JP2016094979A - 管体の接続構造 - Google Patents

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Hiroaki Usui
弘明 臼井
幸生 北川
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幸生 北川
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Abstract

【課題】コストの安価化を図ることが可能な管体の接続構造を提供する。
【解決手段】管体の接続構造100において、押輪40は第2の管体20の挿入部21より後方の部分22の外周面に装着され、規制部材50が第2の管体20の挿入部21より後方の部分22の外周面に固定され、押輪40の第1の管体10側への移動を規制する。封止輪30が圧縮された状態で、第1の管体10と第2の管体20とが接続される。
【選択図】図1

Description

本発明は、管体の接続構造に関する。
上下水道、ガスなどの配管は、多数の管体が接続されて構成されている。管体には、例えば鋼管、ステンレス鋼管、銅管、アルミ合金管などの金属管、金属鋳造管、塩化ビニール系樹脂、ポリエチレン系樹脂などの樹脂から成形された樹脂管などの可撓管がある。可撓管も接続のため端部に金属、金属鋳造物からなる管体を備える。
従来、第1の管体の先端を膨出させて受口部を形成し、この受口部内に第2の管体の先端部を挿入し、これら管体間を封止輪で封止した接続構造が知られている。この接続構造では、第1の管体の受口部の外周に形成されたフランジと、第2の管体に一体に形成された突起で係止された円環状の押輪とを締結具によって締結している(例えば、特許文献1参照)。
特許第4684476号公報
しかしながら、上述した従来の管体の接続構造においては、第2の管体に予め突起を形成しておく必要がある。そのため、第2の管体の製造コストが高くなるという課題があった。
本発明は以上の点に鑑みてなされたものであり、コストの安価化を図ることが可能な管体の接続構造を提供することを目的とする。
本発明の管体の接続構造は、外周面にフランジを有し、内方に向って縮径するテーパ状のガイド面が内周面に形成された、第1の管体の先端の受口部内に、先端の挿入部が挿入されて第2の管体が接続される管体の接続構造であって、前記第2の管体の挿入部の外周に装着され、先端に向って縮径する傾斜面が外周面に形成され、弾性を有する封止輪と、前記第2の管体の挿入部より後方の部分の外周面に装着され、前記封止輪に圧縮力を付与する押輪と、前記第2の管体の挿入部より後方の部分の外周面に固定され、前記押輪の前記第1の管体側への移動を規制する規制部材と、前記受口部のガイド面に傾斜面が当接して前記封止輪が圧縮された状態で、前記フランジと前記押輪とを締結具により締結可能であることを特徴とする。
本発明の管体の接続構造によれば、第1の管体のフランジと押輪とを締結具により締結することによって、封止輪は、第2の管体側から圧縮力を受けて第1の管体側に押し込まれて圧縮された状態で、第1の管体と第2の管体との隙間を封止する。これにより、第1の管体と第2の管体との間の水密性、気密性が保持される。
また、第2の管体に規制部材を固定しているので、上記従来のように突起を形成する必要がなく、ストレート管をそのまま使用することができ、コストの削減を図ることが可能となる。第2の管体が金属製である場合、規制部材は溶接、溶着などによって固定すればよい。また、第2の管体が樹脂製である場合、規制部材は接着などによって固定すればよい。
例えば、本発明の管体の接続構造において、前記規制部材は、前記押輪より先端側に前記第2の管体の外周面に固定すればよい。これにより、規制部材によって、直接、押輪の第1の管体側への移動を規制することが可能になる。
また、本発明の管体の接続構造において、前記規制部材は、前記押輪より後方において前記第2の管体の外周面に固定し、前記規制部材に取り付けられた規制補助部材が、前記押輪の前記第1の管体側への移動を規制すればよい。これにより、規制補助部材によって、押輪の第1の管体側への移動を規制することが可能になる。
本発明の管体の接続構造において、前記第1の管体と前記第2の管体とは異種の金属から形成され、前記押輪は絶縁部材であり、前記第1の管体と前記第2の管体とは非接触であることが好ましい。
この場合、第1の管体及び第2の管体にガルバニック腐食が生じない。
本発明の第1の実施形態に係る管体の接続構造を示す断面図。 本発明の第1の実施形態に係る管体の接続構造を示す分解斜視図。 本発明の第2の実施形態に係る管体の接続構造を示す断面図。 本発明の第2の実施形態に係る管体の接続構造を示す別の断面図。 本発明の第2の実施形態に係る管体の接続構造を示す分解斜視図。
本発明の第1の実施形態に係る管体の接続構造100について図1及び図2を参照して説明する。
本管体の接続構造100においては、第1の管体10の先端に形成された受口部11に、第2の管体20の先端に位置する挿入部21を挿入した状態で、これら管体10,20の間が封止輪30で封止された状態で接続されている。
管体10,20は、例えば、上下水道、都市ガス、冷却ガスなどの流体を流すための導管である。管体10,20は、直管、曲管、螺旋管など、その端部を除く管本体部分の形状は任意である。
管体10,20は、例えば鋼管、ステンレス鋼管、銅管、アルミ合金管などの金属管、金属鋳造管である。ここでは、第1の管体10は鋳鉄管であり、第2の管体20はステンレス鋼管であり、異種の金属から形成されている。ただし、管体10,20は、同一の金属から形成されているものであってもよい。なお、管体10,20は、塩化ビニール系樹脂やポリエチレン系樹脂などの樹脂から成形された樹脂管などの可撓管の端部に接続され、金属、金属鋳造物からなる接続管であってもよい。
受口部11は、第1の管体10の先端において、全周に亘って膨出するように形成されて内部が大口径になっている。受口部11は、外周面にフランジ12を有している。フランジ12は、第1の管体10に一体に形成されている。フランジ12には、複数個の貫通孔13が等間隔に形成されている。
受口部11は、第2の管体20の挿入部21の外径よりも大きな内径を有し、その開口から内方に向って縮径するテーパ状のガイド面14が内周面の全周に亘って形成されている。
第2の管体20の少なくとも挿入部21及びその後方(先端側とは反対方向)の部分22はストレート管である。
封止輪30は、第2の管体20の挿入部21の外周に装着される。封止輪30は、ゴム、合成ゴムなどの弾性を有する材料から形成され、変形可能である。封止輪30は、第2の管体20の挿入部21の外周面に嵌合される内径を有し、外周面に第2の管体20の先端側に向って縮径する傾斜面31が形成され、全体として略円錐台筒状に形成されている。
封止輪30は、第1の管体10と第2の管体20とが接続される際に、第1の管体10の内周面と第2の管体20の外周面との間に嵌合される。より具体的には、封止輪30は、その傾斜面31が第1の管体10の受口部11のガイド面14に当接した状態で、第2の管体20側から押圧力を受けることによって、第1の管体10側に押し込まれて圧縮された状態で、第1の管体10の内周面と第2の管体20の外周面との隙間に嵌合される。これにより、第1の管体10と第2の管体20との間の水密性、気密性が保持される。
管体の接続構造100は、さらに、第2の管体20の挿入部21より後方の部分22の外周面に装着され、封止輪30に圧縮力を付与する押輪40、第2の管体20の挿入部21より後方の部分22の外周面に溶接によって取り外し不可能に固定され、押輪40の第1の管体10側への移動を規制する規制部材50、及び、フランジ12と押輪40とを締結する締結具60も備えている。
押輪40は、第2の管体20の挿入部21の外径より少し大きな内径を有し、封止輪30の外径と略同じの外径を有しており、全体として中空円盤形状である。
押輪40には、複数個の貫通孔41が等間隔に形成されている。各貫通孔41は、第1の管体10のフランジ12に形成された貫通孔13に対応する位置に形成されている。押輪40は、複数の部材に分割可能に構成されている。ここでは、押輪40は、2個の部材42に分割可能であり、これら部材42は後述する締結具60によって締結されている。
押輪40の材質は特に限定されないが、後述するように締結具60による締結力を受けるので、金属などの硬質な材質からなることが好ましい。さらに、押輪40は、金属などの導電性材料からなる場合、絶縁材料によって全体が被膜され、絶縁部材となっていることが好ましい。
なお、押輪40の内周面には、テーパ面44が形成されている。このテーパ面44は、規制部材50を第2の管体20に溶接したときの溶接ビードと接触して、押輪40が浮き上がることを防止するために形成されている。
規制部材50としてのフランジ部材50は、第2の管体20の封止輪30が装着される部分よりも後方の外周面に溶接によって固定されている。フランジ部材50は、第1の管体10と第2の管体20とが接続された状態において、第1の管体10と接触しない位置に固定されている。なお、封止輪30が溶接ビードにより傷付くことを防止するために、フランジ部材50は後方側のみを第2の管体20と溶接することが好ましい。
ここでは、フランジ部材50は、全体として中空円盤形状であり、第2の管体20の挿入部21の外径より僅かに大きな内径を有し、第1の管体10のフランジ12の外径と略同じ大きさ外径を有する。
ただし、規制部材50はこれに限定されず、押輪40の第1の管体10側への移動を規制することが可能な構成であればよい。例えば、規制部材50は、第2の管体20の前記部分22の同一円周上に溶接された適宜な形状の複数の規制片からなるものであってもよい。
フランジ部材50は、第2の管体20と同じ材質からなることが好ましいが、第2の管体20に溶接可能な材質であれば、その材質は限定されない。
締結具60は、複数本のT字ボルト61と、T字ボルト61に対応する個数のナット62からなる。各T字ボルト61は、第1の管体10のフランジ12に形成された貫通孔13と押輪40に形成された貫通孔41とを挿通した状態で、ナット62に螺合される。なお、図2では締結具60は省略されている。なお、T字ボルト61の代わりに通常のボルトを使用してもよい。
上述した管体の接続構造100においては、第1の管体10のフランジ12と押輪40とを締結具60により締結することによって、封止輪30は、第2の管体20側から圧縮力を受けて第1の管体10側に押し込まれて圧縮された状態で、第1の管体10の内周面と第2の管体20の外周面との隙間を封止する。これにより、第1の管体10と第2の管体20とは、水密性、気密性が保持される状態で接続される。
また、第2の管体20に規制部材50を溶接によって固定しているので、上記従来のように第2の管体20に突起を形成する必要がなく、ストレート管をそのまま使用することができ、コストの削減を図ることが可能となる。
また、第1の管体10と第2の管体20とが非接触の状態で接続されるので、これら管体10,20が異なる金属からなるものであっても、ガルバニック腐食は生じない。
以下、本発明の第2の実施形態に係る管体の接続構造200について図3乃至図5を参照して説明する。管体の接続構造200は、上述した管体の接続構造100と類似するので、相違点についてのみ説明する。
管体の接続構造200は、第2の管体20の挿入部21より後方の部分22の外周面に装着され、封止輪30に圧縮力を付与する押輪70、第2の管体20の挿入部21より後方の部分22の外周面に溶接によって取り外し固定され、押輪40の第1の管体10側への移動を規制する規制部材80、及び、フランジ12と押輪70とを締結する締結具90を備えている。
押輪70は、第2の管体20の挿入部21の外径より少し大きな内径を有し、封止輪30の外径と略同じ外径を有しており、全体として大略中空円盤形状である。そして、押輪70は、その中央部に先端側に向って突出した突出部75を有している。この突出部75の外径は封止輪30の外径よりも小さく、押輪70と第1の管体10とが接触しないように構成されている。
押輪70には、複数個の貫通孔71が等間隔に形成されている。各貫通孔71は、第1の管体10のフランジ12に形成された貫通孔13に対応する位置に形成されている。押輪70は、複数の部材に分割可能に構成されている。ここでは、押輪70は、2個の部材72に分割可能であり、これら部材72はボルト、ナットからなる締結具90によって締結されている。
押輪70の材質は特に限定されないが、後述するように締結具90による締結力を受けるので、金属などの硬質な材質からなることが好ましい。さらに、押輪70は、金属などの導電性材料からなる場合、絶縁材料によって全体が被膜され、絶縁部材となっていることが好ましい。
なお、押輪70の後方側の内周面には、テーパ面74が形成されている。このテーパ面74は、規制部材80を第2の管体20に溶接したときの溶接ビードと接触して、押輪70が浮き上がることを防止するために形成されている。
規制部材80は、第2の管体20の押輪70が装着される部分よりも後方の外周面に溶接によって固定された複数個の溶接部材81と、溶接部材81に取り付けられた規制補助部材としての規制片82とから構成されている。
ここでは、溶接部材81は、6本のねじ穴81aが頂部に形成された部材である。そして、規制片82は、溶接部材81のねじ孔81aにボルト83によって固定される第1の片82aと第1の片82aの端部から下方に延出する第2の片82bとから構成され、第1の片82aの中央部には貫通孔82cが形成されている。なお、溶接部材81は長ナットであってもよい。
ただし、規制部材80はこれに限定されず、押輪70の第1の管体10側への移動を規制することが可能な構成であればよい。例えば、溶接部材81は、頭頂部にねじ孔が形成された棒状部材であってもよい。また、溶接部材81は、外周面にねじ孔が形成された中空円盤形状であってもよい。ただし、この場合、締結具90との干渉を防止するために切り欠きなどを形成する必要がある。
溶接部材81は、第2の管体20と同じ材質からなることが好ましいが、第2の管体20に溶接可能な材質であれば、その材質は限定されない。また、規制片82の材質は特に限定されないが、後述するように締結具90による締結力を受けるので、金属などの硬質な材質からなることが好ましい。
締結具90は、複数本のT字ボルト91と、T字ボルト91に対応する個数のナット92からなる。各T字ボルト91は、第1の管体10のフランジ12に形成された貫通孔13と押輪70に形成された貫通孔71とを挿通した状態で、ナット92に螺合される。なお、図5では締結具90は省略されている。
上述した管体の接続構造200においては、第1の管体10のフランジ12と押輪70とを締結具90により締結することによって、封止輪30は、第2の管体20側から圧縮力を受けて第1の管体10側に押し込まれて圧縮された状態で、第1の管体10の内周面と第2の管体20の外周面との隙間を封止する。これにより、第1の管体10と第2の管体20とは、水密性、気密性が保持された状態で接続される。
また、第2の管体20に溶接部材81を溶接によって固定しているので、上記従来のように第2の管体20に突起を形成する必要がなく、ストレート管をそのまま使用することができ、コストの削減を図ることが可能となる。
また、第1の管体10と第2の管体20とが非接触の状態で接続されているので、押輪70が絶縁部材となっていれば、これら管体10,20が異なる金属からなるものであっても、ガルバニック腐食は生じない。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、実施形態では金属製の第2の管体20に金属製のフランジ部材50又は溶接部材81を溶接によって固定する場合について説明した。しかし、これに限定されず、溶着などによって固定してもよい。また、第2の管体20が樹脂製である場合、樹脂製などのフランジ部材50又は溶接部材81を接着などによって固定すればよい。
10…第1の管体、 11…受口部、 12…フランジ、 13…貫通孔、 14…ガイド面、 20…第2の管体、 21…挿入部、 22…挿入部より後方の部分、 30…封止輪、 31…傾斜面、 40,70…押輪、 41,71…貫通孔、 42,72…部材、 50…規制部材、フランジ部材、 60,90…締結具、 61,91…T字ボルト、 62,92…ナット、 80…規制部材、 81…溶接部材、 82…規制片(規制補助部材)、 83…締結具、 100,200…管体の接続構造。

Claims (4)

  1. 外周面にフランジを有し、内方に向って縮径するテーパ状のガイド面が内周面に形成された、第1の管体の先端の受口部内に、先端の挿入部が挿入されて第2の管体が接続される管体の接続構造であって、
    前記第2の管体の挿入部の外周に装着され、先端に向って縮径する傾斜面が外周面に形成され、弾性を有する封止輪と、
    前記第2の管体の挿入部より後方の部分の外周面に装着され、前記封止輪に圧縮力を付与する押輪と、
    前記第2の管体の挿入部より後方の部分の外周面に固定され、前記押輪の前記第1の管体側への移動を規制する規制部材と、
    前記受口部のガイド面に傾斜面が当接して前記封止輪が圧縮された状態で、前記フランジと前記押輪とを締結具により締結可能であることを特徴とする管体の接続構造。
  2. 前記規制部材は、前記押輪より先端側に前記第2の管体の外周面に固定されていることを特徴とする請求項1に記載の管体の接続構造。
  3. 前記規制部材は、前記押輪より後方において前記第2の管体の外周面に固定され、
    前記規制部材に取り付けられた規制補助部材が、前記押輪の前記第1の管体側への移動を規制することを特徴とする請求項1に記載の管体の接続構造。
  4. 前記第1の管体と前記第2の管体とは異種の金属から形成され、
    前記押輪は絶縁部材であり、前記第1の管体と前記第2の管体とは非接触であることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の管体の接続構造。
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