JP2016089702A - ユニフロー掃気式2サイクルエンジン - Google Patents

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Abstract

【課題】掃気ポートの1回の開閉の間に吸入される燃料ガスと活性ガスの濃度の均一化を図るユニフロー掃気式2サイクルエンジンを提供する。
【解決手段】ユニフロー掃気式2サイクルエンジンは、内部に燃焼室が形成されるシリンダと、シリンダ内を摺動するピストンと、シリンダのうち、ピストンのストローク方向の一端側を囲繞し、圧縮された活性ガスが導かれる掃気空間と、シリンダのうち掃気空間内に位置する部分に設けられ、ピストンの摺動動作に応じて、掃気空間から燃焼室に活性ガスを吸入する掃気ポート118と、掃気ポートよりもシリンダの径方向外側に設けられ、掃気ポートに吸入される活性ガスに燃料ガスを噴射する燃料噴射口154と、掃気ポートの開度に伴って圧力変化が生じる第1位置と、第1位置よりも圧力変化が小さい第2位置との圧力差に応じ、燃料噴射口を開閉する開閉機構128と、を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、活性ガスと共に燃料ガスを掃気ポートからシリンダ内に吸入するユニフロー掃気式2サイクルエンジンに関する。
船舶の機関としても用いられるユニフロー掃気式2サイクルエンジンは、シリンダにおけるピストンのストローク方向の一端側に掃気ポートが設けられ、他端側に排気ポートが設けられている。そして、吸気(給気)行程において掃気ポートから燃焼室に活性ガスが吸入されると、燃焼作用によって生じた排気ガスが、吸入される活性ガスによって排気ポートから押し出されるようにして排気される。
このようなユニフロー掃気式2サイクルエンジンにおいて、気体燃料である燃料ガスを燃料とし、燃焼室に直接燃料ガスを噴射するのではなく、掃気ポート側からシリンダ内に燃料ガスを供給する技術が開発されている。例えば、特許文献1に記載のエンジンにおいては、シリンダの外壁における掃気ポートの上側に、シリンダの周方向に延在する環状のチャンバが形成される。また、ノズル管が、チャンバから掃気ポートの内壁を貫通して掃気ポートの内部まで延在している。チャンバに連通する制御弁が開弁すると、制御弁を通ってチャンバ内に燃料ガスが供給され、チャンバからノズル管を通って掃気ポート内に燃料ガスが噴射する。
特許第3908855号公報
ところで、掃気ポートは、ピストンの下死点側へのストローク方向の移動に伴って、開度が漸増した後、ピストンが下死点から上死点側に向かって折り返すと、開度が漸減する。このように、掃気ポートの開度の変化に応じ、掃気ポートの1回の開閉の間に、掃気ポートからシリンダ内に吸入される活性ガスの流量は変化する。それにもかかわらず、上述した特許文献1のように、掃気ポートの1回の開閉の間、大凡一定の噴射圧で燃料ガスを噴射すると、燃料ガスと活性ガスの混合気に局所的な濃淡が生じてしまう。
本発明は、このような課題に鑑み、掃気ポートの1回の開閉の間に吸入される燃料ガスと活性ガスの濃度の均一化を図ることが可能なユニフロー掃気式2サイクルエンジンを提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明のユニフロー掃気式2サイクルエンジンは、内部に燃焼室が形成されるシリンダと、シリンダ内を摺動するピストンと、シリンダのうち、ピストンのストローク方向の一端側を囲繞し、圧縮された活性ガスが導かれる掃気空間と、シリンダのうち掃気空間内に位置する部分に設けられ、ピストンの摺動動作に応じて、掃気空間から燃焼室に活性ガスを吸入する掃気ポートと、掃気ポートよりもシリンダの径方向外側に設けられ、掃気ポートに吸入される活性ガスに燃料ガスを噴射する燃料噴射口と、掃気ポートの開度に伴って圧力変化が生じる第1位置と、第1位置よりも圧力変化が小さい第2位置との圧力差に応じ、燃料噴射口を開閉する開閉機構と、を備えることを特徴とする。
第1位置は、掃気ポート内に位置してもよい。
第2位置は、燃料噴射口よりも掃気ポートから離隔した位置であってもよい。
内部と外部を貫通する内孔を有し、内部に燃料ガスが導かれる内管と、内部と外部を貫通する外孔を有し、内部に内管を収容して内管とともに二重管を形成する外管と、をさらに備え、燃料噴射口は、内孔と外孔とが重なって形成され、開閉機構は、圧力差による押圧力で内管と外管との相対位置を変化させることで、燃料噴射口の開口面積を変化させてもよい。
第2位置と第1位置との差圧が増加すると、内管がストローク方向の一端側に押圧され、差圧が減少すると、内管がストローク方向の他端側に押圧されてもよい。
本発明のユニフロー掃気式2サイクルエンジンによれば、掃気ポートの1回の開閉の間に吸入される燃料ガスと活性ガスの濃度の均一化を図ることが可能となる。
ユニフロー掃気式2サイクルエンジンの全体構成を示す説明図である。 図1のII−II線断面図である。 図1の破線部分の拡大図である。 図3における燃料配管および開閉機構を抽出した図である。 燃料噴射口の開閉を説明するための説明図である。 掃気ポートの開度と混合気濃度との関係を説明するための説明図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
図1は、ユニフロー掃気式2サイクルエンジン100の全体構成を示す説明図である。本実施形態のユニフロー掃気式2サイクルエンジン100は、例えば、船舶等に用いられる。具体的に、ユニフロー掃気式2サイクルエンジン100は、シリンダ110と、ピストン112と、排気ポート114と、排気弁116と、掃気ポート118と、掃気溜120(掃気空間)と、掃気室122(掃気空間)と、燃焼室124と、燃料配管126と、開閉機構128と、を含んで構成される。
ユニフロー掃気式2サイクルエンジン100では、ピストン112の上昇行程および下降行程の2行程の間に、排気、吸気、圧縮、燃焼、膨張が行われて、ピストン112がシリンダ110内を摺動する。ピストン112には、ピストンロッド112aの一端が固定されている。また、ピストンロッド112aの他端には、不図示のクロスヘッドが連結されており、クロスヘッドは、ピストン112とともに往復移動する。ピストン112の往復移動に伴いクロスヘッドが往復移動すると、その往復移動に連動して、不図示のクランクシャフトが回転することとなる。
排気ポート114は、ピストン112の上死点より上方のシリンダヘッド110aに設けられた開口部であり、シリンダ110内で生じた燃焼後の排気ガスを排気するために開閉される。排気弁116は、排気弁駆動装置116aによって所定のタイミングで上下に摺動され、排気ポート114を開閉する。排気ポート114が開いているとき、排気ポート114を介して排気ガスがシリンダ110から排気される。
掃気ポート118は、シリンダ110の下端側の内周面(シリンダライナ110bの内周面)から外周面まで貫通する孔であり、シリンダ110の全周囲に亘って、複数設けられている。そして、掃気ポート118は、ピストン112の摺動動作に応じてシリンダ110内に活性ガスを吸入する。かかる活性ガスは、酸素、オゾン等の酸化剤、または、その混合気(例えば空気)を含む。
掃気溜120には、不図示のブロワーによって圧縮された活性ガス(例えば空気)が、冷却器130によって冷却されて封入されている。圧縮および冷却された活性ガスは、掃気溜120内に配置された整流板132によって整流された後、ドレインセパレータ134で水分が除去される。
掃気室122は、掃気溜120と連通するとともに、シリンダ110のうち、ピストン112のストローク方向の一端側(図1中、下側)を囲繞しており、圧縮、冷却、および、水分の除去が為された活性ガスが導かれる。
ここで、掃気溜120および掃気室122は掃気空間を構成する。掃気空間は、圧縮された活性ガスが導かれ、シリンダ110のうち、ピストン112のストローク方向の一端側(図1中、下側)を囲繞する空間である。ここでは、掃気空間の一例として掃気溜120や掃気室122を例に挙げたが、掃気空間は、圧縮された活性ガスが導かれ、シリンダ110のうち、ピストン112のストローク方向の一端側を囲繞する空間であれば、掃気溜120や掃気室122に限られない。
掃気ポート118は、シリンダ110(シリンダライナ110b)のうち掃気室122内に位置する部分に設けられており、ピストン112の摺動動作に応じ、掃気室122とシリンダ110内の差圧をもって、掃気室122からシリンダ110内に活性ガスを吸入する。シリンダ110に吸入された活性ガスは、ピストン112によって燃焼室124に導かれることとなる。
図2は、図1のII−II線断面である。図2では、理解を容易とするため、燃料配管126の断面は簡略化して示し、燃料配管126の内部構造については後に詳述する。図2に示すように、燃料配管126は、掃気ポート118よりもシリンダ110(シリンダライナ110b)の径方向外側に設けられる。
ここでは、燃料配管126は、隣り合う掃気ポート118の間におけるシリンダ110の外表面の径方向外側に配置されており、燃料配管126によって活性ガスの流れが阻害され難くなっている。
ここでは、燃料配管126と掃気ポート118が同数、配置されている場合について説明したが、燃料配管126と掃気ポート118の配置数が異なっていてもよく、例えば、2つの掃気ポート118ごとに1つの燃料配管126が設けられていてもよい。
燃料配管126のうち、排気ポート114側(図1中、上側)には、環状配管136が配置されている。環状配管136は、シリンダ110の径方向外側をシリンダ110の周方向に環状に囲繞する配管であって、燃料配管126と連通している。環状配管136には、燃料噴射弁138を介して、燃料ガスが貯留された燃料タンク140から燃料ガスが導かれる。
環状配管136はそれぞれの燃料配管126と連通し、燃料配管126には後述する燃料噴射口が形成されており、燃料タンク140から環状配管136を介して燃料配管126に流入した燃料ガスは、燃料配管126から掃気ポート118に吸入される活性ガスに噴射される。その結果、燃料ガスは活性ガスとともに掃気ポート118からシリンダ110内に吸入され、燃焼室124に導かれる。
また、図1に示すように、シリンダヘッド110aには、パイロット噴射弁142が設けられる。そして、エンジンサイクルにおける所望の時点で適量の燃料油がパイロット噴射弁142から噴射される。かかる燃料油は、燃焼室124の熱で気化して燃料ガスとなる。そして、燃料油が気化した燃料ガスが自然着火し、僅かな時間で燃焼して、燃焼室124の温度を極めて高くする。その結果、掃気ポート118から燃焼室124に導かれた燃料ガスを、所望のタイミングで確実に燃焼させることができる。ピストン112は、主に掃気ポート118から導かれる燃料ガスの燃焼による膨張圧によって往復移動する。
ここで、燃料ガスは、例えば、LNG(液化天然ガス)をガス化して生成されるものとする。また、燃料ガスは、LNGに限らず、例えば、LPG(液化石油ガス)、軽油、重油等をガス化したものを適用することもできる。
図3は、図1の破線部分の拡大図である。図3に示すように、燃料配管126は、内管144と外管146で構成される。内管144は、環状配管136と図3中、上側の連通路148を介して連通し、環状配管136から内管144の本体144aの内部に燃料ガスが導かれる。外管146は、本体146aの内部に内管144を収容して内管144とともに二重管を形成する。
内管144は、本体144aの内部と外部を連通する内孔150を有し、外管146は、本体146aの内部と外部を連通する外孔152を有する。内管144は、図3中、下側の先端が閉塞されており、内管144の本体144aの内部に導かれた燃料ガスは、内孔150と外孔152が重なり合うまで、本体144aの内部で滞留する。そして、内孔150と外孔152が重なり合うと、燃料ガスは、内孔150および外孔152を通って燃料配管126の外に噴射される。
すなわち、内孔150および外孔152が重なることで、掃気ポート118に吸入される活性ガスに燃料ガスを噴射する燃料噴射口154が形成される。上記のように、燃料配管126は、掃気ポート118よりもシリンダ110の径方向外側に設けられることから、燃料配管126に形成される燃料噴射口154も、掃気ポート118よりもシリンダ110の径方向外側に設けられることとなる。
開閉機構128は、内管144と外管146との相対位置を、ピストン112のストローク方向(図3中、上下方向)に変化させ、内孔150と外孔152を重ならせることで燃料噴射口154を開口し、重なりを解除させることで燃料噴射口154を閉口する。
具体的には、開閉機構128は、外管146の先端側(図3中、下側であって、ピストン112の下死点側)に固定された本体128aを有する。本体128aの内部には、バネ部材156が配される。
バネ部材156は、一端が内管144の先端部に当接し、他端が本体128a内に形成された仕切壁158に当接する。そして、バネ部材156は、内管144に対し、ピストン112の上死点側に押圧する付勢力を作用させる。
また、本体128aの内部には、バネ部材156よりも下死点側に2つの圧力室160、162が設けられている。2つの圧力室160、162は、ピストン112のストローク方向に連設され、2つの圧力室160、162の圧力差によって弾性変形する仕切部材164によって仕切られている。
仕切部材164には、シャフト166の一端が固定され、シャフト166の他端が仕切壁158を貫通してバネ部材156側まで突出し、内管144の先端部に臨んでいる。2つの圧力室160、162の圧力差によっては、仕切部材164の弾性変形に伴って、シャフト166の他端が内管144の先端を押圧し、内管144が上死点側に押圧される。
下死点側の圧力室160には、仕切部材164と本体128aとの間に、バネ部材168が配されており、バネ部材168が、仕切部材164に対し、上死点側に押圧する付勢力を作用させることで、仕切部材164を支持している。
そして、下死点側の圧力室160には、連通配管170が連結される。また、シリンダ110には、シリンダ110の外周面から掃気ポート118内まで貫通する貫通孔110cが形成されている。連通配管170および貫通孔110cは連結されており、連通配管170および貫通孔110cを介して、掃気ポート118の内部(第1位置)と、圧力室160とが連通している。
一方、上死点側の圧力室162には、不図示の配管が連結されており、この配管を介し、圧力室162は、燃料噴射口154よりも掃気ポート118から離隔した位置、例えば、掃気溜120のうち、活性ガスの流れが小さい位置(第2位置)と連通している。第2位置は、第1位置よりも活性ガスの流れが小さい分、静圧の圧力変化が小さい。
図4は、図3における燃料配管126および開閉機構128を抽出した図である。図4に示すように、内孔150および外孔152は、それぞれ、ストローク方向に離隔して複数設けられ、ストローク方向の間隔が等しい。また、内孔150および外孔152は、貫通方向に垂直な断面形状が同形となっている。
図4では、内管144は、基端側(上死点側)が位置決部材172に当接しており、図4に示す位置よりも、外管146に対して上死点側に相対位置を移動することはない。
また、内管144の下死点側への移動は、内管144の先端側が開閉機構128の本体128aに当接する位置までに規制されることから、内管144のストローク方向の移動可能距離Mが図4に示す長さとなる。
図4では、内管144が外管146に対して下死点側に距離Mだけ相対位置を移動したとき、すなわち、内管144が最も下死点側まで移動したとき、内孔150と外孔152が完全に重なり合う状態となる位置関係となっている。
図5は、燃料噴射口154の開閉を説明するための説明図である。図5(a)に示すように、内管144が最も上死点側に位置するとき、内孔150と外孔152は重なり合っておらず、燃料噴射口154は全閉となっている。
そして、ピストン112が上死点側から下死点側に向かって移動し、掃気ポート118が開口し始め、掃気ポート118から活性ガスがシリンダ110内に吸入され始めると、掃気ポート118内の動圧が上昇して静圧が低下する。その結果、圧力室160の圧力が低下し始め、図5(b)に示すように、内管144が下死点側に移動する。このとき、内孔150と外孔152が部分的に重なり合い、燃料噴射口154が一部開口する。
さらに、掃気ポート118が全開となると、掃気ポート118からシリンダ110内に吸入される活性ガスの流速がさらに上昇し、掃気ポート118内の動圧上昇とともに静圧低下が顕著となり、圧力室160の圧力が一層低下する。その結果、図5(c)に示すように、内管144は、最も下死点側まで移動し、内孔150と外孔152が完全に重なり合う。すなわち、燃料噴射口154が完全に開口する。
ピストン112が下死点で折り返し、上死点側に向かうと、掃気ポート118の閉口に合わせて、図5(c)に示す状態から図5(a)に示す状態に向かって、内管144が上死点側に移動することとなる。
図6は、掃気ポート118の開度と混合気濃度との関係を説明するための説明図である。図6中、上下方向は、ピストン112のストローク方向を示し、上側がピストン112の上死点側、下側がピストン112の下死点側に対応する。
掃気ポート118は、図6(a)、(b)にポート開口面積のグラフで示すように、ピストン112の位置によって開口面積が変化する。掃気ポート118が開口し始めるとき、掃気ポート118のうち、ピストン112の上死点側から開口し始め、下死点側が最後に開く。そして、掃気ポート118が閉口し始めるとき、掃気ポート118のうち、ピストン112の下死点側から閉口し始め、上死点側が最後に閉じる。
その結果、掃気空気量(掃気活性ガス量)は、図6(a)、(b)に掃気空気量のグラフで示すように、ポート開口面積に比例して変化することとなる。このとき、図6(b)に示す比較例では、ガス噴射量のグラフで示すように、燃料ガスの噴射量がポート開口面積に比例していない。そのため、図6(b)に混合気濃度のグラフで示すように、掃気ポート118から流入する燃料ガスと活性ガスの混合気の濃度が局所的に濃くなってしまう。
ところで、上記のように、掃気空気量に応じて、掃気ポート118内の静圧が低下することから、図6(a)に示すように、掃気ポート118の内部(第1位置)と掃気溜120(第2位置)の圧力差ΔPが大きくなる。
そこで、本実施形態では、圧力差ΔPに応じて、自動的に内管144が外管146に対して相対位置を変位する開閉機構128を設け、掃気ポート118の開口面積に応じて、図6(a)中、噴射口面積のグラフで示す燃料噴射口154の開口面積も変化させている。
そのため、図6(a)にガス噴射量のグラフで示すように、燃料ガスの噴射量が活性ガスの量と大凡比例して増減するため、掃気ポート118から流入する燃料ガスと活性ガスの混合気の濃度を大凡一定に保つことが可能となる。
上述した実施形態では、開閉機構128は、第1位置と第2位置の圧力差を押圧力に変えて、燃料噴射口154を開閉する場合について説明したが、開閉機構128は、例えば、第1位置と第2位置の圧力差を電気信号として取得し、第1位置と第2位置の圧力差に応じてアクチュエータなどで燃料噴射口154を開閉してもよい。
また、上述した実施形態では、第1位置は、掃気ポート118内に位置する場合について説明したが、第1位置は、掃気ポート118の開度に伴って圧力変化が生じる位置であれば、掃気ポート118の外であってもよい。ただし、第1位置を掃気ポート118内とすることで、掃気ポート118の開度に伴う圧力変化がより高精度に、燃料噴射口154の開閉に反映される。
また、上述した実施形態では、第2位置は、燃料噴射口154よりも掃気ポート118から離隔した位置である場合について説明したが、第2位置は、第1位置よりも圧力変化が小さい位置であれば、任意の位置でよい。ただし、第2位置を、例えば掃気溜120等、燃料噴射口154よりも掃気ポート118から離隔した位置とすれば、掃気ポート118に吸入される活性ガスの流れの影響を受け難く、圧力変化を小さく抑えて、燃料噴射口154の開閉を適切に遂行できる。
また、上述した実施形態では、内管144と外管146による二重管を備え、内孔150と外孔152が重なり合って燃料噴射口154が形成される場合について説明した。しかし、二重管は必須の構成ではなく、燃料噴射口154は、第1位置と第2位置の圧力差に応じて、別の開閉機構によって開閉されてもよい。ただし、内管144および外管146による二重管を設ける構成とすることで、簡易な機構で、燃料噴射口154の開閉が可能となる。
また、上述した実施形態では、掃気溜120(第2位置)と掃気ポート118内(第1位置)との差圧が増加すると、内管144がストローク方向の一端側(下死点側)に押圧され、差圧が減少すると、内管144がストローク方向の他端側(上死点側)に押圧される場合について説明した。しかしながら、これとは逆に、掃気溜120(第2位置)と掃気ポート118内(第1位置)との差圧が増加すると、内管144がストローク方向の上死点側に押圧され、差圧が減少すると、内管144がストローク方向の下死点側に押圧されてもよい。
ただし、上述した実施形態の向きに内管144が押圧される構成であれば、外孔152と内孔150との重なり合い始める部分は、1つの外孔152のうちの上死点側となる。掃気ポート118のうちの開口し始める部分も上死点側であることから、開口し始めた掃気ポート118に流入する活性ガスに近い側から燃料ガスの噴射が開始でき、燃料ガスの局所的な濃淡の抑制に効果がある。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明は、活性ガスと共に燃料ガスを掃気ポートからシリンダ内に吸入するユニフロー掃気式2サイクルエンジンに利用することができる。
100 ユニフロー掃気式2サイクルエンジン
110 シリンダ
112 ピストン
118 掃気ポート(第1位置)
120 掃気溜(掃気空間、第2位置)
122 掃気室(掃気空間)
124 燃焼室
128 開閉機構
144 内管
146 外管
150 内孔
152 外孔
154 燃料噴射口

Claims (5)

  1. 内部に燃焼室が形成されるシリンダと、
    前記シリンダ内を摺動するピストンと、
    前記シリンダのうち、前記ピストンのストローク方向の一端側を囲繞し、圧縮された活性ガスが導かれる掃気空間と、
    前記シリンダのうち前記掃気空間内に位置する部分に設けられ、前記ピストンの摺動動作に応じて、該掃気空間から前記燃焼室に活性ガスを吸入する掃気ポートと、
    前記掃気ポートよりも前記シリンダの径方向外側に設けられ、該掃気ポートに吸入される前記活性ガスに燃料ガスを噴射する燃料噴射口と、
    前記掃気ポートの開度に伴って圧力変化が生じる第1位置と、該第1位置よりも該圧力変化が小さい第2位置との圧力差に応じ、前記燃料噴射口を開閉する開閉機構と、
    を備えることを特徴とするユニフロー掃気式2サイクルエンジン。
  2. 前記第1位置は、前記掃気ポート内に位置することを特徴とする請求項1に記載のユニフロー掃気式2サイクルエンジン。
  3. 前記第2位置は、前記燃料噴射口よりも前記掃気ポートから離隔した位置であることを特徴とする請求項1または2に記載のユニフロー掃気式2サイクルエンジン。
  4. 内部と外部を貫通する内孔を有し、該内部に燃料ガスが導かれる内管と、
    内部と外部を貫通する外孔を有し、該内部に前記内管を収容して該内管とともに二重管を形成する外管と、
    をさらに備え、
    前記燃料噴射口は、前記内孔と前記外孔とが重なって形成され、
    前記開閉機構は、前記圧力差による押圧力で前記内管と前記外管との相対位置を変化させることで、前記燃料噴射口の開口面積を変化させることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のユニフロー掃気式2サイクルエンジン。
  5. 前記第2位置と前記第1位置との差圧が増加すると、前記内管が前記ストローク方向の一端側に押圧され、該差圧が減少すると、該内管が該ストローク方向の他端側に押圧されることを特徴とする請求項4に記載のユニフロー掃気式2サイクルエンジン。
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