JP2016084689A - 膜屋根ユニット、及び開閉式膜屋根構造 - Google Patents

膜屋根ユニット、及び開閉式膜屋根構造 Download PDF

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Abstract

【課題】本願発明の課題は、従来技術が抱える問題を解消することであり、すなわち屋根膜材に過度な変形を加えることなく開扉・閉扉が可能であり、しかも左右両開きの屋根や複雑な形状の屋根にも対応できる開閉式膜屋根を実現する、膜屋根ユニット、及び開閉式膜屋根構造を提供することである。【解決手段】本願発明の膜屋根ユニットは、開閉軸方向に配置されるV字フレームと、開閉軸直角方向に配置される架構フレーム、屋根膜材、上下方向に伸縮可能な伸縮装置を備えている。全体構成としては、複数の架構フレームが略平行に配置され、対向する架構フレームの側方には左・右のV字フレームが配置される。屋根膜材は、開閉軸方向に折り畳める中折れ部を有しており、上部梁の両端には左・右の伸縮装置が配置される。伸縮装置を下方に向けて伸ばすとV字フレームが開閉軸方向に広がり、伸縮装置を上方に向けて縮めるとV字フレームが開閉軸方向に折り畳まれる。【選択図】図3

Description

本願発明は、建築物の屋根に関するものであり、より具体的には、屋根膜材を用いた開閉式の屋根に関するものである。
競技場やイベント会場など多くの観客を収容する施設は、雨天時でも実施できるように屋根が取り付けられることがある。さらに、好天時には自然環境で競技等が実施できるように、開閉式の屋根を採用する施設も増えている。
一方で、新たに建設される大規模施設は、見る人に強い印象を与える独特のデザインとされる傾向にある。これに伴い施設屋根も複雑な形状を呈することになり、特に開閉式の屋根の場合、開扉状態(屋根が開放された状態)においてはコンパクトに収納し、閉扉状態(屋根が閉鎖された状態)においては複雑な形状に展開できる構造としなければならない。そのため、開閉式の屋根として採用できる屋根材は極めて限定的であり、比較的自在に変形できる屋根膜材が多く採用される。
ところで、建築物の主要構造部である屋根は、原則として不燃でなければならない。したがって、屋根材として屋根膜材を採用する場合、不燃性の材料を選択する必要がある。屋根膜材は、基布をガラス繊維とするA種とB種、基布を合成繊維とするC種とテント倉庫用に分類され、このうちA種とB種が不燃材である。つまり、屋根材としてはA種の屋根膜材もしくはB種の屋根膜材を採用するのが望ましい。たとえば、1988年に建設された東京ドームではA種の屋根膜材を採用しており、20年以上にわたって十分な機能と強度が保たれている。
しかしながらA種又はB種の屋根膜材は、基布をガラス繊維とするが故に、折り曲げるなど過度の変形には耐えられない。既述のとおり開閉式の屋根では、比較的自在に変形できることを理由に屋根膜材を採用するわけであるが、不燃性を理由に採用するA種又はB種の屋根膜材の場合、あまり変形させることができないという難しさが伴うこととなる。
そこで特許文献1では、過度に変形させることで屋根膜材に損傷を与えないよう、あらかじめ複数の折返しを設け、蛇腹状に形成された屋根構造を提案している。
特開2004−092261号公報
特許文献1で開示される屋根膜材は、取り付けられるワイヤーの牽引によって移動するものであり、ワイヤーの一端に設置されたウィンチで屋根膜材を引き込むことにより蛇腹形状が広がって閉扉し、そして他端に設置されたウィンチで屋根膜材を引き込むことにより蛇腹形状が折り畳まれて開扉する。ところがこの手法によれば、大きな開口部を有する開閉式屋根の場合、ウィンチが相当に長い距離を引き込むことになり、その結果、相当程度の規模のウィンチを要することとなる。また、中央部付近で閉合する左右両開きの開閉式屋根の場合、左右双方の屋根膜材をそれぞれ異なるウィンチで引き込むこととなり、ウィンチのワイヤーが交錯する極めて複雑な構造となる。
本願発明の課題は、従来技術が抱える問題を解消することであり、すなわち屋根膜材に過度な変形を加えることなく開扉・閉扉が可能であり、しかも左右両開きの屋根や複雑な形状の屋根にも対応できる開閉式膜屋根を実現する、膜屋根ユニット、及び開閉式膜屋根構造を提供することである。
本願発明は、屋根膜材と骨組み構造を組み合わせた折り畳み式の開閉機構を採用するとともに、伸縮可能な伸縮装置を用いることで自律式(非牽引式)の開閉機構を実現するという点に着目して開発されたものであり、従来にはない発想に基づいて行われた発明である。
本願発明の膜屋根ユニットは、開閉式の膜屋根構造を構成するもので、開閉軸方向に配置される「V字フレーム」と、開閉軸直角方向に配置される「架構フレーム」と、「屋根膜材」と、上下方向に伸縮可能な「伸縮装置」を備えている。このうちV字フレームは、2つの斜材をそれぞれ下端側でピン結合したものであり、また架構フレームは、水平又は略水平方向に配置される上部梁及び下部梁を含むものである。全体構成としては、複数の架構フレームが略平行(平行含む)に配置されるとともに、対向配置される一方の架構フレームの上部梁の一部と、V字フレームを構成する一方の斜材の上部とがピン結合されるとともに、対向する他方の架構フレームの上部梁の一部と、V字フレームを構成する他方の斜材の上部とがピン結合される。そして、架構フレームの側方にはそれぞれ、左側のV字フレーム及び右側のV字フレームが配置される。屋根膜材は、開閉軸方向に折り畳める中折れ部を有しており、対向配置された2つの架構フレームそれぞれの上部梁に取り付けられる。また、伸縮装置の一部とV字フレームの下端部はピン結合される。この結果、伸縮装置を伸ばすとV字フレームが開閉軸方向に広がり、伸縮装置を縮めるとV字フレームが開閉軸方向に折り畳まれる。
本願発明の膜屋根ユニットは、屋根膜材を下向きに引張する「上下緊張材」を、さらに備えたものとすることもできる。
本願発明の膜屋根ユニットは、次のような技術的特徴をもつ上下緊張材を備えたものとすることもできる。すなわち上下緊張材は、開閉軸直角方向に配置される帯状の上部緊張材と、この上部緊張材の複数箇所に取り付けられた線状の下部緊張材によって構成される。なお上部緊張材は、屋根膜材に垂下するように取り付けられる。一方、開閉軸直角方向に配置される線状の引下げ材が上部緊張材よりも下方で張設され、下部緊張材がこの引下げ材と上部緊張材の間を上下に連結する。
本願発明の膜屋根ユニットは、V字フレームを構成する斜材上部と上部梁の一部との結合を、連結治具を介したピン結合とすることもできる。
本願発明の膜屋根ユニットは、架構フレームの側方に配置される左右のV字フレームに加え、架構フレームの中間位置にもV字フレームを配置したものとすることもできる。
本願発明の膜屋根ユニットは、2組のW字フレームと3つの架構フレームで構成されたものとすることもできる。このW字フレームは、2つのV字フレームを開閉軸方向に直列配置して構成されるもので、2組のW字フレームを略平行(平行含む)に対向配置し、これらW字フレームの間に3つの架構フレームが配置される。この場合伸縮装置は、W字フレームを構成する2つのV字フレームの間に配置される。そして、伸縮装置の一部がW字フレームを構成する一方のV字フレームの下端部と連結されるとともに、伸縮装置の一部がW字フレームを構成する他方のV字フレームの下端部と連結される。
本願発明の膜屋根ユニットは、その伸縮装置を左右方向に開閉するジャッキとすることもできる。この場合の伸縮装置は、その開閉方向が開閉軸直角方向となるように配置される。
本願発明の膜屋根ユニットは、その伸縮装置が、多節リンク機構と、引込線、押出線を含むもの(以下、「多節リンク機構式の伸縮装置」という。)とすることもできる。多節リンク機構は、複数のアームがそれぞれピン結合された構造であって、ピン結合箇所には滑車が設けられた機構である。引込線は、多節リンク機構の一部に固定されるとともに滑車に巻き回され、押出線は、多節リンク機構の一部に固定されるとともに滑車に巻き回される。この結果、引込線を引き込むと伸縮装置が縮められ、押出線を引き込むと伸縮装置が伸びる。
本願発明の膜屋根ユニットは、その伸縮装置が多節リンク機構式の伸縮装置であって、しかも多節リンク機構が、1又は2以上のX字状アーム機構と、2つのV字状アーム機構を含むものとすることができる。X字状アーム機構は、X字状に配置された2つのアーム材が交差する中間交差部で、これら2つのアーム材がピン結合されて4つのアーム自由端が形成され、V字状アーム機構は、V字状に配置された2つのアーム材の先端が重なる先端交差部で、これら2つのアーム材がピン結合されて2つのアーム自由端が形成される。 第1のV字状アーム機構と第2のV字状アーム機構との間に、1又は2以上のX字状アーム機構が配置され、さらに、隣接するV字状アーム機構とX字状アーム機構それぞれのアーム自由端どうしが連結部でピン結合されるとともに、隣接する2つのX字状アーム機構それぞれのアーム自由端どうしが連結部でピン結合される。なお滑車は、中間交差部、先端交差部、及び連結部に設けられる。そして引込線は、第1のV字状アーム機構の先端交差部に固定されるとともに、先端交差部の滑車と隣接する中間交差部の滑車、又は隣接する2つの中間交差部の滑車を巻き回しながら第2のV字状アーム機構の先端交差部の滑車まで通される。押出線は、第1のV字状アーム機構のうち一方の連結部に固定されるとともに、第1のV字状アーム機構のうち他方の連結部の滑車から順に、途中のX字状アーム機構の連結部の滑車、及び第2のV字状アーム機構の連結部の滑車を経て、第2のV字状アーム機構の先端交差部の滑車まで通される。
本願発明の膜屋根ユニットは、その伸縮装置が多節リンク機構式の伸縮装置であって、中間交差部と先端交差部に設けられる滑車が、引込線又は押出線を通すためのガイド溝を有するものとすることもできる。なお、このガイド溝は、滑車の回転軸方向に2列(2段)設けられる。
本願発明の開閉式膜屋根構造は、ここまでに説明した膜屋根ユニットによって構成される開閉式の膜屋根構造であって、開閉軸方向に配置される複数の「走行レール」と、この走行レールに取り付けられる「台車」を備えた構造である。この台車は、走行レール方向にスライド可能であり、膜屋根ユニットを吊り下げるものである。なお、1又は複数の膜屋根ユニットからなる膜屋根ユニット列が前記走行レール沿いに形成される。この結果、膜屋根ユニットの伸縮装置を伸ばすと、膜屋根ユニットのV字フレームが開閉軸方向に広がって膜屋根ユニットの屋根膜材が展張し、伸縮装置を縮めると、V字フレームが開閉軸方向に折り畳まれる。
本願発明の開閉式膜屋根構造は、走行レールの一端に膜屋根ユニットを収納する「収納部」が設けられた構造とすることもできる。この収納部には、中折れ機構により伸縮可能なアーム材が設置されており、そしてアーム材の一端は、収納部内に固定され、アーム材の他端は、膜屋根ユニット列の一部に取り付けられる。この結果、アーム材が縮むことによって、V字フレームが折り畳まれた状態の膜屋根ユニット列を収納部内に引き込み、アーム材が伸びることによって、V字フレームが折り畳まれた状態の膜屋根ユニット列を収納部から押し出すことができる。
本願発明の開閉式膜屋根構造は、膜屋根ユニットの下側に被覆膜を取り付けた構造とすることもできる。この場合、膜屋根ユニットの伸縮装置を伸ばすと被覆膜は展張し、この伸縮装置を縮めると被覆膜が折り畳まれる。
本願発明の膜屋根ユニット、及び開閉式膜屋根構造には、次のような効果がある。
(1)あらかじめ中折れ部を設けた折り畳み機構としているため、屋根膜材は不測の変形に伴う横座屈を生じるおそれがない。その結果、通常のA種屋根膜材を採用することができ、耐火性能の優れた屋根を形成することができるとともに、屋根材に掛かる材料費を抑えることができる。
(2)屋根膜材を採用することで、軽量な屋根構造を実現できるうえ、大きな牽引装置などを必要としないことから、比較的短い工期で屋根を施工することができる。
(3)上下緊張材を設置することによって、展張された屋根膜材には適度な緊張力が与えられる。そのため、閉扉時に強風等を受けても、屋根膜材が容易に座屈や破損等を生じるおそれがない。
一葉双曲面の一部を平面配置した屋根形状を示す斜視図。 (a)は屋根の開口部を閉鎖した閉扉状態を示す斜視図、(b)は屋根の開口部を開放した開扉状態を示す斜視図。 屋根の開扉状態と閉扉状態の遷移を示すステップ図。 膜屋根ユニットの外観を示す斜視図。 架構フレームを開閉軸方向に見た正面図。 (a)は伸長時のV字フレームを開閉軸直角方向に見た正面図、(b)は屈折時のV字フレームを開閉軸直角方向に見た正面図。 (a)は膜屋根ユニット上部を開閉軸方向に見た部分詳細図、(b)は膜屋根ユニット上部を開閉軸直角方向に見た部分詳細図。 多節リンク機構式の伸縮装置を用いた場合の屋根の開扉状態と閉扉状態の遷移を示すステップ図である。 多節リンク機構の一例を示す平面図。 (a)はV字状アーム機構を示す平面図、(b)はX字状アーム機構を示す平面図。 多節リンク機構に引込線を取り付けた状態を示す平面図。 多節リンク機構に押出線を取り付けた状態を示す平面図。 多節リンク機構に引込線を取り付ける手順を示すステップ図。 2段のガイド溝を有する滑車を示す側面図。 多節リンク機構式の膜屋根ユニットの一部の外観を示す斜視図。 多節リンク機構式の膜屋根ユニットのV字フレーム(伸長時)を、開閉軸直角方向に見た正面図。
本願発明の膜屋根ユニット、及び開閉式膜屋根構造の実施形態の一例を、図に基づいて説明する。
1.全体概要
説明のためここで例示する競技場屋根Lfは、図1に示すように、一葉双曲面の一部を平面配置した形状であり、いわばポテトチップスと似た形状となっている。したがって、屋根の短軸方向(X−X)の断面を見ると下に凸のカテナリー曲線を示し、長軸方向(Y−Y)の断面を見ると上に凸の曲線を示している。もちろん本願発明は、ここで示す形状の屋根に限らず様々な形状の屋根に採用でき、また競技場に限らず種々の建築物で利用することができる。
図2は、大きな開口部を備えた競技場屋根Lfの1/4の範囲を示す斜視図であり、(a)はこの開口部を閉鎖した閉扉状態を示し、(b)は開口部を開放した開扉状態を示している。この図に示す開閉式屋根は左右からの開閉式であって、屋根の両端から移動してくる2組の屋根構造が、中央付近で接合することで屋根の開口部が閉鎖される。なお、便宜上ここでは、屋根構造が移動する方向を「開閉軸方向」(図1に示す短軸方向X−X)、これと直交する方向を「開閉軸直角方向」(図1に示す長軸方向Y−Y)ということとする。すなわち図2は、開閉軸方向における1/2範囲であって、開閉軸直角方向における1/2範囲を示している。
本願発明の開閉式膜屋根構造は、屋根膜材と骨組構造を主とする膜屋根ユニット100によって構成される。具体的には、複数の膜屋根ユニット100が開閉軸方向に連結されて一列の膜屋根ユニット列が形成され、さらに複数の膜屋根ユニット列が開閉軸直角方向に並列配置されることで開閉式膜屋根構造が構成される。なお、後述するように一つの膜屋根ユニット100で、膜屋根ユニット列を形成することもできる。
図3は、屋根の開扉状態と閉扉状態の遷移を示すステップ図であり、図3(a)から(h)に向かって開扉状態への変化を示し、逆に図3(h)から(a)に向かって閉扉状態への変化を示している。この図に示すように、屋根を開扉状態から閉扉状態にする場合、膜屋根ユニット列の前方側(屋根の中央側で、図では左側)が屋根端部(図では右側)から伸びるように開閉軸方向を移動する。このとき開閉軸直角方向に並列配置された複数の膜屋根ユニット列は、それぞれ先端で連結されているので、一面の屋根構造として展開される。左右双方の屋根構造が中央付近で接合するまで移動すると、屋根の開口部が閉鎖されて閉扉状態となる(図3(a))。図2(a)では、多数の膜屋根ユニット100によって競技場屋根Lfの開口部が閉鎖されている。
一方、屋根を閉扉状態から開扉状態にする場合、膜屋根ユニット列の先端側が屋根端部に向けて縮むように開閉軸方向を移動し、屋根の開口部を開放して開扉状態となる(図3(h))。図2(b)では、多数の膜屋根ユニット100が屋根端部に収納され、競技場屋根Lfの開口部には、格子状に張設された吊り下げワイヤー200が見えるのみとなっている。
以下、本願発明の膜屋根ユニット、及び開閉式膜屋根構造を、構成する要素ごとに詳述する。
2.膜屋根ユニット
図4は、膜屋根ユニット100の外観を示す斜視図である。この図に示すように、膜屋根ユニット100は、開閉軸直角方向に配置される架構フレーム110と、開閉軸方向に配置されるV字フレーム120、上部に張設される屋根膜材130、伸縮装置140によって構成される。より具体的には、複数(図4では3つ)の架構フレーム110が略平行(平行含む)に配置され、その両側にはそれぞれV字フレーム120や伸縮装置140が配置されており、対向配置される複数の架構フレーム110の上部を覆うように屋根膜材130が張設されている。また、屋根膜材130には、開閉軸方向に折り畳むことができるよう「中折れ部131」が設けられ、その下方には屋根膜材130を下向きに引張する上下緊張材150が設置されている。
(架構フレーム)
図5は、架構フレーム110を開閉軸方向に見た正面図である。この図に示すように、架構フレーム110は、上部梁111と下部梁112を主部材として構成されている。上部梁111と下部梁112は、それぞれ管状又は棒状のいわゆる軸部材であり、その軸方向が開閉軸直角方向であって略水平(水平含む)姿勢となるよう配置される。また、上部梁111と下部梁112との間には、複数の補強鉛直材113と補強斜材114が設置され、これら補強材によって架構フレーム110は所定の剛性を確保している。なお、左右2つのV字フレーム120からなる区間Lが、架構フレーム110の1スパンであり、図4に示す架構フレーム110の開閉軸直角方向長さに相当する。
(V字フレーム)
図6は、V字フレーム120を開閉軸直角方向に見た正面図であり、(a)は伸長時のV字フレーム120を示し、(b)は屈折時のV字フレーム120を示している。既述のとおり、膜屋根ユニット100を開閉軸方向に見たとき、その両側面にはそれぞれV字フレーム120が配置されており、その一方の側面を示しているのが図6である。この図に示すように、V字フレーム120は2本の斜材121からなり、これら2本の斜材121は下端部122でピン結合されている。
V字フレーム120は開閉軸方向となるよう配置され、さらに図6では2つのV字フレーム120が開閉軸方向に直列配置され、いわばW字形状のフレーム(以下、「W字フレーム」という。)を形成している。なおV字フレーム120は、下端部122が上端に比して膜屋根ユニット100の中心寄り(内側)に位置するよう、若干傾斜した姿勢で配置することができる。また、対向する両側面のV字フレーム120、すなわち左側V字フレーム120Lと右側V字フレーム120Rは、それぞれの下端部122間を連結ワイヤーで連結しておくことができる。
対向する左側V字フレーム120Lと右側V字フレーム120Rの間には架構フレーム110が配置され、架構フレーム110の上部梁111の左端と、左側V字フレーム120Lの斜材121上部がピン結合され、架構フレーム110の上部梁111の右端と、右側V字フレーム120Rの斜材121上部がピン結合される。また、対向配置される一方(前方)の架構フレーム110の上部梁111の端部と、V字フレーム120を構成する一方(前方)の斜材121上部がピン結合され、対向する他方(後方)の架構フレーム110の上部梁111の端部と、V字フレーム120を構成する他方(後方)の斜材121上部がピン結合される。このとき、連結治具を介して上部梁111と斜材121上部をピン結合することもできる。なお、図4では左右3箇所ずつで、上部梁111と斜材121上部がピン結合されている。
(伸縮装置)
伸縮装置140は、V字フレーム120が置かれる左右の側面部の両方又は一方に配置される。この伸縮装置140が伸縮することによって、V字フレーム120の下端部122を上下させて、V字フレーム120を伸長状態や屈折状態とする。すなわち、伸縮装置140が伸びることで、V字フレーム120の下端部122を上方に上げてV字フレーム120を伸長状態とし、伸縮装置140が縮むことで、V字フレーム120の下端部122を下方に下げてV字フレーム120を屈折状態とする。
図6に示す伸縮装置140は、水平面内に配置される複数のアームがピン結合されて構成されるダイアモンド型ジャッキであり、左右方向、つまり開閉軸直角方向(図では奥行き方向)に開閉することで伸縮するものである。そして、伸縮装置140の一部は、W字フレームを構成する一方(前方)のV字フレーム120の下端部122とピン結合され、伸縮装置140の他の一部は、W字フレームを構成する他方(後方)のV字フレーム120の下端部122とピン結合されている。したがって、伸縮装置140が開閉軸直角方向に開くと、伸縮装置140は開閉軸方向に縮み、前方の下端部122と後方の下端部122の距離が縮まることで前方・後方の下端部122は下方に下がり、その結果、V字フレーム120は図6(b)のように屈折状態となる。また、伸縮装置140が開閉軸直角方向に閉じると、伸縮装置140は開閉軸方向に伸び、前方の下端部122と後方の下端部122の距離が広がることで前方・後方の下端部122は上方に上がり、その結果、V字フレーム120は図6(a)のように伸長状態となる。
あるいは、開閉軸直角方向の鉛直面内に配置される複数のアームが、ピン結合されて構成されるダイアモンド型ジャッキを、伸縮装置140として採用することもできる。この場合、伸縮装置140は、鉛直面内を開閉軸直角方向に開閉することで、上下方向に伸縮することとなる。そして、伸縮装置140の下端と、前方のV字フレーム120の下端部122は、棒状又は管状の開閉連結材で連結される。同じく、伸縮装置140の下端と、後方の下端部122も開閉連結材で連結される。このとき、伸縮装置140の下端と開閉連結材はピン結合であり、前方・後方の下端部122と開閉連結材もピン結合である。したがって、伸縮装置140が開閉軸直角方向に開くと、伸縮装置140は上方に縮み、前方と後方の下端部122が開閉連結材を介して引き寄せられ、前方・後方の下端部122は下方に下がり、その結果、V字フレーム120は図6(b)のように屈折状態となる。また、伸縮装置140が開閉軸直角方向に閉じると、伸縮装置140は下方に伸び、前方と後方の下端部122が開閉連結材を介して遠ざけられ、前方・後方の下端部122は上方に上がり、その結果、V字フレーム120は図6(a)のように伸長状態となる。
さらに伸縮装置140は、多節リンク機構800を利用した「多節リンク機構式の伸縮装置140」とすることもできる。多節リンク機構式の伸縮装置140を採用した場合も、屋根の開閉方法は図3と同様のステップで行われる。図8は、多節リンク機構式の伸縮装置140を用いた場合の屋根の開扉状態と閉扉状態の遷移を示すステップ図である。この図でも、図8(a)から(d)に向かって開扉状態への変化を示し、逆に図8(d)から(a)に向かって閉扉状態への変化を示している。
図9は、多節リンク機構800の一例を示す平面図である。この図に示すように多節リンク機構800は、複数のアーム材801を有し、これらのアーム材801がそれぞれピン結合されることで構成される。
また、図9の多節リンク機構800の例では、V字状アーム機構810とX字状アーム機構820を主な構成要素としている。具体的には、左右両端にそれぞれV字状アーム機構810が配置され、これら2つのV字状アーム機構810の間に複数(図では4つ)のX字状アーム機構820が配置されている。なおこの図では、X字状アーム機構820を複数配置しているが、状況に応じてX字状アーム機構820を一つのみ配置することもできる。
図10(a)はV字状アーム機構810を示す平面図であり、図10(b)はX字状アーム機構820を示す平面図である。図10(a)に示すようにV字状アーム機構810は、V字状に配置された2つのアーム材801の先端(図では左端)が、先端交差部802で重ねられてピン結合されている。そして、ピン結合端とは異なるアーム材801の先端(図では右端)は、V字状アーム機構810としては自由であるアーム自由端805となる。つまりV字状アーム機構810には、2つのアーム自由端805が設けられる。
一方、図10(b)に示すようにX字状アーム機構820は、X字状に配置された2つのアーム材801の中間部が、中間交差部803で重ねられてピン結合されている。そして、アーム材801の先端は、X字状アーム機構820としては自由であるアーム自由端805となる。つまりX字状アーム機構820には、4つのアーム自由端805が設けられる。
図9に示すように、隣接するV字状アーム機構810とX字状アーム機構820、あるいは隣接するX字状アーム機構820とX字状アーム機構820が連結されることで、多節リンク機構800は形成される。具体的には、V字状アーム機構810のアーム自由端805と、X字状アーム機構820のアーム自由端805が、連結部804においてピン結合され、同様に、隣接するX字状アーム機構820のアーム自由端805どうしが、連結部804においてピン結合される。図9では、V字状アーム機構810とX字状アーム機構820による連結部804が4箇所、X字状アーム機構820どうしの連結部804が6カ所、合わせて10カ所に連結部804が設けられている。
また、多節リンク機構式の伸縮装置140は、引込線910と、押出線920を具備することができる。引込線910は伸縮装置140全体を縮めるためのものであって、押出線920は伸縮装置140全体を伸ばすためのものであり、引込線910と押出線920はそれぞれワイヤーを用いることができる。図11は、多節リンク機構800に引込線910を取り付けた状態を示す平面図であり、図12は、多節リンク機構800に押出線920を取り付けた状態を示す平面図である。なお便宜上、図11では引込線910のみを示し、図12では押出線920のみを示しているが、実際には引込線910と押出線920の両方が、多節リンク機構800に取り付けられる。
図11に示す多節リンク機構式の伸縮装置140は、右側が後端側(図8に示す後方側)であり、左側が先端側(図8に示す前方側)である。なお、先端部が移動することで伸縮装置140が伸縮することを考えると、右側が固定端側、左側が移動端側ということもできる。ここでは、多節リンク機構800のうち、前端側のV字状アーム機構810を「第1のV字状アーム機構810」といい、後端側のV字状アーム機構810を「第2のV字状アーム機構810」ということとする。
図11に示すように引込線910は、先端交差部802に設けられる滑車と、中間交差部803に設けられる滑車に、それぞれ巻き回されて後端側方向に延ばされている。図13は、多節リンク機構800に引込線910を取り付ける手順を示すステップ図である。なお説明の便宜上、第1のV字状アーム機構810の先端交差部802を「先端交差部802a」、第2のV字状アーム機構810の先端交差部802を「先端交差部802b」、中間交差部803は先端側から順に「中間交差部803a」、「中間交差部803b」、「中間交差部803c」、「中間交差部803d」ということとする。
図13に基づいて、引込線910を取り付ける手順を説明する。はじめに、先端交差部802aに引込線910の一端を固定し、中間交差部803aに設けられた滑車に巻いた後、先端交差部802aに設けられた滑車に巻いて、再び中間交差部803aを通過させる(図13(a))。次に、中間交差部803bに設けられた滑車に巻いた後、再び中間交差部803aに設けられた滑車に巻いて、中間交差部803bを通過させる(図13(b))。同様にこの手順を繰り返し(図13(c)〜図13(d))、最後に、先端交差部802bに設けられた滑車に巻いた後、再び中間交差部803dに設けられた滑車に巻いて、先端交差部802bを通過させる(図13(e))。
図11及び図13に示す構成とすることで、引込線910の先端(図では右端)を引くと、向かい合う連結部804の距離が広がるとともに、隣接する先端交差部802と中間交差部803の距離、あるいは隣接する中間交差部803どうしの距離が縮まり、この結果、多節リンク機構800すなわち伸縮装置140が縮められる。
図12に示すように押出線920は、連結部804に設けられる滑車と、中間交差部803に設けられる滑車に、それぞれ巻き回されて後端側方向に延ばされている。図12に基づいて、より具体的に押出線920を取り付ける手順を説明する。なお説明の便宜上、10個の連結部804を、先端側の右側(図では上側)から順に「連結部804a〜連結部804j」ということとする。はじめに、連結部804aに押出線920の一端を固定し、連結部804bに設けられた滑車に巻いた後、中間交差部803aに設けられた滑車を通して、連結部804cに設けられた滑車に巻く。このように、連結部804の滑車〜中間交差部803の滑車という順で巻き回しながら、先端交差部802bまで通過させる。
図12に示す構成とすることで、押出線920の先端(図では右端)を引くと、向かい合う連結部804の距離が縮められるとともに、隣接する先端交差部802と中間交差部803の距離、あるいは隣接する中間交差部803どうしの距離が広がり、この結果、多節リンク機構800すなわち伸縮装置140が伸びる。
図13の説明で述べたとおり、第2のV字状アーム機構810の先端交差部802aと中間交差部803は、それぞれ引込線910が2回巻き回されることとなる。また、第2のV字状アーム機構810の先端交差部802bは、引込線910と押出線920がそれぞれ1回ずつ巻き回される。したがって、先端交差部802と中間交差部803に設けられる滑車は、引込線910(あるいは押出線920)を巻き回すため、2つのガイド溝を具備すると好適となる。
図14は、2段のガイド溝831を有する滑車830を示す側面図である。この図に示すように、先端交差部802や中間交差部803に設けられる滑車830は、アーム材801に対して略垂直(垂直含む)となる回転軸832が設けられ、この回転軸832周りに回転できる構造である。そしてこの滑車830には、回転軸832方向に重ねられるように2段のガイド溝831が設けられている。この結果、一つの滑車830に対して2回巻き回される引込線910(あるいは、引込線910と押出線920)は、それぞれ異なるガイド溝831を通過することができる。つまり、2回巻き回される引込線910(あるいは、引込線910と押出線920)は、互いに交差することなく独立して滑車830を通過することができるわけである。
ここまで説明した多節リンク機構式の伸縮装置140(つまり、多節リンク機構800と、引込線910、押出線920を含む伸縮装置140)は、V字フレーム120の一部に取り付けられ、伸縮装置140の伸縮に応じて、膜屋根ユニット100も伸縮する。図15は、多節リンク機構式の膜屋根ユニット140の一部の外観を示す斜視図であり、図16は、多節リンク機構式の膜屋根ユニット140のV字フレーム(伸長時)を開閉軸直角方向に見た正面図である。例えば図15や図16に示すように、多節リンク機構式の膜屋根ユニット140を略水平(水平含む)姿勢に配置し、多節リンク機構800の先端交差部802や中間交差部803を、V字フレーム120の下端部122と連結することができる。この結果、多節リンク機構800つまり伸縮装置140が伸びると、V字フレーム120が開閉軸方向に広がり、膜屋根ユニット100が伸びる。また、多節リンク機構800つまり伸縮装置140が縮められると、V字フレーム120が開閉軸方向に縮まり、膜屋根ユニット100も縮められる。
ところで、2つのV字状アーム機構810と複数のX字状アーム機構820によって、多節リンク機構800を形成することができるのは、既述のとおりである。したがって、多節リンク機構800は、その延長が比較的長い構成とすることが可能となる。同時に、先端交差部802や中間交差部803を、V字フレーム120の下端部122と連結することを考えれば、膜屋根ユニット100も多節リンク機構800の長さに応じて長くすることができる。つまり、多節リンク機構800による伸縮装置140を採用すると、膜屋根ユニット100は相当の延長で構成することができる。この結果、図8に示すように一つの膜屋根ユニット100によって、一つの膜屋根ユニット列を形成することもできるわけである。
伸縮装置140は、伸縮機構を備えていればダイアモンド型ジャッキや多節リンク機構式に限ることなく、従来から利用されている種々の装置を採用することができる。なお、伸縮装置140の伸縮操作は、電動等により遠隔操作できることが望ましい。多節リンク機構式の伸縮装置140を採用した場合は、引込線910の先端を引くためのウィンチと、押出線920の先端を引くためのウィンチを設置すると良い。
なお、既述のとおり架構フレーム110の両側には、それぞれV字フレーム120や伸縮装置140が配置されるが、図4に示すように、これら両側のV字フレーム120と伸縮装置140に加えて、架構フレーム110の中間位置にもV字フレーム120と伸縮装置140を配置することもできる。この場合、架構フレーム110の中間位置の複数箇所にV字フレーム120と伸縮装置140を配置することもできる。
(屋根膜材)
屋根膜材130は、図6(a)に示すように、対向する2つの架構フレーム110の上部梁111間に架け渡されて取り付けられる。このとき、2面の屋根膜材130が用意され、開閉軸方向に接続して屋根面を形成している。すなわち、前方の屋根膜材130と後方の屋根膜材130が開閉軸方向に並べられ、前方の屋根膜材130の前端は前方の上部梁111に固定され、後方の屋根膜材130の後端は後方の上部梁111に固定されるとともに、前方の屋根膜材130の後端と後方の屋根膜材130の前端が連結される。前方と後方の屋根膜材130の連結手段は、縫合や溶着など従来から用いられている種々の手法を採用することができる。そして、前方の屋根膜材130と後方の屋根膜材130の連結部分が、開閉軸直角方向にわたって線状に設けられる「中折れ部131」として形成される。図6(a)及び(b)から分かるように、あらかじめ中折れ部131を設けることによって、屋根膜材130は開閉軸方向に折り畳むことが可能であり、V字フレーム120が伸長状態から屈折状態に変化するときにも、横座屈等が生じるおそれがない。
(上下緊張材)
上下緊張材150は、図6(a)に示すように、中折れ部131の下で垂下するように設置される。また、図5に示すように、開閉軸直角方向にわたって帯状に配置される上部緊張材151と、上部緊張材151の複数箇所に取り付けられる線状の下部緊張材152によって上下緊張材150を構成することもできる。線状の下部緊張材152は、例えばワイヤーを用いることができる。このとき、上方の屋根膜材130と上部緊張材151の連結手段は、縫合や溶着など従来から用いられている種々の手法を採用することができる。
また上下緊張材150を、上部緊張材151と下部緊張材152で構成した場合、図5に示すように、線状の引下げ材160を設置することもできる。この引下げ材160は、例えばワイヤーを用いることで、左右のV字フレーム120間を開閉軸直角方向に張設する。このとき、図5にも示すように、膜屋根ユニット100のスパン(開閉軸直角方向)中央部が頂部となる(つまり上に凸の)アーチ状とするとよい。
上下緊張材150の長さは、V字フレーム120の伸長時(屋根膜材130の展張時)において、適切に緊張される程度とする。これにより、V字フレーム120伸長時には、上下緊張材150が屋根膜材130を下方に引張し、その結果、屋根膜材130は開閉軸方向の引張力が導入され、強風等を受けても容易に座屈や破損等を生じにくくなる。また既述のとおり、下端部122が膜屋根ユニット100の内側となるよう若干傾斜した姿勢でV字フレーム120を配置し、対向する左右のV字フレーム120の下端部122間を連結ワイヤーで連結しておけば、V字フレーム120伸長時には左右の下端部122間が広がって連結ワイヤーが伸び、その結果、屋根膜材130には開閉軸直角方向の引張力が導入されることとなってより好適となる。
(連結治具)
既述のとおり、V字フレーム120を構成する斜材121上部と、架構フレーム110の上部梁111とは、ピン結合される。この場合、斜材121上部と上部梁111の一部を直接連結したピン結合とすることもできるし、図7に示すように、連結治具300を介して斜材121上部と上部梁111の一部をピン結合することもできる。図7は、膜屋根ユニット100の上部を示す部分詳細図であり、(a)は開閉軸方向に見た詳細図、(b)は開閉軸直角方向に見た詳細図である。なお、図7(b)に示す2つの斜材121は、一方がW字フレーム(図4)を構成する一方(前方)のV字フレーム120のものであって、他方がW字フレームの他方(後方)のV字フレーム120のものである。
連結治具300は、図7に示すように上部梁111の下方であって斜材121の上方に配置されるとともに、この上部梁111の一部に固定されている。そしてV字フレーム120が開閉可能となるように、連結治具300と斜材121がピン結合されており、この結果、上部梁111と斜材121が間接的にピン結合される。
(膜屋根ユニット列の引込み)
閉扉状態から開扉状態にする際、図3(a)から(h)の手順で、個々の膜屋根ユニット100を縮めていくのは既述のとおりである。このとき、屋根端部側(図3では右側)の膜屋根ユニット100から順に、V字フレーム120を屈折状態とし膜屋根ユニット100を縮めていく。一方、多節リンク機構式の伸縮装置140を用いた場合、図8(a)から(d)の手順で膜屋根ユニット100を縮めていくが、一つの膜屋根ユニット100によって一つの膜屋根ユニット列が形成されているため、全てのV字フレーム120が徐々に縮められながら、膜屋根ユニット列全体が縮められていく。
ところで、図2(a)に示すように、複数の膜屋根ユニット列(開閉軸方向に直列配置された複数の膜屋根ユニット100)のうち、屋根端部側(つまり最後端)の膜屋根ユニット100が屋根端部側に固定されたものと、そうでないものがある。例えば図2(a)では、8列の膜屋根ユニット列が屋根端部側に固定されているが、3列の膜屋根ユニット列は屋根端部側に固定されていない。既述のとおり、複数の膜屋根ユニット列はそれぞれ先端で連結されているので、すべての膜屋根ユニット列は一連の動きとなる。つまり、屋根端部側に固定された膜屋根ユニット列が縮んでいくことで、屋根端部側に固定されていない膜屋根ユニット列も一緒に引き込んでいるわけである。もちろん、屋根端部側に固定されていない膜屋根ユニット列の後端部が屋根端部側まで移動すると、その後は当該膜屋根ユニット列の膜屋根ユニット100も順に縮んでいく。
また、図2から分かるように、開扉状態から閉扉状態にするとき、膜屋根ユニット100は下り傾斜を移動していくが、閉扉状態から開扉状態にするときは、膜屋根ユニット100は上り傾斜を移動することになる。後端側の膜屋根ユニット100が縮むときは、同じ膜屋根ユニット列のうち前方にあるすべての膜屋根ユニット100(場合によっては、屋根端部側に固定されていない膜屋根ユニット列を含む)を引き込むことに加え、上り傾斜を引き込んでいくことを考えれば、閉扉状態にするときに比べ開扉状態にするときは、V字フレーム120を屈折状態とするために大きな力を要することとなり、この点を考慮したうえで伸縮装置140(例えば、ダイアモンド型ジャッキやウィンチ)の規格(スペック)が選定される。
3.開閉式膜屋根構造
本願発明の開閉式膜屋根構造は、ここまで説明してきた膜屋根ユニット100によって構成される膜屋根ユニット列と、走行レール400、そしてこの走行レールに取り付けられる台車500によって構成される。
(走行レール)
走行レール400は、例えばワイヤーで形成することができ、競技場屋根Lfの開口部に開閉軸方向に張設置され、下に凸のカテナリー曲線を呈する。また走行レール400は、膜屋根ユニット列の開閉軸方向の移動をガイドするものであり、一つの膜屋根ユニット列に対して2以上の走行レール400を並列配置するとよい。
走行レール400は、図7(a)に示すように、格子状に設けられる吊り下げワイヤー200のうち、開閉軸方向に張設された吊り下げワイヤー200に吊り下げられる。具体的には、吊り下げワイヤー200に固定される複数の吊り具210を介して、走行レール400は取り付けられる。この吊り具210は、例えば図7(a)に示すように、上部環と下部環、これらを連結する添接板及び連結ボルトで構成することができる。つまり、吊り下げワイヤー200に上部環を通すとともに、走行レール400に下部環を通し、上部環と下部環を添接板で挟んだうえで連結ボルトを挿通して固定する。もちろん図7の吊り具210は一例であり、走行レール400を吊り下げワイヤー200に取り付けることができれば、他の構成による吊り具210を用いることもできる。
(台車)
台車500は、走行レール400に取り付けられるとともに、この走行レール400をスライドするものであり、その下方に膜屋根ユニット100を吊り下げるものである。例えば台車500は、図7(a)に示すように、中央に開口部を設けたドーナツ状の環体とすることができる。ただし環体の上部は、吊り下げワイヤー200に固定される吊り具21を交わすため、上方一部に欠損部を設けている。また、走行レール400を円滑にスライドできるよう、台車500の内部には走行ローラー510を設置すると良い。図7では、環体の開口部の周方向を3等分するような配置で(つまり120度間隔で)、3箇所それぞれ2個ずつ(図7(b))の走行ローラー510を設けている。
台車500は、膜屋根ユニット100のうち上部梁111の一部を把持するように固定される。このとき、上部梁111に直接台車500を固定することもできるし、図7に示すように、取付け治具520を介して上部梁111に台車500を固定することもできる。すなわち、台車500に取付け治具520を吊り下げ、この取付け治具520に上部梁111の一部を固定するわけである。
(収納部)
図3(h)に示すように、屋根端部(図の右側)に収納部600を設けることもできる。この収納部600は、縮められて折り畳まれた1つ又は複数の膜屋根ユニット100(つまり膜屋根ユニット列)を収納するもので、膜屋根ユニット100の収納スペースと開閉扉610により構成される。膜屋根ユニット100が収納スペースに収められたとき開閉扉610は閉じられ、膜屋根ユニット100を閉扉状態とするときには開閉扉610が開けられる。
また、収納部600には引込装置を備えることができる。この引込装置は、中折れ機構により伸縮可能なアーム材からなり、収納部600内に設置されるもので、折り畳まれた膜屋根ユニット100を収納部600内に引き込むとともに、収納された膜屋根ユニット100を収納部600外に押し出すものである。引込装置のアーム材の一端は、収納部600内に固定されており、アーム材の他端は、膜屋根ユニット列のうちの一部(例えば最後端の膜屋根ユニット100)に取り付けられる。そして別に設けられる動力装置によって、アーム材が中折れ機構により縮むことで、折り畳まれた膜屋根ユニット100を収納部600内に引き込み、アーム材が中折れ機構により伸びることで、畳まれた膜屋根ユニット100を収納部600から押し出す。
閉扉状態の開閉式膜屋根構造を下から(つまり観客席から)見たとき、膜屋根ユニット100を構成する架構フレーム110やV字フレーム120が天井面を覆っていると、景観的にやや優れない。そこで図3(a)や図8(b)に示すように、膜屋根ユニット100の下側を被覆膜700で覆うこともできる。例えば、被覆膜700をV字フレーム120の下端部122に取りつけ、屋根膜材130と同様、膜屋根ユニット100の伸縮に合わせて展張しあるいは折り畳み可能とする。もちろん、布状等の材質を使用すれば、より柔軟に被覆膜700を伸縮させることもできる。なお被覆膜700は、膜屋根ユニット100を隠すだけの遮蔽膜や、デザインを施した意匠膜、あるいは吸音効果を備えた吸音膜とすることもできる。
本願発明の膜屋根ユニット、及び開閉式膜屋根構造は、野球場、サッカー競技場、陸上競技場といった種々の競技場や、コンサートをはじめ種々のイベントを行う興行施設、あるいは大規模工場、アーケード等をもつ商業施設などで採用することができる。特に、開扉時に大きく開口する屋根や、複雑な形状を呈する屋根に対して、好適に採用することができる。
100 膜屋根ユニット
110 架構フレーム
111 (架構フレームの)上部梁
112 (架構フレームの)下部梁
113 (架構フレームの)補強鉛直材
114 (架構フレームの)補強斜材
120 V字フレーム
121 (V字フレームの)斜材
122 (V字フレームの)下端部
130 屋根膜材
131 (屋根膜材の)中折れ部
140 伸縮装置
150 上下緊張材
151 (上下緊張材の)上部緊張材
152 (上下緊張材の)下部緊張材
160 引下げ材
200 吊り下げワイヤー
210 (吊り下げワイヤーの)吊り具
300 連結治具
400 走行レール
500 台車
510 (台車の)走行ローラー
520 (台車の)取付け治具
600 収納部
610 (収納部の)開閉扉
700 被覆膜
800 多節リンク機構
801 (多節リンク機構の)アーム材
802 (多節リンク機構の)先端交差部
803 (多節リンク機構の)中間交差部
804 (多節リンク機構の)連結部
805 (多節リンク機構の)アーム自由端
810 (多節リンク機構の)V字状アーム機構
820 (多節リンク機構の)X字状アーム機構
830 (多節リンク機構の)滑車
831 (滑車の)ガイド溝
832 (滑車の)回転軸
Lf 競技場屋根

Claims (13)

  1. 開閉式の膜屋根構造を構成する膜屋根ユニットであって、
    開閉軸方向に配置されるV字フレームと、開閉軸直角方向に配置される架構フレームと、屋根膜材と、伸縮可能な伸縮装置と、を備え、
    前記V字フレームは、2つの斜材をそれぞれ下端側でピン結合したものであり、
    前記架構フレームは、水平又は略水平方向に配置される上部梁及び下部梁を含み、
    複数の前記架構フレームが平行又は略平行に配置され、
    対向配置される一方の前記架構フレームの前記上部梁の一部と、前記V字フレームを構成する一方の前記斜材の上部とがピン結合されるとともに、対向する他方の前記架構フレームの前記上部梁の一部と、前記V字フレームを構成する他方の前記斜材の上部とがピン結合され、
    前記架構フレームの側方にはそれぞれ、左側の前記V字フレーム及び右側の前記V字フレームが配置され、
    前記屋根膜材は、開閉軸方向に折り畳める中折れ部を有し、対向配置される2つの前記架構フレームそれぞれの前記上部梁に取り付けられ、
    前記V字フレームと前記伸縮装置の一部が連結され、前記伸縮装置を伸ばすと前記V字フレームが開閉軸方向に広がり、前記伸縮装置を縮めると前記V字フレームが開閉軸方向に折り畳まれる、ことを特徴とする膜屋根ユニット。
  2. 前記屋根膜材を下向きに引張する上下緊張材を、さらに備えたことを特徴とする請求項1記載の膜屋根ユニット。
  3. 前記上下緊張材は、開閉軸直角方向に配置される帯状の上部緊張材と、該上部緊張材の複数箇所に取り付けられた線状の下部緊張材によって構成され、
    開閉軸直角方向に配置される線状の引下げ材が、前記上部緊張材よりも下方で張設され、
    前記上部緊張材は、前記屋根膜材に垂下するように取り付けられ、
    前記下部緊張材は、前記上部緊張材と前記引下げ材とを上下に連結する、ことを特徴とする請求項2記載の膜屋根ユニット。
  4. 前記V字フレームを構成する前記斜材の上部と、前記上部梁の一部が、連結治具を介してピン結合された、ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の膜屋根ユニット。
  5. 前記架構フレームの側方に配置される前記左右のV字フレームに加え、前記架構フレームの中間位置にも前記V字フレームを配置した、ことを特徴とする請求項1乃至請求項4ずれかに記載の膜屋根ユニット。
  6. 2つの前記V字フレームを開閉軸方向に直列配置してW字フレームを構成するとともに、2組の該W字フレームを平行又は略平行に対向配置し、
    対向する2組の前記W字フレームの間に、3つの前記架構フレームを配置し、
    前記W字フレームを構成する2つの前記V字フレームの間に、前記伸縮装置を配置し、
    前記W字フレームを構成する一方の前記V字フレームの下端部と、前記伸縮装置の一部を連結するとともに、前記W字フレームを構成する他方の前記V字フレームの下端部と、前記伸縮装置の他の一部を連結した、ことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の膜屋根ユニット。
  7. 前記伸縮装置は、左右方向に開閉するジャッキであって、
    開閉方向が開閉軸直角方向となるように前記伸縮装置が配置された、ことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の膜屋根ユニット。
  8. 前記伸縮装置は、多節リンク機構と、引込線と、押出線と、を含み、
    前記多節リンク機構は、複数のアームがそれぞれピン結合された構造であり、該ピン結合箇所には滑車が設けられ、
    前記引込線は、前記多節リンク機構の一部に固定されるとともに、前記滑車に巻き回され、
    前記押出線は、前記多節リンク機構の一部に固定されるとともに、前記滑車に巻き回され、
    前記引込線を引き込むと前記伸縮装置が縮められ、前記押出線を引き込むと前記伸縮装置が伸びる、ことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の膜屋根ユニット。
  9. 前記多節リンク機構は、1又は2以上のX字状アーム機構と、2つのV字状アーム機構と、を含み、
    前記X字状アーム機構は、X字状に配置された2つのアーム材が交差する中間交差部で、該2つのアーム材がピン結合されて、4つのアーム自由端が形成され、
    前記V字状アーム機構は、V字状に配置された2つのアーム材の先端が重なる先端交差部で、該2つのアーム材がピン結合されて、2つのアーム自由端が形成され、
    第1の前記V字状アーム機構と第2の前記V字状アーム機構との間に、1又は2以上の前記X字状アーム機構が配置され、
    隣接する前記V字状アーム機構と前記X字状アーム機構それぞれのアーム自由端どうしが連結部でピン結合されるとともに、隣接する2つの前記X字状アーム機構それぞれのアーム自由端どうしが連結部でピン結合され、
    前記滑車は、前記中間交差部、前記先端交差部、及び前記連結部に、設けられ、
    前記引込線は、第1の前記V字状アーム機構の前記先端交差部に固定されるとともに、前記先端交差部の前記滑車と隣接する前記中間交差部の前記滑車、又は隣接する2つの前記中間交差部の前記滑車を、巻き回しながら第2の前記V字状アーム機構の前記先端交差部の前記滑車まで通され、
    前記押出線は、第1の前記V字状アーム機構のうち一方の前記連結部に固定されるとともに、第1の前記V字状アーム機構のうち他方の前記連結部の前記滑車から順に、途中の前記X字状アーム機構の前記連結部の前記滑車、及び第2の前記V字状アーム機構の前記連結部の前記滑車を経て、第2の前記V字状アーム機構の前記先端交差部の前記滑車まで通された、ことを特徴とする請求項8記載の膜屋根ユニット。
  10. 前記中間交差部、及び前記先端交差部に設けられる前記滑車は、前記引込線又は前記押出線を通すためのガイド溝を有するとともに、該ガイド溝が、前記滑車の回転軸方向に2段設けられた、ことを特徴とする請求項8又は請求項9記載の膜屋根ユニット。
  11. 請求項1乃至請求項10のいずれかに記載の膜屋根ユニットによって構成される開閉式の膜屋根構造であって、
    開閉軸方向に配置される複数の走行レールと、該走行レールに取り付けられる台車と、を備え、
    前記台車は、前記走行レール方向にスライド可能であり、
    前記膜屋根ユニットは前記台車によって吊り下げられるとともに、1又は複数の膜屋根ユニットからなる膜屋根ユニット列が前記走行レール沿いに形成され、
    前記膜屋根ユニットの前記伸縮装置を伸ばすと、前記膜屋根ユニットの前記V字フレームが開閉軸方向に広がって、前記膜屋根ユニットの前記屋根膜材が展張し、該伸縮装置を縮めると、該V字フレームが開閉軸方向に折り畳まれる、ことを特徴とする開閉式膜屋根構造。
  12. 前記走行レールの一端に、前記膜屋根ユニットを収納する収納部が設けられ、
    前記収納部には、中折れ機構により伸縮可能なアーム材が設置され、
    前記アーム材の一端が、前記収納部内に固定されるとともに、前記アーム材の他端は、前記膜屋根ユニット列の一部に取り付けられ、
    前記アーム材が縮むことによって、前記V字フレームが折り畳まれた状態の前記膜屋根ユニット列を前記収納部内に引き込み、前記アーム材が伸びることによって、前記V字フレームが折り畳まれた状態の前記膜屋根ユニット列を前記収納部から押し出す、ことを特徴とする請求項11記載の開閉式膜屋根構造。
  13. 前記膜屋根ユニットの下側に被覆膜を取り付け、
    前記膜屋根ユニットの前記伸縮装置を伸ばすと前記被覆膜が展張し、該伸縮装置を縮めると被覆膜が折り畳まれる、ことを特徴とする請求項11又は請求項12記載の開閉式膜屋根構造。
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