JP2016089642A - ユニフロー掃気式2サイクルエンジン - Google Patents

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Abstract

【課題】圧縮比に応じて適切な掃気を遂行するユニフロー掃気式2サイクルエンジンを提供する。【解決手段】ユニフロー掃気式2サイクルエンジンは、掃気ポート126が、シリンダ110の外部から内部に向けて、シリンダの径方向に対して傾斜した方向に掃気ガスを導くスワールガイド部126aと、スワールガイド部よりもシリンダのクランク側に設けられ、スワールガイド部よりも掃気ガスをシリンダの中心側に向けて導く中心ガイド部126bと、を備え、高圧縮比モード時にピストンが下死点にある場合(図7(b))には、中心ガイド部の少なくとも一部がピストン112に対向するとともに、低圧縮比モード時にピストンが下死点にある場合(図7(a))には、中心ガイド部とピストンとが非対向となるか、もしくは、高圧縮比モード時よりもピストンと対向する面積が小さくなる。【選択図】図7

Description

本発明は、圧縮比が可変であるユニフロー掃気式2サイクルエンジンに関する。
船舶の機関としても用いられるユニフロー掃気式2サイクルエンジンは、シリンダの一端側に排気ポートが設けられ、他端側に掃気ポートが設けられている。そして、吸気行程において掃気ポートから燃焼室に活性ガスが吸入されると、燃焼作用によって生じた排気ガスが、吸入される活性ガスによって排気ポートから押し出されるようにして排気される。
例えば、特許文献1では、シリンダの径方向に対して傾斜させた掃気ポートを設ける構成が記載されている。掃気ポートからシリンダ内に流入する掃気は、スワール流となることから、シリンダ内の排気ガス層と分離状態を維持しやすく、掃気効率が向上する。また、特許文献2では、掃気ポートを所謂スキュードポートとする構成が記載されている。ここでいうスキュードポートは、排気ポート側の部位をシリンダの径方向に対して傾斜させ、排気ポートと反対側の部位をシリンダの径方向に平行になるように歪ませた形状のポートである。掃気ポートをスキュードポートとすることで、掃気が燃焼室に向かう際の速度の平準化が図られる。
特許第4395474号公報 特公平02−26700号公報
ところで、例えば、液体燃料と燃料ガスとを使い分けるデュアルフューエルエンジンなどでは、圧縮比を可変とする場合がある。圧縮比が可変であるエンジンにおいて、掃気ポートを特許文献2に記載されているスキュードポートとしたとき、低圧縮比では、掃気の速度が平準化されていることから燃料ガスの吹き抜けが抑えられる。一方、高圧縮比では、液体燃料を噴射するため、燃料ガスの吹き抜けが生じるおそれがなく、掃気の速度を平準化する必要はない。そのため、高圧縮比においては、特許文献1に記載されているスワール流を生じさせるための掃気ポートとした場合に比べ、スワール流が弱くなり、掃気効率を無意味に低下させてしまうことになる。
本発明は、このような課題に鑑み、圧縮比に応じて適切な掃気を遂行することが可能なユニフロー掃気式2サイクルエンジンを提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明のユニフロー掃気式2サイクルエンジンは、ピストンが往復動するシリンダの一端側に排気ポートが形成されるとともに、シリンダの他端側に掃気ポートが形成され、低圧縮比モードと、低圧縮比モードよりもピストンの上死点および下死点が排気ポート側に位置する高圧縮比モードとの少なくとも2つの運転モードに切り替えられるユニフロー掃気式2サイクルエンジンであって、掃気ポートは、シリンダの外部から内部に向けて、シリンダの径方向に対して傾斜した方向に掃気ガスを導くスワールガイド部と、スワールガイド部よりもシリンダの他端側に設けられ、スワールガイド部よりも、掃気ガスをシリンダの中心側に向けて導く中心ガイド部と、を備え、高圧縮比モード時にピストンが下死点にある場合には、中心ガイド部の少なくとも一部がピストンに対向するとともに、低圧縮比モード時にピストンが下死点にある場合には、中心ガイド部とピストンとが非対向となるか、もしくは、高圧縮比モード時よりもピストンと対向する面積が小さくなることを特徴とする。
低圧縮比モードのとき、掃気ガスに気体燃料を噴射する第1燃料供給部と、高圧縮比モードのとき、第1燃料供給部よりも、シリンダの一端側において、シリンダ内に液体燃料を噴射する第2燃料供給部と、をさらに備えてもよい。
本発明のユニフロー掃気式2サイクルエンジンによれば、圧縮比に応じて適切な掃気を遂行することが可能となる。
ユニフロー掃気式2サイクルエンジンの全体構成を示す説明図である。 第1燃料供給部を説明するための説明図である。 補助燃料供給部を説明するための説明図である。 圧縮比可変機構を説明するための説明図である。 掃気ポートを説明するための説明図である。 比較例における掃気の流れを説明するための説明図である。 本実施形態における掃気の流れを説明するための説明図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
以下の実施形態では、気体燃料である燃料ガスを主に燃焼させるガス運転モードと、液体燃料である燃料油を燃焼させるディーゼル運転モードのいずれかの運転モードを選択的に実行することができる、所謂デュアルフューエル型のユニフロー掃気式2サイクルエンジンについて説明する。しかし、エンジンの種類は、デュアルフューエル型に限られず、ユニフロー掃気式2サイクルエンジンであればよい。
図1は、ユニフロー掃気式2サイクルエンジン100の全体構成を示す説明図である。本実施形態のユニフロー掃気式2サイクルエンジン100は、例えば、船舶等に用いられる。ユニフロー掃気式2サイクルエンジン100は、シリンダ110と、ピストン112と、クロスヘッド114と、連結棒116と、クランクシャフト118と、排気ポート120と、排気弁駆動装置122と、排気弁124と、掃気ポート126と、掃気室128と、第1燃料供給部130と、補助燃料供給部132と、主燃焼室134aと、副燃焼室134bと、第2燃料供給部136と、ロータリエンコーダ138と、ガバナー140(調速機)と、燃料供給制御部142と、排気制御部144とを含んで構成される。
ユニフロー掃気式2サイクルエンジン100では、吸気(給気)、圧縮、燃焼、排気といった4つの連続する行程を通じて、ピストン112がシリンダ110内を往復動する。ピストン112には、ピストンロッド112aの一端が固定されている。ピストンロッド112aの他端には、クロスヘッド114が固定されており、クロスヘッド114は、ピストン112とともに往復動する。クロスヘッド114はクロスヘッドシュー114aによって、ピストン112のストローク方向に垂直な方向(図1中、左右方向)の移動が規制されている。
クロスヘッド114は、連結棒116の一端を軸支している。また、連結棒116の他端は、クランクシャフト118に連結され、連結棒116に対してクランクシャフト118が回転する構造となっている。その結果、ピストン112の往復動に伴いクロスヘッド114が往復動すると、その往復動に連動して、クランクシャフト118が回転することとなる。
このようなクロスヘッド型のレシプロエンジンでは、シリンダ110内でのストロークを比較的長く形成することができ、ピストン112に作用する側圧をクロスヘッド114に受けさせることが可能なので、ユニフロー掃気式2サイクルエンジン100の高出力化を図ることができる。
排気ポート120は、ピストン112の上死点位置より図1中、上側に位置するシリンダヘッド110aに設けられる。すなわち、排気ポート120は、シリンダ110のうち、ピストン112が往復動する一端側に形成されている。そして、排気ポート120は、シリンダ110内で生じた燃焼後の排気ガスを排気するために開閉される。排気弁駆動装置122は、所定のタイミングで排気弁124を上下に摺動させることで排気ポート120を開閉する。このようにして排気ポート120を介して排気された排気ガスは、例えば、不図示の過給機のタービン側に供給された後、外部に排気される。
掃気ポート126は、シリンダ110の下端側(他端側)の内周面(シリンダブロック110bの内周面)から外周面まで貫通する孔であり、シリンダ110の全周囲に亘って、複数設けられている。そして、掃気ポート126は、ピストン112の摺動動作に応じてシリンダ110内に活性ガスを吸入する。かかる活性ガスは、酸素、オゾン等の酸化剤、または、その混合気(例えば空気)を含む。掃気室128には、不図示の過給機のコンプレッサによって加圧された活性ガス(例えば空気)が封入されており、掃気室128とシリンダ110内の差圧をもって掃気ポート126から活性ガスが吸入される。掃気室128の圧力は、ほぼ一定とすることができるが、掃気室128の圧力が変化する場合には、掃気ポート126に圧力計を設け、その計測値に応じて燃料ガスの噴射量等、他のパラメータを制御してもよい。
第1燃料供給部130は、掃気ポート126よりシリンダ110の外周側に配置され、ガス運転モードにおいて、活性ガスとともに予混合気(燃料ガス)を、掃気ポート126からシリンダ110内に吸入させる。以下、図2を用いて、第1燃料供給部130について詳述する。
図2は、第1燃料供給部130を説明するための説明図であり、図2(a)には、シリンダ110の側面図のうち、第1燃料供給部130近傍の抽出図を示す。また、図2(b)には、図2(a)の破線部分の拡大図を示す。
図2(a)に示すように、第1燃料供給部130は、シリンダ110とは別体に形成された混合管130a、130bを有する。混合管130a、130bは、それぞれ、シリンダ110の径方向外側を周方向に囲繞する環状部材である。混合管130aは、掃気ポート126よりもピストン112のストローク方向の一端側(図2(a)中、上側)に配され、混合管130bは、掃気ポート126よりもピストン112のストローク方向の他端側(図2(a)中、下側)に配される。
混合管130a、130bそれぞれの内部には、環状に延在する混合室が形成されており、混合室において、燃料ガスおよび活性ガスが混合され予混合気が生成される。
そして、隣り合う流通管130cのうち、一方は混合管130aに連通し、他方は混合管130bに連通している。そして、流通管130cには、混合管130aまたは混合管130bから流入した予混合気が流通する。
そして、不図示の第1燃料噴射弁が開弁し、図2(b)に示す噴射口130dから予混合気が噴出すると、掃気室128から掃気ポート126に向かって流れる活性ガスに向けて、第1燃料供給部130の噴射口130dから当該予混合気が吹きつけられることとなる。以下では、予混合気を燃料ガスと特に区別する場合を除いて、予混合気を単に燃料ガスと表記する。
図1に戻って、補助燃料供給部132は、シリンダヘッド110aに設けられた噴射弁である。ユニフロー掃気式2サイクルエンジン100は、燃焼室として、主燃焼室134aおよび副燃焼室134bを備えている。主燃焼室134aは、シリンダヘッド110aと、シリンダブロック110bにおけるシリンダライナと、ピストン112とに囲繞される。副燃焼室134bは、シリンダヘッド110aの内部に形成され、一端がシリンダヘッド110aから主燃焼室134a側に突出している。
図3は、補助燃料供給部132を説明するための説明図である。図3では、理解を容易とするため、第2燃料供給部136の図示を省略する。補助燃料供給部132は、図3(a)に示すように、先端が副燃焼室134bに開口しており、ガス運転モードにおいて、副燃焼室134bに向かって燃料油を噴射する。
副燃焼室134bに噴射された燃料油は、図3(b)に示すように、副燃焼室134b内の熱によって着火する。そして、図3(c)に示すように、副燃焼室134bで燃焼した燃料ガスや排気ガスが、火炎と共に主燃焼室134aに噴出し、掃気ポート126からシリンダ110内に吸入された燃料ガスを燃焼させる。
図1に戻って、第2燃料供給部136は、シリンダヘッド110aに設けられた噴射弁であり、先端が主燃焼室134aに開口しており、ディーゼル運転モードにおいて、主燃焼室134aに向かって燃料油を噴射する。
上記のように、ガス運転モードでは、第1燃料供給部130からシリンダ110内に燃料ガスを供給し、ディーゼル運転モードでは、第2燃料供給部136からシリンダ110内に燃料油を供給する。このとき、ガス運転モードとディーゼル運転モードとでは適切な圧縮比が異なる。具体的には、ガス運転モードでは低圧縮比であって、ディーゼル運転モードでは高圧縮比である。すなわち、ガス運転モード=低圧縮比モードであって、ディーゼル運転モード=高圧縮比モードである。ここでは、圧縮比を可変とするため、ピストンロッド112aとクロスヘッド114との連結部分に圧縮比可変機構が設けられている。
図4は、圧縮比可変機構146を説明するための説明図であり、ピストンロッド112aとクロスヘッド114との連結部分を抽出して示す。ガス運転モードにおいては、低圧縮比とするため、図4(a)に示すように、ピストンロッド112aとクロスヘッドピン114bは、直接連結されている。
一方、ディーゼル運転モードにおいては、高圧縮比とするため、図4(b)に示すように、ピストンロッド112aとクロスヘッドピン114bとの間にシム板148を挟むことで、ピストン112の上死点および下死点の位置を、排気ポート120側にシフトさせる。こうして、圧縮比可変機構146によって、上死点における主燃焼室134aの容積を縮小し圧縮比を高めることができる。
図1に戻って、ロータリエンコーダ138は、クランクシャフト118に設けられ、クランクシャフトの角度信号(以下、クランク角度信号と言う。)を検出する。
ガバナー140は、上位の制御装置から入力されたエンジン出力指令値と、ロータリエンコーダ138からのクランク角度信号によるエンジン回転数に基づいて、燃料噴射量を導出し、燃料供給制御部142に出力する。
燃料供給制御部142は、ガバナー140から入力された燃料噴射量を示す情報、運転モードを示す情報、および、ロータリエンコーダ138からのクランク角度信号に基づいて、第1燃料供給部130および第2燃料供給部136を制御する。
排気制御部144は、燃料供給制御部142からの燃料噴射量を示す情報、運転モードを示す情報、および、ロータリエンコーダ138からのクランク角度信号に基づいて、排気弁駆動装置122に排気弁操作信号を出力する。
図5は、掃気ポート126を説明するための説明図であり、図5(a)には、シリンダ110の側面図のうち、掃気ポート126近傍を抽出して示し、図5(b)には、図5(a)におけるIV(b)‐IV(b)線断面を示し、図5(c)には、図5(a)におけるIV(c)‐IV(c)線断面を示す。
掃気ポート126のうち、図5(a)中、破線で示す、ピストン112のストローク方向の中心よりも、ストローク方向の一端側(図5(a)中、上側)は、スワールガイド部126aとなっている。また、スワールガイド部126aよりもシリンダ110のストローク方向の他端側(図5(a)中、下側)は、中心ガイド部126bとなっている。
スワールガイド部126aは、図5(b)に示すように、シリンダ110の外部から内部に向けて、シリンダ110の径方向に対して傾斜した方向に掃気ガスを導く形状となっている。具体的には、スワールガイド部126aは、シリンダ110の径方向に対して傾斜した方向に延在している。また、シリンダ110の全周に亘って設けられたいずれの掃気ポート126についても、スワールガイド部126aの傾斜は大凡等しくなっている。その結果、図5(b)中、矢印で示すように、掃気はスワール流となってシリンダ110内を上昇して排気ポート120側に流れる。
中心ガイド部126bは、図5(c)に矢印で示すように、スワールガイド部126aよりも掃気ガスをシリンダ110の中心側に向けて導く形状となっている。具体的には、中心ガイド部126bは、シリンダ110の中心に向かって開口しており、シリンダ110の径方向に延在している。その結果、図5(c)中、矢印で示すように、掃気はシリンダ110の径方向中心側に向かいながら、シリンダ110内を上昇して排気ポート120側に流れる。
このように、掃気ポート126は所謂スキュードポートとなっている。掃気ポート126をスキュードポートとした場合の作用および課題について、図6を用いて説明する。
図6は、比較例における掃気の流れを説明するための説明図であり、ピストン112が下死点位置にある状態において、図6(a)には、第1比較例の掃気の流れを示し、図6(b)には、第2比較例の掃気の流れを示す。第1比較例では、掃気ポートS全体がスワールガイド部Saとなっており、第2比較例では、掃気ポートSがスキュードポートとなっているものとする。
図6(a)に示すように、第1比較例においては、掃気ポートS全体がスワールガイド部Saであることから、掃気の流れにおいてスワール流(図6(a)中、矢印で示す)が強くなり、掃気がシリンダ110内の排気ガス層と分離状態を維持しやすく、掃気効率が向上する。
一方、図6(a)中、破線で示された、掃気の排気ポート120側への速度分布を見るとわかるように、シリンダ110の径方向中心部分において、速度低下が生じやすい。このとき、例えば、ガス運転モード(低圧縮比モード)の場合、掃気に燃料ガスを混入させることから、掃気の速度分布に偏りがあると、燃料ガスが未燃のまま排気ポート120から吹き抜けてしまうおそれがある。
そこで、第2比較例のように、掃気ポートSをスキュードポートとすると、中心ガイド部Sbによって、掃気がシリンダ110の径方向中心側に向かうことから、シリンダ110の径方向中心側において、排気ポート120に向かう速度が向上する。その結果、図6(b)中、破線で示すように、掃気の排気ポート120側への速度分布が、第1比較例よりも平準化され、燃料ガスの吹き抜けを抑えられる。
しかし、掃気ポートSをスキュードポートとすると、中心ガイド部Sbが設けられている分、図6(b)に矢印で示すように、スワール流が第1比較例よりも弱まってしまう。例えば、ディーゼル運転モード(高圧縮比モード)の場合、ガス運転モードのように第1燃料供給部130から燃料ガスが噴射されないので、吹き抜けの心配がなく、掃気ガスと排気ガスとの分離状態を維持することを優先すべきであるが、第2変形例ではスワール流が弱いことから、掃気効率が低下してしまう。
図7は、本実施形態における掃気の流れを説明するための説明図であり、図7(a)には、ガス運転モードにおいてピストン112が下死点位置にある状態を示し、図7(b)には、ディーゼル運転モードにおいてピストン112が下死点位置にある状態を示す。
図7(a)に示すように、ガス運転モード(低圧縮比モード)においては、第2比較例と同様、中心ガイド部126bによって、掃気がシリンダ110の径方向中心側に向かう。そのため、図7(a)中、破線で示すように、掃気の排気ポート120側への速度分布が、第1比較例よりも平準化され、燃料ガスの吹き抜けを抑えられる。
一方、図7(b)に示すように、ディーゼル運転モード(高圧縮比モード)においては、ガス運転モード(低圧縮比モード)よりもピストン112の上死点位置および下死点位置が、排気ポート120側にシフトしている。このシフトにより、ディーゼル運転モード(高圧縮比モード)においては、ピストン112が下死点にあるときに、中心ガイド部126bが、ピストン112の径方向にピストン112(ピストン112の側壁)と対向する位置関係となっている。そのため、中心ガイド部126bからは、シリンダ110内に掃気がほとんど流入せず、掃気は、大凡、スワールガイド部126aからシリンダ110内に流入することとなる。その結果、図7(b)に矢印で示すように、スワール流が強くなり、掃気効率が向上する。
このように、ピストン112の下死点位置によって、掃気ポート126(スキュードポート)の中心ガイド部126bの実質的な開口具合を調整することで、圧縮比に応じた適切な掃気を遂行することが可能となる。
上述した実施形態では、低圧縮比モード時にピストン112が下死点にある場合には、中心ガイド部126bとピストン112とが非対向となる場合について説明した。しかし、中心ガイド部126bは、低圧縮比モード時に、少なくとも高圧縮比モード時よりもピストン112と対向する面積が小さくなればよい。
また、上述した実施形態では、スワールガイド部126aと中心ガイド部126bとで1つの掃気ポート126を形成する場合について説明したが、スワールガイド部126aと中心ガイド部126bは、個別のポートとして形成されてもよいし、2つのポートが一部連結されて形成されてもよい。
また、上述した実施形態では、第1燃料供給部130は、燃料ガスと活性ガスを混合した予混合気を、噴射口130dから噴出する場合について説明したが、予混合気ではなく燃料ガスを噴射口130dから噴射する構成であってもよい。
また、上述した実施形態では、第1燃料供給部130は、掃気ポート126よりもシリンダ110の外周側に配置され、掃気ポート126から燃料ガスをシリンダ110内に吸入させる場合について説明した。しかし、第1燃料供給部130は、シリンダ110内に燃料ガスを供給すれば、いずれに配置されてもよい。
また、上述した実施形態では、圧縮比可変機構146は、シム板148の有無によってピストン112の上死点および下死点の位置を可変とする構成である場合について説明したが、圧縮比が可変となる機構であれば、ピストン112やピストンロッド112aの長さを油圧によって調整するなど、他の構成であってもよい。
また、上述した実施形態では、燃焼室として、主燃焼室134aおよび副燃焼室134bを備え、ガス運転モードにおいて、副燃焼室134bで燃焼した燃料ガスを主燃焼室134aに噴射させる構成について説明した。しかし、副燃焼室134bを設けず、主燃焼室134aにおいて、少量の燃料油を噴射するなどして、掃気ポート126から吸入された燃料ガスを着火させる構成であってもよい。
また、上述した実施形態では、副燃焼室134bに少量の燃料油を噴射させて、副燃焼室134b内の燃料ガスを着火させる場合について説明したが、副燃焼室134b内の燃料ガスを点火プラグで着火させてもよい。
また、上述した実施形態では、低圧縮比モードと高圧縮比モードの2つのモードを設ける場合について説明したが、圧縮比の異なる3以上のモードを設けてもよく、3以上のモードのうち、少なくとも2つのモードが上述した低圧縮比モードと高圧縮比モードに対応すればよい。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明は、圧縮比が可変であるユニフロー掃気式2サイクルエンジンに利用することができる。
100 ユニフロー掃気式2サイクルエンジン
110 シリンダ
112 ピストン
120 排気ポート
126 掃気ポート
126a スワールガイド部
126b 中心ガイド部
130 第1燃料供給部
136 第2燃料供給部

Claims (2)

  1. ピストンが往復動するシリンダの一端側に排気ポートが形成されるとともに、該シリンダの他端側に掃気ポートが形成され、低圧縮比モードと、該低圧縮比モードよりも該ピストンの上死点および下死点が該排気ポート側に位置する高圧縮比モードとの少なくとも2つの運転モードに切り替えられるユニフロー掃気式2サイクルエンジンであって、
    前記掃気ポートは、
    前記シリンダの外部から内部に向けて、該シリンダの径方向に対して傾斜した方向に掃気ガスを導くスワールガイド部と、
    前記スワールガイド部よりも前記シリンダの他端側に設けられ、該スワールガイド部よりも、前記掃気ガスを該シリンダの中心側に向けて導く中心ガイド部と、
    を備え、
    前記高圧縮比モード時に前記ピストンが下死点にある場合には、前記中心ガイド部の少なくとも一部が該ピストンに対向するとともに、前記低圧縮比モード時に該ピストンが下死点にある場合には、該中心ガイド部と該ピストンとが非対向となるか、もしくは、該高圧縮比モード時よりも該ピストンと対向する面積が小さくなることを特徴とするユニフロー掃気式2サイクルエンジン。
  2. 前記低圧縮比モードのとき、前記掃気ガスに気体燃料を噴射する第1燃料供給部と、
    前記高圧縮比モードのとき、前記第1燃料供給部よりも、前記シリンダの一端側において、該シリンダ内に液体燃料を噴射する第2燃料供給部と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のユニフロー掃気式2サイクルエンジン。
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