JP3192903U - 折り畳みテント - Google Patents
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Abstract
【課題】中心支柱の長さに関係なく設営作業の負担を軽くでき、形状をより自由に設計できる折り畳みテントを提供する。【解決手段】支柱2と外周フレーム3と補強フレーム4と中心支柱5とを備える。外周フレーム3と補強フレーム4は、複数のパイプをX状に組み合わせた伸縮可能な蛇腹状をなす。各補強フレームは中心支柱5から放射状に伸びている。中心支柱は、補強フレームに対して上下に摺動可能に配位され、外周フレーム及び補強フレームを広げた後に、中心支柱を摺動部材5aを介して上方へと移動させることができる。【選択図】図2
Description
本願考案は、例えば野外行事などの際に設営される、折り畳みテントに関するものである。
従来より、複数の支柱と、支柱に接続されるフレームとにより天幕が支持される構造のテントが広く用いられている。
支柱とフレームとの構造には、種々の形態のものが存在しているが、このうち、支柱とフレームとを摺動及び回動可能に支持することにより、折り畳みを容易にした折り畳みテントとして、例えば、特許第2949648号(特許文献1)や特開2001−288933号公報(特許文献2)に記載されたものがある。
これらのテント101は、支柱とフレームとを広げた状態では図19,図20に示すようなものであり、地面などの設置面から上方に伸びる支柱102に対し、支柱102同士を連結するようにして蛇腹状の外周フレーム103が設けられている。また、外周フレーム103同士は、補強フレーム104で連結されており、この補強フレーム104の交点であり、外周フレーム103により形成される多角形の中心には、中心支柱105が設けられている。そして、このテントの屋根部分となる天幕106が、図19に示すように、外周フレーム103と中心支柱105とにより支持されている。
ところが、この従来のテント101における補強フレーム104は、外周フレーム103に対して平行に形成されるものであり、風などの外力を受けた場合、外周フレーム103が歪むことがあり、強度不足の問題があった。
また、天幕106が中心支柱105で支持されることにより、このテント101には、図19に示すような、頂点を有する屋根が形成される。これにより、設営時の降雨によって天幕上に水が溜まらないようにできる。
ここで、中心支柱105は、補強フレーム104に下端部分が支持されるものであるが、このように中心支柱105が補強フレーム104に支持されたものでは、テント101の設営作業を行うと同時に中心支柱105がせり上がる動作をするため、各フレーム103,104を広げていく作業が重たくなってしまう問題があった。特に、屋根の頂部を高い位置にもってくるために、中心支柱105の長さを長くした場合はこの問題はより顕著となる。また、この構造では、補強フレーム104を広げ終わった時点で中心支柱105の頂点の位置が確定してしまうため、例えば風の強い日など、場合によっては天幕106の頂点部分のみを補強フレーム104を広げ終わった後に別途せり上げたいことがあるが、そのようなユーザーの要望に対応することができなかった。
上記のことに鑑み、本願考案は、充分な強度を有し、組み立てが容易であり、しかも設営状態が安定している折り畳みテントを提供することを課題とする。
そして、中心支柱の長さに関係なくテントの設営作業の負担を軽くでき、テントの形状をより自由に設計できる折り畳みテントを提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本願の請求項1に係る考案は、複数の支柱と、当該支柱に接続された複数のフレームとにより天幕が支持された、折り畳みテントにおいて、上記のフレームは、当該フレームの外周形状を規定する複数の外周フレームと、当該外周フレームにより囲まれた内部に配位された複数の補強フレームとからなるものであり、 各支柱の上部には、隣り合う当該支柱同士を連結するように上記の外周フレームが設けられ、これらの外周フレームは、平面視において、少なくとも当該各支柱を頂点とする多角形を構成したものであり、また、上記の支柱または外周フレームには、上記の多角形の中心方向に向かう上記の補強フレームが設けられ、上記の多角形の中心には、これらの補強フレームによって支持された、中心支柱が設けられたものであり、上記の支柱同士の間隔を近づけたり遠ざけたりする動きに伴って、上記の各外周フレーム及び各補強フレームを折り畳んだり広げたりすることができるものであって、上記の中心支柱は、上記の各補強フレームにより、上下方向に摺動可能に支持されており、これにより上記の中心支柱は、上記の各補強フレームとは独立して上下動させることができるものとされ、上記の各外周フレーム及び各補強フレームを広げた後に、上記の中心支柱を各補強フレームに対して上方へと移動させることができるものであり、 上記の各外周フレームと各補強フレームとは、それぞれ2組のパイプユニットが組み合わされたものであり、これらの各パイプユニットには、交差点が少なくとも1つ形成され、当該交差点において、一方のパイプユニットと他方のパイプユニットとが、回動可能に接合されたものであり、上記の外周フレームと補強フレームとは、上記のパイプユニット同士の角度を変化させることにより折り畳みが可能なものであり、天幕は、上記の支柱と外周フレームと中心支柱とにより支持されたものであることを特徴とする折り畳みテントを提供する。
また、本願の請求項2に係る考案は、請求項1に記載の折り畳みテントにあって次の特徴を備えたものを提供する。
上記の外周フレームにおける外周パイプユニットが、屈曲点において回動可能に接続された、複数の単位パイプ体からなるものであり、各外周パイプユニットには、上記の交差点が少なくとも2つ形成され、そして当該交差点に挟まれるようにして屈曲点が形成されたものであり、当該交差点では、一方の外周パイプユニットと他方の外周パイプユニットの単位パイプ体同士が、回動可能に接続されたものであり、当該外周フレームは、上記の屈曲点で折り曲げることにより折り畳みが可能なものであり、そして、上記の補強フレームにおける補強パイプユニットが、上記の屈曲点において回動可能に接続された、複数の単位パイプ体からなるものであり、
各補強パイプユニットには、上記の交差点が少なくとも2つ形成され、そして当該交差点に挟まれるようにして屈曲点が形成されたものであり、当該交差点では、一方の補強パイプユニットと他方の補強パイプユニットの単位パイプ体同士が、回動可能に接続されたものであり、当該補強フレームは、上記の屈曲点で折り曲げることにより折り畳みが可能なものである。
そして、上記の中心支柱と補強フレームとの接続について、上記の接続が、接続箇所毎に2箇所の接続点でなされるものであり、上記2箇所の接続点は、上側摺動部材と下側摺動部材とを備え、これらの両摺動部材が上記中心支柱に沿って上下方向に摺動可能であり、かつ回動可能となったものである。
上記の外周フレームにおける外周パイプユニットが、屈曲点において回動可能に接続された、複数の単位パイプ体からなるものであり、各外周パイプユニットには、上記の交差点が少なくとも2つ形成され、そして当該交差点に挟まれるようにして屈曲点が形成されたものであり、当該交差点では、一方の外周パイプユニットと他方の外周パイプユニットの単位パイプ体同士が、回動可能に接続されたものであり、当該外周フレームは、上記の屈曲点で折り曲げることにより折り畳みが可能なものであり、そして、上記の補強フレームにおける補強パイプユニットが、上記の屈曲点において回動可能に接続された、複数の単位パイプ体からなるものであり、
各補強パイプユニットには、上記の交差点が少なくとも2つ形成され、そして当該交差点に挟まれるようにして屈曲点が形成されたものであり、当該交差点では、一方の補強パイプユニットと他方の補強パイプユニットの単位パイプ体同士が、回動可能に接続されたものであり、当該補強フレームは、上記の屈曲点で折り曲げることにより折り畳みが可能なものである。
そして、上記の中心支柱と補強フレームとの接続について、上記の接続が、接続箇所毎に2箇所の接続点でなされるものであり、上記2箇所の接続点は、上側摺動部材と下側摺動部材とを備え、これらの両摺動部材が上記中心支柱に沿って上下方向に摺動可能であり、かつ回動可能となったものである。
また、本願の請求項3に係る考案は、上記の下側摺動部材と中心支柱との間に、着脱可能な固定手段が設けられたことを特徴とするものを提供する。
また、本願の請求項4に係る考案は、次の特徴を備えたものを提供する。
上記の補強フレームが支柱に接続されたものであり、この補強フレームと支柱との接続が、接続箇所毎に2箇所の接続点でなされるものであり、上記接続点のうち、一方側の接続点は、上下方向に摺動可能で、かつ回動可能となっており、他方側の接続点は、上下方向に摺動不能であって、回動可能となっており、上記の補強フレームにおける補強パイプユニットが、屈曲点において回動可能に接続された、複数の単位パイプ体からなるものであり、水平面へのテントの設営時において、少なくとも1つの上記単位パイプ体が、水平あるいは、中心方向に向かうにつれ下方に傾斜するものであり、上記の補強フレームと支柱との接続、そして、上記の補強フレームと中心支柱との接続の各々について、上記の各接続位置における補強フレームの上下方向の摺動長さにつき、中心支柱側よりも支柱側の方が大きいことを特徴とする。
上記の補強フレームが支柱に接続されたものであり、この補強フレームと支柱との接続が、接続箇所毎に2箇所の接続点でなされるものであり、上記接続点のうち、一方側の接続点は、上下方向に摺動可能で、かつ回動可能となっており、他方側の接続点は、上下方向に摺動不能であって、回動可能となっており、上記の補強フレームにおける補強パイプユニットが、屈曲点において回動可能に接続された、複数の単位パイプ体からなるものであり、水平面へのテントの設営時において、少なくとも1つの上記単位パイプ体が、水平あるいは、中心方向に向かうにつれ下方に傾斜するものであり、上記の補強フレームと支柱との接続、そして、上記の補強フレームと中心支柱との接続の各々について、上記の各接続位置における補強フレームの上下方向の摺動長さにつき、中心支柱側よりも支柱側の方が大きいことを特徴とする。
また、本願の請求項5に係る考案は、上記の補強パイプユニットにおける、上記の各交差点と屈曲点とを境に分けられる区間の長さにつき、上記多角形の中心側へ向かうにつれて短くなるように形成されており、水平面へのテントの設営時における、上記の支柱に対する上記の補強パイプユニットの上方側と下方側の両接続点に比べて、且つ、中心支柱に対する上記の補強パイプユニットの上記の上側摺動部材と下側摺動部材との双方が、高い位置にあることを特徴とするものを提供する。
また、本願の請求項6に係る考案は、上記の支柱と補強フレームとの接続、そして上記の中心支柱と補強フレームとの接続について、少なくとも1つの接続箇所において、上記の補強フレームが、上記の支柱あるいは中心支柱と交わる方向に移動可能な遊びを持って支持されたものであることを特徴とするものを提供する。
また、本願の請求項7に係る考案は、 上記の各パイプユニットが、複数の単位パイプ体からなるものであり、これらの単位パイプ体のうち、支柱あるいは中心支柱に対して、上記のように遊びを持って支持されたものについて、当該支持が、支柱あるいは中心支柱に設けられたブラケットを介してなされるものであり、上記のブラケットは、対向する一方側内面と他方側内面とを有するものであって、この両内面間に上記単位パイプ体の末端接続部が配位され、単位パイプ体は、上記ブラケットの各内面間に配位された支持軸によって、支持軸周りに回動可能に軸支されたものであり、上記の単位パイプ体の末端接続部が、一方には単位パイプ体の長手方向に対して平行である平行面を有し、他方には末端側に向かうにつれ、当該平行面との距離が小さくなるような平面である傾斜面を有する、先細りの楔状の形態を呈するものであって、この末端接続部には、平行面に対して垂直方向に形成され、末端接続部を貫通し、単位パイプ体の長手方向に伸びる長孔を有し、上記ブラケットの一方側内面と平行面とが当接し、他方側内面と傾斜面とが隙間を有する状態から、上記ブラケットの一方側内面と平行面とが隙間を有し、かつ、他方側内面と傾斜面とが当接する状態までの範囲で、ブラケットに対して上記の末端接続部が移動可能なものであることを特徴とするものを提供する。
また、本願の請求項8に係る考案は、外周フレームにより規定された平面視の外周形状が、対向する2つの長辺と、当該長辺の両端に配位された2つの短辺とからなる長方形であることを特徴とするものを提供する。
本願の請求項1に係る考案によれば、外周フレームによって形成される、平面視における多角形の内部を通るように補強フレームが形成され、補強フレームが各支柱と多角形の中心を結ぶように配位されたことにより、従来の折り畳みテントに比べて強度が向上している。よって、従来のように補強材を別途設ける必要がなく、また、補強材を設けた場合は、更に強度を向上させることができる。また、中心支柱が各補強フレームとは独立して上下動させることができるものとされ、各外周フレーム及び各補強フレームを広げた後に、中心支柱を各補強フレームに対して上方へと移動させることができるものであることから、中心支柱を除く部分の設営を先に終わらせることができ、中心支柱の長さに関係なくテントの設営作業の負担を軽くできる。そして、中心支柱の高さに制限を受けないため、テントの形状をより自由に設計できる。
また、本願の請求項2に係る考案によれば、上記効果に加えて、上側摺動部材と下側摺動部材とによって中央支柱を支えることができる。
また、本願の請求項3に係る考案によれば、上記効果に加えて、摺動部材と中心支柱とを係脱可能とした固定手段が設けられたことから、中心支柱を確実に固定することができる。
また、本願の請求項4に係る考案によれば、上記効果に加えて、補強パイプユニットを構成する棒状体の一部が、設置面に対して水平であるか、中心方向に向かい下方に傾斜するものであるため、撤収時の補強パイプユニットの折り曲げがスムーズに行われる。そして、補強フレームの接続点における摺動長さに関して、中心支柱の側よりも支柱の側の方が大きいため、てこの原理により、特に、設営時において、中心支柱を小さな力で上昇させることができ、天幕を容易に張ることができる。
また、本願の請求項5に係る考案によれば、上記効果に加えて、中心支柱を高い位置に安定して支持することができる。
また、本願の請求項6又は請求項7に係る考案によれば、上記の効果に加えて、外周フレームと補強フレームとの動作時のずれを吸収することができ、スムーズにテントの設営及び撤収ができる。
また、本願の請求項8に係る考案によれば、上記の効果に加えて、テントの使用目的などに応じて柔軟な対応が可能な、長方形の折り畳みテントを提供できる。
以下、図面に基づき、まず、本願考案の実施の形態の第1実施例をとりあげて説明する。図1,図2は本実施例のテントの構造を示す説明図であり、図3は、補強フレームの構造を示す説明図である。
本願考案に係る折り畳みテントは、仮設のテントとして、野外などで設営及び撤収が容易にできるように構成されている。具体的には、図2に示すように、折り畳みが可能なように、支柱2と、支柱2に接続されたフレームとしての外周フレーム3及び補強フレーム4と、中心支柱5などを組み合わせたものであり、これらから構成されたテント骨組の上部に軟質樹脂などからなる天幕6を、図19に示すように被せて支持することによって、日差しや雨水などを避けることができるものである。
支柱2は、一端が地面などの設置面に、他端が上方にそれぞれ配位される棒状のものである。本実施例においては、テント1の1基につき支柱2が4本用いられており、この支柱2は、平面視略正方形の頂点の位置であって、設置面に対して垂直に立てられる。この支柱2の材質としては、本実施例においては直線状である中空の角パイプが用いられている。
なおこの支柱2は、上記に説明した本実施例の形態に限られず、種々に変更して実施が可能である。例えば、湾曲した棒状体を用いても良いし、設置面に対して斜め方向に配位するものとしても良い。
また、複数の棒状体を継ぎ合わせたものであっても良い。例えば、大径の中空棒状体の内部に小径の棒状体を収納しておき、小径の棒状体を引き出すことができる伸縮式としたり、棒状体同士の継ぎ目にヒンジを設けることにより折り畳みを可能なものとしたり、棒状体同士を嵌め合うことにより継ぎ足し可能なものとしても良い。これらの場合において、棒状体には長さ調整可能な固定手段が設けられる。これは例えば、各々の棒状体の側面に形成された穴に抜き差し可能なピンを挿入するか、あるいは少なくとも一方の棒状体の側面に形成された穴に対して、他方の棒状体に配位される、ばねにより付勢された突起を嵌めることなどによるものである。つまり、後述する外周フレーム3と補強フレーム4とが取り付けられ、支柱2に沿って摺動可能である摺動部材2aの動作に支障をきたさない限り、種々の形態での実施が可能である。ちなみに本実施例の支柱2は、図示はしていないが、2本の棒状体からなるものであって、複数の穴を形成し、その穴で各棒状体を固定することにより、3段階の長さ調整が可能な伸縮式となっている。
また、テント1の1基あたりの支柱2の本数は、本実施例では4本としているが、これに限られず、3本以上の複数であり、少なくとも各支柱2が頂点であって、平面視が多角形を構成するものであれば何本でも良い。よって、例えば平面視長方形のもの(第2実施例として後に述べる)や、五角形などのもの、また、6本柱のものも本願考案の技術範囲に含まれる。更には、この多角形の内部に支柱2を配位しても良く、また更には、このように配位された支柱2を、後述する中心支柱5と兼ねるものとしても良い。
外周フレーム3は、隣り合う支柱2の上部同士を連結する、外観が蛇腹状の伸縮可能なものである。この外周フレーム3は、本実施例においては直線状の棒状体である外周単位パイプ体31a,31b,32a,32bが組み合わされたものであり、外周単位パイプ体31a,31b,32a,32bの両端部分を軸支することなどにより回動可能に接続したものである。
本実施例においては、図2に示すように、1対(2本)の支柱2間に4本の等しい長さを有する第1外周単位パイプ体31a,31bと第2外周単位パイプ体32a,32bとが配位されている。この各外周単位パイプ体31a,31b,32a,32bは、それぞれが直線状の棒状体からなるものであり、2本を1組として、屈曲点31c,32cにおいて回動可能に軸支され、V字状のパイプユニットとなるように組み合わされている。よって、1対の支柱2間に2組のパイプユニットが配位される。そして、この2組のパイプユニットの一方側は第1外周パイプユニット31として、第1接続点31dにおいて、支柱2の上端部に対して接続され、屈曲点31cが第1接続点31dよりも下側に位置するようになっており、他方側は第2外周パイプユニット32として、第2接続点32dにおいて、支柱2に取り付けられた摺動部材2aに対して、上記の第1外周パイプユニット31の第1接続点31dよりも下方に位置するように接続され、屈曲点32cが第2接続点32dよりも上側に位置するようになっている。そして、第1外周パイプユニット31と第2外周パイプユニット32とが交わる交差点3aにおいては、各外周パイプユニット31,32における各外周単位パイプ体31a,32a同士が回動可能に軸支され、また、各外周単位パイプ体31b,32b同士が回動可能に軸支されている。よって本実施例では、各外周パイプユニット31,32あたりにおいて、2つの交差点3aが1つの屈曲点31c,32cを挟むようにして形成されている。
なお、上記の各外周単位パイプ体31a,31b,32a,32bは、本実施例に示す形態に限られず、例えば、湾曲した棒状体を用いるものであっても良いし、各外周パイプユニット31,32の1組当たりの外周単位パイプ体の構成本数を多くして、後述する第2実施例を示す図12のように、多数の交差点3aと屈曲点31c,32cとを有するものとしても良い。また上記とは逆に、各外周パイプユニット31,32を、各1本の外周単位パイプ体により構成し、各外周パイプユニット31,32が1つの交差点3aのみで軸支された、「X」型としても良い。
また、各外周パイプユニット31,32の支柱2に対する接続箇所に存在する各接続点31d,32dについて、第1接続点31dは、支柱2の上端部に固定されるブラケットを介して回動可能となるように、軸支などの手段で接続されるものである。また、第2接続点32dは、支柱2に沿って摺動可能に設けられる摺動部材2aに対して、軸支などの手段で回動可能に接続されるものである。
この摺動部材2aは、本実施例においては、支柱2の外周を取り巻くようにして設けられる、短い筒状のものであり、この摺動部材2aの外部に第2外周パイプユニット32を接続するためのブラケットが設けられている。そして、摺動部材2aと支柱2との間には着脱可能である固定手段が設けられ、設営時の固定がなされる。これは、例えば、各々の側面に形成された穴に対して、抜き差し可能なピンを挿入するか、あるいは支柱2か摺動部材2aのうち、少なくともどちらか一方の側面に形成された穴に対して、他方に配位される、ばねにより付勢された突起を嵌めることなどによる。
摺動部材2aは、上記のものに限られず、支柱2の内部に対して摺動可能とし、外部にブラケットを設けるような構造であっても良く、第2接続点32dを支柱2に沿い摺動可能とできるものであれば、種々の形態に変更し得る。
上記のような構成により、本実施例においては、外周フレーム3が蛇腹状に形成されることにより、1対の支柱2同士の間隔を近づけたり遠ざけたりする動きに伴って、各外周パイプユニット31,32の角度を変化させ、外周フレーム3を折り畳んだり広げたりして伸縮できる。
そして、外周フレーム3は、平面視において、支柱2の位置を頂点とする多角形の各辺を構成し、これによりテント1の外周形状が規定される。
補強フレーム4は、外周フレーム3によって形成された、上記の多角形の内部であって、その中心方向に向かうように配位される。なお、この「中心」とは、多角形における幾何学的な中心を意味する厳密な概念ではなく、「多角形内側のある一点」程度の意味(広い概念)である。本実施例では、この多角形は略正方形であるため、図6(A)に示すように、補強フレーム4は平面視において設計上は対角線上に位置する。そして、上記多角形の中心である、補強フレーム4の交点には中心支柱5が設けられ、天幕6はここで支持される。つまり、補強フレーム4は、支柱2と中心支柱5との間に配位されるものである。
本実施例では、各補強フレーム4は等しい長さに形成されるものであるが、これに限られるものではなく、不均等な長さの補強フレーム4を組み合わせたものとしても良い。
従来の折り畳みテントにおいては、図20に示すように、外周フレーム103同士を結ぶようにして、補強フレーム104が形成されるものであったため、外周フレーム103によって形成される多角形の部分において、特にせん断変形に対する強度を持たせるためには、例えばブレスなどの補強材を別に取り付ける必要があった(図示しない)。これに対して本実施例においては、外周フレーム3によって形成される略正方形の対角線上に補強フレーム4が形成されているため、従来の折り畳みテントに比べて上記の強度が向上している。よって、補強材を別途設ける必要は特にないし、もし、図9や図12に示した補強部材6や補助補強部材6’のような補強材を設けた場合には、更に強度を向上させることができる。
この補強フレーム4の構造は、基本的には、上記の外周フレーム3と同様であるので、主に外周フレーム3との相違点を取り上げて説明する。
上記のように、補強フレーム4の交点には中心支柱5が設けられ、天幕6はここで支持される。本実施例のように中心支柱5を設けたテント1においては、設営時の降雨によって天幕上に水が溜まらないように、中心支柱5によって支持される部分を頂点とした傾斜をつける。このため、中心支柱5の上端部をより高所に配位することが望ましい。しかし、中心支柱5の長さをむやみに延長することは、風などに対して天幕6を安定して支持することを困難にするものである。
これに対して、図3に示すように、水平面へテント1を設営した場合における、支柱2に対する補強フレーム4の接続箇所に存在する支柱側接続点42dに比べて、中心支柱5に対する補強フレーム4の接続箇所に存在する中心側接続点41e,42eの双方を、高い位置に設けた場合にあっては、中心支柱5を安定して支持することができる。また、テント内部の空間をひろびろとしたものとできる。また、中心支柱5が、上記のように傾斜した補強フレーム4によって支持されている場合では、中心支柱5の長さを比較的短くすることができ、テント1の屋根の頂部を安定して支持することができる。
なお本願考案は、図3に示すような補強フレーム4の中心側接続点41e,42eが高い構造に限定されるものではない。例えば、支柱2に対する補強フレーム4の支柱側接続点41d,42dの各々と、中心支柱5に対する補強フレーム4の中心側接続点41e,42eとが上下方向において同じ位置に設けられたもの、つまり「蛇腹」が水平方向に延びるような補強フレーム4であっても良い。
また、補強フレーム4は、外周フレーム3と同様に、複数の補強単位パイプ体41a,41b,42a,42bからなり、2本を1組としてV字状のパイプユニットとなるように組み合わされている。そして、支柱2と中心支柱5との間に、この2組のパイプユニットが配位される。ただし、これらの補強単位パイプ体41a,41b,42a,42bは、外周フレーム3の外周単位パイプ体31a,31b,32a,32bとは異なり、全てが等しい長さではない。
具体的に説明すると、支柱2と中心支柱5の間に配位される1組の補強フレーム4は、図3に示すように、第1支柱側補強単位パイプ体41a、第2支柱側補強単位パイプ体42a、第1中心側補強単位パイプ体41b、第2中心側補強単位パイプ体42bからなるものである。そして、第1支柱側補強単位パイプ体41aと第2支柱側補強単位パイプ体42aとは、支柱側交差点4aで軸支されており、第1中心側補強単位パイプ体41bと第2中心側補強単位パイプ体42bとは中心側交差点4bで軸支されている。
そして、外周フレーム3の場合と同様に、第1支柱側補強単位パイプ体41aと第1中心側補強単位パイプ体41bとは屈曲点41cで軸支されて第1補強パイプユニット41が構成され、第2支柱側補強単位パイプ体42aと第2中心側補強単位パイプ体42bとは屈曲点42cで軸支されて第2補強パイプユニット42が構成される。
ここで、第1補強パイプユニット41において、各交差点4a,4bと屈曲点41cとを境に分けられる区間の長さを、支柱側から第1区間L1、第2区間L2、第3区間L3、第4区間L4とすると、本願考案においては、L1>L2、L2=L3、L3>L4となっており、中心側へ向かうにつれて短くなるように形成される。この関係は第2補強パイプユニット42についても同様である。よって、第1補強パイプユニット41の支柱側接続点41dと第2補強パイプユニット42の支柱側接続点42dとの間の距離H1、第1補強パイプユニット41の屈曲点41cと第2補強パイプユニット42の屈曲点42cとの間の距離H2、第1補強パイプユニット41の中心側接続点41eと第2補強パイプユニット42の中心側接続点42eとの間の距離H3の関係は、H1>H2>H3である。
なお、外周フレーム3における第1接続点31d・交差点3a間の距離と第2接続点32d・交差点3a間の距離との和と、補強フレーム4の第1補強パイプユニット41における支柱側接続点41d・支柱側交差点4a間の距離(第1区間L1)と、同第2補強パイプユニット42における支柱側接続点42d・支柱側交差点4aとの和とが等しくなるように形成されており、これにより、外周フレーム3及び補強フレーム4の動作がスムーズになされる。
一方、第1補強パイプユニット41は、支柱2に対しては、支柱2の上端部における支柱側接続点41dで回動可能に接続されるものであり、中心支柱5に対しては、中心支柱5の下端部よりも上方寄りであり、支柱側接続点41dよりも高い位置に設けられた、上側摺動部材5aにおける中心側接続点41eで摺動可能かつ回動可能に接続される。なお、この上側摺動部材5aは、上記の支柱2に設けられた摺動部材2aと同様のものである。
また、第2補強パイプユニット42は、支柱2に対しては、上記の第1補強パイプユニット41との支柱側接続点41dよりも下方寄りに設けられた、摺動部材2a(本実施例においては、外周フレーム3もこの摺動部材2aを共用する。)における支柱側接続点42dで摺動可能かつ回動可能に接続されるものであり、中心支柱5に対しては、中心支柱5の下端部であり、支柱側接続点42dよりも高い位置に設けられた、下側摺動部材5bにおける中心側接続点42eで摺動可能かつ回動可能に接続されている。
この下側摺動部材5bも、上記の支柱2に設けられた摺動部材2aと同様のものである。摺動部材2aと同様、この下側摺動部材5bと中心支柱5との間にも着脱可能である固定手段5cが設けられ、テント設営の最後に中心支柱5を上方へ延ばした後、補強フレーム4に対して中心支柱5が固定される。固定手段5cの具体例としては、図5に示すように、各々の側面に形成された穴に対して、抜き差し可能なピンを挿入するか、あるいは中心支柱5か下側摺動部材5bのうち、少なくともどちらか一方の側面に形成された穴に対して、他方に配位される、ばねにより付勢された突起を嵌めることが挙げられるが、ここに例示したものに限らず、種々の形式で実施できる。
このように中心支柱5は、第1補強パイプユニット41に対しても(中心側接続点41eにおける接続)、第2補強パイプユニット42に対しても(中心側接続点42eにおける接続)、摺動可能に接続されている。つまり中心支柱5は、各補強フレーム4により上下方向に摺動可能に支持されている。これにより、中心支柱5を各補強フレーム4とは独立して上下動させることができ、各外周フレーム3及び各補強フレーム4を広げた後に、中心支柱5だけを各補強フレーム4に対して上方へと移動させることができる。つまり、テント設営の最後の段階において任意に中心支柱5を上方へ延ばすことができる。中心支柱5をこのような構造にすることによって、テント設営に関して中心支柱5の長さが関係なくなるため、設営作業の負担を軽くできるという利点がある。また、例えば風の強い日など、場合によっては天幕6の頂点部分のみを各外周フレーム3及び各補強フレーム4を広げ終わった後に別途せり上げたいというユーザーの要望にも十分対応できる。
また、中心支柱5の高さに制限を受けないため、テントの形状をより自由に設計できるという利点もある。そのため、図1に示すような、屋根の頂部を高い位置にしたことを特徴とする言わば「トンガリ屋根」のテントを製作することが容易となった。
また、中心支柱5の高さに制限を受けないため、テントの形状をより自由に設計できるという利点もある。そのため、図1に示すような、屋根の頂部を高い位置にしたことを特徴とする言わば「トンガリ屋根」のテントを製作することが容易となった。
なおここで、支柱2の側においては、第1補強パイプユニット41の支柱側接続点41dの方が、第2補強パイプユニット42の支柱側接続点42dよりも高い位置に設けられ、中心支柱5の側においては、第1補強パイプユニット41との中心側接続点41eの方が、第2補強パイプユニット42の中心側接続点42eよりも高い位置に設けられている。
上記により、外周フレーム3と同様に、補強フレーム4を折り畳んだり広げたりする際には、上側摺動部材5a及び下側摺動部材5bにおける中心側接続点41eが中心支柱5に沿い、摺動部材2aにおける支柱側接続点42dが支柱2に沿い、それぞれ上下に移動するものであるが、これら各接続点41e,42dの移動長さは、中心支柱5の側よりも支柱2の側の方が大きくなっている。このため、てこの原理により、特に、テント1の設営時において、中心支柱5を小さな力で上昇させることができ、天幕6を容易に張ることができて、テント1の開閉が容易である。これは、本実施例のように、各補強パイプユニット41,42がそれぞれ2本の補強単位パイプ体からなるものに限られず、後述する第2実施例のように3本の補強単位パイプ体からなるものや、それ以上の本数の補強単位パイプ体からなるものであっても同様の効果を持つものとできる。
また、本実施例においては、第1支柱側補強単位パイプ体41aと第2中心側補強単位パイプ体42bとが、テント1の設営時において、設置面に対して水平に配位される。なお、この部分は設計上では水平よりも1〜2°上向きとされているが、各補強パイプユニット41,42の自重や、後述する長孔41f,42f(41h,42h)によるずれにより、実際のテント1の設営時には水平となる。
一方、上記の各補強単位パイプ体41a,41bと組み合わされた、第2支柱側補強単位パイプ体42aと第1中心側補強単位パイプ体41bとは、テント1の設営時において、設置面に対して、中心側に向かい上方に傾斜して配位される。
なお、本願考案においては、上記の各補強単位パイプ体41a,42bを、本実施例のような水平に配位したものに限らず、中心方向に向かい下方に傾斜したものとして実施しても良い。また、各補強単位パイプ体41a,42bのうちの1本が水平であるか、あるいは下方に傾斜するものとしても良い。これにより、テント1を撤収させる際において、1対の支柱2を狭めるように移動させた場合、第1補強パイプユニット41の屈曲点41cが、スムーズに、下方に向かうように折り曲げられる。
ここで、対比のために、本実施例を変形させたものを図4に示す。これは、図3に示す上記の構造と異なり、補強フレーム4が上方に向かうように形成されるものである。しかし、この実施形態では、テント1を撤収させる際において、補強フレーム4の各補強パイプユニット41,42を折り曲げる際に、引っ掛かりが生じるという懸念がある。これに対して、図3に示すような補強フレーム4の構造では、このような引っ掛かりが発生せず、スムーズに撤収作業を行うことができるため有利である。
また、本実施例においては、第2補強パイプユニット42の側面視が台形状の形態を有するものであって、強度的にも安定したものとなっており、天幕6を安定して支持することができる。また、本実施例では、各中心側補強単位パイプ体41b,42bの中心支柱5の側の端部には、図5に示すように、上記各パイプ体41b,42bの長手方向に伸びる長孔41f,42fが形成されており、上記各パイプ体41b,42bが各長孔41f,42fを介し、中心側接続点41eにおいては上側摺動部材5aに対して、中心側接続点42eにおいては中心支柱5に対してそれぞれ軸支されている。つまり、各接続点41e,42eにおいて、中心支柱5と交わる方向である、各中心側補強単位パイプ体41b,42bの長手方向に沿って移動可能に軸支されている。
ここで、外周フレーム3が平面視において、略正方形の辺に一致するようにして設けられていることに対して、補強フレーム4は略正方形の対角線上に一致するものであり、かつ、中心支柱5の方向に向かって全体が傾斜していることより、テント1の設営及び撤収時に外周フレーム3と補強フレーム4の動作、具体的には動作する際の各フレーム3,4の移動距離が異なる。よって、支柱2あるいは中心支柱5と補強フレーム4とが、単に回動可能に接続されているだけでは、ずれが生じてスムーズな動作がなされない場合や、折り畳み自体が不可能になる場合がある。
そこで上記のように、各接続点41e,42eにおいて、長孔41f,42fを設けることにより、この長孔41f,42fが上記のずれを吸収し、スムーズな動作がなされる。よって、この長孔41f,42fはテント1を折り畳む為にはきわめて重要な機構である。また、テント1全体の強度を高める事にもなっている。
なお、この長孔41f,42fの寸法については、各接続点41e,42eに発生するずれを吸収できることを条件に適宜設定するものであって良いが、具体的には、長孔41f,42fに通されるピンの直径を基準とした場合、1.5倍〜10倍、望ましくは2.5倍〜4倍が適当である。また、寸法で表した場合、3mm〜30mm、望ましくは6mm〜18mmが適当である。
また、上記とは逆に、図6(A)に示すように、中心側接続点41e,42eの側であるI部を、図6(B)に示すように丸孔41f,42fとし、支柱側接続点41d,42dの側であるII部を、図6(C)に示すように長孔41h,42hとしても良い。なお、上記のようにI部を長孔とした場合よりも、このようにII部を長孔とした場合の方が、長孔を短く形成することができて有利である。また、I部とII部との両方において長孔を形成しても良く、補強フレーム4を支柱2あるいは中心支柱5と交わる方向に移動可能に支持するものであれば、種々の形態で実施が可能である。
また、本実施例では、補強パイプユニット41,42の側に長孔を設けたものとしたが、これとは逆に、補強パイプユニット41,42の側は丸孔を設け、支柱2や中心支柱5の側に長孔を設けて軸支しても同様の効果を持つものとできる。また、中心側接続点41e,42eあるいは支柱側接続点41d,42dを移動可能に軸支するものであれば、長孔以外の手段によっても良い。
中心支柱5は、図3に示すように、補強フレーム4によって支持されるものであり、本実施例においては垂直方向に配位された棒状体である。
ここで中心支柱5は、既に記したように、補強フレーム4に対して上下方向(テント設営時の方向)に摺動可能に支持されている。これにより、テント設営時に、外周フレーム3や補強フレーム4とは独立して中心支柱5をテント骨組から上方へと延ばすことができ、図1に示すような天幕6が中心でせり上がったような形態のテントを簡単に設営することができる。このことから、テント形態の設計をより自由にできる。
本実施例の中心支柱5は1本の棒状のものとされているが、伸縮可能な構造としても良い。具体例としては、支柱2と同様に、大径の中空棒状体の内部に小径の棒状体を収納した伸縮式としたり、棒状体同士の継ぎ目にヒンジを設けることにより折り畳みを可能なものとしたり、棒状体同士を嵌め合うことにより継ぎ足し可能としたものが挙げられる。
そして、シート状である天幕6は、支柱2と外周フレーム3と中心支柱5とのそれぞれを覆うように配位され、中心支柱5の部分がテント1の屋根の頂部となる。
次に、本実施例に係るテント1の設営方法について説明する。まず、図7に示すように折り畳まれた状態にあるものを、支柱2の部分が上下方向になるように配位する。なお、図7においては、説明のために天幕6の記載を省略している。
そして、支柱2を放射状、つまり前後左右方向に広げる。これにより、蛇腹状に折り畳まれていた外周フレーム3や補強フレーム4が広げられる(伸長する)。本実施例の補強フレーム4は、上記に示したとおり、中心方向へ向かうにつれて斜め上方へと形成されるものであるため、補強フレーム4を広げるにつれて、中心において補強フレーム4によって支持された中心支柱5は、上方へとせり上がる。しかし、この時点において中心支柱5は補強フレーム4によって摺動可能な状態にあるため、図8に示すように中心支柱5が上方へはまだ延ばされておらず、補強フレーム4の中心支柱5を支持している部分が成り行きで上方に移動するだけである。そのため、この時点では、中心支柱5を持ち上げる分の力が不要となるため、中心支柱5の長さに関係なく、外周フレーム3や補強フレーム4を広げていくことができる。中心支柱5は、外周フレーム3及び補強フレーム4を広げた後に、別途上方に引き上げることによって、図3に示すようにテント骨組を組み上げる。これにより、あらかじめ支柱2、外周フレーム3、中心支柱5に取り付けられていた天幕6が張られる。そして、必要により、支柱2を伸長などさせて天幕6の張られた屋根を持ち上げる。これらの作業により、テント1が設営される。
なお、支柱2の下端部分は、地面などの設置面にただ置かれるだけのものであっても良いが、風などにより移動してしまうことを防止するために、設置面に対してペグなどを打ち込むことにより固定したり、ウェイトを重ねて置いても良い。
このように、本願考案に係る折り畳みテント1は、上記のように支柱2を広げる作業だけで簡単に設営可能なものであるため、最低2人の人員にて設営が可能である。
なお、テント1の撤収については、上記の設営方法とは逆に行えば良い。設営状態において、支柱2を構成する棒状体同士(伸縮式など、棒状体が複数組み合わされたものからなる場合)や、支柱2と摺動部材2aとの間などは、ピンなどにより固定がなされているため、これを解除して撤収作業を行う。
ここで、上記補強フレーム4の項で説明したように、第1支柱側補強単位パイプ体41aと第2中心側補強単位パイプ体42bとが、テント1の設営時において、設置面に対して水平に配位されているため、テント1を撤収させる際に、支柱2を狭めた場合、第1補強パイプユニット41の屈曲点41cが下方に向かうように折り曲げられ、スムーズに撤収作業を行うことができる。
本願考案に係る折り畳みテント1の支柱2,外周フレーム3,補強フレーム4,中心支柱5の材質としては、塗装やめっきなどの防錆処理を施した鋼材、アルミ合金、プラスチックなど、種々のものを用いることができる。また、本実施例においては中空の角パイプを用いているが、丸パイプなどを用いるものであっても良い。また、プラスチックなどの軽量な材料においては、パイプではなく、中実のものとしても良い。上記のように、重量、強度、耐久性、コストなどを総合的に考慮し、目的や顧客の要望などに応じて最適な材質を採用する。
また、上記の構造でも強度は充分であるが、本実施例のテント1に対し、図9や図12に示すように、外周フレーム3と中心支柱5とを連結する補強部材6を追加して設けることにより、強度を更に強めても良い。
なお、図9に示す形態の補強部材6は、一端側が上側摺動部材5aに、他端側が外周フレーム3の図示下側の屈曲点31cに接続された棒状体であり、この補強部材6は、テント1を折り畳む際において、図10に示すように、一端側が上昇し、他端側が下降する。
また、図12に示す形態の補強部材6は、屈曲点6aにおいてV字状に屈曲させて折り畳み可能なものである。そのうち外周フレーム3の長辺側と平行に配位された補強部材6は、一端側が上側摺動部材5aに、他端側が外周フレーム3の短辺側の中央に位置する交差点3aに接続され、外周フレーム3の短辺側と平行に配位された補強部材6は、一端側が上側摺動部材5aに、他端側が外周フレーム3の長辺側の中央に位置する図示上側の屈曲点31cに接続されている。この補強部材6は、テント1を折り畳む際において、図17に示すように、屈曲点6aが下降する。
なお、上記両形態の補強部材6は各々、本実施例のテント1(図9参照)及び、後述する第2実施例のテント1(図12参照)のどちらにも適用が可能である。
なお、この補強部材6を上記の外周フレーム3や補強フレーム4と同様に、蛇腹状に形成しても良い。
なお、この補強部材6を上記の外周フレーム3や補強フレーム4と同様に、蛇腹状に形成しても良い。
また、図6(A),図9,図12に点線で示したように、補強部材6以外に、更に補助補強部材6’を設けても良い。図9に示す補助補強部材6’は、一端側が上側摺動部材5aに、他端側が外周フレーム3の交差点3aに接続されたものであり、図12に示す補助補強部材6’は、一端側が上側摺動部材5aに、他端側が外周フレーム3の屈曲点32cに接続されたものである。補助補強部材6’は、補強部材6と同様にして、1本の棒状体や、V字状に屈曲させて折り畳み可能なものや、蛇腹状のものなど、種々に変更が可能である。
なお、図12に示した補強部材6においては、屈曲点6aを覆うようにしてストッパー6bが設けられており、このストッパー6bを補強部材6に沿ってスライドさせることにより、補強部材6を固定した状態と屈曲可能な状態とを切り替えることができるようになっており、テント1の設営中に不用意に補強部材6が屈曲しないようになされている。
また、本実施例では、平面視が略正方形となるように支柱2や外周フレーム3を形成するものとしているが、これに限られず、図11(A)(B)に示すように、図1,図2に示すテント1を複数つないだ形態(連棟タイプ)で、長方形や六角形などの各種多角形にて、辺を共有するようにして連結して実施できる。また、必要な時にのみ複数のテント1を連結して使用することが可能なように、連結のための部材などを設けた構造としても良く、種々に変更して実施し得る。
ここでテント1を、上記のように図11に示した連棟タイプでなく、図1,図2に示したものと同様の単棟タイプであって、平面視の形状を長方形としたものである、本願考案の実施の形態の第2実施例をとりあげて説明する。図12は本実施例におけるテント1の構造を示す説明図であり、図13は、補強フレーム4の構造を示す説明図である。なお、この第2実施例のテント1の構造は、基本的には上記の第1実施例と同様であるので、主に、第1実施例との相違点を取り上げて説明する。
この第2実施例にあっては、平面視における長辺側の長さの方が短辺側よりも長いため、長辺側における外周フレーム3については、第1実施例に比べ、外周パイプユニット31,32の構成本数が多くなっており、具体的には、図12に示すように、1対(2本)の支柱2間に、2組の各外周パイプユニット31,32が用いられ、それぞれの各外周パイプユニット31,32あたり、交差点3aが4箇所、屈曲点31c,32cが3箇所に存在するものである。
同様に、長方形の対角線上に位置する補強フレーム4についても、第1実施例に比べ、補強パイプユニット41,42の構成本数が多くなっており、具体的には、図13に示すように、第1支柱側補強単位パイプ体41a、第2支柱側補強単位パイプ体42a、第1中間側補強単位パイプ体41b、第2中間側補強単位パイプ体42b、第1中心側補強単位パイプ体41g、第2中心側補強単位パイプ体42gの各々からなる。そして、第1支柱側補強単位パイプ体41aと第2支柱側補強単位パイプ体42aとは支柱側交差点4aで、第1中間側補強単位パイプ体41bと第2中間側補強単位パイプ体42bとは中間側交差点4bで、第1中心側補強単位パイプ体41gと第2中心側補強単位パイプ体42gとは中心側交差点4cで各々回動可能に軸支されている。そして、第1支柱側補強単位パイプ体41a、第1中間側補強単位パイプ体41b、第1中心側補強単位パイプ体41gは屈曲点41c,41cで回動可能に軸支されて第1補強パイプユニット41が構成され、第2支柱側補強単位パイプ体42a,第2中間側補強単位パイプ体42b、第2中心側補強単位パイプ体42gは屈曲点42c,42cで回動可能に軸支されて第2補強パイプユニット42が構成されている。
同様に、長方形の対角線上に位置する補強フレーム4についても、第1実施例に比べ、補強パイプユニット41,42の構成本数が多くなっており、具体的には、図13に示すように、第1支柱側補強単位パイプ体41a、第2支柱側補強単位パイプ体42a、第1中間側補強単位パイプ体41b、第2中間側補強単位パイプ体42b、第1中心側補強単位パイプ体41g、第2中心側補強単位パイプ体42gの各々からなる。そして、第1支柱側補強単位パイプ体41aと第2支柱側補強単位パイプ体42aとは支柱側交差点4aで、第1中間側補強単位パイプ体41bと第2中間側補強単位パイプ体42bとは中間側交差点4bで、第1中心側補強単位パイプ体41gと第2中心側補強単位パイプ体42gとは中心側交差点4cで各々回動可能に軸支されている。そして、第1支柱側補強単位パイプ体41a、第1中間側補強単位パイプ体41b、第1中心側補強単位パイプ体41gは屈曲点41c,41cで回動可能に軸支されて第1補強パイプユニット41が構成され、第2支柱側補強単位パイプ体42a,第2中間側補強単位パイプ体42b、第2中心側補強単位パイプ体42gは屈曲点42c,42cで回動可能に軸支されて第2補強パイプユニット42が構成されている。
ここで、本実施例のように、外周フレーム3の短辺側と長辺側との長さが異なるテント1を、本願の考案者が試作したところ、折り畳みの際に、短辺側と長辺側との間の辺の比率通りの移動距離で支柱2を移動させて折り畳まないと、補強フレーム4が途中で引っ掛かり、スムーズに折り畳めない場合や、折り畳み自体が不可能になる場合があって、このままでは大変使い勝手が悪かった。
この問題を解決するために、この第2実施例においては、補強フレーム4における第1補強パイプユニット41及び第2補強パイプユニット42のそれぞれ端部であって、支柱2側と中心支柱5側の末端接続部7(図14参照)に、第1実施例のものに加えて、支柱2あるいは中心支柱5を基準として、略周方向の所定範囲内で移動可能な遊び、つまり首を振るように移動可能な遊びを持たせたものである。具体的には、図14に示すように、末端接続部7を先細りの楔状とし、そして、図15(A)(B)に示すように、末端接続部7を貫通するようにして形成された長孔7cを介して、支柱2あるいは中心支柱5と軸支したものである。上記の楔状の形態は、末端接続部7の一方側には、末端接続部7を有する各単位パイプ体41a,42a,41g,42gの長手方向に対して平行である平行面7aを有し、他方側には末端側に向かうにつれ、上記の平行面7aとの距離が小さくなるような平面である傾斜面7bを有する形態である。そして、長孔7cは、第1実施例で説明した長孔41f,42fと同様のものであって、平行面7aに対して垂直方向に形成され、各単位パイプ体41a,42a,41g,42gの長手方向に伸びる形状のものである。
また、第1補強パイプユニット41の支柱2に対する支柱側接続点41dと中心支柱5に対する中心側接続点41e、そして、第2補強パイプユニット42の支柱2に対する支柱側接続点42dと中心支柱5に対する中心側接続点42eの各々においては、支柱2、支柱側の摺動部材2a、中心支柱5、中心支柱側の上側摺動部材5aの各々にブラケット21,51が設けられる。このブラケット21,51は、図14及び図16に示すように、対向する一方側内面21a,51aと他方側内面21b,51bとを有するものであって、この両内面間に配位された支持軸21c,51cによって、同じく両内面間に配位された上記の末端接続部7が回動可能に軸支される。
末端接続部7の形状と、長孔7cを介しての軸支により、補強フレーム4は、図14に示したように、ブラケット21,51の一方側内面21a,51aと上記末端接続部7の平行面7aとが当接し、かつ、他方側内面21b,51bと上記末端接続部7の傾斜面7bとが隙間を有する状態から、図16に示したように、ブラケット21,51の一方側内面21a,51aと上記末端接続部7の平行面7aとが隙間を有し、かつ、他方側内面21b,51bと上記末端接続部7の傾斜面7bとが当接する状態までの範囲で、首を振るように移動が可能であるため、テント1を折り畳む際に、支柱2の移動距離の比率が、短辺側と長辺側との比率通りに行われなかった場合でも、スムーズに折り畳みを行うことができる。よって、このような形状の末端接続部7はテント1を折り畳む為にはきわめて重要な機構である。また、テント1全体の強度を高める事にもなっている。
なお、この第2実施例においては、支柱2の側と中心支柱5の側との両方に、上記のような楔状の末端接続部7を設けたものであるが、支柱2の側か中心支柱5の側か、いずれか一方のみにこの末端接続部7を設けたものとしても良い。
なお、上記の構造は、第1実施例のように、平面視が正方形のテントにあっても同様に効果を発揮するものである。また、上記のことは、長方形に限らず、その他種々の多角形形状を有するテント1にも適用が可能であり、テント1の使用目的などに応じて柔軟な対応が可能である。また、図12には、外周フレーム3と中心支柱5とを連結する補強部材6を設けたものとしているが、既に述べたように、本願考案においては、補強部材6の有無は問わないため、補強部材6を省略しても良いし、逆に、図12に点線で示したように、更に補助補強部材6’を設けても良い。
次に、第3実施例として、図20に示す従来のテントと同じように補強フレーム4を配置したものであって、上記の各実施例と同様に、外周フレーム3や補強フレーム4とは独立して上下動させることができる中心支柱5が設けられたものについて説明する(図示はしない)。
本実施例のテント1では、図18に示すように、地面などの設置面から上方に伸びる支柱2に対し、支柱2同士を連結するようにして蛇腹状の外周フレーム3が設けられており、外周フレーム3同士は補強フレーム4で連結されて、平面視が「田」形となっており、この補強フレーム4の交点であり、外周フレーム3により形成される多角形の中心に、上記の各実施例と同様に、各補強フレームとは独立して上下動させることができる中心支柱5が設けられている。
本実施例のテント1にあっても、上記の各実施例と同じく、外周フレーム3や補強フレーム4を広げていく際に中心支柱5を持ち上げる分の力が不要となるため、設営作業が楽になり、また、中心支柱5の長さを自由に設定できる。そのためテントの形状をより自由に設計できるという利点がある。
1 テント
2 支柱
2a 摺動部材
3 外周フレーム
3a 交差点
31 第1外周パイプユニット
31a,31b 外周単位パイプ体(第1外周パイプユニット)
31c 屈曲点(第1外周パイプユニット)
31d 第1接続点
32 第2外周パイプユニット
32a,32b 外周単位パイプ体(第2外周パイプユニット)
32c 屈曲点(第2外周パイプユニット)
32d 第2接続点
4 補強フレーム
41 第1補強パイプユニット
42 第2補強パイプユニット
5 中心支柱
5a 上側摺動部材
5b 下側摺動部材
2 支柱
2a 摺動部材
3 外周フレーム
3a 交差点
31 第1外周パイプユニット
31a,31b 外周単位パイプ体(第1外周パイプユニット)
31c 屈曲点(第1外周パイプユニット)
31d 第1接続点
32 第2外周パイプユニット
32a,32b 外周単位パイプ体(第2外周パイプユニット)
32c 屈曲点(第2外周パイプユニット)
32d 第2接続点
4 補強フレーム
41 第1補強パイプユニット
42 第2補強パイプユニット
5 中心支柱
5a 上側摺動部材
5b 下側摺動部材
Claims (8)
- 複数の支柱と、当該支柱に接続された複数のフレームとにより天幕が支持された、折り畳みテントにおいて、
上記のフレームは、当該フレームの外周形状を規定する複数の外周フレームと、当該外周フレームにより囲まれた内部に配位された複数の補強フレームとからなるものであり、
各支柱の上部には、隣り合う当該支柱同士を連結するように上記の外周フレームが設けられ、
これらの外周フレームは、平面視において、少なくとも当該各支柱を頂点とする多角形を構成したものであり、
また、上記の支柱または外周フレームには、上記の多角形の中心方向に向かう上記の補強フレームが設けられ、
上記の多角形の中心には、これらの補強フレームによって支持された、中心支柱が設けられたものであり、
上記の支柱同士の間隔を近づけたり遠ざけたりする動きに伴って、上記の各外周フレーム及び各補強フレームを折り畳んだり広げたりすることができるものであって、
上記の中心支柱は、上記の各補強フレームにより、上下方向に摺動可能に支持されており、
これにより上記の中心支柱は、上記の各補強フレームとは独立して上下動させることができるものとされ、上記の各外周フレーム及び各補強フレームを広げた後に、上記の中心支柱を各補強フレームに対して上方へと移動させることができるものであり、
上記の各外周フレームと各補強フレームとは、それぞれ2組のパイプユニットが組み合わされたものであり、
これらの各パイプユニットには、交差点が少なくとも1つ形成され、
当該交差点において、一方のパイプユニットと他方のパイプユニットとが、回動可能に接合されたものであり、
上記の外周フレームと補強フレームとは、上記のパイプユニット同士の角度を変化させることにより折り畳みが可能なものであり、
天幕は、上記の支柱と外周フレームと中心支柱とにより支持されたものであることを特徴とする折り畳みテント。 - 上記の外周フレームにおける外周パイプユニットが、屈曲点において回動可能に接続された、複数の単位パイプ体からなるものであり、
各外周パイプユニットには、上記の交差点が少なくとも2つ形成され、そして当該交差点に挟まれるようにして屈曲点が形成されたものであり、
当該交差点では、一方の外周パイプユニットと他方の外周パイプユニットの単位パイプ体同士が、回動可能に接続されたものであり、
当該外周フレームは、上記の屈曲点で折り曲げることにより折り畳みが可能なものであり、
上記の補強フレームにおける補強パイプユニットが、上記の屈曲点において回動可能に接続された、複数の単位パイプ体からなるものであり、
各補強パイプユニットには、上記の交差点が少なくとも2つ形成され、当該交差点に挟まれるようにして屈曲点が形成されたものであり、
当該交差点では、一方の補強パイプユニットと他方の補強パイプユニットの単位パイプ体同士が、回動可能に接続されたものであり、
当該補強フレームは、上記の屈曲点で折り曲げることにより折り畳みが可能なものであって、
上記の中心支柱と補強フレームとの接続が、接続箇所毎に2箇所の接続点でなされるものであり、
上記2箇所の接続点は、上側摺動部材と下側摺動部材とにより構成され、
これらの両摺動部材が上記中心支柱に沿って上下方向に摺動可能であり、かつ回動可能となっていることを特徴とする、請求項1に記載の折り畳みテント。 - 上記の下側摺動部材と中心支柱との間に、着脱可能な固定手段が設けられたことを特徴とする請求項2記載の折り畳みテント。
- 上記の補強フレームが支柱に接続されたものであり、
この補強フレームと支柱との接続が、接続箇所毎に2箇所の接続点でなされるものであり、
上記接続点のうち、一方側の接続点は、上下方向に摺動可能で、かつ回動可能となっており、
他方側野接続点は、上下方向にす同不能であって、回動可能となっており、
上記の補強フレームにおける補強パイプユニットが、屈曲点において回動可能に接続された、複数の単位パイプ体からなるものであり、
水平面へのテントの設営時において、少なくとも1つの上記単位パイプ体が、水平あるいは、中心方向に向かうにつれ下方に傾斜するものであり、
上記の補強フレームと支柱との接続、そして、上記の補強フレームと中心支柱との接続の各々について、上記の各接続位置における補強フレームの上下方向の摺動長さにつき、中心支柱側よりも支柱側の方が大きいことを特徴とする、請求項3に記載の折り畳みテント。 - 上記の補強パイプユニットにおける、上記の各交差点と屈曲点とを境に分けられる区間の長さにつき、上記多角形の中心側へ向かうにつれて短くなるように形成されており、
水平面へのテントの設営時における、上記の支柱に対する上記の補強パイプユニットの上方側と下方側の両接続点に比べて、且つ、中心支柱に対する上記の補強パイプユニットの上記の上側摺動部材と下側摺動部材との双方が、高い位置にあることを特徴とする、請求項4に記載の折り畳みテント。 - 上記の支柱と補強フレームとの接続、そして上記の中心支柱と補強フレームとの接続について、
少なくとも1つの接続箇所において、上記の補強フレームが、上記の支柱あるいは中心支柱と交わる方向に移動可能な遊びを持って支持されたものであることを特徴とする、請求項2〜5のいずれかに記載の折り畳みテント。 - 上記の各パイプユニットが、複数の単位パイプ体からなるものであり、
これらの単位パイプ体のうち、支柱あるいは中心支柱に対して、上記のように遊びを持って支持されたものについて、
当該支持が、支柱あるいは中心支柱に設けられたブラケットを介してなされるものであり、
上記のブラケットは、対向する一方側内面と他方側内面とを有するものであって、この両内面間に上記単位パイプ体の末端接続部が配位され、
単位パイプ体は、上記ブラケットの各内面間に配位された支持軸によって、支持軸周りに回動可能に軸支されたものであり、
上記の単位パイプ体の末端接続部が、一方には単位パイプ体の長手方向に対して平行である平行面を有し、他方には末端側に向かうにつれ、当該平行面との距離が小さくなるような平面である傾斜面を有する、先細りの楔状の形態を呈するものであって、
この末端接続部には、平行面に対して垂直方向に形成され、末端接続部を貫通し、単位パイプ体の長手方向に伸びる長孔を有し、
上記ブラケットの一方側内面と平行面とが当接し、他方側内面と傾斜面とが隙間を有する状態から、上記ブラケットの一方側内面と平行面とが隙間を有し、かつ、他方側内面と傾斜面とが当接する状態までの範囲で、ブラケットに対して上記の末端接続部が移動可能なものであることを特徴とする、請求項6に記載の折り畳みテント。 - 外周フレームにより規定された平面視の外周形状が、対向する2つの長辺と、当該長辺の両端に配位された2つの短辺とからなる長方形であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の折り畳みテント。
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