JP2016094992A - 冷却構造及び回転電機 - Google Patents
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【課題】回転軸及び軸受を十分に冷却する冷却構造を得る。【解決手段】冷却構造100は、回転軸たるシャフト6の一端に設けられ、シャフト6の回転により回転する冷却フィン11と、冷却フィン11に霧状の冷媒を噴霧する冷媒噴霧装置12とを有する。【選択図】図1
Description
本発明は、冷却構造に関する。
回転電機、特にエレベータ用巻上機は大容量化が進み、固定子巻線の銅損、鉄心の鉄損による発熱密度が大きくなっている。
軸を両端の軸受で支持する構成となっている中大容量巻上機の場合、鉄心、巻線、磁石、軸受等の温度上昇を抑制するため、送風機を用いて強制冷却している。
例えば、特許文献1に記載の従来のエレベータ用巻上機においては、冷却用送風機によって発生した冷却風が主に固定子鉄心と回転子鉄心の間の隙間を通って流れ、高温となる固定子鉄心、巻線、回転子鉄心、磁石を冷却している。
しかし、エレベータ用巻上機の大容量化に伴い、固定子巻線、鉄心、軸受で発生する熱量が大きくなっており、従来以上の冷却対策が必要となっている。
特に軸受に関しては、軸受の固定側の外輪、回転側の内輪は100μm以下の高精度に組み付けられており、軸自身の温度上昇による熱膨張で内輪と外輪の相対位置関係が崩れることを極力防ぐ必要がある。
また、軸の熱膨張によって、軸受が軸方向の力を受けることで、軸受の内輪と外輪の相対位置関係が崩れることも極力防ぐ必要がある。
よって、中大容量の巻上機において、軸受及び軸の冷却構造の開発が求められている。
転がり軸受の場合、軸受の外輪と内輪の間に玉やコロなどの転動体が介在する。
外輪と転動体、内輪と転動体の間は基本的に点で接触しているにすぎないため、熱抵抗が大きく、外輪と内輪との間の熱の移動は小さい。
軸受を冷却する際には、外輪側、内輪側の双方から冷却する構造を検討する必要がある。
軸を両端の軸受で支持する構成となっている中大容量巻上機の場合、鉄心、巻線、磁石、軸受等の温度上昇を抑制するため、送風機を用いて強制冷却している。
例えば、特許文献1に記載の従来のエレベータ用巻上機においては、冷却用送風機によって発生した冷却風が主に固定子鉄心と回転子鉄心の間の隙間を通って流れ、高温となる固定子鉄心、巻線、回転子鉄心、磁石を冷却している。
しかし、エレベータ用巻上機の大容量化に伴い、固定子巻線、鉄心、軸受で発生する熱量が大きくなっており、従来以上の冷却対策が必要となっている。
特に軸受に関しては、軸受の固定側の外輪、回転側の内輪は100μm以下の高精度に組み付けられており、軸自身の温度上昇による熱膨張で内輪と外輪の相対位置関係が崩れることを極力防ぐ必要がある。
また、軸の熱膨張によって、軸受が軸方向の力を受けることで、軸受の内輪と外輪の相対位置関係が崩れることも極力防ぐ必要がある。
よって、中大容量の巻上機において、軸受及び軸の冷却構造の開発が求められている。
転がり軸受の場合、軸受の外輪と内輪の間に玉やコロなどの転動体が介在する。
外輪と転動体、内輪と転動体の間は基本的に点で接触しているにすぎないため、熱抵抗が大きく、外輪と内輪との間の熱の移動は小さい。
軸受を冷却する際には、外輪側、内輪側の双方から冷却する構造を検討する必要がある。
軸受を外輪側から冷却する背景技術として、例えば、特許文献1に記載の従来のエレベータ用巻上機においては、回転子にフィンを設置する構造が示されている。
特許文献1の技術では、回転により発生する風を利用し、軸受を外輪側から冷却している。
特許文献1の技術では、回転により発生する風を利用し、軸受を外輪側から冷却している。
また、特許文献2に記載の誘導発熱ローラ装置においては、軸受を冷却する冷却流体を通流する流体通流孔が軸受支持部に設けられている。
特許文献2の技術では、冷却流体によって軸受は外輪側から冷却している。
特許文献2の技術では、冷却流体によって軸受は外輪側から冷却している。
特許文献1及び2の方法に示されるように、軸受を外輪側から冷却する技術は多数開発されている。
上記に対して、軸受を内輪側から冷却する背景技術として、特許文献3に記載のモータ冷却装置、特許文献4に記載の回転電機の冷却構造において、回転軸に接続された軸体に放熱用のフィンを設けた構造が示されている。
特許文献3の技術及び特許文献4の技術では、軸を通してフィン部分で放熱させることで、軸及び軸に連結している回転体を冷却することができる。
また、強制空冷させることで、より放熱を効果的に行うことができる。
上記に対して、軸受を内輪側から冷却する背景技術として、特許文献3に記載のモータ冷却装置、特許文献4に記載の回転電機の冷却構造において、回転軸に接続された軸体に放熱用のフィンを設けた構造が示されている。
特許文献3の技術及び特許文献4の技術では、軸を通してフィン部分で放熱させることで、軸及び軸に連結している回転体を冷却することができる。
また、強制空冷させることで、より放熱を効果的に行うことができる。
また、特許文献5に記載の回転機ロータにおいては、軸の一端から中空の穴が設置され、穴表面に冷媒を供給することによって冷却する構造が示されている。
特許文献5の技術では、穴表面の冷媒の蒸発潜熱を使って軸及びロータを冷却している。
特許文献5の技術では、穴表面の冷媒の蒸発潜熱を使って軸及びロータを冷却している。
特許文献3〜5の方法は軸受を内輪側から冷却するものの、特許文献3及び4の方法は、強制空冷による冷却であり、冷却効果に限界がある。
また、特許文献5の方法では、中大容量の巻上機のような大きな回転電機の場合に、軸に中空の穴を設置することで、軸に必要とされる強度を保つことができなくなることが懸念される。
強度を保つため、軸の直径を大きくすると、軸受サイズも大きくしなければならず、コストアップにつながる。
また、特許文献5の方法では、中大容量の巻上機のような大きな回転電機の場合に、軸に中空の穴を設置することで、軸に必要とされる強度を保つことができなくなることが懸念される。
強度を保つため、軸の直径を大きくすると、軸受サイズも大きくしなければならず、コストアップにつながる。
本発明はこれらの事情に鑑みたものであり、回転軸のサイズを大きくせずに、より効率の高い冷却を実現する冷却構造を得ることを主な目的とする。
本発明に係る冷却構造は、
回転する回転軸の一端に設けられ、前記回転軸の回転により回転するフィンと、
前記フィンに霧状の冷媒を噴霧する冷媒噴霧装置とを有する。
回転する回転軸の一端に設けられ、前記回転軸の回転により回転するフィンと、
前記フィンに霧状の冷媒を噴霧する冷媒噴霧装置とを有する。
本発明によれば、軸端に設けたフィンから霧状の冷媒を通して熱を奪うことで、回転軸のサイズを大きくせずに、十分に冷却することができる。
以下に、本発明に係る冷却構造の実施の形態を図に基づいて詳細に説明する。
以下の実施の形態では、内周側からの冷却で、より効率の高い冷却を実現する冷却構造を説明する。
より具体的には、軸及び軸受サイズを大きくしなくても内周側から冷却できる冷却構造を説明する。
なお、以下の実施の形態では、エレベータ用巻上機に用いられる回転電機における冷却構造を示すが、本発明に係る冷却構造は、電動機、発電機、工作機械等の回転電機でもよく、同様の効果を得られる。
以下の実施の形態では、内周側からの冷却で、より効率の高い冷却を実現する冷却構造を説明する。
より具体的には、軸及び軸受サイズを大きくしなくても内周側から冷却できる冷却構造を説明する。
なお、以下の実施の形態では、エレベータ用巻上機に用いられる回転電機における冷却構造を示すが、本発明に係る冷却構造は、電動機、発電機、工作機械等の回転電機でもよく、同様の効果を得られる。
実施の形態1.
***動作の説明***
図1は、実施の形態1に係る冷却構造を含む回転電機の構成例を示す図である。
図1では、回転電機の一例として、エレベータ用巻上機を示している。
***動作の説明***
図1は、実施の形態1に係る冷却構造を含む回転電機の構成例を示す図である。
図1では、回転電機の一例として、エレベータ用巻上機を示している。
図1に示すように、実施の形態1に係るエレベータ用巻上機は、電機子コイルを有する固定子1と、固定子1の中心部に前軸受4と後軸受5を介して設けられた回転軸たるシャフト6と、固定子1と同軸にシャフト6に支持され回転自在に配置された回転子とで構成され、回転子は回転子鉄心と回転子鉄心の周方向に複数の永久磁石2を設けて構成される。
また、図1において、4aは前軸受台、5aは後軸受台、7は綱車、8はブレーキディスクである。
前軸受4及び後軸受5を区別する必要がない場合は、両者を合わせて単に軸受と記す。
また、シャフト6は回転軸ともいう。
シャフト6の一端には、シャフト6の回転により回転する冷却フィン11が設けられている。
冷却フィン11は、回転により風を発生させることで、効率的に空気へ放熱する。
冷却フィン11を介して、軸受が冷却される。
冷却フィン11に対向する位置に、噴霧ノズルである冷媒噴霧装置12が設けられている。
冷媒噴霧装置12は、冷却フィン11に霧状の冷媒を噴霧することで、冷却フィン11の放熱を促進する。
冷却フィン11及び冷媒噴霧装置12の組合せを、冷却構造100という。
また、図1において、4aは前軸受台、5aは後軸受台、7は綱車、8はブレーキディスクである。
前軸受4及び後軸受5を区別する必要がない場合は、両者を合わせて単に軸受と記す。
また、シャフト6は回転軸ともいう。
シャフト6の一端には、シャフト6の回転により回転する冷却フィン11が設けられている。
冷却フィン11は、回転により風を発生させることで、効率的に空気へ放熱する。
冷却フィン11を介して、軸受が冷却される。
冷却フィン11に対向する位置に、噴霧ノズルである冷媒噴霧装置12が設けられている。
冷媒噴霧装置12は、冷却フィン11に霧状の冷媒を噴霧することで、冷却フィン11の放熱を促進する。
冷却フィン11及び冷媒噴霧装置12の組合せを、冷却構造100という。
図2(a)及び図2(b)は、図1の冷却構造100のうち、冷却フィン11のみを拡大した図である。
図2(a)及び図2(b)の例では、4枚の冷却フィン11が、回転軸の径方向に形成されている。
図2(b)は、図2(a)を矢印Aの方向から見た図である。
冷却フィン11の枚数は、4枚に限らない。
なお、径方向とは、図2(c)に示すように、シャフト6の円形断面における直径方向である。
一方、軸方向とは、図2(d)に示すように、シャフト6の長手方向である。
図2(b)は、図2(a)を矢印Aの方向から見た図である。
冷却フィン11の枚数は、4枚に限らない。
なお、径方向とは、図2(c)に示すように、シャフト6の円形断面における直径方向である。
一方、軸方向とは、図2(d)に示すように、シャフト6の長手方向である。
***動作の説明***
図3は、実施の形態1に係る冷却フィン11に付着する霧状の冷媒の動きを示す概略図である。
図3は、実施の形態1に係る冷却フィン11に付着する霧状の冷媒の動きを示す概略図である。
図3(a)及び図3(b)に示すように、冷媒噴霧装置12から噴霧された霧状の冷媒は、冷却フィン11に付着する。
冷却フィン11に付着した冷媒は、前軸受4及び後軸受5で発生し、冷却フィン11に伝導してきた熱を奪い、図3(c)に示すように、巻上機の回転に伴う遠心力で冷却フィン11表面から離れる。
この一連の作用で冷却フィン11表面を冷却し、シャフト6及び軸受は冷却フィン11を通して吸熱され冷却される。
また、冷却フィン11表面に付着した霧状の冷媒は、軸受で発生した熱で一部気化し、その際に生じる潜熱によって冷却フィン11表面の熱を奪う。
この作用によっても回転軸及び軸受を冷却できる。
冷却フィン11に付着した冷媒は、前軸受4及び後軸受5で発生し、冷却フィン11に伝導してきた熱を奪い、図3(c)に示すように、巻上機の回転に伴う遠心力で冷却フィン11表面から離れる。
この一連の作用で冷却フィン11表面を冷却し、シャフト6及び軸受は冷却フィン11を通して吸熱され冷却される。
また、冷却フィン11表面に付着した霧状の冷媒は、軸受で発生した熱で一部気化し、その際に生じる潜熱によって冷却フィン11表面の熱を奪う。
この作用によっても回転軸及び軸受を冷却できる。
エレベータ用巻上機は、最高回転数が毎分200回転程度であり、直径200mm程度の冷却フィン11が回転することによって発生する風は最高でも1m毎秒程度であり、かつ回転と停止を頻繁に繰り返すため、噴霧した霧状の冷媒は、回転によって発生する風によって吹き飛ばされることなく冷却フィン11表面に付着できる。
よって、エレベータ用巻上機の場合は、多くの霧状の冷媒がフィン表面に付着できるため、特に大きな冷却効果が見込める。
冷却フィン11表面に効率的に霧状の冷媒を付着させるために、霧状の冷媒は粒の大きさ(直径)が100μm以下とすることが望ましい。
直径が100μm以下の水滴は空気中を漂いやすく、冷却フィン11表面に到達しやすくなる。
また、冷却フィン11表面に付着した際に冷媒が薄膜であるほど気化しやすく、大きな冷却効果が見込める。
冷却フィン11表面に付着しなかった霧状の冷媒も回転軸及び軸受の放熱に寄与する。
霧状の冷媒は空気中で蒸発するときに蒸発潜熱として周囲空気から熱を奪う。
周囲空気の温度が下がることで、回転軸及び軸受の放熱を促進することができる。
なお、霧状の冷媒は直径が小さいほど体積に対する表面積の割合が大きくなるため、空気中で蒸発しやすくなるため、冷却効果が大きくなる。
霧状の冷媒を供給する配管やタンク等は別途用意する必要があるが、回転電機は、水配管等の整備された建物内に設置されることが多いため、既存の配管設備を活用することで対応可能である。
よって、エレベータ用巻上機の場合は、多くの霧状の冷媒がフィン表面に付着できるため、特に大きな冷却効果が見込める。
冷却フィン11表面に効率的に霧状の冷媒を付着させるために、霧状の冷媒は粒の大きさ(直径)が100μm以下とすることが望ましい。
直径が100μm以下の水滴は空気中を漂いやすく、冷却フィン11表面に到達しやすくなる。
また、冷却フィン11表面に付着した際に冷媒が薄膜であるほど気化しやすく、大きな冷却効果が見込める。
冷却フィン11表面に付着しなかった霧状の冷媒も回転軸及び軸受の放熱に寄与する。
霧状の冷媒は空気中で蒸発するときに蒸発潜熱として周囲空気から熱を奪う。
周囲空気の温度が下がることで、回転軸及び軸受の放熱を促進することができる。
なお、霧状の冷媒は直径が小さいほど体積に対する表面積の割合が大きくなるため、空気中で蒸発しやすくなるため、冷却効果が大きくなる。
霧状の冷媒を供給する配管やタンク等は別途用意する必要があるが、回転電機は、水配管等の整備された建物内に設置されることが多いため、既存の配管設備を活用することで対応可能である。
***効果の説明***
以上のように、本実施の形態によれば、回転軸の一端に設置した冷却フィンに霧状の冷媒を吹き付けて熱を奪うことで回転軸及び軸受を冷却し、回転軸の熱膨張及び軸受破損を防ぐことができる。
以上のように、本実施の形態によれば、回転軸の一端に設置した冷却フィンに霧状の冷媒を吹き付けて熱を奪うことで回転軸及び軸受を冷却し、回転軸の熱膨張及び軸受破損を防ぐことができる。
実施の形態2.
***構成の説明***
図4は、実施の形態2に係る冷却構造を含む回転電機の構成例を示す図である。
図4では、回転電機の一例として、エレベータ用巻上機を示している。
***構成の説明***
図4は、実施の形態2に係る冷却構造を含む回転電機の構成例を示す図である。
図4では、回転電機の一例として、エレベータ用巻上機を示している。
図4に示すように、本実施の形態に係る回転電機では、実施の形態1で示した回転電機に対し、冷却フィン11と冷媒噴霧装置12と、冷却フィン11及び冷媒噴霧装置12を覆うカバー9により冷却構造100が構成されている。
冷却フィン11と冷媒噴霧装置12とがカバー9により覆われている点を除けば、図4の回転電機の構成は図1に示したものと同じである。
冷却フィン11と冷媒噴霧装置12とがカバー9により覆われている点を除けば、図4の回転電機の構成は図1に示したものと同じである。
図5は、カバー9の内部構成を示す。
図5に示すように、カバー9には、下方に冷媒回収機構14が設けられている。
図6は、図5の矢印Bの方向からカバー9内部を見た状態を示す。
冷媒回収機構14は、カバー9に付着し、カバー9の内壁を伝って滴下した液状の冷媒を回収するためのトレイである。冷媒噴霧装置12から噴霧され、カバー9に到達せずにそのまま落下した液状の冷媒も回収する。
カバー9の形状は図5及び図6に示すとおり冷却フィン11及び冷媒噴霧装置12を覆う構造であり、冷却フィン11から飛散した冷媒をカバー内部に留めることのできる構造であればどのような形状であってもよい。
カバー9内部に垂直方向に凸状の突起や凹状の溝を設置し、毛細管力によって冷媒をより効率的に下方に誘導し、効率よく回収する形状を採用してもよい。
また、カバー9内部表面に撥水加工をしておけば、カバー9に付着した冷媒が下方に流れやすくなり、効率よく冷媒を冷媒回収機構14にためることができる。
なお、図4〜図6では、冷却フィン11及び冷媒噴霧装置12の全体を覆うカバー9を例示しているが、冷却フィン11及び冷媒噴霧装置12の一部を覆うカバーを用いるようにしてもよい。
以下では、主に実施の形態1との差異を説明する。
以下で説明していない事項は、実施の形態1で示したものと同じである。
図5に示すように、カバー9には、下方に冷媒回収機構14が設けられている。
図6は、図5の矢印Bの方向からカバー9内部を見た状態を示す。
冷媒回収機構14は、カバー9に付着し、カバー9の内壁を伝って滴下した液状の冷媒を回収するためのトレイである。冷媒噴霧装置12から噴霧され、カバー9に到達せずにそのまま落下した液状の冷媒も回収する。
カバー9の形状は図5及び図6に示すとおり冷却フィン11及び冷媒噴霧装置12を覆う構造であり、冷却フィン11から飛散した冷媒をカバー内部に留めることのできる構造であればどのような形状であってもよい。
カバー9内部に垂直方向に凸状の突起や凹状の溝を設置し、毛細管力によって冷媒をより効率的に下方に誘導し、効率よく回収する形状を採用してもよい。
また、カバー9内部表面に撥水加工をしておけば、カバー9に付着した冷媒が下方に流れやすくなり、効率よく冷媒を冷媒回収機構14にためることができる。
なお、図4〜図6では、冷却フィン11及び冷媒噴霧装置12の全体を覆うカバー9を例示しているが、冷却フィン11及び冷媒噴霧装置12の一部を覆うカバーを用いるようにしてもよい。
以下では、主に実施の形態1との差異を説明する。
以下で説明していない事項は、実施の形態1で示したものと同じである。
***動作の説明***
冷却フィン11表面に付着した霧状の冷媒は、回転軸が回転することによって発生する遠心力により、放射状に飛散する。
飛散した霧状の冷媒は周辺を覆うカバー9に付着するか、カバー9に到達する前に落下する。
カバー9に付着した霧状の冷媒は、液化し重力に従いカバー9表面を伝って下方に移動する。
カバー9下方に移動した冷媒とカバー9に到達する前に落下した冷媒は冷媒回収機構14にたまる。
そして、メンテナンス担当者が定期的又は不定期に冷媒回収機構14から液状の冷媒を回収することで、冷媒を再利用することができる。
冷却フィン11表面に付着した霧状の冷媒は、回転軸が回転することによって発生する遠心力により、放射状に飛散する。
飛散した霧状の冷媒は周辺を覆うカバー9に付着するか、カバー9に到達する前に落下する。
カバー9に付着した霧状の冷媒は、液化し重力に従いカバー9表面を伝って下方に移動する。
カバー9下方に移動した冷媒とカバー9に到達する前に落下した冷媒は冷媒回収機構14にたまる。
そして、メンテナンス担当者が定期的又は不定期に冷媒回収機構14から液状の冷媒を回収することで、冷媒を再利用することができる。
***効果の説明***
本実施の形態によれば、冷却フィン及び冷媒噴霧装置を覆うカバーを設けることにより、回転電機の設置された空間全域に霧状の冷媒が拡散することを防ぐことができる。
また、本実施の形態によれば、カバーの下方に配置された冷媒回収機構に冷媒をためることで、冷媒を効率よく回収して、冷媒を再利用することができる。
本実施の形態によれば、冷却フィン及び冷媒噴霧装置を覆うカバーを設けることにより、回転電機の設置された空間全域に霧状の冷媒が拡散することを防ぐことができる。
また、本実施の形態によれば、カバーの下方に配置された冷媒回収機構に冷媒をためることで、冷媒を効率よく回収して、冷媒を再利用することができる。
実施の形態3.
***構成の説明***
図7は、実施の形態2で説明したカバー9に冷媒循環経路20を設けた構成を示す。
冷媒循環経路20は、冷媒回収機構14により回収された冷媒を冷却して冷媒噴霧装置12に循環させる機構である。
冷媒循環経路20は、冷媒循環機構15、冷媒用循環パイプ16、熱交換器17で構成される。
冷媒用循環パイプ16は、冷媒回収機構14と冷媒噴霧装置12とを接続するパイプである。
冷媒用循環パイプ16の経路内に冷媒循環機構15と熱交換器17が配置されている。
冷媒循環機構15は、冷媒回収機構14にためられている冷媒を冷媒噴霧装置12に供給するための機構であり、例えば、ポンプである。
熱交換器17は、冷媒の冷却用である。
***構成の説明***
図7は、実施の形態2で説明したカバー9に冷媒循環経路20を設けた構成を示す。
冷媒循環経路20は、冷媒回収機構14により回収された冷媒を冷却して冷媒噴霧装置12に循環させる機構である。
冷媒循環経路20は、冷媒循環機構15、冷媒用循環パイプ16、熱交換器17で構成される。
冷媒用循環パイプ16は、冷媒回収機構14と冷媒噴霧装置12とを接続するパイプである。
冷媒用循環パイプ16の経路内に冷媒循環機構15と熱交換器17が配置されている。
冷媒循環機構15は、冷媒回収機構14にためられている冷媒を冷媒噴霧装置12に供給するための機構であり、例えば、ポンプである。
熱交換器17は、冷媒の冷却用である。
***動作の説明***
冷媒回収機構14にたまっている冷媒は、冷媒循環機構15により吸引されて冷媒用循環パイプ16を流れ、熱交換器17にて冷却され、冷却後の冷媒が再度、冷媒噴霧装置12により冷却フィン11に噴霧される。
冷媒回収機構14にたまっている冷媒は、冷媒循環機構15により吸引されて冷媒用循環パイプ16を流れ、熱交換器17にて冷却され、冷却後の冷媒が再度、冷媒噴霧装置12により冷却フィン11に噴霧される。
***効果の説明***
本実施の形態では、冷媒回収機構と冷媒噴霧装置とを接続する冷媒循環経路を設けたため、自動的に冷媒を還流させることができ、作業員が冷媒を回収する手間及び作業員が冷媒タンクに冷媒を注入する手間を省くことができる。
本実施の形態では、冷媒回収機構と冷媒噴霧装置とを接続する冷媒循環経路を設けたため、自動的に冷媒を還流させることができ、作業員が冷媒を回収する手間及び作業員が冷媒タンクに冷媒を注入する手間を省くことができる。
実施の形態4.
図8は、実施の形態4に係るカバー9の形状を示す図である。
図8で示すカバー9は、カバー9の外壁に放熱用の放熱フィン91が設置された形状である。
実施の形態2にて示したカバー9に対して、放熱を促進する放熱フィン91を設置することで、冷媒をカバー9にて冷却できるため、冷媒を冷却する機構を別途設置する必要がなくなり、構造を簡素化することができる。
放熱フィン91に対して風が当たるよう、外部に強制空冷用ファンを設置すると、より冷却効果を高めることができる。
図8は、実施の形態4に係るカバー9の形状を示す図である。
図8で示すカバー9は、カバー9の外壁に放熱用の放熱フィン91が設置された形状である。
実施の形態2にて示したカバー9に対して、放熱を促進する放熱フィン91を設置することで、冷媒をカバー9にて冷却できるため、冷媒を冷却する機構を別途設置する必要がなくなり、構造を簡素化することができる。
放熱フィン91に対して風が当たるよう、外部に強制空冷用ファンを設置すると、より冷却効果を高めることができる。
実施の形態5.
図9は、実施の形態5に係るカバー9の形状を示す図である。
図9で示すカバー9には、カバー9の内壁に沿って冷媒流路92が配置されている。
冷媒流路92では、カバー9の冷却用の冷媒が流れる。
実施の形態2にて示したカバー9に対して、冷媒流路92を流れる冷媒によりカバー9を冷却できるため、カバー9の内部に付着した冷媒噴霧装置12からの冷媒を効率よく冷却できる。
また、カバー9内部の空気温度を低くすることができ、冷却フィン11に付着した冷媒と空気との温度差が大きくなることにより、気化潜熱による冷却効果が大きくなり、冷却効果をさらに高めることができる。
図9は、実施の形態5に係るカバー9の形状を示す図である。
図9で示すカバー9には、カバー9の内壁に沿って冷媒流路92が配置されている。
冷媒流路92では、カバー9の冷却用の冷媒が流れる。
実施の形態2にて示したカバー9に対して、冷媒流路92を流れる冷媒によりカバー9を冷却できるため、カバー9の内部に付着した冷媒噴霧装置12からの冷媒を効率よく冷却できる。
また、カバー9内部の空気温度を低くすることができ、冷却フィン11に付着した冷媒と空気との温度差が大きくなることにより、気化潜熱による冷却効果が大きくなり、冷却効果をさらに高めることができる。
実施の形態6.
図10は、実施の形態6に係る回転軸の一端に設置した冷却フィン11の形状を示す図である。
図10で示す冷却フィン11は、フィン形状が回転方向に対して傾いている。
図10(b)は、図10(a)の矢印Cの方向から見た状態を示している。
このように、図2に示した冷却フィン11に代えて、図10に示すように、フィンの形状が回転軸の径方向で湾曲している冷却フィン11を用いてもよい。
図11は、本実施の形態に係る冷却フィン11の別のフィン形状を示す図である。
図11で示す冷却フィン11は、回転軸に対して螺旋状に形成されている。
図11(b)は、図11(a)の矢印Dの方向から見た状態を示している。
このように、図2に示した冷却フィン11に代えて、図11に示すように、回転軸の軸方向に螺旋状に形成されている冷却フィン11を用いてもよい。
図10は、実施の形態6に係る回転軸の一端に設置した冷却フィン11の形状を示す図である。
図10で示す冷却フィン11は、フィン形状が回転方向に対して傾いている。
図10(b)は、図10(a)の矢印Cの方向から見た状態を示している。
このように、図2に示した冷却フィン11に代えて、図10に示すように、フィンの形状が回転軸の径方向で湾曲している冷却フィン11を用いてもよい。
図11は、本実施の形態に係る冷却フィン11の別のフィン形状を示す図である。
図11で示す冷却フィン11は、回転軸に対して螺旋状に形成されている。
図11(b)は、図11(a)の矢印Dの方向から見た状態を示している。
このように、図2に示した冷却フィン11に代えて、図11に示すように、回転軸の軸方向に螺旋状に形成されている冷却フィン11を用いてもよい。
図10及び図11に示す冷却フィン11では、実施の形態1にて示した回転軸に対して垂直に設置した冷却フィン11(図2)と比較して、フィンの表面積を大きくすることができ、霧状の冷媒が付着できる面積が増え、冷媒による放熱効果をより大きくすることができ、回転軸及び軸受をより効率的に冷却することができる。
また、最高回転数が毎分200回転程度であるエレベータ用巻上機の場合、フィン表面に霧状の冷媒を付着させやすいため、このような表面積を増やす効果は大きい。
他にもフィン形状をピン状、角状にしたもの等、様々な形状の冷却フィンを設置した場合も同様に冷却効果を得ることができる。
また、最高回転数が毎分200回転程度であるエレベータ用巻上機の場合、フィン表面に霧状の冷媒を付着させやすいため、このような表面積を増やす効果は大きい。
他にもフィン形状をピン状、角状にしたもの等、様々な形状の冷却フィンを設置した場合も同様に冷却効果を得ることができる。
1 固定子、2 磁石、4 前軸受、4a 前軸受台、5 後軸受、5a 後軸受台、6 シャフト、7 綱車、8 ブレーキディスク、9 カバー、11 冷却フィン、12 冷媒噴霧装置、13 霧状の冷媒、14 冷媒回収機構、15 冷媒循環機構、16 冷媒用循環パイプ、17 熱交換器、20 冷媒循環経路、91 放熱フィン、92 冷媒流路、100 冷却構造。
Claims (12)
- 回転する回転軸の一端に設けられ、前記回転軸の回転により回転するフィンと、
前記フィンに霧状の冷媒を噴霧する冷媒噴霧装置とを有する冷却構造。 - 前記回転軸を支持する軸受で発生する熱を、前記フィンを介して放熱するために、
前記冷媒噴霧装置が前記フィンに霧状の冷媒を噴霧する請求項1に記載の冷却構造。 - 前記フィンが前記回転軸の径方向に形成されている請求項1に記載の冷却構造。
- 前記冷媒噴霧装置が噴霧する冷媒の粒の直径が100μm以下である請求項1に記載の冷却構造。
- 前記冷却構造は、更に、
前記フィン及び前記冷媒噴霧装置の、一部又は全体を覆うカバーと、
前記カバーに付着した液状の冷媒を回収する冷媒回収機構とを有する請求項1に記載の冷却構造。 - 前記冷却構造は、更に、
前記冷媒回収機構により回収された冷媒を冷却して前記冷媒噴霧装置に循環させる冷媒循環経路を有する請求項5に記載の冷却構造。 - 前記カバーの外壁に放熱用のフィンが設けられている請求項5に記載の冷却構造。
- 前記カバーの内壁に冷却用の冷媒が流れる冷媒流路が設けられている請求項5に記載の冷却構造。
- 前記フィンの形状が前記回転軸の径方向で湾曲している請求項2に記載の冷却構造。
- 前記フィンが前記回転軸の軸方向に螺旋状に形成されている請求項1に記載の冷却構造。
- 請求項1に記載の冷却構造を含む回転電機。
- エレベータ用巻上機に用いられる請求項11に記載の回転電機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014231421A JP2016094992A (ja) | 2014-11-14 | 2014-11-14 | 冷却構造及び回転電機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2014231421A JP2016094992A (ja) | 2014-11-14 | 2014-11-14 | 冷却構造及び回転電機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2016094992A true JP2016094992A (ja) | 2016-05-26 |
Family
ID=56070245
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2014231421A Pending JP2016094992A (ja) | 2014-11-14 | 2014-11-14 | 冷却構造及び回転電機 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2016094992A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110410906A (zh) * | 2019-07-29 | 2019-11-05 | 张凇源 | 风能发电式喷雾散热装置 |
-
2014
- 2014-11-14 JP JP2014231421A patent/JP2016094992A/ja active Pending
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