JP2016080017A - 車輪支持軸受用密封装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】車輪支持軸受の密封装置に従来よりも大きな追従性を与えて、そのシール性を更に向上させながらも、摺動トルクを従来と同等または小さくすること。【解決手段】シール部材3は、外側、中間、内側の3本のシールリップ8、9、10を備え、外側シールリップ8の先端縁を、スリンガ2の外側円輪部7の内側面に摺接させ、内側シールリップ10の先端縁は、スリンガ2の内径側円筒部6の外周面との間にラビリンスシール部を形成する。そして、中間シールリップ9の先端部断面を鋭角にし、その部分の断面を薄くし、スリンガ2の溝11に摺接させる。【選択図】図2
Description
本発明は、例えば自動車用車輪の支持装置等の回転支持部に装備される車輪支持軸受に組み込まれる密封装置に関する。
車輪支持軸受には密封装置が組み込まれており、軸受の内部に封入したグリースが外部に漏洩することを防止するとともに、外部に存在する雨水、泥、塵等の各種異物が転がり軸受の内部に入り込むことを防止している。
従来の密封装置の一例として、3 本のシールリップとスリンガを組合せた密封装置が知られている( 例えば、特許文献1 参照) 。
図3に示すように、上記特許文献1に開示された密封装置100では、芯金101と、スリンガ102と、シール部材103とから成る。このうち芯金101は、図示しない軸受の外輪の端部内周面に内嵌固定自在な外径側円筒部104と、この外径側円筒部104 の軸方向内端縁(車輪支持軸受の軸方向中央寄り端縁) から直径方向内方に折れ曲がった内側円輪部105を備えた断面L字形状で全体を円環状としている。
また、スリンガ102は、図示しない車輪支持軸受の内輪の端部外周面に外嵌固定自在な内径側円筒部106と、この内径側円筒部106の軸方向外端縁(車輪支持軸受の軸方向開口寄り端縁) から直径方向外方に折れ曲がった外側円輪部107とを備えた断面L 字形状で円環状としている。
さらに、シール部材103は、ゴムの如きエラストマー等の弾性材により造られて、
外側、中間、内側の3 本のシールリップ108、109、110を備え、芯金101にその基端部を結合固定している。そして、最も外側に位置する外側シールリップ108の先端縁を、スリンガ102の外側円輪部107の内側面に摺接させ、残り2 本の中間シールリップ109及び内側シールリップ110の先端縁を、スリンガ102の内径側円筒部106の外周面に摺接させている。
さらに、シール部材103は、ゴムの如きエラストマー等の弾性材により造られて、
外側、中間、内側の3 本のシールリップ108、109、110を備え、芯金101にその基端部を結合固定している。そして、最も外側に位置する外側シールリップ108の先端縁を、スリンガ102の外側円輪部107の内側面に摺接させ、残り2 本の中間シールリップ109及び内側シールリップ110の先端縁を、スリンガ102の内径側円筒部106の外周面に摺接させている。
このような密封装置100では、スリンガ102の外側円輪部107が内径側円筒部106 から小さい半径( R )を持ちながら内径側円筒部106から直接に折れ曲がって形成されている。そして、車輪支持軸受の端部開口を塞ぐことで、車輪支持軸受の内部に封入したグリースが外部に漏洩するのを防止するとともに、外部に存在する雨水、泥、塵等の各種異物が車輪支持軸受の内部に入り込むのを防止する。
自動車の車輪支持軸受は、その運転状況等により、軸受の内外輪間の寸法変化が比較的大きい。このような使用状況でも密封装置100のシール性を保つため、従来は、中間シール109のスリンガ102に対する接触荷重を、その他のシールよりも大きくして中間シール109に追従性を与えていた。しかし、中間シール109のスリンガ102に対する接触荷重が大きいため、軸受の回転時に中間シール109の先端とスリンガ102の内径側円筒部106との間に発生する摺動トルクを小さくすることが難しかった。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は中間シール109に従来よりも大きな追従性を与えて、そのシール性を更に向上させながらも、摺動トルクを従来と同等または小さくすることである。
本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
芯金と、スリンガと、シール部材を有し、軸受の端部開口を塞ぐ密封装置であって、
芯金は、軸受の外輪の端部内周面に内嵌固定自在な外径側円筒部と、外径側円筒部の軸方向内端縁から直径方向内方に折れ曲がった内側円輪部を備えた断面L字形状で全体が円環状であり、
スリンガは、軸受の内輪の端部外周面に外嵌固定自在な内径側円筒部と、内径側円筒部の軸方向外端縁から直径方向外方に折れ曲がった外側円輪部を備えた断面L字形状で全体が円環状であり、
シール部材は、外側、中間、内側の3本のシールリップを備え、芯金にこれらの基端部を結合固定しており、外側シールリップの先端縁を、スリンガの外側円輪部の内側面に摺接させた車輪支持軸受用密封装置において、
スリンガの外側円輪部の基端部に、断面が円弧状の溝を設け、この溝に先端部断面を鋭角にした中間シールリップを摺接させた構成。
芯金と、スリンガと、シール部材を有し、軸受の端部開口を塞ぐ密封装置であって、
芯金は、軸受の外輪の端部内周面に内嵌固定自在な外径側円筒部と、外径側円筒部の軸方向内端縁から直径方向内方に折れ曲がった内側円輪部を備えた断面L字形状で全体が円環状であり、
スリンガは、軸受の内輪の端部外周面に外嵌固定自在な内径側円筒部と、内径側円筒部の軸方向外端縁から直径方向外方に折れ曲がった外側円輪部を備えた断面L字形状で全体が円環状であり、
シール部材は、外側、中間、内側の3本のシールリップを備え、芯金にこれらの基端部を結合固定しており、外側シールリップの先端縁を、スリンガの外側円輪部の内側面に摺接させた車輪支持軸受用密封装置において、
スリンガの外側円輪部の基端部に、断面が円弧状の溝を設け、この溝に先端部断面を鋭角にした中間シールリップを摺接させた構成。
中間シールリップの先端部断面を鋭角にしたので、この部分の厚さが薄くなる。この先端部をスリンガの前記溝に摺接させたので、その摺接面積を大きくすることにより、追従性が向上し、そのシール性も向上する。更に、中間シールリップの先端部が薄いので、相手側への接触圧が小さくなり、摺動トルクを従来と同等または小さくすることができる。
以下、本発明に係る密封装置の実施形態について、図面に基づいて詳細に説明する。
図1及び図2を参照して、本発明に係る第一の実施形態について説明する。
本発明の密封装置は、芯金1と、スリンガ2と、シール部材3とから成る。このうち芯金1は、図示しない車輪支持軸受の外輪の端部内周面に内嵌固定自在な外径側円筒部4と、この外径側円筒部4 の軸方向内端縁(車輪支持軸受の軸方向中央寄り端縁)から直径方向内方に折れ曲がった内側円輪部5を備えた断面L字形状で全体を円環状としている。
本発明の密封装置は、芯金1と、スリンガ2と、シール部材3とから成る。このうち芯金1は、図示しない車輪支持軸受の外輪の端部内周面に内嵌固定自在な外径側円筒部4と、この外径側円筒部4 の軸方向内端縁(車輪支持軸受の軸方向中央寄り端縁)から直径方向内方に折れ曲がった内側円輪部5を備えた断面L字形状で全体を円環状としている。
また、スリンガ2は、図示しない車輪支持軸受の内輪の端部外周面に外嵌固定自在な内径側円筒部6と、この内径側円筒部6の軸方向外端縁(車輪支持軸受の軸方向開口寄り端縁)から直径方向外方に折れ曲がった外側円輪部7とを備えた断面L字形状で円環状とし、
前記外側円輪部7の基端部に、断面が円弧状の溝11を設けている。さらに、シール部材3は、ゴムの如きエラストマー等の弾性材により造られて、外側、中間、内側の3本のシールリップ8、9、10を備え、芯金1にその基端部を結合固定している。そして、最も外側に位置する外側シールリップ8の先端縁を、スリンガ2の外側円輪部7の内側面に摺接させ、内側シールリップ10の先端縁は、スリンガ2の内径側円筒部6の外周面との間にラビリンスシール部を形成している。また、中間シールリップ9の先端部断面を鋭角にし、その部分の断面を薄くしている。
前記外側円輪部7の基端部に、断面が円弧状の溝11を設けている。さらに、シール部材3は、ゴムの如きエラストマー等の弾性材により造られて、外側、中間、内側の3本のシールリップ8、9、10を備え、芯金1にその基端部を結合固定している。そして、最も外側に位置する外側シールリップ8の先端縁を、スリンガ2の外側円輪部7の内側面に摺接させ、内側シールリップ10の先端縁は、スリンガ2の内径側円筒部6の外周面との間にラビリンスシール部を形成している。また、中間シールリップ9の先端部断面を鋭角にし、その部分の断面を薄くしている。
密封装置の組立状態においては、前記中間シールリップ9の先端部をスリンガ2の前記
溝11に摺接させている。この摺接面積を大きくすることにより、前記中間シールリップ
9の追従性が向上し、そのシール性も向上する。更に、中間シールリップの先端部が薄い
ので、相手側への接触圧が小さくなり、摺動トルクを従来と同等または小さくすることが
可能となる。
溝11に摺接させている。この摺接面積を大きくすることにより、前記中間シールリップ
9の追従性が向上し、そのシール性も向上する。更に、中間シールリップの先端部が薄い
ので、相手側への接触圧が小さくなり、摺動トルクを従来と同等または小さくすることが
可能となる。
なお、前記内側シールリップ10の先端縁をスリンガ2の内径側円筒部の外周面に摺接させてもよい。
100 密封装置
1、101 芯金
2、102 スリンガ
3、103 シール部材
4、104 外径側円筒部
5、105 内側円輪部
6、106 内径側円筒部
7、107 外側円輪部
8、108 外側シールリップ
9、109 中間シールリップ
10、110 内側シールリップ
11 溝
1、101 芯金
2、102 スリンガ
3、103 シール部材
4、104 外径側円筒部
5、105 内側円輪部
6、106 内径側円筒部
7、107 外側円輪部
8、108 外側シールリップ
9、109 中間シールリップ
10、110 内側シールリップ
11 溝
Claims (1)
- 芯金と、スリンガと、シール部材を有し、軸受の端部開口を塞ぐ密封装置であって、
前記芯金は、軸受の外輪の端部内周面に内嵌固定自在な外径側円筒部と、前記外径側円筒部の軸方向内端縁から直径方向内方に折れ曲がった内側円輪部を備えた断面L字形状で全体が円環状であり、
前記スリンガは、軸受の内輪の端部外周面に外嵌固定自在な内径側円筒部と、前記内径側円筒部の軸方向外端縁から直径方向外方に折れ曲がった外側円輪部を備えた断面L字形状で全体が円環状であり、
前記シール部材は、外側、中間、内側の3 本のシールリップを備え、前記芯金にこれらの基端部を結合固定しており、前記外側シールリップの先端縁を、前記スリンガの外側円輪部の内側面に摺接させた車輪支持軸受の密封装置において、
前記スリンガの外側円輪部の基端部に、断面が円弧状の溝を設け、この溝に先端部断面を鋭角にした中間シールリップを摺接させたことを特徴とする車輪支持軸受の密封装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014209784A JP2016080017A (ja) | 2014-10-14 | 2014-10-14 | 車輪支持軸受用密封装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014209784A JP2016080017A (ja) | 2014-10-14 | 2014-10-14 | 車輪支持軸受用密封装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016080017A true JP2016080017A (ja) | 2016-05-16 |
Family
ID=55958099
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2014209784A Pending JP2016080017A (ja) | 2014-10-14 | 2014-10-14 | 車輪支持軸受用密封装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2016080017A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018053991A (ja) * | 2016-09-28 | 2018-04-05 | 光洋シーリングテクノ株式会社 | 農機具の車軸用密封装置 |
-
2014
- 2014-10-14 JP JP2014209784A patent/JP2016080017A/ja active Pending
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