JP2016080637A - 光ファイバ測定方法および光ファイバ測定装置 - Google Patents

光ファイバ測定方法および光ファイバ測定装置 Download PDF

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Abstract

【課題】軸ずれの有無を容易かつ正確に検出することができる光ファイバ測定方法および光ファイバ測定装置を提供する。
【解決手段】被測定用ファイバF1の光ファイバ心線F11〜18の一端を4本ずつ複数のグループG1,G2に分け、グループG1,G2を、V溝ブロック14上のV溝Vmに、グループG1,G2間に少なくとも1つのV溝Vmを空けた状態で保持させる。測定用ダミーファイバF0の光ファイバ心線F01〜F04をV溝Vmに保持させて、第一グループG1の光ファイバ心線F11〜F14と測定用ダミーファイバF0の光ファイバ心線F01〜F04とを突き合わせて、光ファイバ心線F11〜F14の伝送特性を測定する。次に、測定用ダミーファイバF0の位置をずらして、第二グループG2の光ファイバ心線F15〜F18と測定用ダミーファイバF0の光ファイバ心線F01〜F04とを突き合わせて、光ファイバ心線F15〜F18の伝送特性を測定する。
【選択図】図4

Description

本発明は、光ケーブルの光ファイバ心線の伝送特性検査を行う光ファイバ測定方法および光ファイバ測定装置に関する。
従来、光ケーブルに収納されている光ファイバの伝送特性検査は、OTDR測定器(Optical Time Domain Reflectmeter)で行われている。多心の光ファイバが測定対象である場合は、測定補助装置(MAS:Multiple Alignment System)を使用して多芯の光ファイバの伝送特性が効率よく測定される。
特許文献1は、伝送特性検査を行う測定装置として、4本の光ファイバ心線を並列に並べて一体化したテープ心線である被測定用ファイバと同数の4本の光ファイバ心線を並列に並べて一体化したテープ心線である測定用ダミーファイバと、測定用ダミーファイバの各光ファイバ心線毎に接続されたOTDR測定器とを備えた測定装置を開示する。特許文献1の測定装置によれば、MAS上に固定されたV溝ブロック上に並列に形成された複数のV溝に、被測定用ファイバである4本の光ファイバ心線の端末を挿入し、次に被測定用ファイバが挿入された適切な各V溝内に測定用ダミーファイバを挿入して、被測定用ファイバの端部と測定用ダミーファイバの端部とを突き合わせることで被測定用ファイバの各光ファイバ心線の伝送特性が測定される。
また、4心のテープ心線のほかに、8本の光ファイバ心線を並列に並べて一体化した8心のテープ心線からなる被測定用ファイバが知られている。このような8心の被測定用ファイバの伝送特性を測定する場合は、V溝ブロック上に並列に形成されたV溝に8心の被測定用ファイバの各光ファイバ心線を隙間のない状態で連続して挿入させる。そして、被測定用ファイバの4本の光ファイバ心線ごとに4心の測定用ダミーファイバを突合せて2回の測定が行われる。
特開2013−164398号公報
上記のような伝送特性測定装置においては、測定用ダミーファイバが適切な位置に挿入されず正規の被測定用ファイバとのV溝接続が行われない、いわゆる「軸ずれ」が発生することがある。しかしながら、8心の被測定用ファイバをV溝に隙間なく挿入する従来の方法では、軸ずれの有無を正確に検出することが困難であった。
本発明は、軸ずれの有無を容易かつ正確に検出することができる光ファイバ測定方法および光ファイバ測定装置を提供することを目的とする。
本発明にかかる光ファイバ測定方法は、
複数本の光ファイバ心線を並列に並べて一体化したテープ心線である被測定用ファイバの伝送特性を測定する光ファイバ測定方法であって、
前記複数本の光ファイバ心線の一端を4本ずつ複数のグループに分け、
前記複数のグループを、V溝ブロック上に並列に形成された複数のV溝に、各グループ間に少なくとも1つのV溝を空けた状態で保持させ、
一番心、二番心、三番心および四番心の4本の光ファイバ心線を順番に並列に並べて一体化したテープ心線である測定用ダミーファイバを前記V溝に保持させて、前記複数のグループのうち第一グループの被測定用ファイバの光ファイバ心線と前記測定用ダミーファイバの光ファイバ心線とを前記V溝ブロック上で突き合わせて、前記第一グループの被測定用ファイバの光ファイバ心線の伝送特性を測定し、
次に前記測定用ダミーファイバの位置をずらして前記第一グループとは異なる第二グループの被測定用ファイバと前記測定用ダミーファイバとを前記V溝ブロック上で突き合わせて、前記第二グループの被測定用ファイバの光ファイバ心線の伝送特性を測定する。
また、本発明にかかる光ファイバ測定装置は、
複数本の光ファイバ心線を並列に並べて一体化したテープ心線である被測定用ファイバの伝送特性を測定する光ファイバ測定装置であって、
一番心、二番心、三番心および四番心の4本の光ファイバ心線を順番に並列に並べて一体化したテープ心線である測定用ダミーファイバと、
光ファイバ心線を保持する複数のV溝が並列に形成されたV溝ブロックのそれぞれの前記V溝で前記測定用ダミーファイバの一端の各光ファイバ心線と前記被測定用ファイバの一端の各光ファイバ心線とを突き合わせる測定補助装置と、
前記測定用ダミーファイバの光ファイバ心線の他端に接続されて前記被測定用ファイバの光ファイバ心線の伝送特性を測定する複数の伝送特性測定器と、
前記複数の伝送特性測定器および前記測定補助装置を動作制御する制御装置と、
を備え、
前記被測定用ファイバの前記一端の光ファイバ心線は、4本ずつ複数のグループに分けられ、
前記複数のグループは、各グループ間に少なくとも1つのV溝を空けた状態で前記V溝に保持され、
前記測定用ダミーファイバは前記複数のグループのうち第一グループの被測定用ファイバと前記V溝ブロック上で突き合わされて、前記第一グループの被測定用ファイバの光ファイバ心線の伝送特性が測定され、
前記測定用ダミーファイバはさらに前記第一グループとは異なる第二グループの被測定用ファイバと前記V溝ブロック上で突き合わされて、前記第二グループの被測定用ファイバの光ファイバ心線の伝送特性が測定される。
本発明によれば、軸ずれの有無を容易かつ正確に検出することができる。
本発明の一実施形態に係る光ファイバ測定装置の構成を示すブロック図である。 図1のMASの要部を示す拡大図である。 被測定用ファイバの光ファイバ心線がV溝ブロックのV溝内に挿入された状態を示す断面図である。 被測定用ファイバおよび測定用ダミーファイバがV溝内に挿入された状態を示す上面斜視図である。 仕切り部材の端面を示す図である。 仕切り部材の第一櫛歯を示す斜視図である。 (a)は、仕切り部材の第二櫛歯を示す斜視図であり、(b)は、第二櫛歯を示す側面図である。 (a)〜(c)は、被測定用ファイバに仕切り部材が装着される場合を示す概略構成図である。 (a)および(b)は、光ファイバ測定装置の構成および測定方法を説明する概略構成図である。 (a)〜(d)は、変形例に係る光ファイバ測定装置の構成および測定方法を説明する概略構成図である。 変形例に係る光ファイバ測定方法の流れを説明するフローチャートである。 変形例に係る光ファイバの測定時における各種の測定ケースを示す図である。 変形例に係る光ファイバの測定時における各種の測定ケースを示す図である。 変形例に係る光ファイバの測定時における各種の測定ケースを示す図である。 変形例に係る光ファイバの測定時における各種の測定ケースを示す図である。 別の変形例に係る光ファイバ測定装置の構成を示す上面斜視図である。
〈本発明の実施形態の概要〉
最初に本発明の実施形態の概要を説明する。
本発明にかかる光ファイバ測定方法の一実施形態は、
(1)複数本の光ファイバ心線を並列に並べて一体化したテープ心線である被測定用ファイバの伝送特性を測定する光ファイバの測定方法であって、
前記複数本の光ファイバ心線の一端を4本ずつ複数のグループに分け、
前記複数のグループを、V溝ブロック上に並列に形成された複数のV溝に、各グループ間に少なくとも1つのV溝を空けた状態で保持させ、
一番心、二番心、三番心および四番心の4本の光ファイバ心線を順番に並列に並べて一体化したテープ心線である測定用ダミーファイバを前記V溝に保持させて、前記複数のグループのうち第一グループの被測定用ファイバの光ファイバ心線と前記測定用ダミーファイバの光ファイバ心線とを前記V溝ブロック上で突き合わせて、前記第一グループの被測定用ファイバの光ファイバ心線の伝送特性を測定し、
次に前記測定用ダミーファイバの位置をずらして前記第一グループとは異なる第二グループの被測定用ファイバと前記測定用ダミーファイバとを前記V溝ブロック上で突き合わせて、前記第二グループの被測定用ファイバの光ファイバ心線の伝送特性を測定する。
(1)の構成によれば、複数本の光ファイバ心線を有する被測定用ファイバを4本ずつ複数のグループに分けて、各グループ間に少なくとも1つのV溝を空けた状態で被測定用ファイバをV溝内に配置して、グループごとに測定用ダミーファイバと突き合わせて伝送特性の測定を行う。これにより、軸ずれの有無を容易かつ正確に検出することができる。
(2)前記第二グループの被測定用ファイバの測定の後に、前記測定用ダミーファイバの位置をずらして前記第一および第二グループとは異なる第三グループの被測定用ファイバと前記測定用ダミーファイバとを前記V溝ブロック上で突き合わせて、前記第三グループの被測定用ファイバの光ファイバ心線の伝送特性を測定してもよい。
(2)の構成によれば、12心の被測定用ファイバの伝送特性を測定する際も、軸ずれの有無を容易かつ正確に検出することができる。
(3)前記各グループの被測定用ファイバの測定は、
前記被測定用ファイバの4本の光ファイバ心線と前記測定用ダミーファイバの4本の光ファイバ心線を突き合わせ、前記測定用ダミーファイバの前記一番心および前記三番心の光ファイバ心線にそれぞれ接続した伝送特性測定器で前記被測定用ファイバの前記光ファイバ心線の伝送特性を測定するとともに、前記四番心の光ファイバ心線に接続したファイバ検知器で前記被測定用ファイバの有無を検知する第一測定を実行し、
前記測定用ダミーファイバを四番心側に1心ずつずらして前記被測定用ファイバの3本の光ファイバ心線と前記測定用ダミーファイバの一番心、二番心および三番心の3本の光ファイバ心線を突き合わせて前記伝送特性測定器による測定および前記ファイバ検知器による検知を行う第二測定を実行し、
前記第一測定および前記第二測定における前記伝送特性測定器の測定結果から前記被測定用ファイバの光ファイバ心線の伝送特性を取得するとともに、前記第一測定および前記第二測定における前記伝送特性測定器の測定結果および前記ファイバ検知器の検知結果から前記被測定用ファイバに対する前記測定用ダミーファイバの軸ずれの有無を判定してもよい。
(3)の構成によれば、伝送特性測定器の測定結果およびファイバ検知器の検知結果から被測定用ファイバに対する測定用ダミーファイバの軸ずれの有無を確実に判定することができる。
また、OTDR測定器を2台のみ用いて、各グループで第一測定と第二測定の2回の測定を行うことで、8心の被測定用ファイバの全ての光ファイバ心線の伝送特性を測定することができる。そのため、高価なOTDR測定器を測定用ダミーファイバの光ファイバ心線の数だけ用いる必要がなく、設備費を抑えることができる。さらに、軸ずれの有無の判定に用いるファイバ検知器としては、光学的に光ファイバ心線の有無を検知する安価なものを用いたり、老朽化して性能が低下した伝送特性測定器を有効利用することができ、経済的である。
(4)前記被測定用ファイバの複数本の光ファイバ心線間に櫛歯状仕切り部材を装着し、各グループ間の空隙を拡げた状態で前記V溝に前記被測定用ファイバを保持させてもよい。
(4)の構成によれば、櫛歯状仕切り部材を用いることにより、被測定用ファイバの光ファイバ心線の先端部において、各グループの間の空隙を所定の範囲で拡張できる。そのため、被測定用ファイバの光ファイバ心線が未挿入となるべきV溝への光ファイバ心線の誤挿入を確実に防止することができる。
本発明にかかる光ファイバ測定装置の一実施形態は、
(5)複数本の光ファイバ心線を並列に並べて一体化したテープ心線である被測定用ファイバの伝送特性を測定する光ファイバ測定装置であって、
一番心、二番心、三番心および四番心の4本の光ファイバ心線を順番に並列に並べて一体化したテープ心線である測定用ダミーファイバと、
光ファイバ心線を保持する複数のV溝が並列に形成されたV溝ブロックのそれぞれの前記V溝で前記測定用ダミーファイバの一端の各光ファイバ心線と前記被測定用ファイバの一端の各光ファイバ心線とを突き合わせる測定補助装置と、
前記測定用ダミーファイバの光ファイバ心線の他端に接続されて前記被測定用ファイバの光ファイバ心線の伝送特性を測定する複数の伝送特性測定器と、
前記複数の伝送特性測定器および前記測定補助装置を動作制御する制御装置と、
を備え、
前記被測定用ファイバの前記一端の光ファイバ心線は、4本ずつ複数のグループに分けられ、
前記複数のグループは、各グループ間に少なくとも1つのV溝を空けた状態で前記V溝に保持され、
前記測定用ダミーファイバは前記複数のグループのうち第一グループの被測定用ファイバと前記V溝ブロック上で突き合わされて、前記第一グループの被測定用ファイバの光ファイバ心線の伝送特性が測定され、
前記測定用ダミーファイバはさらに前記第一グループとは異なる第二グループの被測定用ファイバと前記V溝ブロック上で突き合わされて、前記第二グループの被測定用ファイバの光ファイバ心線の伝送特性が測定される。
(5)の構成によれば、複数本の光ファイバ心線を有する被測定用ファイバが4本ずつ複数のグループに分けられて、各グループ間に少なくとも1つのV溝を空けた状態で被測定用ファイバがV溝内に配置され、グループごとに測定用ダミーファイバと突き合わされて伝送特性の測定が行なわれる。これにより、軸ずれの有無を容易かつ正確に検出することができる。
(6)前記測定用ダミーファイバはさらに前記第一および第二グループとは異なる第三グループの被測定用ファイバと前記V溝ブロック上で突き合わされて、前記第三グループの被測定用ファイバの光ファイバ心線の伝送特性が測定されてもよい。
(6)の構成によれば、12心の被測定用ファイバの伝送特性を測定する際も、軸ずれの有無を容易かつ正確に検出することができる。
(7)前記複数の伝送特性測定器は、前記測定用ダミーファイバの一番心および三番心の光ファイバ心線の他端に接続された2台の伝送特性測定器であり、
前記測定用ダミーファイバの四番心の光ファイバ心線の他端に接続されて前記被測定用ファイバの光ファイバ心線の有無を検知する1台のファイバ検知器をさらに備え、
前記制御装置は、前記複数のグループごとに、
前記被測定用ファイバの4本の光ファイバ心線と前記測定用ダミーファイバの4本の光ファイバ心線を突き合わせて前記伝送特性測定器による測定および前記ファイバ検知器による検知を行う第一測定と、
前記測定用ダミーファイバを四番心側に1心ずつずらして前記被測定用ファイバの3本の光ファイバ心線と前記測定用ダミーファイバの一番心、二番心および三番心の光ファイバ心線を突き合わせて前記伝送特性測定器による測定および前記ファイバ検知器による検知を行う第二測定とを実行し、
前記第一測定および前記第二測定における前記伝送特性測定器の測定結果から前記被測定用ファイバの4本の光ファイバ心線の伝送特性を取得するとともに、前記第一測定および前記第二測定における前記伝送特性測定器の測定結果および前記ファイバ検知器の検知結果から前記被測定用ファイバに対する前記測定用ダミーファイバの軸ずれの有無を判定してもよい。
(7)の構成によれば、伝送特性測定器の測定結果およびファイバ検知器の検知結果から被測定用ファイバに対する測定用ダミーファイバの軸ずれの有無を確実に判定することができる。
また、OTDR測定器を2台のみ用いて、各グループで第一測定と第二測定の2回の測定を行うことで、8心の被測定用ファイバの全ての光ファイバ心線の伝送特性を測定することができる。そのため、高価なOTDR測定器を測定用ダミーファイバの光ファイバ心線の数だけ用いる必要がなく、設備費を抑えることができる。さらに、軸ずれの有無の判定に用いるファイバ検知器としては、光学的に光ファイバ心線の有無を検知する安価なものを用いたり、老朽化して性能が低下した伝送特性測定器を有効利用することができ、経済的である。
(8)さらに櫛歯状仕切り部材を備え、
前記櫛歯状仕切り部材は、前記被測定用ファイバの複数本の光ファイバ心線間に装着されて、前記少なくとも1つのV溝に前記光ファイバ心線が配置されないように前記各グループ間の空隙が拡げられてもよい。
(8)の構成によれば、櫛歯状仕切り部材を備えることにより、被測定用ファイバの光ファイバ心線の先端部において、各グループの間の空隙を所定の範囲で拡張できる。そのため、被測定用ファイバの光ファイバ心線が未挿入となるべきV溝への光ファイバ心線の誤挿入を確実に防止することができる。
〈本発明の実施形態の詳細〉
以下、本発明に係る光ファイバ測定方法および測定装置の実施の形態の例を、図面を参照して説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
図1は、本発明の一実施形態に係る光ファイバ測定装置10の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、本実施形態の光ファイバ測定装置10は、測定用ダミーファイバF0の一端側が接続された4台のOTDR測定器11Aと、V溝ブロック14上で測定用ダミーファイバF0と被測定用ファイバF1とを突き合わせる測定補助装置(MAS)12と、OTDR測定器11AおよびMAS12を動作制御する制御装置13とを備えている。
OTDR測定器11Aは、被測定用ファイバF1の光ファイバ心線に光パルスを入射し、各部位からの後方散乱光の戻り時間と光量を測定することで、被測定用ファイバF1の光ファイバ心線上の損失分布や損失値(ロス値)、欠陥位置等を算出する。被測定用ファイバF1の光ファイバ心線自体に局所的にロスが高い箇所があると、OTDR波形上では傾きの変化(段差量、区間ロス値)として現れる。OTDR測定器11Aは、このような傾きの変化を段差異常や区間ロス異常として認識する。
制御装置13は、伝送特性検査用の検査ソフトがインストールされている。制御装置13は、OTDR測定器11Aへ制御信号15を発信してOTDR測定器11Aの動作制御を行う。また、制御装置13は、OTDR測定器11Aが取得した測定データ16を受信して、測定データ16を解析して良否判定を行う。さらに、制御装置13は、MAS12へ制御信号17を発信して、後述する可動ヘッド20の動作制御を行う。これにより、可動ヘッド20は、V溝ブロック14上の接続部Pに位置決めされている各被測定用ファイバF1に、測定用ダミーファイバF0の他端側を突き合わせる。
図2は、図1のMAS12の要部を示す拡大図である。
図2に示すように、MAS12は、ガイドレール22上を移動する可動ヘッド20と、8心の被測定用ファイバF1を保持するテープホルダ23と、テープホルダ23毎に被測定用ファイバF1を配置する複数列のステージ24とを備えている。各ステージ24の前方には、複数のV溝Vm(図3参照)を有するV溝ブロック14が設けられている。ステージ24は、V溝ブロック14に向かって所定角度だけ傾斜している。
図2に示すように、可動ヘッド20は、ガイドレール22によって矢印25方向に移動可能なように設定されている。可動ヘッド20上には、測定用ダミーファイバF0を保持するダミーホルダ21が設けられている。ダミーホルダ21は、ガイドレール22に沿った可動ヘッド20の移動方向である矢印25方向に対して直角な矢印26方向に所定距離だけ移動可能なように設定されている。ダミーホルダ21は、4心の測定用ダミーファイバF0を保持する。
図2に示すように、被測定用ファイバF1の光ファイバ心線は、8本が一平面上に隣接して接触した状態で並列状に配置されている。並列された8本の光ファイバ心線の外周は、テープ心線樹脂によって一体的に被覆されてテープ心線の状態とされている。被測定用ファイバF1の光ファイバ心線は、中心にコアとクラッドから成るガラスファイバが配置されている。光ファイバ心線の外周は、着色層を含む樹脂で被覆されている。
被測定用ファイバF1は、配列の一方側から順番に、一番心光ファイバ心線F11、二番心光ファイバ心線F12、三番心光ファイバ心線F13、四番心光ファイバ心線F14、五番心光ファイバ心線F15、六番心光ファイバ心線F16、七番心光ファイバ心線F17および八番心光ファイバ心線F18を備えている。なお、被測定用ファイバF1の光ファイバ心線F11〜F18の先端部において着色層を含む所定長さの被覆樹脂を剥ぐことでガラスファイバが露出されている。
図2に示すように、測定用ダミーファイバF0は、4本の光ファイバ心線を有している。被測定用ファイバF1と同様に、測定用ダミーファイバF0の光ファイバ心線は、中心にコアとクラッドから成るガラスファイバが配置され、その外周が着色層を含むファイバ樹脂で被覆されている。
測定用ダミーファイバF0は、配列の一方側から順番に、一番心光ファイバ心線F01、二番心光ファイバ心線F02、三番心光ファイバ心線F03および四番心光ファイバ心線F04を備えている。測定用ダミーファイバF0の光ファイバ心線F01〜F04のピッチは、被測定用ファイバF1の光ファイバ心線F11〜F18のピッチと同一である。なお、測定用ダミーファイバF0をダミーホルダ21への取付ける前に、測定用ダミーファイバF0の光ファイバ心線F01〜F04の先端部において所定長さの被覆樹脂を剥ぐことでガラスファイバが露出されている。
測定用ダミーファイバF0は、可動ヘッド20上のダミーホルダ21の所定位置に取付けられる。ダミーホルダ21に取り付けられた測定用ダミーファイバF0は、図2の矢印26方向へ移動され、測定用ダミーファイバF0の光ファイバ心線F01〜F04の先端部が、V溝ブロック14上に配置された被測定用ファイバF1の光ファイバ心線F11〜F18の先端部と突き合わされるように制御される。
図3は、被測定用ファイバF1の光ファイバ心線F11〜F18がV溝ブロック14のV溝Vm内に挿入された状態を示す断面図である。
図3に示すように、V溝ブロック14には、山部31と谷部32が交互に形成されることで、第零番溝Vm0、第一番溝Vm1、第二番溝Vm2、第三番溝Vm3、第四番溝Vm4、第五番溝Vm5、第六番溝Vm6、第七番溝Vm7、第八番溝Vm8、第九番溝Vm9、第十番溝Vm10などの複数のV溝Vmが形成されている。
図4は、被測定用ファイバF1および測定用ダミーファイバF0がV溝Vm内に挿入された状態を示す上面斜視図である。
図4に示すように、8心のテープ心線である被測定用ファイバF1は、テープホルダ23に保持されている。また、4心のテープ心線である測定用ダミーファイバF0は、ダミーホルダ21に保持されている。そして、被測定用ファイバF1がV溝ブロック14上に導入される前に、櫛歯状の仕切り部材18が被測定用ファイバF1のテープホルダ23側の根元部に挿入される。これにより、被測定用ファイバF1の光ファイバ心線F11〜F18は、一番心光ファイバ心線F11〜四番心光ファイバ心線F14を含む第一グループG1と、五番心光ファイバ心線F15〜八番心光ファイバ心線F18を含む第二グループG2とに分けられる。第一グループG1と第二グループG2とに分けられた光ファイバ心線F11〜F18は、第一グループG1と第二グループG2との間、すなわち四番心光ファイバ心線F14と五番心光ファイバ心線F15との間の空隙が拡がった状態となる。この状態で、光ファイバ心線F11〜F18は、図3および図4に示すように、第五番V溝Vm5を空けた状態でV溝Vm1〜Vm9に保持される。詳細には、第一グループG1の光ファイバ心線F11〜F14が第一番V溝Vm1〜第四番V溝Vm4にそれぞれ保持され、第二グループG2の光ファイバ心線F15〜F18が第六番V溝Vm6〜第九番V溝Vm9にそれぞれ保持される。
図5は、仕切り部材18の端面を示す図である。
図5に示すように、仕切り部材18は、中央部に配置された第一櫛歯18Aと、第一櫛歯18Aの両側に配置された複数の第二櫛歯18Bと、仕切り部材18の両端にそれぞれ配置された2つの第三櫛歯18Cと、第一櫛歯18A、第二櫛歯18Bおよび第三櫛歯18Cを保持する基部18Dと、を備えている。
図6は、仕切り部材18の第一櫛歯18Aを示す斜視図である。
図6に示すように、仕切り部材18の中央に配置された第一櫛歯18Aは、その長手方向に直交する方向の端面において、略二等辺三角形状の尖った先端部を有している。そして、第一櫛歯18Aは、その長手方向において、被測定用ファイバF1の光ファイバ心線の根元側から先端側に向かって次第に太くなるように形成されている。すなわち、第一櫛歯18Aのテープホルダ23側の幅WA1は、テープホルダ23側とは反対の先端側の幅WA2よりも細い。また、図5および図6に示すように、第一櫛歯18Aの高さは、第二櫛歯18Bおよび第三櫛歯18Cの高さよりも大きく、これにより、第一櫛歯18Aは第二櫛歯18Bおよび第三櫛歯18Cよりも上方に突出している。
図7(a)は、仕切り部材18の第二櫛歯18Bを示す斜視図であり、図7(b)は、第二櫛歯18Bを示す側面図である。
図5および図7(a)に示すように、第二櫛歯18Bの長手方向に直交する方向の端面において、第二櫛歯18Bの内側面は基部18Dに対して垂直な面として形成されているとともに、第二櫛歯18Bの外側面はその先端部が内側面側に向けて傾斜した面として形成されている。図7(a)に示すように、第二櫛歯18Bの基部18D側の幅WBは、その長手方向において一定である。図7(b)に示すように、第二櫛歯18Bの高さは、被測定用ファイバF1の先端側と根元側で異なっている。具体的には、第二櫛歯18Bの被測定用ファイバF1の根元側の高さHB1は、被測定用ファイバF1の先端側の高さHB2よりも大きく、これにより、第二櫛歯18Bの上面は階段状に形成されている。また、第二櫛歯18Bの上縁部において、被測定用ファイバF1の根元側にある上段部の長さLB1は、被測定用ファイバF1の先端側にある下段部の長さLB2よりも短い。
図5に示すように、第三櫛歯18Cの内側面の先端部は、第三櫛歯18Cの外側面に向けて傾斜した切り欠き状に形成されている。これにより、第二櫛歯18Bと第三櫛歯18Cとの間の凹部に光ファイバ心線(F11,F18)が導入されやすい。
上記のように構成された各櫛歯18A〜18Cの間に形成される凹部にそれぞれ光ファイバ心線F11〜F18が誘導される。これにより、図4に示すように、被測定用ファイバF1の光ファイバ心線F11〜F18は、その根元部から先端部にかけて左右対称に扇状に拡げられる。
図8(a)〜(c)を参照して、各光ファイバ心線F11〜F18間への仕切り部材18の挿入過程を説明する。
まず、仕切り部材18の第一櫛歯18Aの先端部が、被測定用ファイバF1の四番心光ファイバ心線F14と五番心光ファイバ心線F15との間の空隙に収まるように、仕切り部材18のおおよその位置調整を行う。
次に、図8(a)に示すように、櫛歯18A〜18Cのうち最も高い第一櫛歯18Aの先端部が、四番心光ファイバ心線F14と五番心光ファイバ心線F15とに接触し、両光ファイバ心線F14,F15を左右へ移動させる。これにより、四番心光ファイバ心線F14と五番心光ファイバ心線F15との間の空隙が根元側から先端側にかけて徐々に扇状に拡がる。こうして、被測定用ファイバF1は、光ファイバ心線F11〜F14からなる第一グループG1と、光ファイバ心線F15〜F18からなる第二グループG2とに分けられる。
図8(b)に示すように、仕切り部材18がさらに上方へ移動するにつれて、四番心光ファイバ心線F14と五番心光ファイバ心線F15との間隔が拡大していく。それとともに、一番心光ファイバ心線F11〜三番心光ファイバ心線F13および六番心光ファイバ心線F16〜八番心光ファイバ心線F18が各第二櫛歯18Bの傾斜面に接触する。そして、第一グループG1を構成する光ファイバ心線F11〜F13と第二グループG2を構成する光ファイバ心線F16〜F18とがそれぞれ左右へ移動する。これにより、すべての光ファイバ心線F11〜F18が、根元側から先端側にかけて徐々に扇状へ拡がるようにガイドされる。
第二櫛歯Bが被測定用ファイバF1の光ファイバ心線F11〜F18間に挿入される段階では、光ファイバ心線F11〜F18のうち四番心光ファイバ心線F14および五番心光ファイバ心線F15以外はまだ扇状に広がり始めてはおらず、直線的な並列状態にある。その状態で一定角度を持った第二櫛歯18Bの上部を光ファイバ心線F11〜F18間に挿入しようとすると、第二櫛歯18Bが光ファイバ心線F11〜F18と干渉し、適切な挿入がなされない恐れがある。本実施形態においては、第二櫛歯18Bの上縁部において、被測定用ファイバF1の根元側の部分が高くかつ短くなるように設計されている。これにより、第二櫛歯18Bは、最初に光ファイバ心線F11〜F18の根元側に挿入され、その後、光ファイバ心線F11〜F18の先端側に挿入される。この構成によれば、第二櫛歯18Bの光ファイバ心線F11〜F18間へのスムーズな導入が可能となる。
図8(c)に示すように、被測定用ファイバF1の全ての光ファイバ心線F11〜F18が櫛歯18A〜18C間の凹部に分離して格納されることにより、光ファイバ心線F11〜F18はファイバ根元側から先端側にかけて扇状に拡がる。このとき、光ファイバ心線F11〜F18のファイバ先端部における中心間距離は下記の寸法となる。
・四番心光ファイバ心線F14と五番心光ファイバ心線F15の間…V溝ブロック14上のV溝Vmの2ピッチ分(例えば、光ファイバ心線2本分である約0.5mm)
・それ以外の光ファイバ心線間…V溝Vmの1ピッチ分(例えば、光ファイバ心線1本分である約0.25mm)
図9(a)および(b)は、本実施形態に係る光ファイバ測定装置10の構成および測定方法を説明する概略構成図である。
図9(a)に示すように、測定用ダミーファイバF0には、接続用単心光ファイバ41が接続されている。測定用ダミーファイバF0の一番心光ファイバ心線F01〜四番心光ファイバ心線F04は、接続用単心光ファイバ41を介して、それぞれOTDR測定器11Aに接続されている。
次に、本実施形態に係る光ファイバ測定方法について説明する。
本実施形態では、制御装置13がOTDR測定器11AおよびMAS12を動作制御し、被測定用ファイバF1を2回に分けて測定し、その後、軸ずれによる再測定の要否を判定する。
まず、被測定用ファイバF1の光ファイバ心線F11〜F18をV溝ブロック14の第一番溝Vm1〜第九番溝Vm9に保持させる(図3および図4参照)。このとき、第五番溝Vm5には光ファイバ心線は保持されない。
次に、図9(a)に示すように、測定用ダミーファイバF0の光ファイバ心線F01〜F04を第一番溝Vm1〜第四番溝Vm4に保持させ、光ファイバ心線F01〜F04を被測定用ファイバF1の一番心光ファイバ心線F11〜四番心光ファイバ心線F14に対向させる。
そして、測定用ダミーファイバF0を被測定用ファイバF1側へ移動させ、測定用ダミーファイバF0の光ファイバ心線F01〜F04を被測定用ファイバF1の光ファイバ心線F11〜F14に突き合わせる。
この状態で、測定用ダミーファイバF0の光ファイバ心線F01〜F04にそれぞれ接続された4台のOTDR測定器11Aが、被測定用ファイバF1の一番心光ファイバ心線F11〜四番心光ファイバ心線F14の伝送特性を測定する。
制御装置13は、OTDR測定器11Aの測定結果から、被測定用ファイバF1の光ファイバ心線F11〜F14における製品の品質保証に必要な全測定データとなる伝送特性を取得する。
次に、図9(b)に示すように、測定用ダミーファイバF0の光ファイバ心線F01〜F04を第六番溝Vm6〜第九番溝Vm9に保持させ、光ファイバ心線F01〜F04を被測定用ファイバF1の五番心光ファイバ心線F15〜八番心光ファイバ心線F18に対向させる。
そして、測定用ダミーファイバF0を被測定用ファイバF1側へ移動させ、測定用ダミーファイバF0の光ファイバ心線F01〜F04を被測定用ファイバF1の光ファイバ心線F15〜F18に突き合わせる。
この状態で、測定用ダミーファイバF0の光ファイバ心線F01〜F04に接続されたOTDR測定器11Aが、被測定用ファイバF1の五番心光ファイバ心線F15〜八番心光ファイバ心線F18の伝送特性を測定する。
制御装置13は、OTDR測定器11Aの測定結果から、被測定用ファイバF1の光ファイバ心線F15〜F18における製品の品質保証に必要な全測定データとなる伝送特性を取得する。
次に、OTDR測定器11Aからのデータに基づく再測定要否判定を行う。
制御装置13は、1回目(光ファイバ心線F11〜F14)の測定および2回目(光ファイバ心線F15〜F18)の測定から得られたOTDR測定器11Aの検知結果に異常があるか否かを判定する。
図9(a)に示す1回目の測定において、測定用ダミーファイバF0の光ファイバ心線F01〜F04は、被測定用ファイバF1の一番心光ファイバ心線F11〜四番心光ファイバ心線F14に突き合わされる。また、図9(b)に示す2回目の測定において、測定用ダミーファイバF0の光ファイバ心線F01〜F04は、被測定用ファイバF1の五番心光ファイバ心線F15〜八番心光ファイバ心線F18に突き合わされる。このことから、正常であれば、OTDR測定器11Aの検知結果に、接続ロス値が過大となるような測定異常は生じることはない。
したがって、制御装置13は、OTDR測定器11Aからのデータに基づいて、接続ロス値が過大となる測定異常があるか否かを判定する。そして、測定異常がある場合、制御装置13は、軸ずれが生じたと判定し、再測定要として1回目(一番心光ファイバ心線F01〜四番心光ファイバ心線F04)の測定からやり直す。
以上説明した本実施形態とは異なり、8心の被測定用ファイバF1をV溝ブロック14上のV溝Vmに隙間なく挿入した場合、すなわち、第5番V溝Vm5にも被測定用ファイバF1の光ファイバ心線が挿入されている場合には、1回目の測定時に、測定用ダミーファイバF0が四番心光ファイバ心線F04側にずれてV溝Vmに挿入されてしまっても、対向する被測定用ファイバF1の光ファイバ心線が存在するため、接続ロス値が過大となることはない。また、2回目の測定時に、測定用ダミーファイバF0が一番心光ファイバ心線F01側にずれてV溝Vmに挿入されてしまっても、対向する被測定用ファイバF1の光ファイバ心線が存在するため、接続ロス値が過大となることはない。そのため、測定用ダミーファイバF0が適切なV溝Vmに挿入されずに正規の被測定用ファイバF1と突き合わせされていない場合であっても、正常ケースと判断されてしまい、軸ずれの発生を正確に検出することができないことがあった。
一方、上記説明したように、本実施形態に係る光ファイバ測定方法および測定装置によれば、8本の光ファイバ心線F11〜F18を有する被測定用ファイバF1を4本ずつ第一グループG1と第二グループG2に分けて、第一グループG1と第二グループG2との間に第五番V溝Vm5を空けた状態で被測定用ファイバF1をV溝Vm(Vm1〜Vm4およびVm6〜Vm9)内に配置して、グループG1、G2ごとに測定用ダミーファイバF0と突き合わせて伝送特性の測定を行う。これにより、測定用ダミーファイバF0が適切なV溝Vmに挿入されていない場合は、いずれかのOTDR測定器11Aの検知結果から算出された接続ロス値が過大となり、測定異常と判定される。そのため、軸ずれの有無を容易かつ正確に検出することができる。
また、櫛歯状の仕切り部材18を用いることにより、被測定用ファイバF1の光ファイバ心線F11〜F18の先端部において、第一グループG1と第二グループG2との間の空隙を所定の範囲で拡張できる。そのため、本来は被測定用ファイバF1の光ファイバ心線F11〜F15が未挿入となるべき第五番V溝Vm5に、光ファイバ心線11〜F18のいずれかを誤って挿入してしまうことを確実に防止することができる。
(変形例)
図10(a)および(b)は、本実施形態の変形例に係る光ファイバ測定装置の構成および測定方法を説明する概略構成図である。
図10(a)に示すように、本変形例においては、2台のOTDR測定器11Aと1台のファイバ検知器11Bが用いられている。一番心光ファイバ心線F01および三番心光ファイバ心線F03は、接続用単心光ファイバ41を介して、それぞれOTDR測定器11Aに接続されている。四番心光ファイバ心線F04は、接続用単心光ファイバ41を介してファイバ検知器11Bに接続されている。なお、二番心光ファイバ心線F02に接続された接続用単心光ファイバ41の端部には、何も接続されていない。
なお、二番心光ファイバ心線F02には、接続用単心光ファイバ41を接続しなくてもよい。さらに、上記説明したように、光ファイバ心線はコアおよびクラッドを有するガラスファイバであるが、本変形例に係る二番心光ファイバ心線F02としては、他の光ファイバ心線F01,F03,F04と同一外径を有していれば、コアおよびクラッドから構成されていないものでもよい。
ファイバ検知器11Bは、対向位置における被測定用ファイバF1の光ファイバ心線の有無を検知する。ファイバ検知器11Bは、被測定用ファイバF1の光ファイバ心線の伝送特性を測定する必要はない。つまり、ファイバ検知器11Bとしては、光ファイバ心線の有無を光学的に検知可能な安価なものを用いることができる。また、ファイバ検知器11Bとしては、性能が低下したOTDR測定器を用いることも可能である。
OTDR測定器は長期間の使用等による老朽化が原因で、LD(Laser Diode)光源の劣化に伴い波形ノイズの増加が進行し、測定されたOTDR波形に局部的な微小波形変動が認められる場合がある。この場合、ファイバ特性と波形ノイズのいずれに起因するかの判別ができず、製品の品質保証に支障を来すため、このようなOTDR測定器は光ファイバ心線の伝送特性の測定には使用不能となる。
但し、そのような老朽化が進行して性能が低下したOTDR測定器であっても、OTDR波形に対してLSA(最小二乗近似:Least Square Approximation)を適用すると、測定用ダミーファイバF0と被測定用ファイバF1との間の接続ロス値に関しては、適切な測定値を取得することが可能である。
したがって、本変形例に係る光ファイバ測定装置は、性能が低下したOTDR測定器をファイバ検知器11Bとして用いている。そして、制御装置13は、ファイバ検知器11Bのデータの接続ロス値に基づいて、被測定用ファイバF1の光ファイバ心線の有無を検知する。したがって、ファイバ検知器11Bで得られるデータについては、接続ロス値のみを用い、被測定用ファイバF1の品質保証データとしては用いられない。
次に、本変形例に係る光ファイバ測定方法について説明する。
図11は、本変形例に係る光ファイバ測定方法の流れを説明するフローチャートである。
本変形例では、制御装置13がOTDR測定器11A、ファイバ検知器11BおよびMAS12を動作制御し、被測定用ファイバF1を4回に分けて測定し、その後、軸ずれによる再測定の要否を判定する。
(ステップS01)
まず、以下の手順による第一グループG1の第一測定を実行する。
被測定用ファイバF1の光ファイバ心線F11〜F18をV溝ブロック14の第一番溝Vm1〜第九番溝Vm9に保持させる(図3および図4参照)。このとき、第五番溝Vm5には光ファイバ心線は保持されない。
図10(a)に示すように、測定用ダミーファイバF0の光ファイバ心線F01〜F04を第一番溝Vm1〜第四番溝Vm4に保持させ、被測定用ファイバF1の一番心光ファイバ心線F11〜四番心光ファイバ心線F14に対向させる。
次に、測定用ダミーファイバF0を被測定用ファイバF1側へ移動させ、測定用ダミーファイバF0の光ファイバ心線F01〜F04を被測定用ファイバF1の光ファイバ心線F11〜F14に突き合わせる。
この状態で、測定用ダミーファイバF0の一番心光ファイバ心線F01および三番心光ファイバ心線F03に接続したOTDR測定器11Aで、被測定用ファイバF1の一番心光ファイバ心線F11および三番心光ファイバ心線F13の伝送特性を測定する。
制御装置13は、第一グループG1の第一測定におけるOTDR測定器11Aの測定結果から、被測定用ファイバF1の一番心光ファイバ心線F11および三番心光ファイバ心線F13における製品の品質保証に必要な全測定データとなる伝送特性を取得する。
また、制御装置13は、測定用ダミーファイバF0の四番心の光ファイバ心線F04に接続したファイバ検知器11Bのデータから接続ロス値だけを取得する。
(ステップS02)
次に、以下の手順による第一グループG1の第二測定を実行する。
図10(b)に示すように、測定用ダミーファイバF0を四番心光ファイバ心線F04側へ1心ずつ移動させることで、測定用ダミーファイバF0の光ファイバ心線F01〜F04を第二番溝Vm2〜第五番溝Vm5に保持させる。そして、測定用ダミーファイバF0の一番心光ファイバ心線F01〜三番心光ファイバ心線F03を被測定用ファイバF1の二番心光ファイバ心線F12〜四番心光ファイバ心線F14に対向させる。
次に、測定用ダミーファイバF0を被測定用ファイバF1側へ移動させ、測定用ダミーファイバF0の光ファイバ心線F01〜F03を被測定用ファイバF1の光ファイバ心線F12〜F14に突き合わせる。このとき、測定用ダミーファイバF0の四番心光ファイバ心線F04は、対向位置に被測定用ファイバF1の光ファイバ心線F11〜F18のいずれも配置されていない第五番溝Vm5に保持されている。したがって、四番心光ファイバ心線F04には被測定用ファイバF1の光ファイバ心線は突き合わされない。
この状態で、測定用ダミーファイバF0の一番心光ファイバ心線F01および三番心光ファイバ心線F03に接続したOTDR測定器11Aで、被測定用ファイバF1の二番心光ファイバ心線F12および四番心光ファイバ心線F14の伝送特性を測定する。
制御装置13は、第二測定におけるOTDR測定器11Aの測定結果から、被測定用ファイバF1の二番心光ファイバ心線F12および四番心光ファイバ心線F14における製品の品質保証に必要な全測定データとなる伝送特性を取得する。
また、制御装置13は、測定用ダミーファイバF0の四番心の光ファイバ心線F04に接続したファイバ検知器11Bのデータから見かけ上の接続ロス値だけを取得する。
(ステップS03)
次に、以下の手順による第二グループG2の第一測定を実行する。
図10(c)に示すように、測定用ダミーファイバF0の光ファイバ心線F01〜F04を第六番溝Vm6〜第九番溝Vm9に保持させ、被測定用ファイバF1の五番心光ファイバ心線F15〜八番心光ファイバ心線F18に対向させる。
次に、測定用ダミーファイバF0を被測定用ファイバF1側へ移動させ、測定用ダミーファイバF0の光ファイバ心線F01〜F04を被測定用ファイバF1の光ファイバ心線F15〜F18に突き合わせる。
この状態で、測定用ダミーファイバF0の一番心光ファイバ心線F01および三番心光ファイバ心線F03に接続したOTDR測定器11Aで、被測定用ファイバF1の五番心光ファイバ心線F15および七番心光ファイバ心線F17の伝送特性を測定する。
制御装置13は、第二グループG2の第一測定におけるOTDR測定器11Aの測定結果から、被測定用ファイバF1の五番心光ファイバ心線F15および七番心光ファイバ心線F17における製品の品質保証に必要な全測定データとなる伝送特性を取得する。
また、制御装置13は、測定用ダミーファイバF0の四番心光ファイバ心線F04に接続したファイバ検知器11Bのデータから接続ロス値だけを取得する。
(ステップS04)
次に、以下の手順による第二グループG2の第二測定を実行する。
図10(d)に示すように、測定用ダミーファイバF0を四番心光ファイバ心線F04側へ1心ずつ移動させることで、測定用ダミーファイバF0の光ファイバ心線F01〜F04を第七番溝Vm7〜第十番溝Vm10に保持させる。そして、測定用ダミーファイバF0の一番心光ファイバ心線F01〜三番心光ファイバ心線F03を被測定用ファイバF1の六番心光ファイバ心線F16〜八番心光ファイバ心線F18に対向させる。
次に、測定用ダミーファイバF0を被測定用ファイバF1側へ移動させ、測定用ダミーファイバF0の光ファイバ心線F01〜F03を被測定用ファイバF1の光ファイバ心線F16〜F18に突き合わせる。このとき、測定用ダミーファイバF0の四番心光ファイバ心線F04は、対向位置に被測定用ファイバF1の光ファイバ心線F11〜F18のいずれも配置されていない第十番溝Vm10に保持されている。したがって、四番心光ファイバ心線F04には被測定用ファイバF1の光ファイバ心線は突き合わされない。
この状態で、測定用ダミーファイバF0の一番心光ファイバ心線F01および三番心光ファイバ心線F03に接続したOTDR測定器11Aで、被測定用ファイバF1の六番心光ファイバ心線F16および八番心光ファイバ心線F18の伝送特性を測定する。
制御装置13は、第二グループG2の第二測定におけるOTDR測定器11Aの測定結果から、被測定用ファイバF1の六番心光ファイバ心線F12および八番心光ファイバ心線F14における製品の品質保証に必要な全測定データとなる伝送特性を取得する。
また、制御装置13は、測定用ダミーファイバF0の四番心光ファイバ心線F04に接続したファイバ検知器11Bのデータから見かけ上の接続ロス値だけを取得する。
(ステップS05)
次に、ファイバ検知器11Bからのデータに基づく再測定要否判定を行う。
制御装置13は、第一グループG1の第一測定(ステップS01)および第二測定(ステップS02)と第二グループG2の第一測定(ステップS03)および第二測定(ステップS04)とから得られたファイバ検知器11Bの検知結果が所定のパターンである正常パターンか否かを判定する。
第一グループG1の第一測定(ステップS01)では、測定用ダミーファイバF0の四番心光ファイバ心線F04は、被測定用ファイバF1の四番心光ファイバ心線F14に突き合わされる。つまり、四番心光ファイバ心線F04の対向位置には、四番心光ファイバ心線F14が存在している。このため、ファイバ検知器11Bからのデータでは、小さな接続ロス値(例えば、+5dB以下)が得られる。そして、この接続ロス値に基づいて、四番心光ファイバ心線F04の対向位置に四番心光ファイバ心線F14が存在していることが検知される。
これに対して、第一グループG1の第二測定(ステップS02)では、測定用ダミーファイバF0の四番心光ファイバ心線F04には、何も突き合わされない。つまり、四番心光ファイバ心線F04の対向位置には、光ファイバ心線F11〜F18のいずれも存在していない。このため、ファイバ検知器11Bからのデータでは、過大な接続ロス値(例えば、+10dB以上)が得られる。そして、この接続ロス値に基づいて、四番心光ファイバ心線F04の対向位置に光ファイバ心線F11〜F18のいずれも存在していないことが検知される。
また、第二グループG2の第一測定(ステップS03)では、測定用ダミーファイバF0の四番心光ファイバ心線F04は、被測定用ファイバF1の八番心光ファイバ心線F18に突き合わされる。つまり、四番心光ファイバ心線F04の対向位置には、八番心光ファイバ心線F18が存在している。このため、ファイバ検知器11Bからのデータでは、小さな接続ロス値(例えば、+5dB以下)が得られる。そして、この接続ロス値に基づいて、四番心光ファイバ心線F04の対向位置に八番心光ファイバ心線F18が存在していることが検知される。
これに対して、第二グループG2の第二測定(ステップS04)では、測定用ダミーファイバF0の四番心光ファイバ心線F04には、何も突き合わされない。つまり、四番心光ファイバ心線F04の対向位置には、光ファイバ心線F11〜F18のいずれも存在していない。このため、ファイバ検知器11Bからのデータでは、過大な接続ロス値(例えば、+10dB以上)が得られる。そして、この接続ロス値に基づいて、四番心光ファイバ心線F04の対向位置に光ファイバ心線F11〜F18のいずれも存在していないことが検知される。
制御装置13は、ファイバ検知器11Bからのデータに基づいて、接続ロス値が、第一グループG1および第二グループG2の第一測定(ステップS01,ステップS03)で「小」となりかつ第一グループG1および第二グループG2(ステップS02,ステップS04)の第二測定で「過大」となる正常パターンであるか否かを判定する。そして、接続ロス値が、正常パターンから外れている場合(ステップS05:No)、制御装置13は、軸ずれが生じたと判定し、再測定要として被測定用ファイバF1の測定を第一グループG1の第一測定(ステップS01)からやり直す。
(ステップS06)
次に、OTDR測定器11Aからのデータに基づく再測定要否判定を行う。
制御装置13は、第一グループG1および第二グループG2の第一測定(ステップS01,ステップS03)および第二測定(ステップS02,ステップS04)から得られたOTDR測定器11Aの検知結果に異常があるか否かを判定する。
第一グループG1の第一測定(ステップS01)において、測定用ダミーファイバF0の一番心光ファイバ心線F01および三番心光ファイバ心線F03は、被測定用ファイバF1の一番心光ファイバ心線F11および三番心光ファイバ心線F13に突き合わされる。また、第一グループG1の第二測定(ステップS02)において、測定用ダミーファイバF0の一番心光ファイバ心線F01および三番心光ファイバ心線F03は、被測定用ファイバF1の二番心光ファイバ心線F12および四番心光ファイバ心線F14に突き合わされる。さらに、第二グループG2の第一測定(ステップS03)において、測定用ダミーファイバF0の一番心光ファイバ心線F01および三番心光ファイバ心線F03は、被測定用ファイバF1の五番心光ファイバ心線F15および七番心光ファイバ心線F17に突き合わされる。また、第二グループG2の第二測定(ステップS04)において、測定用ダミーファイバF0の一番心光ファイバ心線F01および三番心光ファイバ心線F03は、被測定用ファイバF1の六番心光ファイバ心線F16および八番心光ファイバ心線F18に突き合わされる。このことから、OTDR測定器11Aからのデータは、正常であれば接続ロス値が過大となるような測定異常は生じることはない。
したがって、制御装置13は、OTDR測定器11Aからのデータに基づいて、接続ロス値が過大となる測定異常があるか否かを判定する。そして、測定異常がある場合(ステップS06:Yes)、制御装置13は、軸ずれが生じたと判定し、再測定要として被測定用ファイバF1の測定を第一グループG1の第一測定(ステップS01)からやり直す。
次に、本変形例に係る光ファイバ測定方法における各種の測定ケースおよび各測定ケースにおける再測定要否判定について説明する。
図12〜図15は、光ファイバの伝送特性測定時における各種の測定ケースを示す図である。
図12〜図15は、本変形例に係る光ファイバ測定装置10の測定ケースの例として、正常ケースA、および軸ずれが生じた異常ケースB1〜B11,C1〜C11を示す。なお、異常ケースB1〜B11は、測定用ダミーファイバF0が四番心光ファイバ心線F04側へ軸ずれするケースであり、異常ケースC1〜C11は、測定用ダミーファイバF0が一番心光ファイバ心線F01側へ軸ずれするケースである。
(正常ケースA)
正常ケースAは、第一グループG1の第一測定および第二測定、第二グループG2の第一測定および第二測定のいずれにおいても軸ずれが生じていないケースである。
正常ケースAでは、測定用ダミーファイバF0の四番心光ファイバ心線F04に接続されたファイバ検知器11Bのデータに基づく接続ロス値が、第一グループG1および第二グループG2の第一測定で「小」となり、かつ第一グループG1および第二グループG2の第二測定で「過大」となる。すなわち、1回目の測定で「小」、2回目の測定で「過大」、3回目の測定で「小」、4回目の測定で「過大」となるのが正常パターンである。
また、正常ケースAでは、2台のOTDR測定器11Aのデータに基づく接続ロス値は、いずれも過大となることはない。
したがって、正常ケースAでは、軸ずれなし(ステップS05:Yes,ステップS06:No)と判定されて被測定用ファイバF1に対する測定が正常に終了される。
(異常ケースB1〜B11)
異常ケースB1〜B11のうち、異常ケースB4以外のケースでは、測定用ダミーファイバF0の四番心光ファイバ心線F04に接続されたファイバ検知器11Bのデータに基づく接続ロス値が、正常パターンから外れる。したがって、これらの異常ケースでは、軸ずれあり(ステップS05:No)と判定されて再測定が行われる。
異常ケースB4では、測定用ダミーファイバF0の四番心光ファイバ心線F04に接続されたファイバ検知器11Bのデータに基づく接続ロス値は、正常パターンと同一である。したがって、ファイバ検知器11Bのデータからは、軸ずれありと判定することはできない。しかし、この異常ケースB4では、第二グループG2の第二測定において、三番心光ファイバ心線F03に接続されたOTDR測定器11Aのデータに基づく接続ロス値が、正常ケースAとは異なり過大となるため、測定異常と判定される。したがって、異常ケースB4では、軸ずれあり(ステップS06:Yes)と判定されて再測定が行われる。
なお、異常ケースB1、B3、B6〜B8では、2台のOTDR測定器11Aの波形データが、第一測定と第二測定とで通常では起こらない完全一致となる。このことから、軸ずれが生じていると判定することも可能である。
また、異常ケースB2、B5、B7〜B11では、三番心光ファイバ心線F03に接続されたOTDR測定器11Aのデータに基づく接続ロス値が、正常ケースAとは異なり過大となる。このことから、軸ずれが生じていると判定することも可能である。
(異常ケースC1〜C11)
異常ケースC1〜C11のうち、異常ケースC3以外のケースでは、測定用ダミーファイバF0の四番心光ファイバ心線F04に接続されたファイバ検知器11Bのデータに基づく接続ロス値が、正常パターンから外れる。したがって、これらの異常ケースでは、軸ずれあり(ステップS05:No)と判定されて再測定が行われる。
異常ケースC3では、測定用ダミーファイバF0の四番心光ファイバ心線F04に接続されたファイバ検知器11Bのデータに基づく接続ロス値は、正常パターンと同一である。したがって、ファイバ検知器11Bのデータからは、軸ずれありと判定することはできない。しかし、この異常ケースC3では、第二グループG2の第一測定において、一番心光ファイバ心線F01に接続されたOTDR測定器11Aのデータに基づく接続ロス値が、正常ケースAとは異なり過大となるため、測定異常と判定される。したがって、異常ケースC3では、軸ずれあり(ステップS06:Yes)と判定されて再測定が行われる。
なお、異常ケースC2、C4、C7、C9、C10では、2台のOTDR測定器11Aの波形データが、第一測定と第二測定とで通常では起こらない完全一致となる。このことから、軸ずれが生じていると判定することも可能である。
また、異常ケースC1、C5〜C11では、一番心光ファイバ心線F01に接続されたOTDR測定器11Aのデータに基づく接続ロス値が、正常ケースAとは異なり過大となる。このことから、軸ずれが生じていると判定することも可能である。
以上説明した本変形例とは異なり、8心の被測定用ファイバF1をV溝ブロック14上のV溝に隙間なく挿入した場合、すなわち、第5番V溝Vm5に被測定用ファイバF1の光ファイバ心線が挿入されている場合には、第一グループG1の第二測定において、測定用ダミーファイバF0の4番心光ファイバ心線F04の接続ロス値が、正常ケースAと同様に「小」となってしまう。そのため、測定用ダミーファイバF0が正規の被測定用ファイバF1と突き合わせされていない場合であっても、その軸ずれの発生を正確に検出することができなかった。
一方、上記で説明したように、本変形例に係る光ファイバ測定方法および測定装置によれば、第一グループG1と第二グループG2との間に第五番V溝Vm5を空けた状態で被測定用ファイバF1をV溝Vm(Vm1〜Vm4およびVm6〜Vm9)内に配置して、グループG1、G2ごとに測定用ダミーファイバF0と突き合わせて第一測定および第二測定を行う。これにより、測定用ダミーファイバF0が適切なV溝Vmに挿入されていない場合は、接続ロス値が過大となり正常パターンから外れるため、測定異常と判断される。そのため、軸ずれの有無を容易かつ正確に検出することができる。
また、OTDR測定器11Aを2台のみ用いて、第一グループG1および第二グループG2ごとに第一測定と第二測定の2回の測定を行うことで、8心の被測定用ファイバF1の全ての光ファイバ心線F11〜F18の伝送特性を測定することができる。そのため、高価なOTDR測定器11Aを測定用ダミーファイバF0の光ファイバ心線F01〜F04の数だけ用いる必要がなく、設備費を抑えることができる。
また、軸ずれの有無の判定に用いるファイバ検知器11Bとしては、光学的に光ファイバ心線の有無を検知する安価なものを用いたり、老朽化して性能が低下したOTDR測定器を有効利用することができ、経済的である。
以上、本発明を詳細にまた特定の実施態様を参照して説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱することなく様々な変更や修正を加えることができることは当業者にとって明らかである。また、上記説明した構成部材の数、位置、形状等は上記実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等に変更することができる。
例えば、図16に示すように、V溝ブロック14の第五番溝Vm5に、磁石等にて固定可能な遮蔽ブロック30を予め設置する構成を採用してもよい。この構成によれば、被測定用ファイバF1の光ファイバ心線F11〜F18の第五番溝Vm5への誤挿入をより確実に阻止することが可能となる。なお、遮蔽ブロック30は、第五番溝Vm5への誤挿入を防止できるものであれば、図16に示す形状に限られない。
また、上記実施形態では、第一グループG1と第二グループG2との間に、1つのV溝(第五番V溝Vm5)を空けた状態で、第一グループG1および第二グループG2の光ファイバ心線F11〜F18がV溝Vmに保持された例を挙げているが、この例に限られない。例えば、第一グループG1と第二グループG2との間に2つ以上のV溝Vmを空けた状態で、光ファイバ心線F11〜F18がV溝Vmに保持されてもよい。この構成によっても、軸ずれの有無を容易かつ正確に検出することができる。
また、上記実施形態では、一番心光ファイバ心線F11〜八番心光ファイバ心線F18を含む8心の被測定用ファイバF1の伝送特性を測定する例を挙げているが、この例に限られない。例えば、12本の光ファイバ心線が一体化された12心の被測定用ファイバの伝送特性を測定する場合に、本実施形態の光ファイバ測定方法および測定装置を採用してもよい。12心の被測定用ファイバの場合は、光ファイバ心線を4本ずつの3つのグループに分けて、各グループの間に少なくとも1つのV溝を空けた状態で、光ファイバ心線をV溝に保持させる。そして、第二グループの被測定用ファイバの測定の後に、三番目のグループ(第三グループ)の被測定用ファイバを測定用ダミーファイバと突き合わせて、当該第三グループの被測定用ファイバの光ファイバ心線の伝送特性を測定する。このような12心の被測定用ファイバの伝送特性を測定する際も、グループ間に少なくとも1つのV溝を空けた状態で光ファイバ心線がV溝に保持されるため、軸ずれの有無を容易かつ正確に検出することができる。
10:光ファイバ測定装置
11A:OTDR測定器(伝送特性測定器)
11B:ファイバ検知器
12:測定補助装置
13:制御装置
14:V溝ブロック
15:制御信号
16:測定データ
17:制御信号
18:仕切り部材
18A:第一櫛歯
18B:第二櫛歯
18C:第三櫛歯
18D:基部
20:可動ヘッド
21:ダミーホルダ
22:ガイドレール
23:テープホルダ
24:ステージ
30:遮蔽ブロック
41:接続用単心光ファイバ
F0:測定用ダミーファイバ
F01〜F04:光ファイバ心線
F1:被測定用ファイバ
F11〜F18:光ファイバ心線
G1:第一グループ
G2:第二グループ
Vm:V溝
Vm0〜Vm10:第零番V溝〜第十番V溝

Claims (8)

  1. 複数本の光ファイバ心線を並列に並べて一体化したテープ心線である被測定用ファイバの伝送特性を測定する光ファイバの測定方法であって、
    前記複数本の光ファイバ心線の一端を4本ずつ複数のグループに分け、
    前記複数のグループを、V溝ブロック上に並列に形成された複数のV溝に、各グループ間に少なくとも1つのV溝を空けた状態で保持させ、
    一番心、二番心、三番心および四番心の4本の光ファイバ心線を順番に並列に並べて一体化したテープ心線である測定用ダミーファイバを前記V溝に保持させて、前記複数のグループのうち第一グループの被測定用ファイバの光ファイバ心線と前記測定用ダミーファイバの光ファイバ心線とを前記V溝ブロック上で突き合わせて、前記第一グループの被測定用ファイバの光ファイバ心線の伝送特性を測定し、
    次に前記測定用ダミーファイバの位置をずらして前記第一グループとは異なる第二グループの被測定用ファイバと前記測定用ダミーファイバとを前記V溝ブロック上で突き合わせて、前記第二グループの被測定用ファイバの光ファイバ心線の伝送特性を測定する、光ファイバ測定方法。
  2. 前記第二グループの被測定用ファイバの測定の後に、前記測定用ダミーファイバの位置をずらして前記第一および第二グループとは異なる第三グループの被測定用ファイバと前記測定用ダミーファイバとを前記V溝ブロック上で突き合わせて、前記第三グループの被測定用ファイバの光ファイバ心線の伝送特性を測定する、請求項1に記載の光ファイバ測定方法。
  3. 前記各グループの被測定用ファイバの測定は、
    前記被測定用ファイバの4本の光ファイバ心線と前記測定用ダミーファイバの4本の光ファイバ心線を突き合わせ、前記測定用ダミーファイバの前記一番心および前記三番心の光ファイバ心線にそれぞれ接続した伝送特性測定器で前記被測定用ファイバの前記光ファイバ心線の伝送特性を測定するとともに、前記四番心の光ファイバ心線に接続したファイバ検知器で前記被測定用ファイバの有無を検知する第一測定を実行し、
    前記測定用ダミーファイバを四番心側に1心ずつずらして前記被測定用ファイバの3本の光ファイバ心線と前記測定用ダミーファイバの一番心、二番心および三番心の3本の光ファイバ心線を突き合わせて前記伝送特性測定器による測定および前記ファイバ検知器による検知を行う第二測定を実行し、
    前記第一測定および前記第二測定における前記伝送特性測定器の測定結果から前記被測定用ファイバの光ファイバ心線の伝送特性を取得するとともに、前記第一測定および前記第二測定における前記伝送特性測定器の測定結果および前記ファイバ検知器の検知結果から前記被測定用ファイバに対する前記測定用ダミーファイバの軸ずれの有無を判定する、請求項1または請求項2に記載の光ファイバの測定方法。
  4. 前記被測定用ファイバの複数本の光ファイバ心線間に櫛歯状仕切り部材を装着し、各グループ間の空隙を拡げた状態で前記V溝に前記被測定用ファイバを保持させる、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の光ファイバの測定方法。
  5. 複数本の光ファイバ心線を並列に並べて一体化したテープ心線である被測定用ファイバの伝送特性を測定する光ファイバ測定装置であって、
    一番心、二番心、三番心および四番心の4本の光ファイバ心線を順番に並列に並べて一体化したテープ心線である測定用ダミーファイバと、
    光ファイバ心線を保持する複数のV溝が並列に形成されたV溝ブロックのそれぞれの前記V溝で前記測定用ダミーファイバの一端の各光ファイバ心線と前記被測定用ファイバの一端の各光ファイバ心線とを突き合わせる測定補助装置と、
    前記測定用ダミーファイバの光ファイバ心線の他端に接続されて前記被測定用ファイバの光ファイバ心線の伝送特性を測定する複数の伝送特性測定器と、
    前記複数の伝送特性測定器および前記測定補助装置を動作制御する制御装置と、
    を備え、
    前記被測定用ファイバの前記一端の光ファイバ心線は、4本ずつ複数のグループに分けられ、
    前記複数のグループは、各グループ間に少なくとも1つのV溝を空けた状態で前記V溝に保持され、
    前記測定用ダミーファイバは前記複数のグループのうち第一グループの被測定用ファイバと前記V溝ブロック上で突き合わされて、前記第一グループの被測定用ファイバの光ファイバ心線の伝送特性が測定され、
    前記測定用ダミーファイバはさらに前記第一グループとは異なる第二グループの被測定用ファイバと前記V溝ブロック上で突き合わされて、前記第二グループの被測定用ファイバの光ファイバ心線の伝送特性が測定される、光ファイバ測定装置。
  6. 前記測定用ダミーファイバはさらに前記第一および第二グループとは異なる第三グループの被測定用ファイバと前記V溝ブロック上で突き合わされて、前記第三グループの被測定用ファイバの光ファイバ心線の伝送特性が測定される、請求項5に記載の光ファイバ測定装置。
  7. 前記複数の伝送特性測定器は、前記測定用ダミーファイバの一番心および三番心の光ファイバ心線の他端に接続された2台の伝送特性測定器であり、
    前記測定用ダミーファイバの四番心の光ファイバ心線の他端に接続されて前記被測定用ファイバの光ファイバ心線の有無を検知する1台のファイバ検知器をさらに備え、
    前記制御装置は、前記複数のグループごとに、
    前記被測定用ファイバの4本の光ファイバ心線と前記測定用ダミーファイバの4本の光ファイバ心線を突き合わせて前記伝送特性測定器による測定および前記ファイバ検知器による検知を行う第一測定と、
    前記測定用ダミーファイバを四番心側に1心ずつずらして前記被測定用ファイバの3本の光ファイバ心線と前記測定用ダミーファイバの一番心、二番心および三番心の光ファイバ心線を突き合わせて前記伝送特性測定器による測定および前記ファイバ検知器による検知を行う第二測定とを実行し、
    前記第一測定および前記第二測定における前記伝送特性測定器の測定結果から前記被測定用ファイバの4本の光ファイバ心線の伝送特性を取得するとともに、前記第一測定および前記第二測定における前記伝送特性測定器の測定結果および前記ファイバ検知器の検知結果から前記被測定用ファイバに対する前記測定用ダミーファイバの軸ずれの有無を判定する、請求項5または請求項6に記載の光ファイバ測定装置。
  8. さらに櫛歯状仕切り部材を備え、
    前記櫛歯状仕切り部材は、前記被測定用ファイバの複数本の光ファイバ心線間に装着されて、前記少なくとも1つのV溝に前記光ファイバ心線が配置されないように前記各グループ間の空隙が拡げられる、請求項5から請求項7のいずれか一項に記載の光ファイバ測定装置。
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