JP2016083731A - 溝加工装置のツール位置調整方法及びツール位置ずれ量測定装置 - Google Patents

溝加工装置のツール位置調整方法及びツール位置ずれ量測定装置 Download PDF

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Abstract

【課題】複数の加工ツールを備えた溝加工装置において、特に加工ツールの傾きを調整して、溝の加工精度を高くする。
【解決手段】このツール位置調整方法は、テーブルの上方に昇降自在にかつ所定のピッチで並べて配置された複数の溝加工用のツールを有する溝加工装置のツール位置調整方法である。この方法は、基板載置ステップと、加工ステップと、測定ステップと、傾き調整ステップと、を含んでいる。基板載置ステップはテーブル上に基板を載置する。加工ステップは、複数の加工ツールをテーブル上の基板に押し付けた状態で、複数の加工ツールを基板に対して相対的に移動させ、基板に所定長さの複数の溝を形成する。測定ステップは加工ステップで形成された溝の加工予定ラインと交差する方向のずれ量を測定する。傾き調整ステップは、ずれ量に基づいて、加工ツールの傾きを調整する。
【選択図】図3

Description

本発明は、ツール位置調整方法、特に、基板が載置されるテーブルの上方に昇降自在にかつ所定のピッチで並べて配置された複数の溝加工用のツールを有する溝加工装置のツール位置調整方法に関する。
また、本発明は、ツール位置のずれ量測定装置、特に、基板が載置されるテーブルの上方に昇降自在にかつ所定のピッチで並べて配置された複数の溝加工用のツールを有する溝加工装置のツール位置のずれ量を測定するツール位置ずれ量測定装置に関する。
太陽電池基板等の製造においては、基板に複数本の溝を平行に形成する装置が用いられる(例えば特許文献1参照)。この種の装置では、基板に対して横方向に相対移動可能なヘッドが設けられ、このヘッドに複数の加工用ツールが装着されている。ヘッドは、昇降機構によって上下方向に移動可能であり、したがって複数のツールはヘッドとともに上下方向に移動される。
また、各ツールは、ヘッドに対して昇降自在に支持されており、バネやエアシリンダ等の付勢機構によって基板に対して付勢されている。この付勢機構によって、例えば基板にたわみがあっても、各ツールは基板のたわみに追従して上下に移動する。すなわち、付勢機構は、各ツールを上下方向に移動させて、基板の高さの変位を吸収する機能を有している。
このような溝加工装置において、溝の形成を行う場合は、まず、ヘッドに対して、複数のツールを溝のピッチ又はその整数倍のピッチで取り付けておく。そして、各ツールを最も下方に位置させた状態で、すなわちエアシリンダ等の機構からツールを最も突出させた状態で、昇降機構を駆動し、ヘッドを下降させてツール先端を基板に接触させる。この状態からヘッドをさらに下降し、ツールを基板に所定の押圧力で押し付ける。このとき、ツールはエアシリンダ等の機構内に押し込まれる。
以上のような状態で、ツールと基板とを相対的に移動させることによって、基板に複数の溝が形成される。
特開2000−307142号公報
以上のような溝加工装置においては、複数の溝を精度よく加工するためには、複数のツールが所望のピッチに配置されている必要がある。そこで、例えば複数のツール位置をカメラによって観察し、各ツールの取り付け位置を調整することが行われている。
ここで、前述のように、ツールは、ヘッドとともに、あるいはツール単独で昇降自在に配置されている。したがって、ツールの昇降軸が傾斜していると、ツールの基板に対する高さの違いによってツールの先端位置が変化する。このため、従来の調整方法で、単にツールのピッチを調整しても、基板表面に反りやたわみがあると、加工中にツール先端が上下に変動することによってツール位置が変化することになり、高い精度で複数の溝を形成することができない。
本発明の課題は、基板に対して昇降自在な複数の加工ツールを備えた溝加工装置において、特に加工ツールの傾きを調整して、溝の加工精度を高くすることにある。
本発明の一側面に係る溝加工装置のツール位置調整方法は、基板が載置されるテーブルの上方に昇降自在にかつ所定のピッチで並べて配置された複数の溝加工用のツールを有する溝加工装置のツール位置調整方法である。この方法は、以下のステップを含んでいる。
(1)基板載置ステップ:テーブル上に基板を載置する。
(2)加工ステップ:複数の加工ツールをテーブル上の基板に押し付けた状態で、複数の加工ツールを基板に対して相対的に移動させ、基板に所定長さの複数の溝を形成する。
(3)測定ステップ:加工ステップで形成された溝の加工予定ラインと交差する方向のずれ量を測定する。
(4)傾き調整ステップ:ずれ量に基づいて、加工ツールの傾きを調整する。
ここでは、まず、テーブル上に基板が載置され、この基板に対して複数の加工ツールによって、所定の長さの複数の溝が基板に形成される。この加工の際に、基板に反りやたわみが存在すると、加工ツールが基板の反りやたわみに沿って上下する。すなわち、加工ツールの高さが変わる。このとき、加工ツールが正常な姿勢から傾いて取り付けられていると、加工された溝が加工予定ラインに沿って加工されない。
そこで、ここでは、加工された溝の加工予定ラインと交差する方向のずれ量を測定し、このずれ量を参照して加工ツールの傾きを調整する。この調整によって、加工ツールの傾きを抑えることができ、複数の溝を高い精度で形成することができる。
本発明の別の側面にかかる溝加工装置のツール位置調整方法では、前提となる溝加工装置が、ヘッドと、昇降機構と、ツール付勢機構と、を備えている。ヘッドはテーブルに対して昇降軸に沿って昇降可能である。昇降機構はヘッドを昇降する。ツール付勢機構は、ヘッドに対して加工ツールを昇降自在に支持するとともに、基板に対して加工ツールを付勢する。そして、測定ステップでは、加工ステップで形成された溝の加工開始点と、加工された溝の直線状部分と、のずれ量を測定する。また、傾き調整ステップでは、ずれ量に基づいて、加工ツールの昇降軸に対する傾きを調整する。
ここで、昇降機構の昇降軸に対してツール付勢機構の付勢方向の軸が傾いていると、前述と同様に、加工ツールの高さ位置が変化した際に、加工ツールの先端位置が変わり、溝が加工予定ラインからずれて形成されることになる。また、基板に反りやたわみがない場合でも、溝がまっすぐ形成されない場合がある(詳細は後述する)。
そこで、ここでは、基板に反りやたわみがない場合でも、溝が正しい位置に形成されない場合に着目し、加工された溝の加工開始点と、加工された溝の直線状に形成された部分とのずれ量を測定している。そして、このずれ量を参照して加工ツールの傾きを調整している。
本発明のさらに別の側面に係る溝加工装置のツール位置調整方法では、前提となる溝加工装置は、加工ツールを昇降自在に支持するとともに基板に対して加工ツールを付勢するツール付勢機構を備えている。そして、基板載置ステップでは、基板の第1端側が第2端側に比較して低くなるように基板を傾けた状態でテーブル上に基板を載置する。また、加工ステップでは、基板の第1端側と第2端側との間に所定長さの溝を形成する。測定ステップでは、基板の第1端側の第1位置と第2端側の第2位置との区間における加工予定ラインと交差する方向のずれ量を測定する。傾き調整ステップでは、テーブルの表面に垂直な軸に対する傾きを調整する。
ここでは、基板が傾けて載置されており、この基板に対して加工ツールによって溝が形成される。傾けて載置された基板の表面に溝を形成すると、溝の加工開始側のツール先端の高さ位置と、加工開始点から先の所定の位置におけるツール先端の高さ位置とは異なる。
このように、加工中にツール先端の高さ位置が異なるような状況で溝を形成すると、加工ツールが正常な姿勢から傾斜している場合、加工予定ラインに対するツール先端位置が加工中に変わる。このため、溝が加工予定ラインからずれて形成されることになる。
そこで、このずれ量を測定し、測定結果を参照して加工ツールの傾きを調整している。これにより、加工ツールの傾きを抑えて、高精度の溝を形成することができる。
本発明のさらに別の側面に係る溝加工装置のツール位置調整方法では、傾き調整ステップにおいて調整された加工ツールを用いて基板に溝を形成し、調整結果を確認する確認ステップをさらに備えている。
ここでは、傾き調整された加工ツールによって試し加工を行っているので、加工ツールの傾きが正しく調整されたか否かを確認することができる。したがって、加工ツールの傾きをより正確に調整することができる。
本発明のさらに別の側面に係る溝加工装置のツール位置調整方法では、傾き調整ステップでの調整後に、複数の加工ツールのピッチを調整するピッチ調整ステップをさらに備えている。
ここでは、傾き調整に加えて、隣接する加工ツールの間隔、すなわちピッチが調整されるので、加工ツールの位置をより正確に調整することができる。
本発明のさらに別の側面に係る溝加工装置のツール位置調整方法では、基板載置ステップの前に、溝加工装置とは別に設置された治具にヘッドを装着するとともに、治具に基板小片を載置する準備ステップをさらに備えている。
ここでは、溝加工装置とは別に準備された治具によって加工ツールの位置が補正される。このため、溝の加工作業と加工ツールの位置補正とを並行して行うことができ、加工ツールの位置補正によって加工時間が延びることを防止できる。
本発明のさらに別の側面に係る溝加工装置のツール位置調整方法では、測定ステップは、形成された溝をヘッドに並列して配置されたカメラにより観察して実行する。
本発明のさらに別の側面に係る溝加工装置のツール位置調整方法では、加工ツールが焼結鉄系金属で形成され、かつ基板の加工部がモリブデンの場合、加工ステップでは、0.5mm以上の溝を加工する。
本発明の一側面に係る溝加工装置のツール位置ずれ量測定装置は、基板が載置されるテーブルの上方に昇降自在にかつ所定のピッチで並べて配置された複数の溝加工用のツールを有する溝加工装置のツール位置のずれ量を測定する装置である。この装置は、基板が載置されるテーブルと、加工機構と、測定機構と、を備えている。加工機構は、複数の加工ツールをテーブル上の基板に押し付けた状態で、複数の加工ツールを基板に対して相対的に移動させ、基板に所定長さの複数の溝を形成する。測定機構は、加工機構で形成された溝の加工予定ラインと交差する方向のずれ量を測定する。
本発明の別の側面に係る溝加工装置のツール位置ずれ量測定装置では、溝加工装置は、ヘッドと、昇降機構と、ツール位置付勢機構と、を備えている。ヘッドはテーブルに対して昇降軸に沿って昇降可能である。昇降機構はヘッドを昇降する。ツール付勢機構は、ヘッドに対して加工ツールを昇降自在に支持するとともに、基板に対して加工ツールを付勢する。そして、測定機構は、加工機構で形成された溝の加工開始点と、加工された溝の直線状部分と、のずれ量を測定する。
本発明のさらに別の側面に係る溝加工装置のツール位置ずれ量測定装置では、溝加工装置は、加工ツールを昇降自在に支持するとともに基板に対して加工ツールを付勢するツール付勢機構を備えている。そして、テーブル上には、基板の第1端側が第2端側に比較して低くなるように基板を傾けた状態で基板が載置される。加工機構は、基板の第1端側と第2端側との間に所定長さの溝を形成する。測定機構は、基板の第1端側の第1位置と第2端側の第2位置との区間における加工予定ラインと交差する方向のずれ量を測定する。
以上のような本発明では、基板に対して昇降自在な複数の加工ツールを備えた溝加工装置において、特に加工ツールの傾きを調整して、溝の加工精度を高くすることができる。
本発明の一実施形態によるツール位置調整方法が採用される溝加工装置の外観斜視図。 溝加工装置のヘッド部分の正面図。 ツールの傾き調整方法を説明するための模式図。 傾斜したツールによって形成された溝の顕微鏡写真を示す図。 ヘッドユニットの傾き及びピッチ調整方法を示す模式図。 ツールの別の傾き調整方法を説明するための模式図。
本発明の一実施形態によるツール位置調整方法が採用される溝加工装置の外観斜視図を図1に示す。この溝加工装置は、例えば集積型薄膜太陽電池の基板に絶縁用の溝を加工する装置である。なお、図1では、ヘッド部分の詳細を省略して示している。
[溝加工装置の構成]
この装置は、太陽電池基板Wが載置されるテーブル1と、ヘッド2と、ヘッド2に装着されたカメラ3と、モニタ4と、を備えている。なお、前述のように、図1では、ヘッド2については省略して示している。
テーブル1は、図示しないボールネジ機構等の駆動機構によって、水平面内において図1のX方向に移動可能である。また、テーブル1は水平面内で任意の角度に回転可能である。ヘッド2の詳細については後述する。カメラ3はヘッド2に装着されている。モニタ4は、ベースフレーム5に設けられた門型フレーム6の上部に配置されている。カメラ3によって撮影された画像は、モニタ4に表示される。カメラ3及びモニタ4によって、ツール位置のずれ量が測定される。
ヘッド2は、図2に示すように、Y軸移動部材8に装着されている。Y軸移動部材8は、図1に示すように、移動支持機構10によって、テーブル1の上方においてY方向に移動可能である。なお、Y方向は水平面内でX方向に直交する方向である。移動支持機構10は、1対の支柱11a,11bと、1対の支柱11a,11b間にわたって設けられたガイドバー12と、ガイドバー12に形成されたガイド13を駆動するモータ14と、を有している。このような構成により、ヘッド2とテーブル1上の基板Wとは、相対的にX及びY方向に移動可能である。
Y軸移動部材8には、Z方向(上下方向)に延びる1対のガイド16a,16bと、ヘッド2を昇降するための昇降機構18と、が設けられている。ヘッド2は、1対のガイド16a,16bに沿って、昇降機構18により昇降させられる。昇降機構18は、モータ19及びボールネジ機構20を有している。
ヘッド2には、複数のツールユニット22がY方向に並べて配置されている。各ツールユニット22は、ツールホルダ24と、内部をツールホルダ24が貫通する筒状のツールガイド25と、支持部材26と、ツール付勢機構としてのエアシリンダ27と、自重キャンセル機構としてのコイルスプリング28と、を有している。
ツールホルダ24は、ツールガイド25を貫通し、その上端部は支持部材26に固定されている。ツールホルダ24及び支持部材26は、ヘッド2に対して昇降自在である。また、ツールホルダ24の先端部(下端部)には溝加工用のツール30が取り外し自在に装着可能である。ツールガイド25は、内部を貫通するツールホルダ24を昇降自在に支持している。
エアシリンダ27は、ピストン27aが上下方向に移動するように配置されている。ピストン27aの先端は支持部材26の上面に当接している。したがって、エアシリンダ27は、支持部材26及びツールホルダ24を介して、所定の押圧力でツール30を基板表面に対して付勢することが可能である。
コイルスプリング28は、支持部材26及びツールホルダ24を上方に引き上げるように作用している。これにより、ツール30が装着されたツールホルダ24、及び支持部材26の自重をキャンセルすることができる。
[動作]
溝を形成する動作については、従来の溝加工装置の動作と同様である。すなわち、まず、ツール30が所定の姿勢でツールホルダ24にセットされる。そして、ヘッド2を下降させ、ツール30の先端を基板Wの表面に押し付ける。この状態で、ヘッド2をX方向に移動させることにより、基板Wの表面にX方向に沿った溝が形成される。ヘッド2をY方向のある位置でセットした状態での溝加工が終了すれば、ヘッド2をY方向に所定ピッチだけ移動させ、前述の動作を繰り返す。これにより、基板Wの表面に複数の溝が形成される。
[ツールの傾き調整−1]
ツールの傾きを調整する方法について、図3を用いて説明する。なお、図3は模式図であり、ツール30及びエアシリンダ27のみを示し、他のツールホルダ24やツールガイド等の構成は省略している。
前述のように、ツール30は、エアシリンダ27によって、基板Wの表面に所定の押圧力で付勢可能であり、かつ上下方向に移動自在である。また、エアシリンダ27は、ヘッド2に装着されているので、ヘッド2とともに昇降機構18によって昇降される。
溝加工を行う場合は、エアシリンダ27のピストン(すなわちツール30)を最も突出させた状態に設定する。この状態で、ヘッド2及びエアシリンダ27が下降されてツール30の先端が基板Wに接触した状態を、図3(a)の実線で示している。
次に、以上の状態からさらにヘッド2及びエアシリンダ27は下降される。すなわち、ツール30を所定の押圧力で基板Wに押し付ける。この状態では、図3(a)の破線で示すように、エアシリンダ27のピストン(ツール30)は、最も突出した状態から、所定量だけシリンダ内部に押し込まれる。
ここで、エアシリンダ27に取付誤差がある等の理由によって、図3に示すように、ヘッド2の昇降軸A1と、エアシリンダ27のピストン27aの作動軸(ツール30の昇降軸に相当)A2と、が平行にならず、両者の間に角度θのズレが生じる場合がある。このような場合は、ツール30が昇降軸A1に対して傾斜して作動することになる。
以上のように、ツール30が正常な姿勢から傾斜した状態では、基板Wの表面と平行な平面上の位置において、図3(a)における実線の場合のツール30の先端位置と、破線の場合のツール30の先端位置と、は異なるはずである。したがって、破線の状態で示すように、ツール30とともにエアシリンダ27のピストンが内部に押し込まれると、ツール30の平面上の先端位置は図3(a)で示す位置から左方にずれようとする。
しかし、ツール30の先端と基板Wとの間の摩擦が大きく、ツール30の先端が基板Wの表面に引っかかると、ツール30及びエアシリンダ27等の部材において剛性の低い部分がたわみ、破線の状態においてツール30の先端が本来の位置に移動しない場合がある。なお、図3(a)の破線では、便宜上ツールが変形した状態を示しているが、ツールの剛性が高い場合は、エアシリンダのピストン等の他の部材がたわむことになる。
一方、ツール30を相対的に移動させて溝を形成すると、ツール30の先端と基板Wとの間の摩擦が比較的小さくなり、図3(b)に示すように、ツール30又はエアシリンダ27等は、その剛性によってたわみが解消される。すると、ツール30の先端(加工された溝の位置)は、先にツール30の先端が基板Wに接触した位置とずれることになる(図3(b)のずれ量δ参照)。
以上のように、ヘッド2の昇降軸A1と、エアシリンダ27のピストンの作動軸(ツール30の昇降軸)A2と、が傾斜している場合、未加工時又は加工開始時のツール30の先端位置と実際に加工された溝の位置とはずれることになる。この場合の加工された溝形状を、図4の顕微鏡写真で示している。このようなずれは、ツールをカメラ等で観察し、ツール位置を調整しても、正確な調整はできない。しかも、ずれ量δは、ツールやエアシリンダによって異なる。
そこで、本実施形態では、実際に基板Wに溝を試し加工し、図4のずれ量δをカメラ3及びモニタ4を利用して測定する。なお、図4のずれ量δは、加工開始点と、加工された溝の直線部分と、の間の距離(正確には加工予定ラインに直交する方向の距離)である。
次に、図5に示すような4つのマイクロメータ32a,32b,32c,32dを含む治具34を取り付け、
δc/(押し込み量)=Δ/L
「押し込み量」:エアシリンダのピストンがシリンダ内部に移動する量
Δ:ツールユニット22の傾き
L:上下のマイクロメータの距離
の関係を用いて、δcが「0」となるように、上方に配置された2つのマイクロメータ32a,32bを移動させてツールユニット22の傾きを調整する。
調整後のツールユニット22を図5(b)に示している。この傾き調整後に、再度試し加工を行って、調整結果を確認する。そして、ずれ量が所定値以下になるまで以上の処理を繰り返し実行し、ずれ量が所定値以下になれば、傾き調整を終了する。
[ツールの傾き調整−2]
ツールの傾き調整の他の方法について図6を用いて説明する。この方法では、図6に示すように、テーブル1に対して基板Wが傾けて配置されている。より詳細には、溝の加工方向に沿って、基板Wの表面の高さが高くなるように配置されている。
以上のような、傾斜して配置された基板Wに対してツール30を相対的に移動させ、基板Wに所定長さの溝Gを形成する。このとき、エアシリンダ27及びツール30が昇降する作動軸が基板Wの表面に対して垂直ではなく、加工予定ラインと交差する方向に傾斜している場合、溝を加工すると、図6に示すように、形成された溝Gは加工予定ラインに対してずれることになる。
以上のずれは、基板Wが傾斜して配置されていることにより、加工が進むにしたがって、エアシリンダ27の付勢力に抗してツール30が上方に押し上げられ、ツール30の先端の高さ位置が変化するからである。すなわち、形成された溝Gの第1位置Aと第2位置Bとの間の区間ABの基板Wの表面高さの差異は、区間ABにおけるツール30の押し込み量(エアシリンダ27のピストン27aのシリンダ内部への移動量)に相当する。
そして、区間ABにおける加工ラインのY方向のずれ量δcは、ツール30の上下方向の傾きに起因するものである。
以上のずれ量δcと押し込み量とに基づいて、図5に示した調整方法と同様の方法で傾き調整を行うことにより、ツール30の傾きを調整することができる。
[ツールのピッチ調整]
以上のような傾き調整を行った後に、左側の上下の2つのマイクロメータ32a,32c又は右側の上下の2つのマイクロメータ32b,32dを同量だけ移動させ、ツールピッチ(隣接する2つのツールユニット22の間隔)の調整を行う。このツールピッチ調整においても、傾き調整と同様に、調整後に試し加工を行い、ずれ量が所定値以下になるまで以上の処理を繰り返し実行する。
以上のようなツールの傾き調整及びピッチ調整を行うことによって、ツール位置を精度良く調整することができる。
[実施例]
具体的な例として、ツールが焼結鉄系金属で形成され、かつ基板の加工部がモリブデンの場合は、0.5mm以上の溝を加工することが好ましい。
[他の実施形態]
本発明は以上のような実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形又は修正が可能である。
前記実施形態では、ツール位置の調整を実際の加工装置で行う場合を例にとって説明したが、加工装置とは別に設けられた治具にヘッドを取り付け、前記同様の方法でツール位置を調整するようにしてもよい。
この場合は、溝の加工とツールの位置調整とを並行して行うことができる。
1 テーブル
2 ヘッド
3 カメラ
4 モニタ
18 昇降機構
22 ツールユニット
27 エアシリンダ
30 ツール

Claims (11)

  1. 基板が載置されるテーブルの上方に昇降自在にかつ所定のピッチで並べて配置された複数の溝加工用のツールを有する溝加工装置のツール位置調整方法であって、
    テーブル上に基板を載置する基板載置ステップと、
    複数の加工ツールをテーブル上の基板に押し付けた状態で、複数の加工ツールを基板に対して相対的に移動させ、基板に所定長さの複数の溝を形成する加工ステップと、
    前記加工ステップで形成された溝の加工予定ラインと交差する方向のずれ量を測定する測定ステップと、
    前記ずれ量に基づいて、加工ツールの傾きを調整する傾き調整ステップと、
    を備えた溝加工装置のツール位置調整方法。
  2. 前記溝加工装置は、
    前記テーブルに対して昇降軸に沿って昇降可能なヘッドと、
    前記ヘッドを昇降する昇降機構と、
    前記ヘッドに対して前記加工ツールを昇降自在に支持するとともに、基板に対して前記加工ツールを付勢するツール付勢機構と、
    を備え、
    前記測定ステップでは、前記加工ステップで形成された溝の加工開始点と、加工された溝の直線状部分と、のずれ量を測定し、
    前記傾き調整ステップでは、前記ずれ量に基づいて、加工ツールの前記昇降軸に対する傾きを調整する、
    請求項1に記載の溝加工装置のツール位置調整方法。
  3. 前記溝加工装置は、前記加工ツールを昇降自在に支持するとともに基板に対して前記加工ツールを付勢するツール付勢機構を備え、
    前記基板載置ステップでは、基板の第1端側が第2端側に比較して低くなるように基板を傾けた状態でテーブル上に基板を載置し、
    前記加工ステップでは、基板の前記第1端側と前記第2端側との間に所定長さの溝を形成し、
    前記測定ステップでは、基板の前記第1端側の第1位置と前記第2端側の第2位置との区間における加工予定ラインと交差する方向のずれ量を測定し、
    前記傾き調整ステップでは、テーブルの表面に垂直な軸に対する傾きを調整する、
    請求項1に記載の溝加工装置のツール位置調整方法。
  4. 前記傾き調整ステップにおいて調整された加工ツールを用いて基板に溝を形成し、調整結果を確認する確認ステップをさらに備えた、請求項1から3のいずれかに記載の溝加工装置のツール位置調整方法。
  5. 前記傾き調整ステップでの調整後に、複数の加工ツールのピッチを調整するピッチ調整ステップをさらに備えた、請求項1から4のいずれかに記載の溝加工装置のツール位置調整方法。
  6. 前記基板載置ステップの前に、溝加工装置とは別に設置された治具にヘッドを装着するとともに、前記治具に基板小片を載置する準備ステップをさらに備えた、請求項1から5のいずれかに記載の溝加工装置のツール位置調整方法。
  7. 前記測定ステップは、形成された溝をカメラにより観察して実行する、請求項1から6のいずれかに記載の溝加工装置のツール位置調整方法。
  8. 加工ツールが焼結鉄系金属で形成され、かつ基板の加工部がモリブデンの場合、
    前記加工ステップでは、0.5mm以上の溝を加工する、
    請求項1から7のいずれかに記載の溝加工装置のツール位置調整方法。
  9. 基板が載置されるテーブルの上方に昇降自在にかつ所定のピッチで並べて配置された複数の溝加工用のツールを有する溝加工装置のツール位置のずれ量を測定する装置であって、
    基板が載置されるテーブルと、
    複数の加工ツールを前記テーブル上の基板に押し付けた状態で、複数の加工ツールを基板に対して相対的に移動させ、基板に所定長さの複数の溝を形成する加工機構と、
    前記加工機構で形成された溝の加工予定ラインと交差する方向のずれ量を測定する測定機構と、
    を備えた溝加工装置のツール位置ずれ量測定装置。
  10. 前記溝加工装置は、
    前記テーブルに対して昇降軸に沿って昇降可能なヘッドと、
    前記ヘッドを昇降する昇降機構と、
    前記ヘッドに対して前記加工ツールを昇降自在に支持するとともに、基板に対して前記加工ツールを付勢するツール付勢機構と、
    を備え、
    前記測定機構は、前記加工機構で形成された溝の加工開始点と、加工された溝の直線状部分と、のずれ量を測定する、
    請求項9に記載の溝加工装置のツール位置ずれ量測定装置。
  11. 前記溝加工装置は、前記加工ツールを昇降自在に支持するとともに基板に対して前記加工ツールを付勢するツール付勢機構を備え、
    前記テーブル上には、基板の第1端側が第2端側に比較して低くなるように基板を傾けた状態で基板が載置され、
    前記加工機構は、基板の前記第1端側と前記第2端側との間に所定長さの溝を形成し、
    前記測定機構は、基板の前記第1端側の第1位置と前記第2端側の第2位置との区間における加工予定ラインと交差する方向のずれ量を測定する、
    請求項9に記載の溝加工装置のツール位置ずれ量測定装置。
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