JP2016088604A - エアゾール容器 - Google Patents
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Abstract
Description
一方、特許文献2のエアゾール容器の場合、Oリングを圧縮しながら容器本体内に挿入させるため、容器本体との摩擦によりOリングの位置がずれたり、Oリング自体が捩れたりすることがあり、シール構造が甘くなることがある。
本発明のエアゾール容器は、新しいシール構造を備えたエアゾール容器を提供することを目的としている。
第1シール材、第2シール材、第3シール材が一体に成形されているエアゾール容器であって、第1シール材の圧縮度が第2シール材および第3シール材の圧縮度よりも高い場合、第1シール材によって原液の浸透を一層防止でき、シール構造の耐久性が高い。
本発明のエアゾール容器であって、第2シール材と第3シール材が一体に成形されており、第1シール材と独立している場合、第1シール材に原液が浸透しても、第2シール材および第3シール材と連続していないため、第2シール材および第3シール材には影響が無く、高いシール性を長く維持することができる。また、第1シール材の材質を内容物に応じて選択でき、内容物の浸透を一層防止できる。
本発明の第1シール材を独立させたエアゾール容器であって、第1シール材がOリングである場合、開口部の内面と内壁部との間で水平方向に圧縮度の高い部分を環状に形成することができ、原液の浸透を遮断する効果が高い。また高いシール性が得られ、そのシール性はバルブアッセンブリの固着強度に影響されない。つまり、バルブアッセンブリを容器本体に固着するためにバルブアッセンブリを容器本体に強く押し付ける必要がなく、第2シール材が必要以上に圧縮することがなく、第2シール材が傷つきにくい。さらには、たとえ、バルブアッセンブリが外力等を受けたり、組み立て時に上下方向にずれても少なくとも第1シール材のシール構造を維持できる。
このエアゾール容器10に、エアゾール組成物の原液Aおよび噴射剤Pを充填することでエアゾール製品となる。
首部11dの上端外周面には、外方に向かって突出する環状フランジ部(バルブ係合部)15が形成されている。
この容器本体11は、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン、ポリプロピレンなどの合成樹脂からなる有底筒状のパリソンを射出成型し、パリソンを軸方向に伸ばしながら内部に空気を吹き込んで膨らます2軸延伸ブロー成型によって成型されている。
本発明のエアゾール容器の容器本体は、首部(開口部)に環状フランジ部を備えておればよく、他の形状は特に限定されるものではない。また、その容器本体の容量も、30〜1000ml、特に50〜500mlが好ましいが、特に限定されるものではない。さらに、この容器本体には、25℃において内圧が0.1〜1.0MPa、特に0.15〜0.9MPaとなるようエアゾール組成物の噴射剤を充填するのが好ましい。
このバルブハウジング16は、ポリブチレンテレフタレート、ポリアセタールなどの硬質の合成樹脂により射出成型によって成形される。
ハウジング保持部21は、バルブハウジング16の上端を覆う円板状の上底部21aと、その縁部から下方に延びる内筒部21bとからなる。上底部21aの中央には、ステム17aを通すステム挿通孔21a1が形成されている。上底部21aの内面は、ステムラバー17bを抑え、バルブハウジング16の上端と当接している。内筒部21bの下端には、半径方向内側に向かって凹んだ環状凹部21b1が形成されている。この環状凹部21b1は、バルブハウジング16の段部16eと係合する(図1参照)。つまり、ハウジング保持部21は、上底部21aと内筒部21bの環状凹部21b1との間でバルブハウジング16を挟圧保持する。
容器固着部22は、容器本体11の首部11dの内面に沿うように形成された中筒部(内壁部)22aと、容器本体11の首部11dの上面に沿うように形成された外環部(天蓋部)22bと、容器本体11の首部11dの環状フランジ部15の外面に沿うように形成された外筒部(外壁部)22cとからなる。外筒部22cの下端は、容器本体11の環状フランジ部15の下面と係合するようにカシメつけられ、環状の係止部22dとなっている。
連結部23は、ハウジング保持部21の内筒部21bの下端と容器固着部22の中筒部22aの下端とを繋ぐ円環板である。
マウンティングカップ18は、アルミニウムなどの金属薄板をプレス加工などにより塑性変形させて成形される。
内シール部26の下端は、外側が下方に向かって縮径するように傾斜面26aとなっている。このように内シール部26の下端に傾斜面26aを形成することにより、容器本体11の首部11dの内面へとスムースに挿入することができる。また内シール部26は、上シール部27、外シール部28より肉厚に形成されており、容器本体の首部11dの内面と中筒部22aとの間で上シール部27および外シール部28より強く圧縮されるように構成されている。このように圧縮度を高めることにより、シール性を高くするだけでなく、内容物の浸透を抑制できる。さらに内シール部26は外シール部28より短くなっている。
上シール部27の下面には、下方に突出するシール突起27aが形成されており、部分的に強く圧縮された線シール部を形成している。
このシール部材13の材料としては、ポリエチレンなどのオレフィン系エラストマー、天然ゴム、合成ゴムなどのゴムが挙げられる。
詳しくは、内シール部26は、容器本体11の首部11dの環状フランジ部15の内面と、マウンティングカップ18の中筒部(内壁部)22aの外面との間で圧縮される。内シール部26は肉厚に形成されているため、半径方向に強く圧縮されてシール性が高く、内容物が浸透しにくいシール構造を形成する。なお、マウンティングカップ18の中筒部22aに外側に突出する環状のリブを設けておくことで、内シール部に半径方向に強く圧縮した線シール部を形成することができ、シール性が一層高くなる。
上シール部27は、容器本体11の首部11dの環状フランジ部15の上面と、マウンティングカップ18の外環部(天蓋部)22bの下面との間で圧縮される。シール突起27aが形成されているため、このシール突起27aにおいてシール性の高い線シール構造を形成する。上シール部27は、マウンティングカップ18を容器本体11方向(下方向
)に押圧しながら、マウンティングカップ18の係止部22dの形成と同時に固定される。なお、シール突起27aを設けているが、内シール部26によって内容物の浸透が防止されているため、弾性特性の低下による切断はない。
外シール部28は、容器本体11の首部11dの環状フランジ部15の外面と、マウンティングカップ18の外筒部(外壁部)22cの内面との間で圧縮される。なお、外シール部28は、外筒部22cの下端をカシメて係止部22dを形成し、マウンティングカップ18を容器本体11に固着すると同時に、環状フランジ部15に向かって外筒部22cを塑性変形させながら圧縮する。このように外シール部28は、外力によって圧縮させながらシール構造が形成されるため、シール性の高いシール構造を形成する。さらに、外シール部28は外力を外筒部22c面を介して受けるため、切れにくい。
首部31dの外周面は、外方に向かって突出する環状フランジ部35aと、その下方に形成された上円筒部35bと、その下方に形成され、半径方向外側に向かって突出した環状の突条35cと、その下方に形成された下円筒部35dとから構成されている。環状フランジ部35aの下面は、下方に向かって縮径するように傾斜面となっている。首部31dの内周面は、円筒面となっている。また、首部31dの上面には、上方に突出した環状突起35eが形成されている。首部31dの開口径が5〜30mm、特に7〜20mmとなっており、胴部に対して1/2〜1/12、特に1/3〜1/10となっている。
この容器本体31も、図1のエアゾール容器10の容器本体11と同様に2軸延伸ブロー成型によって成形される。
容器固着部42は、内筒部21の下端から半径方向外側に延び、容器本体31の首部31dの上面に沿うように形成された外環部(天蓋部)42bと、容器本体31の首部31dの環状フランジ部15の外面に沿うように形成された外筒部(外壁部)42cとからなる。外筒部42cの下端は、容器本体31のフランジ部35aの下面またはその下面から首部の円筒部35bの外面と係合するようにカシメつけられ、環状の係止部42dとなっている。
詳しくは、内シール部26は、合成樹脂製の容器本体31の首部31dのフランジ部35aの内面と、合成樹脂製のバルブハウジング36の下部36dの外面との間で圧縮される。そのため、容器本体31およびバルブハウジング36の合成樹脂の弾性も働き、シール性が一層高い。さらに内シール部26は肉厚に形成されており、半径方向に大きく圧縮されるように構成されているため、高いシール性を奏し、内容物の浸透を抑制できる。
上シール部27は、容器本体31の首部31dのフランジ部35aの上面と、マウンティングカップ38の外環部42bの下面との間で圧縮される。シール突起27aが形成されているため、このシール突起27aにおいてシール性の高い線シール構造が形成される。また、容器本体31の環状突起35eと上シール部27の下面との間でもシール性の高い線シール構造が形成される。つまり、2本の線シール構造が上シール部27と容器本体
との間に形成される。しかし、どちらか一方の線シール構造のみでもよい。上シール部27は、マウンティングカップ38を容器本体31方向(下方向)に押圧しながら、マウンティングカップ38の係止部42dの形成と同時に固定される。この場合も、内シール部26によって内容物の浸透が抑制されているため、浸透により弾性特性が低下し、線シール構造を構成する部分において切断されることがない。
外シール部28は、容器本体31の首部31dのフランジ部35aの外面と、マウンティングカップ38の外筒部42cの内面との間で圧縮される。なお、外シール部28は、マウンティングカップ38を容器本体31に固着するため、外筒部42cの下端をカシメて係止部42dを形成し、マウンティングカップ38を容器本体31に固着すると同時に、フランジ部35aに向かって外筒部42cを塑性変形させながら圧縮する。このように外シール部28は、外力によって圧縮させながらシール構造が形成されるため、シール性の高いシール構造を形成する。さらに、外シール部28は外力を外筒部42cの面を介して受けるため、切れにくい。
第2シール材52は、図4bに示すように、水平方向に延びる円環板状の上シール部57と、その外端から下方に延びる筒状の外シール部58とからなる一体成形品である。上シール部57の下面には、下方に突出するシール突起57aが形成されている。
第2シール材52の上シール部57は、容器本体31の首部31dのフランジ部35a
の上面と、マウンティングカップ38の外環部42bの下面との間で圧縮される。シール突起57aがシール性の高い線シール構造を形成する。上シール部57は、マウンティングカップ38を容器本体31方向(下方向)に押圧しながら、マウンティングカップ38の係止部42dを形成すると同時に固定される。なお、容器本体31の環状突起35eによる線シール構造も備えている。しかし、どちらか一方の線シール構造のみでもよい。なお、第1シール材51によって内容物の浸透が抑制されており、かつ、マウンティングカップ38による容器本体31への押し付けが必要以上に大きくないため、線シール構造を構成する部分において切断されることがない。
第2シール材52の外シール部58は、容器本体31の首部31dのフランジ部35aの外面と、マウンティングカップ38の外筒部42cの内面との間で圧縮される。そして、外シール部58は、マウンティングカップ38を容器本体31に固着するため、外筒部42cの下端をカシメて係止部42dを形成すると同時に、フランジ部35aに向かって外筒部42cを塑性変形させながら圧縮する。このように外シール部58は、外力によって圧縮させながらシール構造が形成されるため、シール性の高いシール構造を形成する。さらに、外シール部58は外力を外筒部42cの面で介して受けるため、切れにくい。
カバーキャップ63は、バルブハウジング16を保持する下方に開口したカップ状のハウジング保持部66と、容器本体61の首部61dとネジ嵌合する容器固着部67と、ハウジング保持部66と容器固着部67とを連結する連結部68とを備えている。
ハウジング保持部66は、バルブハウジング16の上端を覆う円板状の上底部66aと、その縁部から下方に延びる内筒部66bとからなる。上底部66aの中央には、ステム17aを通すステム挿通孔66a1が形成されている。上底部66aの内面は、ステムラバー17bを押さえ、バルブハウジング16の上端と当接している。内筒部66bの下端には、半径方向内側に向かって突出する係合爪66b1が形成されている。この係合爪66b1は、バルブハウジング16の段部16eと係合する。つまり、ハウジング保持部66は、上底部66aと内筒部66bの係合爪66b1との間でバルブハウジング16を挟
圧保持する。
容器固着部67は、容器本体61の首部61dの内面に沿うように形成された中筒部(内壁部)67aと、容器本体61の首部61dの上端を覆うように形成された外環部(天蓋部)67bと、容器本体61の首部61dの外面に沿うように形成された外筒部67cとからなる。外筒部67cの上端内面には、上方に向かって縮径する段部(外壁部)67c1が形成されている。そして、その段部67cの下方には、首部61dの雄ネジ61d1と係合する雌ネジ(螺旋状の突起)67c2が形成されている。
詳しくは、内シール部26は、合成樹脂製の容器本体61の首部61dの内筒部61d2の内面と、カバーキャップ63の中筒部(内壁部)67aの外面との間で圧縮される。そのため、容器本体61およびカバーキャップ63の合成樹脂の弾性も働き、シール性が一層高い。さらに内シール部26は肉厚に形成されているため、シール性が一層高く、内容物の浸透が防止できる。このように内シール部26は、耐久性およびシール性の高いシール構造を形成する。
上シール部27は、容器本体61の首部61dの上端の上面と、カバーキャップ63の外環部(天蓋部)67bの下面との間で圧縮される。図5a、bでは表れないが、図3cに示すようにシール突起27aが形成されているため、シール性の高い線シール構造が形成される。上シール部27は、容器本体61とカバーキャップ63のネジ嵌合によって圧縮される。
外シール部28は、容器本体61の首部61dの上端の外面と、カバーキャップ63の容器固着部67の段部(外壁部)67c1との間で圧縮される。外シール部28も、容器本体61とカバーキャップ63のネジ嵌合によって圧縮される。
なお、図5cに示すように、段部67c1を上方に向かって若干縮径するような傾斜面としてもよい。これにより、容器本体61とカバーキャップ63とをネジ嵌合させ、カバーキャップ63を強く締めることにより、シール部材33への半径方向の圧縮度を大きくでき、外シール部(第3シール材)28のシール性を図1のエアゾール容器のように高くすることができる。
11 容器本体
11a 底部
11b 胴部
11c 肩部
11d 首部
12 バルブアッセンブリ
13 シール部材
15 環状フランジ部
16 バルブハウジング
16a 底部
16b 段部
16c ラバー保持部
16d 連通孔
16e 筒部
17 バルブ機構
17a ステム
17b ステムラバー
17c バネ
18 マウンティングカップ
19 ディップチューブ
21 ハウジング保持部
21a 上底部
21a1 ステム挿通孔
21b 内筒部
21b1 環状凹部
22 容器固着部
22a 中筒部
22b 外環部
22c 外筒部
22d 係止部
23 連結部
26 内シール部
26a 傾斜面
27 上シール部
27a シール突起
28 外シール部
30 エアゾール容器
31 容器本体
31a 底部
31b 胴部
31c 肩部
31d 首部
31e 装着部
32 バルブアッセンブリ
33 シール部材
35a フランジ部
35b 上円筒部
35c 突条
35d 下円筒部
35e 環状突起
36 バルブハウジング
36a 底部
36b 上部
36c 段部
36d 下部
36e ラバー保持部
36f 連通孔
36g 筒部
36h 環状凹部
38 マウンティングカップ
42 容器固着部
42b 外環部
42c 外筒部
42d 係止部
50 エアゾール容器
51 第1シール部材
52 第2シール部材
57 上シール部
57a シール突起
58 外シール部
60 エアゾール容器
61 容器本体
61d 首部
61d1 雄ネジ
61d2 円筒部
61d3 傾斜面
62 バルブアッセンブリ
63 カバーキャップ
66 ハウジング保持部
66a 上底
66a1 ステム挿通孔
66b 内筒部
66b1係合爪
67 容器固着部
67a 中筒部(内壁部)
67b 外環部(天蓋部)
67c 外筒部
67c1 段部(外壁部)
67c2 雌ネジ
68 連結部
Claims (5)
- 合成樹脂製の容器本体と、
その開口部に取り付けられるバルブアッセンブリとからなるエアゾール容器であって、
前記バルブアッセンブリが、前記開口部に挿入される筒状の内壁部と、前記開口部の上端に被せられる環状の天蓋部と、前記開口部の外周を覆う筒状の外壁部とを備えており、
前記開口部の内面と内壁部との間をシールする第1シール材と、前記開口部の上面と天蓋部との間をシールする第2シール材と、前記開口部の外面と外壁部との間をシールする第3シール材とを備えている、
エアゾール容器。 - 前記第1シール材と、第2シール材と、第3シール材とが一体に成形されている、
請求項1記載のエアゾール容器。 - 前記第1シール材の圧縮度が、第2シール材および第3シール材の圧縮度よりも高い、
請求項2記載のエアゾール容器。 - 前記第2シール材と第3シール材が一体に成形されており、第1シール材と独立している、
請求項1記載のエアゾール容器。 - 前記第1シール材がOリングである、
請求項4記載のエアゾール容器。
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