JP2016084673A - 圧力調整機能を有するダンパー装置、および圧力調整機能を有するダンパー装置を備えた防火扉 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な構成でありながら、付室内の圧力が過度に高くなるのを抑え、確実かつ容易に防火扉を開く。
【解決手段】ダンパー装置20は、付室3と隣接室2との差圧によって開閉する羽根21Aと、羽根21Aに連結された連結部材22と、羽根21Aに連結部材22を介して連結され、羽根21Aの開閉に連動して開閉駆動される羽根21Bと、を備える。このようなダンパー装置20は、付室3と隣接室2とを区画する防火扉10に備えられる。
【選択図】図4

Description

本発明は、特別避難階段に隣接する付室または非常用エレベータ乗降ロビー兼用の付室と、例えば廊下等の隣接室との間の防火区画に設けられる圧力調整機能を有するダンパー装置、および圧力調整機能を有するダンパー装置を備えた防火扉に関する。
各種の建物において、火災発生時における避難経路を確保するため、特別避難階段や非常用エレベータと、例えば廊下等の隣接室との間には、付室が設けられている。ここで、非常用エレベータの場合、付室は、非常用エレベータ乗降用ロビーを兼ねる。廊下等の隣接室に面した室内で火災が発生した場合、外気から付室にファン等により空気を送り込んで加圧することによって、付室内の圧力を廊下の圧力よりも高め、火災室から廊下に漏れ出た煙が付室内に入り込むのを防いでいる。
また、付室と廊下との間には防火扉が設けられ、火災発生時には、この防火扉を開き、廊下から付室を経て特別避難階段や非常用エレベータを用いて避難する。
防火扉は、避難者の避難方向に合わせ、廊下側から付室側に開くようになっている。避難の際には、前述したように付室内の圧力が廊下の圧力よりも高いため、その差圧によって、防火扉を廊下側に押し付ける圧力が作用している。その結果、付室と廊下との差圧が過大であると、防火扉を開くのに大きな力が必要となり、防火扉が開き難くなる。
そこで、付室と廊下との差圧が過大とならないようするため、付室に給気するファンの風量を制御したり、付室において廊下に面する壁に差圧ダンパーを設置して供給した空気の一部を廊下側に逃がすことが行われている。
しかし、前者の方法では、付室と廊下との差圧をセンサーで検出してファンの作動を制御しなければならないため、その制御システムが複雑なものとなってしまう。後者の方法では、差圧ダンパーの設置スペースの確保が必要であったり、差圧ダンパーの重量を支持するために壁の補強が必要となる。
これに対し、特許文献1には、扉に、開閉可能なダンパーと、ダンパーを開閉操作するパニックバーとを備えた構成が開示されている。この構成においては、パニックバーを下方に押し下げることによって、ダンパーが開いて扉に開口部が形成される。この開口部を通して付室側から廊下側に空気が流出することによって、付室側と廊下側との差圧を小さくし、防火扉を容易に開くことが可能となる。
このような構成を採用することによって、付室と廊下との差圧を検出して制御を行う複雑なシステムが不要となる。また、防火扉にダンパーを備えるので、壁に設置する必要も無い。
特開平8−93346号公報
しかしながら、上記したような特許文献1に記載の構成においては、ダンパーを開いて防火扉を開くまでの間、付室内は廊下よりも高い圧力になってしまう。
したがって、付室を構成する壁や天井を、高い圧力に耐えうるように構成しなければならず、付室を構成する部材コストや施工コストが高くなってしまう。また、付室に面して非常用エレベータが設けられている場合、付室の圧力が高くなると、非常用エレベータの扉にも過剰な圧力がかかるため、開閉扉がスライドしにくくなってしまう。
また、特許文献1に記載の構成では、パニックバーを押し下げる操作が不十分であれば、開口部が全開状態とならず、付室と廊下との差圧を十分に小さくすることができないことがある。すると、防火扉を開くのが困難になってしまう。
そこでなされた本発明の目的は、簡易な構成でありながら、付室内の圧力が過度に高くなるのを抑え、確実かつ容易に防火扉を開くことのできる圧力調整機能を有するダンパー装置、および圧力調整機能を有するダンパー装置を備えた防火扉を提供することである。
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用する。
すなわち、本発明は、付室と、前記付室に隣接する隣接室との間に設けられる圧力調整機能を有するダンパー装置であって、前記付室と前記隣接室との差圧によって開閉する開閉羽根と、前記開閉羽根に連結された連結部材と、前記開閉羽根に前記連結部材を介して連結され、前記開閉羽根の開閉に連動して開閉駆動される従動羽根と、を備えることを特徴とする。
このような構成によれば、火災発生時に、付室を構成する特別避難階段や非常用エレベータの付室の圧力が高められると、付室の外部である廊下等の隣接室との間で差圧が生じる。この差圧が大きくなると、開閉羽根が押圧されて、開閉羽根が開く。すると、開閉羽根が開く動作が、連結部材を介して従動羽根に伝達され、従動羽根が、開閉羽根に連動して開く。また、差圧が小さくなれば、開閉羽根が閉じる方向に回動し、これに連動して従動羽根が閉じる。
このようにして、モーターや、制御部を用いることなく、簡易な構成で開閉するダンパー装置を構成することができる。
そして、このようなダンパー装置の開閉羽根および従動羽根を開くことで、付室と隣接室との差圧を下げ、付室内の圧力が過度に高くなるのを抑えることができる。
前記開閉羽根は、前記付室と前記隣接室との差圧による圧力に抗する方向の抵抗力を付与するトルク調整機構を備えているようにしてもよい。
このような構成によれば、付室と隣接室との差圧によって開閉羽根に作用する回転モーメントが、トルク調整機構が付与する抵抗力によって開閉羽根に作用する回転モーメントよりも大きくなると、開閉羽根が開く。このようにして、開閉羽根および従動羽根が開くタイミング(圧力)を設定することができる。
前記付室内の圧力が予め定めた設定圧力に到達したときに、前記従動羽根が全開状態となるよう、前記トルク調整機構の前記抵抗力が設定されているようにしてもよい。
これにより、付室内の圧力が設定圧力に到達したときに、従動羽根を全開状態とすることで、付室から隣接室への通気量を有効に確保することができる。
前記開閉羽根から延びる第一の連結アームと前記連結部材とが、ピン接続により回動自在に連結されるとともに、第二の連結アームの両端に前記従動羽根と前記連結部材とがそれぞれピン接続により回動自在に連結され、前記付室内の圧力が予め定めた設定圧力に到達したときに、前記従動羽根が全開状態となるようにしてもよい。
このような構成によって従動羽根が開閉羽根と連動して開き、付室内の圧力が高まって設定圧力に到達したときに、従動羽根が全開状態となる。
前記開閉羽根および前記従動羽根は、鉛直方向に延びる回転軸周りに回動可能に設けられているようにしてもよい。
回転軸を水平方向に延びるように設けた場合、開閉羽根や従動羽根の自重が回転軸に作用するため、開閉羽根及び従動羽根の回動動作が重くなる。これに対し、回転軸を鉛直方向に延びるように設けることで、開閉羽根および従動羽根はその下端部において荷重が支持される。これにより、開閉羽根及び従動羽根の回動動作を軽くし、付室と隣接室との差圧によって確実に開閉させることができる。
前記従動羽根は、前記従動羽根を回動可能に支持する回転軸の両側に、対称となる羽根体を備えているようにしてもよい。
このようにすると、従動羽根に、付室と隣接室との差圧が作用しても、回転軸の一方の側の羽根体と、回転軸の他方の側の羽根体に、それぞれ差圧が作用するため、この差圧によって従動羽根を回動させる力は生じない。これにより、従動羽根は、開閉羽根の回動動作に確実に連動して回動する。
本発明の防火扉は、前記付室と前記隣接室とを区画し、上記のような圧力調整機能を有するダンパー装置を備えていることを特徴とする。
上記のような圧力調整機能を有するダンパー装置を防火扉に備えることで、ダンパー装置を防火扉とは別に設ける必要がない。ダンパー装置を防火扉と別に設ける場合、その設置スペースが必要となるほか、ダンパー装置の重量を支持するために、ダンパー装置を設ける壁等を補強する必要がある。しかし、圧力調整機能を有するダンパー装置を防火扉に設ければ、設置スペースや補強も不要となる。
また、本発明の防火扉は、互いに面積の異なる複数枚の扉体から構成され、前記ダンパー装置は、面積が小さな前記扉体に設けられているようにしてもよい。
このように、面積が小さな扉体にダンパー装置を設ければ、面積が大きな扉体を軽くすることができ、この大きな扉体を容易に開くことができる。これにより、避難者が大きな扉体を開いて容易に避難することが可能となる。
本発明によれば、簡易な構成でありながら、付室内の圧力が過度に高くなるのを抑え、確実かつ容易に防火扉を開くことが可能となる。
本実施形態に係る圧力調整機能を有するダンパー装置を備えた防火扉が建物内に配置された状況を示す平面図である。 防火扉の正面図である。 防火扉に備えたダンパー装置を示す図であり、ダンパー装置の全閉状態を示す平断面図である。 防火扉に備えたダンパー装置を示す図であり、ダンパー装置の全開状態を示す平断面図である。
以下、添付図面を参照して、本発明による圧力調整機能を有するダンパー装置、および圧力調整機能を有するダンパー装置を備えた防火扉を実施するための形態について、図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態に係る圧力調整機能を有するダンパー装置を備えた防火扉が建物内に配置された状況を示す平面図である。図2は、防火扉の正面図である。図3は、防火扉に備えたダンパー装置を示す図であり、ダンパー装置の全閉状態を示す平断面図である。図4は、防火扉に備えたダンパー装置を示す図であり、ダンパー装置の全開状態を示す平断面図である。
図1に示すように、防火扉10は、複数の室1が面した廊下等の隣接室2と、付室3との間に、これら隣接室2と付室3とを区画するように設けられている。
ここで、付室3には、特別避難階段4と、非常用エレベータ5とが設けられている。
また、付室3には、給気ファン(図示無し)にダクト(図示無し)を通じて接続された給気口6が設けられており、給気口6を通じて外気を付室3内に取り込むことができるようになっている。
図1、図2に示すように、防火扉10は、親扉(扉体)11と、子扉(扉体)12と、を備えている。これら親扉11と子扉12は、横方向に並設され、親扉11の一方の側端部11aと子扉12の一方の側端部12aとが互いに突き合わされて設けられている。親扉11の他方の側端部11bと、子扉12の他方の側端部12bとは、ヒンジ(図示無し)を介して、それぞれ鉛直軸周りに回動自在に支持されている。これにより、親扉11と子扉12とは、いわゆる観音開きに開閉可能とされている。
親扉11は、子扉12よりも幅寸法が大きく、避難者は、主に親扉11を開くことで、避難経路を確保する。
図3に示すように、子扉12には、ダンパー装置20が備えられている。このダンパー装置20は、子扉12の一方の幅方向に沿って並べて設けられた複数の羽根21と、複数の羽根21を連結する連結部材22と、トルク調整機構23と、を備えている。
このダンパー装置20は、子扉12の外周部を形成する外枠部13の内側に設けられている。さらに、ダンパー装置20を構成するこれら羽根21、連結部材22、トルク調整機構23は、子扉12において、隣接室2に面する側と、付室3に面する側とが、それぞれ通気カバー17により覆われている。通気カバー17は、指が入らない程度の大きさのスリットや孔、開口部等が多数形成され、通気性を確保しつつ、指がダンパー装置20に触れないようになっている。この通気カバー17は、外周部が外枠部13に固定されて設けられている。
これら複数の羽根21のうち、例えば子扉12の一方の側端部12a側に設けられた羽根(回転羽根)21Aは、鉛直方向に同一の羽根断面形状が連続して形成されている。この羽根21Aは、鉛直方向に延びる回転軸24周りに回動自在に設けられている。羽根21Aは、回転軸24側から水平方向に沿って延びる羽根部(羽根体)25を一体に備えている。
羽根21Aの回転軸24には、トルク調整機構23が連結されている。トルク調整機構23は、油圧ダンパー、バネ等からなり、回転軸24が一方の回転方向に回転するときに、その反対向きの回転方向の抵抗力を発揮する。トルク調整機構23は、後述するように羽根21Aが開く方向に回転したときに、羽根21Aをその反対向きに閉じる方向に付勢する。
複数の羽根21のうち、羽根21A以外の羽根(従動羽根)21Bは、それぞれ、鉛直方向に延びる回転軸27周りに回動自在に設けられている。各羽根21Bは、上下方向に同一の羽根断面形状が連続しており、回転軸27側から水平方向両側に沿ってそれぞれ延びる羽根部(羽根体)28を備えている。
羽根21Aと、他の羽根21Bとは、以下のようにして、連結部材22を介して連結されている。
羽根21Aの先端羽根部26の根元には、連結部材22に向けて延びる連結アーム30が固定されている。連結アーム30の先端部は、連結部材22に対してピン31を介して回動自在に連結されている。
各羽根21Bにおいて、羽根21Aから離れた側の羽根部28の端部には、連結アーム32の一端がピン33を介して回動自在に連結されている。連結アーム32の他端はピン34を介して連結部材22に回動自在に連結されている。連結部材22は、子扉12の幅方向に延び、複数の羽根21Bが、水平方向に間隔をあけて連結アーム32を介して連結されている。
図4に示すように、羽根21Aが回転軸24周りに回動すると、羽根21Aと一体に設けられた連結アーム30が回転軸24を中心として旋回し、これによって、連結アーム30に回動自在に連結された連結部材22がほぼ平行移動する。この連結部材22の移動により、連結部材22にそれぞれ連結アーム32を介して回動自在に連結された羽根21Bの羽根部28が引っ張られ、それぞれの羽根21Bが回転軸27周りに回動する。
このようにして、羽根21Aの回動に連動し、他の複数の羽根21Bが回動することによって、ダンパー装置20が開閉する。このとき、図3に示すように、ダンパー装置20が閉状態にあるときには、羽根21Aの先端羽根部26と隣接する羽根21Bの羽根部28の先端部、互いに隣接する羽根21B,21Bの羽根部28の先端部どうしが、それぞれ近接することによって、子扉12の一方の側(隣接室2側)と他方の側(付室3側)とが区画される。これにより、隣接室2側と付室3側との差圧が維持され、付室3への煙の侵入が防止される。
また、図4に示すように、ダンパー装置20が開状態にあるときには、羽根21Aは、閉状態の位置から隣接室2側に回転する。羽根21Aが開放状態となったときに、連結部材22を介して連動する他の羽根21Bは、それぞれ、一方の羽根部28の先端部が隣接室2側に位置し、他方の羽根部28の先端部が付室3側に位置して全開状態となる。
そして、羽根21Aは、トルク調整機構23によって、ある角度を保持して釣り合い状態となる。この釣り合い状態において、羽根21Aに対して連結部材22、連結アーム30、32を介して連結された羽根21Bが、羽根21Aに連動して全開状態となることで、ダンパー装置20における開口面積を広く取ることが可能となる。
このような防火扉10は、通常時においては、親扉11と子扉12とが閉じ、隣接室2側と付室3側とを区画している。防火扉10を、通常において開いている場合には、煙感知器や熱感知器を通じて火災発生を火災検知システムが検知した際、親扉11と子扉12とを閉じるようになっている。
また、ダンパー装置20は、通常時においては、図3に示すように、羽根21Aおよび他の羽根21Bが全閉状態とされ、隣接室2側と付室3側とを区画している。
図1に示すように、煙感知器や熱感知器の作動により火災が発生したことを火災検知システムが感知すると、給気ファンに接続されたダクトを通じて給気口6から付室3に外気を送り込む。すると、付室3内が加圧され、隣接室2側と付室3側との間に差圧が生じる。図4に示すように、この差圧により、ダンパー装置20の羽根21Aには、付室3側から隣接室2側に向かう圧力P1が作用する。この圧力P1により、羽根21Aには、隣接室2側に向けて羽根21Aを開こうとするモーメントが作用する。羽根21Aには、トルク調整機構23により、閉じる方向に付勢する抵抗力R1が作用する。この抵抗力R1による羽根21Aを閉じる方向のモーメントが、羽根21Aを開こうとするモーメントを超えない限り、羽根21Aは閉じたままの状態を維持する。
なお、この状態で、他の羽根21Bは、回転軸27を挟んで一方の側の羽根部28と他方の側の羽根部28とに、それぞれ隣接室2側と付室3側との差圧による圧力P1が作用する。したがって、他の羽根21Bには、これを回動させる力は生じない。
このようにして、ダンパー装置20が全閉状態にあることによって、隣接室2側と付室3側との差圧が維持され、付室3への煙の侵入が防止される。
図4に示すように、隣接室2側と付室3側との間の差圧が大きくなり、羽根21Aに作用する付室3側から隣接室2側に向かう圧力P1によるモーメントが、トルク調整機構23の抵抗力R1によるモーメントが大きくなると、羽根21Aが開く方向に回動する。ここで、隣接室2側と付室3側との間の差圧が、第一設定圧力(例えば30Pa)を超えたときに、羽根21Aが開きはじめるよう、トルク調整機構23の抵抗力R1を設定するのが好ましい。
すると、羽根21Aによって移動する連結部材22により、他の羽根21Bが回転軸27周りに開く方向に回動する。
さらに付室3内の圧力が高まり、予め設定した第二設定圧力(例えば50Pa)に到達すると、羽根21Aが、所定角度まで開き、羽根21Bが全開状態となるよう、トルク調整機構23の抵抗力R1を設定するのが好ましい。
このようにして、ダンパー装置20が開口し、付室3側から隣接室2側に空気が流れ込み、付室3と隣接室2側との差圧が抑制される。これにより、親扉11および子扉12を容易に開くことが可能となる。
なお、上記のように羽根21Aおよび羽根21Bが開くとき、羽根21Aに作用する差圧によって生じる圧力P1によるモーメントと、トルク調整機構23の抵抗力R1によるモーメントとがバランスすると、羽根21Aおよび羽根21Bの開く動作が止まる。そして、その状態から羽根21Aに作用する差圧が上下すると、モーメントの大小関係に応じて、羽根21A、21Bがさらに開く方向、または閉じる方向に回動する。
上述したように、ダンパー装置20は、付室3と隣接室2との差圧によって開閉する羽根21Aと、羽根21Aに連結された連結部材22と、羽根21Aに連結部材22を介して連結され、羽根21Aの開閉に連動して開閉駆動される羽根21Bと、を備える。
このような構成によれば、モーターや、制御部を用いることなく、簡易な構成で開閉するダンパー装置20を構成することができる。
そして、このようなダンパー装置20の羽根21Aおよび羽根21Bは、防火扉10の開閉動作にかかわらず、付室3の圧力に応じて自動的に開閉し、付室3の圧力が過度に高くなるのを抑えることができる。これにより、簡易な構成でありながら、付室3内の強度を特に高める必要も無く、付室3内の圧力が過度に高くなるのを抑え、確実かつ容易に防火扉10を開くことが可能となる。
また、羽根21Aは、付室3と隣接室2との差圧による圧力P1に抗する方向の抵抗力R1を付与するトルク調整機構23を備えている。これにより、付室3と隣接室2との差圧によって羽根21Aに作用するモーメントが、トルク調整機構23が付与する抵抗力R1によって羽根21Aに作用するモーメントよりも大きくなると、羽根21Aが開く。このようにして、羽根21Aおよび羽根21Bが開くタイミング(圧力)を設定することができる。
そして、付室3内の圧力が予め設定した第一設定圧力(例えば30Pa)に到達したら羽根21Aが開きはじめ、第二設定圧力に到達したら、羽根21Aおよび羽根21Bが全開状態となる。このようにして、ダンパー装置20を所定の圧力で確実に開くように設定することができる。
付室3内の圧力が予め定めた第二設定圧力に到達したときに、羽根21Bが全開状態となるよう、トルク調整機構23の抵抗力が設定されている。
これにより、付室3内の圧力が過度に高くなるのを確実に防止することができる。また、羽根21Bを確実に全開状態とすることで、所要の通気量を確保しつつ、ダンパー装置20の面積を小さく抑えることができる。
また、羽根21Aおよび羽根21Bは、鉛直方向に延びる回転軸24,27周りに回動可能に設けられている。回転軸24,27を水平方向に延びるように設けた場合、羽根21Aや羽根21Bの自重が回転軸24,27に作用するため、羽根21A及び羽根21Bの回動動作が重くなる。これに対し、回転軸24,27を鉛直方向に延びるように設けることで、羽根21Aおよび羽根21Bはその下端部において荷重が支持される。これにより、羽根21A及び羽根21Bの回動動作を軽くし、付室3と隣接室2との差圧によって確実に開閉させることができる。
さらに、羽根21Bは、回転軸27の両側に対称となる羽根部28を備えている。このようにすると、羽根21Bに、付室3と隣接室2との差圧が作用しても、回転軸27の一方の側の羽根部28と、回転軸27の他方の側の羽根部28に、それぞれ差圧が作用するため、この差圧によって羽根21Bを回動させる力は生じない。これにより、羽根21Bは、羽根21Aの回動動作に確実に連動して回動する。
さらに、上述した防火扉10は、付室3と隣接室2とを区画し、上記したようなダンパー装置20を備えている。これにより、ダンパー装置20を防火扉10とは別に設ける必要がない。ダンパー装置20を防火扉10と別に設ける場合、その設置スペースが必要となるほか、ダンパー装置20の重量を支持するために、ダンパー装置20を設ける壁等を補強する必要がある。しかし、ダンパー装置20を防火扉10に設ければ、設置スペースや補強も不要となる。
また、防火扉10は、互いに面積の異なる親扉11と子扉12とから構成され、ダンパー装置20は、面積が小さな子扉12に設けられている。このように、面積が小さな子扉12にダンパー装置20を設ければ、面積が大きな親扉11を軽くすることができ、この大きな親扉11を容易に開くことができる。これにより、避難者が大きな親扉11を開いて容易に避難することが可能となる。
(その他の実施形態)
なお、本発明の圧力調整機能を有するダンパー装置、および圧力調整機能を有するダンパー装置を備えた防火扉は、図面を参照して説明した上述の実施形態に限定されるものではなく、その技術的範囲において様々な変形例が考えられる。
例えば、ダンパー装置20を構成する羽根21Bの枚数については何ら限定するものではない。また、トルク調整機構23を備えた羽根21Aと、羽根21Aに連結部材22を介して連結された羽根21Bとを、複数組み備えるようにしてもよい。
また、羽根21A,20Bを、鉛直方向に延びる回転軸24,27周りに回動可能に設けたが、水平軸周りに回動するようにすることも可能である。
また、防火扉10は、親扉11と子扉12とを備えるようにしたが、3枚以上の扉体を備える構成としても良い。その場合も、面積が最も小さな扉体にダンパー装置20を備えるのが好ましい。
さらに、ダンパー装置20は、防火扉10以外の壁に設けることも可能である。
また、ダンパー装置20を設置する場所として取り上げた付室3は、建築基準法で定められた付室に限定されず、加圧された室としてもよい。
これ以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施の形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更したりすることが可能である。
1 室
2 隣接室
3 付室
4 特別避難階段
5 非常用エレベータ
10 防火扉
11 親扉(扉体)
12 子扉(扉体)
20 ダンパー装置
21 羽根
21A 羽根(回転羽根)
21B 羽根(従動羽根)
22 連結部材
23 トルク調整機構
24、27 回転軸
26 先端羽根部
25、28 羽根部(羽根体)
30 連結アーム
31 ピン
32 連結アーム
33,34 ピン

Claims (7)

  1. 付室と、前記付室に隣接する隣接室との間に設けられる圧力調整機能を有するダンパー装置であって、
    前記付室と前記隣接室との差圧によって開閉する開閉羽根と、
    前記開閉羽根に連結された連結部材と、
    前記開閉羽根に前記連結部材を介して連結され、前記開閉羽根の開閉に連動して開閉駆動される従動羽根と、
    を備えることを特徴とする圧力調整機能を有するダンパー装置。
  2. 前記開閉羽根は、前記付室と前記隣接室との差圧による圧力に抗する方向の抵抗力を付与するトルク調整機構を備えていることを特徴とする請求項1に記載の圧力調整機能を有するダンパー装置。
  3. 前記付室内の圧力が予め定めた設定圧力に到達したときに、前記従動羽根が全開状態となるよう、前記トルク調整機構の前記抵抗力が設定されていることを特徴とする請求項2に記載の圧力調整機能を有するダンパー装置。
  4. 前記開閉羽根から延びる第一の連結アームと前記連結部材とが、ピン接続により回動自在に連結されるとともに、
    第二の連結アームの両端に前記従動羽根と前記連結部材とがそれぞれピン接続により回動自在に連結され、
    前記付室内の圧力が予め定めた設定圧力に到達したときに、前記従動羽根が全開状態となる請求項3に記載の圧力調整機能を有するダンパー装置。
  5. 前記従動羽根は、前記従動羽根を回動可能に支持する回転軸の両側に、対称となる羽根体を備えていることを特徴とする請求項4に記載の圧力調整機能を有するダンパー装置。
  6. 前記付室と前記隣接室とを区画し、請求項1から5のいずれか一項に記載の圧力調整機能を有するダンパー装置を備えていることを特徴とする防火扉。
  7. 互いに面積の異なる複数枚の扉体から構成され、前記圧力調整機能を有するダンパー装置は、面積が小さな前記扉体に設けられていることを特徴とする請求項6に記載の防火扉。
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