以下、上記図面を参照して本発明の一実施形態について説明する。
まず、本実施形態に係るスロットマシンの基本的な構成について、図1〜6を参照しながら説明する。なお、以下の説明における「本遊技」とは、遊技媒体としての遊技メダルがベットされることにより実行可能となる、各リール(後述のリール3a〜3d)を用いて行われるスロットマシンにおける通常の遊技のことをいう。また、「疑似遊技演出」とは、所定の条件が成立(例えば、後述するステージX5(ラッシュステージ)の設定等)した後の本遊技のリール回転開始操作の受付けを契機として、当該リール回転開始操作に基づく本遊技のリール回転開始よりも前に実行される、各リールを用いて行われる遊技的な演出のことをいう。疑似遊技演出の終了後の新たなリール回転開始操作がなされたことまたは新たなリール回転開始操作がなされるよりも前に、疑似遊技演出終了後にセットされた所定時間(例えば、20秒間)が経過したことを契機に、当該本遊技のリールの回転開始操作に基づく本遊技のリールの回転を開始し、全てのリールが定速に達したことに基づいて、本遊技の各リールのリール回転停止操作の受付けを許可し、各リールのリール回転停止操作の受付けを契機として、当該本遊技のリール回転開始操作の受付けを契機として決定された役決定結果に基づいて各リールが回転停止(完全停止)するようになってい
る。本明細書では、本遊技と疑似遊技演出とを明確に区別したい場合にこれらの語を用い、特に区別する必要がない場合等には単に「遊技」と称する。
疑似遊技演出においては、リール回転開始操作(後述のスタートレバー25の操作)の受付けを契機として各リールが回転開始し、リール回転停止操作(後述のストップスイッチ26a〜26cの操作)の受付けを契機として各リールが回転を停止(後述の主リール(リール3a〜3c)については次述する疑似停止、後述の副リール(リール3d)については完全停止)するようになっている。しかし、疑似遊技演出においては、各リールの停止態様に拘わらず、遊技メダルが払い出されることはない。さらに、疑似遊技演出においては、後述の主リール(リール3a〜3c)が完全に停止した状態とはならず(本遊技では完全停止状態となる)、小刻みに振動しながら停止している状態(以下、適宜「揺れ変動状態」と称する)に制御される(以下、揺れ変動状態に制御された主リールの停止態様を「疑似停止」と称する)。また、疑似遊技演出終了後の本遊技においては、主リール間で、回転開始のタイミングを異ならせたり加速状態を異ならせたりするリール制御処理(以下、適宜「ランダム遅延処理」と称する)が行われるようになっている。
また、以下の説明において「リール演出」とは、各リールを用いて行われる演出をいう。本実施形態では、後述するステージX5(ラッシュステージ)の終了段階において、各リールが逆回転した後、所定の停止態様(例えば、「サブ赤セブン・赤セブン・赤セブン」の図柄組合せが後述の副リール、中主リール、右主リール上において、後述の疑似表示ライン上に並ぶ態様)が表示されるリール演出が行われるようになっている。
また、以下の説明における「役決定処理」とは、予め設定された複数の役決定結果(1つまたは複数の遊技役またはハズレ(ハズレを設定しない場合は除く)により構成される)の中から、1つまたは複数の役決定結果を無作為に選択するために、電子機器等を用いて実行される抽選等の選択行為を意味している。なお、役決定結果は、本遊技において成立することが許容される1または複数の遊技役(以下「成立許容役」と称する)を規定するものである。
また、以下の説明において、「遊技役が成立する」及び「遊技役の成立」等と記載する場合の「成立」とは、後述の役決定手段により選出された役決定結果に対応する遊技役(遊技メダルの払出しがある遊技役(小役等の入賞役)か、払出しのない遊技役(再遊技役や特別役)かは問わない)を構成する図柄組合せ(対応図柄)が、後述の有効ライン(正規有効ライン29a)上に停止表示されたことを示す概念として用いている。ただし、成立のタイミングについては、例えば、遊技役の対応図柄を有効ライン上に停止表示させることが可能なタイミングでリール停止操作が行われた時点や、遊技役の対応図柄が有効ライン上に停止表示された時点、スロットマシンが、遊技役の対応図柄が有効ライン上に停止表示されたことを識別した時点や、識別した結果を記憶領域に格納した時点等、適宜のタイミングとすることができる。
また、以下の説明において「ベット」とは、本遊技を行うために必要とされる遊技メダルを、遊技の用に供する(本遊技を行うためにスロットマシン等に提供する)ことを意味する。遊技メダルを遊技の用に供するための操作(ベット操作)としては、遊技者が遊技メダルをスロットマシンの内部等に投入する(手入れする)操作や、スロットマシンの内部等に貯留(クレジット)されている遊技メダルの中から、所定数の遊技メダルを遊技の用に供するための、予め設定されたボタン(スイッチ)等を遊技者が押下するなどの操作などが含まれる。
また、以下の説明において、遊技者による、後述のメダル投入口21への遊技メダルの投入操作、クレジット(貯留)された遊技メダルのうち、遊技を行うために必要な規定数
の遊技メダルを遊技の用に供するための1−BETスイッチ22またはMAX−BETスイッチ23の押圧操作を総称してベット操作と称する。また、このベット操作と、遊技者による、後述の貯留メダル清算スイッチ24の押圧操作、スタートレバー25の傾動操作、ストップスイッチ26a,26b,26cの押圧操作、リジェクトスイッチ27の押圧操作を総称して遊技操作と称する。なお、一般的に、スロットマシンにおける「投入」とは、遊技メダルを「スロットマシン内に入れる」という意味で用いられる場合と、遊技メダルを「遊技の用に供する」という意味で用いられる場合とがある。以下の説明では、基本的に、前者の意味において「投入」という語を用い、後者の意味においては「ベット」という語を用いることとする。
また、以下の説明において、遊技メダルの「払出数」とは、一の本遊技において払い出される予定の遊技メダル数を意味する。また、遊技メダルを払い出すという行為には、遊技メダルを実際にスロットマシンから外部に払い出すという行為(以下、適宜「実払出し」と称する)と、スロットマシン内に貯留される遊技メダルとして、電磁気的に記憶される数値を増加させるという行為(以下、適宜「貯留加算払出し」と称する)とがある。
また、以下の説明において、遊技メダルの「獲得総数」とは、所定期間(任意に設定可)における、払い出された遊技メダルの総数と、ベットされた遊技メダルの総数との差数を意味する。ただし、所定期間において払い出された遊技メダルの総数を、ここでいう獲得総数とすることも可能である。
<スロットマシンの外観>
本実施形態に係るスロットマシン1は、図1に示すように、本体筐体の前面に開閉可能に取り付けられた前扉2を備えており、この前扉2の前面には、上部から順に、上パネルアセンブリ10、中パネルアセンブリ20、下パネルアセンブリ30及び受け皿アセンブリ40が取り付けられている。
上記上パネルアセンブリ10の中央部には、その裏面側に配された画像表示装置11(図2参照)の表示画面11aが前方を臨むように配置されており、その周辺部には、第1演出ランプ12、第2演出ランプ13a,13b、第3演出ランプ14a,14bが配置されている。また、表示画面11aの下方左右には、一対の上部スピーカ15a,15bが配置されている。
上記中パネルアセンブリ20の中央部には、本体筐体内に横並びに配設された4個のリール3a,3b,3c,3dの表面が臨む表示窓Wが設けられており、この表示窓Wの下方には、遊技メダルを投入するためのメダル投入口21、クレジットされた範囲内で1枚の遊技メダルをベットするための1−BETスイッチ22、最大ベット許容数(例えば3枚)の遊技メダルを一度にベットするためのMAX−BETスイッチ23、クレジットされた遊技メダルを払い出すための貯留メダル清算スイッチ24(単に「清算スイッチ24」とも称する)、全リール3a,3b,3c,3dを回転開始させる際に操作されるスタートレバー25、各リール3a,3b,3c,3dの回転を個別に停止させるための3個のストップスイッチ26a,26b,26c(図中左側のストップスイッチ26aはリール3a,3dに対応し、中央のストップスイッチ26bはリール3bに対応し、右側のストップスイッチ26cはリール3cに対応する)、及びメダル投入口21から投入されて滞留した遊技メダルを返却するためのリジェクトスイッチ27等が設けられている。
上記メダル投入口21の内部は、投入された遊技メダルが有効に受け入れられる場合に当該遊技メダルが通過する受入通路(後述のホッパー50に通ずる)と、投入された遊技メダルが受け入れられない場合に当該遊技メダルが通過する返却通路(後述の遊技メダル払出口41に通ずる)とに分岐しており、その分岐部には、ブロッカ48(図2参照)が
設けられている。このブロッカ48は、投入された遊技メダルが有効に受け入れられる期間においては、メダル投入口21に投入された遊技メダルを受入通路に導き、それ以外の期間においては、メダル投入口21に投入された遊技メダルを返却通路に導くように、受入通路と返却通路を選択的に、一方を開状態に他方を閉状態にできるように構成されている。以下の説明において、ブロッカ48がON状態とは、メダル投入口21に投入された遊技メダルが受入通路に導かれる状態(遊技メダル受入可能状態)を示し、ブロッカ48がOFF状態とは、メダル投入口21に投入された遊技メダルが返却通路に導かれる状態(遊技メダル受入不可状態)を示すものとする。
また、メダル投入口21の内部には、遊技メダルを検知するための3つの投入メダルセンサ28a,28b,28c(図2参照)が設けられている。投入メダルセンサ28aは、遊技メダルがメダル投入口21に投入されたことを検出するものであり、投入された遊技メダルが流下する通路上において、上記ブロッカ48が設置された位置よりも上流側の位置に設置されている。投入メダルセンサ28bは、メダル投入口21に投入された遊技メダルが受入通路に導かれ有効に受け入れられたことを検出するものであり、上記ブロッカ48が設置された位置よりも下流側(後述のホッパー50寄り)の位置に配置されている。投入メダルセンサ28cは、メダル投入口21に投入された遊技メダルが、受入通路と返却通路との分岐部を通過したことを検出するものであり、当該分岐部近傍(ブロッカ48が設置された位置よりも少し投入メダルセンサ28b寄りの位置)に配置されている。
投入メダルセンサ28a及び投入メダルセンサ28bが共に遊技メダルを検出した場合は、遊技メダルがメダル投入口21に投入され、かつ投入された遊技メダルが有効に受け入れられたことを意味する。一方、投入メダルセンサ28aは遊技メダルを検出したが、投入メダルセンサ28bは遊技メダルを検出しない場合は、遊技メダルがメダル投入口21に投入されたが、投入された遊技メダルが有効に受け入れられずに返却されたことを意味する。
上記表示窓Wは、4個のリール3a〜3dが全て停止した際に、3個のリール3d,3b,3cについてはリール毎に3個の図柄、リール3aについては1個の図柄(本実施形態では下段の図柄)の、合計10個の図柄が遊技者から視認可能に表示されるように、構成されている。また、表示窓Wには、リール3bの上段の図柄表示領域と、リール3c,3aの各下段の図柄表示領域を段違いに結ぶ1本の正規入賞ライン29aと、5本の疑似表示ライン(リール3dの上段とリール3bの中段とリール3cの下段の各図柄表示領域を右下がりに結ぶ疑似表示ライン29bA、リール3d,3b,3cの各上段の図柄表示領域を水平に結ぶ疑似表示ライン29bB、リール3d,3b,3cの各中段の図柄表示領域を水平に結ぶ疑似表示ライン29bC、リール3d,3b,3cの各下段の図柄表示領域を水平に結ぶ疑似表示ライン29bD、及びリール3dの下段とリール3bの中段とリール3cの上段の各図柄表示領域を右上がりに結ぶ疑似表示ライン29bE)が表示可能に設けられている。なお、以下の説明において、5本の疑似表示ライン29bA〜Eを総称して、適宜「疑似表示ライン29b」と記す。
正規入賞ライン29aは、規定数の遊技メダルがベットされることにより正式に有効化される入賞ラインであり、有効化された正規入賞ライン29a上に停止表示された図柄組合せにより遊技役の成立の有無が判定されるように構成されている。一方、疑似表示ライン29bは、見かけ上の図柄表示ラインである。この疑似表示ライン29b上に停止表示された図柄組合せは、実際の遊技役の成立の有無とは無関係であるが、遊技者にとって遊技役が成立したことやチャンスであることなどを示す図柄組合せとして、演出的に用いられる場合がある。以下、正式に有効化された正規入賞ライン29aのことを、適宜「正規有効ライン29a」と称する。
また、スロットマシン1には、LEDランプ等により構成される各種の表示用ランプが配置されている。本実施形態では、表示用ランプとして、MAX−BET表示ランプ46a、BET数表示ランプ46b、投入可能表示ランプ46c、遊技開始表示ランプ46d、再遊技表示ランプ46e、状態表示ランプ46f、回数表示ランプ46g、貯留枚数表示ランプ46h、及び払出数表示ランプ46jを備えている。これらの表示用ランプは、後述の主制御基板60(主制御手段100)により制御されるように構成されている。
MAX−BET表示ランプ46aは、遊技メダルをベットすることができる状況下で点灯されるものであり、MAX−BETスイッチ23の内部に配置され、点灯時にはMAX−BETスイッチ23を部分的または全体的に光らせるようになっている。その他の表示用ランプは、上記中パネルアセンブリ20において表示窓Wの側部または下部に配置されている。
BET数表示ランプ46b(以下「BETランプ46b」とも称する)は、ベットされた遊技メダルの枚数を表示するもので、ベットされた遊技メダルが、1枚の場合に点灯される1−BET表示ランプ46bAと、2枚の場合に点灯される2−BET表示ランプ46bBと、3枚の場合に点灯されるMAX−BET表示ランプ46bCとから構成されている。投入可能表示ランプ46cは、遊技メダルを投入することができる状況下で点灯されるものであり、遊技開始表示ランプ46dは、スタートレバー25を操作して遊技を開始させることができる状況下で点灯されるものである。再遊技表示ランプ46eは、任意の遊技(特に本遊技)において後述の再遊技役が成立し、次の遊技において、後述の自動ベット処理により遊技メダルが自動的にベットされた際に点灯されるものである。
状態表示ランプ46fは、例えば、後述のステージX5が設定された場合に点灯され、終了した場合に消灯されるものであり、回数表示ランプ46gは、ステージX5の設定回数等を7セグメント表示するものである。貯留枚数表示ランプ46h(以下「CREランプ46h」とも称する)は、貯留(クレジット)された遊技メダルの枚数を7セグメント表示するものであり、払出数表示ランプ46j(以下「WINランプ46j」とも称する)は、後述の小役が成立した際に払い出される遊技メダルの枚数を7セグメント表示するものである。
また、このWINランプ46jは、スロットマシン1に何らかの異常(エラー)が発生した際に、そのエラーの種類を示す文字(アルファベット)を表示するようにも構成されている。本実施形態において設定されるエラーとしては、ホッパー50の中の遊技メダルが空になるホッパーエンプティエラー、本来の払出タイミングではないタイミングで遊技メダルが払い出される遊技メダル払出エラー、メダル投入口21の内部に遊技メダルが詰まる遊技メダル滞留エラー、メダル投入口21とは異なる位置から遊技メダルが侵入するなど、本来の順路とは異なる方向へ遊技メダルが進む遊技メダル逆流エラー、ホッパー50の中の遊技メダルが満杯となる補助収納庫満杯エラー、予め定められた位置に主リール3a,3b,3cが停止しない回胴停止エラー、予め定められた数値範囲外の設定値となる設定値エラー等がある。
上記下パネルアセンブリ30の中央部には、透明な下パネルカバー31が取り付けられており、その左右両端部には、飾りランプ32a,32bが配置されている。なお、下パネルカバー31の裏面側には、所定の図柄が設けられた半透明の下パネルベース及び下パネル照明灯(いずれも図示せず)が取り付けられており、この下パネル照明灯を点灯させることにより、下パネルベースの図柄を後面側から照明するように構成されている。
上記受け皿アセンブリ40には、遊技メダルを払い出すための遊技メダル払出口41が
開設されているとともに、遊技メダル払出口41に臨むようにして遊技メダルを貯留するための遊技メダル貯留皿42が設けられており、この遊技メダル貯留皿42の左には、灰皿43が設けられている。また、遊技メダル払出口41の左右には、受け皿アセンブリ40の背面側に配置された一対の下部スピーカ44a,44b(図2参照)の前面に対向して、多数の小孔からなるスピーカ口45a,45bが形成されている。
さらに、本体筐体内には、通常遊技の結果、所定の賞態様が構成された場合に獲得される遊技メダルを払い出すためのホッパー50(図2参照)が設けられており、このホッパー50には遊技メダルを検出するためのメダル検出部51(図2参照)が設けられている。また、このホッパー50は、投入されて有効に受け入れられた遊技メダルを物理的に収容する機能を有している。さらに、ホッパー50の近傍位置には、ホッパー50から溢れた遊技メダルを収納するための補助収納庫85(図2参照)が設けられるとともに、この補助収納庫85が満杯状態(助収納庫85から遊技メダルが溢れる可能性のある状態)であるか否かを検出する満杯検出部86(図2参照)が設けられている。
<リール>
本実施形態においては、4個のリール3a〜3dのうち、3個のリール3a〜3cが後述の主制御基板60(主制御手段100)により制御され、1個のリール3dが後述の副制御基板70(副制御手段200)により制御されるように構成されている(各リールの大きさは同じ)。リール3a,3b及び3cを、それぞれ外主リール、中主リール及び右主リールと称し、これらを総称して主リールと称することがある。また、リール3dを、適宜、副リールと称する。主リール3a,3b,3cは、それぞれ、主制御基板60により制御される主ステッピングモータ35a,35b,35c(図2参照)の駆動により回転するように構成されており、副リール3dは、副制御基板70により制御される副ステッピングモータ35d(図2参照)の駆動により回転するように構成されている。
また、各リール3a〜3dは透光性を有する部材により構成されており、その外周面には、複数種類の図柄(図3参照)が表示された、透光性を有するリールテープが貼り付けられている。また、各リール3a,3b,3c,3dの内面側には、バックランプ38a,38b,38c,38d(図2参照)が配設されており、このバックランプ38a,38b,38c,38dを点灯させることにより、表示窓W内に臨む各リール3a,3b,3c,3dの領域を内面側から全体的に照明したり、各リール3a,3b,3c,3d上に停止表示された所定の図柄組合せ(例えば、疑似表示ライン29b上に並んだ図柄組合せ等)を目立たせるように各リール3a〜3dの一部領域のみを照明したりするように構成されている。
<遊技を行うための基本操作>
スロットマシン1で遊技を行うには、まず実際にメダル投入口21に遊技メダルを投入するか、1−BETスイッチ22またはMAX−BETスイッチ23の何れかを操作してクレジットの範囲内で規定数の遊技メダルをベットすることにより、正規入賞ライン29aを有効化する。本実施形態では、正規入賞ライン29aを有効化するために必要となる遊技メダルの規定数が、後述する非RT遊技状態、RT1遊技状態(BB内部中)及びRT2遊技状態(BB中)の何れにおいても3枚に設定される。ただし、規定数についてはこれに限定されるものではなく、RT遊技状態に応じて規定数を異なる値に設定するなど、適宜変更することが可能である。また、複数の正規入賞ラインを設けておき、遊技メダルのベット数に応じて、有効化される正規入賞ラインを変更するようにしてもよい。
次に、遊技者がスタートレバー25を操作すると、後述する役決定処理が行われ、その後、各リール3a〜3dが回転を開始し、リール3a〜3dの外周表面に表示された複数種類の図柄が表示窓W内を上下に(通常、上から下に)移動表示される。そして、リール
3a〜3dの回転が所定の速度に達すると各ストップスイッチ26a〜26cが有効化され(ストップスイッチの操作が有効に受付け可能とされ)、遊技者がストップスイッチ26aを操作すると、対応する外主リール3aと副リール3dの回転が停止し、ストップスイッチ26bを操作すると、対応する中主リール3bの回転が停止し、ストップスイッチ26cを操作すると、対応する右主リール3cの回転が停止する。なお、本実施形態では、副リール3dと主リール3b,3c,3aが同じ速度で回転することによって、副リール3dが主リール(特に中リール3b)の目押しの補助とならないように、加速時及び定速時における主リール3b,3c,3aの回転速度と副リール3dの回転速度とが若干異なるように構成されている(同じに設定することも可能)。
ここで、正規有効ライン29a上に停止表示された図柄組合せが予め定めた入賞態様(遊技メダルを獲得することができる遊技役の対応図柄)となっている場合には、各入賞態様に対応した枚数の遊技メダルがホッパー50により払い出されるか、またはクレジットとして加算される。
<制御基板と各機器との接続>
本実施形態では、スロットマシン1を制御する主な制御基板として図2に示すように、主制御基板60、サブメイン制御基板70A、及びサブサブ制御基板70Bの3つの制御基板を備えている(サブメイン制御基板70Aとサブサブ制御基板70Bを総称して副制御基板70と称する)。遊技の進行に係る主たる制御(主リール3a〜3cの駆動制御や役決定処理等を含む)が主制御基板60上に配設された制御回路により行われ、副リール3dの駆動制御、バックランプ38a〜38d等のランプによる照明制御等は、サブメイン制御基板70A上に配設された制御回路により行われるように構成されている。また、画像表示装置11による演出画像表示制御、上部スピーカ15a,15b等のスピーカからの音声発生制御は、主に、サブサブ制御基板70B上に配設された制御回路により行われるように構成されている。さらに、主制御基板60と副制御基板70との間の情報伝達は、主制御基板60からサブメイン制御基板70Aへの一方向のみ行うことが可能となっており、サブメイン制御基板70Aとサブサブ制御基板70Bとの間の情報伝達は、双方向で行うことが可能となっている。
主制御基板60には、遊技に関する各種の演算処理を行うメインCPU61と、制御プログラム等を記憶した読出し専用の記憶装置であるROM62と、情報の書込み及び読出しが可能な記憶装置であるRAM63とが配設されており、ROM62に記憶された制御プログラムに従って各駆動回路等が動作することにより、スロットマシン1における遊技の進行に係る制御が行われるようになっている。なお、上記ROM62及びRAM63は不揮発性の記憶装置であり、電力が供給されない場合でも記憶している情報を保持し得るように構成されている。
上記メインCPU61には、駆動パルスを発生するためのクロックパルス発生器64、クロックパルス発生器64で発生した駆動パルスを分周するための分周器65、役決定処理(役抽選)等に用いる乱数を発生するための乱数発生器66、及び乱数発生器66で発生した乱数をサンプリングして抽選を行うためのサンプリング回路67が接続されている。また、メインCPU61は、インターフェイス回路68を介して、主モータ駆動回路36a、表示用ランプ制御回路47、ホッパー駆動回路52及び副制御基板70に対して信号を送信するとともに、主リール位置検出回路37a,37b,37c、払出検出信号回路53及び収納状態信号回路87からの信号を受信するように構成されている。
ここで、主モータ駆動回路36aは、主リール3a,3b,3cをそれぞれ回転駆動するステッピングモータ35a,35b,35cの回転・停止制御を行うための回路であり、表示用ランプ制御回路47は、上述した各種の表示用ランプの制御を行うための回路で
ある。また、主リール位置検出回路37a,37b,37cは、主リール3a,3b,3cの各々に設置されたリールセンサ(図示せず)からの各検出信号に基づき、主リール3a,3b,3cの回転位置をそれぞれ検出する回路である(検出回路37aは外主リール3aに対応し、検出回路37bは中主リール3b、検出回路37cは右主リール3cに対応する)。また、ホッパー駆動回路52は、小役等の賞態様が成立した際に、ホッパー50を駆動して遊技メダルの払出しを行わせる回路であり、払出検出信号回路53は、ホッパー50から遊技メダルが払い出されたことがメダル検出部51により検出された際に、主制御基板60に払出検出信号を送信する回路である。さらに、収納状態信号回路87は、補助収納庫85が満杯状態であるか否かを示す収納状態信号を、上記満杯検出部86の検出結果に応じて、主制御基板60に送信する回路である。
また、スロットマシン1には、電源装置80からの電力が主制御基板60を介して供給されるようになっている。この電源装置80には、電源スイッチ81、リセットスイッチ82及び設定鍵型スイッチ83が接続されており、これら各スイッチからの信号がインターフェイス回路68を介して、メインCPU61に送信されるように構成されている。さらに、メインCPU61は、インターフェイス回路68を介して、設定変更スイッチ84からの信号を受信するように構成されている。
電源スイッチ81は、電源装置80からスロットマシン1への電源投入及び電源断の操作を受け付けるスイッチであり、リセットスイッチ82は、スロットマシン1においてエラーが発生した際等に、主制御基板60に搭載された各回路等をリセットするためのスイッチである。また、設定鍵型スイッチ83は、役決定確率(遊技役の当選確率)等の設定変更を行う場合に、電源装置80からの電力が供給されていない状態(電源断の状態)で操作されるスイッチであり、設定変更スイッチ84は、役決定確率等の設定を、例えば6段階で変更するためのスイッチである。この設定変更スイッチ84は、設定鍵型スイッチ83がONとされ、電源装置80からスロットマシン1に電源が投入された後に操作されるようになっている。
なお、電源装置80からの電力は、主制御基板60を介してサブメイン制御基板70Aに供給され、さらにサブメイン制御基板70Aを介してサブサブ制御基板70Bに供給されるようになっている(電源装置80から直接、サブメイン制御基板70Aとサブサブ制御基板70Bに電力を供給するようにしてもよい)。電源装置80から主制御基板60に電力を供給する回路上と、主制御基板60を介してサブメイン制御基板70Aに電力を供給する回路上には、供給電圧が所定値以下に低下する電源断を検出する電源断検出回路(図示略)がそれぞれ設けられている。各々の電源断検出回路は、供給電圧が所定の電圧値まで低下したときに電源断と判定し電源断検出信号をメインCPU61または後述のサブメインCPU71に出力するようになっている。なお、主制御基板60の電源断を検出するときの電圧値は、サブメイン制御基板70Aの電源断を検出するときの電圧値よりも高い値に設定され、サブメイン制御基板70Aよりも先に主制御基板60が電断時に実行するようにプログラムされた処理(電源断処理)を行うように構成されている。
また、メインCPU61には、スイッチ基板90に接続されているかまたはスイッチ基板90上に搭載されている、リール停止信号回路91、スタートレバー25、投入メダルセンサ28a,28b、1−BETスイッチ22、MAX−BETスイッチ23及び貯留メダル清算スイッチ24からの各信号が、インターフェイス回路68を介して入力されるようになっている。
また、メインCPU61には、インターフェイス回路68を介してブロッカ48が接続されており、このブロッカ48をON・OFF制御するように構成されている。なお、以下の説明において、ブロッカ48をON・OFF制御するための信号を、適宜「ブロッカ
信号」と称する。
また、図示は省略しているが、メインCPU61は、所定の遊技状態(例えば、後述の
ボーナス遊技状態)であることを判断して、データカウンタやホールコンピュータ等に対し外部接続用端子基板等を介して所定の信号(以下、適宜「外端信号」と称する)を出力し、この外端信号により、所定の遊技状態に設定された回数等を管理したり遊技者に提示したりできるように構成されている。
一方、サブメイン制御基板70Aには、主に演出の管理に関する各種の演算処理を行うサブメインCPU71と、制御プログラム等を記憶した読出し専用の記憶装置であるROM72と、情報の書込み及び読出しが可能な記憶装置であるRAM73とが配設されており、ROM72に記憶された制御プログラムに従って各駆動回路等が動作することにより、スロットマシン1における副リール3dの駆動制御、画像演出や音声演出の管理に関する制御、ランプ演出に関する制御等が行われるようになっている。なお、上記ROM72及びRAM73は不揮発性の記憶装置であり、電力が供給されない場合でも記憶している情報を保持し得るように構成されている。
上記サブメインCPU71は、インターフェイス回路74を介して、主制御基板60からの各種信号を受信し、副モータ駆動回路36b及びランプ制御回路18に対し信号を送信するとともに、副リール位置検出回路37dからの信号を受信するように構成されている。ここで、副モータ駆動回路36bは、副リール3dを回転駆動する副ステッピングモータ35dの回転・停止制御を行うための回路であり、副リール位置検出回路37dは、副リール3dに設置されたリールセンサ(図示せず)からの検出信号に基づき、副リール3dの回転位置を検出する回路であり、ランプ制御回路18は、バックランプ38a〜38d等のランプの点灯を制御する回路である。
また、サブメインCPU71は、インターフェイス回路74を介して、サブサブ制御基板70Bに各種信号を送信するとともに、サブサブ制御基板70Bから各種信号を受信するように構成されている。以下、主制御基板60からサブメイン制御基板70Aに送信される信号を「制御コマンド」と称し、サブメイン制御基板70Aからサブサブ制御基板70Bに送信される信号を「演出コマンド」と称する。また、サブサブ制御基板70Bからサブメイン制御基板70Aに送信される信号を「状態コマンド」と称する。
サブサブ制御基板70Bには、主に画像演出及び音声演出の制御に関する各種の演算処理を行うサブサブCPU75と、制御プログラム等を記憶した読出し専用の記憶装置であるROM76と、情報の書込み及び読出しが可能な記憶装置であるRAM77とが配設されており、ROM76に記憶された制御プログラムに従って各駆動回路等が動作することにより、画像演出や音声演出に関する制御等が行われるようになっている。なお、上記ROM76及びRAM77は不揮発性の記憶装置であり、電力が供給されない場合でも記憶している情報を保持し得るように構成されている。
上記サブサブCPU75は、インターフェイス回路78を介して、サブメイン制御基板70Aからの報知信号または演出信号を受信し、表示装置制御回路16、スピーカ制御回路17に対し信号を送信するとともに、サブメイン制御基板70Aに状態信号を送信するように構成されている。表示装置制御回路16は、画像表示装置11を制御して所定の演出画像を表示させる回路であり、スピーカ制御回路17は、上部スピーカ15a,15b等のスピーカから発生させる音声等の種類や音量を制御する回路である。
<リールの図柄配置>
本実施形態では、各リール3a〜3dが表示する図柄が、図3に示すように配置されて
いる(図3中の「左停止スイッチ」、「中停止スイッチ」及び「右停止スイッチ」は、各リールに対応するストップスイッチ26a,26b及び26cをそれぞれ表す)。すなわち、主リール3a〜3cには、「赤セブン」、「黄セブン」、「バー」、「チェリー」、「ベル」、「スイカ」、「ブランクA」、「ブランクB」、「ブランクC」及び「リプレイ」の10種類の図柄が所定数ずつ配置されている(「ブランクC」は、外主リール3aのみに配置されている)。なお、「ブランクA」、「ブランクB」及び「ブランクC」の「ブランク」とは、遊技役を構成しない任意の図柄であることを示すことがあるが、本実施形態ではこれらを、遊技役を構成する図柄として設定している。
また、副リール3dには、「サブ赤セブン」、「サブ黄セブン」、「サブバー」、「サブチェリー」、「サブベル」、「サブスイカ」、「サブキャラクタA」、「サブキャラクタB」及び「サブリプレイ」の9種類の図柄が所定数ずつ配置されている。なお、「サブキャラクタA」及び「サブキャラクタB」は、副リール3dだけに配置された図柄であるが、他の各図柄は、主リール3a〜3cにおいて配置された、「サブ」以降の名称が同じである各図柄(例えば、「サブ赤セブン」は「赤セブン」)と見た目上変わらない同一の図柄となっている(副リール3d上の図柄であることを分かり易くするため「サブ」を付している)。
<遊技役の種類>
本実施形態においては、図4に示すように、本遊技において、1つの特別役(BB役)と、小役1〜31の31個の小役と、再遊技役1,2の2つの再遊技役の計34個の遊技役が設定され、それぞれの遊技役が成立するための主リール3b,3c,3aによる表示図柄の組合せ(対応図柄)、遊技役成立時における遊技メダルの払出数等は、図4に示すように設定されている。
BB役は、その対応図柄「ブランクB・ブランクA・ブランクC」(遊技役を構成する図柄の名称は、中主リール3b、右主リール3c、外主リール3aの順番で記す。以下において同じ)が正規有効ライン29a上に停止表示された際には、遊技メダルは払い出されず、次の遊技から、後述のRT2遊技状態(BB中)が設定され、そこでボーナス遊技(BB遊技)が開始されることを示す遊技役となっている。ボーナス遊技(RT2遊技状態)は、39枚超の遊技メダルが払い出されたことにより終了する。
小役1〜3は、成立時に8枚の遊技メダルが払い出されるように構成された小役である。図3に示すように、中主リール3bにおいて、小役1〜3を構成する図柄「チェリー」の1つ下には図柄「ベル」が配置され、また、右主リール3cにおいて、小役1〜3を構成する図柄「リプレイ」の1つ上には同じく図柄「ベル」が配置されている。このため、小役1〜3の対応図柄「チェリー・リプレイ・ベル/ブランクB/ブランクC」が正規有効ライン29a上に停止表示されると、表示窓W内の中主リール及び右主リールの各中段の表示領域に、図柄「ベル」が横並びに停止表示される。また、このとき副リール3dにおいても、表示窓W内の中段の表示領域に図柄「サブベル」が表示されるようになっており、これにより、表示窓W内の疑似表示ライン29bC上に、ベル図柄が横一列に停止表示されるようになっている。成立時の払出数と図柄の停止態様から、小役1〜3のことを総称して、適宜「8枚ベル小役」と称する。なお、8枚ベル小役(小役1〜3)は、後述の役決定結果K1〜K8(押し順ベルA1〜A4,B1,B2,C1,C2)の何れかが選出されたときに、ストップスイッチ26a〜26cの操作(リール回転停止操作)が所定の操作態様で操作された場合(リール回転停止操作の操作順(押し順)が予め定められた所定の押し順(正解押し順)であった場合)に成立するようになっている。
小役1を構成する、中主リール3b上の図柄「チェリー」、右主リール3c上の図柄「リプレイ」、外主リール3a上の図柄「ベル」は、各リール3b,3c,3a上において
5図柄以内毎に配置されている。これにより、小役1が当選した場合、その対応図柄「チェリー・リプレイ・ベル」は、正解押し順であるならば、各リール回転停止操作(ストップスイッチ26a,26b,26cの各操作)の実行タイミング(有効に受付けられたタイミング。以下において同じ)に拘わらず、正規有効ライン29a上に停止表示されるように各リールを制御する(以下、適宜「引き込む」と称する)ことが可能となっている。この小役1のように、各リール回転停止操作の実行タイミングに拘わらず、その対応図柄(複数組ある場合にはそのうちの何れか)を正規有効ライン29a上に引き込むことが可能な役を、以下、便宜的に「100%引込み可能な遊技役」と称する。なお、小役2,3も100%引込み可能な遊技役である。
小役4は、成立時に3枚の遊技メダルが払い出されるように構成された小役である。図3に示すように、中主リール3bにおいて、小役4を構成する図柄「チェリー」の1つ下には図柄「ベル」が配置されている。このため、小役4の対応図柄「チェリー・ベル・ブランクB」が正規有効ライン29a上に停止表示されると、表示窓W内の中主リールの中段及び右主リールの下段の各表示領域に、図柄「ベル」が右下がりに停止表示される。また、このとき副リール3dにおいて、表示窓W内の上段の表示領域に図柄「サブベル」が表示されるようになっており、これにより、表示窓W内の疑似表示ライン29bA上に、ベル図柄が右下がり斜め一列に停止表示されるようになっている。成立時の払出数と図柄の停止態様から、小役4のことを総称して、適宜「3枚ベル小役」と称する。なお、3枚ベル小役(小役4)は、後述の役決定結果K9〜K11(押し順ベルD1,D2,E)の何れかが選出されたときに、正解押し順によるリール回転停止操作が行われた場合に成立するようになっている。また、小役4は、100%引込み可能な遊技役である。
小役5〜30は、成立時に1枚の遊技メダルが払い出されるように構成された小役であり、各々の対応図柄は図4に示すように構成されている。小役5〜30は、後述の役決定結果K1〜K11の何れかが選出されたときに、正解押し順とは異なる押し順(不正解押し順)によるリール回転停止操作が行われた場合や、後述の役決定結果K12(スイカ当選)が選出されたときに、次述する小役31(スイカ小役)が成立しなかった場合に、成立することがある。
小役31は、成立時に5枚の遊技メダルが払い出されるように構成された小役であり、後述の役決定結果K12(スイカ当選)が選出されたときに、ストップスイッチ26a〜26cの操作(リール回転停止操作)が所定の操作態様で操作された場合(中主リール3bにおいて、小役31を構成する図柄「赤セブン」または「ブランクA」、右主リール3cにおいて、小役31を構成する図柄「スイカ」を、正規有効ライン29a上に引き込むことが可能なタイミングでリール回転停止操作が行われた場合)に成立するようになっている(外主リール3aにおいて、小役31を構成する図柄「ブランクA」は、リール回転停止操作の実行タイミングに拘わらず引き込むことが可能)。
図3に示すように、中主リール3bにおいて、小役31を構成する図柄「赤セブン」または「ブランクA」の1つ下には図柄「スイカ」が配置されている。このため、小役31の対応図柄「赤セブン/ブランクA・スイカ・ブランクA」が正規有効ライン29a上に
停止表示されると、表示窓W内の中主リールの中段の表示領域及び右主リールの下段の表示領域に、図柄「スイカ」が右下がりで停止表示される。また、このとき副リール3dにおいても、表示窓W内の上段の表示領域に図柄「サブスイカ」が表示されるようになっており、これにより、表示窓W内の疑似表示ライン29bA上に、スイカ図柄が右下がり一列に停止表示されるようになっている。この成立時の図柄の停止態様から、小役31のことを適宜「スイカ小役」と称する。
再遊技役1,2は、成立した場合、遊技メダルの払出しはないが、遊技者が保有する遊
技メダルの数を減らすことなく次の遊技(本遊技)を行うことが許可される再遊技役であり、各々の対応図柄は、図4に示すように構成されている。2つの再遊技役のうち再遊技役1は、後述の役決定結果R1が選出された際に、一遊技におけるリール回転停止操作として、3個のストップスイッチ26a,26b,26cのうち最初にストップスイッチ26aまたは26bが操作された(以下、適宜「左、中第一」と称する)場合に、成立するように構成されている。一方、再遊技役2は、同じく後述の役決定結果R1が選出された際に、3個のストップスイッチ26a,26b,26cのうち最初にストップスイッチ26cが操作された(以下、適宜「右第一」と称する)場合に、成立するように構成されている。
図3に示すように、中主リール3bにおいて、再遊技役1を構成する図柄「スイカ」または「ブランクB」の1つ下には図柄「リプレイ」が配置され、また、右主リール3cにおいて、再遊技役1を構成する図柄「チェリー」または「ブランクB」の1つ上には同じく図柄「リプレイ」が配置されている。このため、再遊技役1の対応図柄「スイカ/ブラ
ンクB・チェリー/ブランクB・ブランクA」が正規有効ライン29a上に停止表示され
ると、表示窓W内の中主リール及び右主リールの各中段の表示領域に、図柄「リプレイ」が横並びに停止表示される。また、このとき副リール3dにおいても、表示窓W内の中段の表示領域に図柄「サブリプレイ」が表示されるようになっており、これにより、表示窓W内の疑似表示ライン29bC上に、リプレイ図柄が横一列に停止表示されるようになっている。この成立時の図柄の停止態様から、再遊技役1ことを適宜「中段RP」(「RP」はリプレイの略)と称する。
また、中主リール3bにおいて、再遊技役2を構成する図柄「黄セブン」、「赤セブン」、「バー」または「ブランクA」の2つ下には図柄「リプレイ」が配置されている。このため、再遊技役2の対応図柄「黄セブン/赤セブン/バー/ブランクA・リプレイ・ブラ
ンクB」が正規有効ライン29a上に停止表示されると、表示窓W内の中主リール及び右主リールの各下段の表示領域に、図柄「リプレイ」が横並びに停止表示される。また、このとき副リール3dにおいても、表示窓W内の下段の表示領域に図柄「サブリプレイ」が表示されるようになっており、これにより、表示窓W内の疑似表示ライン29bD上に、リプレイ図柄が横一列に停止表示されるようになっている。この成立時の図柄の停止態様から、再遊技役2ことを適宜「下段RP」と称する。なお、再遊技役1,2は100%引込み可能な遊技役である。
<役抽選テーブル>
本実施形態においては、本遊技のために行われる後述の役決定処理において、図5に示す役抽選テーブルが用いられる。なお、役抽選テーブルは、遊技店員等により設定される上述の設定値に応じて複数設けられている。図5に示す役抽選テーブルは、そのうちの或る設定値に対応したものを例示したものである。この役抽選テーブルには、T1、R1、K1〜K13、Zの16個の役決定結果(括弧内の語は各役決定結果を区別し易くするための名称)が設定されており、各役決定結果には、図5に示すように各々の遊技役が対応付けられている。例えば、役決定結果T1にはBB役が単独当選役として対応付けられ、役決定結果R1には再遊技役1,2が重複当選役として対応付けられ、役決定結果K1には、小役1,5,6,13,17が重複当選役として対応付けられているという具合である。なお、役決定結果Zは、ハズレ(何れの遊技役も非当選)に対応付けられている。
各役決定結果が選出される確率は、図5に示すように、後述する遊技状態(非RT、RT1、RT2)別に設定されている。役抽選テーブル中に記載した選出確率の数値は、乱数発生器66により生成される乱数列の全数値範囲(例えば、十進数で65536)に対する、各役決定結果に割り当てられた数値範囲の割合を示している。例えば、非RT遊技状態(中において役決定結果R1(再遊技役1,2の重複当選)が選出される確率は「1
/7.2」であり、RT1遊技状態、RT2遊技状態中において役決定結果R1が選出される確率は、それぞれ、「1/2.06」、「0」(選出されない)という具合である(確率値は概算値であり適宜変更可)。
役決定処理において、一の役決定結果が選出されると、選出された役決定結果に対応した遊技役が当該遊技(本遊技)における成立許容役となり、そのことを示す情報(以下、適宜「〜役の当選フラグ(「〜」には成立許容役に選出された遊技役名が入る)」と称する)が、RAM63の所定の記憶領域に記憶されるようになっている。以下、当選フラグを記憶させることを、適宜「当選フラグをONにする」等と称し、記憶させた当選フラグをクリアすることを、適宜「当選フラグをOFFにする」等と称する。
一の遊技(本遊技)においてONにされた小役や再遊技役の当選フラグは、小役や再遊技役の成立の有無に拘わらず、次の遊技(本遊技)が開始されるまでの間にOFFにされる。これに対し、特別役(BB役)の当選フラグは、一旦ONにされると、当該特別役が成立するまでは、ONとされたまま次遊技に持ち越される。本明細書では、特別役の当選フラグがONとされたまま持ち越されている状態を、「当選持越し中」と称したり「内部中」と称したりする。例えば、BB役の当選フラグがONとされたまま持ち越されている状態は「BB役の当選持越し中」、「BB内部中」等と称する。
本実施形態の抽選テーブルにおいて特徴的な点として、RT1遊技状態(BB内部中)では、再遊技役1,2の当選確率がかなり高く設定されるとともにハズレの確率が「0」に設定されていることが挙げられる。本実施形態では、BB役の当選持越し中に再遊技役または小役が当選した場合、再遊技役、小役の方を優先して(優先順位は再遊技役の方が高いが変更可)成立させる再遊技役優先または小役優先の、主リール3a〜3cの回転停止制御が行われるようになっている。このため、RT1遊技状態において当選持越し中のBB役が成立する確率は低くなっている。
<押し順対応の役決定結果>
また、本実施形態の抽選テーブルにおける役決定結果R1、K1〜K11は、ストップスイッチ26a〜26cの操作順(押し順)によって異なるリール停止制御が行われる役決定結果(以下、適宜「押し順対応の役決定結果」と称する)として構成されている。
具体的には、図6に示すように、役決定結果R1(再遊技役1,2が重複当選する役決定結果。以下、適宜「押し順リプレイ」と称する)が選出された場合には、遊技者による押し順が、「左、中第一」(ストップスイッチ26aまたは26bを1番目に操作する押し順。左、中、右は、ストップスイッチ26a,26b,26cにそれぞれ対応する)のときは、再遊技役1を成立させる(100%成立する)ように主リール3a〜3cのリール停止制御がなされ、「右第一」(ストップスイッチ26cを1番目に操作する押し順)のときは、再遊技役2を成立させる(100%成立する)ように主リール3a〜3cのリール停止制御がなされるようになっている。
また、役決定結果K1(小役1,5,6,13,17が重複当選する役決定結果。以下、適宜「押し順ベルA1」と称する)が選出された場合には、遊技者による押し順が、「中→左→右」(ストップスイッチ26b、26a、26cの順に操作する押し順)のときは、8枚ベル小役である小役1を成立させる(100%成立する)ように主リール3a〜3cのリール停止制御がなされ、他の押し順のときは、1枚小役である小役5,6,13,17の何れかを成立させる(リール回転停止操作の実行タイミングによっては何れもが成立しない(以下「取りこぼし」と称する)場合がある)ように主リール3a〜3cのリール停止制御がなされるようになっている。なお、8枚ベル小役(小役1〜3)または3枚ベル小役(小役4)が成立可能となり、より多く(8枚または3枚)の遊技メダルの払
出を受けられることとなる押し順を「正解押し順」と称し、8枚ベル小役または3枚ベル小役が成立する可能性がなくなり、より少ない(1枚または0枚)の遊技メダルの払出しか受けられなくなる他の押し順を「不正解押し順」と称する。
役決定結果K2(小役2,9,10,14,18が重複当選する役決定結果。以下、適宜「押し順ベルA2」と称する)が選出された場合、役決定結果K3(小役2,7,8,15,19が重複当選する役決定結果。以下、適宜「押し順ベルA3」と称する)が選出された場合、または、役決定結果K4(小役3,11,12,16,20が重複当選する役決定結果。以下、適宜「押し順ベルA4」と称する)が選出された場合における、押し順の違いによる主リール3a〜3cのリール停止制御は、役決定結果K1が選出された場合と同様である。各々の役決定結果が選出された場合における正解押し順、正解押し順時の成立許容役等は、図6に示すとおりである。役決定結果K1〜K4において正解押し順が4通りに分かれること、正解押し順時の遊技メダルの払出数が8枚であることから、以下、役決定結果K1〜K4(押し順ベルA1〜A4)のことを総称して、適宜「正解時8枚払出4択押し順ベル」と称する。
役決定結果K5(小役1,5,6,17が重複当選する役決定結果。以下、適宜「押し順ベルB1」と称する)が選出された場合には、遊技者による押し順が、正解押し順である「中第一」(ストップスイッチ26bを1番目に操作する押し順)のときは、8枚ベル小役である小役1を成立させる(100%成立する)ように主リール3a〜3cのリール停止制御がなされ、不正解押し順である他の押し順(「左第一」または「右第一」、右第一とはストップスイッチ26cを1番目に操作する押し順)のときは、1枚小役である小役5,6,16の何れかを成立させる(取りこぼしもある)ように主リール3a〜3cのリール停止制御がなされるようになっている。
役決定結果K6(小役1,7,8,15が重複当選する役決定結果。以下、適宜「押し順ベルB2」と称する)が選出された場合における、押し順の違いによる主リール3a〜3cのリール停止制御は、役決定結果K6が選出された場合と同様である。役決定結果K6が選出された場合における正解押し順(「右第一」)、正解押し順時の成立許容役等は、図6に示すとおりである。
役決定結果K7(小役1,17,21〜23が重複当選する役決定結果。以下、適宜「押し順ベルC1」と称する)が選出された場合には、遊技者による押し順が、正解押し順である「中第一」のときは、8枚ベル小役である小役1を成立させる(100%成立する)ように主リール3a〜3cのリール停止制御がなされる。一方、不正解押し順である他の押し順のときは、それが「左第一」(ストップスイッチ26aを1番目に操作する押し順)であるのか「右第一」であるのかによって、同じ不正解押し順であっても、主リール3a〜3cのリール停止制御が異なる。すなわち、「左第一」のときは、1枚小役である小役21,22の何れかを100%成立させるように主リール3a〜3cのリール停止制御がなされ、「右第一」のときは、1枚小役である小役17,23の何れかを成立させる(取りこぼしもある)ように主リール3a〜3cのリール停止制御がなされるようになっている。
役決定結果K8(小役3,15,21,22,24が重複当選する役決定結果。以下、適宜「押し順ベルC2」と称する)が選出された場合における、押し順の違いによる主リール3a〜3cのリール停止制御は、役決定結果K7が選出された場合と同様である。役決定結果K8が選出された場合における正解押し順(「右第一」)、正解押し順時の成立許容役、不正解押し順である「左第一」または「中第一」のときの各成立許容役等は、図6に示すとおりである。以下、役決定結果K7、K8において、不正解押し順である「左第一」の押し順のことを適宜「不正解通常押し順」と称し、不正解押し順である「中第一
」または「右第一」の押し順のことを適宜「不正解変則押し順」と称する。また、役決定結果K5〜K8において正解押し順が2通りに分かれること、正解押し順時の遊技メダルの払出数が8枚であることから、以下、役決定結果K5〜K8(押し順ベルB1,B2,C1,C2)のことを総称して、適宜「正解時8枚払出2択押し順ベル」と称する。
役決定結果K9(小役4〜6,25が重複当選する役決定結果。以下、適宜「押し順ベルD1」と称する)が選出された場合には、遊技者による押し順が、正解押し順である「中第一」のときは、3枚ベル小役である小役4を成立させる(100%成立する)ように主リール3a〜3cのリール停止制御がなされ、不正解押し順である他の押し順のときは、1枚小役である小役5,6,25の何れかを成立させる(取りこぼしもある)ように主リール3a〜3cのリール停止制御がなされるようになっている。
役決定結果K10(小役4,7,8,15が重複当選する役決定結果。以下、適宜「押し順ベルD2」と称する)が選出された場合における、押し順の違いによる主リール3a〜3cのリール停止制御は、役決定結果K9が選出された場合と同様である。役決定結果K10が選出された場合における正解押し順(右第一)、正解押し順時の成立許容役等は、図6に示すとおりである。役決定結果K9,K10において正解押し順が2通りに分かれること、正解押し順時の遊技メダルの払出数が3枚であることから、以下、役決定結果K9,K10(押し順ベルD1,D2)のことを総称して、適宜「正解時3枚払出2択押し順ベル」と称する。
役決定結果K11(小役4,26,27が重複当選する役決定結果。以下、適宜「押し順ベルE」と称する)が選出された場合には、遊技者による押し順が、正解押し順である「中、右第一」(ストップスイッチ26bまたは26cを1番目に操作する押し順)のときは、3枚ベル小役である小役4を成立させる(100%成立する)ように主リール3a〜3cのリール停止制御がなされ、不正解押し順である他の押し順(「左第一」)のときは、1枚小役である小役26,27の何れかを100%成立させるように主リール3a〜3cのリール停止制御がなされるようになっている。役決定結果K11においては、「中、右第一」の押し順(以下「変則押し」とも称する)のときに遊技メダルの払出数が3枚となり、「左第一」の押し順(以下「通常押し」とも称する)のときに遊技メダルの払出数が1枚となる。このことから、以下、役決定結果K11(押し順ベルE)のことを、適宜「変則押し時3枚払出押し順ベル」と称する。
次に、主に図7〜図20を参照しながら、本実施形態に係るスロットマシンの主な特徴構成について説明する。
<機能ブロック>
図7に示すように、本実施形態に係るスロットマシンは、機能的な観点から説明すれば主に、遊技メダルをベットするためのベット操作(例えば、メダル投入口21への遊技メダルの投入操作、1−BETスイッチ22またはMAX−BETスイッチ23の押圧操作)や、停止中の各リール3a〜3dを回転させるためのリール回転開始操作(例えば、スタートレバー25の傾動操作)、複数種類の図柄を可変表示する4個のリール3a,3b,3c,3dの回転を停止させるための各リール回転停止操作(例えば、ストップスイッチ26a,26b,26cの押圧操作)、ベットまたは貯留(クレジット)された遊技メダルを払い出すための清算操作(例えば、清算スイッチ24の押圧操作)等の、遊技者によりなされる各遊技操作に対応した信号(以下、適宜「遊技操作信号」と称する)を出力する操作信号出力手段95と、遊技の進行に係る主要な制御を行う主制御手段100と、遊技の状況に応じて所定の演出制御を行う副制御手段200とを備えてなる。
上記主制御手段100は、大別すると、主に遊技状態を管理する遊技状態管理手段11
0と、主に遊技進行を管理する遊技進行管理手段130と、主制御手段100における通信を制御するメイン通信制御手段150を備えてなる。このうち、遊技状態管理手段110は、設定変更手段111、RT遊技状態設定手段112、再遊技作動制御手段113、ボーナス遊技制御手段114、フリーズ制御手段115及びステージ制御手段116を備えている。
また、遊技進行管理手段130は、受容メダル管理手段131、役決定手段132、遊技進行情報決定手段133、主リール制御手段134、停止表示図柄判定手段135、払出メダル管理手段136、ブロッカ制御手段137、表示用ランプ制御手段138及び記憶情報初期化手段139を備えており、メイン通信制御手段150は制御コマンド送信手段151及び外端信号送信手段152を備えている。なお、主制御手段100における上述の各手段は、図2に示す主制御基板60上に配されたメインCPU61、ROM62、RAM63、電子回路等のハードウエア及びROM62等に格納された制御プログラム等のソフトウエアにより構成されるものを機能的に表したものである。
(遊技状態管理手段110を構成する各手段)
上記設定変更手段111は、設定変更スイッチ84が受け付けた設定変更指令操作に基づき役決定確率等の設定を、例えば6段階(設定値1〜設定値6)で変更する設定変更を行うように構成されている。
上記RT遊技状態設定手段112は、図8に示すように、非RT遊技状態、RT1遊技状態(BB内部中)、RT2遊技状態(BB中)の3つのRT遊技状態(図8では「遊技状態」を省略して表記している)のうちの何れかのRT遊技状態を設定するように構成されている。
非RT遊技状態は、本実施形態において標準となる通常のRT遊技状態であり、再遊技役(再遊技役1,2)が当選する確率(役決定結果R1が選出される確率)が基準値(本実施形態では「1/7.2」)に設定されている。この非RT遊技状態中において、条件
Rが充足されたことを契機としてRT1遊技状態に移行され、条件Sが充足されたことを契機としてRT2遊技状態に移行されるようになっている。条件Rとは、役決定処理において特別役(BB役)が当選し(役決定結果T1が選出され)、かつ当選した特別役が未成立であることである。また、条件Sとは、特別役が成立すること、すなわち、BB役の対応図柄「ブランクB・ブランクA・ブランクC」が正規有効ライン29a上に停止表示されることである。なお、非RT遊技状態において条件Sが充足されるのは、BB役が当選した当該遊技においてBB役が成立した場合となる。
RT1遊技状態は、非RT遊技状態において、特別役(BB役)の当選(未成立)という上述の条件Rが充足された場合に、非RT遊技状態から移行する、いわゆるボーナス内部中(ボーナス内部当選中)の遊技状態である。このRT1遊技状態では、再遊技役が当選する確率が非RT遊技状態中よりも高く設定されている。また、このRT1遊技状態中において上記条件Sが充足されたことを契機としてRT2遊技状態に移行されるようになっている。なお、RT1遊技状態において条件Sが充足されるのは、当選持越し中のBB役が成立した場合となる。
RT2遊技状態は、特別な遊技条件が設定される特別遊技状態(ボーナス遊技状態)である。本実施形態において、特別な遊技条件とは、全ての小役(小役1〜31)が重複当選するという特別な役決定結果(後述の役決定結果K13)が所定の確率(1/3)で選
出されることである。このRT2遊技状態中において、条件Tが充足されたことを契機として、非RT遊技状態に移行されるようになっている。条件Tとは、RT2遊技状態中に行われた通常遊技において所定数(39枚)を超える遊技メダルが払い出されたことによ
り、ボーナス遊技(BB遊技)が終了したこととされる。
上記再遊技作動制御手段113は、一の遊技(本遊技)において再遊技役が成立したことを契機として、遊技者が保有する遊技メダルをベットすることなく次の遊技(本遊技)を行うことが許可される状態(以下、適宜「再遊技作動状態」と称する)に設定するように構成されている。
上記ボーナス遊技制御手段114は、一の遊技(本遊技)において特別役が成立したことを契機として次遊技から設定されるボーナス遊技状態において実行可能となるボーナス遊技の開始から終了までを制御するように構成されている。具体的には、上記RT遊技状態設定手段112によりボーナス遊技状態(RT2遊技状態)が設定され、かつ設定されたボーナス遊技状態に応じたボーナス遊技(BB遊技)の開始条件が成立した場合に、ボーナス遊技を実行可能であることを示す情報(以下、適宜「ボーナス遊技作動フラグ」と称する)をRAM63等の所定の記憶領域に記憶する。また、記憶させたボーナス遊技作動フラグを、ボーナス遊技の終了条件が充足された場合にクリアするようになっている。以下、ボーナス遊技作動フラグを記憶させることを、適宜「ボーナス遊技作動フラグをONにする」等と称し、記憶させたボーナス遊技作動フラグをクリアすることを、適宜「ボーナス遊技作動フラグをOFFにする」等と称する。
上記フリーズ制御手段115は、所定の条件成立(条件充足)を契機として、遊技の進行に係る制御処理(例えば、リール回転開始操作やリール回転停止操作を受け付ける処理等)の実行を所定時間(例えば、5秒間)遅延させるフリーズ期間(例えば、後述の終了フリーズ)を設定するように構成されている。
上記ステージ制御手段116は、図9に示すように、ステージX1(通常ステージ)、ステージX2(AT通常ステージ)、ステージX3(ボーナス待機ステージ)、ステージX4(サブボーナスステージ)、ステージX5(ラッシュステージ)の5つのステージのうちの何れかのステージ(括弧内の語は各ステージの別称を示す)を設定するように構成されている。これらのステージX1〜X5では、疑似遊技演出やリール演出など、主にリールを用いた演出状態の発生割合等をステージごとに変えるように構成されている。
ステージX1(通常ステージ)は、副制御手段200(特に後述のAT制御手段211)において制御されるAT(アシストタイム)が設定されていないとき(非AT中)に設定することを想定したステージである。本実施形態では、このステージX1において、疑似遊技演出やリール演出は実行しないようになっている(実行するようにしてもよい)。ステージX1は、RAM63の初期化可能な記憶領域をオールクリア(全て初期化)した場合に設定され、ステージX1において、条件J1が成立するとステージX3(ボーナス待機ステージ)に移行させ、条件J4〜6の何れかが成立するとステージX2(AT通常ステージ)に移行させるようになっている。
条件J1とは、後述する押し順振分け処理Aにおいて、後述の押し順番号P4の押し順が実行されること(押し順番号P4に対応付けられた押し順でストップスイッチ26〜26cが操作されること)であり、条件J4とは、同じく押し順振分け処理Aにおいて、後述の押し順番号P2の押し順が実行されること(押し順番号P2に対応付けられた押し順でストップスイッチ26〜26cが操作されること)である。さらに、条件J5とは、後述の押し順振分け処理Bまたは押し順振分け処理Cにおいて、後述の押し順番号P6の押し順が実行されること(押し順番号P6に対応付けられた押し順でストップスイッチ26〜26cが操作されること)である。また、条件J6とは、役決定処理において役決定結果K1〜K4(押し順ベルA1〜A4)が選出され、8枚ベル小役(小役1〜3)が成立することである。
ステージX2〜X4は、副制御手段200によりATが設定されているとき(AT中)に設定することを想定したステージである。主制御手段100において実行する処理としては、ステージX2とステージX3とで特に差はなく、本実施形態では、ステージX2,X3において疑似遊技演出やリール演出は実行しないようになっている(実行するようにしてもよい)。一方、ステージX4では、移行後の冒頭で疑似遊技演出(以下、ステージX4の冒頭で実行される疑似遊技演出のことを適宜「サブボーナス導入疑似遊技演出」と称する)が実行されるようになっている。このサブボーナス導入疑似遊技演出では、副リール3dにおける図柄「サブ赤セブン」、中主リール3b、右主リール3cにおける図柄「赤セブン」が、表示窓W内に並んで停止表示されるという停止態様(以下、適宜「赤セブン揃いの停止態様」と称する)が、後述の疑似遊技演出停止態様決定処理により決定され、ストップスイッチ26a〜26cの操作態様(押し順や操作タイミング)に応じて、表示窓W内に表示可能に制御されるようになっている。
ステージX2において、上記条件J1が成立するとステージX3に移行されるようになっている。また、ステージX3において、上記条件J1が成立するとステージX5に移行され、条件J2が成立するとステージX4に移行され、上記条件J4,J5の何れかが成立するとステージX2に移行されるようになっている。さらに、ステージX4において、条件J3,J8の何れかが成立するとステージX2に移行され、ステージX2〜X4の何れかのステージにおいて、条件7が成立するとステージX1に移行されるようになっている。
条件J2とは、後述の押し順振分け処理Aにおいて、押し順番号P3の押し順が実行されること(押し順番号P3に対応付けられた押し順でストップスイッチ26〜26cが操作されること)であり、条件J3とは、ステージX4に設定されているとき(滞在中)に計数されるサブボーナス押し順状態カウンタ(略して「状態カウンタA」と称する)のカウント値が「2」に到達することである。また、条件J7とは、ステージX2〜X4に滞在中に計数されるAT押し順状態カウンタ(略して「状態カウンタB」と称する)のカウント値が「3」に到達することであり、条件J8とは、ステージX4に滞在中に計数されるサブボーナスゲーム数カウンタ(略して「G数カウンタA」と称する)のカウント値が「0」に到達することである。
上記状態カウンタAは、ステージX4に移行されたときとステージX4から他のステージに移行されたときに「0」にセットされる。また、ステージX4に滞在中に、後述の押し順振分け処理Aにおいて、押し順番号P3またはP4の押し順が実行されたとき(押し順番号P3またはP4に対応付けられた押し順でストップスイッチ26〜26cが操作されたとき)に「1」加算され、押し順番号P1またはP2の押し順が実行されたとき(押し順番号P1またはP2に対応付けられた押し順でストップスイッチ26〜26cが操作されたとき)にクリア(「0」にセット)される。
上記状態カウンタBは、ステージX1に移行されたときとステージX1から他のステージに移行されたときに「0」にセットされる。また、ステージX2〜X4に滞在中に、役決定結果K1〜K6(押し順ベルA1〜A4,B1,B2)の何れかが選出されたときに、8枚ベル小役(小役1〜3)または3枚ベル小役(小役4)が成立しなかった場合に「1」加算され、8枚ベル小役または3枚ベル小役が成立した場合にクリア(「0」にセット)される。
上記G数カウンタAは、ステージX4に移行したときに「30」にセットされ、ステージX4に滞在中、遊技(本遊技)が行われるごとに「1」減算される。また、ステージX4から他のステージに移行されたときにクリア(「0」にセット)される。
ステージX5は、副制御手段200により、特に遊技者にとって有利となる制御(後述の特別AT抽選等)が行われるステージである。このステージX5においては、疑似遊技演出が本遊技と交互に実行され、また終了段階においてリール演出も実行されるようになっている(ステージX5において実行される制御内容の詳細については後述する)。このステージX5において条件J9が成立すると(条件成立の確認はステージX5における最終遊技(本遊技)の全リール停止後に行う)、次遊技からステージX2に移行されるようになっている。
条件J9とは、ステージX5に滞在中に計数されるラッシュゲーム数カウンタ(略して「G数カウンタB」と称する)のカウント値が「0」となっていることである。このG数カウンタBは、ステージX5に移行したとき(ステージX5における最初の役決定処理の実行契機となるスタートレバー25の操作受付時)に「4」にセットされ、ステージX5に滞在中に、遊技(本遊技)が実行されるごとに(ステージX5における2回目以降の役決定処理の実行契機となるスタートレバー25の操作を受け付けるごとに)「1」減算される。
(遊技進行管理手段130を構成する各手段)
上記受容メダル管理手段131は、メダル投入口21から投入された遊技メダル(以下、適宜「投入遊技メダル」と称する)のうち実際に受け入れられた遊技メダル(本実施形態では、受入通路に導かれて投入メダルセンサ28bにより検出された遊技メダルをいう。以下、適宜「受容遊技メダル」と称する)を、直接ベットされる遊技メダルとするか、クレジットされる遊技メダルとするかを制御するように構成されている。本実施形態では、ベット数が最大ベット許容数(実施形態では、本遊技を実行するのに必要となるベット数(規定数「3」)に達していない場合には、受容遊技メダルを直接ベットされる遊技メダルとし、ベット数が最大ベット許容数に達しており、クレジット数が最大クレジット許容数(本実施形態では「50」)に達していない場合には、受容遊技メダルをクレジットされる遊技メダルとするように構成されている。
また、受容メダル管理手段131は、再遊技作動状態に設定された遊技において、自動ベット処理(遊技者が保有する遊技メダルの数を減らすことなく、前回の遊技(本遊技)におけるベット数と同数の遊技メダルがベットされた状態を設定する処理)を行うように構成されている。なお、ベット数が最大ベット許容数に達しており、かつクレジット数が最大クレジット許容数に達している場合には、投入された遊技メダルは受け入れられずに返却されるようになっている。
上記役決定手段132は、スタートレバー25が操作されたこと(スタートレバー25の操作が有効に受け付けられたこと)を契機として、予め設定された役決定確率に基づき複数の役決定結果の中から少なくとも1つの役決定結果を選出するための役決定処理を行うように構成されている。この役決定処理は、図2に示す乱数発生器66及びサンプリング回路67を用いた乱数抽選により行われる。具体的には、乱数発生器66により生成された乱数列の中から、サンプリング回路67によって1つの乱数(数字)を取得(ラッチ及び読込み)した後、その取得乱数が、上述の役抽選テーブル(図5参照)に設定された複数の役決定結果の中のどの役決定結果に対応するのかを判定し、その役決定結果を選出するように構成されている。
役決定処理により選出された役決定結果を示す情報は、例えば、上記RAM63の所定の記憶領域に記憶されるように構成されている。なお、記憶される、小役や再遊技役の選出に係る役決定結果R1,K1〜K13,Zの情報は、小役や再遊技役の成立の有無に拘わらず、情報が記憶された後、次の遊技が開始されるまでの間にクリア(消去)されるの
に対し、特別役(BB役)の選出に係る役決定結果T1の情報は、特別役が成立した場合にはクリアされ、成立しなかった場合にはクリアされず、次の遊技に持ち越されるようになっている。
上記遊技進行情報決定手段133は、遊技を進行させる上で必要となる各情報を決定するための各処理(以下、各処理を総称して「遊技進行情報決定処理」と称する)を実行するように構成されている。本実施形態では、遊技進行情報決定処理として、押し順振分け処理、ゲーム数減算処理、疑似遊技停止態様決定処理及びリール演出決定処理の4つの処理を行うようになっている。なお、これらの遊技進行情報決定処理は、上記役決定処理の実行契機となるスタートレバー25の操作が受け付けられたことを契機として実行される。
上記押し順振分け処理は、押し順振分け処理A、押し順振分け処理B、押し順振分け処理Cの3つの振分け処理を含む。押し順振分け処理Aは、上記役決定処理において、役決定結果R1(押し順リプレイ)または役決定結果K11(押し順ベルE)が選出されたときに(以下、役決定結果R1,K11を「第1グループの役決定結果」と称する)、「中→左→右」、「中→右→左」、「右→左→中」、「右→中→左」の4つの各押し順に対して、抽選等により、押し順番号P1、押し順番号P2、押し順番号P3、押し順番号P4の4つの押し順番号を1対1に対応付ける(どの押し順にどの押し順番号を対応付けるのかをその都度決定する)処理である。
押し順振分け処理Bは、上記役決定処理において、役決定結果K5(押し順ベルB1)、役決定結果K7(押し順ベルC1)または役決定結果K9(押し順ベルD1)が選出されたときに(以下、役決定結果K5,K7,K9を「第2グループの役決定結果」と称する)、「中→左→右」、「中→右→左」の2つの各押し順に対して、抽選等により、押し順番号P5、押し順番号P6の2つの押し順番号を1対1に対応付ける(どの押し順にどの押し順番号を対応付けるのかをその都度決定する)処理である。
押し順振分け処理Cは、上記役決定処理において、役決定結果K6(押し順ベルB2)、役決定結果K8(押し順ベルC2)または役決定結果K10(押し順ベルD2)が選出されたときに(以下、役決定結果K6,K8,K10を「第3グループの役決定結果」と称する)、「右→左→中」、「右→中→左」の2つの各押し順に対して、抽選等により、押し順番号P5、押し順番号P6の2つの押し順番号を1対1に対応付ける(どの押し順にどの押し順番号を対応付けるのかをその都度決定する)処理である。
上記ゲーム数減算処理は、ゲーム数減算処理Aとゲーム数減算処理Bとを含む。ゲーム数減算処理Aは、上記G数カウンタAの値を、上記ステージX4において遊技(本遊技)が実行されるごとに「1」減算する処理であり、ゲーム数減算処理Bは、上記G数カウンタBの値を、上記ステージX5において遊技(本遊技)が実行されるごとに(ステージX5における2回目以降の役決定処理の実行契機となるスタートレバー25の操作を受け付けるごとに)「1」減算する処理である。
上記疑似遊技停止態様決定処理は、疑似遊技演出において、主リール3a〜3c(特に、中主リール3bと右主リール3c)と副リール3dにおける停止態様(停止表示可能となる図柄組合せ)を決定する処理である。本実施形態では、上記ステージX4または上記ステージX5において設定される疑似遊技カウンタの値に応じて、疑似遊技停止態様決定処理が行われる。この疑似遊技カウンタは、上記ステージX4に移行されたときに「1」に設定され、上記ステージX5に移行されたときに「2」に設定される。また、上記ステージX5において上記G数カウンタBの値が「3以下(0,1,2,3)」のときは、「3」にセットされる。疑似遊技カウンタの値が「0」のときは疑似遊技演出を行わず、疑
似遊技カウンタの値が「1〜3」のときは、その値に応じた停止態様を表示可能とする疑似遊技演出が行われる。
疑似遊技カウンタの値が「1」のときの疑似遊技演出(ステージX4の冒頭で実行される上述のサブボーナス導入疑似遊技演出が該当する)における疑似遊技停止態様決定処理では、上述の赤セブン揃いの停止態様が常に決定され、疑似遊技カウンタの値が「2」のときの疑似遊技演出(ステージX5の冒頭で実行される疑似遊技演出(以下「ラッシュステージ導入疑似遊技演出」と称する)が該当する)における疑似遊技停止態様決定処理では、副リール3dにおける図柄「サブ黄セブン」、中主リール3b、右主リール3cにおける図柄「黄セブン」が、表示窓W内に並んで停止表示されるという停止態様(以下「黄セブン揃いの停止態様」と称する)が常に決定されるようになっている。また、疑似遊技カウンタの値が「3」のときの疑似遊技演出(ステージX5において実行される他の疑似遊技演出が該当する)においては、予め定められた複数の停止態様の中から一の停止態様が抽選等により決定されるようになっている。なお、疑似遊技カウンタは、各疑似遊技演出が終了するごとに一旦クリア(「0」にセット)され、上記G数カウンタBの値に応じて再セットされる。
上記リール演出決定処理は、上記ステージX5の終了段階において実行されるリール演出の実行予定数を決定する処理である。本実施形態では、図10(A)に示すように、リール演出回数抽選により、「0,1,2」の3つの数値から一の数値が選出され(選出確率等の数値は一例であり適宜変更可)、その選出された数値がリール演出の実行予定数として決定される。
上記主リール制御手段134は、本遊技、疑似遊技演出またはリール演出において、スタートレバー25が操作されたこと(スタートレバー25の操作が有効に受け付けられたこと)を契機として、主リール3a〜3cを回転開始させるように構成されている。なお、疑似遊技演出後の本遊技またはリール演出においては、所定のタイミングでスタートレバー入力待ち時間(20秒間)が設定されるようになっており、スタートレバー25が操作されずにその入力待ち時間が経過した場合には、そのことを契機として、主リール3a〜3cを回転開始させるように構成されている。
また、主リール制御手段134は、主リール3a〜3cを回転開始させた後、ストップスイッチ26a,26b,26cが順次操作されたこと(ストップスイッチ26a〜26cの各操作が有効に受け付けられたこと)を契機として、対応する各主リー3a〜3cを順次回転停止させるように構成されている。なお、疑似遊技演出においては、所定のタイミングでストップスイッチ入力待ち時間(20秒間)が設定されるようになっており、ストップスイッチ26a〜26cが操作されずにその入力待ち時間が経過した場合には、そのことを契機として、主リール3a〜3cを疑似停止させるようになっている。また、リール演出においては、ストップスイッチ26a〜26cの操作が有効に受け付けられないようになっており、ストップスイッチ26a〜26cの操作とは関係なく所定のタイミングで主リール3a〜3cを回転停止させるようになっている。
各主リール3a〜3cの回転停止制御は、本遊技においては、上記役決定処理により選出された役決定結果に応じて設定(セット)される本遊技用の各停止テーブル(図示略)に基づき、ストップスイッチ26a〜26cの操作態様(押し順や操作タイミング等)に応じて行われ、疑似遊技演出においては、上記疑似遊技停止態様決定処理により決定された停止態様に応じて設定(セット)される疑似遊技演出用の各停止テーブル(図示略)に基づき、ストップスイッチ26a〜26cの押し順や操作タイミング等に応じて行われる。また、リール演出においては、予め定められた停止態様に基づき、その停止態様が表示窓W内に表示されるように各主リール3a〜3cの回転停止制御が行われる。
各主リール3a〜3cは、ストップスイッチ26a,26b,26cが操作されたタイミングから、各主リール3a〜3cが所定の停止許容時間(例えば190ミリ秒)以内に停止するように(本実施形態では、最大滑りコマ数5コマの範囲内で)行われる。すなわち、本遊技においては役決定処理の結果、所定の遊技役が成立許容役として選出されている場合、上記停止許容時間の範囲内において可能な限り、その選出された遊技役の対応図柄が正規有効ライン29a上に停止表示されるように、ハズレの場合には、何れの遊技役の対応図柄も正規有効ライン29a上に停止表示されないように、主リール3a〜3cの停止制御がなされるようになっている。また、疑似遊技演出においては疑似遊技停止態様決定処理により決定された停止態様を構成する図柄が、上記停止許容時間の範囲内において可能な限り、疑似表示ライン29b上に停止表示されるように、主リール3a〜3cの停止制御がなされるようになっている。なお、疑似遊技演出においては、上記停止許容時間の制限を設けずに、疑似遊技停止態様決定処理により決定された停止態様が、ストップスイッチ26a〜26cが操作されたタイミングに関係なく表示されるようにしてもよい。
上記停止表示図柄判定手段135は、主リール3a〜3cにより停止表示された図柄がどの図柄であるかを判定するとともに、正規有効ライン29a上に停止表示された図柄の組合せから、遊技役が成立しているかどうかを判定するように構成されている。
成立した遊技役に関する成立役情報は、例えば、上記RAM63の所定の記憶領域に記憶されるように構成されている。記憶された成立役情報は、次の遊技期間に移行されるまでの間にクリアされる。ただし、特別役(BB役)の成立役情報が記憶された場合には、ボーナス遊技(BB役の成立により設定される特別な遊技条件下で遊技)が実行可能であることを示すボーナス遊技作動中情報が記憶されるようになっている。このボーナス遊技作動中情報は、ボーナス遊技の終了条件(本実施形態ではボーナス遊技の開始後、規定枚数(39枚)を超える遊技メダルが払い出されること)が充足されてボーナス遊技が終了した場合にクリアされるようになっている。本明細書では、BB役が成立してボーナス遊技を行うことが可能となっている遊技状態を、適宜「BB作動中遊技状態」または簡略化して「BB作動中」や「BB中」と称する。
上記払出メダル管理手段136は、小役が成立した場合に成立した小役に応じた数の遊技メダルを、クレジット数が最大クレジット許容数に達していない場合には、クレジット数に加算する貯留加算払出しにより、クレジット数が最大クレジット許容数に達している場合には、ホッパー駆動回路52を介してホッパー50を駆動させる実払出しにより、払い出すようになっている。また、払出メダル管理手段136は、清算操作(清算スイッチ24の押圧操作)が有効に受け付けられた場合に、ベットされていた数の遊技メダルまたはクレジットされていた数の遊技メダルを、ホッパー50を駆動させて払い戻すようになっている。
上記ブロッカ制御手段137は、上述のブロッカ48を制御するためのブロッカ信号を出力して、ブロッカ48をON状態(遊技メダル受入可能状態)とOFF状態(遊技メダル受入不可状態)との間で切り替えるように構成されている。なお、ブロッカ48がOFF状態とされた場合、メダル投入口21に投入された遊技メダルは、返却通路に導かれ返却される。ただし、遊技メダルが投入されたことは、上記投入メダルセンサ28aにより検出されるようになっている。
上記表示用ランプ制御手段138は、上述の各種表示用ランプ(MAX−BET表示ランプ46a、BETランプ46b、投入可能表示ランプ46c、遊技開始表示ランプ46d、再遊技表示ランプ46e、状態表示ランプ46f、回数表示ランプ46g、CREラ
ンプ46h、WINランプ46j)の点灯や消灯等に関する制御を、表示用ランプ制御回路47を介して行うように構成されている。
上記記憶情報初期化手段139は、予め定められた各初期化条件の成立に応じて、所定の演算処理を行い、上記RAM63における所定のアドレス領域を初期化(本実施形態ではクリア)するように構成されている。初期化条件や初期化する際の演算処理等の詳細については、後述する。
(メイン通信制御手段150を構成する各手段)
上記制御コマンド送信手段151は、遊技に関する各種の情報を含む制御コマンド(例えば、スタートレバー25やストップスイッチ26a,26b,26cが操作されたという情報を含む制御コマンド、役決定結果の情報を含む制御コマンド、各主リール3a〜3dの停止態様や当選役の成立の有無の情報を含む制御コマンド、ステージやRT遊技状態の設定状況等の情報を含む制御コマンド等)を副制御手段200(後述のサブメイン制御手段200A)に送信するように構成されている。なお、主制御手段100と副制御手段200(サブメイン制御手段200A)との間の通信は、主制御手段100から副制御手段200(サブメイン制御手段200A)への一方向のみ可能となっている。
上記外端信号送信手段152は、所定の遊技状態であること(例えば、ステージX5に
移行されたこと)を判断して、データカウンタやホールコンピュータ等に対し外端信号を送信するように構成されている。
一方、上記副制御手段200は、主にランプ演出及び副リール3dの制御と画像演出及び音声演出の管理(指示)を行うサブメイン制御手段(第1副制御手段)200Aと、主に画像演出及び音声演出を制御(実行)するサブサブ制御手段(第2副制御手段)200Bを備えてなる。
サブメイン制御手段200Aは、大別すると、演出管理手段210とサブメイン通信制御手段230とを備えている。演出管理手段210は、AT制御手段211、ゲーム演出管理手段212、報知演出管理手段213、ランプ演出制御手段214及び副リール制御手段215を備えており、サブメイン通信制御手段230は、制御コマンド受信手段231、演出コマンド送信手段232及び状態コマンド受信手段233を備えている。なお、サブメイン制御手段200Aにおける上述の各手段は、図2に示すサブメイン制御基板70A上に配されたサブメインCPU71、ROM72、RAM73、電子回路等のハードウエア及びROM72に格納された制御プログラム等のソフトウエアにより構成されるものを機能的に表したものである。
(演出管理手段210を構成する各手段)
上記AT制御手段211は、AT設定条件が成立したことによりATを設定し、AT終了条件が成立したことによりATを終了するように構成されている。ATが設定された状態(AT中)においては、後述するアシスト演出が実行可能となる。本実施形態では、ATが設定されていない期間(非AT中)のRT1遊技状態(BB内部中)において、後述するAT抽選が行われATゲーム数が選出されることをAT設定条件とし、AT中において、後述するAT設定可能数の値が「0」になることをAT終了条件とする。
なお、主制御手段100において管理されるステージ状態(図6参照)において、ステージX2〜X4に滞在中に上述した状態カウンタBの値が「3」に到達するという条件(上述の条件J7)が成立すると、ステージX2〜X4からステージX1に移行されるようになっている。状態カウンタBの値が「3」に到達するというケースは、役決定結果K1〜K6(押し順ベルA1〜A4,B1,B2)の何れかが選出されたときに、正解押し順
による回転停止操作が行われないという事態が、3回続けて生じるケースに相当する。このようなケースは、後述のアシスト演出(ベル押し順ナビ演出)が行われるAT中においては、通常生じない。そこで、AT中にこのようなケースが生じた場合には、ATを強制的に終了させるようにしてもよい。
また、AT中にBB役が成立し、RT1遊技状態(BB内部中)からRT2遊技状態(BB中)に移行された場合にも、ATを強制的に終了させるようにしてもよい。ATを強制的に終了させる場合には、当該時点におけるAT設定可能数の値をクリア(「0」にリセット)するようにしてもよいし、当該時点におけるAT設定可能数の値を非AT中も記憶保持し、再び上記AT設定条件が成立してATが設定されたときに、保持していたAT設定可能数の値を、AT再設定時におけるAT設定可能数の初期値に加算するようにしてもよい。
上記AT抽選は、後述する副リール抽選において、当選項目である「連チェリー」または「単チェリー」が選出されたときに実行される。AT抽選において選出されるATゲーム数の値と各々の選出確率は、図10(B)に示すとおりである(数値は一例であり適宜変更可)。例えば、非AT中における副リール抽選の結果が「連チェリー」の場合、ATゲーム数として、「5」が選出される確率は「1/4」、「10」が選出される確率は「1/2」、「15」が選出される確率は「1/4」となっている。また、AT中における副リール抽選の結果が「単チェリー」の場合、ATゲーム数として、「20」、「30」、「50」、「100」の何れかが選出され、各々の選出確率は共に「1/4」となっている。
図10(B)に示すように、本実施形態のAT抽選では、副リール抽選の結果が「連チェリー」のときよりも「単チェリー」のときの方が、選出されるATゲーム数が多くなる可能性が高く、また、非AT中よりもAT中の方が、選出されるATゲーム数が多くなる可能性が高くなっている(非AT中とAT中で差を設けないようにするなど適宜変更可)。なお、本実施形態では、非AT中に、ストップスイッチ26a〜26cを変則押し(「中第一」または「右第一」の押し順で操作)すると、その後所定期間(例えば、本遊技が10回行われる間)は、副リール抽選において「連チェリー」または「単チェリー」が選出されたとしても、AT抽選が行われないというペナルティ状態が設定されるようになっている。
非AT中にAT抽選を行ってATゲーム数を選出すると、選出したATゲーム数の値をAT設定可能数の初期値としてセットし、次遊技(本遊技)からATを設定する(遊技実行後に設定するようにしてもよい)。AT設定可能数とは、ATの設定期間を管理するためのものであり、本実施形態では、AT中において遊技(本遊技)が実行されるごとにAT設定可能数の値を「1」減算し(ただし、ステージX5に滞在中は減算されない)、AT設定可能数の値が「0」になるとATを終了させるようになっている。また、AT中にAT抽選を行ってATゲーム数を選出したときは、その時点でのAT設定可能数の値に、選出したATゲーム数の値を加算するようになっている。
ステージX5に滞在中は、特別AT抽選が行われるようになっている。この特別AT抽選は、上述のAT抽選と同じくATゲーム数を選出するためのものであり、ステージX5において実行される疑似遊技演出及び本遊技において必ず行われるようになっている。特別AT抽選において選出されるATゲーム数の値とその選出確率は図10(C)に示すとおりである(数値は一例であり適宜変更可)。図10(C)に示すように、特別AT抽選では、多くのATゲーム数が選出可能となっている。なお、ステージX5に滞在中は、特別AT抽選のみを行い上述のAT抽選は行わないようにしてもよいし、どちらも実行可能としてもよい。
なお、上述のように、AT中において実行された遊技数によってATの設定期間を管理する手法(ゲーム数管理)ではなく、AT中に払い出された遊技メダルの総数で管理する払出数管理、AT中に実行されたアシスト演出(後述のベル押し順ナビ演出)の回数で管理するナビ回数管理、AT中において、8枚ベル小役(小役1〜3)や3枚ベル小役(小役4)等が成立したときの遊技における遊技メダルの純増数(払出数とベット数との差数)で管理する差数管理等の手法により、ATの設定期間を管理するようにしてもよい。
上記ゲーム演出管理手段212は、主に遊技の興趣向上や遊技性を高める目的で、サブサブ制御手段200Bにより実行される画像や音声による演出(以下「ゲーム演出」と称する)の実行時期等を、主制御手段100からの制御コマンドに基づいて管理するように構成されている。ゲーム演出としては、例えば、連続演出や単発演出、アシスト演出等がある。
連続演出とは、複数の遊技期間に亘って連続する演出であり、主に画像表示装置11を用いて、一続きの物語となるような画像を複数の遊技期間に亘って表示するものや、AT中であることを象徴するような演出画像や、図9に示す各ステージX1〜X5に応じた演出画像等を表示するものなどが挙げられる。なお、連続演出や次述する単発演出を行う際に、演出ランプ12,13a,13b,14a,14bや飾りランプ32a,32bを用いた演出を行ったり、スピーカ15a,15b,44a,44bを用いた演出を組み合わせて行ったりしてもよい。
単発演出とは、遊技の進行過程において特定の状況が生じた場合等に単発的に実行される演出である。例えば、各リール3a〜3dの回転時に、遊技役の当選期待度を暗示するような画像を、画像表示装置11により表示する演出などが挙げられる。また、上述のAT抽選や特別AT抽選においてATゲーム数が選出されたことを契機として、そのATゲーム数の値(例えば「+50」等の文字)を、画像表示装置11の表示画面11a上に表示する演出(以下「AT上乗せ演出」と称する)も単発演出の例として挙げられる。
アシスト演出は、遊技者を支援するための演出で、本実施形態ではAT中においてベル押し順ナビ演出が行われる。このベル押し順ナビ演出は、AT中において、役決定結果K1〜K11(押し順ベルA1〜A4,B1,B2,C1,C2,D1,D2,E)の何れかが役決定処理により選出された場合に、遊技者に正解押し順を報知する単発の演出である。ただし、後述の副リール抽選において、「単チェリー」または「連チェリー」が選出されたときは、このベル押し順ナビ演出は行われない。
ベル押し順ナビ演出の具体的態様としては、例えば、正解押し順が「中→左→右」の場合には、表示画面11a上に、正解押し順を示す数字を「2、1、3」の順番で左側から並べて表示したり、「中、左、右」の文字情報を表示したりする態様が一例として挙げられる。また、正解押し順を示す数字を表示する際には、「なか」という音声、「ひだり」という音声、及び「みぎ」という音声を、各ストップスイッチの操作タイミングに合わせるように、この順序で、スピーカ15a,15b等から出力することも一例として挙げられる。また、正解押し順が「中第一」の場合には、ストップスイッチ26bを最初に操作することを示す画像情報を、表示画面11a上に表示することも一例として挙げられる。
また、本実施形態ではAT中においてアシスト演出として、役決定結果や目押しすべき図柄を報知する演出も行われる。例えば、役決定結果K12が選出されてスイカ小役が成立許容役となった場合に、表示画面11a上に「スイカ当選!」や「スイカを狙え!」というような文字情報を表示する態様が挙げられる(スピーカ15a,15b等から音声情報を出力するようにしてもよい)。
上記報知演出管理手段213は、主に遊技に関する情報を遊技者に報知する目的で、サブサブ制御手段200Bにより実行される画像や音声による演出(以下「報知演出」と称する)の実行時期等を、主制御手段100からの制御コマンドに基づいて管理するように構成されている。報知演出としては、例えば、エラーが発生したことを「エラー発生」というような文字情報で報知するエラー報知演出や、電源断復帰時に画像が準備中であることを「画像準備中」というような文字情報で報知する演出等が挙げられる。また、上記ステージX5(ラッシュステージ)が終了したことを画像や文字情報等で報知する終了演出も報知演出の一例として挙げられる。
上記ランプ演出制御手段214は、演出ランプ12,13a,13b,14a,14b、飾りランプ32a,32b、バックランプ38a〜38dを用いた各種の照明演出を制御するように構成されている。このうちバックランプ38a〜38dを用いた演出(以下「バックランプ演出」と称する)として、本実施形態では、通常照明演出と停止態様照明演出とフラッシュ照明演出を行うようになっている。通常照明演出は、各リールの回転中にバックランプを点灯し、回転中のリールに付された図柄を視認させるための一般的な演出である。停止態様照明演出は、各リール3a〜3dが回転停止した際に、通常時は点灯している、バックランプ38a〜38dを構成する複数のLED(発光ダイオード)の一部を消灯したり所定のパターンで点滅させたりして、表示窓W内に停止表示された停止態様(例えば、疑似表示ライン29b上に停止した図柄組合せ)を目立たせる一般的な演出である。
一方、フラッシュ照明演出は、副リール3dの回転中(特に定速回転中)に、副リール3dのバックランプ38dを構成する全てのLEDを消灯しておき、副リール3dにおける特定図柄(例えば、図柄「サブチェリー」)が表示窓W内の所定位置を通過するとき(例えば、特定図柄の上下方向の中心線が疑似表示ライン29bC上に位置するとき)のみ瞬間的に(例えば1ミリ秒間)、その所定位置に対応したLEDを点灯(以下「フラッシュ点灯」と称する)させる演出である。副リール3dの回転中、特定図柄が所定位置を通過する(例えば、図柄「サブチェリー」の場合、図3に示すように、副リール3d上において10コマ離れた2箇所に配置されているので、副リール3dの半回転ごとに所定位置を通過する)度にフラッシュ点灯を行うことによって、残像効果により、あたかも特定図柄が所定位置にずっと滞在しているかような視覚的効果を得ることが可能となる。なお、フラッシュ照明演出は、後述する副リール抽選において「連チェリー」または「単チェリー」が選出されたときや、上述したAT抽選において所定数(例えば「50」)以上のATゲーム数が選出されたときなどに、遊技者に有利な事象が発生したことを示唆する演出等として利用することが可能である。
フラッシュ照明演出の態様としては上述したものに限られない。例えば、フラッシュ点灯させるタイミングを、特定図柄が所定位置を通過するごとに微妙に変化させることにより、特定図柄が所定位置において上下方向に少し揺れながら滞在しているかような視覚的効果を得ることも可能となる。また、特定図柄が表示窓W内の上段、中段及び下段の各表示領域に位置したときに、各々の位置に対応するLEDをフラッシュ点灯させることにより、あたかも3個の特定図柄が表示窓W内の各表示領域に上下方向に並んだ状態で滞在しているかような視覚的効果を得ることも可能となる。さらに、このようなフラッシュ照明演出を主リール3a〜3cに対して行うことも可能である。なお、本実施形態では、上述の視覚的効果を十分に得るために、フラッシュ照明演出を行う場合には、副リール3dを通常よりも高速(例えば、2倍の速さ(倍速))で回転させるとともに、フラッシュ点灯させるときのLEDの明るさ(輝度、照度)を通常よりも明るくなるように制御している。LEDの明るさの制御については、後ほど改めて説明する。
上記副リール制御手段215は、本遊技、疑似遊技演出またはリール演出において、スタートレバー25が操作されたこと(スタートレバー25の操作が有効に受け付けられたこと)を契機として、副リール3dを回転開始させるように構成されている。なお、上述したように疑似遊技演出後の本遊技またはリール演出においては、所定のタイミングでスタートレバー入力待ち時間(20秒間)が設定されるようになっており、スタートレバー25が操作されずにその入力待ち時間が経過した場合には、そのことを契機として、副リール3dを回転開始させるように構成されている。
また、副リール制御手段215は、副リール3dを回転開始させた後、ストップスイッチ26aが操作されたこと(ストップスイッチ26aの操作が有効に受け付けられたこと)を契機として、副リール3dを回転停止させるように構成されている。なお、上述したように疑似遊技演出においては、所定のタイミングでストップスイッチ入力待ち時間(20秒間)が設定されるようになっており、ストップスイッチ26aが操作されずにその入力待ち時間が経過した場合には、そのことを契機として、副リール3dを回転停止させるようになっている。また、リール演出においては、ストップスイッチ26aの操作とは関係なく所定のタイミングで副リール3dを回転停止させるようになっている。
副リール3dの回転停止制御は、本遊技においては、役決定処理において選出された役決定結果に応じて決定される後述の副リール制御番号(本実施形態では、N1〜N11の11個の副リール制御番号が予め定められている)に基づき、ストップスイッチ26aが操作された順番や操作タイミング等に応じて行われる。また、疑似遊技演出においては、上述した疑似遊技停止態様決定処理により決定された停止態様に応じて設定(セット)される疑似遊技演出用の各停止テーブルに基づき、ストップスイッチ26aが操作された順番や操作タイミング等に応じて行われ、リール演出においては、予め定められた停止態様に基づき、その停止態様に対応する図柄が表示窓W内に表示されるように副リール3dの回転停止制御が行われる。
副リール3dは、通常は外主リール3aと同様に、ストップスイッチ26aが操作されたタイミングから、所定の停止許容時間(例えば190ミリ秒)以内に停止するように(最大滑りコマ数5コマの範囲内で)回転停止制御が行われる。ただし、演出上の必要性に応じて、ストップスイッチ26aが操作されたタイミングとは関係なく、副リール3d上の任意の図柄を表示窓W内に停止表示させたり、一旦回転停止させた副リール3dを再度回転させ最初とは異なる位置で回転停止させたりするような回転停止制御を行うことも可能となっている。本遊技における副リール3dの具体的な回転停止制御については、後ほど改めて説明する。
また、先にも述べたように副リール3dは、上述のフラッシュ照明演出が実行されるときに、通常よりも高速(倍速)で回転させることが可能となっている。この高速回転時と通常速回転時とでは、ストップスイッチ26aの操作が受け付けられたタイミングから最も早く副リール3dを回転停止させるまでに、副リール3dが移動する距離(回転量)に差が生じる。例えば、図3に示すように、副リール3dにおいての図柄番号3の「サブチェリー」を所定位置(例えば、表示窓W内の下段領域)に停止させる場合を考える。通常速回転時においては、1コマ前の図柄番号2の「サブスイカ」が所定位置にあるときにストップスイッチ26aの操作が受け付けられた場合でも、最短時間で減速開始すれば、次の図柄番号3の「サブチェリー」を所定位置に停止表示させることが可能である。これに対し、高速回転時においては、最低でも2コマ前の図柄番号1の「サブベル」が所定位置にあるときにストップスイッチ26aの操作が受け付けられなければ、最短時間で減速開始しても、図柄番号3の「サブチェリー」を所定位置に停止表示させることができない。
このため、高速回転時において、図柄番号2の「サブスイカ」が所定位置にあるときに
ストップスイッチ26aが操作された場合には、図柄番号3の「サブチェリー」が所定位置を通過した後、副リール3dが略1回転し、図柄番号1の「サブベル」が所定位置にきたときに減速を開始して図柄番号3の「サブチェリー」を所定位置に停止させる、あるいは、図柄番号3の「サブチェリー」が所定位置を通過した後、図柄番号11の「サブベル」が所定位置にきたときに減速を開始して図柄番号13の「サブチェリー」を所定位置に停止させるというような回転停止制御が行われるようになっている。
また、副リール3dを駆動させる副ステッピングモータ35dは、4相ステッピングモータにより構成されており、1−2相励磁方式によって駆動制御される(主リール3a,3b,3cをそれぞれ駆動させる主ステッピングモータ35a,35b,35cについても同じ)。4相の各々をφ0,φ1,φ2,φ3とし、励磁データを、0(φ3・φ0)、1(φ0)、2(φ0・φ1)、3(φ1)、4(φ1・φ2)、5(φ2)、6(φ2・φ3)、7(φ3)とする。このとき、副リール3dを通常回転させる場合は、上記励磁データを、0→1→2→3→4→5→6→7→0→・・・の順に出力する。一方、副リール3dを逆回転させる場合は、上記励磁データを、7→6→5→4→3→2→1→0→7→・・・の順に出力する。
主リール3a,3b,3cを停止させる場合には、主ステッピングモータ35a,35b,35cにおいて、4相(φ0,φ1,φ2,φ3)の全てをオンにし、停止後に4相全てをオフ(励磁開放)にする手法が採られる。これに対し、副リール3dを停止させる場合には、副ステッピングモータ35dの4相全てをオンにすることはなく、必ず1相がオンの状態(励磁データが、1,3,5,7の何れかの状態)で停止させた後に、励磁開放する手法が採られる。また、主ステッピングモータ35a,35b,35cの励磁切替は、一定周期(例えば、2.235ミリ秒)ごとの割込処理により行われるのに対し、副ステッピングモータ35dの励磁切替、副ステッピングモータ35dへの励磁出力、次回、副ステッピングモータ35dの励磁切替のための割込処理を開始するための上限値(詳しくは後述する)の変更処理(これにより、割込みの周期が変更可能となる)等は、可変周期の割込処理により行われる。副制御手段200においては、後述するように一定周期(例えば、1ミリ秒)ごとの割込処理も行われるようになっており、この一定周期の割込処理において、副リール用のバックランプ38dの点灯制御等を行っている。
(サブメイン通信制御手段230を構成する各手段)
上記制御コマンド受信手段231は、主制御手段100からの制御コマンドを受信し、RAM73等の所定の記憶領域(受信した制御コマンド用のコマンドバッファ)に記憶するように構成されている。
上記演出コマンド送信手段232は、主制御手段100からの制御コマンドに基づき、演出に関する各種の情報を含む演出コマンド(例えば、上述のATゲーム数の情報を含む演出コマンド等)をサブサブ制御手段200Bに送信するように構成されている。
上記状態コマンド受信手段233は、サブサブ制御手段200Bからの状態コマンド(例えば、演出コマンドの受信エラーが発生したという情報を含む状態コマンド等)を受信し、RAM73等の所定の記憶領域(受信した状態コマンド用のコマンドバッファ)に記憶するように構成されている。
以上のように構成されたサブメイン制御手段200Aに対し、サブサブ制御手段200Bは、大別すると、演出実行制御手段250とサブサブ通信制御手段270とを備えている。演出実行制御手段250は、ゲーム演出実行制御手段251と報知演出実行制御手段252を備えており、サブサブ通信制御手段270は、演出コマンド受信手段271と状態コマンド送信手段272を備えている。なお、サブサブ制御手段200Bにおける上述
の各手段は、図2に示すサブサブ制御基板70B上に配されたサブサブCPU75、ROM76、RAM77、電子回路等のハードウエア及びROM76に格納された制御プログラム等のソフトウエアにより構成されるものを機能的に表したものである。
(演出実行制御手段250を構成する各手段)
上記ゲーム演出実行制御手段251は、サブメイン制御手段200Aからの演出コマンドに基づいて画像表示装置11やスピーカ15a,15b等を制御し、上述のゲーム演出を実行するように構成されている。
上記報知演出実行制御手段252は、サブメイン制御手段200Aからの演出コマンドに基づいて画像表示装置11やスピーカ15a,15b等を制御し、上述の報知演出を実行するように構成されている。
(サブサブ通信制御手段270を構成する各手段)
上記演出コマンド受信手段271は、サブメイン制御手段200Aからの演出コマンドを受信し、RAM77等の所定の記憶領域(受信した演出コマンド用のコマンドバッファ)に記憶するように構成されている。
上記状態コマンド送信手段272は、上述の状態コマンドをサブメイン制御手段200Aに送信するように構成されている。
上述した制御コマンド送信手段151からの制御コマンドの送信、演出コマンド送信手段232からの演出コマンドの送信、及び状態コマンド送信手段272からの状態コマンドの送信は、何れもシリアル通信により行われる。また、各送信手段151,232,272は、それぞれ同様の構成を有しており、図11に示すように、送信するコマンドを一時記憶する記憶領域としてのコマンドバッファ(以下「CB」と略称することがある)、送信するコマンドの書込みや読出し等の処理を行うコマンド処理部、及び、シリアル通信によりコマンドを送信するコマンド送信部を備えてなる。
CBは、各々のアドレスによって区別される複数の記憶領域を有し、各々の記憶領域に1バイトのコマンドデータを記憶できるように構成されている。コマンド処理部は、送信するコマンドデータを生成し、それをCBの書込ポインタが示すアドレス領域に書き込むとともに、CBの読込ポインタが示すアドレス領域から以前に書き込まれたコマンドデータを読み出し、それをコマンド送信部のTDR(送信用データレジスタ)に書き込むように構成されている。コマンド送信部は、TDRに書き込まれたコマンドデータをTSR(送信シフトレジスタ)に移し、そこでシリアル変換して送信するように構成されている。
本実施形態における1つのコマンドは、通常、2バイト構成である(チェックサムは1バイト構成)。また、通信方式は調歩同期式(非同期式)であり、1ビットのストップビット、1ビットのパリティビット(偶数パリティ)を有している(通信方式やコマンド構成は適宜変更可)。
<副リールの回転停止制御(本遊技)>
次に、本遊技における副リール3dの具体的な回転停止制御について、主に図12を参照して説明する。先に略述したように、本遊技における副リール3dの回転停止制御は、本遊技における役決定結果に応じて決定される副リール制御番号(N1〜N11)に基づき行われる。また、図12に示すように、本遊技における役決定処理において、役決定結果R1,K1〜K11の何れかが選出されたときには、上記副リール制御手段215により副リール抽選が行われ、その結果に応じて副リール制御番号が決定される。副リール抽選は、副リール制御番号を決定するためのもので、選出された役決定結果に応じて行われ
る。
(1)AT中または非AT中において役決定結果R1(押し順リプレイ)が選出されたときは、「連チェリー」(選出確率1/11)か「リプレイ」(選出確率1/1.1)の何れかを選出する副リール抽選が行われる。この副リール抽選において、「連チェリー」が選出されると副リール制御番号N3(下段連チェリー)が決定され、「リプレイ」が選出されると副リール制御番号N2(リプレイ)が決定される(括弧内の語は副リール制御番号を区別し易くするための名称。他の副リール制御番号において同じ)。
副リール制御番号N3(下段連チェリー)が決定された場合、ストップスイッチ26a〜26cの押し順に関係なく副リール3dにおいては、図柄「サブチェリー」を表示窓W内の下段の表示領域に停止表示させる回転停止制御が行われる。また、主リール3a〜3cにおいては、副リール抽選の結果とは関係なく役決定結果R1が選出されたということに基づき、ストップスイッチ26a〜26cが「左、中第一」の押し順で操作されたときは、再遊技役1の対応図柄を正規有効ライン29a上に停止表示させる回転停止制御が行われる。このとき、中主リール3b、右主リール3cにおいては、図柄「リプレイ」が表示窓W内の中段の表示領域に停止表示されることとなる。
図3に示すように、中主リール3bにおいては全ての図柄「リプレイ」の1コマ下に図柄「チェリー」が配置されており、右主リール3cにおいては図柄番号11,16の「リプレイ」の1コマ下に図柄「チェリー」が配置されている。このため、副リール制御番号N3(下段連チェリー)が決定されて「左、中第一」の押し順の場合、副リール3d、中主リール3b、右主リール3cにおいて、表示窓W内の下段の表示領域(疑似表示ライン29bD上)に、チェリー図柄が並ぶという停止態様(この停止態様のことを「下段連チェリー」と称する)が表示されることがある。
これに対し、ストップスイッチ26a〜26cが「右第一」の押し順で操作されたときは、主リール3a〜3cにおいては、再遊技役2の対応図柄を正規有効ライン29a上に停止表示させる回転停止制御が行われる。このとき、中主リール3b、右主リール3cにおいては、図柄「リプレイ」が表示窓W内の下段の表示領域に停止表示される。このため、この押し順のときは、副リール3d、中主リール3b、右主リール3cにおいて、表示窓W内の下段の表示領域(疑似表示ライン29bD上)に、「サブチェリー・リプレイ・リプレイ」の図柄組合せが表示され(図12参照)、上述の「下段連チェリー」の停止態様が表示されることはない。
また、副リール制御番号N2(リプレイ)が決定された場合、ストップスイッチ26a〜26cの押し順に関係なく副リール3dにおいては、図柄「サブリプレイ」を表示窓W内の中段の表示領域に停止表示させる回転停止制御が行われる。このとき、ストップスイッチ26a〜26cの押し順が「左、中第一」の押し順の場合には、中主リール3b、右主リール3cにおいては、上述したように図柄「リプレイ」を表示窓W内の中段の表示領域に停止表示させる回転停止制御が行われる。このため、副リール3d、中主リール3b、右主リール3cにおいて、表示窓W内の中段の表示領域(疑似表示ライン29bC上)に、リプレイ図柄が並ぶという停止態様が表示されることとなる。
(2)AT中において役決定結果K1〜K6(押し順ベルA1〜A4,B1,B2)の何れかが選出されたときは、「単チェリー」(選出確率1/11)か「ナビベル」(選出確率1/1.1)の何れかを選出する副リール抽選が行われる。このAT中の副リール抽選において、「単チェリー」が選出されたときは、当該選出時において、上述の状態カウンタBの値が「1以上」であれば、副リール制御番号N9(ナビベルから単チェリー)が決定され、状態カウンタBの値が「0」であれば、副リール制御番号N5(単チェリー)
が決定される。一方、このAT中の副リール抽選において、「ナビベル」が選出されたときは、副リール制御番号N7(ナビ8枚ベル)が決定される。
副リール制御番号N7(ナビ8枚ベル)が決定された場合、正解押し順を報知するベル押し順ナビ演出が行われる。また、ストップスイッチ26a〜26cの押し順が正解押し順のときは、副リール3dにおいて、図柄「サブベル」を表示窓W内の中段の表示領域に停止表示させる回転停止制御が行われる。また、主リール3a〜3cにおいては、8枚ベル小役(小役1〜3)の対応図柄を正規有効ライン29a上に停止表示させる回転停止制御が行われる。このとき、中主リール3b、右主リール3cにおいては、図柄「ベル」が表示窓W内の中段の表示領域に停止表示されることになり、これにより、副リール3d、中主リール3b、右主リール3cにおいて、表示窓W内の中段の表示領域(疑似表示ライン29bC上)に、ベル図柄が並ぶという停止態様(以下「第1の停止態様」と称する)が表示されることとなる。
これに対し、副リール制御番号N5(単チェリー)が決定された場合、正解押し順を報知するベル押し順ナビ演出は行わないようになっている(副リール制御番号N5(単チェリー)の停止態様を表示するための押し順を報知してもよい)。また、副リール制御番号N5(単チェリー)が決定された遊技において、少なくともストップスイッチ26a〜26cの押し順が「左第一」のときは、副リール3dにおいて、図柄「サブチェリー」が表示窓W内の中段の表示領域に位置するという停止態様(以下「第2の停止態様」と称する)を表示させる回転停止制御が行われる。ただし、「左第一」の押し順は正解押し順ではないので、主リール3a〜3cにおいて、8枚ベル小役(小役1〜3)の対応図柄は正規有効ライン29a上に停止表示されず(8枚ベル小役は成立せず)、また、そのことにより、上述の状態カウンタBの値が「1」加算されることになる。
副リール制御番号N9(ナビから単チェリー)が決定された場合、正解押し順を報知するベル押し順ナビ演出が行われる。また、ストップスイッチ26a〜26cの押し順が正解押し順のときは、副リール3d、主リール3a〜3cにおいて、上記副リール制御番号N7(ナビ8枚ベル)が決定された場合と同様の回転停止制御が行われる。すなわち、8枚ベル小役(小役1〜3)の対応図柄が正規有効ライン29a上に停止表示され、副リール3d、中主リール3b、右主リール3cにおいて、表示窓W内の中段の表示領域(疑似表示ライン29bC上)にベル図柄が並ぶという上記第1の停止態様が表示されることとなる。ただし、副リール制御番号N9(ナビから単チェリー)が決定された場合には、さらに、副リール3dを再び回転させ、その後、表示窓W内の中段の表示領域に、図柄「サブチェリー」が停止するという上記第2の停止態様を表示させる回転停止制御が行われる。
なお、副リール制御番号N5(単チェリー)が決定され、正解押し順を報知するベル押し順ナビ演出が行われない場合でも、遊技者がストップスイッチ26a〜26cを正解押し順で操作することも考えられる。この場合、8枚ベル小役(小役1〜3)が成立するので、遊技者は8枚の遊技メダルを獲得することができる。また、副リール制御番号N5(単チェリー)が決定されているということは、副リール抽選において「単チェリー」が選出されているはずであり、そのことにより、AT抽選が行われATゲーム数が選出されるという恩恵も遊技者は受けることになる。そこで、この場合には、その後、所定期間(例えば、10ゲーム間)、副リール抽選の結果に応じたAT抽選を行わないといったペナルティ状態を設定するようにしてもよい。
なお、以下において説明する、AT中において役決定結果K7,K8(押し順ベルC1,C2)の何れかが選出され、副リール抽選の結果が「連チェリー」であることにより、副リール制御番号N4(右上り連チェリー)が決定された場合に、正解押し順を報知する
ベル押し順ナビ演出が行われないにも拘わらず、正解押し順による操作が行われたときも、同様のペナルティ状態を設定するようにしてもよい。また、同じく以下において説明する、AT中において役決定結果K9〜K11(押し順ベルD1,D2,E)の何れかが選出され、副リール抽選の結果が「単チェリー」であることにより、副リール制御番号N5(単チェリー)が決定された場合に、正解押し順を報知するベル押し順ナビ演出が行われないにも拘わらず、正解押し順による操作が行われたときも、同様のペナルティ状態を設定するようにしてもよい。ただし、この場合は、正解押し順の操作により成立するのが3枚ベル小役(小役4)であり、遊技メダルの獲得枚数が3枚と少ないことを考慮して、ペナルティ状態を軽減する(例えば、副リール抽選の結果に応じたAT抽選を行わない期間を5ゲーム間とする)ようにしてもよい。
上述のように、本実施形態では、AT中に所定の役決定結果(役決定結果K1〜K6(押し順ベルA1〜A4,B1,B2)の何れか)が選出されたときに、副リール抽選において「ナビベル」が選出された場合には、ベル押し順ナビ演出が行われるので、遊技者にとっては8枚ベル小役を成立させ、8枚の遊技メダルを獲得することが容易となる。一方、副リール抽選において「単チェリー」が選出され、さらに「状態カウンタB=0」であることにより副リール制御番号N5(単チェリー)が決定された場合には、ベル押し順ナビ演出が行われないので、遊技者にとっては8枚ベル小役を成立させ、8枚の遊技メダルを獲得することが困難となる。しかし、副リール抽選において「単チェリー」が選出されたことにより、上述のAT抽選(図10(B)参照)が行われ、そこで選出されるATゲーム数の分、ATの設定期間が延長される。また、そのことにより、AT中に遊技者が獲得可能な遊技メダルの総数や、AT中の一遊技あたりの遊技メダルの純増数等の期待値が高くなることを考慮すれば、結果として遊技者にとって有利となるといえる。
また、副リール抽選において「単チェリー」が選出された場合でも、「状態カウンタB≧1」のときは、副リール制御番号N9(ナビから単チェリー)が決定され、正解押し順を報知するベル押し順ナビ演出が行われる。このため、遊技者にとっては8枚ベル小役を成立させ、8枚の遊技メダルを獲得することが容易となり、しかも「単チェリー」の選出によるAT抽選実行という恩恵も受けられる。さらに、ベル押し順ナビ演出を実行することにより、8枚ベル小役の不成立によって状態カウンタBの値が「1」加算されるという事態が生じることを回避すること、ひいては、状態カウンタBの値が「3」に達してステージX1に移行されたり、それによりATが強制的に終了されたりすることを回避することも可能となる。
このように、本実施形態では、ストップスイッチ26a〜26cの操作態様(押し順)を報知可能な遊技(AT中の遊技)において、所定の役決定結果(役決定結果K1〜K6(押し順ベルA1〜A4,B1,B2)の何れか)が選出されたときは、所定の識別情報の選出結果(副リール抽選の結果及びそれに応じて決定される副リール制御番号)に応じて、上記第1の停止態様が表示可能となる押し順を報知する場合と報知しない場合とを制御するようになっている。また、これにより、押し順報知が可能な同じ状況下(AT中)に、同じ役決定結果が生じた場合でも、押し順報知の有無により、停止態様を変化させることができるという優れた遊技性を得ることが可能となっている(以下の、AT中に役決定結果K7〜K11の何れかが選出された場合も同様)。
(3)非AT中において役決定結果K1〜K6(押し順ベルA1〜A4,B1,B2)の何れかが選出されたときは、「単チェリー」(選出確率1/21)か「ハズレ」(選出確率1/1.05)の何れかを選出する副リール抽選が行われる。この非AT中の副リール抽選において、「単チェリー」が選出されたときは、副リール制御番号N5(単チェリー)が決定され、「ハズレ」が選出されたときは、副リール制御番号N1(ハズレ)が決定される。
副リール制御番号N5(単チェリー)が決定された場合の副リール3d、主リール3a〜3cにおける回転停止制御や停止態様は上述したとおりである。一方、副リール制御番号N1(ハズレ)が決定された場合、少なくともストップスイッチ26a〜26cの押し順が「左第一」のときは、副リール3dにおいて、図柄「サブバー」を表示窓W内の下段の表示領域に停止表示させる回転停止制御が行われる。また、主リール3a〜3cにおいては、小役1〜3の対応図柄を正規有効ライン29a上に停止表示させない回転停止制御が行われる。
(4)AT中において役決定結果K7,K8(押し順ベルC1,C2)の何れかが選出されたときは、「連チェリー」(選出確率1/11)か「ナビベル」(選出確率1/1.1)の何れかを選出する副リール抽選が行われる。このAT中の副リール抽選において、「連チェリー」が選出されたときは、副リール制御番号N4(右上り連チェリー)が決定され、「ナビベル」が選出されたときは、副リール制御番号N7(ナビ8枚ベル)が決定される。副リール制御番号N7(ナビ8枚ベル)が決定された場合の副リール3d、主リール3a〜3cにおける回転停止制御や停止態様は上述したとおりである。
一方、副リール制御番号N4(右上り連チェリー)が決定された場合、正解押し順を報知するベル押し順ナビ演出は行われない。また、少なくともストップスイッチ26a〜26cの押し順が「左第一」のときは、副リール3dにおいて、図柄「サブチェリー」を表示窓W内の下段の表示領域に停止表示させる回転停止制御が行われる。また、主リール3a〜3cにおいては、1枚小役(小役21,22の何れか)の対応図柄を正規有効ライン29a上に停止表示させる回転停止制御が行われる。このとき、中主リール3bにおいては、図柄「チェリー」が表示窓W内の中段の表示領域に必ず停止表示され、右主リール3cにおいては、図柄「チェリー」が表示窓W内の上段の表示領域に停止表示されることがある(小役21が成立するとき)。これにより、副リール3d、中主リール3b、右主リール3cにおいて、疑似表示ライン29bE上)に、チェリー図柄が並ぶという停止態様が表示されることがある。
(5)非AT中において役決定結果K7,K8(押し順ベルC1,C2)の何れかが選出されたときは、「連チェリー」(選出確率1/21)か「ハズレ」(選出確率1/1.05)の何れかを選出する副リール抽選が行われる。この非AT中の副リール抽選において、「連チェリー」が選出されたときは、副リール制御番号N4(右上り連チェリー)が決定され、「ハズレ」が選出されたときは、副リール制御番号N1(ハズレ)が決定される。副リール制御番号N4(右上り連チェリー)が決定された場合と、副リール制御番号N1(ハズレ)が決定された場合の副リール3d、主リール3a〜3cにおける回転停止制御や停止態様は上述したとおりである。
(6)AT中において役決定結果K9〜K11(押し順ベルD1,D2,E)の何れかが選出されたときは、「単チェリー」(選出確率1/11)か「ナビベル」(選出確率1/1.1)の何れかを選出する副リール抽選が行われる。このAT中の副リール抽選において、「単チェリー」が選出されたときは、副リール制御番号N5(単チェリー)が決定され、「ナビベル」が選出されたときは、副リール制御番号N8(ナビ3枚ベル)が決定される。副リール制御番号N5(単チェリー)が決定された場合の副リール3d、主リール3a〜3cにおける回転停止制御や停止態様は上述したとおりである。
一方、副リール制御番号N8(ナビ3枚ベル)が決定された場合、正解押し順を報知するベル押し順ナビ演出が行われる。また、ストップスイッチ26a〜26cの押し順が正解押し順のときは、副リール3dにおいて、図柄「サブベル」を表示窓W内の上段の表示領域に停止表示させる回転停止制御が行われる。また、主リール3a〜3cにおいては、
3枚ベル小役(小役4)の対応図柄を正規有効ライン29a上に停止表示させる回転停止制御が行われる。このとき、中主リール3bにおいては、図柄「ベル」が表示窓W内の中段の表示領域に停止表示され、右主リール3cにおいては、図柄「ベル」が表示窓W内の下段の表示領域に停止表示されることになり、これにより、副リール3d、中主リール3b、右主リール3cにおいて、疑似表示ライン29bA上にベル図柄が並ぶという停止態様が表示されることとなる。
(7)非AT中において役決定結果K9〜K11(押し順ベルD1,D2,E)の何れかが選出されたときは、「単チェリー」(選出確率1/21)か「ハズレ」(選出確率1/1.05)の何れかを選出する副リール抽選が行われる。この非AT中の副リール抽選において、「単チェリー」が選出されたときは、副リール制御番号N5(単チェリー)が決定され、「ハズレ」が選出されたときは、副リール制御番号N1(ハズレ)が決定される。副リール制御番号N5(単チェリー)が決定された場合と、副リール制御番号N1(ハズレ)が決定された場合の副リール3d、主リール3a〜3cにおける回転停止制御や停止態様は上述したとおりである。
(8)役決定結果K12(スイカ当選)が選出されたときは、副リール抽選は行われず(このためAT抽選も行われず)、副リール制御番号N6(スイカ)が決定される。副リール制御番号N6(スイカ)が決定された場合、少なくともストップスイッチ26a〜26cの押し順が「左第一」のときは、副リール3dにおいて、図柄「サブスイカ」を表示窓W内の上段の表示領域に停止表示させる回転停止制御が行われる。また、主リール3a〜3cにおいては、ストップスイッチ26a〜26cの操作タイミングに応じて可能な限り、スイカ小役(小役31)の対応図柄を正規有効ライン29a上に停止表示させる回転停止制御が行われる。このとき、中主リール3b,右主リール3cにおいて、図柄「スイカ」が表示窓W内の中段の表示領域、下段の表示領域に停止表示されることがあり、これにより、副リール3d、中主リール3b、右主リール3cにおいて、表示窓W内の右下がりの表示領域(疑似表示ライン29bA上)に、スイカ図柄が並ぶという停止態様が表示されることがある。
(9)役決定結果K13(BB中小役当選)が選出されたときは、副リール抽選は行われず(このためAT抽選も行われず)、副リール制御番号N11(ペナルティ)が決定される。副リール制御番号N11(ペナルティ)が決定された場合の副リール3d、主リール3a〜3cにおける回転停止制御や停止態様は、副リール制御番号N1(ハズレ)が決定された場合と同じである。また、主リール3a〜3cにおいては、8枚ベル小役(小役1)の対応図柄を正規有効ライン29a上に停止表示させる回転停止制御が行われる。
(10)役決定結果T1(BB当選)が選出されたときは、副リール抽選は行われず(このためAT抽選も行われず)、副リール制御番号N10(BBハズレ)が決定される。副リール制御番号N10(BBハズレ)が決定された場合の副リール3d、主リール3a〜3cにおける回転停止制御や停止態様は、副リール制御番号N1(ハズレ)が決定された場合と同じである。
(11)役決定結果Z(ハズレ)が選出されたときは、副リール抽選は行われず(このためAT抽選も行われず)、副リール制御番号N1(ハズレ)が決定される。副リール制御番号N1(ハズレ)が決定された場合の副リール3d、主リール3a〜3cにおける回転停止制御や停止態様は、上述したとおりである。
なお、AT中において役決定結果K1〜K6(押し順ベルA1〜A4,B1,B2)の何れかが選出されたときの変更態様として、上述の状態カウンタBの値が「1以上」であるか「0」であるかを先に確認し、「1以上」であれば、副リール制御番号N9(ナビベ
ルから単チェリー)と副リール制御番号N7(ナビ8枚ベル)の何れかを決定するための副リール抽選を行い、「0」であれば、副リール制御番号N5(単チェリー)と副リール制御番号N7(ナビ8枚ベル)の何れかを決定するための副リール抽選を行うようにしてもよい。この場合、副リール制御番号N9(ナビベルから単チェリー)または副リール制御番号N7(ナビ8枚ベル)が決定されたときはベル押し順ナビ演出を行い、副リール制御番号N5(単チェリー)が決定されたときは行わないようにする。また、副リール制御番号N9(ナビベルから単チェリー)または副リール制御番号N5(単チェリー)が決定されたときはAT抽選を行い、副リール制御番号N7(ナビ8枚ベル)が決定されたときは行わないようにする。
<ステージX5(ラッシュステージ)における制御>
次に、ステージX5(ラッシュステージ)における具体的な制御内容について、主に図13を参照して説明する。先に略述したように、ステージX5では、疑似遊技演出と本遊技が交互に行われ、その中で上述の特別AT抽選(図10(C)参照)、リール演出回数抽選(図10(A)参照)等の処理が行われる。具体的には、図13に示すように、主制御手段100(図13では「メイン」と表記)では、1つの疑似遊技演出と1つの本遊技をペアとして1回と数えるとき、計5回分の遊技が行われる期間を、ステージX5の設定期間とする。一方、副制御手段200(図13では「サブ」と表記)では、図13(A)に示す最初の疑似遊技演出(上記ラッシュステージ導入疑似遊技演出)から4G目(Gは「ゲーム」の意)までの期間において、ラッシュステージ用の演出を行う。また、特別AT抽選が行われるのは、1G目の本遊技から4G目の疑似遊技演出までの期間となっている。
図13(A)に示す1回目から4回目までの遊技における処理の実行タイミングは、図13(B)に示すとおりである。すなわち、本遊技用の遊技メダルをベットするためのベット操作受付後、最初のスタートレバー25の操作受付のタイミングにおいて、主制御手段100では、上述の役決定処理、疑似遊技停止態様決定処理、及びG数カウンタBの値を「1」減算する処理を行う。また、このタイミングにおいて上述のストップスイッチ入力待ち時間(20秒間)が設定される。一方、副制御手段200においては、同タイミングにおいて(主制御手段100から所定の制御コマンドを受信したことを契機として)、上述の特別AT抽選を行う。なお、この特別AT抽選は、疑似遊技演出用と本遊技用とで2回行われ、各々においてATゲーム数が決定される。ただし、1回目においては、導入の疑似遊技演出(ラッシュステージ導入疑似遊技演出)用の特別AT抽選は行われない。
上記最初のスタートレバー25の操作受付を契機として、各リール3a〜3dが回転開始され、上記最初のスタートレバー25の操作受付のタイミングにおいて役決定処理を行うが、上記最初のスタートレバー25の操作受付のタイミングにおける役決定処理の結果に基づいた停止可能位置の作成を行わずに疑似遊技演出が行われる。そして、ストップスイッチ26a〜26cの操作受付または上記ストップスイッチ入力待ち時間の経過を契機として、上記最初のスタートレバー25の操作受付のタイミングにおける疑似遊技停止態様決定処理の結果に基づき、各主リール3a〜3cが回転停止したようにみせながらも揺れ変動している状態に制御(疑似停止)され、副リール3dが回転停止される(なお、各主リール3a〜3cを回転停止させてもよい)。この全リール停止のタイミングにおいて、主制御手段100では、上述の疑似遊技カウンタの値をクリア(「0」セット)する処理を行う。また、このタイミングにおいて上述のスタートレバー入力待ち時間(20秒間)が設定される。
疑似遊技演出終了後、次のスタートレバー25の操作受付または上記スタートレバー入力待ち時間の経過を契機として、各リール3a〜3dが回転開始され、上記次のスタートレバー25の操作受付のタイミングにおいては新たに役決定処理を行わずに、各リール3
a〜3cの回転速度が定速に達するまでの間に、上記最初のスタートレバー25の操作受付のタイミングにおける役決定処理の結果に基づいた停止可能位置の作成を行い本遊技が行われる。そして、ストップスイッチ26a〜26cの操作受付を契機として、上記最初のスタートレバー25の操作受付のタイミングにおける役決定処理の結果に基づき、各リール3a〜3dが回転停止される。この全リール停止のタイミングにおいて、主制御手段100では、上記G数カウンタBの値に基づき上記疑似遊技カウンタの値を再セットする処理を行う。1回目から4回目までの遊技における処理は、以上の繰り返しとなる。
上述したように本実施形態では、上記最初のスタートレバー25の操作受付のタイミングにおいては役決定処理の結果に基づいた停止可能位置(本遊技における停止可能位置)の作成を行わずに、疑似遊技演出終了後、次のスタートレバー25の操作受付または上記スタートレバー入力待ち時間の経過を契機として、上記最初のスタートレバー25の操作受付のタイミングにおける役決定処理の結果に基づいた停止可能位置の作成を行っている。この理由は、RAM(RAM63)の記憶領域の容量が限られていることに対応するためである。すなわち、上記最初のスタートレバー25の操作受付のタイミングにおいて役決定処理の結果に基づいた停止可能位置を作成すると、疑似遊技演出を実行する間、その停止可能位置の情報をRAMに記憶しておく必要がある。疑似遊技演出中は、疑似遊技演出に関する一部の情報(例えば、疑似停止に関する情報)をRAMに記憶しておく必要があるので、この疑似遊技演出に関する情報と上記停止可能位置の情報をRAMの別々の領域に記憶しなければならなくなり、その他の処理で使用できるRAM領域が少なくなってしまう。そこで、上記停止可能位置の作成を、疑似遊技演出終了後、次のスタートレバー25の操作受付または上記スタートレバー入力待ち時間の経過を契機として行うことにより、疑似遊技演出中は、疑似遊技演出に関する情報をRAMの所定領域に記憶し、疑似遊技演出終了後にその情報はクリアし、同じ所定領域に上記停止可能位置の情報を記憶することによって、その他の処理で使用するためのRAM領域を確保することが可能となる。
5回目の遊技における処理の実行タイミングは、図13(C)に示すとおりである。すなわち、本遊技用の遊技メダルをベットするためのベット操作受付後の5回目最初のスタートレバー25の操作受付のタイミングにおいて、主制御手段100では、役決定処理、疑似遊技停止態様決定処理、G数カウンタBの値を「1」減算する処理の他に、上述のリール演出決定処理(リール演出回数抽選)を行い、リール演出の実行予定数(0〜2の何れか)を決定する。また、このタイミングにおいて上記ストップスイッチ入力待ち時間が設定される(この点は1回目から4回目までの遊技のときと同じ)。一方、副制御手段200においては、同タイミングにおいて(主制御手段100から所定の制御コマンドを受信したことを契機として、特別AT抽選を行う。なお、この特別AT抽選は、疑似遊技演出用として1回、リール演出用として上記リール演出回数抽選により選出された回数分が行われ、各々においてATゲーム数が決定される(本遊技用の特別AT抽選は行わない)。
上記5回目最初のスタートレバー25の操作受付を契機として、各リール3a〜3dが回転開始され4G目の疑似遊技演出が行われる。そして、ストップスイッチ26a〜26cの操作受付または上記ストップスイッチ入力待ち時間の経過を契機として、上記5回目最初のスタートレバー25の操作受付のタイミングにおける疑似遊技停止態様決定処理の結果に基づき、各主リール3a〜3cが疑似停止され、副リール3dが回転停止される。この全リール停止のタイミングにおいて、主制御手段100では、上述の疑似遊技カウンタの値をクリア(「0」セット)する処理を行う。また、このタイミングにおいて上述のスタートレバー入力待ち時間(20秒間)が設定される(これらは1回目から4回目までの遊技のときと同じ)。
上記4G目の疑似遊技演出終了後、次のスタートレバー25の操作受付または上記スタ
ートレバー入力待ち時間の経過を契機として、上記リール演出回数抽選の結果に基づき、リール演出が行われるか、または、終了フリーズが設定されて終了演出が行われる。
すなわち、上記リール演出回数抽選により、リール演出の実行予定数として「0」が選出された場合には、上記4G目の疑似遊技演出終了後のスタートレバー25の操作受付または上記スタートレバー入力待ち時間の経過を契機として、主制御手段100では、遊技の進行に係る制御処理(スタートレバー25の操作やストップスイッチ26a〜26cの操作を受け付ける処理等)の実行を所定時間(5秒間)遅延させる終了フリーズを設定する。一方、副制御手段200では、上記終了フリーズの設定を契機として(主制御手段100から所定の制御コマンドを受信したことを契機として)、上記終了フリーズの設定期間において、ステージX5の終了を報知する終了演出を行う。
上記終了フリーズの設定から5秒間が経過すると終了フリーズの設定が解除される。また、この解除のタイミングにおいて、主制御手段100では、上述のスタートレバー入力待ち時間(20秒間)が設定される。そして、次のスタートレバー25の操作受付または上記スタートレバー入力待ち時間の経過を契機として、各リール3a〜3dが回転開始されステージX5の最終の本遊技が行われる。
一方、上記リール演出回数抽選により、リール演出の実行予定数として「1」が選出された場合には、上記4G目の疑似遊技演出終了後のスタートレバー25の操作受付または上記スタートレバー入力待ち時間の経過を契機として、各リール3a〜3dが回転開始され1回目のリール演出が行われる。この1回目のリール演出の終了(全リール停止)のタイミングにおいて、主制御手段100では、上述のスタートレバー入力待ち時間(20秒間)が設定される。そして、次のスタートレバー25の操作受付または上記スタートレバー入力待ち時間の経過を契機として、主制御手段100では上記終了フリーズを設定し、副制御手段200では、上記終了フリーズの設定期間において、上記終了演出を行う。上記終了フリーズの設定後の処理は、リール演出の実行予定数が「0」の場合と同じである。
また、上記リール演出回数抽選により、リール演出の実行予定数として「2」が選出された場合には、上記1回目のリール演出のリール演出の終了(全リール停止)のタイミングにおいて、主制御手段100では、上述のスタートレバー入力待ち時間(20秒間)が設定される。そして、次のスタートレバー25の操作受付または上記スタートレバー入力待ち時間の経過を契機として、主制御手段100では、各リール3a〜3dが回転開始され2回目のリール演出が行われる。
この2回目のリール演出の終了(全リール停止)のタイミングにおいて、主制御手段100では、直ちに(次のスタートレバー25の操作受付を待つことなく)、上記終了フリーズを設定し、副制御手段200では、上記終了フリーズの設定期間において、上記終了演出を行う。上記終了フリーズの設定後の処理は、リール演出の実行予定数が「0」の場合と同じである。
このように本実施形態では、ステージX5の終了段階で行う制御処理の内容が、成立条件に応じて異なるように構成されている。すなわち、5回目の遊技においてリール演出回数抽選が行われ、その結果、リール演出の実行予定数として「0」(不実行)が選出された場合には、それにより終了条件が成立する。この場合、4G目の疑似遊技演出が行われた後、スタートレバー25が操作されたタイミングで、終了処理(終了フリーズ、終了演出)が行われる。一方、上記リール演出回数抽選の結果、リール演出の実行予定数として「1」(1回実行)または「2」(2回実行)が選出された場合には、それにより継続条件が成立する。この場合、4G目の疑似遊技演出が行われた後、スタートレバー25が操
作されたタイミングで、継続処理(リール演出(1回目))が行われる。
1回目のリール演出が行われた後の処理は、上記リール演出回数抽選において、リール演出の実行予定数として「1」が選出されていたか、「2」が選出されていたかによって異なる。リール演出の実行予定数として「1」が選出されていた場合には、1回目のリール演出の実行により終了条件が成立する。この場合、1回目のリール演出が行われた後、スタートレバー25が操作されたタイミングで、終了処理(終了フリーズ、終了演出)が行われる。一方、リール演出の実行予定数として「2」が選出されていた場合には、1回目のリール演出の実行後も継続条件が成立している。この場合、1回目のリール演出が行われた後、スタートレバー25が操作されたタイミングで、さらに継続処理(リール演出(2回目))が行われる。
継続処理(リール演出)には、実行可能な上限数(「2」)が定められており、その上限数である2回目のリール演出の実行により終了条件が成立する。この場合には、2回目のリール演出が行われた後、スタートレバー25が操作されたタイミングとは異なる別のタイミング(本実施形態では、2回目のリール演出が終了したタイミング(全リール3a〜3dが停止したタイミング))で、終了処理(終了フリーズ、終了演出)が行われる。
上記リール演出回数抽選において選出されるリール演出の実行予定数に応じて、遊技者にとって有利となる処理(特別AT抽選によるATゲーム数の選出)が行われるので、遊技者は、いつどのタイミングにおいて終了処理が行われるかが分かり難く、4G目の疑似遊技演出が行われた後、1回目のリール演出が行われることを期待しながら、スタートレバー25を操作することになる。同様に、1回目のリール演出の終了後も遊技者は、2回目のリール演出が行われることを期待しながら、スタートレバー25を操作することになる。リール演出が行われれば歓喜し終了処理が行われれば落胆する。そのどちらとなるかが、遊技者自らによるスタートレバー25の操作によって明らかとなるという優れた遊技性を得ることが可能となる。
一方、上限数である2回目のリール演出が実行されると、3回目のリール演出が実行されることはないことは遊技者も分かるので、スタートレバー25の操作を契機として、終了処理(終了フリーズ、終了演出)を行う意義は薄れる。そこで、本実施形態では、2回目のリール演出の実行後、直ちに終了処理を行うように制御し、これにより、遊技の興趣低下防止を図り、遊技をスムーズに進行させるようにしている。
なお、本実施形態では、スタートレバーの操作を契機として、継続処理または終了処理を行うようにしているが、ベットスイッチやストップスイッチ等の他の操作を契機としてこれらの処理を行うようにしてもよい。また、継続処理が行われるのか終了処理が行われるのかが、遊技者に分からない段階では、スタートレバーの操作を契機として、継続処理または終了処理を行い、終了処理が行われることが遊技者に分かる段階では、ベットスイッチの操作等の別の操作を契機として終了処理を行うようにしてもよい。
また、本実施形態では、4G目の疑似遊技演出の終了後と1回目のリール演出の終了後に、スタートレバー入力待ち時間(20秒間)がセットされ、スタートレバー25の操作が無い場合でもこのスタートレバー入力待ち時間が経過すれば、継続処理または終了処理を行うようにしている。これに対し、このようなスタートレバー入力待ち時間は設けずに、スタートレバー25の操作があるまで継続処理または終了処理を行わないようにしてもよい。また、スムーズな遊技進行を図るために、スタートレバー25の操作等の遊技者による操作を契機として継続処理または終了処理を行う場合(入力待ち時間を設置する場合を含む)には、その操作の実行を遊技者に促す演出を行うようにしてもよい。
また、本実施形態では、リール演出による主リール3a〜3cの停止時においては揺れ変動を行うように制御していないが、揺れ変動を行うように制御してもよい。さらに、1回目のリール演出では揺れ変動を行い、2回目のリール演出では揺れ変動を行わないように制御してもよい。
<RAMの記憶情報の初期化>
次に、上述した記憶情報初期化手段139による、RAM(RAM63)の所定のアドレス領域に対する初期化における具体的な処理内容について、主に図14〜18を参照して説明する。本実施形態では、RAM(RAM63)の所定のアドレス領域に記憶された情報が、図14に示す初期化テーブルに基づき初期化(クリア)されるように構成されている。
この初期化テーブルは、ROM(ROM62)における特定範囲内の複数の特定アドレス領域(本実施形態ではアドレス番号「1930〜193F」(16進数表記)の16個の領域)に記憶された判別データにより構成される(アドレス番号は一例であり適宜変更可)。具体的には、図14に示すように、ROMの各特定アドレス領域は、「bit7〜bit0」の8個の区分域から構成されており、その各区分域に、「0」または「1」(2進数表記)の判別データが記憶保持されている。
各区分域(bit7〜bit0)は、各初期化条件に対応している。具体的には、図14に示すように、「bit7」は「遊技開始時」という初期化条件に対応し、「bit6」は「ステージX1からX2への移行」、「bit5」は「ステージX1からX3への移行」という各初期化条件に対応している。また、「bit4」は「ステージX2からX3への移行またはステージX3,4からX2への移行」という初期化条件に対応し、「bit3」は「ステージX2〜4からX1への移行」、「bit2」は「ステージX3からX4への移行」、「bit1」は「ステージX3からX5への移行」、「bit0」は「ステージX5からX2への移行」という各初期化条件に対応している。
ROMにおける上記各特定アドレス領域(アドレス番号「1930〜193F」の領域)は、RAMにおける複数の所定アドレス領域に対応付けられている。具体的には、図14に示すように、ROMにおけるアドレス番号「1930〜193F」の各特定アドレス領域は、RAMにおけるアドレス番号「F026〜F035」(16進数表記)の各所定アドレス領域にそれぞれ対応付けられている。
RAMにおける上記各所定アドレス領域(アドレス番号「F026〜F035」の領域)には、それぞれ異なる情報が記憶されるように構成されている(アドレス番号は一例であり適宜変更可)。具体的には、図14に示すように、RAMのアドレス番号「F026」の領域には、「G数カウンタAの値」の情報が記憶され、アドレス番号「F02B」の領域には、「疑似遊技カウンタの値」の情報が記憶され、アドレス番号「F030」の領域には、「待機演出抽選Aの当選番号」の情報が記憶され、アドレス番号「F035」の領域には、待機演出抽選Aの当選番号」の情報が記憶されるといった具合である(記憶される情報は一例であり適宜変更可)。
RAMのアドレス番号「F02C」の領域に記憶される情報「疑似遊技番号」とは、上述した疑似遊技停止態様決定処理より決定された停止態様を管理するための番号の情報であり、アドレス番号「F02D」の領域に記憶される情報「待機演出フラグ」とは、待機演出を実行するときにセットされるフラグの情報である。待機演出とは、本実施形態では特に実行するようになってはいないが、疑似遊技演出や本遊技の開始段階において、スタートレバー25の操作時に各リール3a〜3dを所定時間(例えば2秒間)、ロック状態(回転しない状態)に制御する演出である。
さらに、アドレス番号「F02E」の領域に記憶される情報「待機演出カウンタの値」とは、上記待機演出の実行予定数の情報であり、アドレス番号「F02F」の領域に記憶される情報「待機演出番号」とは、実行する待機演出の種別を表す情報である。例えば、待機演出番号が「1」のときは待機演出としてリールロック演出を行うことを示し、待機演出番号が「2」のときは待機演出としてフリーズロック演出を行うことを示す。リールロック演出とは、各リール3a〜3dを所定量(例えば、半図柄分程度)逆回転させた状態でロックする演出であり、フリーズロック演出とは、各リール3a〜3dを前回遊技の停止状態を保持したままロックする演出である。
また、アドレス番号「F030」の領域に記憶される情報「待機演出抽選Aの当選番号」とは、ステージX2における待機演出の実行予定数や種別を決定するために行われる待機演出抽選Aにおける当選番号の情報であり、アドレス番号「F031」の領域に記憶される情報「待機演出抽選Bの当選番号」とは、ステージX5の本遊技における待機演出の実行予定数や種別を決定するために行われる待機演出抽選Bにおける当選番号の情報であり、アドレス番号「F032」の領域に記憶される情報「待機演出抽選Cの当選番号」とは、ステージX5の疑似遊技演出における待機演出の実行予定数や種別を決定するために行われる待機演出抽選Cにおける当選番号の情報である。これらの抽選は本実施形態では実行されないが、実行するようにしてもよい。
さらに、アドレス番号「F032」の領域に記憶される情報「押し順番号検索番号」とは、先に述べた押し順振分け処理A〜Cにおいて、各々の押し順と上述の押し順番号P1〜P6を対応付ける際に用いられる番号の情報であり、アドレス番号「F034」の領域に記憶される情報「実行押し順番号」とは、遊技者により実行された押し順を示す番号の情報であり、その押し順が上記押し順番号P1〜P6の何れかに対応付けられた押し順である場合は、その押し順番号P1〜P6の何れかが実行押し順番号となる。
また、アドレス番号「F035」の領域に記憶される情報「役決定結果グループ番号」とは、役決定処理により選出された役決定結果が、先に述べた「第1グループの役決定結果」、「第2グループの役決定結果」または「第3グループの役決定結果」の何れに属するかを表す情報(上記押し順振分け処理A〜Cを行う際に必要となる情報)であり、アドレス番号「F02A」の領域に記憶される情報「演出抽選オフセット値」とは、上記待機演出抽選A〜C等の演出抽選を行うときに必要となる情報等が記憶されたアドレス番号を特定するためにセットされるもので、特定するアドレス番号から基準アドレス番号までの距離(オフセット値)を表す情報である。
初期化テーブルにおけるROMの各特定アドレス領域に記憶された判別データは、各特定アドレス領域に対応付けられたRAMの各所定アドレス領域に記憶された情報を、各初期化条件が成立したときに、初期化するか否かを判別するためのものであり、判別データが「1」のときは初期化(クリア)することを表し、「0」のときは初期化しない(情報を保持する)ことを表している。
例えば、図14に示すように、ROMのアドレス番号「1930」の領域における「bit7〜bit0」の各区分域には、それぞれ「0,1,1,1,1,0,1,1」の判別データが記憶保持されている。これは、ROMのアドレス番号「1930」の領域に対応付けられたRAMのアドレス番号「F026」の領域に記憶される情報「G数カウンタA」は、「1」の判別データが記憶された「bit6」〜「bit3」、「bit1」、「bit0」の各区分域に対応する初期化条件が成立したときは初期化されることを表し、「0」の判別データが記憶された「bit7」、「bit2」の各区分域に対応する初期化条件が成立したときは初期化されずに保持されることを表している(他の特定アドレ
ス領域についても同様)。
以下、RAMの各所定アドレス領域に記憶された情報を初期化する際に行う演算処理等の具体的な態様(処理手順等)について説明する。初期化に際しては、CPU61内の各レジスタ(A〜F,H,Kの各レジスタ)を利用する。このうち、Fレジスタ(フラグレジスタ)では、「bit0」または「bit6」の領域を用いる。「bit0」の領域は、一般にはキャリーフラグが記憶される領域で、加算時及びシフト演算時において桁上げが発生したときに「1」が記憶される(本実施形態では以下の第1手法で用いる)。「bit6」の領域は、一般にはゼロフラグが記憶される領域で、演算の結果が「0」の場合に「1」が記憶され、演算の結果が「1」の場合に「0」が記憶される(本実施形態では以下の第2手法で用いる)。また、以下では、初期化テーブルにおける「bit0」に対応した初期化条件(「ステージX5からX2への移行」)が成立した場合を例にとって説明する。
(第1手法)
まず、第1手法について、主に図15,16を参照して説明する。本実施形態では、この第1手法を採用するが後述する第2手法を採用してもよい。なお、第1手法の手順は、後述する、図26のRAM初期化処理の制御フローと対応するものである。そこで、第1手法における以下の各手順〈A1〉〜〈A9〉の説明において、図26の制御フローにおいて対応するステップを付記する。
〈A1〉 図15に示すように、ROMにおいて、成立した初期化条件と対応する区分域(ここでは「bit0」)のビット番号(例えば「0」)に「+1」した値(例えば、「0」+「1」=「1」)を、Cレジスタにセット(記憶)する(その他の例として、ビット番号が「2」であれば「3」(2進数で「11」)を、ビット番号が「7」であれば「8」(2進数で「1000」)を、Cレジスタにセットする)。〈A1〉は、図26のステップS291に対応。
〈A2〉 図15に示すように、RAMにおける、初期化の対象となる所定アドレス領域の個数(例えば、アドレス番号「F026〜F035」の「16」(16進数で「10」))を、Bレジスタにセットする(例えば、2進数で「10000」)。〈A2〉は、図26のステップS292に対応。
〈A3〉 図15に示すように、RAMにおける、初期化の対象となる所定アドレス領域の先頭のアドレス番号(例えば「F026」(16進数))を、DレジスタとEレジスタにセットする(例えば、2進数でDレジスタには「11110000」、Eレジスタには「100110」)。〈A3〉は、図26のステップS293に対応。
〈A4〉 図15に示すように、ROMにおける、判別データを記憶した特定アドレス領域の先頭のアドレス番号(例えば「1930」(16進数))を、HレジスタとLレジスタにセットする(例えば、2進数で、Hレジスタには「11001」、Lレジスタには「110000」)。
〈A5〉 図15に示すように、HレジスタとLレジスタにセットされた数値と一致する、ROMのアドレス番号(例えば「1930」)の特定アドレス領域に記憶された判別データ(例えば「01111011」)を、Aレジスタにセットする。〈A4〉と〈A5〉は、図26のステップS294に対応。
〈A6〉 図16に示すように、Aレジスタに対して右シフト処理を、上記〈A1〉においてCレジスタにセットされた数値(例えば「1」)の回数(例えば、1回)行い、こ
の右シフト処理により最後にAレジスタから溢れた数値(例えば「1」)を、Fレジスタの「bit0」の領域にセットする。〈A6〉は、図26のステップステップS295,296に対応。
〈A7〉 図16に示すように、Fレジスタのキャリーフラグ(Fレジスタの「bit0」の領域にセットされた値)に基づき、初期化の要否を判定し(図26のステップS297に対応)、初期化が必要と判定した場合(キャリーフラグがON(「bit0」の値が「1」)の場合)は、上記〈A3〉においてDレジスタとEレジスタにセットされたRAMのアドレス番号(例えば「F026」(16進数))に記憶された情報(例えば「00011010」とする)を、初期化(オールクリア(「00000000」にセット))する(図26のステップS298に対応)。一方、初期化不要と判定した場合(キャリーフラグがOFF(「bit0」の値が「0」)の場合)は、初期化せず、当該アドレス番号(例えば「F026」)の領域に記憶された情報をそのまま保持する。
〈A8〉 図16に示すように、DレジスタとEレジスタにセットされていた数値(RAMのアドレス番号)を「+1」更新し(図26のステップS299に対応)、HレジスタとLレジスタにセットされていた数値(ROMのアドレス番号)を「+1」更新する(図26のステップS300に対応)。
〈A9〉 上述の〈A5〉〜〈A8〉の処理を、RAMの初期化対象となる全ての所定アドレス領域に対して実行するまで(図26のステップS301に対応)、繰り返す。
(第2手法)
次に、第2手法について、主に図17を参照して説明する。この第2手法は、〈B1〉〜〈B9〉までの手順で構成されるが、そのうち、〈B2〉〜〈B5〉の各手順は、上述の第1手法における〈A2〉〜〈A5〉の各手順と同じであり、詳細な説明は省略する。
〈B1〉 図15に示すように、ROMにおいて、成立した初期化条件と対応する区分域(ここでは「bit0」)のビット番号の箇所のみを「1」にした値(例えば、「00000001」)を、Cレジスタにセット(記憶)する(その他の例として、「bit3」に対応する初期化条件が成立したときは「00000100」をセットする)。
〈B2〉 上記〈A2〉と同じ。
〈B3〉 上記〈A3〉と同じ。
〈B4〉 上記〈A4〉と同じ。
〈B5〉 上記〈A5〉と同じ。
〈B6〉 図17に示すように、Aレジスタにセットされた値とCレジスタにセットされた値をAND演算(論理積演算)し、その結果(例えば、Aレジスタの値が2進数で「01111011」、Cレジスタの値が2進数で「00000001」の場合、「1」となる)に基づき、Fフラグの「bit6」の領域にゼロフラグをセットする(AND演算の結果が「1」のときはゼロフラグOFF(「0」をセット)、AND演算の結果が「0」のときはゼロフラグON(「1」をセット)。
〈B7〉 図17に示すように、Fレジスタのゼロフラグ(Fレジスタの「bit6」の領域にセットされた値)を判定し、ゼロフラグがOFF(「bit6」の値が「0」)の場合は、上記〈B3〉においてDレジスタとEレジスタにセットされたRAMのアドレス番号(例えば「F026」(16進数))に記憶された情報(例えば「00011010」とする)を、初期化(オールクリア(「00000000」にセット))する。一方、ゼロフラグがON(「bit6」の値が「1」)の場合は、初期化せず、当該アドレス
番号(例えば「F026」)の領域に記憶された情報はそのまま保持する。
〈B8〉 図17に示すように、DレジスタとEレジスタにセットされていた数値(RAMのアドレス番号)を「+1」更新し、HレジスタとLレジスタにセットされていた数値(ROMのアドレス番号)を「+1」更新する。
〈B9〉 上述の〈B5〉〜〈B8〉の処理を、RAMの初期化対象となる全ての所定アドレス領域に対して実行するまで、繰り返す。
以上説明したように本実施形態では、各初期化条件に対応した判別データを記憶した初期化テーブルを用いることにより、各初期化条件が成立したときに、RAMの各所定アドレス領域に記憶された情報の初期化の要否を判別し、初期化することが必要な情報が記憶された所定アドレス領域のみを初期化することが可能となる。したがって、1つの初期化条件が成立したときに初期化することが必要な情報を記憶する複数のアドレス領域を、初期化条件ごとにまとめてRAM内に配置する(例えば、或る初期化条件成立時に初期化する複数のアドレス領域をRAM内の或る範囲内にひとまとめに配置し、別の初期化条件成立時に初期化する別の複数のアドレス領域をRAM内の別の範囲内にひとまとめに配置する)という必要がない。このため、各初期化条件に応じたRAMアドレスの設定という煩雑な作業が不要となり、製品開発における工程削減や時間短縮を図ることが可能となる。
なお、以上の説明では初期化条件を8個としているが、初期化条件が9個以上ある場合には、ROMの複数の特定アドレス領域を、RAMの1つの所定アドレス領域と対応付けた初期化テーブルを用いることにより、上述した初期化手法を同様に適用することが可能である。例えば、初期化条件が16個までの場合には、図18(A),(B)に示すように、ROMのアドレス番号「1930」と「1931」の2つの特定アドレス領域をRAMのアドレス番号「F026」の所定アドレス領域に対応付け、ROMのアドレス番号「1932」と「1933」の2つの特定アドレス領域をRAMのアドレス番号「F027」の所定アドレス領域に対応付け、(途中略)ROMのアドレス番号「1946」と「1947」の2つの特定アドレス領域をRAMのアドレス番号「F035」の所定アドレス領域に対応付けることにより、対応が可能となる。
すなわち、例えば、ROMのアドレス番号「1930」の領域における「bit7〜bit0」の8個の区分域は1〜8番目の各初期化条件に対応し、ROMのアドレス番号「1931」の領域における「bit7〜bit0」の8個の区分域は9〜16番目の各初期化条件に対応するようになっている。これは、図18(C)に示すように、ROMのアドレス番号「1930」の領域とアドレス番号「1931」の領域を併せて「bit15〜bit0」の16個の区分域を有するように構成し(他のアドレス番号の領域についても同様)、各区分域に16個の初期化条件の各々に対応した判別データを記憶するようにしたものに相当する。以下、「bit15〜bit0」の16個の区分域のうち、「bit7〜bit0」の8個の区分域に対応するアドレス番号(例えば「1930」)を1バイト目のアドレス番号、「bit15〜bit8」の8個の区分域に対応するアドレス番号(例えば「1931」)を2バイト目のアドレス番号と称する。
以下、このような構成の初期化テーブルを用い、上述の第1手法により初期化を行う場合の手順について説明する。なお、以下では、初期化テーブルにおける「bit14」(図18(A)において1組の特定アドレス領域に構成された各2つのアドレス番号(例えば「1930」と「1931」)の領域うち下段側に位置するアドレス番号(例えば「1931」)の領域の「bit6」)の区分域に対応した初期化条件が成立した場合を例にとって説明する。
〈C1〉 ROMにおいて、成立した初期化条件と対応する区分域(本例では「bit14」)のビット番号(本例では「14」)を「8」で除したとき商の値(本例では「1」となる)と余りの値(本例では「6」となる)を求め、その余りの値に「+1」した値(本例では「7」となる)をCレジスタにセットする。
〈C2〉 RAMにおける、初期化の対象となる所定アドレス領域の個数(例えば、アドレス番号「F026〜F035」の「16」(16進数で「10」))を、Bレジスタにセットする。
〈C3〉 RAMにおける、初期化の対象となる所定アドレス領域の先頭のアドレス番号(例えば「F026」)を、DレジスタとEレジスタにセットする。
〈C4〉 ROMにおける、判別データを記憶した特定アドレス領域の先頭のアドレス番号(上記〈C1〉で求めた商の値が「0」のときは1バイト目のアドレス番号(本例では「1930」)、商の値が「1」のときは2バイト目のアドレス番号(本例では「1931」))を、HレジスタとLレジスタにセットする。
〈C5〉 HレジスタとLレジスタにセットされた数値と一致する、ROMのアドレス番号(例えば「1931」)の特定アドレス領域に記憶された判別データ(例えば「01110101」)を、Aレジスタにセットする。
〈C6〉 Aレジスタに対して右シフト処理を、上記〈C1〉においてCレジスタにセットされた数値(例えば「7」)の回数(例えば、7回)行い、この右シフト処理により最後にAレジスタから溢れた数値(例えば「1」)を、Fレジスタの「bit0」の領域にセットする。
〈C7〉 Fレジスタのキャリーフラグ(Fレジスタの「bit0」の領域にセットされた値)を判定し、キャリーフラグがON(「bit0」の値が「1」)の場合は、上記〈C3〉においてDレジスタとEレジスタにセットされた数値と一致する、RAMのアドレス番号(例えば「F026」)に記憶された情報(例えば「00011010」とする)を、初期化(オールクリア(「00000000」にセット))する。一方、キャリーフラグがOFF(「bit0」の値が「0」)の場合は、初期化せず、当該アドレス番号(例えば「F026」)の領域に記憶された情報はそのまま保持する。
〈C8〉 DレジスタとEレジスタにセットされていた数値(RAMのアドレス番号)を「+1」更新し、HレジスタとLレジスタにセットされていた数値(ROMのアドレス番号)を「+2」更新する。
〈C9〉 上述の〈C5〉〜〈C8〉の処理を、RAMの初期化対象となる全ての所定アドレス領域に対して実行するまで、繰り返す。
<副リール用バックランプの明るさの制御>
次に、各リール3a〜3dに配置された各バックランプ38a〜38dの概略構成と、副リール3dのバックランプ38dの明るさを切り替えるための回路構成等について、主に図19,20を参照して説明する。
図19に示すように、各バックランプ38d,38b,38c,38aは、上段用、中段用、下段用の各一対、計6個のランプ体から構成されており、それぞれ、副リールBL基板、中主リールBL基板、右主リールBL基板、外主リールBL基板(「BL」はバックランプの略)上に配置されている。また、各々のランプ体は、R用(赤色用)、G用(
緑色用)、B用(青色用)の3個のLEDから構成されている。なお、本実施形態における表示窓Wは、外主リール3aに対しては下段の表示領域のみで構成されているので、外主リール3aのバックランプ38aにおいては、上段用と中段用のランプ体を設置しないようにしてもよい。
各BL基板は、中継基板を介してサブメイン制御基板に電気的に接続されており、サブメイン制御基板から出力され中継基板を介して入力される制御信号に基づき、各バックランプ38d,38b,38c,38aの点灯状態を制御するように構成されている。なお、図19に示すCN1,CN11〜14,CN21〜24はコネクタであり、コネクタ同士はハーネス線により接続されている。
先に述べたように、本実施形態では、副リール3dにおいて、フラッシュ照明演出を実行し得るようになっている。このフラッシュ照明演出は、副リール3dの回転中(特に、高速(倍速)回転中)に、バックランプ38dの全てのランプ体(LED)を消灯しておき、特定図柄(例えば、図柄「サブチェリー」)が表示窓W内の所定位置を通過するときのみ、その所定位置に対応したランプ体をフラッシュ点灯させることによって実行される。
本実施形態では、フラッシュ点灯させるときのLEDの明るさ(輝度、照度)を通常よりも明るくなるように制御しており、通常点灯時とフラッシュ点灯時とにおけるLEDの明るさの切替えを図20に示す電気回路を用いて行っている。図20において、副リールBL基板上に配置されたLR1、LG1、LB1の各LEDは、上段用の一方のランプ体を構成するR用、G用、B用の各LEDであり、LR2、LG2、LB2の各LEDは、上段用の他方のランプ体を構成するR用、G用、B用の各LEDである。同様に、LR3、LG3、LB3の各LEDは、中段用の一方のランプ体を構成するR用、G用、B用の各LEDであり、LR4、LG4、LB4の各LEDは、中段用の他方のランプ体を構成するR用、G用、B用の各LEDであり、LR5、LG5、LB5の各LEDは、下段用の一方のランプ体を構成するR用、G用、B用の各LEDであり、LR6、LG6、LB6の各LEDは、下段用の他方のランプ体を構成するR用、G用、B用の各LEDである。各LEDは所定電圧(+12V)にプルアップ接続されている。
副リールBL基板上には各LEDと接続されたLEDドライバICが配置されている。このLEDドライバICは、4個の信号端子SCL,SDA,SEN,RST(端子の名称は便宜的に付したもの。以下において同じ)を備えており、中継基板を介してこれらの信号端子に入力される、サブメイン制御基板からの制御信号に基づき、各LEDを制御するようになっている。図示していないが、中主リールBL基板、右主リールBL基板、外主リールBL基板においても同様に、R用、G用、B用の各LEDとそれらを制御するLEDドライバICが配置されている。
また、LEDドライバICは、5個のアドレス端子A0〜A4を備えている。このアドレス端子A0〜A4は、サブメイン制御基板が、4つのBL基板(副リールBL基板、中主リールBL基板、右主リールBL基板、外主リールBL基板)にそれぞれ配置されたLEDドライバICを互いに識別するためのものであり、通常は、各アドレス端子A0〜A4の電圧状態が、LEDドライバICごとに異なるように設定される。しかし、本実施形態では、アドレス端子A2〜A4の電圧状態を各LEDドライバICにおいて共通とし、アドレス端子A0,A1の電圧状態を中継基板において、LEDドライバICごとに異なるように設定することにより、各LEDドライバIC(各BL基板)の識別を可能としている。これにより、各LEDドライバIC(各BL基板)の共通化を図ることができる。
具体的には、図20に示すように、アドレス端子A2,A3を接地し(電圧0V)、ア
ドレス端子A4を所定電圧(+5V)にプルアップ接続する。このアドレス端子A2〜A4の電圧状態(「0,0,1」と表す)は、各BL基板において共通とされる。一方、アドレス端子A0,A1は、中継基板に接続され、そこでA0,A1共に所定電圧(+5V)にプルアップ接続されている。このアドレス端子A0,A1の電圧状態(副リールBL基板の場合は「1,1」と表す)は、各BL基板において異なるように設定される。すなわち、アドレス端子A0,A1の電圧状態が、中主リールBL基板においては「0,0」に、右主リールBL基板においては「0,1」に、外主リールBL基板においては「1,0」に、それぞれ設定されている(電圧状態の設定は一例であり適宜変更可)。
副リールBL基板において各LEDは、次のようにLEDドライバICと接続されている。すなわち、上段R用の2つのLEDLR1,LR2は、抵抗R11を介してLEDドライバICの端子R1・2Hと接続され、かつ抵抗R12を介して端子R1・2Lと接続されている。同様に、上段G用の2つのLEDLG1,LG2は、抵抗R13を介して端子G1・2Hと接続され、かつ抵抗R14を介して端子G1・2Lと接続されており、上段B用の2つのLEDLB1,LB2は、抵抗R15を介して端子B1・2Hと接続され、かつ抵抗R16を介して端子B1・2Lと接続されている。
抵抗R11の抵抗値は抵抗R12の抵抗値よりも低く設定されている。同様に、抵抗R13の抵抗値は抵抗R14の抵抗値よりも低く設定されており、抵抗R15の抵抗値は抵抗R16の抵抗値よりも低く設定されている。LEDドライバICは、上段用のランプ体(6個のLEDLR1,LR2,LG1,LG2,LB1,LB2)を通常点灯(低輝度点灯)させる場合には、R用、G用、B用のそれぞれのLEDにおいて、抵抗値が高く設定された方の抵抗(抵抗R12,R14,R16)を介して電流が入力されるように制御する。具体的には、通常点灯時、上段R用のLEDLR1,LR2には、端子R1・2Lから抵抗R12を介して通常の電流値(例えば、9.34mA)が入力され、上段G用のLEDLG1,LG2には、端子G1・2Lから抵抗R14を介して通常の電流値(例えば、10.64mA)が入力され、上段B用のLEDLB1,LB2には、端子G1・2Lから抵抗R14を介して通常の電流値(例えば、9.0mA)が入力される(R用、G用、B用の合計で、例えば、28.98mA)。各LEDに入力される電流値は、各LEDを点灯させる期間(通常点灯させる期間)、略一定に保持される。
一方、LEDドライバICは、上段用のランプ体(6個のLEDLR1,LR2,LGR1,LG2,BR1,LB2)をフラッシュ点灯(高輝度点灯)させる場合には、R用、G用、B用のそれぞれのLEDにおいて、抵抗値が低く設定された方の抵抗(抵抗R11,R13,R15)を介して電流が入力されるように制御する。具体的には、フラッシュ点灯時、上段R用のLEDLR1,LR2には、端子R1・2Hから抵抗R11を介して通常点灯時よりも大きな電流値(例えば、78mA)が入力され、上段G用のLEDLG1,LG2には、端子G1・2Lから抵抗R14を介して、通常点灯時よりも大きな電流値(例えば、82.6mA)が入力され、上段B用のLEDLB1,LB2には、端子G1・2Lから抵抗R14を介して大きな電流値(例えば、70.7mA)が入力される(R用、G用、B用の合計で、例えば、231.3mA)。各LEDに入力される電流値は、各LEDを点灯させる期間(フラッシュ点灯させる期間)、略一定に保持される。なお、通常点灯させるときもフラッシュ点灯させるときも、各端子からの出力電圧値(各端子の電圧値)はR用、G用、B用でそれぞれ略一定となるように構成されている(出力電圧値を変更するように構成することも可)。
各LEDは、入力される電流値が大きい程、明るく点灯する。このため、通常点灯時に比べてフラッシュ点灯時の方が、各LEDを数段(例えば8倍程度)明るく点灯させることが可能となっている。中段用の各LEDLR3,LR4,LG3,LG4,LB3,LB4とLEDドライバICとの接続、下段用の各LEDLR5,LR6,LG5,LG6
,LB5,LB6とLEDドライバICとの接続は、図20に示すとおりであり(各抵抗は、奇数番号のものが抵抗値を小さく、偶数番号のものが抵抗値を大きく設定されている)、通常点灯時とフラッシュ点灯時における各LEDの明るさの制御の方法は、上段用の各LEDの場合と同様である。
このように本実施形態では、通常点灯時とフラッシュ点灯時とにおいて、各LEDに接続される端子及び抵抗(抵抗値の大きさ)を切り替えることにより各LEDに入力される電流値の大きさを変更し、これにより各LEDの明るさを切り替えるようになっている。また、一般的なPWM(パルス幅変調)制御方式の場合とは異なり、各LEDが所定周期でON、OFFされることがないので、特に低輝度点灯状態となる通常点灯時において、各LEDのちらつきが発生することを防止することができる。このため、バックランプ演出のように、回転移動するリールの図柄を背面側から照明する場合でも、照明する図柄がちらついて見えるということがないので、バックランプ演出による演出効果(上述したフラッシュ照明演出による視覚的効果を含む)を十分に得ることが可能となる。
また、本実施形態では、LEDドライバICの外部に配置した抵抗により、各LEDに入力される電流値を通常点灯時とフラッシュ点灯時とで切り替えるようにし、LEDドライバICの各端子からは通常点灯時もフラッシュ点灯時も一定の電流値を出力するようにしている。このため、LEDドライバICの各端子からの異なる電流値を出力するようにした場合に比べ、LEDドライバICにかかる熱負荷を外部配置の抵抗が緩和することができるので、LEDドライバICにおける熱暴走等の発生を防止し易くなる。さらに、本実施形態では、LEDドライバICにおいて、フラッシュ点灯時に使用される(電流を出力する)端子(図20において、末尾に「H」を付した端子)同士が隣接しないないように、フラッシュ点灯時に使用される端子と通常点灯時に使用される端子(図20において、末尾に「L」を付した端子)とが交互に並ぶように配置している。このため、隣接する端子同士(または端子に繋がるLEDドライバIC内の回路)が熱の影響により干渉することを防止することができる。
なお、本実施形態では、通常点灯(低輝度点灯)とフラッシュ点灯(高輝度点灯)を切り替えてバックランプ演出を行うのは、副リール3dのみとなっている。このため、副リールBL基板以外の主リール用の各BL基板の構成は、副リールBL基板とは異なる仕様で構成してもよいし、各BL基板の共通化を図るために共通の仕様で構成してもよい。また、主リール3a〜3cにおいても、副リール3dと同様に、通常点灯とフラッシュ点灯とを切り替えるバックランプ演出を実行するようにすることも可能であり、その場合は、主リール用の各BL基板の構成を副リールBL基板と同様に構成することにより、対応することが可能である。
[主要な制御処理]
以下、上述のスロットマシンにおいて行われる主要な制御処理について、主に図21〜35を参照しながら説明する。以下では、まず、図21〜28を用いて、主制御手段100において行われる制御処理のうち、特に、遊技制御処理、タイマ割込処理(メイン)について説明する。次に、図29〜35を用いて、サブメイン制御手段200Aにおいて行われる各種の制御処理のうち、特に、プログラム開始処理、サブメインループ処理、電源断処理、フラッシュ点灯BL制御処理、通常点灯BL制御処理、副リール駆動制御処理について説明する。
<遊技制御処理>
主制御手段100により行われる遊技制御処理では、図21(A)に示すように、まず、遊技開始処理を行う(ステップS1)。この遊技開始処理は、図21(B)に示すように、まず、遊技作動状態(例えば、再遊技作動状態やMB作動状態)をセットし(ステッ
プS21)、遊技情報(設定値、遊技作動状態、RT遊技状態等)の情報を含む制御コマンドを生成し(ステップS22)、制御コマンドセット1を行う(ステップS23)。この制御コマンド1は、図21(C)に示すように、割込みを禁止し(ステップS31)、制御コマンドセット2を行う(ステップS32)。
この制御コマンドセット2では、図21(D)に示すように、まず、書込ポインタの位置に基づきコマンドバッファ(CB)における指定アドレスを取得する(ステップS41)。次いで、指定アドレスに制御コマンドを書込可能であるか否かを判定する(ステップS42)。ここで、書込可能である場合には、指定アドレスに制御コマンドを書込み(ステップS43)、書込ポインタの位置を更新し(ステップS44)、制御コマンドセット2を終了してリターンする。一方、上記ステップS42の判定において、書込可能でない場合には、ステップS43,S44の処理は行わず、制御コマンドセット2を終了してリターンする。
上記制御コマンドセット2からのリターンで、図21(C)のステップS33に進み、ここで、割込みを許可し、制御コマンドセット1を終了してリターンする。この制御コマンドセット1からのリターンで、図21(B)のステップS24に進み、そこで、再遊技作動状態であるか否かを判定する。ここで、再遊技作動状態である場合には、自動ベット処理を行う(ステップS25)。
この自動ベット処理では、図21(E)に示すように、まず、BET数のカウント値を「+1」更新し(ステップS51)、次いで、自動で1枚ベットしたという情報を含む制御コマンドを生成し(ステップS52)、上記制御コマンドセット1を行う(ステップS53)。次に、ステップS54に進み、そこでベット時付随処理を行う。
このベット時付随処理では、図21(F)に示すように、まず、BETランプ46bの制御データを出力ポートに出力する(ステップS61)。次いで、払出数のデータがクリア済みであるか否かを判定する(ステップS62)。ここで、クリア済みでない場合には、払出数のデータをクリアし(ステップS63)、払出数をクリアしたという情報を含む制御コマンドを生成し(ステップS64)、さらに上記制御コマンドセット1を行い(ステップS65)、ベット時付随処理を終了してリターンする。一方、上記ステップS62の判定において、クリア済みである場合には、ステップS63〜S65の処理は行わず、ベット時付随処理を終了してリターンする。
上記ベット時付随処理からのリターンで、図21(E)のステップS55に進み、そこでベットの規定数を確認し、ベットが限界であるか(ベットすることができないか)否かを判定する(ステップS56)。ここで、ベットが限界である場合には、ベットが限界であることを示すベット限界フラグをON(セット)し(ステップS57)、自動ベット処理を終了してリターンする。一方、上記ステップS56の判定において、ベットが限界でない場合には、上記ステップS51に戻る。
上記自動ベット処理からのリターンで、図21(B)のステップS26に進み、そこで再遊技作動状態でありかつ貯留数が上限に達しているか否かを判定する。ここで、再遊技作動状態ではないか貯留数が上限に達していない場合には、ブロッカをON(メダル受入可能状態)とし(ステップS27)、遊技開始処理を終了してリターンする。一方、上記ステップS26の判定において、再遊技作動状態でありかつ貯留数が上限に達している場合には、ブロッカをOFF(遊技メダル受入不可状態)としたまま、遊技開始処理を終了してリターンする。
上記遊技開始処理からのリターンで、図21(A)のステップS2に進み、そこで遊技
メダル管理処理を行う。この遊技メダル管理処理では、図22(A)に示すように、まず、ブロッカがONであるか否かを判定する(ステップS71)。ここで、ブロッカがONである場合にはステップS72に進み、ブロッカがONでない場合にはステップS73に進む。上記ステップS72では、手入れされた遊技メダルの受入れの有無を判定する。ここで、遊技メダルが受け入れられていた場合には、ステップS78に進み、そこで受入れ遊技メダル処理を行う。
この受入れ遊技メダル処理では、図22(B)に示すように、まず、規定数、再遊技作動状態であるか否かの確認を行い(ステップS81)、次いで、次の遊技メダルを受入れ可能であるか否かを判定する(ステップS82)。ここで、次の遊技メダルを受入れ可能でない場合にはブロッカをOFFして(ステップS83)ステップS84に進み、次の遊技メダルを受入れ可能である場合にはブロッカをOFFしないでステップS84に進む。このステップS84では、遊技メダルを1枚受け入れたという情報を含む制御コマンドを生成し、さらに上記制御コマンドセット1を行い(ステップS85)、ステップS86に進む。このステップS86では、ベット限界フラグがONであるか否かを判定する。ここで、ベット限界フラグがONである場合には貯留数加算処理に進み、ベット限界フラグがONでない場合にはベット数加算処理に進む。
上記貯留数加算処理では、図22(C)に示すように、まず、貯留数のカウント値を「+1」更新する(ステップS91)。次いで、1枚貯留したという情報を含む制御コマンドを生成し(ステップS92)、上記制御コマンドセット1を行い(ステップS93)、さらにCREランプ46hの制御データを出力ポートに出力し(ステップS94)、貯留数加算処理を終了してリターンする。
一方、上記ベット数加算処理では、図22(D)に示すように、まず、BET数のカウント値を「+1」更新する(ステップS101)。次いで、手入れされた遊技メダルを1枚ベットしたという情報を含む制御コマンドを生成し(ステップS102)、上記制御コマンドセット1を行い(ステップS103)、さらに上記ベット時付随処理を行う(ステップS104)。このベット時付随処理を行った後、ベットの規定数を確認し(ステップS105)、ベットが限界であるか否かを判定する(ステップS106)。ここで、ベットが限界である場合にはベット限界フラグをON(セット)し(ステップS107)、ベット数加算処理を終了してリターンする。一方、上記ステップS106の判定において、ベットが限界でない場合にはベット限界フラグをONせずにリターンする。
上記貯留数加算処理または上記ベット数加算処理からのリターンで、図22(A)のステップS73に進み、そこでベットスイッチまたは清算スイッチの操作が受付可能であるか否かを判定する。ここで、ベットスイッチまたは清算スイッチの操作が受付可能である場合には、ステップS74に進み、そこでベットスイッチまたは清算スイッチの操作が受け付けられたか否かを判定する。ここで、ベットスイッチまたは清算スイッチの操作が受け付けられていた場合には、ステップS75に進み、そこで清算スイッチの操作が受け付けられたか否かを判定する。ここで、清算スイッチの操作が受け付けられていた場合には、ステップS77に進み、そこで遊技メダルの清算処理を行い、遊技メダル管理処理を終了してリターンする。一方、上記ステップS75の判定において、清算スイッチの操作が受け付けられていない場合(ベットスイッチの操作が受け付けられていた場合)には、ステップS76に進み、そこで次述する貯留ベット処理を行い、その後、遊技メダル管理処理を終了してリターンする。
これに対し、上記ステップS73の判定において、ベットスイッチまたは清算スイッチの操作が受付可能でない場合(他の操作スイッチが操作されている場合等)には、上記ステップS74〜S77の処理を行わず、遊技メダル管理処理を終了してリターンする。ま
た、上記ステップS74の判定において、ベットスイッチまたは清算スイッチの操作が受け付けられていない場合には、上記ステップS75〜S77の処理を行わず、遊技メダル管理処理を終了してリターンする。
上記貯留ベット処理では、図22(E)に示すように、まず、ベットが限界であるか否かを判定する(ステップS111)。ここで、ベットが限界である場合にはステップS118に進む。一方、ベットが限界でない場合にはステップS112に進み、そこでベット予定数(操作されたのが1−BETスイッチの場合は「1」、MAX−BETスイッチの場合は規定数)を設定し、さらにBET数のカウント値を「+1」更新する(ステップS113)。次いで、貯留されていた遊技メダルを1枚ベットしたという情報を含む制御コマンドを生成し(ステップS114)、上記制御コマンドセット1を行い(ステップS115)、さらに貯留数減算処理を行う(ステップS116)。
この貯留数減算処理では、図22(F)に示すように、まず、貯留数のカウント値を「−1」更新する(ステップS121)。次いで、貯留数を「1」減らしたという情報を含む制御コマンドを生成し(ステップS122)、上記制御コマンドセット1を行い(ステップS123)、さらにCREランプ46hの制御データを出力ポートに出力し(ステップS124)、貯留数減算処理を終了してリターンする。
上記貯留数減算処理からのリターンで、図22(E)のステップS117に進み、そこでベットが限界であるか否かを判定する。ここで、ベットが限界である場合にはベット限界フラグをON(セット)し(ステップS118)、貯留ベット処理を終了してリターンする。一方、上記ステップS117の判定において、ベットが限界でない場合にはベット限界フラグをONせずステップS119に進み、そこで貯留ベット処理を上記ベット予定数分実行したか否かを判定する。ここで、ベット予定数分実行した場合には貯留ベット処理を終了してリターンし、ベット予定数分実行していない場合には上記ステップS113に戻る。
上記貯留ベット処理からのリターンにより上記遊技メダル管理処理からもリターンし、図21(A)のステップS3に進む。そこでベット数が規定数に一致しかつスタートレバーの操作が受け付けられたか否かを判定する。ここでの判定が是である場合にはステップS4に進み、否である場合にはステップS2に戻る。上記ステップS4では、開始時ブロッカ処理を行う。
この開始時ブロッカ処理では、図22(G)に示すように、まず、ブロッカをOFFする(ステップS131)。次いで、ベット確定数の情報を含む制御コマンドを生成し(ステップS132)、上記制御コマンドセット1を行い(ステップS133)、開始時ブロッカ処理を終了してリターンする。
上記開始時ブロッカ処理からのリターンで、図21(A)のステップS5に進み、そこで役決定処理を行う。この役決定処理では、図23(A)に示すように、まず、乱数発生器66等により生成される乱数列の中から1つの乱数を選出する乱数ラッチを行う(ステップS141)。次に、ラッチされた乱数(以下、適宜「ラッチ乱数」と称する)を読込み(ステップS142)、読み込んだラッチ乱数と役抽選テーブルに基づき、1つの役決定結果を選出する(ステップS143)。次いで、選出された役決定結果の情報(当選フラグ)を所定の記憶領域に記憶し(ステップS144)、役決定処理を終了してリターンする。
この役決定処理からのリターンで、図21(A)のステップS6に進み、そこで遊技進行情報決定処理を行う。この遊技進行情報決定処理では、図23(B)に示すように、ま
ず、押し順振分け処理(上述の押し順振分け処理A〜C)を行う(ステップS151)。次に、疑似遊技停止態様決定処理(上述の疑似遊技カウンタの値に基づき、疑似遊技演出における停止態様を決定する処理)を行い(ステップS152)、さらに、リール演出決定処理(ステージX5の終了段階において実行するリール演出の実行予定数を決める上述のリール演出回数抽選)を行う(ステップS153)。次いで、各処理結果の情報を含む制御コマンドを生成し(ステップS154)、上記制御コマンドセット1を行い(ステップS155)、さらに、ゲーム数カウンタ減数処理(ステージX4滞在中に上述のG数カウンタAを「−1」更新する処理またはステージX5滞在中に上述のG数カウンタBの値を「−1」更新する処理)を行い(ステップS156)、遊技進行情報決定処理を終了してリターンする。
この遊技進行情報決定処理からのリターンで、図21(A)のステップS7に進み、そこで疑似遊技開始処理を行う。この疑似遊技開始処理では、まず、疑似遊技カウンタの値が「0」が否かを判定する(ステップS161)。ここで、疑似遊技カウンタの値が「0」の場合には、そのまま疑似遊技開始処理を終了してリターンする。一方、疑似遊技カウンタの値が「0」でない場合には、ステップS162に進み、そこでリール停止管理処理を行う。このリール停止管理処理では、図24(A)に示すように、まず、ストップスイッチ入力待ち時間(20秒間)をセットし(ステップS181)、次に、疑似遊技演出実行後であるか否かを判定する(ステップS182)。ここで、疑似遊技演出実行後である場合には、ステップS183に進み、リール開始カウンタXをセットする。一方、疑似遊技演出実行後ではない場合には、ステップS184に進み、リール開始カウンタYをセットする。リール開始カウンタXのセットとは、各主リールの回転開始待機カウンタの値を「1」に設定することであり、リール開始カウンタYのセットとは、各主リール3a〜3cの回転開始待機カウンタの値を抽選等により「2」〜「237」の範囲内で設定することである。回転開始待機カウンタとは、各主リールの回転開始までの時間を管理するカウンタである。
次いで、疑似遊技カウンタの情報を含む制御コマンドを生成し(ステップS185)、上記制御コマンドセット1を行い(ステップS186)、さらに、停止態様の情報を含む制御コマンドを生成し(ステップS187)、上記制御コマンドセット1を行い(ステップS188)、ウエイト時間が経過するまでその状態で待機する(ステップS189)。ウエイト時間とは、前回の遊技において全リールが回転開始してから、今回の遊技において全リールを回転開始させるまでに経過することが必要とされる時間(例えば、4.1秒
間)のことである。
次に、新たにウエイト時間をセットし(ステップS190)、リールの回転開始を待機しているという情報を含む制御コマンドを生成し(ステップS191)、上記制御コマンドセット1を行い(ステップS192)、リールの加速に用いる各種データの初期値を所定の記憶領域に記憶する(ステップS193)。このとき、リール駆動状態を「停止/揺れ変動中」から「リール回転待機中」に更新し、不良検出カウンタの値を「0」に、リール駆動パルス出力カウンタの値を「50」に、リール駆動パルス切替回数を「10」に、それぞれ更新する。これらのカウンタは、後述するリール駆動制御処理において用いられる。
次いで、リール駆動状態が「定速中」であるか否かを判定し(ステップS194)、「定速中」である場合には、不良検出カウンタが異常値であるか否かを判定し(ステップS195)、異常値である場合には、再び、リールの加速に用いる各種データの初期値を所定の記憶領域に記憶し(ステップS196)、ステップS197に進む。一方、上記ステップS194において、リール駆動状態が「定速中」ではない場合には上記ステップS195,S196の処理は行わずにステップS197に進む。また、上記ステップS195
において、不良検出カウンタが異常値ではない場合には上記ステップS196の処理は行わずにステップS197に進む。
このステップS197では、全リールの確認が終了したか否かを判定し、確認終了してればステップS198に進み、確認終了していなければ上記ステップS194に戻る。ステップS198では、停止可能位置を作成済みであるか否かを判定する。ここで、作成済みでなければ停止可能位置を作成し(ステップS199)、ステップS200に進む。一方、作成済みであれば直接ステップS200に進む。このステップS200では、疑似遊技演出中であるか否かを判定する。ここで、疑似遊技演出中である場合には、揺れ変動フラグをONにしてステップS203に進み、疑似遊技演出中ではない場合には、揺れ変動フラグをOFFにしてステップS203に進む。このステップS203では、ストップスイッチの操作が受け付けられたか、または、ストップスイッチ入力待ち時間が経過したか否かを判定する。
ここで、ストップスイッチの操作が受け付けられていたか、または、ストップスイッチ入力待ち時間が経過していた場合には、リールの駆動状態を「減速中」に変更し、停止位置を決定する(ステップS204)。そして、停止するリールと滑りコマ数の情報を含む制御コマンドを生成し(ステップS205)、上記制御コマンドセット1を行い(ステップS206)、ステップS207に進む。一方、上記ステップS203の判定において、ストップスイッチの操作が受け付けられておらず、かつ、ストップスイッチ入力待ち時間が経過していない場合には、上記ステップS204〜S206の処理は行わずにステップS207に進む。このステップS207では、全リールが停止したか否かを判定し、停止していなければ上記ステップS194に戻り、停止していればリール停止管理処理を終了してリターンする。
このリール停止管理処理からのリターンで、図23(C)のステップS163に進み、そこで疑似遊技カウンタをクリアする。次に、リール演出の実行予定数が「0」であるか否かを判定する(ステップS164)。ここで、リール演出の実行予定数が「0」ではない場合には、ステップS165に進み、そこで、スタートレバー入力待ち処理を行う。このスタートレバー入力待ち処理では、図23(D)に示すように、まず、スタートレバー入力待ち時間(20秒間)をセットする(ステップS211)。次に、スタートレバー入力待ち時間が経過したか否かを判定し(ステップS212)、スタートレバー入力待ち時間が経過していた場合には、スタートレバー入力待ち処理を終了してリターンする。一方、スタートレバー入力待ち時間が経過していない場合には、スタートレバー25の操作が受け付けられたか否かを判定する(ステップS213)。ここで、スタートレバー25の操作が受け付けられていない場合には、上記ステップS211に戻り、スタートレバー25の操作が受け付けられていた場合には、スタートレバー入力待ち処理を終了してリターンする。
このスタートレバー入力待ち処理からのリターンで、図23(C)のステップS166に進み、そこで、リール演出リール駆動制御処理を行う。このリール演出リール駆動制御処理は、リール演出における各リール(主リール3a〜3c)の駆動を制御するためのものであり、全リールが停止するまで(ステップS167)実行する。全リールが停止した場合には、実行予定数分のリール演出を実行したか否かを判定する(ステップS168)。ここで、実行予定数分のリール演出を実行していない場合には、上記ステップS165に戻り、実行予定数分のリール演出を実行していた場合には、次のステップS169に進む。このステップS169では、上限数(2回)のリール演出を実行したか否かを判定する。ここで、上限数のリール演出を実行していない場合には、ステップS170において上述のスタートレバー入力待ち処理を行い、ステップS171に進む。一方、上限数のリール演出を実行している場合には、スタートレバー入力待ち処理を行わずに、直ちにステ
ップS171に進む。
このステップS171では、5秒間の終了フリーズを設定する。次に、終了フリーズを設定したという情報を含む制御コマンドを生成し(ステップS172)、上記制御コマンドセット1を行う(ステップS173)。次いで、終了フリーズの設定時間(5秒)が経過するまでその状態で待機し(ステップS174)、経過した場合には、上述のスタートレバー入力待ち処理を行い(ステップS175)、疑似遊技開始処理を終了してリターンする。
この疑似遊技開始処理からのリターンで、図21(A)のステップS8に進み、そこでリール停止管理処理を行う。このリール停止管理処理は、本遊技用のもので、疑似遊技演出中(疑似遊技開始処理中)に行うリール停止管理処理(図24(A))と基本的には同じである。ただし、一部異なる点があるので、その点について説明する。図24(A)に示すように、ステップS187において、疑似遊技演出中のリール停止管理処理では、停止態様の情報を含む制御コマンドを生成するが、本遊技中のリール停止管理処理では、役決定結果の情報を含む制御コマンドを生成する(括弧書きで表記)。また、ステップS203において、疑似遊技演出中のリール停止管理処理では、ストップスイッチの操作が受け付けられたか、または、ストップスイッチ入力待ち時間が経過したか否かを判定するが、本遊技中のリール停止管理処理では、ストップスイッチの操作が受け付けられたか否かのみを判定するようになっている。
このリール停止管理処理からのリターンで、図21(A)のステップS9に進み、そこで停止表示図柄判定処理を行う。この停止表示図柄判定処理では、図24(B)に示すように、まず、停止表示図柄を確認する(ステップS221)。次に、停止表示された図柄により遊技役が成立している場合にはその成立役情報(何れの遊技役も成立していない場合にはそのことを示す情報)を、所定の記憶領域に格納する(ステップS222)。次いで、停止表示図柄の情報を含む制御コマンドを生成し(ステップS223)、上記制御コマンドセット1を行い(ステップS224)、停止表示図柄判定処理を終了してリターンする。
この停止表示図柄判定処理からのリターンで、図21(A)のステップS10に進み、そこで遊技メダル払出処理を行う。この遊技メダル払出処理では、図25(A)に示すように、まず、払出開始、払出数(払出予定数)の情報を含む制御コマンドを生成し(ステップS231)、上記制御コマンドセット1を行う(ステップS232)。次に、払出貯留処理を行う(ステップS233)。
この払出貯留処理では、図25(B)に示すように、まず、貯留可能であるか否かを判定する(ステップS241)。ここで、貯留可能でない場合には払出貯留処理を終了してリターンする。一方、貯留可能である場合には上記貯留加算処理を行い(ステップS242)、次いで、払出数加算処理を行う(ステップS243)。
この払出数加算処理では、図25(C)に示すように、まず、払出数のカウント値を「+1」更新する(ステップS251)。次いで、1枚払い出したという情報を含む制御コマンドを生成し(ステップS252)、上記制御コマンドセット1を行い(ステップS253)、さらにWINランプ46jの制御データを出力ポートに出力し(ステップS254)、払出数加算処理を終了してリターンする。
この払出数加算処理からのリターンで、図25(B)のステップS244に進み、そこで払出終了か否かを判定する。ここで、払出終了の場合には、図25(A)のステップS235に進む。一方、払出終了でない場合には、上記ステップS241に戻る。
上記払出貯留処理からのリターンで、図25(A)のステップS234に進み、そこでホッパー払出処理を行う。このホッパー払出処理では、図25(D)に示すように、まず、ホッパーの駆動を開始し(ステップS261)、払出しが検出されるまで待機(ステップS262)する(所定時間が経過するまで払出しが検出されない場合は、ホッパーエンプティエラーとなる)。払出しが検出されると上記払出数加算処理を行い(ステップS263)、払出終了か否かを判定する(ステップS264)。ここで、払出終了でなければ上記ステップS261に戻り、払出終了であればホッパーの駆動を終了し(ステップS265)、ホッパー払出処理を終了してリターンする。
このホッパー払出処理からのリターンまたは上記払出貯留処理における払出終了で、図25(A)のステップS235に進む。そこで払出終了の情報を含む制御コマンドを生成し、上記制御コマンドセット1を行い(ステップS236)、遊技メダル払出処理を終了してリターンする。
この遊技メダル払出処理からのリターンで、図21(A)のステップS11に進み、そこで遊技終了処理を行う。この遊技終了処理では、図25(E)に示すように、まず、非持越し役の当選フラグをOFFし(ステップS271)、次いで、特別役(BB役)が成立したか否かを判定する(ステップS272)。ここで、特別役が成立していた場合には、該当する特別役の当選フラグをOFFにしてから(ステップS273)、ステップS274に進み、成立していなかった場合には直接ステップS274に進む。このステップS274では、ボーナス遊技(BB遊技)作動中であるか否かを判定し、作動中の場合にはボーナス遊技の作動管理(所定数の遊技メダルが払い出されたか否かのチェック等)を行い(ステップS275)、ステップS276に進む。一方、ボーナス遊技作動中ではない場合には上記ステップS275の処理を行わずにステップS276に進む。
このステップS276では、上述のG数カウンタBの値に基づき疑似遊技カウンタの値をセットし、次に、押し順番号セット処理(遊技者により実行された押し順が上述の押し順順振分け処理により振分けられた押し順番号P1〜P6に一致する場合に、その押し順番号をセットする処理)を行う(ステップS277)。次いで、セットされた押し順番号や上述のG数カウンタA,B、状態カウンタA,Bの各値等に基づき、ステージ状態を上述のステージX1〜X5間で移行させる(同じステージ状態を維持する場合を含む)ステージ移行処理を行い(ステップS278)、ステップS279に進む。
このステップS279では、RAM初期化処理を行う。このRAM初期化処理では、図26に示すように、まず、初期化条件をセットする(ステップS291)。次に、RAMの初期化対象範囲をセットし(ステップS292)、さらに、初期化対象範囲の先頭アドレス番号をセットする(ステップS293)。次いで、初期化テーブルの指定アドレスから判別データを取得し(ステップS294)、取得した判別データに対するシフト処理を、初期化条件に応じた予定数に達するまで行う(ステップS295,296)。
次に、シフト処理の結果に基づき、初期化が必要か否かを判定し(ステップS297)、初期化が必要と判定した場合には、RAMの対象アドレス領域を初期化し(ステップS298)、ステップS299に進む。一方、初期化不要と判定した場合には、対象アドレス領域の初期化は行わず、ステップS299に進む。このステップS299では、RAMの初期化対象範囲におけるアドレス番号を「+1」更新し、次に、初期化テーブルの指定アドレス番号を「+1」更新する(ステップS300)。そして、初期化処理がRAMの初期化対象範囲内の全てに対して実行したか否かを判定し(ステップS301)、実行していない場合には上記ステップS294に戻り、実行した場合にはRAM初期化処理を終了してリターンする。
このRAM初期化処理からのリターンで、図25(E)のステップS280に進む。このステップS280ではRT遊技状態の更新を行い、次に、遊技終了の情報を含む制御コマンドを生成し(ステップS281)、上記制御コマンドセット1を行い(ステップS282)、さらに外端信号データを所定の記憶領域に記憶し(ステップS283)、遊技終了処理を終了してリターンする。この遊技終了処理からのリターンで、図21(A)のステップS1に戻り、遊技制御処理が繰り返される。
<タイマ割込処理(メイン)>
本実施形態では、遊技者により行われるベット操作等の遊技操作に応じて出力される各遊技操作信号の読込みや信号レベルの検出(確認)、各制御コマンドの送信、主リールの駆動制御等の処理が、予め設定された一定の時間(例えば、2.235ミリ秒)毎に実施
されるタイマ割込処理(メイン)によって行われる。このタイマ割込処理(メイン)では、図27(A)に示すように、まず、割込初期処理(レジスタの退避、割込禁止等)を行い(ステップMT11)、次に、電源断が検知されたか否かを判定する(ステップMT12)。ここで、電源断が検知されていれば電源断処理を行う。電源断処理では、レジスタの退避やスタックポインタの保存、割込み状態の保存等が行われる。また、所定の記憶領域に記憶されている、役決定結果に関する情報やRT遊技状態に関する情報の保持や、チェックサムの算出及び記憶等の処理が行われる。
一方、電源断が検知されていなければ、タイマ計測を行う(ステップMT13)。このタイマ計測は、上述の遊技制御処理においてセットされた任意のタイマの経過時間等を計測するものである。次いで、表示用ランプ(46a〜46j)の制御(出力ポートに出力された制御データに基づく表示用ランプにおける表示値の更新等)を行い(ステップMT14)、さらに入力ポートの読込みを行う(ステップMT15)。この入力ポートの読込みでは、入力ポートに入力された各遊技操作信号の信号レベルの読込みと記憶、信号レベルの判定等が行われる。
次いで、主リール3a〜3cの駆動(回転の加速、減速、定速維持や停止維持等)を制御するためのリール駆動制御処理を行う(ステップMT16)。このリール駆動制御処理では、図27(B)に示すように、まず、リール駆動状態が「停止/揺れ変動中」であるか否かを判定する(ステップMT101)。ここで、「停止/揺れ変動中」である場合には、揺れ変動処理を行う。この揺れ変動処理は、所定の揺れ範囲(例えば、ステッピングモータの1ステップ分の範囲)において、主リール3a〜3cを揺れ変動させる処理である。
一方、上記ステップMT101の判定において、リール駆動状態が「停止/揺れ変動中」ではない場合には、リール駆動状態が「リール回転待機中」であるか否かを判定する(ステップMT102)。ここで、「リール回転待機中」である場合には、リール回転待機カウンタの値を「−1」更新し(ステップMT103)、リール回転待機カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(ステップMT104)。ここで、リール回転待機カウンタの値が「0」ではない場合には、上述の揺れ変動処理を行い、「0」である場合には、リールを回転開始するという情報を含む制御コマンドを生成し(ステップMT105)、上記制御コマンドセット2を行い(ステップMT106)、さらにリール駆動状態を「加速中」に更新し(ステップMT107)、ステップMT108に進む。一方、上記上記ステップMT102の判定において、リール駆動状態が「リール回転待機中」ではない場合には、上記ステップMT103〜107の処理は行わずに、ステップMT108に進む。
このステップMT108では、主リール用のステッピングモータの出力相(励磁相)を切り替えるタイミングを示すリール駆動パルス出力カウンタの値を「−1」更新し、リー
ル駆動パルス出力カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(ステップMT109)。ここで、リール駆動パルス出力カウンタの値が「0」ではない場合には、リール駆動制御処理を終了してリターンする。一方、リール駆動パルス出力カウンタの値が「0」である場合には、リール駆動状態が「減速中」であるか否かを判定し(ステップMT110)、「減速中」である場合には、ステッピングモータの全相(4相)OFFのデータを記憶し(ステップMT111)、さらにリール駆動状態を「停止/揺れ変動中」に更新し(ステップMT112)、上述の揺れ変動処理を行う。
一方、上記ステップMT110の判定において、リール駆動状態が「減速中」ではない場合には、リール駆動パルス出力カウンタの値を「+1」更新し(ステップMT113)、さらにリール駆動状態が「定速中」であるか否かを判定し(ステップMT114)、「定速中」である場合には、不良検出カウンタの値を「+1」更新し(ステップMT115)、ステップMT116に進む。一方、リール駆動状態が「定速中」ではない場合には、上記ステップMT114から直接、ステップMT116に進む。
このステップMT116では、リール駆動パルス更新処理を行う。このリール駆動パルス更新処理では、図28(B)に示すように、リール駆動パルス検索用カウンタの値を「+1」更新し(ステップMT151)、リール駆動パルスデータ取得処理に進む。このリール駆動パルスデータ取得処理では、図28(C)に示すように、まず、リール駆動パルス検索用オフセット値を算出し(ステップMT152)、さらにリール駆動パルスデータテーブルを所定の記憶領域から読み出す(ステップMT153)。そして、そのリール駆動パルスデータテーブルに基づきリール駆動パルスデータを取得し(ステップMT154)、リール駆動パルスセット処理に進む。このリール駆動パルスセット処理では、図28(D)に示すように、リール駆動パルスデータを出力用としてセットし(ステップMT155)、リターンする。
上記リール駆動パルス検索用カウンタは、ステッピングモータを駆動させるリール駆動パルスデータを取得するためのカウンタであり、「0」〜「255」(2進数で「00000000」〜「11111111」)の値をとる。このリール駆動パルス検索用カウンタの値と所定値「00000111」(2進数表記)とのAND演算(論理積演算)を行うことにより「0」〜「7」(2進数で「0000」〜「0111」)の値が算出されるが、これが上述のリール駆動パルス検索用オフセット値となる。上記リール駆動パルスデータテーブルは、リール駆動パルスデータオフセット値とリール駆動パルスデータとの対応関係を定めたテーブルである。リール駆動パルス検索用カウンタ、リール駆動パルス検索用オフセット値、リール駆動パルスデータの対応関係は、図29に示すとおりである(数値は一例であり適宜変更可)。
上述のリール駆動パルス更新処理(リール駆動パルスデータ取得処理、リール駆動パルスセット処理)からのリターンで、図27(B)のステップMT117に進む。このステップMT117では、リール駆動状態が「加速中」であるか否かを判定し、「加速中」である場合にはパルス切替回数(加速時に脱調しないように徐々に加速させるためのもの)を「−1」更新し(ステップMT118)、パルス切替回数が「0」であるか否かを判定する(ステップMT119)。ここで、パルス切替回数が「0」である場合には、リール駆動状態を「定速中」に更新し(ステップMT120)、リール駆動制御処理を終了してリターンし、パルス切替回数が「0」ではない場合には、リール駆動パルス出力カウンタの値を更新し(ステップMT121)、リール駆動制御処理を終了してリターンする。
一方、上記ステップMT117の判定において、リール駆動状態が「加速中」ではない場合には、図28(A)のステップMT122に進み、リール駆動状態が「定速中」であるか否かを判定する。ここで、リール駆動状態が「定速中」である場合には、主リールに
設けられたリールセンサを検出したか否かを判定し(ステップMT123)、リールセンサを検出した場合には、基準図柄番号(図柄番号0)を記憶し(ステップMT124)、さらに不良検出カウンタの初期値「0」を記憶し(ステップMT125)、リール駆動制御処理を終了してリターンする。
一方、上記ステップMT122の判定においてリール駆動状態が「定速中」ではない場合、または上記ステップMT123の判定においてリールセンサを検出していない場合には、上記ステップMT124,125の処理を行わずに、ステップMT126に進み、リールセンサが通過済みであるか否かを判定する。ここで、リールセンサが通過済みの場合には、主リールが1図柄分のステップ数(例えば、「16」または「17」のステップ数)移動したか否かを判定し(ステップMT127)、移動した場合には、1図柄分のステップ数を記憶し(ステップMT128)、さらに図柄番号を更新し(ステップMT129)、ステップMT130に進む。一方、上記ステップMT127の判定において、主リールが1図柄分のステップ数移動していない場合には、上記ステップMT128,129の処理は行わずにステップMT130に進む。
このステップMT130では、上記ステップMT129において更新した図柄番号が停止図柄番号(停止させる予定の図柄番号)であるか否かを判定し、停止図柄番号である場合には、疑似遊技演出中であるか否かを判定する(ステップMT131)。ここで、疑似遊技演出中である場合には、2相減速時停止開始ステップ(2相減速を開始するステップ数(例えば「13」)であるか否かを判定し(ステップMT132)、2相減速時停止開始ステップである場合には、2相減速時パルスデータ(「φ0,φ1」、「φ1,φ2」、「φ2,φ3」、「φ3,φ0」の何れかを励磁するデータ)を記憶し(ステップMT133)、さらに2相減速時パルス出力カウンタの値(例えば「35」)を記憶し(ステップMT134)、ステップMT137に進む。
一方、上記ステップMT131の判定において、疑似遊技演出中ではない場合(本遊技中である場合)には、4相減速時パルスデータ(φ0,φ1,φ2,φ3の全相を励磁するデータ)を記憶し(ステップMT135)、さらに4相減速時パルス出力カウンタの値(例えば「90」)を記憶し(ステップMT136)、ステップMT137に進む。このように、本実施形態では、疑似遊技演出中と本遊技中とで、リール停止時のステッピングモータの励磁状態を変えているが同じように制御してもよい。
上記ステップMT137では、リール駆動状態を「減速中」に更新し、さらにリールパルス出力カウンタの値を記憶する(ステップMT138)。次いで、リールが回転停止するという情報を含む制御コマンドを生成し(ステップMT139)、上記制御コマンドセット2を行い(ステップMT140)、上述のリール駆動パルスセット処理に進む。一方、上記ステップMT126の判定においてリールセンサを検出済みではない場合、上記ステップMT130の判定において停止図柄番号ではない場合、上記ステップMT132の判定において2相減速時停止開始ステップではない場合には、リール駆動制御処理を終了してリターンする。
このリール駆動制御処理からのリターンで、図27(A)のステップMT17に進む。このステップMT17では、上述のリール駆動制御処理を全リール(主リール3a〜3c)に対し実行したか否かを判定し、実行していない場合には上記ステップMT16に戻り、リール駆動制御処理を行う。一方、全リールに実行した場合には、リールやホッパー、ブロッカ等の励磁出力を行うポート出力処理を行い(ステップMT18)、さらに制御コマンド送信処理を行う(ステップMT19)。
この制御コマンド送信処理では、図28(E)に示すように、まず、読込ポインタの位
置に基づきコマンドバッファ(CB)における指定アドレスを取得する(ステップMT161)。次いで、指定アドレスに送信用制御コマンドがあるか否かを判定する(ステップMT162)。ここで、送信用制御コマンドがある場合には、指定アドレスにある送信用制御コマンドを読出してコマンド送信部のTDRに書込み(ステップMT163)、さらに読込ポインタの位置を更新し(ステップMT164)、制御コマンド送信処理を終了してリターンする。一方、上記ステップMT162の判定において、指定アドレスに送信用制御コマンドがない場合には、上記ステップMT163,164の処理は行わず、制御コマンド送信処理を終了してリターンする。
この制御コマンド送信処理からのリターンで、図27(A)のステップMT20に進み、所定の記憶領域に記憶されていた外端信号データを読み出し、外端信号を出力する。次に、ランダム遅延処理(疑似遊技演出終了後の各リールの回転開始のタイミング等を定める処理)を行い(ステップMT21)、さらに割込終了処理(レジスタの復帰、割込許可等)を行い(ステップMT22)、割込リターンする。
主制御手段100において行われる他の制御処理としては、主制御電源投入処理及び主制御設定変更処理がある。主制御電源投入処理は、主制御手段100への電力の供給が開始されたとき(電源投入時)に行われる処理であり、仮スタックポインタのセットやチェックサムの算出、チェック等が行われ、電源復帰の処理が行えるように処理される。また、設定鍵型スイッチ83がONされているか否の判定が行われ、ONされている場合には、次述する主制御設定変更処理に移行する。一方、設定鍵型スイッチ83がONされていない場合には、スタックポインタの復帰や割込みの起動が行われ、さらには、電源断時に所定の記憶領域に記憶されていた、役決定結果に関する情報やRT遊技状態に関する情報等に基づき遊技が行われる。
主制御設定変更処理は、上述の主制御電源投入処理において、設定鍵型スイッチ83がONされた場合に実行される処理であり、遊技店員等による設定変更スイッチ84の設定変更指令操作が確定した場合に、スタックポインタの初期化や割込みの初期化、電源断時に保存された遊技情報のクリア処理が行われる。また、設定変更時に設定された設定値が所定の記憶領域に格納され、前述した遊技制御処理に移行する。
<プログラム開始処理>
次に、サブメイン制御手段200Aにより実行されるプログラム開始処理について説明する。このプログラム開始処理は、図30(A)に示すように、電源が投入されたことにより開始され、まず、割込みが禁止され(ステップU11)、次いで、各種の初期化処理(CPUやRAMの初期化、チェックサムの算出等)が行われる(ステップU12)。次に、電源投入時に算出したチェックサムと電源断時に算出し記憶したチェックサムとが一致するか否かを判定する(ステップU13)。
ここで、両者が一致していれば、完全復帰(次述するサブメインループ処理の1コマンド処理中に電源断が発生した状態からの復帰)か否かを判定し(ステップU14)、完全復帰であれば割込許可し(ステップU15)、電源断時に実行中であった1コマンド処理に戻る。一方、上記ステップU13の判定において、チェックサムが一致していなければRAMをクリアし(ステップU16)、サブメインループ処理に移行する。また、上記ステップU14の判定において、完全復帰でなければそこから直接サブメインループ処理に移行する。
<サブメインループ処理>
サブメインループ処理では、図30(B)に示すように、まず、WDT(ウオッチドッグタイマ)をクリアし(ステップV11)、次いで、WDTの作動を開始する(ステップ
V12)。次に、割込み許可し(ステップV13)、16ms毎処理(画像表示装置が正常に起動しているか否かの監視、電源投入時間の計時、画像表示装置に送信する信号データ(コマンド)を所定の記憶領域(コマンドバッファ)に記憶する等)を行う(ステップV14)。
次に、1コマンド処理(主制御手段100からの制御コマンドに基づく処理であり、一例を後述する)を行い(ステップV15)、16ms(時間は任意に設定可)経過したか否かを判定し(ステップV16)、経過していなければ上記ステップV15に戻る。一方、16ms経過していれば上記ステップV11に戻る。
<電源断処理>
図30(C)に示す電源断処理は、サブメイン制御手段200Aが電源断を検知したことにより開始される処理で、まず、WDTを停止し(ステップW11)、次いで、プログラム開始処理中であるか否かを判定する(ステップW12)。ここで、プログラム開始処理中でなければチェックサムを算出し(ステップW13)、さらに各種データ(チェックサムの算出結果、実行していたプログラムの番地等)を退避(保持)し(ステップW14)、ステップW15に進む。一方、上記ステップW12の判定において、プログラム開始処理中であれば上記ステップW13,W14の処理は行わずにステップW15に進む。
このステップW15では、500ms(時間は任意に設定可)が経過したか否かを判定する。ここで、500ms経過していれば電源断処理を終了する。一方、500ms経過していなければ電源が復帰したか否かを判定する(ステップW16)。ここで、電源が復帰していれば瞬断発生回数を更新し(ステップW17)、WDTの作動を開始し(ステップW18)、電源断時に実行中の処理に戻る。一方、上記ステップW16の判定において、電源が復帰していなければ上記ステップW15に戻る。
<1コマンド処理>
図30(D)に示す1コマンド処理では、まず、受信した制御コマンドが「小役or再遊技役当選」の制御コマンド(役決定結果R1,K1〜K13の何れかの情報を含む制御コマンド)であるか否かを判定し(ステップV101)、「小役or再遊技役当選」の制御コマンドではない場合には、「特別役当選」の制御コマンド(役決定結果T1の情報を含む制御コマンド)であるか否かを判定する(ステップV102)。上記ステップV101または上記ステップV102における判定結果が是である場合には、ステップV103に進み、役決定結果制御コマンド処理を行う。
この役決定結果制御コマンド処理では、図31(A)に示すように、まず、副リール停止態様決定処理(副リール3dにおける停止態様を決定するもので上述の副リール抽選に基づき副リール制御番号を決定する処理を含む)を行う(ステップV111)。次に、副リール演出抽選を行う(ステップV112)。この副リール演出抽選は、副リール3dにおいてリール演出(上述のフラッシュ照明演出等を含む)を行う場合の態様を定めた副リール演出番号(例えば、副リール演出番号「0」は副リール演出不実行、「1」〜「200」は副リール演出実行に該当する)を選出する処理である。
次いで、選出した副リール演出番号をセットし(ステップV113)、セットされた副リール演出番号がフラッシュ照明演出用の番号(例えば「30」)であるか否かを判定する(ステップV114)。ここで、フラッシュ照明演出用の番号である場合には、フラッシュ点灯パターン番号(フラッシュ照明演出においてフラッシュ点灯させるタイミング等を定めた番号)をセットし(ステップV115)、役決定結果制御コマンド処理を終了してリターンする。一方、フラッシュ照明演出用の番号ではない場合には、フラッシュ点灯パターン番号のセットは行わず、役決定結果制御コマンド処理を終了してリターンする。
この役決定結果制御コマンド処理からのリターンで、図30(D)の1コマンド処理も終了してリターンする。一方、1コマンド処理の上記ステップV102の判定において、受信した制御コマンドが「特別役当選」の制御コマンドではない場合には、ステップV104に進み、受信した制御コマンドが「リール回転開始受付」の制御コマンド(スタートレバー25の操作が受け付けられたという情報を含む制御コマンド)であるか否かを判定する。ここで、「リール回転開始受付」の制御コマンドである場合には、ステップV105に進み、回転開始制御コマンド処理を行う。
この回転開始制御コマンド処理では、図31(B)に示すように、副リール駆動状態を(後述する「停止」から)「回転待機中」に更新し(ステップV121)、停止可能位置(副リール3dが停止可能な位置)を作成済みであるか否かを判定する(ステップV122)。ここで、停止可能位置を作成していない場合には停止可能位置を作成し(ステップV123)、回転開始制御コマンド処理を終了してリターンし、停止可能位置作成済みの場合にはそのままリターンする。なお、停止可能位置は、上述の副リール制御番号に応じて選択される停止テーブルに基づき、副リール3d上に配置された図柄数分作成する。また、実行される押し順により停止可能位置が異なる場合には、押し順に応じた停止可能位置を作成する。
上記回転開始制御コマンド処理からのリターンで、図30(D)の1コマンド処理も終了してリターンする。一方、1コマンド処理の上記ステップV104の判定において、受信した制御コマンドが「リール回転開始受付」の制御コマンドではない場合には、ステップV106に進み、受信した制御コマンドが「副リール停止受付」の制御コマンド(ストップスイッチ26aの操作が受け付けられたという情報を含む制御コマンド)であるか否かを判定する。ここで、「副リール停止受付」の制御コマンドである場合には、ステップV107に進み、副リール停止制御コマンド処理を行う。
この副リール停止制御コマンド処理では、図31(C)に示すように、副リール駆動状態を(後述する「定速中」から)「減速開始」に更新し(ステップV131)、次に、停止操作受付時の図柄番号、押し順等に基づき副リール3dの停止位置を決定する(ステップV132)。次いで、副リール駆動状態を「減速中」に切り替える減速タイミング(副リール速度(通常速または倍速)に応じて「減速中」に切り替えるときの図柄番号やステップ数等)を決定し(ステップV133)、副リール回転停止制御コマンド処理を終了してリターンする。この副リール停止制御コマンド処理からのリターンで、図30(D)の1コマンド処理も終了してリターンする。
<フラッシュ点灯BL制御処理>
図31(D)に示すフラッシュ点灯BL制御処理は、所定時間(本実施形態では「1ミリ秒」とするが適宜変更可)ごとに割込処理として実行されるもので、まず、副リール駆動状態が「定速中」であり、かつ上記フラッシュ点灯パターン番号がセットされているか否かを判定する(ステップV141)。ここで、副リール駆動状態が「定速中」でフラッシュ点灯パターン番号もセットされている場合には、副リール用ステッピングモータの当該時点でのステップ数が、副リール用バックランプのLEDをフラッシュ点灯させるタイミングのステップ数であるか否かを判定する(ステップV142)。
ここで、フラッシュ点灯させるタイミングである場合には、フラッシュ点灯情報をセットし(ステップV143)、フラッシュ点灯BL制御処理を終了して割込リターンする。フラッシュ点灯情報とは、副リール用バックランプの制御用IC(上述のLEDドライバIC)に対し出力される情報で、副リール用バックランプにおいてどの位置のLEDをフラッシュ点灯させ、どの位置のLEDを消灯させるのかを定めている。
一方、上記ステップV142の判定において、フラッシュ点灯タイミングのステップ数ではない場合には、バックランプ消灯情報をセットし(ステップV144)、フラッシュ点灯BL制御処理を終了して割込リターンする。バックランプ消灯情報とは、副リール用バックランプの制御用ICに対し出力される情報で、副リール用バックランプにおけるどの位置のLEDを消灯させるのかを定めている。また、上記ステップV141の判定において、副リール駆動状態が「定速中」ではないか、またはフラッシュ点灯パターン番号がセットされていない場合には、上記ステップV142〜V144の処理は行わず、フラッシュ点灯BL制御処理を終了して割込リターンする。
<通常点灯BL制御処理>
図31(E)に示す通常点灯BL制御処理は、所定時間(本実施形態では「16ミリ秒」とするが適宜変更可)ごとに割込処理として実行されるもので、まず、上記フラッシュ点灯パターン番号がセットされているか否かを判定する(ステップV151)。ここで、フラッシュ点灯パターン番号がセットされていない場合には、副リール駆動状態が「停止」であるか否かを判定し(ステップV152)、「停止」ではない場合には、通常点灯情報をセットし、通常点灯BL制御処理を終了して割込リターンする。通常点灯情報とは、副リール用バックランプの制御用ICに対し出力される情報で、副リール用バックランプにおいてどの位置のLEDを通常点灯させ、どの位置のLEDを消灯させるのかを定めている。
一方、上記ステップV152の判定において、副リール駆動状態が「停止」である場合には、バックランプ消灯情報をセットし(ステップV144)、通常点灯BL制御処理を終了して割込リターンする。また、上記ステップV151の判定において、フラッシュ点灯パターン番号がセットされている場合には、上記ステップV152〜V154の処理は行わず、通常点灯BL制御処理を終了して割込リターンする。
<副リール駆動制御処理>
図32に示す副リール駆動制御処理は、副リール3dの駆動(回転の加速、減速、定速維持や停止維持等)を制御するための処理である。上述した、主制御手段100におけるリール駆動制御処理は割込周期が一定(2、235ミリ秒)の割込処理として実行されるのに対し、副リール駆動制御処理は割込周期が可変される割込処理として実行される。この副リール駆動制御処理では、図32に示すように、まず、副リール駆動状態が「停止」であるか否かを判定し(ステップV161)、副リール駆動状態が「停止」である場合には副リール駆動制御処理を終了して割込リターンし、「停止」ではない場合には、副リール駆動状態が「ホールド状態」であるか否かを判定する(ステップV162)。
ここで、副リール駆動状態が「ホールド状態」である場合には、「ホールド状態」とされてから所定時間(本実施形態では「20ミリ秒」とするが適宜変更可)が経過したか否を判定し(ステップV163)、経過していた場合には、副リール用ステッピングモータの全相(4相)OFFのデータを記憶し(ステップV164)、さらに副リール駆動状態を「停止」に更新し(ステップV165)、副リール駆動制御処理を終了して割込リターンする。一方、「ホールド状態」とされてから所定時間が経過していない場合には、上記ステップV164,V165の処理は行わずに割込リターンする。
また、上記ステップV162の判定において、リール駆動状態が「ホールド状態」ではない場合には、ステップV166に進み、リール駆動状態が「リール回転待機中」であるか否かを判定し、「リール回転待機中」である場合には、上述のフラッシュ点灯パターン番号がセットされているか否かを判定する(ステップV167)。ここで、フラッシュ点灯パターン番号がセットされていない場合には、加速テーブル(通常)をセットし(ステ
ップV168)し、フラッシュ点灯パターン番号がセットされている場合には、加速テーブル(倍速)をセットする(ステップV173)。
加速テーブル(通常)は、副リールを通常速回転(例えば、76回転/分(以下「回転/分」を「rpm」と記載する)させる場合に参照され、加速テーブル(倍速)は、副リールを倍速回転(例えば、160rpm)させる場合に参照されるものであり、それぞれ、加速時における割込周期カウンタの上限とパルス切替回数とパルス出力状態との対応関係を定めている(図34(A)、(B)参照)。
割込周期カウンタの上限とは、副リール駆動制御処理を実行するタイミング(割込タイミング)を計るカウンタ(割込周期カウンタ)のカウンタ上限であり、割込周期カウンタのカウント値がその上限に達すると割込タイミングとなる。図34(A)、(B)(後述する図35(A)、(B)でも同様)では、割込周期カウンタの上限を、副リールの回転速度(「rpm」)で表している。これは、その割込周期カウンタの上限に従って副リール駆動制御処理(ステッピングモータへの励磁パルスの切替え)を実行し続けた場合に、副リールが1分間に何回転する速度であるのか(例えば、割込周期カウンタの上限が「26rpm」とは、その上限に従って副リール駆動制御処理を実行し続けた場合に、副リールが1分間に26回転する速度であること)を表している。
パルス切替回数とは、同一の割込周期カウンタの上限に従って励磁パルスの切替え(副リール駆動制御処理)を実行する回数を示す数値である(例えば、図34(A)において、「8rpm」の割込周期カウンタの上限のときは、その割込周期カウンタの上限に従って、計5回、励磁パルスの切替えを実行することを示している)。また、パルス出力状態とは、励磁パルスの出力状態を示す数値である(例えば、「0」は停止で励磁パルスを出力しないことを示し、「+1」は副リールを順回転(通常の方向へ回転)させるための励磁パルスを出力することを示し、「−1」は副リールを逆回転させるための励磁パルスを出力することを示す)。なお、図34(A)、(B)(後述する図35(A)、(B)でも同様)において、割込周期カウンタの上限は、図中の上欄側から下欄側へと更新されるようになっている。
図32の上記ステップV168において、加速テーブル(通常)をセットしたときは、次に、その加速テーブル(通常)に基づき、割込周期カウンタの上限を更新し(ステップV169)、さらにパルス切替回数をセットし(ステップV170)、パルス出力状態をセットする(ステップV171)。そして、副リール駆動状態を「加速中(通常)」に更新し(ステップV172)、ステップV178に進む。
一方、上記ステップV173において、加速テーブル(倍速)をセットしたときは、次に、その加速テーブル(倍速)に基づき、割込周期カウンタの上限を更新し(ステップV174)、さらにパルス切替回数をセットし(ステップV175)、パルス出力状態をセットする(ステップV176)。そして、副リール駆動状態を「加速中(倍速)」に更新し(ステップV177)、上記ステップV178に進む。
このステップV178では、副リール駆動状態が「定速中」であるか否かを判定し、副リール駆動状態が「定速中」である場合には、不良検出カウンタの値を「+1」更新して(ステップV179)、ステップV180に進み、リール駆動状態が「定速中」ではない場合には、直接ステップV180に進む。
このステップV180では、パルス出力状態が「+1」(順回転)または「−1」(逆回転)であるか否かを判定し、パルス出力状態が「+1」または「−1」ではない場合(「0」である場合)にはステップV182に進み、パルス出力状態が「+1」または「−
1」である場合にはステップV181に進み、副リール駆動パルス更新処理を行う。
この副リール駆動パルス更新処理では、図33(B)に示すように、副リール駆動パルス検索用カウンタの値を「+1」更新し(ステップV231)、副リール駆動パルスデータ取得処理に進む。この副リール駆動パルスデータ取得処理では、図33(C)に示すように、まず、副リール駆動パルス検索用オフセット値を算出し(ステップV232)、さらに副リール駆動パルスデータテーブルを所定の記憶領域から読み出す(ステップV233)。そして、その副リール駆動パルスデータテーブルに基づき副リール駆動パルスデータを取得し(ステップV234)、副リール駆動パルスセット処理に進む。この副リール駆動パルスセット処理では、図33(D)に示すように、副リール駆動パルスデータを出力用としてセットし(ステップV235)、リターンする。
上記副リール駆動パルス検索用カウンタは、副リール用ステッピングモータを駆動させる副リール駆動パルスデータを取得するためのカウンタであり、「0」〜「255」(2進数で「00000000」〜「11111111」)の値をとる。この副リール駆動パルス検索用カウンタの値と所定値「00000111」(2進数表記)とのAND演算(論理積演算)を行うことにより「0」〜「7」(2進数で「0000」〜「0111」)の値が算出され、これが上述の副リール駆動パルス検索用オフセット値となる。上記副リール駆動パルスデータテーブルは、副リール駆動パルスデータオフセット値と副リール駆動パルスデータとの対応関係を定めたテーブルである。副リール駆動パルス検索用カウンタ、副リール駆動パルス検索用オフセット値、副リール駆動パルスデータの対応関係は、上述した主リール用のリール駆動パルスデータテーブル(図29参照)に示す、リール駆動パルス検索用カウンタ、リール駆動パルス検索用オフセット値、リール駆動パルスデータの対応関係と同じである(数値は一例であり適宜変更可)。
上述の副リール駆動パルス更新処理(副リール駆動パルスデータ取得処理、副リール駆動パルスセット処理)からのリターンで、図32のステップV182に進む。このステップV182では、副リール駆動状態が「加速中」であるか否かを判定し、「加速中」である場合にはパルス切替回数を「−1」更新し(ステップV183)、パルス切替回数が「0」であるか否かを判定する(ステップV184)。ここで、パルス切替回数が「0」である場合には、割込周期カウンタの上限を更新し(ステップV185)、さらにパルス切替回数を更新し(ステップV186)、パルス出力状態を更新する(ステップV187)。
次に、割込周期カウンタの上限が「0」(定速情報)であるか否かを判定し(ステップV188)、「0」である場合には副リール駆動状態を「定速中」に更新し(ステップV189)、さらに割込周期カウンタの上限を更新し(ステップV190)、副リール駆動制御処理を終了して割込リターンする。一方、上記ステップV188の判定において、割込周期カウンタの上限が「0」(定速情報)ではない場合には、上記ステップV189,V190の処理は行わず、副リール駆動制御処理を終了して割込リターンする。
また、上記ステップV184の判定において、パルス切替回数が「0」ではない場合には、上記ステップV185〜190の処理は行わず、副リール駆動制御処理を終了して割込リターンする。さらに、上記ステップV182の判定において、副リール駆動状態が「加速中」ではない場合には、図33のステップV191に進み、副リール駆動状態が「定速中」であるか否かを判定する。ここで、副リール駆動状態が「定速中」である場合には、副リールに設けられたリールセンサを検出したか否かを判定し(ステップV192)、リールセンサを検出した場合には、基準図柄番号(図柄番号0)を記憶し(ステップV193)、さらに不良検出カウンタの初期値「0」を記憶し(ステップV194)、副リール駆動制御処理を終了して割込リターンする。
一方、上記ステップV191の判定において副リール駆動状態が「定速中」ではない場合、または、上記ステップV192の判定においてリールセンサを検出していない場合には、上記ステップV193,194の処理を行わずにステップV195に進み、副リール駆動状態が「減速中」であるか否かを判定する。ここで、副リール駆動状態が「減速中」である場合には、パルス切替回数を「−1」更新し(ステップV196)、パルス切替回数が「0」であるか否かを判定する(ステップV197)。ここで、パルス切替回数が「0」である場合には、割込周期カウンタの上限を更新し(ステップV198)、さらにパルス切替回数を更新し(ステップV199)、パルス出力状態を更新する(ステップV200)。
次に、割込周期カウンタの上限が「0」(ホールド情報)であるか否かを判定し(ステップV201)、「0」である場合には副リール駆動状態を「ホールド状態」に更新し(ステップV202)、さらに割込周期カウンタの上限をデフォルト値(本実施形態では、割込周期が「1ミリ秒」となる値とするが適宜変更可)に更新し(ステップV203)、副リール駆動制御処理を終了して割込リターンする。一方、上記ステップV188の判定において、割込周期カウンタの上限が「0」(ホールド情報)ではない場合には、上記ステップV202,203の処理は行わず、副リール駆動制御処理を終了して割込リターンする。
また、上記ステップV197の判定において、パルス切替回数が「0」ではない場合には、上記ステップV198〜203の処理は行わず、副リール駆動制御処理を終了して割込リターンする。さらに、上記ステップV195の判定において、副リール駆動状態が「減速中」ではない場合には、ステップV204に進み、リールセンサが通過済みであるか否かを判定する。ここで、リールセンサが通過済みではない場合には、副リール駆動制御処理を終了して割込リターンする。
一方、リールセンサが通過済みの場合には、副リールが1図柄分のステップ数(例えば、「16」または「17」のステップ数)移動したか否かを判定し(ステップV205)、移動した場合には、1図柄分のステップ数を記憶し(ステップV206)、さらに図柄番号を更新し(ステップV207)、ステップV208に進む。一方、上記ステップV205の判定において、副リールが1図柄分のステップ数移動していない場合には、上記ステップV206,207の処理は行わずにステップV208に進む。
このステップV208では、減速タイミング(減速させたい図柄番号、ステップ数)であるか否かを判定する。ここで、減速タイミングではない場合には副リール駆動制御処理を終了して割込リターンする。一方、減速タイミングである場合には副リールの回転速度が「倍速」であるか否かを判定し(ステップV209)、副リールの回転速度が「倍速」ではない場合には、減速テーブル(通常)をセットし(ステップV210)、副リールの回転速度が「倍速」である場合には、減速テーブル(倍速)をセットする(ステップV215)。
減速テーブル(通常)は、副リールが通常速回転(76rpm)の場合に参照され、減速テーブル(倍速)は、副リールが倍速回転(160rpm)の場合に参照されるものであり、それぞれ、減速時における割込周期カウンタの上限とパルス切替回数とパルス出力状態との対応関係を定めている(図35(A)、(B)参照)。
上記ステップV210において、減速テーブル(通常)をセットしたときは、次に、その減速テーブル(通常)に基づき、割込周期カウンタの上限を更新し(ステップV211)、さらにパルス切替回数をセットし(ステップV212)、パルス出力状態をセットす
る(ステップV213)。そして、副リール駆動状態を「減速中(通常)」に更新し(ステップV214)、副リール駆動制御処理を終了して割込リターンする。
一方、上記ステップV215において、減速テーブル(倍速)をセットしたときは、次に、その減速テーブル(倍速)に基づき、割込周期カウンタの上限を更新し(ステップV216)、さらにパルス切替回数をセットし(ステップV217)、パルス出力状態をセットする(ステップV218)。そして、副リール駆動状態を「減速中(倍速)」に更新し(ステップV219)、副リール駆動制御処理を終了して割込リターンする。
以上、本発明の実施形態を説明したが、上述した実施形態や変更態様における各構成及び従来の技術として述べた各構成は、適宜組み合わせて用いることが可能である。また、上述した特徴構成(特に、RAMの初期化手法、LEDの明るさの切替手法等)は、スロットマシン以外の他の遊技機に対しても適宜適用することが可能である。
なお、上述の実施形態では、AT(アシストタイム)と称される演出期間(遊技状態)を副制御基板において設定しているが、主制御基板において、例えば役決定結果に基づいてATを設定するようにしてもよい。また、AT中において行われるアシスト演出として、遊技媒体の獲得が可能となる小役が決定された(当選した)場合に、そのことの報知や、決定された小役を成立させる(対応図柄を有効ライン上に停止表示させる)ために必要とされる、各リール回転停止操作の操作順(押し順)の報知を、主制御基板で制御する表示用ランプを用いて行うようにしてもよい。例えば、主制御基板で制御する表示用ランプのうち、BET数表示ランプ46bA,B,C、投入可能表示ランプ46c、遊技開始表示ランプ46e等の複数のランプを用いて、点灯と消灯のパターンにより正解押し順を表示すること(例えば、正解押し順が中→左→右のときは、BET数表示ランプ46bA,B,Cを全て点灯させ、正解押し順が中→右→左のときは、BET数表示ランプ46bB,Cを点灯させ、46bAを消灯させる等)が一例として挙げられる。また、主制御基板
で制御する表示用ランプ46g、h、jに正解押し順を7セグメント表示すること(例えば、正解押し順が中→左→右のときは、数字の6を7セグメント表示し、正解押し順が中→右→左のときは数字の5を7セグメント表示する等)も一例として挙げられる。
また、主制御基板において、役決定結果に基づいて、各リール回転停止操作の操作順を別途決定し、その決定された各リール回転停止操作の操作順を報知してもよい。さらに、主制御基板で制御する表示用ランプ46bA,B,C、c〜h、jによる報知に加え、副制御基板で制御する表示画面11a上に、正解押し順を示す数字を「2、1、3」の順番で左側から並べて表示したり、「中、左、右」の文字情報を表示したりするようにしてもよい。また、各ストップスイッチ26a,26b,26cに対応させて(例えば、各ストップスイッチ26a,26b,26cの内部に)、主制御基板で制御する各表示用ランプ(例えば、ストップスイッチ26aに対応する表示用ランプL、ストップスイッチ26bに対応する表示用ランプC、ストップスイッチ26cに対応する表示用ランプR)を設け、この各表示用ランプの点灯態様や点灯順序(例えば、報知する操作順が右→左→中の場合には、表示用ランプR→L→Cの順に点灯させ、報知する操作順が中→右→左の場合には、表示用ランプC→R→Lの順に点灯させる)等によって、各リール回転停止操作の操作順を報知するようにしてもよい)。また、主制御基板で制御する表示画面(例えば、液晶画面)を設け、表示画面上に、正解押し順を示す数字を「2、1、3」の順番で左側から並べて表示したり、「中、左、右」の文字情報を表示したりするようにしてもよい。