JP2016093540A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】大当り遊技の興趣を向上させることが可能な遊技機を提供する。
【解決手段】大当り遊技のエンディングにおいて保留先読みで保留内に大当り(保留連)が有ると判定された場合、その旨を示唆するための保留連エンディング演出を実行する。保留連エンディング演出は、今回の大当り出玉数と連チャンに係わるトータル出玉数が表示され、遊技者のボタン操作に基づいてギミック109がこれら出玉数の表示を遮蔽する。そして、ギミック109が上昇するとトータル出玉数の数字部分の表示が、くるくると回転して遊技者に目視し難い態様で表示される。つまり、保留連になる場合には、トータル出玉数の表示が、保留連にならない場合に表示される通常の態様とは相違する態様で表示制御され、これにより保留連になることが遊技者に示唆される。
【選択図】図30

Description

本発明は、画像表示装置に所定の大当り図柄が表示された場合に特別遊技を行う遊技機に関する。
従来より、パチンコ遊技機などの遊技機においては、始動条件が成立すると、液晶等の画像表示装置にて所定の図柄を変動表示後停止させて確定表示する大当り抽選としての図柄合わせゲームが行われる。
そして、図柄合わせゲームの結果、所定の大当り図柄が確定表示されると大当りとなり、開閉可能に設けられた特別電動役物(大入賞装置)が、閉状態から開状態に所定の開放パターンで変換制御される大当り遊技が行われ、遊技者は多大な利益を得ることができるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
特開2008−207936号公報
しかしながら、大当り遊技中の遊技は何れも一様で変化に乏しく、面白味に欠けていた。
本発明は、上記したような問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、大当り遊技の興趣を向上させることが可能な遊技機を提供することにある。
このような問題を解決するために、本発明の遊技機は、請求項1に記載したように、始動条件が成立すると、所定の取得情報を取得する取得手段(主制御基板510、始動入賞装置検出スイッチ処理のS806、S826)と、変動開始条件が成立すると、前記取得情報に基づいて特別遊技を行うか否かの特別遊技判定を行う判定手段(メインCPU510a、S1120の大当り判定処理)と、前記判定手段の判定結果に基づいて図柄表示手段(第1特別図柄表示装置120、第2特別図柄表示装置122、メイン表示装置131)に図柄を変動させてから停止させる図柄表示制御を行うことにより、前記特別遊技判定の結果を報知する図柄表示制御手段(主制御基板510、演出制御基板540、S740の特別図柄処理)と、前記図柄表示手段に所定の図柄が停止されたときに前記特別遊技を実行する特別遊技実行手段(大入賞装置117、主制御基板510、S750の大入賞装置処理)と、前記図柄表示制御手段による前記図柄表示制御が行われている間、又は前記特別遊技実行手段による前記特別遊技が実行されている間に、前記取得手段によって前記取得情報が取得されると、当該取得情報を記憶する保留記憶手段(メインRAM510c、始動入賞装置検出スイッチ処理のS809、S829)と、前記変動開始条件が成立する前に、前記取得手段によって取得された前記取得情報に基づいて、前記特別遊技を行うか否かの事前判定を行う事前判定手段(メインCPU510a、始動入賞装置検出スイッチ処理のS808、S828)と、前記特別遊技に係わる出玉数を少なくとも含む当該特別遊技の結果に関連する情報を所定の態様で表示する表示手段(メイン表示装置131)とを備え、前記表示手段は、前記特別遊技実行手段による前記特別遊技が実行されている間に、前記事前判定手段が前記特別遊技を行うと事前判定した場合には、前記特別遊技の結果に関連する情報表示を、前記所定の態様とは相違する態様で表示制御可能な表示制御手段(演出制御基板540、S2079のエンディングコマンド受信処理)を備え、前記表示制御手段は、前記事前判定手段が前記特別遊技を行うと事前判定した当該特別遊技の種別に応じて、前記特別遊技の結果に関連する情報表示を、前記所定の態様とは相違する態様で表示制御するか否かを決定することを要旨とする。
因みに、上記括弧内の名称及び符号は、発明の理解を助けるために後述する実施形態に記載の具体的手段等との対応関係を示す一例であり、本発明は、上記括弧内の名称及び符号に示された具体的手段等に限定されるものではない。
本発明によれば、大当り遊技の興趣を向上させることが可能となり、その結果、遊技の趣向性が向上する。
本実施形態に係る遊技機100の正面図である。 本実施形態に係る発射ハンドル装置103のハンドル部200の外観構成の説明図である。 本実施形態に係る発射ハンドル装置103の発射機構部300の動作原理を説明するための説明図である。 本実施形態に係る遊技機100において各種乱数が取得される乱数テーブルの説明図である。 本実施形態に係る遊技機100全体のブロック図である。 本実施形態に係る発射ハンドル装置103のブロック図である。 本実施形態に係る主制御基板510のメインCPU510aによって行われるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。 本実施形態に係る主制御基板510のメインCPU510aによって行われる始動入賞装置検出スイッチ処理を示すフローチャートである。 本実施形態に係る主制御基板510のメインCPU510aによって行われるゲート検出スイッチ処理を示すフローチャートである。 本実施形態に係る主制御基板510のメインCPU510aによって行われる普通図柄処理を示すフローチャートである。 本実施形態に係る主制御基板510のメインCPU510aによって行われる特別図柄処理を示すフローチャートである。 本実施形態に係る主制御基板510のメインCPU510aによって行われる大当り判定処理を示すフローチャートである。 本実施形態に係る主制御基板510のメインCPU510aによって行われる変動パターン選択処理を示すフローチャートである。 本実施形態に係る主制御基板510のメインCPU510aによって行われる停止中処理を示すフローチャートである。 本実施形態に係る主制御基板510のメインCPU510aによって行われる大入賞装置処理を示すフローチャートである。 本実施形態に係る主制御基板510のメインCPU510aによって行われる遊技状態設定処理を示すフローチャートである。 本実施形態に係る主制御基板510のメインCPU510aによって行われる電動チューリップ処理を示すフローチャートである。 本実施形態に係る演出制御基板540のサブCPU540aによって行われるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。 本実施形態に係る演出制御基板540のサブCPU540aによって行われる発射停止信号入力処理を示すフローチャートである。 本実施形態に係る演出制御基板540のサブCPU540aによって行われるコマンド受信処理を示すフローチャートである。 本実施形態に係る演出制御基板540のサブCPU540aによって行われるデモ指定コマンド受信処理を示すフローチャートである。 本実施形態に係る演出制御基板540のサブCPU540aによって行われる保留先読み処理を示すフローチャートである。 本実施形態に係る演出制御基板540のサブCPU540aによって行われる遊技演出選択処理を示すフローチャートである。 本実施形態に係る演出制御基板540のサブCPU540aによって行われる演出モード変更処理を示すフローチャートである。 本実施形態に係る演出モードの種別やその内容の一例を示した説明図である。 本実施形態に係るメイン表示装置131の画面に設定された各種演出モードの具体的な表示の一例を示した説明図である。 本実施形態に係る演出制限中のメイン表示装置131の画面に設定された演出モードの具体的な表示の一例を示した説明図である。 本実施形態に係る演出制御基板540のサブCPU540aによって行われる変動演出終了処理を示すフローチャートである。 本実施形態に係る演出制御基板540のサブCPU540aによって行われるエンディングコマンド受信処理を示すフローチャートである。 本実施形態に係る保留連エンディング演出の具体例を示す説明図である。 本実施形態に係る演出制御基板540のサブCPU540aによって行われる演出ボタン処理を示すフローチャートである。 他の実施形態に係る発射ハンドル装置103の発射レール104に発射球を検出するための発射球検出スイッチ3200が設けられたときの発射機構部300の説明図である。 他の実施形態に係る発射球検出スイッチ3200が設けられたときの遊技機100全体のブロック図である。 他の実施形態に係る保留連エンディング演出の具体例を説明するための説明図である。
<遊技機の構成>
図1を用いて、まず、遊技機100の構成について説明する。図1は、本実施形態の遊技機100の正面図である。遊技機100は、遊技者の発射操作に基づいて遊技球を発射させ、特定の入賞装置に遊技球が入賞すると、その入賞に基づいて所定数の遊技球を遊技者に払い出すパチンコ遊技機である。
遊技機100は、遊技店の島設備に取り付けられる外枠160と、その外枠160と回動可能に支持されたガラス枠150とを備えている。また、外枠160には、遊技球が流下する遊技領域106が形成された遊技盤102が着脱自在に設けられている。ガラス枠150には、回動操作されることにより遊技領域106に向けて遊技球を発射させる発射ハンドル装置103と、スピーカからなる音声出力装置132と、複数のランプを有する演出用照明装置134と、押圧操作により演出態様を変更させるための第1演出ボタン135及び第2演出ボタン136とが設けられている。
更に、ガラス枠150には、複数の遊技球を貯留する受け皿140が設けられており、この受け皿140は、発射ハンドル装置103の方向に遊技球が流下するように下り傾斜を有している。この受け皿140の下り傾斜の端部には、遊技球を受け入れる図示しない受入口が設けられており、この受入口に受け入れられた遊技球は、破線で示す発射レール104に送り出されてその発射レール104の下り傾斜の端部で停留する。そして、遊技者が後述する発射ハンドル装置103の操作ハンドル107を回動させると、その回動量に伴って所定の発射強度で遊技球が遊技領域106に所定間隔毎に連続発射される(100発/1分間)。
上記のようにして発射された遊技球は、発射レール104から外レール105a、内レール105b間を上昇して玉戻り防止片105cを超えると遊技領域106に到達し、その後遊技領域106内を落下する。このとき、遊技領域106に設けられた図示しない複数の釘や風車によって、遊技球は予測不能に落下する。
遊技領域106の中央下側の領域には、遊技球が入球可能な始動領域を有する第1始動入賞装置112が設けられている。この第1始動入賞装置112は、一般入賞装置タイプの入賞装置であって、遊技球の入球を検出する第1始動入賞装置検出スイッチ512(図5参照)が設けられている。そして、第1始動入賞装置検出スイッチ512が遊技球の入球を検出すると、後述する「特別図柄の抽選」(以下、「大当りの抽選」ともいう)が行われると共に、所定の賞球(例えば3個の遊技球)が払い出される。
また、第1始動入賞装置112の下方には、遊技球が入球可能な始動領域を有する第2始動入賞装置115が設けられている。第2始動入賞装置115は、一対の可動片115bを有したいわゆるチューリップ式電動役物であって、これら一対の可動片115bが閉状態に維持される第1の態様と、一対の可動片115bが開状態となる第2の態様とに可変制御される。なお、第2始動入賞装置115が第1の態様に制御されているときには、遊技球の受入れを不可能としている(図1では、第2始動入賞装置115が第1の態様に制御されているときを示している)。一方で、第2始動入賞装置115が第2の態様に制御されているときには、一対の可動片115bが受け皿として機能し、第2始動入賞装置115への遊技球の入賞が容易となる。つまり、第2始動入賞装置115は、第1の態様にあるときには、遊技球の入賞機会がなく(入賞し難い態様)、第2の態様にあるときには遊技球の入賞機会が増すこととなる(入賞容易な態様)。
また、第2始動入賞装置115には、遊技球の入球を検出する第2始動入賞装置検出スイッチ515(図5参照)が設けられている。そして、第2始動入賞装置検出スイッチ515が遊技球の入球を検出すると、上記第1始動入賞装置112と同様に、後述する「特別図柄の抽選」(以下、「大当りの抽選」ともいう)が行われると共に、第1始動入賞装置112と同じ賞球(例えば3個の遊技球)が払い出される。
遊技領域106の左側の領域には、遊技球が通過可能な普通領域を有する普通図柄作動ゲート113aが設けられている。普通図柄作動ゲート113aには、遊技球の通過を検出するゲート検出スイッチ530a(図5参照)が設けられており、このゲート検出スイッチ530aが遊技球の通過を検出すると、後述する「普通図柄の抽選」(以下、「当りの抽選」ともいう)が行われる。なお、普通図柄作動ゲート113aを遊技球が通過しても、その通過に基づいた賞球が払い出されることはない。
遊技領域106の右側の領域には、上から順に、遊技球が通過可能な普通領域を有する普通図柄作動ゲート113bと、遊技球が入球可能な大入賞装置117と、遊技球を第2始動入賞装置115へ誘導する誘導板116とが設けられている。普通図柄作動ゲート113bは、遊技球の通過を検出するゲート検出スイッチ530b(図5参照)が設けられており、上記普通図柄作動ゲート113aと同一機能を有している。
大入賞装置117は、いわゆるアタッカー型電動役物であって、その下部には、遊技盤面側からガラス板側に立設可能な開閉扉117bを有しており、この開閉扉117bが遊技盤面側に立設する開放状態と、遊技盤面に埋没する閉鎖状態とに可動制御される(図1では、開閉扉117bが開放状態に制御されているときを示している)。そして、開閉扉117bが遊技盤面に立設していると、遊技球を大入賞装置117内に導く受け皿として機能し、遊技球が大入賞装置117に入球可能となる。また、大入賞装置117には大入賞装置検出スイッチ517(図5参照)が設けられており、この大入賞装置検出スイッチ517が遊技球の入球を検出すると、所定の賞球(例えば15個の遊技球)が払い出される。
誘導板116は、遊技盤面側に突設する板状部材であって、遊技領域106の右側の領域を落下して誘導板116に到達した遊技球を、第2始動入賞装置115の方向に遊技球を転動させて誘導するよう下り傾斜を有している。つまり、誘導板116は、第2始動入賞装置115が第2の態様にあるときに、当該第2始動入賞装置115への遊技球の入賞を容易にする部材である。
なお、遊技領域106の最下部には、第1始動入賞装置112、第2始動入賞装置115、大入賞装置117のいずれにも入球しなかった遊技球を排出するためのアウト口111が設けられている。
遊技領域106の略中央部分には、液晶表示器(LCD)等からなるメイン表示装置131が設けられており、このメイン表示装置131は、遊技が行われていない待機中に画像を表示したり、遊技の進行に応じた画像を表示したりする。なかでも、第1始動入賞装置112、第2始動入賞装置115の遊技球の入賞に基づいて、特別図柄の抽選結果を報知するための複数の演出図柄が変動表示され、特定の演出図柄の組合せ(例えば、777等)が停止して確定表示されることにより、特別図柄の抽選結果として大当りが報知される。
つまり、演出図柄は、第1始動入賞装置112、第2始動入賞装置115に遊技球が入賞したときには、後述する第1特別図柄表示装置120、第2特別図柄表示装置122に表示される特別図柄の変動表示に合わせて変動表示すると共に、所定の変動時間経過後に特別図柄の停止表示に合わせて停止表示する。すなわち、メイン表示装置131による演出図柄の変動表示と第1特別図柄表示装置120、第2特別図柄表示装置122による特別図柄の変動表示のタイミングは、同期している。また、この演出図柄の変動表示中に、様々な画像やキャラクタ等を演出表示したり、あるいは、特別図柄に係る保留表示の先読み演出等を表示したりすることによって、大当りに当選するかもしれないという高い期待感を遊技者に与えるようにもなっている。
また、メイン表示装置131の略中央上部には、図1に示すように、サブ表示装置139が設けられており、このサブ表示装置139は、メイン表示装置131にて表示される画像に関連して、該メイン表示装置131の表示画像の補助的な画像を演出表示したりする。なお、サブ表示装置139は、図示した位置に限らず、メイン表示装置131の近傍であれば、どこに配置してもよいし、例えばメイン表示装置131の画面の前面に移動可能に構成してもよい。また、本実施形態においては、メイン表示装置131及びサブ表示装置139を液晶表示装置として用いているが、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイを用いてもよいし、プロジェクターや、いわゆる7セグメントLED、ドットマトリクス、回転ドラム等の表示装置を用いてもよい。
更に、遊技盤102の背面には、各種の演出に用いられる可動役物としてのギミック109が設けられている。ギミック109は、遊技盤102に対して可動に構成され、遊技者によるゲームの進行に応じて所定の動作で移動させることによって各種の演出を行う。ギミック109は、初期的には遊技盤102の背面に配置され、メイン表示装置131の画面の前面に移動可能に構成されている。
遊技盤102の内レール105bの右下方には、普通図柄表示装置118、第1特別図柄表示装置120、第2特別図柄表示装置122、普通図柄保留表示器119、第1特別図柄保留表示器123、第2特別図柄保留表示器124が設けられている。第1、第2特別図柄表示装置120、122は、第1、第2始動入賞装置112、115に遊技球が入球したこと(後述する第1、第2始動入賞装置検出スイッチ512、515が遊技球の入球を検出したこと)を契機として行われた大当りの抽選結果を報知するものであり、7セグメントのLEDで構成されている。つまり、大当りの抽選結果に対応する特別図柄が複数設けられており、この第1、第2特別図柄表示装置120、122に大当りの抽選結果に対応する特別図柄を表示することによって、抽選結果を遊技者に報知するようにしている。例えば、大当りに当選した場合には「7」が表示され、はずれであった場合には「−」が表示される。
ここで、「特別図柄の抽選」とは、第1、第2始動入賞装置112、115に遊技球が入球したときに、特別図柄判定用の乱数を取得し、この取得した乱数を予め定められた「大当り」に対応する値と比較することにより、大当りか否かを判定する処理をいう。この大当りの抽選結果は即座に遊技者に報知されるわけではなく、第1、第2特別図柄表示装置120、122において特別図柄の変動表示を行い、所定の変動時間を経過したところで、大当りの抽選結果に対応する特別図柄が停止後確定表示して、遊技者に抽選結果が報知されるようになっている。
普通図柄表示装置118は、普通図柄作動ゲート113a、113bを遊技球が通過したこと(後述するゲート検出スイッチ530a、530bが遊技球の入球を検出したこと)を契機として行われる普通図柄の抽選結果を報知するものであり、1つのLED(図示では「◎」)で構成されている。つまり、普通図柄表示装置118は、普通図柄の抽選によって当りに当選すると普通図柄表示装置22が点灯することによって、抽選結果を遊技者に報知するようにしている。なお、普通図柄表示装置118は、1つのLEDに限らず、例えば、所定の記号表示を点灯表示可能な表示器(例えば、「○」や「×」を交互に点灯表示可能なランプ)で構成されていてもよい。この普通図柄の抽選によって当りに当選すると、第2始動入賞装置115が所定時間、第2の態様(可動片115bが開状態)に制御される。
ここで、「普通図柄の抽選」とは、普通図柄作動ゲート113a、113bに遊技球が通過したときに、普通図柄判定用の乱数を取得し、この取得した乱数を予め定められた「当り」に対応する値と比較することにより、当りか否かを判定する処理をいう。この普通図柄の抽選結果についても、普通図柄作動ゲート113a、113bを遊技球が通過して即座に抽選結果が報知されるわけではなく、普通図柄表示装置122において普通図柄が点滅等の変動表示を行い、所定の変動時間を経過したところで、普通図柄の抽選結果に対応する普通図柄が停止後確定表示(点灯又は消灯)して、遊技者に抽選結果が報知されるようになっている。
また、第1特別図柄表示装置120又は第2特別図柄表示装置122において特別図柄の変動表示中、第1、第2始動入賞装置112、115に遊技球が入球して、即座に大当りの抽選が行えない場合には、一定の条件下で、大当りの抽選の権利が保留される。より詳細には、第1、第2始動入賞装置112、115に遊技球が入球したときに取得された特別図柄判定用の乱数を保留して記憶する。
この保留は、上限保留個数を4個に設定し、その保留個数は、それぞれ第1特別図柄保留表示器123と第2特別図柄保留表示器124とに表示される。ここで、第1、第2特別図柄保留表示器123、124において、保留が1つの場合には左側のLEDが、保留が2つの場合には左右2つのLEDが点灯し、保留が3つの場合には左側のLEDが点滅すると共に右側のLEDが点灯し、保留が4つの場合には、左右2つのLEDが点滅する。この第1、第2特別図柄保留表示器123、124の表示態様は、これに限らず、例えば4つのLEDを横一列に並べて、保留の発生に対して左側のLEDから順に点灯するようにしてもよい。また、メイン表示装置131には、この特別図柄に係る保留と1対1で対応する保留画像(保留アイコン)が表示される。
また、特別図柄と同様に、普通図柄の変動表示中、普通図柄作動ゲート113a、113bを遊技球が通過して、即座に当りの抽選が行えない場合には、一定の条件下で、当りの抽選の権利が保留される。より詳細には、普通図柄作動ゲート113a、113bに遊技球が入球したときに取得された普通図柄判定用の乱数を保留して記憶する。この保留は、上限保留個数を4個に設定し、その保留個数は、普通図柄保留表示器119に表示される。なお、普通図柄保留表示器119の表示態様は、上記した第1、第2特別図柄保留表示器123、124の表示態様に準じ、ここでの説明は省略する。
第1演出ボタン135は、主として「決定ボタン」の機能を果たし、第2演出ボタン136は、主として「選択ボタン」の機能を果たすものである。この第1演出ボタン135には、1つの押圧操作を検出する第1演出ボタン検出スイッチ535(図5参照)が設けられ、第2演出ボタン136には、複数の押圧操作を検出する第2演出ボタン検出スイッチ536a〜536e(図5参照)が設けられている。そして、これらの第1演出ボタン検出スイッチ535又は第2演出ボタン検出スイッチ536a〜536eから遊技者の押圧操作が検出されると、メイン表示装置131に表示される画像が変更されることになる。なお、本実施形態では、第1演出ボタン135、第1演出ボタン検出スイッチ535、第2演出ボタン136、第2演出ボタン検出スイッチ536a〜536eを総称して「入力装置137」ともいう。
<発射ハンドル装置の構成>
図2、3を用いて、発射ハンドル装置103の構成及びその動作原理について説明する。まず、図2は、発射ハンドル装置103のハンドル部200の外観構成の説明図であって、(a)はハンドル部200の正面図、(b)はハンドル部200の平面図である。ハンドル部200は、遊技を行うにあたって遊技者の操作によって遊技球の発射、停止、発射強度(飛距離)の調整を行なう装置であり、図2に示すように、ガラス枠150の右下側に固定されるハンドルベース202と、このハンドルベース202に対して前方から取り付けられるハンドルカバー203と、ハンドルベース202とハンドルカバー203との間に回動自在に挟持される操作ハンドル107とを備えている。
ハンドルベース202は、ガラス枠150に固定される略円筒形状の固定部232と、固定部232から前方側に延設された略半球形状の膨出部234とを備えている。ハンドルベース202の内部には、種々の部品、例えば、後述する遊技球の発射強度を決定する発射ボリューム592(図5参照)や遊技者が操作ハンドル107に触れていることを検知するタッチセンサ591(図5参照)、あるいは回動された操作ハンドル107を原点位置に復帰させる図示しない復帰バネ等が内蔵されている。
図2に示すように、ハンドルベース202の膨出部234の左側部には、遊技球の発射を停止させる発射停止ボタン256が設けられている。発射停止ボタン256は、遊技者の操作ハンドル107の回動量に拘らず、押圧操作することでオンとなって遊技球の発射を停止させることが可能に構成されており、また、この発射停止ボタン256には、押圧操作を検出する発射停止ボタン検出スイッチ595(図5参照)が設けられている。
操作ハンドル107は、略円盤形状の部材であって、その外周部分には遊技者が指を掛ける略山状の第1指掛け部237a、第2指掛け部237b、第3指掛け部237c、第4指掛け部237dが形成されている。操作ハンドル107は、図2(a)の矢印A(二点鎖線)に示すように、時計方向に回動させることにより徐々に遊技球の発射強度が上がるように構成されており、この時計方向に回動した状態(図2(a)の二点鎖線で示した状態)では、図示しない復帰バネの復元力により常時原点位置へ復帰させる付勢力が与えられている。
また、操作ハンドル107は、表面に金属メッキが施されて導電性を有しており、ハンドルベース202の固定部232の内部に設けられた後述のタッチセンサ591(図5参照)に対して、図示しないリード線により接続されている。これにより、操作ハンドル107は、タッチセンサ591のタッチプレートとして機能し、遊技者の手が操作ハンドル107の表面に接触すると、静電容量の変化に基づいてこの接触を検知することができる。なお、遊技球の発射は、操作ハンドル107が回動されていてもタッチセンサ591が遊技者の接触を検知していないと、発射不能となるよう構成されている。
図3を用いて、次に、発射ハンドル装置103の動作原理について説明する。図3は、発射ハンドル装置103の発射機構部300の動作原理を説明するための説明図であって、(a)は発射機構部300の発射用ソレノイド320の未通電時、(b)は発射機構部300の発射用ソレノイド320の通電時の態様を示している。
発射機構部300は、発射レール104の下り傾斜の端部側に設けられており、ロータリーソレノイドからなる発射用ソレノイド320と後述の玉送りソレノイド594(図5参照)とを含んで構成されている。また、発射用ソレノイド320には打出部材302が直結されており、この打出部材302は、遊技球を打ち出す槌304と磁力を帯びた第1マグネット部306とに二股状に分かれている。更に、発射レール104の下り傾斜の端部の上側には、遊技球を停止するストッパー308と第1マグネット部306とは異なる磁極からなる磁力を帯びた第2マグネット部310とが設けられている。
遊技者が操作ハンドル107を回転させると、タッチセンサ591が操作ハンドル107と遊技者とが接触していることを検知するとともに、操作ハンドル107に直結している可変抵抗器からなる後述の発射ボリューム592(図5参照)も回転する。
発射制御基板590は、タッチセンサ591からのタッチ信号と、発射ボリューム592に応じた電圧値とを少なくとも入力し、入力した電圧値に基づいて電流値を生成し、生成した電流値で発射用ソレノイド320を通電する。なお、発射制御基板590は、少なくともタッチ信号が入力されないと、発射用ソレノイド320を通電しない。
図3(a)に示すように、発射用ソレノイド320が通電されていないとき、発射用ソレノイド320は原点位置に待機しており、この状態で発射レール104下端の発射位置にセットされている遊技球は発射されることはない。そして、発射用ソレノイド320が通電されると、発射用ソレノイド320に直結された打出部材302が図3(b)の矢印Dに示すように回転し、打出部材302の槌304により遊技球が打ち出され、遊技領域106に向けて遊技球が発射される。
図3(b)に示す状態で、発射用ソレノイド320が通電されなくなると、槌304の自重に加え、第1マグネット部306と第2マグネット部310とが引き合う磁力により、図3(a)に示すように、打出部材302が元の原点位置に戻ることになる。このように、発射制御基板590が発射用ソレノイド320を通電することで、遊技球が発射されることになる。
<遊技内容の説明>
図1を参照して、次に、上記したように構成される本実施形態の遊技機100における遊技の主な流れについて説明する。まず、遊技者は、通常遊技状態(後述する大当り、時短遊技状態以外の遊技状態)で、普通図柄の当り及び特別図柄の大当りを獲得すべく、図1の矢印Aに示すように、操作ハンドル107の回動量を小さくして「左打ち」を行い、遊技領域106の左上に位置する普通図柄作動ゲート113a及び遊技領域106の略中心のいわゆる「ヘソ」に位置する第1始動入賞装置112を狙って遊技球を発射する。
この通常遊技状態で、操作ハンドル107の回動量を大きくする「右打ち」を行わないのは、遊技領域106の右上に位置する普通図柄作動ゲート113bは通過しても、釘の配列上、「ヘソ」に位置する第1始動入賞装置112には入賞し難くなっているからである。なお、この状態では、第2始動入賞装置115(以下、電チュー115ともいう)は遊技球の入賞できない第1の態様になっている。
そして、普通図柄作動ゲート113aを遊技球が通過すると、その通過に基づいて普通図柄表示装置118に普通図柄の変動表示が開始されて普通図柄の当りの抽選に係る図柄合せゲームが行われ、一方、第1始動入賞装置112に遊技球が入賞すると、その入賞に基づいて第1特別図柄表示装置120に特別図柄の変動表示が開始され、更にこの特別図柄の変動表示と同期して、メイン表示装置131に演出図柄の変動表示が開始され、特別図柄の大当りの抽選に係る図柄合せゲームが行われる。
図4を参照して、ここで、本実施形態の遊技機100において用いられる主な乱数について説明する。図4は、本実施形態の遊技機100における各種乱数のうち、大当り乱数、大当り図柄乱数、リーチ乱数、当り乱数及び当り図柄乱数が取得される乱数テーブルの説明図であり、(a)は大当り乱数テーブル、(b)は大当り図柄乱数テーブル、(c)はリーチ乱数テーブル、(d)は当り乱数テーブル、(e)は当り図柄乱数テーブルの一例をそれぞれ示した図である。特別図柄(演出図柄)は、図4(a)に示す大当り乱数テーブルにより取得される大当り乱数と、図4(b)に示す大当り図柄乱数テーブルにより取得される大当り図柄乱数とに基づいて生成され、また、普通図柄は、図4(e)に示す当り乱数テーブルにより取得される当り乱数と、図4(e)に示す当り図柄乱数テーブルにより取得される当り図柄乱数とに基づいて生成される。
図4(a)に示す大当り乱数テーブルでは、第1始動入賞装置112、電チュー115の入賞時、例えば「0」〜「299」までの300個の乱数の中から一つの乱数値が取得される。大当り乱数テーブルの場合、低確率遊技状態(大当り確率が低確率になっている遊技状態)では、大当りの割合が、例えば1/300に設定され、取得した大当り乱数値が「3」のときに大当りと判定される。
一方、高確率遊技状態(大当り確率が高確率になっている遊技状態)では、大当りの割合が低確率遊技状態の10倍の10/300に設定され、取得した大当り乱数値が「3」、「7」、「37」、「67」、「97」、「127」、「157」、「187」、「217」、「247」のときに大当りと判定される。
更に、大当り乱数テーブルでは、小当りの抽選も行っている。図4(a)に示す例では、小当りの割合が6/300に設定され、取得した大当り乱数値が「0」、「50」、「100」、「150」、「200」、「250」のときに小当りと判定される。なお、この小当りになると、大入賞装置117の開放態様は、後述の確変2R大当りの大入賞装置117の開放態様と同一の動作をする。
図4(b)に示す大当り図柄乱数テーブルでは、「0」〜「249」までの250個の乱数の中から一つの乱数値が取得される。そして、取得した大当り図柄乱数に基づいて、複数種類の大当りの中から何れか1つの大当りを決定する。本実施形態の遊技機100では、複数種類の大当りとして、通常8R大当り(時短付)、確変16R大当り(時短付)及び確変2R大当り(時短無し)の3種類の大当りが用意されている。なお、この大当りの種類は、例えばラウンド数の異なるものや、大入賞装置117の開閉扉117bの開閉態様が相違する(例えば、開閉時間や規定入賞数が相違する)ものなど、4種類以上あってもよい。
通常8R大当りは、大当り遊技時におけるラウンド数が8ラウンドであって、ラウンドにおける大入賞装置117の開閉扉117bは、所定時間経過(例えば29.5秒)又は規定入賞数(max9個)の遊技球が入賞するまで開放される大当りであり、賞球としての出球の払い出しはあまり期待できない(例えば1000個)ものの、大当り遊技終了後、特別図柄が所定回数(例えば100回)変動するまでの期間、時短遊技を付与する大当りである。
確変16R大当りは、大当り遊技時におけるラウンド数が16ラウンドであって、ラウンドにおける大入賞装置117の開閉扉117bは、所定時間経過(例えば29.5秒)又は規定入賞数(max9個)の遊技球が入賞するまで開放される大当りであり、賞球としての出球の払い出しが期待できる(例えば2000個)と共に、大当り遊技終了後、次の大当りになるまで高確率遊技と時短遊技の両方を付与する大当りである。
確変2R大当りは、大当り遊技時におけるラウンド数が2ラウンドと少なく、しかもラウンドにおける大入賞装置117の開閉扉117bの開放時間が極端に短い(例えば0.2秒、ただし規定入賞数はmax9個)大当りであり、賞球としての出球の払い出しはほとんど期待できない(入賞がほとんどない)ものの、大当り遊技終了後、次の大当りになるまで高確率遊技を付与する大当りである。
この確変2R大当りにおける大入賞装置117の開放態様は、小当りと同一の動作であり、しかも大当り遊技終了後に時短遊技が付与されないので、見た目上、遊技者は、確変2R大当りと小当りとの区別を付けることができない。従って、この確変2R大当りの大当り遊技終了後、遊技状態が内部的に高確率になっているか否かを遊技者は判定し難く、つまり、この確変2R大当りは、いわゆる「潜伏確変大当り」に相当する。なお、後述するが、小当り又は確変2R大当りになると、その後、メイン表示装置131等で行われる演出モードは、潜確モードに移行する。
また、本実施形態の遊技機100では、第1始動入賞装置112に遊技球が入球した場合と、電チュー115に遊技球が入球した場合では、大当りが選択される割合が異なるように構成されている。具体的には、図4(b)に示すように、遊技球が第1始動入賞装置112入賞時に取得された大当り図柄乱数が「0」〜「99」であれば、通常8R大当りが選択され、この場合の割合は100/250となり、「100」〜「174」であれば、確変16R大当りが選択され、この場合の割合は75/250となり、「175」〜「249」であれば、確変2R大当りが選択され、この場合の割合は75/250となる。
一方、遊技球が電チュー115入賞時に取得された大当り図柄乱数が「0」〜「99」であれば、通常8R大当りが選択され、この場合の割合は100/250となり、「100」〜「249」であれば、確変16R大当りが選択され、この場合の割合は150/250となる。なお、確変2R大当りは、電チュー115入賞時に選択されることはない。
第1始動入賞装置112入賞時と電チュー115入賞時において選択される大当り種類を比較すると、第1始動入賞装置112入賞時は、確変16R大当りの割合が75/250であるのに対して、電チュー115入賞時は、確変16R大当りの割合が150/250であり、電チュー115入賞時のほうが、確変16R大当りが選択される割合が高くなっている。更に、第1始動入賞装置112入賞時は、確変2R大当りの割合が75/250であるのに対して、電チュー115入賞時は、確変2R大当りの割合が0/250である(なお、第1始動入賞装置112及び電チュー115入賞時において選択される確変大当り(又は通常大当り)の振り分けは、図4(b)の円グラフに示すように、同一となっている(確変大当りの割合は150/250、通常大当りの割合は100/250))。
すなわち、電チュー115の方が第1始動入賞装置112よりも、遊技者にとって有利となるように構成されている。このよう構成すると、電チュー115への遊技球の入賞率が高くなるいわゆる電チューサポートの遊技状態(時短遊技状態)に移行したときは、確変16R大当りに連続して当選する確率が高くなるため、多量の出球の獲得が期待でき、趣向性の高い遊技を提供することができる。
図4(c)に示すリーチ乱数テーブルでは、遊技球が始動入賞装置(第1始動入賞装置112又は電チュー115)の入賞時に、「0」〜「249」までの250個の乱数の中から一つの乱数値を取得される。リーチ乱数テーブルの場合、リーチ有りの割合が、例えば22/250に設定され、取得したリーチ乱数値が「0」〜「21」のときにリーチ有りと判定される。一方、リーチ無しの割合は228/250に設定され、取得したリーチ乱数値が「22」〜「249」のときにリーチ無しと判定される。なお、リーチ乱数は、特別図柄抽選に落選した場合にリーチ演出を行うか否かを決定するための乱数である。
図4(d)に示す普通図柄の当り乱数を抽選する当り乱数テーブルでは、遊技球が普通図柄作動ゲート113a、113bの通過時、「0」〜「9」までの10個の乱数の中から一つの乱数値が取得される。当り乱数テーブルの場合、時短以外の遊技状態(以下、時短外遊技状態ともいう)では、当りの割合が、例えば1/10に設定され、取得した当り乱数値が「7」のときに当りと判定される。一方、時短遊技状態では、当りの割合が時短外遊技状態の9倍の9/10に設定され、取得した当り乱数値が「0」〜「8」のときに当りと判定される。
図4(e)に示す当り図柄乱数テーブルでは、「0」〜「2」までの3個の乱数の中から一つの乱数値が取得される。そして、取得した当り図柄乱数に基づいて、複数種類の当りの中から何れか1つの当りを決定する。本実施形態の遊技機100では、複数種類の当りとして、ショート当りとロング当りの2種類の当りが用意されている。
ショート当りは、普通図柄の抽選によって当りに当選したとき電チュー115が開状態になる第2の態様に制御される時間が短い(後述の0.5秒×1回の単開放、規定入賞数max9個)当りであり、一方、ロング当りは、電チュー115が第2の態様に制御される時間が長い(後述の0.1秒×1回+5.5秒×1回の複開放、規定入賞数max9個)当りである。当り図柄乱数テーブルの場合、ショート当りは、その割合が例えば2/3に設定され、取得した当り図柄乱数値が「0」「1」のときにショート当りと判定され、一方、ロング当りは、その割合が例えば1/3に設定され、取得した当り図柄乱数値が「2」のときにロング当りと判定される。
ショート当りは、電チュー115が第2の態様に制御される時間が短い単開放なので、遊技球の電チュー115への入賞は困難で、従って、賞球としての出球の払い出しは殆ど期待できず、その入賞に基づく特別図柄の大当り抽選の実行も殆ど期待できない当りである。
一方、ロング当りは、電チュー115が第2の態様に制御される時間が長い単開放なので、複数の遊技球(上限は9個)の電チュー115への入賞が期待でき(入賞容易であり)、従って、賞球としての出球の払い出しが期待できると共に、その入賞に基づく特別図柄の大当り抽選の実行も期待できる当りである。しかも、上記したように、電チュー115入賞時の方が第1始動入賞装置112入賞時よりも、確変16R大当りが選択される割合が高くなっているので、遊技者にとってロング当り時に遊技球を電チュー115に入賞させることは、遊技上、極めて重要な事項となり、これにより、遊技の趣向性が向上する。
また、この当り図柄乱数テーブルは、時短外遊技状態のみに用いられるテーブルであって、遊技状態が時短になっているときに普通図柄の抽選で当りになった場合には、電チュー115が第2の態様に制御される時間や開放態様は、全て上記したロング当りのように遊技球が入賞し易い態様で行われるようになっている(後述の0.2秒×3回+4秒×1回の複開放、規定入賞数max9個)。
図1に戻って、通常遊技状態で遊技者が「左打ち」を行っているときに、普通図柄の当りの抽選に係る図柄合せゲームが開始され、普通図柄表示装置118にて普通図柄の変動表示としての点滅動作開始から所定の変動時間経過後に普通図柄が停止して点灯又は消灯することにより確定表示され、この確定表示した普通図柄が点灯していれば当りとなり(図4(d)の当り乱数テーブルで取得した当り乱数値が「7」のとき、当り確率1/10)、電チュー115が、遊技球の入賞機会が増大する第2の態様(可動片115bが開状態)に制御される。
このとき、普通図柄の当りがショート当りのときは(図4(e)の当り図柄乱数テーブルで取得した当り図柄乱数値が「0」「1」のとき、割合2/3)、電チュー115の開放時間が短く(0.5秒の単開放)、この電チュー115に入賞させることは容易ではないので、遊技者は、図1の矢印Aに示すように、そのまま「左打ち」にした状態を維持することになる。これにより、運がよければ稀に遊技球が電チュー115に入賞する。
一方、この普通図柄の当りがロング当りのときは(図4(e)の当り図柄乱数テーブルで取得した当り図柄乱数値が「2」のとき、割合1/3)、電チュー115の開放時間が長い(0.1秒×1回+5.5秒×1回の複開放)ので、電チュー115が開状態になると、遊技者は、操作ハンドル107の回動量を大きくして、「右打ち」を行う。
そして、「右打ち」が行われると、遊技球は、図1の矢印Bに示すように、遊技領域106においてメイン表示装置131の右側を落下し、最終的に誘導板116に到達する。そして、誘導板116に到達した遊技球は、誘導板116上を転動して、開状態の電チュー115へ入賞するように誘導される。これにより、多数の遊技球が電チュー115へ容易に入賞する。
そして、電チュー115に遊技球が入賞すると、その入賞に基づいて第2特別図柄表示装置122に特別図柄の変動表示及びメイン表示装置131に演出図柄の変動表示が開始され、特別図柄の大当りの抽選に係る図柄合せゲームが行われる。なお、電チュー115がロング当りで開状態になったとき、遊技者が「右打ち」をせずに、そのまま「左打ち」を行った場合であっても、遊技球は電チュー115に入賞可能であるが、「右打ち」を行って誘導板116を利用しなかった場合に比して入賞効率が悪く、遊技者にとっては不利益となる蓋然性が高い。
しかして、第1始動入賞装置112又は電チュー115に遊技球が入賞して特別図柄の大当りの抽選に係る図柄合せゲームが行われると、メイン表示装置131では、第1演出ボタン135や第2演出ボタン136を遊技者に操作させると共に、ギミック109を該メイン表示装置131の画面の前面に所定の態様で動作させる趣向を凝らしたリーチ演出(図4(a)の大当り乱数テーブルで取得した大当り乱数値が「3」のとき、割合1/300、又は、図4(c)のリーチ乱数テーブルで取得したリーチ乱数値が「0」〜「21」のとき、割合22/250)、あるいは、特別図柄に係る保留表示の先読み演出など、様々な演出が実行されるようになっている。
更に、第1始動入賞装置112又は電チュー115に遊技球が入賞して特別図柄の大当りの抽選に係る図柄合せゲームが行われる場合、メイン表示装置131の画面には演出モードが設定されるようになっており、この演出モードは、後述するが、例えば背景、特別図柄のスクロールや抽選ライン、ステージ、ゾーン等が相違する複数種類が設けられている。そして、大当りの抽選に係る図柄合せゲームの実行に伴ってメイン表示装置131に設定される演出モードは、これら複数種類の演出モードの中から1つが所定のタイミング(特別図柄の変動回数や遊技状態など)で選択されて、所定期間の間、継続して滞在するように構成されている。従って、遊技者は、第1、第2特別図柄表示装置120、122よりもメイン表示装置131を注視するようになる。
このように、メイン表示装置131やサブ表示装置139にて趣向を凝らした演出を行うことにより、遊技の趣向性が向上し、その結果、遊技者は、これらの演出を十分に楽しみながら大いなる期待感を持って遊技に臨むことができる。
なお、第1特別図柄表示装置120又は第2特別図柄表示装置122において特別図柄(メイン表示装置131において演出図柄)の変動表示中、又は大当り若しくは小当り中に第1始動入賞装置112、電チュー115に遊技球が入賞したときは大当りの抽選の権利が保留記憶(最大4個)され、第1、第2特別図柄保留表示器123、124がその保留記憶数に応じて所定の態様で点灯する。加えて、メイン表示装置131には、その特別図柄の保留記憶数と1対1で対応する保留画像(保留アイコン)が所定の態様で表示される。
また、同様に、普通図柄の変動表示中、又は電チュー115の開放中に普通図柄作動ゲート113a、113bを遊技球が通過したときは当りの抽選の権利が保留記憶(最大4個)され、普通図柄保留表示器119がその保留記憶数に応じて所定の態様で点灯する。
これにより、遊技者は、現状、いくつの大当り及び当りの抽選の権利が保留されているかを容易に確認することができる。なお、本実施形態の遊技機100では、特別図柄に係る保留記憶は、電チュー115の方が優先して消化されるようになっているが、この保留記憶の消化は、入賞した時系列の順序で行うようにしてもよい。
そして、通常遊技状態で第1、第2特別図柄表示装置120、122にて特別図柄の変動表示の開始から所定の変動時間経過後に特別図柄が停止して確定表示され、この確定表示した特別図柄が予め定められた大当り図柄(例えば「7」)と一致したら大当りとなり(図4(a)の大当り乱数テーブルで取得した大当り乱数値が「3」のとき、大当り確率1/300)、この場合、メイン表示装置131にも特定の演出図柄の組合せ(例えば「777」等)が停止表示され、特別図柄の抽選結果として大当りが遊技者に報知される(ただし、確変2R大当りは除く)。
そして、このように特別図柄の抽選結果が大当りになると、大入賞装置117の開閉扉117bが所定の態様で開閉制御され、遊技球の入賞機会が極めて増大し、遊技者は、多量の遊技球を獲得して持ち玉を増やすことのできる大当り遊技を行うことができる。大当り遊技が開始されると、遊技者は、操作ハンドル107を大きく回動させて「右打ち」を行うべく、遊技領域106の右下に位置する開閉扉117bが開放された大入賞装置117を狙って遊技球を発射する。
ここで、大当りが通常8R大当り(図4(b)の大当り図柄乱数テーブルで取得した大当り図柄乱数値が、第1始動入賞装置112及び電チュー115共に「0」〜「99」、割合100/250)のとき、8ラウンド大当り遊技が行われ、この8ラウンド大当り遊技終了後、特別図柄が100回変動するまでの期間、遊技状態は時短となる。
また、大当りが確変16R大当り(図4(b)の大当り図柄乱数テーブルで取得した大当り図柄乱数値が、第1始動入賞装置112の場合「100」〜「174」、割合75/250、電チュー115の場合「100」〜「249」、割合150/250)のとき、16ラウンド大当り遊技が行われ、この16ラウンド大当り遊技終了後、遊技状態は次の大当りになるまで高確率(図4(a)の大当り乱数テーブルで取得した大当り乱数値が「3」、「7」、「37」、「67」、「97」、「127」、「157」、「187」、「217」、「247」のとき、大当り確率10/300)及び時短となる。すなわち、大当りがループする。なお、この大当りのループ回数は、無制限にしてもよいし、所定回数大当りが連続したら(例えば5回)、次回の大当りを強制的に通常大当りになるように構成してもよい(いわゆるリミッター機能)。
一方、大当りが確変2R大当り(第1始動入賞装置112の入賞に基づいて図4(b)の大当り図柄乱数テーブルで取得した大当り図柄乱数値が、「175」〜「249」、割合75/250)のとき、メイン表示装置131にも特定の演出図柄の組合せが停止表示されるが、この場合、リーチ乱数の値に関係なくリーチ演出は行われず、更に演出図柄の組合せはゾロ目等ではなく、例えば「359」等の何気ない数字の組合せが停止表示され、特別図柄の抽選結果として確変2R大当りになったことを意図的に遊技者に判別できないようにしている。そして、2ラウンド大当り遊技が行われ、この2ラウンド大当り遊技終了後、遊技状態は次の大当りになるまで高確率が潜伏(潜確モード)する。
なお、大当り抽選の結果、小当り(図4(a)の大当り乱数テーブルで取得した大当り乱数値が「0」、「50」、「100」、「150」、「200」、「250」のとき、小当り確率6/300)のとき、メイン表示装置131には特定の演出図柄の組合せが停止表示されるが、この場合、確変2R大当りと同様に、何気ない数字等の組合せが停止表示され、特別図柄の抽選結果として小当りになったことを意図的に遊技者に判別できないようにしている。つまりこれは、遊技者に、小当りと確変2R大当りとを混同させて、確変2R大当り後の高確率を潜伏させる(高確率か低確率かを遊技者に判りづらくする)ためである。
このように、電チュー115入賞時の方が第1始動入賞装置112入賞時よりも、大当りになったときに多くの出玉を獲得できる確変16R大当りが選択される(確変16R大当り図柄で停止する)確率が高いので、遊技者は、電チュー115入賞時に基づく特別図柄に係る図柄合せゲームには大いなる期待を持って臨むことができる。
遊技状態が時短になっているときは、特別図柄及び普通図柄の変動時間が短縮されると共に、主に普通図柄作動ゲート113bの通過に基づいて行われる普通図柄に係る図柄合せゲームでは、高い確率で当りになり(図4(d)の当り乱数テーブルで取得した当り乱数値が「0」〜「8」のとき、当り確率9/10)、しかも電チュー115が第2の態様に制御される時間や開放態様は、上記ロング当りに準じて行われるので、遊技球の入賞機会が増え、遊技者は、ほぼ現状の持ち玉を減らさずに維持することができる。
従って、時短遊技が開始されると、上記した大当り遊技と同様に、遊技者は、操作ハンドル107を大きく回動させて「右打ち」を行うべく、遊技領域106の右上に位置する普通図柄作動ゲート113bを狙って遊技球を発射する。そして、普通図柄作動ゲート113bの通過如何に拘らず、「右打ち」した遊技球は最終的に誘導板116に到達し、誘導板116に到達した遊技球は、誘導板116上を転動して、頻繁に開放される電チュー115へ入賞するように誘導される。つまり、時短遊技では、第1始動入賞装置112よりも遊技者にとって有利な電チュー115へ頻繁に入賞することになる。そして、確変16R大当り遊技終了後での時短遊技では、更に大当り確率が高確率になっているので、従い、遊技者にとっては、極めて有利な遊技状態となる。
なお、時短遊技において、遊技者が「左打ち」を行った場合であっても、遊技球は、普通図柄作動ゲート113aを通過可能で且つ電チュー115に入賞可能であるが、「右打ち」を行って誘導板116を利用しなかった場合に比して電チュー115への入賞効率が悪く、しかも電チュー115よりも遊技者にとって不利な第1始動入賞装置112に入賞し易くなるので、遊技者にとっては不利益となる。以上が、本実施形態の遊技機100における遊技の主な流れである。
<制御手段の構成>
図5を用いて、次に、遊技の進行を制御する制御手段について説明する。図5は、遊技機100全体のブロック図である。主制御基板510は遊技の基本動作を制御する主制御手段であり、メインCPU510a、メインROM510b及びメインRAM510cから構成されるワンチップマイコン510mと、主制御基板用の入力ポートと出力ポート(図示せず)とを少なくとも備え、演出制御基板540、払出制御基板580及び電源基板570と接続されている。
主制御基板510の入力側には、第1始動入賞装置112に遊技球が入球したことを検知する第1始動入賞装置検出スイッチ512、普通図柄作動ゲート113a、113bに遊技球が入球したことを検知するゲート検出スイッチ530a、530b、第2始動入賞装置115に遊技球が入球したことを検知する第2始動入賞装置検出スイッチ515、大入賞装置117に遊技球が入球したことを検知する大入賞装置検出スイッチ517が接続され、各種信号が主制御基板510に入力される。
主制御基板510の出力側には、第2始動入賞装置115の一対の可動片115bを開閉動作させる第2始動入賞装置開閉ソレノイド516、大入賞装置117の開閉扉117bを動作させる大入賞装置開閉ソレノイド518、特別図柄を表示する第1、第2特別図柄表示装置120、122、普通図柄を表示する普通図柄表示装置118、特別図柄の保留球数を表示する第1、第2特別図柄保留表示器123、124、普通図柄の保留球数を表示する普通図柄保留表示器119、所定の遊技情報を外部に出力する遊技情報出力端子板519が接続され、各種信号が出力される。
主制御基板510のメインCPU510aは、各検出スイッチやタイマからの入力信号に基づいて、メインROM510bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うと共に、各装置や表示器を直接制御したり、あるいは演算処理の結果に応じて他の基板にデータやコマンドを送信したりする。
主制御基板510のメインROM510bには、遊技制御用のプログラムや各種の遊技に決定に必要なデータ、テーブルが記憶されている。例えば、大当り抽選に参照される大当り判定テーブル(図4参照)、特別図柄の停止図柄を決定する図柄決定テーブル、特別図柄の変動パターンを決定する変動パターン決定テーブル等がメインROM510bに記憶されている。
主制御基板510のメインRAM510cは、メインCPU510aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、複数の記憶領域を有している。例えば、メインRAM510cには、普通・特別図柄保留記憶領域、普通・特別図柄データ記憶領域、普通・特別図柄乱数値記憶領域、ラウンド回数記憶領域、ゲート・各種入賞装置データ記憶領域、遊技状態記憶領域、遊技状態バッファ、普通・特別停止図柄データ記憶領域、演出用伝送データ格納領域、管理装置用伝送データ格納領域、ホール設備用伝送データ格納領域、各種のタイマやカウンタ等が設けられている。
電源基板570は、コンデンサからなるバックアップ電源を備えており、遊技機100に電源電圧を供給すると共に、遊技機100に供給する電源電圧を監視し、電源電圧が所定値以下となったときに、電断検知信号を主制御基板510に出力する。より具体的には、電断検知信号がハイレベルになるとメインCPU510aは動作可能状態になり、電断検知信号がローレベルになるとメインCPU510aは動作停止状態になる。バックアップ電源はコンデンサに限らず、例えば、電池でもよく、コンデンサと電池とを併用して用いてもよい。なお、電源基板570は、主制御基板510の他、演出制御基板540、払出制御基板580及び発射制御基板590が接続されている。
演出制御基板540は、主に遊技中や待機中等の各演出を制御する。この演出制御基板540は、サブCPU540a、サブROM540b、サブRAM540cを備えており、主制御基板510に対して、当該主制御基板510から演出制御基板540への一方向に通信可能に接続されている。また、演出制御基板540には、第1演出ボタン検出スイッチ535、第2演出ボタン検出スイッチ536a〜536e、後述する発射停止信号を入力するための発射制御基板590が接続されている。
また、演出制御基板540には、現在時刻を出力するRTC(リアルタイムクロック)540dが搭載されている。サブCPU540aは、RTC540dから現在の日付を示す日付信号や現在の時刻を示す時刻信号を入力し、現在の日時に基づいて各種処理を実行する。RTC540dは、通常、遊技機100に電源が供給されているときには遊技機100からの電源によって動作し、遊技機100の電源が切られているときには、電源基板570に搭載されたバックアップ電源から供給される電源によって動作する。よって、RTC540dは、遊技機100の電源が切られている場合であっても現在の日時を計時することができる。なお、RTC540dは、演出制御基板540上に電池を設けて、かかる電池によって動作するようにしてもよい。
演出制御基板540のサブCPU540aは、主制御基板510から送信されたデータやコマンド、発射制御基板590から送信された発射停止信号、第1演出ボタン検出スイッチ535又は第2演出ボタン検出スイッチ536a〜536e、タイマからの入力信号等に基づいて、サブROM540bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うと共に、当該処理に基づいて、対応するデータをランプ制御基板560又は画像制御基板550に送信する。
サブCPU540aは、主制御基板510のメインCPU510aから一方向のストローブ信号や画像制御用コマンド信号、ランプ制御用コマンド信号等の制御信号を入力回路を介して受け、ストローブ信号が入力されると、サブCPU540aはこの制御用コマンドを認識するように構成されている。例えば、特別図柄の変動態様を示す変動パターン指定コマンドを受信すると、受信した変動パターン指定コマンドの内容を解析して、メイン表示装置131、サブ表示装置139、音声出力装置132、演出用駆動装置561、演出用ハンドル装置562、演出用照明装置134に所定の演出を実行させるためのデータを生成し、かかるデータを画像制御基板550やランプ制御基板560へ送信する。なお、演出用駆動装置561は、ギミック109を所定の態様に駆動することによって遊技者に様々な期待感を与えるものである。
演出制御基板540のサブROM540bには、演出制御用のプログラムや各種の遊技の決定に必要なデータ、テーブルが記憶されている。例えば、主制御基板510から受信した変動パターン指定コマンドに基づいて演出パターンを決定するための変動演出パターン決定テーブル、停止表示する演出図柄の組み合わせを決定するための演出図柄決定テーブル等がサブROM540bに記憶されている。
演出制御基板540のサブRAM540cは、サブCPU540aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、複数の記憶領域を有している。サブRAM540cには、遊技状態記憶領域、演出モード記憶領域、演出パターン記憶領域、演出図柄記憶領域、ゲート・各種入賞装置データ記憶領域、日時情報記憶領域、ログイン状態記憶領域、演算データ記憶領域、各種フラグ記憶領域、発射操作情報記憶領域、遊技者情報記憶領域、遊技履歴情報記憶領域、コード情報記憶領域、各種のタイマやカウンタ等が設けられている。
払出制御基板580は、遊技球の払い出し制御を行う。この払出制御基板580は、図示しない払出CPU、払出ROM、払出RAMから構成されるワンチップマイコンを備え、有線(ハーネス)を介して主制御基板510と接続されると共に、玉貸接続基板584を介してカードユニット500とも接続されている。また、払出制御基板580は、主制御基板510とカードユニット500(玉貸接続基板584)とに対して、双方向に通信可能に接続されている。
また、払出制御基板580の入力側には、遊技球が払い出されたか否かを検知する払出球計数スイッチ582、扉開放スイッチ583も接続されている。更に、玉貸接続基板584には、玉貸スイッチ585、返却スイッチ586が接続されており、玉貸接続基板584を介して、玉貸スイッチ585、返却スイッチ586の各種の入力信号が払出制御基板580に入力される。また、払出制御基板580の出力側には、遊技球の貯留部から所定数の遊技球を払い出すための払出装置の払出モータ581が接続されている。
払出CPUは、払出球計数スイッチ582、扉開放スイッチ583、玉貸スイッチ585、返却スイッチ586等の入力信号に基づいて、払出ROMに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行う。具体的には、払出CPUは、主制御基板510から所定の入賞装置に遊技球が入賞したことを契機として生成された払出個数指定コマンドを受信すると、払出個数指定コマンドの内容に従った所定個数の遊技球を払い出す制御(賞球制御)を行い、払出モータ581を駆動させて所定の遊技球を払い出す。
また、払出CPUは、玉貸接続基板584を介してカードユニット500と接続確認を行った後、玉貸接続基板584を介して玉貸スイッチ585から玉貸信号を入力すると、カードユニット500との情報のやりとりを行いながら、規定個数の遊技球を払い出す制御(玉貸制御)を行い、払出モータ581を駆動させて所定の遊技球を払い出す。
ランプ制御基板560は、遊技盤102に設けられた演出用照明装置134を点灯制御したり、光の照射方向を変更するためのモータに対する駆動制御をしたりする。例えば演出用照明装置134は、各ランプの光の照射方向や発光色を変更して、照明による演出を行うようにしている。また、ランプ制御基板560は、ギミック109を所定の態様に動作させるソレノイドやモータ等、演出用駆動装置561の駆動源を通電制御して、ギミック109による演出を行うようにしている。
更に、ランプ制御基板560は、発射ハンドル装置103に設けられた演出用ハンドル装置562を構成するバイブレーター用モータ563、エアー送出用ファン564及びフラッシュ用LED565に対する駆動制御を行う。例えば、電チュー115の入賞に係る演出図柄の変動表示の抽選結果が大当りになるときに実行される変動演出において、遊技者に当該変動表示の抽選結果が大当りになることを事前に告知(一発告知)するため、バイブレーター用モータ563を駆動制御して発射ハンドル装置103の把持部を振動したり、エアー送出用ファン564を駆動制御して発射ハンドル装置103の把持部からエアーを送出したり、フラッシュ用LED565を駆動制御して発射ハンドル装置103の把持部を所定の態様で発光(高速回転フラッシュや、高速点滅フラッシュ)したりする演出を行うようにしている。なお、このランプ制御基板560は、演出制御基板540に接続されており、演出制御基板540から送信された各種のコマンドに基づいて、上記の各制御を行うこととなる。
画像制御基板550は、メイン表示装置131、サブ表示装置139及び音声出力装置132と接続されており、演出制御基板540から送信された各種のコマンドに基づいて、メイン表示装置131及びサブ表示装置139における画像の表示制御、音声出力装置132における音声の出力制御を行う。この画像制御基板550は、メイン表示装置131及びサブ表示装置139の画像表示制御を行うためホストCPU、ホストCPUのワークエリアとして機能する一時的な記憶領域を有するホストRAM、ホストCPUの制御処理のプログラム等が記憶されたホストROM、画像データが記憶されたCGROM、画像データを描画するフレームバッファを有するVRAM、画像プロセッサとなるVDPと、音の制御を行う音制御回路とを備えている。
ホストCPUは、演出制御基板540から受信した演出パターン指定コマンドに基づいて、VDPにCGROMに記憶されている画像データをメイン表示装置131及びサブ表示装置139に表示させる指示を行う。VDPは、ホストCPUからの指示に基づいて、CGROMに記憶された画像データをVRAMのフレームバッファに描画する。次に、VRAMにある表示用のフレームバッファに記憶された画像データに基づいて映像信号(RGB信号等)を生成し、生成した映像信号を液晶表示装置に出力する。
音制御回路には、音声データが多数格納されている音声ROMが備えられており、音制御回路が、演出制御基板540から送信されたコマンドに基づいて所定のプログラムを読み出すとともに、音声出力装置132における音声出力制御をする。例えば、音声出力装置132は、BGM(バックグランドミュージック)、SE(サウンドエフェクト)等を出力し、サウンドによる演出を行うようにしている。また、音声出力装置132は、上記したバイブレーター用モータ563、エアー送出用ファン564又はフラッシュ用LED565が駆動制御されるときに合わせて、所定の効果音(例えば、「キュイーン、キュイーン」というような当りや大当りの確定を示唆する告知音)を発生させる演出も行う。
発射制御基板590は、遊技球の発射制御を行う。この発射制御基板590は、払出制御基板580と双方向で接続されると共に、入力側にタッチセンサ591、発射ボリューム592、右打ちボタン検出スイッチ595が接続されており、出力側に演出制御基板540、発射用ソレノイド320、玉送りソレノイド594が接続されている。
図6は、発射ハンドル装置103のブロック図である。上述したように、発射ハンドル装置103のハンドル部200には、タッチセンサ591、発射ボリューム592、発射停止ボタン検出スイッチ595が設けられ、発射制御基板590は、入力されるタッチセンサ591からのタッチ信号、発射停止ボタン検出スイッチ595からの発射停止信号と、発射ボリューム592から供給された電圧に基づいて、発射機構部300を構成する発射用ソレノイド320(ロータリーソレノイド)及び玉送りソレノイド(直進ソレノイド)594の通電を制御すると共に、演出制御基板540に発射停止信号を出力する。
具体的には、発射制御基板590は発射制御回路600を備え、タッチセンサ591は、遊技者が操作ハンドル107に触れたことを検知すると、この発射制御回路600に発射用ソレノイド320及び玉送りソレノイド594の通電を許可するタッチ信号を出力する。
また、発射停止ボタン検出スイッチ595は、遊技者が発射停止ボタン256を押圧してオン操作したことを検知すると、発射制御回路600に発射用ソレノイド320及び玉送りソレノイド594の通電を遮断して遊技球の発射を停止させる発射停止信号(駆動制御用)を出力する。発射ボリューム592は、その発射ボリューム592に印加された定電圧(例えば5V)を可変抵抗器により分圧して、分圧した電圧を発射制御回路600に供給する(発射制御回路600に供給する電圧を可変させる)。すなわち、発射ボリューム592は、操作ハンドル107の回動量が多くなるほど、発射制御回路600に供給する電圧を大きくする。
そして、発射制御回路600は、タッチ信号が入力され(遊技者の手が操作ハンドル205に接触)、且つ発射停止信号(駆動制御用)が入力されていない(発射停止ボタン256が操作されていない)ときは、発射ボリューム592から入力した電圧を発射用ソレノイド駆動回路604及び玉送りソレノイド駆動回路606に出力する。これにより、発射用ソレノイド320及び玉送りソレノイド594が通電し、遊技球は、操作ハンドル107の回動量に応じた発射強度で発射される。
一方、発射制御回路600は、タッチ信号が入力されていない(遊技者の手が操作ハンドル205に非接触)とき、又は、タッチ信号が入力されていても発射停止信号(駆動制御用)が入力されているときは、発射ボリューム592からの電圧を遮断する。これにより、発射用ソレノイド320及び玉送りソレノイド594は駆動を停止し、遊技球は、操作ハンドル107の回動量如何に関わらず、その発射が停止される。なお、タッチ信号が入力され、且つ発射停止信号(駆動制御用)が入力されていない場合であっても、操作ハンドル107が回動されていない(原点位置)ときは、当然ながら、遊技球の発射は停止される。そして、このように遊技球の発射が停止されると、発射制御回路600は、演出制御基板540に対して、後に詳述する遊技の進行に伴って実行される所定の演出の一部又は全部の内容を制限(変更又は停止等)するための発射停止信号(演出用)を出力する。
タイミング信号発生回路602は、水晶発振器(図示せず)を備えており、1分間に約100回(100回未満)のパルス信号を発射用ソレノイド駆動回路604及び玉送りソレノイド駆動回路606に出力している。
発射用ソレノイド駆動回路604及び玉送りソレノイド駆動回路606は、発射制御回路600から入力した電圧に基づいて電流を生成する電圧電流変換回路(図示せず)を有している。つまり、発射用ソレノイド駆動回路604は、発射制御回路600から入力した電圧と正比例する発射用の電流を生成し、玉送りソレノイド駆動回路606は、発射制御回路600から入力した電圧に基づいて一定の玉送り用の電流を生成する。
そして、発射用ソレノイド駆動回路604及び玉送りソレノイド駆動回路606は、タイミング信号発生回路602から出力されたパルス信号を入力し、タイミング信号発生回路602から出力されたパルス信号の入力毎に、電圧電流変換回路によって生成された発射用及び玉送り用の電流を出力して発射用ソレノイド320及び玉送りソレノイド594を通電する。
これにより、発射用ソレノイド320及び玉送りソレノイド594が駆動し、玉送りソレノイド594により発射レール104に発射する遊技球が送り出され、この送り出された遊技球が発射用ソレノイド320に直結された打出部材302により打ち出されて、遊技球が発射レール104から遊技領域106に向かって所定の発射強度(操作ハンドル107の回動量に比例する発射強度)で定期的に(一定の発射タイミングで)発射されることになる。このように、遊技球が遊技領域106に向かって発射されることで、当該遊技機100の遊技が進行する。なお、タイミング信号発生回路602は、上記したように、1分間に約100回(100回未満)のパルス信号を発生することから、操作ハンドル107が遊技者の手で回動されている(且つ、発射停止ボタン256が操作されていない)間は、約60/100秒(0.6秒未満)の間隔毎に遊技球が連続的に発射されることとなり、従って、1分間に約100個(100回未満)まで遊技球が発射可能となる。
<主制御基板のタイマ割込み処理>
図7〜17を用いて、次に、遊技機100における遊技の進行に係り、本発明の特徴的な処理についてフローチャートを用いて説明する。図7は、主制御基板510のメインCPU510aによって行われるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。なお、本処理は、主制御基板510に設けられた図示しないリセット用クロックパルス発生回路によって、主制御基板510の電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、所定の周期(例えば4ms)毎に繰り返し実行される。また、図7〜17のフローチャートに基づいて説明する主制御基板510で行われる処理は、メインROM510bに記憶されているプログラムに基づいて実行される。なお、図7〜17においては、本発明に主に関係しない処理については省略されている。
図7を参照して、電源投入を契機にして、メインCPU510aは起動プログラムを実行し、これによって、メモリ(例えば、メインRAM510c)等の各ユニットの初期化等がなされる。初期化が行われた後、メインROM510bに記憶されたプログラムがメインRAM510cに読み込まれ、メインCPU510aによって当該プログラムが実行される。
このタイマ割込み処理が実行されると、まず、ステップS700(以下、ステップSは、単に「S」ともいう)において、メインCPU510aは、図4に示したような大当り乱数、大当り図柄乱数、リーチ乱数、当り乱数、当り図柄乱数、あるいは変動パターン乱数等の各種の乱数の更新を行う乱数更新処理を実行する。なお、変動パターン乱数は、後述するが、特別図柄変動時間(つまり、演出図柄変動の実行時間)を決定するための乱数である。
S700の乱数更新処理において、各乱数は、それぞれ、1ずつ加算(インクリメント)されて更新され、つまり、タイマ割込み処理が行われる毎にカウントアップされる。そして、後述するS710の始動入賞装置検出スイッチ(SW)処理やS720のゲート検出スイッチ(SW)処理において各抽選が行われて各乱数が取得され、この取得された乱数はS730の普通図柄処理やS740の特別図柄処理で使用される。なお、S700の処理を行うカウンタは、典型的にはループカウンタであり、設定されている乱数の最大値(例えば大当り乱数では「299」)に達した後は、再び最小値「0」に戻る。
次に、S710において、メインCPU510aは、第1始動入賞装置112又は第2始動入賞装置(電チュー)115に遊技球が入賞したか否かを検知する第1始動入賞装置検出スイッチ512又は第2始動入賞装置検出スイッチ515に基づく始動入賞装置検出スイッチ(SW)処理を実行する。図8を用いて、以下、S710で行われる始動入賞装置検出スイッチ処理の内容について説明する。図8は、主制御基板510のメインCPU510aによって行われる始動入賞装置検出スイッチ処理(S710)を示すフローチャートである。
図8を参照して、S800において、メインCPU510aは、第1始動入賞装置検出スイッチ512からの検出信号の有無に基づいて、第1始動入賞装置112に遊技球が入賞して第1始動入賞装置検出スイッチ512がオンとなったか否かを判定する。そして、メインCPU510aは、第1始動入賞装置検出スイッチ512がオンとなった場合(S1100でYES)、S802に移行する。一方、メインCPU510aは、第1始動入賞装置検出スイッチ512がオフの場合(S800でNO)、S820に移行する。
S802において、メインCPU510aは、メインRAM510cを参照して、第1特別図柄抽選における保留回数U1が上限値Umax1(初回を含め5回)未満か否かを判定する。そして、メインCPU510aは、保留回数U1が上限値Umax1未満の場合(S802でYES)、S804に移行する。一方、メインCPU510aは、保留回数U1が上限値Umax1以上の場合(S802でNO)、S820に移行する。
S804において、メインCPU510aは、第1特別図柄抽選における保留回数U1に1を加算して更新し、S806に移行する。例えば、メインCPU510aは、メインRAM510cに格納されている第1特別図柄抽選における保留回数U1に1を加算し、加算後の保留回数U1をメインRAM510cに格納する。
S806において、メインCPU510aは、今回の第1始動入賞装置112への遊技球の入賞に基づいて第1特別図柄抽選のための乱数を取得する。ここで、メインCPU510aは、メインRAM510cを参照して、上記S700で更新された乱数のうち、第1特別図柄抽選のための乱数(図4に示した大当り乱数、大当り図柄乱数及びリーチ乱数や、変動パターン乱数等)を取得する。このS806で取得された乱数によって、第1特別図柄抽選の結果が判定される。そして、メインCPU510aは、S808に移行する。
S808において、メインCPU510aは、ここで事前判定処理を行う。具体的には、メインCPU510aは、直近のS806の処理で取得された大当り乱数、大当り図柄乱数及びリーチ乱数とメインROM510bに記憶されている大当り乱数、大当り図柄乱数及びリーチ乱数の乱数値(図4参照)とを比較判定することに基づいて、当該第1特別図柄抽選の結果が通常8R大当り、確変16R大当り、確変2R大当り、小当り、リーチ有りはずれ、リーチ無しはずれの何れであるかを事前判定する。すなわち、この事前判定処理は、第1特別図柄抽選の保留先読み処理である。そして、メインCPU510aは、事前判定処理を終了すると、S809に移行する。
S809において、メインCPU310aは、S806において今回の第1始動入賞装置112への遊技球の入賞に基づいて取得した第1特別図柄抽選のための大当り乱数、大当り図柄乱数及びリーチ乱数をメインRAM510cに格納する。そして、メインCPU510aは、S810に移行する。
S810において、メインCPU510aは、第1特別図柄抽選の保留数が1増加したことを通知する第1保留数増加コマンドをメインRAM510cにセットする。ここで、この第1保留数増加コマンドには、S808の処理で行われた事前判定の結果を示す情報(以下、「第1事前判定情報」ともいう)が含められている。第1保留数増加コマンドは後述する出力処理(S780)において、演出制御基板540に送信され、演出制御基板540は、第1特別図柄抽選の保留が増加したことを認識し、それに基づく演出をメイン表示装置131及びサブ表示装置139にて実行することができる。そして、メインCPU510aは、S812に移行する。
S812において、メインCPU510aは、第1特別図柄抽選における保留回数U1の値(U1≧2)に応じて、保留が増加した旨を示すように第1特別図柄保留表示器123の特定のLEDを点灯/点滅制御する。そして、メインCPU510aは、S820に移行する。
S820において、メインCPU510aは、第2始動入賞装置検出スイッチ515からの検出信号の有無に基づいて、電チュー115に遊技球が入賞して第2始動入賞装置検出スイッチ515がオンとなったか否かを判定する。そして、メインCPU510aは、第2始動入賞装置検出スイッチ515がオンとなった場合(S820でYES)、S822に移行する。一方、メインCPU510aは、第2始動入賞装置検出スイッチ515がオフの場合(S820でNO)、この始動入賞装置検出スイッチ処理を終了する。
S822において、メインCPU510aは、メインRAM510cを参照して、第2特別図柄抽選における保留回数U2が上限値Umax2(初回を含め5回)未満か否かを判定する。そして、メインCPU510aは、保留回数U2が上限値Umax2未満の場合(S822でYES)、S824に移行する。一方、メインCPU510aは、保留回数U2が上限値Umax2以上の場合(S822でNO)、この始動入賞装置検出スイッチ処理を終了する。
S824において、メインCPU510aは、第2特別図柄抽選における保留回数U2に1を加算して更新し、S826に移行する。例えば、メインCPU510aは、メインRAM510cに格納されている第2特別図柄抽選における保留回数U2に1を加算し、加算後の保留回数U2をメインRAM510cに格納する。
S826において、メインCPU510aは、今回の電チュー115への遊技球の入賞に基づいて第2特別図柄抽選のための乱数を取得する。ここで、メインCPU510aは、メインRAM510cを参照して、上記S700で更新された乱数のうち、第2特別図柄抽選のための乱数(図4に示した大当り乱数、大当り図柄乱数及びリーチ乱数、変動パターン乱数等)を取得する。このS826で取得された乱数によって、第2特別図柄抽選の結果が判定される。そして、メインCPU510aは、S828に移行する。
S828において、メインCPU510aは、ここで事前判定処理を行う。具体的には、メインCPU510aは、直近のS826の処理で取得された大当り乱数、大当り図柄乱数及びリーチ乱数とメインROM510bに記憶されている大当り乱数、大当り図柄乱数及びリーチ乱数の乱数値とを比較判定することに基づいて、当該第2特別図柄抽選の結果が通常8R大当り、確変16R大当り、小当り、リーチ有りはずれ、リーチ無しはずれの何れであるかを事前判定する。すなわち、この事前判定処理は、第2特別図柄抽選の保留先読み処理である。そして、メインCPU310aは、事前判定処理を終了すると、S829に移行する。
なお、上記の第1特別図柄抽選に係わるS808の事前判定処理、及び、この第2特別図柄抽選に係わるS828の事前判定処理における大当りの事前判定は、当然ながら、保留発生時の遊技状態ではなく、当該保留に対応する第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選の大当り判定(後述の図12の大当り判定処理)が行われるときの遊技状態(つまり低確率遊技状態か高確率遊技状態か)を判定して該判定した遊技状態に基づいて行われる。例えば、確変大当りによる大当り遊技中に保留が発生した場合、保留発生時の遊技状態は低確率遊技状態であるが、当該保留に対応する第2特別図柄抽選の大当り判定時には遊技状態は高確率遊技状態になっているので、この場合の当該保留の大当りの事前判定は、当該保留の大当り乱数と、図4(a)に示すメインROM510bに記憶されている高確率遊技状態の大当り乱数とを比較判定することにより行う。その他の場合の大当り事前判定についても、これに準じて行われる。
S829において、メインCPU510aは、S826において今回の電チュー115への遊技球の入賞に基づいて取得した第2特別図柄抽選のための大当り乱数、大当り図柄乱数及びリーチ乱数をメインRAM510cに格納する。そして、メインCPU510aは、S830に移行する。
S830において、メインCPU510aは、第2特別図柄抽選の保留数が1増加したことを通知する第2保留数増加コマンドをメインRAM510cにセットする。ここで、この第2保留数増加コマンドには、S828の処理で行われた事前判定の結果を示す情報(以下、「第2事前判定情報」ともいう)が含められている。第2保留数増加コマンドは後述する出力処理(S780)において、演出制御基板540に送信され、演出制御基板540は、第2特別図柄抽選の保留が増加したことを認識し、それに基づく演出をメイン表示装置131及びサブ表示装置139にて実行することができる。そして、メインCPU510aは、S832に移行する。
S832において、メインCPU510aは、第2特別図柄抽選における保留回数U2の値(U2≧2)に応じて、保留が増加した旨を示すように第2特別図柄保留表示器124の特定のLEDを点灯/点滅制御する。そして、メインCPU510aは、この始動入賞装置検出スイッチ処理を終了する。
図7に戻って、次に、S720において、メインCPU510aは、普通図柄作動ゲート113a、113bを遊技球が通過したか否かを検知するゲート検出スイッチ530a、530bに基づくゲート検出スイッチ(SW)処理を実行する。図9を用いて、以下、S720で行われるゲート検出スイッチ処理の内容について説明する。図9は、主制御基板510のメインCPU510aによって行われるゲート検出スイッチ処理(S720)を示すフローチャートである。
図9を参照して、S900において、メインCPU510aは、普通図柄作動ゲート113a、113bを遊技球が通過してゲート検出スイッチ530a、530bがオンとなったか否かを判定する。そして、メインCPU510aは、ゲート検出スイッチ530a、530bがオンとなった場合(S900でYES)、S940に移行する。一方、メインCPU510aは、ゲート検出スイッチ530a、530bがオフの場合(S900でNO)、このゲート検出スイッチ処理を終了する。
S940において、メインCPU510aは、メインRAM510cを参照して、普通図柄抽選における保留回数Gが上限値Gmax(初回を含め5回)未満か否かを判定する。そして、メインCPU510aは、保留回数Gが上限値Gmax未満の場合(S940でYES)、S950に移行する。一方、メインCPU510aは、保留回数Gが上限値Gmax以上の場合(S940でNO)、このゲート検出スイッチ処理を終了する。
S950において、メインCPU510aは、普通図柄抽選における保留回数Gに1を加算して更新し、S960に移行する。例えば、メインCPU510aは、メインRAM510cに格納されている普通図柄抽選における保留回数Gに1を加算し、加算後の保留回数GをメインRAM510cに格納する。
S960において、メインCPU510aは、今回の普通図柄作動ゲート113a、113bの遊技球の通過に基づいて抽選のための乱数を取得し、メインRAM510cに格納する。ここで、メインCPU510aは、メインRAM510cを参照して、上記S700で更新された乱数のうち、普通図柄抽選のための乱数(当り乱数、当り図柄乱数、図4参照)を取得してメインRAM510cに格納する。このS960で取得された乱数によって、普通図柄抽選の結果が判定される。そして、メインCPU510aは、S970に移行する。
S970において、メインCPU510aは、保留回数Gの値(G≧2)に応じて、保留が増加した旨を示すように普通図柄保留表示器119の特定のLEDを点灯/点滅制御する。メインCPU510aは、S970の処理を終えると、このゲート検出スイッチ処理を終了する。
図7に戻って、次に、S730において、メインCPU510aは、普通図柄処理を実行する。以下、図10を用いて、S730で行われる普通図柄処理の内容について説明する。図10は、主制御基板510のメインCPU510aによって行われる普通図柄処理(S730)を示すフローチャートである。
図10を参照して、S1000において、メインCPU510aは、「補助遊技フラグ」がオンであるか否かを判定する。ここで、「補助遊技フラグ」は、普通電動役物である電チュー(第2始動入賞装置)115が作動状態であることを示すものであり、具体的には、変動を停止した際の普通図柄が当り図柄である場合に、オンに設定されるフラグである(S1048参照)。
補助遊技フラグがオンである場合(S1000でYES)、メインCPU510aは、この普通図柄処理を終了する。一方、補助遊技フラグがオフである場合(S1000でNO)、メインCPU510aは、S1002に移行して、普通図柄が普通図柄表示装置118にて変動中(普通図柄の抽選が実行中)であるか否かを判定する。
S1002において、普通図柄が変動中である場合(S1002でYES)、S1040に移行する。一方、普通図柄が変動中ではない場合(S1002でNO)、メインCPU510aは、S1004に移行し、ここでメインRAM510cを参照して、普通図柄抽選における保留回数Gが、1以上であるか否かを判定する。この普通図柄抽選における保留回数Gは、上述したゲート検出スイッチ処理において設定されるパラメータである。
保留回数Gが1以上ではない場合(S1004でNO)、メインCPU510aは、この普通図柄処理を終了する。一方、保留回数Gが1以上である場合(S1004でYES)、メインCPU510aは、保留回数Gから1を減算し、保留回数Gを更新する(S1006)。その際、メインCPU510aは、メインRAM510cに格納されている図9のS960によって取得された乱数のうち格納時期が最も古いものを読み出してメインRAM510cから削除する。次に、メインCPU510aは、S1007に移行して、保留回数Gの値(G≧1)に応じて、保留が消化された旨を示すように普通図柄保留表示器119の特定のLEDを点灯/点滅制御する。
その後、S1008において、メインCPU510aは、当り乱数判定の処理を実行する。当り乱数判定とは、メインRAM510cを参照して、遊技球が普通図柄作動ゲート113a、113bを通過した際に取得した当り乱数(S960で取得した当り乱数)が、予め定められた「当り」を示す値と比較して等しいか否かを判定することにより、普通図柄抽選の結果が当りか否かを判定する処理である。また、この場合、当り乱数が「当り」を示す値であると判定されたときには、当り図柄乱数(S960で取得した当り図柄乱数)が「ショート当り」か「ロング当り」かを判定する処理も、当り乱数判定に準じた処理で併せて実行される。
次いで、S1010において、メインCPU510aは、停止図柄を設定する。停止図柄の設定とは、当り乱数判定における判定結果に応じて停止させる図柄を設定することである。具体的には、メインCPU510aは、上記当り乱数が「当り」を示す値である場合、当りを示す図柄を停止図柄として設定する(本実施形態の場合、普通図柄表示装置118を点灯)。一方、メインCPU510aは、上記当り乱数が「はずれ」を示す値である場合、はずれを示す図柄を停止図柄として設定する(本実施形態の場合、普通図柄表示装置118を消灯)。
次に、S1012において、メインCPU510aは、変動時間設定の処理を実行する。「変動時間設定」とは、遊技状態と停止図柄とに応じて普通図柄の変動時間を設定する処理であり、例えば、時短遊技状態などの電チューサポート機能を有する補助遊技状態では「3秒」が設定され、通常遊技状態などの電チューサポート機能のない遊技状態では、「29秒」が設定される。
この後、S1014において、メインCPU510aは、普通図柄表示装置118にて普通図柄の変動を開始し、S1040に移行して、上記S1012において設定された変動時間が経過したか否かを判定する。変動時間が経過していない場合(S1040でNO)、メインCPU510aは、この普通図柄処理を終了する。一方、変動時間が経過した場合(S1040でYES)、メインCPU310aは、普通図柄の変動を停止させる(S1042)。
そして、メインCPU510aは、S1046に移行して、停止した普通図柄が「当り」であるか否かを判定し、停止した普通図柄が「当り」ではない場合(S1046でNO)、すなわち、はずれである場合、この普通図柄処理を終了する。一方、停止した普通図柄が「当り」である場合(S1046でYES)、メインCPU310aは、補助遊技フラグをオンにした後(S1048)、この普通図柄処理を終了する。
図7に戻って、次に、S740において、メインCPU510aは、特別図柄処理を実行する。以下、図11を用いて、S740で行われる特別図柄処理の内容について説明する。図11は、主制御基板510のメインCPU510aによって行われる特別図柄処理(S740)を示すフローチャートである。
図11を参照して、S1100において、メインCPU510aは、後述の停止中処理でオンに設定される大当り遊技フラグがオンであるか否か、つまり大当り遊技中であるか否かの判定を行い、大当り遊技フラグがオンである場合(S1100でYES)、メインCPU510aは、この特別図柄処理を終了する。
一方、大当り遊技フラグがオフである場合(S1100でNO)、メインCPU510aは、S1101に移行して、後述の停止中処理でオンに設定される小当り遊技フラグがオンであるか否か、つまり小当り遊技中であるか否かの判定を行い、小当り遊技フラグがオンである場合(S1101でYES)、メインCPU510aは、この特別図柄処理を終了する。
一方、小当り遊技フラグがオフである場合(S1101でNO)、メインCPU510aは、S1102に移行して、特別図柄が第1特別図柄表示装置120又は第2特別図柄表示装置122にて変動中(特別図柄の抽選が実行中)であるか否かを判定する。
S1102において、特別図柄が変動中である場合(S1102でYES)、S1144に移行する。一方、特別図柄が変動中ではない場合(S1102でNO)、メインCPU510aは、S1104に移行し、ここでメインRAM510cを参照して、優先的に消化する第2始動入賞装置検出スイッチ515の保留回数U2が、1以上であるか否かを判定する。
保留回数U2が1以上である場合(S1104でYES)、メインCPU510aは、保留回数U2から1を減算し、保留回数U2を更新する(S1106)。その際、メインCPU510aは、メインRAM510cに格納されている図8のS826によって取得された乱数のうち格納時期が最も古いものを読み出してメインRAM510cから削除する。そして、メインCPU510aは、S1108に移行して、保留回数U2の値(U2≧1)に応じて、保留が消化された旨を示すように第2特別図柄保留表示器124の特定のLEDを点灯/点滅制御する。そして、メインCPU510aは、S1120へ移行する。
一方、保留回数U2が≧1でないと判定した場合(S1104でNO)、つまり保留個数U2が「0」である場合、メインCPU510aは、S1110に移行して、第1始動入賞装置検出スイッチ512の保留回数U1が、1以上であるか否かを判定する。
保留回数U1が1以上でない場合(S1110でNO)、メインCPU510aは、S1116に移行して、デモ指定コマンドをメインRAM510cにセットする。そして、メインCPU510aは、この特別図柄処理を終了する。ここで、デモ指定コマンドは、第1及び第2特別図柄抽選における保留回数U1及びU2が「0」になったことに基づいて、演出制御基板540に対してメイン表示装置131に客待ち用のデモ画面の表示を指示するコマンドである。なお、デモ指定コマンドは、後述する出力処理(S780)において、演出制御基板540に送信される。
一方、保留回数U1が1以上である場合(S1110でYES)、メインCPU510aは、保留回数U1から1を減算し、保留回数U1を更新する(S1112)。その際、メインCPU510aは、メインRAM510cに格納されている図8のS506によって取得された乱数のうち格納時期が最も古いものを読み出してメインRAM510cから削除する。
そして、メインCPU510aは、S1114に移行して、保留回数U1の値(U1≧1)に応じて、保留が消化された旨を示すように第1特別図柄保留表示器123の特定のLEDを点灯/点滅制御する。そして、メインCPU510aは、S1120へ移行する。なお、この特別図柄抽選における保留回数U1、U2は、上述した始動入賞装置検出スイッチ処理において設定されるパラメータである。
S1120において、メインCPU510aは、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選)の結果が大当りであるかはずれであるか等の判定をする大当り判定処理を実行する。以下、図12を用いて、S1120で行われる大当り判定処理の内容について説明する。図12は、主制御基板510のメインCPU510aによって行われる大当り判定処理(S1120)を示すフローチャートである。
図12を参照して、S1200において、メインCPU510aは、後述の遊技状態が高確率になっていることを示す高確フラグを参照することにより、現在の遊技状態が大当り確率の高い高確率遊技状態(高確フラグオン)になっているか否かを判定する。現在の遊技状態が高確率遊技状態である場合(S1200でYES)、メインCPU510aは、S1202に移行し、高確率時の大当り乱数判定テーブルを選択し、一方、現在の遊技状態が高確率遊技状態でない場合(S1200でNO)、メインCPU510aは、S1204に移行し、低確率時の大当り乱数判定テーブルを選択する(図4参照)。
S1202又はS1204の処理を終えると、メインCPU510aは、S1206に移行して、大当り乱数判定の処理を実行する。大当り乱数判定とは、メインRAM510cを参照して、遊技球が第1始動入賞装置112又は電チュー115に入賞した際に取得した大当り乱数(S806又はS826で取得した大当り乱数)が、予め定められた「大当り」を示す値と比較して等しいか否かを判定する処理である。
そして、メインCPU510aは、S1208に移行して、S1206の大当り乱数判定に基づき、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選)の結果が大当りか否かを判定する。ここで、大当りと判定された場合(S1208でYES)、メインCPU510aは、S1210に移行して、メインRAM510cに記憶された大当り図柄乱数の判定を行い、その判定結果に基づいて、第1特別図柄表示装置120又は第2特別図柄表示装置122にセットする大当り図柄(通常8R大当り(時短付)、確変16R大当り(時短付)及び確変2R大当り(時短無し)の何れかに対応する大当り図柄)を設定し(S1212)、この大当り判定処理を終了する。
一方、S1208において、大当りでないと判定された場合(S1208でNO)、メインCPU510aは、S1214に移行して、取得した大当り乱数に基づいて小当りであるか否かの判定を行う。ここで、小当りと判定された場合(S1214でYES)、第1特別図柄表示装置120又は第2特別図柄表示装置122にセットする小当り図柄を設定し(S1216)、この大当り判定処理を終了する。また、S1214において、小当りでないと判定した場合(S1214でNO)、第1特別図柄表示装置120又は第2特別図柄表示装置122にセットするはずれ図柄を設定し(S1218)、この大当り判定処理を終了する。
図11に戻って、次に、S1130において、メインCPU510aは、変動パターン選択処理を実行する。以下、図13を用いて、S1130で行われる変動パターン選択処理の内容について説明する。図13は、主制御基板510のメインCPU510aによって行われる変動パターン選択処理(S1130)を示すフローチャートである。
図13を参照して、S1300において、メインCPU510aは、大当り判定処理で設定された特別図柄に基づいて、大当り判定処理の結果が大当りであるか否かの判定を行い、大当りであると判定した場合(S1300でYES)、S1314に移行して、大当たり用テーブルをメインRAM510cにセットする。一方、大当りでないと判定した場合(S1300でNO)、メインCPU510aは、S1302に移行して、大当り判定処理の結果が小当りであるか否かを判定する。
S1302において、小当りであると判定した場合(S1302でYES)、メインCPU510aは、S1304に移行して、小当り用テーブルをメインRAM510cにセットする。一方、小当りでないと判定した場合(S1302でNO)、メインCPU510aは、S1306に移行して、リーチ乱数判定の処理を実行する。リーチ乱数判定とは、はずれの場合にリーチ演出を行うか否かを決定するためのリーチの有無を判定する処理であって、具体的には、メインRAM510cを参照して、遊技球が第1始動入賞装置112又は電チュー115に入賞した際に取得したリーチ乱数(S806又はS826で取得したリーチ乱数)が、予め定められた「リーチ有」又は「リーチ無」を示す値と比較して等しいか否かを判定する処理である。
そして、メインCPU510aは、S1308に移行して、ここでS1306のリーチ乱数判定に基づきリーチの有無を判定し、リーチ有りと判定した場合(S1308でYES)、S1310に移行して、リーチ用テーブルをメインRAM510cにセットする。一方、リーチ無しと判定した場合(S1308でNO)、メインCPU510aは、S1312に移行して、はずれ用テーブルをメインRAM510cにセットする。
次に、メインCPU510aは、S1316に移行して、先に取得した変動パターン乱数判定の処理を実行し、S1318に移行して、その変動パターン乱数に応じた変動パターンを設定して、この変動パターン選択処理を終了する。なお、変動パターン乱数判定とは、特別図柄変動時間(演出図柄変動の実行時間、通常時8〜180秒、時短時3〜180秒等)を決定するための処理であって、具体的には、メインRAM510cを参照して、遊技球が第1始動入賞装置112又は電チュー115に入賞した際に取得した変動パターン乱数(S806又はS826で取得した変動パターン乱数)が、予め定められた変動時間を示す値と比較して等しいか否かを判定する処理である。
図11に戻って、次に、S1140において、メインCPU510aは、S1120の大当り判定処理及びS1130の変動パターン選択処理によってセットされた設定情報を含む変動演出開始コマンドを生成して、メインRAM510cにセットする。ここで、変動演出開始コマンドは、演出制御基板540に対して演出図柄の変動演出開始を指示するコマンドである。なお、S1140でセットされた変動演出開始コマンドは、後述する出力処理(S780)において、演出制御基板540に送信される。そして、メインCPU510aは、S1142に移行する。
S1142において、メインCPU510aは、S1140の処理でセットされた変動演出開始コマンドに含まれている設定情報に基づいて、第1特別図柄表示装置120又は第2特別図柄表示装置122による特別図柄の変動表示を開始する。そして、メインCPU510aは、S1144に移行し、ここでS1142における特別図柄の変動表示の開始時点から、S1130の変動パターン選択処理で選択された特別図柄変動時間が経過したか否かを判定する。
変動時間が経過していないと判定された場合(S1144でNO)、メインCPU510aは、この特別図柄処理を終了する。一方、変動時間が経過したと判定された場合(S1144でYES)、メインCPU510aは、S1146に移行して、メイン表示装置131等による演出図柄の変動演出終了を指示する変動演出停止コマンドをメインRAM510cにセットする。なお、S1146でセットされた変動演出停止コマンドは、後述する出力処理(S780)において、演出制御基板540に送信される。そして、メインCPU510aは、S1148に移行する。
S1148において、メインCPU510aは、S1142の処理で開始した第1特別図柄表示装置120又は第2特別図柄表示装置122による特別図柄の変動表示を停止してその停止図柄を表示する。そして、メインCPU510aは、S1150に移行して、ここで停止中処理を実行する。以下、図14を用いて、S1150で行われる停止中処理の内容について説明する。図14は、主制御基板510のメインCPU510aによって行われる停止中処理(S1150)を示すフローチャートである。
図14を参照して、S1400において、メインCPU510aは、後述の遊技状態設定処理で時短フラグがオンに設定されているか否か、つまり時短遊技中であるか否かの判定を行い、時短フラグがオンであると判定した場合(S1400でYES)、S1402に移行して、メインRAM510cに記憶されている時短ゲームの残ゲーム回数Jから「1」を減算する。
そして、メインCPU510aは、S1404に移行して、残ゲーム回数Jが「0」であるか否かを判定し、残ゲーム回数Jが「0」の場合(S1404でYES)、S1406に移行する。そして、S1406において、メインCPU510aは、残ゲーム回数Jが「0」を示すのは、時短ゲームにおいて特別図柄の変動表示が所定回数(例えば100回)行われたことを意味するので、ここで時短フラグをオフにし、S1408に移行する。なお、S1400において時短フラグがオンでないと判定した場合(S1400でNO)、あるいはS1404において、残ゲーム回数Jが「0」でないと判定した場合(S1404でNO)、メインCPU510aは、S1408に移行する。
S1408において、メインCPU510aは、後述の遊技状態設定処理でオンに設定される高確フラグがオンであるか否か、つまり高確率遊技中であるか否かの判定を行い、高確フラグがオンであると判定した場合(S1408でYES)、S1410に移行して、メインRAM510cに記憶されている高確率ゲームの残ゲーム回数Xから「1」を減算する。
そして、メインCPU510aは、S1412に移行して、残ゲーム回数Xが「0」であるか否かを判定し、残ゲーム回数Xが「0」の場合(S1412でYES)、S1414に移行する。そして、S1414において、メインCPU510aは、残ゲーム回数Jが「0」を示すのは、高確率ゲームにおいて特別図柄の変動表示が所定回数(例えば10000回)行われたことを意味するので、ここで高確フラグをオフにし、S1416に移行する。なお、S1408において高確フラグがオンでないと判定した場合(S1408でNO)、あるいはS1412において、残ゲーム回数Xが「0」でないと判定した場合(S1412でNO)、メインCPU510aは、S1416に移行する。
S1416において、メインCPU510aは、第1特別図柄表示装置120又は第2特別図柄表示装置122にセットされた特別図柄により大当りであるか否かの判定を行い、大当りでないと判定した場合(S1416でNO)、S1418に移行して、第1特別図柄表示装置120又は第2特別図柄表示装置122にセットされている特別図柄が小当りであるか否かを判定する。
S1418において、メインCPU510aは、小当りであると判定した場合(S1418でYES)、S1420に移行して、小当り遊技フラグをオンにする。そして、メインCPU510aは、S1422に移行して、ラウンド回数(R数)/作動パターンの設定を行う。
なお、このS1422におけるラウンド回数/作動パターンの設定は、大当りが確変2R大当りであった場合又は小当りであった場合に対して行うもので、その設定は、確変2R大当り及び小当り両者共に、ラウンド数(R数)を2R、1R中の作動パターンが0.2秒開放×1回の同一態様に設定する。
そして、S1422の処理を終えると、メインCPU510aは、この停止中処理を終了する。一方、S1418において、メインCPU510aは、小当りでないと判定した場合(S1418でNO)、小当り遊技フラグをオンにすることなく、この停止中処理を終了する。
一方、S1416において、メインCPU510aは、大当りであると判定した場合(S1416でYES)、S1430に移行して、今回の大当りが確変16R大当りであるか否かを判定する。そして、確変16R大当りであると判定した場合(S1430でYES)、S1434に移行して、16R大当り遊技フラグをオンにする。
一方、S1430において、メインCPU510aは、確変16R大当りでないと判定した場合(S1430でNO)、S1432に移行して、今回の大当りが通常8R大当りであるか否かを判定する。そして、通常8R大当りであると判定した場合(S1432でYES)、S1436に移行して、8R大当り遊技フラグをオンにする。
一方、S1432において、メインCPU510aは、通常8R大当りでないと判定した場合(S1432でNO)、S1438に移行して、今回の大当りは確変2R大当りであると判定して、2R大当り遊技フラグをオンにする。そして、S1434、S1436又はS1438の処理を終えると、メインCPU510aは、S1440に移行する。
S1440において、メインCPU510aは、時短ゲームの残ゲーム回数J、及び高確率ゲームの残回数Xにそれぞれ「0」をセットして、残ゲーム回数J/Xをリセットし、S1442に移行して、時短フラグと高確フラグをオフにする。そして、S1444に移行して、メインCPU510aは、今回の大当りは確変2R大当りであるか否かを判定し、確変2R大当りであると判定した場合(S1444でYES)、上記したS1422に移行して、ラウンド回数(R数)/作動パターンの設定を行う。すなわち、小当りと同様、ラウンド数(R数)を2R、1R中の作動パターンが0.2秒開放×1回に設定する。
一方、S1444において、メインCPU510aは、確変2R大当りでないと判定した場合(S1444でNO)、すなわち、今回の大当りは確変16R大当り又は通常8R大当りであると判定した場合には、S1450に移行して、大当りのオープニングを開始する。
そして、S1452に移行して、メインCPU510aは、大当りオープニングコマンドをメインRAM510cにセットする。なお、S1452でセットされた大当りオープニングコマンドは、後述する出力処理(S780)において、演出制御基板540に送信される。そして、メインCPU510aは、この停止中処理を終了し、図11に示す特別図柄処理を終了する。
図7に戻って、次に、S750において、メインCPU510aは、大入賞装置処理を実行する。以下、図15を用いて、S1750で行われる大入賞装置処理の内容について説明する。図15は、主制御基板510のメインCPU510aによって行われる大入賞装置処理(S750)を示すフローチャートである。
図15を参照して、S1500において、メインCPU510aは、8R大当り遊技フラグ又は16R大当り遊技フラグがオンであるか否かを判定し、8R大当り遊技フラグ又は16R大当り遊技フラグがオンであると判定した場合(S1500でYES)、つまり通常8R大当り遊技中又は確変16R大当り遊技中であると判定した場合に、S1510に移行して、大当りの開始演出を行うオープニング中であるか否かを判定する。
S1510において、メインCPU510aは、大当りのオープニング中であると判定した場合(S1510でYES)、S1512に移行して、オープニング時間が経過したか否かを判定する。そして、S1512において、メインCPU510aは、オープニング時間が経過していないと判定した場合(S1512でNO)、この大入賞装置処理を終了し、一方、オープニング時間が経過したと判定した場合(S1512でYES)、S1514に移行して、ラウンド回数(R数)/作動パターンの設定を行う。
このS1514におけるラウンド回数/作動パターンの設定は、大当りが通常8R大当り又は確変16R大当りであった場合に対して行うもので、その設定は、通常8R大当りであった場合は、ラウンド数(R数)を8R、1R中の作動パターンが29.5秒開放×1回に設定する。また、確変16R大当りであった場合は、ラウンド数(R数)を16R、1R中の作動パターンが29.5秒開放×1回に設定する。
そして、S1515に移行して、メインCPU510aは、大当り遊技中に実行される大当り演出パターンを決定するための大当り演出コマンドをメインRAM510cにセットする。なお、S1515でセットされた大当り演出コマンドは、後述する出力処理(S780)において、演出制御基板540に送信される。
そして、S1516に移行して、メインCPU510aは、大入賞装置117への1ラウンドあたりの入賞個数を示す個数カウンタCに「0」をセットし、S1518に移行して、ラウンド回数Rの値に「1」を加算する。そして、S1520に移行して、メインCPU510aは、大入賞装置117の作動を開始する。つまり、大入賞装置117の開閉扉117bを作動させて、大入賞装置117を閉状態から開状態にする。
次に、メインCPU510aは、S1522に移行して、大入賞装置検出スイッチ517により大入賞装置117に遊技球が入賞したか否かを判定する。そして、S1522において、メインCPU510aは、大入賞装置117に遊技球が入賞していないと判定した場合(S1522でNO)、S1540に移行する。一方、S1522において、大入賞装置117に遊技球が入賞したと判定した場合(S1522でYES)、メインCPU510aは、S1524に移行して、当該大当り(通常8R大当り又は確変16R大当り)遊技中における出玉数をリアルタイムで遊技者に報知するための大当り出玉数コマンドをメインRAM510cにセットする。なお、S1524でセットされた大当り出玉数コマンドは、後述する出力処理(S780)において、演出制御基板540に送信される。
次に、メインCPU510aは、S1540に移行して、大入賞装置117の作動時間が所定の作動時間を経過したか否かを判定し、この作動時間が所定時間を経過していないと判定した場合(S1540でNO)、S1542に移行して、個数カウンタCの値が規定入賞数(例えば9個)に達したか否かを判定する。
S1542において、メインCPU510aは、個数カウンタCの値が規定入賞数であると判定した場合(S1542でYES)、S1544に移行して、大入賞装置117の作動を終了する。つまり、大入賞装置117の開閉扉117bを作動させて、大入賞装置117を開状態から閉状態にする。一方、個数カウンタCの値が規定入賞数に達していないと判定した場合(S1542でNO)、この大入賞装置処理を終了する。
また、S1540において、メインCPU510aは、大入賞装置117の作動時間が所定の作動時間を経過していた場合(S1540でYES)、S1542の処理をスキップして、個数カウンタCの入賞数をチェックすることなく大入賞装置117の作動を終了する。
次に、メインCPU510aは、S1546に移行して、大当りラウンド回数Rが最大ラウンド回数であるか否かを判定する。つまり、S1546では、大当りラウンドが最終ラウンドであるか否かを判定する処理であって、大当りが確変16R大当りである場合は16ラウンド、通常8R大当りである場合は8ラウンド、確変2R大当り及び小当りである場合は2ラウンドであるか否かを判定する。
S1546において、メインCPU510aは、大当りラウンドが最終ラウンドでないと判定した場合(S1546でNO)、この大入賞装置処理を終了する。一方、大当りラウンドが最終ラウンドであると判定した場合(S1546でYES)、S1548に移行して、メインCPU510aは、今回の大当りは通常8R大当り又は確変16R大当りであるか(確変2R大当り及び小当りでないか)否かを判定する。
S1548において、メインCPU510aは、通常8R大当り又は確変16R大当りである(確変2R大当り及び小当りでない)と判定した場合(S1548でYES)、S1550に移行して、大当りの終了演出を行うエンディングを開始する。そして、S1552に移行して、メインCPU510aは、エンディングコマンドをメインRAM510cにセットする。なお、S1552でセットされた大当りエンディングコマンドは、後述する出力処理(S780)において、演出制御基板540に送信される。このエンディングコマンドにより、後に詳述する大当り出玉数演出を含むエンディング演出がメイン表示装置131などで行われる。
次に、メインCPU510aは、S1554に移行して、ラウンド回数Rの値を「0」にセットし、S1556に移行して、エンディング時間が経過したか否かを判定する。そして、S1556において、エンディング時間が経過したと判定した場合(S1556でYES)、S1570に移行して、後述する遊技状態設定処理を実行し、一方、エンディング時間が経過していないと判定した場合(S1556でNO)、この大入賞装置処理を終了する。
また、S1548において、メインCPU510aは、通常8R大当り及び確変16R大当りでない(確変2R大当り又は小当りである)と判定した場合(S1548でNO)、S1560に移行して、上記したS1554と同様に、ラウンド回数Rの値を「0」にセットし、その後S1570に移行して、後述する遊技状態設定処理を実行する。
また、ステップS1510において、メインCPU510aは、大当りのオープニング中でないと判定した場合(S1510でNO)、S1530に移行して、大当りのエンディング中であるか否かを判定する。そして、S1530において、メインCPU510aは、エンディング中であると判定した場合(S1530でYES)、S1556に移行する。
一方、S1530において、メインCPU510aは、エンディング中でないと判定した場合(S1530でNO)、S1532に移行して、大入賞装置117が作動中であるか否かを判定する。つまり、大入賞装置117の開閉扉117bが作動中で、大入賞装置117が開状態であるか否かを判定する。このS1532において、メインCPU510aは、大入賞装置117が作動中であると判定した場合(S1532でYES)、S1540に移行し、大入賞装置117が作動中でないと判定した場合(S1532でNO)、S1516に移行する。
また、S1500において、メインCPU510aは、8R大当り遊技フラグ及び16R大当り遊技フラグがオンでないと判定した場合(S1500でNO)、S1502に移行して、2R大当り遊技フラグがオンであるか否かを判定する。そして、S1502において、メインCPU510aは、2R大当り遊技フラグがオンでない場合(S1502でNO)、S1504に移行して、小当り遊技フラグがオンであるか否かを判定する。そして、S1504において、メインCPU510aは、小当り遊技フラグがオンでない場合(S1504でNO)、この大入賞装置処理を終了する。
一方、メインCPU510aは、S1502において2R大当り遊技フラグがオンである場合(S1502でYES)、及びS1504において小当り遊技フラグがオンである場合(S1504でYES)、S1532に移行する。
図16を用いて、次にS1570で行われる遊技状態設定処理の内容について説明する。図16は、主制御基板510のメインCPU510aによって行われる遊技状態設定処理(S1570)を示すフローチャートである。まずS1600において、メインCPU510aは、小当りであるか否かを判定し、小当りであると判定した場合(S1600でYES)、この遊技状態設定処理を終了する。
一方、小当りでないと判定した場合(S1600でNO)、メインCPU510aは、S1602に移行して、今回の大当りは通常8R大当り(時短付き)であるか否かを判定する。そして、S1602において、メインCPU510aは、通常8R大当り(時短付き)であると判定した場合(S1602でYES)、S1604に移行して、時短フラグをオンにし、S1606に移行して、時短ゲームの残ゲーム回数Jに例えば「100」をセットして、この遊技状態設定処理を終了する。これにより、通常8R大当り遊技の終了後、最大で100回の時短ゲームが付与される。
一方、S1602において、通常8R大当り(時短付き)でないと判定した場合(S1602でNO)、つまり、今回の大当りは確変2R大当り(時短無し)又は確変16R大当り(時短付き)であると判定した場合は、これらの大当りは高確率遊技を付与する大当りであるので、メインCPU510aは、S1620に移行して、高確フラグをオンにし、S1622に移行して、高確ゲームの残ゲーム回数Xに例えば「10000」をセットする。
次に、メインCPU510aは、S1624に移行して、大当りが時短付きの確変16R大当りであるか否かを判定し、時短付きの確変16R大当りであると判定した場合(S1624でYES)、S1626に移行して、時短フラグをオンにする。そして、メインCPU510aは、S1628に移行して、時短ゲームの残ゲーム回数Jに、上記S1622の処理で高確ゲームの残ゲーム回数Xにセットした数と同じ「10000」をセットして、この遊技状態設定処理を終了する。これにより、確変16R大当り遊技の終了後、最大で10000回(実質的には次の大当りになるまで)の高確ゲーム及び時短ゲームが付与される。
一方、S1624において、時短付きの確変16R大当りでないと判定した場合(S1624でNO)、つまり今回の大当りは時短付きでない確変2R大当りであると判定した場合は、この遊技状態設定処理を終了する。これにより、確変2R大当り遊技の終了後、最大で10000回(実質的には次の大当りになるまで)の高確ゲームが潜伏状態(潜確モード)で付与される。
図15に戻って、S1570の遊技状態設定処理を終了すると、メインCPU510aは、S1580に移行して、ここで小当り遊技フラグ又は大当り遊技フラグ(16R大当り遊技フラグ、8R大当り遊技フラグ又は2R大当り遊技フラグ)をオフにして、この大入賞装置処理を終了する。
上記の説明から明らかなように、図11の特別図柄処理にて実行されるS1150の停止中処理(図14)では、大当りが確変2R大当りであった場合には、大入賞装置117の開放態様を小当りと同一に設定し(S1422)、しかも大当り特有のオープニング演出が実行されない(S1450、S1452の処理を省略)ように構成されている。また、同様に、S750の大入賞装置処理(図15)では、大当りが確変2R大当りであった場合には、大当り特有のエンディング演出が実行されない(S1550、S1552の処理を省略)ように構成されている。更に、確変2R大当り遊技終了後に時短遊技は付与されないので、これにより、遊技者は、その後の潜確モードが確変2R大当りで突入したのか、小当りで突入したのか、すなわち、その後の潜確モードが確変状態(大当り確率が高確率になっている遊技状態)になっているか否かが判別し難くなり、その結果、遊技の趣向性が向上する。
図7に戻って、次に、S760において、メインCPU510aは、普通電動役物の一例である電チュー(第2始動入賞装置)115の作動処理(電動チューリップ処理)を実行する。以下、図17を用いて、S760で行われる電動チューリップ処理の内容について説明する。図17は、主制御基板510のメインCPU510aによって行われる電動チューリップ処理(S760)を示すフローチャートである。
図171を参照して、S1700において、メインCPU510aは、上記した普通図柄処理(S730)のS1000と同様に、「補助遊技フラグ」がオンであるか否かを判定する。補助遊技フラグがオフである場合(S1700でNO)、メインCPU510aは、この電動チューリップ処理を終了する。
一方、補助遊技フラグがオンである場合(S1700でYES)、メインCPU510aは、電チュー(第2始動入賞装置)115が作動中であるか否かを判定する(S1702)。そして、電チュー115が作動中であると判定した場合(S1702でYES)、メインCPU510aは、S1722に処理を進める。一方、電チュー115が作動中でないと判定した場合(S1702でNO)、メインCPU510aは、S1704に移行し、上記の時短フラグを参照して、現在の遊技状態が時短遊技状態になっているか否かを判定する。
ここで、現在の遊技状態が時短遊技状態であると判定した場合(S1704でYES)、メインCPU510aは、S1712に移行し、電チュー115の時短遊技状態における当りの開放パターンとして、可動片115bを0.2秒×3回+4秒×1回開放する動作を行う開放パターンをメインRAM310cにセットする。
一方、現在の遊技状態が時短遊技状態でないと判定した場合(S1704でNO)、メインCPU510aは、S1706に移行して、上記した図10の普通図柄処理(S730)のS1046で「当り」と判定された当りがロング当りか否かを判定する。そして、ロング当りである場合(S1706でYES)、メインCPU510aは、S1708に移行し、電チュー115のロング当りの開放パターンとして、可動片115bを0.1秒×1回+5.5秒×1回開放する動作を行う開放パターンをメインRAM310cにセットする。
一方、ロング当りでない場合(S1706でNO)、つまりショート当りである場合、メインCPU510aは、S1710に移行し、電チュー115のショート当りの開放パターンとして、可動片115bを0.5秒間開放する動作を1回行う開放パターンをメインRAM510cにセットする。メインCPU510aは、S1708、S1710及びS1712で開放パターンをセットした後、S1714に移行し、セットした開放パターンで電チュー115の可動片115bの作動を開始させる。
そして、メインCPU510aは、S1722に移行して、上記S1714の処理で開始された電チュー115の作動が完了したか否かを判定する。つまり、可動片115bを所定間開放する開放パターンの動作が終了したか、又は、この開放パターンが終了する前に規定入賞数(max9個)の遊技球が電チュー115に入賞したか否かを判定する。ここで、電チュー115の作動が完了したと判定した場合(S1722でYES)、S1724に移行し、メインCPU510aは、補助遊技フラグをオフに設定して補助遊技を終了させ、この電動チューリップ処理を終了する。一方、電チュー115の作動が完了していないと判定した場合(S1722でNO)、メインCPU510aは、S1724の処理を行うことなく、そのまま電動チューリップ処理を終了する。
図7に戻って、次に、S770において、メインCPU510aは、賞球処理を行う。例えば、賞球処理においては、メインCPU510aは、第1始動入賞装置112、電チュー115及び大入賞装置117にそれぞれ入賞した遊技球数に応じた賞球の払出数を設定する。
次に、S780において、メインCPU510aは、出力処理を行う。具体的には、メインCPU510aは、演出制御基板540、払出制御基板580及び発射制御基板590に対して、それぞれ制御用コマンドを出力する。例えば、メインCPU510aは、払出数を示す制御用コマンドを払出制御基板580に出力することによって、当該払出数を払出制御基板580に対して指示する。
また、メインCPU510aは、上記した第1保留数増加コマンド(S810)、第2保留数増加コマンド(S830)、デモ指定コマンド(S1116)、変動演出開始コマンド(S1140)、変動演出停止コマンド(S1146)、オープニングコマンド(S1452)、大当り演出コマンド(S1515)、大当り出玉数コマンド(S1524)、エンディングコマンド(S1952)等を演出制御基板540に出力することによって、遊技機100における演出内容等を決定させる。以上で、主制御基板510のメインCPU510aによって行われるタイマ割込み処理の説明を終了する。
<演出制御基板のタイマ割込み処理>
図18〜31を用いて、次に、演出制御基板540のタイマ割込み処理の内容について説明する。まず、図18は、演出制御基板540のサブCPU540aによって行われるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。なお、本処理は、演出制御基板540に設けられた図示しないリセット用クロックパルス発生回路によって、演出制御基板540の電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、所定の周期(例えば2ms)毎に繰り返し実行される。また、図18〜31のフローチャートに基づいて説明する演出制御基板540で行われる処理は、サブROM540bに記憶されているプログラムに基づいて実行される。なお、図18〜31においては、本発明に主に関係しない処理については省略されている。
電源投入を契機にして、サブCPU540aは起動プログラムを実行し、これによって、メモリ(例えば、サブRAM540c)等の各ユニットの初期化等がなされる。初期化が行われた後、サブROM540bに記憶されたプログラムがサブRAM540cに読み込まれ、サブCPU540aによって当該プログラムが実行される。このタイマ割込み処理が実行されると、まず、S1800において、サブCPU540aは、発射停止信号入力処理を行う。
図19を用いて、発射停止信号入力処理の内容について説明する。図19は、演出制御基板540のサブCPU540aによって行われる発射停止信号入力処理(S1800)を示すフローチャートである。まず、S1900において、サブCPU540aは、遊技者による発射停止ボタン256のオン操作などに基づいて遊技球の発射を停止したか否か、すなわち発射制御基板590(発射制御回路600)から上述した発射停止信号(演出用)が入力されたか否かを判定する。
S1900において、発射停止信号が入力されていないと判定された場合(S1900でNO)、サブCPU540aは、この発射停止信号入力処理を終了する。一方、S1900において、発射停止信号が入力されたと判定された場合(S1900でYES)、サブCPU540aは、S1901に移行する。
S1901において、サブCPU540aは、発射停止フラグがオンであるか否かを判定する。ここで、「発射停止フラグ」は、遊技者による遊技球の発射の停止に基づいて、遊技の進行に伴って実行される所定の演出の一部又は全部の内容が制限(変更又は停止等、以下、単に「演出制限」ともいう)状態である場合に、オンに設定されるフラグである(S1922参照)。
S1901において、発射停止フラグがオンである場合(S1901でYES)、つまり既に演出制限が実行されている場合、サブCPU540aは、この発射停止信号入力処理を終了する。一方、S1901において、発射停止フラグがオフである場合(S1901でNO)、つまり未だ演出制限が実行されていない場合、サブCPU540aは、S1902に移行する。
S1902において、サブCPU540aは、発射停止回数判定時間Thが「0」より大きいか否かを判定する。なお、この発射停止回数判定時間Thについては、後述する。そして、S1902において、発射停止回数判定時間Thが「0」以下の場合(S1902でNO)、サブCPU540aは、S1904に移行する。
S1904において、サブCPU540aは、発射停止回数カウンタHCに「1」をセットする。発射停止回数カウンタHCは、遊技者による遊技球の発射停止回数を計数するためのカウンタであって、発射停止信号の入力に基づいて、後述のS1910でカウントアップされるか、又は、このS1904で「1」にリセットされるカウンタである。そして、サブCPU540aは、S1906に移行する。
S1906において、サブCPU540aは、発射停止回数判定時間Thに3分をセットし、次にS1908に移行して、3分にセットされた発射停止回数判定時間Thの計測を開始する。つまり、この発射停止回数判定時間Thは、規定時間内に発射停止回数が何回発生したか(発射停止回数カウンタHCの値)を判定する場合の当該規定時間であって、本実施形態では、この規定時間を発射停止回数判定時間Thとして3分にしている。従って、上記したS1902の処理は、発射停止信号が入力されてから発射停止回数判定時間Thとしての3分が経過したか否かを判定する処理であって、3分が経過している場合にはS1902でNOとなり、3分が経過していない場合にはS1902でYESとなる。なお、この発射停止回数判定時間Thは、特に3分に限定されるものではない。そして、S1908の処理を終えると、サブCPU540aは、この発射停止信号入力処理を終了する。
一方、S1902において、発射停止回数判定時間Thが「0」より大きい場合(S1902でYES)、つまり、発射停止回数判定時間Th(3分)が経過していない場合、サブCPU540aは、S1910に移行し、この処理で、発射停止回数カウンタHCの値を1加算(インクリメント)する。そして、サブCPU540aは、S1912に移行する。
S1912において、サブCPU540aは、発射停止回数カウンタHCの値が4以上になったか否かを判定する。そして、発射停止回数カウンタHCの値が4未満である場合(S1912でNO)、サブCPU540aは、S1914に移行して、遊技球の発射停止操作を行って不規則な発射タイミングにより遊技球を不連続的に発射させる遊技(例えば、俗に言う「止め打ち遊技」、以下、「不定期発射遊技」ともいう)を行わないよう遊技者に注意喚起する注意喚起報知を行うための、注意喚起コマンドをサブRAM540cにセットする。つまり、演出制限が行われていない場合であって(S1901でNO)、発射停止信号(1回目)が入力されてから発射停止回数判定時間Th(3分)の経過前に(S1902でYES)、更に次(2回目)の、又は次々(3回目)の発射停止信号が入力されて発射停止回数カウンタHCの値が2又は3になったときは、遊技者に対して不定期発射遊技を行わせないようにするための注意喚起報知が行われる。そして、S1914の処理を終えると、サブCPU540aは、この発射停止信号入力処理を終了する。
一方、S1912において、発射停止回数カウンタHCの値が4以上である場合(S1912でYES)、サブCPU540aは、S1920に移行して、遊技の進行に伴って実行される所定の演出の一部又は全部の内容を制限(変更又は停止等、演出制限)するための演出制限コマンドをサブRAM540cにセットする。つまり、演出制限が行われていない場合であって(S1901でNO)、発射停止信号が入力されてから発射停止回数判定時間Th(3分)の経過前に(S1902でYES)、更に3回(初回を含め計4回)の発射停止信号が入力されて発射停止回数カウンタHCの値が4になったときは、演出制限が実行される。なお、この演出制限の内容については、後に詳述する。
S1920の処理を終えると、サブCPU540aは、S1922に移行して、演出制限が実行されるのに伴って発射停止フラグをオンに設定し、S1924に移行して、演出制限回数Sに「0」をセットする。ここで、演出制限回数Sは、演出制限が実行されている期間中に、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選)の実行回数(演出図柄の変動回数)を計数するためのカウンタであって、特別図柄抽選の終了(演出図柄の変動停止)に基づいて、後述のS2804(図28)でカウントアップされるか、又は、このS1924で「0」にリセットされるカウンタである。そして、S1924の処理を終えると、サブCPU540aは、この発射停止信号入力処理を終了する。
上記の説明から明らかなように、このS1800の発射停止信号入力処理においては、所定期間に所定回数以上の遊技者による遊技球の発射停止があったか否かを判定している。そして、所定期間に所定回数以上の発射停止があった場合には、不定期発射遊技が行われたと判断して、その後の遊技の進行に伴って実行される所定の演出の一部又は全部の内容を制限する一方、所定期間に所定回数未満の発射停止があった場合には、その発射停止回数に応じて、該発射停止が行われたタイミングで直ちに以降の不定期発射遊技を抑止させるための注意喚起報知を遊技者に対して実行する構成となっている。従って、このように、いきなり演出制限を行わずに注意喚起報知を行うことにより、以降の遊技において、注意喚起報知を行ったにも拘わらず不定期発射遊技を継続する悪質な遊技者と、そうでない不定期発射遊技を中止する遊技者とを見極めることができ、その結果、この悪質な遊技者に対してのみ演出制限を実行することが可能となる。そして、演出制限が実行されれば、当該遊技機100の遊技性が極めて低下するので、その結果、悪質な遊技者に対しても、演出制限を実行することにより不定期発射遊技を抑止させることが可能となる。
ここで、注意喚起報知の具体例としては、図示は省略するが、例えば「止め打ちはやめて下さい」「以降の演出は制限されます」というような報知を、メイン表示装置131、サブ表示装置139、音声出力装置132などを介して文字表示や音声にて実行させるようにすればよい。より具体的には、例えば、所定期間内に、2回目の発射停止を検出したときは「止め打ちはやめて下さい」という報知を、3回目の発射停止を検出したときは「次に止め打ちを行ったら演出が制限されます」という報知を行い、そして、4回目の発射停止を検出したときは「以降の演出は制限されます」という報知を行うようにすればよい。なお、上記の説明では、1回目の発射停止を検出したときは注意喚起報知を行わないようにしたが、これは行ってもよい。また、注意喚起報知は、所定期間に所定回数未満の発射停止があった場合、つまり上記の説明では、3分以内に4回未満の発射停止に対して行うようにしたが、この所定期間及び所定回数はこれに限定するものではなく、例えば、5分以内に7回未満の発射停止に対して行うようにしてもよい。従って、この場合には、8回目の発射停止を検出したときに、演出制限が実行されることとなる。
図18に戻って、S1800の発射停止信号入力処理を終えると、サブCPU540aは、S1805に移行して、主制御基板510から送信されたコマンドを受信し、受信したコマンドに基づいた演出の実行を決定して、それを指示するコマンドをサブRAM540cにセットするコマンド受信処理を行う。
図20を用いて、ここで、コマンド受信処理の内容について説明する。図20は、演出制御基板540のサブCPU540aによって行われるコマンド受信処理(S1900)を示すフローチャートである。まず、S2000において、サブCPU540aは、主制御基板510からデモ指定コマンドを受信したか否かを判定する(図11のS1116参照)。
デモ指定コマンドを受信し受信していると判定された場合(S2000でYES)、サブCPU540aは、S2002に移行して、デモ指定コマンド受信処理を実行する。以下、図21を用いて、S2002で行われるデモ指定コマンド受信処理の内容について説明する。図21は、演出制御基板540のサブCPU540aによって行われるデモ指定コマンド受信処理(S2002)を示すフローチャートである。
図21を参照して、サブCPU540aは、まずS2100において、デモ待機時間Tdに所定の時間(例えば30〜60秒)を設定し、次に、S2110に移行して、この設定したデモ待機時間Tdの計測を開始する。デモ指定コマンドは、上記したように第1始動入賞装置112及び第2始動入賞装置(電チュー)115の始動記憶が無くなってメイン表示装置131に大当り抽選に係る演出図柄の変動表示が実行されなくなったときに受信するコマンドであり、従って、デモ待機時間Tdの計測時間は、メイン表示装置131に演出図柄の変動表示が実行されなくなってからの経過時間を表している。
次に、サブCPU540aは、S2120に移行し、ここで設定したデモ待機時間Tdが経過するまでに変動演出開始コマンドを受信したか否かを判定する(図11のS1140参照)。変動演出開始コマンドは、上記したように第1始動入賞装置112又は第2始動入賞装置(電チュー)115への遊技球の入賞に基づいてメイン表示装置131に大当り抽選に係る演出図柄の変動表示を開始するときに受信するコマンドであり、従って、デモ待機時間Tdが経過するまでに変動演出開始コマンドを受信したと判定された場合(S2120でYES)、サブCPU540aは、遊技機100は待機状態でないと判断してこのデモ指定コマンド受信処理を終了する。これにより、メイン表示装置131では、停止していた大当り抽選に係る演出図柄の変動表示が再開される。
一方、S2120において、変動演出開始コマンドを受信していないと判定された場合(S2120でNO)、サブCPU540aは、遊技機100は待機状態であると判断し、S2130に移行して、客待ち用のデモ演出を実行するため、デモフラグをオンに設定する。そして、サブCPU540aは、S2140に移行して、画像制御基板550やランプ制御基板560に指示するためのデモ演出開始コマンドをサブRAM540cにセットして、メイン表示装置131やサブ表示装置139、音声出力装置132等にデモ演出の実行を開始させる。これにより、メイン表示装置131では、停止していた大当り抽選に係る演出図柄の画面がデモ演出画面に切り替わる。
次に、サブCPU540aは、S2150に移行し、デモ演出の実行が開始されることに基づいて、上記S1901と同様に発射停止フラグがオンであるか否か、すなわち演出制限が実行されているか否かを判定する。S2150において、発射停止フラグがオフである場合(S2150でNO)、つまり演出制限が実行されていない場合、サブCPU540aは、このデモ指定コマンド受信処理を終了する。一方、S2150において、発射停止フラグがオンである場合(S2150でYES)、つまり演出制限が実行されている場合、サブCPU540aは、S2160に移行する。
S2160において、サブCPU540aは、デモ演出時間Teに所定の時間(例えば20〜30分)を設定し、次に、S2170に移行して、この設定したデモ演出時間Teの計測を開始する。つまり、デモ演出時間Teは、客待ち用のデモ演出の実行が開始されてからの経過時間を表している。
次に、サブCPU540aは、S2180に移行し、上記S2120に準じて設定したデモ演出時間Teが経過するまでに変動演出開始コマンドを受信したか否かを判定する(図11のS1140参照)。そして、デモ演出時間Teが経過するまでに変動演出開始コマンドを受信したと判定された場合(S2180でYES)、サブCPU540aは、このデモ指定コマンド受信処理を終了する。
一方、S2180において、変動演出開始コマンドを受信していないと判定された場合(S2180でNO)、サブCPU540aは、S2190に移行して、実行していた演出制限を解除するために発射停止フラグをオフに設定する。そして、サブCPU540aは、このデモ指定コマンド受信処理を終了する。
つまり、このデモ指定コマンド受信処理においては、演出制限が実行されている場合において、客待ち用のデモ演出の実行が開始されてから所定時間が経過する前に、演出図柄の変動演出が開始された場合には、当該遊技機100で遊技している遊技者はデモ演出の実行開始以降に交替していない、すなわち同一人物であると見做して引き続き演出制限を実行し、一方、客待ち用のデモ演出の実行が開始されてから所定時間が経過する前に、演出図柄の変動演出が開始されなかった場合には、当該遊技機100で遊技している遊技者はデモ演出の実行開始以降に離席している、すなわち遊技者は交替する(又は交替している)と見做して、実行されている演出制限を解除するようになっている。従って、このような構成によれば、遊技者の交替を把握するための特別な装置、例えば人感センサや監視カメラ等を設ける必要がなく、好適に遊技者の交替を低コストで把握することが可能となる。その結果、演出制限を適正に実行することが可能となり、不定期発射遊技を行っていない遊技者に対して不当に演出制限が実行されることを低減することができる。なお、デモ演出時間Teの設定時間は、特に20〜30分に限定されるものではない。
図20に戻って、S2000でNO又はS2002の処理を終えると、サブCPU540aは、S2004に移行して、主制御基板510から保留数増加コマンド(第1保留数増加コマンド、第2保留数増加コマンド)を受信したか否かを判定する(図8のS810、S830参照)。
保留数増加コマンドを受信していると判定された場合(S2004でYES)、サブCPU540aは、S2006に移行して、保留数加算処理を実行する。具体的にS2006の処理では、サブCPU540aは、第1保留数増加コマンドを受信した場合、メイン表示装置131に第1特別図柄抽選の保留数を示す保留画像(保留アイコン)を1つ追加させるために、サブRAM540cに格納されている第1特別図柄抽選の保留数を1加算する。同様に、サブCPU540aは、第2保留数増加コマンドを受信した場合、メイン表示装置131に第2特別図柄抽選の保留数を示す保留画像(保留アイコン)を1つ追加させるために、サブRAM540cに格納されている第2特別図柄抽選の保留数を1加算する。
そして、サブCPU540aは、S2008に移行して、保留先読み処理を実行する。以下、図22を用いて、S2008で行われる保留先読み処理の内容について説明する。図22は、演出制御基板540のサブCPU540aによって行われる保留先読み処理(S2008)を示すフローチャートである。
図22を参照して、サブCPU540aは、まずS2200において、上記S1901、S2150と同様に発射停止フラグがオンであるか否か、すなわち演出制限が実行されているか否かを判定する。S2200において、発射停止フラグがオフである場合(S2200でNO)、つまり演出制限が実行されていない場合、サブCPU540aは、保留先読み演出を実行するため、S2202に移行する。一方、S2200において、発射停止フラグがオンである場合(S2200でYES)、つまり演出制限が実行されている場合、サブCPU540aは、保留先読み演出を実行停止にするため、S2208に移行する。
S2202において、上記S2004で受信した第1保留数増加コマンド又は第2保留数増加コマンドを解析し、今回の第1始動入賞装置112又は第2始動入賞装置(電チュー)115への入賞に基づいて発生した保留球、すなわち、上記した図20のS2006でサブRAM540cに1加算した保留記憶に対する大当り抽選の事前判定(第1事前判定又は第2事前判定、図8のS808又はS828)結果が、大当り、小当り又はリーチ有りはずれであるか否かを判定する。
S2202において、事前判定(第1事前判定又は第2事前判定)結果が大当り、小当り又はリーチ有りはずれでないと判定された場合(S2202でNO)、つまり、事前判定結果がリーチ無しはずれの場合には、サブCPU540aは、S2204に移行して、上記S1906でサブRAM540cに1加算した保留記憶を契機に、メイン表示装置131やサブ表示装置139で保留先読み演出を実行するか否かの決定を、乱数等を用いた所定の抽選方法により行う保留先読み演出抽選処理を実行する。
そして、サブCPU540aは、S2206に移行して、このS2206において保留先読み演出の実行が決定されたか否かを判定する。そして、S2206において、保留先読み演出の実行が決定されたと判定された場合(S2206でYES)、あるいは、上記S2006でサブRAM540cに1加算した保留記憶に対する大当り抽選の事前判定(第1事前判定又は第2事前判定)結果が、大当り、小当り又はリーチ有りはずれであると判定された場合(S2202でYES)、サブCPU540aは、S2210に移行し、今回の第1始動入賞装置112又は第2始動入賞装置(電チュー)115への入賞に基づいて発生した保留球に対する保留表示の追加を含む保留先読み演出を実行するため、画像制御基板550に指示するための保留先読み演出コマンドをサブRAM540cにセットする。
これにより、演出制限が実行されていない場合、メイン表示装置131及びサブ表示装置139には、特別図柄に係る保留記憶と1対1で対応する保留画像をベースとした大当り抽選に係る保留先読み演出が、所定の先読み予告態様にて実行される。なお、保留数増加コマンドに含まれている事前判定情報がリーチ無しハズレを示しているときに抽選で当選して保留先読み演出を実行する場合、この保留先読み演出は、ガセ(フェイク)表示となる。
一方、S2206において、保留先読み演出の実行が決定されなかったと判定された場合(S2206でNO)、及び上記したようにS2200でYESとなり演出制限が実行されている場合、サブCPU540aは、S2208に移行し、保留先読み演出が実行されない通常の特別図柄の保留画像に表示すべく(上記図20のS2006でサブRAM540cに1加算した保留記憶に対する保留表示を追加すべく)、画像制御基板550に指示するための保留表示コマンドをサブRAM540cにセットして、メイン表示装置131に通常の特別図柄の保留画像を表示させる。
つまり、この保留先読み処理においては、演出制限が実行されていない場合には保留先読み演出が実行され、演出制限が実行されている場合には保留先読み演出が実行されないように構成されている。従って、このように不定期発射遊技を行った遊技者に対し、演出制限を実行して保留先読み演出を所定期間に亘って実行停止にすることにより、当該遊技機100の遊技性を低下させることができる。すなわち、本実施形態の遊技機100においては、遊技者による不定期発射遊技の実行を好適に抑止させることが可能となる。なお、保留先読み演出は全部を停止するようにしたが、その一部だけを停止するようにしてもよい。そして、サブCPU540aは、S2208又はS2210の処理を終えると、この保留先読み処理を終了する。
図20に戻って、S2008の処理を終えると、又は、S2004において保留数増加コマンドを受信していない場合(S2004でNO)、サブCPU540aは、S2024に移行して、図11の特別図柄処理のS1140でセットされた変動演出開始コマンドを受信したか否かを判定する。そして、変動演出開始コマンドを受信していると判定された場合(S2024でYES)、サブCPU540aは、S2040に移行して、変動演出選択処理を実行する。以下、図23を用いて、S2040で行われる変動演出選択処理の内容について説明する。図23は、演出制御基板540のサブCPU540aによって行われる変動演出選択処理(S2040)を示すフローチャートである。
図23を参照して、サブCPU540aは、まずS2300において、デモフラグがオンに設定されているか否かを判定する(図21のS2130参照)。そして、デモフラグがオンに設定されていると判定された場合(S2300でYES)、つまり遊技機100は待機状態であって客待ち用のデモ演出を実行している場合、サブCPU540aは、S2302に移行して、デモフラグをオフに設定し、次にS2304に移行して、画像制御基板550やランプ制御基板560に指示するためのデモ演出終了コマンドをサブRAM540cにセットして、メイン表示装置131、サブ表示装置139、音声出力装置132等にデモ演出の実行を終了させる。
つまり変動演出選択処理では、変動演出開始コマンドを受信すると、これから大当り抽選に係る演出図柄の変動演出を実行するため、遊技機100が待機状態であって客待ち用のデモ演出を実行している場合、この実行していたデモ演出を終了させる。そして、S2304の処理を終えると、又は、S2300においてデモフラグがオンに設定されていないと判定された場合(S2300でNO)、サブCPU540aは、S2310に移行して変動演出開始コマンドを解析する。
次に、サブCPU540aは、S2315に移行して、上記S1901、S2150、S2200と同様に発射停止フラグがオンであるか否か、すなわち演出制限が実行されているか否かを判定する。S2315において、発射停止フラグがオフである場合(S2315でNO)、つまり演出制限が実行されていない場合、サブCPU540aは、演出モード変更処理を実行するため、S2320に移行する。一方、S2315において、発射停止フラグがオンである場合(S2315でYES)、つまり演出制限が実行されている場合、サブCPU540aは、演出モード変更処理(後述の図24〜26参照)を実行停止にして所定の演出モード(後述の図27参照)を実行するため、S2317に移行する。
S2317において、サブCPU540aは、演出制限が実行されている場合の演出図柄の変動演出の演出モードを設定するため、演出モードの種別を示すモードフラグに「0」をセットする。つまり、演出制限が実行されている場合、モードフラグには必ず「0」がセットされ、このモードフラグに「0」がセットされている場合には、演出制限が解除されるまでの期間、演出モード変更処理で設定される種々の演出に替わって、演出効果の低い所定の演出が実行されることになる。なお、この演出制限が実行されている場合の演出の具体的な内容については後述する。また、演出効果とは、遊技者にとって有利な遊技結果となる確率を示唆する演出の有効性の程度である。
S2317の処理を終えると、サブCPU540aは、S2318に移行して、演出モードとして上記S2317にて選択された演出モード(モードフラグ=0に対応する演出モード)を設定し、S2336に移行する。
S2320において、サブCPU540aは、演出図柄の変動演出に係わって演出モード変更処理を実行する。以下、図24を用いて、S2320で行われる演出モード変更処理の内容について説明する。図24は、演出制御基板540のサブCPU540aによって行われる演出モード変更処理(S2320)を示すフローチャートである。
図24を参照して、サブCPU540aは、まずS2400において、モードフラグに「0」がセットされているか否かを判定する。そして、モードフラグに「0」がセットされている場合(S2400でYES)、サブCPU540aは、S2402に移行して、モードフラグに「1」をセットする。つまり、S2400でYESになる場合は、発射停止フラグがオフに切り替わった直後、すなわち演出制限が解除された直後の場合であるので、この場合には、演出制限が実行されている場合の演出効果の低い演出に替えて、後述のモードフラグに「1」に対応する演出が強制的に実行されるようになっている。
一方、モードフラグに「0」がセットされていない場合(S2400でYES)、サブCPU540aは、S2401に移行し、ここでS2310における変動演出開始コマンドの解析結果に基づいて、遊技状態が時短であるか否かを判定する。なお、変動演出開始コマンドには、遊技状態に関する情報(遊技状態が時短/高確率になっているか否かに関する情報)が含まれている。そして、S2401において、遊技状態が時短であると判定された場合(S2401でYES)、サブCPU540aは、S2402に移行し、上記したようにモードフラグに「1」をセットし、次にS2404に移行し、モード継続回数値Mに「0」を代入する。
図25、26を用いて、ここで、第1始動入賞装置112又は電チュー115に遊技球が入賞して大当りの抽選に係る特別図柄の変動表示が行われる場合に、メイン表示装置131の画面に設定される演出モードについて説明する。図25は、演出モードの種別やその内容の一例を示した説明図であり、図26は、メイン表示装置131の画面に設定された各種演出モードの具体的な表示の一例を示した説明図である。
図26を参照して、本実施形態における遊技機100の演出モードは、図の「演出モード名」に示すように15種類が設けられており、この15種類の演出モードは、「通常A」「通常B」「横スクロールA」「横スクロールB」「5ラインA」「5ラインB」「潜確」「たぬ吉ステージ」「玉ちゃんステージ」「ミッションステージ」「テニスゾーン」「野球ゾーン」「サッカーゾーン」「水泳ゾーン」「陸上ゾーン」で構成されている。
「通常A」は、モードフラグに「1」がセットされているときに設定される演出モードであって、特別図柄と同期して変動表示する演出図柄の背景(特徴)として「山」の風景がメイン表示装置131の画面に設定されるようになっている(図26(a)参照)。「通常A」は、図25の「演出モード継続」に示すように、設定されてからモード継続回数値Mが「50」になるまで、又は、大当りになるまで、あるいは、遊技状態が時短中は滞在するようになっている。ここで、モード継続回数値Mは、特別図柄(演出図柄)の変動回数を示す数値であって、つまり、演出モードとしての「通常A」は、メイン表示装置131の画面に設定されてから、特別図柄(演出図柄)の変動回数が最大で50(モード継続回数値M)になるまでの期間、又は、大当りになるまでの期間、あるいは、遊技状態が時短の期間は継続して滞在するように構成されている。なお、「通常A」が設定されるときの契機は、図25に示すように、モード抽選で当選(抽選確率20%)したとき(後述する演出モード変更処理のS2442)、強制設定(デフォルト)として遊技機100の電源投入後(初期化後)若しくは大当り(確変16R大当り)図柄停止後(後述する変動演出終了処理のS2852)、時短中若しくは演出制限解除後(演出モード変更処理のS2402)、又は、演出モードが「通常B」のときのデモ演出画面中に演出ボタン135、136にて選択されたとき(後述する演出ボタン処理のS3110)である。
「通常B」は、モードフラグに「2」がセットされているときに設定される演出モードであって、演出図柄の背景(特徴)として「海」の風景が設定されるようになっている(図26(b)参照)。演出モードとしての「通常B」は、メイン表示装置131の画面に設定されてから、モード継続回数値Mが「50」になるまで、又は、大当りになるまでの期間は継続して滞在するように構成されている。なお、「通常B」が設定されるときの契機は、モード抽選で当選(抽選確率15%)したとき(S2442)、強制設定(デフォルト)として通常4R大当りに基づく後述の潜確モードの終了後(後述する演出モード変更処理のS2416)、又は、演出モードが「通常A」のときのデモ演出画面中に演出ボタン135、136にて選択されたとき(後述する演出ボタン処理のS3120)である。
「横スクロールA」は、モードフラグに「3」がセットされているときに設定される演出モードであって、演出図柄の背景(特徴)として「山」の風景が設定されると共に、演出図柄が通常の縦スクロールに代わって横スクロールで変動表示されるようになっている(図26(c)参照)。「横スクロールA」における演出モードの継続態様は、上記「通常B」と同様である。なお、「横スクロールA」が設定されるときの契機は、モード抽選で当選(抽選確率8%)したとき(S2442)である。
「横スクロールB」は、モードフラグに「4」がセットされているときに設定される演出モードであって、演出図柄の背景(特徴)として「海」の風景が設定されると共に、演出図柄が通常の縦スクロールに代わって横スクロールで変動表示されるようになっている(図26(d)参照)。「横スクロールB」における演出モードの継続態様は、上記「通常B」と同様である。なお、「横スクロールB」が設定されるときの契機は、モード抽選で当選(抽選確率7%)したとき(S2442)である。
「5ラインA」は、モードフラグに「5」がセットされているときに設定される演出モードであって、演出図柄の背景(特徴)として「山」の風景が設定されると共に、演出図柄の大当りラインが通常の1ラインに代わって5ライン(横3ラインと斜2ライン)に増加して表示されるようになっている(図26(e)参照)。「5ラインA」における演出モードの継続態様は、上記「通常B」と同様である。なお、「5ラインA」が設定されるときの契機は、モード抽選で当選(抽選確率5%)したとき(S2442)である。
「5ラインB」は、モードフラグに「6」がセットされているときに設定される演出モードであって、演出図柄の背景(特徴)として「海」の風景が設定されると共に、演出図柄の大当りラインが通常の1ラインに代わって5ライン(縦3ラインと斜2ライン)に増加して表示されるようになっている(図26(f)参照)。「5ラインB」における演出モードの継続態様は、上記「通常B」と同様である。なお、「5ラインB」が設定されるときの契機は、モード抽選で当選(抽選確率5%)したとき(S2442)である。
「潜確」は、モードフラグに「7」がセットされているときに設定される演出モードであって、演出図柄の背景(特徴)として「専用背景(図示省略)」が設定されるようになっている(図26(g)参照)。そして、「潜確」が設定されているときは、遊技状態が時短になっていないにも拘わらず大当り確率が高確率になっている、いわゆる「潜伏確変」を示唆するようになっている。「潜確」が設定されるときの契機は、小当り又は確変2R大当り図柄停止後(後述する変動演出終了処理のS2842)であり、小当りに基づいて設定されたときは、当該設定からモード継続回数値Mが「30」になるまで、すなわち特別図柄(演出図柄)の変動回数が最大で30になるまでの期間、継続して滞在するようになっている。一方確変2R大当りに基づいて設定されたときは、当該設定から次の大当りまで、すなわち特別図柄(演出図柄)の変動回数に関係なく滞在するようになっている。つまり、演出モードとしての「潜確」は、設定されるときの契機が小当りと確変2R大当りとで、滞在期間が相違するようになっている。
「たぬ吉モード」は、モードフラグに「8」がセットされているときに設定される演出モードであって、演出図柄の背景(特徴)として「専用背景(図示省略)」が設定されると共に、演出中にキャラクタとして動物の狸をデフォルメした「たぬ吉」が頻繁に出現して当該演出を盛り上げるようになっている(図26(h)参照)。「たぬ吉モード」における演出モードの継続態様は、上記「通常B」と同様である。なお、「たぬ吉モード」が設定されるときの契機は、モード抽選で当選(抽選確率5%)したとき(S2442)である。
「玉ちゃんモード」は、モードフラグに「9」がセットされているときに設定される演出モードであって、演出図柄の背景(特徴)として「専用背景(図示省略)」が設定されると共に、演出中にキャラクタとして玉を持った人間の女の子をデフォルメした「玉ちゃん」が頻繁に出現して当該演出を盛り上げるようになっている(図26(i)参照)。「玉ちゃんモード」における演出モードの継続態様は、上記「通常B」と同様である。なお、「玉ちゃんモード」が設定されるときの契機は、モード抽選で当選(抽選確率5%)したとき(S2442)である。
「ミッションステージ」は、モードフラグに「10」がセットされているときに設定される演出モードであって、演出図柄の背景(特徴)として「専用背景(図示省略)」が設定されると共に、遊技者に所定の指令(ミッション)が発せられるようになっている(図26(j)参照、図示では、一例として「緊急指令!今から5分以内に「7」でリーチをかけよ!」というミッショが、残余時間(3:25)と共にメイン表示装置131の画面に表示された状態を示しており、このミッションをクリアすると遊技者に有利な遊技状態(例えば大当り)となる)。そして、演出モードとしての「ミッションステージ」は、設定されてから最大で5分が経過するまでの期間は継続して滞在するように構成されている。なお、「ミッションステージ」が設定されるときの契機は、モード抽選で当選(抽選確率5%)したとき(S2442)である。
「テニスゾーン」は、モードフラグに「11」がセットされているときに設定される演出モードであって、演出図柄の背景(特徴)として「テニス」をモチーフにした場面、演出が設定されるようになっている(図26(k)参照)。「テニスゾーン」における演出モードの継続態様は、上記「通常B」と同様である。なお、「テニスゾーン」が設定されるときの契機は、モード抽選で当選(抽選確率5%)したとき(S2442)である。
「野球ゾーン」は、モードフラグに「12」がセットされているときに設定される演出モードであって、演出図柄の背景(特徴)として「野球」をモチーフにした場面、演出が設定されるようになっている(図26(l)参照)。「野球ゾーン」における演出モードの継続態様は、上記「通常B」と同様である。なお、「野球ゾーン」が設定されるときの契機は、モード抽選で当選(抽選確率5%)したとき(S2442)である。
「サッカーゾーン」は、モードフラグに「13」がセットされているときに設定される演出モードであって、演出図柄の背景(特徴)として「サッカー」をモチーフにした場面、演出が設定されるようになっている(図26(m)参照)。「サッカーゾーン」における演出モードの継続態様は、上記「通常B」と同様である。なお、「サッカーゾーン」が設定されるときの契機は、モード抽選で当選(抽選確率5%)したとき(S2442)である。
「水泳ゾーン」は、モードフラグに「14」がセットされているときに設定される演出モードであって、演出図柄の背景(特徴)として「水泳」をモチーフにした場面、演出が設定されるようになっている(図26(n)参照)。「水泳ゾーン」における演出モードの継続態様は、上記「通常B」と同様である。なお、「水泳ゾーン」が設定されるときの契機は、モード抽選で当選(抽選確率5%)したとき(S2442)である。
「陸上ゾーン」は、モードフラグに「15」がセットされているときに設定される演出モードであって、演出図柄の背景(特徴)として「陸上」をモチーフにした場面、演出が設定されるようになっている(図26(o)参照)。「陸上ゾーン」における演出モードの継続態様は、上記「通常B」と同様である。なお、「陸上ゾーン」が設定されるときの契機は、モード抽選で当選(抽選確率5%)したとき(S2442)である。
なお、図26(a)〜(i)、(k)〜(o)において、メイン表示装置131の画面に記載されている3本の平行状の矢印(縦又は横矢印)は、演出図柄の変動表示(スクロール)を表している。また、図25において、演出モードの種類(演出モード名)、背景(特徴)、演出モード継続(モード継続回数値M)、契機(抽選確率)等は、上記に限定されるものではなく、適宜変更や追加が可能である。
図24に戻って、つまりモードフラグに「0」がセットされている場合(S2400でYES)、又は、変動演出開始コマンドを解析した結果、S2401において、遊技状態が時短であると判定された場合(S2401でYES)、サブCPU540aは、演出モードとして「通常A」を設定するためにモードフラグに「1」にセットし(S2402)、それに伴ってモード継続回数値Mを「0」にリセットする(S2404)。このS2400〜S2404の処理により、演出制限が解除された直後又は遊技状態が時短中の場合、特別図柄(演出図柄)の変動回数に拘わらず、強制的に「通常A」が演出モードとして設定されることになる。
そして、サブCPU540aは、S2460に移行して、演出制限が解除された直後又は時短中の演出モードとして「通常A」を設定し、この演出モード変更処理を終了する。なお、時短に係わるS2402、S2404の処理、及びS2402、S2404に係わって行われるS2460の処理(「通常A」の設定)は、遊技状態が時短に変更された最初のときに実行され、その後、引き続いて時短が継続するときは、これらの処理はスキップされて、サブCPU540aは、即座にこの演出モード変更処理を終了する。
一方、S2401において、遊技状態が時短でないと判定された場合(S2401でNO)、サブCPU540aは、S2410に移行して、モードフラグに「7」がセットされているか否か、すなわち現在設定されている演出モードが「潜確」か否かを判定する。そして、モードフラグに「7」がセットされていると判定された場合(S2410でYES)、サブCPU540aは、S2412に移行して、モード継続回数値Mが「30」になっているか否か、つまり演出モードが「潜確」に設定されてから特別図柄(演出図柄)の変動回数が30回あったか否かを判定する。
S2412において、モード継続回数値Mが「30」になっていると判定された場合(S2412でYES)、サブCPU540aは、S2414に移行し、遊技状態が確変(大当り確率が高確率)になっているか否かを判定する。そして、遊技状態が確変になっていないと判定された場合(S2414でNO)、サブCPU540aは、S2416に移行して、モードフラグに「2」をセットする。これにより、演出モードの設定が「潜確」から「通常B」に切り替わることになる。そして、サブCPU540aは、S2418に移行して、モードフラグに「2」をセットしたことに伴ってモード継続回数値Mに「0」を代入し、モード継続回数値Mをリセットする。そして、サブCPU540aは、S2460に移行して、画像制御基板350に、演出モードとして「通常B」を設定し、その後、この演出モード変更処理を終了する。
一方、S2412において、モード継続回数値Mが「30」になっていないと判定された場合(S2412でNO)、つまり演出モードが「潜確」に設定されてから特別図柄(演出図柄)の変動回数が30回未満の場合、及び、S2414において、遊技状態が確変になっていると判定された場合(S2414でYES)、サブCPU540aは、この演出モード変更処理を終了する。
従って遊技者は、これらS2410〜S2418の処理により、メイン表示装置131の画面に演出モードとして「潜確」が表示されてから特別図柄(演出図柄)の変動回数が30になった時点で、演出モードが「潜確」のままであれば遊技状態は確変、演出モードが「潜確」から「通常B」に切り替われば遊技状態は通常(確変ではない)ということが判断可能となり、これにより遊技の趣向が向上する。
一方、S2410において、モードフラグに「7」がセットされていないと判定された場合(S2410でNO)、すなわち現在設定されている演出モードが「潜確」でないと判定された場合、サブCPU540aは、S2430に移行して、モードフラグに「10」がセットされているか否か、すなわち現在設定されている演出モードが「ミッションステージ」か否かを判定する。
そして、モードフラグに「10」がセットされていると判定された場合(S2430でYES)、サブCPU540aは、S2432に移行して、後述するS2446、S2448で、モードフラグに「10」がセットされた時点で5分に設定されて計測が開始されたミッションステージの残余時間Tmが「0」より大きいか否か、つまり、演出モードとしての「ミッションステージ」の実行時間である5分が経過したか否かを判定する。
そして、ミッションステージの残余時間Tmが「0」より小さい場合(S2432でNO)、つまり「ミッションステージ」の実行時間である5分が経過した場合、サブCPU540aは、S2434に移行して、ミッションステージの残余時間Tmの計測を停止し、次にS2442に移行する。一方、S2432において、ミッションステージの残余時間Tmが「0」より大きい場合(S2432でYES)、サブCPU540aは、この演出モード変更処理を終了する。
一方、S2430において、モードフラグに「10」がセットされていないと判定された場合(S2430でNO)、すなわち現在設定されている演出モードが「ミッションステージ」でないと判定された場合、サブCPU540aは、S2440に移行する。そして、この処理で、モード継続回数値Mが「50」になっているか否か、つまり演出モードが、「潜確」及び「ミッションステージ」を除く「通常A」「通常B」「横スクロールA」「横スクロールB」「5ラインA」「5ラインB」「たぬ吉ステージ」「玉ちゃんステージ」「テニスゾーン」「野球ゾーン」「サッカーゾーン」「水泳ゾーン」又は「陸上ゾーン」の何れかに設定されてから特別図柄(演出図柄)の変動回数が50回あったか否かを判定する(図25参照)。
S2440において、モード継続回数値Mが「50」になっていないと判定された場合(S2440でNO)、サブCPU540aは、この演出モード変更処理を終了する。一方、S2440において、モード継続回数値Mが「50」になっていると判定された場合(S2440でYES)、サブCPU540aは、S2442に移行する。
S2442において、サブCPU540aは、ここで乱数等を用いた所定の抽選方法により抽選にて選択した演出モードフラグ(「潜確」を除く「通常A」「通常B」「横スクロールA」「横スクロールB」「5ラインA」「5ラインB」「たぬ吉モード」「玉ちゃんモード」「ミッションステージ」「テニスゾーン」「野球ゾーン」「サッカーゾーン」「水泳ゾーン」又は「陸上ゾーン」の何れか)のモードフラグ(「1」〜「6」、「8」〜「15」の何れか)をセットする。
そして、サブCPU540aは、S2444に移行して、上記S2442にてモードフラグに「10」がセットされたか否かを判定する。そして、モードフラグに「10」がセットされていると判定された場合(S2444でYES)、サブCPU540aは、S2446に移行して、残余時間Tmにミッションステージの実行時間である5分をセットし、次にS2448に移行して、5分にセットされたミッションステージの残余時間Tmの計測を開始する。
そして、サブCPU540aは、S2450に移行して、上記S2442にて選択された演出モードのモードフラグに伴って、モード継続回数値Mに「0」を代入してモード継続回数値Mをリセットする。一方、S2444において、上記S2442にてモードフラグに「10」がセットされていないと判定された場合(S2444でNO)、サブCPU540aは、S2446及びS2448の処理をスキップしてS2450に移行する。
次に、サブCPU540aは、S2460に移行して、演出モードとして上記S2442にて選択された演出モード(「潜確」を除く「通常A」「通常B」「横スクロールA」「横スクロールB」「5ラインA」「5ラインB」「たぬ吉モード」「玉ちゃんモード」「ミッションステージ」「テニスゾーン」「野球ゾーン」「サッカーゾーン」「水泳ゾーン」又は「陸上ゾーン」の何れか)を設定し、その後、この演出モード変更処理を終了する。なお、S2444でNOの場合、S2450の処理をスキップして直接S2460の処理に移行してもよい。
以上、演出制限が実行されていない場合に行われる演出モード変更処理について説明したが、この演出モード変更処理が実行されることにより、演出図柄の変動表示に係わって様々な趣向を凝らした演出効果の高い複数種類の演出が実行される。なお、この演出モード変更処理においては、モード継続回数値Mが所定数になると、現在の演出モードが、モードフラグに「7」がセットされている潜確モード、又は、モードフラグに「10」がセットされているミッションステージ(ただし、ミッションステージの残余時間Tmが「0」より大きいとき)の場合を除き、抽選により変更されるようになっている(S2442)。
図27を用いて、次に、発射停止フラグがオンである場合(S2315でYES)、つまり演出制限が実行されている場合に行われる演出図柄の変動表示に係わる演出について説明する。図27は、演出制限中のメイン表示装置131の画面に設定された演出モード(モードフラグ=0)の具体的な表示の一例を示した説明図であり、(a)は、演出図柄の変動表示に係わる演出自体を実行停止にしている状態を示し、(b)は、上記の演出モード変更処理によって行われる演出に替わって、趣向性の低い演出が行われている状態を示している。
図27(a)は、3本の平行状の矢印に示すように、メイン表示装置131の画面に演出図柄が通常の縦スクロールする後に停止する演出図柄の変動表示が行われるだけであり、これ以外の上記した図26(a)〜(o)に示したような背景画やキャラクタなどを用いた演出表示は一切行われないようになっている。なお、図27(a)においては、演出図柄以外の表示は、例えば黒一色とする(黒い背景)ようにしてもよい。
図27(b)は、メイン表示装置131の画面には、(a)と同様な演出図柄の変動表示(3本の平行状の矢印)に加え、図26(a)に示すモードフラグに「1」がセットされたときに設定される演出モードとしての「通常A」の背景画のうち、「山」以外の風景を全て削除した背景画が表示されるようになっている。つまり、図27(b)では、図26(a)に示す「通常A」の背景画を簡素化して演出効果を低下させた演出を示しており、上記した図26(b)〜(o)に示したような背景画やキャラクタなどを用いた演出表示は一切行われないようになっている。
上記の説明から明らかなように、演出制限が実行されていない場合には、演出モード変更処理により、演出図柄の変動表示に係わって様々な趣向を凝らした演出効果の高い複数種類の演出(モードフラグ1〜15に対応する演出モードによる図26(a)〜(o)に示す演出)が実行され、演出制限が実行されている場合には、演出モード変更処理は行われることなく、演出図柄の変動表示に係わって極めて演出効果の低い所定の演出(図27(b)参照)を実行したり、又は演出図柄の変動表示に係わる演出自体を実行しない(図27(a)参照)ようになっている。つまり、不定期発射遊技を行った遊技者に対して所定期間に亘って演出制限を実行し、演出図柄の変動表示に係わる趣向性の高い演出の全部又は一部を実行停止にしたり、又は趣向性の低い演出に変更することにより、当該遊技機100の遊技性を低下させることができ、これにより、遊技者は、遊技性の低下を回避すべく不定期発射遊技を自粛するようになる。すなわち、本実施形態の遊技機100においては、遊技者による不定期発射遊技の実行を好適に抑止させることが可能となる。
図23に戻って、S2318又はS2320の処理を終えると、サブCPU540aは、S2336に移行して、変動演出開始コマンドに含まれている特別図柄変動時間(変動パターン)を示す情報に基づいて、演出図柄の変動演出パターンを選択する処理を実行する。そして、サブCPU540aは、S2340に移行して、上記演出モード変更処理のS2460又はS2318で設定された演出モード、S2336の処理で選択された変動演出パターンに基づいて演出図柄変動演出開始コマンドをセットする。この演出図柄変動演出開始コマンドにより、メイン表示装置131に設定された演出モード及び選択した変動演出パターンによる演出図柄の変動表示を表示させると共に、その演出図柄の変動表示に合わせて音声出力装置132のスピーカや演出用照明装置134のランプやLED、演出用駆動装置361のギミック109による音響出力や発光表示及びギミック演出等を実行させる。また、大当り確定予告演出を実行する場合には、「ハンドルフラッシュ」「ハンドルバイブ」又は「ハンドルエアー」の何れかを実行させる。
なお、本実施形態では、上述したように、変動演出パターンは、演出図柄(特別図柄)の1変動に係わって発生する態様で説明したが、これは、演出図柄(特別図柄)の複数回の変動に係わって(跨がって)発生する態様としてもよい。
S2340の処理を終えると、サブCPU540aは、S2342に移行して、保留数減算処理を実行する。具体的には、サブCPU540aは、変動演出開始コマンドの設定情報に含まれている情報が第1特別図柄抽選結果の判定が実行されたことを示す場合、サブRAM540cに格納されている第1特別図柄抽選の保留数を1減算する。同様に、サブCPU540aは、変動演出開始コマンドの設定情報に含まれている情報が第2特別図柄抽選結果の判定が実行されたことを示す場合、サブRAM540cに格納されている第2特別図柄抽選の保留数を1減算する。
そして、S2344に移行し、サブCPU540aは、上記S2342でサブRAM540cに1減算した保留に対する第1特別図柄又は第2特別図柄の保留表示を消去すべく、画像制御基板550に指示するための保留消去表示コマンドをサブRAM540cにセットして、メイン表示装置131から最も早く表示されていた第1特別図柄又は第2特別図柄の保留表示(保留アイコン)を消去させる。そして、S2344の処理を終えると、サブCPU540aは、この変動演出選択処理を終了する。
図20に戻って、S2040の変動演出選択処理を終えると、又は、S2024において変動演出開始コマンドを受信していないと判定された場合(S2024でNO)、サブCPU540aは、S2050に移行して、図11の特別図柄処理のS1146でセットされた変動演出停止コマンドを受信したか否かを判定する。そして、変動演出停止コマンドを受信していると判定された場合(S2050でYES)、サブCPU540aは、S2060に移行して、変動演出終了処理を実行する。以下、図28を用いて、S2060で行われる変動演出終了処理の内容について説明する。図28は、演出制御基板540のサブCPU540aによって行われる変動演出終了処理(S2060)を示すフローチャートである。
図28を参照して、サブCPU540aは、まずS2800において、画像制御基板550やランプ制御基板560に指示するための演出図柄変動演出停止コマンドをサブRAM540cにセットして、メイン表示装置131における変動演出パターン(設定された演出モードによる演出図柄の変動表示)を終了させると共に、その演出図柄の変動表示に合わせて音声出力装置132のスピーカやサブ表示装置139、演出用照明装置134のランプやLED、演出用駆動装置361のギミック109による音響出力や発光表示及びギミック演出等を終了させる。
そして、S2802に移行して、サブCPU540aは、上記S1901、S2150、S2200、S2315と同様に発射停止フラグがオンであるか否か、すなわち演出制限が実行されているか否かを判定する。そして、発射停止フラグがオフである場合(S2802でNO)、つまり演出制限が実行されていない場合、サブCPU540aは、S2820に移行する。一方、発射停止フラグがオンである場合(S2802でYES)、つまり演出制限が実行されている場合、サブCPU540aは、S2804に移行する。
S2804において、サブCPU540aは、変動演出停止コマンドを受信(演出図柄の変動が停止)したこと、つまり上記S2800で演出図柄変動演出停止コマンドをセットして演出図柄の変動表示を終了させることに基づいて、上記発射停止信号入力処理(図19)のS1924で設定された演出制限回数Sの値を1加算(インクリメント)する。そして、サブCPU540aは、S2806に移行する。
S2806において、サブCPU540aは、演出制限回数Sの値が200以上になったか否かを判定する。演出制限回数Sは、上述したように、演出制限が実行されてからの演出図柄の変動回数(第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選の実行回数)を計数するためのカウンタであるので、従って、このS2806の処理では、演出制限が実行されてからの演出図柄の変動回数が200回以上になったか否かを判定している。そして、演出制限回数Sの値が200未満の場合(S2806でNO)、サブCPU540aは、S2820に移行する。一方、演出制限回数Sの値が200以上の場合(S2806でYES)、サブCPU540aは、S2810に移行する。
S2810において、サブCPU540aは、上記したデモ指定コマンド受信処理(図21)のS2190と同様に、実行していた演出制限を解除するために発射停止フラグをオフに設定する。そして、サブCPU540aは、S2820に移行する。
つまり、デモ指定コマンド受信処理のS2802〜S2810の処理においては、演出制限が実行されてから演出図柄の変動回数が200回以上になったか否かを判定し、200回以上になった場合には演出制限を解除するようになっている。すなわち、本実施形態の遊技機100においては、実行されている演出制限が解除される条件は、演出制限の実行中に客待ち用のデモ演出が所定時間継続した場合(デモ指定コマンド受信処理(図21)のS2150〜S2190、主に遊技者が交替したと判断したときの解除)と、演出制限が実行されてから演出図柄(特別図柄)の変動回数が所定回数になった場合(主に同一遊技者の遊技継続中の解除)の何れかとなっている。なお、演出制限が解除されることとなる演出制限回数Sの値は、特に200に限定されるものではない(例えば50〜500回)。また、演出制限回数Sの値が200になった場合であっても、その時の遊技状態が所定状態(例えば時短)になっている場合には、この所定状態が終了するまで引き続き演出制限を実行するようにしてもよい。
また更に、演出制限の解除条件も、上記した2つの条件に限定されるものではなく、例えば演出制限が実行されてから、普通図柄の変動回数が所定回数になった場合(例えば100〜300回)、所定時間が経過した場合(例えば5〜30分)、遊技状態が変化した場合(例えば大当り状態、小当り状態、確変状態、時短状態に変化した場合)、そのタイミングで演出制限を解除するようにしてもよい。
S2820において、サブCPU540aは、上記S2300で演出図柄変動演出停止コマンドをセットして演出図柄の変動表示を終了させることに基づいて、モード継続回数値M(図25参照)の値を1加算(インクリメント)する。そして、サブCPU540aは、S2840に移行して、S2024で受信した変動演出開始コマンドの解析結果(S2310)に基づいて今回の演出図柄の変動表示停止に係る特別図柄抽選の判定結果が、小当り又は確変2R大当りであるか否かを判定する。
S2840において、今回の特別図柄抽選の判定結果が小当り又は確変2R大当りである場合(S2840でYES)、サブCPU540aは、S2842に移行し、この小当り又は確変2R大当り遊技終了後、モードフラグに「7」をセットし演出モードとして「潜確」を設定する。そして、サブCPU540aは、S2846に移行して、「潜確」の設定に伴ってモード継続回数値Mに「0」を代入してモード継続回数値Mをリセットする。そして、S2846の処理を終えると、サブCPU540aは、この変動演出終了処理を終了する。
一方、S2840において、今回の特別図柄抽選の判定結果が小当り又は確変2R大当りでない場合(S2840でNO)、サブCPU540aは、S2850に移行して、S2024で受信した変動演出開始コマンドの解析結果に基づいて今回の演出図柄の変動表示停止に係る特別図柄抽選の判定結果が、通常8R大当り又は確変16R大当りであるか否かを判定する。
S2850において、今回の特別図柄抽選の判定結果が通常8R大当り又は確変16R大当りである場合(S2850でYES)、サブCPU540aは、S2852に移行し、モードフラグに「1」をセットし演出モードとして「通常A」を設定する。そして、サブCPU540aは、S2854に移行して、「通常A」の設定に伴ってモード継続回数値Mに「0」を代入してモード継続回数値Mをリセットする。そして、S2854の処理を終えると、サブCPU540aは、この変動演出終了処理を終了する。
図20に戻って、S2060の変動演出終了処理を終了すると、又は、変動演出停止コマンドを受信していないと判定された場合(S2050でNO)、サブCPU540aは、S2070に移行して、図14の停止中処理のS1452でセットされたオープニングコマンドを受信したか否かを判定する。そして、オープニングコマンドを受信していると判定された場合(S2070でYES)、サブCPU540aは、S2072に移行して、画像制御基板550やランプ制御基板560に指示するためのオープニング演出コマンドをサブRAM540cにセットして、メイン表示装置131、サブ表示装置139、音声出力装置132、演出用照明装置134及び演出用駆動装置561を介して大当り遊技のオープニング演出を実行させる。具体的に、この大当り遊技のオープニング演出は、メイン表示装置131に大当り遊技のオープニング画像が演出表示されると共に、その演出表示に合わせてサブ表示装置139の演出や、スピーカやランプ、LED及びギミック109による音響出力や発光表示及びギミック演出等が実行される。
S2072の処理を終えると、又は、S2070においてオープニングコマンドを受信していないと判定された場合(S2070でNO)、サブCPU540aは、S2074に移行して、図15の大入賞装置処理のS1515でセットされた大当り演出コマンドを受信したか否かを判定する。そして、大当り演出コマンドを受信していると判定された場合(S2074でYES)、サブCPU540aは、S2075に移行して、画像制御基板550やランプ制御基板560に指示するための大当り演出パターンコマンドをサブRAM540cにセットして、大当り演出コマンドに含まれている情報に基づいて判別した大当り遊技中の演出(オープニング演出後からエンディング演出開始までの間に行われる通常8R大当り遊技又は確変16R大当り遊技における各ラウンド毎の演出)を、メイン表示装置131、サブ表示装置139、音声出力装置132、演出用照明装置134及び演出用駆動装置561を介して実行させる。具体的に、この大当り遊技中の演出は、メイン表示装置131に大当りの種類(通常8R大当り又は確変16R大当り)に応じた大当り演出パターンの演出画像が表示されると共に、その演出表示に合わせてサブ表示装置139の演出、スピーカやランプ、LED及びギミック109による音響出力や発光表示及びギミック演出等が実行される。
S2075の処理を終えると、又は、S2074において大当り演出コマンドを受信していないと判定された場合(S2074でNO)、サブCPU540aは、S2076に移行して、図15の大入賞装置処理のS1524でセットされた大当り出玉数コマンドを受信したか否かを判定する。そして、大当り出玉数コマンドを受信していると判定された場合(S2076でYES)、サブCPU540aは、S2077に移行して、画像制御基板550に指示してメイン表示装置131の画面に当該大当りの遊技中に遊技者が獲得した出玉をリアルタイムで表示するための大当り出玉数表示コマンドをサブRAM540cにセットする。
ここで、図示していないが、具体的な大当り出玉数の表示は、メイン表示装置131の画面の隅などに、数字で大入賞装置117への遊技球の入賞(大入賞装置処理(図15)のS1522、S1524参照)に伴ってカウントアップするように報知される。なお、この大当り出玉数の表示は、大入賞装置117への入賞のみでなく、当該大当り中における全ての入賞に対して行うようにしてもよい。
S2077の処理を終えると、又は、S2076において大当り出玉数コマンドを受信していないと判定された場合(S2076でNO)、サブCPU540aは、S2078に移行して、図15の大入賞装置処理のS1552でセットされたエンディングコマンドを受信したか否かを判定する。そして、エンディングコマンドを受信していると判定された場合(S2078でYES)、サブCPU540aは、S2079に移行して、エンディングコマンド受信処理を実行する。以下、図29を用いて、S2078で行われるエンディングコマンド受信処理の内容について説明する。図29は、演出制御基板540のサブCPU540aによって行われるエンディングコマンド受信処理(S2078)を示すフローチャートである。
図29を参照して、サブCPU540aは、まずS2900において、エンディング演出で上記の大当り出玉数表示コマンド(S2077)に基づいて当該大当り遊技の最終的な遊技者が獲得した出玉数の表示と、連チャンに係わるトータルの出玉数とを表示するための大当り出玉数、トータル出玉数表示コマンドをサブRAM540cにセットする。ここで、連チャンとは、初回の大当り後、大当り遊技中に発生していた保留(MAX4個)で再び大当りになる状態(以下、このような状態を「保留連」ともいう)、及び、遊技状態が通常状態に転落することなく時短又は確変状態を大当り状態を挟んで維持したままで大当りになる状態を示すもので、トータル出玉数は、これら連チャンにおける複数回の大当りにおいて遊技者が累積獲得した当該複数回の大当りに係わる出玉数を示すものである。なお、連チャンは、初回大当り後の時短又は確変状態の両者を含めるようにしたが、これは、確変状態のみが該当するようにしてもよい。また、実質的に出玉無しの確変2R大当りは、連チャンから除外するようにしてもよい。
次に、サブCPU540aは、S2910に移行して、上述したS2008の保留先読み処理において、今回の大当り遊技のエンディング演出(後述の図30に示す演出)開始までに発生している保留に対する大当り抽選の事前判定(第1事前判定又は第2事前判定、図8のS808又はS828)結果の中に大当り(保留連)が有るか否かを判定する。
S2910において、保留内に大当り(保留連)が有ると判定された場合(S2910でYES)、サブCPU540aは、S2930に移行して、保留連エンディング演出を実行させるための保留連エンディングコマンドをサブRAM540cにセットする。ここで、図30を用いて、保留連エンディング演出について説明する。図30は、保留連エンディング演出の具体例を示す説明図である。
図30を参照して、エンディング演出において、上記S2900で大当り出玉数、トータル出玉数表示コマンドがセットされると、メイン表示装置131では、(a)に示すように、画面中央の略下側に、出玉数表示として今回の大当り出玉数と、今回の大当り出玉数を含んだ連チャンに係わるトータル出玉数とが表示される。なお、(a)では、一例として、「大当りの出玉数2000」「TOTAL出玉数8000」と表示された例が示されている。
この(a)の状態で、上記S2930で保留連エンディングコマンドがセットされると、(b)に示すように、出玉数表示が画面中央で下方側に移動し、ボタン操作演出として、その移動した出玉数表示の上方に「ボタンPUSH!」というメッセージと共に、第1演出ボタン135を模した画像が表示され、これにより、遊技者に対して第1演出ボタン135の押圧操作を促す。なお、このメイン表示装置131の画面に表示されるメッセージは、音声出力装置132により音声で出力するようにしてもよい。また、第1演出ボタン135の画像に加えて、ボタン操作有効時間を示唆するような画像を表示するようにしてもよい。
そして、遊技者が、第1演出ボタン135の操作有効時間内に第1演出ボタン135を押圧すると、(c)に示すように、遊技者のボタン操作に連動して、ギミック109が、矢印に示すように、上方からメイン表示装置131の画面前側で、該画面に重なるように落下する。そして、このギミック109がメイン表示装置131の画面に重なった状態では、「大当りの出玉数2000」「TOTAL出玉数8000」の表示は遊技者から視認困難になっている。なお、ギミック109が落下する場合には、例えば遊技者にボタンを連打させ、その操作に伴ってギミック109が落下の前兆としてガタガタ揺動するように構成してもよい。このように構成すれば、ギミック109が落下するか否かのドキドキ感を演出でき、遊技の興趣が向上する。また、遊技者がボタン操作を行わなかった場合には、つまり遊技者のボタン操作の態様によっては、ギミック109が落下しないように構成してもよい。
そして、ギミック109が落下してから所定時間が経過するとギミック109は上昇して元の位置に復帰し(又は、ギミック109が落下しなかった場合はボタンの操作有効時間が終了してから所定時間が経過すると)、メイン表示装置131の画面には、(d)に示すように、その略中央にトータル出玉数のみが表示され、更にそのトータル出玉数の数字部分の表示が、くるくると回転して遊技者に目視し難い態様で表示される。つまり、保留連になる場合には、トータル出玉数の表示が、保留連にならない場合に表示される通常の態様(例えば(a)(b)に示すような遊技者に目視可能な数字部分の表示が静止している表示)とは相違する態様で表示制御される。すなわち、このトータル出玉数の通常とは異なる遊技者に目視し難い表示態様は、保留連になってトータル出玉数は更に増加する(トータル出玉数はまだ確定していない)ことを示唆している。
そして、当該大当りのエンディング演出(当該大当り遊技)が終了し、保留に基づく演出図柄(特別図柄)の変動(S2024の変動演出開始コマンド受信に基づく変動)が開始されると、(e)に示すように、出玉数の数字部分の表示がくるくると回転したままのトータル出玉数が、メイン表示装置131の画面の右上隅に移動して縮小表示される。なお、(e)において、メイン表示装置131の画面に記載されている3本の平行状の矢印(縦矢印)は、演出図柄の変動表示(スクロール)を表している。
そして、メイン表示装置131の画面で開始された演出図柄の変動表示は、保留内の大当りの順番がくるまで順次行われ(MAX4回)、この期間の間は、トータル出玉数は、(e)に示した状態、すなわち出玉数の数字部分の表示がくるくると回転したままの遊技者が目視し難い態様で画面の右上隅に縮小表示される。そして、当該保留内の大当りに基づく演出図柄の変動表示が実行されると、(f)に示すように、メイン表示装置131の画面には大当り図柄(図示では一例として「777」)が確定表示され、それと略同時に、画面の右上隅に縮小表示されていたトータル出玉数は、回転していた出玉数の数字部分が停止表示され、回転前の数字である8000が表示される。すなわちトータル出玉数の表示として、「TOTAL出玉数8000」が再び表示される。
図29に戻って、一方、S2910において、保留内に大当りがない(保留連にならない)と判定された場合(S2910でNO)、サブCPU540aは、S2920に移行して、保留連エンディング演出が行われないトータル出玉数の表示が通常態様の通常エンディング演出を実行させるための、通常エンディングコマンドをサブRAM540cにセットする。そして、S2920又はS2930の処理を終えると、サブCPU540aは、このエンディングコマンド受信処理を終了する。
通常エンディング演出は、例えば、上記した図30(a)に示した出玉数表示演出のように、大当り出玉数とトータル出玉数とを単純に表示するだけの態様や、あるいは、更に図30(b)に示したボタン操作演出を加え、大当り出玉数とトータル出玉数を表示した後に遊技者にボタン操作を促す演出表示を行う態様などにすればよい。ただし、図30(b)のボタン操作演出を行う場合、遊技者のボタン操作に拘わらず、ギミック109は落下しないように構成する。例えば、遊技者にボタンを連打させ、その操作に伴ってギミック109が落下の前兆としてガタガタ揺動するものの、結局ギミック109は落下しないように構成すればよい。
なお、エンディング演出においては、保留連エンディング演出や通常エンディング演出に加えて、カード取り忘れ注意喚起の報知や当該遊技機100メーカーの企業ロゴなどが表示されるようになっている。例えば、エンディング演出において通常エンディング演出が行われる場合、メイン表示装置131の画面では、この通常エンディング演出を所定時間経過した後に、画面を切り替えて企業ロゴやカード取り忘れ注意喚起の表示を画面中央で順次行うようにすればよい。また、エンディング演出において保留連エンディング演出が行われる場合、メイン表示装置131の画面では、保留連エンディング演出と併せて、画面の下隅などに、企業ロゴやカード取り忘れ注意喚起の表示を縮小して行ってもよい。あるいは、保留連エンディング演出が行われる場合には、企業ロゴやカード取り忘れ注意喚起の表示を省略するようにしてもよい。
上記の説明から明らかなように、このS2079のエンディングコマンド受信処理においては、大当り中の保留に係わる大当り抽選の事前判定結果の中に大当り(保留連)が有る場合には、連チャンに係わるトータル出玉数の表示を、保留連にならない場合に表示される通常の態様とは相違する態様で表示するように構成されている。従って、このように構成される本実施形態の遊技機100においては、大当りのエンディングにおいてトータル出玉数が通常とは相違する態様で表示されるので、つまり次に獲得している大当りの出玉数分を考慮したトータル出玉数の表示が可能となり、遊技者に対して、トータル出玉数はまだ確定しておらず、連チャンは継続して次の大当り(保留連)が獲得できるという心象を持たせることができる。すなわち、本実施形態の遊技機100においては、大当りのエンディングにおいて表示される大当り出玉数に係わる表示態様を変化させることにより、遊技者に対して保留連が有るか無いか、つまり大当り遊技中に次の大当りに当選していることを示唆することが可能となる。その結果、従来のように、保留連が有る無しに拘わらず同じ態様でトータル出玉数が表示される場合に比して、大当り遊技の興趣が極めて向上する。
図20に戻って、S2079の処理を終えると、又は、S2078においてエンディングコマンドを受信していないと判定された場合(S2378でNO)、サブCPU540aは、このコマンド受信処理を終了する。
図18に戻って、S1805のコマンド受信処理を終えると、次に演出制御基板540のタイマ割込み処理では、S1810において、サブCPU540aは、遊技者による第1演出ボタン135又は第2演出ボタン136の操作による第1演出ボタン検出スイッチ535又は第2演出ボタン検出スイッチ536a〜536eからの入力に基づき、演出上の効果や遊技者の遊技履歴情報取得等を実現するための演出ボタン処理を行う。
図31を用いて、ここで、演出ボタン処理の内容について説明する。図31は、演出制御基板540のサブCPU540aによって行われる演出ボタン処理(S1810)を示すフローチャートである。図31を参照して、サブCPU540aは、まずS3100において、デモフラグがオンに設定されているか否かを判定する(図21のS2130参照)。そして、デモフラグがオンに設定されていると判定された場合(S3100でYES)、つまり遊技機100は待機状態であって客待ち用のデモ演出を実行している場合、サブCPU540aは、S3105に移行して、遊技状態が時短か否かを判定する。
S3105において、遊技状態が時短でないと判定された場合(S3105でNO)、サブCPU540aは、S3110に移行し、ここで演出ボタン135、136の操作に基づいてデモ演出画面中に演出モードとして「通常A」選択の信号が入力されたか否かを判定する。そして、演出モードとして「通常A」選択の信号が入力された場合(S3110でYES)、サブCPU540aは、S3125に移行し、モードフラグに「2」がセットされているか否か、すなわち現在設定されている演出モードが「通常B」か否かを判定する。
S3125において、現在設定されている演出モードが「通常B」であると判定された場合(S3125でYES)、サブCPU540aは、S3135に移行して、モードフラグに「1」をセットし演出モードとして「通常A」を設定する。これにより、演出モードの設定が「通常B」から「通常A」に切り替わる。そして、サブCPU540aは、S3145に移行する。
一方、S3110において、演出モードとして「通常A」選択の信号が入力されなかった場合(S3110でNO)、サブCPU540aは、S3120に移行し、ここで演出ボタン135、136の操作に基づいてデモ演出画面中に演出モードとして「通常B」選択の信号が入力されたか否かを判定する。そして、演出モードとして「通常B」選択の信号が入力された場合(S3120でYES)、サブCPU540aは、S3130に移行し、モードフラグに「1」がセットされているか否か、すなわち現在設定されている演出モードが「通常A」か否かを判定する。
S3130において、現在設定されている演出モードが「通常A」であると判定された場合(S3130でYES)、サブCPU540aは、S3140に移行して、モードフラグに「2」をセットし演出モードとして「通常B」を設定する。これにより、演出モードの設定が「通常A」から「通常B」に切り替わる。そして、サブCPU540aは、S3145に移行する。
S3145に移行すると、サブCPU540aは、「通常A」又は「通常B」の設定に伴ってモード継続回数値Mに「0」を代入してモード継続回数値Mをリセットする。そして、サブCPU540aは、S3150に移行して、画像制御基板550に、演出モードとして「通常A」又は「通常B」を実行するための演出モードコマンドをサブRAM540cにセットし、この演出ボタン処理を終了する。
一方、S3105において、遊技状態が時短であると判定された場合(S3105でYES)、S3120において、演出モードとして「通常B」選択の信号が入力されなかった場合(S3120でNO)、S3125において、現在設定されている演出モードが「通常B」であると判定されなかった場合(S3125でNO)、又は、S3130において、現在設定されている演出モードが「通常A」であると判定されなかった場合(S3130でNO)にも、サブCPU540aは、この演出ボタン処理を終了する。
つまり、この演出ボタン処理のS3100〜S3150の処理により、遊技状態が時短でないときのデモ演出画面であって、現在設定されている演出モードが「通常A」又は「通常B」のときは、遊技者の演出ボタン135、136の操作により該演出モードを「通常B」又は「通常A」に切り替えることが可能になる。なお、現在設定されている演出モードが「通常A」又は「通常B」以外のとき、あるいは、遊技状態が時短のときは(遊技状態が時短のときは演出モードとして「通常A」が強制設定)、遊技者の演出モード選択に係る演出ボタン135、136の操作は無効となる(図25参照)。
一方、S3100において、デモフラグがオンに設定されていないと判定された場合(S3100でNO)、つまり遊技機100は待機状態でなく客待ち用のデモ演出を実行していない場合、サブCPU540aは、S3160に移行して、メイン表示装置131等で演出図柄の変動表示中、例えばリーチ演出などにおいて遊技者に演出ボタン135、136を操作させる演出ボタン操作指示演出の実行中か否かを判定する。
そして、遊技者に演出ボタン135、136を操作させる演出ボタン操作指示演出の実行中と判定された場合(S3160でYES)、サブCPU540aは、S3165に移行して、演出ボタン操作指示演出の実行中に遊技者が演出ボタン135、136を操作し、つまり遊技者が演出ボタン操作指示演出に応答して演出ボタン135、136を操作し、第1演出ボタン検出スイッチ535又は第2演出ボタン検出スイッチ536a〜536eからいずれかの信号を入力したか否かを判定する。
そして、第1演出ボタン検出スイッチ535又は第2演出ボタン検出スイッチ536a〜536eからいずれかの信号が入力されていると判定した場合(S3165でYES)、サブCPU540aは、S3170に移行して、画像制御基板550やランプ制御基板560に、遊技者が演出ボタン操作指示演出に応答して演出ボタン135、136を操作したことに基づくボタン操作演出を実行させるためのボタン操作演出用コマンドをサブRAM540cにセットする。
一方、第1演出ボタン検出スイッチ535又は第2演出ボタン検出スイッチ536a〜536eからいずれの信号も入力されていないと判定された場合(S3165でNO)、サブCPU540aは、S3175に移行して、画像制御基板550やランプ制御基板560に、遊技者が演出ボタン操作指示演出に応答せずに演出ボタン135、136を操作しなかったことに基づくボタン未操作演出を実行させるためのボタン未操作演出用コマンドをサブRAM540cにセットする。
ここで、ボタン未操作演出は、ボタン操作演出に比して、遊技者にとって演出効果や信頼度の低い演出が行われるようになっている。これにより、遊技者のアクションによって演出が変化することを体感させたりすることができ、その結果、遊技性を高めることができる。なお、信頼度とは、遊技者にとって有利な遊技結果となる確率のバロメータである。一方、遊技者に演出ボタン135、136を操作させる演出ボタン操作指示演出の実行中ではないと判定された場合(S3160でNO)、又は、S3170若しくはS3175の処理を終了すると、サブCPU540aは、この演出ボタン処理を終了する。
図18に戻って、S1810の演出ボタン処理を終えると、S1820に移行して、サブCPU540aは、S1800の発射停止信号入力処理、S1805のコマンド受信処理、S1810の演出ボタン処理でサブRAM540cにセットされたコマンド、すなわち、注意喚起コマンド(S1914)、演出制限コマンド(S1920)、オープニング演出コマンド(S2072)、大当り演出パターンコマンド(S2075)、大当り出玉数表示コマンド(S2077)、デモ演出開始コマンド(S2140)、保留表示コマンド(S2208)、保留先読み演出コマンド(S2210)、デモ演出終了コマンド(S2304)、演出図柄変動演出開始コマンド(S2340)、保留消去表示コマンド(S2344)、演出図柄変動演出停止コマンド(S2800)、通常エンディングコマンド(S2920)、保留連エンディングコマンド(S2930)、演出モードコマンド(S3150)、ボタン操作演出用コマンド(S3170)、ボタン未操作演出用コマンド(S3175)等のコマンドを画像制御基板550及びランプ制御基板560へ送信するコマンド送信処理を行う。
このコマンド送信処理が行われることによって、メイン表示装置131やサブ表示装置139における画像表示や音声出力装置132からの音声出力等による演出の実行が画像制御基板550に指示され、また、演出用照明装置134によるランプやLEDの点灯制御や、演出用駆動装置561によるギミック109の作動等による演出の実行がランプ制御基板560に指示され、これにより様々な趣向を凝らした演出が遊技機100にて行われる。そして、S1820のコマンド送信処理を終えると、サブCPU540aは、この演出制御基板540のタイマ割込み処理を終了する。
<他の実施形態>
以上、本発明の実施形態に係る遊技機100を図面に基づいて説明してきたが、具体的な構成は実施形態に示したものに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加などがあっても本発明に含まれる。
例えば、上述した実施形態においては、演出制限を実行する場合、図19の発射停止信号入力処理に示したように、所定時間内に所定回数の発射停止が行われた場合に演出制限を実行するようにしたが、これは、発射停止が所定時間継続して行われた場合に演出制限を実行するようにしてもよい。
また、演出制限は、遊技状態が何れの状態になっているか否かに拘わらず実行するようにしたが、遊技状態が所定状態になっている場合には、発射停止信号入力処理の実行を停止して演出制限が行われないように構成してもよい。ここで、この発射停止信号入力処理を実行しない場合の所定の遊技状態としては、例えば、大当りのオープニング中やエンディング中、又は保留が所定個数以上(例えば保留がMAX)の場合などが挙げられる。この理由は、大当りのオープニング中やエンディング中においては、大当り中であっても大入賞装置117は遊技球が入賞不能な閉鎖状態に制御されている期間であり、又、保留がMAXの場合は第1始動入賞装置112又は第2始動入賞装置(電チュー)115に遊技球が入賞しても、保留が増加しない状態であるので、すなわち、このような遊技状態の場合には、遊技球を発射しても遊技者にとって何らの利益も享受できないことが明らかであるので、従ってこのような遊技状態にまで発射停止信号入力処理を行うことによって演出制限を実行することは、遊技者にとって酷であり、延いては遊技機100の稼働率の低下を招く恐れがあるからである。
また、上記とは逆に、遊技状態が所定状態になっている場合にのみ、発射停止信号入力処理を行うことによって演出制限を実行するようにしてもよい。そして、この発射停止信号入力処理を実行する場合の所定の遊技状態としては、例えば、大当りのオープニング及びエンディングを除いた遊技中(大入賞装置117は遊技球が入賞可能な開放状態に制御されているラウンド中の遊技期間)、あるいは、時短状態になっている場合などが挙げられる。この理由は、ラウンド中の遊技期間や時短状態においては、開放中の大入賞装置117、電チュー115に規定入賞数以上の遊技球を入賞させたり、大入賞装置117、電チュー115が閉鎖中に遊技球を発射しない(大入賞装置117、電チュー115に入賞不可能なタイミングで遊技球を発射しない)ようにするため、発射停止ボタン256や操作ハンドル107を駆使して不定期発射遊技を行う蓋然性が極めて高いからであり、従ってこのような遊技状態において、発射停止信号入力処理を行って演出制限を実行することは、遊技者に対して不定期発射遊技を抑止させる上で極めて効果的だからである。
また、上述した実施形態においては、演出制限を実行する期間は、発射停止信号入力処理により、遊技状態に拘わらず所定時間内に所定回数の発射停止信号の入力があったときから(図19のS1922)、客待ち用のデモ演出が所定時間継続して実行されるまで(図21のS2190)、又は演出図柄の変動回数が所定回数に到達するまで(図28のS2810)の期間としたが、これは、大当り遊技中又は時短遊技中に発射停止信号入力処理を行うことによって、演出制限を当該大当り遊技又は時短遊技の期間中のみ実行するようにしてもよい。この理由としては、上記したように大当り遊技中や時短遊技中は遊技者が不定期発射遊技を行う蓋然性が極めて高いので、このような遊技状態(大当り状態、時短状態)で不定期発射遊技を行った遊技者を特定して該遊技者に対して演出制限を実行することは極めて効果的だからである。加えて、遊技状態が大当りや時短状態の場合は、遊技者にとって極めて有利な遊技状態であり、従って遊技者がこれらの遊技状態の途中で遊技を停止して離席してしまうことがないからである。すなわち、大当り状態や時短状態においては、遊技者が交替したか否かを判定するための手段を設ける必要がなく、その結果、確実に不定期発射遊技を行った遊技者に対してペナルティとして演出制限を実行できると共に、コストダウンを図ることができる。
また、上述した実施形態においては、遊技者が不定期発射遊技を行ったか否かの判定は、サブCPU540aが、発射制御基板590から送信される発射停止信号(演出用、図6参照)が所定期間に所定回数以上演出制御基板540に入力(オン)されているか否かにより判定するようにしたが(図19参照)、この判定は、次の図32、33に示すような構成してもよい。
図32は、他の実施形態に係る発射ハンドル装置103の発射レール104に発射球を検出するための発射球検出スイッチ3200が設けられたときの発射機構部300の説明図であり、図33は、他の実施形態に係る発射球検出スイッチ3200が設けられたときの遊技機100全体のブロック図である。なお、以下に説明する他の実施形態の説明においては、上述した実施形態と同様な構成については同じ符号を付し、それら構成の詳細な説明については省略するものとする。
図32を参照して、発射レール104の上端側であって、且つ発射位置の近傍には、打出部材302の槌304により打ち出された発射球を検出する発射球検出手段としての発射球検出スイッチ3200が設けられている。なお、この発射球検出スイッチ3200を設ける箇所は、発射レール104の下端側であってもよい。
図33に示すように、発射球検出スイッチ3200は、演出制御基板540に接続されており、発射球を検出するとオンして発射球信号を演出制御基板540に送信するように構成されている。なお、この発射球検出スイッチ3200は、例えば検出対象物(遊技球)に接触することなく検出可能な近接センサ(光センサ、磁気センサ等)等で構成されている。サブCPU540aは、発射球検出スイッチ3200から入力された発射球信号の間隔を検知することにより、遊技者が遊技球の発射停止操作を行ったか否かの判定を行うようになっている。
すなわち、この他の実施形態においては、サブCPU540aは、発射球検出スイッチ3200から入力された発射球信号の間隔が所定時間以上か否かを判定することに基づいて、遊技者が不定期発射遊技を行ったか否かを判定する。上述したように、遊技機100においては、遊技者が操作ハンドル107を回動操作すると、1分間に約100個の遊技球が定期的に発射されるように構成されており、その結果、遊技球の発射間隔は約0.6秒となる。従って、例えば0.6秒を基準時間に設定し、発射球信号の入力間隔が0.6秒以上であれば、遊技者は発射停止操作を行ったと見做す判定をし、一方、0.6秒未満であれば、遊技者は通常発射中と見做す判定をすればよい。なお、この基準時間はあくまでも一例であって、0.6秒に限定するものではない。そして、この発射球信号の入力間隔を所定期間検知することにより、遊技者が意図的に不規則な発射タイミングにより遊技球を不連続的に発射させて不定期発射遊技を行っていることを把握することができる(例えば、上述した実施形態と同様、3分間に4回以上の基準時間を超える発射球信号の入力間隔が発生した場合、不定期発射遊技が行われたと判定する。)
なお、遊技者が発射停止操作を行ったと見做すか否かの判定は、上記の発射球信号の入力間隔に限定するものではなく、例えば、所定の入賞装置や通過装置(例えば第1始動入賞装置112や普通図柄作動ゲート113a、113b、図1参照)に遊技球が所定時間入賞又は通過しなかった場合には、発射停止操作が行われたと見做す判定をするようにしてもよい。
なお、上述した実施形態及びこの他の実施形態において、サブCPU540aが不定期発射遊技が行われたと判定した場合には、所定のLEDやランプ(発光装置)、あるいは音声(音声出力装置)などで、その旨を外部に報知するようにしてもよい。このようにすると、上述した演出制限と相俟って、更に遊技者による不定期発射遊技を抑制することが可能となる。
また、上記した発射球検出スイッチ3200に替えて、図示は省略するが、遊技領域106に発射された遊技球をアウト玉(第1始動入賞装置112、第2始動入賞装置115、大入賞装置117及びアウト口111に入球した遊技球、図1参照)として検出するアウト玉検出手段としてのアウト玉検出スイッチを内枠170の裏側下部などに設け、上記に準じて、このアウト玉検出スイッチにより検出したアウト玉の所定期間における検出回数に基づいて、遊技者が不定期発射遊技を行ったか否かを判定するようにしてもよい。あるいは、所定期間における払出球数(セーフ玉数)/アウト玉数=ベース(1分間におけるセーフ玉数/アウト玉数)を算出し、このベースの値に基づいて遊技者が不定期発射遊技を行ったか否かを判定するようにしてもよい(ベースの値が基準値より高ければ不定期発射遊技を行ったと判定する)。
また、上述した実施形態における発射制御基板590から送信される発射停止信号(演出用、図6参照)や、他の実施形態における上記の発射球検出スイッチ3200あるいはアウト玉検出スイッチから送信される検出信号を主制御基板510(メイン側)に入力し、メインCPU510aが、この入力された発射停止信号又は検出信号に基づいて遊技者が不定期発射遊技を行ったか否かを判定すると共に、不定期発射遊技を行ったと判定した場合に係わって所定のコマンドを演出制御基板540(サブ側)に送信し、このコマンドに基づいてサブCPU540aが所定の演出制限を実行するように構成してもよい。
また、上述した実施形態においては、演出制限の種別として、保留先読み演出の制限(図22、S2208)及び演出モード(変動演出パターン)の制限(図23、S2318、図27)を実行するようにしたが、演出制限はこれらに限定することなく、例えば、大当り確定予告演出としての「ハンドルフラッシュ」「ハンドルバイブ」「ハンドルエアー」を制限したり、音声出力装置132による音の演出を制限したり、演出用照明装置134のランプやLEDによる光の演出を制限したり、演出用駆動装置361によるギミック(盤、枠ギミック)の演出を制限したりする構成であってもよい。なお、演出制限は、これら全ての演出を制限するようにしてもよいし、一部を組み合わせて制限するようにしてもよい。
そして、上記の「ハンドルフラッシュ」「ハンドルバイブ」「ハンドルエアー」の演出、つまり発射ハンドル装置103に係わる演出(特定の演出)を実行する場合には、次のようにしてもよい。すなわち、発射ハンドル装置103に係わる演出(特定の演出)を行う場合、例えば上記の発射停止信号入力処理などに基づいて、遊技者が発射停止操作を行っているか否かを判定し、発射停止操作を行っていると判定された場合には、この発射ハンドル装置103に係わる演出を行わないようにしてもよい。より具体的には、大当り抽選に係わる演出図柄の変動中に発射ハンドル装置103に係わる演出を行う場合、該演出を行うタイミングで、発射停止操作を行っている場合には当該発射ハンドル装置103に係わる演出を制限(実行停止)し、発射停止操作を行っていない場合には当該発射ハンドル装置103に係わる演出を予定通り実行するように構成すればよい。従って、このような構成にすれば、発射停止操作を行っている遊技者、例えば操作ハンドル107を操作せずに発射ハンドル装置103に触れていない遊技者に対して、効果が望めない(無駄な)発射ハンドル装置103に係わる演出を実行することがなく、効率的である。
更に、発射ハンドル装置103に係わる演出を行う場合に、上述の実施形態と同様(図19のS1914)、発射停止操作を行わないよう遊技者に注意喚起する注意喚起報知を行うようにしてもよい。この注意喚起報知を行うタイミングとしては、発射停止操作を行っていると判定されたタイミングで行ってもよいし(以下、第1注意喚起報知という)、又は、この発射停止操作を行っているか否かの判定には関係なく、該発射停止操作の判定が行われる前段階の所定のタイミングで行ってもよい(以下、第2注意喚起報知という)。第1注意喚起報知は、発射ハンドル装置103に係わる演出が行われる場合に発射停止操作を行っている遊技者に対して、これ以降の発射ハンドル装置103に係わる演出が行われる場合に、発射停止操作を行わないよう促すことができる。第2注意喚起報知は、発射ハンドル装置103に係わる演出が行われる場合に発射停止操作を行っている遊技者及び発射停止操作を行っていない遊技者、すなわち全ての遊技者に対して、これから行われる当該発射ハンドル装置103に係わる演出を含む以降の発射ハンドル装置103に係わる演出が行われる場合に、発射停止操作を行わないよう促すことができる。
なお、注意喚起報知として第1注意喚起報知が行われる場合に関し、発射ハンドル装置103に係わる演出は、発射停止操作が行われていると直ちに実行停止するのではなく、上述の実施形態と同様(図19のS1912)、第1注意喚起報知が所定回数行われた場合に限って実行停止にするように構成してもよい。このように構成すれば、上述の実施形態と同様な効果を奏する。
また、具体的な第1注意喚起報知としては、例えば「遊技球を発射して下さい」「ハンドルを握って下さい」「今回のハンドル演出は制限されました」というような報知を、具体的な第2注意喚起報知としては、例えば「発射停止操作は行わないようにして下さい」「ハンドルは握ったままで!」「ハンドル演出があるかも」というような報知を、メイン表示装置131、サブ表示装置139、音声出力装置132などを介して文字表示や音声にて実行させるようにすればよい。
また、上述した実施形態においては、不定期発射遊技が行われたことに基づいて実行された演出制限は、演出制限が実行されてから演出図柄の変動回数が所定回数に到達したら解除するようにしたが(図28、S2810)、演出制限の実行中に新たに不定期発射遊技が行われたと判定された場合には、その時点から改めて演出図柄の変動回数をカウントするようにしてもよい(図28、S2804)。
また、上述した実施形態においては、大当りのエンディングにおいて、保留内に大当り(保留連)が有ると判定された場合、連チャンに係わるトータル出玉数の表示(数字部分の表示)を、保留連が無い場合に表示される通常の態様とは相違する態様で表示(回転変動表示)することにより、遊技者に対して保留連が有るか無いかを示唆するように構成したが、この場合、更に保留連に係わる大当りの内容についても示唆するようにしてもよい。
具体的には、例えば、トータル出玉数の数字部分の表示を、保留連に係わる大当りが確変16R大当りである場合には金色、通常8R大当りである場合には青色というように、保留連の大当りの種別によってトータル出玉数の表示色を変更するようにしてもよい。又は、保留連に係わる大当りが確変か通常か、あるいは16Rか8Rかの違いだけによって、表示色を変更するようにしてもよい。なお、表示色を変更する替わりに、例えば、字体、書体、フォント、デザインなど、トータル出玉数の表示態様を変更するようにしてもよいし、あるいは、保留連の大当りの内容に対応して所定のキャラクタを出現させるようにしてもよい。
更には、上述の実施形態では、トータル出玉数の数字部分を桁数毎にくるくると回転する態様で表示したが、例えば、保留連に係わる大当りが確変16R大当りである場合には「千」の桁数のみを、通常8R大当りである場合には「1」の桁数のみを回転(変動)する、すなわち、保留連の大当りの内容に応じてトータル出玉数の数字部分における所定の桁数を通常の態様とは相違する態様で表示することにより、保留連の大当りの内容を示唆する構成としてもよい。
従って、このように保留連に係わる大当りの内容についても示唆するように構成すれば、遊技者に対してより詳細な情報提供が可能になると共に、トータル出玉数の表示態様に更に変化を持たせることが可能となり、その結果、更に大当りのエンディング演出、延いては大当り遊技の興趣が向上する。
また、上述の実施形態では、大当りのエンディングにおいて、保留内に大当り(保留連)が有ると判定された場合、保留連に係わる大当りの種別(内容)に拘わらず、保留連エンディング演出(図29のS2930、図30参照)を実行して遊技者に対して保留連が有ることを示唆するようにしたが、これは、保留内に大当り(保留連)が有ると判定された場合であっても、保留連に係わる大当りの種別によっては保留連エンディング演出を実行しないようにしてもよい。すなわち、保留連に係わる大当りの種別に応じて保留連エンディング演出の実行を決定する構成としてもよい。
望ましい例としては、保留連に係わる大当りの種別が、通常大当り(通常8R大当り)である場合には保留連エンディング演出を実行せず、確変大当り(確変16R大当り)である場合には保留連エンディング演出を実行する、つまり保留連に係わる大当りが確変か否か(大当り後の遊技状態)に応じて保留連エンディング演出の実行を決定する構成としてもよい(確変の替わりに時短としてもよい)。この理由は、通常大当りになると、当該通常大当りで連続して保留連にならない限り連チャンが終了してしまい、遊技者にとっては好ましい結果にならないからであり、このような保留連まで示唆してしまうと、却って遊技性が低下する恐れがあるからである。その他の例として、保留連に係わる大当りの種別が、8R大当りである場合には保留連エンディング演出を実行せず、16R大当りである場合には保留連エンディング演出を実行する、つまり大当り出玉数に応じて保留連エンディング演出の実行を決定するようにしてもよい。
また、上述した実施形態においては、保留連エンディング演出は、図30に示すように、連チャンに係わるトータル出玉数の表示(数字部分の表示)を、保留連が無い場合に表示される通常の態様とは相違する態様で表示(回転変動表示)することにより、遊技者に対して保留連が有るか無いかを示唆するように構成したが、これは、次のようにしてもよい。
図34は、他の実施形態に係わる保留連エンディング演出の具体例を説明するための説明図である。この図34は、上述した図30(a)に対応しており、つまり当該大当りに係わるエンディング演出中に保留連エンディング演出が開始され、メイン表示装置131の画面では、図34に示すように、画面略中央に、今回の大当りを含む連チャンに係わる大当り回数、今回の大当り出玉数、今回の大当り出玉数を含んだ連チャンに係わるトータル出玉数、所定のキャラクタ及び背景画(図示省略)が表示される。すなわち、この他の実施形態に係わる保留連エンディング演出が開始されると、大当り遊技の結果に関連する情報表示(以下、「大当りリザルト表示」ともいう)として、大当り(連チャン回数)、大当り出玉数、トータル出玉数、キャラクタ及び背景画が表示される。なお、図34では、一例として、「大当り5」「大当りの出玉数2000」「TOTAL出玉数8000」、キャラクタとして「たぬ吉」(図26(h)参照)、図示していないが例えば青色を基調にした背景画が表示された例が示されている。
そして、この他の実施形態においては、保留連が有る場合には、上述したトータル出玉数に替えて、大当りリザルト表示のうちの大当り(連チャン回数)、大当り出玉数、キャラクタ及び背景画の少なくとも何れかを、保留連が無い場合に表示される通常の態様とは相違する態様で表示するように構成している。より具体的には、例えば、保留連が無い場合には、図34に示す大当り(連チャン回数)、大当り出玉数、トータル出玉数の表示(数字部分の表示も含む)を明朝体の黒色文字、キャラクタを「たぬ吉」、背景を青色を基調にした背景画で表示するのに対して、保留連が有る場合には、大当り(連チャン回数)又は大当り出玉数の表示(数字部分の表示も含む)をゴシック体の金色文字、キャラクタを「玉ちゃん」(図26(i)参照)又は背景を赤色を基調にした背景画で表示するように構成すればよい。もちろん、上述した実施形態に準じて、大当り(連チャン回数)、大当り出玉数の数字部分の表示のみ色を変化するようにしてもよいし、ボタン操作演出やギミック演出を絡めて数字部分の表示をくるくると回転して遊技者に目視し難い態様で表示するようにしてもよい。更には、字体や色等は、上記した例に限るものではなく,その他の字体や色等であってもよい。
従って、このように構成される他の実施形態に係わる遊技機100によれば、保留連エンディング演出においてトータル出玉数の表示に限定されることなく、大当りリザルト表示のうちの少なくとも何れか1つの項目が、保留連が無い場合に表示される通常の態様とは相違する態様で表示されることで、保留連が有ることを遊技者に示唆することが可能となる。その結果、従来のように、保留連が有る無しに拘わらず同じ態様で大当りリザルト表示が表示される場合に比して、大当り遊技の興趣が極めて向上する。
<効果>
以上の説明から明らかなように、本実施形態に係る遊技機100は、所定期間発射停止操作を行うことによって、意図的に不規則な発射タイミングにより遊技球を不連続的に発射させる不定期発射遊技を行う遊技者に対して、その後の遊技の進行に伴って実行される所定の演出の一部又は全部の内容を制限(変更又は停止等)するようになっている。すなわち、本実施形態に係る遊技機100は、発明Aとして、次のような構成を有している。
◆発明A
(1)遊技者の操作により遊技領域(遊技領域106)に向けて遊技球を一定の発射タイミングにて発射することで遊技を進行する発射装置(発射ハンドル装置103)と、該遊技の進行に伴って所定の演出を実行する演出実行手段(主制御基板510、演出制御基板540、ステップS1805のコマンド受信処理)とを備えた遊技機(遊技機100)であって、前記発射装置における遊技球の発射が停止されたことを検出する発射停止検出手段(演出制御基板540、ステップS1800の発射停止信号入力処理)を備え、前記発射停止検出手段が、遊技が進行しているにも拘わらず所定期間遊技球の発射が停止されていることを検出した場合には、以降の前記演出実行手段により実行される前記演出の一部又は全部の内容を、所定期間に亘って変更することを特徴とする遊技機。
(2)遊技者の操作により遊技領域(遊技領域106)に向けて遊技球を一定の発射タイミングにて発射することで遊技を進行する発射装置(発射ハンドル装置103)と、該遊技の進行に伴って所定の演出を実行する演出実行手段(主制御基板510、演出制御基板540、ステップS1805のコマンド受信処理)とを備えた遊技機(遊技機100)であって、前記発射装置における遊技球の発射が停止されたことを検出する発射停止検出手段(演出制御基板540、ステップS1800の発射停止信号入力処理)を備え、前記発射停止検出手段が、遊技が進行しているにも拘わらず所定期間遊技球の発射が停止されていることを検出した場合には、以降の前記演出実行手段により実行される前記演出の一部又は全部を、所定期間に亘って実行停止にすることを特徴とする遊技機。
従って、このような発明A記載の遊技機によれば、遊技者は、演出低下を回避すべく不定期発射遊技を自粛するようになる。すなわち、本実施形態の遊技機100においては、遊技者による不定期発射遊技の実行を好適に抑止させることが可能となる。なお、発明(1)又は(2)記載の遊技機において、前記発射停止検出手段が、遊技が進行しているにも拘わらず所定期間遊技球の発射が停止されていることを検出した場合には、前記演出の変更又は実行停止を行う前に、該演出の変更又は実行停止に係わる注意喚起報知を実行する構成としてもよい。このような構成によれば、注意喚起報知を行ったにも拘わらず不定期発射遊技を継続する遊技者に対してのみ演出制限を実行することが可能となる。
また、本実施形態に係る遊技機100は、大当り中の保留に係わる大当り抽選の事前判定結果の中に大当り(保留連)が有る場合には、大当りのエンディングにおいてトータル出玉数の表示が通常とは相違する態様で行われるように構成されている。すなわち、本実施形態に係る遊技機100は、発明Bとして、次のような構成を有している。
◇発明B
(3)始動条件が成立すると、所定の取得情報を取得する取得手段(主制御基板510、始動入賞装置検出スイッチ処理のS806、S826)と、変動開始条件が成立すると、前記取得情報に基づいて特別遊技を行うか否かの特別遊技判定を行う判定手段(メインCPU510a、S1120の大当り判定処理)と、前記判定手段の判定結果に基づいて図柄表示手段(第1特別図柄表示装置120、第2特別図柄表示装置122、メイン表示装置131)に図柄を変動させてから停止させる図柄表示制御を行うことにより、前記特別遊技判定の結果を報知する図柄表示制御手段(主制御基板510、演出制御基板540、S740の特別図柄処理)と、前記図柄表示手段に所定の図柄が停止されたときに前記特別遊技を実行する特別遊技実行手段(大入賞装置117、主制御基板510、S750の大入賞装置処理)と、前記図柄表示制御手段による前記図柄表示制御が行われている間、又は前記特別遊技実行手段による前記特別遊技が実行されている間に、前記取得手段によって前記取得情報が取得されると、当該取得情報を記憶する保留記憶手段(メインRAM510c、始動入賞装置検出スイッチ処理のS809、S829)と、前記変動開始条件が成立する前に、前記取得手段によって取得された前記取得情報に基づいて、前記特別遊技を行うか否かの事前判定を行う事前判定手段(メインCPU510a、始動入賞装置検出スイッチ処理のS808、S828)と、前記特別遊技に係わる出玉数を、少なくとも当該特別遊技の終了の際に遊技者に視認可能な所定の態様で表示する表示手段(メイン表示装置131)とを備え、前記表示手段は、前記特別遊技実行手段による前記特別遊技が実行されている間に、前記事前判定手段が前記特別遊技を行うと事前判定した場合には、前記特別遊技に係わる出玉数の表示を、前記所定の態様とは相違する態様で表示制御する表示制御手段(演出制御基板540、S2079のエンディングコマンド受信処理)を備えていることを特徴とする遊技機。
従って、このような発明B記載の遊技機によれば、特別遊技に係わる出玉数の表示態様により、遊技者に対して特別遊技中に次の特別遊技に当選していることを示唆することが可能となる。その結果、大当り遊技の興趣が極めて向上する。なお、発明(3)記載の遊技機において、前記表示制御手段は、前記事前判定手段が前記特別遊技を行うと事前判定した当該特別遊技の内容に応じて、前記特別遊技に係わる出玉数の表示をそれぞれ相違する態様で表示制御する構成としてもよい。このような構成によれば、遊技者に対して特別遊技中に当選した特別遊技の内容についても示唆することができると共に、特別遊技に係わる出玉数の表示態様に更に変化を持たせることが可能となり、その結果、特別遊技の興趣が向上する。
なお、本明細書において使用される用語は、特に言及しない限り、当該分野で通常用いられる意味で用いられることが理解されるべきである。従って、他に定義されない限り、本明細書中で使用される全ての専門用語及び技術用語は、本発明の属する分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。矛盾する場合、本明細書(定義も含めて)が優先する。
100…遊技機
117…大入賞装置(特別遊技実行手段)
120…第1特別図柄表示装置(図柄表示手段)
122…第2特別図柄表示装置(図柄表示手段)
131…メイン表示装置(図柄表示手段、表示手段)
510…主制御基板(取得手段、図柄表示制御手段、特別遊技実行手段)
510a…メインCPU(判定手段、事前判定手段)
510c…メインRAM(保留記憶手段)
540…演出制御基板(図柄表示制御手段、表示制御手段)

Claims (1)

  1. 始動条件が成立すると、所定の取得情報を取得する取得手段と、
    変動開始条件が成立すると、前記取得情報に基づいて特別遊技を行うか否かの特別遊技判定を行う判定手段と、
    前記判定手段の判定結果に基づいて図柄表示手段に図柄を変動させてから停止させる図柄表示制御を行うことにより、前記特別遊技判定の結果を報知する図柄表示制御手段と、
    前記図柄表示手段に所定の図柄が停止されたときに前記特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、
    前記図柄表示制御手段による前記図柄表示制御が行われている間、又は前記特別遊技実行手段による前記特別遊技が実行されている間に、前記取得手段によって前記取得情報が取得されると、当該取得情報を記憶する保留記憶手段と、
    前記変動開始条件が成立する前に、前記取得手段によって取得された前記取得情報に基づいて、前記特別遊技を行うか否かの事前判定を行う事前判定手段と、
    前記特別遊技に係わる出玉数を少なくとも含む当該特別遊技の結果に関連する情報を所定の態様で表示する表示手段と
    を備え、
    前記表示手段は、
    前記特別遊技実行手段による前記特別遊技が実行されている間に、前記事前判定手段が前記特別遊技を行うと事前判定した場合には、前記特別遊技の結果に関連する情報表示を、前記所定の態様とは相違する態様で表示制御可能な表示制御手段を備え、
    前記表示制御手段は、
    前記事前判定手段が前記特別遊技を行うと事前判定した当該特別遊技の種別に応じて、前記特別遊技の結果に関連する情報表示を、前記所定の態様とは相違する態様で表示制御するか否かを決定すること
    を特徴とする遊技機。
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