JP2016097975A - 容器の帯巻き装置 - Google Patents
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Abstract
Description
蓋付きの容器を搬送するコンベヤと、
シート状の帯フィルムをコンベヤの搬送路に向けて搬送するフィルム搬送手段と、
前記コンベヤの搬送途上の帯巻き位置で容器を停止する当接部材と、
前記帯巻き位置で停止した容器を、前記当接部材とにより帯フィルムの巻き付け部位の左右両側を前後から挟んで圧縮する挟持手段と、
前記フィルム搬送手段から帯フィルムを受け継いで、該帯フィルムの長手方向中央部を前記容器の天面に載置して保持する保持部材を備えた載置手段と、
前記帯巻き位置において、前記容器の天面に載置された帯フィルムを、容器の側面および底面に沿うように折り曲げて、該帯フィルムの各端部を該底面で上下に重合する折曲手段と、
前記容器の底面で重ねた帯フィルムの端部同士を接合する接合手段とを備えたことを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、帯フィルムを容器に巻き付けると共に巻き付けた帯フィルムの端部同士を接合する際に、挟持手段によって容器を前後から挟持して圧縮した容器の周囲に帯フィルムを巻き付ける。そして、挟持手段による圧縮を解放すると、容器が元の大きさまで膨らむので、巻き付けた帯フィルムを張った状態で容器に弛みなく密着させることができる。すなわち、シュリンクフィルムを容器に巻き付けた後に加熱トンネルまで搬送し、フィルムを収縮して容器に密着させるようなことはないので、熱影響を受け易い物品が収容された容器であっても物品に悪影響を及ぼすことなく、帯巻き作業の自動化を成し得る。また、容器に緩く巻かれた帯フィルムが加熱トンネルまでの搬送過程でずれたり外れたりするようなこともなく、フィルムの巻き付けずれによって、商品価値を落としてしまうようなこともない。しかも、シュリンクフィルムの使用や加熱トンネルの設置を要さず、包材コストや設備コストを低廉にし得るばかりでなく省スペース化を成し得る。
請求項2に係る発明によれば、コンベヤで搬送されてくる容器を帯巻き位置で停止する当接部材と、この当接部材の搬送上流側に配置された挟み部材とからなる挟持手段により、容器を前後から挟持して圧縮する構成であるので、容器を帯巻き位置で停止して位置決めする手段を別途設ける必要がなく、構成を簡略化できる。しかも、挟持手段の一方をなす当接部材により帯巻き位置で容器を停止してから、挟み部材により容器を挟持して圧縮するので、停止から挟持までの間に容器が横ずれするなどの位置ずれを起こし難く、帯フィルムの容器の天面への載置位置にずれを生じ難い。
請求項3に係る発明によれば、挟持手段は、容器で最も剛性が高い部位となる容器本体と蓋との嵌合部を挟持するので、容器を塑性変形させずに多くの圧縮量を確保できる。そして、圧縮から解放された容器は、圧縮状態から元の大きさまで膨らんで巻き付けた帯フィルムがピンと張って横ずれなどが生じることがない、比較的巻き締め量が多く巻き締められた帯巻き包装とすることができる。
請求項4に係る発明によれば、挟持手段は、容器を前後から挟む際の圧縮量を調節可能に構成してあるから、容器のサイズや容器の性状などに応じて容器を塑性変形させることない適度な圧縮量として、容器にダメージを与えることを防止できる。また、複数の品種や容器の材質変更などに柔軟に対応することができ、帯フィルムの巻き付け可能な容器の幅を広げることができる。
請求項5に係る発明によれば、エアノズルから噴出するエアのみで、帯フィルムの端部を非接触で下方へ折り曲げるので、帯フィルムへの傷付けを防止でき、また帯フィルムの折り曲げに関する装備を簡単にすることができる。しかも、エアノズルは、エアの噴出向きを調節可能に配設されているので、容器のサイズや形状などに応じてエアの噴出流を調節して、帯フィルムの端部を容器の側面にだぶつきなく沿わせることができる。
請求項6に係る発明によれば、折込部材は、容器の底面に向けて上昇しつつ折込位置まで前進するので、折込部材が容器の底面に至ってさらに前進する際に、容器の底面と折込部材とで帯フィルムの端部を挟み付けてしまうようなことがなく、折込部材で帯フィルムの端部を容器の底面に押し撫でて弛みなく効果的に巻き付けることができる。
請求項7に係る発明によれば、容器の底面に帯フィルムを重合する際に、その先端同士が干渉して折り曲がったり、あるいは、重なり順が不定になるなどの問題が起きることを防止できる。
請求項8に係る発明によれば、折込部材による帯フィルムの端部の折り曲げに際して、該端部を吸着保持してテンションをかけることができ、帯フィルムを弛みなくより適切に巻き締めた状態とすることができる。しかも、折込部材は、非接触状態で帯フィルムの端部を吸着保持するので、帯フィルムへの傷付けを防止できる。
請求項9に係る発明によれば、吸着部材によって帯フィルムを非接触状態で吸着保持するので、フィルム搬送手段による帯フィルムの搬送に際して、帯フィルムへの傷付けを防止できる。
請求項10に係る発明によれば、容器は、載置手段における保持部材によって容器の天面を押し付けるようにすることで挟持手段による二方向からの圧縮に合わせて周囲を三方向から圧縮するので、その圧縮量を三つに分散することができ、また、その全体の圧縮量も無理することなく多くすることができる。それにより性状が異なる更に多品種の容器に対応することができる。
本発明は実施例の構成に限定されるものではなく、例えば、以下のようにも変更実施可能である。また、以下の変更例に限らず、実施例に記載した構成については、本発明の主旨の範囲内において種々の実施形態を採用し得る。
(1)載置手段54は、保持部材62を容器10の天面に押し付ける構成ではなく、保持部材62で容器10の天面に非接触または軽接触で帯フィルムFを保持するようにしてもよい。
(2)当接部材43および挟み部材44は、実施例の構成に限らず、当接部材43および挟み部材44を搬送路に対して昇降させ、また当接部材43と挟み部材44とを相対的に近接・離間させる構成とするなど、その他の各種構成を採用することができる。
(3)挟持手段16は、実施例の構成に代えて、例えば突出位置で停止したときの当接部材43および/または挟み部材44の回動角度を変更することで容器10の圧縮量を調節するなど、少なくとも容器10を挟持する際に当接部材43と挟み部材44とによる容器10の挟持間隔を変化させるような適宜の構成を用いることができる。
(4)フィルム搬送手段22の吸着部材40、載置手段54の保持部材62および折曲手段56の折込部材68,69で帯フィルムFを保持する吸着具として非接触吸着具を例示したが、必要に応じて吸着パッドの吸引口で帯フィルムFを真空吸引して保持する接触式の吸着具を採用してもよい。
(5)挟持手段16および載置手段54の間隔調節機構としては、該間隔調節機構に手動操作ハンドルを設けて調節するようにしてもよい。また、ネジ調節手段に限らず、その他の位置調節手段を採用してもよい。
(6)原反ロールから引き出したフィルムを切断して帯フィルムFを得る形態に限らず、予め用意された短冊状の帯フィルムFを、積層手段に収容して用いるようにしてもよい。またフィルム引き出し部およびフィルム切断部について、実施例に記載した形態以外の実施形態を採用することができる。なお、原反ロールからのフィルムの引き出し終端を帯巻き位置Wの容器10上部に直接位置付くように設定してもよい。
(7)挟持手段16は、容器10の容器本体11と蓋12との嵌合部13を挟持する構成に限らず、嵌合部13以外の容器10の側部を所定範囲に亘って押さえることで圧縮してもよい。
(8)容器コンベヤ14について具体的態様は必ずしも実施例の形態に限られるものではなく、容器10の搬送に適した各種形態のコンベヤを採用することができる。
(9)下折り手段66は、エア噴出方式に限らず、帯フィルムFの端部を容器10の表面に押し撫でる機械的な折り曲げ方式など、帯フィルムFの端部を容器10の側面に沿わせて折り曲げ案内し得る各種の構成を採用できる。
(10)折込部材68,69の非接触式に代えて、帯フィルムFの折り込み時における帯フィルムFとの接触面にフィルムとの摩擦抵抗が高いゴム材などを配設する等、その他の各種形態を採用することができる。
(11)折込部材68,69は、上昇しつつ前進する構成に代えて例えば水平に前進する構成として、スポンジなどの弾性体で構成した折込面によって帯フィルムFの端部を容器10の底面に押し撫でながら折り曲げる形態にするなど、その他の構成を採用できる。
(12)折曲手段56は、帯フィルムFの端部を容器10の側面に沿って折り曲げ案内する動作と該帯フィルムFの端部を容器10の底面に向けて折り曲げ案内する動作とを1つの作動体で複合して行う構成であってもよい。すなわち、下折り手段と底折り手段とが1つの作動体で構成されているものであってもよい。
(13)接合手段58は、帯フィルムFの重合部を加熱溶融して接合する構成に限らず、超音波により帯フィルムFの重合部を接合したり、ホットメルト接着剤を噴射または塗布することで帯フィルムFの重合部を接着するなど、その他の帯フィルムFを接合するいかなる形態であっても必要に応じて採用できる。
(14)載置手段54に設けた押片64は、必要に応じて採用するようにすればよい。
(15)帯フィルムFとしては、合成樹脂や紙など、あるいはこれらが複合したフィルム状の包材であればよく、またシュリンクフィルムを用いる場合においてもフィルムを加熱収縮前に位置ずれしない程度に張った状態として容器10に帯フィルムFを巻き付けることができ、巻き付け精度の高い帯巻き包装容器を得ることができる。
16 挟持手段,22 フィルム搬送手段,40 吸着部材,43 当接部材,
44 挟み部材,54 載置手段,56 折曲手段,58 接合手段,66 下折り手段,
68,69 折込部材,70 エアノズル,F 帯フィルム,W 帯巻き位置
Claims (10)
- 蓋付きの容器(10)を搬送するコンベヤ(14)と、
シート状の帯フィルム(F)をコンベヤ(14)の搬送路に向けて搬送するフィルム搬送手段(22)と、
前記コンベヤ(14)の搬送途上の帯巻き位置(W)で容器(10)を停止する当接部材(43,43)と、
前記帯巻き位置(W)で停止した容器(10)を、前記当接部材(43,43)とにより帯フィルム(F)の巻き付け部位の左右両側を前後から挟んで圧縮する挟持手段(16)と、
前記フィルム搬送手段(22)から帯フィルム(F)を受け継いで、該帯フィルム(F)の長手方向中央部を前記容器(10)の天面に載置して保持する保持部材(62)を備えた載置手段(54)と、
前記帯巻き位置(W)において、前記容器(10)の天面に載置された帯フィルム(F)を、容器(10)の側面および底面に沿うように折り曲げて、該帯フィルム(F)の各端部を該底面で上下に重合する折曲手段(56)と、
前記容器(10)の底面で重ねた帯フィルム(F)の端部同士を接合する接合手段(58)とを備えた
ことを特徴とする容器の帯巻き装置。 - 前記挟持手段(16)は、前記容器(10)の前方に当接して該容器(10)の搬送を阻止する前記当接部材(43,43)と、該当接部材(43,43)より容器(10)の搬送上流側に配置され、容器(10)の後方に当接する挟み部材(44,44)とで構成したことを特徴とする請求項1記載の容器の帯巻き装置。
- 前記挟持手段(16)は、前記容器(10)において容器本体(11)と蓋(12)とが嵌合する嵌合部(13)を挟む構成としたことを特徴とする請求項1または2記載の容器の帯巻き装置。
- 前記挟持手段(16)は、前記容器(10)を挟む圧縮量を調節可能に構成したことを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の容器の帯巻き装置。
- 前記折曲手段(56)は、エアの噴出向きを調節可能に配設されたエアノズル(70)から噴出するエアによって、帯フィルム(F)を前記容器(10)の側面に沿わせて下方へ折り曲げ案内する下折り手段(66)と、下方に折り曲がった帯フィルム(F)を容器(10)の底面に沿って折り曲げる底折り手段(67)とから構成したことを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の容器の帯巻き装置。
- 前記底折り手段(67)は、前記帯巻き位置(W)の搬送上流側と下流側とから前記容器(10)の底面に向けて上昇しつつ折込位置まで前進する一対の折込部材(68,69)を備えたことを特徴とする請求項5記載の容器の帯巻き装置。
- 前記一対の折込部材(68,69)における搬送下流側となる一方の折込部材(69)は、前記帯フィルム(F)の端部を前記容器(10)の底面に向けて折り曲げる際の容器(10)の底面下側に至る時期を、搬送上流側となる他方の折込部材(68)より遅くしたことを特徴とする請求項6記載の容器の帯巻き装置。
- 前記折曲手段(56)は、容器(10)の底面より下方へ延出するよう折り曲げた帯フィルム(F)の端部を容器(10)の底面で重ねる際に、該帯フィルム(F)の各端部を非接触で吸着して引っ張る非接触吸着具を備えたことを特徴とする請求項1〜7の何れか一項に記載の容器の帯巻き装置。
- 前記フィルム搬送手段(22)は、非接触吸着具を備えた吸着部材(40)によって前記帯フィルム(F)の長手方向両端部を非接触で保持して、前記保持部材(62)に帯フィルム(F)の長手中央部を保持させるように受け継ぐことを特徴とする請求項1〜8の何れか一項に記載の容器の帯巻き装置。
- 前記載置手段(54)は、前記保持部材(62)で前記容器(10)の天面に載置した帯フィルム(F)を介して該天面を押し付けて圧縮するようにしたことを特徴とする請求項1〜9の何れか一項に記載の容器の帯巻き装置。
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