JP2016080979A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ブラシローラーを有する画像形成装置において,使用状況を問わず長期にわたり安定してブラシローラーの毛倒れを防止し,良好な画像形成性能を維持できるようにすること。
【解決手段】中間転写ベルト等の回転物を用いて画像を形成する画像形成装置を対象とする。本発明の画像形成装置は,回転物に接触しつつ軸回りに回転するブラシローラー50と,ブラシローラーにおける前記回転物との接触箇所以外の箇所に接触してブラシローラーを起毛させる起毛部材54と,起毛部材のブラシローラーに対する配置を変更する配置可変機構とを備え,起毛部材には,ブラシローラーが回転することにより,ブラシローラーにおける毛倒れしている毛に引っ掛かり起毛させる引っ掛かり形状が至る所に設けられており,配置可変機構は,ブラシローラーに対する起毛部材の食い込み量Lと当接角θとの少なくとも一方を変更するものである。
【選択図】図9

Description

本発明は,回転物を用いて画像を形成する画像形成装置に関する。さらに詳細には,前記回転物に接触してクリーニングや帯電その他の処理を施すブラシローラーを有する画像形成装置に関するものである。
多くの画像形成装置では画像形成部中に回転物を使用している。画像形成部中の回転物の例としては,トナー像を担持する感光体ドラムや,中間転写ベルトが挙げられる。このような画像形成装置の中には,上記の回転物に接触するブラシローラーを設けているものがある。回転物に対するブラシローラーの機能は,クリーニングや帯電などである。例えば特許文献1には,感光体ドラムに対して潤滑剤を塗布する塗布ローラーとしてブラシローラー(塗布ブラシ)を用いた画像形成装置が開示されている。
この文献の画像形成装置では,塗布ブラシの毛倒れ対策を行っている。具体的にはその図3に示されるように,塗布ブラシ181に,起毛部材182を当接させている。起毛部材182は,ループ状の繊維をシャフトに部分的に植毛したブラシローラーである。この起毛部材182を回転させることで,塗布ブラシ181のうち倒れ癖の付いた部分の毛を起毛させるものである。具体的には,装置休止後の動作再開に先立ち,塗布ブラシ181と起毛部材182とをともに回転させることとしている。これにより,塗布ブラシ181のうち,休止期間中に感光体ドラムに接していた部分の毛を起毛させるのである(同文献の[0036],[0042]〜[0045]参照)。
特開2013−182255号公報
しかしながら前記した従来の技術では,次のような問題点があった。すなわち,前記の起毛動作は,ブラシローラー(塗布ブラシ181)のうち,装置休止期間中に停止状態で感光体ドラムに接していたことによる,一時的また局所的な倒れ癖(フラットスポット)を対象としている。一方でブラシローラーには,長時間の連続使用により,局所的ではない全体的な毛倒れが発生することがある。このような毛倒れに対しては,前記の起毛動作による局所的な毛倒れ修復では不十分となる。連続使用による毛倒れは,ブラシローラーの全体に及んでいるからである。
本発明は,前記した従来の技術が有する問題点を解決するためになされたものである。すなわちその課題とするところは,ブラシローラーを有する画像形成装置において,使用状況を問わず長期にわたり安定してブラシローラーの毛倒れを防止し,良好な画像形成性能を維持できるようにすることである。
本発明の一態様における画像形成装置は,回転物を用いて画像を形成する装置であって,回転物に接触しつつ軸回りに回転するブラシローラーと,ブラシローラーにおける回転物との接触箇所以外の箇所に接触してブラシローラーを起毛させる起毛部材と,起毛部材のブラシローラーに対する配置を変更する配置可変機構とを備え,起毛部材には,ブラシローラーが回転することにより,ブラシローラーにおける毛倒れしているブラシ毛に引っ掛かり起毛させる引っ掛かり形状が至る所に設けられており,配置可変機構は,ブラシローラーに対する起毛部材の食い込み量と当接角との少なくとも一方を変更するものである。
この態様の画像形成装置では,ブラシローラーが回転すると,そのブラシ毛が起毛部材の引っ掛かり形状に引っ掛かる。これにより,毛倒れしているブラシ毛が起毛させられる。ここにおいて起毛部材のブラシローラーに対する配置が可変とされている。このため,毛倒れの程度に応じてブラシローラーに対する起毛部材の食い込み量と当接角との少なくとも一方を調整することで,毛倒れ状況に応じた適切な起毛がなされる。これによりブラシローラーの状況が回復し,高品質な画像形成を行うことができる状態となる。
ここで,起毛部材の引っ掛かり形状の開口径は,ブラシローラーのブラシ毛の径より大きいことが好ましい。その方が毛が引っ掛かり形状に引っ掛かる確率が高く,起毛の効果が高いからである。
この態様の画像形成装置ではまた,ブラシローラーにおける毛倒れしているブラシ毛を起こさせる毛倒れ解消動作を司る制御部を有し,配置可変機構により変更される起毛部材のブラシローラーに対する配置に,起毛部材がブラシローラーに食い込む第1配置と,第1配置よりもブラシローラーの回転への抵抗が低い第2配置とが含まれ,制御部は,非画像形成時に,毛倒れ解消動作として,起毛部材とブラシローラーとを第1配置にした状態で,ブラシローラーを画像形成時の回転方向とは逆向きに回転させるものであることが望ましい。
このような構成であることにより,非画像形成時に毛倒れ解消動作が行われる。毛倒れ解消動作では,ブラシローラーが,画像形成時の回転方向とは逆向きに回転しつつ起毛部材に接触する。このため,ブラシローラーのブラシ毛であって,画像形成時の回転により優勢となっている向きに毛倒れしているものが効果的に起毛させられる。さらに,毛倒れ解消動作時以外のとき,すなわち画像形成時には,ブラシローラーを第2配置にしてもよい。第2配置は,第1配置と比較して,食い込み量と当接角との少なくとも一方が小さい配置である。
ここで制御部は,装置休止時間の長さおよび装置休止前後の時点での環境因子情報の少なくとも1つに基づいて,毛倒れ解消動作における,ブラシローラーの回転時間,同回転速度,起毛部材の食い込み量,同当接角のうち,起毛部材の食い込み量または同当接角を含む少なくとも1つを調整するとともに,装置始動時に毛倒れ解消動作を実施するものであることが望ましい。
このような制御を行うことにより,装置休止時間中にブラシローラーに生じたフラットスポットを,始動後の画像形成開始前に解消することができる。その際,装置休止時間の長さその他の,フラットスポットの発生の程度に影響する因子に基づいて,毛倒れ解消動作の条件が定められる。このため,発生しているフラットスポットの程度に応じた適切な毛倒れ解消動作が画像形成開始前に行われる。具体的には,強いフラットスポットが発生していると考えられる状況下(装置休止時間が長い,高温,高湿)では,毛倒れ解消動作の条件を,重い条件(ブラシローラーの回転時間が長い,同回転速度が速い,起毛部材の食い込み量が大きい,同当接角が大きい)とする。弱いフラットスポットが発生していると考えられる状況下(装置休止時間が短い,低温,低湿)では,毛倒れ解消動作の条件を,軽い条件(ブラシローラーの回転時間が短い,同回転速度が遅い,起毛部材の食い込み量が小さい,同当接角が小さい)とする。
また,制御部を有する態様の画像形成装置では,ブラシローラーの外径を指標する情報を出力するブラシ径検知部を有し,制御部は,ブラシ径検知部の出力情報にも基づいて,毛倒れ解消動作における,ブラシローラーの回転時間,同回転速度,起毛部材の食い込み量,同当接角のうち少なくとも1つを調整するものであることが望ましい。
この制御を入れることで,ブラシローラーの全周にわたる毛倒れに対する対処をすることができる。ブラシローラーの外径の縮小傾向が検知されている状況では,全周にわたって毛倒れが発生していると考えられるからである。長時間にわたり起毛動作がなされることなく画像形成を行うとこのようなことが起こりうる。このような場合には,毛倒れ解消動作の条件がより重い条件に調整される。
この場合に制御部は,ブラシ径検知部の出力情報により指標されるブラシローラーの外径があらかじめ定めた閾値を下回ったときには,装置始動時以外であっても毛倒れ解消動作を実施するものであることが望ましい。このような制御を入れることで,ブラシローラーの縮小傾向が許容範囲を超えたときに,装置が一旦休止状態となるのを待つことなく,毛倒れ解消動作が実施される。これにより,ブラシローラーを長期にわたり良い状態に維持できる。
上記各態様の画像形成装置において,起毛部材の一例として,ループ毛を有するループブラシが挙げられる。ループ毛のループ部分は引っ掛かり形状としての機能を有するからである。さらにループブラシは,ループ毛が,ブラシローラーのブラシ毛が画像形成動作により毛倒れしたときの傾斜の方向と同一の方向に傾斜して植毛されているものであることが望ましい。その方が逆向き傾斜の場合よりも,ブラシローラーを画像形成時とは逆向きに回転させたときに,ループブラシのループ毛にブラシローラーのブラシ毛がよく引っ掛かり,起毛されるからである。
上記各態様の画像形成装置においてはまた,起毛部材が導電性のものであり,起毛部材に電圧を印加するバイアス印加部を有し,制御部は,毛倒れ解消動作時におけるバイアス印加部による電圧印加の条件を,装置休止時間の長さ,装置休止前後の時点での環境因子情報に基づいて決定するものであることが望ましい。このような構成であることにより,起毛部材とブラシローラーとの間へのバイアス印加による静電吸着力を,起毛動作に利用できる。これにより,より良好な起毛効果が得られる。具体的には,強い毛倒れが発生していると考えられる状況下(装置休止時間が長い,高温,高湿,最後の起毛動作後に多数枚印刷している)では,バイアス印加をする,もしくは高電圧とする。弱い毛倒れが発生していると考えられる状況下(装置休止時間が短い,低温,低湿,最後の起毛動作後に少数枚しか印刷していない)では,バイアス印加をしない,もしくは低電圧とする。
また,上記各態様の画像形成装置は,トナー像を担持して回転するトナー像担持体と,トナー像担持体上にトナー像を形成するトナー像形成部と,トナー像担持体上のトナー像を転写先媒体上に転写する転写部とを有し,回転物は前記トナー像担持体であり,ブラシローラーは,クリーニングブラシ,滑材塗布ブラシ,帯電ブラシ,転写ブラシ,フリッカーブラシを含む群のいずれか1つであることが望ましい。
本構成によれば,ブラシローラーを有する画像形成装置において,使用状況を問わず長期にわたり安定してブラシローラーの毛倒れを防止し,良好な画像形成性能を維持できるようにされている。
実施の形態に係る画像形成装置の概略構成を示す断面図である。 実施の形態に係る画像形成装置ベルトクリーナーの構成を示す断面図である。 ブラシローラーのブラシ毛の斜毛処理を示す模式図である。 実施の形態に係る画像形成装置ベルトクリーナーの別の構成例を示す断面図である。 実施の形態における起毛部材であるループブラシの構成をブラシローラーとともに示す拡大図である。 ループブラシの原糸を示す模式図である。 ループブラシのループ径を示す説明図である。 ループブラシおよびブラシローラーの斜毛処理を説明するための模式図である。 ブラシローラーと起毛部材との位置関係を説明する模式図である。 フラットスポットができた状態のブラシローラーを示す断面模式図である。 フラットスポット内のブラシ毛の倒れ状況を示す模式図である。 起毛部材のバリエーションである穴あき板を示す断面図である。 起毛部材のバリエーションであるスポンジ材を示す断面図である。 起毛部材のバリエーションであるフックブラシを示す模式図である。 起毛部材のバリエーションであるリングブラシを示す模式図である。 バリエーションに係る起毛部材の場合のループ径を示す説明図である。 起毛部材の調節機構を説明する模式図である。 起毛部材の調節機構の別の例を説明する模式図である。 起毛部材へのバイアス印加による帯電を示す模式図である。 連続印刷により発生するブラシローラーの毛倒れを示す模式図である。 図20の毛倒れが生じたブラシローラーを示す断面図である。 画像形成枚数とブラシローラー径との関係を示すグラフである。 ブラシローラーと中間転写ベルトとの間の電圧電流特性を示すグラフである。 ブラシローラーの外径の光学的測定を示す模式図である。 帯電ブラシへの適用例を示す断面図である。 滑材塗布ブラシへの適用例を示す断面図である。 転写ブラシの適用例を示す断面図である。 フリッカーブラシへの適用例を示す断面図である。 起毛部材をフリッカーブラシとしても用いる構成例を示す断面図である。 起毛部材をブラシローラーのバイアス調整に用いる構成例を示す模式図である。 バイアス印加系統の別の構成例を示す模式図である。
以下,本発明を具体化した実施の形態について,添付図面を参照しつつ詳細に説明する。本形態は,電子写真方式の画像形成装置において本発明を具体化したものである。図1に,本形態の画像形成装置1の概略構成を示す。画像形成装置1は,中間転写ベルト30を備えている。中間転写ベルト30は,中間転写ベルト30は導電性を有する無端状のベルト部材である。中間転写ベルト30は,支持ローラー31,32によって支持されている。画像形成時には,支持ローラー31,32が図中反時計回りに回転する。これにより,中間転写ベルト30が従動して図中反時計回りに循環移動する(矢印A)。本発明において「回転物」というときは,中間転写ベルト30のように循環移動するものも含むこととする。
画像形成装置1では,所定速度で移動する中間転写ベルト30のベルト表面に,所定濃度のトナー画像を形成する。このため画像形成装置1には,中間転写ベルト30に沿って,Y,M,C,Kの各色のトナー画像を形成する画像形成ユニット10Y〜10Kが配置されている。画像形成ユニット10Yは,感光体11を有する。また,画像形成ユニット10Yは,感光体11の周囲に配される帯電部12,現像装置13,およびクリーニング部15を有している。さらに,感光体11に対応して中間転写ベルト30の裏面側に,一次転写ローラー14が設けられている。他の画像形成ユニット10M,10C,10Kも,画像形成ユニット10Yと同様に構成されている。以下,特に区別が必要な場合を除いて,Y,M,C,Kの色符号を付さずに表記する。さらに,画像形成ユニット10Y〜10Kの下方に,露光ユニット20が配置されている。
上記の画像形成装置1では,各画像形成ユニット10において,感光体11の表面にそれぞれの色のトナー画像が形成される。そしてそれらのトナー像は,中間転写ベルト30上に転写され重ね合わせられる。これを「一次転写」という。中間転写ベルト30上に形成された重ねトナー画像は,中間転写ベルト30の循環移動とともに移動していく。
また,画像形成装置1における中間転写ベルト30の図1中右端の位置には,二次転写ローラー40が配置されている。さらに,画像形成装置1の下端部には,用紙カセット61が設けられている。用紙カセット61から二次転写ローラー40へ,給紙経路60を経て用紙Sが供給されるようになっている。これにより,中間転写ベルト30上の重ねトナー画像が,二次転写ローラー40により用紙Sに転写される。これを「二次転写」という。
さらに,給紙経路60における二次転写ローラー40の下流側には,定着装置70と排紙ローラー62とが設けられている。これにより,重ねトナー画像の転写を受けた用紙S
が,トナー画像の定着を受けた上で排紙トレー63上へ排出されるようになっている。
また,中間転写ベルト30の図1中左側のターン部には,支持ローラー32に対向してベルトクリーナー41が設けられている。この位置は,中間転写ベルト30の循環移動において,二次転写ローラー40より下流で画像形成ユニット10Y〜10Kより上流の位置である。この位置で,中間転写ベルト30の表面上の転写残トナーを除去して次回の画像形成に備えることがベルトクリーナー41の役割である。
画像形成装置1には上記の他,トナーホッパ16Y〜16Kや制御部33,環境センサー34を備えている。トナーホッパ16Y〜16Kは,画像形成ユニット10Y〜10Kの現像装置13へ供給するトナーを貯蔵する交換可能な容器である。制御部33は,画像形成装置1の各部の動作制御を行うものである。その制御機能には,通常の画像形成制御の他に,本形態特有のものとして,後述する毛倒れ回復制御,すなわち起毛動作がある。環境センサー34は,装置内の温度,湿度を検知して,それらを指標する信号を制御部33に提供するものである。
画像形成装置1におけるベルトクリーナー41には,図2に示すように,ブラシローラー50が設けられている。ブラシローラー50は,芯金51の表面に全周にわたりブラシ毛52を植毛したものである。芯金51,ブラシ毛52は,ともに導電性である。ブラシローラー50は,中間転写ベルト30に接触しつつ軸回りに回転するものである。画像形成動作時におけるブラシローラー50の回転方向(矢印B)は,中間転写ベルト30の循環移動の方向(矢印A)に対してウィズ方向でもカウンター方向でもどちらでもよい。以下の説明ではカウンター回転であることとする。また,中間転写ベルト30を挟んでブラシローラー50の反対側には,対向ローラー53が当てられている。対向ローラー53は接地されている。
ブラシローラー50のブラシ毛52は一般的に,斜毛処理されている。すなわち図3に示されるように,芯金51の表面に対して各ブラシ毛52は,垂直にではなく斜めに植毛されている。具体的には,芯金51の表面の画像形成動作時における移動方向Bに対し,各ブラシ毛52の先端が根本より上流側に位置するようにされている。これにより,ブラシ毛52の先端が,ブラシローラー50の回転により中間転写ベルト30の表面に突き刺さる形となることがない。なお,図3では芯金51の表面を直線状に描いているが,実際には凸面状である。
なお,図2では中間転写ベルト30のストレート部分にブラシローラー50を接触させているが,これは1つの構成例である。図1中に見えるような,中間転写ベルト30のターン部にブラシローラー50を接触させる構成であってもよい。その場合,支持ローラー32が対向ローラー53を兼ねていてもよい。
図2に戻って,ベルトクリーナー41には,起毛部材54が設けられている。起毛部材54は,ブラシローラー50のブラシ毛52に部分的に食い込んで配置されている。起毛部材54が配置されている位置はむろん,ブラシローラー50における,中間転写ベルト30との接触位置以外の位置である。起毛部材54は,取り付けステー55を介して高圧電源56に接続されている。もちろん,起毛部材54および取り付けステー55はいずれも導電性である。なお,図2では,中間転写ベルト30とブラシローラー50との接触位置に対して,中間転写ベルト30の移動方向(矢印A)に下流側に起毛部材54を配置している,これは1つの構成例である。図4に示すように,矢印Aにて上流側となる位置に起毛部材54を配置する構成であってもよい。図4の構成例では,中間転写ベルト30とブラシローラー50との接触位置から見て起毛部材54は,矢印Aの下流向き回りよりも上流向き回りの方が近い位置にある。
起毛部材54は,図5に示されるようにループブラシである。すなわち起毛部材54は,生地541に多数のループ毛542を植毛してなるものである。もちろん生地541,ループ毛542とも導電性である。ループ毛542は,原糸の両端を生地541に植え込んでループ状をなすようにされたブラシ毛である。実際には,図6に示すように,ループ毛542としては,1本の長い原糸を,互いに逆向きのU字状の部分が交互に連続するように成形したものを用いればよい。
図7に,ループブラシにおけるループ毛542を1本だけ示す。図7に示されるように,ループ毛542はその形状によりループ径R(ループ毛542の植毛方向に垂直な方向の幅)をなしている。ここでループ径Rとは,ループ毛542の根本から最遠点Tへ向かう方向に対して垂直な方向に最も幅広な位置における内径である(図6をも参照)。
上記のループ径Rは,ブラシローラー50のブラシ毛52の径より大きい。ブラシ毛52が複数本の単糸を撚り合わせた束状のマルチフィラメント糸で構成されている場合には,ブラシ毛52の径とは,単糸の径ではなくマルチフィラメント糸の径である。
図5に戻って,起毛部材54も,ブラシローラー50のように斜毛処理されている。すなわち,生地541に対して各ループ毛542は,垂直にではなく斜めに植毛されている。その傾斜の方向は,ブラシローラー50のブラシ毛52の傾斜方向と沿う方向である。図8に示すループ毛542とブラシ毛52とがV字形をなすような傾斜ではない。
ブラシローラー50と起毛部材54との位置関係を,図9にさらに詳細に示す。図9に示されるように,起毛部材54はブラシローラー50に対して正面を向けている訳ではない。ブラシローラー50の中心Oと,起毛部材54におけるブラシローラー50に対して最も食い込んでいる位置Pとを結ぶ直線dを考える。この直線dに対して起毛部材54の主面は傾斜している。ここで,直線dの位置におけるブラシローラー50の外周円の接線を直線fとする。さらに,位置Pに対して直線fと平行に引いた線を直線gとする。また,起毛部材54の主面の図9における延長線を直線hとする。このとき,ブラシローラー50に対する起毛部材54の食い込み量Lと当接角θとが,次のように定義される。
食い込み量L:直線fと直線gとの間隔
当接角θ:直線hと直線gとがなす角
起毛部材54における上記の食い込み量Lおよび当接角θは,可変とされている。すなわち,食い込み量Lおよび当接角θを調節することができる。特に食い込み量Lの調節範囲には,図2等に示したブラシローラー50への食い込み位置ばかりでなく,起毛部材54がブラシローラー50に食い込まない退避位置も含まれている。食い込み量L,当接角θとも,数値が大きいほど起毛効果が高い。このため,高い起毛効果が要求される場面では,これらを大きくして起毛動作を行うことが望ましい。反面,これらの値が大きくされているときには,ブラシローラー50の回転抵抗が高い。このため,これらの値は,大きく設定する必要がある場合以外には,なるべく小さくしておいた方がよい。それらの調節の詳細については後述する。
上記のように構成された本形態の画像形成装置1ではブラシローラー50は,通常の画像形成動作時には,中間転写ベルト30の移動方向に対してカウンター回りに回転する。これにより,中間転写ベルト30上の転写残トナーを除去する。この通常の画像形成動作の際には,起毛部材54をブラシローラー50から退避させておいてもよい。なお,前述のように通常状態でのブラシローラー50の回転方向を順回りとする装置構成も可能であり,その場合でもブラシローラー50によるクリーニング効果はある。
画像形成装置1の休止中には当然,中間転写ベルト30やブラシローラー50も停止状態となる。このため,ブラシローラー50の1箇所が中間転写ベルト30に接したままの状態で長時間経過することとなる。そのため図10に示すように,ブラシローラー50の当該箇所にフラットスポット57ができてしまうことがある。フラットスポット57は,ブラシローラー50のブラシ毛52が,中間転写ベルト30との長時間の接触により局所的に毛倒れしてしまった箇所である。
フラットスポット57では,図11に示すように,ブラシ毛52の毛倒れ方向はランダムである。すなわちフラットスポット57内には,図3で説明した斜毛処理による傾斜(以下,正傾斜)とは逆向き(以下,逆傾斜)に傾斜しているブラシ毛52も存在する。また,正傾斜のブラシ毛52であっても,フラットスポット57内のものの中には,フラットスポット57外のものよりも傾斜が強くなっているもの(以下,強い正傾斜)がある。さらに,フラットスポット57内においては,正傾斜(強い正傾斜を含む)のブラシ毛52と逆傾斜のブラシ毛52との絡み合いも発生している。
このようなフラットスポット57ができている箇所では,ブラシローラー50のクリーニング性能は当然低い。しかしながら画像形成装置1では,上記の起毛部材54が設けられていることにより,フラットスポット57が解消されることとなる。以下,このことについて説明する。
まず,起毛部材54を食い込み位置にした状態であれば,普通に画像形成動作を行うだけでもある程度はフラットスポット57の緩和効果がある。この動作により,ブラシローラー50が起毛部材54に対して,図5中の矢印Bの向きに,しかも食い込み状態で動くことになる。このため,フラットスポット57が起毛部材54に対面するときには,ブラシ毛52のうち逆傾斜のものが,起毛部材54のループ毛542に引っ掛かることになる。その状態でさらにブラシローラー50が矢印Bの向きに移動する。このため,ループ毛542に引っ掛かったブラシ毛52は,引き起こされることになる。これにより,フラットスポット57の状態が緩和される。
つまり,ループ毛542のループ形状は,毛倒れしているブラシ毛52に引っ掛かって起毛させる引っ掛かり形状である。そのため,引っ掛かり形状と呼べる箇所を有しない単なるブラシ部材を起毛部材に用いるのに比べて,起毛効果が高い。特に,フラットスポット57が生じていない状況のときよりも起毛部材54の食い込み量Lや当接角θを増すことで,より良好な起毛効果が得られる。なお,ループ毛542のループ径Rが,引っ掛かり形状の開口径である。
好ましくは,画像形成の開始に先立ち,フラットスポット57を解消しておいた方がよい。そのためには,起毛動作を行う。すなわち,画像形成の開始前にブラシローラー50を,通常の画像形成動作時の回転(矢印B)とは逆向き(矢印F)に回転させる。むろん起毛部材54は食い込み位置にしておく。このとき図5に示される箇所においても,ブラシローラー50が起毛部材54に対して,矢印Fの向きに,しかも食い込み状態で動くことになる。このため,ブラシ毛52のうち正傾斜のものが,起毛部材54のループ毛542に引っ掛かかって引き起こされることとなる。これにより,ループ毛542に引っ掛かったブラシ毛52は,ブラシローラー50の逆回転開始前と比較して,より垂直近くに立った状態となる。このような作用が,フラットスポット57内のブラシ毛52であって正傾斜しているものに対しても起こる。これにより,フラットスポット57は解消することとなる。この起毛動作はむろん,制御部33の制御により行われる。
上記のようなフラットスポット57の解消において,ブラシローラー50の逆回転による起毛効果は,正回転による起毛効果よりもさらに高い。以下,その理由を説明する。まず,対象となるブラシ毛52の数がより多いことが挙げられる。前述のようにフラットスポット57内のブラシ毛52には,正傾斜のものと逆傾斜のものとが混在している。とはいえ,正傾斜のものの方が多い。この,数で勝る正傾斜のブラシ毛52を起毛させる点で,逆回転による起毛効果は高いといえる。
また,ブラシローラー50の逆回転による場合には,ブラシローラー50の動きの向き(図5の矢印F)により,正傾斜のブラシ毛52の先端が,これと揃った方向に傾斜しているループ毛542の下側に入り込むことになる。このため,起毛対象のブラシ毛52の先端がループ毛542に引っ掛かる確率が,正回転の場合よりも高い。この,起毛部材54側の斜毛状態との関係により,逆回転の場合の起毛効果は高いといえる。なお,起毛動作において,ブラシローラー50の正回転と逆回転とをともに行うようにしてもよい。これにより,正傾斜のブラシ毛52と逆傾斜のブラシ毛52とをいずれも引き起こすことができる。
また,上記の起毛動作は,ブラシ毛52の原糸がマルチフィラメント糸である場合,個々の単糸に対して個別に作用するのではない。束状のマルチフィラメント糸が全体として引き起こされるのである。
上記のブラシローラー50の逆回転による起毛動作は,非画像形成動作時に行われることが望ましい。画像形成中にブラシローラー50を本来の回転条件と異なる条件で回転させると,中間転写ベルト30のクリーニングが不十分となり,画像品質に影響が出るおそれがあるからである。逆回転による起毛動作を実施するタイミングは,画像形成時以外であればいつでもよい。特に,画像形成装置1の始動時に行うことが好ましい。始動時というのは装置の休止期間の直後であり,前述のようにフラットスポット57ができている可能性が高いからである。また,画像形成装置1の始動後には定着装置70のウォームアップが必要であり,このウォームアップと併行して起毛動作を行うことで,生産性を落とすことなくフラットスポット57の解消ができるからである。
むろん,始動時以外にも,起毛動作を実施すべきタイミングはあり得る。画像形成装置1の稼働中であっても,突発的にフラットスポット57が生じることがあるためである。例えば,装置内の湿度が高い状況では,ブラシローラー50のブラシ毛52に癖が付きやすい。ブラシ毛52が結露により軟化することがあるからである。環境因子による他,湿気を含んだ用紙を印刷に用いた場合に定着装置70で水蒸気が発生して機内湿度が上昇することがある。したがってこのような状況では,比較的短時間のジョブ待ち期間においても,フラットスポット57が生じることがある。このような場合には,画像形成の実行より優先して,起毛動作をすべきである。何らかの条件を設定して自動的に起毛動作を実行するようにしてもよいし,ユーザーの操作により起毛動作を実行するようにしてもよい。
なお,図4に示した,起毛部材54が矢印Aの上流側に位置する構成だと,次の利点がある。すなわち,起毛部材54でのブラシローラー50からのトナーの飛び散りが,中間転写ベルト30の汚染に繋がらないのである。ただちにブラシローラー50でクリーニングされるからである。ただし,図2の配置であったとしても,画像形成時にはブラシローラー50から起毛部材54を退避させておくこととすればよい。
ここで,起毛部材54のバリエーションを説明する。起毛部材54としては,図5に示した上記のループブラシの他にも様々な形態のものが使用可能である。例えば,穴あき板,スポンジ材,フックブラシ,リングブラシ,が挙げられる。穴あき板とは,平板状の部材に貫通穴をたくさん開けたもの(図12)で,パンチングメタルと通称されるものの穴径を非常に小さくして代わりに面積当たりの穴の個数を多くしたものと考えればよい。材質は,必要な強度や耐久性,導電性を有するものなら何でも良く,例えばステンレス鋼その他の金属性のものが考えられる。
スポンジ材は,形状としては,上記の穴あき板の貫通穴を非貫通穴である気泡で置き替えたものと考えてよい(図13)。気泡同士の関係は単泡でも連泡でもよく,表面に開口している気泡の個数が十分にあればよい。材質としては導電性樹脂を発泡させたものが考えられる。穴あき板やスポンジ材の場合には,穴が引っ掛かり形状に相当し,穴の径が前述のループ径Rに相当する(図16参照)。
フックブラシ(図14),リングブラシ(図15)はそれぞれ,ループブラシのループ毛542を別の形状の毛で置き替えたものである。すなわち,フックブラシは,鈎状に永久変形させたフック毛を植毛したブラシである。リングブラシは,リング状の部分が形成されているリング毛を植毛したブラシである。いずれも,フック毛やリング下における,ループ状と見うる箇所が引っ掛かり形状に相当し,その箇所の径が前述のループ径Rに相当する(図16参照)。ただし以下の説明でも,特記しない限り,起毛部材54はループブラシであることとする。ループブラシは,ブラシローラー50の回転に対する抵抗の低さや,製造のしやすさ等に関して,上記バリエーションに係る起毛部材54より有利である。
続いて,起毛部材54の調節機構について説明する。調節されるのは,起毛部材54の食い込み量Lおよび当接角θ(図9参照)である。最も簡単な調節機構の例を図17に示す。図17の調節機構では,取り付けステー55が,回転軸58を中心に回転可能とされている。また,起毛部材54から見て取り付けステー55の背後側に,カム59が設けられている。カム59により,ブラシローラー50への起毛部材54の食い込み量Lを調節できる。さらに,取り付けステー55の回転可能範囲を広く取ることで,起毛部材54の退避状態も実現できる。図18の調節機構は,取り付けステー55のほぼ中央に支点65を配置し,その両側にカム591,592を設けたものである。また,カム591,592と取り付けステー55との間に,バネ641,642を設けている。このような機構でも,食い込み量Lを調節できる。
図17や図18の例では,食い込み量Lを変更すると当接角θも変化し,食い込み量Lと当接角θとを独立に変更することはできない。しかしながら,公知の機械要素の組み合わせにより,食い込み量Lと当接角θとを独立に変更できるようにすることは容易である。要するに,図17や図18の例において,回転軸58や支点65を起毛部材54の背後辺りに配置するとともに,回転軸58や支点65を含めた起毛部材54全体をブラシローラー50に対して進退可能に設ければよい。また,上記と逆に,ブラシローラー50の位置を可変とすることによって食い込み量Lや当接角θを調節できるようにしてもよい。あるいは逆に,食い込み量Lの調整のみが可能な構成であってもよい。これらのいずれかの機構により,起毛部材54とブラシローラー50との配置について,起毛部材54がブラシローラー50に食い込む第1配置や,第1配置よりもブラシローラー50の回転への抵抗が低い第2配置が実現される。第2配置は,前述の退避位置であってもよい。これらの調節はむろん,制御部33の制御に従う。
次に,高圧電源56によるバイアス電圧の印加について説明する。起毛部材54が食い込み位置にある状態で高圧電源56により起毛部材54へのバイアス印加を行うと,ブラシローラー50のブラシ毛52と起毛部材54のループ毛542との間に静電引力が働く。両者間の接触抵抗により,図19に示すように両者が互いに逆極性に帯電するからである。このため,バイアス電圧が印加された状態で起毛動作を行うと,起毛効果がより良好に現れる。上記の静電引力によりブラシ毛52とループ毛542とが互いに吸引し合う状態でブラシローラー50が回転するからである。このため,ループ毛542によりブラシ毛52を引き起こす作用がより強く働くのである。
バイアス印加によりブラシローラー50に流れる電流値については,適切な範囲内とするのがよい。小さすぎるとバイアス印加の意味がなく,大きすぎると起毛部材54やブラシローラー50の放電による劣化が生じるからである。例えば5〜100μAの範囲内が望ましい。
なお,図19ではループ毛542がマイナスに,ブラシ毛52がプラスに帯電しているように描いているが,起毛動作のためのバイアス印加は逆向きでもよい。また,高圧電源56等の位置も,図2に示した通りでなくてもよい。例えば,起毛部材54とブラシローラー50との間に直接にバイアスを印加する配置としてもよいし,高圧電源56と接地とを入れ替えてもよい。バイアス印加を行うか否かの決定,バイアスのレベル調整はむろん,制御部33の制御による。
また,高圧電源56によるバイアス印加を行う代わりに,ブラシ毛52とループ毛542との間の摩擦帯電を利用することも可能である。例えば,ブラシ毛52としてナイロン,ループ毛542としてフッ素樹脂,といった具合にブラシ毛52とループ毛542とで素材を変えることで摩擦帯電を利用できる。むろん,両素材が摩擦帯電系列上でなるべく離れていることが好ましい。ただし,摩擦帯電によるよりも高圧電源56による方が帯電がより確実である点で有利である。一方,摩擦帯電を利用する場合には装置構成が簡素である点で有利である。
以下,実施例を説明する。まず,以下の実施例で用いた構成に共通する事項を説明する。
中間転写ベルト30のパラメーターは次の通りである。
体積抵抗率:10 〜1011Ω・cm
この体積抵抗率は,二重リング電極法(IEC60093,ASTM D257,JISK6911,JIS K6271)により測定することができる。
この中間転写ベルト30に対する良好なクリーニング性を奏するブラシローラー50のブラシ毛52の特性は,以下の通りである。
材質:6−ナイロン
繊度:0.22〜0.67テックス
マルチフィラメント径:100〜200μm
植毛密度:120〜450kF/inch
原糸抵抗:107.5 〜1011.5Ω・cm
ブラシローラー50の起毛動作時の回転特性に関しては,次の条件が適切である。
回転速度:50〜500mm/s
回転時間:5〜300s
ブラシローラー50の回転速度に関して,上記の範囲内で一定でもよいし,起毛動作の途中で変化させてもよい。例えば,起毛動作の初期には回転速度を低くし,徐々に回転速度を上げていく,という制御を入れることが考えられる。このようにすると,毛倒れの程度が顕著である初期のモーターの負担を軽減しつつ,中期,後期には十分な毛倒れ回復機能を得ることができる。毛倒れの程度が顕著な場合には起毛部材54の食い込み量を大きく取るので高負荷だからである。毛倒れがある程度緩和して負荷が下がってくると,ブラシローラー50の回転速度を上げることができる。ブラシローラー50の回転条件はむろん,制御部33の制御に従う。
一般的にブラシローラー50に対しては,中間転写ベルト30との接触位置以外の位置に,トナーを回収する回収ローラーが配置されるのが一般的である。回収ローラーに関しては,JIS Z2244によるビッカース硬度が500以上であればよい。
起毛部材54のループ毛542の特性は,以下の通りである。
材質:6−ナイロン
繊度:0.22〜0.67テックス
植毛密度:120〜240kF/inch
原糸抵抗:107.5 〜1011.5Ω・cm
ループ径R:0.5〜1.5mm
食い込み量L:0.5〜2.0mm
当接角θ:0〜70°
上記のループ毛542の特性のうち,材質に関しては,他に使用可能なものとして,12−ナイロン,ポリエステル等があり,特段の限定はない。ループ径Rに関して,撚糸技術,織物技術の観点から0.5ミリ程度が下限である。また,ループ径Rの値が大きすぎると,起毛機能が不十分となる他,織り強度の低下やブラシ抜けの発生等の問題が生じる。また,食い込み量L,当接角θに関しては,ブラシ毛52の倒れ状況が顕著な場合には値を大きくすることが望ましい。
次に,起毛動作を実行するか否かの制御を説明する。前述のようにブラシローラー50のフラットスポット57は,ブラシローラー50の長時間の停止により生じる。そして,停止時間が長いほど,発生したフラットスポット57内での毛倒れの程度が顕著である傾向がある。ただし,毛倒れの程度は,停止時間のみならず,装置内の温度,湿度の影響も受ける。温度,湿度が高いほど,発生した毛倒れの程度が顕著である傾向がある。このため画像形成装置1では,装置の休止期間の長さと,休止期間の前後での温度,湿度の条件とに基づいて,休止期間後に起毛動作を実施するか否か,また,実施する場合の動作条件を決定するようにしている。これらの決定はむろん,制御部33が行う。温度,湿度の条件は環境センサー34から供給される。また,休止期間の長さは,制御部33の内蔵タイマーにより得られる。
具体的には,まず,表1と表2とにより,ブラシローラー50に発生しているフラットスポット57の状況を判定する。すなわち,休止期間の長さ,温度,湿度の情報に基づく推定により,「未発生」,「軽度」,「重度」の3水準のいずれか1水準に決定する。休止期間が24時間以内と比較的短い場合には表1を用い,休止期間が24時間超と比較的長い場合には表2を用いる。
Figure 2016080979
Figure 2016080979
表1および表2において,「LL」,「NN」,「HH」の意味はそれぞれ,低温低湿,中温中湿,高温高湿である。ここでは,各温度湿度の範囲を以下のようにしている。
低温: 〜15℃
中温:15℃〜25℃
高温:25℃〜
低湿: 〜20RH%
中湿:20RH%〜60RH%
高湿:60RH%〜
そして表1および表2では,温度と湿度のうちいずれか一方でも「高」であれば「HH」と判定することとしている。一方,「LL」に判定するのは,温度と湿度の両方が「低」である場合に限ることとしている。なお,上記の判定において,休止期間の前後での温湿度条件の差異,という観点を入れるようにしてもよい。休止期間の前後での温湿度条件の差異が大きいということは,休止期間の前後のいずれかで,高温高湿であったことを意味する。このため,フラットスポット57が発生している可能性が高いと考えられるからである。
休止期間終了時,すなわち装置始動時に,表1または表2による判定が行われる。表1または表2で「未発生」と判定された場合には,起毛動作は実行されない。「軽度」,「重度」と判定されて場合に起毛動作が実行される。その際の起毛部材54の配置およびブラシローラー50の逆回転についての条件は,表3の通りとされる。
Figure 2016080979
つまり,「軽度」の場合と比較して「重度」の場合には,表3中の4つのパラメーターともに,起毛効果がより高い条件とされるのである。表3中の食い込み量Lおよび当接角θについて,「重度」に対応するものを第1配置,「軽度」に対応するものを第2配置,S見ることができる。なお,上記の具体的条件は一例であり,次の各条件に合致するのであれば,上記と異なる具体的条件であってもよい。
・フラットスポット57の状況の判定において,休止期間が長いほど,フラットスポット57が発生した,ないし重度である,と判定される傾向が強いこと。
・同じく,温度が高いほど,フラットスポット57が発生した,ないし重度である,と判定される傾向が強いこと。
・同じく,湿度が高いほど,フラットスポット57が発生した,ないし重度である,と判定される傾向が強いこと。
・発生したと判定されたフラットスポット57の程度が重いほど,食い込み量L,当接角θ,回転速度,回転時間の各パラメーターの少なくとも1つが,より大きい値とされていること。
さらに,休止期間の長さと,環境条件とのいずれか一方のみに基づいて起毛動作の条件を決定するものであってもよい。環境条件についてはさらに,温度と湿度とのいずれか一方のみを考慮するものであってもよい。また,表3中の4つのパラメーターのうち,少なくとも食い込み量Lと当接角θのいずれか1つを変更するものであってもよい。
上記の表3の各条件は,高圧電源56によるバイアス電圧の印加を使わないこととした場合のものである。バイアス印加を使えば,同一のフラットスポット57の状況の判定結果に対して,より軽い条件で起毛動作を実行できる。前述のようにバイアス印加自体にも起毛作用があるからである。印加電流を20μAとした場合の適切な条件の例を,表4に示す。
Figure 2016080979
あるいは,前述の表3,表4中の4つのパラメーターについては「軽度」か「重度」かによる差を設けず,「軽度」の場合にはバイアス印加をオフとし,「重度」の場合にはバイアス印加をオンとする,という制御も可能である。つまり,毛倒れの程度が強い場合にバイアス印加の程度を強くするのである。
続いて,ブラシローラー50の全体的な毛倒れ傾向と起毛動作との関係を説明する。ここでいう全体的な毛倒れ傾向とは,前述のフラットスポット57とは異なり,ブラシローラー50の周方向全体にわたって発生するものである。全体的な毛倒れは,前記の起毛動作が行われることなく多数枚の画像形成を実行した場合などに発生する。この連続印刷により,ブラシローラー50における図3に示した斜毛の程度が,図20に示すようにより強くなってしまうのである。図20では,ブラシローラー50の外径に対してブラシ毛52が占める厚さUが,図3の場合よりも小さくなっている。このため図21に示すように,ブラシローラー50の外径V自体が,新品のブラシローラー50の場合よりも小さくなってしまう。
このような状態に至ったブラシローラー50は通常動作において,本来のクリーニング能力を発揮することができない。つまり,全周にわたる毛倒れの発生により,ブラシローラー50のクリーニング能力が低下するのである。ブラシローラー50と中間転写ベルト30との接触面積が小さくなってしまうからである。このため,毛倒れの回復動作をしなければならない。しかしながら,前述の,フラットスポット57の解消のための起毛動作は,この目的のためには必ずしも適切でない。なぜなら,フラットスポット57の解消のための起毛動作は装置始動時に行われるのに対し,全周にわたる毛倒れの解消は,装置の休止を待たずに行う必要があるからである。
そのため画像形成装置1では,始動時以外の稼働中であっても,ブラシローラー50の外径Vが縮小する状況では,起毛動作を行うこととしている。具体的には,起毛動作が最後に行われてからの画像形成枚数の累積値に基づいて起毛動作を実行する。上記より,起毛動作が実施されない状況での累積画像形成枚数と,ブラシローラー50の外径Vとの間には,図22に示すような右下がりの関係があるからである。そのため,制御部33に画像形成枚数のカウンターを設けておく。また,累積画像形成枚数に閾値を設定しておいて,累積画像形成枚数がこの閾値に達したときに,起毛動作を実行すればよい。起毛動作が実行されると累積画像形成枚数はリセットされることとなる。始動時の起毛動作が実行された場合でも同様である。
あるいは,累積画像形成枚数による他に,起毛動作の不実施時間そのものを制御部33のタイマーで計時してその値で同様のことをしてもよい。もしくは,ブラシローラー50と中間転写ベルト30との間の電圧電流特性に基づいて同様のことをすることもできる。ブラシローラー50が縮小すると,ブラシローラー50と中間転写ベルト30との間の接触抵抗が増加するからである。このため,図23に示されるように,ブラシローラー50が新品のときと縮小しているときとでは,電圧電流特性が異なるのである。
具体的には,ブラシローラー50と中間転写ベルト30との間にある決まった電圧を印加したときの電流値に閾値を設定しておけばよい。そして,電流値が閾値を下回ったときに起毛動作を実行するのである。あるいは,ある決まった電流値を得るのに必要な電圧値に閾値を設定しておいてもよい。この場合には,当該電圧値が閾値に達したときに起毛動作が実行されることとなる。
さらには,ブラシローラー50の外径Vそのものを実測してもよい。図24に示すようにレーザ光その他の適切な光源71と光センサー72とを設けておくことにより,ブラシローラー50の外径Vを直接測定できる。むろんこの場合には外径Vの測定値そのものについて閾値を設定し,測定値が閾値を下回ったときに起毛動作を実行することになる。これより,累積画像形成枚数,起毛動作の不実施時間,電圧電流特性,外径Vの実測値はいずれも,ブラシローラー50の外径Vを指標する情報である。また,制御部33の画像形成枚数のカウンターや,タイマー,電流計,光センサー72は,ブラシ径検知部に相当する。
この,累積画像形成枚数もしくはその相当値により実行される起毛動作は,基本的には前述の「重度」の条件により行われる。毛倒れがブラシローラー50の全周にわたって発生しており,症状の程度としてはフラットスポット57の場合より重いと考えられるからである。ただし,前述の「重度」の条件をそのまま用いることが必須という訳ではなく,専用の条件を設定してもよい。
また,累積画像形成枚数等を,前述の装置始動時の起毛動作の条件設定に応用することができる。そのためには,累積画像形成枚数等について,前述の閾値の他にそれより軽い第2の閾値を設定しておく。そして,装置始動時に,累積画像形成枚数等が前述の閾値と第2の閾値との間にあった場合には,表1,表2により判定される程度より重い条件で起毛動作を実施するのである。例えば,表1,表2で「軽度」と判定される状況であっても「重度」の条件を使用するのである。さらに,表1,表2で「未発生」と判定される状況であっても,「軽度」もしくは「重度」の条件で起毛動作を実行するのである。全周にわたる毛倒れがある程度進行しているからである。つまり,ブラシローラー50の外径Vを指標する情報に基づいて,起毛動作の条件が調整されるのである。端的に言えば,外径Vが小さくなっていると判断される状態では,起毛動作の条件をより強い条件とする。
続いて,画像形成装置におけるベルトクリーナー41のブラシローラー50以外の構成要素への本発明の適用を説明する。まず,中間転写ベルト30ではなく感光体11をクリーニング対象とするクリーニング部15が挙げられる。図1中に示されるクリーニング部15はブレード部材を用いたものであるが,ブレード部材に替えて,もしくは追加してブラシローラーを用いることができる。その場合のブラシローラーにも本発明の適用が可能である。
また,帯電部12への適用も可能である。図1中に示される帯電部12はコロナ式のものであるが,これに替えて図25に示すように帯電ブラシ73を用いることができる。その帯電ブラシ73にも本発明の適用が可能である。また,滑材塗布ブラシへの適用も可能である。図1中には描かれていないが,図26に示すように画像形成装置では,感光体11に滑材74を塗布する滑材塗布ブラシ75を装備することができる。その滑材塗布ブラシ75にも本発明の適用が可能である。また,一次転写ローラー14への適用も可能である。図1中に示される一次転写ローラー14はソリッドローラーであるが,これに替えて図27に示すようにブラシローラー状の転写ブラシ76を用いることができる。その帯電ブラシ73にも本発明の適用が可能である。その転写ブラシ76にも本発明の適用が可能である。同様に二次転写ローラー40を対象とすることもできる。
また,フリッカーブラシへの適用も可能である。フリッカーブラシとは,ベルトクリーナー41(もしくはクリーニング部15)における,ブラシローラー50からトナーを回収する回収ローラーの1種であって,ブラシ状のものである。図28に示すフリッカーブラシ77を備える画像形成装置では,フリッカーブラシ77にも本発明の適用が可能である。この場合,ブラシローラー50とフリッカーブラシ77との両方に本発明を適用することもできる。
あるいは,起毛部材54自体をブラシローラー50に対するフリッカーブラシとして使用することもできる。すなわち図29に示すように,回収ローラー78を有する構成のベルトクリーナー41の場合,起毛部材54が事実上フリッカーブラシとしての機能をも果たすことになる。ブラシローラー50から回収ローラー78へのトナー移行機能が不足気味の場合に,ブラシローラー50にトナーが蓄積してクリーニング対象物(中間転写ベルト30)の再汚染の原因となることがあり得る。起毛部材54がフリッカーブラシとしても作用することで,このような事態を防止できる。
さらに,回収ローラー78と起毛部材54とを両方有する構成の場合,起毛部材54へのバイアス印加(図30)により,通常動作時のバイアス設定をより適切にすることができる。すなわち通常動作時(画像形成動作時)には,対向ローラー53と回収ローラー78との間にバイアスが印加される。中間転写ベルト30上の転写残トナーをブラシローラー50に静電吸着し,さらに回収ローラー78に回収するためである。
ここで,起毛部材54へのバイアス印加により,ブラシローラー50の電位をコントロールすることができる。これにより,対向ローラー53−ブラシローラー50間の電圧V1と,ブラシローラー50−回収ローラー78間の電圧V2とをいずれも適切に制御できる。したがって,中間転写ベルト30をクリーニングする機能がより適切に発揮される。起毛部材54へのバイアス印加をしない場合には,ブラシローラー50の電位は各部の接触抵抗その他の要因により成り行きで定まるだけだからである。
なお,起毛部材54へのバイアス印加と対向ローラー53へのバイアス印加とを,別々の高圧回路により行う替わりに,図31に示すように1つの高圧回路により適宜スイッチを介して行ってもよい。このようにすることで例えば,通常動作時には起毛部材54と回収ローラー78との両方にそれぞれのバイアスを印加し,起毛動作時には起毛部材54のみにバイアス印加する,というようなことが,1つの高圧回路によって可能である。むろんこのようなことは,転写ブラシなど他の構成要素に本発明を適用する場合でも同様である。
以上詳細に説明したように本実施の形態の画像形成装置1では,ブラシローラー50に対する起毛作用を有する起毛部材54を備えている。その起毛部材54としては,ループブラシその他の,引っ掛かり形状を至る所に有する部材を用いている。そして,ブラシローラー50にフラットスポット57もしくは全周的な毛倒れが生じている状況では,起毛部材54をブラシローラー50に食い込ませた状態で,ブラシローラー50を通常時とは逆向きに回転させる起毛動作を行うこととしている。これにより,ブラシローラー50の局所的または全周的な毛倒れを解消し,ブラシ毛52の傾斜状況を本来のものに戻すことができる。
特に,装置の休止期間後,すなわち始動時に,休止時間の長さや環境因子等に応じた条件で起毛動作を行うこととしている。これにより,ブラシローラー50に生じたフラットスポット57を,その程度に応じた適切な条件の起毛動作で解消するようにしている。また,起毛動作が行われることなく多数枚の画像形成が実行されたような場合には,装置の休止を待たずに起毛動作を行うこととしている。これにより,ブラシローラー50の全周にわたって生じた毛倒れを効果的に解消するようにしている。さらに,起毛部材54を可動とし,またバイアス印加可能とすることで,より良好な毛倒れ回復性能を得ている。これにより,ブラシローラー50を長期にわたって使用しても安定して良好な画像品質を維持できるようにした画像形成装置が実現されている。
なお,本実施の形態は単なる例示にすぎず,本発明を何ら限定するものではない。したがって本発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良,変形が可能である。例えば,本実施の形態では,タンデム型のマルチカラープリンターを前提として説明したが,これに限らず,コピー機でもよいし,公衆回線を経由して印刷ジョブの送受信を行う機能を併せ持つ装置であってもよい。また,中間転写ベルト30のベルトクリーナー41以外の構成要素を本発明の適用対象箇所とする場合には,中間転写ベルト30がない構成の装置であってもよい。すなわち,マルチサイクル型カラー機であってもよいし,モノクロ機であってもよい。
10 画像形成ユニット
11 感光体(トナー担持体,回転物)
30 中間転写ベルト(トナー担持体,回転物)
33 制御部
50 ブラシローラー
52 ブラシ毛
54 起毛部材
542 ループ毛(引っ掛かり形状)
56 高圧電源
59 カム(配置可変機構)
72 光センサー(ブラシ径検知部)
L 食い込み量
R ループ径(開口径)
θ 当接角

Claims (10)

  1. 回転物を用いて画像を形成する画像形成装置において,
    前記回転物に接触しつつ軸回りに回転するブラシローラーと,
    前記ブラシローラーにおける前記回転物との接触箇所以外の箇所に接触して前記ブラシローラーを起毛させる起毛部材と,
    前記起毛部材の前記ブラシローラーに対する配置を変更する配置可変機構とを備え,
    前記起毛部材には,前記ブラシローラーが回転することにより,前記ブラシローラーにおける毛倒れしているブラシ毛に引っ掛かり起毛させる引っ掛かり形状が至る所に設けられており,
    前記配置可変機構は,前記ブラシローラーに対する前記起毛部材の食い込み量と当接角との少なくとも一方を変更するものであることを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1に記載の画像形成装置において,
    前記引っ掛かり形状の開口径が,前記ブラシローラーのブラシ毛の径より大きいことを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の画像形成装置において,
    前記ブラシローラーにおける毛倒れしているブラシ毛を起こさせる毛倒れ解消動作を司る制御部を有し,
    前記配置可変機構により変更される前記起毛部材の前記ブラシローラーに対する配置に,前記起毛部材が前記ブラシローラーに食い込む第1配置と,前記第1配置よりも前記ブラシローラーの回転への抵抗が低い第2配置とが含まれ,
    前記制御部は,非画像形成時に,前記毛倒れ解消動作として,前記起毛部材と前記ブラシローラーとを前記第1配置にした状態で,前記ブラシローラーを画像形成時の回転方向とは逆向きに回転させるものであることを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項3に記載の画像形成装置において,前記制御部は,
    装置休止時間の長さおよび装置休止前後の時点での環境因子情報の少なくとも1つに基づいて,前記毛倒れ解消動作における,前記ブラシローラーの回転時間,同回転速度,前記起毛部材の食い込み量,同当接角のうち,前記起毛部材の食い込み量または同当接角を含む少なくとも1つを調整するとともに,
    装置始動時に前記毛倒れ解消動作を実施するものであることを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項3または請求項4に記載の画像形成装置において,
    前記ブラシローラーの外径を指標する情報を出力するブラシ径検知部を有し,
    前記制御部は,前記ブラシ径検知部の出力情報にも基づいて,前記毛倒れ解消動作における,前記ブラシローラーの回転時間,同回転速度,前記起毛部材の食い込み量,同当接角のうち少なくとも1つを調整するものであることを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項5に記載の画像形成装置において,前記制御部は,
    前記ブラシ径検知部の出力情報により指標される前記ブラシローラーの外径があらかじめ定めた閾値を下回ったときには,装置始動時以外であっても前記毛倒れ解消動作を実施するものであることを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか1つに記載の画像形成装置において,
    前記起毛部材は,ループ毛を有するループブラシであることを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項7に記載の画像形成装置において,
    前記ループブラシは,前記ループ毛が,前記ブラシローラーのブラシ毛が画像形成動作により毛倒れしたときの傾斜の方向と同一の方向に傾斜して植毛されているものであることを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項3から請求項6のいずれか1つに記載の画像形成装置において,
    前記起毛部材は導電性のものであり,
    前記起毛部材に電圧を印加するバイアス印加部を有し,
    前記制御部は,前記毛倒れ解消動作時における前記バイアス印加部による電圧印加の条件を,装置休止時間の長さ,装置休止前後の時点での環境因子情報に基づいて決定するものであることを特徴とする画像形成装置。
  10. 請求項1から請求項9のいずれか1つに記載の画像形成装置において,
    トナー像を担持して回転するトナー像担持体と,
    前記トナー像担持体上にトナー像を形成するトナー像形成部と,
    前記トナー像担持体上のトナー像を転写先媒体上に転写する転写部とを有し,
    前記回転物は前記トナー像担持体であり,
    前記ブラシローラーは,クリーニングブラシ,滑材塗布ブラシ,帯電ブラシ,転写ブラシ,フリッカーブラシを含む群のいずれか1つであることを特徴とする画像形成装置。
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