JP2016087124A - フィルタ装置 - Google Patents

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弘樹 渡邉
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Abstract

【課題】血管内においてフィルタが拡張状態であることを確実に確認することができる。
【解決手段】フィルタ13は、弾性的に収縮されて、カテーテルのルーメンに収容された状態で、血管内の所定位置へ移送されると、カテーテルの先端側に露出されてカテーテルの外形より外側へ拡がった拡張状態とされる。フィルタ13は、、一方の端部に開口が形成されて、周壁が網目状をなす複数本の細線から構成されており、細線のうちの少なくとも1本は、放射線によって検知可能な放射線検知材を含む第2細線16である。
【選択図】図4

Description

本発明は、血管内に設置されるフィルタを有するフィルタ装置に関する。
頸動脈領域において、ステント留置時などにプラークや血栓が末梢側へ流れると、脳血管を詰まらせて脳梗塞を発症するおそれがある。これを防止するために、従来より、狭窄部分より末梢側への血流を遮断することなくプラーク等を捕捉するものとしてフィルタ装置が知られている。
特許文献1には、先端に開口部が形成されて基端が閉塞された袋状であって、周壁に多数の小孔が形成されたフィルタを備えたフィルタ装置が開示されている。このフィルタは、開口部の周囲に沿って開口部保持ワイヤが設けられており、開口部保持ワイヤにマーカーコイルが螺旋状に巻き付けられている。開口部保持ワイヤは弾性を有しており、円形(リング状)及び非円形状に変形可能になっている。フィルタの開口部は、開口部保持ワイヤの変形に応じて変形する。
フィルタは、シース内に収容された状態で血管内を移送される。この場合、開口部保持ワイヤは、シース内において血管に沿った状態で非円形状に収縮した状態になっている。シースが血管内における所望の位置に達すると、フィルタはシースから引き出される。これにより、開口部保持ワイヤは、血管内における血流方向に対して傾斜した状態になるとともに円形状に拡張し、フィルタの開口部も同様の形状に状態変化する。このとき、開口部保持ワイヤに巻き付けられたマーカーコイルによって、X線透視画面でのフィルタの開口部の位置が確認される。
特開2013−85657号公報
特許文献1に記載されたマーカーコイルによって、フィルタの開口部の位置がX線透視画面によって確認できるが、フィルタが収縮状態又は拡張状態のいずれであるかを確認することは困難である。例えば、フィルタの開口部が円形に拡張していても、X線透視画面でみる開口部の角度によっては、楕円形や直線形状に見えることもあり、収縮状態であるか拡張状態であるかを判別し難い。また、血管が湾曲している箇所などにおいてフィルタが拡張されたときには、血管の湾曲に沿ってフィルタも湾曲し、血管の直線箇所において拡張されたフィルタの開口部とは、形状や角度が相違することもある。
本発明は、前述された事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、フィルタが拡張状態になってることを確認しやすい手段を提供することにある。
(1) 本発明に係るフィルタ装置は、内部に収容空間を有するカテーテルと、上記カテーテルの収容空間において上記カテーテルの長手方向に沿って延出された線材と、上記カテーテルの先端側に露出されて上記カテーテルの外形より外側へ拡がった拡張状態、及び当該拡張状態から弾性的に収縮して上記収容空間に収容可能な収縮状態に状態変化可能なフィルタと、を具備し、上記拡張状態のフィルタは、上記長手方向における一方側に開口を有し、周壁が網目状をなす複数本の細線から構成されており、上記細線のうちの少なくとも1本は、放射線によって検知可能な放射線検知材を含む。
血管内において拡張状態になったフィルタは、放射線を照射して得られる放射線透視画像において、拡張状態のフィルタにおける放射線検知材を含む細線の形状を判別することにより、拡張状態であると判断可能である。
(2) 好ましくは、上記放射線検知材を含む細線は、上記拡張状態において、上記長手方向に沿った螺旋形状をなす。
このような構成により、放射線透視画像において放射線検知材を含む細線により、フィルタが拡張状態であることを、より正確に確認することができる。
(3) 好ましくは、上記放射線検知材を含む細線は、少なくとも2本以上であり、相互に交差する。
これにより、フィルタが拡張状態であることを、さらに一層正確に確認することができる。
(4) 好ましくは、上記放射線検知材を含む細線は、形状記憶性を有する第1ワイヤの外側に、放射線を不透過又は減衰させる第2ワイヤが巻き付けられたものである。
このような構成により、第1ワイヤが形状記憶された形状に復帰するときの変化が第2ワイヤにより阻害され難い。
(5) 好ましくは、上記放射線検知材を含む細線は、形状記憶性を有する第1ワイヤに放射線を不透過又は減衰させる金属がメッキされたものである。
これにより、形状記憶性を有する第1ワイヤを放射線により検知可能となる。
(6) 好ましくは、上記放射線検知材を含む細線は、放射線を不透過又は減衰させるものである。
本発明によれば、血管内においてフィルタが拡張状態になっていることを放射線透視画像により確実に確認することができる。
図1は、フィルタ装置10の外観構成を示す図である。 図2は、フィルタ13が収縮状態にされてカテーテル11が血管30に挿入される状態を示す図である。 図3は、血管30においてフィルタ13が拡張状態にされた図である。 図4は、拡張状態にされたフィルタ13を拡大した斜視図である。 図5は、フィルタ13を構成する第2線材16の一例を示す斜視図である。
以下、本発明の好ましい実施形態を説明する。なお、本実施形態は本発明の一実施態様にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で実施態様を変更できることは言うまでもない。
図1に示されるように、フィルタ装置10は、カテーテル11と、カテーテル11内においてカテーテルの長手方向に沿って延出されたシャフト12(線材の一例)と、シャフト12の先端側に設けられたフィルタ13と、シャフト12の先端に設けられた先端ガイド14と、を具備する。フィルタ装置10は、カテーテル11の先端側から血管に挿入されて、フィルタ13がカテーテル11の先端から露出されることによって、血管の所望の位置にフィルタ13を拡張状態で留置するためのものである。なお、図1にはフィルタ13が拡張状態であるときのフィルタ装置10が示されている。フィルタ13は、図2に示されるように、収縮状態でカテーテル11のルーメン20内に収容されて、血管の所望位置へと移送される。
カテーテル11は、目的とする血管に挿入可能なチューブ形状の部材であり、先端と基端とを貫通するルーメン20(図2,3参照、収容空間の一例)を有する。カテーテル11は、血管の湾曲や分岐に沿って撓むことができる可撓性を有する。カテーテル11としては、例えば、軟質塩化ビニル樹脂、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン、エチレン−プロピレン共重合体やエチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレンとポリブテンの混合物などのポリオレフィンエラストマー、ポリアミド、PTFEやETFEなどのフッ素樹脂、ポリアミドエラストマー、ポリエステルエラストマー、ポリウレタンエラストマー、フッ素樹脂系エラストマーなどの可撓性合成樹脂チューブ、シリコンゴム、ラテックスゴムなどのゴム製チューブなどが好適に用いられる。カテーテル11の外径や長さは、目的とする血管や病変の位置に応じて適宜設定される。なお、各図には現れていないが、カテーテル11の基端には、操作性を向上させるためのハンドル部などの公知の構成が適宜設けられていてもよい。
シャフト12は、カテーテル11のルーメン20において長手方向に沿って延出された線材である。シャフト12は、血管の湾曲や分岐に沿って撓むことができる可撓性と、基端側が長手方向へ押されたときに先端側が屈曲しない程度の剛性とを有する。シャフト12としては、ステンレス鋼線、ピアノ線、バネ用高張力鋼線、超弾性金属線などが好適に用いられる。シャフト12の外径や長さは、目的とする血管や病変の位置、カテーテル11の内径や長さに応じて適宜設定される。
フィルタ13は、図1に示されるように、拡張状態になると円錐形の袋状になり、シャフト12に対して、円錐形状における大径部分を基端側、小径部分を先端側として取り付けられている。フィルタ13は、基端側に開口21を有しており、先端側へ向かって縮径している。開口21は、カテーテル11のルーメン20より大径の環形状である。開口21は、シャフト12の軸線(長手方向)に対して傾斜した状態でシャフト12の基端側に向いている。フィルタ13の先端は、閉塞されており、シャフト12の先端側へ向いている。
フィルタ13は、カテーテル11のルーメン20に収容可能に撓む可撓性を有する。フィルタ13が撓んだ状態(収縮状態)でカテーテル11のルーメン20にフィルタ13が収容可能となる。フィルタ13がルーメン20の外部へ出ると、フィルタ13が弾性復帰して円錐形状となる(拡張状態)。フィルタ13の大きさや開口21の環状の径などは、目的とする血管やカテーテル11の内径に応じて適宜設定される。
図4に示されるように、フィルタ13は、所定本数(例えば72本)の形状記憶性を有する細線をメッシュ状に編み込んで、円錐形の袋状に形成されている。従って、フィルタ13の周壁が編み目状に形成されている。フィルタ13を構成する複数本の細線は、形状記憶性を有する第1細線15と、放射線による検知が可能な放射線検知材を含む2本の第2細線16と、を有する。なお、図4においては、説明の便宜上、第1細線15を細線で現しており、第2細線16を太線で現している。
フィルタ13は、例えば70本の第1細線15、及び2本の第2細線16のそれぞれが巻き取られたボビンから、第1細線15および第2細線16のそれぞれが繰り出されて、公知の編み方(メッシュ編み)によって円錐形の袋状に編み上げられる。2本の第2細線16は、フィルタ13において相互に交わって編み上げられるように配置される。
円錐形状に編み上げられたフィルタ13が拡張状態になると、第1細線15及び第2細線16のそれぞれは、フィルタ13の周壁において螺旋状態になる。つまり、1本の第1細線15又は第2細線16が、円錐形状のフィルタ13の周壁を螺旋状に周回しながら、円錐形状の先端から開口21へ延びている。また、2本の第2細線16は、フィルタ13の周壁において複数箇所で相互に交わっている。従って、円錐形状に拡張されたフィルタ13に放射線(通常はX線)を照射して得られる放射線透視画像(X線透視画像)には、それぞれが螺旋状であって相互に交わる2本の第2細線16が現れる。拡張状態において、2本の第2細線16は、いずれもシャフト12に対して鈍角で交わるように放射線透視画像に現れる。
フィルタ13が拡張状態になっていない場合、例えば、収縮状態であれば、2本の第2細線16は、シャフト12に対して拡張状態よりも鋭角で交わるように放射線透視画像に現れる。また、完全な拡張状態となっていない場合には、2本の第2細線16が螺旋形状に周回しながら相互に交わる状態には放射線透視画像に現れない。このような放射線透視画像における2本の第2細線16の状態に基づいて、フィルタ13が拡張状態であるか否かを判定することができる。
フィルタ13における第1細線15は、形状記憶性を有していれば、特に限定されるものではないが、例えば、ニッケル−チタン鋼線などの超弾性合金、バネ用高張力鋼線、ピアノ線などの金属線、ポリアミドやフッ素樹脂などの比較的剛性の高い合成樹脂などが好適に用いられる。
第2細線16は、図5に示されるように、第1細線15と同様の形状記憶性を有する第1ワイヤ17の外周に、放射線不透過性を有する第2ワイヤ18が螺旋形状に巻き付けられて構成される。例えば、第1ワイヤ17として、ニッケル−チタン鋼線が用いられ、第2ワイヤ18として、タングステンワイヤが用いられる。第2ワイヤ18は、第1ワイヤ17の外周において密に巻き付けられてもよいし、間隔を空けて巻き付けられてもよいが、密に巻き付けられることにより、放射線透視画像において視認しやすくなり、また、間隔を空けて巻き付けられることにより、第1ワイヤ17の形状記憶性が阻害され難くなる。
フィルタ13は、先端部が第1スライドリング23を介してシャフト12に連結されており、また、開口21の周縁における1カ所が、第2スライドリング24を介してシャフト12に連結されている。第1スライドリング23及び第2スライドリング24は、ステンレス綱などX線により検知可能な部材からなるリング形状の部材であり、それぞれの内部空間にシャフト12が挿通されている。フィルタ13と、第1スライドリング23及び第2スライドリング24のそれぞれとは、溶接や接着剤により接合されている。
第1スライドリング23は、シャフト12を軸として回転可能であり、且つシャフト12に対して長手方向へ摺動可能である。第1スライドリング23に接合されたフィルタ13の先端は、第1スライドリング23と共にシャフト12を軸として回転可能であり、且つシャフト12に対して長手方向へ摺動可能である。
第2スライドリング24は、シャフト12の先端側に固定された一対のストッパ25,26に挟まれている。ストッパ25,26は、ステンレス綱などからなるリング形状の部材であり、その内部空間にシャフト12が挿通された状態でシャフト12に固定されている。ストッパ25,26は、シャフト12に対して回転せず、かつ長手方向に移動しない。ストッパ25,26に挟まれた第2スライドリング24は、シャフト12を軸として回転可能であり、且つシャフト12に対して長手方向へ移動することが規制されている。
第2スライドリング24に固定されたフィルタ13の開口21の周縁部分は、シャフト12を軸として回転可能であり、且つシャフト12に対して長手方向へ移動することが規制されている。
第1スライドリング23及び第2スライドリング24の間において、シャフト12には、ストッパ27が設けられている。ストッパ27は、ステンレス綱などからなるリング形状の部材であり、その内部空間にシャフト12が挿通された状態でシャフト12に固定されている。ストッパ27は、シャフト12に対して回転せず、かつ長手方向に移動しない。ストッパ27は、拡張状態のフィルタ13において、第2スライドリング24が当接、或いは至近距離に近づく位置に配置されている。ストッパ27と当接することにより、ストッパ27の位置より第2スライドリング24側へ第1スライドリング23が移動することが規制される。
なお、フィルタ13がシャフト12に固定される構成は、前述以外の公知の構成が採用されてもよい。また、フィルタ13は、必ずしも円錐形状である必要はなく、ドーム形状や円筒形状などの他の形状が採用されてもよい。
先端ガイド14は、シャフト12の先端に固定されている。先端ガイド14は、シャフト12の先端からシャフト12の軸線に沿って突出している。先端ガイド14は、カテーテル11の先端に嵌り合う嵌合部28と、嵌合部28から突出するガイド部29とを有する。嵌合部28は、合成樹脂からなるものであり、カテーテル11の先端において一部がルーメン20に進入することにより、ルーメン20の先端を封止した状態でカテーテル11と嵌合する。ガイド部29は、ステンレス綱が螺旋形状に巻かれたものであり、血管30の湾曲や分岐に沿って弾性的に湾曲する。
[フィルタ装置10の使用方法]
以下に、フィルタ装置10の使用方法が、図2,3が参照されつつ説明される。なお、図2,3においては、フィルタ13は外形線のみが記されている。
図2に示されるように、フィルタ装置10は、フィルタ13が収縮状態となってカテーテル11のルーメン20に収容され、カテーテル11の先端に先端ガイド14が嵌合した状態で、体外から血管30へ挿入される。フィルタ装置10は、先端ガイド14側から血管30へ挿入されるが、血管30への挿入方法は、一般的なカテーテルと同様である。フィルタ装置10が血管30の所望の位置まで挿入されているかは、X線照射によって第1スライドリング23及び第2スライドリング24の位置を確認することによって判断される。
カテーテル11の先端側、すなわち第1スライドリング23及び第2スライドリング24が血管30における狭窄部より血流の下流側の所望の位置へ到達すると、フィルタ装置10の基端側、すなわち体外においてシャフト12に対してカテーテル11が基端側へ引き戻されることによって、先端ガイド14がカテーテル11の先端から外れ、さらにカテーテル11が基端側へ引き戻されることによって、収縮状態のフィルタ13がカテーテル11の先端から外部へ露出される。なお、基端側へ引き戻されたカテーテル11は完全に体外に引き出される。
フィルタ13の基端側である開口21の周縁は、第2スライドリング24及びストッパ25,26によりシャフト12に対して長手方向へ移動することが規制されている。フィルタ13の先端は、第1スライドリング23と共にシャフト12に沿って第2スライドリング24側(基端側)へ摺動可能であり、カテーテル11の内壁との摩擦によってカテーテル11と共に第1スライドリング23が第2スライドリング24側へ摺動することが生じる可能性がある。しかし、第1スライドリング23がストッパ27と当接することによって、第1スライドリング23が拡張状態となるために、必要な距離以上に第2スライドリング24に近寄ってフィルタ13が撓みすぎたり破損したりすることがない。
図3に示されるように、収縮状態のフィルタ13がカテーテル11のルーメン20から外部へ露出されることによって、フィルタ13は、第1細線15及び第2細線16の形状記憶性によって弾性的に復帰して拡張状態となる。フィルタ13が収縮状態から拡張状態となることによって、第1スライドリング23はストッパ27と当接或いは近づくまでシャフト12に沿って摺動するが、第2スライドリング24はシャフト12の長手方向へは移動しない。したがって、X線(放射線)照射により確認した第2スライドリング24の位置から移動することなくフィルタ13が拡張状態となる。また、第1スライドリング23及び第2スライドリング24は、共にシャフト12を軸として回転可能なので、拡張状態のフィルタ13は、血管30の内壁形状に沿うようにシャフト12に対して回転する。
このとき、X線透視下において、フィルタ13が拡張状態であるかが確認される。すなわち、X線透視下において確認された第2スライドリング24の位置よりも先端側に位置するフィルタ13にX線が照射される。フィルタ13に編み込まれた2本の第2細線16が放射線検知材を含んでいるので、2本の第2細線16がX線透視画像に映し出される。前述されたように、映し出された2本の第2細線16の形状やシャフト12との交わり方などに基づいて、フィルタ13が拡張状態になっているか否かが判定可能である。
なお、各図には示されていないが、フィルタ13が血管30の所望の位置において拡張状態で留置された後、血管30にバルーンカテーテルなどが挿入されて狭窄部(塞栓)を拡張或いは切除する施術がなされる。この場合、フィルタ13が狭窄部より血流の下流側に留置されて、フィルタ13の開口21が血管30内にて円形状に拡張されるとともに、全体が所定の袋状に拡張していることが、X線透視画像によって確認されている。これにより、施術により狭窄部から分離した塞栓がフィルタ13によって確実に捕捉される。
フィルタ13が血管30から回収されるときは、前述と逆の手順が行われる。すなわち、シャフト12の基端側からカテーテル11が先端側へ送り込まれ、カテーテル11のルーメン20に拡張状態のフィルタ13が収容される。カテーテル11の先端がフィルタ13の開口21の周縁に当接しながら先端側へ移動することによって、ルーメン20に対応してフィルタ13が弾性的に収縮し、これに伴ってフィルタ13が拡張状態から収縮状態へ弾性的に変化する。このときにも、X線が照射されることにより、X線透視画像における2本の第2細線16の形状やシャフト12との交わり方などに基づいて、フィルタ13が収縮状態になっているか否かが判別可能である。フィルタ13がルーメン20に収容された状態で、フィルタ装置10が血管30から引き抜かれる。
[本実施形態の作用効果]
本実施形態に係るフィルタ装置10によれば、血管30内の所定位置においてフィルタ13が拡張状態になっていることを、放射線透視画像によって確実に確認することができる。
拡張状態のフィルタ13を映し出す放射線透視画像において、第2細線16は、螺旋形状をなすので、フィルタ13が如何なる方向から映し出されていても拡張状態であることが判定しやすい。また、フィルタ13において2本の第2細線16が相互に交わっているので、フィルタ13が拡張状態であることが一層正確に確認し易い。
また、本実施形態のフィルタ13は、形状記憶性を有する第1細線15だけが用いられてフィルタが造られる工程と同様にして、2本の第1細線15に代えて2本の第2細線16を用いればよいので、フィルタ13の製造が容易である。
また、第2細線16は、形状記憶性を有する第1ワイヤ17の周囲に、放射線が不透過又は減衰する第2ワイヤ18が巻き付けられた構成なので、第1ワイヤ17が拡張状態に復元する機能が第2ワイヤ18によって阻害されにくい。
なお、フィルタ13に用いられる第2細線16は2本に限るものではない。例えば、形状記憶性及び放射線不透過性に優れた第2細線16の場合には、1本だけが使用され得る。また、第2細線16が3本以上であってもよい。さらに、複数本の第2細線16が用いられる場合には、相互に交わるように編み上げられなくてもよい。
[変形例]
放射線検知材を含む第2細線16としては、放射線検知材として放射線不透過性の物質であるタングステンによって構成されたタングステンワイヤを用いることができる。タングステンワイヤは、上記の第1細線15として例示された細線よりも形状記憶性に劣るために、フィルタ13の状態変化が阻害されないように、用いる本数をできるだけ少なくすることが好ましい。
また、第2細線16として、形状記憶性を有するワイヤに、放射線検知材として放射線不透過性の金属をメッキしたものを用いてもよい。具体的には、直径が0.03mmのニッケル−チタン鋼線を金メッキすることによって第2細線16とされる。この場合、ニッケル−チタン鋼線の形状記憶性が損なわれないように、また、所望の放射線不透過性になるように、金メッキ層の厚さが設定される。
さらに、前述されたフィルタ装置10は、頸動脈領域のみならず、冠動脈領域やシャント領域において使用されてもよい。
10 フィルタ装置
11 カテーテル
12 シャフト(線材)
13 フィルタ
15 第1細線
16 第2細線(放射線検知材を含む)
17 第1ワイヤ
18 第2ワイヤ
20 ルーメン(収容空間)

Claims (6)

  1. 内部に収容空間を有するカテーテルと、
    上記カテーテルの収容空間において上記カテーテルの長手方向に沿って延出された線材と、
    上記カテーテルの先端側に露出されて上記カテーテルの外形より外側へ拡がった拡張状態、及び当該拡張状態から弾性的に収縮して上記収容空間に収容可能な収縮状態に状態変化可能なフィルタと、を具備し、
    上記拡張状態のフィルタは、上記長手方向における一方側に開口を有し、周壁が網目状をなす複数本の細線から構成されており、
    上記細線のうちの少なくとも1本は、放射線によって検知可能な放射線検知材を含むフィルタ装置。
  2. 上記放射線検知材を含む細線は、上記拡張状態において、上記長手方向に沿った螺旋形状をなす請求項1に記載のフィルタ装置。
  3. 上記放射線検知材を含む細線は、少なくとも2本以上であり、相互に交差する請求項2に記載のフィルタ装置。
  4. 上記放射線検知材を含む細線は、形状記憶性を有する第1ワイヤの外側に、放射線を不透過又は減衰させる第2ワイヤが巻き付けられたものである請求項1から3のいずれかに記載のフィルタ装置。
  5. 上記放射線検知材を含む細線は、形状記憶性を有する第1ワイヤに放射線を不透過又は減衰させる金属がメッキされたものである請求項1から3のいずれかに記載のフィルタ装置。
  6. 上記放射線検知材を含む細線は、放射線を不透過又は減衰させるものである請求項1から3のいずれかに記載のフィルタ装置。
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