JP2016088603A - 複合容器、複合プリフォーム、複合容器の分離回収方法および複合容器の分離回収システム - Google Patents

複合容器、複合プリフォーム、複合容器の分離回収方法および複合容器の分離回収システム Download PDF

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Abstract

【課題】容器に対して様々な機能や特性を付与するとともに、廃棄時にプラスチック製部材を容易に除去することが可能な、複合容器を提供する。【解決手段】複合容器10Aは、第1のプラスチック材料製の容器本体10と、容器本体10の外側に密着して設けられ、熱収縮性をもつ第2のプラスチック材料製のプラスチック製部材40とを備えている。容器本体10およびプラスチック製部材40は、ブロー成形により一体として膨張されている。第1のプラスチック材料の比重と、第2のプラスチック材料の比重とが、互いに異なっている。【選択図】図1

Description

本発明は、複合容器、複合プリフォーム、複合容器の分離回収方法および複合容器の分離回収システムに関する。
近時、飲食品等の内容液を収容するボトルとして、プラスチック製のものが一般化してきており、このようなプラスチックボトルには内容液が収容される。
このような内容液を収容するプラスチックボトルは、金型内にプリフォームを挿入し、2軸延伸ブロー成形することにより製造される。
ところで、従来の2軸延伸ブロー成形法では、例えばPETやPP等の単層材料、多層材料又はブレンド材料等を含むプリフォームを用いて容器形状に成形している。しかしながら、従来の2軸延伸ブロー成形法においては、単にプリフォームを容器形状に成形するだけであるのが一般的である。このため、容器に対して様々な機能や特性(バリア性や保温性等)を持たせる場合、例えばプリフォームを構成する材料を変更する等、その手段は限定されてしまう。
特開2009−241526号公報
また従来、プラスチックボトルをリサイクルしやすくする必要があることから、プラスチックボトルは無色透明であることが要求されている。さらに、プラスチックボトルの周囲に付与したラベルは、プラスチックボトルの廃棄時に容易に剥離できることが必要とされている。
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、容器に対して様々な機能や特性を付与するとともに、廃棄時にプラスチック製部材を容易に除去することが可能な、複合容器、複合プリフォーム、複合容器の分離回収方法および複合容器の分離回収システムを提供することを目的とする。
本発明は、複合容器において、第1のプラスチック材料製の容器本体と、前記容器本体の外側に密着して設けられ、熱収縮性をもつ第2のプラスチック材料製のプラスチック製部材とを備え、前記容器本体および前記プラスチック製部材は、ブロー成形により一体として膨張されており、前記第1のプラスチック材料の比重と、前記第2のプラスチック材料の比重とが、互いに異なることを特徴とする複合容器である。
本発明は、複合プリフォームにおいて、第1のプラスチック材料製のプリフォームと、前記プリフォームの外側を取り囲むように設けられ、熱収縮性をもつ第2のプラスチック材料製のプラスチック製部材とを備え、前記プラスチック製部材は、前記プリフォームの外側に密着されており、前記第1のプラスチック材料の比重と、前記第2のプラスチック材料の比重とが、互いに異なることを特徴とする複合プリフォームである。
本発明は、前記複合容器を準備する準備工程と、前記複合容器を粉砕することにより、それぞれ小片状の容器本体と小片状のプラスチック製部材とを含む複数のフレークを形成する粉砕工程と、前記複数のフレークを熱水に浸漬することにより、各フレークを前記小片状の容器本体と前記小片状のプラスチック製部材とにそれぞれ分離する熱水分離工程とを備えたことを特徴とする複合容器の分離回収方法である。
本発明は、前記小片状の容器本体と前記小片状のプラスチック製部材とを、それらの比重の相違により分離して別個に回収する、比重分離工程をさらに備えたことを特徴とする複合容器の分離回収方法である。
本発明は、前記容器本体と前記プラスチック製部材との間に内側ラベル部材が設けられ、前記容器本体、前記内側ラベル部材および前記プラスチック製部材は、ブロー成形により一体として膨張されていることを特徴とする複合容器の分離回収方法である。
本発明は、前記複合容器を粉砕することにより、それぞれ小片状の容器本体と小片状のプラスチック製部材とを含む複数のフレークを形成する粉砕装置と、前記粉砕装置の下流側に設けられ、前記複数のフレークを熱水に浸漬することにより、各フレークを前記小片状の容器本体と前記小片状のプラスチック製部材とにそれぞれ分離する熱水分離装置とを備えたことを特徴とする複合容器の分離回収システムである。
本発明は、前記熱水分離装置の下流側に設けられ、前記小片状の容器本体と前記小片状のプラスチック製部材とを、それらの比重の相違により分離して別個に回収する、比重分離装置とを備えたことを特徴とする複合容器の分離回収システムである。
本発明によれば、容器本体とプラスチック製部材とを備えた複合容器を廃棄する際、プラスチック製部材を容器本体から容易に除去することができる。
図1は、本実施の形態による複合容器を示す部分垂直断面図。 図2(a)〜(f)は、本実施の形態による複合容器を製造する、複合容器の製造方法を示す概略図。 図3は、本発明の一実施の形態による複合容器の分離回収システムを示す概略図。 図4は、複合容器の分離回収システムの変形例を示す概略図。 図5は、複合容器の変形例を示す部分垂直断面図。
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。図1乃至図5は本発明の一実施の形態を示す図である。
複合容器の構成
まず、図1により、本実施の形態による複合容器の分離回収方法によって分離回収される複合容器の概要について説明する。なお、本明細書中、「上」および「下」とは、それぞれ複合容器10Aを正立させた状態(図1)における上方および下方のことをいう。
図1に示す複合容器10Aは、後述するように、ブロー成形金型50を用いてプリフォーム10aおよびプラスチック製部材40aを含む複合プリフォーム70(図2(b)参照)に対して2軸延伸ブロー成形を施すことにより、複合プリフォーム70のプリフォーム10aおよびプラスチック製部材40aを一体として膨張させて得られたものである。
このような複合容器10Aは、内側に位置する第1のプラスチック材料製の容器本体10と、容器本体10の外側に密着して設けられた、第2のプラスチック材料製のプラスチック製部材40とを備えている。複合容器10Aは、後述する複合容器の分離回収方法を用いて分離可能なものである。
このうち容器本体10は、口部11と、口部11下方に設けられた首部13と、首部13下方に設けられた肩部12と、肩部12下方に設けられた胴部20と、胴部20下方に設けられた底部30とを備えている。
他方、プラスチック製部材40は、容器本体10の外面に薄く延ばされた状態で密着されており、容器本体10に対して容易に移動又は回転しない状態で取付けられている。
次に容器本体10について詳述する。容器本体10は、上述したように口部11と、首部13と、肩部12と、胴部20と、底部30とを有している。
このうち口部11は、図示しないキャップに螺着されるねじ部14と、ねじ部14下方に設けられたフランジ部17とを有している。なお、口部11の形状は、従来公知の形状であっても良い。
首部13は、フランジ部17と肩部12との間に位置しており、略均一な径をもつ略円筒形状を有している。また、肩部12は、首部13と胴部20との間に位置しており、首部13側から胴部20側に向けて徐々に径が拡大する形状を有している。
さらに、胴部20は、全体として略均一な径をもつ円筒形状を有している。しかしながら、これに限られるものではなく、胴部20が四角形筒形状や八角形筒形状等の多角形筒形状を有していても良い。あるいは、胴部20が上方から下方に向けて均一でない水平断面をもつ筒形状を有していても良い。また、本実施の形態において、胴部20は、凹凸が形成されておらず、略平坦な表面を有しているが、これに限られるものではない。例えば、胴部20にパネル又は溝等の凹凸が形成されていても良い。
一方、底部30は、中央に位置する凹部31と、この凹部31周囲に設けられた接地部32とを有している。なお、底部30の形状についても特に限定されるものではなく、従来公知の底部形状(例えばペタロイド底形状や丸底形状等)を有していても良い。
また胴部20における容器本体10の厚みは、これに限定されるものではないが、例えば50μm〜250μm程度に薄くすることができる。さらに、容器本体10の重量についても、これに限定されるものではないが、10g〜20gとすることができる。このように容器本体10の肉厚を薄くすることにより、容器本体10の軽量化を図ることができる。
このような容器本体10は、合成樹脂材料を射出成形して製作したプリフォーム10a(後述)を二軸延伸ブロー成形することにより作製することができる。なおプリフォーム10a、すなわち容器本体10の材料(第1のプラスチック材料)は、熱可塑性樹脂、特にPE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PEN(ポリエチレンナフタレート)、PC(ポリカーボネート)を含むものを使用することが好ましい。容器本体10は、赤色、青色、黄色、緑色、茶色、黒色、白色等の色に着色されていても良いが、リサイクルのしやすさを考慮した場合、無色透明のポリエチレンテレフタレート材料を用いることが好ましい。さらに、容器本体10の内面に、容器のバリア性を高めるために、例えばダイヤモンド状炭素膜や酸化珪素薄膜等の蒸着膜を形成しても良い。
また、容器本体10は、2層以上の多層成形ボトルとして形成することもできる。すなわち押し出し成形または射出成形により、例えば、中間層をMXD6、MXD6+脂肪酸塩、PGA(ポリグリコール酸)、EVOH(エチレンビニルアルコール共重合体)又はPEN(ポリエチレンナフタレート)等のガスバリア性及び遮光性を有する樹脂(中間層)として3層以上からなるプリフォーム10aを押出成形後、ブロー成形することによりガスバリア性及び遮光性を有する多層ボトルとして形成しても良い。なお、中間層としては、上述した各種樹脂をブレンドした樹脂を用いても良い。
また、熱可塑性樹脂の溶融物に不活性ガス(窒素ガス、アルゴンガス)を混ぜることで、0.5〜100μmの発泡セル径を持つ発泡プリフォームを成形し、この発泡プリフォームをブロー成形することによって、容器本体10を作製しても良い。このような容器本体10は、発泡セルを内蔵しているため、容器本体10全体の遮光性を高めることができる。
このような容器本体10は、例えば満注容量が100ml〜2000mlのボトルからなっていても良い。あるいは、容器本体10は、満注容量が例えば10L〜60Lの大型のボトルであっても良い。
次にプラスチック製部材40について説明する。プラスチック製部材40(40a)は後述するようにプリフォーム10aの外側を取り囲むように設けられ、プリフォーム10aの外側に密着された後、プリフォーム10aとともに2軸延伸ブロー成形されることにより得られたものである。
プラスチック製部材40は容器本体10の外面に溶着又は接着されることなく取付けられており、容器本体10に対して移動又は回転しないほどに密着されている。このプラスチック製部材40は、容器本体10の外面において薄く引き延ばされて容器本体10を覆っている。また、プラスチック製部材40は、容器本体10を取り囲むようにその周方向全域にわたって設けられており、略円形状の水平断面を有している。
この場合、プラスチック製部材40は、容器本体10のうち、口部11および首部13を除く、肩部12、胴部20および底部30を覆うように設けられている。これにより、容器本体10の肩部12、胴部20および底部30に対して所望の機能や特性を付与することができる。
なお、プラスチック製部材40は、容器本体10のうち口部11以外の全域又は一部領域に設けられていても良い。例えば、プラスチック製部材40は、容器本体10のうち、口部11を除く、首部13、肩部12、胴部20および底部30の全体を覆うように設けられていても良い。さらに、プラスチック製部材40は1つに限らず、複数設けても良い。例えば、2つのプラスチック製部材40を肩部12の外面および底部30の外面にそれぞれ設けても良い。
一方、プラスチック製部材40の材料(第2のプラスチック材料)は熱収縮性をもち、とりわけ容器本体10の材料(第1のプラスチック材料)よりも熱収縮温度が低いことが好ましい。具体的には、プラスチック製部材40の材料(第2のプラスチック材料)は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ−4−メチルペンテン−1、ポリスチレン、AS樹脂、ABS樹旨、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリビニルブチラール、フタル酸ジアリル樹脂、フッ素系樹脂、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸メチル、ポリアクリロニトリル、ポリアクリルアミド、ポリブタジエン、ポリブテン−1、ポリイソプレン、ポリクロロプレン、エチレンプロピレンゴム、ブチルゴム、ニトリルゴム、アクリルゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロンMXD6、芳香族ポリアミド、ポリカーボネート、ポリテレフタル酸エチレン、ポリテレフタル酸ブチレン、ポリナフタレン酸エチレン、Uポリマー、液晶ポリマー、変性ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、不飽和ポリエステル、アルキド樹脂、ポリイミド、ポリスルホン、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルスルホン、シリコーン樹脂、ポリウレタン、フェノール樹脂、尿素樹脂、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリアセタール、エポキシ樹脂等を挙げることができる。このうちポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等の熱可塑性非弾性樹脂を用いることが好ましい。またそれらのブレンド材料や多層構造、部分的多層構造のものであってもよい。さらに、プラスチック製部材40の材料には、その特性が損なわれない範囲において、主成分の樹脂以外にも、各種の添加剤を添加してもよい。添加剤としては、例えば、可塑剤、紫外線安定化剤、着色防止剤、艶消し剤、消臭剤、難燃剤、耐候剤、帯電防止剤、糸摩擦低減剤、スリップ剤、離型剤、抗酸化剤、イオン交換剤、および着色顔料等を添加することができる。また、熱可塑性樹脂の溶融物に不活性ガス(窒素ガス、アルゴンガス)を混ぜることで、0.5〜100μmの発泡セル径を持つ発泡部材を使用し、この発泡プリフォームを成形することによって、遮光性を高めることができる。
本実施の形態において、容器本体10の材料(第1のプラスチック材料)の比重と、プラスチック製部材40の材料(第2のプラスチック材料)の比重とが、互いに異なっている。例えば、容器本体10およびプラスチック製部材40がそれぞれ単一の材料からなる場合、これらの比重は互いに異なる。また、容器本体10およびプラスチック製部材40がそれぞれブレンドした材料からなる場合においても、容器本体10およびプラスチック製部材40のそれぞれの比重が互いに異なる。容器本体10の材料の比重と、プラスチック製部材40の材料の比重とが互いに異なることにより、後述するように、フレーク90を小片状の容器本体10pと小片状のプラスチック製部材40pとに分離回収することが容易となる。
またプラスチック製部材40は、酸素バリア性又は水蒸気バリア性等のガスバリア性を有する材料からなっていても良い。この場合、容器本体10として多層のものやブレンド材料を含むもの等を用いることなく、複合容器10Aのガスバリア性を高め、酸素や水蒸気によって内容液が劣化することを防止することができる。例えば、容器本体10のうち、肩部12、首部13、胴部20および底部30の全域にプラスチック製部材40を設け、この部分のガスバリア性を高めても良い。このような材料としては、PE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)、MXD−6(ナイロン)、PGA(ポリグリコール酸)、EVOH(エチレンビニルアルコール共重合体)またはこれらの材料に脂肪酸塩などの酸素吸収材を混ぜることも考えられる。
またプラスチック製部材40は、紫外線等の光線バリア性を有する材料からなっていても良い。この場合、容器本体10として多層のものやブレンド材料を含むもの等を用いることなく、複合容器10Aの光線バリア性を高め、紫外線等により内容液が劣化することを防止することができる。例えば、容器本体10のうち、肩部12、首部13、胴部20および底部30の全域にプラスチック製部材40を設け、この部分の紫外線バリア性を高めても良い。このような材料としては、ブレンド材料、またはPETやPE、PPに遮光性樹脂を添加した材料が考えられる。また、熱可塑性樹脂の溶融物に不活性ガス(窒素ガス、アルゴンガス)を混ぜることにより作製された、0.5〜100μmの発泡セル径を持つ発泡部材を使用しても良い。
またプラスチック製部材40は、容器本体10(プリフォーム10a)を構成するプラスチック材料よりも保温性又は保冷性の高い材料(熱伝導性の低い材料)からなっていても良い。この場合、容器本体10そのものの厚みを厚くすることなく、内容液の温度が複合容器10Aの表面まで伝達しにくくすることが可能となる。これにより、複合容器10Aの保温性又は保冷性が高められる。例えば、容器本体10のうち胴部20の全部又は一部にプラスチック製部材40を設け、胴部20の保温性又は保冷性を高めても良い。また、使用者が複合容器10Aを把持した際、熱すぎたり冷たすぎたりすることにより複合容器10Aを持ちにくくなることが防止される。このような材料としては、発泡化したポリウレタン、ポリスチレン、PE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)、フェノール樹脂、ポリ塩化ビニル、ユリア樹脂、シリコーン、ポリイミド、メラミン樹脂などが考えられる。また、熱可塑性樹脂の溶融物に不活性ガス(窒素ガス、アルゴンガス)を混ぜることにより作製された、0.5〜100μmの発泡セル径を持つ発泡部材を使用しても良い。
またプラスチック製部材40は、容器本体10(プリフォーム10a)を構成するプラスチック材料よりも滑りにくい材料からなっていても良い。この場合、容器本体10の材料を変更することなく、使用者が複合容器10Aを把持しやすくすることができる。例えば、容器本体10のうち胴部20の全部又は一部にプラスチック製部材40を設け、胴部20を持ちやすくしても良い。
さらにプラスチック製部材40には、印刷によりデザイン又は印字が施されていても良い。この場合、ブロー成形後に容器本体10に対して別途ラベル等を付与することなく、複合容器10Aに画像や文字を表示することが可能となる。例えば、容器本体10のうち胴部20の全部又は一部にプラスチック製部材40を設けることにより、胴部20に対応するプラスチック製部材40に画像や文字を表示しても良い。
このようなプラスチック製部材40としては、プリフォーム10aに対して収縮する作用をもたないもっている。すなわち、プラスチック製部材(外側収縮部材)40は、プリフォーム10aの外側に設けられ、このプリフォーム10aと一体となって加熱されて収縮し、その後2軸延伸ブロー成形されることにより得られたものである。
またプラスチック製部材40の厚みは、これに限定されるものではないが、容器本体10に取り付けられた状態で例えば5μm〜500μm程度とすることができる。
次に図2(a)〜(f)により、図1に示す複合容器10Aの製造方法(ブロー成形方法)について説明する。
まず、第1のプラスチック材料製のプリフォーム10aを準備する(図2(a)参照)。この場合、例えば図示しない射出成形機を用いて、射出成形法によりプリフォーム10aを作製しても良い。また、プリフォーム10aとして、従来一般に用いられるプリフォームを用いても良い。
このプリフォーム10aは、口部11aと、口部11aに連結された胴部20aと、胴部20aに連結された底部30aとを備えている。このうち口部11aは、上述した容器本体10の口部11に対応するものであり、口部11と略同一の形状を有している。また、胴部20aは、上述した容器本体10の首部13、肩部12および胴部20に対応するものであり、略円筒形状を有している。底部30aは、上述した容器本体10の底部30に対応するものであり、略半球形状を有している。
次に、プリフォーム10aの外側に、熱収縮性をもつ第2のプラスチック材料製のプラスチック製部材40aを設けることにより、プリフォーム10aと、プリフォーム10aの外側に密着されたプラスチック製部材40aとを有する複合プリフォーム70を作製する(図2(b)参照)。この場合、プラスチック製部材40aは、全体として有底円筒形状からなり、円筒状の胴部41と、胴部41に連結された底部42とを有している。本実施の形態において、このような複合容器10Aを成形する際に使用される複合プリフォーム70も提供する。
この際、プリフォーム10aの外径と同一又はわずかに小さい内径をもつプラスチック製部材40aを、プリフォーム10aに対して押し込むことにより、プリフォーム10aの外面に密着させても良い。
あるいは、熱収縮性をもつプラスチック製部材(外側収縮部材)40aをプリフォーム10aの外面に設け、このプラスチック製部材40aを50℃乃至100℃に加熱することにより熱収縮させてプリフォーム10aの外面に密着させても良い。
このように、予めプリフォーム10aの外側にプラスチック製部材40aを密着させ、複合プリフォーム70を作製しておくことにより、複合プリフォーム70を作製する一連の工程(図2(a)〜(b))と、複合容器10Aをブロー成形により作製する一連の工程(図2(c)〜(f))とを別々の場所(工場等)で実施することが可能になる。
次に、複合プリフォーム70は、加熱装置51によって加熱される(図2(c)参照)。このとき、複合プリフォーム70は、口部11aを下に向けた状態で回転しながら、加熱装置51によって周方向に均等に加熱される。この加熱工程におけるプリフォーム10aおよびプラスチック製部材40aの加熱温度は、例えば90℃乃至130℃としても良い。
続いて、加熱装置51によって加熱された複合プリフォーム70は、ブロー成形金型50に送られる(図2(d)参照)。
複合容器10Aは、このブロー成形金型50を用いて成形される。この場合、ブロー成形金型50は互いに分割された一対の胴部金型50a、50bと、底部金型50cとからなる(図2(d)参照)。図2(d)において、一対の胴部金型50a、50b間は互いに開いており、底部金型50cは上方に上がっている。この状態で一対の胴部金型50a、50b間に、複合プリフォーム70が挿入される。
次に図2(e)に示すように、底部金型50cが下がったのちに一対の胴部金型50a、50bが閉鎖され、一対の胴部金型50a、50bおよび底部金型50cにより密閉されたブロー成形金型50が構成される。次にプリフォーム10a内に空気が圧入され、複合プリフォーム70に対して2軸延伸ブロー成形が施される。
このことにより、ブロー成形金型50内でプリフォーム10aから容器本体10が得られる。この間、胴部金型50a、50bは30℃乃至80℃まで加熱され、底部金型50cは5℃乃至25℃まで冷却される。この際、ブロー成形金型50内では、複合プリフォーム70のプリフォーム10aおよびプラスチック製部材40aが一体として膨張される。これにより、プリフォーム10aおよびプラスチック製部材40aは、一体となってブロー成形金型50の内面に対応する形状に賦形される。
このようにして、容器本体10と、容器本体10の外面に設けられたプラスチック製部材40とを備えた複合容器10Aが得られる。
次に図2(f)に示すように、一対の胴部金型50a、50bおよび底部金型50cが互いに離れ、ブロー成形金型50内から複合容器10Aが取出される。
続いて、複合容器10Aには、飲料等の内容物が充填され、複合容器10Aの口部11に図示しないキャップが装着される。
その後、消費者によって複合容器10Aの口部11からキャップが取り外され、飲料等の内容物が消費される。その後、複合容器10Aは廃棄され、以下に説明するように複合容器の分離回収システム80を用いて分離回収される。
複合容器の分離回収システム
次に、図3および図4により、本実施の形態による複合容器の分離回収システムの概要について説明する。
図3に示すように、複合容器の分離回収システム80は、上流側から下流側に向けて順に、粉砕装置81と、熱水分離装置82と、比重分離装置83とを備えている。
このうち粉砕装置81は、廃棄される複合容器10Aを粉砕することにより、複数のフレーク90を形成するものである。各フレーク90は、それぞれ小片状の容器本体10pと小片状のプラスチック製部材40pとを含んでいる。この場合、小片状のプラスチック製部材40pは、小片状の容器本体10p上に密着している。
この粉砕装置81は、複合容器10Aを細かく粉砕するものであり、例えば回転歯等により、複合容器10Aを一辺の長さが5mm乃至20mm程度のフレーク90に粉砕する。なお、小片状の容器本体10pは、容器本体10を細かく粉砕したものであり、第1のプラスチック材料からなっている。また小片状のプラスチック製部材40pは、プラスチック製部材40を細かく粉砕したものであり、第2のプラスチック材料からなっている。
熱水分離装置82は、粉砕装置81の下流側に設けられおり、熱水を収容した液槽82aを有している。この熱水分離装置82は、粉砕装置81によって粉砕された複数のフレーク90を液槽82a中の熱水に浸漬することにより、各フレーク90を小片状の容器本体10pと小片状のプラスチック製部材40pとにそれぞれ分離するものである。例えば、熱水分離装置82においては、各フレーク90を例えば80℃〜90℃の熱水中で一定時間撹拌することにより、小片状の容器本体10pと小片状のプラスチック製部材40pとが互いに分離される。
比重分離装置83は、熱水分離装置82の下流側に設けられており、常温の水等の液体を収容した液槽83aを有している。この比重分離装置83は、互いに分離された小片状の容器本体10pと小片状のプラスチック製部材40pとを、液槽83a中の水等に浸漬することにより、それらの比重の相違により分離して別個に回収するものである。例えば、容器本体10の材料(第1のプラスチック材料)がポリエチレンテレフタレートであり、プラスチック製部材40の材料(第2のプラスチック材料)がポリプロピレンである場合、比重が1よりも大きい小片状の容器本体10pが水中に沈み、比重が1よりも小さい小片状のプラスチック製部材40pが水に浮遊するため、これらを別個に回収することができる。
なお、図4に示すように、複合容器の分離回収システム80は、上記各装置の他、異物除去装置84、風選分離装置85、およびアルカリ分離装置86のうち1つ又は複数の装置を有していても良い。
このうち異物除去装置84は、粉砕前の複合容器10Aが投入され、この複合容器10A以外の紙片、金属片、プラスチック片等の異物を選別して除去するものである。
また、風選分離装置85は、少なくとも粉砕装置81の下流側に設けられており、風力によってフレーク90を小片状の容器本体10pと小片状のプラスチック製部材40pとに分離するものである。
また、アルカリ分離装置86は、少なくとも粉砕装置81の下流側に設けられており、熱アルカリ液を収容した液槽(図示せず)を有している。このアルカリ分離装置86は、複数のフレーク90を液槽中の熱アルカリ液に浸漬することにより、各フレーク90を小片状の容器本体10pと小片状のプラスチック製部材40pとにそれぞれ分離するものである。
このように、風選分離装置85およびアルカリ分離装置86を設けることにより、フレーク90を小片状の容器本体10pと小片状のプラスチック製部材40pとに分離することがより確実に行われる。
複合容器の分離回収方法
次に、図3に示す複合容器の分離回収システム80を用いた複合容器の分離回収方法について説明する。
まず、廃棄する使用済みの複合容器10Aを準備する(準備工程)。
次に、粉砕装置81によって複合容器10Aを粉砕する。これにより、複合容器10Aがそれぞれ小片状の容器本体10pと小片状のプラスチック製部材40pとを含む複数のフレーク90に粉砕される(粉砕工程)。各フレーク90の一辺の長さは、例えば5mm乃至20mm程度である。このとき多くのフレーク90において、小片状の容器本体10pと小片状のプラスチック製部材40pとが密着している。
続いて、複数のフレーク90は、熱水分離装置82に送られる。この熱水分離装置82において、複数のフレーク90を液槽82a中の熱水に浸漬することにより、各フレーク90を小片状の容器本体10pと小片状のプラスチック製部材40pとにそれぞれ分離する(熱水分離工程)。この熱水分離装置82において、フレーク90は、例えば80℃〜90℃の熱水中で一定時間撹拌される。このとき、小片状のプラスチック製部材40pが急激に熱収縮してカールすることにより、小片状の容器本体10pから剥離する。
次に、小片状の容器本体10pと小片状のプラスチック製部材40pとは、比重分離装置83に送られる。この比重分離装置83において、小片状の容器本体10pと小片状のプラスチック製部材40pとは、液槽83a中の水等に浸漬され、それらの比重の相違により分離して別個に回収される(比重分離工程)。
その後、小片状の容器本体10pは、溶融工程等を経て更に小径の粒子とされた後、衣類、カーペット等の製品の原料として使用される。
なお、上述した熱水分離装置82において、小片状の容器本体10pと小片状のプラスチック製部材40pとを、液槽82a内の熱水中で、それらの比重の相違により分離して回収しても良い。この場合、比重分離装置83(比重分離工程)を別途設けなくても良い。
また、図4に示すように、準備工程の後、異物除去装置84を用いて、使用済みの複合容器10A以外の紙片、金属片、プラスチック片等の異物を選別して除去しても良い。また、少なくとも粉砕工程の後、風力によってフレーク90を小片状の容器本体10pと小片状のプラスチック製部材40pとに分離する風選分離工程が設けられていても良い。さらに、少なくとも粉砕工程の後、フレーク90を熱アルカリ液に浸漬することにより、小片状の容器本体10pと小片状のプラスチック製部材40pとに分離するアルカリ分離工程が設けられていても良い。なお、本実施の形態において、容器本体10とプラスチック製部材40とは接着されておらず、このため複合容器10Aには接着剤残滓が存在しない。したがって、分離回収システム80を用いて本実施の形態による複合容器10Aのみを分離回収する場合には、アルカリ分離工程を設けなくても良い。
以上説明したように、プラスチック製部材40が熱収縮性をもち、第1のプラスチック材料の比重と、第2のプラスチック材料の比重とが、互いに異なっている。これにより、複合容器10Aを廃棄する際、小片状の容器本体10pと小片状のプラスチック製部材40pとを容易に分離することができる。また、プラスチック製部材40はブロー成形によって膨張されているので、高延伸性をもち、より収縮しやすいため、熱水分離工程においてプラスチック製部材40pを除去することが容易である。
また、本実施の形態によれば、複合容器10Aを粉砕することにより複数のフレーク90を形成し(粉砕工程)、複数のフレーク90を熱水に浸漬することにより、各フレーク90を小片状の容器本体10pと小片状のプラスチック製部材40pとにそれぞれ分離する(熱水分離工程)。その後、小片状の容器本体10pと小片状のプラスチック製部材40pとを、それらの比重の相違により分離して別個に回収する(比重分離工程)。これにより、複合容器10Aを廃棄する際、プラスチック製部材40を容器本体10から容易に除去することができる。また、消費者が例えば刃物等を用いてプラスチック製部材40を容器本体10から除去する作業を行う必要が生じない。
また、本実施の形態によれば、プリフォーム10a(容器本体10)とプラスチック製部材40a(プラスチック製部材40)とを別部材から構成することができるので、プラスチック製部材40の種類や形状を適宜選択することにより、複合容器10Aに様々な機能や特性を自在に付与することができる。
実施例
次に、本実施の形態の具体的実施例について説明する。
図2(a)−(f)に示す方法により、容器本体10と、容器本体10の外側に密着して設けられたプラスチック製部材40とを有する複合容器10Aを作製した。この場合、容器本体10の材料としては、PET(ポリエチレンテレフタレート)を用い、プラスチック製部材40の材料としては、PP(ポリプロピレン)を用いた。
次に、複合容器10Aを8mm角になるよう複数のフレーク90に裁断した。この複数のフレーク90を85℃の熱水にて15分間、攪拌し続けた。その後、これを5分間静置し、熱水に浮いた小片状のプラスチック製部材40pを除去した。沈んでいるフレーク90を乾燥させ、小片状の容器本体10pと、残存する小片状のプラスチック製部材40pとを分離し、それぞれの重量を測定した。この結果、小片状のプラスチック製部材40pの割合が20ppm以下である事が確認できた為、リサイクル適性に優れている事が確認することができた。
複合容器の変形例
次に、複合容器の変形例について説明する。
上記実施の形態では、容器本体10とプラスチック製部材40とを備えた複合容器10Aを用いる態様を説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、図5に示すように、複合容器10Aは、容器本体10とプラスチック製部材40との間に内側ラベル部材60が設けられていても良い。
このような複合容器10Aは、内側に位置する第1のプラスチック材料製の容器本体10と、容器本体10の外側に密着して設けられた内側ラベル部材60と、内側ラベル部材60の外側に密着して設けられた熱収縮性をもつ第2のプラスチック材料製のプラスチック製部材40とを備えている。
このうち内側ラベル部材60は、容器本体10の外面に薄く延ばされた状態で密着されており、容器本体10に対して容易に移動又は回転しないほどに密着されている。
また、プラスチック製部材40は、容器本体10の外面かつ内側ラベル部材60の外面に薄く延ばされた状態で密着されており、容器本体10に対して容易に移動又は回転しないほどに密着されている。
プラスチック製部材40は、その少なくとも一部が半透明又は透明であることが考えられ、この場合、この半透明又は透明な部分を介して、内側ラベル部材60を外方から視認できる。なお、プラスチック製部材40は、その全体が半透明又は透明であっても良く、あるいは不透明な部分と半透明又は透明な部分(例えば窓部)とを有していても良い。
次に内側ラベル部材60について説明する。内側ラベル部材60はプリフォーム10aの外側を取り囲むように設けられ、このプリフォーム10aおよびプラスチック製部材40aと一体となって2軸延伸ブロー成形されることにより得られたものである。
内側ラベル部材60は容器本体10の外面に接着されることなく取付けられており、容器本体10に対して移動又は回転しないほどに密着されている。この内側ラベル部材60は、容器本体10の外面において薄く引き延ばされて容器本体10を覆っている。内側ラベル部材60は、容器本体10を取り囲むようにその周方向全域にわたって設けられており、略円形状の水平断面を有している。
この場合、内側ラベル部材60は、容器本体10のうち、口部11および首部13を除く、肩部12、胴部20および底部30を覆うように設けられている。これにより、容器本体10の肩部12、胴部20および底部30に所望の文字、画像等を付与し、複合容器10Aに対して装飾性をもたせたり、情報を表示させたりすることができる。
なお、内側ラベル部材60は、容器本体10のうち口部11以外の全域又は一部領域に設けられていても良い。例えば、内側ラベル部材60は、容器本体10のうち、口部11を除く、首部13、肩部12、胴部20および底部30の全体を覆うように設けられていても良い。さらに、内側ラベル部材60は1つに限らず、複数設けても良い。なお、内側ラベル部材60は、プラスチック製部材40と同一の領域に設けられていても良く、プラスチック製部材40よりも狭い領域に設けられていても良い。後者の場合、内側ラベル部材60はプラスチック製部材40によって完全に覆われることが好ましい。
このような内側ラベル部材60としては、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアラミド系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアセタール系樹脂、フッ素系樹脂などのフィルムを用いることができる。内側ラベル部材60は、プラスチック製部材40と同一の材料(第2のプラスチック材料)からなっていても良く、異なる材料からなっていても良い。また、内側ラベル部材60は、廃棄時に容器本体10から剥離しやすくするため、熱収縮性をもつとともに容器本体10の材料(第1のプラスチック材料)と異なる比重をもつことが好ましい。
また内側ラベル部材60の厚みは、これに限定されるものではないが、容器本体10に取り付けられた状態で例えば1μm〜100μm程度とすることができる。
このほか、容器本体10およびプラスチック製部材40の構成は、上述した場合と略同様であるので、ここでは詳細な説明を省略する。また、図5に示す複合容器10Aの製造方法(ブロー成形方法)は、図2(a)〜(f)に示す方法と略同様である。
本実施の形態においても、上記と同様にして、複合容器10Aを粉砕することにより複数のフレーク90を形成し(粉砕工程)、フレーク90を熱水に浸漬することにより、各フレーク90を小片状の容器本体10pと、小片状の内側ラベル部材(図示せず)と、小片状のプラスチック製部材40pとにそれぞれ分離する(熱水分離工程)。その後、小片状の容器本体10pと、小片状の内側ラベル部材と、小片状のプラスチック製部材40pとを、それらの比重の相違により分離して別個に回収することができる(比重分離工程)。これにより、複合容器10Aを廃棄する際、プラスチック製部材40および内側ラベル部材60を容器本体10から容易に除去することができる。なお、小片状の内側ラベル部材と小片状のプラスチック製部材40pとが互いに密着した状態で、小片状の容器本体10pから除去されても良い。
10 容器本体
10A 複合容器
10a プリフォーム
10p 小片状の容器本体
40 プラスチック製部材
40a プラスチック製部材
40p 小片状のプラスチック製部材
70 複合プリフォーム
80 分離回収システム
81 粉砕装置
82 熱水分離装置
83 比重分離装置
84 異物除去装置
85 風選分離装置
86 アルカリ分離装置
90 フレーク

Claims (7)

  1. 複合容器において、
    第1のプラスチック材料製の容器本体と、
    前記容器本体の外側に密着して設けられ、熱収縮性をもつ第2のプラスチック材料製のプラスチック製部材とを備え、
    前記容器本体および前記プラスチック製部材は、ブロー成形により一体として膨張されており、
    前記第1のプラスチック材料の比重と、前記第2のプラスチック材料の比重とが、互いに異なることを特徴とする複合容器。
  2. 複合プリフォームにおいて、
    第1のプラスチック材料製のプリフォームと、
    前記プリフォームの外側を取り囲むように設けられ、熱収縮性をもつ第2のプラスチック材料製のプラスチック製部材とを備え、
    前記プラスチック製部材は、前記プリフォームの外側に密着されており、
    前記第1のプラスチック材料の比重と、前記第2のプラスチック材料の比重とが、互いに異なることを特徴とする複合プリフォーム。
  3. 複合容器の分離回収方法において、
    請求項1記載の複合容器を準備する準備工程と、
    前記複合容器を粉砕することにより、それぞれ小片状の容器本体と小片状のプラスチック製部材とを含む複数のフレークを形成する粉砕工程と、
    前記複数のフレークを熱水に浸漬することにより、各フレークを前記小片状の容器本体と前記小片状のプラスチック製部材とにそれぞれ分離する熱水分離工程とを備えたことを特徴とする複合容器の分離回収方法。
  4. 前記小片状の容器本体と前記小片状のプラスチック製部材とを、それらの比重の相違により分離して別個に回収する、比重分離工程をさらに備えたことを特徴とする請求項3記載の複合容器の分離回収方法。
  5. 前記容器本体と前記プラスチック製部材との間に内側ラベル部材が設けられ、前記容器本体、前記内側ラベル部材および前記プラスチック製部材は、ブロー成形により一体として膨張されていることを特徴とする請求項3又は4記載の複合容器の分離回収方法。
  6. 複合容器の分離回収システムにおいて、
    請求項1記載の複合容器を粉砕することにより、それぞれ小片状の容器本体と小片状のプラスチック製部材とを含む複数のフレークを形成する粉砕装置と、
    前記粉砕装置の下流側に設けられ、前記複数のフレークを熱水に浸漬することにより、各フレークを前記小片状の容器本体と前記小片状のプラスチック製部材とにそれぞれ分離する熱水分離装置とを備えたことを特徴とする複合容器の分離回収システム。
  7. 前記熱水分離装置の下流側に設けられ、前記小片状の容器本体と前記小片状のプラスチック製部材とを、それらの比重の相違により分離して別個に回収する、比重分離装置とを備えたことを特徴とする請求項6記載の複合容器の分離回収システム。
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