JP2016079159A - オステオポンチン産生抑制剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】新規なオステオポンチン(OPN)産生抑制剤、およびOPNに伴う疾患の処置のための医薬組成物を提供することを課題とする。【解決手段】 miR-466、その前駆体、およびそれらの誘導体から選択される少なくとも1つのオリゴヌクレオチドを有効成分とする、OPN産生抑制剤、および当該OPN産生抑制作用を有するオリゴヌクレオチドを含む医薬組成物による。OPNを産生するT細胞について解析を行い、OPN産生抑制剤としての有用物質を探索したところ、miRNAのmiR-466がOPNのmRNAおよびタンパク質の産生を抑制することを見出し、本発明を完成した。【選択図】図1

Description

本発明は、miR-466、その前駆体およびそれらの誘導体を有効成分とする、オステオポンチン産生抑制剤、およびオステオポンチンに伴う疾患の処置のための医薬組成物に関する。
オステオポンチン(以下「OPN」と称する)は、骨の細胞外マトリックスタンパク質として同定された分子量約41kDaの分泌型酸性リン酸化糖タンパク質であり、乳汁、尿、腎尿細管、破骨細胞、骨芽細胞、マクロファージ、活性化T細胞、平滑筋細胞、上皮細胞等の細胞や骨、腎臓、胎盤、平滑筋、分泌上皮等の組織で発現している。OPNは種々の疾患との関連が報告されており、OPNの機能制御が注目されている。
OPNは、機能に関わる特徴的配列として分子内に2つの異なるインテグリン結合部位を有する。ヒトOPNはRGD(アルギニン-グリシン-アスパラギン酸)配列とSVVYGLR(セリン-バリン-バリン-チロシン-グリシン-ロイシン-アルギニン)配列の2つのインテグリン結合部位を有する。また、OPNは分子内に、トロンビン切断部位やMMP(マトリクスメタロプロテアーゼ)-3とMMP-7切断部位を有する。OPNは、その受容体であるインテグリンを認識し、細胞内シグナル伝達経路を通して、細胞接着、細胞遊走、腫瘍、免疫系への関与など様々な生物活性に関与している。例えば、インテグリンαVβ1、αVβ3およびαVβ5はOPNのRGD配列を認識し、血管の平滑筋細胞において細胞接着を媒介し、さらにαVβ3はマクロファージ、リンパ球、内皮細胞および平滑筋細胞等の遊走に関係している。また、OPNは、SVVYGLR配列を介してインテグリンα9β1、α4β1およびα4β7と結合する。このうちα4β1は、トロンビンで切断されていないOPN(非切断型OPN)とトロンビンで切断されたN末端フラグメント(切断型OPN)の両方に結合し、α9β1はトロンビン切断型OPNのみに結合する。このインテグリンサブユニットα4とα9の細胞質ドメインは、互いに協同して炎症部位への白血球の遊走と凝集を促し、それらの浸潤活性を増強することによって様々な炎症反応に関与している。
OPNと疾患との関係についていくつかの報告がある。例えば、大腸癌、卵巣癌、前立腺癌、乳癌などの癌や肝炎、肺線維症、関節リウマチ等において血中や組織中のOPNが増加していることが報告されている(J. Natl. Cancer Inst. 94(7), 513-521(2002);JAMA 287(13), 1671-1679(2002);Clin. Cancer Res. 5(8), 2271-2277(1999);Clin. Cancer Res. 3(4), 605-611(1997);Cytokine 60,129-137(2012);The American Journal of Pathology,183(3), 758-773(2013);Molecular Medicine 15,402-406(2009))。また、OPN欠損マウスが、腫瘍、関節リウマチ、多発性硬化症、動脈硬化症等の疾患に対して抵抗性を示すことが報告されている(J. Bone Miner Res. 16,652-659(2001);Proc Natl Acad Sci USA. 99, 4556-4561(2002);Science 294,1731-1735(2001);Arterioscler Thromb Vasc Biol, 23,1029-1034(2003))。これらの知見に基づき、従来より、OPNの機能または増加を抑制することにより、OPNに伴う疾患を治療することが提案されている。例えば、抗OPN抗体を投与してOPNの機能を阻害することにより、癌や肝炎、子宮内膜症、線維症、動脈硬化症、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病)、自己免疫疾患(多発性硬化症、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス)などの炎症性疾患を治療することが提案されている(国際公開WO 2009/131256号パンフレット、国際公開WO 2003/027151号パンフレット)。また、siRNA、アンチセンスオリゴヌクレオチドなどの核酸を投与してOPNの増加を抑制することにより、腫瘍、肝炎、動脈硬化症、多発性硬化症、関節リウマチ、肺線維症、糖尿病などの処置をすることが提案されている(特許文献1〜4:国際公開WO2009/147742号パンフレット、国際公開WO2005/100562号パンフレット、国際公開WO2003/099839号パンフレット、国際公開WO2008/131094号パンフレット)。
RNA干渉(RNAi)は、細胞内に存在する20塩基程度の二本鎖RNAが、配列特異的に標的とするメッセンジャーRNA(以下「mRNA」と称する)に結合し、翻訳を抑制したり、mRNAを分解する現象である。siRNA(small interfering RNA)が哺乳動物細胞においてRNAiを引き起こすことが示されて以来、標的遺伝子に対する特異性とその抑制効果が高いことから医薬への応用研究が行なわれてきた。また、核酸医薬の薬物輸送技術(DDS)の進展により、核酸医薬の実用化が盛んになってきた(炎症と免疫Vol.20No.1, 26-31(2013);Nature Medicine 20,109,2014)。
microRNA(miRNA)は、ゲノム上にコードされているがタンパク質には翻訳されない9〜29塩基程度の一本鎖RNAであり、siRNAと同様にRNAiを引き起こす。miRNAは、複数のタンパク質と複合体を形成し、mRNAの3'-末端非翻訳領域と結合して遺伝子発現を抑制する。miRNAは、単一またはクラスター化されたmiRNA前駆体に転写される遺伝子から生成される。すなわち、まず遺伝子から一次転写産物であるプライマリーmiRNA(以下「pri-miRNA」と称する)が転写され、次いで、pri-miRNA からプリカーサーmiRNA(以下「pre-miRNA」と称する)が生成される。さらにダイサー(Dicer)介在によるプロセシングによりpre-miRNA から成熟型miRNAが生成される(Nature Reviews Genetics, 5, 522-531(2004))。miRNAは、様々な生命現象と関連しているため盛んに研究が行なわれており、新しい診断方法や治療薬としての応用も期待されている。
近年、自己免疫疾患で免疫担当細胞におけるmiRNAの発現異常が病態と関連することが報告されており、とくに全身性エリテマトーデス(以下「SLE」と称する)に関する報告が増えている。SLEは、免疫機能の異常による自己免疫抗体産生とその各種臓器への沈着によって引き起こされる炎症性疾患である。膠原病の一種で、関節の痛みや鼻を中心に両ほほにかけて現れる紅斑が特徴的であるが、全身の臓器に炎症が起こるために症状は様々である。SLEにおけるmiRNA発現の調節異常に関する研究としては、例えば、miR-146aはSLE患者で発現が低下していることが報告されている。miR-146aはSLEの病態に重要な役割を果たしているI型IFN経路を負に制御する作用があることが報告されている(Arthritis Rheum 60: 1065-1075, 2009)。miR-31とmiR-125aはSLE患者のT細胞で発現低下していることが報告されている(Arthritis Rheum 64: 3715-3725, 2012、Arthritis Rheum 62: 3425-3435, 2010)。miR-31の発現低下とともに、RhoAの発現が上昇し、これによりNFATを介したIL-2産生が抑制されることが示されている。また、miR-125aの発現低下にともない、活性化されたT細胞におけるKLF13およびRANTESの発現が上昇することが示されている。miR-21とmiR-148aはCD4陽性T細胞で発現が上昇していることが報告されている(J Immunol 184: 6773-6781, 2010)。miR-21の発現上昇によりRAS guanyl-releasing protein1 (RASGRP1)の発現が低下し、間接的にDNA(cytosine-5)-methyltransferase 1(DNMT1) の発現低下を引き起こし、DNAメチル化を低下させることが示されている。また、miR-148aは直接DNMT1遺伝子のコード配列に結合してその発現を低下させ、DNAのメチル化を抑制することが報告されている。さらに、miR-126はCD4陽性T細胞で発現が上昇し、DNMT1を抑制してDNAのメチル化を抑制することが報告されている(Arthritis Rheum 63: 1376-1386, 2011)。miR-181aは、SLE患者のプラズマ細胞で増加していることが報告されている(Arthritis Rheum 65: 1324-1334, 2013)。また、miR-181aを過剰発現させたマウスモデルではTCR活性の閾値が低下し自己抗原に反応しやすくなることが報告されている(非特許文献1:Cell,129, 147-161, 2007)。さらにmiR-181がOPNの発現を抑制することが報告されている(非特許文献2〜3:Surgery 2010; 148: 291-7、Atherosclerosis 228(2013) 168-174)。このようなmiRNAは、SLEの診断、病状の把握、活動性判定などに用いられるバイオマーカーとして、或いは、免疫異常の是正をする新規治療薬としての有用性が期待されている。
miR-466を有効成分とする乳製品等の免疫増強のため経口摂取組成物が提案されている(特許文献5:特開2011-140513号公報)。また、miR-466を喘息などのバイオマーカー或いは創薬標的として使用することが提案されている(特許文献6:国際公開WO2008/147974号パンフレット)。
ところで、加齢やSLEなどの病態に伴って出現し増加する特異な性状のCD4+T細胞群として、Senescence-related PD1+MP(CD44highCD62Llow)CD4+T細胞(以下「Tsen細胞」と称する)が同定され、さらに当該Tsen細胞はOPNを産生していることが報告されている(非特許文献4〜5:Proc.Natl. Acad. Sci. USA 106, 15807-15812, 2009、生化学 第84巻 第3号, 203-208頁, 2012)。また、このTsen細胞は胚中心に局在し、濾胞性T細胞の範疇に属するが、外来抗原の免疫に伴う胚中心反応で認められるTFH細胞とは異なることが報告されている(非特許文献5:生化学 第84巻 第3号, 203-208頁, 2012)。
国際公開WO2009/147742号パンフレット 国際公開WO2005/100562号パンフレット 国際公開WO2003/099839号パンフレット 国際公開WO2008/131094号パンフレット 特開2011-140513号公報 国際公開WO2008/147974号パンフレット
Cell,129, 147-161, 2007 Surgery 2010; 148: 291-7 Atherosclerosis 228(2013) 168-174 Proc.Natl. Acad. Sci. USA 106, 15807-15812, 2009 生化学 第84巻 第3号, 203-208頁, 2012
本発明は、新規なOPN産生抑制剤、およびOPNに伴う疾患の処置のための医薬組成物を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために、OPNを産生するT細胞(Tsen細胞)について解析を行い、OPN産生抑制剤としての有用物質を探索したところ、miRNAのmiR-466がOPNのmRNAおよびタンパク質の産生を抑制することを見出し、本発明を完成した。
即ち本発明は、以下よりなる。
1. miR-466、その前駆体、およびそれらの誘導体から選択される少なくとも1つのオリゴヌクレオチドを有効成分とする、オステオポンチン産生抑制剤。
2. miR-466が、下記の配列番号1または配列番号2に示す塩基配列からなる一本鎖RNAである、前項1に記載のオステオポンチン産生抑制剤:
(1)配列番号1:UAUACAUACACGCACACAUAG;
(2)配列番号2:AUACACAUACACGCAACACACAU。
3. miR-466、その前駆体、およびそれらの誘導体から選択される少なくとも1つのオステオポンチン産生抑制作用を有するオリゴヌクレオチドを有効成分とする医薬組成物。
4. miR-466が、下記の配列番号1または配列番号2に示す塩基配列からなる一本鎖RNAである、前項3に記載の医薬組成物:
(1)配列番号1:UAUACAUACACGCACACAUAG;
(2)配列番号2:AUACACAUACACGCAACACACAU。
5. 医薬組成物が、オステオポンチンに伴う疾患の処置のためのものである、前項3または前項4に記載の医薬組成物。
6. オステオポンチンに伴う疾患が、癌または炎症性疾患である、前項5に記載の医薬組成物。
7. 癌が、大腸癌、卵巣癌、前立腺癌、または乳癌である、前項6に記載の医薬組成物。
8. 炎症性疾患が、肝炎、子宮内膜症、肺線維症、動脈硬化症、炎症性腸疾患、または自己免疫疾患である、前項6に記載の医薬組成物。
9. miR-466およびその前駆体の誘導体が、配列番号1または配列番号2に示す塩基配列からなる一本鎖RNAの3'末端に、1〜5個のdTまたはdUを付加した、3'オーバーハング型誘導体である、前項3〜8のいずれか1に記載の医薬組成物。
10. miR-466、その前駆体、およびそれらの誘導体から選択される少なくとも1つのオリゴヌクレオチドが、miR-466、その前駆体、およびそれらの誘導体を発現する発現ベクターに含まれる、前項3〜9のいずれか1に記載の医薬組成物。
また、本発明の他の態様として、以下よりなる。
(A)miR-466、その前駆体、およびそれらの誘導体から選択される少なくとも1つのオリゴヌクレオチドの有効量を、対象に投与することを含む、オステオポンチンの産生を抑制する方法。
(B)miR-466、その前駆体、およびそれらの誘導体から選択される少なくとも1つのオリゴヌクレオチドの有効量を、対象に投与することを含む、オステオポンチンに伴う疾患を処置する方法。
(C)対象が、オステオポンチンに伴う疾患患者、特に全身性エリテマトーデス(SLE)患者である、前記(A)または(B)に記載の方法。
(D)被験物質が、miR-466の発現を促進し得るか否かを評価することを含む、オステオポンチン産生抑制剤のスクリーニング方法。
(E)miR-466が、下記の配列番号1または配列番号2に示す塩基配列からなる一本鎖RNAである、前記(D)に記載のスクリーニング方法:
(1)配列番号1:UAUACAUACACGCACACAUAG;
(2)配列番号2:AUACACAUACACGCAACACACAU。
(F)以下の(a)〜(c)の工程を含む、前記(D)または(E)に記載のスクリーニング方法:
(a) miR-466を発現する細胞と被験物質とを接触させる工程、
(b) 被験物質と接触させた後の細胞におけるmiR-466発現を測定する工程、及び
(c) 細胞におけるmiR-466の発現を促進し得る物質を、オステオポンチン産生抑制剤として選択する工程。
(G)被験者から採取した生体検体中のmiR-466の発現量を測定することを含む、オステオポンチンに伴う疾患の検査方法。
(H)以下の工程を含む、前記(G)に記載の検査方法:
1)被験者から採取した生体検体中のmiR-466の発現量を測定する工程;
2)1)により得られたmiR-466の発現量を、オステオポンチンに伴う疾患ではない生体検体中のmiR-466の発現量と比較する工程;
3)1)により得られたmiR-466発現量が、オステオポンチンに伴う疾患ではない生体検体中のmiR-466の発現量よりも低い場合に、オステオポンチンに伴う疾患であると判定される工程。
本発明のmiR-466、その前駆体、およびそれらの誘導体から選択される少なくとも1つのオリゴヌクレオチドを有効成分とするOPN産生抑制剤によれば、細胞内において効果的にOPNの産生を抑制することができる。また本発明の当該オリゴヌクレオチドを含む医薬組成物は、OPNの産生を抑制することにより、OPNに伴う疾患を処置することができる。また、miR-466を標的とすることにより、OPNに伴う疾患の処置に利用可能なOPN産生抑制剤を系統的にスクリーニングすることができる。また、miR-466の発現量を指標とすることにより、オステオポンチンに伴う疾患を診断することが可能となる。
OPNを産生する細胞に各種miRNAを導入した場合の、OPNタンパク質の発現量を確認した結果を示す図である。(実施例2) OPNを産生する細胞に各種miRNAを導入した場合の、OPN mRNAの発現量を確認した結果を示す図である。(実施例2) 各種T細胞分画におけるmiRNAとOPN mRNAの発現量を確認した結果を示す図である。(a)はmmu-miR-181a-5p(181a-5p)の発現量、(b)はmmu-miR-466d-3p(466d-3p)の発現量、(c)はOPN mRNAの発現量を示す。(実施例3) OPNを産生する細胞にヒトmiR-466を導入した場合の、OPNタンパク質の発現量を確認した結果を示す図である。(実施例4)
本願発明者らは、後述する実施例に記載の通り、Tsen細胞をさらに細胞表面マーカーのCD30Lで分離精製したOPNを産生するSenescence-associated T細胞(SA-T細胞:PD1+CD44highCD4+CD30L+T細胞)と、OPN非産生であるSRBC(sheep red blood cell)誘導TFH細胞(PD1+CD44highCD4+CXCR5+T細胞)とについて、miRNAマイクロアレイの比較解析を行ったところ、miR-181a、miR-466bおよびmiR-466dの発現量に差異があることを確認した。さらに詳細に検討を行った結果、miR-466dがOPNのmRNAおよびタンパク質の産生を抑制する機能を持つことを見出した。
本発明は、miR-466、その前駆体、およびそれらの誘導体から選択される少なくとも1つのオリゴヌクレオチドを有効成分とする、OPN産生抑制剤に関するものである。本発明のOPN産生抑制剤は、OPNのmRNAおよびタンパク質の発現を抑制する機能を有するものである。
miR-466はmiRNAである。miRNAは、他の遺伝子の発現を調節する機能を有すると考えられているncRNA(ノンコーディングRNA)の一種である。本発明においては、配列番号1または配列番号2に示す塩基配列からなる一本鎖RNAおよびその変異体を「miR-466」と称する。配列番号1または配列番号2に示す塩基配列からなる一本鎖RNAはmiRNAとしての機能を有するものである。配列番号1および配列番号2に示す塩基配列からなるmiRNAは、Stem-loop sequence mmu-mir-466d(アクセッション番号MI0005546)およびStem-loop sequence hsa-mir-466(アクセッション番号MI0014157)の成熟型miRNAであり、それぞれmmu-miR-466d-3p(アクセッション番号MIMAT0004931)およびhsa-miR-466(アクセッション番号MIMAT0015002)で表わされる(http://www.mirbase.org/)。
Figure 2016079159
本発明の有効成分である配列番号1または配列番号2に示す塩基配列からなる一本鎖RNAの変異体は、配列番号1または配列番号2に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドのうち、OPN産生抑制機能を損なわない範囲で1〜2個のヌクレオチドが、置換、欠失、付加または挿入されたものを意味する。miRNAファミリーを構成する成熟型miRNAの5'側には、「シード領域」(Current Biology, 15, R458-R460(2005))が存在する。例えば、配列番号1および配列番号2の塩基配列において、それぞれ5'側の2番目からのAUACAUおよびUACACAUがシード領域を示す。シード領域の配列が共通している同じmiRNAファミリーに属していれば3'側領域の核酸配列が異なっていても同様の機能を有すると考えられる。従って、miRNA変異体は、成熟型miRNAのシード領域以外の部分において、1〜2個のヌクレオチドが置換、欠失、付加または挿入されたmiRNAであることが好ましい。
miRNAは、ゲノムDNA上に存在するmiRNA遺伝子から、まず数百〜数千塩基程度のmiRNA一次転写産物であるpri-miRNAが転写される。pri-miRNAが核内でDroshaと呼ばれるRNase III酵素によってプロセシングされ、約70塩基程度のヘアピン構造を有するpre-miRNAとなる。その後Dicerが介在したプロセシングによりpre-miRNAから成熟型miRNAが生成する。本発明のmiR-466の前駆体としては、pri-miR-466及びpre-miR-466が挙げられる。具体的には、例えば配列番号5や配列番号19に示すpre-miRNAが例示される。本発明の有効成分であるオリゴヌクレオチドは、一本鎖であってもよいし、二本鎖であってもよい。
miR-466およびその前駆体の誘導体としては、上記miR-466およびその前駆体をOPN産生の抑制効果を損なわない範囲で公知の方法で化学修飾を行ったものが含まれる。化学修飾された誘導体としては、例えば、リボース糖部分の2'位を−O−アルキル基(例えば、炭素数1〜6のアルキル基)、−O−アルコキシ基(例えば、炭素数1〜6のアルコキシ基)、−O−アルケニル基(例えば、炭素数2〜6のアルケニル基)、−O−アルキニル基(例えば、炭素数2〜6のアルキニル基)、−フルオロ基、−クロロ基、−ブロモ基などで置換したものや、2'位のヒドロキシ基を水素原子(H)に置き換えたものなどが挙げられる。また、3'末端に1〜5個、好ましくは、1〜2個のdTまたはdUを付加した3'オーバーハング型誘導体や5'末端及び/又は3'末端のリン酸の1つまたは複数のヒドロキシ基をチオール基で置換したものも挙げられる。その他、ロックド核酸(Locked Nucleic Acid)で修飾されたものであってもよい。すなわち、本発明のOPN産生抑制剤に含まれるオリゴヌクレオチドは、ヌクレオチドにより構成されているものであれば、化学修飾を行ったものも含まれる。
本発明は、上述のOPN産生抑制作用を有するオリゴヌクレオチドを含む医薬組成物にも及ぶ。本発明の医薬組成物は、OPNの産生を抑制することから、OPNに伴う疾患を処置するための医薬組成物として使用し得る。OPNに伴う疾患を処置するとは、OPNに伴う疾患を予防、治療、または症状を軽減化することを意味する。OPNに伴う疾患としては、特に制限はないが、例えば、大腸癌、卵巣癌、前立腺癌、乳癌などの癌、肝炎、子宮内膜症、肺線維症、動脈硬化症、炎症性腸疾患(例えば、潰瘍性大腸炎、クローン病)、自己免疫疾患(例えば、多発性硬化症、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス(SLE))などの炎症性疾患等が挙げられる。
上述のとおり、本発明において、miR-466、その前駆体、およびそれらの誘導体は、リポソームなどの高分子化合物に結合又は封入した形態、発現ベクターに組み込んだ形態など、本技術分野において通常使用されている遺伝子送達手段に用いられる形態で使用することができる。具体的には、ポリエチレングリコール(PEG)結合型の単ラメラリポソームから成るStable Nucleic Acid Lipid Particles(SNALP、Termira社)やカチオン性の線状ポリマーに結合したシクロデキストリン、アダマンタンが結合した安定剤およびアダマンタンで修飾した標的リガンドの複合体から成るRNAi/Oligonucleotide Nanoparticle Delivery(RONDEL、Calando社)等で製剤化したものを使用することができる。本発明の医薬組成物は、リポソーム法、カチオニックリポソーム法、リポフェクション法、マイクロインジェクション法などにより細胞に導入して、遺伝子治療剤として使用することもできる。本発明において用いられる発現ベクターは、miRNAを発現し得るプロモーターを有したものであればどのようなものであってもよく、アデノウイルスベクター、アデノ随伴ウイルスベクター、センダイウイルスベクター、レンチウイルスベクターなどのウイルス性発現ベクター又は非ウイルス性の発現ベクターを使用することができる。
本発明の医薬組成物は、miR-466、その前駆体、およびそれらの誘導体を配合するために使用する基剤は、投与形態に応じて選択することができる。例えば、通常注射剤に用いられる基剤を使用することができる。具体的には、蒸留水、塩化ナトリウム又は塩化ナトリウムと無機塩の塩溶液、マンニトール、ラクトース、デキストラン、グルコースなどの溶液、グリシン、アルギニンなどのアミノ酸溶液、有機酸溶液或いはこれらの混合溶液などが挙げられる。さらに、当業者に既知の常法に従って、これらの基剤に浸透圧調整剤、pH調整剤、植物油、界面活性剤などの助剤を添加して、溶液、懸濁液、分散液として注射剤を調製することもできる。注射剤は、粉末化、凍結乾燥などの操作により、必要な時に応じて溶解して調製することもできる。
本発明の医薬組成物の投与形態としては、通常の静脈内、動脈内などの全身投与であってもよいし、局所注射又は経口投与などの局所投与であってもよい。
本発明の医薬組成物の投与量は、使用目的、疾患の重篤度、患者の年齢、体重、性別等により適宜変更し得るが、通常、miRNA量として、0.1ng〜100mg/Kg/日、好ましくは、1ng〜10mg/Kg/日の範囲から選ぶことができる。
本発明は、被験物質が、miR-466の発現を促進し得るか否かを評価することを含む、OPNに伴う疾患を処置するために使用可能なOPN産生抑制剤のスクリーニング方法にも及ぶ。本発明のスクリーニング方法において、被験物質が、miR-466の発現を促進し得るか否かの評価は、miR-466を発現する細胞を用いて行うことができる。
本発明のスクリーニング方法に用いる、miR-466を発現する細胞は、miR-466を内在的に発現している天然の細胞や、miR-466とそのプロモーターが導入された形質転換細胞のいずれであってもよく、細胞の形質転換方法としては当該分野で公知の種々の方法を使用することができる。細胞にmiR-466を発現させるためには、任意の哺乳動物由来のmiR-466又はその活性を保持する変異体をコードする遺伝子または前駆体を用いればよい。具体的には、例えば配列番号5や配列番号19に示すpre-miRNAなどが挙げられる。miR-466を発現する細胞は、宿主細胞に前記遺伝子を含む発現ベクターを導入して形質転換させることによって得ることができる。宿主細胞としては、酵母、昆虫細胞、動物細胞など公知のいずれのものも使用できる。発現ベクターとしては、miR-466のプロモーターを含むベクターを適宜選択すればよい。miRNAのプロモーターは公知のmiR-466の遺伝子配列を基にCell 134, 521-533(2008)に記載の方法等に従って同定することができる。例えば、mmu-mir-466d(アクセッション番号:MI0005546)のプロモーターは、アクセッション番号NC_00068.7(第2番染色体)の10290334-10290534領域に相当することが示されている。また、ベクターとしては、例えば、pBR322、pBR325、pUC12、pUC13、pCXN(Gene 108:193-199(1991))、pUB110、pTP5、pC194、λファージ、レトロウイルス、バキュロウイルスなどが挙げられる。プロモーターの下流に上記miR-466遺伝子を結合した発現ベクターで、公知の方法に従って宿主細胞を形質転換して、スクリーニングに使用可能なmiR-466を発現する細胞を作製することができる。かくして得られるmiR-466を発現する細胞の培養液及び培養条件は使用する細胞の種類によって公知の範囲で適宜選択することができる。
本発明のスクリーニング方法において、被験物質がOPN産生に関与するmiR-466の発現を促進し得るか否かは、被験物質を接触させた細胞におけるmiR-466の発現量を測定することにより評価することができる。miR-466の発現量は、当該細胞からRNAを抽出して、定量的PCRなどの常法に従い測定することができる。本発明のスクリーニング方法では、好ましくはmiR-466を発現する細胞において、被験物質不在下と比較して、被験物質存在下でmiR-466の発現量が増加した場合に、当該被験物質がmiR-466の発現を促進する物質であると判定することができる。
本発明は、OPN産生に関与するmiR-466の発現量を測定することを含む、OPNに伴う疾患の検査方法にも及ぶ。本発明のOPNに伴う疾患の検査方法は、OPNに伴う疾患の発症、進展、予後等の診断を補助するための検査方法である。具体的には、被験者の生体検体について、miR-466の発現量を定量することにより検査することができる。例えば、OPNに伴う疾患ではないヒト(好ましくは健常者)のT細胞中のmiR-466発現量に対して、miR-466の発現量が低い場合に、OPNに伴う疾患であると判定される。OPNに伴う疾患であると判定するための、miR-466発現抑制の程度は、特に限定されないが、OPNに伴う疾患ではない場合と比較して、例えば60%以上、好ましくは70%以上、発現が抑制されている場合をいう。
OPNに伴う疾患の診断を補助するための検査方法としては、以下の工程を含む検査方法が挙げられる:
1)被験者から採取した生体検体中のmiR-466の発現量を測定する工程;
2)1)により得られたmiR-466の発現量を、OPNに伴う疾患ではない生体検体中のmiR-466の発現量と比較する工程;
3)1)により得られたmiR-466発現量が、OPNに伴う疾患ではない生体検体中のmiR-466の発現量よりも低い場合に、OPNに伴う疾患であると判定される。
ここで、miR-446発現量を測定する対象となる生体検体は、OPNに伴う疾患の診断を所望する被験者の体液、例えば、末梢血または尿を生体検体とすることができる。OPNに伴う疾患ではないヒトとは、明らかにOPNに伴う疾患ではないと判断されるヒトであり、健常者であってもよいし、感染症等やワクチン等の外来性の非自己抗原による免疫応答が誘導されたヒトであってもよい。
miR-466の発現量は、公知の手法を用いて行うことができ、例えばリアルタイムRT-PCT法やstem-loop RT-PCR法等の定量的PCRを用いて測定することができる。
本発明の理解を深めるために、本発明を実施例に示してより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではないことはいうまでもない。
(実施例1) miRNAマイクロアレイ解析
OPNを産生するSenescence-associated T細胞(SA-T細胞:PD1+CD44highCD4+CD30L+T細胞)と、OPN非産生であるSRBC誘導TFH細胞(PD1+CD44highCD4+CXCR5+T細胞)とについて、miRNAマイクロアレイの比較解析を行い、両者において発現に差異があるmiRNAを探索した。
(1)SA-T細胞(PD1+CD44highCD4+CD30L+T細胞)の調製
54〜74週齢のC57BL/6J系統マウス(雌)を麻酔下に安楽死させて開腹し、脾臓を2% ウシ胎児血清(FCS)含PBS中に採取した。ナイロン製のメッシュフィルター上で脾臓を細かく破砕して濾過し、結合組織片や細胞塊を除去した細胞浮遊液10 mlを得た。次いで、細胞を360×g、5分間の遠心で沈降させた後、5 mlのACK lysing buffer(150 mM NH4Cl, 10 mM KHCO3, 0.1 mM Na2EDTA)に懸濁して赤血球を除去し、全リンパ球を取得した。さらに、全リンパ球の浮遊液に抗Fcレセプター抗体(2.4G2、BioLegend社)を加えて4℃で15分間保冷し、細胞表面上のFcレセプターをマスクした。
Fcレセプターをマスクした細胞を2%FCS含PBSで遠心洗浄して1×108個/mlとなるように調製し、1/400量のphycoerythrin(PE)-Cy7標識抗マウスCD4抗体(BioLegend)を加えて4℃で20分間保冷した。その後、細胞を遠心洗浄して1/10量の抗PE磁気ビーズ(Miltenyi)を加え、4℃で30分間保冷した。磁気ビーズで標識されたCD4+細胞はautoMACS(Miltenyi)を用いて単離し、1 x108個/mlとなるように2% FCS含PBSに懸濁した。
得られた細胞浮遊液に1/200量のFluorescein isothiocyanate(FITC)標識抗マウスB220抗体(BD Bioscience)、FITC標識抗マウスCD11b抗体(BioLegend)、PE標識抗マウスCD30L抗体(BDBioscience)、Alexa Fluor 647標識抗マウスPD-1抗体(BioLegend社)及びAllophycocyanin(APC)-Cy7標識抗マウス/ヒトCD44抗体(BioLegend)を加えて4℃で30分間保冷した。
SA-T細胞は、蛍光抗体で標識したCD4+細胞からFACSAria IIセルソーター(日本ベクトン・ディッキンソン)を用いて分離した。先ず、セルソーターに連結されたモニターに細胞の分布図を表示し、細胞分布図中においてSA-T細胞分画(CD4+、CD44high、PD1+、CD30L+、B220-ならびにCD11b-)を指定し、10% FCS, 50 μM 2-mercaptoethanol, 100 U/ml ペニシリンGカリウム(明治製菓)、100 μg/ml 硫酸ストレプトマイシン(明治製菓)含RPMI1640培地(GIBCO)へ回収した。
その後、回収した細胞を360×g、15分間の遠心で沈降させ、1×106個に対して0.5 mlのTRIZOL試薬(Invitrogen)を加えて溶解した。マイクロアレイ用に全2×106個以上の細胞数を含む溶解液を得た。
(2)TFH細胞(PD1+CD44highCD4+CXCR5+T細胞)の調製
8〜9週齢のC57BL/6系統マウス(雌)に5×108個のヒツジ赤血球(SRBC, 清水実験材料)を腹腔内投与し、SRBCに対する免疫応答を誘導した。SRBC投与7日後に、上記(1)と同様にして脾臓細胞を採取し、autoMACSを用いてCD4+細胞を取得した。
取得したCD4+細胞は2% FCS含PBSで1×108個/mlに調製し、1/200量のbiotin標識抗マウスCXCR5抗体(BD Bioscience)を加えて4℃で30分間保冷した。その後、遠心洗浄して再度1×108個/mlに調製し、1/200量のPE標識Streptavidin(BD Bioscience)、Alexa Fluor 647標識抗マウスPD1抗体およびAPC-Cy7標識抗マウス/ヒトCD44抗体を加えて4℃で30分間保冷した。
TFH細胞(CD4+、CD44high、PD1+、CXCR5+、B220-ならびにCD11b-)は、上記(1)と同様にしてFACSAria IIセルソーターを用いて分離し、10% FCS, 50 μM 2-mercaptoethanol, 100 U/ml ペニシリンGカリウム、100 μg/ml 硫酸ストレプトマイシン含RPMI1640培地へ回収した。マイクロアレイ用に全2×106個以上の細胞数を含むTRIZOL溶解液を得た。
(3)マイクロアレイ解析
上記(1)および(2)にて得られたSA-T細胞とTFH細胞のRNAは、TRIZOL試薬のマニュアルに従って抽出した。 抽出したRNAサンプルのmiRNA発現量の比較解析は、東レ(株)の3D-Gene Mouse miRNA Oligo chipによるDNAチップ受託解析サービスに委託して行った。
(4)miRNA標的遺伝子の推定
SA-T細胞とTFH細胞間で発現量が異なるmiRNAについて、標的遺伝子をウェブ上で利用可能な解析ツールTargetScan(http://www.targetscan.org/)を用いて推定した。
(5)miRNAマイクロアレイ解析の結果
上記(4)で解析した結果、mmu-miR-181a-5p(181a-5p)、mmu-miR-466b-3p(466b-3p)およびmmu-miR-466d-3p(466d-3p)が、SA-T細胞と比較してTFH細胞で高発現していた。すなわち、181a-5pの発現量を示すシグナル値はSA-T細胞で63.6であったのに対して、TFH細胞では217.1であった。同様に466b-3pはSA-T細胞で48.2であったのに対して、TFH細胞では144.6であり、466d-3pはSA-T細胞で26.1であったのに対して、TFH細胞では110.4であった。解析ツールTargetScanにより、これら3種のmiRNAがOPNを標的とする可能性が示唆された。可能性の指標となるスコア(total context+ score)は、181a-5p、466b-3p、466d-3pでそれぞれ-0.07、-0.38、-0.12であった。
(実施例2) OPN産生細胞を用いたmiRNAによるOPN産生抑制効果
OPNを産生する細胞に、mmu-miR-181a-5p(181a-5p)、mmu-miR-466b-3p(466b-3p)およびmmu-miR-466d-3p(466d-3p)を発現させて、OPNの産生に対する作用を確認した。
(1)miRNAの塩基配列
各miRNAの塩基配列情報はmiRBasedatabase(http://www.mirbase.org/)で取得した。下記に発現ベクターに組み込んだ各miRNA部分を含むpre-miRNAの塩基配列を示す。下線部分が成熟型miRNA(181a-5p、466b-3p、466d-3p)の塩基配列を表す。
mmu-mir-181a-1(Accession No. MI0000697)のpre-miRNAの塩基配列(配列番号3):
GGUUGCUUCAGUGAACAUUCAACGCUGUCGGUGAGUUUGGAAUUCAAAUAAAAACCAUCGACCGUUGAUUGUACCCUAUAGCUAACC
mmu-mir-466b-3(Accession No. MI0005504)のpre-miRNAの塩基配列(配列番号4):
UGUAUGUGUUGAUGUGUGUGUACAUGUACAUGUGUGAAUAUGAUAUACAUAUACAUACACGCACACAUAAGACACAUAUGAG
mmu-mir-466d(Accession No. MI0005546)のpre-miRNAの塩基配列(配列番号5):
CAUGUGUGUUUGUGUGUGCGUACAUGUACAUGUGUGUAUAUGAAUAUACAUAUACAUACACGCACACAUAGAUACGCACGCACACACACACACAGG
(2)miRNA発現ベクター
miRNASelectTM-pEGP-miR クローニング発現ベクター(pEGP-miR 4972bp:CELL BIOLABS社)のクローニングサイトに、上記(1)の3種のpre-miRNAを導入した発現ベクター(miRNASelectTM pEGP-mmu-mir-181a-1, miRNASelectTM pEGP-mmu-mir-466d及びmiRNASelectTM pEGP-mmu-mir-466b-3)を使用した。コントロールベクターとしては、miRNASelectTMpEGP- mir-Null control vector(CELL BIOLABS社)を使用した。
(3)miRNA発現ベクターのOPN産生細胞への導入
OPN産生細胞として、ATCCから入手したColon26細胞(CT26; CRL-2638)を使用した。Colon26細胞は、10% FCS、100U/mL ペニシリンGカリウム、100μg/mL 硫酸ストレプトマイシンおよび50μM 2-メルカプトエタノールを含むRPMI1640培地を用い、37℃、5% CO2インキュベーター内で培養した。
先ず、Colon26細胞に上記(2)で調製したmiRNA発現ベクターの導入を、以下の方法で行った。すなわち、Colon26細胞を5×105個/ウェルになるようにType Iコラーゲンコート6 well マイクロプレート(IWAKI)に播き一晩培養した。その後、Lipofectamine2000 (Invitrogen社)を用いて、当該マニュアルで推奨されている標準プロトコールに従い上記のmiRNA発現ベクターを各2μgずつ導入した。導入24時間後に新しい培地に交換した後、さらに一晩培養した。その後導入した細胞をすべて100mmdish(BD FALCON)に播き直し、さらに3日間培養した。次いで、発現ベクターが導入されたColon26細胞を、GFPの蛍光を指標にしてBD FACSAria IIセルソーターで単離した。単離した細胞およびその培養上清を用いてOPNのmRNA及びタンパク質の発現量を測定した。
(4)ELISA によるOPNのタンパク質量の測定
上記(3)で単離した各miRNA発現ベクターが導入されたColon26細胞を5×105個/ウェル/2mLメディウムになるように6well マイクロプレート (Corning)に播き、上記(3)と同様の培養条件下、一晩培養した。その後、培養上清を回収し、OPN ELISAキット(R&D SYSTEMS社)を用いて、その標準プロトコールに従いOPN量を測定した。
OPN量を測定した結果を図1に示す。図1の結果から、mmu-mir-466dのpre-miRNAを導入した場合(図1中「466d」と表わす)は、mmu-mir-181a-1のpre-miRNAを導入した場合(図1中「181a」と表わす)と同様にOPNタンパク質の発現を抑制することが分かった。mmu-mir-466b-3のpre-miRNAを導入した場合(図1中「466b」と表わす)は、OPNタンパク質の発現を抑制しなかった。
(5)定量的PCR(qPCR)によるOPN mRNA発現量の測定
上記(3)で単離した各miRNA発現ベクターが導入されたColon26細胞2×105個から TRIZOL試薬を用いてそのプロトコールに従って全RNAを抽出した。次に、得られたRNAを鋳型として、Superscript III(Invitrogen社)とOligo dTプライマー(Invitrogen社)を使用して逆転写反応を行ってcDNAを合成した。qPCRは、逆転写後の反応溶液を鋳型とし、SYBR Green I Master(Roche)と表2に示すプライマーを用いて、LightCycler 480リアルタイムPCR装置(Roche)で実施した。
Figure 2016079159
OPN mRNAの発現量を測定した結果を図2に示す。図2では、OPN mRNAの発現量を、内部標準遺伝子のcyclophilin発現量で補正し、サンプル間の相対値で示した。図2の結果から、OPN mRNA発現量はコントロールベクター導入細胞の発現量を1.00とすると、mmu-mir-181a-1、mmu-mir-466b-3およびmmu-mir-466dのpre-miRNAを導入した細胞(各々図2中「181a」、「466b」および「466d」と表わす)で、それぞれ0.25、1.06および0.49となり、mmu-mir-181a-1とmmu-mir-466dのpre-miRNAを導入した場合にOPNの産生抑制効果が確認された。
(実施例3) 各種T細胞におけるmiRNAならびにOPN mRNA量の測定
マウス由来の各種T細胞において、mmu-miR-181a-5p(181a-5p)及びmmu-miR-466d-3p(466d-3p)の発現量と、OPN mRNAの発現量とを測定し、これらの相関を調べた。
(1)SRBC誘導TFH細胞の調製
実施例1の(2)と同様に、11週齢のC57BL/6系統マウス(雌)に対して5×108個のSRBCを腹腔内投与し、免疫応答を誘導した。投与後7日目に脾臓細胞を採取し、実施例1の(2)と同様にして、PD1+CXCR5+CD44highCD4+T細胞(SRBCTFH細胞分画(SRBC PD1+CXCR5+分画))とPD1-CXCR5-CD44+CD4+T細胞(SRBC PD1-CXCR5-分画)を単離した。
(2)老齢マウスからのT細胞の調製
実施例1の(1)と同様にして、約60週齢のC57BL/6系統マウス(雌)の脾臓細胞からPD1+CD44highCD4+CD30L+T細胞(aged SA-T細胞 PD1+CD30L+分画)、PD1+CD44highCD4+CD30L-T細胞(aged PD1+CD30L-分画)およびPD1-CD44highCD4+CD30L-T細胞(aged PD1-CD30L-分画)を単離した。
(3)SLEモデルマウスからのT細胞の調製
28週齢のSLEモデルマウスであるNZB/W F1系統マウス(雌)を用いる他は、上記(2)と同様にして、脾臓細胞からPD1+CD44highCD4+CD30L+T細胞(SLE SA-T細胞 PD1+CD30L+分画)、PD1+CD44highCD4+CD30L-T細胞(SLE PD1+CD30L-分画)、およびPD1-CD44highCD4+CD30L-T細胞(SLE PD1-CD30L-分画)を単離した。
(4) 各T細胞における181a-5p、466d-3pならびにOPN mRNA発現量の測定
上記(1)〜(3)で調製したそれぞれのT細胞を用いる他は、実施例2の(5)と同様にして、各T細胞からTRIZOL試薬を用いてRNAを抽出した。
miRNAの発現解析では、得られたRNAを鋳型として、Superscript III(Invitrogen社)と表3に示す各プライマーを使用して逆転写を行ってcDNAを合成した。
Figure 2016079159
qPCRは、逆転写後の反応溶液を鋳型とし、SYBR Green I Master(Roche社)と表4に示すそれぞれ2つのプライマー(センスおよびアンチセンス)を用いてLightCycler480リアルタイムPCR装置(Roche)で実施した。
Figure 2016079159
OPN mRNAの解析では、実施例2の(5)と同様にして、発現量を確認した。
結果を図3の(a)〜(c)に示す。miRNA発現量は内部標準のU6 snRNAの発現量で補正し、サンプル間の相対値で示した。OPN mRNA発現量は、内部標準遺伝子のcyclophilinの発現量で補正し、サンプル間の相対値を示した。
また181a-5p、466d-3pおよびOPN mRNAの各T細胞分画(SRBCTFH細胞、SRBC PD1-CXCR5-分画、aged SA-T細胞PD1+CD30L+分画、aged PD1+CD30L-分画、aged PD1-CD30L-分画、SLE SA-T細胞 PD1+CD30L+分画、SLE PD1+CD30L-分画およびSLE PD1-CD30L-分画)における発現量を、SRBC TFH細胞分画での発現量を1.00としたときの相対値で表わした結果を、表5に示す。
Figure 2016079159
表5に示すように、181a-5pは老齢マウス由来のSA-T細胞(aged SA-T細胞PD1+CD30L分画)で0.09、SLEモデルマウス由来のSA-T細胞(SLE SA-T細胞PD1+CD30L分画)で0.18と、SA-T細胞分画において発現量が低かった。また、466d-3pは老齢マウス由来のSA-T細胞(aged SA-T細胞PD1+CD30L+分画)で0.16、SLEモデルマウス由来のSA-T細胞(SLE SA-T細胞PD1+CD30L+分画)で0.30となり、181a-5pと同様にSA-T細胞分画においては発現量が低かった。
一方、OPN mRNA量は、老齢マウス由来のSA-T細胞(agedSA-T細胞PD1+CD30L+分画)で40.97、SLEマウス由来のSA-T細胞(SLE SA-T細胞PD1+CD30L+分画)で23.26と、SA-T細胞分画において発現量が高かった。
以上の結果から、181a-5pや466d-3pのmiRNAの発現量と、OPNのmRNAの発現量は逆相関していることが分かった。これは、181a-5pや466d-3pのmiRNAの発現量が多い細胞分画では、これらmiRNAによってOPNの産生が抑制されていることを示している。
(実施例4)ヒトmiR-466のOPN発現に対する抑制効果
ヒトOPNを産生する細胞にヒトmiR-466を発現させて、OPNの産生に対する作用を確認した。
hsa-mir-466(Accession No. MI0014157)のpre-miRNAの塩基配列(配列番号19):
GUGUGUGUAUAUGUGUGUUGCAUGUGUGUAUAUGUGUGUAUAUAUGUACACAUACACAUACACGCAACACACAUAUAUACAUGC
ヒトmiR-466発現ベクターは、上記塩基配列のhsa-mir-466(Accession No. MI0014157)のpre-miRNA(配列中下線部は成熟型miRNAの塩基配列を表わす)を用いて実施例2と同様にして作製することができる。本実施例では、ヒトmiR-466発現ベクターは市販のpLenti-III-hsa-mir-466(Applied Biological Materials社、hsa-mir-466(Accession No. MI0014157))を使用した。また、コントロールベクターとしてpLenti-III-mir-GFP-Blank(Applied Biological Materials社)を使用した。
(1)ヒトOPN産生細胞の作製
(1−1)ヒトOPN発現ベクターの作製
ヒトOPN の全長cDNAは株式会社ダナフォームより購入した(Clone ID: 4284921 (SPP1))。このcDNAクローンをテンプレートとし、ヒトOPN cDNAの3'UTRを含む領域を次のプライマーを用いて増幅し、増幅産物をXho IおよびBamHIで消化して1430 bpの断片を得た。この断片をpcDNA3.1/Hygro (-)プラスミドのXho I−BamHIサイトに挿入し、ヒトOPN発現ベクターを作製した(pcDNA3.1/Hygro-huSPP1)。
(プライマー):
Hu-Spp1 sense : CTCGAGATGAGAATTGCAGTGATTTGCT (28 mer) (配列番号20)
Hu-Spp1 antisense : GGATCCGCGGCAGTAAAAAAGGTTATG (27 mer) (配列番号21)
(1−2)ヒトOPN産生細胞の作製
ヒトOPN産生細胞は、ATCCから入手したHEK293細胞(CRL-1573)に上記ヒトOPN発現ベクターpcDNA3.1/Hygro-huSPP1を以下の方法で導入し、樹立した。HEK293細胞は、10% FCS、100U/mL ペニシリンGカリウム、100μg/mL 硫酸ストレプトマイシンを含むDulbecco's Modified Eagle Medium (DMEM)培地を用い、37℃、5% CO2インキュベーター内で培養した。HEK293細胞を5×105個/ウェルになるようにType Iコラーゲンコート6 well マイクロプレート(IWAKI)に播き一晩培養した。その後、Lipofectamine 3000 (Invitrogen社)を用いて、当該マニュアルで推奨されている標準プロトコールに従いpcDNA3.1/Hygro-huSPP1を2μg導入した。導入24時間後に新しい培地に交換した後、さらに一晩培養した。その後導入した細胞をすべて100mm dish(BD FALCON)に播き直し、さらに1日間培養した。次いで、この細胞を、200μg/mL Hygromycine B(WAKO)を加えた上記培養液にて培養し、Hygromycine B耐性株を選択した。選択開始2週間後にdishに形成されたHygromycine 耐性コロニーを単離し、24ウェルプレート(BD FALCON)にて培養した。各耐性コロニーの上清中に含まれるヒトOPN量をELISAにより測定し、OPN量の高いクローンcl.7を単離した(huOPN/HEK細胞 cl.7)。
(2)hsa-miRNA466発現ベクターのヒトOPN産生に対する作用
hsa-miRNA466発現ベクターのヒトOPN産生に対する作用については、以下の方法にて解析した。まず、huOPN/HEK細胞 cl.7を5×105個/ウェルになるようにType Iコラーゲンコート6 well マイクロプレート(IWAKI)に播き一晩培養した。その後、Lipofectamine 3000 (Invitrogen社)を用いて、当該マニュアルで推奨されている標準プロトコールに従いpLenti-III-hsa-mir-466およびコントロールベクター(pLenti-III-mir-GFP-Blank)を以下の表6に示す割合で導入した。導入24時間後に新しい培地に交換した後、さらに一晩培養した。その24時間後に培養上清を回収し、ヒトOPN ELISAkitを用いて上清中に含まれるOPN量を測定した。
Figure 2016079159
その結果を図4に示す。図4の結果から、hsa-miRNA466発現ベクターを導入した場合、用量依存的にOPNタンパク質の発現を抑制することが分かった。
以上詳述したとおり、miR-466はOPNを産生する細胞における発現量が低い。また、miR-466はOPNの発現を抑制する機能を有すると考えられる。OPNを産生する細胞にmiR-466を導入することにより、効果的にOPN産生を抑制することができる。したがって、miR-466、その前駆体、およびそれらの誘導体から選択される少なくとも1つのオリゴヌクレオチドを生体内に導入するための本発明の医薬組成物は、OPNの産生を抑制することにより、OPNに伴う疾患を処置することができる。また、miR-466を標的とすることにより、OPNに伴う疾患の処置に利用可能なOPN産生抑制剤を系統的にスクリーニングすることができる。さらに、miR-466の発現量を指標とすることにより、OPNに伴う疾患を診断することが可能となる。

Claims (10)

  1. miR-466、その前駆体、およびそれらの誘導体から選択される少なくとも1つのオリゴヌクレオチドを有効成分とする、オステオポンチン産生抑制剤。
  2. miR-466が、下記の配列番号1または配列番号2に示す塩基配列からなる一本鎖RNAである、請求項1に記載のオステオポンチン産生抑制剤:
    (1)配列番号1:UAUACAUACACGCACACAUAG;
    (2)配列番号2:AUACACAUACACGCAACACACAU。
  3. miR-466、その前駆体、およびそれらの誘導体から選択される少なくとも1つのオステオポンチン産生抑制作用を有するオリゴヌクレオチドを有効成分とする医薬組成物。
  4. miR-466が、下記の配列番号1または配列番号2に示す塩基配列からなる一本鎖RNAである、請求項3に記載の医薬組成物:
    (1)配列番号1:UAUACAUACACGCACACAUAG;
    (2)配列番号2:AUACACAUACACGCAACACACAU。
  5. 医薬組成物が、オステオポンチンに伴う疾患の処置のためのものである、請求項3または請求項4に記載の医薬組成物。
  6. オステオポンチンに伴う疾患が、癌または炎症性疾患である、請求項5に記載の医薬組成物。
  7. 癌が、大腸癌、卵巣癌、前立腺癌、または乳癌である、請求項6に記載の医薬組成物。
  8. 炎症性疾患が、肝炎、子宮内膜症、肺線維症、動脈硬化症、炎症性腸疾患、または自己免疫疾患である、請求項6に記載の医薬組成物。
  9. miR-466およびその前駆体の誘導体が、配列番号1または配列番号2に示す塩基配列からなる一本鎖RNAの3'末端に、1〜5個のdTまたはdUを付加した、3'オーバーハング型誘導体である、請求項3〜8のいずれか1に記載の医薬組成物。
  10. miR-466、その前駆体、およびそれらの誘導体から選択される少なくとも1つのオリゴヌクレオチドが、miR-466、その前駆体、およびそれらの誘導体を発現する発現ベクターに含まれる、請求項3〜9のいずれか1に記載の医薬組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019187413A (ja) * 2018-04-23 2019-10-31 チャン グァン メモリアル ホスピタル,カオシュン ループス腎炎の検出またはそのリスクを予測する方法およびその応用
JP2021502061A (ja) * 2017-10-25 2021-01-28 エピオンティス ゲーエムベーハー 免疫細胞、特にpd1+ 細胞の同定のためのエピジェネティックマーカーとしてのpdcd1

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