JP2016088194A - 車両用固定窓 - Google Patents

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Abstract

【課題】カーテンシールドエアバッグ装置を必要とせず、樹脂ウインドウパネルへの衝撃発生時に衝撃エネルギーを吸収することができる車両用固定窓の提供にある。
【解決手段】開口部13を備えるパネルと、開口部13を覆ってパネルに固定される樹脂ウインドウパネル21と、を備え、樹脂ウインドウパネル21は、透明なウインドウパネル本体22と、ウインドウパネル本体22の外周縁に沿って一体形成された不透明部材30と、を備え、不透明部材30とパネルとの間に介在され、接着剤により形成される接着部29を備える車両用固定窓において、不透明部材30は変形可能に形成された。
【選択図】 図2

Description

この発明は、車両用固定窓に関し、特に、樹脂ウインドウパネルを備える車両固定窓に関する。
車体のリヤ側に設けられるクォータウインドウは、開閉不能な固定窓として設けられることがある。クォータウインドウは、ボディの一部を形成するリヤ側のパネルに対して、接着剤により固定される場合がある。近年は、乗員とドアウインドウやクォータウインドウとの衝突を軽減するため、例えば、特許文献1に開示されているようなカーテンシールドエアバッグ装置を備えた車両が存在する。この種のカーテンシールドエアバッグ装置では、ルーフにおける各ルーフサイドレールとルーフライニングの各外側縁部との間に空間が形成されている。この空間には、折り畳まれたエアバッグと、爆発により瞬間的に多量のガスを発生してこのガスをエアバッグ内に供給するインフレータとが収容される。エアバッグとインフレータとを支持する支持具がルーフサイドレールのレールインナパネルに締結具により取り付けられている。
特開2011−156946号公報
しかしながら、車両用固定窓に、特許文献1に開示されているようなカーテンシールドエアバッグ装置を設ける場合、エアバッグ、インフレータおよび支持具が必要であるほか、エアバッグやインフレータを収容する空間を設ける必要がある。このため、車両用固定窓の構造が複雑化することを回避できないという問題がある。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたもので、本発明の目的は、カーテンシールドエアバッグ装置を必要とせず、樹脂ウインドウパネルへの衝撃発生時に衝撃エネルギーを吸収することができる車両用固定窓の提供にある。
上記の課題を解決するために、本発明は、車両のドア又はボディに設けられ、開口部を備えるパネルと、前記開口部を覆って前記パネルに固定される樹脂ウインドウパネルと、を備え、前記樹脂ウインドウパネルは、透明なウインドウパネル本体と、前記ウインドウパネル本体の外周縁に沿って一体形成された不透明部材と、を備え、前記不透明部材と前記パネルとの間に介在され、接着剤により形成される接着部を備える車両用固定窓において、前記不透明部材は変形可能に形成されていることを特徴とする。
本発明では、樹脂ウインドウパネルに車室側から衝撃が加えられると、樹脂ウインドウパネルのウインドウパネル本体が変形するとともに、不透明部材が変形する。ウインドウパネル本体の変形に加えて不透明部材が変形することにより、衝撃エネルギーはウインドウパネル本体および不透明部材に吸収される。本発明によれば、従来よりも簡単な構造でありながら、樹脂ウインドウへの衝撃発生時に衝撃エネルギーを吸収することができる。
また、上記の車両用固定窓において、前記不透明部材は、前記ウインドウパネル本体の外周縁に沿って一体形成されるウインドウ側帯状部と、前記ウインドウ側帯状部から前記ウインドウパネル本体の外周縁に沿うように延在し、前記接着部に接着される帯状の接着部側帯状部と、を備え、前記接着部側帯状部は、前記ウインドウ側帯状部に対して前記樹脂ウインドウパネルの厚さ方向に変位可能である構成としてもよい。
この場合、樹脂ウインドウパネルへの衝撃発生時に、接着部側帯状部がウインドウ側帯状部に対して変位することにより、不透明部材の変形を実現することができる。
また、上記の車両用固定窓において、前記接着部側帯状部は、前記樹脂ウインドウパネルの厚さ方向において前記ウインドウ側帯状部と重畳する位置に設けられている構成としてもよい。
この場合、接着部側帯状部は、樹脂ウインドウパネルの厚さ方向においてウインドウ側帯状部と重畳するため、不透明部材を含む樹脂ウインドウパネルの厚さを抑制することができるとともに、接着部側帯状部の変位量を十分確保することができる。
また、上記の車両用固定窓において、前記不透明部材は、前記樹脂ウインドウパネルの厚さ方向において、前記ウインドウ側帯状部と前記接着部側帯状部との間を接続する接続部を有し、前記接続部は、前記不透明部材の変形により破断する構成としてもよい。
この場合、樹脂ウインドウパネルへの衝撃発生時には接続部が破断することにより、衝撃エネルギーの一部が吸収される。従って、接続部の破断により不透明部材の変形と相まって衝撃エネルギーをより吸収することができる。
また、上記の車両用固定窓において、前記接着部側帯状部は、前記接着部に固定される接着部側面と、前記接着部側面の反対側の面であって、前記ウインドウパネル本体と接離可能な当接面を有し、前記ウインドウ側帯状部および前記接着部側帯状部は、前記樹脂ウインドウパネルの厚さ方向において互いに重畳しないように、前記ウインドウパネル本体に沿って形成されている構成としてもよい。
この場合、樹脂ウインドウパネルへの衝撃発生時に、接着部側帯状部が樹脂ウインドウパネル本体から離れるようにウインドウ側帯状部に対して変位することにより、不透明部材の変形を実現することができる。
本発明によれば、カーテンシールドエアバッグ装置を必要とせず、樹脂ウインドウパネルへの衝撃発生時に衝撃エネルギーを吸収することができる車両用固定窓を提供することができる。
第1の実施形態に係るクォータウインドウを備える車両の要部を示す側面図である。 図1におけるA−A線矢視図である。 クォータウインドウの内側面を示す図である。 樹脂ウインドウパネルの一部を破断して示す斜視図である。 第1の実施形態に係るクォータウインドウが衝撃力を受けたときの状態を説明する縦断面図である。 第2の実施形態に係るクォータウインドウの要部の一部を破断して示す縦断面図である。 第2の実施形態に係るクォータウインドウが衝撃力を受けたときの状態を説明する縦断面図である。 第3の実施形態に係るクォータウインドウの要部の一部を破断して示す縦断面図である。 第3の実施形態に係るクォータウインドウが衝撃力を受けたときの状態を説明する縦断面図である。
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態に係る車両用固定窓について図面を参照して説明する。 本実施形態は、本発明の車両用固定窓を自動車のクォータウインドウに適用した例である。図1に示すように、車両10の後部には、車両用固定窓としての開閉不能なクォータウインドウ20が設けられている。本実施形態のクォータウインドウ20には、車両10のボディ11に設けられるパネルとしてのアウタパネル12が備えられ、アウタパネル12には開口部13が形成されている。アウタパネル12には、開口部13を覆う透明な樹脂ウインドウパネル21が接着剤により固定されている。
本実施形態の樹脂ウインドウパネル21は、透明なポリカーボネードにより形成されたウインドウパネル本体22を有する。ウインドウパネル本体22は、十分な弾性を備え、所定の衝撃力を受けたときには破断せず弾性変形する性質を有する。ウインドウパネル本体22は、アウタパネル12に固定された状態で上側に位置する上縁部23と、下側に位置する下縁部24と、前側に位置する前縁部25と、後側に位置する後縁部26とを備える。上縁部23、下縁部24、前縁部25および後縁部26は、樹脂ウインドウパネル21の外周縁を形成する。上縁部23、下縁部24、前縁部25および後縁部26は直線状に形成されている。上縁部23と下縁部24は互いにほぼ平行である。前縁部25と後縁部26は、互いにほぼ平行であるが、下縁部24の後端と後縁部26と下端とは曲線状に接続されている。従って、ウインドウパネル本体22は略矩形である。
図2に示すように、ウインドウパネル本体22は、車室側の面となる内側面27と車外に面する外側面28を有する。図3に示すように、内側面27には、黒色のポリカーボネードを材料とする不透明部材30が外周縁に沿って一体形成されている。不透明部材30の構造の詳細については後述する。不透明部材30にはアウタパネル12に固定するための接着剤が塗布される。接着剤が不透明部材30に形成されることにより、ウインドウパネル本体22の内側面27には、外周縁に沿って接着部29が形成される。本実施形態はウレタン樹脂系接着剤を用いており、接着部29はウインドウパネル本体22の厚さ方向において変形可能である。
樹脂ウインドウパネル21のアウタパネル12への固定について詳しく説明すると、図2に示すように、樹脂ウインドウパネル21と不透明部材30との間に接着部29が介在され、樹脂ウインドウパネル21がアウタパネル12に固定されている。アウタパネル12の上縁部は、車室において延在するインナパネル14の上縁部と連結されている。アウタパネル12の上縁部とインナパネル14の上縁部とが連結される連結部15が形成されており、連結部15の上方には開口部13が形成されている。連結部15の上方には、車室において延在する内装材16の外側の縁部が位置する。樹脂ウインドウパネル21の下縁部24に対応する接着部29の部位が、連結部15におけるアウタパネル12の上縁部付近と接着されている。樹脂ウインドウパネル21における上縁部23、前縁部25および後縁部26に対応する接着部29の部位については、アウタパネル12の下縁部24に対応する接着部29の部位と同様に、アウタパネル12における対応する部位と接着されている。
次に、不透明部材30の詳細について説明する。図3に示すように、本実施形態の不透明部材30は外周縁に沿うように帯状に形成されている。不透明部材30はウインドウパネル本体22の射出成形時においてウインドウパネル本体22と一体形成される。本実施形態では、樹脂ウインドウパネル21の不透明部材30において上縁部23に対応する部位は上側不透明部31であり、不透明部材30において下縁部24に対応する部位は下側不透明部32である。また、樹脂ウインドウパネル21の不透明部材30において、前縁部25に対応する部位は前側不透明部33であり、不透明部材30において後縁部26に対応する部位は後側不透明部34である。上側不透明部31は上縁部23に沿って連続して直線状に形成されている。下側不透明部32は下縁部24に沿って連続して直線状に形成されている。前側不透明部33は前縁部25に沿って連続して直線状に形成されている。後側不透明部34は後縁部26に沿って連続して直線状に形成されている。
図2、図4に示すように、本実施形態の不透明部材30には、ウインドウパネル本体22の外周縁に沿って一体形成される帯状のウインドウ側帯状部35が備えられている。ウインドウ側帯状部35の外側の端部である外側端36は、ウインドウパネル本体22の外周縁付近に達している。ウインドウ側帯状部35の外側端36の反対側の端部である内側端37は、外側端36よりもウインドウパネル本体22の中心側に位置する。ウインドウ側帯状部35のウインドウパネル本体22側の面38は、全面的にウインドウパネル本体22の内側面27と一体化されている。ウインドウ側帯状部35の面38の反対側の面39は、ウインドウパネル本体22の内側面27と平行な面に形成されている。
不透明部材30には、ウインドウ側帯状部35からウインドウパネル本体22の外周縁に沿うように延在する帯状の接着部側帯状部40が備えられている。本実施形態の接着部側帯状部40は、ウインドウパネル本体22の厚さ方向において、ウインドウ側帯状部35に対して変位可能であり、不透明部材30における変形可能な変形部に相当する。接着部側帯状部40がウインドウ側帯状部35に対して変位可能であることにより、樹脂ウインドウパネル21への衝撃発生時の衝撃エネルギーを吸収する部材として機能する。
接着部側帯状部40は、ウインドウパネル本体22の厚さ方向においてウインドウ側帯状部35と重畳するように位置する。接着部側帯状部40の外側の端部である外側端41は、ウインドウ側帯状部35の外側端36よりウインドウパネル本体22の中心側に位置する。外側端41は、不透明部材30の長手方向においてウインドウ側帯状部35の外側端36に対して平行である。接着部側帯状部40の外側端41の反対側の端部である内側端42は外側端41よりもウインドウパネル本体22の中心側に位置するとともに、ウインドウ側帯状部35の内側端37付近と接続されている。
接着部側帯状部40のウインドウパネル本体22側の面43は、ウインドウ側帯状部35の面39と対向する。接着部側帯状部40の面43の反対側の面44は、接着部29が形成される面である。ウインドウ側帯状部35と接着部側帯状部40との間には、間隙が形成されているが、間隙におけるウインドウパネル本体22の外周縁側が開口している。図4に示すように、不透明部材30には、間隙を不透明部材30の長手方向において幾つかに仕切るように、ウインドウ側帯状部35と接着部側帯状部40との間を接続する接続部45が形成されている。接続部45は不透明部材30の長手方向において予め設定した間隔にて複数個所に設けられている。ウインドウ側帯状部35と接着部側帯状部40との間に接続部45が形成されていることにより、接着部側帯状部40のウインドウ側帯状部35に対する変位が規制される。接続部45は、接着部側帯状部40のウインドウ側帯状部35に対する変位が小さい場合は変形し、接着部側帯状部40の変位が大きい場合には破断可能である。接続部45の厚さや間隙における接続部45間の間隔は、想定される衝撃エネルギーに基づいて決定する。
図2、図4では、不透明部材30において下縁部24に対応する下側不透明部32を示すが、不透明部材30における上側不透明部31、前側不透明部33および後側不透明部34についても、下側不透明部32と同様の構成である。本実施形態では、不透明部材30の変形は、接着部側帯状部40がウインドウ側帯状部35に対する変位と、接着部側帯状部40の変形と、接続部45の変形および破断を指す。
次に、クォータウインドウ20が衝撃力を受けるときの作用を説明する。ここでは、図5に示すように、樹脂ウインドウパネル21の内側面27の中心付近に対して車室側から車外へ向かう方向(樹脂ウインドウパネル21の厚さ方向)の衝撃力が作用した場合について説明する。なお、衝撃力は予め設定された一定の範囲の衝撃力であり、車室内に存在する衝撃体(乗員又は搭載物)が樹脂ウインドウパネル21に衝突することにより衝撃力が生じる。衝撃力が樹脂ウインドウパネル21に作用すると、接着部29とアウタパネル12との接着は維持されるとともに、樹脂ウインドウパネル21は弾性変形する。衝撃エネルギーの大部分は、ウインドウパネル本体22の弾性変形によりウインドウパネル本体22に吸収される。
樹脂ウインドウパネル21が衝撃力を受けるとき、不透明部材30および接着部29は変形する。ウインドウパネル本体22が弾性変形することにより、ウインドウパネル本体22の外周縁付近はアウタパネル12に対して傾斜する。ウインドウパネル本体22のアウタパネル12に対する傾斜により、不透明部材30の接着部側帯状部40の外側端41とウインドウ側帯状部35が互いに離れるように、不透明部材30が変形する。このときの不透明部材30の変形では、ウインドウ側帯状部35と接着部側帯状部40との間隙の外側端41側が樹脂ウインドウパネル21の厚さ方向において大きくなるように、ウインドウ側帯状部35と接着部側帯状部40とは相対的に変位する。ウインドウ側帯状部35に対する接着部側帯状部40の相対的な変位が大きいため、接続部45が破断する。また、接着部側帯状部40は変位だけでなく、接着部側帯状部40自体が変形(湾曲および延伸)する。
ウインドウ側帯状部35に対する接着部側帯状部40の相対的な変位および変形と接続部45の破断は、衝撃エネルギーの一部を吸収する。さらに、樹脂ウインドウパネル21が衝撃力を受けるとき、衝撃力は樹脂ウインドウパネル21をアウタパネル12から離そうとするから、接着部29は、ウインドウパネル本体22の厚さ方向の引っ張り力を受けて弾性変形する。接着部29の弾性変形は衝撃エネルギーの一部を吸収する。
このように、本実施形態のクォータウインドウ20では、樹脂ウインドウパネル21が衝撃力を受けるとき、衝撃エネルギーの大部分は、ウインドウパネル本体22の弾性変形によりウインドウパネル本体22に吸収される。また、ウインドウ側帯状部35に対する接着部側帯状部40の相対的な変位および変形と接続部45の破断は、衝撃エネルギーの一部を吸収し、さらに、接着部29の弾性変形は衝撃エネルギーの一部を吸収する。つまり、ウインドウパネル本体22の弾性変形だけでなく、不透明部材30および接着部29の変形により衝撃エネルギーが吸収され、衝撃体に対する衝撃が緩和される。また、不透明部材30および接着部29が衝撃エネルギーの一部を吸収することにより、ウインドウパネル本体22により負担する衝撃エネルギーが軽減される。
本実施形態のクォータウインドウ20によれば以下の作用効果を奏する。
(1)樹脂ウインドウパネル21に車室側から衝撃が加えられると、樹脂ウインドウパネル21のウインドウパネル本体22が弾性変形するとともに、不透明部材30が変形する。ウインドウパネル本体22の変形に加えて不透明部材30が変形することにより、衝撃エネルギーはウインドウパネル本体22および不透明部材30に吸収される。従って、従来よりも簡単な構造でありながら、樹脂ウインドウパネル21への衝撃発生時に衝撃エネルギーを吸収することができる。また、不透明部材30および接着部29が衝撃エネルギーの一部を吸収することにより、ウインドウパネル本体22が負担する衝撃エネルギーを軽減することができる。
(2)不透明部材30は、樹脂ウインドウパネル21に固定されるウインドウ側帯状部35と、ウインドウ側帯状部35から延在し、接着部29に固定される帯状の接着部側帯状部40とを備える。そして、接着部側帯状部40は、ウインドウ側帯状部35に対して変位可能である。このため、樹脂ウインドウパネル21への衝撃発生時に、接着部側帯状部40がウインドウ側帯状部35に対して相対的に変位することにより、不透明部材30の変形を実現することができる。
(3)接着部側帯状部40は、樹脂ウインドウパネル21の厚さ方向においてウインドウ側帯状部35と重畳する位置に設けられている。このため、接着部側帯状部40は、樹脂ウインドウパネル21の厚さ方向においてウインドウ側帯状部35と重畳するため、不透明部材30を含む樹脂ウインドウパネル21の厚さを抑制することができるとともに、接着部側帯状部40の変位量を十分確保することができる。
(4)不透明部材30は、樹脂ウインドウパネル21の厚さ方向において、ウインドウ側帯状部35と接着部側帯状部40との間を接続する接続部45を有する。接続部45は、不透明部材30の変形により破断する。このため、樹脂ウインドウパネル21への衝撃発生時には接続部45が破断することにより、衝撃エネルギーの一部が吸収される。従って、接続部45の破断により不透明部材30の変形と相まって衝撃エネルギーをより吸収することができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態に係るクォータウインドウについて説明する。本実施形態のクォータウインドウは、不透明部材の構成が異なる点で第1の実施形態と異なる。従って、本実施形態では、不透明部材以外の構成については第1の実施形態と同一であるため、第1の実施形態の説明を援用し、共通の符号を用いる。
図6に示すように、ウインドウパネル本体22の内側面27には、黒色のポリカーボネードを材料とする不透明部材50がウインドウパネル本体22の外周縁に沿って一体形成されている。不透明部材50はウインドウパネル本体22の射出成形時においてウインドウパネル本体22と一体形成される。本実施形態の不透明部材50には、ウインドウパネル本体22の外周縁に沿って一体形成される帯状のウインドウ側帯状部51が備えられている。ウインドウ側帯状部51の外側の端部である外側端52は、ウインドウパネル本体22の外周縁付近に達している。ウインドウ側帯状部51の外側端52の反対側の内側端53は、外側端52よりもウインドウパネル本体22の中心側に位置する。ウインドウ側帯状部51のウインドウパネル本体22側の面54は、全面的にウインドウパネル本体22の内側面27と一体化されている。ウインドウ側帯状部51の面54の反対側の面55は、ウインドウパネル本体22の内側面27と平行な面に形成されている。
不透明部材50には、ウインドウ側帯状部51からウインドウパネル本体22の外周縁に沿うように延在する帯状の接着部側帯状部56が備えられている。本実施形態の接着部側帯状部56は、ウインドウパネル本体22の厚さ方向において、ウインドウ側帯状部51に対して変位可能であり、不透明部材50における変形可能な変形部に相当する。接着部側帯状部56がウインドウ側帯状部51に対して変位可能であることにより、樹脂ウインドウパネル21への衝撃発生時の衝撃エネルギーを吸収する部材として機能する。
接着部側帯状部56は、ウインドウパネル本体22の厚さ方向においてウインドウ側帯状部51と重畳するように位置する。接着部側帯状部56の外側の端部である外側端57は、ウインドウ側帯状部51の外側端52よりウインドウパネル本体22の外周縁側に位置するとともに、外側端52付近と接続されている。接着部側帯状部56の外側端57の反対側の端部である内側端58は、外側端57よりもウインドウパネル本体22の中心側に位置する。内側端58は、不透明部材50の長手方向においてウインドウ側帯状部51の内側端53に対して平行である。
接着部側帯状部56のウインドウパネル本体22側の面59は、ウインドウ側帯状部51の面55と対向する。接着部側帯状部56の面59の反対側の面60は、接着部29が形成される面である。ウインドウ側帯状部51と接着部側帯状部56との間には、間隙が形成されているが、間隙はウインドウパネル本体22の中心へ向けて開口する。不透明部材50には、間隙を不透明部材50の長手方向において幾つかに仕切るように、ウインドウ側帯状部51と接着部側帯状部56との間を接続する接続部61が形成されている。接続部61は不透明部材50の長手方向において予め設定した間隔にて複数個所に設けられている。接続部61は、第1の実施形態の接続部45と同等の機能を果す。このように、本実施形態の不透明部材50は、ウインドウパネル本体22において第1の実施形態の不透明部材30とは上下方向の向きが逆向きである。
本実施形態のクォータウインドウ20によれば、第1の実施形態と同等の作用効果を奏する。また、本実施形態では、接着部側帯状部56の外側端57は、ウインドウ側帯状部51の外側端52付近と接続され、間隙の開口がウインドウ側帯状部51の内側端53側に位置している。このため、図7に示すように、第1の実施形態よりも、ウインドウ側帯状部51に対する接着部側帯状部56の相対的な変位量を大きく設定することができる。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態に係るクォータウインドウについて説明する。本実施形態のクォータウインドウは、不透明部材の構成が異なる点で第1の実施形態と異なる。従って、本実施形態では、不透明部材以外の構成については第1の実施形態と同一であるため、第1の実施形態の説明を援用し、共通の符号を用いる。
図8に示すように、ウインドウパネル本体22の内側面27には、黒色のポリカーボネードを材料とする不透明部材70がウインドウパネル本体22の外周縁に沿って一体形成されている。本実施形態の不透明部材70には、ウインドウパネル本体22の外周縁に沿って一体形成される帯状のウインドウ側帯状部71が備えられている。ウインドウ側帯状部71のウインドウパネル本体22側の面72は、全面的にウインドウパネル本体22の内側面27と一体化されている。ウインドウ側帯状部71の面72と反対側となる面73は車室側を臨む。
ウインドウ側帯状部71の外側(下縁部24側)には、ウインドウ側帯状部71から延在する接着部側帯状部74が形成されている。接着部側帯状部74のウインドウパネル本体22側の面75は、ウインドウパネル本体22の内側面27と全面的に当接するが、一体化はされていない。従って、接着部側帯状部74の面75は、ウインドウパネル本体22の内側面27に対して接離可能な当接面である。接着部側帯状部74の面75は、樹脂ウインドウパネル21の射出成形時に、ウインドウパネル本体22の内側面27の対応箇所へのフィルムの貼着、あるいは、剥離液剤の塗布を施した後、不透明部材70の材料を射出成形型内に注入することにより実現可能である。接着部側帯状部74の面75の反対側の面76は、接着部29に固定される接着部側面である。
本実施形態の不透明部材70は、第1、第2の実施形態のように、ウインドウ側帯状部71と接着部側帯状部74とはウインドウパネル本体22の厚さ方向において重畳しない。つまり、ウインドウ側帯状部71および接着部側帯状部74は、ウインドウパネル本体22の厚さ方向において互いに重畳しないように、ウインドウパネル本体22の内側面27に沿って形成されている。不透明部材70のウインドウパネル本体22の外周縁側の端部である外側端77は接着部側帯状部74に形成され、不透明部材70の外側端77の反対側の端部である内側端78は、ウインドウ側帯状部71に形成されている。不透明部材70が変形しない状態では、ウインドウ側帯状部71の面72と接着部側帯状部74の面75とはほぼ同一平面に存在し、また、ウインドウ側帯状部71の面73と接着部側帯状部74の面76とはほぼ同一平面に存在する。本実施形態の接着部側帯状部74は、ウインドウパネル本体22の厚さ方向において、ウインドウ側帯状部71に対して変位可能であり、不透明部材70における変形可能な変形部に相当する。
本実施形態によれば、第1の実施形態の作用効果(1)、(2)と同等の作用効果を奏する。また、接着部側帯状部74は、接着部29に固定される面76を有し、面76の反対側の面75はウインドウパネル本体22の内側面27と接離可能である。このため、樹脂ウインドウパネル21への衝撃発生時に、図9に示すように、接着部側帯状部74がウインドウパネル本体22から離れるようにウインドウ側帯状部71に対して変位することにより、不透明部材70の変形を実現することができる。
さらに言うと、不透明部材70は、第1、第2の実施形態のように、ウインドウ側帯状部71と接着部側帯状部74とはウインドウパネル本体22の厚さ方向において重畳されないので、不透明部材70の厚さを小さくすることができる。また、不透明部材70の形状が簡単なので、樹脂ウインドウパネル21の射出成形時に用いる射出成形型は、第1、第2の実施形態の場合と比較すると、構造が簡単となり、製作コストを抑制することができる。
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく発明の趣旨の範囲内で種々の変更が可能であり、例えば、次のように変更してもよい。
○ 上記の実施形態では、自動車のクォータウインドウに本発明を適用した例であったが、本発明の車両用固定窓はクォータウインドウに限定されない。本発明の車両用固定窓は、例えば、バックドアに設けられる固定式のバックウインドウにも適用することができる。
○ 上記の実施形態では、略矩形の樹脂ウインドウパネルを用いたが、樹脂ウインドウパネルの形状は特に限定されない。基本的にどのような形状の樹脂ウインドウに対しても適用可能である。
○ 上記の実施形態では、接着剤としてウレタン樹脂系接着剤を用いたが、接着剤は樹脂ウインドウパネルとパネルとの接着に適した接着剤であれば、特に限定されない。接着剤としては、例えば、ブチルゴム系粘着剤やエポキシ樹脂系接着剤を用いてもよい。特に、樹脂ウインドウへの衝撃発生時に変形可能な接着剤が好ましい。
○ 上記の実施形態では、ウインドウパネル本体の全周にわたって、本発明に係るウインドウ側帯状部および接着側帯状部を備える不透明部材を形成するようにしたがこの限りではない。例えば、ウインドウパネル本体の全周ではなく、一部にのみについて本発明に係るウインドウ側帯状部および接着側帯状部を備える不透明部材を形成し、残りの部位については公知の不透明部材を形成するようにしてもよい。
○ 上記の実施形態では、樹脂ウインドウパネルへの衝撃発生時に、接着剤は変形のみするとしたが、この限りではない。例えば、樹脂ウインドウパネルが脱落しない程度の部分的な破断は許容される。接着剤の部分的な破断は、衝撃エネルギーの一部を吸収することができる。
○ 上記の第1、第2の実施形態では、不透明部材に接続部を設けるようにしたが、接続部は必須の構成ではなく、接続部材が形成されない不透明部材を用いてもよい。
12 アウタパネル
13 開口部
20 クォータウインドウ
21 樹脂ウインドウ
22 ウインドウパネル本体
29 接着部
30、50、70 不透明部材
35、51、71 ウインドウ側帯状部
40、56、74 接着部側帯状部
45、61 接続部
74 面(接着側面としての)
75 面(当接面としての)

Claims (5)

  1. 車両のドア又はボディに設けられ、開口部を備えるパネルと、
    前記開口部を覆って前記パネルに固定される樹脂ウインドウパネルと、を備え、
    前記樹脂ウインドウパネルは、透明なウインドウパネル本体と、前記ウインドウパネル本体の外周縁に沿って一体形成された不透明部材と、を備え、
    前記不透明部材と前記パネルとの間に介在され、接着剤により形成される接着部を備える車両用固定窓において、
    前記不透明部材は変形可能に形成されていることを特徴とする車両用固定窓。
  2. 前記不透明部材は、
    前記ウインドウパネル本体の外周縁に沿って一体形成されるウインドウ側帯状部と、
    前記ウインドウ側帯状部から前記ウインドウパネル本体の外周縁に沿うように延在し、前記接着部に接着される帯状の接着部側帯状部と、を備え、
    前記接着部側帯状部は、前記ウインドウ側帯状部に対して前記樹脂ウインドウパネルの厚さ方向に変位可能であることを特徴とする請求項1記載の車両用固定窓。
  3. 前記接着部側帯状部は、前記樹脂ウインドウパネルの厚さ方向において前記ウインドウ側帯状部と重畳する位置に設けられていることを特徴とする請求項2記載の車両用固定窓。
  4. 前記不透明部材は、前記樹脂ウインドウパネルの厚さ方向において、前記ウインドウ側帯状部と前記接着部側帯状部との間を接続する接続部を有し、
    前記接続部は、前記不透明部材の変形により破断することを特徴とする請求項2又は3記載の車両用固定窓。
  5. 前記接着部側帯状部は、
    前記接着部に固定される接着部側面と、
    前記接着部側面の反対側の面であって、前記ウインドウパネル本体と接離可能な当接面を有し、
    前記ウインドウ側帯状部および前記接着部側帯状部は、前記樹脂ウインドウパネルの厚さ方向において互いに重畳しないように、前記ウインドウパネル本体に沿って形成されていることを特徴とする請求項2記載の車両用固定窓。
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