JP2016087818A - バルブゲート装置及び射出成形用金型 - Google Patents

バルブゲート装置及び射出成形用金型 Download PDF

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Abstract

【課題】 樹脂流動孔の傾斜部を高い精度で形成する。
【解決手段】 溶融樹脂200をキャビティ5に向けて吐出する吐出口23cを先端部に有するノズル16と、軸方向へ移動されてゲート12aを開閉するゲート開閉ピン13とを備え、ノズルに溶融樹脂の流路である樹脂流動孔23とゲート開閉ピンの移動空間であるピン移動孔22とが形成され、樹脂流動孔とピン移動孔が先端部において合流され、樹脂流動孔の少なくとも吐出口側の端部がノズルの軸方向に対して傾斜する傾斜部23bとして形成され、前記吐出口の開口縁の少なくとも一部に挿入用切欠25が形成された。
【選択図】 図5

Description

本発明は、溶融樹脂をキャビティに向けて吐出する吐出口を先端部に有するノズルと軸方向へ移動されてゲートを開閉するゲート開閉ピンとを備えたバルブゲート装置及びこれを備えた射出成形用金型についての技術分野に関する。
実登第3035564号公報
固定型と可動型を有し両者の凹型(凹部)と凸型(凸部)の組み合わせにより形成される空間であるキャビティに溶融樹脂が充填されて成形品を成形する射出成形用金型がある。射出成形用金型は射出成型機に、その一部の構造として組み付けられている。
このような射出成形用金型には射出成型機の樹脂供給部から供給される溶融樹脂をキャビティに向けて吐出するノズルが設けられている(例えば、特許文献1参照)。ノズルから吐出された溶融樹脂はゲートを介してキャビティに充填される。
射出成形用金型にはゲートを開閉するゲート開閉ピンがノズルの内部において軸方向へ移動可能な状態で配置されている。ゲート開閉ピンが一方に移動されることによりゲートが閉塞されて溶融樹脂の吐出が停止され、ゲート開閉ピンが他方に移動されることによりゲートが開放されて溶融樹脂のキャビティへの吐出が行われる。
特許文献1に記載された射出成形用金型にあっては、溶融樹脂が流動される流路とゲート開閉ピンが移動される移動空間とがノズルに各別に形成され、流路と移動空間がノズルの先端部において合流されている。
溶融樹脂の流路はノズルの軸方向に延びる直線部と直線部に連続する傾斜部とによって形成され、傾斜部の一端部が移動空間に合流されている。
このような構成の射出成形用金型は、溶融樹脂の流路がゲート開閉ピンの移動空間とは別に形成されているため、溶融樹脂の流路における流動が円滑であり、成形品におけるウエルドラインの発生が抑制され、成形品の歩留まりの向上を図ることが可能である。また、溶融樹脂がゲート開閉ピンの周囲を流動されないため、溶融樹脂の滞留が低減され、色が異なる溶融樹脂の交換を行い易いという利点もある。
ところで、上記のような射出成形用金型にあっては、流路にノズルの軸方向に対して傾斜された傾斜部が形成されており、傾斜部は、例えば、ノズルの先端側から切削工具をノズルに対して斜めの状態で挿入して形成される。
このとき切削工具が不用意にノズルの一部に接触したり切削工具に不必要な外力が付与されてしまうと、切削工具のノズルに対する挿入状態が不安定になったり、切削工具のノズルに対する傾斜角度がずれてしまうおそれがあり、傾斜部の形成精度が低下してしまう。
そこで、本発明のバルブゲート装置及び射出成形用金型は、上記した問題点を克服し、樹脂流動孔の傾斜部を高い精度で形成することを目的とする。
第1に、本発明に係るバルブゲート装置は、溶融樹脂をキャビティに向けて吐出する吐出口を先端部に有するノズルと、軸方向へ移動されてゲートを開閉するゲート開閉ピンとを備え、前記ノズルに前記溶融樹脂の流路である樹脂流動孔と前記ゲート開閉ピンの移動空間であるピン移動孔とが形成され、前記樹脂流動孔と前記ピン移動孔が前記先端部において合流され、前記樹脂流動孔の少なくとも前記吐出口側の端部が前記ノズルの軸方向に対して傾斜する傾斜部として形成され、前記吐出口の開口縁の少なくとも一部に挿入用切欠が形成されたものである。
これにより、挿入用切欠によって吐出口の開口縁が大きくされる。
第2に、上記した本発明に係る射出成形用金型においては、前記挿入用切欠が前記ピン移動孔を挟んで前記樹脂流動孔の反対側に形成されることが望ましい。
これにより、挿入用切欠の形成位置がゲート開閉ピンを挟んで溶融樹脂の流動経路の反対側になる。
第3に、上記した本発明に係る射出成形用金型においては、前記挿入用切欠を形成する面が前記ノズルの軸方向に対して傾斜された傾斜面として形成され、前記傾斜面の傾斜方向が前記ノズルの軸方向に対する前記傾斜部の傾斜方向と同じ方向にされることが望ましい。
これにより、切削工具の挿入方向と傾斜面の傾斜方向とが一致される。
第4に、上記した本発明に係る射出成形用金型においては、前記傾斜面の傾斜角度と前記傾斜部の傾斜角度とが同じにされることが望ましい。
これにより、切削工具の挿入時に切削工具が傾斜面に沿って移動される。
別の本発明に係るバルブゲート装置は、溶融樹脂をキャビティに向けて吐出する吐出口を先端部に有するノズルと、軸方向へ移動されてゲートを開閉するゲート開閉ピンとを備え、前記ノズルに前記溶融樹脂の流路である樹脂流動孔と前記ゲート開閉ピンの移動空間であるピン移動孔とが形成され、前記樹脂流動孔と前記ピン移動孔が前記先端部において合流され、前記樹脂流動孔の少なくとも前記吐出口側の端部が前記ノズルの軸方向に対して傾斜する傾斜部として形成され、前記傾斜部が前記吐出口側から挿入される切削工具による切削加工によって形成され、前記吐出口の開口縁の少なくとも一部に、前記傾斜部の切削加工時に前記切削工具の挿入経路の一部とされる挿入用切欠が形成されたものである。
これにより、切削工具による傾斜部の加工時に切削工具の一部が挿入用切欠を通過される。
本発明に係る射出成形用金型は、突き合わされることにより溶融樹脂が充填されるキャビティを形成する固定型と可動型を有する射出成形用金型であって、前記溶融樹脂を前記キャビティに向けて吐出する吐出口を先端部に有するノズルと、軸方向へ移動されてゲートを開閉するゲート開閉ピンとを備え、前記ノズルに前記溶融樹脂の流路である樹脂流動孔と前記ゲート開閉ピンの移動空間であるピン移動孔とが形成され、前記樹脂流動孔と前記ピン移動孔が前記先端部において合流され、前記樹脂流動孔の少なくとも前記吐出口側の端部が前記ノズルの軸方向に対して傾斜する傾斜部として形成され、前記吐出口の開口縁の少なくとも一部に挿入用切欠が形成されたものである。
これにより、挿入用切欠によって吐出口の開口縁が大きくされる。
本発明によれば、挿入用切欠によって吐出口の開口縁が大きくされるため、傾斜部の加工時に切削工具が吐出口側から挿入されたときに、切削工具が不用意にノズルの一部に接触することがないと共に切削工具に不必要な外力が付与されず、樹脂流動孔の傾斜部を高い精度で形成することができる。
図2乃至図12と共に本発明の実施の形態を示すものであり、本図は、固定型と可動型が離隔された状態で示す射出成形用金型の断面図である。 固定型が移動されて可動型に突き合わされた状態で示す射出成形用金型の断面図である。 主としてバルブゲート装置を示す断面図である。 ノズルの下端部を示す拡大斜視図である。 ノズルの下端部を示す拡大断面図である。 図7及び図8と共に射出成形用金型の動作を示すものであり、本図は、ゲートが開放されキャビティに溶融樹脂が充填された状態を示す断面図である。 図6に引き続き、ゲート開閉ピンによってゲートが閉塞された状態を示す断面図である。 図7に引き続き、可動型が移動されて離型され溶融樹脂が固化されて成形品が形成された状態を示す断面図である。 図10及び図11と共にピン移動孔と樹脂流動孔の形成手順を示すものであり、本図は、ピン移動孔と樹脂流動孔の直線部とが形成された状態を示す概略断面図である。 図9に引き続き、吐出口の開口縁に挿入用切欠が形成された状態を示す概略断面図である。 図10に引き続き、樹脂流動孔の傾斜部が形成された状態を示す概略断面図である。 挿入用切欠の傾斜面が切削工具の外周面から離隔した位置に形成された例を示す概略断面図である。
以下に、本発明のバルブゲート装置及び射出成形用金型を実施するための形態について添付図面を参照して説明する。
以下の説明においては、射出成形用金型の固定型と可動型が離接される方向を上下方向として上下前後左右の方向を示す。尚、以下に示す上下前後左右の方向は、説明の便宜上示すものであり、本発明はこれらの方向に限定して適用されることはない。また、各部品の数量、形状、配置等は、本発明の意図を逸脱しない範囲において図示された内容に限定されて適用されることはない。
<射出成形用金型の構造>
先ず、射出成形用金型1の構造について説明する(図1乃至図3参照)。
射出成形用金型1は射出成型機に、その一部の構造として組み付けられ、上下方向において離接される可動型2と固定型3を有している(図1及び図2参照)。固定型3には内部空間が形成され、この内部空間が配置空間4とされている。固定型3の下端部には下方に開口された凹部3a、3a、・・・が形成されている。凹部3a、3a、・・・は水平方向において離隔して形成されている。
可動型2は固定型3に対して上下方向へ移動されて離接される。可動型2は固定型3の下方に位置され、可動型2の上面側には上方に突出された凸部2a、2a、・・・が設けられている。凸部2a、2a、・・・はそれぞれ凹部3a、3a、・・・の真下に位置されている。可動型2が上方へ移動されて固定型3と突き合わされたときに、固定型3の凹部3a、3a、・・・と可動型2の凸部2a、2a、・・・とがそれぞれ組み合わされてキャビティ5、5、・・・が形成される(図2参照)。
可動型2にはそれぞれ凸部2a、2a、・・・に連通された挿通孔2b、2b、・・・が形成されている(図1及び図2参照)。挿通孔2bは上下方向に延び、挿通孔2bにはエジェクタピン6が上下方向へ移動自在に支持されている。キャビティ5に後述する溶融樹脂が充填される前の状態においては、エジェクタピン6の上面が凸部2aの上面に一致されている。
固定型3は、上下方向を向く平板状の取付板7と、取付板7の下方に位置されたキャビティプレート8と、取付板7の外周部とキャビティプレート8の外周部とを連結する連結板9とを有している。取付板7と連結板9とキャビティプレート8によって固定型3の内部に配置空間4が形成される。
取付板7の中央部には上下に貫通されたノズル挿入孔7aが形成されている。取付板7にはノズル挿入孔7aの外側に上下に貫通された支持孔7b、7b、・・・が形成されている。
取付板7の上面には環状のロケートリング10が取り付けられ、ロケートリング10における中心孔10aの中心軸がノズル挿入孔7aの中心軸に一致されている。ロケートリング10は射出成形用金型1が射出成型機に組み付けられるときの射出成形機に対する位置決めを行う機能を有している。
取付板7のノズル挿入孔7aには溶融樹脂を供給する樹脂供給部として機能する供給ノズル100が挿入される。取付板7の支持孔7b、7b、・・・にはそれぞれ駆動ロッド11、11、・・・が上下方向に移動自在に支持されている。
駆動ロッド11、11、・・・はそれぞれ固定型3の上端側に配置された図示しない駆動源によって駆動され、取付板7に対して上下方向へ移動される。
駆動源としては、例えば、シリンダとピストンの組み合わせや電気的なモータ等が用いられる。
キャビティプレート8には上下に貫通された配置孔12、12、・・・が形成されている(図3参照)。配置孔12は下側の開口部が上側の開口部より小さくされ、下側の開口部がゲート12aとして形成されている。
駆動ロッド11、11、・・・の下端部にはそれぞれゲート開閉ピン13、13、・・・の上端部が結合されている(図1及び図2参照)。ゲート開閉ピン13は上下に延び、上端部が結合部13aとして設けられ下端部がゲート開閉部13bとして設けられている(図3参照)。ゲート開閉ピン13のゲート開閉部13bは他の部分より径が小さくされている。
固定型3の配置空間4にはホットランナシステムを構成するマニホールド14とスプルブッシュ15とノズル16、16、・・・が配置されている(図1及び図2参照)。
マニホールド14は上下方向における厚みが薄くされた扁平な形状に形成され、上下に位置されたスペーサ17、17を介して取付板7とキャビティプレート8の間に配置されて固定されている。
マニホールド14の内部には溶融樹脂が流動される流動路18が形成され、流動路18は上下方向における中央部に位置する中間部18aと中間部18aの上側に位置された流入部18bと中間部18aの下側に位置された分岐部18c、18c、・・・とから成る。
中間部18aは上下方向における幅に対して水平方向における幅が大きくされた空間として形成されている。
流入部18bは上下に延びる状態でマニホールド14の中央部に形成され、上側開口がマニホールド14の上面に開口され下側開口が中間部18aの中央部に連通されている。
分岐部18c、18c、・・・は上下に延びる状態で水平方向において離隔して形成され、ノズル16、16、・・・と同数が形成されている。分岐部18cは上側開口が中間部18aの外周部に連通され下側開口がそれぞれノズル16に形成された後述する樹脂流動孔の上側開口に連通されている。
マニホールド14には上下に貫通されたピン支持孔14a、14a、・・・が形成されている。ピン支持孔14a、14a、・・・はゲート開閉ピン13、13、・・・と同数が形成され、ピン支持孔14a、14a、・・・にはそれぞれゲート開閉ピン13、13、・・・の中間部が摺動自在に支持されている。
スプルブッシュ15は上下に延びる円筒状に形成され、内部空間が樹脂流入路15aとして形成されている。スプルブッシュ15はマニホールド14の中央部における上面に結合され、樹脂流入路15aがマニホールド14の流入部18bに連通されている。スプルブッシュ15は下端部を除く部分が取付板7のノズル挿入孔7aに挿入されている。スプルブッシュ15にはノズル挿入孔7aに挿入される供給ノズル100が押し当てられている。
ノズル16、16、・・・は金属材料によって形成され、水平方向において離隔して配置され、上端部を除く部分がそれぞれキャビティプレート8の配置孔12、12、・・・に挿入されて配置されている。ノズル16は上下に延びる筒状部19と筒状部19の上端部から外方に張り出されたフランジ部20とが一体に形成されて成る。ノズル16は筒状部19がキャビティプレート8の配置孔12に上方から挿入されフランジ部20がキャビティプレート8の上側に位置されている。ノズル16はフランジ部20が環状の支え部材21によって支えられた状態でマニホールド14の下側において固定された状態で配置されている。
ノズル16の中心部には上下に貫通されたピン移動孔22が形成されている(図3参照)。
ノズル16、16、・・・はそれぞれ上面がマニホールド14の下面に結合され、ピン移動孔22、22、・・・がそれぞれマニホールド14のピン支持孔14a、14a、・・・に連通されている。ピン移動孔22にはゲート開閉ピン13が摺動自在に支持されている。
ノズル16にはピン移動孔22の側方に樹脂流動孔23が形成されている。樹脂流動孔23は上下に延びる直線部23aと直線部23aの下端に連続され下方へ行くに従ってピン移動孔22に近付く傾斜部23bとから成る。樹脂流動孔23は傾斜部23bの下端部がピン移動孔22の下端部に合流されている。直線部23a、23a、・・・はそれぞれマニホールド14の分岐部18c、18c、・・・に連通されている。
樹脂流動孔23における傾斜部23bの下側開口は溶融樹脂が吐出される吐出口23cとして形成されている。従って、吐出口23cにはピン移動孔22の下端部が連通されている。そして、吐出口23cはゲート12aに連通されている。
尚、上記には、キャビティプレート8に配置孔12が形成され配置孔12の下側の開口部がゲート12aとして形成された例を示したが、吐出口23cが配置孔12の下側の開口部とともにゲートとして機能するように構成されていてもよい。また、射出成形用金型の種類によってはノズルの吐出口からキャビティに溶融樹脂が直接吐出される構成も存在するが、この場合にはノズルの吐出口を含む開口部がゲートとして機能する。
ノズル16の下端部には下方に開口された断熱溝24が形成されている。断熱溝24には空気が滞留され、空気の熱伝導率が金属材料によって形成されたノズル16の熱伝導率より低いため、断熱溝24によってノズル16からの外部への放熱が抑制される。尚、断熱溝24には吐出口23cから吐出された溶融樹脂がノズル16の下面を回り込んで侵入される可能性があるが、この場合においても、樹脂(溶融樹脂)の熱伝導率が金属材料によって形成されたノズル16の熱伝導率より低いため、断熱溝24によってノズル16からの外部への放熱が抑制される。
断熱溝24は、例えば、吐出口23cの周囲に位置され、吐出口23cと同心円状の円環状に形成されている。
ノズル16における吐出口23cの開口縁には挿入用切欠25が形成されている(図4及び図5参照)。挿入用切欠25は吐出口23cの開口縁のうち、樹脂流動孔23の直線部23aが位置する側と反対側の端部に形成され(図4参照)、傾斜部23bの加工時に後述する切削工具の挿入経路の一部とされている。
尚、図5に示すように、ノズル16の下側開口縁の全周に、下方へ行くに従って吐出口23cの中心から離隔するC面状に切り欠かれた切欠部25Aを形成し、切欠部25Aの直線部23aが位置する側と反対側の端部が挿入用切欠25として形成されるようにしてもよい。
切欠部25Aを形成して一部を挿入用切欠25とすることにより、ノズル16の下側開口縁を加工具によって全周に亘って切削すれば切欠部25Aを形成することができ、切欠部25Aの形成が容易であるため、挿入用切欠25を容易に形成することができる。
挿入用切欠25は窪んだ部分であり、例えば、曲面状の傾斜面25aによって囲まれることにより形成されており(図4参照)、傾斜面25aの傾斜方向はノズル16の軸方向に対する傾斜部23bの傾斜方向と同じ方向にされている。また、傾斜面25aの傾斜角度と傾斜部23bの傾斜角度とは同じにされている。
ノズル16における筒状部19の外周面には下端部を除く部分にヒータ26が取り付けられ(図3参照)、ヒータ26はキャビティプレート8の配置孔12に配置されキャビティプレート8の内周面8aと非接触の状態で位置されている。尚、ヒータ26の形状は任意であり、例えば、円筒形状であっても螺旋形状であってもよい。ヒータ26、26、・・・によってそれぞれノズル16、16、・・・が加熱され、樹脂流動孔23、23、・・・を流動される溶融樹脂の冷却による固化が防止される。
尚、マニホールド14とスプルブッシュ15に対しても図示しない加熱器によって加熱が行われ、それぞれマニホールド14の流動路18とスプルブッシュ15の樹脂流入路15aとを流動される溶融樹脂の冷却による固化が防止される。
上記のように、ノズル16のピン移動孔22にゲート開閉ピン13が摺動自在に支持されることにより、ゲート開閉ピン13とノズル16を有するバルブゲート装置27が構成される。
<射出成形用金型における動作>
次に、射出成形用金型1において成形品が形成されるときの動作について説明する(図2、図6、図7及び図8参照)。
射出成形用金型1において、可動型2が固定型3に対して上方へ移動されて可動型2が固定型3に突き合わされ、可動型2に形成された凸部2a、2a、・・・と固定型3に形成された凹部3a、3a、・・・とによってキャビティ5、5、・・・が形成される(図2参照)。
可動型2が固定型3に突き合わされてキャビティ5、5、・・・が形成されると、供給ノズル100から溶融樹脂200がスプルブッシュ15に供給され、供給された溶融樹脂200がマニホールド14からノズル16、16、・・・へ向けて流動される(図6参照)。このときゲート開閉ピン13が上方の移動端に位置されゲート12aが開放されている。
スプルブッシュ15に供給された溶融樹脂200は樹脂流入路15aからマニホールド14における流入部18b及び中間部18aを経て分岐部18c、18c、・・・によって分岐され、ノズル16、16、・・・の樹脂流動孔23、23、・・・へ向けて流動される。溶融樹脂200がスプルブッシュ15からマニホールド14を経てノズル16、16、・・・を流動されるときには、加熱器によってそれぞれスプルブッシュ15とマニホールド14が加熱され、溶融樹脂200の冷却による固化が防止される。
溶融樹脂200は樹脂流動孔23、23、・・・の吐出口23c、23c、・・・からゲート12a、12a、・・・を介してキャビティ5、5、・・・に流動され、キャビティ5、5、・・・にそれぞれ溶融樹脂200、200、・・・が充填される。
溶融樹脂200、200、・・・が樹脂流動孔23、23、・・・を流動されるときには、ヒータ26、26、・・・によって溶融樹脂200、200、・・・の温度の低下が抑制されると共にノズル16、16、・・・の下端部に形成された断熱溝24、24、・・・によって溶融樹脂200、200、・・・からノズル16に伝達される熱のノズル16、16、・・・からの外部への放出が抑制される。
キャビティ5、5、・・・にそれぞれ溶融樹脂200、200、・・・が充填されると、駆動源によってそれぞれ駆動ロッド11、11、・・・が下方へ移動され、駆動ロッド11、11、・・・の移動に伴ってゲート開閉ピン13、13、・・・が下方へ移動されてゲート開閉部13b、13b、・・・によってそれぞれゲート12a、12a、・・・が閉塞される(図7参照)。従って、ノズル16、16、・・・からの溶融樹脂200、200、・・・のキャビティ5、5、・・・への吐出が停止される。
溶融樹脂200、200、・・・のキャビティ5、5、・・・への吐出が停止された状態においては、キャビティ5、5、・・・に充填された溶融樹脂200、200、・・・が冷却されて固化される。
キャビティ5、5、・・・に充填された溶融樹脂200、200、・・・が冷却されて固化されると、可動型2が固化された溶融樹脂200、200と共に下方へ移動されて固定型3から離隔される(図8参照)。固化された溶融樹脂200、200、・・・はそれぞれエジェクタピン6、6、・・・によって突き出され、それぞれ成形品300、300、・・・としてキャビティ5、5、・・・から取り出される。
<ピン移動孔と樹脂流動孔の形成手順>
以下に、ピン移動孔22と樹脂流動孔23の形成手順の一例について説明する(図9乃至図11参照)。尚、以下には、挿入用切欠25が切欠部25Aの一部として形成される例を示す。
ピン移動孔22と樹脂流動孔23は、例えば、棒状の金属材料50をドリル等の切削工具によって加工することにより、以下のように形成される。
先ず、金属材料50を用意し、金属材料50の中心部に図示しない穴開け工具によってピン移動孔22を形成すると共に樹脂流動孔23の直線部23aを形成する(図9参照)。
次に、ピン移動孔22の下側開口縁に図示しない加工具によって切欠部25Aを形成し切欠部25Aの一部を挿入用切欠25として形成する(図10参照)。挿入用切欠25の傾斜面25aは、この後に形成される樹脂流動孔23の傾斜部23bと同じ傾斜角度で形成される。
尚、上記には、ピン移動孔22と樹脂流動孔23の直線部23aとを先に形成し、その後に挿入用切欠25を形成する例を示したが、ピン移動孔22と樹脂流動孔23の直線部23aと挿入用切欠25の形成順序は任意であり、例えば、挿入用切欠25を先に形成し、その後にピン移動孔22と樹脂流動孔23の直線部23aとを形成してもよい。
次いで、切削工具60によって樹脂流動孔23の傾斜部23bを形成する(図11参照)。切削工具60は吐出口23cからピン移動孔22に対して斜め方向に挿入される。このとき金属材料50には挿入用切欠25が形成されているため、切削工具60の一部が挿入用切欠25を通る。従って、挿入用切欠25は切削工具60の挿入経路の一部として機能する。
尚、挿入用切欠25の傾斜面25aは、切削工具60が吐出口23cから挿入されるときの切削工具60の案内面として機能されてもよい。
金属材料50にピン移動孔22と樹脂流動孔23が形成されることにより、金属材料50が加工されたノズル16が形成される。
<まとめ>
以上に記載した通り、射出成形用金型1にあっては、樹脂流動孔23の傾斜部23bが吐出口23c側から挿入される切削工具60による切削加工によって形成され、吐出口23cの開口縁の少なくとも一部に挿入用切欠25が形成されている。
従って、挿入用切欠25によって吐出口23cの開口縁が大きくされるため、傾斜部23bの加工時に切削工具60が吐出口23c側から挿入されたときに、切削工具60が不用意にノズル16(金属材料50)の一部に接触することがないと共に切削工具60に不必要な外力が付与されず、傾斜部23bを高い精度で形成することができる。
また、挿入用切欠25はピン移動孔22を挟んで樹脂流動孔23の反対側に形成されているため、挿入用切欠25の形成位置がゲート開閉ピン13を挟んで溶融樹脂200の流動経路の反対側になり、挿入用切欠25から溶融樹脂200を不用意に漏れ出し難くすることができる。
さらに、挿入用切欠25を形成する傾斜面25aの傾斜方向がノズル16の軸方向に対する傾斜部23bの傾斜方向と同じ方向にされているため、切削工具60の挿入方向と傾斜面25aの傾斜方向とが一致され、切削工具60が円滑に挿入されて傾斜部23bの加工を容易に行うことができる。
加えて、傾斜面25aの傾斜角度と傾斜部23bの傾斜角度とが同じにされているため、切削工具60の挿入時に切削工具60が傾斜面25aに沿って移動され、切削工具60が円滑に挿入されて傾斜部23bの加工を一層容易に行うことができる。
尚、傾斜面25aは挿入時に切削工具60に接触しない位置に形成されていればよく、切削工具60の外周面60aから所定の距離だけ離隔した位置に形成されていてもよい(図12参照)。この場合には、傾斜面25aと傾斜部23bの傾斜角度が一致していなくてもよく、切削工具60の挿入を妨げない範囲で傾斜面25aを任意の角度で形成することが可能である。
1…射出成形用金型
2…可動型
3…固定型
5…キャビティ
12a…ゲート
13…ゲート開閉ピン
16…ノズル
22…ピン移動孔
23…樹脂流動孔
23b…傾斜部
23c…吐出口
25…挿入用切欠
25a…傾斜面
27…バルブゲート装置
60…切削工具
200…溶融樹脂

Claims (6)

  1. 溶融樹脂をキャビティに向けて吐出する吐出口を先端部に有するノズルと、
    軸方向へ移動されてゲートを開閉するゲート開閉ピンとを備え、
    前記ノズルに前記溶融樹脂の流路である樹脂流動孔と前記ゲート開閉ピンの移動空間であるピン移動孔とが形成され、
    前記樹脂流動孔と前記ピン移動孔が前記先端部において合流され、
    前記樹脂流動孔の少なくとも前記吐出口側の端部が前記ノズルの軸方向に対して傾斜する傾斜部として形成され、
    前記吐出口の開口縁の少なくとも一部に挿入用切欠が形成された
    バルブゲート装置。
  2. 前記挿入用切欠が前記ピン移動孔を挟んで前記樹脂流動孔の反対側に形成された
    請求項1に記載のバルブゲート装置。
  3. 前記挿入用切欠を形成する面が前記ノズルの軸方向に対して傾斜された傾斜面として形成され、
    前記傾斜面の傾斜方向が前記ノズルの軸方向に対する前記傾斜部の傾斜方向と同じ方向にされた
    請求項2に記載のバルブゲート装置。
  4. 前記傾斜面の傾斜角度と前記傾斜部の傾斜角度とが同じにされた
    請求項3に記載のバルブゲート装置。
  5. 溶融樹脂をキャビティに向けて吐出する吐出口を先端部に有するノズルと、
    軸方向へ移動されてゲートを開閉するゲート開閉ピンとを備え、
    前記ノズルに前記溶融樹脂の流路である樹脂流動孔と前記ゲート開閉ピンの移動空間であるピン移動孔とが形成され、
    前記樹脂流動孔と前記ピン移動孔が前記先端部において合流され、
    前記樹脂流動孔の少なくとも前記吐出口側の端部が前記ノズルの軸方向に対して傾斜する傾斜部として形成され、
    前記傾斜部が前記吐出口側から挿入される切削工具による切削加工によって形成され、
    前記吐出口の開口縁の少なくとも一部に、前記傾斜部の切削加工時に前記切削工具の挿入経路の一部とされる挿入用切欠が形成された
    バルブゲート装置。
  6. 突き合わされることにより溶融樹脂が充填されるキャビティを形成する固定型と可動型を有する射出成形用金型であって、
    前記溶融樹脂を前記キャビティに向けて吐出する吐出口を先端部に有するノズルと、
    軸方向へ移動されてゲートを開閉するゲート開閉ピンとを備え、
    前記ノズルに前記溶融樹脂の流路である樹脂流動孔と前記ゲート開閉ピンの移動空間であるピン移動孔とが形成され、
    前記樹脂流動孔と前記ピン移動孔が前記先端部において合流され、
    前記樹脂流動孔の少なくとも前記吐出口側の端部が前記ノズルの軸方向に対して傾斜する傾斜部として形成され、
    前記吐出口の開口縁の少なくとも一部に挿入用切欠が形成された
    射出成形用金型。
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