JP2016084530A - 化成処理鋼管 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐候性および化成処理皮膜の密着性を有するとともに、経時的な変色が抑制される化成処理鋼管を提供する。【解決手段】化成処理鋼管100は、鋼板110上のめっき層120上に化成処理皮膜170を有する。化成処理皮膜170は、フッ素樹脂、フッ素樹脂以外の特定の基材樹脂および金属フレーク171を含有する。上記フッ素樹脂および基材樹脂の総量に対するフッ素樹脂の含有量はフッ素原子換算で3.0質量%以上であり、フッ素樹脂100質量部に対する基材樹脂の含有量は10質量部以上である。また、化成処理皮膜170における金属フレーク171の含有量は10〜60質量%である。【選択図】図1

Description

本発明は、化成処理鋼管に関する。
めっき鋼板は、外装用建材に好適に用いられる。外装用建材に用いられるめっき鋼板には、耐候性が求められる。当該めっき鋼板には、アルミニウムを含有する亜鉛系のめっき層を有するめっき鋼板と、当該めっき鋼板上に配置される、フッ素樹脂、非フッ素樹脂および4A金属化合物を含有する化成処理皮膜とを有する化成処理鋼板が知られている(例えば、特許文献1参照)。当該化成処理鋼板は、外装用建材の用途に十分な程度に、化成処理皮膜の密着性を有するとともに耐候性を有している。
国際公開第2011/158513号
当該化成処理鋼板は、外装用建材の用途に十分な耐候性を有する。しかしながら、当該化成処理鋼板は、暴露時に経時的にめっき表面の酸化により変色することがある。
また、当該化成処理鋼板は、鋼管の材料にもなり得るが、当該化成処理鋼板から作製された鋼管は、耐候性などの諸特性が不十分になることがある。これは、当該鋼管は、通常、環状に成形されためっき鋼板を溶接し、生じた溶接部をビードカットすることによって作製されるが、当該ビードカットによって、めっき層や化成処理皮膜などの機能的な層が損なわれ、鋼板そのものが露出するためである。このため、上記めっき鋼板が有する上記の耐候性などの所期の機能を有する鋼管が求められていた。
本発明は、耐候性および化成処理皮膜の密着性を十分に有するとともに、経時的な変色が抑制される化成処理鋼管を提供する。
本発明者らは、めっき鋼板上の化成処理皮膜の材料に、耐候性に優れるフッ素樹脂とともに非フッ素樹脂と金属フレークとを併用することにより、化成処理皮膜の密着性に優れるとともに前述の経時的な変色を生じない化成処理鋼板が得られることを見出し、さらに検討を加えて本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、以下に示す化成処理鋼管を提供する。
[1]めっき鋼板の溶接によって作製されためっき鋼管、および前記めっき鋼管の表面に配置された化成処理皮膜、を有する化成処理鋼管であって、前記化成処理皮膜は、フッ素樹脂、基材樹脂および金属フレークを含有し、前記基材樹脂は、ポリウレタン、ポリエステル、アクリル樹脂、エポキシ樹脂およびポリオレフィンからなる群から選ばれる一以上であり、前記フッ素樹脂および前記基材樹脂の総量に対する前記フッ素樹脂の含有量は、フッ素原子換算で3.0質量%以上であり、前記フッ素樹脂および前記基材樹脂の総量に対する前記フッ素樹脂100質量部に対する前記基材樹脂の含有量は、10質量部以上であり、前記化成処理皮膜における前記金属フレークの含有量は、10〜80質量%である、化成処理鋼管。
[2]前記めっき鋼板は、鋼板と、前記鋼板の表面に配置される、アルミニウムおよび亜鉛の一方または両方を含むめっき層と、を有する、[1]に記載の化成処理鋼管。
[3]前記めっき層は、0.05〜60質量%のアルミニウムと、0.5〜4.0質量%のマグネシウムとを含む亜鉛合金で構成されている、[2]に記載の化成処理鋼管。
[4]前記金属フレークは、アルミニウムフレーク、アルミニウム合金フレークおよびステンレス鋼フレークからなる群から選ばれる一以上である、[1]〜[3]のいずれか一項に記載の化成処理鋼管。
[5]前記化成処理皮膜の厚さは、0.5〜10μmである、[1]〜[4]のいずれか一項に記載の化成処理鋼管。
[6]前記化成処理皮膜における前記フッ素樹脂100質量部に対する前記基材樹脂の含有量は、900質量部以下である、[1]〜[5]のいずれか一項に記載の化成処理鋼管。
[7]前記化成処理皮膜は、Ti、ZrおよびHfからなる群から選ばれる一以上を含む4A金属化合物をさらに含有し、前記化成処理皮膜における前記4A金属化合物の含有量は、前記化成処理皮膜に対して4A金属換算で0.1〜5質量%である、[1]〜[6]のいずれか一項に記載の化成処理鋼管。
[8]前記化成処理皮膜は、モリブデン酸化合物、シランカップリング剤およびリン酸塩化合物からなる群から選ばれる一以上をさらに含有する、[1]〜[7]のいずれか一項に記載の化成処理鋼管。
[9]前記めっき鋼板は、リン酸化合物と、バルブメタルの酸化物、水酸化物またはフッ化物と、を含有する下地処理皮膜をその表面に有し、前記バルブメタルは、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Mo、およびWからなる群から選ばれる一以上である、[1]〜[8]のいずれか一項に記載の化成処理鋼管。
[10]前記めっき鋼管は、その溶接部を覆う溶射補修層をさらに有し、前記溶射補修層の表面におけるAl濃度は、0.05原子%以上である、[1]〜[9]のいずれか一項に記載の化成処理鋼管。
[11]前記化成処理皮膜は、顔料をさらに含有する、[1]〜[10]のいずれか一項に記載の化成処理鋼管。
[12]前記化成処理皮膜は、ワックスをさらに含有する、[1]〜[11]のいずれか一項に記載の化成処理鋼管。
[13]農業用ビニールハウスの躯体用の鋼管である[1]〜[12]のいずれか一項に記載の化成処理鋼管。
本発明によれば、耐候性および化成処理皮膜の密着性を十分に有するとともに、経時的な変色が抑制される化成処理鋼管を提供することができる。当該化成処理鋼管は、さらにその外観の変化が十分に抑制されるため、外装用建材にも好適に用いることができる。
図1Aは、本発明の一実施の形態に係る化成処理鋼管の層構造を概略的に示す図であり、図1Bは、当該層構造を拡大して模式的に示す図である。
以下、本発明の一実施の形態を説明する。
1.化成処理鋼管
本実施の形態に係る化成処理鋼管は、めっき鋼管の表面に配置された化成処理皮膜、を有する。以下、本実施の形態に係る化成処理鋼管の各構成要素について説明する。
[めっき鋼管]
上記めっき鋼管は、めっき鋼板の溶接によって作製されている。たとえば、当該めっき鋼管は、めっき鋼板の互いに接合されるべき縁が接するようにめっき鋼板を管状に成形して、いわゆるオープンパイプを作製し、上記縁を溶接することによって作製される。当該オープンパイプは、例えばロールフォーミング加工やロールレスフォーミング加工などの公知の方法によって作製される。また、上記溶接の例には、高周波溶接が含まれる。上記めっき鋼管の断面形状は、通常、円形であるが、他の形状、例えば楕円形や多角形、歯車様の形状など、であってもよい。また、上記めっき鋼管は、直管であってもよいし、曲管であってもよい。
上記めっき鋼管では、溶接した部分(溶接部)は通常盛り上がる。めっき鋼管の整形の観点から、めっき鋼管は、当該溶接部に施されたビードカット部をさらに含んでいてもよい。ビードカットは、突出する上記溶接部を切削する公知の方法によって行うことが可能である。
上記めっき鋼管は、上記溶接部における耐食性を向上させる観点から、上記溶接部を覆う溶射補修層をさらに有していてもよい。溶射補修層は、上記溶接部を覆っていればよく、例えばめっき鋼管の周面の全体に配置されてもよいが、通常は、上記溶接部およびその近傍に配置される。例えば、溶射補修層は、上記めっき鋼管の周方向における、上記溶接部を中心とする、幅10〜50mmの部分に配置される。
上記溶射補修層は、単発溶射や二連溶射、三連溶射などの公知の溶射方法によって作製することが可能である。溶射すべき金属材料(溶射芯線)の例には、Al、Mg、Znおよびこれらの合金が含まれる。たとえば、当該金属材料がAlおよびMgである場合(Al−Mg)、上記めっき鋼管の加工性を確保する観点から、上記溶射補修層におけるMgの含有量は、5〜20質量%であることが好ましい。また、当該金属材料がAlおよびZnである場合(Al−Zn)、ピンホール部における犠牲防食効果を発揮させる観点および溶接めっき鋼管の加工性を確保する観点から、Znの含有量は0.05〜30質量%であることが好ましい。さらに、上記溶射補修層の表面におけるAl濃度は、0.05原子%以上であることが、上記溶射補修層の化成処理皮膜との密着性を高める観点から好ましい。
上記溶射補修層における金属元素の含有量は、溶射芯線の種類および溶射の段数によって調整することが可能である。また、上記溶射補修層における金属元素の含有量または溶射補修層の表面におけるAl濃度は、X線光電子分光(ESCA)装置による元素分析により測定することが可能である。
中でも、Al−Zn−Alの三連溶射で作製された溶射補修層がより好ましい。一層目のAlは、溶接部に対する溶射補修層の密着性を向上させ、二層目のZnは、鉄に対する犠牲防食作用により下地鋼の腐食を抑制する効果を発揮し、三層目のAlは、白錆の発生も抑制して、溶射補修層のバリア機能をさらに向上させる。
上記溶射補修層の平均付着量は、10〜30μmであることが好ましい。当該平均付着量とは、上記溶接部における溶射補修層の厚さの平均値である。上記平均付着量が小さすぎると、上記溶接部の耐食性が十分に回復しないことがあり、上記平均付着量が大きすぎると、製造コストが増加し、まためっき鋼板の下地鋼に対する溶射補修層の密着性が不十分となることがある。
[めっき鋼板]
上記めっき鋼板の種類は、特に限定されない。当該めっき鋼板は、耐食性および意匠性の観点から、アルミニウムおよび亜鉛の一方または両方を含む上記めっき層を鋼板の表面に有することが好ましく、上記めっき層は、0.05〜60質量%のアルミニウムと、0.5〜4.0質量%のマグネシウムとを含む亜鉛合金で構成されていることが、より好ましい。上記めっき鋼板の厚さは、化成処理鋼管の用途に応じて適宜に決めることができ、例えば0.2〜6mmである。上記めっき鋼板は、例えば、平板でもよいし、波板でもよく、めっき鋼板の平面形状は、矩形でもよいし、矩形以外の形状であってもよい。
上記めっき鋼板の例には、溶融亜鉛めっき鋼板、電気亜鉛めっき鋼板、アルミニウムを5質量%含有する亜鉛合金による溶融5%アルミニウム−亜鉛めっき鋼板(以下、「溶融5%Al−Znめっき鋼板」とも記す)、アルミニウムおよびマグネシウムを含有する亜鉛合金による溶融アルミニウム−マグネシウム−亜鉛めっき鋼板(溶融Al−Mg−Znめっき鋼板)、アルミニウム、マグネシウムおよびケイ素を含有する亜鉛合金による溶融アルミニウム−マグネシウム−ケイ素−亜鉛めっき鋼板(溶融Al−Mg−Si−Znめっき鋼板)、溶融55%Al−Znめっき鋼板、溶融アルミニウムめっき鋼板、および、ケイ素を9質量%含有するアルミニウム合金による溶融アルミニウム−9%ケイ素めっき鋼板(溶融Al−9%Siめっき鋼板)、が含まれる。
上記めっき鋼板の下地となる上記鋼板(「下地鋼板」または単に「鋼板」)の例には、低炭素鋼、中炭素鋼、高炭素鋼および合金鋼が含まれる。当該下地鋼板が低炭素Ti添加鋼や低炭素Nb添加鋼などの深絞り用鋼板であることは、化成処理鋼管の加工性の向上の観点から好ましい。
[化成処理皮膜]
上記化成処理皮膜は、上記めっき鋼管の表面処理により付着した成分の層である。上記化成処理皮膜は、フッ素樹脂、基材樹脂および金属フレークを含有する。
上記フッ素樹脂は、化成処理皮膜の耐候性(耐紫外線性)を向上させる。フッ素樹脂は一種でもそれ以上でもよい。上記フッ素樹脂および上記基材樹脂の総量に対するフッ素樹脂の含有量は、フッ素原子換算で3.0質量%以上である。フッ素原子換算のフッ素樹脂の上記含有量が3.0質量%未満であると、化成処理鋼管の耐候性が不十分となることがある。化成処理皮膜中のフッ素原子の含有量は、例えば、蛍光X線分析装置を用いることで測定することが可能である。
上記フッ素含有樹脂の例には、フッ素含有オレフィン樹脂が含まれる。フッ素含有オレフィン樹脂は、オレフィンを構成する炭化水素基の水素原子の一部または全部がフッ素原子に置換されている高分子化合物である。フッ素含有オレフィン樹脂は、さらに親水性官能基を有する水系フッ素含有樹脂であることが、化成処理皮膜を製造する際のフッ素樹脂の取り扱いを容易にする観点から好ましい。
上記水系フッ素含有樹脂における上記親水性官能基の例には、カルボキシル基、スルホン酸基およびこれらの塩が含まれる。当該塩の例には、アンモニウム塩、アミン塩およびアルカリ金属塩が含まれる。水系フッ素含有樹脂中の親水性官能基の含有量は、乳化剤を使用せずにフッ素樹脂のエマルションを形成可能にする観点から、0.05〜5質量%であることが好ましい。上記親水性官能基がカルボキシル基およびスルホン酸基の両方を含む場合では、スルホン酸基に対するカルボキシル基のモル比が5〜60であることが好ましい。上記親水性官能基の含有量および上記水系フッ素含有樹脂の数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定することが可能である。
上記水系フッ素含有樹脂の数平均分子量は、化成処理皮膜の耐水性を高める観点から、1000以上であることが好ましく、1万以上であることがより好ましく、20万以上であることが特に好ましい。当該数平均分子量は、化成処理皮膜の製造時におけるゲル化を防止する観点から、200万以下であることが好ましい。
水系フッ素含有樹脂の例には、フルオロオレフィンと親水性官能基含有モノマーとの共重合体が含まれる。親水性官能基含有モノマーの例には、カルボキシル基含有モノマーおよびスルホン酸基含有モノマーが含まれる。
上記フルオロオレフィンの例には、テトラフルオロエチレン、トリフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、ペンタフルオロプロピレン、2,2,3,3−テトラフルオロプロピレン、3,3,3−トリフルオロプロピレン、ブロモトリフルオロエチレン、1−クロロ−1,2−ジフルオロエチレンおよび1,1−ジクロロ−2,2−ジフルオロエチレンが含まれる。中でも、化成処理鋼管の耐候性を高める観点から、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレンなどのパーフルオロオレフィンや、フッ化ビニリデンなどが好ましい。
上記カルボキシル基含有モノマーの例には、不飽和カルボン酸、カルボキシル基含有ビニルエーテルモノマー、それらのエステル、および、それらの酸無水物が含まれる。
上記不飽和カルボン酸の例には、アクリル酸、メタクリル酸、ビニル酢酸、クロトン酸、桂皮酸、イタコン酸、イタコン酸モノエステル、マレイン酸、マレイン酸モノエステル、フマル酸、フマル酸モノエステル、5−ヘキセン酸、5−ヘプテン酸、6−ヘプテン酸、7−オクテン酸、8−ノネン酸、9−デセン酸、10−ウンデシレン酸、11−ドデシレン酸、17−オクタデシレン酸およびオレイン酸が含まれる。
上記カルボキシル基含有ビニルエーテルモノマーの例には、3−(2−アリロキシエトキシカルボニル)プロピオン酸、3−(2−アリロキシブトキシカルボニル)プロピオン酸、3−(2−ビニロキシエトキシカルボニル)プロピオン酸および3−(2−ビニロキシブトキシカルボニル)プロピオン酸が含まれる。
上記スルホン酸基含有モノマーの例には、ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、メタリルスルホン酸、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−メタクリロイルオキシエタンスルホン酸、3−メタクリロイルオキシプロパンスルホン酸、4−メタクリロイルオキシブタンスルホン酸、3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸、3−アクリロイルオキシプロパンスルホン酸、アリルオキシベンゼンスルホイン酸、メタリルオキシベンゼンスルホン酸、イソプレンスルホン酸および3−アリロキシ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸が含まれる。
上記共重合体のモノマーには、共重合可能な他のモノマーがさらに含まれていてもよい。上記の他のモノマーの例には、カルボン酸ビニルエステル類、アルキルビニルエーテル類および非フッ素系オレフィン類が含まれる。
上記カルボン酸ビニルエステル類は、例えば、化成処理皮膜中の成分の相溶性を向上させ、あるいはフッ素樹脂のガラス転移温度を上昇させる目的で使用される。カルボン酸ビニルエステル類の例には、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、カプロン酸ビニル、バーサチック酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、シクロヘキシルカルボン酸ビニル、安息香酸ビニルおよびパラ−t−ブチル安息香酸ビニルが含まれる。
上記アルキルビニルエーテル類は、例えば、化成処理皮膜の柔軟性を向上させる目的で使用される。アルキルビニルエーテル類の例には、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテルおよびブチルビニルエーテルが含まれる。
上記非フッ素系オレフィン類は、例えば、化成処理皮膜の可撓性を向上させる目的で使用される。非フッ素系オレフィン類の例には、エチレン、プロピレン、n−ブテンおよびイソブテンが含まれる。
上記フッ素樹脂には、上記モノマーの共重合物を用いることができるが、市販品を利用することが可能である。当該市販品の例には、JSR株式会社製 シフクリア Fシリーズ(「シフクリア」は同社の登録商標である。)、および、AGCコーティック株式会社製 オブリガード(「オブリガート」は同社の登録商標である。)が含まれる。
上記基材樹脂は、ポリウレタン、ポリエステル、アクリル樹脂、エポキシ樹脂およびポリオレフィンからなる群から選ばれる一以上である。基材樹脂は、フッ素原子を含まない。
化成処理皮膜における基材樹脂の含有量は、上記フッ素樹脂100質量部に対して10質量部以上である。当該含有量が10質量部未満であると、化成処理皮膜の上記めっき鋼管への密着性および化成処理鋼管の耐食性が不十分となることがある。上記含有量は、化成処理皮膜の耐候性が低下することによる経時的な外観変化や、経時的な劣化による金属フレークの保持性の低下などを抑制する観点から、900質量部以下であることが好ましく、400質量部以下であることがより好ましい。
上記基材樹脂は、化成処理皮膜におけるめっき鋼管への密着と金属フレークの保持とに寄与する。このような観点から、化成処理皮膜中の基材樹脂の含有量は、上記フッ素樹脂100質量部に対して、10〜900質量部の範囲から適宜に決めることができる。
上記ポリウレタンは、化成処理皮膜の製造の容易さおよび安全性の観点から、水溶性または水分散性のポリウレタンであることが好ましく、自己乳化型ポリウレタンであることがより好ましい。これらは、有機ポリイソシアネート化合物とポリオール化合物との反応生成物の構造を有する。
上記有機ポリイソシアネート化合物の例には、脂肪族ジイソシアネートおよび脂環族ジイソシアネートが含まれる。脂肪族ジイソシアネートの例には、フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートおよびナフタレンジイソシアネートが含まれる。脂環族ジイソシアネートの例には、シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネートおよびテトラメチルキシリレンジイソシアネートが含まれる。
上記ポリオール化合物の例には、ポリオレフィンポリオールが含まれる。ポリオレフィンポリオールの例には、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリアセタールポリオール、ポリアクリレートポリオールおよびポリブタジエンが含まれる。
上記ポリウレタンには、上記化合物からの合成品を用いることができるが、市販品を利用することが可能である。当該市販品の例には、第一工業製薬株式会社製の「スーパーフレックス」(同社の登録商標)、および、DIC株式会社製の「ハイドラン」(同社の登録商標)、が含まれる。
上記ポリエステルには、合成品を用いることができるが、市販品を利用することが可能である。当該市販品の例には、東洋紡STC株式会社製の「バイロナール」(東洋紡株式会社の登録商標)が含まれる。
上記アクリル樹脂には、合成品を用いることができるが、市販品を利用することが可能である。当該市販品の例には、DIC株式会社製の「パテラコール」(同社の登録商標)、アイカ工業社製「ウルトラゾール」(同社の登録商標)、および、三井化学株式会社製の「ボンロン」(同社の登録商標)が含まれる。
上記エポキシ樹脂には、合成品を用いることができるが、市販品を利用することが可能である。当該市販品の例には、荒川化学工業株式会社製の「モデピクス」(同社の登録商標)、および、株式会社ADEKA製の「アデカレジン」(同社の登録商標)、が含まれる。
上記ポリオレフィンには、合成品を用いることができるが、市販品を利用することが可能である。当該市販品の例には、ユニチカ株式会社製 「アローベース」(同社の登録商標)が含まれる。
上記金属フレークは、化成処理鋼管における耐汗指紋性および耐黒変性の発現に寄与する。このような観点から、化成処理皮膜における上記金属フレークの含有量は、10〜80質量%である、金属フレークの上記含有量が10質量%未満であると、耐汗指紋性および耐黒変性が不十分になることがある。金属フレークの上記含有量が80質量%を超えると、化成処理皮膜のめっき鋼管への密着性が不十分になることがある。なお、「耐汗指紋性」とは、化成処理鋼管を取り扱う作業員の汗が、当該化成処理鋼管に、例えば搬送や取り付けなどの作業によって付着することにより、化成処理鋼管における当該汗の付着部(例えば指紋様の形状の部位)で変色することを防止する性質を言う。
上記金属フレークのサイズは、上記の機能を呈する範囲において適宜に決めることが可能である。たとえば、金属フレークの厚さは、0.01〜2μmであり、金属フレークの粒径(最大径)は、1〜40μmである。金属フレークのサイズは、走査型電子顕微鏡(SEM)によって測定することが可能である。当該サイズの数値は、測定値の平均値または代表値であってもよいし、カタログ値であってもよい。
上記金属フレークの例には、金属製のフレーク、および、表面に金属めっきを有するガラスフレーク、が含まれる。金属フレークの金属材料の例には、アルミニウムおよびその合金、鉄およびその合金、銅およびその合金、銀、ニッケルおよびチタンが含まれる。アルミニウム合金の例には、Al−Zn、Al−MgおよびAl−Siが含まれる。鉄合金の例には、ステンレス鋼が含まれる。銅合金の例には、ブロンズが含まれる。上記金属フレークは、耐食性や高意匠性などの観点から、アルミニウムフレーク、アルミニウム合金フレークおよびステンレス鋼フレークからなる群から選ばれる一以上であることが好ましい。
上記金属フレークは、表面処理剤によって表面処理されていてもよい。表面処理された金属フレークを用いることによって、後述の製造方法で説明する化成処理液中における金属フレークの耐水性および分散性をより向上させることが可能である。上記表面処理剤によって金属フレームの表面に形成される皮膜の例には、モリブデン酸皮膜、リン酸系皮膜、シリカ皮膜、および、シランカップリング剤および有機樹脂から形成される皮膜、が含まれる。
上記シランカップリング剤の例には、メチルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、n−メチル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、n−アミノエチル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、n−アミノエチル−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−アクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシジルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリアセトキシシラン、3−(3,4−エポキシシクロヘキシルエチルトリメトキシ)シラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−ユレイドプロピルトリエトキシシラン、3−クロルプロピルトリメトキシシラン、3−アニリドプロピルトリメトキシシラン、3−(4,5−ジヒドロイミダゾールプロピルトリエトキシ)シラン、n−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、ヘプタデカフルオロデシルトリメトキシシラン、トリデカフルオロオクチルトリメトキシシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシランおよびp−スチリルトリメトキシシランが含まれる。
上記金属フレークには、金属粒子の圧潰品を用いることができるが、市販品を利用することが可能である。当該市販品の例には、東洋アルミニウム株式会社製 WXM−U75C、EMR−D6390、WL−1100、GD−20XおよびPFA4000が含まれる。
上記化成処理皮膜の厚さは、薄すぎると、化成処理鋼管の耐候性を始めとする、化成処理皮膜によってもたらされる所期の機能が不十分となることがあり、厚すぎると生産性が低下することがある。このような観点から、上記厚さは、0.5〜10μmであることが好ましく、1〜4μmであることがより好ましい。上記厚さは、公知の膜厚計によって測定することが可能であり、化成処理液の塗布量や塗布回数などによって調整することが可能である。
上記化成処理皮膜は、本実施の形態における効果が得られる範囲において、フッ素樹脂、基材樹脂および金属フレーク以外の他の成分をさらに含有していてもよい。当該他の成分の例には、4A金属化合物、モリブデン酸化合物、シランカップリング剤、リン酸塩化合物、顔料およびワックスが含まれる。当該他の成分は、一種でもそれ以上でもよい。
上記4A金属化合物は、Ti、ZrおよびHfからなる群から選ばれる一以上を含む。4A金属化合物は、化成処理鋼管の耐食性の向上、および、化成処理皮膜での金属フレークの固定化、に寄与する。4A金属化合物の例には、これらの4A金属を含む金属の水素酸塩、アンモニウム塩、アルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩が含まれる。化成処理皮膜中の4A金属の含有量は、蛍光X線分析装置または高周波誘導結合プラズマ(ICP)発光分析装置を用いることで測定することができる。
化成処理皮膜中における4A金属化合物の含有量は、4A金属原子換算で0.1〜5質量%であることが、上述の耐候性の向上および金属フレークの固定化の観点から好ましい。当該含有量が0.1質量%未満であると、化成処理鋼管の耐食性の向上効果が十分に得られないことがあり、5質量%超であると、化成処理皮膜が多孔質状となり、化成処理皮膜による化成処理鋼管の加工性および耐候性が不十分となることがある。
上記モリブデン酸化合物は、化成処理鋼管の耐食性の向上に寄与する。当該モリブデン酸化合物の例には、モリブデン酸アンモニウムおよびモリブデン酸アルカリ金属塩が含まれる。
化成処理皮膜中におけるモリブデン酸化合物の含有量は、モリブデン原子換算で0.005〜2.0質量%であることが、上記耐食性の向上の観点から好ましい。当該含有量が0.005質量%未満であると、上記耐食性の向上効果が十分に得られないことがあり、2.0質量%を超えると、耐食性向上作用が飽和する他、処理液安定性が低下することがある。化成処理皮膜中のモリブデン酸化合物の含有量は、蛍光X線分析装置またはICP発光分析装置を用いることで測定することができる。
上記シランカップリング剤は、化成処理皮膜の密着性の向上に寄与する。シランカップリング剤の例には、結合性官能基を有するシラン化合物およびその縮合物が含まれる。当該結合性官能基の例には、アミノ基、エポキシ基、メルカプト基、アクリロキシ基、メタクリロキシ基、アルコキシ基、ビニル基、スチリル基、イソシアネート基およびクロロプロピル基が含まれる。結合性官能基は、一種でもそれ以上でもよい。
化成処理皮膜中におけるシランカップリング剤の含有量は、0.1〜5.0質量%であることが、上記密着性の向上の観点から好ましい。当該含有量が0.1質量%未満であると、上記密着性の向上効果が十分に得られないことがあり、5.0質量%を超えると、当該密着性の向上効果が頭打ちになることがある。化成処理皮膜中のシランカップリング剤の含有量は、蛍光X線分析装置またはICP発光分析装置を用いることで測定することができる。
上記リン酸塩化合物は、化成処理皮膜の耐食性の向上に寄与する。「リン酸塩化合物」は、リン酸アニオンを有する水溶性の化合物である。当該リン酸塩化合物の例には、リン酸ナトリウム、リン酸アンモニウム、リン酸マグネシウム、リン酸カリウム、リン酸マンガン、リン酸亜鉛、オルトリン酸、メタリン酸、ピロリン酸(二リン酸)、三リン酸および四リン酸が含まれる。
化成処理皮膜中のリン酸塩化合物の含有量は、リン原子換算で0.05〜3.0質量%であることが、上記耐食性の向上の観点から好ましい。当該含有量が0.05質量%未満であると、上記密着性の向上効果が十分に得られないことがあり、3.0質量%を超えると、耐食性向上作用が飽和する他、化成処理液の安定性が低下することがある。化成処理皮膜中のリン酸塩化合物の含有量は、蛍光X線分析装置またはICP発光分析装置を用いることで測定することができる。
上記顔料は、化成処理鋼管の経時的な変色の抑制に寄与する。顔料は、いずれも、一種でもそれ以上でもよい。顔料は、無機顔料および有機顔料のいずれでもよい。無機顔料の例には、カーボンブラック、シリカ、チタニアおよびアルミナが含まれる。有機顔料の例には、アクリルなどの樹脂粒子が含まれる。なお、「チタニア」は、4A金属であるチタンを含むが、変色抑制効果に優れていることから、本明細書では顔料に分類される。
上記ワックスは、化成処理鋼管の加工性の向上に寄与する。所期の加工性を得る観点から、ワックスの融点は、80〜150℃であることが好ましい。当該ワックスの例には、フッ素系ワックス、ポリエチレン系ワックスおよびスチレン系ワックスが含まれる。
化成処理皮膜におけるワックスの含有量は、0.5〜5質量%であることが、上記加工性の向上の観点から好ましい。当該含有量が0.5質量%未満であると、上記加工性の向上効果が十分に得られないことがあり、5質量%を超えると、パイリング時の荷崩れが生じることがある。化成処理皮膜中のワックスの含有量は、ガスクロマトグラフィーや高速液体クロマトグラフィー、質量分析法などの公知の定量分析法を利用して測定することが可能である。
上記化成処理皮膜は、上記めっき鋼管に化成処理液を塗布し、乾燥させることによって作製することが可能である。
上記化成処理液は、ロールコート法やカーテンフロー法、スピンコート法、スプレー法、浸漬引き上げ法、滴下法などの公知の塗布方法によって、上記めっき鋼管の表面に塗布することができる。化成処理液の液膜の厚さは、フェルト絞りやエアーワイパーなどにより調整することができる。当該表面は、めっき鋼管の外周面であってもよいし、内周面であってもよい。上記めっき鋼管の表面に塗布された化成処理液の乾燥は、常温で行うことが可能であるが、生産性(連続操業)の観点から、50℃以上で行うことが好ましい。この乾燥温度は、上記化成処理液中の成分の熱分解を防止する観点から、300℃以下であることが好ましい。
上記化成処理液は、上記フッ素樹脂、上記基材樹脂および上記金属フレークを含有し、さらに前述した他の成分を含有していてもよい。当該化成処理液におけるフッ素樹脂の含有量は、フッ素樹脂および基材樹脂の総量に対してフッ素原子換算で3.0質量%以上であり、化成処理液における基材樹脂の含有量は、フッ素樹脂100質量部に対して10質量部以上であり、化成処理液における金属フレークの含有量は、固形分に対して10〜80質量%である。
上記化成処理液は、液媒をさらに含有していてもよい。当該液媒は、樹脂エマルションのような、水系媒体を分散媒とする分散物を原料に利用できる観点、および、化成処理鋼管の製造時における防爆性、の観点から、水であることが好ましい。当該液媒の含有量は、化成処理液の塗布に適当な上記固形分の濃度の範囲において、適宜に決めることが可能である。
上記基材樹脂には、基材樹脂のエマルションを用いることが、化成処理鋼管の生産性および製造時の安全性の観点から好ましい。基材樹脂のエマルションの粒子径は、10〜100nmであることが、化成処理皮膜の耐透水性を高め、化成処理液のより低温での乾燥を可能とする観点から好ましい。当該粒子径が10nm未満であると、化成処理液の安定性が低下することがあり、100nmを超えると、化成処理液の低温乾燥の効果が十分に得られないことがある。同様の観点から、上記フッ素樹脂には、フッ素樹脂のエマルションを用いることが好ましく、フッ素樹脂のエマルションの粒子径は、10〜300nmであることが好ましい。
上記化成処理液は、化成処理皮膜中の材料そのものを含有していてもよいし、当該材料の前駆体を含有していてもよい。「材料の前駆体」とは、化成処理液中または化成処理液の乾燥によって当該材料に変化する成分である。当該前駆体の例には、上記4A金属を含む有機酸塩、炭酸塩および過酸化塩が含まれる。これらは、上記4A金属化合物の前駆体であり、化成処理液の乾燥により、4A金属を含む金属の水素酸塩、アンモニウム塩、アルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩を生成し得る。
また、上記化成処理液は、化成処理液に好適な添加剤をさらに含有していてもよい。当該添加剤の例には、レオロジーコントロール剤、エッチング剤、無機化合物および潤滑剤が含まれる。
上記レオロジーコントロール剤は、例えば、化成処理液中での金属フレークの沈降を防止し、化成処理液中での金属フレークの分散性の向上に寄与する。レオロジーコントロール剤は、ポリウレタン、アクリル樹脂、ポリオレフィン、アマイド、アニオン系活性剤、ノニオン系活性剤、ポリカルボン酸、セルローズ、メトローズ、およびウレアからなる群より選ばれる一種またはそれ以上の化合物であることが好ましい。
上記レオロジーコントロール剤には、市販品を利用することが可能である。当該市販品の例には、チクゾールK−130B、チクゾールW300(共栄社化学株式会社製)、UH750、SDX−1014(株式会社ADEKA社製)、ディスパロンAQ−610(楠本化成株式会社製、「ディスパロン」は同社の登録商標)、BYK−425、BYK−420(ビックケミー社製、「BYK」は同社の登録商標)が含まれる。
上記エッチング剤は、上記めっき鋼管の表面を活性化し、化成処理皮膜のめっき鋼管への密着性の向上に寄与する。エッチング剤の例には、フッ化物が含まれる。上記無機化合物は、化成処理皮膜を緻密化して化成処理皮膜の耐水性の向上に寄与する。無機化合物の例には、Mg、Ca、Sr、V、W、Mn、B、SiまたはSnの酸化物あるいはリン酸塩が含まれる。上記潤滑剤は、化成処理皮膜の潤滑性を高め、化成処理鋼管の加工性の向上に寄与する。潤滑剤の例には、二硫化モリブデンおよびタルクなどの無機潤滑剤が含まれる。
[下地処理皮膜]
上記めっき鋼板は、化成処理鋼管の耐食性を向上させる観点から、下地処理皮膜をさらに有していてもよい。当該下地処理皮膜は、上記めっき鋼板の、化成処理皮膜が形成されるべき表面の処理により付着した成分の層である。よって、当該下地処理皮膜は、上記めっき鋼板の表面に配置され、化成処理鋼管においては、めっき鋼板の表面と上記化成処理皮膜との間に配置される。
上記下地処理皮膜は、リン酸化合物と、バルブメタルの酸化物、水酸化物またはフッ化物と、を含有する。上記バルブメタルの例には、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Mo、およびWが含まれる。バルブメタルは、例えば塩の状態でめっき鋼板に塗布され得る。上記下地処理皮膜における上記バルブメタルの付着量(金属元素換算)は、耐食性や密着性などの観点から、0.1〜500mg/mであることが好ましく、0.5〜200mg/mであることがより好ましい。
上記リン酸化合物の例には、各種金属のオルソリン酸塩およびポリリン酸塩が含まれる。上記リン酸化合物は、例えば、可溶性または難溶性の、金属リン酸塩または複合リン酸塩の状態で下地処理皮膜中に存在する。可溶性の金属リン酸塩または複合リン酸塩の金属の例には、アルカリ金属、アルカリ土類金属およびMnが含まれる。難溶性の金属リン酸塩または複合リン酸塩の金属の例には、Al、Ti、Zr、HfおよびZnが含まれる。上記下地処理皮膜における上記リン酸化合物の含有量(リン元素換算)は、耐食性や密着性などの観点から、0.5〜500mg/mであることが好ましく、1.0〜200mg/mであることがより好ましい。
上記下地処理皮膜は、上記化成処理皮膜と上記めっき鋼管との境界部を、蛍光X線分析やX線光電子分光(ESCA)分析、グロー放電発光表面分析(GDS)などの元素分析によって測定したときに、上記リン酸化合物またはバルブメタルに特有の元素が検出されることにより、確認することが可能である。
上記下地処理皮膜は、バルブメタルの酸化物、水酸化物またはフッ化物となるべきバルブメタル塩と上記リン酸化合物とを含有する下地処理液を上記めっき鋼板の表面に塗布、乾燥させることによって作製される。上記バルブメタル塩の例には、KTiF(K:アルカリ金属またはアルカリ土類金属、n:1または2)、K[TiO(COO)]、(NHTiF、TiCl、TiOSO、Ti(SO、およびTi(OH)などのチタン塩;(NHZrF、Zr(SOおよび(NHZrO(COなどのジルコニウム塩;および、(NHMo24およびK(MoO)などのモリブデン塩;が含まれる。
上記下地処理液は、上記バルブメタル塩および上記リン酸化合物以外の他の成分をさらに含有していてもよい。たとえば、下地処理液は、キレート作用を有する有機酸をさらに含有していてもよい。当該有機酸は、バルブメタル塩の安定化に寄与する。当該有機酸の例には酒石酸、タンニン酸、クエン酸、蓚酸、マロン酸、乳酸、酢酸およびアスコルビン酸が含まれる。下地処理液における有機酸の含有量は、例えば、バルブメタルイオンに対する有機酸のモル比で0.02以上である。
上記下地処理液は、例えば、ロールコート法やスピンコート法、スプレー法、浸漬引き上げ法などの公知の方法で上記めっき鋼板に塗布することができる。下地処理液の塗布量は、例えば、バルブメタルの付着量が0.5mg/m以上となる量であることが好ましい。下地処理液の塗布量は、形成される下地処理皮膜の厚さが3〜2000nm以下となる量であることが好ましい。当該厚さが3nm未満であると、上記下地処理皮膜による耐食性が十分に発現しないことがあり、2000nmを超えると、上記めっき鋼板の成形加工時の応力によって下地処理皮膜にクラックが発生することがある。
上記下地処理皮膜は、例えば、上記めっき鋼板の表面に形成された上記下地処理液の塗布膜を、水洗することなく乾燥することによって作製される。当該塗布膜は、常温で乾燥することもできるが、生産性(連続操業)の観点から、50℃以上で乾燥することが好ましい。この乾燥温度は、上記下地処理液中の成分の熱分解を防止する観点から、200℃以下であることが好ましい。
図1に、化成処理鋼管の層構造を示す。図1Aは、本発明の一実施の形態に係る化成処理鋼管の層構造を概略的に示す図であり、図1Bは、当該層構造を拡大して模式的に示す図である。
化成処理鋼管100は、鋼板110、めっき層120、下地処理皮膜130、溶接部140、ビードカット部150、溶射補修層160および化成処理皮膜170を有する。鋼板110の表面には、めっき層120が配置されており、めっき層120の表面に下地処理皮膜130が配置されており、下地処理皮膜130の表面に化成処理皮膜170が配置されている。また、一方で化成処理鋼管100は、溶接部140を有し、溶接部140を覆うように溶射補修層160が配置されている。溶射補修層160は、化成処理皮膜170によって覆われている。このように、化成処理皮膜170は、下地処理皮膜130を介してめっき層120の表面を覆っており、また、溶射補修層160を覆っている。
めっき層120は、例えば、アルミニウムおよびマグネシウムを含む亜鉛合金で構成されている。化成処理皮膜170は、不図示の上記フッ素樹脂および上記基材樹脂によって層状に構成されており、化成処理皮膜170の厚さは、例えば1〜4μmである。化成処理皮膜170は、例えば、金属フレーク171、ワックス172、4A金属化合物173およびシランカップリング剤174を含んでいる。
化成処理皮膜170における上記フッ素樹脂および上記基材樹脂の総量に対する上記フッ素樹脂の含有量は、フッ素原子換算で3.0質量%以上であり、上記フッ素樹脂と上記基材樹脂の質量比は、例えば1:3である。化成処理皮膜170は、フッ素樹脂を十分量含有することから、化成処理鋼管100は、良好な耐候性を呈する。
また、化成処理皮膜170は、十分量の基材樹脂を含有する。よって、化成処理皮膜170は、めっき層120に対する良好な密着性を呈する。また、化成処理皮膜170における金属フレーク171の含有量は、例えば20質量%である。化成処理皮膜170の厚さ方向において、複数の金属フレーク171が互いに重なっており、化成処理皮膜170の平面方向から見たときに、化成処理皮膜170中の金属フレーク171の分布は略均一であり、めっき層170は、金属フレーク171で覆われていない部分も一部存在するが、概ね覆われている。よって、化成処理鋼管100を扱う作業者の汗などによる指紋様の形状でのめっき層120の変色が適度に抑えられる。また、基材樹脂と金属フレーク171が化成処理皮膜170の平面方向において均等に分布していることから、めっき層120が黒変しても、化成処理鋼管100の外観変化が抑制される。
以上の説明から明らかなように、本実施の形態に係る化成処理鋼管は、上記めっき鋼板の溶接によって作製されためっき鋼管、および上記めっき鋼管の表面に配置された化成処理皮膜、を有し、上記化成処理皮膜は、フッ素樹脂、基材樹脂および金属フレークを含有し、上記基材樹脂は、ポリウレタン、ポリエステル、アクリル樹脂、エポキシ樹脂およびポリオレフィンからなる群から選ばれる一以上であり、上記フッ素樹脂および上記基材樹脂の総量に対する上記フッ素樹脂の含有量は、フッ素原子換算で3.0質量%以上であり、上記化成処理皮膜における上記フッ素樹脂100質量部に対する上記基材樹脂の含有量は、10質量部以上であり、そして、上記化成処理皮膜における上記金属フレークの含有量は、10〜80質量%である。よって、当該化成処理鋼管は、耐候性および化成処理皮膜の密着性を十分に有するとともに、当該化成処理鋼管では、経時的な変色が抑制される。
上記めっき鋼板が鋼板およびその表面にアルミニウムおよび亜鉛の一方または両方を含むめっき層を有することは、化成処理鋼管の耐食性を高める観点からより効果的であり、当該めっき層が、0.05〜60質量%のアルミニウムと、0.5〜4.0質量%のマグネシウムとを含む亜鉛合金で構成されていることは、化成処理鋼管の耐食性を高める観点からより一層効果的である。
また、上記金属フレークがアルミニウムフレーク、アルミニウム合金フレークおよびステンレス鋼フレークからなる群から選ばれる一以上であることは、耐食性、高意匠性の観点からより一層効果的である。
また、上記化成処理皮膜の厚さが0.5〜10μmであることは、化成処理皮膜の所期の機能を発現させる観点および生産性の向上の観点から、より一層効果的である。
また、上記化成処理皮膜におけるフッ素樹脂100質量部に対する基材樹脂の含有量が900質量部以下であることは、化成処理皮膜の耐候性の観点からより一層効果的である。
また、上記化成処理皮膜は、Ti、ZrおよびHfからなる群から選ばれる一以上を含む4A金属化合物をさらに含有し、上記化成処理皮膜における当該4A金属化合物の含有量が上記化成処理皮膜に対して4A金属換算で0.1〜5質量%であることは、化成処理鋼管の耐食性の向上、化成処理皮膜での金属フレークの固定化、および化成処理皮膜の加工性、の観点からより一層効果的である。
また、上記化成処理皮膜がモリブデン酸化合物、シランカップリング剤およびリン酸塩化合物からなる群から選ばれる一以上をさらに含有することは、化成処理鋼管の耐食性の向上の観点からより一層効果的である。
また、上記めっき鋼板が、リン酸化合物と、バルブメタルの酸化物、水酸化物またはフッ化物と、を含有する下地処理皮膜をその表面に有し、上記バルブメタルが、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Mo、およびWからなる群から選ばれる一以上であることは、化成処理鋼管の耐食性を向上させる観点からより一層効果的である。
また、上記めっき鋼管が、その溶接部を覆う溶射補修層をさらに有し、上記溶射補修層の表面におけるAl濃度が0.05原子%以上であることは、化成処理鋼管の耐食性を向上させる観点からより一層効果的である。
また、上記化成処理皮膜が顔料をさらに含有することは、化成処理鋼管の変色を抑える観点からより一層効果的である。
また、上記化成処理皮膜がワックスをさらに含有することは、化成処理鋼管の加工性を向上させる観点からより一層効果的である。
また、上記化成処理鋼管は、農業用ビニールハウスの躯体用の鋼管に好適である。
前述のように、上記化成処理鋼管は、耐候性に優れている。よって、上記化成処理鋼管は、外装用建材に好適である。また、上記化成処理鋼管は、経時的な変色の防止効果に優れていることに加え、他の要素による黒変、例えば外装用建材を取り扱う作業員などの汗が付着することによる黒変、も防止され得るので、美観を呈するともに、当該外装用建材を用いる外装の作業性の向上にも有効である。
以下、実施例を参照して本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されない。
[めっき鋼板の作製]
板厚1.2mmのSPCCに亜鉛を溶融めっきし、溶融Znめっき鋼板を作製した。これをめっき鋼板A1とする。めっき鋼板A1における片面でのめっき付着量は、90g/mである。
また、板厚1.2mmのSPCCにZn−6質量%Al−3質量%Mg合金を溶融めっきし、溶融Zn−6質量%Al−3質量%Mg合金めっき鋼板を作製した。これをめっき鋼板A2とする。めっき鋼板A2における片面でのめっき付着量は、90g/mである。
[下地処理液の調製]
下記成分を下記の濃度となる量で混合し、下地処理液B1を得た。「Mo換算量」は、下地処理液中のMo原子の量であり、「P換算量」は、下地処理液中のP原子の量である。
(NHMo24・4HO 30g/L(Mo換算量)
タンニン酸 10g/L
リン酸 45g/L(P換算量)
水 残り
また、下記成分を下記の濃度となる量で混合し、下地処理液B2を得た。「V換算量」は、下地処理液中のV原子の量である。
30g/L(V換算量)
酒石酸 10g/L
NHPO 45g/L(P換算量)
水 残り
また、下記成分を下記の濃度となる量で混合し、下地処理液B3を得た。「Zr換算量」は、下地処理液中のZr原子の量である。
(NHZrO(CO 30g/L(Zr換算量)
(NHHPO10g/L(P換算量)
リン酸 45g/L(P換算量)
水 残り
また、下記成分を下記の濃度となる量で混合し、下地処理液B4を得た。「Ti換算量」は、下地処理液中のTi原子の量である。
(NHTiF 30g/L(Ti換算量)
タンニン酸 10g/L
リン酸 45g/L(P換算量)
水 残り
下地処理液B1〜B4の組成を下記表1に示す。表1中、「BM」は、バルブメタルを表す。
Figure 2016084530
[化成処理液の調製]
(化成処理液D1の調製)
フッ素樹脂(FR)エマルション、ポリウレタン(PU)エマルション、アルミニウムフレーク(Al)および水を、下記の成分が下記の量となるように混合し、化成処理液D1を得た。下記「F量」とは、化成処理液における全有機樹脂中のフッ素原子の含有量である。アルミニウムの含有量は、化成処理液中の固形分中の金属フレークの含有量であり、「フレーク含有量」とも言う。なお、化成処理液中の「固形分」とは、化成処理液中の成分であって後述の化成処理皮膜中に含まれる成分を言う。
フッ素樹脂 100質量部(F量で22.7質量%)
ポリウレタン 10質量部
アルミニウムフレーク 25質量%
水 残り
なお、本実施例において、「フッ素樹脂エマルション」の固形分濃度は40質量%であり、フッ素樹脂中のフッ素原子の含有量は25質量%であり、エマルションの平均粒径は150nmである。また、「ポリウレタンエマルション」は、DIC株式会社製の「ハイドラン」である。「ハイドラン」の固形分濃度は35質量%であり、エマルションの平均粒径は10〜100nm程度と思われる。さらに、「アルミニウムフレーク」は、東洋アルミニウム株式会社製の「WXM−U75C」である。アルミニウムフレークの平均粒径は18μmであり、平均厚さは0.2μmである。
(化成処理液D2の調製)
フッ素樹脂エマルション、ポリエステル(PE)エマルション、アルミニウムフレーク、チタン(Ti)化合物、リン酸塩(PA)化合物および水を、下記の成分が下記の量となるように混合し、化成処理液D2を得た。
フッ素樹脂 100質量部(F量で12.5質量%)
ポリエステル 100質量部
アルミニウムフレーク 40質量%
チタン化合物 0.5質量%(Ti換算量)
リン酸塩化合物 0.6質量%(P換算値)
水 残り
なお、本実施例において、「ポリエステルエマルション」は、東洋紡STC株式会社製の「バイロナール」である。「バイロナール」の固形分濃度は30質量%であり、エマルションの平均粒径は10〜100nm程度と思われる。また、「チタン化合物」は、「HTiF(40%水溶液)」である。HTiF(40%)中のTi原子の含有量は11.68質量%であり、「Ti換算量」とは、化成処理液中の固形分中におけるTi原子の含有量である。また、「リン酸塩化合物」は、リン酸水素二アンモニウム((NH)HPO)である。リン酸水素二アンモニウム中のP原子の含有量は、23.44質量%であり、「P換算量」とは、化成処理液中の固形分中におけるP原子の含有量である。
(化成処理液D3の調製)
フッ素樹脂エマルション、ポリエステルエマルション、アルミニウムフレーク、レオロジーコントロール剤(RCA)および水を、下記の成分が下記の量となるように混合し、化成処理液D3を得た。
フッ素樹脂 100質量部(F量で12.5質量%)
ポリエステル 100質量部
アルミニウムフレーク 80質量%
レオロジーコントロール剤 0.5質量%
水 残り
なお、本実施例において、「レオロジーコントロール剤」は、ビックケミー社製の「BYK−420」である。「BYK」は、同社の登録商標である。
(化成処理液D4の調製)
フッ素樹脂エマルション、ポリエステルエマルション、アルミニウムフレーク、顔料C、レオロジーコントロール剤および水を、下記の成分が下記の量となるように混合し、化成処理液D4を得た。
フッ素樹脂 100質量部(F量で12.5質量%)
ポリエステル 100質量部
アルミニウムフレーク 30質量%
顔料C 0.5質量%
レオロジーコントロール剤 0.5質量%
水 残り
なお、本実施例において、「顔料C」は、有機顔料であり、日本ペイント株式会社製の「スチレン・アクリル樹脂」である。「スチレン・アクリル樹脂」の平均粒径は500nmである。
(化成処理液D5の調製)
フッ素樹脂エマルション、ポリウレタンエマルション、アクリル樹脂(AR)エマルション、ポリエステルエマルション、ポリオレフィン(PO)エマルション、アルミニウムフレーク、ワックスおよび水を、下記の成分が下記の量となるように混合し、化成処理液D5を得た。
フッ素樹脂 100質量部(F量で9.1質量%)
ポリウレタン 100質量部
アクリル樹脂 25質量部
ポリエステル 25質量部
ポリオレフィン 25質量部
アルミニウムフレーク 30質量%
ワックス 2.0質量%
水 残り
なお、本実施例において、「アクリル樹脂エマルション」は、DIC株式会社製の「パテラコール」(同社の登録商標)である。「パテラコール」の固形分濃度は40質量%であり、エマルションの平均粒径は10〜100nm程度と思われる。また、「ポリオレフィンエマルション」は、ユニチカ株式会社製の「アローベース」(同社の登録商標)である。「アローベース」の固形分濃度は25質量%であり、エマルションの平均粒径は10〜100nm程度と思われる。また、「ワックス」は、東邦化学工業株式会社製の「ハイテック」であり、当該ワックスの融点は120℃である。ワックスの含有量は、化成処理液中の固形分中の量である。
(化成処理液D6の調製)
フッ素樹脂エマルション、ポリウレタンエマルション、アクリル樹脂エマルション、ポリエステルエマルション、エポキシ樹脂(ER)エマルション、ポリオレフィンエマルション、アルミニウムフレーク、ジルコニウム(Zr)化合物、ワックスおよび水を、下記の成分が下記の量となるように混合し、化成処理液D6を得た。
フッ素樹脂 100質量部(F量で3.3質量%)
ポリウレタン 300質量部
アクリル樹脂 100質量部
ポリエステル 100質量部
エポキシ樹脂 100質量部
ポリオレフィン 50質量部
アルミニウムフレーク 25質量%
ジルコニウム化合物 1.5質量%(Zr換算量)
ワックス 2.0質量%
水 残り
なお、本実施例において、「エポキシ樹脂エマルション」は、株式会社ADEKA製の「アデカレジン」(同社の登録商標)である。「アデカレジン」の固形分濃度は30質量%であり、エマルションの平均粒径は10〜100nm程度と思われる。また、「ジルコニウム化合物」は、第一稀元素化学工業株式会社製の「ジルコゾールAC−7」である。ジルコゾールAC−7中のZr原子の含有量は、9.62質量%である。「ジルコゾール」は、同社の登録商標である。「Zr換算量」とは、化成処理液中の固形分中におけるZr原子の含有量である。
(化成処理液D7の調製)
フッ素樹脂エマルション、ポリウレタンエマルション、アクリル樹脂エマルション、アルミニウムフレーク、ジルコニウム化合物、リン酸塩化合物、シランカップリング剤(SCA)、ワックス、レオロジーコントロール剤および水を、下記の成分が下記の量となるように混合し、化成処理液D7を得た。
フッ素樹脂 100質量部(F量で6.3質量%)
ポリウレタン 150質量部
アクリル樹脂 150質量部
アルミニウムフレーク 30質量%
ジルコニウム化合物 1.5質量%(Zr換算量)
リン酸塩化合物 0.6質量%(P換算値)
シランカップリング剤 1.5質量%
レオロジーコントロール剤 0.5質量%
水 残り
なお、本実施例において、「シランカップリング剤」は、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製の「SILQUEST A−186」である。シランカップリング剤の含有量は、化成処理液中の固形分中の量である。
(化成処理液D8の調製)
フッ素樹脂エマルション、ポリウレタンエマルション、ポリエステルエマルション、エポキシ樹脂エマルション、ポリオレフィンエマルション、アルミニウムフレーク、チタン化合物、リン酸塩化合物、シランカップリング剤、および水を、下記の成分が下記の量となるように混合し、化成処理液D8を得た。
フッ素樹脂 100質量部(F量で12.5質量%)
ポリウレタン 25質量部
ポリエステル 25質量部
エポキシ樹脂 25質量部
ポリオレフィン 25質量部
アルミニウムフレーク 30質量%
チタン化合物 0.5質量%(Ti換算量)
リン酸塩化合物 0.6質量%(P換算値)
シランカップリング剤 1.5質量%
水 残り
(化成処理液D9の調製)
フッ素樹脂エマルション、ポリウレタンエマルション、アクリル樹脂エマルション、ポリエステルエマルション、ポリオレフィンエマルション、ステンレス鋼フレーク(SUS)、ジルコニウム化合物および水を、下記の成分が下記の量となるように混合し、化成処理液D9を得た。
フッ素樹脂 100質量部(F量で11.1質量%)
ポリウレタン 50質量部
アクリル樹脂 25質量部
ポリエステル 25質量部
ポリオレフィン 25質量部
ステンレス鋼フレーク 30質量%
ジルコニウム化合物 1.5質量%(Zr換算量)
水 残り
なお、本実施例において、「ステンレス鋼フレーク」は、東洋アルミニウム株式会社製の「RFA4000」である。ステンレス鋼フレークの平均粒径は40μmであり、平均厚さは0.5μmである。
(化成処理液D10の調製)
フッ素樹脂エマルション、ポリウレタンエマルション、アクリル樹脂エマルション、ポリエステルエマルション、ポリオレフィンエマルション、アルミニウムフレーク、顔料Aおよび水を、下記の成分が下記の量となるように混合し、化成処理液D10を得た。
フッ素樹脂 100質量部(F量で11.1質量%)
ポリウレタン 50質量部
アクリル樹脂 25質量部
ポリエステル 25質量部
ポリオレフィン 25質量部
アルミニウムフレーク 10質量%
顔料A 0.5質量%
水 残り
なお、本実施例において、「顔料A」(シリカ)は、日産化学工業株式会社製の「ライトスター」である。「ライトスター」の平均粒径は200nmである。
(化成処理液D11の調製)
フッ素樹脂エマルション、ポリウレタンエマルション、アクリル樹脂エマルション、ポリエステルエマルション、ポリオレフィンエマルション、アルミニウムフレーク、顔料Bおよび水を、下記の成分が下記の量となるように混合し、化成処理液D11を得た。
フッ素樹脂 100質量部(F量で12.8質量%)
ポリウレタン 20質量部
アクリル樹脂 25質量部
ポリエステル 25質量部
ポリオレフィン 25質量部
アルミニウムフレーク 25質量%
顔料B 0.2質量%
水 残り
なお、本実施例において、「顔料B」(CB)は、ライオン株式会社製の「ケッチェンブラック」である。「ケッチェンブラック」の平均粒径は40nmである。
(化成処理液D12の調製)
フッ素樹脂エマルション、ポリウレタンエマルション、アクリル樹脂エマルション、ポリエステルエマルション、エポキシ樹脂エマルション、アルミニウムフレーク、ステンレス鋼フレーク、モリブデン(Mo)化合物、顔料Cおよび水を、下記の成分が下記の量となるように混合し、化成処理液D12を得た。
フッ素樹脂 100質量部(F量で11.1質量%)
ポリウレタン 50質量部
アクリル樹脂 25質量部
ポリエステル 25質量部
エポキシ樹脂 25質量部
アルミニウムフレーク 30質量%
ステンレス鋼フレーク 20質量%
モリブデン化合物 0.02質量%(Mo換算量)
顔料C 0.5質量%
水 残り
なお、本実施例において、「モリブデン酸化合物」は、モリブデン酸アンモニウム((NHMo24・4HO)である。モリブデン酸アンモニウム中のMo原子の含有量は、7.71質量%である。「Mo換算量」とは、化成処理液中の固形分中におけるMo原子の含有量である。
(化成処理液D13の調製)
フッ素樹脂エマルション、ポリウレタンエマルション、ポリエステルエマルション、エポキシ樹脂エマルション、ポリオレフィンエマルション、アルミニウムフレーク、ステンレス鋼フレーク、ワックスおよび水を、下記の成分が下記の量となるように混合し、化成処理液D13を得た。
フッ素樹脂 100質量部(F量で11.1質量%)
ポリウレタン 50質量部
ポリエステル 25質量部
エポキシ樹脂 25質量部
ポリオレフィン 25質量部
アルミニウムフレーク 30質量%
ステンレス鋼フレーク 5質量%
ワックス 2.0質量%
水 残り
(化成処理液D14の調製)
フッ素樹脂エマルション、ポリウレタンエマルション、アクリル樹脂エマルション、ポリエステルエマルション、ポリオレフィンエマルション、アルミニウムフレーク、シランカップリング剤および水を、下記の成分が下記の量となるように混合し、化成処理液D14を得た。
フッ素樹脂 100質量部(F量で11.1質量%)
ポリウレタン 50質量部
アクリル樹脂 25質量部
ポリエステル 25質量部
ポリオレフィン 25質量部
アルミニウムフレーク 30質量%
シランカップリング剤 1.5質量%
水 残り
(化成処理液D15の調製)
フッ素樹脂エマルション、ポリウレタンエマルション、アクリル樹脂エマルション、ポリエステルエマルション、エポキシ樹脂エマルション、ポリオレフィンエマルション、アルミニウムフレーク、顔料A、顔料Cおよび水を、下記の成分が下記の量となるように混合し、化成処理液D15を得た。
フッ素樹脂 100質量部(F量で11.1質量%)
ポリウレタン 50質量部
アクリル樹脂 25質量部
ポリエステル 25質量部
エポキシ樹脂 10質量部
ポリオレフィン 15質量部
アルミニウムフレーク 25質量%
顔料A 0.5質量%
顔料C 0.5質量%
水 残り
(化成処理液D16の調製)
フッ素樹脂エマルション、ポリウレタンエマルション、アクリル樹脂エマルション、ポリエステルエマルション、ポリオレフィンエマルション、アルミニウムフレークおよび水を、下記の成分が下記の量となるように混合し、化成処理液D16を得た。
フッ素樹脂 100質量部(F量で11.1質量%)
ポリウレタン 50質量部
アクリル樹脂 25質量部
ポリエステル 25質量部
ポリオレフィン 25質量部
アルミニウムフレーク 25質量%
水 残り
(化成処理液D17の調製)
フッ素樹脂エマルション、アルミニウムフレーク、レオロジーコントロール剤および水を、下記の成分が下記の量となるように混合し、化成処理液D17を得た。
フッ素樹脂 100質量部(F量で25.0質量%)
アルミニウムフレーク 30質量%
レオロジーコントロール剤 0.5質量%
水 残り
(化成処理液D18の調製)
ポリウレタンエマルション、ポリエステルエマルション、ポリオレフィンエマルション、アルミニウムフレークおよび水を、下記の成分が下記の量となるように混合し、化成処理液D18を得た。各樹脂の含有量は、例えば化成処理液D1におけるフッ素樹脂の含有量に対する割合である。また、本化成処理液におけるF量は0質量%である。
ポリウレタン 50質量部
ポリエステル 25質量部
ポリオレフィン 25質量部
アルミニウムフレーク 30質量%
水 残り
(化成処理液D19の調製)
アクリル樹脂エマルション、ポリエステルエマルション、エポキシ樹脂エマルション、ポリオレフィンエマルション、アルミニウムフレークおよび水を、下記の成分が下記の量となるように混合し、化成処理液D19を得た。各樹脂の含有量は、例えば化成処理液D1におけるフッ素樹脂の含有量に対する割合である。また、本化成処理液におけるF量は0質量%である。
アクリル樹脂 25質量部
ポリエステル 25質量部
エポキシ樹脂 25質量部
ポリオレフィン 25質量部
アルミニウムフレーク 30質量%
水 残り
(化成処理液D20の調製)
フッ素樹脂エマルション、ポリウレタンエマルション、アクリル樹脂エマルション、ポリエステルエマルション、ポリオレフィンエマルション、アルミニウムフレークおよび水を、下記の成分が下記の量となるように混合し、化成処理液D20を得た。
フッ素樹脂 100質量部(F量で11.1質量%)
ポリウレタン 50質量部
アクリル樹脂 25質量部
ポリエステル 25質量部
ポリオレフィン 25質量部
アルミニウムフレーク 5質量%
水 残り
(化成処理液D21の調製)
フッ素樹脂エマルション、ポリウレタンエマルション、アクリル樹脂エマルション、ポリエステルエマルション、ポリオレフィンエマルション、アルミニウムフレークおよび水を、下記の成分が下記の量となるように混合し、化成処理液D21を得た。
フッ素樹脂 100質量部(F量で11.1質量%)
ポリウレタン 50質量部
アクリル樹脂 25質量部
ポリエステル 25質量部
ポリオレフィン 25質量部
アルミニウムフレーク 85質量%
水 残り
化成処理液D1〜D10の組成を表2に示す。また、化成処理液D11〜D21の組成を表3に示す。
Figure 2016084530
Figure 2016084530
[化成処理鋼管1の作製]
めっき鋼板A1表面に、下地処理液B1を塗布し、到達板温100℃で加熱乾燥して下地処理皮膜B1を形成した。下地処理皮膜B1におけるモリブデンの付着量は30mg/mである。当該付着量は、下地処理皮膜B1を有する他の化成処理鋼管でも同じである。
下地処理皮膜B1を形成しためっき鋼板A1のオープンパイプを形成し、めっき鋼板A1の互いに接する縁をオープンパイプの長手方向に沿って高周波溶接によって溶接し、直径25.4mmのめっき鋼管を作製した。次いで、当該めっき鋼管における溶接部のビードカットをし、一段目の溶射芯線をAl、二段目の溶射芯線をZn、三段目の溶射芯線をAlとする溶射条件C1で、幅10mm、平均付着量13μmの溶射補修層を形成した。溶射補修層の幅方向における中心は、上記溶接部である。
また、上記平均付着量は、化成処理鋼管をその軸方向に対して垂直に切断し、その断面を切り出して樹脂に埋め込み、溶射補修層全体を含むように断面部の写真を撮影した。次に、当該写真から溶射補修層の幅方向に沿って均等に30分割して30箇所の観察位置を決定し、各観察位置において溶射補修層の厚さを測定したのち、それらの厚さを平均することにより求めた。
溶射補修層を形成しためっき鋼管を温水で洗浄し、化成処理液D1を当該めっき鋼管の表面に滴下し、当該表面をスポンジで拭き、水洗することなくドライヤを用いて50℃で乾燥した。こうして、化成処理鋼管1を作製した。化成処理鋼管1における化成処理皮膜の厚さは、2.0μmであった。
化成処理皮膜の厚さは、めっき鋼管をその軸方向に対して垂直に切断し、めっき鋼管の断面の周方向に沿って溶接位置を基準(0°)とし、0°、90°、180°、270°の各位置から計4つのめっき鋼管の断面を含む試験片を切り出し、当該試験片を樹脂に埋め込み、上記断面の部分の写真を撮影した。次に、当該写真から上記の各位置における化成処理皮膜の厚さを測定し、それらの厚さを平均することにより求めた。なお、化成処理皮膜の厚さは、化成処理液の滴下量とスポンジでの拭きとによって調整した。
[化成処理鋼管2〜4の作製]
下地処理皮膜B1を形成しなかった以外は化成処理鋼管1と同様にして、化成処理鋼管2を作製した。また、溶射補修層を形成しなかった以外は化成処理鋼管1と同様にして、化成処理鋼管3を作製した。また、下地処理皮膜B1および溶射補修層のいずれも形成しなかった以外は化成処理鋼管1と同様にして、化成処理鋼管4を作製した。化成処理鋼管2〜4における化成処理皮膜の厚さは、いずれも2.0μmであった。
[化成処理鋼管20の作製]
化成処理液D1に代えて化成処理液D10を用いた以外は化成処理鋼管3と同様にして、化成処理鋼管20を作製した。化成処理鋼管20における化成処理皮膜の厚さは、2.0μmであった。
[化成処理鋼管9、21および31の作製]
化成処理液D1に代えて化成処理液D4を用いた以外は化成処理鋼管1と同様にして、化成処理鋼管9を作製した。また、化成処理液D1に代えて化成処理液D11を用いた以外は化成処理鋼管1と同様にして、化成処理鋼管21を作製した。また、化成処理液D1に代えて化成処理液D19を用いた以外は化成処理鋼管1と同様にして、化成処理鋼管31を作製した。化成処理鋼管9および21における化成処理皮膜の厚さは、いずれも2.0μmであり、化成処理鋼管31における化成処理皮膜の厚さは3.0μmであった。
[化成処理鋼管6および12の作製]
溶射条件C1を、一段目の溶射芯線をAl、二段目の溶射芯線をZnとする溶射条件C3に代え、化成処理液D1に代えて化成処理液D2を用いた以外は化成処理鋼管1と同様にして、化成処理鋼管6を作製した。また、化成処理液D2に代えて化成処理液D6を用い、一段目の溶射芯線をAl、二段目の溶射芯線をZn−5%Alとする溶射条件C2に代えた以外は化成処理鋼管6と同様にして、化成処理鋼管12を作製した。溶射条件C2による溶射補修層の平均付着量は15μmであり、溶射条件C3による溶射補修層の平均付着量は8μmであった。また、化成処理鋼管6における化成処理皮膜の厚さは10.0μmであり、化成処理鋼管12における化成処理皮膜の厚さは2.0μmであった。
[化成処理鋼管22の作製]
下地処理液B1に代えて下地処理液B2を用い、化成処理液D1に代えて化成処理液D12を用いた以外は化成処理鋼管1と同様にして、化成処理鋼管22を作製した。化成処理鋼管22における化成処理皮膜の厚さは2.0μmであった。なお、めっき鋼板A1の表面に作製された下地処理皮膜B2におけるバナジウムの付着量は30mg/mである。当該付着量は、下地処理皮膜B2を有する他の化成処理鋼管でも同じである。
[化成処理鋼管5、7および10の作製]
下地処理液B1に代えて下地処理液B2を用い、溶射条件C1を溶射条件C2に代え、化成処理液D1に代えて化成処理液D2を用いた以外は化成処理鋼管1と同様にして、化成処理鋼管5を作製した。化成処理鋼管5における化成処理皮膜の厚さは2.0μmであった。なお、「Zn−5%Al」は、5質量%のアルミニウムを含有する亜鉛からなる合金である
また、化成処理液D2に代えて化成処理液D3を用いた以外は化成処理鋼管5と同様にして、化成処理鋼管7を作製した。また、化成処理液D2に代えて化成処理液D5を用いた以外は化成処理鋼管5と同様にして、化成処理鋼管10を作製した。化成処理鋼管7における化成処理皮膜の厚さは2.0μmであり、化成処理鋼管10における化成処理皮膜の厚さは3.0μmであった。
[化成処理鋼管13および32の作製]
溶射条件C1を溶射条件C3に代え、化成処理液D2に代えて化成処理液D7を用いた以外は化成処理鋼管5と同様にして、化成処理鋼管13を作製した。また、化成処理液D7に代えて化成処理液D20を用いた以外は化成処理鋼管13と同様にして、化成処理鋼管32を作製した。化成処理鋼管13における化成処理皮膜の厚さは2.0μmであり、化成処理鋼管32における化成処理皮膜の厚さは3.0μmであった。
[化成処理鋼管11の作製]
下地処理液B1に代えて下地処理液B3を用い、化成処理液D1に代えて化成処理液D5を用いた以外は化成処理鋼管1と同様にして、化成処理鋼管11を作製した。化成処理鋼管11における化成処理皮膜の厚さは1.0μmであった。なお、めっき鋼板A1の表面に作製された下地処理皮膜B3におけるジルコニウムの付着量は30mg/mである。当該付着量は、下地処理皮膜B3を有する他の化成処理鋼管でも同じである。
[化成処理鋼管14および18の作製]
化成処理液D5に代えて化成処理液D7を用いた以外は化成処理鋼管11と同様にして、化成処理鋼管14を作製した。また、化成処理液D5に代えて化成処理液D9を用いた以外は化成処理鋼管11と同様にして、化成処理鋼管18を作製した。化成処理鋼管14における化成処理皮膜の厚さは5.0μmであり、化成処理鋼管18における化成処理皮膜の厚さは2.0μmであった。
[化成処理鋼管15、16の作製]
下地処理皮膜B3を形成しなかった以外は化成処理鋼管14と同様にして、化成処理鋼管15を作製した。また、下地処理皮膜B3および溶射補修層のいずれも形成しなかった以外は化成処理鋼管14と同様にして、化成処理鋼管16を作製した。化成処理鋼管15、16における化成処理皮膜の厚さは、いずれも2.0μmであった。
[化成処理鋼管19、23、27、30および33の作製]
下地処理液B1に代えて下地処理液B3を用い、溶射条件C1を溶射条件C2に代え、化成処理液D1に代えて化成処理液D10を用いた以外は化成処理鋼管1と同様にして、化成処理鋼管19を作製した。また、化成処理液D10に代えて化成処理液D13を用いた以外は化成処理鋼管19と同様にして、化成処理鋼管23を作製した。また、化成処理液D10に代えて化成処理液D16を用いた以外は化成処理鋼管19と同様にして、化成処理鋼管27を作製した。また、化成処理液D10に代えて化成処理液D18を用いた以外は化成処理鋼管19と同様にして、化成処理鋼管30を作製した。また、化成処理液D10に代えて化成処理液D21を用いた以外は化成処理鋼管19と同様にして、化成処理鋼管33を作製した。化成処理鋼管19における化成処理皮膜の厚さは2.0μmであり、化成処理鋼管23、30および33における化成処理皮膜の厚さは、いずれも3.0μmであり、化成処理鋼管27における化成処理皮膜の厚さは1.0μmであった。
[化成処理鋼管8および28の作製]
下地処理液B1に代えて下地処理液B3を用い、溶射条件C1を溶射条件C3に代え、化成処理液D1に代えて化成処理液D3を用いた以外は化成処理鋼管1と同様にして、化成処理鋼管8を作製した。また、化成処理液D3に代えて化成処理液D16を用いた以外は化成処理鋼管8と同様にして、化成処理鋼管28を作製した。化成処理鋼管8における化成処理皮膜の厚さは0.5μmであり、化成処理鋼管28における化成処理皮膜の厚さは1.0μmであった。
[化成処理鋼管26および29の作製]
下地処理液B1に代えて下地処理液B4を用い、化成処理液D1に代えて化成処理液D16を用いた以外は化成処理鋼管1と同様にして、化成処理鋼管26を作製した。また、化成処理液D16に代えて化成処理液D17を用いた以外は化成処理鋼管26と同様にして、化成処理鋼管29を作製した。化成処理鋼管26における化成処理皮膜の厚さは2.0μmであり、化成処理鋼管29における化成処理皮膜の厚さは3.0μmであった。なお、めっき鋼板A1の表面に作製された下地処理皮膜B4におけるチタンの付着量は30mg/mである。当該付着量は、下地処理皮膜B4を有する他の化成処理鋼管でも同じである。
[化成処理鋼管17および25の作製]
下地処理液B1に代えて下地処理液B4を用い、溶射条件C1を溶射条件C2に代え、化成処理液D1に代えて化成処理液D8を用いた以外は化成処理鋼管1と同様にして、化成処理鋼管17を作製した。また、化成処理液D8に代えて化成処理液D15を用いた以外は化成処理鋼管17と同様にして、化成処理鋼管25を作製した。化成処理鋼管17における化成処理皮膜の厚さは2.0μmであり、化成処理鋼管25における化成処理皮膜の厚さは3.0μmであった。
[化成処理鋼管24の作製]
下地処理液B1に代えて下地処理液B4を用い、溶射条件C1を溶射条件C3に代え、化成処理液D1に代えて化成処理液D14を用いた以外は化成処理鋼管1と同様にして、化成処理鋼管24を作製した。化成処理鋼管24における化成処理皮膜の厚さは2.0μmであった。
[化成処理鋼管34〜66の作製]
めっき鋼板A1に代えてめっき鋼板A2を用いる以外は、化成処理鋼管1〜33のそれぞれと同様にして、化成処理鋼管34〜66をそれぞれ作製した。なお、溶射条件の一覧を以下の表4に示す。
Figure 2016084530
[評価]
(1)密着性
化成処理鋼管1〜66のそれぞれから、溶射補修層を含む試験片を切り出し、当該試験片を沸騰水中に2時間浸漬し、その後、試験片表面の化成処理皮膜にクロスカット(碁盤目状の切れ目)を形成し、化成処理皮膜の剥離した部分の最大幅に応じて以下の基準により、化成処理皮膜の密着性を評価した。AまたはBであれば実用上問題ない。
A:剥離した部分の幅が2mm以下
B:剥離した部分の幅が2mm超4mm以下
C:剥離した部分の幅が4mm超8mm以下
D:剥離した部分の幅が8mm超
(2)耐食性
化成処理鋼管1〜66のそれぞれから、溶射補修層を含む試験片を切り出し、JIS Z2371で規定されている「塩水噴霧試験方法」に準拠して、35℃の5%NaCl水溶液を当該試験片の化成処理皮膜側の表面に噴霧し、当該水溶液を24時間噴霧したとき、および、当該水溶液を72時間噴霧したとき、のそれぞれにおける当該表面に発生した白錆の面積率(白錆発生面積率、WR)を求め、以下の基準により評価した。AまたはBであれば実用上問題ない。
A:WRが5%以下
B:WRが5%超10%以下
C:WRが10%超40%以下
D:WRが40%超
(3)耐汗指紋性
化成処理鋼管1〜66のそれぞれから、溶射補修層を含む試験片を切り出し、当該試験片における化成処理皮膜側の表面に、人工汗液(アルカリ性)を100μL滴下し、ゴム栓にて押印後、当該試験片を、槽内環境が70℃、95%RHの恒温恒湿槽内に240時間静置し、当該試験片の押印部とそれ以外の明度差(ΔL)を測定し、以下の基準により評価した。AまたはBであれば実用上問題ない。
A:ΔLが1以下
B:ΔLが1超2以下
C:ΔLが2超5以下
D:ΔLが5超
(4)耐候性
化成処理鋼管1〜66のそれぞれから、溶射補修層を含む試験片を切り出し、JIS K5600−7−7:2008に規定されているキセノンランプ法に準拠して、上記試験片における化成処理皮膜側の表面に、キセノンアーク灯の光を120分間照射する間に18分間水を噴射する工程を1サイクル(2時間)とし、この工程を50サイクル繰り返す促進耐候性試験(キセノンランプ法)を行った。そして、上記試験片の化成処理皮膜の当該試験前後における厚さ比(TR)に応じて、以下の基準により評価した。当該厚さ比は、下記の式から求められる。Tは試験前の厚さであり、Tは試験後の厚さである。AまたはBであれば実用上問題ない。
TR(%)=(T/T)×100
A:TRが95%以上
B:TRが80%以上95%未満
C:TRが60%以上80%未満
D:TRが30%以上60%未満
E:TRが30%未満
化成処理鋼管1〜66のそれぞれについて、めっき鋼板、下地処理液、溶射条件、化成処理液、化成処理皮膜の厚さおよび上記の評価結果を表5および表6に示す。
Figure 2016084530
Figure 2016084530
表5、表6から明らかなように、化成処理液D1〜D16を用いて作製された化成処理皮膜を有する化成処理鋼管1〜28および33〜61は、いずれも、化成処理鋼管における、化成処理皮膜の密着性、耐食性、耐汗指紋性および耐候性において良好な結果を示した。
一方、化成処理鋼管29、62では、いずれも上記耐汗指紋性が不十分であった。これは、化成処理皮膜が基材樹脂を含有していないことから、化成処理皮膜の人工汗液に対するバリア機能が不十分であったため、と考えられる。
また、化成処理鋼管30、63および31、64では、いずれも上記耐候性が不十分であった。これは、化成処理皮膜がフッ素樹脂を含有していないため、と考えられる。
また、化成処理鋼管32、65では、上記耐汗指紋性が不十分であった。これは、金属フレークの含有量が不十分なことから、化成処理鋼管の周面に沿って金属フレークが十分に均一に分布せず、その結果、めっき層の変色が生じたため、と考えられる。
また、化成処理鋼管33、66では、上記密着性が不十分であった。これは、金属フレークの含有量が多すぎ、化成処理皮膜の樹脂成分(基材樹脂)による接着力が不十分となったため、と考えられる。
以上より、めっき鋼板の溶接によって作製されためっき鋼管、および当該めっき鋼管の表面に配置された化成処理皮膜、を有し、当該化成処理皮膜が、フッ素樹脂、基材樹脂および金属フレークを含有し、当該基材樹脂が、ポリウレタン、ポリエステル、アクリル樹脂、エポキシ樹脂およびポリオレフィンからなる群から選ばれる一以上であり、上記フッ素樹脂および上記基材樹脂の総量に対する上記フッ素樹脂の含有量がフッ素原子換算で3.0質量%以上であり、上記化成処理皮膜における上記フッ素樹脂100質量部に対する上記基材樹脂の含有量が10質量部以上であり、上記化成処理皮膜における上記金属フレークの含有量が10〜80質量%である、化成処理鋼管は、化成処理皮膜の密着性および耐候性を有するとともに、当該化成処理鋼管においては、経時的な変色が抑制されることがわかる。
上記化成処理鋼管は、化成処理皮膜の密着性および耐候性に優れるとともに経時的な変色が抑制されることから、例えば、農業用ビニールハウスの躯体用の鋼管に有用であり、また、他の用途、たとえば、建築物の支柱や梁などの外装用建材や、搬送用部材、鉄道車両用部材、架線用部材、電気設備用部材、安全環境用部材、構造用部材、太陽光架台、エアコン室外機などにも好適に使用され得る。
100 化成処理鋼管
110 鋼板
120 めっき層
130 下地処理皮膜
140 溶接部
150 ビードカット部
160 溶射補修層
170 化成処理皮膜
171 金属フレーク
172 ワックス
173 4A金属化合物
174 シランカップリング剤

Claims (13)

  1. めっき鋼板の溶接によって作製されためっき鋼管、および前記めっき鋼管の表面に配置された化成処理皮膜、を有する化成処理鋼管であって、
    前記化成処理皮膜は、フッ素樹脂、基材樹脂および金属フレークを含有し、
    前記基材樹脂は、ポリウレタン、ポリエステル、アクリル樹脂、エポキシ樹脂およびポリオレフィンからなる群から選ばれる一以上であり、
    前記フッ素樹脂および前記基材樹脂の総量に対する前記フッ素樹脂の含有量は、フッ素原子換算で3.0質量%以上であり、
    前記化成処理皮膜における前記フッ素樹脂100質量部に対する前記基材樹脂の含有量は、10質量部以上であり、
    前記化成処理皮膜における前記金属フレークの含有量は、10〜80質量%である、
    化成処理鋼管。
  2. 前記めっき鋼板は、鋼板と、前記鋼板の表面に配置される、アルミニウムおよび亜鉛の一方または両方を含むめっき層と、を有する、請求項1に記載の化成処理鋼管。
  3. 前記めっき層は、0.05〜60質量%のアルミニウムと、0.5〜4.0質量%のマグネシウムとを含む亜鉛合金で構成されている、請求項2に記載の化成処理鋼管。
  4. 前記金属フレークは、アルミニウムフレーク、アルミニウム合金フレークおよびステンレス鋼フレークからなる群から選ばれる一以上である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の化成処理鋼管。
  5. 前記化成処理皮膜の厚さは、0.5〜10μmである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の化成処理鋼管。
  6. 前記化成処理皮膜における前記フッ素樹脂100質量部に対する前記基材樹脂の含有量は、900質量部以下である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の化成処理鋼管。
  7. 前記化成処理皮膜は、Ti、ZrおよびHfからなる群から選ばれる一以上を含む4A金属化合物をさらに含有し、
    前記化成処理皮膜における前記4A金属化合物の含有量は、前記化成処理皮膜に対して4A金属換算で0.1〜5質量%である、
    請求項1〜6のいずれか一項に記載の化成処理鋼管。
  8. 前記化成処理皮膜は、モリブデン酸化合物、シランカップリング剤およびリン酸塩化合物からなる群から選ばれる一以上をさらに含有する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の化成処理鋼管。
  9. 前記めっき鋼板は、リン酸化合物と、バルブメタルの酸化物、水酸化物またはフッ化物と、を含有する下地処理皮膜をその表面に有し、
    前記バルブメタルは、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Mo、およびWからなる群から選ばれる一以上である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化成処理鋼管。
  10. 前記めっき鋼管は、その溶接部を覆う溶射補修層をさらに有し、
    前記溶射補修層の表面におけるAl濃度は、0.05原子%以上である、
    請求項1〜9のいずれか一項に記載の化成処理鋼管。
  11. 前記化成処理皮膜は、顔料をさらに含有する、請求項1〜10のいずれか一項に記載の化成処理鋼管。
  12. 前記化成処理皮膜は、ワックスをさらに含有する、請求項1〜11のいずれか一項に記載の化成処理鋼管。
  13. 農業用ビニールハウスの躯体用の鋼管である請求項1〜12のいずれか一項に記載の化成処理鋼管。
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