JP2016085951A - 加熱撹拌調理器 - Google Patents

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知也 藤濤
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誠 西村
石丸 直昭
Naoaki Ishimaru
直昭 石丸
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Abstract

【課題】複数のコイルを加熱、撹拌などの用途や負荷の状態に応じて切り替え、あるいは、その中の一つのコイルを加熱と撹拌で同時に兼用でき、鍋の形状および寸法によらず加熱ムラが少なく、均一に撹拌でき、時短が図れるなど優れた調理性能を有した加熱撹拌調理器を提供する。【解決手段】被加熱撹拌物を載置するためのトッププレート13と、トッププレートの下方に配置された複数のコイル11と、複数のコイルに電流を供給するインバータ17と、インバータの出力を制御する制御部18と、を備え、制御部は、複数のコイルのうち少なくとも1つのコイルに高周波電流を供給し、高周波電流の供給を停止するオフ期間に低周波電流を供給する。【選択図】図2

Description

本開示は、高周波磁界により鍋などの被加熱物の加熱などを行う調理器に関し、特に、加熱と同時に撹拌を行う加熱撹拌調理器に関するものである。
従来、この種の加熱撹拌調理器は、結晶化ガラス製のトッププレートの下方に配置された複数の加熱コイルに異なる電力値の誘導加熱電力を供給することにより、トッププレート上に載置された被加熱物(鍋など)内の被調理物に温度差を設け対流を発生させて、熱を被調理物全体にいきわたらせている(例えば、特許文献1参照)。また、加熱用コイルと回転用コイルから、高周波の誘導加熱磁界または低周波の回転磁界あるいはこの両方の混合磁界を発生し、回転用コイル上部に載置された被加熱物(鍋など)内の永久磁石または着磁体を備えた回転体を回転させ、被加熱物内に入れられた調理物をかき混ぜている(例えば、特許文献2、特許文献3参照)。
図7は前記文献2に記載された従来の加熱撹拌調理器の構成を示す断面図である。図7において、電磁誘導を応用した機器上に載置する非磁性材で構成した外容器1と、この外容器1内に設けた磁性金属で構成した内容器2と、この内容器2内に設けた回転翼4とを備えている。外容器1を載置する機器には、加熱コイル6で構成する高周波電流供給手段7と、界磁コイル8で構成する界磁電流供給手段9とを有している。機器より発生する高周波磁界で内容器2を加熱すると同時に、低周波磁界で回転翼4を回転させるものであった。
またあるいは、セラミック製の天板(トッププレート)下に配置されたヒータと出力軸に磁石を有するモータと、前記天板上に載置された磁石を内蔵した撹拌部を有する調理容器とを備え、前記ヒータで調理容器を加熱する。一方、前記モータを動作させることにより、前記モータ出力軸の磁石と磁気的に結合した前記撹拌部を回転させていた(特許文献4参照)。
しかしながら、前記従来の調理物に対流を発生させる構成では、チーズ入りのカレーやシチューといった粘性が非常に高い調理物の場合に対流が不十分となることがあった。一方、前記従来の回転体や回転翼を有した内鍋で調理物を撹拌する構成では、回転磁界を透過させるために鍋材質に制約(ガラス・磁器等の非磁性材、あるいは、厚みが1mm以下の非磁性のステンレス材)が出るため、調理レシピによっては加熱量が不足することがあった。また、前記従来の磁気的に結合した撹拌部を回転させて調理物を撹拌する構成では、前記の粘性が高い調理物の場合に磁気結合力を粘性による抗力が上回ると撹拌部が追従しきれず脱調するため、必要な回転数まで回せず、撹拌が間欠的で不十分となることがあった。
これらの課題を解決することを目的として、特許文献5に記載の構成が提案されている。この特許文献5の構成では、平面を有する板部の裏側に磁気発生機構部を、表側に「回転伝達板」を有する回転機構部を配置し、この回転伝達板の出力軸である嵌合歯に、調理容器下部の突出部を嵌合させ、磁気発生機構部から発生された回転磁界により回転伝達板を回転駆動させる方法が提案されている。
特許第5370605号公報 特開平8−24118号公報 特開平8−35664号公報 米国特許出願公開第2007/135037号明細書 特許第5113636号公報
しかしながら、このような従来の回転伝達板を介して回転させる構成では、回転伝達板に「滑り」によって誘導電流が流れ、この誘導電流と回転磁界との相互作用で回転力が生じるという原理であるため、磁気発生機構部と回転伝達板との磁気的空隙を大きく(例えば10mm以上に)できないという制約があった。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、複数のコイルを加熱、撹拌などの用途や負荷の状態に応じて切り替え、あるいは、その中の一つのコイルを加熱と撹拌で同時に兼用でき、鍋の形状と寸法によらず加熱ムラが少なく、均一に撹拌でき、時短が図れるなど優れた調理性能を有した加熱撹拌調理器を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の加熱撹拌調理器は、被加熱撹拌物を載置するためのトッププレートと、前記トッププレートの下方に配置された複数のコイルと、前記複数のコイルに電流を供給するインバータと、前記インバータの出力を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記複数のコイルのうち少なくとも1つのコイルに高周波電流を供給し、前記高周波電流の供給を停止するオフ期間に低周波電流を供給するように構成したものである。
これによって、撹拌専用コイルを設けることなく、同じ仕様のコイルで加熱と撹拌が行えるため、部品点数が少なく量産性に富み、製造コストが安価で信頼性の高い加熱撹拌調理器を提供することができる。
本発明の加熱撹拌調理器は、複数のコイルのうち少なくとも1つのコイルに高周波電流を供給して加熱し、この供給が停止するオフ期間に低周波電流を供給して撹拌手段で被加熱撹拌物をかき混ぜることにより、焦げ付かせることなく調理できる。それにより、調理時間の短縮や美味しく仕上げるなどの効果が得られ、1台の機器で加熱撹拌調理が行えるので新たな調理レシピを提供できる。また、複数のコイルで加熱とかき混ぜを順次分担するので、加熱性能を低下させずに撹拌を行うことができる。
本発明の実施の形態1における加熱撹拌調理器の概略平面図 本発明の実施の形態1における加熱撹拌調理器の撹拌の構成を示す要部断面模式図 本発明の実施の形態1における加熱撹拌調理器のインバータの回路構成を示す回路図 本発明の実施の形態1における加熱撹拌調理器のインバータの加熱時の電圧波形と電流波形を示す波形図 本発明の実施の形態1における加熱撹拌調理器の撹拌時のコイル誘起電圧波形を示す波形図 本発明の実施の形態1における加熱撹拌調理器の撹拌時のインバータ出力波形を示す波形図 従来の加熱撹拌調理器の構成を示す断面図
第1の発明は、被加熱撹拌物を載置するためのトッププレートと、前記トッププレートの下方に配置された複数のコイルと、前記複数のコイルに電流を供給するインバータと、前記インバータの出力を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記複数のコイルのうち少なくとも1つのコイルに高周波電流を供給し、前記高周波電流の供給を停止するオフ期間に低周波電流を供給することにより、コイルやインバータを増やすことなく二種類の電流による異なる作用を被加熱撹拌物に及ぼすことができるので、部品点数が少なく、回路実装面積の小さく、製造コストの低い加熱撹拌調理器を提供することができる。
第2の発明は、特に、第1の発明の被加熱撹拌物を加熱可能とするとともに、前記被加熱撹拌物に搭載された撹拌手段を駆動可能とすることにより、加熱しながら撹拌を行うことができるので、熱が均一に行き渡り調理時間が短縮され、美味しく仕上げるなどの効果が得られる。
第3の発明は、特に、第1または第2の発明のトッププレートに載置された前記被加熱撹拌物の位置と形状を検知する位置形状検知手段を備え、前記制御部は、被加熱撹拌物の下方に位置する複数のコイルのうち、一部のコイルに前記高周波電流を供給し、前記高周波電流の供給を停止するオフ期間に前記低周波電流を供給することにより、鍋の形状と寸法によらず加熱ムラを少なくすることができる。
第4の発明は、特に、第3の発明の被加熱撹拌物の下方に位置する複数のコイルのうち、他の一部のコイルに前記高周波電流を供給し、前記低周波電流を供給しないことにより、鍋の形状と寸法によらず加熱ムラを少なくすることができ、さらに、加熱量を低下させることなく撹拌を行うことができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態における加熱撹拌調理器の概略平面図であり、主要な要素の平面的な位置関係を模式的に示している。図2は、本発明の第1の実施の形態における加熱撹拌調理器の撹拌の構成を示す要部断面模式図(図1のA−A線より切断した縦断面図)である。図3は、本発明の第1の実施の形態における加熱撹拌調理器のインバータの回路構成の一例を示している回路図である。図4は、本発明の第1の実施の形態における加熱撹拌調理器のインバータの加熱用の電圧波形と電流波形を示す波形図である。図5は、本発明の第1の実施の形態における加熱撹拌調理器の撹拌時にコイルに誘起される電圧波形を示している波形図である。
本実施の形態における加熱撹拌調理器10は、結晶化ガラスやセラミック等の機械的強度と耐熱温度が高い電気絶縁物で作られたトッププレート13、トッププレート13の下方に整列して配置された複数のコイル11、複数のコイル11それぞれに誘導加熱用の高周波電流と撹拌用の低周波電流のいずれかを供給するインバータ17、及びインバータ17の出力を制御する制御部18と、制御部18に対して動作指令を出力する操作表示部19を備える。
コイル11は、実質的に同一の形状・構成を有した複数のコイルをトッププレート13の下方に、所定間隔を有してマトリクス状に並べて配設する。例えば、図1に示すように、縦に5個、横に9個の複数のコイル11を並べて配設した構成であってもよい(図視下側におけるコイル11の行をa行とし、図視左側におけるコイル11の列をa列と定義し
ている。従って、コイル11aa〜コイル11eiの符号が付してある)。
インバータ17は、複数のコイル11に対応して、それぞれ別々に接続される複数のインバータを備える構成としても良い。例えば、図2に示すように、各コイル11aa〜コイル11eiのそれぞれに1対1で接続されるインバータ17aa〜インバータ17eiを備える。
トッププレート13上には、鍋等の被加熱物が載置される。例えば、図1に示すように、第1の被加熱物14、第2の被加熱物15が載置される(あるいは、第2の被加熱物15より大きい第3の被加熱物16が載置される場合もある)。
本実施の形態において、被加熱撹拌物は、トッププレート13上に載置される鍋等の被加熱物と、この被加熱物に収納される内容物とのうち少なくとも一方またはその両方を指示するものである。
また、制御部18内には、電源からコイル11までの電力伝送の通電経路における入力電流及び/又は出力電圧の検出値と(制御部18内の)メモリに記憶させた閾値テーブルデータとを比較して、コイル11上の被加熱物の有無を判断するとともに、被加熱物が有ると判断したコイル群の行列データから概略形状を推定する位置形状検知手段20を有している。
図2に示すように、第2の被加熱物15は、永久磁石22を有した内容物を撹拌するための撹拌翼23を入れることもできる。すなわち、本実施の形態で、撹拌翼23は取り外し自在な構成としている。
また、撹拌翼23に内蔵された永久磁石22の磁極を検知するために、複数のコイル11のそれぞれ中央に磁気センサ21aa〜磁気センサ21eiを配設している。
図3は、インバータ17aa〜インバータ17eiの具体的な構成を示した(インバータ1個分の)回路図で、コイル11と直列に接続した共振コンデンサ32と、コイル11にエネルギーを供給する直流電源33と、コイル11と直流電源33の正極側との間に接続した第1のスイッチング素子34と、コイル11と直流電源33の負極側との間に接続した第2のスイッチング素子35と、共振コンデンサ32と直流電源33の正極側との間に接続した第3のスイッチング素子36と、共振コンデンサ32と直流電源33の負極側との間に接続した第4のスイッチング素子37と、第1のスイッチング素子34〜第4のスイッチング素子37に駆動信号を与える制御部18とを備え、いわゆるフルブリッジ型インバータを構成している。第1のスイッチング素子34と第2のスイッチング素子35の組、および第3のスイッチング素子36と第4のスイッチング素子37の組に与える駆動信号を交互に切り換え、第1のスイッチング素子34と第4のスイッチング素子37、および第2のスイッチング素子35と第3のスイッチング素子36を同位相で駆動し、一定の周期で全ての第1のスイッチング素子34〜第4のスイッチング素子37に駆動信号停止期間を設けて、誘導加熱用の高周波電力の電力制御を行うものである。各第1のスイッチング素子34〜第4のスイッチング素子37にはそれぞれ並列に第1のダイオード34a〜第4のダイオード37aを接続している。共振コンデンサ32の両端に接続した短絡スイッチ38は撹拌動作時に共振コンデンサ32の両端を短絡して低周波電流を流せるようにするものである。さらに、第2のスイッチング素子35、第4のスイッチング素子37にはそれぞれ並列に第1のスナバコンデンサ39、第2のスナバコンデンサ40を接続しており、全ての第1のスイッチング素子34〜第4のスイッチング素子37でソフトスイッチング動作を行うようにしている。
[インバータの加熱動作]
次に、以上のように構成された本実施の形態における加熱撹拌調理器10のインバータ17の加熱時の動作を説明する。
第1のスイッチング素子34と第4のスイッチング素子37をオンすると、直流電源33→第1のスイッチング素子34→コイル11→共振コンデンサ32→第4のスイッチング素子37→直流電源33の回路ループを形成し、直流電源33とコイル11が接続した状態となりコイル11に電力を供給する。一定期間後に第1のスイッチング素子34と第4のスイッチング素子37を同時にオフすると、第1のスナバコンデンサ39と第2のスナバコンデンサ40との電荷の充放電が起こり、その後、コイル11に流れていた電流は第2のスイッチング素子35と並列に接続したダイオード35aと第3のスイッチング素子36と並列に接続したダイオード36aを流れ、コイル11→共振コンデンサ32→ダイオード36a→直流電源33→ダイオード35a→コイル11の回路ループを形成する。この状態にしておくと、一定期間後には直流電源33→第3のスイッチング素子36→共振コンデンサ32→コイル11→第2のスイッチング素子35→直流電源33の回路ループを形成し、直流電源33とコイル11が接続した状態となりコイル11に電力を供給する。この状態ではコイル11には初期状態からみて逆方向の電流が流れている。
さらに、第2のスイッチング素子35から第1のスイッチング素子34へ、および第3のスイッチング素子36から第4のスイッチング素子37への切り換え、前述と同様の手順の動作を行うことによりコイル11へ高周波電流を供給する。
また、この動作を複数回繰り返した後、図4の波形図に示すように、全ての第1のスイッチング素子34〜第4のスイッチング素子37に駆動信号停止期間を設けることにより、コイル11に電流が流れなくなりコイル11に電力を供給しないようにする。また、全ての第1のスイッチング素子34〜第4のスイッチング素子37が駆動信号停止期間を経た後、再び全ての第1のスイッチング素子34〜第4のスイッチング素子37の駆動を開始することで一連の加熱動作となる。
なお、図4において、Vg1は第1のスイッチング素子34の駆動信号を表し、Vg2は第2のスイッチング素子35の駆動信号を表し、Vg3は第3のスイッチング素子36の駆動信号を表し、Vg4は第4のスイッチング素子37の駆動信号を表している。
また、Isw1は第1のスイッチング素子34の電流を表し、Isw3は第3のスイッチング素子36の電流を表し、Iloadはコイル11の電流を表し、Vce1は第1のスイッチング素子34の電圧を表し、Vce3は第3のスイッチング素子36の電圧を表している。
[被加熱物の加熱]
次に、以上のように構成された本実施の形態における加熱撹拌調理器10の被加熱物の誘導加熱における動作を説明する。
図1に示すように、トッププレート13の上に、第1の被加熱物14、及び/又は第2の被加熱物15が載置された状態で、使用者が操作表示部19の加熱ボタンを押したとき、操作表示部19からの加熱動作の指令信号を受けて、制御部18は位置形状検知手段20により、被加熱物が載置された領域の直下にあるコイルを検出して、そのコイルに対応するインバータの加熱動作時の制御を開始する。
まず、第1の被加熱物14の下方にあるコイル11bb、コイル11bc、コイル11cb、コイル11ccに高周波電流を供給し、第1の被加熱物14に対して適切な誘導加熱が行なわれる。さらに、第2の被加熱物15の下方にあるコイル11ag、コイル11ah、コイル11ai、コイル11bg、コイル11bh、コイル11bi、コイル11cg、コイル11ch、コイル11ciにも高周波電流を供給し、第2の被加熱物15に
対して適切な誘導加熱が行なわれる。そして、使用者が操作表示部19の停止ボタンを押したとき、全てインバータの動作を停止して、加熱動作を終了する。
[撹拌動作]
次に、以上のように構成された本実施の形態における加熱撹拌調理器10の内容物の撹拌動作を説明する。
使用者がトッププレート13の上に、撹拌翼23を入れた第2の被加熱物15が載置した状態で、操作表示部19の撹拌ボタンを押したとき、操作表示部19からの撹拌動作の指令信号を受けて、制御部18は位置形状検知手段20により、被加熱物が載置された領域の直下にあるコイルを検出して、そのコイルに対応するインバータの短絡スイッチで共振コンデンサを短絡して、撹拌動作時の制御を開始する。即ち、図2に示すように、第2の被加熱物15の下方にあるコイル11ag、コイル11ah、コイル11ai、コイル11bg、コイル11bh、コイル11bi、コイル11cg、コイル11ch、コイル11ciに、磁気センサ21ag、磁気センサ21ah、磁気センサ21ai、磁気センサ21bg、磁気センサ21bh、磁気センサ21bi、磁気センサ21cg、磁気センサ21ch、磁気センサ21ciの検知出力に基づいた通電パターンで低周波電流をインバータ17ag、インバータ17ah、インバータ17ai、インバータ17bg、インバータ17bh、インバータ17bi、インバータ17cg、インバータ17ch、インバータ17ciより供給し、この低周波電流と永久磁石22による磁束とが作用して回転トルクが生じ、撹拌翼23が回転して内容物の撹拌が行われる。そして、使用者が操作表示部19の停止ボタンを押したとき、全てインバータの動作を停止した後、短絡スイッチ38をオフにして、撹拌動作を終了する。
ここで、撹拌翼23の回転角度(モータでの機械角)と、インバータ17から供給する低周波電流の位相(モータでの電気角)の関係は、極対数(撹拌翼23に内蔵された永久磁石22のN極とS極の対の数)により異なり、極対数をP’とすると、
機械角=電気角/P’の関係式で表せる。
従って、制御部18がインバータ17の撹拌動作時の制御に行うに当たって、撹拌翼23の極対数が既知であることが前提条件となる。本実施の形態では載置された第2の被加熱物15の下方にあると検出されたコイルの配列から、制御部18に記憶させてあるテーブルデータを基に、極対数P’とコイルへの通電可否を決定している。本実施の形態では、例えば、極対数P’を3としているので、図5の示すようなコイル誘起電圧波形となるように、コイル11ch、コイル11bi、コイル11ah、コイル11bgに各々の位相差で低周波電流を供給している(この時、コイル11ci、コイル11ai、コイル11ag、コイル11cgにもその半分の位相差で低周波電流を供給しているが、図示を省略する)。しかし、第2の被加熱物15の中央下方のコイル11bhは回転トルクを生じない位置なので通電は行わない制御としている。
また、本実施の形態では撹拌翼23の1回転(360°)を、第2の被加熱物15の下方にあるコイル11ag、コイル11ah、コイル11ai、コイル11bg、コイル11bh、コイル11bi、コイル11cg、コイル11ch、コイル11ciの8個で等分するため機械角は45°となる。そして、撹拌翼23の各翼に永久磁石22を埋め込み、その極対数P’を3としているので、回転に伴う磁極の変化は機械角45°に対して3回となり、電気角は15°となる。従って、8相の交流電圧が上記の独立した8個のコイルに通電することになる。
さらに、図3に示すインバータは電圧形インバータであるので、「低周波電流を供給する」という撹拌動作における制御内容は、短絡スイッチ38をオンにして共振コンデンサ32を短絡した状態で、磁気センサ21の検知出力に基づいて各コイル11への印加電圧
の正負極性を変化させると共に、各インバータをPWM(Pulse Width Modulation)制御することで、正弦波電圧を等価的に与えることでも良い。
例えば、図6のインバータ出力波形に示すように、コイル11chへ正電圧を印加する期間では、第1のスイッチング素子34chと第4のスイッチング素子37chをオンすると、直流電源33→第1のスイッチング素子34ch→コイル11ch→第4のスイッチング素子37ch→直流電源33の回路ループを形成し、直流電源33とコイル11chを正接続した状態となりコイル11chに正方向の電圧を印加する。オン時間ton後に第1のスイッチング素子34chと第4のスイッチング素子37chを同時にオフする(第1のスナバコンデンサ39chと第2のスナバコンデンサ40chとの電荷の充放電は起こるが、撹拌翼23の回転速度はその用途(調理レシピ、被調理物の特性など)から、例えば、1分間に30回転以下と低回転である場合が多いので、第1のスイッチング素子34chと第4のスイッチング素子37chをオンするまでの休止時間toffより十分に短い時間で放電が終わり、撹拌翼23の回転を停止させるようなことは起こらない)。このtonとtoffの値を両端のN極とS極が切り替わる点に近いほど幅を狭くするように動的変化させながら、磁気センサ21の検知出力が所定値になるまで、上記の動作を繰り返すことで、コイル11chのインダクタンスにより平滑化された波形が正弦波の正の半波に近い波形となる(言い換えれば、同一時間内に同一面積分の電圧をコイルに与えれば近似的に交流の正弦波形を与えたことになるため、所定時間毎にton時間を変えていくことで、図3の回路図のインバータで交流電圧波形を出力できることになる)。
他方、コイル11chへ負電圧を印加する期間では、第3のスイッチング素子36chと第2のスイッチング素子35chをオンすると、直流電源33→第3のスイッチング素子36ch→コイル11ch→第2のスイッチング素子35ch→直流電源33の回路ループを形成し、直流電源33とコイル11chを逆接続した状態となりコイル11chに負方向電圧を印加する。オン時間ton’後に第3のスイッチング素子36chと第2のスイッチング素子35chを同時にオフする。休止時間toff’経過後に再び、第3のスイッチング素子36chと第2のスイッチング素子35chをオンする。以下は正電圧を印加する場合と同様にton’とtoff’の値を動的変化させながら、磁気センサ21の検知出力が所定値になるまで、上記の動作を繰り返すことで、コイル11chのインダクタンスにより平滑化された波形が正弦波の負の半波に近い波形となる。
上記に示すように、複数のコイルの中から任意のコイルへ、等価正弦波の電流を供給できるため、コイルと撹拌翼中の永久磁石との磁気的空隙を大きくすることが可能となる。
[加熱撹拌動作]
次に、以上のように構成された本実施の形態における加熱撹拌調理器10の内容物の加熱撹拌動作の一例を説明する。
使用者がトッププレート13の上に、撹拌翼23を入れた第2の被加熱物15が載置した状態で、操作表示部19の加熱撹拌(弱火)ボタンを押したとき、操作表示部19からの加熱撹拌動作の指令信号を受けて、制御部18は位置形状検知手段20により、第2の被加熱物15が載置された領域の直下にあるコイル11を検出して、撹拌動作時の制御を開始する。
まず、図2に示すように、第2の被加熱物15の下方にある8個のコイル11ag、11ah、11ai、11bg、11bh、11bi、11cg、11ch、11ciのうち少なくとも1つのコイルに高周波電流を供給して、第2の被加熱物15を誘導加熱する。加熱撹拌動作はカレーやシチュー等を煮込むような調理レシピに用いられると有用である。このような煮込み調理では中火より小さな火力(加熱量)であるので、インバータ17による出力電力を中火程度に絞って、さらに間欠動作させることで対応させる。この間
欠動作における高周波電流の供給を停止するオフ期間に、短絡スイッチ38をオンして撹拌用の低周波電流を供給することで撹拌翼23を回転させて、第2の被加熱物15の内容物を撹拌する。このように、複数のコイルのうち少なくとも1つのコイルに高周波電流を供給し、この高周波電流の供給を停止するオフ期間に低周波電流を供給することで加熱撹拌動作が行われる。そして、使用者が操作表示部19の停止ボタンを押したとき、全てインバータ17の動作を停止した後、短絡スイッチ38をオフにして、加熱撹拌動作を終了する。
以上のように、本実施の形態では、被加熱撹拌物を載置するためのトッププレートの下方に配置された複数のコイルと、この複数のコイルに電流を個別に供給する複数のインバータと、このインバータの出力を制御する制御部を備え、制御部が複数のコイルのうち少なくとも1つのコイルに誘導加熱用の高周波電流を供給し、この高周波電流の供給を停止するオフ期間に撹拌用の低周波電流を供給する。あるいは、複数のコイルのうち、他の一部のコイルに誘導加熱用の高周波電流を供給し、撹拌用の低周波電流を供給しないように制御する構成としたことにより、撹拌専用コイルを設けることなく、同じ仕様のコイルで加熱と撹拌が行えるため、部品点数が少なく量産性に富み、製造コストが安価で信頼性の高い加熱撹拌調理器を提供することができる。
なお、本実施の形態では、複数のコイル11に対応して、それぞれ別々に接続される複数のインバータを備える構成としたが、もちろん、幾つかの複数のコイルをまとめてインバータに接続する構成とすることもできる。
また、動作中のコイルと対応する温度センサを設け、被加熱撹拌物の底面温度を検知して、設定された温度と比較し、温調制御や過昇防止制御を行うこともできる。
本開示に係る加熱撹拌調理器は、複数のコイルに高周波電力を供給しても干渉音がなく、優れた調理性能と、内容物を撹拌する機能を有し、しかも部品点数が少ないため回路実装面積が小さく安価に実現することができるため、各種の加熱撹拌機器の用途も適用できる。
11aa〜11ei コイル
13 トッププレート
14 第1の被加熱物
15 第2の被加熱物
16 第3の被加熱物
17aa〜17ei インバータ
18 制御部
19 操作表示部
20 位置形状検知手段
22 永久磁石
23 撹拌翼
32 共振コンデンサ
34 第1のスイッチング素子
35 第2のスイッチング素子
36 第3のスイッチング素子
37 第4のスイッチング素子
34a〜37a 第1〜第4のダイオード
38 短絡スイッチ

Claims (4)

  1. 被加熱撹拌物を載置するためのトッププレートと、
    前記トッププレートの下方に配置された複数のコイルと、
    前記複数のコイルに電流を供給するインバータと、
    前記インバータの出力を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記複数のコイルのうち少なくとも1つのコイルに高周波電流を供給し、前記高周波電流の供給を停止するオフ期間に低周波電流を供給することを特徴とする加熱撹拌調理器。
  2. 前記被加熱撹拌物を加熱可能とするとともに、前記被加熱撹拌物に搭載された撹拌手段を駆動可能とした請求項1記載の加熱撹拌調理器。
  3. 前記トッププレートに載置された前記被加熱撹拌物の位置と形状を検知する位置形状検知手段を備え、前記制御部は、被加熱撹拌物の下方に位置する複数のコイルのうち、一部のコイルに前記高周波電流を供給し、前記高周波電流の供給を停止するオフ期間に前記低周波電流を供給することを特徴とする請求項1または2に記載の加熱撹拌調理器。
  4. 前記被加熱撹拌物の下方に位置する複数のコイルのうち、他の一部のコイルに前記高周波電流を供給し、前記低周波電流を供給しないことを特徴とする請求項3記載の加熱撹拌調理器。
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