JP2016078143A - プリグルーブ切削方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】プリグルーブ切削方法において予め溝を形成する際にも切屑が絡まるのを防いで安定的かつ円滑な溝形成が可能なプリグルーブ切削方法を提供する。
【解決手段】軸線O回りに回転させられる被削材Wの周面S1または端面S2に軸線O回りに捩れる螺旋状または渦巻き状の凹溝Gを旋削工具1によって予め形成した後、凹溝Gを形成した被削材Wの周面S1または端面S2を旋削加工するプリグルーブ切削方法にあって、凹溝Gを、その溝長さ方向に複数回の旋削工程に分けて形成する。
【選択図】図3

Description

本発明は、旋削加工において被削材の加工面に螺旋状等の凹溝を予め形成しておき、次いでこの加工面を旋削加工して仕上げることにより、上記凹溝によって切屑を分断するようにしたプリグルーブ切削方法に関するものである。
アルミニウム合金のような延性材料よりなる被削材の旋削加工においては切屑が長く延び易く、旋削工具や被削材に絡まって加工作業の中断を招く原因となる。そこで、非特許文献1には、被削材の表面に予め螺旋状等の溝(プリグルーブ)を形成する工程を旋削加工の前に組み込んでおいて、旋削加工により生成される切屑の強度を溝の部分で弱くしたり、溝によって切屑を断続的に生成したりして分断処理する、プリグルーブ切削方法が開示されている。
狩野 勝吉、「データでみる次世代の切削加工技術」、日刊工業新聞社、2000年5月30日、p.202−208
ところで、このようなプリグルーブ切削方法において、例えば被削材の外周面に螺旋状の溝を予め形成する場合には、その後に旋削加工を行うときと同様に、バイトのような旋削工具を用いて、送りを大きくした旋削により溝形成することになる。しかしながら、特に被削材の外径や回転軸線方向の旋削長が大きくて溝長さが長くなる場合には、このように予め溝を形成する工程において生成する切屑が旋削工具や被削材に絡まってしまい、安定した溝形成が困難となるという問題がある。
本発明は、このような背景の下になされたもので、プリグルーブ切削方法において予め溝を形成する際にも切屑が絡まるのを防いで安定的かつ円滑な溝形成が可能なプリグルーブ切削方法を提供することを目的としている。
上記課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明は、軸線回りに回転させられる被削材の周面または端面に上記軸線回りに捩れる螺旋状または渦巻き状の凹溝を旋削工具によって予め形成した後、上記凹溝を形成した上記被削材の周面または端面を旋削加工するプリグルーブ切削方法であって、上記凹溝を、その溝長さ方向に複数回の旋削工程に分けて形成することを特徴とする。
このようなプリグルーブ切削方法によれば、被削材の周面または端面に予め凹溝を形成する工程を、この凹溝の溝長さ方向に複数回の旋削工程に分けることにより、これら複数回の旋削工程ごとに切屑が分断されることになる。従って、各旋削工程における旋削溝長さを適正に設定することにより、予め凹溝を形成する際の切屑が旋削工具や被削材に絡まるのを防ぐことができる。
ここで、このように複数回の旋削工程ごとに切屑が分断されるように凹溝を形成する工程を分けるには、1つに、これら複数回の旋削工程において、各旋削工程の終了時に上記旋削工具を上記被削材から一旦離間させればよい。旋削工具が被削材から離間した時点で切屑の生成も中断されて分断されるので、その後に旋削工具を被削材に接近させて刃先を切り込ませることにより、先の旋削工程により形成された凹溝に連続する凹溝を次の旋削工程において形成することができる。
なお、こうして各旋削工程の終了時に旋削工具を被削材から一旦離間させる場合、複数回の旋削工程のうち2回目以降の旋削工程においては、先の旋削工程において形成された上記凹溝に倣って上記旋削工具の刃先を送り出した後に上記被削材に切り込ませることにより、この先の旋削工程の次の旋削工程において旋削工具の刃先が被削材に食い付く際の衝撃を抑えることができ、このような衝撃によって刃先に欠損等の損傷が生じるのを防ぐことが可能となる。
また、上記複数回の旋削工程においては、各旋削工程の終了時に上記旋削工具の送りを一旦停止して上記被削材に上記軸線を中心とした円周溝を形成することにより、凹溝を形成する工程を複数回の旋削工程に分けるようにしてもよい。このような円周溝が形成された時点で切屑は分断されるので、その後に次の旋削工程において再び旋削工具に送りを与えることにより、上記円周溝から延びる次の凹溝を形成することができる。
以上説明したように、本発明によれば、プリグルーブ切削方法において切屑を分断するための凹溝を被削材に形成する際に、この凹溝形成によって生成された切屑が長く延びて旋削工具や被削材に絡まるのを防ぐことができ、安定した円滑なプリグルーブ切削を行うことができる。
本発明の第1の実施形態における第1の旋削工程の開始時の図である。 本発明の第1の実施形態における第1の旋削工程の終了時の図である。 本発明の第1の実施形態において第1の旋削工程の終了後に旋削工具を被削材から離間させた状態の図である。 本発明の第1の実施形態において第1の旋削工程の終了後に旋削工具の刃先を第1の凹溝の始端に合わせた図である。 本発明の第1の実施形態における第2の旋削工程の終了時の図である。 本発明の第1の実施形態において第2の旋削工程の終了後に旋削工具を被削材から離間させた状態の図である。 本発明の第1の実施形態において第2の旋削工程の終了後に旋削工具の刃先を第1の凹溝の始端に合わせた図である。 本発明の第1の実施形態における第3の旋削工程の終了時の図である。 本発明の第2の実施形態における第1の旋削工程の開始時の図である。 本発明の第2の実施形態における第1の旋削工程の終了時の図である。 本発明の第2の実施形態において第1の旋削工程の終了後に第1の円周溝を形成する図である。 本発明の第2の実施形態における第2の旋削工程の開始時の図である。 本発明の第2の実施形態における第2の旋削工程の終了時の図である。 本発明の第2の実施形態において第2の旋削工程の終了後に第2の円周溝を形成する図である。 本発明の第2の実施形態における第3の旋削工程の開始時の図である。 本発明の第2の実施形態における第3の旋削工程の終了時の図である。 本発明の第3の実施形態を示す(a)側面図、(b)被削材の軸線方向からみた端面図である。
図1ないし図8は、本発明の第1の実施形態を示すものである。本実施形態において、被削材Wは、例えばアルミニウム合金のような延性材料や、チタン合金または高温強度が高くて切屑分断の困難な超耐熱合金のような難削材料等の金属材料により軸線Oを中心とした円柱状に形成されており、本実施形態ではこの被削材Wの外周面S1に旋削加工を行う場合を示している。被削材Wは、CNC旋盤等の工作機械に取り付けられて軸線O回りに回転方向Tに回転させられ、同工作機械に備えられたプリグルーブ形成用の旋削工具1により軸線O回りに捩れる螺旋状の凹溝(プリグルーブ)Gが外周面S1に予め形成された後、この外周面S1が図示されない仕上げ旋削用の旋削工具によって旋削加工されて所定の外径に仕上げられる。
本実施形態における旋削工具1は刃先交換式のバイトであり、工作機械の刃物台に取り付けられるホルダ2の先端部に形成されたインサート取付座3に、超硬合金等の硬質材料よりなる切削インサート4が着脱可能に取り付けられて構成される。このような旋削工具1は、上記工作機械のコンピュータにより数値制御されて上記切削インサート4の刃先5が被削材Wの外周面S1に切り込まされつつ軸線O方向に図1や図4、図7に白抜き矢線で示す送り方向Fに送り出され、上記凹溝Gを形成する。
なお、本実施形態の切削インサート4は、図示のように上記刃先5の頂角が鋭角をなす菱形板状のものであり、この刃先5に交差する菱形面(すくい面)の2辺のうち上記送り方向Fに向けられて切刃となる辺は、被削材Wの軸線Oに垂直な平面上に略位置させられる。一方、上記2辺のうち送り方向Fと反対側に向けられる辺は、この送り方向Fと反対側に向かうに従い外周面S1から離れるように傾斜しており、図1に示すその傾斜角θは25°以上とされるのが望ましい。このような傾斜角θを確保するためには、切削インサート4インサート形状は、頂角55°の菱形をなすJIS−B4120−1998における形状記号Dタイプのものや、頂角35°の菱形をなす形状記号Vタイプ、頂角25°の菱形をなすXタイプ、あるいはインサート形状が正三角形をなす形状記号Tタイプのものが適している。
第1の実施形態では、図1に示すように送り方向Fとは反対側の被削材Wの端面S2から旋削工具1の上記刃先5を外周面S1に切り込ませ、送り方向Fに向けて一定の送り量で旋削工具1を送り出すことにより第1の旋削工程を行い、図2に示すように第1の凹溝G1を外周面S1に形成する。このときの送り量は、上記仕上げ旋削用の旋削工具による旋削加工の際の送り量よりも十分に大きく設定され、従って図2に示す軸線O方向に隣接する第1の凹溝G1間のピッチP、すなわち被削材Wの1回転当たりの旋削工具1の送り量Pも、同じく被削材Wの1回転当たりの上記仕上げ旋削用の旋削工具の送り量より大きくなる。
こうして第1の旋削工程において所定の溝長さの第1の凹溝G1が形成されたなら、本実施形態では図2に破矢線FFで示すように旋削工具1を軸線Oに対する半径方向外周側に後退させることにより被削材Wから一旦離間させ、第1の旋削工程を終了する。本実施形態では被削材Wが2回転したところで第1の旋削工程を終了しており、これに伴い第1の旋削工程において第1の凹溝G1を形成することにより生成された切屑は、外周面S1の略2周分の長さで分断される。
次に、本実施形態では、図3にさらに破矢線FFで示すように旋削工具1を送り方向Fとは反対側に戻した後に軸線Oに対する半径方向内周側に前進させることにより被削材Wに向けて接近させる。そして、旋削工具1の刃先5が第1の凹溝G1の上記端面S1側の始端に対向したところで、第1の旋削工程と等しい外周面S1からの切り込み量で図4に示すように刃先5を第1の凹溝G1内に進入させ、やはり第1の旋削工程と等しい送り量で旋削工具1を再び送り方向Fに送り出す。
従って、刃先5が第1の凹溝G1内にあるときには刃先5は第1の凹溝G1に倣って送り出されるために旋削は行われず、刃先5が第1の凹溝G1の送り方向F側の終端に達したところで被削材Wに切り込まれ、第2の旋削工程が開始されて図5に示すように第2の凹溝G2が形成されるとともに切屑が生成される。そこで、この第2の旋削工程において所定の溝長さの第2の凹溝G2が形成されたなら、やはり図5に破矢線FFで示すように旋削工具1を後退させて被削材Wから一旦離間させ、第2の旋削工程を終了する。この第2の旋削工程においても、本実施形態では第1の旋削工程と同様に被削材Wが2回転したところで旋削を終了しており、第2の凹溝G2は第1の凹溝G1と等しい溝長さに形成される。
こうして第2の旋削工程が終了したなら、本実施形態では図6に破矢線FFで示すように旋削工具1を再び送り方向Fとは反対側に軸線O方向において第1の凹溝G1の始端の位置まで戻し、次いで軸線Oに対する半径方向内周側に前進させて被削材Wに向けて接近させ、旋削工具1の刃先5が第1の凹溝G1の始端に対向したところで図7に示すように刃先5を第1の凹溝G1内に進入させて第1、第2の旋削工程と等しい送り量で送り方向Fに送り出す。従って、刃先5は第1、第2の凹溝G1、G2に倣って送り出されて、その間は切削は行われず、第2の凹溝G2の送り方向F側の終端に達したところで刃先5が被削材Wに切り込まれて第3の旋削工程が開始され、図8に示すように第3の凹溝G3が形成されるとともに切屑が生成される。
こうして複数回の旋削工程を繰り返すことにより、連続した所定の溝長さの凹溝Gが予め形成されたなら、次に外周面S1を凹溝Gの溝深さよりも大きな切り込み量で仕上げ旋削する。ただし、このときの仕上げ用旋削工具の送り量は、予め凹溝Gを形成するときよりも小さく設定され、従って仕上げ用旋削工具の刃先は被削材Wが1周するうちに1回は凹溝Gと交差するので、その時点で仕上げ旋削により生成される切屑も分断させられる。なお、初めに凹溝Gの溝深さより浅い切り込み量で粗旋削した後に、この溝深さよりも大きな切り込み量で仕上げ旋削してもよい。また、仕上げ用旋削工具は凹溝Gを形成するのに用いたのと同じ旋削工具1でもよく、あるいは旋削工具1とは異なる仕上げ用の旋削工具でもよい。
このように、プリグルーブ切削によれば、予め形成された凹溝Gにより仕上げ旋削の際の切屑を確実に分断して、旋削工具や被削材Wに切屑が絡まることにより旋削作業の中断を余儀なくされるのを防ぐことができる。そして、上記構成のプリグルーブ切削方法においては、このような凹溝Gを予め形成するのに際しても、その溝長さ方向に複数回の旋削工程に分けて凹溝G1、G2、G3…を形成しており、こうして旋削工程を複数回繰り返すことにより、個々の旋削工程において生成される切屑を短くすることができるので、予め凹溝Gを形成する際に切屑が旋削工具1や被削材Wに絡まるのも防ぐことができて、安定した円滑な凹溝Gの形成を図ることができる。
また、本実施形態では、これら複数回の旋削工程の終了時に、それぞれ旋削工具1を被削材Wから一旦離間させることにより、凹溝Gの形成を複数回に分けている。従って、こうして旋削工具1を被削材Wから離間させて刃先5を外周面S1から後退させるのに伴い切屑の生成も中断するので、各旋削工程において凹溝G1、G2、G3…を形成する際の切屑を確実に分断することが可能となる。
さらに、このように旋削工具1を被削材Wから一旦離間させて各凹溝G1、G2、G3…を形成した後の2回目以降の旋削工程において凹溝G2、G3…を連続して形成する際に、本実施形態では、旋削工具1を一旦第1の凹溝G1の始端にまで戻して刃先5を第1の凹溝G1に進入させ、先の旋削工程において形成された凹溝G1、G2…に倣うように旋削工具1の刃先5を送り出して被削材Wに切り込ませている。このため、2回目以降の旋削工程において刃先5が被削材Wに食い付く際の衝撃を緩和することができ、刃先5に欠損等が生じるのを防ぐことができる。
次に、図9ないし図16は、本発明の第2の実施形態を示すものである。上述したように、第1の実施形態では、複数回の旋削工程において各旋削工程の終了時に旋削工具1を被削材Wから一旦離間させて切屑を分断していたのに対し、この第2の実施形態では、複数回の旋削工程において、各旋削工程の終了時に旋削工具1の送りを一旦停止して被削材Wに軸線Oを中心とした円周溝Cを形成することにより、切屑を分断することを特徴としている。なお、これら図9ないし図16において、第1の実施形態と共通する部分については同一の符号を配して説明を省略する。
この第2の実施形態においても、第1の旋削工程では、図9に示すように送り方向Fと反対側の端面S2から旋削工具1の刃先5を被削材Wの外周面S1に切り込ませ、送り方向Fに向けて仕上げ旋削よりも大きな一定の送り量で旋削工具1を送り出すことにより、図10に示すように第1の凹溝G1を形成する。そして、所定の溝長さの第1の凹溝G1が形成されたなら、図11に示すように旋削工具1の送りを一旦停止することにより、外周面S1に軸線Oを中心とした第1の円周溝C1を形成する。従って、旋削工具1の送りを停止したところで被削材Wが一周して第1の円周溝C1が形成された時点で、第1の凹溝G1および第1の円周溝C1の形成により生成された切屑が分断される。
こうして第1の円周溝C1が形成されて切屑が分断されたなら、図12に示すように停止していた旋削工具1の送りを再開して第2の旋削工程を開始し、図13に示すように第1の円周溝C1から第2の凹溝G2を形成する。なお、この第2の実施形態において、第2の凹溝G2は、第1の凹溝G1と連続した螺旋上に位置していてもよく、また不連続であってもよい。そして、所定の溝長さの第2の凹溝G2が形成されたところで、図14に示すように再び旋削工具1の送りを停止して第2の円周溝C2を形成し、第2の凹溝G2および第2の円周溝C2の形成によって生成された切屑を分断する。
以下、同様に、図15に示すように旋削工具1の送りを再開して図16に示すように第3の旋削工程により第3の凹溝G3を形成し、次いで送りを停止して図示されない第3の円周溝を形成し、切屑を分断するといった工程を繰り返すことにより、所定の溝長さの凹溝Gを予め形成する。さらに、こうして予め凹溝Gが形成されたなら、旋削工具1または仕上げ用旋削工具によって第1の実施形態と同様に凹溝Gで切屑を分断しながら外周面S1を仕上げ旋削して所定の外径に仕上げる。
このように、第2の実施形態のプリグルーブ切削方法においても、外周面S1を仕上げ旋削するときは勿論、仕上げ旋削の際の切屑分断のための凹溝Gを外周面S1に形成するときにも、切屑が長く延びて旋削工具1や被削材Wに絡まることにより切削加工に支障を来すような事態を避けることができる。
また、この第2の実施形態においては、凹溝Gを形成する際の切屑を分断するのに、旋削工具1の送りを一旦停止することにより、被削材Wに軸線Oを中心とした円周溝Cを形成しており、この円周溝Cから次の旋削工程を行うことができる。このため、第1の実施形態のように各旋削工程ごとに旋削工具1を被削材Wから一旦離間させ、次いで第1の凹溝G1の始端まで刃先5を戻してから先の旋削工程によって形成された凹溝Gに倣って2回目以降の旋削工程を行う場合に比べ、旋削工具1の送りや切り込みの制御が比較的容易であるとともに短時間で凹溝Gを形成することができるという利点を有している。ただし、この第2の実施形態では、円周溝C1、C2付近の仕上げ旋削において切屑を分断し難くなる場合があり、この点では凹溝Gだけが連続することになる第1の実施形態の方が有利である。
なお、上記第1、第2の実施形態では、被削材Wの外周面S1に凹溝Gを形成する場合について説明したが、例えば円筒状の被削材Wの内周面にプリグルーブ切削を行う場合に本発明を適用してもよい。また、このような被削材Wの周面の旋削を行う場合以外に、例えば図17に示す本発明の第3の実施形態のように、円柱状の被削材Wの端面S2に旋削加工を行う場合に本発明を適用することも可能である。
すなわち、この第3の実施形態においては、軸線O回りに回転方向Tに回転させられる円柱状の被削材Wの軸線O方向を向く端面S2にプリグルーブ切削を行うのに先立って、この端面S2に図17(b)に示すような軸線Oを中心とした渦巻き状の凹溝Gを予め形成する際に、この凹溝Gを、その溝長さ方向に複数回の旋削工程に分けて形成している。上記軸線Oに対する径方向に隣接する凹溝G間のピッチPは、仕上げ用旋削工具の送り量よりも大きく設定されている。
このような凹溝Gを予め形成するには、例えば図17(a)に示すように旋削工具1を被削材Wの外周面S1から端面S2に切り込ませて、仕上げ旋削よりも大きな送り量で半径方向内周側に向かう送り方向Fに送り出せばよく、このとき上述した第1の実施形態と同様に複数回の旋削工程において、各旋削工程の終了時に旋削工具1を被削材Wから一旦離間させることにより、切屑を短く分断して生成することができる。また、図示は略するが、第2の実施形態と同様に各旋削工程の終了時に旋削工具1の送りを一旦停止して被削材Wに軸線Oを中心とした円周溝を形成することによっても、短い切屑を生成することができる。
なお、これら第1ないし第3の実施形態では、凹溝Gを形成する旋削工具1として刃先交換式のバイトを用いているが、むくのバイトやロウ付け式のバイトを用いることも勿論可能である。また、第1、第2の実施形態のような周面旋削や第3の実施形態のような端面旋削の他に、これらが組み合わされたような倣い旋削に本発明を適用することも可能である。さらに、第1ないし第3の実施形態では被削材Wの外周面S1や端面S2に1条の凹溝Gを形成しているが、複数条の凹溝Gを間隔をあけて形成するようにして、仕上げ旋削において切屑を一層短く分断するようにしてもよい。
1 旋削工具
5 刃先
W 被削材
S1 被削材Wの外周面
S2 被削材Wの端面
O 被削材Wの軸線
T 被削材Wの回転方向
G(G1、G2、G3) 凹溝
F 旋削工具1の送り方向
C(C1、C2) 円周溝

Claims (4)

  1. 軸線回りに回転させられる被削材の周面または端面に上記軸線回りに捩れる螺旋状または渦巻き状の凹溝を旋削工具によって予め形成した後、上記凹溝を形成した上記被削材の周面または端面を旋削加工するプリグルーブ切削方法であって、上記凹溝を、その溝長さ方向に複数回の旋削工程に分けて形成することを特徴とするプリグルーブ切削方法。
  2. 上記複数回の旋削工程においては、各旋削工程の終了時に上記旋削工具を上記被削材から一旦離間させることを特徴とする請求項1に記載のプリグルーブ切削方法。
  3. 上記複数回の旋削工程のうち2回目以降の旋削工程においては、先の旋削工程において形成された上記凹溝に倣って上記旋削工具の刃先を送り出した後に上記被削材に切り込ませることを特徴とする請求項2に記載のプリグルーブ切削方法。
  4. 上記複数回の旋削工程においては、各旋削工程の終了時に上記旋削工具の送りを一旦停止して上記被削材に上記軸線を中心とした円周溝を形成することを特徴とする請求項1に記載のプリグルーブ切削方法。
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