JP2016091018A - ハイブリッドラテックスを含む乳化凝集トナー - Google Patents

ハイブリッドラテックスを含む乳化凝集トナー Download PDF

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Abstract

【課題】トナー粒子製造において、ポリエステルラテックス部分を安価なポリ(スチレン/アクリレート)ラテックスと置き換えることによって、トナーの全体的な費用を下げる組成物および方法を提供する。
【解決手段】トナーは、第1のポリエステルラテックス;スチレン/アクリレートラテックス;およびグラフトポリエステル−スチレン/アクリレートコポリマーを含む相溶化剤ラテックスの均質化した混合物を含むコアと、ポリエステルラテックスを含むシェルとを含む。プロセスは、(1)第1のポリエステルラテックス;スチレン/アクリレートラテックス;およびグラフトポリエステル−スチレン/アクリレートコポリマーを含む相溶化剤ラテックスの混合物を均質化して複数のコア粒子を作成することと、(2)複数のコア粒子にポリエステルラテックスシェルを加え、複数のコア−シェル構造を作成することとを含む。
【選択図】なし

Description

本開示は、トナーに関する。特に、本開示は、製造費を減らすためにスチレン/アクリレートラテックスを組み込んだポリエステル系トナーに関する。
トナー粒子製造において、安価なポリ(スチレン/アクリレート)ラテックスと置き換えることによって、ポリエステルラテックス部分を減らす試みは、凝集/融着中または洗浄中のいずれかにポリ(スチレン/アクリレート)ラテックスが拒絶されることによって妨害されている。さらに、これらの明らかに異なる樹脂を使用する試みは、処理の複雑さによってうまくいかず、凝集/融着中の処理パラメータを顕著に変えてしまう。
ある態様では、本明細書の実施形態は、第1のポリエステルラテックス;スチレン/アクリレートラテックス;およびグラフトポリエステル−スチレン/アクリレートコポリマーを含む相溶化剤ラテックスの均質化した混合物を含むコアと、ポリエステルラテックスを含むシェルとを含むトナーに関する。
ある態様では、本明細書の実施形態は、第1のポリエステルラテックス;スチレン/アクリレートラテックス;およびグラフトポリエステル−スチレン/アクリレートコポリマーを含む相溶化剤ラテックスの混合物を均質化して複数のコア粒子を作成することと、複数のコア粒子にポリエステルラテックスシェルを加え、複数のコア−シェル構造を作成することとを含む、プロセスに関する。
図面を参照しつつ、種々の本開示の実施形態を本明細書で以下に記載する。
図1は、本明細書の実施形態の相溶化剤を示す。
本明細書の実施形態は、凝集/融着(A/C)プロセス中、コア粒子の一部としてポリ(スチレン/アクリレート)ラテックスを組み込み、ポリ(スチレン/アクリレート)ラテックスの費用が顕著に低いことに起因して、トナーの全体的な費用を下げる組成物および方法を提供する。ポリ(スチレン/アクリレート)ラテックスをポリエステルラテックスに組み込む初期の試みは、A/Cプロセス中または洗浄中のいずれかにポリ(スチレン/アクリレート)が母液にから除外されることによって妨害された。
本明細書の実施形態は、標準的なA/Cプロセス中、ポリエステルおよびポリ(スチレン/アクリレート)ラテックと共に、ラテックス形態に相溶化剤を含むことによって、この除外される問題を克服する。いくつかの実施形態において、相溶化剤は、図1に例示されるように、ポリエステルおよびスチレン/アクリレートのグラフトコポリマーを含む。この相溶化剤を用いると、母液の濾液は、A/Cプロセス中に透明であり、このことは、ラテックスが拒絶されていないことを示した。ポリエステルラテックス部分をスチレン/アクリレートで置き換える能力は、ラテックスの費用をかなり下げる。さらに、得られるトナー粒子は、その意図したトナー粒子の役割を十分に発揮する。
図1は、例示的な相溶化剤の化学構造を示す。このハイブリッド樹脂は、良好な融合能力を与え、スチレン/アクリレートグラフトがワックスの分散を向上させ得るポリエステル骨格を含む。さらに、相溶化剤は、ポリマー設計において粉砕能力、水分感受性および柔軟性を向上させるだろう。いくつかの実施形態において、ポリエステルとスチレン/アクリレートグラフトとの比率は、トナー系の樹脂の官能基の必要性に応じて容易に制御することができる。したがって、ポリエステルとスチレン/アクリレートグラフトとの比率を変えると、樹脂の特性(例えば、Tg、Tmおよび酸価)が変わるだろう。主要な相溶化剤はポリエステルであり、スチレン/アクリレートグラフトは、ポリエステル鎖の末端にあるため、粒子表面のポリエステルおよびポリ(スチレン/アクリレート)の両方とのラテックスを容易に生成する。この二重表面の表出は、ポリエステルおよびポリ(スチレン/アクリレート)ラテックス粒子間の相溶性を向上させると考えられ、標準的なA/C条件下、3種類のラテックスを円滑に凝集させ、融着させることができる。
いくつかの実施形態において、トナーであって、第1のポリエステルラテックス、スチレン/アクリレートラテックスおよびグラフトポリエステル−スチレン/アクリレートコポリマーを含む相溶化剤ラテックスの均質化した混合物を含むコアを含み、このトナーが、ポリエステルラテックスを含むシェルをさらに含む、トナーが提供される。
本明細書で使用する場合、「ラテックス」は、ポリマー樹脂粒子が分散した液体を指す。ラテックスは、場合により、同時に減圧によって補助される溶媒除去を伴い、転相乳化から直接的に調製されてもよい。
いくつかの実施形態において、第1のポリエステルラテックスは、コアの約70〜約90重量%、またはコアの約30〜約90重量%、またはコアの約40〜約80重量%、またはコアの約50〜約70重量%の量で存在していてもよい。
いくつかの実施形態において、スチレン/アクリレートラテックスは、コアの約5〜約15重量%、またはコアの約1〜約70重量%、またはコアの約10〜約50重量%の量で存在する。
いくつかの実施形態において、相溶化剤ラテックスは、コアの約5〜約15重量%、またはコアの約7〜約12重量%、またはコアの約9〜約11重量%の量で存在する。
いくつかの実施形態において、グラフトポリエステル−スチレン/アクリレートコポリマー中のポリエステルとスチレン/アクリレートの比率は、約80:20〜約90:10、または約70:30〜約99:1、または約85:15〜約95:5の範囲である。
いくつかの実施形態において、コアは、さらに、第2のポリエステルラテックスを含む。いくつかの実施形態において、第1のポリエステルラテックスは、重量平均分子量が約35KDa〜約150KDaの範囲のアモルファス高分子量ポリエステルを含む。いくつかの実施形態において、第2のポリエステルラテックスは、重量平均分子量が約10KDa〜約30KDaの範囲のアモルファス低分子量ポリエステルを含む。
いくつかの実施形態において、トナーは、さらに、結晶性ポリエステルラテックスを含んでいてもよい。
いくつかの実施形態において、トナーは、さらに、ワックス分散物を含んでいてもよい。
いくつかの実施形態において、トナーは、さらに、着色剤を含んでいてもよい。
いくつかの実施形態において、トナーは、さらに、凝集剤を含んでいてもよい。
(樹脂)
いくつかの実施形態において、第1のポリマーは、ポリエステルを含む。いくつかの実施形態において、第2のポリマーは、ポリエステルを含む。いくつかの実施形態において、第1のポリマーと第2のポリマーは、同じである。いくつかの実施形態において、このポリマーは、ポリエステルを含む。いくつかの実施形態において、第1のポリエステルまたは第2のポリエステルは、アモルファスである。いくつかの実施形態において、第1のポリエステルまたは第2のポリエステルは、結晶性である。2種類のアモルファス酸ポリエステル樹脂(低Mwポリ(コ−プロポキシル化ビスフェノールAコ−エトキシル化ビスフェノールAコ−テレフタレートコ−フマレートコ−ドデセニルサクシネート)および高Mwポリ(コ−プロポキシル化ビスフェノールAコ−エトキシル化ビスフェノールAコ−テレフタレートコ−ドデセニルサクシネートコ−トリメリテート)、花王株式会社(日本))は、一般的に、超低融点(ULM)トナーに組み込まれ、これらの樹脂は、トナー成分の約75%〜約78%を占めてもよい。ULMトナーを製造するために、それぞれの樹脂は、典型的には、水性分散物またはエマルション(ラテックス)に乳化される。本明細書に開示する溶媒系PIEプロセスを使用し、このようなトナーを製造するのに必要なポリエステル樹脂エマルションを作成することができる。
ある実施形態において、第1のアモルファスポリエステルおよび第2のアモルファスポリエステルは、合計量でラテックスの約40重量%〜約95重量%の範囲で存在してもよい。ある実施形態において、第1のアモルファスポリエステルおよび第2のアモルファスポリエステルは、約0.1:0.9〜約0.9:0.1の比率で存在し、その間の任意の範囲を含む。ある実施形態において、ポリエステル樹脂は、さらに、結晶性ポリエステルを含む。ある実施形態において、結晶性ポリエステルは、ラテックスの約1.0重量%〜約35.0重量%の範囲の量で存在する。ある実施形態において、ポリエステル樹脂は、結晶性樹脂を含むが、アモルファス樹脂を含まない。
本開示のラテックスエマルションを作成するときに任意の樹脂を使用してもよい。いくつかの実施形態において、樹脂は、アモルファス樹脂、結晶性樹脂、および/またはこれらの組み合わせであってもよい。いくつかの実施形態において、樹脂は、酸価が約1mgKOH/ポリマー1g〜約200mgKOH/ポリマー1g、いくつかの実施形態において、約5mgKOH/ポリマー1g〜約50mgKOH/ポリマー1gの酸基を有する結晶性ポリエステル樹脂であってもよい。さらなる実施形態において、樹脂は、米国特許第6,593,049号および同第6,756,176号に記載される樹脂を含むポリエステル樹脂であってもよい。適切な樹脂は、米国特許第6,830,860号に記載されるようなアモルファスポリエステル樹脂と結晶性ポリエステル樹脂の混合物も含んでいてもよい。
いくつかの実施形態において、樹脂は、任意要素の触媒存在下、ジオールと二酸とを反応させることによって生成するポリエステル樹脂であってもよい。結晶性ポリエステルを作成する場合、適切な有機ジオールとしては、約2〜約36個の炭素原子を含む脂肪族ジオール、例えば、1,2−エタンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2,2−ジメチルプロパン−1,3−ジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,12−ドデカンジオールなどが挙げられ、これらの構造異性体を含む。脂肪族ジオールは、例えば、樹脂の約40〜約60モル%、いくつかの実施形態において、約42〜約55モル%、いくつかの実施形態において、約45〜約53モル%の量で選択されてもよく、第2のジオールは、樹脂の約0〜約10モル%、いくつかの実施形態において、約1〜約4モル%の量で選択されてもよい。
結晶性樹脂を調製するために選択されるビニル二酸またはビニルジエステルを含め、有機二酸またはジエステルの例としては、シュウ酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、フマル酸、フマル酸ジメチル、イタコン酸ジメチル、cis,1,4−ジアセトキシ−2−ブテン、フマル酸ジエチル、マレイン酸ジエチル、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、ナフタレン−2,7−ジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、マロン酸およびメサコン酸、これらのジエステルまたは無水物が挙げられる。有機二酸は、例えば、いくつかの実施形態において、樹脂の約40〜約60モル%、いくつかの実施形態において、約42〜約52モル%、いくつかの実施形態において、約45〜約50モル%の量で選択されてもよく、第2の二酸は、樹脂の約0〜約10モル%の量で選択されてもよい。
結晶性樹脂の例としては、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリオレフィン、ポリエチレン、ポリブチレン、ポリイソブチレート、エチレン−プロピレンコポリマー、エチレン−酢酸ビニルコポリマー、ポリプロピレン、これらの混合物などが挙げられる。具体的な結晶性樹脂は、ポリエステル系、例えば、ポリ(エチレン−アジペート)、ポリ(プロピレン−アジペート)、ポリ(ブチレン−アジペート)、ポリ(ペンチレン−アジペート)、ポリ(ヘキシレン−アジペート)、ポリ(オクチレン−アジペート)、ポリ(エチレン−サクシネート)、ポリ(プロピレン−サクシネート)、ポリ(ブチレン−サクシネート)、ポリ(ペンチレン−サクシネート)、ポリ(ヘキシレン−サクシネート)、ポリ(オクチレン−サクシネート)、ポリ(エチレン−セバケート)、ポリ(プロピレン−セバケート)、ポリ(ブチレン−セバケート)、ポリ(ペンチレン−セバケート)、ポリ(ヘキシレン−セバケート)、ポリ(オクチレン−セバケート)、ポリ(デシレン−セバケート)、ポリ(デシレン−デカノエート)、ポリ(エチレン−デカノエート)、ポリ(エチレンドデカノエート)、ポリ(ノニレン−セバケート)、ポリ(ノニレン−デカノエート)、コポリ(エチレン−フマレート)−コポリ(エチレン−セバケート)、コポリ(エチレン−フマレート)−コポリ(エチレン−デカノエート)、コポリ(エチレン−フマレート)−コポリ(エチレン−ドデカノエート)、コポリ(2,2−ジメチルプロパン−1,3−ジオール−デカノエート)−コポリ(ノニレン−デカノエート)、ポリ(オクチレン−アジペート)であってもよい。ポリアミドの例としては、ポリ(エチレン−アジパミド)、ポリ(プロピレン−アジパミド)、ポリ(ブチレン−アジパミド)、ポリ(ペンチレン−アジパミド)、ポリ(ヘキシレン−アジパミド)、ポリ(オクチレン−アジパミド)、ポリ(エチレン−スクシンイミド)およびポリ(プロピレン−セバカミド)が挙げられる。ポリイミドの例としては、ポリ(エチレン−アジピミド)、ポリ(プロピレン−アジピミド)、ポリ(ブチレン−アジピミド)、ポリ(ペンチレン−アジピミド)、ポリ(ヘキシレン−アジピミド)、ポリ(オクチレン−アジピミド)、ポリ(エチレン−スクシンイミド)、ポリ(プロピレン−スクシンイミド)およびポリ(ブチレン−スクシンイミド)が挙げられる。
結晶性樹脂は、例えば、トナー成分の約1〜約85重量%、いくつかの実施形態において、トナー成分の約5〜約50重量%の量で存在していてもよい。結晶性樹脂は、種々の融点を有していてもよく、例えば、約30℃〜約120℃、いくつかの実施形態において、約50℃〜約90℃であってもよい。結晶性樹脂は、数平均分子量(Mn)が、ゲル透過クロマトグラフィー(GPC)で測定した場合、例えば、約1,000〜約50,000、いくつかの実施形態において、約2,000〜約25,000であってもよく、重量平均分子量(Mw)が、ポリスチレン標準を用いたゲル透過クロマトグラフィーによって決定した場合、例えば、約2,000〜約100,000、いくつかの実施形態において、約3,000〜約80,000であってもよい。結晶性樹脂の分子量分布(Mw/Mn)は、例えば、約2〜約6、いくつかの実施形態において、約3〜約4であってもよい。
アモルファスポリエステルを調製するために利用されるビニル二酸またはビニルジエステルを含め、二酸またはジエステルの例としては、ジカルボン酸またはジエステル、例えば、テレフタル酸、フタル酸、イソフタル酸、フマル酸、トリメリット酸、フマル酸ジメチル、イタコン酸ジメチル、cis,1,4−ジアセトキシ−2−ブテン、フマル酸ジエチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸、コハク酸、イタコン酸、コハク酸、無水コハク酸、ドデシルコハク酸、無水ドデシルコハク酸、グルタル酸、無水グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、ドデカン二酸、テレフタル酸ジメチル、テレフタル酸ジエチル、イソフタル酸ジメチル、イソフタル酸ジエチル、フタル酸ジメチル、無水フタル酸、フタル酸ジエチル、コハク酸ジメチル、フマル酸ジメチル、マレイン酸ジメチル、グルタル酸ジメチル、ジメチルアジペート、ドデシルコハク酸ジメチル、およびこれらの組み合わせが挙げられる。有機二酸またはジエステルは、例えば、樹脂の約40〜約60モル%、いくつかの実施形態において、約42〜約52モル%、いくつかの実施形態において、約45〜約50モル%の量で存在していてもよい。
アモルファスポリエステルを作成するときに利用可能なジオールとしては、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、2,2−ジメチルプロパンジオール、2,2,3−トリメチルヘキサンジオール、ヘプタンジオール、ドデカンジオール、ビス(ヒドロキシエチル)−ビスフェノールA、ビス(2−ヒドロキシプロピル)−ビスフェノールA、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、キシレンジメタノール、シクロヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ビス(2−ヒドロキシエチル)酸化物、ジプロピレングリコール、ジブチレン、およびこれらの組み合わせが挙げられる。選択される有機ジオールの量は、さまざまであってもよく、例えば、樹脂の約40〜約60モル%、いくつかの実施形態において、樹脂の約42〜約55モル%、いくつかの実施形態において、樹脂の約45〜約53モル%の量で存在していてもよい。
結晶性ポリエステルまたはアモルファスポリエステルのいずれかの作成において利用可能な重縮合触媒としては、チタン酸テトラアルキル、ジアルキルスズオキシド(例えば、ジブチルスズオキシド)、テトラアルキルスズ(例えば、ジブチルスズジラウレート)、ジアルキルスズオキシド水酸化物(例えば、酸化ブチルスズ水酸化物)、アルミニウムアルコキシド、アルキル亜鉛、ジアルキル亜鉛、酸化亜鉛、酸化第一スズ、またはこれらの組み合わせが挙げられる。このような触媒は、ポリエステル樹脂を作成するために用いられる出発物質の二酸またはジエステルを基準として、例えば、約0.01モル%〜約5モル%の量で利用されてもよい。
いくつかの実施形態において、上述のように、不飽和アモルファスポリエステル樹脂をラテックス樹脂として利用してもよい。このような樹脂の例としては、米国特許第6,063,827号に開示されるものが挙げられる。例示的な不飽和アモルファスポリエステル樹脂としては、限定されないが、ポリ(プロポキシル化ビスフェノールコ−フマレート)、ポリ(エトキシル化ビスフェノールコ−フマレート)、ポリ(ブチルオキシル化ビスフェノールコ−フマレート)、ポリ(コ−プロポキシル化ビスフェノールコ−エトキシル化ビスフェノールコ−フマレート)、ポリ(1,2−プロピレンフマレート)、ポリ(プロポキシル化ビスフェノールコ−マレエート)、ポリ(エトキシル化ビスフェノールコ−マレエート)、ポリ(ブチルオキシル化ビスフェノールコ−マレエート)、ポリ(コ−プロポキシル化ビスフェノールコ−エトキシル化ビスフェノールコ−マレエート)、ポリ(1,2−プロピレンマレエート)、ポリ(プロポキシル化ビスフェノールコ−イタコネート)、ポリ(エトキシル化ビスフェノールコ−イタコネート)、ポリ(ブチルオキシル化ビスフェノールコ−イタコネート)、ポリ(コ−プロポキシル化ビスフェノールコ−エトキシル化ビスフェノールコ−イタコネート)、ポリ(1,2−プロピレンイタコネート)、およびこれらの組み合わせが挙げられる。
いくつかの実施形態において、適切なポリエステル樹脂は、アモルファスポリエステル、例えば、以下の式(I)を有するポリ(プロポキシル化ビスフェノールAコ−フマレート)樹脂であってもよく、
Figure 2016091018
式中、mは約5〜約1000であってもよい。このような樹脂および製造のためのプロセスの例としては、米国特許第6,063,827号に開示されるものが挙げられる。
いくつかの実施形態において、適切なポリエステル樹脂は、プロポキシル化ビスフェノールA、エトキシル化ビスフェノールA、テレフタル酸、フマル酸および無水ドデセニルコハク酸の任意の組み合わせに基づくアモルファスポリエステルであってもよい。花王株式会社(日本)から入手可能なポリ(コ−プロポキシル化ビスフェノールAコ−エトキシル化ビスフェノールAコ−テレフタレートコ−フマレートコ−ドデセニルサクシネート)は、このようなアモルファスエステルの一例である。
ラテックス樹脂として利用可能な直鎖プロポキシル化ビスフェノールAフマレート樹脂の一例は、Resana S/A Industrias Quimicas(サンパウロ、ブラジル)から商標名SPARIIで入手可能である。利用可能であり、市販される他のプロポキシル化ビスフェノールAフマレート樹脂としては、花王株式会社(日本)製のGTUFおよびFPESL−2、Reichhold(リサーチトライアングルパーク、ノースカロライナ)製のEM181635などが挙げられる。
利用可能であり、場合により、上に記載されるようなアモルファス樹脂と組み合わせて利用可能な適切な結晶性樹脂としては、米国特許出願公開第2006/0222991号に開示されるものが挙げられる。いくつかの実施形態において、適切な結晶性樹脂としては、エチレングリコールと、以下の式のドデカン二酸およびフマル酸コモノマーの混合物とから作られる樹脂を挙げることができ、
Figure 2016091018
式中、bは、約5〜約2000であり、dは、約5〜約2000である。
例えば、いくつかの実施形態において、上述のような式Iのポリ(プロポキシル化ビスフェノールAコ−フマレート)樹脂と、式IIの結晶性樹脂とを合わせ、ラテックスエマルションを作成してもよい。
アモルファス樹脂は、例えば、トナー成分の約5〜約95重量%、いくつかの実施形態において、トナー成分の約30〜約80重量%の量で存在していてもよい。いくつかの実施形態において、ラテックスに利用されるアモルファス樹脂またはアモルファス樹脂の組み合わせは、ガラス転移温度(Tg)が、約30℃〜約80℃、いくつかの実施形態において、約35℃〜約70℃であってもよい。さらなる実施形態において、ラテックスに利用される合わせた樹脂は、約130℃での溶融粘度が、約10〜約1,000,000Pa・S、いくつかの実施形態において、約50〜約100,000Pa・Sであってもよい。
1種類、2種類またはそれより多い樹脂を使用してもよい。2種類以上の樹脂を使用する場合、いくつかの実施形態において、樹脂は、任意の適切な比率(例えば、重量比)、例えば、約1%(第1の樹脂)/99%(第2の樹脂)〜約99%(第1の樹脂)/1%(第2の樹脂)、いくつかの実施形態において、約10%(第1の樹脂)/90%(第2の樹脂)〜約90%(第1の樹脂)/10%(第2の樹脂)であってもよい。
いくつかの実施形態において、樹脂は、酸基を有していてもよく、いくつかの実施形態において、酸基は、樹脂の末端に存在していてもよい。存在し得る酸基としては、カルボン酸などが挙げられる。樹脂を作成するために利用される材料と反応条件を調節することによって、カルボン酸基の数を制御してもよい。
いくつかの実施形態において、アモルファス樹脂は、酸価が約2mgKOH/樹脂1g〜約200mgKOH/樹脂1g、いくつかの実施形態において、約5mgKOH/樹脂1g〜約50mgKOH/樹脂1gのポリエステル樹脂であってもよい。酸を含む樹脂をテトラヒドロフラン溶液に溶解してもよい。指示薬としてフェノールフタレインを含むKOH/メタノール溶液で滴定することによって、酸価を検出してもよい。次いで、滴定の終点として特定される樹脂上のすべての酸基を中和するのに必要なKOH/メタノールの当量数に基づいて、酸価を計算してもよい。
(溶媒)
いくつかの実施形態において、非プロトン性溶媒は、ケトン、エステル、エーテル、またはニトリルからなる群から選択される。ある実施形態において、本明細書に開示するプロセスは、メチルエチルケトン、アセトン、酢酸メチル、アセトニトリル、またはテトラヒドロフランからなる群から選択される非プロトン性溶媒を使用してもよい。いくつかの実施形態において、非プロトン性溶媒は、MEKである。具体的な実施形態において、非プロトン性溶媒の量は、樹脂の約0.1重量%〜約100重量%、いくつかの実施形態において、樹脂の約2重量%〜約50重量%、他の実施形態において、樹脂の約5重量%〜約35重量%であってもよい。
いくつかの実施形態において、非プロトン性溶媒と樹脂の比率は、約0.1:10〜約20:10、他の実施形態において、約1.0:10〜約5:10であってもよい。
いくつかの実施形態において、非プロトン性溶媒は、水に実質的に混和性であってもよい。いくつかの実施形態において、非プロトン性溶媒は、水に部分的に混和性であってもよい。いくつかの実施形態において、非プロトン性溶媒は、水にわずかに混和性であってもよい。いくつかの実施形態において、非プロトン性溶媒は、水に不混和性であってもよく、沸点が約30℃〜約80℃であってもよい。
(中和剤)
いくつかの実施形態において、中和剤は、水酸化アンモニウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化リチウム、炭酸カリウム、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、ピリジン、ピリジン誘導体、ジフェニルアミン、ジフェニルアミン誘導体、ポリ(エチレンアミン)、ポリ(エチレンアミン)誘導体、アミン塩基およびピペラジン、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される。ある実施形態において、本明細書に開示するプロセスは、水酸化アンモニウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化リチウム、炭酸カリウム、有機アミン、およびこれらの組み合わせからなる群から独立して選択される第1の部分の中和剤と第2の部分の中和剤を使用してもよい。
いくつかの実施形態において、樹脂を弱塩基または中和剤と混合してもよい。いくつかの実施形態において、中和剤を使用し、樹脂中の酸基を中和してもよく、そのため、本明細書の中和剤は、「塩基性中和剤」と呼ばれることもある。任意の適切な塩基性中和試薬を本開示に従って使用してもよい。いくつかの実施形態において、適切な塩基性中和剤は、無機塩基性薬剤と有機塩基性薬剤を両方とも含んでいてもよい。適切な塩基性薬剤としては、水酸化アンモニウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化リチウム、炭酸カリウム、これらの組み合わせなどを挙げることができる。適切な塩基性中和剤としては、さらに、少なくとも1個の窒素原子を含む単環化合物および多環化合物、例えば、二級アミンが挙げることができ、アジリジン、アゼチジン、ピペラジン、ピペリジン、ピリジン、ビピリジン、ターピリジン、ジヒドロピリジン、モルホリン、N−アルキルモルホリン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、1,8−ジアザビシクロウンデカン、1,8−ジアザビシクロウンデセン、ジメチル化ペンチルアミン、トリメチル化ペンチルアミン、ピリミジン、ピロール、ピロリジン、ピロリジノン、インドール、インドリン、インダノン、ベンズインダゾン、イミダゾール、ベンズイミダゾール、イミダゾロン、イミダゾリン、オキサゾール、イソオキサゾール、オキサゾリン、オキサジアゾール、チアジアゾール、カルバゾール、キノリン、イソキノリン、ナフチリジン、トリアジン、トリアゾール、テトラゾール、ピラゾール、ピラゾリン、およびこれらの組み合わせが挙げられる。いくつかの実施形態では、単環化合物および多環化合物は、置換されていなくてもよく、環上の任意の炭素位置で置換されていてもよい。
塩基性中和剤を樹脂の約0.001重量%〜50重量%、いくつかの実施形態において、樹脂の約0.01重量%〜約25重量%、いくつかの実施形態において、樹脂の約0.1重量%〜5重量%の量で利用してもよい。いくつかの実施形態において、中和剤を水溶液の形態で加えてもよい。他の実施形態において、中和剤を固体の形態で加えてもよい。
上の塩基性中和剤を、酸基を有する樹脂と組み合わせて利用し、約25%〜約500%、いくつかの実施形態において、約50%〜約300%の中和比率を達成してもよい。いくつかの実施形態において、中和比率は、塩基性中和剤と共に提供される塩基性基と、樹脂中に存在する酸基とのモル比に100%を掛け算して計算されてもよい。
上述のように、酸基を有する樹脂に塩基性中和剤を加えてもよい。したがって、塩基性中和剤の添加によって、酸基を有する樹脂を含むエマルションのpHが約5〜約12、いくつかの実施形態において、約6〜約11まで上がってもよい。いくつかの実施形態において、酸基の中和によって、エマルションの生成が促進されるだろう。
(界面活性剤)
いくつかの実施形態において、本開示のプロセスは、場合により、溶解前または溶解中に、ポリエステル樹脂に界面活性剤を加えることを含んでいてもよい。いくつかの実施形態において、高温でポリエステル樹脂の溶液を溶解する前に、界面活性剤を加えてもよい。利用する場合、樹脂エマルションは、1種類、2種類、またはそれより多い界面活性剤を含んでいてもよい。界面活性剤は、イオン系界面活性剤および非イオン系界面活性剤から選択されてもよい。アニオン系界面活性剤およびカチオン系界面活性剤は、「イオン系界面活性剤」という用語に包含される。いくつかの実施形態において、界面活性剤を濃度が約5重量%〜約100重量%(純粋な界面活性剤)、いくつかの実施形態において、約10重量%〜約95重量%の固体または溶液として加えてもよい。いくつかの実施形態において、界面活性剤を、樹脂の約0.01重量%〜約20重量%、いくつかの実施形態において、樹脂の約0.1重量%〜約16重量%、他の実施形態において、樹脂の約1重量%〜約14重量%の量で存在するように、利用してもよい。
利用可能なアニオン系界面活性剤としては、サルフェートおよびスルホネート、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルナフタレン硫酸ナトリウム、ジアルキルベンゼンアルキルサルフェートおよびスルホネート、酸、例えば、Aldrichから入手可能なアビエチン酸、第一工業製薬株式会社から入手可能なNEOGEN R(商標)、NEOGEN SC(商標)、これらの組み合わせなどが挙げられる。いくつかの実施形態において、他の適切なアニオン系界面活性剤としては、Dow Chemical Company製のアルキルジフェニルオキシドジスルホネートであるDOWFAX(商標)2A1、および/またはテイカ株式会社(日本)製のTAYCA POWER BN2060(分枝鎖ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムである)が挙げられる。いくつかの実施形態において、これらの界面活性剤と任意の上述のアニオン界面活性剤の組み合わせを使用してもよい。
通常は正に帯電している適切なカチオン系界面活性剤の例としては、例えば、アルキルベンジルジメチルアンモニウムクロリド、ジアルキルベンゼンアルキルアンモニウムクロリド、ラウリルトリメチルアンモニウムクロリド、アルキルベンジルメチルアンモニウムクロリド、アルキルベンジルジメチルアンモニウムブロミド、ベンザルコニウムクロリド、セチルピリジニウムブロミド、C12,C15,C17トリメチルアンモニウムブロミド、四級化したポリオキシエチルアルキルアミンのハロゲン化物塩、ドデシルベンジルトリエチルアンモニウムクロリド、MIRAPOL(商標)およびALKAQUAT(商標)(Alkaril Chemical Companyから入手可能)、Kao Chemicalsから入手可能なSANIZOL(商標)(ベンザルコニウムクロリド)など、およびこれらの混合物が挙げられる。
本明細書に示すプロセスに利用可能な非イオン系界面活性剤の例としては、例えば、ポリアクリル酸、メタロース、メチルセルロース、エチルセルロース、プロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ジアルキルフェノキシポリ(エチレンオキシ)エタノール(Rhone−PoulencからIGEPAL CA−210(商標)、IGEPAL CA−520(商標)、IGEPAL CA−720(商標)、IGEPAL CO−890(商標)、IGEPAL CO−720(商標)、IGEPAL CO−290(商標)、IGEPAL CA−210(商標)、ANTAROX 890(商標)およびANTAROX 897(商標)として入手可能)が挙げられる。適切な非イオン系界面活性剤の他の例としては、ポリエチレンオキシドとポリプロピレンオキシドのブロックコポリマーを挙げることができ、SYNPERONIC PE/F、いくつかの実施形態において、SYNPERONIC PE/F 108として市販されているものが挙げられる。いくつかの実施形態において、これらの界面活性剤と、上述のいずれかの界面活性剤との組み合わせを利用してもよい。
(処理)
いくつかの実施形態において、第1のポリエステルラテックス;スチレン/アクリレートラテックス;およびグラフトポリエステル−スチレン/アクリレートコポリマーを含む相溶化剤ラテックスの混合物を均質化して複数のコア粒子を作成することを含み、このプロセスが、さらに、複数のコア粒子にポリエステルラテックスシェルを加え、複数のコア−シェル構造を作成することを含む、プロセスが提供される。
いくつかの実施形態において、混合物は、さらに、ワックス、結晶性ポリエステル、着色剤および凝集剤を含む。
いくつかの実施形態において、このプロセスは、さらに、pHを調節することを含んでいてもよい。
いくつかの実施形態において、プロセスは、さらに、シェルポリエステルを加える前に、均質化した混合物を約40℃〜約60℃の温度まで加熱することを含んでいてもよい。
いくつかの実施形態において、均質化工程の後に、複数のコア粒子は、有効直径が約3ミクロン〜約7ミクロンの範囲である。得られたトナー凝集物は、粒径が体積平均直径で約3ミクロン〜約15ミクロン、または体積平均直径で約5ミクロン〜約9ミクロンであってもよい。当業者は、代替的な用途のためにこの範囲からはずれた範囲、例えば、3ミクロンより小さい、例えば、2ミクロン、1ミクロン、または0.5ミクロンの凝集物を選択してもよいことを理解するだろう。同様に、意図する下流の用途に依存して、約15ミクロンより大きい凝集物を入手してもよい。
上述のように、本明細書のプロセスは、1種類より多いポリエステルラテックスを使用してもよい。このようないくつかの実施形態において、ポリエステルラテックスは、処理前にすべてを一緒にあらかじめブレンドしておいてもよい。ある実施形態において、混合樹脂の一方が結晶性ポリエステルラテックスであってもよく、結晶性樹脂の結晶化温度より高い温度であってもよい高温をこのプロセスに使用してもよい。さらなる実施形態において、樹脂は、アモルファス樹脂と結晶性樹脂の混合物であってもよく、溶解に使用される温度は、混合物のTgより高い温度であってもよい。
ある実施形態において、中和したポリエステル樹脂の乳化は、転相が起こり、転相したラテックスエマルションが生成するまで、中和した樹脂の溶液に水を加えることを含んでいてもよい。乳化の後、ラテックスを蒸留し、有機溶媒、水またはこれら2つの混合物を除去してもよい。
いくつかの実施形態において、本開示のプロセスで利用可能な中和剤は、本明細書で上に述べた薬剤を含む。いくつかの実施形態において、このプロセスで使用される任意要素の界面活性剤は、樹脂の適切な中和が確実に起こり、粗粒子含有量が低い高品質のラテックスが得られるような任意の界面活性剤であってもよい。
いくつかの実施形態において、混合の前、混合中、または混合後に、樹脂組成物の1つ以上の成分に界面活性剤を加えてもよい。いくつかの実施形態において、中和剤を添加する前、添加している間、または添加後に、界面活性剤を加えてもよい。いくつかの実施形態において、中和剤を加える前に界面活性剤を加えてもよい。いくつかの実施形態において、溶解の前に、あらかじめブレンドしておいた混合物に界面活性剤を加えてもよい。
いくつかの実施形態において、連続相が転相したエマルションを作成してもよい。転相は、アルカリ水溶液または塩基性薬剤、任意要素の界面活性剤および/または水組成物を連続的に加え、樹脂組成物の溶融した成分を含む液滴を含む分散相と、界面活性剤および/または水組成物を含む連続相とを含む、転相したエマルションを作成することによって行うことができる。
必須ではないが、ラテックスの生成を促進するために、攪拌を利用してもよい。任意の適切な攪拌デバイスを利用してもよい。いくつかの実施形態において、攪拌は、約10毎分回転数(rpm)〜約5,000rpm、いくつかの実施形態において、約20rpm〜約2,000rpm、他の実施形態において、約50rpm〜約1,000rpmの速度であってもよい。攪拌は、一定速度である必要はないが、変動してもよい。例えば、混合物がもっと均一になるにつれて、攪拌速度を上げてもよい。いくつかの実施形態において、ホモジナイザ(すなわち、高剪断デバイス)を利用し、転相したエマルションを作成してもよいが、他の実施形態において、本開示のプロセスを、ホモジナイザを用いずに行ってもよい。利用される場合、ホモジナイザは、約3,000rpm〜約10,000rpmの速度で動作可能である。
転相点は、エマルションの成分、加熱温度、攪拌速度などに依存してさまざまであってもよいが、得られる樹脂が、エマルションの約5重量%〜約70重量%、いくつかの実施形態において、エマルションの約20重量%〜約65重量%、他の実施形態において、エマルションの約30重量%〜約60重量%の量になるように塩基性中和剤、任意要素の界面活性剤、および/または水が加えられたときに転相が起こってもよい。
転相の後、場合によりさらなる界面活性剤、水、および/またはアルカリ水溶液を加え、転相したエマルションを希釈してもよいが、このことは必須ではない。転相後、加熱を使用している場合、転相したエマルションを室温(例えば、約20℃〜約25℃)まで冷却してもよい。
いくつかの実施形態において、蒸留を行い、樹脂エマルション粒子を、平均直径が例えば約50nm〜約500nm、いくつかの実施形態において、約120nm〜約250nmのラテックスとして得てもよい。ある実施形態において、場合により、その後のPIEプロセスでの使用のために、蒸留物を再利用してもよい。
いくつかの実施形態において、例えば、本開示のプロセスからの蒸留物は、主に、MEKと、場合によりいくつかのイソプロピルアルコール(IPA)を含んでいてもよく、ごく少量、例えば、約10%未満、または約25%未満、または約35%未満の水を含む。代わりとなる実施形態において、水の量は、約35%より多くてもよく、例えば、約50〜約60%であってもよい。いくつかの実施形態において、MEK−水混合物を次の転相バッチに再使用してもよい。ある実施形態において、非プロトン性溶媒を減圧蒸留によって除去してもよい。
水性媒体中の乳化したポリエステル樹脂粒子は、ミクロン未満の大きさ、例えば、約1μm以下、いくつかの実施形態において、約500nm以下、例えば、約10nm〜約500nm、いくつかの実施形態において、約50nm〜約400nm、他の実施形態において、約100nm〜約300nm、ある実施形態において、約200nmであってもよい。粒径の調節は、溶媒と樹脂の比率、中和比率、溶媒濃度および溶媒組成を変えることによって行うことができる。
本明細書に開示する任意のラテックスの粒度分布は、約30nm〜約500nm、いくつかの実施形態において、約125nm〜約400nmであってもよい。
本開示のラテックスの粗粒子含有量は、約0.01重量%〜約5重量%、いくつかの実施形態において、約0.1重量%〜約3重量%であってもよい。本開示のラテックスの固形分含有量は、約10重量%〜約50重量%、いくつかの実施形態において、約20重量%〜約45重量%であってもよい。
PIEを用いてポリエステルエマルションを製造するための本開示のプロセスは、廃棄する生成物をなくすか、または最小限にすることができ、もっと効率的な溶媒ストリッピング、溶媒回収を用いて粒子を製造し、溶媒を再利用することができる。
次いで、本開示のエマルションを利用し、トナー粒子の作成に適した粒子を製造してもよい。
(トナー)
いくつかの実施形態において、本明細書に開示するプロセスは、さらに、PIEプロセスによって作られたラテックスからトナー粒子を作成することを含んでいてもよい。例えば、ポリエステル樹脂がラテックスに変換されたら、これを利用し、当業者の常識内にある任意のプロセスによってトナーを作成してもよい。ラテックスを、着色剤(場合により分散剤の状態)および他の添加剤と接触させ、適切なプロセス、いくつかの実施形態において、乳化凝集および融着のプロセスによって超低融点トナーを作成してもよい。
いくつかの実施形態において、着色剤、ワックスおよび他の添加剤を含むトナー組成物の任意要素のさらなる成分を、樹脂を混合してラテックスを作成する前、作成中、または作成した後に加えてもよい。さらなる成分を、ラテックスエマルションを作成する前、作成中、または作成した後に加えてもよい。さらなる実施形態において、界面活性剤を加える前に着色剤を加えてもよい。
(着色剤)
加えられる着色剤として、種々の既知の適切な着色剤、例えば、染料、顔料、染料混合物、顔料混合物、染料と顔料の混合物などがトナーに含まれていてもよい。いくつかの実施形態において、着色剤は、トナー中に、例えば、トナーの約0.1〜約35重量%、またはトナーの約1〜約15重量%、またはトナーの約3〜約10重量%の量で含まれていてもよいが、着色剤の量は、これらの範囲からはずれていてもよい。
適切な着色剤の例として、REGAL 330(登録商標)(Cabot)、Carbon Black 5250および5750(Columbian Chemicals)、Sunsperse Carbon Black LHD 9303(Sun Chemicals)のようなカーボンブラック;マグネタイト、例えば、Mobayマグネタイト MO8029(商標)、MO8060(商標);Columbianマグネタイト;MAPICO BLACKS(商標)および表面処理されたマグネタイト;Pfizerマグネタイト CB4799(商標)、CB5300(商標)、CB5600(商標)、MCX6369(商標);Bayerマグネタイト、BAYFERROX 8600(商標)、8610(商標);Northern Pigmentマグネタイト、NP−604(商標)、NP−608(商標);MagnoxマグネタイトTMB−100(商標)、またはTMB−104(商標)などから作られるものを述べてもよい。カラー顔料として、シアン、マゼンタ、イエロー、レッド、グリーン、ブラウン、ブルー、またはこれらの混合物から選択してもよい。一般的に、シアン、マゼンタまたはイエローの顔料または染料、またはこれらの混合物を使用する。1種類以上の顔料を、一般的に水系顔料分散物として使用する。
一般的に、適切な着色剤としては、Paliogen Violet 5100および5890(BASF)、Normandy Magenta RD−2400(Paul Uhlrich)、Permanent Violet VT2645(Paul Uhlrich)、Heliogen Green L8730(BASF)、Argyle Green XP−111−S(Paul Uhlrich)、Brilliant Green Toner GR 0991(Paul Uhlrich)、Lithol Scarlet D3700(BASF)、Toluidine Red(Aldrich)、Scarlet for Thermoplast NSD PS PA(Ugine Kuhlmann of Canada)、Lithol Rubine Toner(Paul Uhlrich)、Lithol Scarlet 4440(BASF)、NBD 3700(BASF)、Bon Red C(Dominion Color)、Royal Brilliant Red RD−8192(Paul Uhlrich)、Oracet Pink RF(Ciba Geigy)、Paliogen Red 3340および3871K(BASF)、Lithol Fast Scarlet L4300(BASF)、Heliogen Blue D6840、D7080、K7090、K6910およびL7020(BASF)、Sudan Blue OS(BASF)、Neopen Blue FF4012(BASF)、PV Fast Blue B2G01(American Hoechst)、Irgalite Blue BCA(Ciba Geigy)、Paliogen Blue 6470(BASF)、Sudan II、IIIおよびIV(Matheson、Coleman、Bell)、Sudan Orange(Aldrich)、Sudan Orange 220(BASF)、Paliogen Orange 3040(BASF)、Ortho Orange OR 2673(Paul Uhlrich)、Paliogen Yellow 152および1560(BASF)、Lithol Fast Yellow 0991K(BASF)、Paliotol Yellow 1840(BASF)、Novaperm Yellow FGL(Hoechst)、Permanerit Yellow YE 0305(Paul Uhlrich)、Lumogen Yellow D0790(BASF)、Sunsperse Yellow YHD 6001(Sun Chemicals)、Suco−Gelb 1250(BASF)、Suco−Yellow D1355(BASF)、Suco Fast Yellow D1165、D1355およびD1351(BASF)、Hostaperm Pink E(商標)(Hoechst)、Fanal Pink D4830(BASF)、Cinquasia Magenta(商標)(DuPont)、Paliogen Black L9984(BASF)、Pigment Black K801(BASF)、Levanyl Black A−SF(Miles、Bayer)、上述の組み合わせなどを挙げることができる。
他の適切な水系着色剤分散物としては、Clariantから市販されるもの、例えば、Hostafine Yellow GR、Hostafine Black TおよびBlack TS、Hostafine Blue B2G、Hostafine Rubine F6Bおよびマゼンタ乾燥顔料、例えば、Toner Magenta 6BVP2213およびToner Magenta EO2が挙げられ、これらを使用前に水および/または界面活性剤に分散させてもよい。
顔料の具体例としては、Sunsperse BHD 6011X(Blue 15 Type)、Sunsperse BHD 9312X(PIGMENT BLUE 15 74160)、Sunsperse BHD 6000X(PIGMENT BLUE 15:3 74160)、Sunsperse GHD 9600XおよびGHD 6004X(Pigment Green 7 74260)、Sunsperse QHD 6040X(Pigment Red 122 73915)、Sunsperse RHD 9668X(Pigment Red 185 12516)、Sunsperse RHD 9365Xおよび9504X(Pigment Red 57 15850:1)、Sunsperse YHD 6005X(Pigment Yellow 83 21108)、Flexiverse YFD 4249(Pigment Yellow 17 21105)、Sunsperse YHD 6020Xおよび6045X(Pigment Yellow 74 11741)、Sunsperse YHD 600Xおよび9604X(Pigment Yellow 14 21095)、Flexiverse LFD 4343およびLFD 9736(Pigment Black 7 77226)、Aquatone、これらの組み合わせなど、水系顔料分散物として、Sun Chemicals製のもの、Heliogen Blue L6900(商標)、D6840(商標)、D7080(商標)、D7020(商標)、Pylam Oil Blue(商標)、Pylam Oil Yellow(商標)、PIGMENT BLUE 1(商標)(Paul Uhlich & Company,Inc.から入手可能)、Pigment Violet 1(商標)、Pigment Red 48(商標)、Lemon Chrome Yellow DCC 1026(商標)、E.D.Toluidine Red(商標)およびBon Red C(商標)(Dominion Color Corporation,Ltd.、トロント、オンタリオから入手可能)、Novaperm Yellow FGL(商標)などが挙げられる。一般的に、選択され得る着色剤は、ブラック、シアン、マゼンタまたはイエロー、およびこれらの混合物である。マゼンタの例は、Color IndexでCI 60710として特定される2,9−ジメチル−置換キナクリドンおよびアントラキノン染料、Color IndexでCI 26050として特定されるジアゾ染料であるCI Dispersed Red 15、CI Solvent Red 19などである。シアンの具体例としては、銅テトラ(オクタデシルスルホンアミド)フタロシアニン、Color IndexでCI 74160として列挙されるx−銅フタロシアニン顔料、CI Pigment Blue、Pigment Blue 15:3、Color IndexでCI 69810として特定されるAnthrathrene Blue、Special Blue X−2137などが挙げられる。イエローの具体例は、ジアリーリドイエロー3,3−ジクロロベンジデンアセトアセトアニリド、Color IndexでCI 12700として特定されるモノアゾ顔料、CI Solvent Yellow 16、Color IndexでForon Yellow SE/GLNとして特定されるニトロフェニルアミンスルホンアミド、CI Dispersed Yellow 33 2,5−ジメトキシ−4−スルホンアニリドフェニルアゾ−4’−クロロ−2,5−ジメトキシアセトアセトアニリド、Permanent Yellow FGLである。
いくつかの実施形態において、着色剤は、顔料、染料、これらの組み合わせ、カーボンブラック、マグネタイト、ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー、レッド、グリーン、ブルー、ブラウン、これらの組み合わせをトナーに望ましい色を付与するのに十分な量で含んでいてもよい。他の有用な着色剤は、本開示に基づいて簡単に明らかになると理解されるべきである。
いくつかの実施形態において、顔料または着色剤を、固形分基準で、トナー粒子の約1重量%〜約35重量%、他の実施形態において、約5重量%〜約25重量%の量で使用してもよい。しかし、いくつかの実施形態において、これらの範囲からはずれた量を使用してもよい。
(ワックス)
場合により、トナー粒子を作るときに、ワックスを樹脂および着色剤と組み合わせてもよい。ワックスは、ワックス分散物の状態で与えられてもよく、1種類のワックスを含んでいても、2種類以上の異なるワックスの混合物を含んでいてもよい。例えば、特定のトナー特性(例えば、トナー粒子の形状、トナー粒子表面にワックスが存在すること、およびその量、電荷および/または溶融特性、光沢、はぎ取り、オフセット特性など)を高めるために、1種類のワックスをトナー配合物に加えてもよい。または、トナー組成物に複数の特性を与えるために、ワックスの組み合わせを加えてもよい。
ワックスが含まれる場合、ワックスは、トナー粒子の例えば約1重量%〜約25重量%、いくつかの実施形態において、トナー粒子の約5重量%〜約20重量%の量で存在してもよいが、ワックスの量は、これらの範囲からはずれていてもよい。
ワックス分散物が使用される場合、ワックス分散物は、乳化凝集トナー組成物で以前から使用されている種々の任意のワックスを含んでいてもよい。選択してもよいワックスとしては、例えば、平均分子量が、約500〜約20,000、いくつかの実施形態において、約1,000〜約10,000のワックスが挙げられる。使用可能なワックスとしては、例えば、ポリオレフィンワックス、例えば、直鎖ポリエチレンワックスおよび分岐鎖ポリエチレンワックスを含むポリエチレンワックス、直鎖ポリプロピレンワックスおよび分岐鎖ポリプロピレンワックスを含むポリプロピレンワックス、ポリエチレン/アミドワックス、ポリエチレンテトラフルオロエチレンワックス、ポリエチレンテトラフルオロエチレン/アミドワックス、およびポリブテンワックス、例えば、Allied Chemical and Petrolite Corporationから市販のワックス、例えば、Baker Petroliteから市販されているPOLYWAX(商標)ポリエチレンワックス、Michaelman,Inc.およびDaniels Products Companyから入手可能なワックスエマルション、Eastman Chemical Products,Inc.から市販されているEPOLENE N15(商標)、三洋化成工業株式会社(Sanyo Kasel K.K.)から入手可能な重量平均分子量が小さいポリプロピレンであるVISCOL 550−P(商標);植物系ワックス、例えば、カルナバワックス、米ろう、カンデリラワックス、木ろうおよびホホバ油;動物系ワックス、例えば、蜜ろう;鉱物系ワックスおよび石油系ワックス、例えば、モンタンワックス、オゾケライト、セレシンワックス、パラフィンワックス、微結晶性ワックス、例えば、原油の蒸留から誘導されるワックス、シリコーンワックス、メルカプトワックス、ポリエステルワックス、ウレタンワックス;変性ポリオレフィンワックス(例えば、カルボン酸末端ポリエチレンワックスまたはカルボン酸末端ポリプロピレンワックス);Fischer−Tropschワックス;高級脂肪酸と高級アルコールから得られるエステルワックス、例えば、ステアリン酸ステアリルおよびベヘン酸ベヘニル;高級脂肪酸と一価または多価の低級アルコールから得られるエステルワックス、例えば、ステアリン酸ブチル、オレイン酸プロピル、グリセリドモノステアレート、グリセリドジステアレートおよびペンタエリスリトールテトラベヘネート;高級脂肪酸と多価アルコールマルチマーから得られるエステルワックス、例えば、ジエチレングリコールモノステアレート、ジプロピレングリコールジステアレート、ジグリセリルジステアレートおよびトリグリセリルテトラステアレート;ソルビタン高級脂肪酸エステルワックス、例えば、ソルビタンモノステアレート;コレステロール高級脂肪酸エステルワックス、例えば、ステアリン酸コレステリルなどが挙げられる。使用可能な官能基化されたワックスの例としては、例えば、アミン、アミド、例えば、Micro Powder Inc.から入手可能なAQUA SUPERSLIP 6550(商標)、SUPERSLIP 6530(商標)、フッ素化ワックス、例えば、Micro Powder Inc.から入手可能なPOLYFLUO 190(商標)、POLYFLUO 200(商標)、POLYSILK 19(商標)、POLYSILK 14(商標)、混合してフッ素化したもの、アミドワックス、脂肪族極性アミド官能化ワックス;水酸化不飽和脂肪酸のエステルからなる脂肪族ワックス、例えば、これもMicro Powder Inc.から入手可能なMICROSPERSION 19(商標)、イミド、エステル、四級アミン、カルボン酸またはアクリルポリマーエマルション、例えば、JONCRYL 74(商標)、89(商標)、130(商標)、537(商標)および538(商標)(すべてSC Johnson Waxから入手可能)、Allied Chemical and Petrolite Corporationから入手可能な塩素化されたポリプロピレンおよびポリエチレン、およびSC Johnsonワックスが挙げられる。いくつかの実施形態では、上のワックスの混合物および組み合わせも使用してもよい。ワックスが、例えば、フューザーロール剥離剤として含まれていてもよい。いくつかの実施形態において、ワックスは、結晶性または非結晶性であってもよい。
いくつかの実施形態において、ワックスを、水中の固体ワックスの1つ以上の水性エマルションまたは分散物の形態でトナーに組み込んでもよく、固体ワックスの粒径は、約100〜約300nmの範囲であってもよい。
(トナーの調製)
当該技術分野の技術常識の範囲内にある任意の方法によって、トナー粒子を調製してもよい。トナー粒子の製造に関連する実施形態を、乳化凝集プロセスに関して以下に記載しているが、例えば、米国特許第5,290,654号および同第5,302,486号に開示される懸濁およびカプセル化のプロセスのような化学プロセスを含む、トナー粒子を調製する任意の適切な方法を用いてもよい。いくつかの実施形態では、小径樹脂粒子を適切なトナー粒径になるまで凝集し、次いで、融着して最終的なトナー粒子の形状および形態を達成する凝集融着プロセスによって、トナー組成物およびトナー粒子を調製してもよい。
いくつかの実施形態では、乳化凝集プロセス、例えば、任意要素の着色剤、任意要素のワックスおよび任意の他の望ましい添加剤または必要な添加剤と、上述のポリエステル樹脂を含むエマルションとの混合物を、場合により界面活性剤中で凝集させ、次いで、凝集混合物を融着することを含むプロセスによってトナー組成物を調製してもよい。着色剤、場合によりワックスまたは他の材料(場合により、界面活性剤を含む分散物の状態であってもよい)を、エマルション(樹脂を含む2種類以上のエマルションの混合物であってもよい)に加えることによって、混合物を調製してもよい。得られた混合物のpHを、例えば、酢酸、硝酸などの酸によって調節してもよい。いくつかの実施形態において、混合物のpHを約2〜約5に調節してもよい。さらに、いくつかの実施形態において、混合物を均質化してもよい。混合物が均質化される場合、均質化は、毎分約600回転〜約6,000回転で混合することによって達成されてもよい。均質化は、例えば、IKA ULTRA TURRAX T50プローブホモジナイザを含め、任意の適切な手段によって達成されてもよい。
上の混合物を調製した後、混合物に凝集剤を加えてもよい。任意の適切な凝集剤を利用してトナーを作成してもよい。適切な凝集剤としては、例えば、二価のカチオン材料または多価のカチオン材料の水溶液が挙げられる。凝集剤は、無機カチオン性凝集剤、例えば、ポリハロゲン化アルミニウム、例えば、ポリ塩化アルミニウム(PAC)、または対応する臭化物、フッ化物またはヨウ化物、ポリケイ酸アルミニウム、例えば、ポリアルミニウムスルホシリケート(PASS)および水溶性金属塩(塩化アルミニウム、亜硝酸アルミニウム、硫酸アルミニウム、硫酸カリウムアルミニウム、酢酸カルシウム、塩化カルシウム、亜硝酸カルシウム、シュウ酸カルシウム、硫酸カルシウム、酢酸マグネシウム、硝酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、酢酸亜鉛、硝酸亜鉛、硫酸亜鉛、塩化亜鉛、臭化亜鉛、臭化マグネシウム、塩化銅、硫酸銅を含む)、およびこれらの組み合わせであってもよい。いくつかの実施形態では、樹脂のガラス転移温度(Tg)より低い温度で、この混合物に凝集剤を加えてもよい。
有機カチオン性凝集剤の適切な例としては、例えば、ジアルキルベンゼンアルキルアンモニウムクロリド、ラウリルトリメチルアンモニウムクロリド、アルキルベンジルメチルアンモニウムクロリド、アルキルベンジルジメチルアンモニウムブロミド、ベンザルコニウムクロリド、セチルピリジニウムブロミド、C12,C15,C17トリメチルアンモニウムブロミド、四級化したポリオキシエチルアルキルアミンのハロゲン化物塩、ドデシルベンジルトリエチルアンモニウムクロリド、これらの組み合わせなどが挙げられる。
他の適切な凝集剤としては、限定されないが、チタン酸テトラアルキル、ジアルキルスズオキシド、テトラアルキルスズオキシド水酸化物、ジアルキルスズオキシド水酸化物、アルミニウムアルコキシド、アルキル亜鉛、ジアルキル亜鉛、酸化亜鉛、酸化第一スズ、ジブチルスズオキシド、ジブチルスズオキシド水酸化物、テトラアルキルスズ、これらの組み合わせなども挙げられる。凝集剤が多価イオン凝集剤である場合、凝集剤は、任意の所望な数の多価イオン原子が存在していてもよい。例えば、いくつかの実施形態において、適切なポリアルミニウム化合物は、化合物中に約2〜約13個、他の実施形態において、約3〜約8個のアルミニウムイオンが存在している。
トナーを作るために利用される混合物に、例えば、混合物中の樹脂の約0重量%〜約10重量%、いくつかの実施形態において、約0.2重量%〜約8重量%、他の実施形態において、約0.5重量%〜約5重量%の量で凝集剤を加えてもよい。この量は、凝集させるのに十分な量の薬剤を与える量であるべきである。
所定の望ましい粒径が得られるまで、粒子を凝集させてもよい。所定の望ましい粒径とは、作る前に決定されるような、得られるべき望ましい粒径、および、このような粒径に達するまで成長プロセス中に監視される粒径を指す。成長プロセス中にサンプルを採取し、例えば、Coulter Counterを用い、平均粒径を分析してもよい。このように、高温に維持するか、または、例えば約40℃〜約100℃の温度までゆっくりと上げ、この温度で、攪拌しつつ、混合物を約0.5時間〜約6時間、いくつかの実施形態において、約1時間〜約5時間保持することによって凝集を進め、凝集した粒子を得てもよい。所定の望ましい粒径に達したら、シェル樹脂ラテックスを加える。
(シェル樹脂)
いくつかの実施形態において、凝集が終わってから融着の前に、凝集した粒子に樹脂コーティングを塗布してもよい。いくつかの実施形態において、上述のように、コアは結晶性樹脂を含んでいてもよい。上述の任意の樹脂をシェルとして利用してもよい。いくつかの実施形態において、上述のようなポリエステルアモルファス樹脂ラテックスがシェルに含まれていてもよい。いくつかの実施形態において、上述のポリエステルアモルファス樹脂ラテックスを、異なる樹脂と合わせ、次いで、この粒子に樹脂コーティングとして加え、シェルを作成してもよい。
いくつかの実施形態において、シェルを作成するために利用可能な樹脂としては、限定されないが、上述の結晶性樹脂ラテックス、および/または上述のアモルファス樹脂が挙げられる。いくつかの実施形態において、本開示に従ってシェルを作成するために利用できるアモルファス樹脂は、アモルファスポリエステルを、場合により上述の結晶性ポリエステル樹脂ラテックスとの組み合わせで含む。複数の樹脂を任意の適切な量で利用してもよい。いくつかの実施形態において、第1のアモルファスポリエステル樹脂、例えば上の式Iのアモルファス樹脂が、シェル樹脂全体の約20重量%〜約100重量%、いくつかの実施形態において、シェル樹脂全体の約30重量%〜約90重量%の量で存在していてもよい。したがって、いくつかの実施形態において、第2の樹脂は、シェル樹脂中、シェル樹脂全体の約0重量%〜約80重量%、いくつかの実施形態において、シェル樹脂全体の約10重量%〜約70重量%の量で存在していてもよい。
シェル樹脂を、当業者の常識の範囲内にある任意の方法によって、凝集した粒子に塗布してもよい。いくつかの実施形態では、シェルを形成させるのに利用される樹脂は、上述の任意の界面活性剤を含むエマルションの状態であってもよい。凝集した粒子の表面にシェルが形成されるように、樹脂を含むエマルション、場合により上述の結晶性ポリエステル樹脂ラテックスを上述の凝集した粒子と組み合わせてもよい。
凝集した粒子表面でのシェルの形成は、約30℃〜約80℃、いくつかの実施形態では、約35℃〜約70℃の温度に加熱しつつ行ってもよい。シェルの形成は、約5分〜約10時間、いくつかの実施形態では、約10分〜約5時間行ってもよい。
シェルは、ラテックス粒子の約1重量%〜約80重量%、いくつかの実施形態において、ラテックス粒子の約10重量%〜約40重量%、なおさらなる実施形態において、ラテックス粒子の約20重量%〜約35重量%の量で存在していてもよい。
トナー粒子の望ましい最終粒径が達成されたら、混合物のpHを、塩基を用いて約3〜約10、いくつかの実施形態において、約5〜約9の値に調節してもよい。トナーの成長を凍結させる(すなわち、停止する)ためにpHの調節を利用してもよい。トナーの成長を止めるのに利用される塩基としては、任意の適切な塩基、例えば、アルカリ金属水酸化物(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、これらの組み合わせなど)を挙げることができる。いくつかの実施形態において、pHを上述の所望な値に調節しやすくするために、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)を加えてもよい。
いくつかの実施形態において、トナー粒子の最終粒径は、約2μm〜約12μm、いくつかの実施形態において、約3μm〜約10μmであってもよい。
(融着)
所望の粒径になるまで凝集させ、任意のシェルを塗布した後、粒子が所望の最終形状になるまで融着させてもよく、融着は、例えば、混合物を約45℃〜約150℃、いくつかの実施形態では、約55℃〜約99℃の温度(この温度は、トナー粒子を形成させるのに利用される樹脂のガラス転移点以上の温度であってもよい)まで加熱し、および/または、例えば、約20rpmから約1,000rpmまで、いくつかの実施形態では、約30rpmから約800rpmまで攪拌を遅くすることによって行われてもよい。融着は、約0.01〜約9時間、いくつかの実施形態において、約0.1〜約4時間で達成されてもよい。
凝集および/または融着の後、混合物を室温まで、例えば、約20℃〜約25℃まで冷却してもよい。冷却は、所望な場合、迅速であってもゆっくりであってもよい。適切な冷却方法は、反応器の周囲にあるジャケットに冷水を導入することを含んでいてもよい。冷却した後、トナー粒子を、場合により、水で洗浄し、次いで乾燥してもよい。乾燥は、例えば、凍結乾燥を含む、乾燥に適した任意の方法によって行ってもよい。
(添加剤)
いくつかの実施形態において、トナー粒子は、所望な場合または必要な場合、他の任意要素の添加剤も含んでいてもよい。例えば、トナーは、正電荷制御剤または負電荷制御剤を、例えば、トナーの約0.1〜約10重量%、いくつかの実施形態において、トナーの約1〜約3重量%の量で含んでいてもよい。適切な電荷制御剤の例としては、ハロゲン化アルキルピリジニウムを含む四級アンモニウム化合物;硫酸水素塩;米国特許第4,298,672号に開示されているものを含むアルキルピリジニウム化合物;米国特許第4,338,390号に開示されているものを含む有機サルフェートおよび有機スルホネートの組成物;セチルピリジニウムテトラフルオロボレート;ジステアリルジメチルアンモニウムメチルサルフェート;アルミニウム塩、例えば、BONTRON E84(商標)またはE88(商標)(Orient Chemical Industries,Ltd.);これらの組み合わせなどが挙げられる。
トナー粒子を、流動補助添加剤を含む作成の後に外部添加剤粒子とブレンドしてもよく、この場合、添加剤は、トナー粒子表面に存在するだろう。これらの添加剤の例としては、金属酸化物、例えば、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化セリウム、酸化スズ、これらの混合物など;コロイド状シリカおよびアモルファスシリカ、例えば、AEROSIL(登録商標)、金属塩および脂肪酸金属塩(ステアリン酸亜鉛およびステアリン酸カルシウムを含む)、または長鎖アルコール、例えば、UNILIN 700、およびこれらの混合物が挙げられる。
一般的に、トナーの流動性、摩擦帯電の向上、混合制御、現像安定性および転写安定性の向上、ならびにトナーのブロッキング温度を高くするために、シリカをトナー表面に塗布してもよい。相対湿度(RH)安定性を高め、摩擦帯電を制御し、現像安定性および転写安定性を高めるために、TiO2を塗布してもよい。潤滑特性、現像剤の導電性、摩擦帯電の向上、トナーとキャリア粒子との接触点の数を増やすことによって、トナーの電荷量を増やし、電荷を安定にするために、場合により、外部添加剤として、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、および/またはステアリン酸マグネシウムを使用してもよい。いくつかの実施形態において、Ferro Corporationから得られるZinc Stearate Lとして知られる市販のステアリン酸亜鉛を使用してもよい。外部表面添加剤をコーティングと共に用いてもよいし、コーティングを含まない状態で用いてもよい。
これらの外部添加剤は、それぞれ、トナーの約0.1重量%〜約5重量%、いくつかの実施形態において、トナーの約0.25重量%〜3重量%の量で存在していてもよいが、添加剤の量はこれらの範囲からはずれていてもよい。いくつかの実施形態では、トナーは、例えば、約0.1重量%〜約5重量%のチタニアと、約0.1重量%〜約8重量%のシリカと、約0.1重量%〜約4重量%のステアリン酸亜鉛を含んでいてもよい。
適切な添加剤としては、米国特許第3,590,000号、同3,800,588号および同第6,214,507号に開示されるものが挙げられる。
以下の実施例は、本開示の実施形態を示すために提出される。これらの例は、単なる説明であることを意図しており、本開示の範囲を限定することを意図していない。また、部および百分率は、特に指示のない限り、重量基準である。本明細書で使用する場合、「室温」は、約20℃〜約25℃の温度を指す。
(実施例1)
この実施例は、ハイブリッド樹脂を用いたラテックスの作成を記載する。
6.0部のメチルエチルケトン(MEK)および1.8部のイソプロピルアルコール(IPA)を使用し、10部の図1に示されるハイブリッド樹脂HBA−1(スチレン−アクリレートグラフトを含むポリエステル)(KAO Specialties Americas LLC)を溶解させた。0.208部のアンモニアを含む少量(6.25部)の水を加え、ポリエステルの溶解を促進した。0.418部のアンモニアで中和した後、13.74部の水をゆっくりと加え、40℃でラテックスを作成した。表1は、HBA−1ラテックスの成分を列挙する。
Figure 2016091018
このHBA−1ラテックスを蒸留し、仕様を満たすため、揮発性有機化合物(VOC)を300ppm未満に減らした。Nanotracによって測定された最終的なラテックスD50(粒度分布の50%の直径を表す)粒径は、146.9nmであり、幅は130nmであった。下流のトナー調製において、この表面領域とポリエステルおよびポリ(スチレン/アクリレート)ラテックス粒子との接触を拡大するために、このラテックスは、粒径が小さい(典型的なトナー用途のラテックスは、多くは、約200±25nmであり、146.9nmは、典型的な粒子より小さい)。粒子表面でポリエステルおよびポリ(スチレン/アクリレート)の両方を用いると、このHBA−1ラテックスは、混合した樹脂ラテックス粒子の形成においてポリエステル(EP33&34)ラテックスとポリ(スチレン/アクリレート)(EP7)ラテックスとの相溶性を高めるために、相溶化剤として挙動することが予想された。2.5パーツパーハンドレッド(pph)の界面活性剤(Dowfax 2A1、The Dow Chemical Company)を、蒸留したHBA−1ラテックスに加え、蒸留後の粒子を安定化させた。
(実施例2)
この実施例は、相溶化剤として実施例1のHBA−1ラテックスを含まない実験室スケールのコントロールトナーバッチの調製を示す。
コア粒子は、以下の表2に示した材料から、合計30分間均質化し、スラリーをpH4.2に調節することによって作られた。均質化した後、スラリーを2Lのバッフル無し反応器に49℃で70分間かけて移した。目標粒径に達したら、表3のシェル材料をコアに加え、シェルを作成した。いくつかの実施形態において、約3ミクロン〜約15ミクロン、他の実施形態において、約4ミクロン〜約9ミクロンのトナー粒子の望ましい最終粒径が達成されるまで、シェルラテックスを塗布してもよい。他の実施形態において、凝集した粒子が生成したら、トナー粒子は、シェルラテックスを添加しつつ、系中で種を用いたラテックスの半連続的な乳化共重合によって調製されてもよい。pH約3.3で、シェル材料を10分かけて加えた。40分後、目標粒径が得られるまで、pHを7.8まで上げ、温度を85℃まで上げた。
Figure 2016091018
Figure 2016091018
(実施例3)
この実施例は、相溶化剤として実施例1のHBA−1ラテックスを含む実験室スケールのコントロールトナーバッチの調製を示す。
以下の表4の材料からコア粒子を作成し、スラリーのpHを4.2に調節し、実験室用のホモジナイザを用い、合計30分間均質化した。均質化後、本願発明者らは、スラリーを2Lのバッフル無し反応器に移し、49℃で80分間続けた。粒径目標に到達した後、本願発明者らは、表5のシェル材料を、約3.3未満のpHで10分かけて加えた。40分後、本願発明者らは、目標粒径に達するまで、pHを7.8に上げ、温度を85℃に上げた。
Figure 2016091018
Figure 2016091018
(実施例2と実施例3の比較)
相溶化剤を含まない実施例1のラテックスは、直接的なコントロールトナー比較のためにEP07(ポリスチレン/アクリレートラテックス)を実施例2の配合物に配置しようとしたとき、大量のラテックスの拒絶が観察された。実施例3のように、相溶化剤を含む場合、非常にわずかなラテックスの拒絶が観察された。このことは、母液に残ったラテックスの量を測定することによって確認された。コントロール実施例2および相溶化剤を含む実施例3の母液に匹敵する量の材料が含まれることは、ポリスチレンワックスが、以下の母液(ML)組成を示す表6に示すように完全に組み込まれたことを示す。ポリスチレンの全体的な組み込みは、ほぼ完全であり、母液溶液に全体的なラテックスがほとんどないことがわかる。遊離ラテックスが少ないことは、良好な全体的な組み込みを示す。
Figure 2016091018
観察されたXPS(表面イオン)のデータ(表7)およびレオロジーの変化(表8)と共に、母液組成についてのこのデータを用いると、相溶化剤HBA−1によるラテックス配合物へのポリスチレンの組み込みが確認された。したがって、相溶化剤を用い、ポリスチレンの量をコア粒子中で増やし、費用を下げるのに役立たせることができ、一方、同時に、釣り合いのとれたラテックスの使用によって、全体的なレオロジー特性を変え、なおもトナー製造に使用可能な粒子を作成することができる。表7は、最終的な粒子(乾燥)バッチのXPS結果を示す。同じ量のワックスを用いたが、炭素の顕著な増加が観察された。この観察結果は、ポリスチレンが酸素原子を含まず、一方、ポリエステルは、顕著な量の酸素原子をポリマー骨格内に含むためであると予想された。
Figure 2016091018
表8は、100℃、10ラジアンでの秒あたりのレオロジーデータを示す。ポリエステルのアモルファス性に対し、ポリスチレンの高い結晶性に起因して、同じ量のCPE/顔料/ワックスと仮定すると、G’および粘度が上がり、Tan δが下がると予想する。
Figure 2016091018

Claims (10)

  1. トナーであって、
    第1のポリエステルラテックス;
    スチレン/アクリレートラテックス;および
    グラフトポリエステル−スチレン/アクリレートコポリマーを含む相溶化剤ラテックスの均質化した混合物を含むコアと、
    ポリエステルラテックスを含むシェルとを含む、トナー。
  2. 第1のポリエステルラテックスが、コアの約30〜約90重量%の量で存在する、請求項1に記載のトナー。
  3. スチレン/アクリレートラテックスが、コアの約1〜約70重量%の量で存在する、請求項1に記載のトナー。
  4. 相溶化剤ラテックスが、コアの約5〜約15重量%の量で存在する、請求項1に記載のトナー。
  5. グラフトポリエステル−スチレン/アクリレートコポリマー中のポリエステルとスチレン/アクリレートとの比率が約70:30〜約99:1の範囲である、請求項1に記載のトナー。
  6. 第1のポリエステルラテックス;
    スチレン/アクリレートラテックス;および
    グラフトポリエステル−スチレン/アクリレートコポリマーを含む相溶化剤ラテックスの混合物を均質化して複数のコア粒子を作成することと、
    複数のコア粒子にポリエステルラテックスシェルを加え、複数のコア−シェル構造を作成することとを含む、プロセス。
  7. 混合物が、さらにワックスを含む、請求項6に記載のプロセス。
  8. 混合物が、さらに結晶性ポリエステルを含む、請求項6に記載のプロセス。
  9. 混合物が、さらに着色剤を含む、請求項6に記載のプロセス。
  10. 混合物が、さらに凝集剤を含む、請求項6に記載のプロセス。
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