JP2016082687A - 住宅用分電盤ケースの排熱構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 放熱のための通気孔をケース上部に設けても、その開口部から塵等の内部の機器まで侵入するのを防止できる住宅用分電盤ケースの排熱構造を提供する。
【解決手段】 主幹ブレーカ3及び分岐ブレーカ4を収納したケース10の周囲に通気孔6を設け、天板22bに形成した通気孔6に隣接する裏面に舌状板25を垂下するよう形成した。舌状板25には、途中から横方向に折り曲げられて通気孔6の下方を覆う塵受け面25aが形成され、塵受け面25aが通気孔6から侵入した塵を受け止める。
【選択図】 図4

Description

本発明は、ブレーカ等の電気機器を収納する住宅用分電盤に関し、詳しくは住宅用分電盤ケースの排熱構造に関する。
住宅用分電盤のケースは気密性を有することが望ましいが、ブレーカ等の電気機器は発熱するため、ケースには通気孔が設けられている。この通気孔は、大きさに比例して排熱効率が向上するが、大きく形成すると塵や虫が入り込んで収容機器の絶縁低下の原因になるため開口部をできるだけ小さく、更に塵等を入り難くする工夫が成された。
例えば特許文献1では、ケースの一部を成す基台の上面に設けたスリット状の通気孔自体を傾斜形成すると共に、通気孔の壁面を下方まで延設して、塵等が入り込むのを難しくした。
特開2002−271922号公報
上記特許文献1の排熱構造は、上面に形成したスリット状の通気孔自体を傾斜形成させて、個々の通気孔の壁の下方を延設することで塵等の内部への入り込みを難しくしたが、通気孔に入り込んだ塵等は一時的に傾斜面上に留まる程度で、最終的には内部へ侵入してしまい、効果が薄かった。
そこで、本発明はこのような問題点に鑑み、排熱のための通気孔をケース上部に設けても、その開口部から塵等が内部の機器まで侵入するのを防止できる住宅用分電盤ケースの排熱構造を提供することを目的としている。
上記課題を解決する為に、請求項1の発明は、主幹ブレーカ及び分岐ブレーカを収納したケースの少なくとも天板に通気孔を設けた住宅用分電盤ケースの排熱構造であって、天板の通気孔に隣接する裏面に舌状板を垂下するよう形成し、舌状板には、途中から横方向に折り曲げられて通気孔の下方を覆う塵受け面が形成され、塵受け面が、通気孔から侵入した塵を受け止めることを特徴とする。
この構成によれば、天板に設けた通気孔の下方には塵受け面が配置されているため、通気孔から侵入した塵が塵受け面に受け止められてケース内部に入り込むのを防ぐことができる。そして、塵受け面は垂下形成した舌状板を横方向に折り曲げて形成されるため、天板裏面の通気孔周囲は一方の側面と下方が閉塞されるが、他方の側面は開放状態を維持でき、通気孔の機能が制限されることもない。
請求項2の発明は、請求項1に記載の構成において、通気孔は、スリット状開口部を複数列設したスリット群を複数備えて形成され、舌状板は、個々のスリット群に対して独立して形成されてなることを特徴とする。
この構成によれば、スリット群のそれぞれに対して舌状板が設けられることで、通気孔全体が天板の広い面積で形成されても、個々の舌状板を小さくできる。よって、個々のスリット群は良好に排熱機能を発揮でき、ケース内部に熱がこもるような事態を防ぐことができ、良好な排熱を実施できる。
本発明によれば、天板に設けた通気孔の下方には塵受け面が配置されているため、通気孔から侵入した塵が塵受け面に受け止められてケース内部に入り込むのを防ぐことができる。そして、塵受け面は垂下形成した舌状板を横方向に折り曲げて形成されるため、天板裏面の通気孔周囲は一方の側面と下方が閉塞されるが、他方の側面は開放状態を維持でき、通気孔の機能が制限されることもない。
本発明に係る住宅用分電盤ケースの排熱構造の一例を示す分電盤ケースの分解斜視図である。 基台に機器を組み付けた斜視図である。 A部拡大図である。 (a)は分電盤ケースの一方を構成するカバーの背面側斜視図、(b)はB部拡大図である。 カバーの一部を拡大した背面図を示し、図4のB部を拡大した背面図である。
以下、本発明を具体化した実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明に係る住宅用分電盤ケースの排熱構造の一例を示す分電盤ケースの分解斜視図であり、1は壁面に設置されて機器が組み付けられる基台、2は基台1の前面を覆うカバーであり、ケース10はこの基台1とカバー2とで構成されている。
基台1は枠状に周設された機器取付枠を有し、11はカバー2を係止して保持する係止凹部である。図2はこの基台2に主幹ブレーカ3、分岐ブレーカ4を組み付けた状態を示し、基台1には架台5が取り付けられ、架台5に対して主幹ブレーカ3及び分岐ブレーカ4が組み付けられる。
尚、図2では分岐ブレーカ4が1つだけ組み付けられた状態を示しているが、組み付けた分岐ブレーカ4の図示右側スペースに必要な数の分岐ブレーカ4が隣接されて組み付けられる。
カバー2は、前面板21とその周囲に形成された側面板22を有している。前面板21には主幹ブレーカ3や分岐ブレーカ4の操作ハンドル3a,4aを露出させる操作窓21a,21bが開口形成され、充電部等の他の部位は露出しないよう形成されている。
側面板22は、左右側板22a、上部の天板22b、下部の底板22c(図4に示す)を有し、前面板21の周囲を囲み、カバー2は後方に向けて開放されいる。左右の側板22aには基台1の係止凹部11に係止する係止片24が設けられている。
この左右の側板22a、天板22b及び底板22cにはそれぞれ通気孔6が設けら、図3はA部拡大図を示し、天板22bに設けられた通気孔6を示している。
図3に示すように、通気孔6は複数のスリット状の開口部6aが列設されて構成され、塵や虫が入り難いように形成されている。
尚、側板22a及び底板22cに形成された通気孔も同様にスリット状の開口部6aを複数設けて形成されている。
但し、天板22bに設けられた通気孔6に対しては、天板22bの下面に設けられた後述する舌状板25により下方が覆われている。
図4(a)はカバー2の背面側斜視図、(b)はB部拡大図を示し、天板22bに形成された通気孔6、及びその周囲に形成された舌状板25から成る排熱構造を示し、以下この排熱構造を図4を参照して説明する。
天板22bに形成された通気孔6は、図4に示すように分岐ブレーカ4の列設位置に合わせて設けられ、効果的に排熱が行われるよう配置されている。通気孔6は、上述したようにスリット状の開口部6aを複数列設したスリット群6bが横方向に複数形成され、各スリット群6bに対して舌状板25が形成されている。
舌状板25は天板22bの下面から垂下するように形成され、図4(b)に示すように個々のスリット群6bに対して隣接する部位に形成されている。そして、スリット群6bの形状に合わせてカバー2の前後方向に長く帯状に形成され、垂下された先端部は円弧状に折り曲げ形成されて横方向に延設されている。こうして、スリット群6bの下方を覆う塵受け面25aを形成している。図5はカバー2の一部を拡大した背面図を示し、図4のB部を拡大した背面図であり、図5に示すように舌状板25は円弧状に折り曲げ形成され、且つ開口部6aの真下に配置されている。
このように、天板22bに設けた通気孔6の下方には塵受け面25aが配置されているため、通気孔6から侵入した塵がケース10の内部に入り込むのを防ぐことができる。そして、塵受け面25aは垂下形成した舌状板25を横方向に折り曲げて形成されるため、天板22b裏面の通気孔周囲は一方の側面と下方が閉塞されるが、他方の側面は開放状態を維持でき、通気孔の機能が劣化することはない。
また、スリット群6bのそれぞれに対して舌状板25が設けられることで、通気孔6全体が天板22bの広い面積で形成されても、個々の舌状板25を小さくできる。よって、個々のスリット群6bは良好に排熱機能を発揮でき、ケース10内部に熱がこもるような事態を防ぐことができ、良好な排熱を実施できる。
更に、舌状板25を円弧状に折り曲げて塵受け面25aを形成することで、塵受け面25aの中央には凹部が形成されて受け止めた塵等を保持できる。そのため、溜まった塵等が下方に落ち難い。
尚、舌状板25はカバー2の前後方向に帯状に形成しているが、カバー2の左右方向に帯状に形成しても良い。また円弧状に形成しているが、L字状に形成して塵受け面25aを平坦に形成しても良い。
1・・基台、2・・カバー、3・・主幹ブレーカ、4・・分岐ブレーカ、6・・通気孔、6a・・開口部、6b・・通気孔、10・・ケース、22b・・天板、25・・舌状板、25a・・塵受け面。

Claims (2)

  1. 主幹ブレーカ及び分岐ブレーカを収納したケースの少なくとも天板に通気孔を設けた住宅用分電盤ケースの排熱構造であって、
    前記天板の通気孔に隣接する裏面に舌状板を垂下するよう形成し、
    前記舌状板には、途中から横方向に折り曲げられて前記通気孔の下方を覆う塵受け面が形成され、
    前記塵受け面が、前記通気孔から侵入した塵を受け止めることを特徴とする住宅用分電盤ケースの排熱構造。
  2. 前記通気孔は、スリット状開口部を複数列設したスリット群を複数備えて形成され、
    前記舌状板は、個々の前記スリット群に対して独立して形成されてなることを特徴とする請求項1記載の住宅用分電盤ケースの排熱構造。
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