JP2016087579A - 不透水層を形成する施工方法および吹付け材料 - Google Patents
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Abstract
Description
なお、本明細書において「不透水層」とは、不透水性の土壌層をいい、「難透水性土壌層」も含むものとする。
ベントナイト混合土等の吹付けは、ベントナイト混合土に水分を加えて粘着力を持たせた状態で吹付けホースにより搬送して吹付ける湿式吹付け方法と、乾燥したベントナイト混合土を吹付けホースにより搬送し、吹付けホースの先端(ノズル)において水分を供給しつつ吹付ける乾式吹付け方法とがある。
乾式吹付け方法は、ホース先端において水分を供給するため、ホース先端にベントナイト混合土が付着して、閉塞する場合がある。
造殻粒子は、吹付け対象面に吹付けられた際の圧力により、吹付け対象面に付着する。
また、部分的にリバウンドが生じると、不透水層の均質性を保つことができない。
また、ベントナイトの粉体により表面が乾燥した状態で吹付け材料を吐出させ、吐出後に第二ノズルから噴出した水と接触するため、吹付け材料が吹付けホース内に付着しにくい。
前記造粒物には、粒状の母材を加えて混合撹拌することにより製造してもできる。造粒物は、母材と水とベントナイトとを混合撹拌することで粒状(丸玉状や長球状等)に形成され、一つの造粒物に取り込まれる母材の数は任意である。粒状の造粒物は、母材をベントナイトが被覆した状態となる。もちろん、母材を用いずに水とベントナイトを混合撹拌することにより前記造粒物を製造してもよい。さらに、増粘剤や団結剤など他の成分を含ませることは任意である。
母材は、粒状体であって、一つの吹付け材料(造粒物)に1あるいは複数個含まれていてもよい。
本発明の吹付け材料には、主材の湿潤状態のベントナイトが、吹付けられた際に変形し、吹付け対象面に密着するため、吹付け時のリバウンドを抑制することができる。
中間貯蔵施設1は、図1に示すように、地盤を掘削することにより形成された凹部3(溝等)に構築されている。
中間貯蔵施設1は、いわゆる土壌貯蔵施設II型Bタイプ(「中間貯蔵施設安全対策検討会(第4回)資料3」環境省)である。なお、放射性廃棄物4の上面は覆土5により覆われている。また、放射性廃棄物4を複数層に分けて埋め立てる場合には、各廃棄物層の底部にも不透水層2を形成する。
本実施形態の吹付け材料21は、図4の(a)に示すように、水分を含むベントナイトの造粒物22と、造粒物22の表面を覆う表皮層23とからなる。
造粒物22の粒径は5〜10mmが好ましい。なお、造粒物22の粒径は、噴射ノズルの大きさや性能、飛ばす距離などによって適宜設計する。
母材24は、掘削残土(岩ズリ)を破砕することにより、粒径10mm以下(好ましくは5mm以下)に調整されている。
造粒物22の撒き出し方法は限定されないが、例えば、ブルドーザ等の建設機械を使用する。また、造粒物22の締固めは、例えば振動ローラやコンパクタ等の建設機械を用いて転圧する。
吹付け装置6は、図3に示すように、第一ノズル61と第一ノズル61に並設された2つの第二ノズル62,62とを備えている。
第一ノズル61の左右には、治具64を介して第二ノズル62が1個ずつ固定されている。
すなわち、第一ノズル61から表面が乾燥した状態の吹付け材料21を吐出させ、第二ノズル62から噴射した水Wにより、第一ノズル61の外部で吹付け材料21の表面を加湿させて斜面部(吹付け対象面)に吹き付ける。
なお、斜面部(吹付け対象面)から吹付け装置6の距離および吐出量は限定されるものではない。
しかし、本発明は、前述の実施形態に限られず、前記の各構成要素については、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更が可能である。
中間貯蔵施設1は、必要な排水施設や地下水モニタリング設備を備えているのが望ましい。
本試験では、造粒物22が母材24を有している吹付け材料21(Aタイプ)と、造粒物22が母材を有していない吹付け材料21(Bタイプ)とを、それぞれ1000mm×1000mmの吹付け板に、30cm程度の位置から吹付けて、その吹付け性状とリバウンド率を確認した。
このとき、吹付け板の傾斜角は45°(1:1)とした。
表1に示すように、吹付け試験の結果、Aタイプのリバウンド率は7.3%、Bタイプのリバウンド率は7.7%となった。
したがって、本実施形態の吹付け材料によれば、リバウンド率を10%以下にまで低減させることが可能である結果となった。
従来はリバウンド率が1/3程度であったものに比べて、大幅に改善することができた。
2 不透水層
21 吹付け材料
22 造粒物
23 表皮層
24 母材
25 被覆層
3 凹部
4 放射性廃棄物
5 覆土
6 吹付け装置
61 第一ノズル
62 第二ノズル
Claims (6)
- 第一ノズルから吹付け材料を噴射するとともに第二ノズルから水を噴射して不透水層を形成する施工方法であって、
前記吹付け材料は、水分を含むベントナイトの造粒物と、前記造粒物の表面を覆う乾燥したベントナイトの粉体と、からなり、
表面が乾燥した状態の前記吹付け材料を前記第一ノズルから吐出させ、前記第二ノズルから噴射した水により前記吹付け材料の表面を加湿した状態で吹付け対象面に吹き付けることを特徴とする、不透水層を形成する施工方法。 - 前記造粒物のベントナイトの含水比が25〜30%であることを特徴とする、請求項1に記載の不透水層を形成する施工方法。
- 前記造粒物には、母材が含まれていることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の不透水層を形成する施工方法。
- 少なくとも母材と前記母材を被覆する被覆層と前記被覆層の表面を覆う表皮層とを備えた吹付け材料であって、
前記被覆層は、前記母材とベントナイトと水とを混合撹拌することにより形成された湿潤状態のベントナイトを含む層であり、
前記表皮層は、乾燥状態のベントナイトの層であることを特徴とする吹付け材料。 - 前記被覆層の含水比が25〜30%であることを特徴とする、請求項4に記載の吹付け材料。
- 複数の前記母材が取り込まれていることを特徴とする請求項4または請求項5に記載の吹付け材料。
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