JP2016083720A - シールストリップ加工方法及びシールストリップ加工装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】素材P1の長尺薄板を所定位置にある曲げ加工部へ所定速度で送り、曲げ加工部で素材P1の一辺側をL字状断面形状に折曲した1次加工素材P2を得る曲げ加工工程と、1次加工素材P2を所定位置にある剣先加工部へ所定速度で送り、素材P1の他辺側を1次加工素材P2のL字断面長辺側より端部の板厚が薄い所定形状となるように切削する剣先加工を行って2次加工素材P3を得る剣先加工工程と、を備えている。
【選択図】図1
Description
図12は蒸気タービンの要部を示す断面図であり、図中の符号1はロータ軸、2はロータ軸1に取り付けられた動翼、3はケーシング4に取り付けられた静翼である。このような蒸気タービンにおいては、ロータ軸1の外周面及び静翼3の先端部にシールストリップ5が全周にわたって設置されている。
また、シールストリップ5は、例えば図13に示すように、ロータ軸1の外周面や静翼3の先端部に埋め込んで固定される。このため、ロータ軸1側のシールストリップ5Aと静翼3側のシールストリップ5B,5Cとでは、それぞれの湾曲形状が異なったものとなる、つまりシールストリップ5B,5CではL字型が形成された側が円弧形状の外側部分になっており、シールストリップ5AはL字型が形成された側が円弧形状の内側になる。なお、静翼3側のシールストリップ5B,5Cは、同じ部品の設置方向が異なるだけであるから、実質的に同じ部品となる。
このようなシールストリップ5は、薄板を特注の冷間精密圧延工法で成型する方法が従来の主流であるが、薄板先端部をグラインダー砥石で研削する工法もある。
また、板材の曲げ加工に関する従来技術としては、例えば下記の特許文献3に開示されているように、上下の金型で板材を挟み込み、板材に向けて上方から下降させた曲げ用金型を当接させて曲げるものや、下記の特許文献4に開示されているように、固定の凸型と回転支軸を中心に回動する回転凹型とを用い、回転凹型を回転させることにより、凸型の先端部を回転凹型の凹部に入り込ませて板材を折り曲げるものが知られている。
冷間精密圧延工法により薄板を成型する製造方法は、圧延による材料の硬化が大きい場合は、熱処理工程の追加が必要になる。また、大量生産に向く工法のために、ロット単位での大量の処理を実施しないとコストアップとなり易い。1ロットが1トン以上の特注大量生産を求められる。しかし、1台の蒸気タービンで使用するシールストリップ5は、ロット単位の大量生産に相当する大数量までには至らず、しかも、蒸気タービンの型式によってシールストリップ5の種類も複数必要になる。このため、冷間精密圧延工法は、多くの種類を大量に準備して順次使用してゆくことになるので、個別受注生産品である蒸気タービンの部品には在庫管理が必要となる課題がある。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、シールストリップを安価に多量に製作できるシールストリップ加工方法及びシールストリップ加工装置を提供することにある。
本発明に係るシールストリップ加工方法は、素材の長尺薄板を所定位置にある曲げ加工部へ所定速度で送り、前記曲げ加工部で前記素材の一辺側をL字状断面形状に折曲した1次加工素材を得る曲げ加工工程と、前記1次加工素材を所定位置にある剣先加工部へ所定速度で送り、前記素材の他辺側を前記1次加工素材のL字断面長辺側より端部の板厚が薄い所定形状となるように切削する剣先加工を行って2次加工素材を得る剣先加工工程と、を備えていることを特徴とするものである。
また、曲げ加工工程及び剣先加工工程では、曲げ加工部や剣先加工部を所定位置に配置しておき、被加工側の素材(長尺薄板)や1次加工素材を送って加工するので、長尺の素材を加工するにもかかわらず加工スペースを最小限に抑えることができる。
この場合、前記一対のローラの対向する側壁面間に、前記素材の送り方向に対して垂直上下方向に前記折曲用凹溝部と前記搬送用凹溝部とが対をなして複数対形成され、前記折曲用凹溝部は、前記素材の一辺側を折曲する角度が異なる断面形状を有し、前記複数対の折曲用凹溝部と搬送用凹溝部とにより形成される空間を順次通す複数段階の折曲過程を経て、L字断面形状を得ることが好ましい。すなわち、例えば第1段階で略く字状断面となるように45度程度の折曲をした後、第2段階でL字断面形状まで90度の折曲をするというように、複数段階を経た折曲が可能になるので、板厚等の関係により長尺薄板を1回の加工でL字断面形状まで折曲するのが困難な場合等においても、確実に折曲加工することが可能になる。
この場合、前記剣先加工部は、切削工具にエンドミルを用い、前記エンドミルを前記1次加工素材の送り方向に対して垂直方向から所定の角度に傾斜させて切削すれば、切削抵抗を低減することができる。
また、前記1次加工素材の送り方向に平行な面に対する剣先加工形状の傾斜面角度に合わせて前記1次加工素材を傾斜させた状態で切削することにより、所望の加工形状を容易に得ることができる。
また、曲げ加工装置及び剣先加工装置では、曲げ加工部や剣先加工部を所定位置に配置しておき、被加工側の素材(長尺薄板)や1次加工素材を送って加工するので、長尺の素材を加工するにもかかわらず装置を小型化することが可能になる。
この場合、前記一対のローラの対向する側壁面間に、前記素材の送り方向に対して垂直上下方向に前記折曲用凹溝部と前記搬送用凹溝部とが対をなして複数対形成され、前記折曲用凹溝部は、前記素材の一辺側を折曲する角度が異なる断面形状を有し、前記複数対の折曲用凹溝部と搬送用凹溝部とにより形成される空間を順次通す複数段階の折曲過程を経て前記L字断面形状に成型することが好ましい。すなわち、例えば第1段階で略く字状断面となるように45度程度の折曲をした後、第2段階でL字断面形状まで90度の折曲をするというように、複数段階を経た折曲が可能になるので、板厚等の関係により長尺薄板を1回の加工でL字断面形状まで折曲するのが困難な場合等においても、確実に折曲加工することが可能になる。
この場合、前記剣先加工部は、切削工具にエンドミルを用い、前記エンドミルを前記1次加工素材の送り方向に対して垂直方向から所定の角度に傾斜させて切削すれば、切削抵抗を低減することができる。
また、前記1次加工素材の送り方向に平行な面に対する剣先加工形状の傾斜面角度に合わせて前記1次加工素材を傾斜させた状態で切削することにより、所望の加工形状を容易に得ることができる。
蒸気タービンにおいては、例えば図12に示すように、ロータ軸1と静翼3の先端部との間に、蒸気の流通を抑制するシールストリップ5と呼ばれる蒸気シール部品が多量に用いられている。このシールストリップ5は、静翼3以外から蒸気が漏洩することを防止する目的とするシール部品であり、ロータ軸1の外周面及び静翼3の先端部に対し、全周にわたって軸方向へ複数段が設置されている。
このシールストリップ5は、ロータ軸1の外周に沿って、複数が円弧状に円周配置されている。さらに、この円周配置されたシールストリップ5は、ロータ軸1の軸方向へ複数段が設置されている。
なお、シールストリップ5の製造に好適な長尺薄板としては、例えばSUS304やSUS430等のステンレス板のような金属板を例示できる。
そして、図4(a)に示すシールストリップ5B,5Cは、静翼3の先端部において翼端面側となるL字断面形状の短辺部5b側が外径Rとなるように湾曲し、図4(b)に示すロータ軸1側のシールストリップ5Aは、L字断面形状の短辺部5b側が内径Rとなるように湾曲している。
なお、静翼3側のシールストリップ5B,5Cは、同じ部品形状の設置方向が異なるだけであるから、実質的に同じ部品を使用可能である。
図1及び図2に示すように、本実施形態のシールストリップ加工方法は、素材の長尺薄板を得るシャーリング(切断)工程と、1次加工素材を得る曲げ加工工程と、2次加工素材を得る剣先加工工程と、最終の円弧曲げ加工工程とを有している。
なお、図1のシールストリップ加工方法は、静翼3の先端側となる翼端部に取り付けられるシールストリップ5B,5Cに適用されるものであり、以下ではこのシールストリップ5B,5Cの場合について説明する。
なお、図1(a)の紙面下側方向に位置する金属板Pの幅W方向の片辺側には、切断時に素材P1として使用できない掴み代が必要となり、従って、板幅aとは異なった領域が存在する。
また、本実施形態では素材P1の送り方向が水平方向であり、一対のローラ11,12は、送り方向である水平方向に対して垂直方向に回転中心(回転軸)が設定され、ローラ11,12の各側壁は、素材P1の送り方向と垂直方向に形成されている。
そして、搬送用凹溝部11aと折曲用凹溝部12aとが互いに協働することにより、搬送用凹溝部11a及び折曲用凹溝部12aの壁面に接する素材P1を摩擦力によって送り出し、これと同時に、ローラ間で押圧される素材P1は、長尺薄板の一辺側が塑性変形させられるため、L字断面形状の1次加工素材P2に成型することができる。
ところで、曲げ加工後の1次加工素材P2は、図3に示すように、曲げ加工に伴って短辺部5b側が外周となる円弧状に湾曲している。しかし、この湾曲は、制御されたものではないから、後述する円弧曲げ加工工程で必要な曲率に加工することが必要となる。
なお、図中の符号21は、後述の円弧曲げ加工工程で必要な曲げ制御ローラであり、従って、曲げ加工装置10による曲げ加工工程には不要であるから、取り外しておくか、あるいは位置を変更しておいてもよい。
このような構成としても、上下2段の異なる断面形状を有する空間部が形成されることから、素材P1の送りと同時に、素材P1の長尺薄板を2段階以上の複数段階の折曲過程を経る塑性変形をさせて、順次に折曲する角度を付けながらL字断面形状の1次加工素材P2に成型することができる。
なお、二重ローラ構造を採用し、素材P1を1回の加工で直接L字型断面まで成型してもよい。
なお、剣先加工後の2次加工素材P3には、図3に示すように、曲げ加工時の湾曲がそのまま残っている。
そして、剣先加工部には、切削加工を行う工具の一例として、エンドミル33が設けられている。このエンドミル33は、1次加工素材P2の長辺部5aであるL字断面長辺側の他辺側において、所定の領域となる端部側部分の面を切削加工する。具体的には、シールストリップ5の長辺部5aとなる面を所定形状に切削し、例えば0.15〜0.3mmの範囲内で板厚が一定の薄板領域と、板幅aの他辺側に向かうにつれて板厚が徐々に薄くなる板厚漸減領域とを形成する。このような切削加工により、所定の傾斜面角度と所定の板厚とを有する剣先加工面5cを設けた2次加工素材P3が得られる。
なお、剣先加工面5cの薄板領域は、使用用途により設けなくてもよい。
図10に示す構成例では、挟持ローラ31が電動機M2を備えた駆動側ローラとなり、必要に応じて減速機構34を備えている。一方、押圧ローラ32は、挟持ローラ31側に向けて押圧する押圧機構35を備えている。
固定ボルト39は、本体36に設けられた長穴36aを通ってベース38に捩じ込まれており、従って、押圧ローラ32を回動自在に支持する本体36は、ベース38の面上を長穴36aの範囲内でスライド可能となる。なお、図中の符号40は、コイルばね37の押圧力を調整するボルトであり、ベース38に固定支持されたボルト支持部材41に螺合している。
押え金具42aは、剣先加工面5cを形成した長辺部5aの面(薄板上面)を送り方向の垂直上方向から適度な押圧力で押さえ、押え金具42bは、短辺部5bの一面を送り方向に対して平行(水平)な方向から抑える。すなわち、押え金具42a,42bは、切削時におけるシールストリップ5の送り方向に垂直な方向の浮き上がりや、切削時におけるシールストリップ5の送り方向に水平な方向のバタつきを防止する。
なお、図中の符号43は、切削屑を吹き飛ばすためのエアーブローノズルである。
なお、このような1次加工素材P2の傾斜は、シールストリップ5を剣先加工の切削工具部へ所定速度で送る装置である剣先加工装置30のベース面の台板(不図示)を、1次加工素材P2の送り方向に平行な面(本実施形態では水平面)から傾斜させることで容易に実施可能であり、例えば剣先加工装置30の台板部片端に取付けたボルトの捩込量を変化させて台板の傾きを調整すれば、剣先加工装置30のベース面を傾斜させることができる。
すなわち、円弧曲げ加工工程では、2次加工素材P3の送り方向に対して平行方向に並べて配置された一対の従動ローラ11,駆動ローラ12間に2次加工素材P3を挟持して所定速度で送り、従動ローラ11及び駆動ローラ12から2次加工素材P3を送出する出口側に設置した曲げ制御ローラ21の回転中心軸位置が、従動ローラ11及び駆動ローラ12の回転中心軸に対する距離位置を適切にするため、図6(b)に矢印22,23で示す方向に適宜調整される。
なお、本実施形態では、2次加工素材P3の送り方向が水平方向であることから、従動ローラ11,駆動ローラ12及び曲げ制御ローラ21の回転軸は、いずれも水平方向と垂直な方向に設けられている。
すなわち、長尺薄板の素材P1は、先に一辺側の曲げ加工工程を実施することにより、板幅aの一端部側を折曲成型したL字型断面形状の2次加工素材P3を剣先加工することになる。このため、剣先加工時においては、素材P1の長尺薄板より構造的にはるかに高剛性の断面形状となった1次加工素材P2を加工することになるので、剣先加工部まで所定速度で確実に送ることができ、しかも、押え金具41a,42bによる押え効果も加わって、薄板にもかかわらず1次加工素材P2が送り方向と垂直な方向へ浮き上がることやバタつきを抑制できる。このため高剛性の1次加工素材P2を所定形状に切削する剣先加工を安定して実施することが可能となるので、長尺の長手方向に対しても精度良く所定形状に剣先加工された2次加工素材P3を得ることが可能になる。
この結果、蒸気タービンのシール材に用いられるシールストリップ5のような部品については、安価に多量を製造できるようになり、製造コストを試算して従来の冷間精密圧延工法や研削工法と比較すれば、1/3程度まで大幅に低減することが可能である。
以下では、図11に示す二重ローラ50を例にして、具体的に説明する。この二重ローラ50は、厚さ方向を二分割した上部ローラ51及び下部ローラ55を備えている。そして、下部ローラ55の対向面56には、リング状凸部57が突設されている。一方、上部ローラ51の対向面52には、円形凸部53が突設されている。
そこで、空間部58の円周方向幅Wsに応じて、リング状凸部57の外径を変化させれば、換言すれば、リング状凸部57の外径を調整して半径方向幅を変化させた下部ローラ55を複数用意しておけば、これと嵌合する上部ローラ51を共用して、素材幅aの異なる複数種類のシールストリップ加工を実施できる。
また、円形凸部53及びリング状凸部57は、図示の構成と逆にしてもよく、下部ローラ55の対向面56に円形凸部53を突設し、上部ローラ51の対向面52にリング状凸部57を突設して、リング状凸部57の内周面57aと、円形凸部53の外周面53aとを嵌合させて一体化する構造としてもよい。
なお、このような構造は、二重ローラ50に限定されることはなく、三重またはそれ以上に重ねられるローラにも同様に適用可能である。
また、上述した本実施形態は、蒸気タービンのシールストリップと同形状を有する部品の製造にも適用可能である。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、たとえばシールストリップと類似した形状の部品加工にも適用可能であるなど、その要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更することができる。
2 動翼
3 静翼
4 ケーシング
5,5A,5B,5C シールストリップ
5c 剣先加工面
10 曲げ加工装置(曲げ加工部)
11 従動ローラ(曲げ加工部)
11a,11b 搬送用凹溝部
12 駆動ローラ
12a,12b 折曲用凹溝部
20 円弧曲げ加工装置
21 曲げ制御ローラ
30 剣先加工装置
31 挟持ローラ
31a 凹溝部
32 押圧ローラ
33 エンドミル(剣先加工部)
35 押圧機構
42a,42b 押え金具
50 二重ローラ
51 上部ローラ
53 円形凸部
55 下部ローラ
57 リング状凸部
58 空間部
P1 素材(長尺薄板)
P2 1次加工素材
P3 2次加工素材
P4 最終加工素材(シールストリップ)
Claims (16)
- 素材の長尺薄板を所定位置にある曲げ加工部へ所定速度で送り、前記曲げ加工部で前記素材の一辺側をL字状断面形状に折曲した1次加工素材を得る曲げ加工工程と、
前記1次加工素材を所定位置にある剣先加工部へ所定速度で送り、前記素材の他辺側を前記1次加工素材のL字断面長辺側より端部の板厚が薄い所定形状となるように切削する剣先加工を行って2次加工素材を得る剣先加工工程と、
を備えていることを特徴とするシールストリップ加工方法。 - 前記曲げ加工工程では、前記素材の送り方向に対して平行方向に並べて配置された一対のローラを備え、
前記ローラの回転軸と前記ローラの側壁は、前記素材の送り方向に対して垂直方向に設定され、
前記ローラの対向する側壁面間には、一方の側壁面に折曲用凹溝部が形成されるとともに他方の側壁面に搬送用凹溝部が形成され、
前記一方の折曲用凹溝部に前記長尺薄板の一辺側を通し、かつ、前記他方の搬送用凹溝部に前記長尺薄板の他辺側を通して、前記L字断面形状を得ることを特徴とする請求項1に記載のシールストリップ加工方法。 - 前記一対のローラの対向する側壁面間に、前記素材の送り方向に対して垂直上下方向に前記折曲用凹溝部と前記搬送用凹溝部とが対をなして複数対形成され、
前記折曲用凹溝部は、前記素材の一辺側を折曲する角度が異なる断面形状を有し、
前記複数対の折曲用凹溝部と搬送用凹溝部とにより形成される空間を順次通す複数段階の折曲過程を経て、前記L字断面形状を得ることを特徴とする請求項2に記載のシールストリップ加工方法。 - 前記剣先加工工程では、前記1次加工素材の送り方向に対して平行方向に並べて配置された少なくとも一対の挟持ローラと押圧ローラとを備え、
前記挟持ローラ及び前記押圧ローラの回転軸と、前記挟持ローラ及び前記押圧ローラの側壁とは、前記1次加工素材の送り方向に対して垂直方向に設定され、
前記挟持ローラの側壁面に凹溝部が形成され、
前記1次加工素材のL字断面長辺側を前記凹溝部に挟んで支持し、かつ、前記1次加工素材のL字断面短辺側を前記挟持ローラ側壁面に向けて前記押圧ローラで前記挟持ローラの回転軸方向へ押し付けながら前記剣先加工部へ向けて前記1次加工素材を送り、
前記1次加工素材の前記L字断面長辺側となる所定の領域を前記剣先加工部で切削して前記2次加工素材を得ることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のシールストリップ加工方法。 - 前記剣先加工部は、切削工具にエンドミルを用い、前記エンドミルを前記1次加工素材の送り方向に対して垂直方向から所定の角度に傾斜させて切削することを特徴とする請求項4に記載のシールストリップ加工方法。
- 前記1次加工素材の送り方向に平行な面に対する剣先加工形状の傾斜面角度に合わせて前記1次加工素材を傾斜させた状態で切削することを特徴とする請求項4または5に記載のシールストリップ加工方法。
- 前記2次加工素材を所定の曲率を有する円弧形状に成型する円弧曲げ加工工程を備え、
前記円弧曲げ加工工程は、前記2次加工素材の送り方向に対して平行方向に並べて配置された前記一対のローラと曲げ制御ローラとを備え、
前記一対のローラ間に前記2次加工素材を挟持して所定速度で送り、
前記曲げ制御ローラを前記ローラ間から前記2次加工素材が送出される出口側に設置し、
前記ローラの回転中心位置に対する前記曲げ制御ローラの回転中心位置を調整して所定の曲率を得ることを特徴とする請求項2から請求項6のいずれか1項に記載のシールストリップ加工方法。 - 前記ローラ及び前記挟持ローラは、回転中心のある回転軸に平行な厚さ方向を分割した上部ローラ及び下部ローラを備え、前記上部ローラまたは前記下部ローラのいずれか一方の対向面に突設したリング状凸部の内周面と、前記上部ローラまたは前記下部ローラのいずれか他方の対向面に突設した円形凸部の外周面とを嵌合させて前記上部ローラ及び前記下部ローラの回転中心が一致して一体化する構造とされ、
前記搬送用凹溝部、前記折曲用凹溝部または前記凹溝部の円周方向幅に応じて前記リング状凸部の外径を変化させ、かつ、前記搬送用凹溝部、前記折曲用凹溝部または前記凹溝部の回転軸方向幅に応じて前記リング状凸部の回転軸方向高さを変化させることを特徴とする請求項2から7のいずれか1項に記載のシールストリップ加工方法。 - 素材の長尺薄板を所定位置にある曲げ加工部へ所定速度で送り、前記曲げ加工部で前記素材の一辺側をL字状断面形状に折曲した1次加工素材を得る曲げ加工装置と、
前記1次加工素材を所定位置にある剣先加工部へ所定速度で送り、前記素材の他辺側を前記1次加工素材のL字断面長辺側より端部の板厚が薄い所定形状となるように切削する剣先加工を行って2次加工素材を得る剣先加工装置と、
を備えていることを特徴とするシールストリップ加工装置。 - 前記曲げ加工装置は、前記素材の送り方向に対して平行方向に並べて配置された一対のローラを備え、
前記ローラの回転軸と前記ローラの側壁は、前記素材の送り方向に対して垂直方向に設定され、
前記ローラの対向する側壁面間には、一方の側壁面に折曲用凹溝部が形成されるとともに他方の側壁面に搬送用凹溝部が形成され、
前記一方の折曲用凹溝部に前記長尺薄板の一辺側を通し、かつ、前記他方の搬送用凹溝部に前記長尺薄板の他辺側を通して前記L字断面形状に成型することを特徴とする請求項9に記載のシールストリップ加工装置。 - 前記一対のローラの対向する側壁面間に、前記素材の送り方向に対して垂直上下方向に前記折曲用凹溝部と前記搬送用凹溝部とが対をなして複数対形成され、
前記折曲用凹溝部は、前記素材の一辺側を折曲する角度が異なる断面形状を有し、
前記複数対の折曲用凹溝部と搬送用凹溝部とにより形成される空間を順次通す複数段階の折曲過程を経て前記L字断面形状に成型することを特徴とする請求項10に記載のシールストリップ加工装置。 - 前記剣先加工装置は、前記1次加工素材の送り方向に対して平行方向に並べて配置された少なくとも一対の挟持ローラと押圧ローラとを備え、
前記挟持ローラ及び前記押圧ローラの回転軸と、前記挟持ローラ及び前記押圧ローラの側壁とは、前記1次加工素材の送り方向に対して垂直方向に設定され、
前記挟持ローラの側壁面に凹溝部が形成され、
前記1次加工素材のL字断面長辺側を前記凹溝部に挟んで支持し、かつ、前記1次加工素材のL字断面短辺側を前記挟持ローラ側壁面に向けて前記押圧ローラで前記挟持ローラの回転軸方向へ押し付けながら前記剣先加工部へ向けて前記1次加工素材を送り、
前記1次加工素材の前記L字断面長辺側となる所定の領域を前記剣先加工部で切削して前記2次加工素材を得ることを特徴とする請求項9から11のいずれか1項に記載のシールストリップ加工装置。 - 前記剣先加工部は、切削工具にエンドミルを用い、前記エンドミルを前記1次加工素材の送り方向に対して垂直方向から所定の角度に傾斜させて切削することを特徴とする請求項12に記載のシールストリップ加工装置。
- 前記1次加工素材の送り方向に平行な面に対する剣先加工形状の傾斜面角度に合わせて前記1次加工素材を傾斜させた状態で切削することを特徴とする請求項12または13に記載のシールストリップ加工装置。
- 前記2次加工素材を所定の曲率を有する円弧形状に成型する円弧曲げ加工装置を備え、
前記円弧曲げ加工装置は、前記2次加工素材の送り方向に対して平行方向に並べて配置された前記一対のローラと曲げ制御ローラとを備え、
前記一対のローラ間に前記2次加工素材を挟持して所定速度で送り、
前記曲げ制御ローラを前記ローラ間から前記2次加工素材が送出される出口側に設置し、
前記ローラの回転中心位置に対する前記曲げ制御ローラの回転中心位置を調整して所定の曲率を得ることを特徴とする請求項10から請求項14のいずれか1項に記載のシールストリップ加工装置。 - 前記ローラ及び前記挟持ローラは、回転中心のある回転軸に平行な厚さ方向を分割した上部ローラ及び下部ローラを備え、前記上部ローラまたは前記下部ローラのいずれか一方の対向面に突設したリング状凸部の内周面と、前記上部ローラまたは前記下部ローラのいずれか他方の対向面に突設した円形凸部の外周面とを嵌合させて前記上部ローラ及び前記下部ローラの回転中心が一致して一体化する構造とされ、
前記搬送用凹溝部、前記折曲用凹溝部または前記凹溝部の円周方向幅に応じて前記リング状凸部の外径を変化させ、かつ、前記搬送用凹溝部、前記折曲用凹溝部または前記凹溝部の回転軸方向幅に応じて前記リング状凸部の回転軸方向高さを変化させることを特徴とする請求項10から15のいずれか1項に記載のシールストリップ加工装置。
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