JP2016084659A - 手すり - Google Patents

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【課題】 上下二段に上側手すりと下側手すりを有し、その端部を連結する端部部品が、上側手すりと下側手すりの間隔が異なる場合に対応可能なものである手すりを提供することを目的とする。
【解決手段】 上側手すりと、下側手すりと、端部部品を備え、上側手すりと下側手すりは、上下に平行に並んで設けてあり、端部部品は、上側連結部と、下側連結部と、中間部からなり、U字状をなすものであって、上側連結部は、上側手すりと連結してあり、下側連結部は、下側手すりと連結してあり、中間部は、上側手すり及び下側手すりに直交していて、上側連結部又は下側連結部の一方と一体であり、中心軸に沿って長手方向全長にわたって雌ネジ部を設けてあって、上側連結部又は下側連結部の他方に設けた雄ネジ部に螺合するものであり、中間部を切り詰めることで上側連結部と下側連結部の間隔を調整可能である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、公共空間の通路などに設置する手すりに関する。
公共空間の通路などに設置する手すりにおいて、図7に示すように、上下二段に上側手すり1と下側手すり2を設けて、身長に応じて使えるようにしたものがあり、上下の手すり1,2の端部には、下向きに屈曲するキャップ100を取り付けてあった。しかし、このような従来の手すりにおいては、上下の手すり1,2の端部に、使用者の上着の袖口や鞄の持ち手などが引っ掛かって使用者が転倒するおそれがあり、特に目の不自由な人などにとって危険であった。そこで、図8に示すような、上側手すり1と下側手すり2の両端部を連結するU字状の端部部品200が必要となった。
しかしながら、このような手すりを傾斜地に設置する場合、傾斜角度によって上下の手すりの間隔が変わるので、U字状の端部部品について、手すりの間隔に合わせた複数の異なる幅寸法のものが必要となり、手間や費用がかかるため、問題であった。
本発明は、上記事情を鑑みたものであり、上下二段に上側手すりと下側手すりを有し、その端部を連結する端部部品が、上側手すりと下側手すりの間隔が異なる場合に対応可能なものである手すりを提供することを目的とする。
本発明は、上側手すりと、下側手すりと、端部部品を備え、上側手すりと下側手すりは、上下に平行に並んで設けてあり、端部部品は、上側連結部と、下側連結部と、中間部からなり、U字状をなすものであって、上側連結部は、上側手すりと連結してあり、下側連結部は、下側手すりと連結してあり、中間部は、上側手すり及び下側手すりに直交していて、上側連結部又は下側連結部の一方と一体であり、中心軸に沿って長手方向全長にわたって雌ネジ部を設けてあって、上側連結部又は下側連結部の他方に設けた雄ネジ部に螺合するものであり、中間部を切り詰めることで上側連結部と下側連結部の間隔を調整可能であることを特徴とする。
本発明によれば、この手すりを傾斜地に設置する場合、傾斜角度が大きくなるほど上側手すりと下側手すりの間隔が狭くなるが、中間部を傾斜角度に応じた長さ分だけ切り詰めるだけで、上側連結部と下側連結部の間隔を上側手すりと下側手すりの間隔に一致させられる。よって、単一種類の端部部品で、上下の手すりの間隔が異なる場合に対応可能であり、容易に上下の連結部と上下の手すりをそれぞれ体裁よく連結することができる。
手すりの端部の正面図である。 上側連結部を示し、(a)は側面図、(b)は正面図、(c)は平面図である。 下側連結部を示し、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は正面図である。 手すりの傾斜角度が異なる場合の端部部品の説明図であり、(a)は傾斜角度0度の場合、(b)は傾斜角度40度の場合である。 手すりの正面図である。 手すりの縦断面図である。 従来の手すりの正面図である。 従来の端部部品を取り付けた手すりの端部の正面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。この手すりは、公共空間の通路に設置するものであって、図5に示すように、上側手すり1と、下側手すり2を備える。上側手すり1と下側手すり2は、アルミ製の丸パイプからなり、上下に平行に並んで設けてあって、使用者が身長に応じて使えるようにしたものであり、上側手すり1の方が下側手すり2よりも太くなっている。この上側手すり1と下側手すり2は、設置面に立設した支柱9により支持される。より詳しくは、図6に示すように、支柱9の側面に、上下に二つのブラケット91を取り付けてある。ブラケット91は略L字形で、上向きの先端面に、上側手すり1及び下側手すり2の長手方向に沿って溝部92を形成してある。そしてブラケット91の先端には、支持部材93を取り付けてある。支持部材93は、上側手すり1及び下側手すり2の下面を支持する受部94と、受部94の上側に設けた筒状の挿通部95と、受部94の下側に設けた固定部96からなり、固定部96をブラケット91の溝部92に挿入し、上側手すり1及び下側手すり2に直交する方向からボルトを挿入して固定してある。よって、この支持部材93は、ブラケット91に対して、傾斜角度を自在に設定できる。そして、挿通部95に上側手すり1及び下側手すり2をそれぞれ挿入して、受部94を上側手すり1及び下側手すり2の下面に当接させて、上側手すり1及び下側手すり2を支持している。
ここで、図5に示すように、この手すりを傾斜地に設置する場合、平地の場合と同じ支柱9を用いる。この際、図1に示すように、ブラケット91に対する支持部材93の傾斜角度を、傾斜地の傾斜角度に応じて変化させ、傾斜地においても、上側手すり1と下側手すり2を平行に並んで支持するが、上下のブラケット91の間隔は、平地でも傾斜地でも同じなので、傾斜地では、平地と比べて上側手すり1と下側手すり2の間隔が変化する。より詳しくは、平地における上側手すり1と下側手すり2の間隔(上下のブラケット91の間隔)をa、傾斜地の傾斜角度をθとすれば、傾斜地における上側手すり1と下側手すり2の間隔は、a×cosθとなり、傾斜角度が大きくなるほど、上側手すり1と下側手すり2の間隔が狭くなる。よって、平地においては、上側手すり1と下側手すり2の間隔が常に同じなので、図8に示したような、一体ものの端部部品200を取り付ければよいが、傾斜地においては、上側手すり1と下側手すり2の間隔が異なる場合に対応可能な本願発明の端部部品3を用いる。
この端部部品3は、図1に示すように、上側連結部4と、下側連結部5と、中間部6からなり、全体としてU字状をなすものであって、何れもアルミ鋳物により形成されている。
上側連結部4は、図1及び図2に示すように、丸棒からなり90度屈曲したL字形部41と、L字形部41の一端にネジ止めした接続部42からなる。接続部42は、L字形部41と同径でL字形部41の一端を延長するように取り付けられ、端面には円形の凹部43を形成してあり、さらに凹部43の底面に接続片44を垂設してある。凹部43の直径は、上側手すり1の直径と略同じであり、上側手すり1の端部を凹部43に嵌めるとともに、接続片44を上側手すり1の端部の開口に挿入し、上側手すり1の下側からネジ止めして固定する。こうして、上側手すり1と、上側連結部4(接続部42及びL字形部41の一端)が、直線状に連結される。そして、下方を向いたL字形部41の他端には、ボルト81を埋め込んである。また、端面には円形の凹部45を形成してあり、凹部45の底面の中心から、ボルト81の雄ネジ部8が底面に対して垂直向きに突出している。
下側連結部5は、図1及び図3に示すように、丸棒からなり90度屈曲したL字形部51と、L字形部51の一端にネジ止めした接続部52からなる。なお、上側連結部4のL字形部41と、下側連結部5のL字形部51は、直径が同じである。接続部52は、L字形部51と同径でL字形部51の一端を延長するように取り付けられるが、先端部は先細形状となっており、端面には円形の凹部53を形成してあり、さらに凹部53の底面に接続片54を垂設してある。凹部53の直径は、下側手すり2の直径と略同じであり、下側手すり2の端部を凹部53に嵌めるとともに、接続片54を下側手すり2の端部の開口に挿入し、下側手すり2の下側からネジ止めして固定する。こうして、下側手すり2と、下側連結部5(接続部52及びL字形部51の一端)が、直線状に連結される。そして、上方を向いたL字形部51の他端には、中間部6を下側連結部5(L字形部51)と一体に設けてある。中間部6も丸棒からなり、中心軸方向が上側手すり1及び下側手すり2に直交するものであって、その直径は、上側連結部4及び下側連結部5のL字形部41,51よりも細く、上側連結部4のL字形部41の他端に形成した凹部45の直径と略同じである。そして、中間部6には、中心軸に沿って長手方向全長にわたって雌ネジ部7を形成してあり、雌ネジ部7は中間部6の端面の中心に開口している。この雌ネジ部7と、上側連結部4に設けた雄ネジ部8が螺合することで、上側連結部4と、下側連結部5と、中間部6が一体となって端部部品3を形成し、全体としてU字状をなす。そして、螺合する前に中間部6を適宜切り詰めることで、上側連結部4と下側連結部5の間隔を調整することができる。雌ネジ部7は、中間部6の長手方向全長にわたって形成してあり、切り詰めて新たに形成された端面にも雌ネジ部7の開口が現れるので、調整に際して中間部6の切断以外の加工は必要ない。さらに、中間部6は上側連結部4及び下側連結部5のL字形部41,51よりも細いので、切断が容易であるだけでなく、上側連結部4のL字形部41の下方を向いた他端を先太りさせずに凹部45を設けることができ、意匠性が良好である。
次に、このように構成した端部部品3の取り付けについて説明する。図1及び図5に示すように、上側手すり1と下側手すり2を傾斜地に設置した場合に、その端部にこの端部部品3を取り付ける。まず、上側手すり1と下側手すり2の間隔に合わせて、上側連結部4と下側連結部5の間隔を調整する。上側手すり1と下側手すり2の間隔は、設置面の傾斜角度により定まるので、中間部6の切り詰め長さは、傾斜角度から計算により求められる。工具により中間部6を所定長さだけ切り詰めたら、中間部6の雌ネジ部7と、上側連結部4の雄ネジ部8を螺合する。雄ネジ部8を雌ネジ部7にねじ込んでいくと、中間部6の先端が、上側連結部4のL字形部41の端面に形成された凹部45に嵌まって呑み込まれる。そのため、中間部6の先端が外側から見えず、意匠性が良好である。なお、中間部6の端面が上側連結部4の凹部45の底面に当接するまでねじ込むと、上側連結部4の接続部42の向きと下側連結部5の接続部52の向きが一致しない場合もあるので、その場合には、最後までねじ込まず、その手前の両接続部42,52の向きが一致するところでねじ込みを止める。こうすると、中間部6の端面と上側連結部4の凹部45の底面の間に僅かな隙間が生じるが、中間部6の先端は凹部45に嵌まって呑み込まれており、隙間は外側から見えないので、意匠上は問題ない。また、中間部6は下側連結部5と一体になっているので、中間部6の先端が嵌まって呑み込まれる凹部45が上側連結部4に下向きに設けてあり、凹部45や中間部6の端面と凹部45の底面の間の隙間に、水やゴミなどが入り込まない。そして、上側手すり1の端部を上側連結部4の接続部42に形成された凹部43に嵌めるとともに、接続片44を上側手すり1の端部の開口に挿入してネジ止めし、下側手すり2の端部を下側連結部5の接続部52に形成された凹部53に嵌めるとともに、接続片54を下側手すり2の端部の開口に挿入してネジ止めする。こうして、上側手すり1と下側手すり2の端部同士が、端部部品3により連結される。
なお、図4に示すのは、この端部部品3を、上側手すり1及び下側手すり2の傾斜角度が異なる場合に対応させた例である。(a)は、傾斜角度が0度の場合である。この場合、中間部6を切り詰めることなく、そのまま用いることができる。ただし、傾斜角度が0度の場合(平地の場合)、必ずしもこの端部部品3を用いる必要はなく、図8に示すような従来の一体ものの端部部品200を用いてもよい。そして(b)は、(a)を傾斜角度40度にした場合である。上下のブラケット91の間隔は同じなので、傾斜地では、上側手すり1と下側手すり2の間隔は、傾斜角度が大きくなるほど狭くなる。それに伴い、端部部品3の上側連結部4と下側連結部5の調整幅も大きくなるが、このような場合でも、中間部6を一箇所切断して切り詰めるだけで、容易に調整が可能である。そして、傾斜角度によらず、上側連結部4と下側連結部5を、それぞれ上側手すり1と下側手すり2に対して直線状に体裁よく連結できる。
このように構成した本発明の手すりによれば、上側手すり1と下側手すり2の両端部がU字状の端部部品3によって連結されており、突出する端部が存在しないので、上着の袖口などが引っ掛かることがなく、安全に使用できる。そして、この手すりを傾斜地に設置する場合、傾斜角度が大きくなるほど上側手すり1と下側手すり2の間隔が狭くなるが、中間部6を傾斜角度に応じた長さ分だけ切り詰めるだけで、上側連結部4と下側連結部5の間隔を上側手すり1と下側手すり2の間隔に一致させられる。よって、単一種類の端部部品3で、上下の手すり1,2の間隔が異なる場合(すなわち傾斜角度が異なる場合)に対応可能であり、容易に上下の連結部4,5と上下の手すり1,2をそれぞれ直線状に体裁よく連結することができる。また、中間部6は下側連結部5と一体になっており、上側連結部4と螺合するもので、螺合部が上側に位置するので、水などが入り込まない。さらに、中間部6は上側連結部4及び下側連結部5のL字形部41,51よりも細いので、切断が容易である。また、中間部6の先端が、上側連結部4の凹部45に嵌まって呑み込まれるので、切断面が外部からは見えず、意匠性が良好である。
本発明は、上記の実施形態に限定されない。たとえば、上下の手すりや上下の連結部及び中間部の断面形状は、円形に限られず、矩形などであってもよい。また、中間部は、上側連結部と一体になっていてもよく、その場合、下側連結部に雄ネジ部が設けられる。
1 上側手すり
2 下側手すり
3 端部部品
4 上側連結部
5 下側連結部
6 中間部
7 雌ネジ部
8 雄ネジ部

Claims (1)

  1. 上側手すりと、下側手すりと、端部部品を備え、上側手すりと下側手すりは、上下に平行に並んで設けてあり、端部部品は、上側連結部と、下側連結部と、中間部からなり、U字状をなすものであって、上側連結部は、上側手すりと連結してあり、下側連結部は、下側手すりと連結してあり、中間部は、上側手すり及び下側手すりに直交していて、上側連結部又は下側連結部の一方と一体であり、中心軸に沿って長手方向全長にわたって雌ネジ部を設けてあって、上側連結部又は下側連結部の他方に設けた雄ネジ部に螺合するものであり、中間部を切り詰めることで上側連結部と下側連結部の間隔を調整可能であることを特徴とする手すり。
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