の表面側に、ホットメルト接着剤であるPUR系接着剤(DIC製タイフォースFH315)50μmを塗布し、厚み160μmの化粧シート3を接着した。また、粉末含有樹脂層2の裏面側に、酢酸ビニル系接着剤30μmを塗布し、木質基材1である12mmラワン普通合板と貼り合せた。このようにして、床用化粧材を得た。
上記の工程で得られた床用化粧材について、粉末含有樹脂層2の線膨張係数を測定した結果、流れ方向で4×10−5、幅方向で5×10−5であった。
1 木質基材
2 粉末含有樹脂層
3 化粧シート

Claims (4)

  1. 木質基材の表面側に、バッカー層として使用される粉末含有樹脂層と、絵柄模様を有する化粧シートとが、少なくともこの順に積層され、
    前記粉末含有樹脂層は、熱可塑性樹脂を30質量%以上45質量%以下、粉末を10質量%以上30質量%以下、無機充填材を25質量%以上60質量%以下の割合で含有し、
    前記粉末含有樹脂層の線膨張係数は、6×10−5以下であることを特徴とする床用化粧材。
  2. 前記粉末含有樹脂層の厚みは、0.1mm以上1.0mm以下であることを特徴とする請求項1に記載の床用化粧材。
  3. 前記粉末の粒径は、100μm以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の床用化粧材。
  4. 前記粉末含有樹脂層の線膨張係数は、流れ方向で4×10−5であり、幅方向で5×10−5であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の床用化粧材。
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