JP2016097227A - 液体検知センサー及び液体検知装置 - Google Patents

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亮彦 小山
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努 芦澤
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Abstract

【課題】絶縁シートを使い捨てしながら漏洩検知するときの運用コストを低減する。
【解決手段】液体検知センサーAは、電気抵抗の変化に基づいて漏液状態を検知する計測装置に信号線4a・4aを介して接続されるものであり、複数のコネクタ側電極部材211が互いに電気的に分離した状態で接続され、液体の介在により導電性を発揮する絶縁シート14と、複数のコネクタ側電極部材211に信号線4a・4aをそれぞれ着脱可能に接続するコネクタ部材A21と、信号線4a・4a同士を接続する抵抗部材18とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、水や油等の液体を検知する液体検知センサー及び液体検知装置に関する。
従来、液体検知センサーとして、特許文献1のようなものがある。特許文献1には、液体の介在により導電性を発揮する絶縁シートと、絶縁シートの一方面に接触状態で設けられていると共に、互いに電気的に分離された複数の電極部材と、電極部材同士を結び付けるように接続された抵抗部材とを有した液体検知センサーが開示されている。この液体検知センサーは、電極部材間の抵抗値に基づいて、絶縁シートが導電性を発揮する漏液状態と、電極部材と計測装置との接続が解除された接続解除状態と、測定準備完了状態とを判別することを可能にしている。
特開2014−180518号公報
しかしながら、上記従来の構成では、絶縁シートに電極部材と抵抗部材とを設けているため、絶縁シートを使い捨てしながら漏洩状態等を検知するときに、絶縁シートと一緒に電極部材と抵抗部材とを破棄することになるため、運用コストが高騰し易いものになっている。
本発明は、上記の問題を鑑みてなされたものであり、絶縁シートを使い捨てしながら漏洩検知するときの運用コストを低減することを目的とする。
本発明は、電気抵抗の変化に基づいて漏液状態を検知する計測装置に信号線を介して接続される液体検知センサーであって、複数の電極部材が互いに電気的に分離した状態で接続され、液体の介在により導電性を発揮する絶縁シートと、前記複数の電極部材に前記信号線をそれぞれ着脱可能に接続するコネクタ部材と、前記信号線同士を接続する抵抗部材とを有する。
上記の構成によれば、絶縁シートが液体の介在により導電性を発揮することにより、計測装置において漏液状態の検知が行われた後、次の漏液状態を検知するための再設定を行う場合において、コネクタ部材を絶縁シートから切り離し、コネクタ部材と共に信号線及び抵抗部材を切り離すことにより、絶縁シートだけを取り替えることにより再設定することができる。これにより、漏液状態を再び検知可能にする再設定を行う場合において、コネクタ部材と共に信号線及び抵抗部材を使い回しすることができるため、絶縁シートに電極部材と抵抗部材とを設けた場合よりも、使い捨て対象の部品コストの低減により漏液検知の運用コストを低減することができる。
上記発明において、前記抵抗部材が前記コネクタ部材に設けられていてもよい。
上記の構成によれば、形状の安定したコネクタ部材に抵抗部材が設けられることにより、液体検知センサーの取扱い時において、抵抗部材が信号線から外れる等の不具合の発生を低減することができる。また、抵抗部材と信号線との高精度な位置決めを、形状の安定したコネクタ部材上で行うことができることから、抵抗部材と信号線との接続作業時における接触不良等の不具合も低減することができる。
上記発明において、前記抵抗部材が、少なくとも前記信号線間に塗布された導電性ペーストの固化物であってもよい。
上記の構成によれば、導電性ペーストを塗布する作業が容易であると共に、形状の安定したコネクタ部材に導電性ペーストを高精度の塗布量で塗布することができるため、所望の抵抗値を有した抵抗部材を安定した品質で形成することができる。
上記発明において、前記コネクタ部材が熱可塑性の樹脂により形成されており、前記抵抗部材が、前記コネクタ部材を溶融固化して設けられたチップ抵抗器であってもよい。
上記の構成によれば、接着剤や半田等を用いなくても、チップ抵抗器をコネクタ部材に押し当てるだけで設けることができるため、抵抗部材のコネクタ部材への取り付け作業を容易に行うことができる。
上記発明において、前記コネクタ部材が、嵌合凹部を有しており、前記抵抗部材が、前記コネクタ部材の前記嵌合凹部に嵌合されたチップ抵抗器であってもよい。
上記の構成によれば、接着剤や半田等を用いなくても、コネクタ部材の勘合凹部にチップ抵抗器を嵌合するだけでコネクタ部材にチップ抵抗器からなる抵抗部材を設けることができるため、抵抗部材のコネクタ部材への取り付け作業を容易に行うことができる。
上記発明において、前記コネクタ部材における少なくとも前記電極部材間を結ぶ領域が、導電性材料により前記抵抗部材として形成されていてもよい。
上記の構成によれば、コネクタ部材がコネクタとしての機能と抵抗部材としての機能とを併せ持つことにより、別体の抵抗部材をコネクタ部材に取り付ける作業を省くことができるため、製造コストを低減することができると共に、別体の抵抗部材を取り付けることによる品質の不安定化を解消することができる。
また、本発明における液体検知装置は、上記発明の液体検知センサーを備えている。
上記の構成によれば、絶縁シートが液体の介在により導電性を発揮することにより、計測装置において漏液状態の検知が行われた後、次の漏液状態を検知するための再設定を行う場合において、コネクタ部材を絶縁シートから切り離し、コネクタ部材と共に信号線及び抵抗部材を切り離すことにより、絶縁シートだけを取り替えることにより再設定することができる。これにより、漏液状態を再び検知可能にする再設定を行う場合において、コネクタ部材と共に信号線及び抵抗部材を使い回しすることができるため、絶縁シートに電極部材と抵抗部材とを設けた場合よりも、使い捨て対象の部品コストの低減により漏液検知の運用コストを低減することができる。
絶縁シートを使い捨てしながら漏洩検知するときの運用コストを低減することができる。
液体検知装置の概要を示す説明図である。 シート部材の断面構造を示す説明図である。 液体検知センサーの斜視図である。 測定装置の電気的構成を示すブロック図である。 電極コネクタの斜視図である。 液体検知センサーの斜視図である。 液体検知センサーの斜視図である。 液体検知センサーの斜視図である。
以下、本発明の好適な実施形態1について、図面を参照しつつ説明する。
(液体検知センサーを備えた液体検知装置の概要)
図1に示すように、本実施形態に係る液体検知装置10は、漏液状態の有無により電気抵抗を変化させる液体検知センサーAと、液体検知センサーAのシート部材1に着脱可能に接続される計測装置7とを有している。計測装置7は、液体検知センサーAが有する複数(本実施形態では2個)の電極部材15間の抵抗値を計測し、計測した抵抗値に基づいて『漏液状態』と『非漏液状態』と『接続解除状態』と『測定準備完了状態』とを検知する。
液体検知センサーAは、シート部材1とコネクタ部材A21と抵抗部材18とを有している。シート部材1は、液体の介在により導電性を発揮する絶縁シート14と、絶縁シート14に接触状態で設けられていると共に、互いに電気的に分離された複数の電極部材15(電極部材15a・15b)とを有している。
コネクタ部材A21は、複数の電極部材15a・15bに信号線4a・4aをそれぞれ着脱可能に接続するように構成されている。信号線4a・4aは、銅等の導体が電極部材15a・15bにそれぞれ接続されるように並列配置されており、これらの信号線4a・4a同士が互いに接触しないように絶縁部材4bにより被覆された信号ケーブル4の形態で配線されている。抵抗部材18は、コネクタ部材A21により電極部材15a・15bが信号線4a・4aに接続されたときに、シート部材1とは異なる部位であるコネクタ部材A21や信号ケーブル4において信号線4a・4a同士を接続可能にされている。
ここで、『液体』は、液体検知センサーAによる液状の検知対象物であり、液状であれば、材質や物性に限定されるものではない。液状は、絶縁シート14に含浸・溜液される程度の流動性を有することを意味する。『液体』の種類としては、体液、薬液、純水や不純物を含む水の他、酸、アルカリ、油、有機溶剤等の有機物であってもよい。また、『液体』の物性は、液体検知センサーAが使用される環境温度下で液化している物質であればよい。
『非漏液状態』とは、絶縁シート14が導電性を発揮していない状態である。『漏液状態』とは、絶縁シート14が導電性を発揮している状態である。即ち、『漏液状態』は、絶縁シート14に液体が介在することにより絶縁シート14が導電性を発揮し、電極部材15a・15b間が絶縁シート14により電気的に接続されている状態を示す。従って、絶縁シート14の抵抗値は、『非漏液状態』の場合よりも『漏液状態』の場合の方が小さな抵抗値となる。
『接続解除状態』とは、コネクタ部材A21がシート部材1から分離された状態であり、電極部材15と計測装置7との接続が解除された状態である。即ち、『接続解除状態』は、計測装置7が電極部材15から物理的に分離されることによって、計測装置7が検出する抵抗値が抵抗部材18の抵抗値以上となる状態を示す。尚、後述するが、本実施形態のコネクタ部材A21は、図3の可動挟持部214a及び固定挟持部215aが閉じた状態において、抵抗部材18が信号線4a・4a介して直列接続されるため、抵抗部材18の抵抗値が検出される。また、図3の可動挟持部214a及び固定挟持部215aが開いた状態において、抵抗部材18が信号線4a・4aから離反することによって、無限大の抵抗値が検出される。
『測定準備完了状態』とは、図3の可動挟持部214a及び固定挟持部215aが電極部材15を挟持した状態であり、抵抗部材18により信号線4a・4a間が接続され、且つ電極部材15と計測装置7とが接続された状態である。即ち、『測定準備完了状態』は、抵抗部材18と非漏液状態の絶縁シート14とで並列回路が形成された状態であり、この並列回路の合成抵抗値は、絶縁シート14の漏液の有無にだけ依存することになる。これにより、『測定準備完了状態』において、絶縁シート14の『非漏液状態』と『漏液状態』とを合成抵抗値に基づいて検出することが可能になっている。
尚、『測定準備完了状態』は、抵抗部材18と絶縁シート14との並列回路の合成抵抗値であるため、『非漏液状態』及び『漏液状態』の何れの場合においても抵抗部材18の抵抗値よりも小さな合成抵抗値を示す。
さらに、『測定準備完了状態』において、コネクタ部材A21がシート部材1から外れる等の不具合が起こることによって、少なくとも一方の信号線4a・4aと電極部材15a・15bとの接続が解除された場合は、抵抗部材18が直列接続された状態に変化することによって、抵抗部材18の抵抗値に基づいて不具合の発生を検出することが可能になっている。
これにより、計測装置7は、抵抗部材18以上の抵抗値に基づいて『接続解除状態』を検知し、並列接続された抵抗部材18及び絶縁シート14(非漏液状態)の合成抵抗値に基づいて『測定準備完了状態』を検知し、測定準備完了状態において抵抗部材18の抵抗値に変化したときに『測定準備完了状態』の不具合を検知し、並列接続された抵抗部材18及び絶縁シート14の合成抵抗値に基づいて『漏液状態』と『非漏液状態』とを検知することが可能になっている。尚、計測装置7により測定される抵抗値は、計測装置7自身の内部抵抗値等が含まれるものであってもよい。
(液体検知センサー)
本実施形態においては、液体検知センサーAの設置対象として、穿刺具31(留置針、翼状針等)を穿刺する穿刺部30(人体の腕や足等の穿刺箇所)を例示する。この例において、透析や輸血、点滴等の治療中に穿刺具31が抜け、穿刺具31や穿刺部30から血液・薬液が漏れる場合が起こり得る。この場合、穿刺部30にシート部材1が貼り付けられているため、血液・薬液の液漏れやシート部材1の設置異常を検知することができる。この際、穿刺部にシート部材1を直接貼り付けるため、少量の液漏れでも検知することができる。また、シート部材1は、医療用では滅菌処理が施されていることが好ましい。特に、シート部材1は、エチレンオキサイドガス(EOG)による滅菌処理が施されていることが好ましい。
(液体検知センサー:シート部材)
液体検知センサーAは、上述のように、シート部材1とコネクタ部材A21と抵抗部材18とを有している。シート部材1は、図2に示すように、絶縁シート14と、2つの電極部材15a・15bと、粘着部材16とを積層することにより形成されている。また、シート部材1は、電極部材15a・15bの端部が外部に露出されており、この露出部分にコネクタ部材A21が着脱されるようになっている。尚、複数の電極部材が、絶縁シート14により接続されていれば、これらの構成や積層順は上記に限定されない。
(液体検知センサー:シート部材:絶縁シート)
絶縁シート14は、液体の介在により導電性を発揮する。即ち、絶縁シート14は、液体が含侵等されていない場合は高抵抗値による絶縁状態であり、液体が介在する場合は小さな抵抗値により導電可能な状態となる。従って、絶縁シート14に液体が含侵等されていない場合には、複数の電極部材15は絶縁シート14による電気的な接続がない状態となる。また、複数の電極部材15は、絶縁シート14に液体が介在する場合、絶縁シート14により電気的に接続される状態となる。尚、絶縁シート14における『高抵抗値』は、『漏液状態』と『非漏液状態』と『接続解除状態』と『測定準備完了状態』とを検知可能にするため、空気の抵抗値よりも小さな抵抗値に設定されている。
絶縁シート14は、シート部材1の外形と相似している。即ち、絶縁シート14は、シート部材1よりも小さな平面視四角形状の外形を有し、シート部材1の中央部に配置される。尚、シート部材1は、平面視四角形状に限定されるものではなく、三角形状や五角形状等の多角形状であってもよいし、楕円形状や円形状であってもよい。また、絶縁シート14は、シート部材1に相似する形状であってもよいし、異なる形状であってもよい。
絶縁シート14は、液体の介在により導電性を発揮すると共に、液体を吸液及び保持させる構造を有している。即ち、絶縁シート14は、液体の浸透により全体として絶縁性から導電性に変化するように構成されている。
絶縁シート14が備える『吸液・保持構造』は、検知対象物である液体が浸透される構造であれば、材質や形状に限定されるものではない。例えば、不織布構造、連続気泡等を有した多孔性構造、無孔性材料に1以上の孔が形成された構造、無孔性材料に1以上のスリットが形成された構造が例示される。絶縁シート14が不織布や紙である場合には、僅かな液体であっても毛細管現象により絶縁シート14に浸透して絶縁状態から導電状態に変化することになるため、高い検知精度のシート部材1とすることができる。
絶縁シート14の材質は、液体との非接触時において高抵抗値を有する材質であれば、特に限定されるものではない。例えば、絶縁シート14には、不織布、ガーゼ、包帯、絆創膏、紙テープ等を用いることができる。
具体的に、絶縁シート14の材質としては、布(綿、麻など)や紙等の植物繊維(セルロース繊維)、化学繊維(レーヨン、キュプラなど)、セラミック、エンジニアリングプラスチック、多孔質素材(スポンジなど)が例示される。エンジニアリングプラスチックとしては、ポリプロピレン、架橋ポリエチレン、ポリエステル、ポリベンツイミダゾール、アラミド、ポリイミド、ポリイミドアミド、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレンテレフタレート(PET)などが挙げられる。
より具体的には、ユニチカ株式会社製(登録商標:MARIX)のポリエステル樹脂からなる不織布を絶縁シート14に用いることができる。この不織布は、ポリエステル繊維を接着する樹脂は水溶性のアクリル樹脂であるため、親水性を有している。尚、上記の不織布の製造法はスパンボンド法である。不織布品番が#20507WTDにおいては、目付けが50g/m2、平均厚みが155μmである。不織布品番が#20604FLDにおいては、目付けが60g/m2、平均厚みが150μmである。不織布品番が#10606WTDにおいては、目付けが60g/m2、平均厚みが215μm(嵩高性あり)である。
絶縁シート14の厚みは、10〜3000μmが好ましい。また、絶縁シート14は、検知対象物である液体に対して親液性を有していることが好ましい。例えば、検知対象とする液体が水であれば、親水性であることが好ましい。親液性を有した構成であると、僅かな液体であっても絶縁シート14内に浸透して絶縁状態から導電状態に変化する。従って、少量の液体でも検知することができると共に、検知までの時間を短縮することができる。
尚、絶縁シート14は、材質自体が親液性を有しているものでもよいし、疎液性の材質の表面に親液性の層が形成されたものでもよい。例えば、絶縁シート14は、吸液・保持構造における液体との接触部の少なくとも一部に、液体に対して界面活性を有する界面活性剤が付着されていてもよい。この場合には、検知対象の液体の種類に応じて界面活性剤の種類を使い分けることにより、水、油など検知対象を選択可能なシート部材1とすることができる。
さらに、絶縁シート14は、液体により色が変化する着色部材を有していてもよい。着色部材としては、水や油等の溶媒からなる液体に溶解するカプセル内に染料等の着色剤を密封した構成を例示することができる。この場合には、液体によりカプセルが溶けたときに、密封されていた着色剤が流れ出ることにより、絶縁シート14の色が変化するため、視覚により漏液を検知可能なシート部材1とすることができる。
さらに、絶縁シート14は、液体に溶解してイオン化する溶解材料(無機塩類:塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、塩化カルシウム、水酸化マグネシウムなど)が付着されていてもよい。この場合には、液体自体に導電性がない液体(純水、油等)でも、該液体によりイオン化した溶解材料が絶縁シート14を導電性に変化させることが可能になる。
(液体検知センサー:シート部材:電極部材)
電極部材15a・15bは、絶縁シート14の一方面に接触状態で設けられており、端部が絶縁シート14から外部に突出及び露出されている。電極部材15a・15bは、長手方向が並行となるように配置されている。電極部材15と絶縁シート14とは、接着により接触状態にされてもよいし、単に当接されることにより接触状態にされてもよい。また、電極部材15a・15bは、所定の間隔で配置されている。これにより、複数の電極部材15は、互いに電気的に分離されている。所定の間隔とは、液体検知センサーAを設置する雰囲気の湿度に反応して誤動作しない程度の間隔を意味する。従って、並行配置であってもよいし、櫛状や柵状などであってもよい。
また、電極部材15a・15bは、金属層152と導電性接着剤層151とが積層された構成にされている。これにより、電極部材15a・15bは、絶縁シート14の一方面側に接着性を有し、その接着性により絶縁シート14の一方面に接触状態で接着される。電極部材15a・15bの突出部は、薄膜の金属層152だけで形成されている。尚、金属層152の突出部に保護層が剥離可能に形成されていてもよい。
金属層152は、導電性を有すれば、どのような材質であっても構わない。即ち、金属層152を形成する金属材料としては、ニッケル、銅、銀、錫、金、パラジウム、アルミニウム、クロム、チタン、及び、亜鉛の何れか、またはこれらの2つ以上を含む合金等が使用できる。その中でもアルミや銅等の金属であることが好ましい。
導電性接着剤層151は、樹脂と導電性粒子とを含む。樹脂の材料の例としては、アクリル系樹脂、シリコン系樹脂、熱可塑性エラストマ系樹脂、ゴム系樹脂、ポリエステル系樹脂等が挙げられる。具体的には、日本カーバイド社製のKP−1581、KP−1104、KP−2074、及びSZ−6153、ビッグテクノス社製のAR−2172−M3が挙げられる。導電性粒子は、金属材料により一部又は全部が形成されている。
導電性粒子の材料の例としては、銅粉、銀粉、ニッケル粉、銀コ−ト銅粉(AgコートCu粉)、金コート銅粉、銀コートニッケル粉(AgコートNi粉)、金コートニッケル粉があり、これら金属粉は、水アトマイズ法、カーボニル法等により作製することができる。また、上記以外にも、金属粉に樹脂を被覆した粒子、樹脂に金属粉を被覆した粒子を用いることもできる。尚、導電性粒子は、AgコートCu粉、又はAgコートNi粉であることが好ましい。この理由は、安価な材料により導電性の向上した導電性粒子を得ることができるからである。
尚、突出部以外の電極部材15は、印刷により形成されていてもよく、例えば、銀インク等を絶縁シート14に印刷して形成することができる。また、電極部材15の突出部が絶縁シート14により覆われていてもよく、この場合は、コネクタ部材A21に電極部材15が挟持される際に、電極部材15の突出部における絶縁シート14が引き剥がされて使用される。
(液体検知センサー:シート部材:粘着部材)
粘着部材16は、粘着剤61と、粘着用フィルム62とが積層されている。粘着部材16は、絶縁シート14及び電極部材15を粘着することにより保持している。また、粘着部材16は、絶縁シート14及び電極部材15の周囲を含む領域を覆う一方、電極部材15の突出部を覆わないように形成されている。粘着部材16は、絶縁シート14及び電極部材15の周囲において露出されており、この周囲の露出部位に粘着性を有している。従って、絶縁シート14及び電極部材15を粘着部材16により容易に所望箇所に取り付けることが可能になっている。
粘着用フィルム62は、粘着剤61のベースフィルムとなるものであり、絶縁シート14とは反対側の面に配置されている。粘着用フィルム62は、絶縁シート14及び電極部材15の突出部を除いたものよりも大きなサイズに形成されている。これにより、粘着用フィルム62は、粘着剤61の保持と共に、設置状態のシート部材1における絶縁シート14及び電極部材15をカバーすることにより、絶縁シート14及び電極部材15を衝撃や擦れによる外力から保護するようになっている。
尚、シート部材1には、粘着部材16の外形状と同一形状である剥離シート13が設けられていてもよい。剥離シート13は、粘着剤61の粘着性を長期に亘って維持することを可能にすると共に、必要なときにだけシート部材1の設置対象に対する粘着性を発揮させることを可能にする。これにより、剥離シート13は、シート部材1の設置前の状態において、粘着部材16とで絶縁シート14及び電極部材15を保護することを可能にしている。
(液体検知センサー:電極コネクタ)
図1及び図3に示すように、電極コネクタA21(コネクタ部材)は、シート部材1の電極部材15a・15bを挟持可能な可動挟持部214a及び固定挟持部215aを有している。これらの可動挟持部214a及び固定挟持部215aは、寸法安定性及び電気絶縁性を有した合成樹脂やセラミックス等の材料により形成されていることが好ましい。
コネクタ部材A21は、可動挟持部214aに設けられ、電極部材15(電極部材15a・15b)に当接されるコネクタ側電極部材211(コネクタ側電極部材211a・211b)を有している。コネクタ側電極部材211a・211bは、信号ケーブル4の信号線4a・4aに電気的にそれぞれ接続されている。これにより、コネクタ部材A21は、電極部材15a・15b間に対して電圧を付加し、電流を計測することにより、電極部材15a・15b間の抵抗値を計測することを可能にしている。
具体的に説明すると、電極コネクタA21は、支点213を回動中心として開閉自在に連結された可動ホルダー214及び固定ホルダー215を有している。可動ホルダー214は、支点213から先端部にかけた領域において可動挟持部214aを有している。一方、固定ホルダー215は、支点213から先端部にかけた領域において固定挟持部215aを有している。
可動挟持部214aには、コネクタ側電極部材211(コネクタ側電極部材211a・211b)が設けられている。コネクタ側電極部材211は、信号ケーブル4を介して計測装置7と電気的に接続される。コネクタ側電極部材211a・211bは、固定ホルダー215側に三角形状に突出した形状に形成されている。これにより、コネクタ側電極部材211a・211bは、電極部材15a・15bに対して容易に且つ十分な強度で当接することが可能にされている。
コネクタ側電極部材211a・211bは、導電性を有すれば、どのような材質であっても構わない。コネクタ側電極部材211a・211bを形成する金属材料としては、ニッケル、銅、銀、錫、金、パラジウム、アルミニウム、クロム、チタン、及び、亜鉛の何れか、またはこれらの2つ以上を含む合金等が使用できる。その中でもアルミや銅等の金属であることが好ましい。
また、可動ホルダー214は、支点213から後端部にかけた領域において押圧部217を有している。押圧部217は、支点213を回動中心として可動挟持部214aを固定挟持部215aから離反させることを可能している。
さらに、可動ホルダー214は、図示しないバネ等の付勢機構により可動挟持部214aを固定挟持部215a方向に移動させるように付勢されている。これにより、押圧部217を押圧操作して可動挟持部214aを固定ホルダー215から離反させた後、押圧部217の押圧操作を解除すると、図示しない付勢機構により自動で可動挟持部214aを固定挟持部215aに当接させることが可能にされている。これにより、コネクタ部材A21は、電極部材15を容易に挟持することが可能になっている。
尚、可動挟持部214a及び固定挟持部215aには、対向する位置に歯合する凹凸状の歯部が設けられていてもよい。この場合、可動挟持部214a及び固定挟持部215aにより電極部材15を挟持する際に、電極部材15に歯部が噛み込むので、電極部材15を一層強固に挟持することができる。
また、固定ホルダー215は、支点213から後端部にかけた領域において把持部212を有している。把持部212は、穿刺具31に取り付け可能に形成されている。把持部212は、円柱形状の穿刺具31の外周面に沿って当接するように、下端部が開放された断面視Ω形状に形成されている。従って、シート部材1が、穿刺具31を穿刺する穿刺部30に設置される場合、把持部212を穿刺具31に取り付けることにより、電極コネクタA21を穿刺具31に固定することが可能になっている。
把持部212の材質としては、穿刺具31に取り付け易いように、弾性部材が使用されることが好ましい。弾性部材としては、樹脂又は加硫ゴムが主材であるポリマーが例示される。更に、樹脂として、ポリウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、フェノール系樹脂及びシリコン系樹脂が例示される。把持部212は、断面視Ω形状の弾性部材の他に図示しないが、支点を介して挟持・開放できるクリップであってもよい。またΩ形状以外に半円形状であってもよい。
把持部212の下端部には、翼部212aが設けられている。翼部212aは、例えば、穿刺部30に当接することにより、電極コネクタA21の穿刺部30に対する姿勢を安定した状態(左右にずれないなど)で取り付けることができるようにしている。この翼部212aの幅(大きさ)は取り付ける場所により適宜決めてもよい。また、把持部212を穿刺具31から取り外す際に、把持部212が弾性部材であるため、容易に取り外しができるが、この翼部212aを掴み、翼部212aを拡げることにより、把持部212を穿刺具31から取り外すこともできる。
尚、穿刺部30に穿刺された穿刺具31にずれが生じ、穿刺具31が抜ける等の異常設置状態となった場合は、電極コネクタA21と電極部材15a・15bとの接続が解除されるため、計測装置7において接続解除状態として検知されることになる。
(液体検知センサー:抵抗部材)
抵抗部材18は、図3に示すように、固定挟持部215aに設けられている。抵抗部材18は、少なくとも信号線4a・4a間に塗布された導電性ペーストの固化物からなっている。導電性ペーストを用いた場合は、導電性ペーストを塗布する作業が容易であると共に、形状の安定したコネクタ部材A21の固定挟持部215aに導電性ペーストを高精度の塗布量で塗布することができるため、所望の抵抗値を有した抵抗部材18を安定した品質で形成することができる。
抵抗部材18は、可動挟持部214aのコネクタ側電極部材211a・211bが当接される部位において薄膜状に形成されていると共に、シート部材1の電極部材15a・15bに当接するように配置されている。これにより、コネクタ部材A21が電極部材15a・15bを挟持したときに、固定挟持部215aが変形し難いため、抵抗部材18は形状及び寸法を維持しつつ、電極部材15a・15b同士を接続すると同時に、信号線4a・4a同士を接続することが可能になっている。
尚、抵抗部材18は、導電性を有し、絶縁シート14が導電性を発揮したときの抵抗値よりも大きい値に設定することが可能であれば、どのような材質であっても構わないが、カーボンであることが好ましい。特にケッチェンブラック(商標)等のカーボンブラックを用いたカーボンインクを、固定挟持部215aに直接印刷してもよいし、基材に印刷したあと接着剤で固定挟持部215aに接着することにより形成されてもよい。
基材の材料としては、布(綿、麻など)や紙等の植物繊維(セルロース繊維)、化学繊維(レーヨン、キュプラなど)、セラミック、エンジニアリングプラスチックが例示される。エンジニアリングプラスチックとしては、ポリプロピレン、架橋ポリエチレン、ポリエステル、ポリベンツイミダゾール、アラミド、ポリイミド、ポリイミドアミド、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレンテレフタレート(PET)などが挙げられる。
また、抵抗部材18は、樹脂と導電性粒子とを含む薄膜層であってもよい。これにより、樹脂と導電性粒子とを含む導電性接着剤を薄膜状に固定挟持部215aに塗布するのみで抵抗部材18を容易に形成することができる。
樹脂の材料の例としては、アクリル系樹脂、シリコン系樹脂、熱可塑性エラストマ系樹脂、ゴム系樹脂、ポリエステル系樹脂等が挙げられる。具体的には、日本カーバイド社製のKP−1581、KP−1104、KP−2074、及びSZ−6153、ビッグテクノス社製のAR−2172−M3が挙げられる。導電性粒子は、金属材料により一部又は全部が形成されている。
導電性粒子の材料の例としては、銅粉、銀粉、ニッケル粉、銀コ−ト銅粉(AgコートCu粉)、金コート銅粉、銀コートニッケル粉(AgコートNi粉)、金コートニッケル粉があり、これら金属粉は、水アトマイズ法、カーボニル法等により作製することができる。また、上記以外にも、金属粉に樹脂を被覆した粒子、樹脂に金属粉を被覆した粒子を用いることもできる。尚、導電性粒子は、AgコートCu粉、又はAgコートNi粉であることが好ましい。この理由は、安価な材料により導電性の向上した導電性粒子を得ることができるからである。
また、抵抗部材18は、固定抵抗器であってもよい。この場合には、抵抗部材18を設置する部位が寸法を変化させ易い状態であっても、抵抗部材18が安定した抵抗値を示すことになる。抵抗部材18が固定抵抗器である場合の詳細は後述する。
(計測装置)
図1に示すように、計測装置7は、抵抗値を検出するための回路等が収容される本体22と、この本体22に信号ケーブル4を介して接続される電極コネクタA21とを有している。計測装置7は、シート部材1の電極部材15a・15bに信号ケーブル4を介して着脱可能に接続され、電極部材15間の抵抗値を検出する抵抗値検出部としての機能と、電極部材15間の抵抗値に基づいて、液体検知センサーAの状態を判別する状態判別部としての機能と、状態判別部で判別された各状態に対応した判別情報を出力する情報出力部としての機能とを実現する。本体22には、情報出力部としての表示部72及びスピーカ74が設けられている。表示部72は、判別情報を光により出力する出力器であり、LED等により構成される。スピーカ74は、判別情報を音声により出力する出力器である。
判別情報とは、液体検知センサーAの状態(非漏液状態、漏液状態、接続解除状態、及び、測定準備完了状態)を識別可能な情報である。尚、漏液状態、及び、接続解除状態は、液体検知センサーAを目視で確認できるため、判別情報は少なくとも測定準備完了状態であるか否かが判別できればよい。このように、判別情報が音声や光、或いは音声と光により出力されるため、液体検知センサーAの状態を容易に判別することができる。
本実施形態では、表示部72は、判別情報をLEDの消灯、点灯及び点滅等により示す。尚、表示部72はこれに限定されず、例えば判別情報を文字、マーク及び絵等で出力する液晶表示装置であってもよい。スピーカ74は、判別情報をブザー等の報知音により示す。尚、これに限定されず例えば、判別情報を示す内容を具体的に音声で出力するものであってもよい。
(液体検知装置の電気的構成)
次に、図4を参照して、液体検知装置10の電気的構成を示す。計測装置7の本体22は、演算部79、抵抗値検出回路71、A/D変換部77、入力部73、スピーカ74、表示部72、電源部75、通信インターフェース76、ROM781、及び、RAM782を有している。
抵抗値検出回路71は、電極コネクタA21のコネクタ側電極部材211a・211bを介して、液体検知センサーAの電極部材15a・15bに接続されている。抵抗値検出回路71は、電源部75からの電力に基づき、電極部材15a・15b間に所定の電圧を掛けると共に、図示しない電流計により電極部材15からの電流を計測する。さらに、抵抗値検出回路71は、この電流と付加した電圧とに基づき、電極部材15a・15b間の抵抗値を算出する。抵抗値検出回路71は、算出した抵抗値をA/D変換部77を介して演算部79へ出力する。
演算部79は、電源部75からの電力供給により、各種プログラムを実行するとともに、各種アクチュエータの動作を制御する。具体的に、演算部79は、後述の漏液検知プログラムを、抵抗値検出回路71からの抵抗値に基づいて液体検知センサーAの状態を決定する。漏液検知プログラム等の各種プログラムは、ROM781やRAM782の記憶手段に格納される。また、演算部79は、決定した液体検知センサーAの状態に応じて、スピーカ74や液晶表示装置等の表示部72に液体検知センサーAの状態を報知する。また、スイッチ、キーボード、及び、マウス等の入力部73により、検知の開始・終了や、液体検知センサーAの状態を判定するための閾値等の設定が可能となっている。このような設定値は、RAM782に格納される。
また、演算部79は、通信インターフェース76を介して、液体検知センサーAの状態を示す判別情報に基づく判別情報信号を外部へ出力することが可能となっている。即ち、通信インターフェース76は、少なくとも判別情報をデータ送信する端末側通信部として機能する。具体的に、演算部79は、通信インターフェース76を介して、固有のID(Identification)情報を判別情報と共にデータ送信する。固有のID情報とは、計測装置7を個別に識別するための情報である。本実施形態において、計測装置7は、判別情報信号を液体検知システムにおける図示しない監視装置へ送信する。例えば、設置対象からの液漏れを検出した場合、監視装置等のシステムに信号を出力することが可能である。これにより、例えば、離れた場所への警報や、液漏れ時の自動対応(例えば、設置対象に関連するシステムの自動停止)等が可能となっている。このように、ID情報に基づいてデータ送信元の計測装置7を特定することができる。従って、異常状態の液体検知センサーAを特定することができるため、ID情報と設置場所を対応させておけば、複数の液体検知装置10を遠隔地から監視することができる。尚、本実施形態では、上述の通り、無線通信により判別情報信号を外部へ出力するものであるが、計測装置7に端末側通信部として有線用の外部接点出力をさらに設けてもよい。これにより、端末側通信部は無線、有線のどちらでも対応できる。
(液体検知センサーの適用例)
上記のようにして製造された液体検知センサーAにおけるシート状のシート部材1は、複数枚が一括された積層状態にまとめられる。そして、これらのシート部材1が作業員のポケットや道具ケース等の収納手段に保管される。即ち、シート部材1は、ガーゼ付き絆創膏のように、作業員に携帯された状態で保管することが可能になっている。
図1に示すように、漏液の有無を検知したい機器や箇所の設置対象が存在する場合は、先ず、剥離シート13を備えたシート部材1であれば、剥離シート13を剥がし、剥離シート13を備えないシート部材1であれば、そのままの状態で穿刺部30に貼り付けられる。
次に、電極部材15a・15bがの突出部が引き上げられ、電極コネクタA21の可動挟持部214a及び固定挟持部215aにより挟み込まれる。この際、電極部材15a・15bの突出部の一面に絶縁シート14が存在する場合は、絶縁シート14の少なくとも一部が取り除かれることによって、電極部材15a・15bが抵抗部材18に直接的に接触するような形態にされる。これにより、電極コネクタA21の可動挟持部214aに設けられたコネクタ側電極部材211a・211bが、電極部材15a・15bの夫々に電気的に接続される。また、同時に、コネクタ部材A21に設けられた抵抗部材18が電極部材15a・15b同士を電気的に接続する。この後、電極コネクタA21の把持部212が、設置対象である穿刺具31に固定される。また、把持部212の翼部212aが穿刺部30に当接されることによって、液体検知センサーAが設置される。
これにより、液体検知センサーAは、液体の介在により導電性を発揮する絶縁シート14と、絶縁シートの一方面に接触状態で設けられていると共に、互いに電気的に分離された複数の電極部材15とを有したシート部材1が漏液検知対象にセットされる。そして、電極部材15が電極コネクタA21を介して着脱可能に接続される。
設置対象において漏液が起こると、絶縁シート14は、液体が浸透されることにより導電性を発揮する。これにより、電極部材15a・15bが、絶縁シート14を介して小さな抵抗値で電気的に接続されることになる。この結果、計測装置7が示す電気抵抗値は、小さな抵抗値の絶縁シート14と所定抵抗値の抵抗部材18とが並列接続された回路構成の合成抵抗値に変化することになる。これにより、計測装置7において漏液状態が検出されることになる。
また、何らかの原因により、コネクタ部材A21が電極部材15から外れた場合、計測装置7が示す電気抵抗値は、抵抗部材18が直列接続された回路構成の抵抗値に変化することになる。また、信号ケーブル4が計測装置7から外れた場合は、無限大の抵抗値に変化することになる。これにより、計測装置7が抵抗部材18の抵抗値以上の抵抗値を検知することによって、液体検知センサーAによる測定中に異常が発生したことが検出される。
漏液が発生した場合、コネクタ部材A21がシート部材1から外された後、シート部材1が作業員により設置対象から剥がされ、測定作業を終了する。そして、再度測定作業をする場合は、測定準備完了状態に戻すために、未使用のシート部材1に交換される。即ち、シート部材1がガーゼ付き絆創膏のような使い捨ての使用形態で用いることが可能になる。この際、未使用のシート部材1に交換することによって、漏液状態を再び検知可能にする再設定を行う場合において、コネクタ部材A21と共に信号線4a・4a及び抵抗部材18を使い回しすることができるため、絶縁シート14に電極部材15と抵抗部材18とを設けた場合よりも、使い捨て対象の部品コストの低減により漏液検知の運用コストを低減することができる。
尚、使用済みのシート部材1は、浸み込んだ液体が乾燥されることにより、再使用されてもよい。また、接続解除状態の場合は作業員によりシート部材1の電極部材15が電極コネクタA21により挟持し直されることによって、液体検知センサーAが測定準備完了状態に再度設置される。
(液体検知センサーの変形例)
図1及び図3においては、抵抗部材18が薄膜状に形成されており、この抵抗部材18が固定挟持部215aに配置された液体検知センサーAについて説明したが、これに限定されるものではなく、液体検知センサーAは、抵抗部材18がコネクタ部材A21に設けられていればよい。
即ち、抵抗部材18は、固定挟持部215a及び可動挟持部214aの何れに設けられていてもよい。抵抗部材18がコネクタ部材A21に設けられた構成あれば、抵抗部材18と信号線4a・4aとの高精度な位置決めを、形状の安定したコネクタ部材A21上で行うことができるため、抵抗部材18と信号線4a・4aとの接続作業時における接触不良等の不具合を低減することができる、さらに、形状の安定したコネクタ部材21に抵抗部材18が設けられた場合は、液体検知センサーAの取り扱い時において、抵抗部材18が外れる等の不具合の発生を低減することができる。
抵抗部材18は、固定抵抗器であってもよい。この場合は、抵抗部材18を設置する部位が寸法を変化させ易い状態であっても、抵抗部材18が安定した抵抗値を示すことになる。尚、固定抵抗器は、リード付きタイプの抵抗器及び面実装タイプのチップ抵抗器の何れであってもよい。
(液体検知センサーの変形例:具体例1)
図5に示すように、面実装タイプの抵抗部材181(チップ抵抗器)を用いた液体検知センサーBについて具体的に説明する。抵抗部材181は、電気絶縁性を有した保護部181cと、保護部181cの両側に配置された外部電極181a・181bとを有し、外部電極181a・181b間が所定の抵抗値に設定された構成にされている。
また、液体検知センサーBのコネクタ部材B21は、固定挟持部215aに嵌合凹部215bを有している。嵌合凹部215bは、抵抗部材181を嵌合している。嵌合凹部215bは、並列配置された電極部215c・215dに接続されている。電極部215c・215dは、固定挟持部215aに形成されており、嵌合凹部215bに嵌合された抵抗部材181の外部電極181a・181bにそれぞれ接続可能にされている。電極部215c・215dは、嵌合凹部215b及び抵抗部材181の配置位置の自由度を拡大している。即ち、電極部215c・215dは、抵抗部材181の外部電極181a・181bがそれぞれコネクタ側電極部材211a・211bに当接しなくても、電極部材15a・15b同士を抵抗部材181により接続可能にしている。
尚、コネクタ部材B21は、抵抗部材181の外部電極181a・181bがそれぞれコネクタ側電極部材211a・211bに当接するように配置されていてもよい。この場合には、電極部215c・215dを不要にすることができる。
また、コネクタ部材B21は、固定ホルダー215が熱可塑性樹脂で形成されており、抵抗部材181が固定ホルダー215を溶融固化して設けられてもよい。抵抗部材181の取り付け方法としては、抵抗部材181を加熱した状態で固定ホルダー215に押し当てることにより溶融させながら取り付ける方法であってもよいし、固定ホルダー215の溶融箇所をレーザー光の照射やハンダゴテの当接等により部分的に溶融させた状態で抵抗部材181を押し当てることにより取り付ける方法が例示される。この場合には、嵌合凹部215bを抵抗部材181の押圧と同時に形成することができるため、事前に嵌合凹部215bを形成する必要を無くすことができる。さらに、接着剤や半田等を用いなくても、抵抗部材181を固定挟持部215aに押し当てるだけで設けることができるため、抵抗部材181の固定挟持部215aへの取り付け作業を容易に行うことができる。
(液体検知センサーの変形例:具体例2)
さらに、図6に示すように、液体検知センサーCは、コネクタ側電極部材211a・211b同士をチップ抵抗器等の抵抗部材181で接続した構成にされていてもよい。この場合は、抵抗部材181をコネクタ側電極部材211a・211bに半田等を用いて容易に接続することができる。さらに、この場合は、電極部材15a・15bの一方の面だけで抵抗部材181を電気的に接続することができるため、シート部材1における電極部材15a・15bの突出部に絶縁シート14が存在する場合でも、この部分における絶縁シート14を取り除く必要がない。
(液体検知センサーの変形例:具体例3)
さらに、図7に示すように、液体検知センサーDは、少なくともコネクタ側電極部材211a・211b間を結ぶ接続領域214bが導電性材料により抵抗部材として形成されることによって、コネクタ側電極部材211a・211b同士を接続領域214bで接続した構成にされていてもよい。この場合は、コネクタ部材D21がコネクタとしての機能と抵抗部材としての機能とを併せ持つことによって、別体の抵抗部材をコネクタ部材に取り付ける作業を省くことができるため、製造コストを低減することができると共に、別体の抵抗部材を取り付けることによる品質の不安定化を解消することができる。
さらに、この場合においても、図6の液体検知センサーCと同様に、電極部材15a・15bの一方の面だけで抵抗部材を電気的に接続することができるため、シート部材1における電極部材15a・15bの突出部に絶縁シート14が存在する場合でも、この部分における絶縁シート14を取り除く必要がない。
(液体検知センサーの変形例:具体例4)
さらに、図8に示すように、液体検知センサーEは、抵抗部材18がコネクタ部材E21外の信号ケーブル4に設けられ、信号線4a・4a同士を接続した構成にされていてもよい。この場合は、図3のように、コネクタ部材E21に抵抗部材18を設ける必要がないため、電極部材15を挟持する機能だけを有したコネクタ部材E21を用いることができる。即ち、既存のコネクタ部材E21を用いることができる。さらに、この場合においても、図6の液体検知センサーCと同様に、シート部材1における電極部材15a・15bの突出部に絶縁シート14が存在する場合でも、この部分における絶縁シート14を取り除く必要がない。
以上の詳細な説明では、本発明をより容易に理解できるように、特徴的部分を中心に説明したが、本発明は、以上の詳細な説明に記載する実施形態に限定されず、その他の実施形態にも適用することができ、その適用範囲は可能な限り広く解釈されるべきである。
また、本明細書において用いた用語及び語法は、本発明を的確に説明するために用いたものであり、本発明の解釈を制限するために用いたものではない。また、当業者であれば、本明細書に記載された発明の概念から、本発明の概念に含まれる他の構成、システム、方法等を推考することは容易であると思われる。従って、請求の範囲の記載は、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲で均等な構成を含むものであるとみなされるべきである。また、本発明の目的及び本発明の効果を充分に理解するために、すでに開示されている文献等を充分に参酌することが望まれる。
A 液体検知センサー
1 シート部材
A21 コネクタ部材
4 信号ケーブル
4a 信号線
10 液体検知装置
15電極部材
16 粘着部材
18 抵抗部材
30 穿刺部
31 穿刺具
211 コネクタ側電極部材
214 可動ホルダー
215固定ホルダー

Claims (7)

  1. 電気抵抗の変化に基づいて漏液状態を検知する計測装置に信号線を介して接続される液体検知センサーであって、
    複数の電極部材が互いに電気的に分離した状態で接続され、液体の介在により導電性を発揮する絶縁シートと、
    前記複数の電極部材に前記信号線をそれぞれ着脱可能に接続するコネクタ部材と、
    前記信号線同士を接続する抵抗部材と
    を有することを特徴とする液体検知センサー。
  2. 前記抵抗部材が前記コネクタ部材に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の液体検知センサー。
  3. 前記抵抗部材が、少なくとも前記信号線間に塗布された導電性ペーストの固化物であることを特徴とする請求項2に記載の液体検知センサー。
  4. 前記コネクタ部材が熱可塑性の樹脂により形成されており、
    前記抵抗部材が、前記コネクタ部材を溶融固化して設けられたチップ抵抗器であることを特徴とする請求項2に記載の液体検知センサー。
  5. 前記コネクタ部材が、嵌合凹部を有しており、
    前記抵抗部材が、前記コネクタ部材の前記嵌合凹部に嵌合されたチップ抵抗器であることを特徴とする請求項2に記載の液体検知センサー。
  6. 前記コネクタ部材における少なくとも前記電極部材間を結ぶ領域が、導電性材料により前記抵抗部材として形成されていることを特徴とする請求項1に記載の液体検知センサー。
  7. 請求項1乃至6の何れか1項に記載の液体検知センサーを備えたことを特徴とする液体検知装置。
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