JP2016078639A - カーブ路減速支援装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】カーブ路においてドライバに違和感が生じにくい減速制御には不要な減速制御を抑えることを可能にするカーブ路減速支援装置を提供することにある。【解決手段】レーダ5を用いて算出した実対象距離が、適正道路境界距離よりも長いと判定した場合に、その実対象距離が算出された検出対象を減速制御の対象外として設定し、レーダ5で新たに検出したその検出対象についての実対象距離が適正道路境界距離以下と判定された場合でも、減速制御の対象外として設定し続ける。そして、減速制御の対象外として設定されている検出対象を除く検出対象についての実対象距離に応じて定まる目標相対速度と、自車速とを用いてカーブ路内要求減速度を算出し、このカーブ路内要求減速度が自車に発生するように減速制御を行う。【選択図】図1

Description

本発明は、カーブ路において自動で車両を減速させるカーブ路減速支援装置に関するものである。
従来、レーダ等のセンサで道路境界を検出することで、カーブ路において自動で車両を減速させる技術が知られている。例えば、特許文献1には、レーダによって自車前方に送信される探査波を受信することで、自車先端から自車前方の道路境界や道路付帯物までの実距離を検出し、この実距離に応じて定まる目標相対速度に合わせるように減速制御を行うことにより、カーブ路においてドライバに違和感が生じにくい減速制御を実現しようとする技術が開示されている。
特許第5310674号公報
しかしながら、特許文献1に開示の技術には、不要な減速制御が生じてしまう問題点があった。詳しくは、以下の通りである。
レーダから自車前方に送信される探査波は自車前方の所定範囲に幅をもって送信されるので、レーダは自車幅中心の真正面に位置する物体だけでなく、自車幅中心から真正面よりも自車幅方向にずれた位置にある物体も検出する。これにより、自車がカーブ路内を走行中には、カーブ路の道路境界や道路付帯物よりも外側にある構造物(道路外構造物)が、道路境界や道路付帯物よりも自車から近い距離に検出される状況が発生し得る。
具体的には、道路外構造物が自車幅中心から真正面に位置する場合は、道路外構造物が道路境界や道路付帯物よりも近い距離に検出されることはないが、自車がカーブ路を進んでその道路外構造物の位置が自車幅中心の真正面からずれると、自車幅中心から真正面に位置する道路境界や道路付帯物よりもその道路外構造物の方が近い距離に検出される場合がある。この場合に、その道路外側構造物を対象として減速制御を行ってしまうと、不要なタイミングで減速制御が生じることになる。
ステレオカメラなどといった、探査波を用いずに自車から道路境界や道路付帯物までの距離を検出するセンサを利用する場合にも、検出範囲に幅が存在するので、同様の問題点は生じ得る。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、カーブ路においてドライバに違和感が生じにくい減速制御には不要な減速制御を抑えることを可能にするカーブ路減速支援装置を提供することにある。
本発明のカーブ路減速支援装置は、車両に搭載されて、自車の速度(Vo)を逐次取得する速度取得部(S1)と、自車の前方の略自車幅の範囲に存在するカーブ路の道路境界又は道路付帯物である道路外側境界、及びそのカーブ路付近の道路付帯物以外の非境界構造物といった検出対象の位置を逐次検出する位置検出センサ(6)で検出した検出対象の位置から、自車先端から自車正面に位置する検出対象までの距離である実対象距離(D)を逐次算出する実対象距離算出部(S3、S151、S160)と、自車の前方に存在するカーブ路の曲率半径(Re)を取得する曲率半径取得部(S2)と、曲率半径取得部で取得したカーブ路の曲率半径をもとに、そのカーブ路を走行する際の自車の適正旋回半径(Re−L)を算出する適正旋回半径算出部(S4)と、曲率半径取得部で取得したカーブ路の曲率半径(Re)及び適正旋回半径算出部で算出した適正旋回半径(Re−L)をもとに、自車先端から自車正面に位置する道路外側境界までの適正道路境界距離(Dc)を算出する適正道路境界距離算出部(S5)と、実対象距離算出部で算出した実対象距離(D)に応じて定まる、自車正面に位置する道路外側境界に対する目標相対速度と、速度取得部で取得した自車の速度(Vo)とを用いて、この目標相対速度に合わせるための要求減速度を算出するカーブ路減速度算出部(S157)と、カーブ路減速度算出部で算出した要求減速度に実際の減速度を合わせるように自車の減速制御を実行させるカーブ路内減速制御部(S158)とを備えるカーブ路減速支援装置であって、実対象距離算出部で算出した実対象距離(D)が、適正道路境界距離算出部で算出した適正道路境界距離(Dc)よりも長いか否かを判定する第1比較判定部(S152、S161)と、第1比較判定部で実対象距離(D)が適正道路境界距離(Dc)よりも長いと判定された場合には、その実対象距離(D)が算出された検出対象を減速制御の対象外として設定する非制御対象設定部(S153、S162、S164)とを備え、非制御対象設定部は、非制御対象設定部で減速制御の対象外として一旦設定された検出対象については、位置検出センサで新たに検出したその検出対象の位置から実対象距離算出部で算出する実対象距離(D)が、適正道路境界距離算出部で算出した適正道路境界距離(Dc)よりも短いと第1比較判定部で判定された場合でも、その検出対象を減速制御の対象外として設定し続け、カーブ路減速度算出部は、非制御対象設定部で減速制御の対象外として設定されている検出対象を除く検出対象の位置から実対象距離算出部で算出した実対象距離(D)に応じて定まる目標相対速度と、速度取得部で取得した自車の速度(Vo)とを用いて、要求減速度を算出することを特徴としている。
適正道路境界距離算出部で算出した自車先端から自車正面に位置する道路外側境界までの適正道路境界距離は、道路外側境界を対象としたものであるので、実対象距離算出部で算出した自車先端から自車正面に位置する検出対象までの距離(以下、実対象距離)が、適正道路境界距離算出部で算出した適正道路境界距離よりも長い場合には、この検出対象は道路外側境界よりも自車から遠い位置にあると言える。よって、非制御対象設定部は、道路外側境界よりも自車から遠い位置にある検出対象を減速制御の対象外として設定できる。
また、非制御対象設定部は、減速制御の対象外として一旦設定された検出対象については、位置検出センサで新たに検出したその検出対象の位置から実対象距離算出部で算出する実対象距離が適正道路境界距離よりも短いと判定された場合でも、その検出対象を減速制御の対象外として設定し続けるので、道路外側境界よりも自車から遠い位置にある検出対象を減速制御の対象外として設定し続けることができる。よって、自車がカーブ路を進んで、道路外に存在する検出対象の位置が自車幅中心の真正面からずれ、自車幅中心から真正面に位置する道路境界や道路付帯物よりもその検出対象の方が近い距離に検出される場合であっても、この道路外に存在する検出対象を減速制御の対象外とし続けることができる。
カーブ路内減速制御部は、実対象距離算出部で算出した実対象距離に応じて定まる目標相対速度に自車の速度を合わせるための要求減速度に実際の減速度を合わせるように自車の減速制御を行うので、道路外に存在する検出対象を減速制御の対象としなければ、カーブ路においてドライバに違和感が生じにくい減速制御を行うことができる。これに対して、本発明のカーブ路減速支援装置によれば、道路外に存在する検出対象を減速制御の対象としないので、カーブ路においてドライバに違和感が生じにくい減速制御には不要な減速制御を抑えることが可能になる。
また、本発明の他のカーブ路減速支援装置は、車両に搭載されて、自車の速度(Vo)を逐次取得する速度取得部(S21、S41)と、自車にとっての先行車とすべき車車間通信が可能な車両を決定する先行車決定部(9a)と、先行車決定部で決定した先行車と自車との車間距離(De)を特定する車間距離特定部(S24)と、車車間通信によって先行車から逐次送信される、先行車の速度(Vp)を含む先行車情報を逐次取得する先行車情報取得部(S22)と、車間距離特定部で特定した車間距離(De)に応じて定まる、先行車に対する目標相対速度と、速度取得部で取得した自車の速度(Vo)及び先行車情報取得部で取得した先行車の速度(Vp)とを用いて、この目標相対速度に先行車に対する自車の実際の相対速度を合わせるための要求減速度を算出する追従減速度算出部(S27)とを備えるカーブ路減速支援装置であって、自車の前方の略自車幅の範囲に存在するカーブ路の道路境界または道路付帯物である道路外側境界、及びそのカーブ路付近の道路付帯物以外の非境界構造物といった検出対象の位置を逐次検出する位置検出センサで検出した検出対象の位置から、自車先端から自車正面に位置する検出対象までの距離である実対象距離(D)を逐次算出する実対象距離算出部(S43、S541、S549)と、実対象距離算出部で算出した実対象距離(D)に応じて定まる、自車正面に位置する道路外側境界に対する目標相対速度と、速度取得部で取得した自車の速度(Vo)とを用いて、この目標相対速度に合わせるための要求減速度を算出するカーブ路減速度算出部(S547)と、追従減速度算出部及びカーブ路減速度算出部のいずれか一方のみで要求減速度が算出された場合には、その一方で算出された要求減速度に実際の減速度を合わせるように自車の減速制御を実行させる一方、追従減速度算出部及びカーブ路減速度算出部で要求減速度が算出された場合には、絶対値が大きい方の要求減速度に実際の減速度を合わせるように自車の減速制御を実行させるカーブ路内減速制御部(S70、S71)と、実対象距離算出部で算出した実対象距離(D)が、車間距離特定部で特定した車間距離(De)よりも長いか否かを判定する第2比較判定部(S542、S550)と、第2比較判定部で実対象距離(D)が車間距離(De)よりも長いと判定された場合には、その実対象距離が算出された検出対象を減速制御の対象外として設定する非制御対象設定部(S543、S551、S553)とを備え、非制御対象設定部は、非制御対象設定部で減速制御の対象外として一旦設定された検出対象については、位置検出センサで新たに検出したその検出対象の位置から実対象距離算出部で算出する実対象距離(D)が、車間距離特定部で特定した車間距離(De)よりも短いと第2比較判定部で判定された場合でも、その検出対象を減速制御の対象外として設定し続け、カーブ路減速度算出部は、非制御対象設定部で減速制御の対象外として設定されている検出対象を除く検出対象の位置から実対象距離算出部で算出した実対象距離(D)に応じて定まる目標相対速度と、速度取得部で取得した自車の速度(Vo)とを用いて、要求減速度を算出することを特徴としている。
追従減速度算出部で算出する要求減速度は、車間距離特定部で特定した車間距離に応じて定まる先行車に対する目標相対速度に、先行車に対する自車の実際の相対速度を合わせるための要求減速度であるので、この要求減速度に実際の減速度を合わせるように自車の減速制御を実行させると、ドライバにとって違和感の少ない追従走行が可能となる。また、カーブ路減速度算出部で算出する要求減速度は、実対象距離算出部で算出した自車先端から自車正面に位置する検出対象までの距離(以下、実対象距離)に応じて定まる目標相対速度に合わせるための要求減速度であるので、この要求減速度に実際の減速度を合わせるように自車の減速制御を実行させると、カーブ路において自車正面に位置する道路外側境界といった検出対象に対しての相対速度を目標相対速度に合わせることが可能になる。
カーブ路内減速制御部は、追従減速度算出部及びカーブ路減速度算出部で要求減速度が算出された場合には、絶対値が大きい方の要求減速度に実際の減速度を合わせるように自車の減速制御を実行させるので、自車正面に位置する道路外側境界といった検出対象に対しての相対速度が目標相対速度を超えないようにしながらも、先行車との車間距離が小さくなり過ぎないように減速制御することが可能になる。
ここで、実対象距離算出部で算出した自車先端から自車正面に位置する検出対象までの距離(以下、実対象距離)が、車間距離特定部で特定した先行車と自車との車間距離よりも長い場合には、この検出対象は自車から先行車よりも遠い位置にあると言える。よって、非制御対象設定部は、自車から先行車よりも遠い位置にある検出対象を減速制御の対象外として設定できる。
また、非制御対象設定部は、減速制御の対象外として一旦設定された検出対象については、位置検出センサで新たに検出したその検出対象の位置から実対象距離算出部で算出する実対象距離が車間距離以下と判定された場合でも、その検出対象を減速制御の対象外として設定し続けるので、自車から先行車よりも遠い位置にある検出対象を減速制御の対象外として設定し続けることができる。
よって、自車から先行車よりも遠い位置にあった検出対象が、自車がカーブ路を進むことで自車幅中心の真正面からずれ、自車から先行車よりも近い距離に検出される場合であっても、その検出対象を減速制御の対象外として設定し続けるので、その検出対象に対しての相対速度を目標相対速度に合わせる減速制御が行われることがない。従って、カーブ路において追従走行のための減速制御が行われるべき状態において、本来は先行車よりも遠いはずの検出対象を対象とした減速制御が行われることを防ぐことが可能になる。その結果、カーブ路においてドライバに違和感が生じにくい減速制御には不要な減速制御を抑えることが可能になる。
運転支援システム100の概略的な構成の一例を示す図である。 車両制御ECU9でのカーブ路減速制御処理の流れの一例について示すフローチャートである。 外側曲率半径Re、実対象距離D、距離L、適正旋回半径Re−L、適正道路境界距離Dcの一例を示す模式図である。 実対象距離Dと適正道路境界距離Dcとカーブ路入口距離Dsとの関係を示す模式図である。 カーブ路進入時における減速制御を説明するための模式図である。 カーブ路減速制御処理におけるカーブ路内処理の流れの一例について示すフローチャートである。 カーブ路走行時における減速制御を説明するための模式図である。 道路外検出対象Aの実対象距離Dが適正道路境界距離Dcよりも長い場合の例を示す模式図である。 道路外検出対象Aの実対象距離Dが適正道路境界距離Dcよりも短くなる場合の例を示す模式図である。 運転支援システム200の概略的な構成の一例を示す図である。 車両制御ECU9aでの追従時要求減速度算出処理の流れの一例について示すフローチャートである。 車両制御ECU9aでのカーブ路要求減速度算出処理の流れの一例について示すフローチャートである。 カーブ路要求減速度算出処理におけるカーブ路内処理の流れの一例について示すフローチャートである。 車両制御ECU9aでの減速制御処理の流れの一例について示すフローチャートである。 道路外検出対象Aの実対象距離Dが追従先行車PVとの車間距離Deよりも長い場合の例を示す模式図である。 道路外検出対象Aの実対象距離Dが追従先行車PVとの車間距離Deよりも短くなる場合の例を示す模式図である。
(実施形態1)
<運転支援システム100の概略構成>
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。図1は、本発明が適用された運転支援システム100の概略的な構成の一例を示す図である。運転支援システム100は、車両に搭載されるものであり、図1に示すように、車輪速センサ1、舵角センサ2、ヨーレートセンサ3、ブレーキECU4、レーダ5、操作SW6、ナビゲーション装置7、及び車両制御ECU9を含む。
また、車輪速センサ1、舵角センサ2、ヨーレートセンサ3、ブレーキECU4、及び車両制御ECU9は、例えば車内LANで各々接続されている。なお、運転支援システム100を搭載している車両を以降では自車と呼ぶ。
車輪速センサ1は、各転動輪の回転速度から自車の速度(以下、自車速Vo)を検出するセンサであり、検出した自車速Voを車内LANに出力する。舵角センサ2は、自車の操舵角θを検出するセンサであり、検出した操舵角θを車内LANに送信する。ヨーレートセンサ3は、自車の鉛直軸まわりの角速度(ヨーレート)を検出するセンサであり、検出したヨーレートを車内LANに送信する。
ブレーキECU4は、自車に制動力を印加するブレーキアクチュエータを制御する。ブレーキECU4は、車両制御ECU9から目標減速度を受信し、この目標減速度が自車に発生するようにブレーキアクチュエータを制御する。
レーダ5は、例えばレーザ光を自車前方の所定範囲に照射し、その反射光を受信して、自車前方のカーブ路の道路境界又はその付近に設けられた道路付帯物である道路外側境界や、そのカーブ路付近の道路付帯物以外の非境界構造物といった検出対象の位置を検出する。また、検出した位置をもとに、自車先端から自車正面に位置する検出対象までの距離(以下、実対象距離D)を検出する。このレーダ5が請求項の位置検出センサに相当する。
なお、道路付帯物とは、例えばレーダ5から照射するレーザ光に対して所定強度以上の反射光強度を示す反射板、デリニエータ等である。また、このレーダ5は、例えば車両幅方向の検出範囲が略自車幅となっているものとする。車両幅方向の検出範囲が略自車幅となっているとは、必ずしもレーダ5からレーザ光を照射する照射範囲が略自車幅となっていることに限らない。例えば、レーダ5からレーザ光を照射する照射範囲のうち、検出対象の位置を検出する範囲が、略自車幅に限られている構成であってもよい。
操作SW6は、自車のドライバが操作するスイッチ群であり、操作SW6の操作情報は車両制御ECU9へ出力される。
ナビゲーション装置7は、測位衛星からの電波に基づいて自車の現在位置(以下、自車位置)を検出する測位システムのための受信機等のセンサから構成される位置検出器や地図データを格納する地図データベース(以下、DB)等を備えている。ナビゲーション装置7の位置検出器で検出される自車位置は、例えば緯度/経度の座標で表される。
地図データは、ノードデータ及びリンクデータからなる道路データを含む。リンクとは、電子地図上の各道路を、交差や分岐や合流する点等の複数のノードにて分割したときのノード間を結ぶものである。
リンクデータは、リンクID、リンク長、リンク方向、道路の曲率半径R等を含むリンクの形状情報、リンクの始端と終端とのノード座標(緯度/経度)、及び道路属性の各データから構成される。道路属性としては、道路名称、道路種別、道路幅員、車線数、及び速度規制値等がある。ノードデータは、ノードID、ノード座標、ノード名称、ノード種別等の各データから構成される。
車両制御ECU9は、主にマイクロコンピュータとして構成され、何れも周知のCPU、ROM、RAM、I/O、及びこれらを接続するバスによって構成される。車両制御ECU9は、車輪速センサ1、舵角センサ2、ヨーレートセンサ3、レーダ5、操作SW6、ナビゲーション装置7から入力された各種情報に基づき、各種処理を実行する。この車両制御ECU9が、請求項のカーブ路減速支援装置に相当する。
なお、車両制御ECU9が実行する機能の一部又は全部を、一つ或いは複数のIC等によりハードウェア的に構成してもよい。
<車両制御ECU9でのカーブ路減速制御処理>
続いて、自車がカーブ路へ進入してカーブ路を走行する際の車両制御ECU9での減速制御処理(以下、カーブ路減速制御処理)について、図2のフローチャートを用いて説明を行う。図2のフローチャートは、自車の進行方向前方のカーブ路に接近した場合に開始する構成とすればよい。
自車が進行方向前方のカーブ路に接近したことは、ナビゲーション装置7の位置検出器で検出した自車位置と、地図DBに格納されている地図データとをもとに車両制御ECU9が判断すればよい。他にも、カーブ路の直前に設けられたビーコン等の路側機から自車に搭載された路車間通信装置でカーブ路の情報を受信したことをもとに車両制御ECU9が判断してもよい。
まず、ステップS1では、自車速Voや自車位置等の車両情報を取得する。自車速Voは車輪速センサ1から取得すればよく、自車位置はナビゲーション装置7から取得すればよい。このS1が請求項の速度取得部に相当する。
ステップS2では、自車の前方に存在するカーブ路の曲率半径Rを取得する。本実施形態では、曲率半径Rとして、カーブ路における道路外側境界の曲率半径である外側曲率半径Reを取得する場合を例に挙げて以降の説明を行う。このS2が請求項の曲率半径取得部に相当する。例えば、外側曲率半径Reは、ナビゲーション装置7の地図DBから取得するカーブ路の曲率半径Rとカーブ路の幅員をもとに算出することで取得すればよい。
なお、外側曲率半径Reは、ナビゲーション装置7の地図DBにカーブ路の外側曲率半径Reが格納されている場合にはこの外側曲率半径Reを取得してもよいし、路車間通信装置で路側機から受信できる場合には、路側機から受信した外側曲率半径Reを取得してもよい。他にも、レーダ5によって逐次検出される検出対象の位置から道路外側境界を推定する場合には、この推定した道路外側境界の曲率から求められる外側曲率半径Reを取得してもよい。
ステップS3では、レーダ5によって検出された検出対象の位置をもとに、自車先端から自車正面に位置する検出対象までの実際の距離(以下、実対象距離D)を算出する。このS3が請求項の実対象距離算出部に相当する。S3では、自車の前方の略自車幅の範囲に複数種類の検出対象が存在し、レーダ5によって自車の前方の略自車幅の範囲に複数種類の検出対象の位置がまとめて検出された場合には、それら複数の検出対象についてそれぞれ実対象距離Dを算出する。
ステップS4では、S2で取得した外側曲率半径Reから、道路幅方向における道路
境界から自車の車幅中心線までの距離Lを差し引くことで、適正旋回半径Re−Lを算出する。このS4が請求項の適正旋回半径算出部に相当する。距離Lとしては、予め設定した一定値(例えば1.75m)を用いればよい。なお、ナビゲーション装置7の地図DBに格納されている地図データとして記憶されている道路幅員に基づいて、この一定値を走行道路に応じて変更してもよい。
ステップS5では、S2で取得した外側曲率半径Reと、S4で算出した適正旋回半径Re−Lとをもとに、自車先端から自車正面に位置する道路外側境界までの適正道路境界距離Dcを算出する。このS5が請求項の適正道路境界距離算出部に相当する。一例としては、以下の(1)式により適正道路境界距離Dcを算出する。
Figure 2016078639
ここで、図3を用いて、外側曲率半径Re、実対象距離D、距離L、適正旋回半径Re−L、適正道路境界距離Dcの一例を示す。図3のHVが自車、Arがレーダ5の検出範囲となる自車の前方の略自車幅の範囲を表している。
ステップS6では、S3で算出した実対象距離Dと、S5で算出した適正道路境界距離Dcとの大小関係により、自車がカーブ路外に位置するかカーブ路内に位置するかを判定する。ここで、まとめて検出された複数の検出対象についてS3でそれぞれ実対象距離Dを算出していた場合には、最も距離の短い実対象距離Dを用いればよい。そして、D>Dcであった場合(S6でYES)には、自車がカーブ路外に位置すると判定し、ステップS7に移る。また、D≦Dcであった場合(S6でNO)には、自車がカーブ路内に位置すると判定し、ステップS15に移る。このS6が請求項のカーブ内外判定部に相当する。
ステップS7では、自車から自車の前方に存在するカーブ路の入口までの距離(以下、カーブ路入口距離Ds)を取得する。このS7が請求項の入口距離取得部に相当する。一例としては、S3で算出した実対象距離Dから、S5で算出した適正道路境界距離Dcを差し引いた距離をカーブ路入口距離Dsとして取得すればよい(図4参照)。ここで、まとめて検出された複数の検出対象についてS3でそれぞれ実対象距離Dを算出していた場合には、最も距離の短い実対象距離Dを用いればよい。他にも、ナビゲーション装置7の地図DBに格納されている地図データからカーブ路の入口の位置を特定し、ナビゲーション装置7の位置検出器から取得した自車位置からこの入口の位置までの距離をカーブ路入口距離Dsとして取得してもよい。
ステップS8では、S2で取得した外側曲率半径Reと、自車がカーブ路を走行する際に目標とする目標横加速度Gy_tから、自車がカーブ路を走行する際の目標旋回速度Vt1を特定する。このS8が請求項の目標旋回速度特定部に相当する。一例として、以下の(2)式により算出される値を目標旋回速度Vt1と特定する。目標横加速度Gy_tは、予め設定されたデフォルトの値を用いる構成としてもよいし、操作SW6を介して入力を受け付けた値を用いる構成としてもよい。なお、目標旋回速度Vt1は、カーブ路の入口を通過する際の目標旋回速度Vt1と言い換えることができる。
Figure 2016078639
ステップS9では、S8で特定した目標旋回速度Vt1から、S1で取得した自車速Voを差し引くことで、目標旋回速度Vt1と自車速Voとの速度差である対カーブ入口相対速度Vr1を算出する。このS9が請求項の対カーブ入口相対速度算出部に相当する。
ステップS10では、カーブ路の入口に対する接近離間状態を、自車がカーブ路を走行する際の目標旋回速度Vt1を考慮して表す補正接近離間状態評価指標(以下、対入口補正接近離間状態評価指標)KdB_c(a)を算出する。
ここで、補正接近離間状態評価指標KdB_c(a)について説明する。補正接近離間状態評価指標KdB_c(a)は、「前後方向の接近に伴う危険状態評価に関する研究(第5報)」、自動車技術会学術講演会前刷集、No.38−07,pp.1−4,(2007)にも記載されているように、運転者の網膜上に投影される前方物体の見かけ上の面積の時間変化率に基づいて求めた指標であり、基本式は、下記(3)式にて表される。
Figure 2016078639
(3)式において、Veは先行車との相対速度、Deは先行車との車間距離、Vpは先行車の速度、aは定数である。(3)式で示す補正接近離間状態評価指標KdB_c(a)は、先行車の速度Vpを考慮して先行車に対する接近離間状態を表す指標であり、(3)式から分かるように、先行車に接近する相対速度Veが高くなるほど大きくなるとともに、各相対速度Veにおいて先行車との車間距離Deが短くなるほど増加勾配が急峻になる指標である。
これに対して、対入口補正接近離間状態評価指標KdB_c(a)は、先行車との車間距離Deに代えて、カーブ路入口距離Dsを用いるとともに、先行車の速度Vpに代えて、自車がカーブ路を走行する際の目標旋回速度Vt1を用いる。また、先行車との相対速度Veに代えて、この目標旋回速度Vt1と自車速Voとの速度差である対カーブ入口相対速度Vr1を用いる。対入口補正接近離間状態評価指標KdB_c(a)は、(4)式を用いて算出する。
Figure 2016078639
補正接近離間状態評価指標KdB_c(a)を用いて速度制御を行うと、ドライバにとって違和感のない速度制御を行うことができることが学会等で既に認められている。従って、カーブ路の入口に対する接近離間状態を、自車がカーブ路を走行する際の目標旋回速度Vt1を考慮して表す対入口補正接近離間状態評価指標KdB_c(a)を用いて減速制御を行うことで、カーブ路への進入時に目標旋回速度Vt1に達するように、ドライバにとって違和感のない滑らかな減速制御を行うことが可能になる。
S10では、S9で算出した対カーブ入口相対速度Vr1と、S8で特定した目標旋回速度Vt1と、S7で取得したカーブ路入口距離Dsとを前述の(4)式に代入することで、対入口補正接近離間状態評価指標KdB_c(a)を算出する。なお、(4)式の定数aは予め実験に基づいて設定した値(例えば0.3)を用いる。このS10が請求項の対入口評価指標算出部に相当する。
ステップS11では、自車の減速を開始する(つまり、減速開始点に到達した)かどうかを判断するため、S10で算出した対入口補正接近離間状態評価指標KdB_c(a)が、対入口減速用閾値を上回る値であるかどうかを判定する。一例として、S5で算出したカーブ路入口距離Dsをもとに、以下の(5)式で示すブレーキ判別式から定まる対入口減速用閾値を上回ったかどうかを判定する。
Figure 2016078639
(5)式で示すブレーキ判別式は、ドライバのブレーキ操作開始時点における対入口補正接近離間状態評価指標KdB_c(a)とカーブ路入口距離Dsとの関係を示す式である。a、b、cはいずれも定数であり、実験に基づいて定められる。(5)式におけるΔcがオフセット値である。
そして、S11では、S10で算出した対入口補正接近離間状態評価指標KdB_c(a)が、対入口減速用閾値を上回る値であると判定した場合(S11でYES)には、ステップS12に移る。一方、上回る値でないと判定した場合(S11でNO)には、S1に戻って処理を繰り返す。このS11が請求項の対入口減速目標判定部に相当する。
ステップS12では、S11で算出した対入口補正接近離間状態評価指標KdB_c(a)及びS7で取得したカーブ路入口距離Dsに応じて定まるカーブ路の入口に対する目標相対速度Vr_t1と、S9で算出した対カーブ入口相対速度Vr1とをもとに、この目標相対速度Vr_t1に合わせるためのカーブ進入時要求減速度GDp1を算出する。このS12が請求項のカーブ進入減速度算出部に相当する。一例としては、以下の(6)、(7)式を用いて算出する。
Figure 2016078639
Figure 2016078639
この(6)式におけるVr1は、前述した対カーブ入口相対速度を表し、Vr_t1は、(5)式で示すブレーキ判別式から求まる、カーブ路入口距離Dsにおける対入口補正接近離間状態評価指標KdB_c(a)の値を、(7)式に代入することで求まる目標相対速度である。よって、目標相対速度Vr_t1は、詳しくは、S11で算出した対入口補正接近離間状態評価指標KdB_c(a)、S7で取得したカーブ路入口距離Ds、及びS9で算出した対カーブ入口相対速度Vr1から定まると言える。なお、Tは、対カーブ入口相対速度Vr1と、目標相対速度Vr_t1との差分を、カーブ進入時要求減速度GDp1に変換するための除数であり、適宜、設定されるものである。
このカーブ進入時要求減速度GDp1を減速開始点に到達したときから逐次算出しながら出力すると、自車がカーブ路の入口位置に達するときに自車速Voが目標旋回速度Vt1になるように減速制御が行われる。これにより、図5に示すように、自車がカーブ路の入口位置に達したときには、自車速Voが目標旋回速度Vt1にまで減速されていることになる。
ステップS13では、S12で算出したカーブ進入時要求減速度GDp1をブレーキECU4へ出力し、カーブ進入時要求減速度GDp1が自車に発生するようにブレーキアクチュエータを用いた減速制御をブレーキECU4に実行させる。このS13が請求項のカーブ進入減速制御部に相当する。
ステップS14では、減速制御終了条件が成立したか否かを判断する。この減速制御終了条件としては、例えば、自車が停止したことや、対入口補正接近離間状態評価指標KdB_c(a)の値が(5)式で示すブレーキ判別式から定まる対入口減速用閾値を下回ったりしたこと、自車速Voが目標旋回速度Vt1となったことなどがある。そして、減速制御終了条件が成立したと判断した場合(S14でYES)には、S1に戻って処理を繰り返す。また、減速制御終了条件が成立していないと判断した場合(S14でNO)にはS13に戻って処理を繰り返す。
また、S6において自車がカーブ路内に位置すると判定した場合のステップS15では、カーブ路内処理を行って、カーブ路減速制御処理を終了する。ここで、図6のフローチャートを用いて、カーブ路内処理の概略について説明を行う。
まず、ステップS151では、レーダ5によって検出された検出対象の位置をもとに、自車先端から自車正面に位置する検出対象までの実対象距離Dを算出する。このS151も請求項の実対象距離算出部に相当する。S151でも、自車の前方の略自車幅の範囲に複数種類の検出対象が存在し、レーダ5によって自車の前方の略自車幅の範囲に複数種類の検出対象の位置がまとめて検出された場合には、それら複数の検出対象についてそれぞれ実対象距離Dを算出する。
ステップS152では、S151で算出した実対象距離Dが、S5で算出した適正道路境界距離Dcよりも長くなる検出対象があるか否かを判定する。そして、D>Dcとなる検出対象があると判定した場合(S152でYES)には、ステップS153に移る。また、D>Dcとなる検出対象がないと判定した場合(S152でNO)には、ステップS154に移る。例えば、検出対象として道路外側境界と道路境界よりも外側の非境界構造物との位置を検出していた場合には、道路外側境界はD=Dcとなるが、道路境界よりも外側の非境界構造物はD>Dcとなるので、D>Dcとなる検出対象があると判定されることになる。このS152が請求項の第1比較判定部に相当する。
ステップS153では、S151で算出した実対象距離DがS5で算出した適正道路境界距離Dcよりも長くなると判定された検出対象を、減速制御の対象外として設定する。このS153が請求項の非制御対象設定部に相当する。
一例として、減速制御の対象外として設定した検出対象(以下、非制御対象の検出対象)の位置と、その検出対象を特定する識別子とを対応付けて、車両制御ECU9のメモリに記憶すればよい。また、メモリに記憶する非制御対象の検出対象の位置は、車輪速センサ1から逐次得られる自車速Voと舵角センサ2から逐次得られる操舵角θとから特定される自車位置及び自車の方位の変化に合わせて更新すればよい。具体例としては、自車位置及び自車の方位の変化と逆方向の変化分の位置補正を行えばよい。なお、自車位置及び自車の方位の変化は、ヨーレートセンサ3から逐次得られるヨーレートから特定してもよい。
ステップS154では、非制御対象の検出対象を除いて、減速制御の対象とする検出対象を特定する。一例としては、レーダ5によって自車の前方の略自車幅の範囲に複数種類の検出対象の位置がまとめて検出された場合には、それら複数の検出対象のうち、非制御対象の検出対象を除く、S151で算出した実対象距離Dが最も短い検出対象を、制御対象の検出対象として特定すればよい。
ステップS155では、S154で特定した制御対象の検出対象に対する接近離間状態を、その検出対象に対する相対速度を考慮して表す補正接近離間状態評価指標(以下、対カーブ路内補正接近離間状態評価指標)KdB_c(a)を算出する。
S155では、制御対象の検出対象に対する対カーブ路相対速度Vr2と、S8で特定した目標旋回速度Vt1と、S5で算出した適正道路境界距離Dcと、S151で取得した制御対象の検出対象についての実対象距離Dとを以下の(8)式に代入することで、対カーブ路内補正接近離間状態評価指標KdB_c(a)を算出する。対カーブ路相対速度Vr2については、制御対象の検出対象が固定物であるものとして、自車速Voから求めればよい。なお、(8)式の定数aは予め実験に基づいて設定した値(例えば0.3)を用いる。このS155が請求項の対カーブ路内評価指標算出部に相当する。
Figure 2016078639
なお、S155では、S5で算出した適正道路境界距離Dcの代わりに、非制御対象の検出対象を除く検出対象の位置をもとに逐次特定する適正道路境界距離Dcを用いてもよい。一例としては、以下の通りである。まず、非制御対象の検出対象を除く、レーダ5で検出した複数の検出対象の位置から、これら複数の検出位置を通る近似曲線を求め、その近似曲線の曲率半径を外側曲率半径Reとして逐次特定する。そして、逐次特定するこの外側曲率半径Reから前述の距離Lを差し引くことで、適正旋回半径Re−Lを算出し、この外側曲率半径Reとこの適正旋回半径Re−Lとから適正道路境界距離Dcを逐次算出すればよい。
また、S8で特定した目標旋回速度Vt1の代わりに、非制御対象の検出対象を除く検出対象の位置から上述のようにして逐次特定する外側曲率半径Reと、目標横加速度Gy_tとから逐次特定する目標旋回速度Vt1を用いてもよい。
これらの構成によれば、カーブ路内の実際の道路外側境界の曲率が一定でない場合でも、この道路外側境界に合わせて適正道路境界距離Dcや目標旋回速度Vt1を逐次求めることができ、道路外側境界に沿った減速制御が可能になる。
ステップS156では、自車の減速を開始するかどうかを判断するため、S155で算出した対カーブ路内補正接近離間状態評価指標KdB_c(a)が、対カーブ路内減速用閾値を上回る値であるかどうかを判定する。一例として、S151で取得した制御対象の検出対象についての実対象距離Dと適正道路境界距離Dcとの差分をもとに、以下の(9)式で示すブレーキ判別式から定まる対カーブ路内減速用閾値を上回ったかどうかを判定する。
Figure 2016078639
(9)式で示すブレーキ判別式は、ドライバのブレーキ操作開始時点における対カーブ路内補正接近離間状態評価指標KdB_c(a)と、実対象距離Dと適正道路境界距離Dcとの差分(D−Dc)との関係を示す式である。a、b、cはいずれも定数であり、実験に基づいて定められる。(9)式におけるΔcがオフセット値である。
そして、S156では、S155で算出した対カーブ路内補正接近離間状態評価指標KdB_c(a)が、対カーブ路内減速用閾値を上回る値であると判定した場合(S156でYES)には、ステップS157に移る。一方、上回る値でないと判定した場合(S156でNO)には、S160に移る。このS156が請求項の対カーブ路内減速目標判定部に相当する。
ステップS157では、S156で算出した対カーブ路内補正接近離間状態評価指標KdB_c(a)及びS151で取得した制御対象の検出対象についての実対象距離Dに応じて定まる、制御対象の検出対象に対する目標相対速度Vr_t2と、制御対象の検出対象に対する対カーブ路相対速度Vr2とをもとに、この目標相対速度Vr_t2に合わせるためのカーブ路内要求減速度GDp2を算出する。このS157が請求項のカーブ路減速度算出部に相当する。一例としては、以下の(10)、(11)式を用いて算出する。
Figure 2016078639
Figure 2016078639
この(10)式におけるVr2は、目標旋回速度Vt1と自車速Voとの速度差であり、Vr_t2は、(9)式で示すブレーキ判別式から求まる、実対象距離Dと適正道路境界距離Dcとの差分(D−Dc)における対カーブ路内補正接近離間状態評価指標KdB_c(a)の値を、(11)式に代入することで求まる目標相対速度である。また、Tは、対カーブ路相対速度Vr2と、目標相対速度Vr_t2との差分を、カーブ路内要求減速度GDp2に変換するための除数であり、適宜、設定されるものである。
このカーブ路内要求減速度GDp2を減速開始点に到達したときから逐次算出しながら出力すると、実対象距離Dが適正道路境界距離Dcに達するときに目標旋回速度Vt1になるように減速制御が行われる。これにより、図7に示すように、実対象距離Dが適正道路境界距離Dcを保ちながら、目標旋回速度Vt1でカーブ路内を走行することになる。
ステップS158では、S157で算出したカーブ路内要求減速度GDp2をブレーキECU4へ出力し、カーブ路内要求減速度GDp2が自車に発生するようにブレーキアクチュエータを用いた減速制御をブレーキECU4に実行させる。このS158が請求項のカーブ路内減速制御部に相当する。
ステップS159では、減速制御終了条件が成立したか否かを判断する。この減速制御終了条件としては、例えば、自車がカーブ路の出口に達したことなどがある。自車がカーブ路の出口に達したことは、ナビゲーション装置7の位置検出器で検出した自車位置と、地図DBに格納されている地図データとをもとに車両制御ECU9が判断すればよい。他にも、逐次特定する外側曲率半径Reの大きさから判断してもよい。そして、減速制御終了条件が成立したと判断した場合(S159でYES)には、カーブ路減速制御処理を終了する。また、減速制御終了条件が成立していないと判断した場合(S159でNO)にはS160に移る。
ステップS160では、レーダ5によって新たに検出された検出対象の位置をもとに、S151と同様にして実対象距離Dを算出する。このS160も請求項の実対象距離算出部に相当する。
ステップS161では、S152と同様にして、S160で算出した実対象距離Dが、S5で算出した適正道路境界距離Dcよりも長くなる検出対象があるか否かを判定する。なお、適正道路境界距離Dcを逐次算出する構成とした場合には、逐次算出した適正道路境界距離Dcよりも長くなる検出対象があるか否かを判定する。そして、D>Dcとなる検出対象があると判定した場合(S161でYES)には、ステップS162に移る。また、D>Dcとなる検出対象がないと判定した場合(S161でNO)には、ステップS163に移る。よって、このS161も請求項の第1比較判定部に相当する。
ステップS162では、S153と同様にして、S160で算出した実対象距離Dが適正道路境界距離Dcよりも長くなると判定された検出対象を、減速制御の対象外として設定し、S154に戻って処理を繰り返す。よって、このS162も請求項の非制御対象設定部に相当する。
S161でD>Dcとなる検出対象がないと判定したステップS163では、S160で実対象距離Dを算出した検出対象のうち、S153で減速制御の対象外として設定された検出対象があるか否かを判定する。一例としては、S160で実対象距離Dを算出した検出対象の位置と、S153で減速制御の対象外として設定した非制御対象の検出対象について自車位置及び自車の方位の変化に合わせて逐次更新された位置とが略一致する場合に、減速制御の対象外として設定された検出対象があると判定すればよい。
そして、S160で実対象距離Dを算出した検出対象のうちに、減速制御の対象外として設定された検出対象があると判定した場合(S163でYES)には、ステップS164に移る。一方、S160で実対象距離Dを算出した検出対象のうちに、減速制御の対象外として設定された検出対象がないと判定した場合(S163でNO)には、S154に戻って処理を繰り返す。
ステップS164では、S160で実対象距離Dを算出した検出対象のうちの、S153で減速制御の対象外として設定された検出対象について、減速制御の対象外としての設定を継続し、S154に戻って処理を繰り返す。よって、このS164も請求項の非制御対象設定部に相当する。なお、減速制御の対象外としての設定を継続する場合にも、自車位置及び自車の方位の変化に合わせて、減速制御の対象外として設定した非制御対象の検出対象の位置を更新する。
なお、カーブ路減速制御処理の実行の有無は、ドライバが操作SW6を操作して切り替えることが可能としてもよい。
<実施形態1のまとめ>
実施形態1の構成によれば、カーブ路の入口位置に対する接近離間状態をカーブ路を走行する際の目標旋回速度Vt1を考慮して表した対入口補正接近離間状態評価指標を用いて減速制御を行うので、ドライバにとって違和感のない滑らかな減速制御によって、カーブ路を走行する際の目標旋回速度でカーブ路に進入することが可能になる。
また、実施形態1の構成によれば、カーブ路においてドライバに違和感が生じにくい減速制御を行うことが可能になる。詳しくは、以下の通りである。
実施形態1では、レーダ5によって検出される検出対象に対する接近離間状態をその検出対象に対する相対速度を考慮して表したカーブ路内補正接近離間状態評価指標を用いて減速制御を行う。よって、減速制御の対象とする検出対象に道路外側境界よりも外側の検出対象が含まれなければ、カーブ路におけるドライバにとって違和感のない滑らかな減速制御が行われることになる。
これに対して、実施形態1では、検出対象のうち、自車先端から自車正面に位置する検出対象までの実対象距離Dが適正道路境界距離Dcよりも長くなる位置にある検出対象を減速制御の対象外として設定し、減速制御の対象から除外する。また、減速制御の対象外として一旦設定された検出対象については、その後に実対象距離Dが適正道路境界距離Dcよりも短くなった場合でも、その検出対象を減速制御の対象外として設定し続ける。
ここで、図8及び図9を用いて、同一の検出対象について、適正道路境界距離Dcよりも長かった実対象距離Dが、その後に適正道路境界距離Dcよりも短くなる場合の例を説明する。図8及び図9のAが道路外側境界よりも外側の検出対象(以下、道路外検出対象)、HVが自車、Arがレーダ5の検出範囲となる自車の前方の略自車幅の範囲を表している。
道路外検出対象Aが自車幅中心の真正面に位置する場合には、図8に示すように、道路外検出対象Aの実対象距離Dは適正道路境界距離Dcよりも長くなる。しかしながら、自車がカーブ路を進んで、道路外検出対象Aの位置が自車幅中心の真正面からずれると、図9に示すように、自車幅中心から真正面に位置する道路外側境界よりも、道路外検出対象Aの方が近い距離に検出され、道路外検出対象Aの実対象距離Dが適正道路境界距離Dcよりも短くなる場合がある。
ここで、道路外検出対象Aの実対象距離Dが適正道路境界距離Dcよりも短いからといって、この道路外検出対象Aを対象として減速制御を行ってしまうと、不要な減速制御が生じることになる。これに対して、実施形態1では、道路外側境界よりも自車から遠い位置にある道路外検出対象Aを減速制御の対象外として設定し続けることができる。
このように、実施形態1では、道路外に存在する検出対象を減速制御の対象としないで済むので、不要な減速制御を抑えつつ、カーブ路においてドライバに違和感が生じにくい減速制御を行うことが可能になる。
<実施形態2>
本発明は前述の実施形態1に限定されるものではなく、次の実施形態2も本発明の技術的範囲に含まれる。以下では、この実施形態2について説明を行う。なお、説明の便宜上、この実施形態2以降の説明において、それまでの実施形態の説明に用いた図に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
実施形態2の運転支援システム200は、先行車との車間距離を自動制御して追従走行する車間距離自動維持制御(ACC:Adaptive Cruise Control)を併用する点を除けば、実施形態1の運転支援システム100と同様である。
<運転支援システム200の概略構成>
運転支援システム200は、車両に搭載されるものであり、図10に示すように、車輪速センサ1、舵角センサ2、ヨーレートセンサ3、ブレーキECU4、レーダ5、操作SW6、ナビゲーション装置7、無線通信装置8、及び車両制御ECU9aを含む。
実施形態2においては、レーダ5は、道路外側境界や非境界構造物だけでなく、他車といった検出対象の位置も検出する。また、道路外側境界や非境界構造物といった検出対象までの実対象距離Dを検出するだけでなく、自車と先行車との車間距離Deを検出する。
無線通信装置8は、送受信アンテナを備え、自車位置の周囲に存在する他車両との間で、電話網を介さずに無線通信によって自車の情報の配信や他車両の情報の受信(つまり、車車間通信)を行う。例えば、700MHz帯の電波を用いた無線通信の場合には、自車両位置を中心とした例えば半径約1kmの範囲に存在する相手車両との間で車車間通信を行い、5.9GHz帯の電波を用いた無線通信の場合には、自車位置を中心とした例えば半径約500mの範囲に存在する相手車両との間で車車間通信を行う。
無線通信装置8は、自車の情報として、車内LANから得られる例えば自車速Vo、操舵角θといった車両情報を100msecごとなどの一定の送信周期で送信するものとする。また、無線通信装置8は、他車に搭載されている無線通信装置8から送信される他車の車両情報を受信する。
車両制御ECU9aは、ACCを併用するための処理を行う点を除けば、実施形態1の車両制御ECU9と同様である。この車両制御ECU9aも請求項のカーブ路減速支援装置に相当する。
<車両制御ECU9aでの先行車追従走行制御>
車両制御ECU9aは、車内LAN等により接続される各種機器を利用して先行車追従走行制御を行う。なお、先行車追従制御は、ドライバが操作SW6を操作して、先行車追従制御開始指示を行ったことにより開始し、また、ドライバの終了操作により、先行車追従制御は終了する。
<追従先行車決定処理>
先行車追従制御は、自車にとっての先行車とすべき車車間通信が可能な車両の決定(以下、追従先行車決定処理)が行われた上で開始されるものとする。ここで、追従先行車決定処理について説明を行う。追従先行車決定処理では、レーダ5で検出した直近の前方の検出対象が車車間通信で車両情報を受信している車両であるか否かを判定する。この判定は、レーダ5で検出した検出対象と、無線通信装置8で受信した車両情報の送信元の車両とが、自車に対する距離や相対位置に関して近似しているか否かに応じて行われる。
例えば、距離を利用する場合には、運転支援システム200において、後方も照射範囲とするレーダ5の信号をもとに直近の後方の検出対象との距離も検出し、この直近の後方の検出対象との距離を車両情報に含ませて無線通信装置8から送信する構成とすればよい。そして、レーダ5の信号をもとに検出された直近の前方の検出対象までの距離と、受信した車両情報に含まれる他車の直近の後方の検出対象との距離とが近似しているか否かに応じて上記判定を行う構成とすればよい。
また、相対位置を利用する場合には、運転支援システム200において、ナビゲーション装置7の位置検出器で逐次検出した位置を車両情報に含ませて無線通信装置8から送信する構成とすればよい。そして、レーダ5の信号をもとに検出された直近の前方の検出対象の相対位置と、車両情報の送信元の他車の相対位置とが近似しているか否かに応じて上記判定を行う構成とすればよい。車両情報の送信元の他車の相対位置については、受信した車両情報に含まれる他車の位置と自車のナビゲーション装置7の位置検出器で検出した自車位置とから算出すればよい。なお、他車の相対位置を算出する場合には、同時点における自車位置と他車の位置との対応付けを、例えば位置を検出した時点のタイムスタンプを用いて行うものとする。
他にも、ドップラーシフトを利用することでレーダ5を用いて検出対象の相対速度を特定する構成とした場合には、自車に対する相対速度が近似しているか否かにも応じて、レーダ5で検出した直近の検出対象が車車間通信で車両情報を受信している車両であるか否かを判定してもよい。
追従先行車決定処理では、レーダ5で検出した直近の前方の検出対象が車車間通信で車両情報を受信している車両であった場合に、この検出対象及びこの車両を、自車にとっての先行車とすべき車車間通信が可能な車両(以下、追従先行車)と決定する。よって、車両制御ECU9aが請求項の先行車決定部に相当する。
追従先行車決定処理で追従先行車を決定した場合には、レーダ5によって追従先行車との距離を検出し、検出したこの距離(つまり、追従先行車との初期車間距離)を目標車間距離Dtとして設定する。
<追従時要求減速度算出処理>
また、先行車追従走行制御を行う場合、車両制御ECU9aは、自車と追従先行車との車間距離Deが目標車間距離Dtとなるように減速制御を行うための要求減速度(以下、追従時要求減速度GDp3)を逐次算出する。ここで、図11のフローチャートを用いて、追従時要求減速度GDp3を逐次算出する追従時要求減速度算出処理についての説明を行う。追従時要求減速度算出処理は、追従先行車決定処理で追従先行車が決定されたときに開始する構成とすればよい。
まず、ステップS21では、前述のS1と同様にして、自車速Voや自車位置等の車両情報を取得する。このS21が請求項の速度取得部に相当する。ステップS22では、自車の無線通信装置8を介して、追従先行車の無線通信装置8から送信される車両情報を取得する。このS22が請求項の先行車情報取得部に相当する。
ステップS23では、S21で取得した自車速Voと、S22で取得した追従先行車の速度Vp(追従先行車にとっての自車速Vo)とから、追従先行車に対する相対速度Veを算出する。このS23が請求項の対先行車相対速度算出部に相当する。
ステップS24では、自車と追従先行車との車間距離Deを特定する。このS24が請求項の車間距離特定部に相当する。一例としては、S23で算出した相対速度Veをもとにして目標車間距離Dtからの距離増減分を算出することで車間距離Deを特定すればよい。他にも、レーダ5で検出した追従先行車までの距離をもとに車間距離Deを特定してもよい。
ステップS25では、先行車に対する接近離間状態を先行車に対する相対速度Veを考慮して表す補正接近離間状態評価指標(以下、対車両補正接近離間状態評価指標)KdB_c(a)を算出する。S25では、S22で取得した追従先行車の速度Vpと、S23で算出した相対速度Veと、S24で特定した車間距離Deとを前述の(3)式に代入することで、対車両補正接近離間状態評価指標KdB_c(a)を算出する。なお、(3)式の定数aは予め実験に基づいて設定した値(例えば0.3)を用いる。このS25が請求項の対車両評価指標算出部に相当する。
ステップS26では、自車の減速を開始するかどうかを判断するため、S25で算出した対車両補正接近離間状態評価指標KdB_c(a)が、対車両減速用閾値を上回る値であるかどうかを判定する。一例として、S24で特定した車間距離Deをもとに、以下の(12)式で示すブレーキ判別式から定まる対入口減速用閾値を上回ったかどうかを判定する。
Figure 2016078639
(12)式で示すブレーキ判別式は、ドライバのブレーキ操作開始時点における対車両補正接近離間状態評価指標KdB_c(a)と車間距離Deとの関係を示す式である。a、b、cはいずれも定数であり、実験に基づいて定められる。(12)式におけるΔcがオフセット値である。
そして、S26では、S25で算出した対車両補正接近離間状態評価指標KdB_c(a)が、対車両減速用閾値を上回る値であると判定した場合(S26でYES)には、ステップS37に移る。一方、上回る値でないと判定した場合(S26でNO)には、S28に移る。このS26が請求項の対車両減速目標判定部に相当する。
ステップS27では、S25で算出した対車両補正接近離間状態評価指標KdB_c(a)とS24で特定した車間距離Deに応じて定まる追従先行車に対する目標相対速度Vr_t3と、S23で算出した相対速度Veとをもとに、この目標相対速度Vr_t3に合わせるための追従時要求減速度GDp3を算出する。このS27が請求項の追従減速度算出部に相当する。一例としては、以下の(13)式を用いて算出する。
Figure 2016078639
この(13)式におけるVeは、前述したように追従先行車に対する自車の相対速度を表し、Vr_t3は、(12)式のブレーキ判別式から求まる車間距離Deにおける対車両補正接近離間状態評価指標KdB_c(a)の値を、(3)式に代入することで求まる相対速度Veの目標値である。また、Tは、相対速度Veと、目標相対速度Vr_t3との差分を、追従時要求減速度GDp3に変換するための除数であり、適宜、設定されるものである。
なお、相対速度Ve、追従先行車の速度Vp、車間距離Deを、車車間通信で得られる車両情報をもとに決定する構成としても、自車のレーダ5の信号をもとに決定する構成としてもよいが、これらを使い分ける構成としてもよい。例えば、レーダ5で追従先行車を検出できている間は自車のレーダ5の信号をもとに決定し、レーダ5で追従先行車を検出できなくなった場合(つまり、レーダロストした場合)には車車間通信で得られる車両情報をもとに決定する構成としてもよい。レーダロストは、例えば追従先行車がカーブに進入することで自車の前方から外れ、レーダ5の検出範囲に存在しなくなった場合に生じる。
ステップS28では、追従時要求減速度算出処理の終了タイミングとなった場合(S28でYES)には、追従時要求減速度算出処理を終了する。一方、追従時要求減速度算出処理の終了タイミングでない場合(S28でNO)には、S21に戻って処理を繰り返す。追従時要求減速度算出処理の終了タイミングとしては、自車のイグニッション電源がオンになったときや、ドライバの終了操作により先行車追従制御が終了したときなどがある。
<カーブ路要求減速度算出処理>
続いて、車両制御ECU9aでの、自車がカーブ路に進入して走行する際の要求減速度を算出するカーブ路要求減速度算出処理について、図12のフローチャートを用いて説明を行う。図12のフローチャートは、前述の図12のフローチャートと同様に、自車の進行方向前方のカーブ路に接近した場合に開始する構成とすればよい。
まず、ステップS41では、前述のS1と同様にして、自車速Voや自車位置等の車両情報を取得する。このS41も請求項の速度取得部に相当する。ステップS42では、自車の前方に存在するカーブ路の曲率半径Rとしての外側曲率半径Reを取得する。よって、S42が請求項の曲率半径取得部に相当する。S42では、前述のS2と同様にして外側曲率半径Reを取得する。なお、車車間通信によって追従先行車の無線通信装置8から逐次取得する追従先行車の速度Vp及び操舵角θをもとに特定される追従先行車の走行軌跡から外側曲率半径Reを決定して取得する構成としてもよい。
ステップS43〜ステップS52までの処理は、前述のS3〜S12までの処理と同様である。よって、S43が請求項の実対象距離算出部、S44が請求項の適正旋回半径算出部、S45が請求項の適正道路境界距離算出部、S46が請求項のカーブ内外判定部、S47が請求項の入口距離取得部、S48が請求項の目標旋回速度特定部、S49が請求項の対カーブ入口相対速度算出部、S50が請求項の対入口評価指標算出部、S51が請求項の対入口減速目標判定部、S52が請求項のカーブ進入減速度算出部に相当する。
ステップS53では、減速制御終了条件が成立したか否かを判断する。この減速制御終了条件としては、例えば、自車が停止したことや、対入口補正接近離間状態評価指標KdB_c(a)の値が(5)式で示すブレーキ判別式から定まる対入口減速用閾値を下回ったりしたこと、自車速Voが目標旋回速度Vt1となったことなどがある。そして、減速制御終了条件が成立したと判断した場合(S53でYES)には、S51に戻って処理を繰り返す。また、減速制御終了条件が成立していないと判断した場合(S53でNO)にはS53の処理を繰り返す。
また、S46において自車がカーブ路内に位置すると判定した場合のステップS54では、カーブ路内処理を行って、カーブ路減速制御処理を終了する。ここで、図13のフローチャートを用いて、カーブ路内処理の概略について説明を行う。
まず、ステップS541では、S151と同様にして、自車先端から自車正面に位置する検出対象までの実対象距離Dを算出する。このS541が請求項の実対象距離算出部に相当する。
ステップS542では、S541で算出した実対象距離Dが、S24で算出した追従先行車との車間距離Deよりも長くなる検出対象があるか否かを判定する。そして、D>Deとなる検出対象があると判定した場合(S542でYES)には、ステップS543に移る。また、D>Deとなる検出対象がないと判定した場合(S542でNO)には、ステップS544に移る。このS542が請求項の第2比較判定部に相当する。
ステップS543では、S541で算出した実対象距離DがS24で算出した車間距離Deよりも長くなると判定された検出対象を、減速制御の対象外として設定する。このS543が請求項の非制御対象設定部に相当する。S543でも、S153と同様にして、非制御対象の検出対象の位置と、その検出対象を特定する識別子とを対応付けて、車両制御ECU9aのメモリに記憶する。そして、記憶する非制御対象の検出対象の位置は、自車位置及び自車の方位の変化に合わせて更新する。
ステップS544〜ステップS547までの処理は、S154〜S157までの処理と同様である。よって、S545が請求項の対カーブ路内評価指標算出部、S546が請求項の対カーブ路内減速目標判定部、S547が請求項のカーブ路減速度算出部に相当する。なお、S546において、S545で算出した対カーブ路内補正接近離間状態評価指標KdB_c(a)が、対カーブ路内減速用閾値を上回る値であると判定した場合(S546でYES)には、S547に移り、上回る値でないと判定した場合(S546でNO)には、ステップS549に移る。
ステップS548では、カーブ路要求減速度算出処理の終了タイミングであった場合(S548でYES)には、カーブ路要求減速度算出処理を終了する。一方、カーブ路要求減速度算出処理の終了タイミングでなかった場合(S548でNO)には、ステップS549に移る。カーブ路要求減速度算出処理の終了タイミングとしては、例えば、自車がカーブ路の出口に達したことなどがある。
ステップS549では、レーダ5によって新たに検出された検出対象の位置をもとに、S541と同様にして実対象距離Dを算出する。このS549も請求項の実対象距離算出部に相当する。
ステップS550では、S542と同様にして、S549で算出した実対象距離Dが、S24で算出した車間距離Deよりも長くなる検出対象があるか否かを判定する。そして、D>Deとなる検出対象があると判定した場合(S550でYES)には、ステップS551に移る。また、D>Deとなる検出対象がないと判定した場合(S550でNO)には、ステップS552に移る。よって、このS550も請求項の第2比較判定部に相当する。
ステップS551では、S543と同様にして、S549で算出した実対象距離Dが車間距離Deよりも長くなると判定された検出対象を、減速制御の対象外として設定し、S544に戻って処理を繰り返す。よって、このS551も請求項の非制御対象設定部に相当する。
S550でD>Deとなる検出対象がないと判定したステップS552では、S549で実対象距離Dを算出した検出対象のうち、S543で減速制御の対象外として設定された検出対象があるか否かを判定する。一例としては、S549で実対象距離Dを算出した検出対象の位置と、S543で減速制御の対象外として設定した非制御対象の検出対象について自車位置及び自車の方位の変化に合わせて逐次更新された位置とが略一致する場合に、減速制御の対象外として設定された検出対象があると判定すればよい。
そして、S549で実対象距離Dを算出した検出対象のうちに、減速制御の対象外として設定された検出対象があると判定した場合(S552でYES)には、ステップS553に移る。一方、S549で実対象距離Dを算出した検出対象のうちに、減速制御の対象外として設定された検出対象がないと判定した場合(S552でNO)には、S544に戻って処理を繰り返す。
ステップS553では、S549で実対象距離Dを算出した検出対象のうちの、S543で減速制御の対象外として設定された検出対象について、減速制御の対象外としての設定を継続し、S544に戻って処理を繰り返す。よって、このS553も請求項の非制御対象設定部に相当する。なお、減速制御の対象外としての設定を継続する場合にも、自車位置及び自車の方位の変化に合わせて、減速制御の対象外として設定した非制御対象の検出対象の位置を更新する。
なお、カーブ路要求減速度算出処理の実行の有無は、ドライバが操作SW6を操作して切り替えることが可能としてもよい。
<車両制御ECU9aでの減速制御処理>
また、車両制御ECU9aは、追従時要求減速度算出処理において算出される追従時要求減速度GDp3と、カーブ路要求減速度算出処理において算出されるカーブ進入時要求減速度GDp1やカーブ路内要求減速度GDp2とのいずれを出力するかを決定して減速制御を行う減速制御処理を行う。以下では、この減速制御処理について図14のフローチャートを用いて説明を行う。図14のフローチャートは、追従時要求減速度算出処理とカーブ路要求減速度算出処理とのいずれかが行われたときに開始される構成とすればよい。
まず、ステップS61では、自車がカーブ路外に位置する場合(S61でYES)には、ステップS62に移る。一方、自車がカーブ路内に位置する場合(S61でNO)には、ステップS67に移る。一例として、カーブ路要求減速度算出処理が開始されていない場合や、カーブ路要求減速度算出処理のS46において自車がカーブ路外に位置すると判定された場合に、自車がカーブ路外に位置するとすればよい。また、カーブ路要求減速度算出処理のS46において自車がカーブ路内に位置すると判定された場合に、自車がカーブ路内に位置するとすればよい。
ステップS62では、追従時要求減速度算出処理とカーブ路要求減速度算出処理とのいずれにおいても要求減速度が算出されたか否かを判定する。例えば、カーブ路要求減速度算出処理が開始されていない場合には、追従時要求減速度算出処理においてのみ要求減速度が算出されることになる。
ステップS63では、追従時要求減速度算出処理とカーブ路要求減速度算出処理とのいずれにおいても要求減速度が算出された(つまり、両者で算出)と判定した場合(ステップS63でYES)には、ステップS64に移る。一方、いずれか一方でのみしか要求減速度が算出されなかったと判定した場合(ステップS63でNO)には、ステップS66に移る。
ステップS64では、追従時要求減速度算出処理において算出された追従時要求減速度GDp3と、カーブ路要求減速度算出処理において算出されたカーブ進入時要求減速度GDp1とを比較する。
ステップS65では、S64で比較した追従時要求減速度GDp3とカーブ進入時要求減速度GDp1とのうち、より小さい方の要求減速度をブレーキECU4へ出力する。減速度は負の値であるので、言い換えると、より絶対値が大きい方の要求減速度をブレーキECU4へ出力し、その要求減速度が自車に発生するようにブレーキアクチュエータを用いた減速制御をブレーキECU4に実行させる。そして、ステップS72に移る。よって、このS65が請求項のカーブ進入減速制御部に相当する。
なお、両者の要求減速度の値が等しかった場合には、いずれかの要求減速度の値をブレーキECU4へ出力すればよい。一例としては、追従時要求減速度を出力する構成とすればよい。
S63において追従時要求減速度算出処理とカーブ路要求減速度算出処理とのいずれか一方でのみしか要求減速度が算出されなかったと判定した場合のステップS66では、その一方で算出された要求減速度をブレーキECU4へ出力し、その要求減速度が自車に発生するようにブレーキアクチュエータを用いた減速制御をブレーキECU4に実行させる。そして、ステップS72に移る。よって、このS66も請求項のカーブ進入減速制御部に相当する。
自車がカーブ路内に位置する場合のステップS67では、S62と同様にして、追従時要求減速度算出処理とカーブ路要求減速度算出処理とのいずれにおいても要求減速度が算出されたか否かを判定する。そして、ステップS68では、追従時要求減速度算出処理とカーブ路要求減速度算出処理とのいずれにおいても要求減速度が算出された(つまり、両者で算出)と判定した場合(ステップS68でYES)には、ステップS69に移る。一方、いずれか一方でのみしか要求減速度が算出されなかったと判定した場合(ステップS68でNO)には、ステップS71に移る。
ステップS69では、追従時要求減速度算出処理において算出された追従時要求減速度GDp3と、カーブ路要求減速度算出処理において算出されたカーブ路内要求減速度GDp2とを比較する。
ステップS70では、S69で比較した追従時要求減速度GDp3とカーブ路内要求減速度GDp2とのうち、より絶対値が大きい方の要求減速度をブレーキECU4へ出力し、その要求減速度が自車に発生するようにブレーキアクチュエータを用いた減速制御をブレーキECU4に実行させる。そして、ステップS72に移る。よって、このS70が請求項のカーブ路内減速制御部に相当する。
なお、両者の要求減速度の値が等しかった場合には、いずれかの要求減速度の値をブレーキECU4へ出力すればよい。一例としては、追従時要求減速度を出力する構成とすればよい。
S68において追従時要求減速度算出処理とカーブ路要求減速度算出処理とのいずれか一方でのみしか要求減速度が算出されなかったと判定した場合のステップS71では、その一方で算出された要求減速度をブレーキECU4へ出力し、その要求減速度が自車に発生するようにブレーキアクチュエータを用いた減速制御をブレーキECU4に実行させる。そして、ステップS72に移る。よって、このS71も請求項のカーブ路内減速制御部に相当する。
ステップS72では、減速制御処理の終了タイミングであった場合(S72でYES)には、減速制御処理を終了する。一方、減速制御処理の終了タイミングでなかった場合(S72でNO)には、ステップS61に戻って処理を繰り返す。減速制御処理の終了タイミングとしては、例えば、自車のイグニッション電源がオフになったときや、ドライバが操作SW6を操作して減速制御処理の実行を行わない設定に切り替えたときなどがある。
<実施形態2のまとめ>
実施形態2の構成によれば、先行車に対する接近離間状態を先行車に対する相対速度Veを考慮して表した対車両補正接近離間状態評価指標を用いて減速制御を行うので、ドライバが良好な減速度フィーリングを得られ、ドライバにとって違和感の少ない追従走行が可能となる。
さらに、実施形態2の構成によれば、カーブ路の入口位置に対する接近離間状態をカーブ路を走行する際の目標旋回速度Vt1を考慮して表した対入口補正接近離間状態評価指標を用いて減速制御を行うので、ドライバにとって違和感のない滑らかな減速制御によって、カーブ路を走行する際の目標旋回速度でカーブ路に進入することが可能になる。
また、実施形態2の構成によれば、追従時要求減速度GDp3及びカーブ進入時要求減速度GDp1のいずれもが算出された場合に、絶対値が大きい方の要求減速度を出力する。よって、追従時要求減速度GDp3を出力すると目標旋回速度Vt1を超えてカーブ路に進入してしまうような場合には、追従時要求減速度GDp3は出力されず、カーブ進入時要求減速度GDp1が出力されるので、目標旋回速度Vt1を超えてカーブ路に進入することがなくなる。また、カーブ進入時要求減速度GDp1を出力すると先行車との車間距離が目標車間距離Dtよりも小さくなってしまうような場合には、カーブ進入時要求減速度GDp1は出力されず、追従時要求減速度GDp3が出力されるので、先行車に接近し過ぎることがなくなる。
従って、ドライバにとって違和感の少ない追従走行を可能にしつつ、カーブ路に進入する際のドライバの感覚に合った減速制御をより確実に実行することが可能になる。
また、実施形態2によれば、追従時要求減速度GDp3及びカーブ路内要求減速度GDp2のいずれもが算出された場合に、絶対値が大きい方の要求減速度を出力する。よって、追従時要求減速度GDp3を出力すると目標旋回速度Vt1を超えてしまうような場合には、追従時要求減速度GDp3は出力されず、カーブ路内要求減速度GDp2が出力されるので、目標旋回速度Vt1を超えてカーブ路を走行することがなくなる。また、カーブ路内要求減速度GDp2を出力すると先行車との車間距離が目標車間距離Dtよりも小さくなってしまうような場合には、カーブ路内要求減速度GDp2は出力されず、追従時要求減速度GDp3が出力されるので、先行車に接近し過ぎることがなくなる。
さらに、実施形態2では、検出対象のうち、自車先端から自車正面に位置する検出対象までの実対象距離Dが追従先行車との車間距離Deよりも長い検出対象を減速制御の対象外として設定し、減速制御の対象から除外する。また、減速制御の対象外として一旦設定された検出対象については、その後に実対象距離Dが車間距離Deよりも短くなった場合でも、その検出対象を減速制御の対象外として設定し続ける。
ここで、図15及び図16を用いて、同一の検出対象について、車間距離Deよりも長かった実対象距離Dが、その後に車間距離Deよりも短くなる場合の例を説明する。図15及び図16のAが道路外側境界よりも外側の検出対象(以下、道路外検出対象)、HVが自車、PVが追従先行車、Arがレーダ5の検出範囲となる自車の前方の略自車幅の範囲を表している。
図15に示すように、道路外検出対象Aの実対象距離Dが車間距離Deよりも長い場合でも、自車がカーブ路を進んで、道路外検出対象Aの位置が自車幅中心の真正面からずれると、図16に示すように、道路外検出対象Aの実対象距離Dが車間距離Deよりも短くなる場合がある。追従先行車PVが停止した場合にも、このように道路外検出対象Aの実対象距離Dが車間距離Deよりも短くなる場合がある。
ここで、道路外検出対象Aの実対象距離Dが車間距離Deよりも小さいからといって、この道路外検出対象Aを対象として減速制御を行うと、カーブ路において追従走行のための減速制御が行われるべき状態において、本来は追従先行車PVよりも遠いはずの検出対象を対象とした減速制御が行われてしまう。
これに対して、実施形態2では、道路外検出対象Aを減速制御の対象外として設定し続けるので、カーブ路において追従走行のための減速制御が行われるべき状態において、本来は追従先行車PVよりも遠いはずの道路外検出対象Aを対象とした減速制御が行われることを防ぐことが可能になる。その結果、不要な減速制御を抑えつつ、カーブ路においてドライバに違和感が生じにくい減速制御を行うことが可能になる。
(変形例1)
なお、実施形態2において、実施形態1と同様にして、実対象距離Dが適正道路境界距離Dcよりも長くなると判定された検出対象を、減速制御の対象外として設定し続ける構成としてもよい。これによれば、実対象距離Dが適正道路境界距離Dcよりも長くなる検出対象と、実対象距離Dが車間距離Deよりも長くなる検出対象とのいずれも減速制御の対象から除外でき、不要な減速制御をさらに抑えることが可能になる。
(変形例2)
車両制御ECU9,9aは、自車がカーブ路を走行する際にステアリング切れ角の適否を逐次判定し、ステアリング切れ角が適切でない場合にはステアリング切れ角の自動制御を行う構成としてもよい。
(変形例3)
前述の実施形態では、検出対象を検出するのにレーダ5を用いる構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、ステレオカメラや単眼カメラ等の撮像装置を用いる構成としてもよい。このような撮像装置を用いた場合にも、撮像画像から公知の画像認識技術で検出対象を検出することができ、検出対象までの距離を公知の方法によって特定することができる。
(変形例4)
前述の実施形態では、補正接近離間状態評価指標を用いて減速制御を行う構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、補正接近離間状態評価指標を用いずに、追従先行車との車間距離を目標車間距離に合わせたり、カーブ路内の目標旋回速度に合わせたりする、他の減速制御を行う構成としてもよい。
なお、本発明は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
6 レーダ(位置検出センサ)、9,9a 車両制御ECU(カーブ路減速支援装置、先行車決定部)、100,200 運転支援システム、S1,S21,S41 速度取得部、S2 曲率半径取得部、S4 適正旋回半径算出部、S5 適正道路境界距離算出部、S22 先行車情報取得部、S24 車間距離特定部、S27 追従減速度算出部、S43,S541,S549 実対象距離算出部、S70,S71,S158 カーブ路内減速制御部、S152,S161 第1比較判定部、S153,S162,S164,S543,S551,S553 非制御対象設定部、S157,S547 カーブ路減速度算出部、S542,S550 第2比較判定部

Claims (7)

  1. 車両に搭載されて、
    自車の速度(Vo)を逐次取得する速度取得部(S1)と、
    自車の前方の略自車幅の範囲に存在するカーブ路の道路境界又は道路付帯物である道路外側境界、及びそのカーブ路付近の道路付帯物以外の非境界構造物といった検出対象の位置を逐次検出する位置検出センサ(6)で検出した前記検出対象の位置から、自車先端から自車正面に位置する前記検出対象までの距離である実対象距離(D)を逐次算出する実対象距離算出部(S3、S151、S160)と、
    自車の前方に存在するカーブ路の曲率半径(Re)を取得する曲率半径取得部(S2)と、
    前記曲率半径取得部で取得したカーブ路の曲率半径をもとに、そのカーブ路を走行する際の自車の適正旋回半径(Re−L)を算出する適正旋回半径算出部(S4)と、
    前記曲率半径取得部で取得したカーブ路の曲率半径(Re)及び前記適正旋回半径算出部で算出した前記適正旋回半径(Re−L)をもとに、自車先端から自車正面に位置する道路外側境界までの適正道路境界距離(Dc)を算出する適正道路境界距離算出部(S5)と、
    前記実対象距離算出部で算出した前記実対象距離(D)に応じて定まる、自車正面に位置する道路外側境界に対する目標相対速度と、前記速度取得部で取得した自車の速度(Vo)とを用いて、この目標相対速度に合わせるための要求減速度を算出するカーブ路減速度算出部(S157)と、
    前記カーブ路減速度算出部で算出した要求減速度に実際の減速度を合わせるように自車の減速制御を実行させるカーブ路内減速制御部(S158)とを備えるカーブ路減速支援装置であって、
    前記実対象距離算出部で算出した前記実対象距離(D)が、前記適正道路境界距離算出部で算出した前記適正道路境界距離(Dc)よりも長いか否かを判定する第1比較判定部(S152、S161)と、
    前記第1比較判定部で前記実対象距離(D)が前記適正道路境界距離(Dc)よりも長いと判定された場合には、その実対象距離(D)が算出された前記検出対象を前記減速制御の対象外として設定する非制御対象設定部(S153、S162、S164)とを備え、
    前記非制御対象設定部は、前記非制御対象設定部で前記減速制御の対象外として一旦設定された前記検出対象については、前記位置検出センサで新たに検出したその検出対象の位置から前記実対象距離算出部で算出する前記実対象距離(D)が、前記適正道路境界距離算出部で算出した前記適正道路境界距離(Dc)よりも短いと前記第1比較判定部で判定された場合でも、その検出対象を前記減速制御の対象外として設定し続け、
    前記カーブ路減速度算出部は、前記非制御対象設定部で前記減速制御の対象外として設定されている前記検出対象を除く前記検出対象の位置から前記実対象距離算出部で算出した前記実対象距離(D)に応じて定まる前記目標相対速度と、前記速度取得部で取得した自車の速度(Vo)とを用いて、前記要求減速度を算出することを特徴とするカーブ路減速支援装置。
  2. 請求項1において、
    自車から自車の前方に存在するカーブ路の入口までのカーブ路入口距離(Ds)を逐次取得する入口距離取得部(S7)と、
    前記適正道路境界距離算出部で算出した前記適正道路境界距離(Dc)と前記実対象距離算出部で算出した前記実対象距離(D)との大小関係により、自車が前記カーブ路外に位置するか前記カーブ路内に位置するかを判定するカーブ内外判定部(S6)と、
    前記曲率半径取得部で取得した前記カーブ路の曲率半径、及び自車が前記カーブ路を走行する際に目標とする目標横加速度(Gy_t)から、自車が前記カーブ路を走行する際の目標旋回速度を特定する目標旋回速度特定部(S8)と、
    前記速度取得部で取得した自車の速度(Vo)と、前記目標旋回速度特定部で特定した目標旋回速度とから、この目標旋回速度と自車の速度(Vo)との速度差である対カーブ入口相対速度を算出する対カーブ入口相対速度算出部(S9)と、
    前記カーブ路の入口に対する接近離間状態を、前記カーブ路の入口を通過する際の目標旋回速度を考慮して表す指標であって、前記対カーブ入口相対速度が高くなるほど大きくなるとともに、前記カーブ路入口距離(Ds)が短くなるほど増加勾配が急峻になる対入口補正接近離間状態評価指標を算出する対入口評価指標算出部(S10)と、
    前記対入口評価指標算出部で算出された対入口補正接近離間状態評価指標が、対入口減速用閾値を上回る値であるかどうかを判定する対入口減速目標判定部(S11)と、
    前記対入口減速目標判定部で対入口補正接近離間状態評価指標が対入口減速用閾値を上回る値であると判定された場合に、前記対入口補正接近離間状態評価指標及び前記入口距離取得部で取得した前記カーブ路入口距離(Ds)に応じて定まる、前記カーブ路の入口に対する目標相対速度と、前記対カーブ入口相対速度とを用いて、この目標相対速度に合わせるための要求減速度を算出するカーブ進入減速度算出部(S12)と、
    前記カーブ進入減速度算出部で算出した要求減速度に実際の減速度を合わせるように自車の減速制御を実行させるカーブ進入減速制御部(S13)とを備え、
    前記カーブ内外判定部で自車が前記カーブ路外に位置すると判定した場合には、前記カーブ進入減速制御部による自車の減速制御を実行させる一方、前記カーブ内外判定部で自車が前記カーブ路内に位置すると判定した場合には、前記カーブ路内減速制御部による自車の減速制御を実行させることを特徴とするカーブ路減速支援装置。
  3. 車両に搭載されて、
    自車の速度(Vo)を逐次取得する速度取得部(S21、S41)と、
    自車にとっての先行車とすべき車車間通信が可能な車両を決定する先行車決定部(9a)と、
    前記先行車決定部で決定した先行車と自車との車間距離(De)を特定する車間距離特定部(S24)と、
    前記車車間通信によって前記先行車から逐次送信される、先行車の速度(Vp)を含む先行車情報を逐次取得する先行車情報取得部(S22)と、
    前記車間距離特定部で特定した前記車間距離(De)に応じて定まる、前記先行車に対する目標相対速度と、前記速度取得部で取得した自車の速度(Vo)及び前記先行車情報取得部で取得した前記先行車の速度(Vp)とを用いて、この目標相対速度に前記先行車に対する自車の実際の相対速度を合わせるための要求減速度を算出する追従減速度算出部(S27)とを備えるカーブ路減速支援装置であって、
    自車の前方の略自車幅の範囲に存在するカーブ路の道路境界または道路付帯物である道路外側境界、及びそのカーブ路付近の道路付帯物以外の非境界構造物といった検出対象の位置を逐次検出する位置検出センサで検出した前記検出対象の位置から、自車先端から自車正面に位置する前記検出対象までの距離である実対象距離(D)を逐次算出する実対象距離算出部(S43、S541、S549)と、
    前記実対象距離算出部で算出した前記実対象距離(D)に応じて定まる、自車正面に位置する道路外側境界に対する目標相対速度と、前記速度取得部で取得した自車の速度(Vo)とを用いて、この目標相対速度に合わせるための要求減速度を算出するカーブ路減速度算出部(S547)と、
    前記追従減速度算出部及び前記カーブ路減速度算出部のいずれか一方のみで要求減速度が算出された場合には、その一方で算出された要求減速度に実際の減速度を合わせるように自車の減速制御を実行させる一方、前記追従減速度算出部及び前記カーブ路減速度算出部で要求減速度が算出された場合には、絶対値が大きい方の要求減速度に実際の減速度を合わせるように自車の減速制御を実行させるカーブ路内減速制御部(S70、S71)と、
    前記実対象距離算出部で算出した前記実対象距離(D)が、前記車間距離特定部で特定した前記車間距離(De)よりも長いか否かを判定する第2比較判定部(S542、S550)と、
    前記第2比較判定部で前記実対象距離(D)が前記車間距離(De)よりも長いと判定された場合には、その実対象距離が算出された前記検出対象を前記減速制御の対象外として設定する非制御対象設定部(S543、S551、S553)とを備え、
    前記非制御対象設定部は、前記非制御対象設定部で前記減速制御の対象外として一旦設定された前記検出対象については、前記位置検出センサで新たに検出したその検出対象の位置から前記実対象距離算出部で算出する前記実対象距離(D)が、前記車間距離特定部で特定した前記車間距離(De)よりも短いと前記第2比較判定部で判定された場合でも、その検出対象を前記減速制御の対象外として設定し続け、
    前記カーブ路減速度算出部は、前記非制御対象設定部で前記減速制御の対象外として設定されている前記検出対象を除く前記検出対象の位置から前記実対象距離算出部で算出した前記実対象距離(D)に応じて定まる前記目標相対速度と、前記速度取得部で取得した自車の速度(Vo)とを用いて、前記要求減速度を算出することを特徴とするカーブ路減速支援装置。
  4. 請求項3において、
    前記速度取得部で取得した自車の速度(Vo)と前記先行車情報取得部で取得した前記先行車の速度(Vp)とから、前記先行車との相対速度(Ve)を逐次算出する対先行車相対速度算出部(S23)と、
    前記先行車に対する接近離間状態を前記先行車との相対速度(Ve)を考慮して表す指標であって、前記先行車に接近する相対速度(Ve)が高くなるほど大きくなり、且つ、前記先行車との車間距離(De)が短くなるほど大きくなるとともに、前記車間距離(De)が短くなる変化に対する増加勾配が前記車間距離(De)が短くなるほど急峻になる指標である対車両補正接近離間状態評価指標を算出する対車両評価指標算出部(S25)と、
    前記対車両評価指標算出部で算出された対車両補正接近離間状態評価指標が、対車両減速用閾値を上回る値であるかどうかを判定する対車両減速目標判定部(S26)とを備え、
    前記追従減速度算出部は、前記対車両減速目標判定部で対車両補正接近離間状態評価指標が対車両減速用閾値を上回る値であると判定された場合に、前記対車両補正接近離間状態評価指標と前記車間距離(De)とから定まる前記目標相対速度と、前記速度取得部で取得した自車の速度(Vo)及び前記先行車情報取得部で取得した前記先行車の速度(Vp)とを用いて、この目標相対速度に前記先行車に対する自車の実際の相対速度を合わせるための要求減速度を算出することを特徴とするカーブ路減速支援装置。
  5. 請求項3又は4において、
    自車の前方に存在するカーブ路の曲率半径(Re)を取得する曲率半径取得部(S42)と
    前記曲率半径取得部で取得したカーブ路の曲率半径(Re)をもとに、そのカーブ路を走行する際の自車の適正旋回半径(Re−L)を算出する適正旋回半径算出部(S44)と、
    前記曲率半径取得部で取得したカーブ路の曲率半径(Re)及び前記適正旋回半径算出部で算出した前記適正旋回半径(Re−L)をもとに、自車先端から自車正面に位置する道路外側境界までの適正道路境界距離(Dc)を算出する適正道路境界距離算出部(S45)と、
    自車から自車の前方に存在するカーブ路の入口までのカーブ路入口距離(Ds)を逐次取得する入口距離取得部(S47)と、
    前記適正道路境界距離算出部で算出した前記適正道路境界距離(Dc)と前記実対象距離算出部で算出した前記実対象距離(D)との大小関係により、自車が前記カーブ路外に位置するか前記カーブ路内に位置するかを判定するカーブ内外判定部(S46)と、
    前記曲率半径取得部で取得した前記カーブ路の曲率半径、及び自車が前記カーブ路を走行する際に目標とする目標横加速度(Gy_t)から、自車が前記カーブ路を走行する際の目標旋回速度を特定する目標旋回速度特定部(S48)と、
    前記速度取得部で取得した自車の速度と、前記目標旋回速度特定部で特定した目標旋回速度とから、この目標旋回速度と自車の速度との速度差である対カーブ入口相対速度を算出する対カーブ入口相対速度算出部(S49)と、
    前記カーブ路の入口に対する接近離間状態を、前記カーブ路の入口を通過する際の目標旋回速度を考慮して表す指標であって、前記対カーブ入口相対速度が高くなるほど大きくなるとともに、前記カーブ路入口距離(Ds)が短くなるほど増加勾配が急峻になる対入口補正接近離間状態評価指標を算出する対入口評価指標算出部(S50)と、
    前記対入口評価指標算出部で算出された対入口補正接近離間状態評価指標が、予め設定された対入口減速用閾値を上回る値であるかどうかを判定する対入口減速目標判定部(S51)と、
    前記対入口減速目標判定部で対入口補正接近離間状態評価指標が対入口減速用閾値を上回る値であると判定された場合に、前記対入口補正接近離間状態評価指標及び前記入口距離取得部で取得した前記カーブ路入口距離(Ds)に応じて定まる前記カーブ路の入口に対する目標相対速度と、前記対カーブ入口相対速度とを用いて、この目標相対速度に合わせるための要求減速度を算出するカーブ進入減速度算出部(S52)と、
    前記追従減速度算出部及び前記カーブ進入減速度算出部の一方のみで要求減速度が算出された場合には、その一方で算出された要求減速度に実際の減速度を合わせるように自車の減速制御を実行する一方、前記追従減速度算出部及び前記カーブ進入減速度算出部で要求減速度が算出された場合には、絶対値が大きい方の要求減速度に実際の減速度を合わせるように自車の減速制御を実行させるカーブ進入減速制御部(S65、S66)とを備え、
    前記カーブ内外判定部で自車が前記カーブ路外に位置すると判定した場合には、前記カーブ進入減速制御部による自車の減速制御を実行させる一方、前記カーブ内外判定部で自車が前記カーブ路内に位置すると判定した場合には、前記カーブ路内減速制御部による自車の減速制御を実行させることを特徴とするカーブ路減速支援装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項において、
    前記カーブ路減速度算出部は、
    前記位置検出センサで自車の前方の略自車幅の範囲に複数種類の前記検出対象の位置がまとめて検出され、前記実対象距離算出部でそれら複数の検出対象についての実対象距離(D)を算出した場合に、
    それら複数の検出対象のうちの、前記非制御対象設定部で前記減速制御の対象外として設定されている前記検出対象を除く、前記実対象距離(D)が最も短い前記検出対象についての、前記実対象距離(D)に応じて定まる前記目標相対速度と、前記速度取得部で取得した自車の速度(Vo)とを用いて、前記要求減速度を算出することを特徴とするカーブ路減速支援装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項において、
    前記検出対象に対する接近離間状態を、前記検出対象に対する相対速度を考慮して表す指標であって、前記検出対象に対する自車の相対速度が高くなるほど大きくなるとともに、前記実対象距離(D)が短くなるほど増加勾配が急峻になる対カーブ路内補正接近離間状態評価指標を算出する対カーブ路内評価指標算出部(S155、S545)と、
    前記対カーブ路内評価指標算出部で算出された対カーブ路内補正接近離間状態評価指標が、予め設定された対カーブ路内減速用閾値を上回る値であるかどうかを判定する対カーブ路内減速目標判定部(S156、S546)とを備え、
    前記カーブ路減速度算出部は、前記対カーブ路内減速目標判定部で対カーブ路内補正接近離間状態評価指標が対カーブ路内減速用閾値を上回る値であると判定された場合に、前記対カーブ路内補正接近離間状態評価指標及び前記実対象距離算出部で算出した前記実対象距離(D)に応じて定まる前記目標相対速度と、前記速度取得部で取得した自車の速度(Vo)とを用いて、この目標相対速度に合わせるための要求減速度を算出することを特徴とするカーブ路減速支援装置。
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