以下に、本発明の実施例について図面に基づいて説明する。
[パチスロの機能フロー]
本発明の遊技機に係る実施の形態について、以下図面を参照しながら説明する。はじめに、図1を参照して、本実施の形態における遊技機(以下、パチスロ)1の機能フローについて説明する。
遊技者によりメダルが投入され、スタートレバー6が操作されると、予め定められた数値の範囲(例えば、0〜65535)の乱数から1つの値(以下、乱数値)が抽出される。
内部抽籤手段(後述のメインCPU31)は、抽出された乱数値に基づいて抽籤を行い、内部当籤役を決定する。内部当籤役の決定により、後述の入賞判定ラインに沿って表示を行うことを許可する図柄の組合せが決定される。尚、図柄の組合せの種別としては、メダルの払い出し、再遊技の作動、ボーナスの作動等といった特典が遊技者に与えられる「入賞」に係るものと、それ以外の所謂「ハズレ」に係るものとが設けられている。
続いて、複数のリール3L、3C、3Rの回転が行われた後で、遊技者によりストップボタン7L、7C、7Rが押されると、リール停止制御手段は、内部当籤役とストップボタンが押されたタイミングとに基づいて、該当するリールの回転を停止する制御を行う。
ここで、パチスロ1では、基本的に、ストップボタンが押されたときから規定時間内に、該当するリールの回転を停止する制御が行われる。本実施の形態では、上記規定時間内でのリール3L、3C、3Rの回転に伴って移動する図柄の数を「滑り駒数」と呼び、その最大数を図柄4個分(最大滑り駒数)に定める。
リール停止制御手段は、入賞に係る図柄の組合せの表示を許可する内部当籤役が決定されているときでは、上記規定時間を利用して、その図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って極力表示されるようにリール3L、3C、3Rの回転を停止する。その一方で、内部当籤役によってその表示が許可されていない図柄の組合せについては、上記規定時間を利用して、入賞判定ラインに沿って表示されることがないようにリール3L、3C、3Rの回転を停止する。
こうして、複数のリール3L、3C、3Rの回転が全て停止されると、入賞判定手段(後述のメインCPU31)は、入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せが、入賞に係るものであるか否かの判定を行う。入賞に係るものであるとの判定が行われると、メダルの払い出し等の特典が遊技者に与えられる。以上のような一連の流れがパチスロ1における1回の遊技(単位遊技又は単位ゲーム)として行われる。
また、パチスロ1では、前述した一連の流れの中で、液晶表示装置5により行う映像の表示、ランプ14により行う光の出力、スピーカ9L、9Rにより行う音の出力、或いはこれらの組合せを利用して様々な演出が行われる。また、当籤役に応じた告知音がスピーカ9L、9Rから出力されるようになっている。この告知音は、ストップボタン7L〜7Rが押されたタイミングで出力される。これにより、ストップボタン7L〜7Rの操作が終了したのちに行われる演出と告知音とが競合しないようになっている。
遊技者によりスタートレバー6が操作されると、前述の内部当籤役の決定に用いられた乱数値とは別に、演出用の乱数値(以下、演出用乱数値)が抽出される。演出用乱数値が抽出されると、演出内容決定手段(後述のメインCPU31、又はサブCPU81)は、内部当籤役に対応づけられた複数種類の演出内容の中から今回実行するものを抽籤により決定する。
演出内容が決定されると、演出実行手段(後述の液晶表示装置5、後述のスピーカ9L、9R、後述のランプ14)は、リール3L、3C、3Rの回転が開始されるとき、各リール3L、3C、3Rの回転がそれぞれ停止されるとき、入賞の有無の判定が行われたとき等の各契機に連動させて演出の実行を進める。このように、パチスロ1では、内部当籤役に対応づけられた演出内容を実行することによって、決定された内部当籤役(言い換えると、狙うべき図柄の組合せ)を知る或いは予想する機会が遊技者に提供され、遊技者の興味の向上が図られる。
[パチスロの構造]
パチスロ1の機能フローについての説明は以上である。次に、図2及び図3を参照して、本実施の形態におけるパチスロ1の構造について説明する。
<パチスロの外部構造>
図2は、本実施の形態におけるパチスロ1の外部構造を示す。
(リールと表示窓)
パチスロ1は、リール3L、3C、3Rや回路基板等を収容するキャビネット1aと、キャビネット1aに対して開閉可能に取り付けられるフロントドア2とを備える。キャビネット1aの内部には、3つのリール3L、3C、3Rが横並びに設けられている。各リール3L、3C、3Rは、円筒状のフレームの周面に、複数の図柄(例えば21個)が回転方向に沿って連続的に配された帯状のシートを貼り付けて構成されている。
フロントドア2の中央には、液晶表示装置5が設けられている。液晶表示装置5は、図柄表示領域21L、21C、21Rを含む表示画面5aを備え、正面から見て3つのリール3L、3C、3Rに重畳する手前側に位置するように設けられている。図柄表示領域21L、21C、21Rは、3つのリール3L、3C、3Rのそれぞれに対応して設けられており、その背後に設けられたリール3L、3C、3Rを透過することが可能な構成を備えている。
つまり、図柄表示領域21L、21C、21Rは、表示窓としての機能を果たすものであり、その背後に設けられたリール3L、3C、3Rの回転及びその停止の動作が遊技者側から視認可能となる。また、本実施の形態では、図柄表示領域21L、21C、21Rを含めた表示画面5aの全体を使って、映像の表示が行われ、演出が実行される。
図柄表示領域(以下、表示窓)21L、21C、21Rは、その背後に設けられたリール3L、3C、3Rの回転が停止されたとき、リール3L、3C、3Rの表面に配された複数種類の図柄のうち、その枠内における上段、中段及び下段の各領域にそれぞれ1個の図柄(合計で3個)を表示する。また、各表示窓21L、21C、21Rが有する上段、中段及び下段からなる3つの領域のうち予め定められた何れかをそれぞれ組合せてなる擬似的なラインを、入賞か否かの判定を行う対象となるライン(後述する入賞判定ライン)として定義する。
本実施の形態の場合、表示窓21L、21C、21Rには、上段、中段及び下段のうち予め定められた何れかをそれぞれ結んだ仮想的なライン(以下、入賞判定ラインと称する)が形成される。本実施の形態では、入賞判定ラインとして、図2に示すように、左表示窓21Lの上段、中表示窓21Cの中段及び右表示窓21Rの上段を組み合わせた第1の入賞判定ライン8a、左表示窓21Lの上段、中表示窓21Cの中段及び右表示窓21Rの下段を組み合わせた第2の入賞判定ライン8b、左表示窓21Lの下段、中表示窓21Cの中段及び右表示窓21Rの上段を組み合わせた第3の入賞判定ライン8c、及び左表示窓21Lの下段、中表示窓21Cの中段及び右表示窓21Rの下段を組み合わせた第4の入賞判定ライン8dの4本のラインが定められている。
本実施の形態では、遊技状態が非MB遊技状態であるときには、メダルを3枚投入した場合のみ単位遊技を開始できる。すなわち、遊技状態が非MB遊技状態であるときには、メダルを1枚投入したり2枚投入したりした場合には単位遊技を開始することはできない。遊技状態が非MB遊技状態であるときに、メダルを3枚投入することで、全ての入賞判定ライン8a〜8dを有効化できる。
遊技状態がMB遊技状態であるときには、メダルを1枚投入した場合のみ単位遊技を開始できる。すなわち、遊技状態がMB遊技状態であるときには、メダルを2枚投入したり3枚投入したりすることはできない。遊技状態がMB遊技状態であるときに、メダルを1枚投入することで、全ての入賞判定ライン8a〜8dを有効化できる。
なお、本実施の形態では3つのリール3L、3C、3Rを用いているが、これに限られるものではなく、リールの数は変更可能である。なお、リールの数を変更した場合には、ストップボタンの数も対応させて変更することが好ましい。
(操作装置)
フロントドア2には、遊技者による操作の対象となる各種装置が設けられている。メダル投入口10は、遊技者によって外部から投下されるメダルを受け入れるために設けられる。メダル投入口10に受け入れられたメダルは、所定枚数(例えば3枚)を上限として1回の遊技に投入されることとなり、所定枚数を超えた分はパチスロ1内部に預けることが可能となる(所謂クレジット機能)。
ベットボタン11は、パチスロ1内部に預けられているメダルから1回の遊技に投入する枚数を決定するために設けられる。精算ボタン12は、パチスロ1内部に預けられているメダルを外部に引き出すために設けられる。
スタートレバー6は、全てのリール3L、3C、3Rの回転を開始するために設けられる。ストップボタン7L、7C、7Rは、3つのリール3L、3C、3Rのそれぞれに対応づけられ、対応するリール3L、3C、3Rの回転を停止するために設けられる。
(その他装置)
7セグ表示器13は、7セグメントLEDからなり、今回の遊技に投入されたメダルの枚数(以下、投入枚数)、特典として遊技者に対して払い出すメダルの枚数(以下、払出枚数)、パチスロ1内部に預けられているメダルの枚数(以下、クレジット枚数)等の情報を遊技者に対してデジタル表示する。
ランプ(LED等)14は、演出内容に応じた点消灯のパターンにて光を出力する。スピーカ9L、9Rは、演出内容に応じた効果音や楽曲等の音を出力する。メダル払出口15は、後述のメダル払出装置40(後述の図4参照)の駆動により排出されるメダルを外部に導く。メダル払出口15から排出されたメダルは、メダル受皿16に貯められる。
<パチスロの内部構造>
図3は、本実施の形態におけるパチスロ1の内部構造を示す。フロントドア2が開放され、フロントドア2の裏面側の構造及びキャビネット1a内部の構造が現れた状態が示されている。
キャビネット1a内部の上方には、主制御回路71(後述の図4参照)が形成された基板(以下、主基板71A)が設けられている。主制御回路71は、内部当籤役の決定、リール3L、3C、3Rの回転及び停止、入賞の有無の判定といった、パチスロ1における遊技の主な流れを制御する回路である。主制御回路71の具体的な構成は後述する。
キャビネット1a内部の中央には、3つのリール3L、3C、3Rが設けられている。リール3L、3C、3Rのそれぞれには、所定の減速比をもったギアを介してステッピングモータ(図示せず)が接続されている。
3つのリール3L、3C、3Rの左側には、副制御回路72(後述の図4参照)が形成された基板(以下、副基板72A)が設けられている。副制御回路72は、映像の表示等による演出の実行を制御する回路である。副制御回路72の具体的な構成は後述する。
キャビネット1a内部の下方には、多量のメダルを収容可能で、それらを1枚ずつ排出可能な構造を有するメダル払出装置(以下、ホッパー)40が設けられている。ホッパー40の左側には、パチスロ1が有する各装置に対して必要な電力を供給するための電源装置43が設けられている。
フロントドア2裏側の中央、表示窓21L、21C、21Rの下方には、セレクタ42が設けられている。セレクタ42は、材質や形状等が適正であるメダルか否かを選別する装置であり、メダル投入口10に受け入れられた適正なメダルをホッパー40へ案内する。尚、セレクタ42内においてメダルが通過する経路上には、後述のメダルセンサ42S(後述の図4参照)が設けられており、適正なメダルが通過したことを検出する。
[パチスロが備える回路の構成]
パチスロ1の構造についての説明は以上である。次に、図4及び図5を参照して、本実施の形態におけるパチスロ1が備える回路の構成について説明する。本実施の形態におけるパチスロ1は、主制御回路71、副制御回路72及びこれらと電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)を備える。
<主制御回路>
図4は、本実施の形態におけるパチスロ1の主制御回路71の構成を示す。
(マイクロコンピュータ)
主制御回路71は、回路基板上に設置されたマイクロコンピュータ30を主たる構成要素としている。マイクロコンピュータ30は、CPU(以下、メインCPU)31、ROM(以下、メインROM)32及びRAM(以下、メインRAM)33により構成される。
メインROM32には、メインCPU31により実行される制御プログラム(図39〜図57参照)、内部抽籤テーブル(図9参照)等のデータテーブル(図6〜図25参照)、副制御回路72に対して各種制御指令(コマンド)を送信するためのデータ等が記憶されている。メインRAM33には、制御プログラムの実行により決定された内部当籤役等の各種データを格納する格納領域(後述)が設けられる。
(乱数発生器等)
メインCPU31には、クロックパルス発生回路34、分周器35、乱数発生器36及びサンプリング回路37が接続されている。クロックパルス発生回路34及び分周器35は、クロックパルスを発生する。メインCPU31は、発生されたクロックパルスに基づいて、制御プログラムを実行する。乱数発生器36は、予め定められた範囲の乱数(例えば、0〜65535)を発生する。サンプリング回路37は、発生された乱数の中から1つの値を抽出する。
(スイッチ等)
マイクロコンピュータ30の入力ポートには、スイッチ等が接続されている。メインCPU31は、スイッチ等の入力を受けて、ステッピングモータ等の周辺装置の動作を制御する。ストップスイッチ7Sは、3つのストップボタン7L、7C、7Rのそれぞれが遊技者により押されたこと(停止操作)を検出する。また、スタートスイッチ6Sは、スタートレバー6が遊技者により操作されたこと(開始操作)を検出する。
メダルセンサ42Sは、メダル投入口10に受け入れられたメダルが前述のセレクタ42内を通過したことを検出する。また、ベットスイッチ11Sは、ベットボタン11が遊技者により押されたことを検出する。また、精算スイッチ12Sは、精算ボタン12が遊技者により押されたことを検出する。
(周辺装置及び回路)
マイクロコンピュータ30により動作が制御される周辺装置としては、ステッピングモータ、7セグ表示器13及びホッパー40がある。また、マイクロコンピュータ30の出力ポートには、各周辺装置の動作を制御するための回路が接続されている。
モータ駆動回路は、各リール3L、3C、3Rに対応して設けられたステッピングモータの駆動を制御する。
ステッピングモータは、運動量がパルスの出力数に比例し、回転軸を指定された角度で停止させることが可能な構成を備えている。ステッピングモータの駆動力は、所定の減速比をもったギアを介してリール3L、3C、3Rに伝達される。ステッピングモータに対して1回のパルスが出力される毎に、リール3L、3C、3Rは一定の角度で回転する。
リール位置検出回路50は、発光部と受光部とを有する光センサにより、リール3L、3C、3Rが一回転したことを示すリールインデックスを各リール3L、3C、3Rに応じて検出する。検出されたリールインデックスは、メインCPU31に送られる。
リールインデックスを受信するとメインCPU31は、対応するリール3L、3C、3Rのパルスカウンタの値を「16」に初期化し、リール3L、3C、3Rに対応する図柄カウンタの値を「0」に初期化する。ステッピングモータが備える何れかのコイルの組が励磁された際に(即ち、パルスが出力されると)、パルスカウンタの値を1減算し、パルスカウンタの値が「0」となった際に、パルスカウンタの値を「16」に戻し、図柄カウンタの値を1加算する。その結果、図柄カウンタの値が「20」を超えると、図柄カウンタの値を「0」に戻す。ここで、ステッピングモータ49Lが備えるコイルの組が4回ずつ、即ち合計16回励磁されることで、表示窓21Lの中段に表示される図柄の図柄番号が1増加するので、パルスカウンタの値は、コイルの組が励磁された回数に対応し、図柄カウンタの値は、表示窓21Lの中段に表示された図柄の図柄番号に一致する。
このように、メインCPU31は、リールインデックスを検出してからステッピングモータに対してパルスを出力した回数をカウントすることによって、リール3L、3C、3Rの回転角度(主に、リール3L、3C、3Rが図柄何個分(駒数)だけ回転したか)を管理し、リール3L、3C、3Rの表面に配された各図柄の位置を管理するようにしている。
表示部駆動回路48は、7セグ表示器13の動作を制御する。また、ホッパー駆動回路41は、ホッパー40の動作を制御する。また、払出完了信号回路51は、ホッパー40に設けられたメダル検出部40Sが行うメダルの検出を管理し、ホッパー40から外部に排出されたメダルが払出枚数に達したか否かをチェックする。
<副制御回路>
図5は、本実施の形態におけるパチスロ1の副制御回路72の構成を示す。
副制御回路72は、主制御回路71と電気的に接続されており、主制御回路71から送信されるコマンドに基づいて演出内容の決定や実行等の処理を行う。副制御回路72は、基本的に、CPU(以下、サブCPU)81、ROM(以下、サブROM)82、RAM(以下、サブRAM)83、レンダリングプロセッサ84、描画用RAM85、ドライバ87、DSP(デジタルシグナルプロセッサ)88、オーディオRAM89、A/D変換器90及びアンプ91を含んで構成されている。
サブCPU81は、主制御回路71から送信されたコマンドに応じて、サブROM82に記憶されている制御プログラムに従い、映像、音、光の出力の制御を行う。サブRAM83は、決定された演出内容や演出データをセットする格納領域や、主制御回路71から送信される内部当籤役等の各種データを格納する格納領域が設けられている。サブROM82は、基本的に、プログラム記憶領域とデータ記憶領域によって構成される。
プログラム記憶領域には、サブCPU81が実行する制御プログラムが記憶されている。例えば、制御プログラムには、主制御回路71との通信を制御するための主基板通信タスクや、演出用乱数値を抽出し、演出内容(演出データ)の決定及びセットを行うための演出登録タスク、決定した演出内容に基づいて液晶表示装置5による映像の表示を制御する描画制御タスク、ランプ14による光の出力を制御するランプ制御タスク、スピーカ9L、9Rによる音の出力を制御する音声制御タスク等が含まれる。
データ記憶領域は、各種データテーブルを記憶する記憶領域、各演出内容を構成する演出データを記憶する記憶領域、映像の作成に関するアニメーションデータを記憶する記憶領域、BGMや効果音に関するサウンドデータを記憶する記憶領域、光の点消灯のパターンに関するランプデータを記憶する記憶領域等が含まれている。
また、副制御回路72には、その動作が制御される周辺装置として、液晶表示装置5、スピーカ9L、9R及びランプ14が接続されている。
サブCPU81、レンダリングプロセッサ84、描画用RAM85(フレームバッファ86を含む)及びドライバ87は、演出内容により指定されたアニメーションデータに従って映像を作成し、作成した映像を液晶表示装置5により表示する。
また、サブCPU81、DSP88、オーディオRAM89、A/D変換器90及びアンプ91は、演出内容により指定されたサウンドデータに従ってBGM等の音をスピーカ9L、9Rから出力する。また、サブCPU81は、演出内容により指定されたランプデータに従ってランプ14の点灯及び消灯を行う。
<<<遊技状態における内部当籤役と押し順との関係図>>>
図6は、本実施の形態における非MB遊技状態における内部当籤役と押し順との関係図(a)と、MB遊技状態における内部当籤役と押し順との関係図(b)とを示すテーブルである。本実施の形態によるスロットマシン1においては、表示される図柄の組合せは、図6に示す関係に従って、内部当籤役に応じて予め決定されている。
<<非MB遊技状態における内部当籤役と押し順との関係図>>
図6(a)は、遊技状態が非MB遊技状態であるときに、内部当籤役(当籤番号)と押し順とに対応して表示される表示役を示す。
<当籤番号1>
当籤番号が1であるときには、押し順によることなく、ベル1に対応する図柄の組合せが揃う。
<当籤番号2〜10>
当籤番号が2〜10であり、押し順が、「中→左→右」又は「中→右→左」である場合には、ベル1に対応する図柄の組合せが揃う。当籤番号が2〜10であり、押し順が、「中→左→右」及び「中→右→左」以外の押し順の場合には、当籤したチェリー1のいずれかの1つに対応する図柄の組合せ、又はハズレに対応する図柄の組合せが揃う。ここで、チェリー1のいずれかの1つに対応する図柄の組合せとは、図12に示す「チェリー1−1」〜「チェリー1−27」の1つに対応する図柄の組合せを意味する。
図12に示すように、ベル1に対応する図柄の組合せは、「ベル1」−「ベル1」−「ベル1」である。図7に示すように、左リール3Lには、図柄位置データが0、7及び14の位置に図柄「ベル1」は配されている。中リール3Cには、図柄位置データが1、6、9、12及び17の位置に図柄「ベル1」は配されている。右リール3Rには、図柄位置データが2、9及び16の位置に図柄「ベル1」は配されている。
本実施の形態では、遊技状態が非MB遊技状態である場合でもMB遊技状態である場合でも、単位遊技が開始されると全ての入賞判定ライン8a〜8dを有効化される。したがって、左リール3Lの左表示窓21L及び右リール3Rの右表示窓21Rについては、上段及び下段が入賞判定の対象である。また、中リール3Cの中表示窓21Cについては、中段のみが入賞判定の対象である。
上述したように、左リール3Lでは、図柄位置データの0、7及び14の位置のみ図柄「ベル1」が配されている。図柄位置データ0と7との間には、6個の他の図柄が配され、図柄位置データ7と14との間にも、6個の他の図柄が配され、図柄位置データ14と0との間にも、6個の他の図柄が配されている。このように3つの図柄「ベル1」を左リール3Lに配したことにより、中→左→右又は中→右→左の押し順で停止操作をして(図6参照)、左リール3Lを停止させたときには、停止操作のタイミングによることなく、これらの図柄「ベル1」のいずれかを、左表示窓21Lの上段又は下段のいずれかに引き込んで表示できる。
右リール3Rにも、3つの図柄「ベル1」を、左リール3Lと同様に配した。したがって、右リール3Rについても、中→左→右又は中→右→左の押し順で停止操作をして(図6参照)、右リール3Rを停止させたときには、停止操作のタイミングによることなく、図柄位置データ2、9及び16の図柄「ベル1」のいずれかを、右表示窓21Rの上段又は下段のいずれかに引き込んで表示できる。
本実施の形態では、最大滑り駒数は図柄4個分である。したがって、最大滑り駒数に図柄1個分を加えた図柄5個分だけリールを回転させれば、有効化された入賞判定ライン上に所定の図柄を表示させることができる。また、左表示窓21L及び右表示窓21Rでは、下段は上段から図柄2個目に位置する。したがって、図柄7個目毎に同じ種類の図柄(たとえば、図柄「ベル1」)を、左リール3L及び右リール3Rに配することで、停止操作のタイミングによることなく有効化された入賞判定ライン上にその種類の図柄を表示させることができる。すなわち、左リール3Lに沿って最も近い位置に配された同種の2つの図柄(「ベル1」)を、その間隔(第1の間隔)が図柄6個分になるように配することで、停止操作のタイミングによることなく、左表示窓21Lの上段又は下段にその図柄(「ベル1」)を表示できる。右リール3Rについても同様である。
また、左リール3Lや右リール3Rについて第1の間隔である図柄6個分よりも多い間隔で、最も近い位置に配された同種の2つの図柄(例えば、図柄「チェリー1」)を配することで、その図柄を対応する内部当籤役に当籤している場合には、図柄「チェリー1」の引き込み可能範囲のタイミングで停止操作されたときには、左表示窓21Lや右リール3Rの上段又は下段にその図柄を表示できる。なお、図柄を対応する内部当籤役に当籤している場合であっても、図柄「チェリー1」の引き込み可能範囲外のタイミングで停止操作されたときには、左表示窓21Lや右リール3Rの上段又は下段にその図柄を表示できない場合が生ずる。
さらに、本実施の形態では、中表示窓21Cにおいて、中段のみが有効化される。したがって、図柄5個目毎に同じ種類の図柄(たとえば、図柄「ベル1」)を、中リール3Cに配することで、停止操作のタイミングによることなく有効化された入賞判定ライン上にその種類の図柄を表示させることができる。すなわち、中リール3Cに沿って最も近い位置に配された同種の2つの図柄(「ベル1」)を、その間隔が図柄4個分になるように配することで、停止操作のタイミングによることなく、中表示窓21Cの中段にその図柄(「ベル1」)を表示できる。
さらにまた、中リール3Cについて第1の間隔である図柄4個分よりも多い間隔で、最も近い位置に配された同種の2つの図柄(例えば、図柄「チェリー1」)を配することで、その図柄を対応する内部当籤役に当籤している場合には、図柄「チェリー1」の引き込み可能範囲のタイミングで停止操作されたときには、停止操作のタイミングに応じて、中リール3Cの中段にその図柄を表示できる。なお、図柄を対応する内部当籤役に当籤している場合であっても、図柄「チェリー1」の引き込み可能範囲外のタイミングで停止操作されたときには、中リール3Cの中段にその図柄を表示できない場合が生ずる。
また、本実施の形態では、中リール3Cには、図柄位置データの1、6、9、12及び17の位置のみ図柄「ベル1」が配されている。図柄位置データ1と6との間には、4個の他の図柄が配され、図柄位置データ6と9との間には、2個の他の図柄が配され、図柄位置データ9と12との間には、2個の他の図柄が配され、図柄位置データ12と17との間には、4個の他の図柄が配され、図柄位置データ17と1との間には、4個の他の図柄が配されている。このように5つの図柄「ベル1」を中リール3Cに配したことにより、中→左→右又は中→右→左の押し順で停止操作をして(図6参照)、中リール3Cを停止させたときには、停止操作のタイミングによることなく、これらの図柄「ベル1」のいずれかを、中表示窓21Cの中段に引き込んで表示させることができる。
なお、当籤番号が2〜10である場合に、左→中→右、左→右→中、右→左→中、右→中→左の押し順で停止操作をしたときには、3つのストップボタン7L、7C、7Rの停止操作のタイミングが引き込み可能な範囲にある場合にのみ、チェリー1−1〜1−27のうちの当籤しているもののいずれか1つに対応する図柄を引き込んで表示させることができる。3つのストップボタン7L、7C、7Rの停止操作のタイミングが引き込み可能な範囲にない場合には、いずれの内部当籤役に対応する図柄の組合せを表示しない。
<当籤番号11〜19>
当籤番号が11〜19であり、押し順が、「右→左→中」又は「右→中→左」である場合には、ベル1に対応する図柄の組合せが揃う。当籤番号が11〜19であり、押し順が、「右→左→中」及び「右→中→左」以外の押し順の場合には、当籤したチェリー1のいずれかの1つに対応する図柄の組合せ、又はハズレに対応する図柄の組合せが揃う。
当籤番号が11〜19である場合も、当籤番号が2〜10と同様に、右→左→中、右→中→左の押し順で停止操作をして(図6参照)、3つのリール3L、3C、3Rを停止させたときには、停止操作のタイミングによることなく、「ベル1」に対応する図柄の組合せが並ぶように表示させることができる。
また、左→中→右、左→右→中、中→左→右、中→右→左の押し順で停止操作をした場合には、3つのストップボタン7L、7C、7Rの停止操作のタイミングが引き込み可能な範囲にある場合にのみ、チェリー1−1〜1−27のうちの当籤しているもののいずれか1つに対応する図柄を引き込んで表示させることができる。3つのストップボタン7L、7C、7Rの停止操作のタイミングが引き込み可能な範囲にない場合には、いずれの内部当籤役に対応する図柄の組合せを表示しない。
<当籤番号が2〜19である場合のメダルの払い出し>
上述した当籤番号が2〜19である場合には、「ベル1」に対応する図柄の組合せを揃えることができたときには15枚のメダルが払い出される。「チェリー1」に対応するいずれかの図柄の組合せを揃えることができたときには1枚のメダルが払い出される。いずれの内部当籤役に対応する図柄の組合せを表示されなかったときにはメダルは払い出されない。
押し順が適切である場合には、「ベル1」に対応する図柄の組合せを揃えることができ、最も多い枚数のメダルが払い出される。また、押し順が不適切である場合には、タイミングが引き込み可能な範囲にあるときにのみ、「チェリー1」に対応する図柄の組合せを揃えることができるが、払い出されるメダルの枚数は1枚であり、タイミングが引き込み可能な範囲にないときには、「チェリー1」に対応する図柄の組合せを揃えることができず、メダルは払い出されない。このように、同時当籤した役のうち揃えることができた図柄の組合せに応じて払出枚数に差をつけることができる。
<当籤番号20>
当籤番号が20であるときには、押し順によることなく、ベル2に対応する図柄の組合せが揃う。
<当籤番号21>
当籤番号が21であるときには、押し順によることなく、チェリー2のいずれかの1つに対応する図柄の組合せが揃う。ここで、チェリー2のいずれかの1つに対応する図柄の組合せとは、図12に示す「チェリー2−1」〜「チェリー2−9」の1つに対応する図柄の組合せを意味する。
<当籤番号22>
当籤番号が22であるときには、押し順によることなく、中リール3Cに配された「チェリー4」の引き込み可能範囲のタイミングで停止操作されたときには、チェリー3に対応する図柄の組合せが揃う。また、中リール3Cに配された「チェリー4」の引き込み可能範囲外のタイミングで停止操作されたときには、ハズレに対応する図柄の組合せ、すなわち、いずれの内部当籤役にも対応することのない図柄の組合せが並ぶ。ここで、チェリー3に対応する図柄の組合せとは、図12に示す「チェリー3」に対応する図柄の組合せ(ANY−チェリー4−ANY)を意味する。
<当籤番号23>
当籤番号が23であるときには、押し順によることなく、通常リプに対応する図柄の組合せが揃う。ここで、通常リプに対応する図柄の組合せとは、図12に示す「通常リプ」に対応する図柄の組合せ(リプレイ−リプレイ−リプレイ)を意味する。
<当籤番号24>
当籤番号が24であり、押し順が「中→左→右」である場合のみ、押し順リプ1のいずれかの1つに対応する図柄の組合せが揃う。当籤番号が24であり、押し順が「中→左→右」以外の押し順の場合には、通常リプに対応する図柄の組合せが揃う。ここで、押し順リプ1のいずれかの1つに対応する図柄の組合せとは、図12に示す「押し順リプ1−1」〜「押し順リプ1−6」の1つに対応する図柄の組合せを意味する。
<当籤番号25>
当籤番号が25であり、押し順が「中→右→左」である場合のみ、押し順リプ1のいずれかの1つに対応する図柄の組合せが揃う。当籤番号が25であり、押し順が「中→右→左」以外の押し順の場合には、通常リプに対応する図柄の組合せが揃う。
<当籤番号26>
当籤番号が26であり、押し順が「右→左→中」である場合のみ、押し順リプ1のいずれかの1つに対応する図柄の組合せが揃う。当籤番号が26であり、押し順が「右→左→中」以外の押し順の場合には、通常リプに対応する図柄の組合せが揃う。
<当籤番号27>
当籤番号が27であり、押し順が「右→中→左」である場合のみ、押し順リプ1のいずれかの1つに対応する図柄の組合せが揃う。当籤番号が27であり、押し順が「右→中→左」以外の押し順の場合には、通常リプに対応する図柄の組合せが揃う。
<当籤番号28>
当籤番号が28であり、押し順が「左→中→右」である場合のみ、押し順リプ2のいずれかの1つに対応する図柄の組合せが揃う。当籤番号が28であり、押し順が「左→中→右」以外の押し順の場合には、通常リプに対応する図柄の組合せが揃う。
<当籤番号29>
当籤番号が29であり、押し順が「左→右→中」である場合のみ、押し順リプ2のいずれかの1つに対応する図柄の組合せが揃う。当籤番号が29であり、押し順が「左→右→中」以外の押し順の場合には、通常リプに対応する図柄の組合せが揃う。
<当籤番号30>
当籤番号が30であり、押し順が「中→左→右」である場合のみ、押し順リプ2のいずれかの1つに対応する図柄の組合せが揃う。当籤番号が30であり、押し順が「中→左→右」以外の押し順の場合には、通常リプに対応する図柄の組合せが揃う。
<当籤番号31>
当籤番号が31であり、押し順が「中→右→左」である場合のみ、押し順リプ2のいずれかの1つに対応する図柄の組合せが揃う。当籤番号が31であり、押し順が「中→右→左」以外の押し順の場合には、通常リプに対応する図柄の組合せが揃う。
<当籤番号32>
当籤番号が32であり、押し順が「右→左→中」である場合のみ、押し順リプ2のいずれかの1つに対応する図柄の組合せが揃う。当籤番号が32であり、押し順が「右→左→中」以外の押し順の場合には、通常リプに対応する図柄の組合せが揃う。
<当籤番号33>
当籤番号が33であり、押し順が「右→中→左」である場合のみ、押し順リプ2のいずれかの1つに対応する図柄の組合せが揃う。当籤番号が33であり、押し順が「右→中→左」以外の押し順の場合には、通常リプに対応する図柄の組合せが揃う。
<当籤番号34〜36>
当籤番号が34〜36であるときには、押し順によることなく、通常リプに対応する図柄の組合せが揃う。
<当籤番号37>
当籤番号が37であるときには、押し順によることなく、通常リプ又は制御用リプのいずれか1つに対応する図柄の組合せが揃う。ここで、制御用リプのいずれかの1つに対応する図柄の組合せとは、図12に示す「制御用リプ1」〜「制御用リプ3」のいずれか1つに対応する図柄の組合せを意味する。
<<MB遊技状態における内部当籤役と押し順との関係図>>
図6(b)は、遊技状態がMB遊技状態であるときに、内部当籤役(当籤番号)と押し順とに対応して表示される表示役を示す。
<当籤番号1〜11及び15>
当籤番号が1〜11であるときには、押し順によることなく、ベル1又はベル2に対応する図柄の組合せが揃う。
<当籤番号12>
当籤番号が12であり、押し順が「左→中→右」又は「左→右→中」である場合には、チェリー1又はチェリー2のいずれか1つに対応する図柄の組合せが揃う。当籤番号が12であり、押し順が「左→中→右」及び「左→右→中」以外の押し順の場合には、ベル1又はベル2に対応する図柄の組合せが揃う。
<当籤番号13>
当籤番号が13であり、押し順が「中→左→右」又は「中→右→左」である場合には、チェリー1又はチェリー2のいずれか1つに対応する図柄の組合せが揃う。当籤番号が13であり、押し順が「中→左→右」及び「中→右→左」以外の押し順の場合には、ベル1又はベル2に対応する図柄の組合せが揃う。
<当籤番号14>
当籤番号が14であり、押し順が「右→左→中」又は「右→中→左」である場合には、チェリー1又はチェリー2のいずれか1つに対応する図柄の組合せが揃う。当籤番号が14であり、押し順が「右→左→中」及び「右→中→左」以外の押し順の場合には、ベル1又はベル2に対応する図柄の組合せが揃う。
<<<各種のデータテーブル>>>
図7〜図25は、メインROM32に記憶されている各種のデータテーブルである。
<<図柄配置テーブル>>
図7は、図柄配置テーブルを示す図である。
図柄配置テーブルは、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rの各々の表面に配されている図柄の配列をデータによって表す。図柄配置テーブルは、21個の図柄位置「0」〜「20」と、これらの図柄位置の各々に対応する図柄との対応関係を規定する。図柄位置「0」〜「20」は、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rの各々において回転方向に沿って配されている図柄の位置を示す。図柄カウンタの値を用いて図柄配置テーブルを参照することによって、図柄位置「0」〜「20」に対応する図柄を特定できる。図柄の種類は、図柄コード(図8)によって規定されている。
<図柄カウンタ>
図柄カウンタは、3つのリール3L、3C及び3Rの各々の回転角度に対応するカウンタである。メインCPU31は、ステッピングモータにパルス信号を出力することで、3つのリール3L、3C及び3Rを回転させる。ステッピングモータに出力されるパルス信号のパルスの数は、パルスカウンタ(図示せず)によって計数される。パルスカウンタは、メインRAM33の所定の領域に割り当てられたパルスカウンタ格納領域(図示せず)によって構成される。計数されたパルスの数は、パルスカウンタ格納領域に格納される。
パルスカウンタにより16個のパルスが計数される毎に、図柄カウンタの値が1ずつ加算される。図柄カウンタも、メインRAM33の所定の領域に割り当てられた図柄カウンタ格納領域(図示せず)によって構成される。図柄カウンタの値は、図柄カウンタ格納領域に格納される。図柄カウンタは、3つのリール3L、3C及び3Rの各々について計数する。3つのリール3L、3C及び3Rの各々には、リールインデックスとして検知片が設けられている。リール3L〜3Rが1回転する度に、リールインデックスが検出されて、リール3L〜3Rが1回転したことを示すインデックス信号が、3つのリール3L、3C及び3R毎に発せられる。図柄カウンタの値は、リール位置検出回路50によってリールインデックス信号が検出される毎にクリアされる。
図7に示す図柄配置テーブルは、リールインデックスが検出されるときに表示窓の中段に位置する図柄(表示窓の中段を通過中の図柄)を図柄位置「0」に割り当てるとともに、リールの回転方向に移動する順に、21個の図柄の各々に対して図柄位置「0」〜「20」を割り当てた対応関係を規定する。このように、表示窓の中段を基準にすることで、表示窓21L、21C及び21Rの中段に位置する図柄の種別を、3つのリール3L、3C及び3R毎に特定することができる。
<ベル1の配置>
本実施の形態において、内部当籤役を構成する役ベル1に対応する図柄の組合せは、「ベル1」−「ベル1」−「ベル1」である(図12参照)。左リール3L、中リール3C及び右リール3Rにおけるこれらの図柄の配置は、以下のとおりである。
左リール3Lには、図柄位置データの0、7及び14の位置のみ図柄「ベル1」が配されている。図柄位置データ0と7との間には、6個の他の図柄が配され、図柄位置データ7と14との間にも、6個の他の図柄が配され、図柄位置データ14と0との間にも、6個の他の図柄が配されている。
中リール3Cには、図柄位置データの1、6、9、12及び17の位置のみ図柄「ベル1」が配されている。図柄位置データ1と6との間には、4個の他の図柄が配され、図柄位置データ6と9との間には、2個の他の図柄が配され、図柄位置データ9と12との間には、2個の他の図柄が配され、図柄位置データ12と17との間には、4個の他の図柄が配され、図柄位置データ17と1との間には、4個の他の図柄が配されている。
右リール3Rには、図柄位置データの2、9及び16の位置のみ図柄「ベル1」が配されている。図柄位置データ2と9との間には、6個の他の図柄が配され、図柄位置データ9と16との間にも、6個の他の図柄が配され、図柄位置データ16と2との間にも、6個の他の図柄が配されている。
<チェリー1の配置>
本実施の形態において、内部当籤役を構成する役チェリー1−1に対応する図柄の組合せは、「チェリー1」−「チェリー1」−「チェリー1」である(図12参照)。左リール3L、中リール3C及び右リール3Rにおけるこれらの図柄の配置は、以下のとおりである。
左リール3Lには、図柄位置データの20の位置のみ図柄「チェリー1」が配されている。中リール3Cには、図柄位置データの16の位置のみ図柄「チェリー1」が配されている。右リール3Rには、図柄位置データの15の位置のみ図柄「チェリー1」が配されている。本実施の形態においては、図柄「チェリー1」は、左リール3L、中リール3C、右リール3Rに1つのみが配されている。したがって、役チェリー1−1を含む内部当籤役に当籤した場合であっても、ストップボタン7L〜7Rの操作がタイミングによって、図柄「チェリー1」を有効化された入賞判定ラインに表示させることができる場合と、表示させることができない場合とがある。
<チェリー2の配置>
本実施の形態において、内部当籤役を構成する役チェリー1−2に対応する図柄の組合せは、「チェリー1」−「チェリー1」−「チェリー2」である(図12参照)。右リール3Rには、図柄位置データの8の位置のみ図柄「チェリー2」が配されている。したがって、本実施の形態においては、図柄「チェリー1」は、左リール3L及び中リール3Cに1つのみが配され、図柄「チェリー2」は、右リール3Rに1つのみが配されている。したがって、役チェリー1−2を含む内部当籤役に当籤した場合であっても、ストップボタン7L〜7Rの操作がタイミングによって、図柄「チェリー1」や「チェリー2」を有効化された入賞判定ラインに表示させることができる場合と、表示させることができない場合とがある。
<右リール3Rにおけるチェリー1とチェリー2との配置>
上述したように、右リール3Rには、図柄位置データ15に図柄「チェリー1」が配され、図柄位置データ8に図柄「チェリー2」が配されている。右リール3Rでは、図柄「チェリー1」と図柄「チェリー2」との間に他の6個の図柄が配されている。左表示窓21L、中表示窓21C、右表示窓21Rの各々には、上段、中段、下段の3つの位置に図柄が表示される。したがって、右表示窓21Rには、図柄「チェリー1」と図柄「チェリー2」とが同時に表示されることはない。
このように、1つのリールに沿って表示窓に表示される図柄の数より多い間隔(第2の間隔)で2つの図柄をリールに配することで、これらの2つの図柄を表示窓に同時に表示しないようにできる。このように、1つのリールに沿って表示窓に表示される図柄の数より多い間隔で図柄を配することができるので、図柄の配置の自由度を高めることができる。
<<図柄コードテーブル>>
図8は、図柄コードテーブルを示す図である。
図柄コードテーブルは、3つのリール3L、3C、3Rの表面に配された図柄を特定するためのコードが格納されている。本実施の形態によるパチスロ1で用いる図柄は、BAR1、BAR2、リンゴ、チェリー1、チェリー2、チェリー3、チェリー4、ベル1、ベル2及びリプレイの10種類である。
図柄「BAR1」(図柄コード1)には、「00000001B」が割り当てられている。図柄「BAR2」(図柄コード2)には、「00000010B」が割り当てられている。図柄「リンゴ」(図柄コード3)には、「00000011B」が割り当てられている。図柄「チェリー1」(図柄コード4)には、「00000100B」が割り当てられている。図柄「チェリー2」(図柄コード5)には、「00000101B」が割り当てられている。図柄「チェリー3」(図柄コード6)には、「00000110B」が割り当てられている。図柄「チェリー4」(図柄コード7)には、「00000111B」が割り当てられている。図柄「ベル1」(図柄コード8)には、「00001000B」が割り当てられている。図柄「ベル2」(図柄コード9)には、「00001001B」が割り当てられている。図柄「リプレイ」(図柄コード10)には、「00001010B」が割り当てられている。
<<内部抽籤テーブル>>
図9は、非MB遊技状態用内部抽籤テーブル(投入枚数:3)を示す図である。図10は、MB遊技状態用内部抽籤テーブル(投入枚数:1)を示す図である。
非MB遊技状態用内部抽籤テーブルは、遊技状態がMB遊技状態以外の遊技状態であるときに選択される内部抽籤テーブルである。MB遊技状態用内部抽籤テーブルは、遊技状態がMB遊技状態であるときに選択される内部抽籤テーブルである。これらの各種の内部抽籤テーブルを区別する必要がない場合には、単に内部抽籤テーブルと称する。
これらの内部抽籤テーブルは、当籤番号に対応して遊技状態毎の抽籤値とデータポインタとを規定するテーブルである。当籤番号は、数値1を先頭とする複数の整数値からなる番号である。本実施の形態において、内部抽籤テーブルで規定する遊技状態には、一般遊技状態とRT1遊技状態とRT2遊技状態とRT3遊技状態との4つの遊技状態である。本実施の形態において、データポインタには、小役・リプレイ用とボーナス用との2種類がある。
抽籤値は、抽出された乱数値をデータポインタに対応づけるための数値である。本実施の形態では、予め定められた数値の範囲「0〜65535」から抽出される乱数値を用いて、内部抽籤テーブルを参照しデータポインタを決定する。具体的には、抽出された乱数値から、複数の当籤番号の各々に対応する抽籤値を順次減算し、減算の結果が負となったか否か(いわゆる「桁借り」が生じたか否か)を判断する。減算の結果が負となったときのデータポインタを抽籤処理の結果として決定する。このようにして、内部的な抽籤処理(内部抽籤又は内部抽籤処理)が行われる。
各当籤番号の当籤確率は、「各当籤番号に対応する抽籤値/抽出される可能性のある全ての乱数値の個数(すなわち、65536)」によって表すことができる。したがって、抽籤値が大きいほど当籤確率が高くなり、その抽籤値に対応するデータポインタが決定され易い。減算の結果が負となったか否かの判断処理の回数が、予め定められた最大回数を超えたときには、内部抽籤処理の結果は「ハズレ」となる。
データポインタは、図13に示す回胴停止用番号を決定するために用いられるデータである。上述したように、複数の当籤番号の各々に対応して、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタが規定されている。上述した内部抽籤処理の結果、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタの双方が決定される。
本実施の形態では、非MB遊技状態用内部抽籤テーブルの当籤番号23〜37の内容と、MB遊技状態用内部抽籤テーブルの当籤番号1〜15の内容とが共通するように、定められている。
<<小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブル、ボーナス用内部当籤役決定テーブル>>
図11は、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルを示す図(a)と、ボーナス用内部当籤役決定テーブルを示す図(b)とである。本実施の形態において、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルとボーナス用内部当籤役決定テーブルとを特に区別する必要がない場合には、単に内部当籤役決定テーブルと称する。
内部当籤役決定テーブルが規定するデータ(データ1〜7(格納領域種別))の領域の構成は、図30に示す内部当籤役格納領域の内部当籤役格納領域1〜7と同じ構成である。なお、図11(a)及び(b)に示した小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルのデータの値は、簡略のため、全て省略した。
内部当籤役決定テーブルは、データポインタに対応して内部当籤役を規定する。内部当籤役を示すデータは、1バイト×7の大きさからなるデータである。内部当籤役決定テーブルを参照することによって決定された内部当籤役のデータ1〜7が、図30に示す内部当籤役格納領域1〜7に格納される。
図11(a)及び(b)に示すように、単一の当籤役が、内部当籤役として当籤する場合と、複数の当籤役が、内部当籤役として同時当籤する場合とがある。単一の当籤役が当籤するものは、たとえば、「ベル1」(小役・リプレイ用データポインタ=1)や「ベル2」(小役・リプレイ用データポインタ=20)がある。また、複数の当籤役が同時当籤するものは、「ベル1+チェリー1−1,2,10,12,20,21」(小役・リプレイ用データポインタ=2)などがある。同時当籤した複数の当籤役の各々を識別できるように、7バイトのデータ(データ1〜7)によって内部当籤役を構成する。
本実施の形態において、データポインタの決定と内部当籤役の決定とは、等価な関係にある。本実施の形態では、図30に示す内部当籤役格納領域に格納されるデータを、便宜上「内部当籤役」と称する場合もある。また、本実施の形態では、「内部当籤役」を構成する「当籤役」は、図12に示す「入賞作動フラグ」と同義である。
内部当籤役を示すデータは、入賞に係る全ての図柄の組合せのうち、有効化された入賞判定ライン8a〜8dに沿って並ぶことが許容された図柄の組合せを特定するデータである。たとえば、内部当籤役の内容が「ベル1+チェリー1−1、2、10、12、20、21」である場合には、ベル1に係る図柄の組合せ、チェリー1−1に係る図柄の組合せ、チェリー1−2に係る図柄の組合せ、チェリー1−10に係る図柄の組合せ、チェリー1−12に係る図柄の組合せ、チェリー1−20に係る図柄の組合せのそれぞれの表示が許容される。なお、本実施の形態において、許容するとは、遊技者による停止操作の検出に基づいて、入賞に係る内部当籤役に対応する図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って並ぶようにリールが停止する位置を決定することを意味する。また、図11(a)に示す内部当籤役決定テーブルのデータポインタ「0」は、「ハズレ」を意味し、図柄組合せテーブル(図12参照)により規定されているいずれの図柄の組合せの表示も許容されない。
<小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブル>
図11(a)は、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルを示す図である。小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルは、メダルの払い出しに係る図柄の組合せの表示を許容する内部当籤役(小役)や、再遊技の作動に係る図柄の組合せの表示を許容する内部当籤役(リプレイ)などを規定する。小役・リプレイ用データポインタ「0」〜「37」に応じて決定される内部当籤役の内容(備考)は、図11(a)に示す通りである。
<ボーナス用内部当籤役決定テーブル>
図11(b)は、ボーナス用内部当籤役決定テーブルを示す図である。ボーナス用内部当籤役決定テーブルは、MBの作動に係る図柄の組合せの表示を許容する内部当籤役などを規定する。ボーナス用データポインタ「0」〜「1」に応じて決定される内部当籤役の内容は、図11(b)に示す通りである。
<<図柄組合せテーブル>>
図12は、図柄組合せテーブルを示す図である。
本実施の形態のパチスロ1では、有効化された入賞判定ライン8a〜8dに沿って並んだ図柄の組合せが、所定の入賞や作動のための判断の対象となる。すなわち、有効化された入賞判定ライン8a〜8dに沿って並んだ図柄の組合せが、予め定められた所定の図柄の組合せと一致するか否か判断される。なお、簡略のために、有効化された入賞判定ラインを、有効ラインと称してもよい。図12に示す図柄組合せテーブルは、この所定の図柄の組合せを規定する。有効化された入賞判定ライン8a〜8dに沿って並んだ図柄の組合せが、図柄組合せテーブルの「図柄の組合せ」と一致する場合には、メダルの払い出しや、再遊技の作動や、ボーナスゲームの作動や、リプレイタイムの作動等が行われる。
図12に示すように、図柄組合せテーブルは、図柄の組合せと入賞作動フラグと格納領域種別と払出枚数との対応関係を規定する。
<図柄の組合せ>
図柄の組合せは、左リール3Lの図柄と中リール3Cの図柄と右リール3Rの図柄とからなる。上述したように、この図柄組合せテーブルの図柄の組合せが、有効化された入賞判定ライン8a〜8dに沿って並んだ図柄の組合せと一致するか否か判断される。
<入賞作動フラグ>
入賞作動フラグは、図柄の組合せの各々に対応して割り当てられたデータである。入賞作動フラグは、1バイトのデータ(8ビット)から構成される。図12の入賞作動フラグに示す「内容」は、入賞作動フラグの具体的な内容を示す。
有効化された入賞判定ライン8a〜8dに沿って並んだ図柄の組合せが、図柄組合せテーブルの「図柄の組合せ」と一致した場合には、入賞作動フラグが表示役と一致する。表示役は、有効化された入賞判定ライン8a〜8dに沿って並んだ図柄の組合せによって成立する役を意味する。
<格納領域種別>
本実施の形態においては、図12に示すように、図柄の組合せは8種類を超えている。このため、入賞作動フラグを構成する1バイト(8ビット)のデータのみでは、全ての図柄の組合せを特定したり識別したりすることができない。このため、本実施の形態においては、格納領域種別1〜10を用いて入賞作動フラグを区別する。このようにすることで、入賞作動フラグ(1バイトの「データ」)の値が同一であっても、格納領域種別1〜10のうちのいずれか1つを指定することによって、8種類を超える図柄の組合せを異なる図柄の組合せとして扱うことができる。
たとえば、図12の図柄組合せテーブルに示すように、格納領域種別の値を「2」とし、かつ、入賞作動フラグの値を「10000000B」とすることで、入賞作動フラグ「チェリー1−1」を指定することができる。また、格納領域種別の値を「9」とし、かつ、入賞作動フラグの値を「00010000B」とすることで、入賞作動フラグ「RT作動図柄17」を指定することができる。
<払出枚数>
払出枚数は、図柄の組合せの各々に対応して、遊技者に払い出すメダルの枚数を示すデータである。図12に示すように、払出枚数は投入枚数1又は3枚の各々に対して規定されている。有効化された入賞判定ライン8a〜8dに沿って並んだ図柄の組合せが、図柄組合せテーブルの「図柄の組合せ」と一致したときには、対応する払出枚数に基づいて、ホッパー40の駆動によるメダルの排出や、クレジットカウンタの加算が行われる。
本実施の形態では、入賞作動フラグのベル1、ベル2、チェリー1−1〜1−27、チェリー2−1〜2−9、チェリー3に対応する図柄の組合せが、有効化された入賞判定ライン8a〜8dに沿って並んだときには、払出枚数として0を超える数値が投入枚数に応じて決定され、メダルの払い出しが行われる。
また、入賞作動フラグの通常リプ、押し順リプ1−1〜1−6、押し順リプ2−1〜2−2、制御用リプ1〜3、RT作動図柄1〜27に対応する図柄の組合せが、有効化された入賞判定ライン8a〜8dに沿って並んだときには、再遊技が作動する。再遊技が作動すると、次回の単位遊技においては、そのときの投入枚数と同数のメダルが、遊技者による投入操作がされることなく自動的に投入される。このようにすることで、遊技者は、所有するメダルを消費することなく、次回の単位遊技を行うことができる。
また、入賞作動フラグのMBに対応する図柄の組合せが、有効化された入賞判定ライン8a〜8dに沿って並んだときには、後述のボーナスゲームの作動が行われる。
本実施の形態では、入賞作動フラグに対応する図柄の組合せが、有効化された入賞判定ライン8a〜8dに沿って並んだことを、「入賞」と称したり、「表示役が成立」と称したり、また、「作動する」と称する場合もある。
上述したように、本実施の形態では、入賞作動フラグのベル1、ベル2、チェリー1−1〜1−27、チェリー2−1〜2−9、チェリー3に対応する図柄の組合せが、有効化された入賞判定ライン8a〜8dに沿って並んだときには、0枚を超える投入枚数のメダルの払い出しが行われる。
具体的には、ベル1及びベル2に対応する図柄の組合せが並んだときには、投入枚数によることなく、15枚のメダルが払い出される。
チェリー1−1〜1−27に対応する図柄の組合せが並んだときには、投入枚数が1枚の場合には、14枚のメダルが払い出され、投入枚数が3枚の場合には、1枚のメダルが払い出される。
チェリー2−1〜2−9に対応する図柄の組合せが並んだときには、投入枚数が1枚の場合には、14枚のメダルが払い出され、投入枚数が3枚の場合には、15枚のメダルが払い出される。
チェリー3に対応する図柄の組合せが並んだときには、投入枚数によることなく、1枚のメダルが払い出される。
また、図11に示すように、小役・リプレイ用データポインタ2〜19に応じて決定される内部当籤役は、ベル1とチェリー1(チェリー1−1〜1−27のうちのいくつかの役)とが同時当籤した役である。これらの内部当籤役のいずれかに当籤した場合には、ベル1及びチェリー1のいずれかの役に入賞する可能性が生ずる。たとえば、投入枚数が3枚の場合にベル1に入賞したときには、15枚のメダルが払い出される。一方、投入枚数が3枚の場合にチェリー1に入賞したときには、1枚のメダルが払い出される。
このように、小役・リプレイ用データポインタ2〜19の内部当籤役に当籤したときには、入賞させることができる役に応じて、払いだされるメダルの枚数に差をつけることができる。すなわち、同時当籤した役のうちの入賞させることができる役に応じて、遊技者に付与する利益に差をつけることができる。
<<回胴停止用番号選択テーブル>>
図13は、回胴停止用番号選択テーブルの例を示す図である。
図13に示す回胴停止用番号選択テーブルは、図11(a)に示す内部当籤役決定テーブルによって決定された小役・リプレイ用データポインタから投入枚数に応じて回胴停止用番号を決定するためのテーブルである。回胴停止用番号は、リールを停止制御するための各種の情報(図14に示すリール停止初期設定テーブル)を取得するときに用いられる。具体的には、回胴停止用番号選択テーブルは、小役・リプレイ用データポインタと投入枚数とに対応して回胴停止用番号を規定する。
本実施の形態においては、小役・リプレイ用データポインタの値が「2」であり、投入枚数が「3」枚であるときには、図13の太い枠線で示すように、回胴停止用番号は「2」と決定される。また、小役・リプレイ用データポインタの値が「34」であり、投入枚数が「1」枚であるときには、図13の太い枠線で示すように、回胴停止用番号は「38」と決定される。
<<リール停止初期設定テーブル>>
図14は、リール停止初期設定テーブルを示す図である。なお、図14に示すリール停止初期設定テーブルでは、数値はテーブル番号などのデータを示し、記号「−」は数値が規定されていないことを示す。また、その他については、簡略のために、数値を省略して示した。
リール停止初期設定テーブルは、回胴停止用番号(図13参照)に対応して、引込優先順位テーブル選択テーブル番号と、引込優先順位テーブル番号と、左第1停止用停止テーブル番号と、左第1停止後停止データテーブル番号と、ランダム用停止データテーブル番号と、検索テーブル変更データとを規定する。これらの各種のデータは、単位遊技の進行の状況に応じてリールの停止制御において選択すべき各種のテーブル番号を示す。これらのデータは、図42に示すフローチャートのステップS4213の処理で読み出される。これらのデータは、単位遊技の進行の状況に応じて、「滑り駒数決定データ」の決定、すなわち、3つのリール3L〜3Rの各々を停止する位置を決定するために用いるデータである。
<引込優先順位テーブル選択テーブル番号・引込優先順位テーブル番号>
「引込優先順位テーブル選択テーブル番号」は、図15に示す引込優先順位テーブル選択テーブルが規定する引込優先順位テーブル番号を決定するための番号である。「引込優先順位テーブル番号」は、図16に示す引込優先順位テーブルが規定する引込優先順位データを決定するための番号である。
<順押し・変則押し>
本実施の形態においては、3つのリールの全てが回転している状態で、左ストップボタン7Lが最初に押されたときの押し順を「順押し」と称する。また、3つのリールの全てが回転しているときに、左ストップボタン7L以外のストップボタン(中ストップボタン7C又は右ストップボタン7R)が最初に押されたときの押し順を「変則押し」と称する。本実施の形態において、「押し順」は、遊技者によって、左ストップボタン7L、中ストップボタン7C、右ストップボタン7Rが操作される順序を意味する。
本実施の形態において、3つのストップボタン7L、7C、7Rを遊技者が操作する押し順は全部で6通りある。すなわち、「左→中→右」、「左→右→中」、「中→左→右」、「中→右→左」、「右→左→中」及び「右→中→左」の6通りである。これらのうち、「左→中→右」及び「左→右→中」が「順押し」であり、「中→左→右」、「中→右→左」、「右→左→中」及び「右→中→左」が「変則押し」である。なお、簡便のために、左ストップボタン7Lを「左」、中ストップボタン7Cを「中」、右ストップボタン7Rを「右」として記載した。また、同様に、簡便のために、第1停止操作、第2停止操作及び第3停止操作を左から順に並べ、矢印「→」を間に挟んで押し順を示した。
本実施の形態において、3つのストップボタン7L、7C、7Rを遊技者が操作する押し順を示す情報は、図31に示す押し順格納領域に格納される。
<左第1停止用停止テーブル番号・左第1停止後停止データテーブル番号>
本実施の形態において、3つのリールの全てが回転している状態で、左ストップボタン7Lが最初に押されたときは、図19に示す左第1停止用停止テーブルを参照してリールの停止制御をする。「左第1停止用停止テーブル番号」は、左第1停止用停止テーブル(図19参照)を決定するための番号である。「左第1停止後停止データテーブル番号」は、左第1停止後停止データテーブル(図20及び図21参照)の番号を決定するための番号である。
左第1停止用停止テーブルは、3つのストップボタン7L、7C、7Rの押し順が順押しである場合に、第1停止操作が検出されたときに用いられる停止テーブルである。左第1停止後停止データテーブルは、押し順が順押しである場合に、第2停止操作及び第3停止操作が検出されたときに用いられる停止テーブルである。
<ランダム用停止データテーブル番号>
本実施の形態において、3つのリールの全てが回転している状態で、中ストップボタン7C又は右ストップボタン7Rが最初に押されたときは、図22に示すランダム第1停止用停止テーブルを参照してリールの停止制御をする。図22に示すランダム第1停止用停止テーブルが規定するランダム用停止データテーブル(図22参照)の番号を決定するための番号である。本実施の形態において、変則押しが選択された場合には、第1停止操作時にランダム第1停止用停止テーブルを参照し、第2停止操作時及び第3停止操作時にランダム第1停止後停止データテーブルを参照する。
<滑り駒数>
本実施の形態によるパチスロ1において、原則として、ストップボタンが遊技者によって押されたときから規定時間(たとえば、190ミリ秒)が経過するまでの間に、押されたストップボタンに対応するリールを停止する制御をする。すなわち、遊技者が目当てとする図柄が所望する位置に存在するタイミングで遊技者がストップボタンを押した場合であっても、その所望する位置よりも下方に移動した後に停止する場合が生ずる。本実施の形態では、この図柄の動作(リールの停止動作)を、いわゆるリールの「滑り」と称する。また、上述した規定時間内におけるリールの回転に伴って移動する図柄の数(規定時間内に一定の位置を通過する図柄の数)を「滑り駒数」と称する。より具体的には、ストップスイッチ7Sによって停止操作が検出されてから、該当するリールが停止するまでの時間において、基準とする位置(たとえば、表示窓の中段)を通過する図柄の数が滑り駒数である。
内部抽籤処理によって入賞に係る内部当籤役が決定された場合には、「滑り」を利用して、許容する図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って揃うように各々のリールの停止を制御する(いわゆる「引き込み」や「引き込み制御」と称する)。これに対して、内部当籤していない当籤役の図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って揃ってしまう場合や、ハズレに係る内部当籤役が決定された場合には、「滑り」を利用して、入賞に係る図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って揃わないように各々のリールの停止を制御する(いわゆる「蹴飛ばし」や「蹴飛ばし制御」と称する)。
<CB遊技状態以外の遊技状態での滑り駒数>
より具体的には、本実施の形態によるパチスロ1では、CB遊技状態以外の遊技状態において、滑り駒数の最大数(自然数)は、規定時間(190ミリ秒)と、リールの表面に配された図柄の個数(21個)と、回転速度(毎分80回転)とから「4」に定められている。したがって、たとえば、表示窓の中段に位置する図柄(通過中の図柄)から4個先までの範囲内にある図柄の何れかが表示窓の中段に位置(停止表示)するようにリールを停止させることができる。
この場合には、ストップスイッチ7Sによって停止操作が検出されたときの該当リールの図柄カウンタに対応する図柄位置(以下、「停止開始位置」と称する)に、滑り駒数として規定されている予め定められた数値「0」〜「4」のうちの何れかの値を加算した図柄位置が、リールの回転が停止する図柄位置(以下、「停止予定位置」と称する)となる。
<CB遊技状態での滑り駒数>
これに対して、本実施の形態によるパチスロ1では、CB遊技状態において、滑り駒数の最大数(自然数)は、規定時間(75ミリ秒)と、リールの表面に配された図柄の個数(21個)と、回転速度(毎分80回転)とから「1」に定められている。したがって、たとえば、表示窓の中段に位置する図柄(通過中の図柄)から1個先までの範囲内にある図柄の何れかが表示窓の中段に位置(停止表示)するようにリールを停止させることができる。
この場合には、滑り駒数として規定されている予め定められた数値「0」〜「1」のうちの何れかの値を停止開始位置に加算した図柄位置が停止予定位置となる。
<引き込み制御の例>
本実施の形態では、図11に示すように、ベル1+チェリー1−1,2,10,12,20,21が同時当籤する(小役・リプレイ用データポインタの「2」)。図7の図柄配置テーブルに示すように、左リール3L及び右リール3Rにおいては、リールに沿って互いに最も近い位置に配された同種の2つの図柄「ベル1」は、図柄6個の間隔以内になるように、リールの表面に配されている。内部当籤役に「ベル1」が含まれているときに、左リール3L及び右リール3Rについて、「滑り」を利用して、有効化された入賞判定ライン上に図柄「ベル1」が引き込まれるように停止制御される。このようにすることで、表示役「ベル1」を必ず入賞させることができる。
<検索テーブル変更データ>
「検索テーブル変更データ」は、検索テーブルデータを決定するためのデータである。検索テーブルデータは、図48のステップS4817、又は図49のステップS4911の処理で参照されて判断される。
<<引込優先順位テーブル選択テーブル>>
図15は、引込優先順位テーブル選択テーブルを示す図である。
引込優先順位テーブル選択テーブルは、引込優先順位テーブル選択テーブル番号とストップボタンの押し順とに応じて、引込優先順位テーブル(図16参照)を規定する。
引込優先順位テーブル選択テーブルは、引込優先順位テーブル選択テーブル番号の各々について、押し順に対応して、第1停止操作時に選択する引込優先順位テーブルと、第2停止操作時に選択する引込優先順位テーブルと、第3停止操作時に選択する引込優先順位テーブルとを規定する。
引込優先順位テーブル選択テーブル番号とストップボタンの押し順とに応じて、図15に示す引込優先順位テーブル選択テーブルを参照して、図16に示す引込優先順位テーブル番号が決定される。
<<引込優先順位テーブル>>
図16は、引込優先順位テーブルの例を示す図である。図16に示す引込優先順位テーブルは、引込優先順位テーブル番号の「00」、「01」及び「02」の各々に対応して、引込優先順位と入賞作動フラグのデータとを規定する。なお、図16では、簡便のために、入賞作動フラグのデータは省略して示した。
図19〜図25に示す各種の停止テーブルが規定する停止データを参照することによって、滑り駒数決定データが決定される。図16に示す引込優先順位テーブルと、図17及び図18に示す優先順序テーブルとは、これらの停止テーブルに基づいて決定された滑り駒数決定データの他に、より適切な滑り駒数が存在するか否かを検索するために使用される。
優先順位は、入賞作動フラグの種別に対応して優先的に引き込みが行われる引込優先順位データを規定する。図16に示す引込優先順位テーブルにおける優先順位の値が小さい方が引込優先順位は高く、値が大きい方が引込優先順位は低い。
引込優先順位テーブル番号「00」では、以下のように、引込優先順位データと入賞作動フラグのデータとを規定する。すなわち、優先順位1(引込優先順位データ040H)には、通常リプの入賞作動フラグが規定され、優先順位2(引込優先順位データ020H)には、押し順リプ1−1〜6、押し順リプ2−1、2及び制御用リプ1〜3の入賞作動フラグが規定され、優先順位3(引込優先順位データ00CH)には、全小役の入賞作動フラグが規定され、優先順位4(引込優先順位データ004H)には、MBの入賞作動フラグが規定される。
引込優先順位テーブル番号「01」では、以下のように、引込優先順位データと入賞作動フラグのデータとを規定する。すなわち、優先順位1(引込優先順位データ01EH)には、押し順リプ1−1〜6、押し順リプ2−1、2が規定され、優先順位2(引込優先順位データ010H)には、通常リプが規定され、優先順位3(引込優先順位データ008H)には、制御用リプ1〜3が規定され、優先順位4(引込優先順位データ004H)には、全小役が規定され、優先順位5(引込優先順位データ002H)には、MBが規定される。
引込優先順位テーブル番号「02」では、以下のように、引込優先順位データと入賞作動フラグのデータとを規定する。すなわち、優先順位1(引込優先順位データ002H)には、チェリー3を除く全小役が規定され、優先順位2(引込優先順位データ001H)には、チェリー3が規定される。
なお、図16に示す引込優先順位テーブルの入賞作動フラグのデータは、1バイト×7の大きさからなるデータである。入賞作動フラグのデータの構成は、内部当籤役格納領域(図30)の構成と同様である。すなわち、入賞作動フラグのデータ1〜7が、内部当籤役格納領域の格納領域1〜7と対応する。
<<優先順序テーブル>>
図17は、MB遊技状態以外の遊技状態用優先順序テーブルを示す図である。図18は、MB遊技状態用優先順序テーブルを示す図である。
図17及び図18に示す優先順序テーブルは、滑り駒数として予め定められた滑り駒数決定データの数値の範囲(すなわち、0〜4)の中から適用可能な数値を優先的に適用する順序(以下、優先順序)を規定する。この優先順序テーブルでは、優先順序が上位(1)から下位(5)までの順に各数値の検索を行い、検索の結果、優先順序「1」に対応する数値から優先的に適用される。優先順序テーブルは、引込優先順位が等しい滑り駒数が複数存在する場合を想定して設けられており、優先順序がより上位である滑り駒数が適用される。
本実施の形態における優先順序テーブルは、滑り駒数決定データに基づいて優先順序を規定している。つまり、滑り駒数決定データに該当する数値が最も上位となるように優先順序が規定されている。この結果、滑り駒数決定データは他の滑り駒数よりも優先的に決定されるので、停止テーブルの開発の際に意図されていた図柄の表示が優先される。
<<左第1停止用停止テーブル>>
図19は、左第1停止用停止テーブルの一例を示す図である。図19に示す左第1停止用停止テーブルは、左第1停止用停止テーブル番号が「02」である停止テーブルである。この図19に示す左第1停止用停止テーブルは、第1停止操作時において選択されたストップボタンが左ストップボタン7Lであり、回胴停止用番号が「2」であるときに選択される停止テーブルである(図14の太い枠線参照)。この図19に示すテーブルは、左第1停止用停止テーブルを示す一例であり、同種のテーブルがメインROM32に記憶されている。
左第1停止用停止テーブルは、左リール3Lの図柄位置(具体的には、停止開始位置)「0」〜「20」の各々に対応して、滑り駒数決定データを規定する。
<滑り駒数決定データ>
滑り駒数決定データは、停止テーブルに基づいて決定される仮の滑り駒数を示すデータである。本実施の形態では、複数の停止テーブルが予め定められて、主制御回路71のメインROM32に記憶されている。内部抽籤処理の結果や3つのストップボタン7L、7C、7Rの押し順などに応じて、複数の停止テーブルから最適な停止テーブルが選択される。選択された停止テーブルに基づいて滑り駒数決定データが決定される。
本実施の形態では、停止テーブルに基づいて滑り駒数決定データを決定した場合であっても、より適切な滑り駒数決定データが存在するか否かを判断する。より適切な滑り駒数決定データが存在すると判別したときには、この適切な滑り駒数決定データに変更して停止制御をする(詳細は後述する)。これによって、停止テーブルに記憶されたデータが不十分であっても、内部抽籤処理に基づいて適切な滑り駒数決定データを決定できる。なお、停止テーブルに基づいて決定された滑り駒数決定データの他に、より適切な滑り駒数が存在しない場合には、停止テーブルに基づいて決定された滑り駒数決定データを用いてリールの停止制御がされる。
<<左第1停止後停止データテーブル>>
図20及び図21は、左第1停止後停止データテーブルの一例を示す図である。図20に示す左第1停止後停止データテーブルは、左第1停止後停止データテーブル番号が「03」である停止テーブルである。図21に示す左第1停止後停止データテーブルは、左第1停止後停止データテーブル番号が「08」である停止テーブルである。図20に示す左第1停止後停止データテーブルは、第1停止操作時において選択されたストップボタンが左ストップボタン7Lであり、回胴停止用番号が「38」であるときに選択される停止テーブルである(図14の太い枠線参照)。図21に示す左第1停止後停止データテーブルは、第1停止操作時において選択されたストップボタンが左ストップボタン7Lであり、回胴停止用番号が「2」であるときに選択される停止テーブルである(図14の太い枠線参照)。この図20及び図21に示すテーブルは、左第1停止後停止データテーブルを示す一例であり、同種のテーブルがメインROM32に記憶されている。
左第1停止後停止データテーブルは、図柄位置データ「0」〜「20」の各々に対応して、1バイトの停止データを規定している。この図20及び図21の図柄位置データが示す図柄位置は押下位置である。図20及び図21に示す左第1停止後停止データテーブルの例では、図26に示すように、bit0の列が「右リール停止時のBライン検索データ」であり、bit1の列が「右リール停止時のAライン検索データ」であり、bit2の列が「右リール第2停止時のライン変更ビット」であり、bit3の列が「中リール停止時のBライン検索データ」であり、bit4の列が「中リール停止時のAライン検索データ」であり、bit5の列が「中リール第2停止時のライン変更ビット」であり、bit6の列は未使用であり、bit7の列は未使用である。具体的には、以下の通りである。
左第1停止後停止データテーブルにおいて、bit1(右から第2列)は「右リール停止時のAライン検索データ」である。「右リール停止時のAライン検索データ」は、Aラインを用いて第2停止時又は第3停止時に右リール3Rを停止制御するときに参照するデータである。「右リール停止時のAライン検索データ」の値が「0」である図柄位置は、その位置で停止させないことを意味し、「右リール停止時のAライン検索データ」の値が「1」である図柄位置は、その位置で停止させることを意味する。
左第1停止後停止データテーブルにおいて、bit0(右から第1列)は「右リール停止時のBライン検索データ」である。「右リール停止時のBライン検索データ」は、Bラインを用いて第2停止時又は第3停止時に右リール3Rを停止制御するときに参照するデータである。「右リール停止時のBライン検索データ」の値「0」や「1」は、「右リール停止時のAライン検索データ」と同様である。
左第1停止後停止データテーブルにおいて、bit2(右から第3列)は、第2停止時に参照されるデータであり、第2停止の対象が右リールであるときの「右リール第2停止時のライン変更ビット」である。「右リール第2停止時のライン変更ビット」の値が「0」である図柄位置は、第2停止の対象が右リールであるときに、AラインからBラインに変更しない図柄位置であることを意味する。また、「右リール第2停止時のライン変更ビット」の値が「1」である図柄位置は、第2停止の対象が右リールであるときに、AラインからBラインに変更する図柄位置であることを意味する。
左第1停止後停止データテーブルにおいて、bit4(右から第5列)は、「中リール停止時のAライン検索データ」である。bit3(右から第4列)は、「中リール停止時のBライン検索データ」である。また、bit5(右から第6列)は、第2停止時に参照されるデータであり、第2停止の対象が中リールであるときの「中リール第2停止時のライン変更ビット」である。これらの各々は、上述した「右リール停止時のAライン検索データ」、「右リール停止時のBライン検索データ」、「右リール第2停止時のライン変更ビット」と同様の機能を有する。
左第1停止後停止データテーブルのbit0、bit1、bit3及びbit4が規定する1バイトの停止データの各々は、リールが停止する位置として図柄位置が適切か否かを示すデータである。停止データが「0」である図柄位置は、リールが停止する位置として適切でないことを示し、停止データが「1」である図柄位置は、リールが停止する位置として適切であることを示す。
左第1停止後停止データテーブルが規定する停止データの列には、「Aライン」に対応するビット(bit1及びbit4)と、「Bライン」に対応するビット(bit0及びbit3)とがある。すなわち、左第1停止後停止データテーブルは、滑り駒数決定データの決め方を2通り備えている。したがって、同じ停止開始位置であっても、「Aライン」又は「Bライン」の2種類に応じて異なる停止予定位置を決定できる。停止データは、これらの2種類のうちの何れを選択すべきかの情報を、「ライン変更ビット」(bit2及びbit5)の列に割り当てている。
「Aライン」や「Bライン」などのラインは、3つのリール3L、3C及び3Rが停止したときに表示される図柄の並びが多様になるように、3つのリール3L、3C及び3Rを停止制御するために用いるものである。これらの複数のラインを定めることによって、ライン毎に異なる停止制御をすることができ、ラインの各々について、どのような意図で停止させるかは任意に定めればよい。たとえば、入賞判定ライン8a〜8dのうちの異なるラインをAラインやBラインとして割り当てることができる。なお、入賞判定ライン8a〜8dとは異なるラインをAラインやBラインとして割り当ててもよい。
上述したAラインは、第1停止時にラインを変更せずに停止制御する場合に用いられるラインである。この場合には、Aラインを用いてリールを停止するように制御する。また、Bラインは、第1停止時にAラインから制御変更をする場合に選択されるラインである。さらに、AラインやBラインに加えてCラインを定めてもよい。Cラインは、第2停止時にBラインから制御変更をする場合に選択されるラインである。
図20及び図21に示すように、滑り駒数決定データを決定するための停止データとして、複数のパターンのデータを備え、かつ、1つの図柄位置につき1バイトのデータに納めることによって、決定される停止予定位置の多様化を図りつつ、情報の圧縮化を図ることができる。
<<ランダム第1停止用停止テーブル>>
図22は、ランダム第1停止用停止テーブルの一例を示す図である。図22に示すランダム第1停止用停止テーブルは、ランダム用停止データテーブル番号と、ランダム用停止データテーブル番号に対応する滑り駒数決定データ及びランダム第1停止後停止データテーブル番号とを規定する。
図22に示すランダム第1停止用停止テーブルは、ランダム用停止データテーブル番号「00」及び「01」を規定する。ランダム用停止データテーブル番号「00」は、第1停止操作時において選択されたストップボタンが中ストップボタン7C又は右ストップボタン7Rであり、回胴停止用番号が「2」であるときに選択される停止データテーブル番号である(図14の太い枠線参照)。ランダム用停止データテーブル番号「01」は、第1停止操作時において選択されたストップボタンが中ストップボタン7C又は右ストップボタン7Rであり、回胴停止用番号が「38」であるときに選択される停止データテーブル番号である(図14の太い枠線参照)。この図22に示すテーブルは、ランダム第1停止用停止テーブルを示す一例であり、同種のテーブルがメインROM32に記憶されている。
図22に示すように、滑り駒数決定データとランダム第1停止後停止データテーブル番号とは、中リール3C又は右リール3Rの図柄位置データに対応して規定されている。図柄位置データは、図柄位置(具体的には、停止開始位置である)「0」〜「20」を示すデータである。滑り駒数決定データは、図19に示した左第1停止用停止テーブルのものと同様である。図22に示すランダム第1停止用停止テーブルでは、ランダム用停止データテーブル番号「00」のときには、図柄位置データ「0」〜「20」の全てに対して、ランダム第1停止後停止データテーブル番号「00」が規定されている。ランダム用停止データテーブル番号「01」のときには、図柄位置データ「0」〜「20」の全てに対して、ランダム第1停止後停止データテーブル番号「01」が規定されている。
<<ランダム第1停止後停止データテーブル>>
図23及び図24は、ランダム第1停止後停止データテーブルを示す図である。図23は、ランダム用停止データテーブル番号が「00」のときに、図22に示すランダム第1停止用停止テーブルが参照されて選択される停止データテーブルである。図24は、ランダム用停止データテーブル番号が「01」のときに、図22に示すランダム第1停止用停止テーブルが参照されて選択される停止データテーブルである。この図23及び図24に示すテーブルは、ランダム第1停止後停止データテーブルを示す一例であり、同種のテーブルがメインROM32に記憶されている。
具体的には、図23に示すランダム第1停止後停止データテーブルは、第1停止操作時において選択されたストップボタンが中ストップボタン7C又は右ストップボタン7Rであり、回胴停止用番号が「2」であるときに、図22に示すランダム第1停止用停止テーブルが参照されて選択される停止データテーブルである(図14の太い枠線参照)。図24に示すランダム第1停止後停止データテーブルは、第1停止操作時において選択されたストップボタンが中ストップボタン7C又は右ストップボタン7Rであり、回胴停止用番号が「38」であるときに、図22に示すランダム第1停止用停止テーブルが参照されて選択される停止データテーブルである(図14の太い枠線参照)。
ランダム第1停止後停止データテーブルは、図柄位置データ「0」〜「20」の各々に対応して、1バイトの停止データを規定している。この図23及び図24の図柄位置データが示す図柄位置は押下位置である。ランダム第1停止後停止データテーブルの停止ラインデータの値が「0」である図柄位置は、その位置で停止させないことを意味し、停止ラインデータの値が「1」である図柄位置は、その位置で停止させることを意味する。
図23及び図24に示す左第1停止後停止データテーブルの例では、図27に示すように、bit0の列が「右リール第1停止、中リール第2停止後の第3停止時の左リール停止ラインデータ」であり、bit1の列が「右リール第1停止後の第2停止時の中リール停止ラインデータ」であり、bit2の列が「右リール第1停止、左リール第2停止後の第3停止時の中リール停止ラインデータ」であり、bit3の列が「右リール第1停止後の第2停止時の左リール停止ラインデータ」であり、bit4の列が「中リール第1停止、右リール第2停止後の第3停止時の左リール停止ラインデータ」であり、bit5の列が「中リール第1停止後の第2停止時の右リール停止ラインデータ」であり、bit6の列が「中リール第1停止、左リール第2停止後の第3停止時の右リール停止ラインデータ」であり、bit7の列が「中リール第1停止後の第2停止時の左リール停止ラインデータ」である。具体的には、以下の通りである。
ランダム第1停止後停止データテーブルにおいて、bit1(右から第2列)は「右リール第1停止後の第2停止時の中リール停止ラインデータ」である。「右リール第1停止後の第2停止時の中リール停止ラインデータ」は、第1停止が右リール3Rでありかつ第2停止が中リール3Cであるときに用いる停止ラインデータである。
ランダム第1停止後停止データテーブルにおいて、bit0(右から第1列)は「右リール第1停止、中リール第2停止後の第3停止時の左リール停止ラインデータ」である。「右リール第1停止、中リール第2停止後の第3停止時の左リール停止ラインデータ」は、第1停止が右リール3Rでありかつ第2停止が中リール3Cでありかつ第3停止が左リール3Lであるときに用いる停止ラインデータである。
ランダム第1停止後停止データテーブルにおいて、bit3(右から第4列)は「右リール第1停止後の第2停止時の左リール停止ラインデータ」である。「右リール第1停止後の第2停止時の左リール停止ラインデータ」は、第1停止が右リール3Rでありかつ第2停止が左リール3Lであるときに用いる停止ラインデータである。
ランダム第1停止後停止データテーブルにおいて、bit2(右から第3列)は「右リール第1停止、左リール第2停止後の第3停止時の中リール停止ラインデータ」である。「右リール第1停止、左リール第2停止後の第3停止時の中リール停止ラインデータ」は、第1停止が右リール3Rでありかつ第2停止が左リール3Lでありかつ第3停止が中リール3Cであるときに用いる停止ラインデータである。
ランダム第1停止後停止データテーブルにおいて、bit5(右から第6列)は「中リール第1停止後の第2停止時の右リール停止ラインデータ」である。「中リール第1停止後の第2停止時の右リール停止ラインデータ」は、第1停止が中リール3Cでありかつ第2停止が右リール3Rであるときに用いる停止ラインデータである。
ランダム第1停止後停止データテーブルにおいて、bit4(右から第5列)は「中リール第1停止、右リール第2停止後の第3停止時の左リール停止ラインデータ」である。「中リール第1停止、右リール第2停止後の第3停止時の左リール停止ラインデータ」は、第1停止が中リール3Cでありかつ第2停止が右リール3Rでありかつ第3停止が左リール3Lであるときに用いる停止ラインデータである。
ランダム第1停止後停止データテーブルにおいて、bit7(右から第8列)は「中リール第1停止後の第2停止時の左リール停止ラインデータ」である。「中リール第1停止後の第2停止時の左リール停止ラインデータ」は、第1停止が中リール3Cでありかつ第2停止が左リール3Lであるときに用いる停止ラインデータである。
ランダム第1停止後停止データテーブルにおいて、bit6(右から第7列)は「中リール第1停止、左リール第2停止後の第3停止時の右リール停止ラインデータ」である。「中リール第1停止、左リール第2停止後の第3停止時の右リール停止ラインデータ」は、第1停止が中リール3Cでありかつ第2停止が左リール3Lでありかつ第3停止が右リール3Rであるときに用いる停止ラインデータである。
<<ランダム用停止データテーブル>>
図25は、ランダム用停止データテーブルの一例を示す図である。図25に示すランダム用停止データテーブルは、ランダム用停止データテーブル番号が「01」である停止データテーブルである。ランダム用停止データテーブル番号「01」のランダム用停止データテーブルは、第1停止操作時において選択されたストップボタンが中ストップボタン7C又は右ストップボタン7Rであり、回胴停止用番号が「38」であるときに選択される停止データテーブルである(図14の太い枠線参照)。この図25に示すテーブルは、ランダム用停止データテーブルを示す一例であり、同種のテーブルがメインROM32に記憶されている。
ランダム用停止データテーブルは、図柄位置データ「0」〜「20」の各々に対応して、1バイトの停止データを規定している。この図25の図柄位置データが示す図柄位置は押下位置である。図25に示すランダム用停止データテーブルの例では、図28に示すように、bit0の列が「右リール停止時のBライン検索データ」であり、bit1の列が「右リール停止時のAライン検索データ」であり、bit2の列が「右リール第1停止時のライン変更ビット」であり、bit3の列が「中リール停止時のBライン検索データ」であり、bit4の列が「中リール停止時のAライン検索データ」であり、bit5の列が「中リール第1停止時のライン変更ビット」であり、bit6の列が「左リール停止時のBライン検索データ」であり、bit7の列が「左リール停止時のAライン検索データ」である。具体的には、以下の通りである。
ランダム用停止データテーブルにおいて、bit1(右から第2列)は「右リール停止時のAライン検索データ」である。「右リール停止時のAライン検索データ」は、Aラインを用いて第1停止時〜第3停止時に右リール3Rの滑り駒数決定データを生成するときに参照するデータである。「右リール停止時のAライン検索データ」の値が「0」である図柄位置は、その位置で停止させないことを意味し、「右リール停止時のAライン検索データ」の値が「1」である図柄位置は、その位置で停止させることを意味する。
ランダム用停止データテーブルにおいて、bit0(右から第1列)は「右リール停止時のBライン検索データ」である。「右リール停止時のBライン検索データ」は、Bラインを用いて第1停止時〜第3停止時に右リール3Rの滑り駒数決定データを生成するときに参照するデータである。「右リール停止時のBライン検索データ」の値が「0」である図柄位置は、その位置で停止させないことを意味し、「右リール停止時のBライン検索データ」の値が「1」である図柄位置は、その位置で停止させることを意味する。
ランダム用停止データテーブルにおいて、bit2(右から第3列)は、第1停止時に参照されるデータであり、第1停止の対象が右リール3Rであるときの「右リール第1停止時のライン変更ビット」である。「右リール第1停止時のライン変更ビット」の値が「0」である図柄位置は、第1停止の対象が右リール3Rであるときに、AラインからBラインに変更しない図柄位置であることを意味する。また、「右リール第1停止時のライン変更ビット」の値が「1」である図柄位置は、第1停止の対象が右リール3Rであるときに、AラインからBラインに変更する図柄位置であることを意味する。
ランダム用停止データテーブルにおいて、bit4(右から第5列)は「中リール停止時のAライン検索データ」である。「中リール停止時のAライン検索データ」は、Aラインを用いて第1停止時〜第3停止時に中リール3Cの滑り駒数決定データを生成するときに参照するデータである。「中リール停止時のAライン検索データ」の値が「0」である図柄位置は、その位置で停止させないことを意味し、「中リール停止時のAライン検索データ」の値が「1」である図柄位置は、その位置で停止させることを意味する。
ランダム用停止データテーブルにおいて、bit3(右から第4列)は「中リール停止時のBライン検索データ」である。「中リール停止時のBライン検索データ」は、Bラインを用いて第1停止時〜第3停止時に中リール3Cの滑り駒数決定データを生成するときに参照するデータである。「中リール停止時のBライン検索データ」の値が「0」である図柄位置は、その位置で停止させないことを意味し、「中リール停止時のBライン検索データ」の値が「1」である図柄位置は、その位置で停止させることを意味する。
ランダム用停止データテーブルにおいて、bit5(右から第6列)は、第1停止時に参照されるデータであり、第1停止の対象が中リール3Cであるときの「中リール第1停止時のライン変更ビット」である。「中リール第1停止時のライン変更ビット」の値が「0」である図柄位置は、第1停止の対象が中リール3Cであるときに、AラインからBラインに変更しない図柄位置であることを意味する。また、「中リール第1停止時のライン変更ビット」の値が「1」である図柄位置は、第1停止の対象が中リール3Cであるときに、AラインからBラインに変更する図柄位置であることを意味する。
ランダム用停止データテーブルにおいて、bit7(右から第8列)は「左リール停止時のAライン検索データ」である。「左リール停止時のAライン検索データ」は、Aラインを用いて第2停止時又は第3停止時に左リール3Lの滑り駒数決定データを生成するときに参照するデータである。「左リール停止時のAライン検索データ」の値が「0」である図柄位置は、その位置で停止させないことを意味し、「左リール停止時のAライン検索データ」の値が「1」である図柄位置は、その位置で停止させることを意味する。
ランダム用停止データテーブルにおいて、bit6(右から第7列)は「左リール停止時のBライン検索データ」である。「左リール停止時のBライン検索データ」は、Bラインを用いて第2停止時又は第3停止時に左リール3Lの滑り駒数決定データを生成するときに参照するデータである。「左リール停止時のBライン検索データ」の値が「0」である図柄位置は、その位置で停止させないことを意味し、「左リール停止時のBライン検索データ」の値が「1」である図柄位置は、その位置で停止させることを意味する。
「Aライン」や「Bライン」などのラインは、図20及び図21に示す左第1停止後停止データテーブルで示したものと同様である。
図25に示すように、滑り駒数決定データを決定するための停止データとして、複数のパターンのデータを備え、かつ、1つの図柄位置につき1バイトのデータに納めることによって、決定される停止予定位置の多様化を図りつつ、情報の圧縮化を図ることができる。
<<ラインマスクデータテーブル>>
図29は、ラインマスクデータ選択テーブルを示す図である。図29に示すラインマスクデータ選択テーブルは、格納領域種別に対応してラインマスクデータを規定する。図29に示すラインマスクデータ選択テーブルの例では、ラインマスク選択データ「00」には、ラインマスクデータ格納領域1に対応して「00100000」が規定され、ラインマスクデータ格納領域2に対応して「10000000」が規定されている。ラインマスク選択データ「01」には、ラインマスクデータ格納領域1に対応して「00000010」が規定され、ラインマスクデータ格納領域2に対応して「00001000」が規定されている。
<<<各種の格納領域>>>
図30〜図37は、メインRAM33に格納される各種の格納領域である。
<<内部当籤役格納領域>>
図30は、内部当籤役格納領域を示す図である。内部当籤役格納領域は、内部当籤役格納領域1〜7の7つの格納領域によって構成される。これらの内部当籤役格納領域1〜7の各々の格納領域の大きさは1バイトである。したがって、内部当籤役格納領域1〜7の全体の大きさは7バイトである。内部当籤役格納領域1〜7には、図11に示す小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルが規定する内部当籤役のデータ(格納領域種別)に基づいて定まるデータが格納される。
たとえば、図30に示す内部当籤役格納領域の例では、内部当籤役格納領域1のビット0はMBに対応し、ビット1は通常リプに対応し、ビット2は押し順リプレイ1に対応し、ビット3は押し順リプレイ2に対応し、ビット4は押し順リプレイ3に対応し、ビット5は押し順リプレイ4に対応し、ビット6は押し順リプレイ5に対応し、ビット7は押し順リプレイ6に対応する。
<<押し順格納領域>>
図31は、押し順格納領域を示す図である。
押し順格納領域は、3つのストップボタン7L、7C、7Rが遊技者によって押し順を示す情報を格納するための領域である。図31に示すように、押し順格納領域の大きさは、1バイトである。
押し順が「左→中→右」である場合には、押し順格納領域のビット0の値を「1」にする。押し順が「左→右→中」である場合には、押し順格納領域のビット1の値を「1」にする。押し順が「中→左→右」である場合には、押し順格納領域のビット2の値を「1」にする。押し順が「中→右→左」である場合には、押し順格納領域のビット3の値を「1」にする。押し順が「右→左→中」である場合には、押し順格納領域のビット4の値を「1」にする。押し順が「右→中→左」である場合には、押し順格納領域のビット5の値を「1」にする。
なお、図31に示す押し順格納領域では、ビット6及び7は未使用である。
<<作動ストップボタン格納領域>>
図32は、作動ストップボタン格納領域である。
作動ストップボタン格納領域の大きさは、1バイトである。ビット4〜ビット6は、遊技者による停止操作を検出することが可能であるストップボタン、すなわち有効なストップボタン(有効ストップボタン)を示す格納領域である。ビット0〜ビット2は、有効ストップボタンに対応する停止操作が直前に検出されたストップボタンを示す格納領域である。なお、本実施の形態では、ビット3及びビット7は未使用である。
ビット0は、左ストップボタン7Lに対応する。左ストップボタン7Lが遊技者によって操作されたときには、ビット0に「1」が格納される。ビット1は、中ストップボタン7Cに対応する。中ストップボタン7Cが遊技者によって操作されたときには、ビット1に「1」が格納される。ビット2は、右ストップボタン7Rに対応する。右ストップボタン7Rが遊技者によって操作されたときには、ビット2に「1」が格納される。
ビット4は、左ストップボタン7Lに対応する。左ストップボタン7Lが有効であるときには、ビット4に「1」が格納される。ビット5は、中ストップボタン7Cに対応する。中ストップボタン7Cが有効であるときには、ビット5に「1」が格納される。ビット6は、右ストップボタン7Rに対応する。右ストップボタン7Rが有効であるときには、ビット6に「1」が格納される。本実施の形態で、ストップボタンが有効とは、停止操作を検出することが可能であることを意味する。また、定速回転中のリールに対応するストップボタンであって、停止操作を検出することが可能なストップボタンを有効ストップボタンと称する。
<<持越役格納領域>>
図33は、持越役格納領域を示す図である。
持越役格納領域の大きさは1バイトである。内部当籤役MBに対応するビット0が用いられる。本実施の形態では、持越役格納領域のビット1〜7は未使用である。内部抽籤処理の結果、内部当籤役MBが決定されたときには、持越役格納領域のビット0に「1」が格納される。
持越役格納領域のビット0に「1」を格納することで、持越役であるMBに当籤している状態であることを判断できる。MBは、対応する図柄の組合せが入賞判定ラインに表示されるまで保持される。すなわち、MBに当籤したときには、表示役として図柄の組合せが入賞判定ラインに表示されるまでの少なくとも1回の単位遊技において、当籤したことが保持される。本実施の形態では、この保持する状態を、いわゆる「持ち越し」と称する。持越役格納領域に格納されるMBを「持越役」と称する。
遊技者によって停止操作が行われ、リール3L、3C、3Rの回転のそれぞれが停止したときには、内部当籤役格納領域は初期化されるが、持越役格納領域は初期化されない。このようにすることで、「持ち越し」の状態を保つことができる。
<<図柄コード格納領域>>
図34は、図柄コード格納領域を示す図である。
図柄コード格納領域は、10個の図柄コード格納領域1〜10からなる。図柄コード格納領域1〜10は1バイトの領域であり、図柄コード格納領域1〜10の全ては10バイトの領域である。図柄コード格納領域1〜10は、表示役格納領域(図35)と同様の構成である。図柄コード格納領域のうちの7個の図柄コード格納領域1〜7は、RT作動図柄の格納領域を除いて、内部当籤役格納領域(図30)と同様の構成である。
スタートレバー6が操作されて、3つのリール3L〜3Rの全てが回転している状態では、図42のステップS4215の処理によって、図柄コード格納領域1〜10に「0FFH」が格納される。この処理により、図柄コード格納領域1〜10の全てのビットの値は「1」になる。この「0FFH」を格納することによって、リールが回転している状態であることや、全ての役が入賞可能な状態であることを示すことができる。
また、リールが停止したときには、図46のステップS4631の処理によって、図柄コード格納領域1〜10に予想表示役が格納されて更新される。詳細は、図46のステップS4631の処理において説明する。
<<表示役格納領域>>
図35は、表示役格納領域を示す図である。
表示役格納領域は、10個の表示役格納領域1〜10からなる。表示役格納領域1〜10は、図柄コード格納領域1〜10(図34)と同様の構成である。
表示役格納領域には、入賞作動フラグの値が表示役として格納される。なお、入賞判定ラインに沿って並んだ図柄の組合せが、図柄組合せテーブルに規定されている予め定められた図柄の組合せの何れにも一致しない場合には、入賞作動フラグとして「ハズレ」(図示せず)が決定される。
表示役格納領域は、3つのリール3L〜3Rの全てが停止したときに確定する表示役を格納する領域である。ただし、リール3L〜3Rのうちの少なくとも1つのリールが回転している状態では、表示役格納領域は、表示可能性役を格納する領域として使用される。表示可能性役については、図43に示す引込優先順位格納処理において説明する。
<<遊技状態フラグ格納領域>>
図36は、遊技状態フラグ格納領域を示す図である。
遊技状態フラグ格納領域の大きさは、1バイトである。ビット0は、遊技状態がMB遊技状態であるか否かを示す。ビット0の値が1のときには、遊技状態がMB遊技状態であることを示す。ビット1は、遊技状態がCB遊技状態であるか否かを示す。ビット1の値が1のときには、遊技状態がCB遊技状態であることを示す。ビット2は、遊技状態がRT1遊技状態であるか否かを示す。ビット2の値が1のときには、遊技状態がRT1遊技状態であることを示す。ビット3は、遊技状態がRT2遊技状態であるか否かを示す。ビット3の値が1のときには、遊技状態がRT2遊技状態であることを示す。ビット4は、遊技状態がRT3遊技状態であるか否かを示す。ビット4の値が1のときには、遊技状態がRT3遊技状態であることを示す。
本実施の形態では、ビット5〜7は、未使用である。遊技状態フラグ格納領域に格納されているデータが「00000000B」である場合には、ボーナスゲームの何れも作動しておらず、現在の遊技状態は一般遊技状態であることを示す。
<<引込優先順位データ格納領域>>
図37は、引込優先順位データ格納領域を示す図である。
引込優先順位データ格納領域は、3つのリール3L〜3Rの各々に対応して、左リール用引込優先順位データ格納領域、中リール用引込優先順位データ格納領域及び右リール用引込優先順位データ格納領域の3つの領域によって構成される。さらに、これらの3つの引込優先順位データ格納領域の各々には、対応するリールの検索図柄位置「0」〜「20」の各々に対応して決定された引込優先順位データが格納される格納領域が設けられている。
本実施の形態では、この引込優先順位データ格納領域を参照することにより、各種の停止テーブルに基づいて決定された滑り駒数決定データの他に、より適切な滑り駒数が存在するか否かを判断することができる。
引込優先順位データの001Hは「停止可能」に対応し、その図柄位置は「停止可能」であることを意味する。引込優先順位データの000Hは、その図柄位置は「停止禁止」であることを意味する。この場合には、その図柄位置でのリールの停止は回避される。
引込優先順位データの値が大きいほど引込優先順位が高い。引込優先順位データを参照することにより、リールの表面に配された図柄を引き込む引込優先順位の相対的な評価ができる。この結果、内部抽籤処理の結果を、リールを停止する位置の決定に適正に反映させることができる。
また、引込優先順位データとして最も大きい値が割り当てられている図柄が最も引込優先順位の高い図柄である。すなわち、引込優先順位データは、リールの表面に配された複数の図柄の順位を示す。また、引込優先順位データは、内部当籤役に影響を受けて決定される。なお、引込優先順位データの大きさが等しい図柄が複数存在する場合には、検索順序テーブルが規定する優先順序に従って1つの図柄が決定される。
<<ART抽籤テーブル>>
図38は、サブRAM83に格納される格納領域である。図38は、ART抽籤テーブルを示す図である。
内部当籤役(当籤番号)に対応して、抽籤値が規定されている。抽籤値は、ART抽籤の場合のものと、ART非当籤の場合のものとからなる。
図38に示すART抽籤テーブルは、図68のフローチャートのステップS6813の処理で参照される。ART抽籤テーブルを参照することによって、ARTに当籤したか否かが決定される。
<<<制御処理>>>
主制御回路71のメインCPU31は、図39〜図57に示すフローチャートにしたがって各種のプログラムを実行する。
<<メインCPUのメイン制御>>
図39は、メイン制御処理を示すフローチャートである。
最初に、パチスロ1に電源が投入されると、メインCPU31は、初期化処理を実行する(ステップS3911)。この初期化処理は、バックアップが正常であるか、設定変更が適切に行われたかなどが判断され、判断結果に応じた初期化処理が実行される。
次に、メインCPU31は、遊技終了時の初期化処理を実行する(ステップS3913)。たとえば、遊技終了時の初期化の格納領域を指定して初期化する。この初期化処理によって、メインRAM33の内部当籤役格納領域や表示役格納領域に格納されたデータがクリアされる。
次に、メインCPU31は、後述する図40に示すメダル受付・スタートチェック処理のサブルーチンを呼び出して実行する(ステップS3915)。このメダル受付・スタートチェック処理によって、遊技者により投入されたメダルを検出する投入操作検出手段における処理や、開始操作を検出する開始操作検出手段における処理が構成される。
次に、メインCPU31は、乱数値を抽出し、乱数値格納領域に格納する(ステップS3917)。次に、メインCPU31は、後述する図41に示す内部抽籤処理のサブルーチンを呼び出して実行する(ステップS3919)。この内部抽籤処理によって、内部当籤役決定手段における処理が構成される。
次に、メインCPU31は、後述する図42に示すリール停止初期設定処理のサブルーチンを呼び出して実行する(ステップS3921)。このリール停止初期設定処理によって、内部当籤役に基づいて停止テーブル群を決定する停止テーブル決定手段における処理が構成される。
次に、メインCPU31は、スタートコマンドを副制御回路72に送信する(ステップS3923)。スタートコマンドには、内部当籤役等の演出に必要な各種の情報が含まれる。
次に、メインCPU31は、ウェイト処理を実行する(ステップS3925)。このウェイト処理は、前回の遊技開始(前回の単位遊技の開始)から所定時間(たとえば、4.1秒)を経過しているか否かを判断し、所定時間を経過していないと判別した場合には、所定時間を経過するまで待機して待ち時間を消化する処理である。
次に、メインCPU31は、全てのリールの回転開始の処理を実行する(ステップS3927)。さらに、このリールの回転開始の処理に伴って、図32に示す作動ストップボタン格納領域に「01110000B」を格納する。
上述したステップS3927のリール回転開始処理は、割込処理(図示せず)によって実行される。この割込処理は、一定の周期(1.1172ミリ秒)で実行される処理である。この割込処理によって、ステッピングモータの駆動を制御し、リールの回転を開始する。その後、この割込処理によって、ステッピングモータの駆動を制御し、リールの回転が定速に達するまで加速を行う。さらに、その後、リールの回転が定速に達すると、この割込処理によって、ステッピングモータの駆動を制御し、リールが定速で回転するように維持される。この割込処理によって実行されるリール回転制御(開始、加速、定速等)が、リール回転手段の処理を構成する。
次に、メインCPU31は、後述する図43に示す引込優先順位格納処理のサブルーチンを呼び出して実行する(ステップS3929)。この引込優先順位格納処理によって、回転しているリールの全ての図柄の引込優先順位が決定される。
次に、メインCPU31は、後述する図46に示すリール停止制御処理のサブルーチンを呼び出して実行する(ステップS3931)。このリール停止制御処理によって、リール停止手段による処理が構成される。
次に、メインCPU31は、入賞検索処理を実行する(ステップS3933)。この入賞検索処理は、全てのリールが停止した後に、有効化された入賞判定ラインに表示された図柄組合せと図柄組合せテーブルとを照合して、有効化された入賞判定ラインごとに表示された図柄組合せを判定する処理である。具体的には、図34に示す図柄コード格納領域に格納されたデータと、図12に示す図柄組合せテーブルのデータとを照合し、その結果を、表示役格納領域(図35参照)に格納する。具体的には、図柄コード格納領域のデータを表示役格納領域にそのまま複写する。その際に、図柄組合せテーブルを参照して、払出枚数を求める。この入賞検索処理によって、全てのリールが停止したことで図柄表示手段に表示される図柄の組合せを特定する図柄組合せ特定手段の処理が構成される。
ステップS3933を実行した後、メインCPU31は、表示役を決定し、表示役コマンドを副制御回路72に対して送信する(図示せず)。表示役コマンドには、表示役等の情報が含まれる。
次に、メインCPU31は、メダルの払い出しを実行する(ステップS3935)。たとえば、入賞検索処理の結果に基づいて、表示された図柄組合せに応じたメダル枚数の払出しを実行する。このメダル払出処理に伴って、払出枚数カウンタに基づいて、ホッパー40の駆動制御やクレジットカウンタの更新が行われる。このメダル払出処理によって、図柄表示手段により表示された図柄の組合せに基づいてメダル等の払い出しを行う払出手段における処理を構成する。
次に、メインCPU31は、表示コマンド送信処理を実行する(ステップS3937)。表示コマンドには、表示役、停止開始位置及び滑り駒数(又は停止予定位置)などの情報が含まれる。
次に、メインCPU31は、後述する図54に示すRT制御処理を実行する(ステップS3939)。RT制御処理によって、遊技状態が、RT1遊技状態〜RT3遊技状態に更新される。
次に、メインCPU31は、後述する図55に示すボーナス終了チェック処理のサブルーチンを呼び出して実行する(ステップS3941)。このボーナス終了チェック処理によって、終了条件を満たした場合にボーナスゲームの作動を終了するボーナスゲーム終了手段における処理が構成される。
次に、メインCPU31は、図56に示すボーナス作動チェック処理のサブルーチンを呼び出して実行する(ステップS3943)。このボーナス作動チェック処理によって、図柄表示手段により表示された図柄の組合せに基づいてボーナスゲームの作動を行うボーナスゲーム作動手段における処理を構成する。ステップS3943の処理を実行した後、上述したステップS3913に処理を戻す。
<<メダル受付・スタートチェック処理>>
図40は、図39のステップS3915の処理で呼び出されるメダル受付・スタートチェック処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
最初に、メインCPU31は、自動投入要求があるか否かを判別する(ステップS4011)。前回の単位遊技でリプレイに入賞した場合には、今回の単位遊技では、自動的にメダルが投入される。すなわち、ステップS4011の判断処理は、この前回の単位遊技でリプレイに入賞したか否かの判断と等価である。
メインCPU31は、ステップS4011の判断処理で、自動投入要求があると判別したときには(YES)、所定枚数のメダルを自動投入する処理を実行する(ステップS4013)。具体的には、メインCPU31は、自動投入カウンタを投入枚数カウンタに複写し、自動投入カウンタをクリアする。
メインCPU31は、ステップS4011の判断処理で、自動投入要求がないと判別したときには(NO)、メダル受付許可を実行する(ステップS4015)。具体的には、メインCPU31は、セレクタ(図示せず)のソレノイドの駆動を行い、セレクタ内のメダルの通過を促す。
次に、メインCPU31は、ステップS4015の処理を実行した後、遊技状態に応じて投入枚数の最大値をセットする(ステップS4017)。本実施の形態において、非MB遊技状態では3枚をセットし、MB遊技状態では1枚をセットする。
次に、メインCPU31は、メダル受付許可であるか否かを判断する(ステップS4019)。メインCPU31は、メダル受付許可であると判別したときには(YES)、投入されたメダルの枚数をチェックする(ステップS4021)。この処理によって、チェックしたメダルの枚数に応じて、投入枚数カウンタの値と有効ラインカウンタの値とを更新する。
次に、メインCPU31は、メダル投入コマンドを副制御回路72に送信する(ステップS4023)。このメダル投入コマンドには投入枚数のデータ等が含まれる。
次に、メインCPU31は、投入されたメダルの投入枚数が遊技を開始できる枚数であるか否かを判断する(ステップS4025)。すなわち、メインCPU31は、投入されたメダルの投入枚数が、遊技状態に応じて単位遊技を開始できる枚数であるか否かを判断する。本実施の形態において、非MB遊技状態では3枚であり、MB遊技状態では1枚(すなわち、投入枚数の最大値)である。
メインCPU31は、ステップS4025の判断処理で、投入されたメダルの投入枚数が遊技を開始できる枚数でないと判別したときには(NO)、上述したステップS4019に処理を戻す。
メインCPU31は、上述したステップS4013の処理を実行した後、ステップS4019の判断処理でメダル受付許可でないと判別したとき(NO)、又はステップS4025の判断処理で投入されたメダルの投入枚数が遊技を開始できる枚数であると判別したときには(YES)、スタートスイッチ6Sはオンであるか否かを判断する(ステップS4027)。
メインCPU31は、ステップS4027の判断処理でスタートスイッチ6Sはオンでないと判別したときには(NO)、上述したステップS4019に処理を戻す。
メインCPU31は、ステップS4027の判断処理でスタートスイッチ6Sはオンであると判別したときには(YES)、メダル受付禁止を行い(ステップS4029)、本サブルーチンを終了する。具体的には、セレクタ(図示せず)のソレノイドの駆動を行わずに、メダル払出口15から、投入口に投入されたメダルの排出を促す。
<<内部抽籤処理>>
図41は、図39のステップS3919の処理で呼び出される内部抽籤処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
最初に、メインCPU31は、遊技状態に応じた内部抽籤テーブルをセットする(ステップS4111)。たとえば、本実施の形態では、遊技状態が、非MB遊技状態の場合には、非MB遊技状態用内部抽籤テーブル(図9参照)が選択され、MB遊技状態の場合には、MB遊技状態用内部抽籤テーブル(図10参照)が選択される。
次に、メインCPU31は、乱数値格納領域に格納されている乱数値を取得する(ステップS4113)。
次に、メインCPU31は、ステップS4111の処理でセットされた内部抽籤テーブルを用いて、当籤番号に応じた抽籤値を取得し、乱数値から抽籤値を減算する(ステップS4115)。
次に、メインCPU31は、ステップS4115の処理による減算結果が負であるか否かを判断する(ステップS4117)。
メインCPU31は、ステップS4117の判断処理で、減算結果が負でないと判別したとき(NO)、すなわち、いわゆる桁借りが行われていないと判別したときには、乱数値及び当籤番号を更新する(ステップS4119)。
次に、メインCPU31は、使用している内部抽籤テーブルの全ての当籤番号をチェックしたか否かを判断する(ステップS4121)。
次に、メインCPU31は、ステップS4121の判断処理で、全ての当籤番号をチェックしていないと判別したときには(NO)、上述したステップS4115に処理を戻す。
次に、メインCPU31は、ステップS4121の判断処理で、全ての当籤番号をチェックしたと判別したときには(YES)、データポインタの値として0をセットする(ステップS4123)。
次に、メインCPU31は、上述したステップS4117の判断処理で、減算結果が負であると判別したとき(YES)、すなわち、いわゆる桁借りが行われたと判別したときには、使用している内部抽籤テーブルを参照して小役・リプレイ用データポインタの値とボーナス用データポインタの値とを取得する(ステップS4125)。
次に、メインCPU31は、上述したステップS4123又はS4125の処理を実行した後、図11に示す小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルを参照して、小役・リプレイ用データポインタの値に基づいて内部当籤役を取得する(ステップS4127)。このステップS4127の処理は、上述したステップS4123又はS4125の処理で決定した小役・リプレイ用データポインタの値を用いて、図11に示す小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルを参照して、小役・リプレイ用データポインタの値に対応する内部当籤役を示す7バイトのデータ値を決定する処理である。
次に、メインCPU31は、取得した内部当籤役を、対応する内部当籤役格納領域に格納する(ステップS4129)。このステップS4129の処理は、ステップS4127の処理で決定した内部当籤役を示す7バイトのデータ値を、図30に示す内部当籤役格納領域(格納領域1ないし7)に格納する処理である。
次に、メインCPU31は、持越役格納領域の値は0であるか否かを判断する(ステップS4131)。この判断処理は、図33に示す持越役格納領域に格納されているデータ値が0であるか否かを判断する処理である。すなわち、ステップS4131の判断処理は、BB1、BB2、MB1又はMB2の何れも持ち越していないかを判断する処理である。
次に、メインCPU31は、ステップS4131の判断処理で、持越役格納領域の値は0であると判別したときには(YES)、図11に示すボーナス用内部当籤役決定テーブルを参照し、ボーナス用データポインタの値に基づいて内部当籤役を取得する(ステップS4133)。このステップS4133の処理は、上述したステップS4123又はS4125の処理で決定したボーナス用データポインタの値を用いて、図11に示すボーナス用内部当籤役決定テーブルを参照して、ボーナス用データポインタの値に対応する内部当籤役を示す7バイトのデータ値を決定する処理である。
次に、メインCPU31は、取得した内部当籤役を持越役格納領域に格納する(ステップS4135)。このステップS4135の処理は、図33に示す持越格納領域のビット0〜ビット3のうち、取得した内部当籤役に対応するビットの値を「1」にする処理である。
メインCPU31は、上述したステップS4131の判断処理で、持越役格納領域の値は0でないと判別したとき(NO)、又はステップS4135の処理を実行したときには、持越役格納領域に格納されている内部当籤役に基づいて、内部当籤役格納領域を更新する(ステップS4137)。このステップS4137の処理は、図33に示す持越役格納領域に格納されている内部当籤役の種類に基づいて、図30に示す内部当籤役格納領域の7バイトのデータ値を更新する処理である。
次に、メインCPU31は、遊技状態がMB遊技状態であるか否かを判断する(ステップS4139)。
メインCPU31は、ステップS4139の判断処理で遊技状態がMB遊技状態であると判別したときには(YES)、MB作動中処理を実行する(ステップS4141)。MB作動中処理は、内部当籤役格納領域において全ての小役のビットをオンにする処理である。なお、内部当籤役決定テーブルをそのように構成してもよい。このようにすることで、全ての小役の入賞が許容される。
メインCPU31は、ステップS4139の判断処理で遊技状態がMB遊技状態であると判別したとき(NO)、又はステップS4141の処理を実行したときには、本サブルーチンを終了する。
<<リール停止初期設定処理>>
図42は、図39のステップS3921の処理で呼び出されるリール停止初期設定処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
最初に、メインCPU31は、回胴停止用番号選択テーブルを参照して、内部当籤役等に基づいて回胴停止用番号を取得する(ステップS4211)。このステップS4211の処理は、たとえば、上述した図41のステップS4125で取得した小役・リプレイ用データポインタを用いて、図13に示す回胴停止用番号選択テーブルを参照し、小役・リプレイ用データポインタの値及び遊技状態に対応する回胴停止用番号を決定する処理である。
次に、メインCPU31は、リール停止初期設定テーブルを参照し、回胴停止用番号に基づいて各情報を取得する(ステップS4213)。このステップS4213の処理は、上述したステップS4211の処理で取得した回胴停止用番号を用いて、図14に示すリール停止初期設定テーブルを参照し、回胴停止用番号に対応する各情報を取得する処理である。本実施の形態では、各情報は、引込優先順位テーブル選択テーブル番号と、引込優先順位テーブル番号と、左第1停止用停止テーブル番号と、左第1停止後停止データテーブル番号と、ランダム用停止データテーブル番号と、検索テーブル変更データとの6種類の情報である(図14参照)。
次に、メインCPU31は、図柄コード格納領域にリールが回転中であることを示す識別子「0FFH(11111111B)」を格納する(ステップS4215)。このステップS4215の処理は、全ての図柄コード格納領域(未使用領域を除く)のビットをオンにする処理である。具体的には、図34に示す図柄コード格納領域1〜10に「0FFH」を格納する処理である。この「0FFH」は、上述したように、3つのリール3L〜3Rが回転している状態であることを示すとともに、全ての役が入賞可能な状態であることを示す。なお、この入賞可能な状態は、内部抽籤処理によって当籤しているか否かを無視して定められる状態である。
次に、ストップボタン未作動カウンタに3を格納し(ステップS4217)、本サブルーチンを終了する。このストップボタン未作動カウンタは、停止操作が検出されていないストップボタンを計数するためのデータである。すなわち、ストップボタン未作動カウンタは、一の単位遊技において、遊技者によって停止操作がされていないストップボタンの数を決定するためのカウンタである。
<<引込優先順位格納処理>>
図43は、図39のステップS3929の処理と、図46のステップS4637の処理とで呼び出される引込優先順位格納処理のサブルーチンを示すフローチャートである。この引込優先順位格納処理は、少なくとも1つのリールが回転している状態で、回転中のリールのうち、いずれか1つのリールが停止したと仮定して、そのリールの表面に配されている全ての図柄の各々に対して、リールの停止制御に必要な引き込みのための引込優先順位を決定するための処理であり、回転中のリールの各図柄位置の全てに対して行う処理である。
最初に、メインCPU31は、ストップボタン未作動カウンタを検索回数として格納する(ステップS4311)。たとえば、3つのストップボタンの全てが操作されていない場合には、ストップボタン未作動カウンタは3であり、検索回数も3となる。
次に、メインCPU31は、検索対象リールを決定する(ステップS4313)。このステップS4313の処理は、回転している状態のリールのうち、例えば、より左側の1つのリールを検索対象リールとして決定する処理である。したがって、既に停止したリールが存在する場合には、その停止したリールは、検索対象から除外される。たとえば、3つのリールの全てが回転しているときには、最初に左リール3Lが検索対象リールとして決定され、次いで中リール3C、続いて右リール3Rの順に検索対象リールとして決定される。また、中リール3Cが既に停止し、左リール3L及び右リール3Rのみが回転しているときには、最初に左リール3Lが検索対象リールとして決定され、次いで右リール3Rが検索対象リールとして決定される。
次に、メインCPU31は、後述する図44に示す引込優先順位テーブル選択処理のサブルーチンを呼び出して実行する(ステップS4315)。このステップS4315は、内部当籤役(回胴停止用番号)と、作動ストップボタンとに基づいて、引込優先順位テーブルを選択する処理である。たとえば、引込優先順位テーブルとして、図16に示すものがある。
次に、メインCPU31は、図柄位置データとして「0」をセットし、図柄チェック回数として「21」をセットする(ステップS4317)。このようにセットすることで、リールの表面に配されている21個の図柄の全てを対象にして引込優先順位を決定できる。図柄位置データは、図45のステップS4513で用いる検索図柄位置を意味する。
次に、メインCPU31は、後述する図45に示す図柄コード格納処理のサブルーチンを呼び出して実行する(ステップS4319)。このステップS4319の処理によって、検索対象リールの現在の図柄位置データについて、有効化された入賞判定ライン8a〜8dについて、図柄コードを取得することができる。図柄コードは、図8に示すものである。
次に、メインCPU31は、取得された図柄コードと図柄コード格納領域とに基づいて、表示役格納領域を更新する(ステップS4321)。このステップS4321の処理は、当籤役の有無に関わらず(内部抽籤処理の結果に関わらず)、仮想的に停止させたリールの表面に配された図柄と、既に停止しているリールに配された図柄とに基づいて、表示可能性役(図柄組合せ)を表示役格納領域1〜10に格納する処理である。
対象となる図柄の図柄コードと、役に対応する図柄の組合せに対象となる図柄を含む全ての役との対応関係は、予め定められている。一の図柄コードが定まれば、図柄の組合せにその図柄コードを含む全ての役を決定することができる。この対応関係は、予めテーブル(図示せず)として、主制御回路71のメインROM32に記憶されている。この対応関係を参照することによって、ステップS4319の処理により取得された図柄コードから、仮想的に停止させたリールの表面に配された図柄を含む全ての役を決定することができる。
したがって、上述したステップS4321は、より具体的には、当籤役の有無に関わらず、仮想的に停止させたリールの表面に配された図柄を含む全ての役を示すデータと、図柄コード格納領域1〜10(図34)に既に格納されている予想表示役を示すデータとの論理積を演算して、その結果を、表示可能性役として表示役格納領域1〜10(図35参照)を更新する処理である。
なお、図39のステップS3933で説明したように、表示役格納領域は、原則として、全てのリールが停止したことで図柄表示手段に表示される図柄の組合せによって構成される表示役を格納する領域であるが、このステップS4321を実行している時点では、表示役格納領域は表示可能性役を格納する領域として用いられる。
次に、メインCPU31は、引込優先順位を取得する(ステップS4323)。このステップS4323の処理は、表示役格納領域の格納領域1〜10においてビットが1となっている役であって、内部当籤役格納領域(図30)の格納領域1〜7においてビットが1になっている役について、ステップS4315の処理で選択された引込優先順位テーブルを参照して、引込優先順位データを取得する処理である。また、一部のリールに停止表示された図柄のみで入賞を確定する役(本実施の形態におけるチェリー3)のような役の場合には、「ANY」となるリールについては、その役の引込優先順位データは取得せず、入賞が確定するリールについて、内部当籤していない場合には、引込優先順位データ格納領域に「停止禁止(全ビット0)」を取得する。ここで、入賞が確定するリールとは、最終的に入賞することが確定するリールである。通常の場合には、3つのリール3L〜3Rの全てが停止したときに入賞が確定される。また、一部のリールに停止表示された図柄のみで入賞を確定する役の場合には、その一部のリールが全て停止したときに入賞が確定する。
次に、メインCPU31は、取得した引込優先順位データを引込優先順位データ格納領域に格納する(ステップS4325)。このステップS4325の処理は、ステップS4323の処理で取得した引込優先順位データを、図37に示す引込優先順位データ格納領域に格納する処理である。たとえば、検索対象リールが左リール3Lであり、現在の図柄位置データが「20」であるときには、図37に示す引込優先順位データ格納領域のうちの左リール用引込優先順位データ格納領域の図柄位置「20」に対応する格納領域(アドレス)が指定され、その領域(ビット1〜ビット6)に決定した引込優先順位データが格納される。
次に、メインCPU31は、図柄チェック回数を1だけ減算し、図柄位置データを1だけ加算する(ステップS4327)。図柄位置データを1増やすことで、図45のステップS4513で用いる検索図柄位置を次の図柄位置に更新できる。
次に、メインCPU31は、図柄チェック回数は0であるか否かを判別する(ステップS4329)。メインCPU31は、図柄チェック回数が0でないと判別したときには(NO)、上述したステップS4319に処理を戻す。
メインCPU31は、ステップS4329の判断処理で、図柄チェック回数が0であると判別したときには(YES)、検索回数分の検索をしたか否かを判断する(ステップS4331)。メインCPU31は、検索回数分の検索をしていないと判別したときには(NO)、上述したステップS4313に処理を戻す。
メインCPU31は、ステップS4331の判断処理で、検索回数分の検索をしたと判別したときには(YES)、直ちに本サブルーチンを終了する。
図43に示す引込優先順位格納処理は、図39のステップS3929の処理と、図46のステップS4637の処理とで呼び出される。図39のステップS3929の処理で呼び出された場合には、3つのリール3L〜3Rの全てのリールが回転している状態で引込優先順位格納処理が実行される。したがって、この場合には、3つのリール3L〜3Rの全てのリールの表面に配された図柄の全てを対象にして、引込優先順位データが格納される。また、図46のステップS4637の処理で呼び出された場合には、第1停止後又は第2停止後に実行される。すなわち、3つのリール3L〜3Rのうち、2つ又は1つのリールが回転している状態で引込優先順位格納処理が実行される。したがって、この場合には、回転している状態のリールのみの表面に配された図柄の全てを対象にして、引込優先順位データが格納される。
<<引込優先順位テーブル選択処理>>
図44は、図43のステップS4315の処理で呼び出される引込優先順位テーブル選択処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
最初に、メインCPU31は、引込優先順位テーブル番号がセットされているか否かを判断する(ステップS4411)。このステップS4411の処理は、図42に示すリール停止初期設定処理のサブルーチンのステップS4213の処理によって取得された引込優先順位テーブルがセットされているか否かを判断する処理である。
本実施の形態においては、図14に示すように、リール停止初期設定テーブルには、「引込優先順位テーブル番号」と「引込優先順位テーブル選択データ」とが規定されている。「引込優先順位テーブル番号」は、ストップボタンの停止操作の押し順によることなく引込優先順位を決定する場合に選択される引込優先順位テーブル番号である。「引込優先順位テーブル選択データ」は、ストップボタンの停止操作の押し順に応じてリールの停止制御をする場合に引込優先順位テーブル番号を決定するためのデータである。
メインCPU31は、ステップS4411の判断処理で、引込優先順位テーブル番号がセットされていると判別したときには(YES)、直ちに本サブルーチンを終了する。
メインCPU31は、ステップS4411の判断処理で、引込優先順位テーブル番号がセットされていないと判別したときには(NO)、図31に示す押し順格納領域の値と、図32に示す作動ストップボタン格納領域の値とを読み出し、図15に示す引込優先順位テーブル選択テーブルを参照し、引込優先順位テーブル選択テーブルが規定する引込優先順位テーブル番号をセットし(ステップS4413)、本サブルーチンを終了する。
このようにすることで、ストップボタンの停止操作の押し順に応じて、引込優先順位データを変更できる。すなわち、押し順に応じて、優先して引き込む役を異ならしめることができる。
<<図柄コード格納処理>>
図45は、図43のステップS4319の処理で呼び出される図柄コード格納処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
最初に、メインCPU31は、有効ラインデータをセットする(ステップS4511)。有効ラインデータは、投入されたメダルの枚数に応じて決定され、入賞判定ラインのうち、有効化された入賞判定ラインを示すデータである。本実施の形態では、第1のライン(上段−中段−上段)、第2のライン(上段−中段−下段)、第3のライン(下段−中段−上段)、第4のライン(下段−中段−下段)がセットされる。
次に、メインCPU31は、検索図柄位置と有効ラインデータとに基づいて、検索対象リールのチェック用図柄位置データをセットする(ステップS4513)。本実施の形態では、例えば、検索対象リールが左リール3Lであり、検索図柄位置が1である場合には、図柄位置データ0及び2がチェック用図柄位置データとしてセットされる。
次に、メインCPU31は、チェック用図柄位置データの図柄コードを取得し(ステップS4515)、本サブルーチンを終了する。このステップS4515の処理によって、有効化された入賞判定ラインを構成する上段、中段、下段の3つの図柄の図柄コードを取得することができる。
<<リール停止制御処理>>
図46は、図39のステップS3931の処理で呼び出されるリール停止制御処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
最初に、メインCPU31は、有効なストップボタンが押されたか否かを判別する(ステップS4611)。この処理は、ストップスイッチ7Sから信号が出力されたか否かを判断する処理である。メインCPU31は、有効なストップボタンが押されていないと判別したときには(NO)、ステップS4611の処理を繰り返す。
メインCPU31は、ステップS4611の判断処理で、有効なストップボタンが押されたと判別したときには(YES)、押されたストップボタンに応じて、図31に示す押し順格納領域と、図32に示す作動ストップボタン格納領域とを更新する(ステップS4613)。
メインCPU31は、第1停止操作、第2停止操作及び第3停止操作のそれぞれに対応する作動ストップボタンの種別を、図31に示す押し順格納領域に格納し、押し順格納領域を参照することで順押し及び変則押しであるか否かの判断をすることができる。
次に、メインCPU31は、ストップボタン未作動カウンタを1減算する(ステップS4615)。
次に、メインCPU31は、作動ストップボタンから検索対象リールを決定する(ステップS4617)。
次に、メインCPU31は、図柄カウンタに基づいて停止開始位置を格納する(ステップS4619)。停止開始位置は、ストップスイッチ7Sによって停止操作が検出されたときの該当リールの図柄カウンタに対応する図柄位置である。
次に、メインCPU31は、後述する図47に示す滑り駒数決定処理のサブルーチンを呼び出して実行する(ステップS4621)。この滑り駒数決定処理で決定される滑り駒数決定データは、停止テーブルに基づいて決定される仮の滑り駒数である。
次に、メインCPU31は、リール停止コマンドを副制御回路72に送信する(ステップS4623)。このリール停止コマンドには、ストップスイッチ7SのONエッジの情報が含まれる。また、リール停止コマンドには、停止されるリールの種別やその滑り駒数等の情報も含まれる。
次に、メインCPU31は、停止開始位置と滑り駒数とに基づいて停止予定位置を決定し格納する(ステップS4625)。停止予定位置は、滑り駒数として規定されている予め定められた数値「0」〜「4」のうちの何れかを停止開始位置に加算した図柄位置であり、リールの回転が停止する図柄位置である。停止開始位置は、ステップS4619の処理で決定した図柄位置である。
次に、メインCPU31は、停止予定位置を検索図柄位置としてセットする(ステップS4627)。
次に、メインCPU31は、図45に示す図柄コード格納処理のサブルーチンを呼び出して実行する(ステップS4629)。
次に、メインCPU31は、取得した図柄コードから図柄コード格納領域を更新する(ステップS4631)。図柄の図柄コードと、図柄に対応する役(図柄組合せ)との対応関係が、予めテーブル(図示せず)として、主制御回路71のメインROM32に記憶されている。ステップS4631の処理は、この対応関係を参照して、図柄コードから対応する役を取得して、図柄コード格納領域1〜10を更新する処理である。具体的には、表示し得る役(図柄組合せ)のビットを1に更新し、表示されない役(図柄組合せ)のビットを0に更新する。
このステップS4631の処理によって、予想表示役を決定することができる。決定された予想表示役は、図柄コード格納領域1〜10に格納される。停止した図柄によって、第1停止、第2停止の順に、予想表示役を徐々に絞ることができる。
次に、メインCPU31は、図52に示す制御変更処理のサブルーチンを呼び出して実行する(ステップS4633)。
次に、メインCPU31は、ストップボタン未作動カウンタが0であるか否かを判断する(ステップS4635)。
メインCPU31は、ステップS4635の判断処理で、ストップボタン未作動カウンタが0でないと判別したときには(NO)、図43に示す引込優先順位格納処理のサブルーチンを呼び出して実行する(ステップS4637)。
次に、メインCPU31は、上述したステップS4611に処理を戻す。
メインCPU31は、ステップS4635の判断処理で、ストップボタン未作動カウンタが0であると判別したときには(YES)、直ちに本サブルーチンを終了する。
<<滑り駒数決定処理>>
図47は、滑り駒数を決定する処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
最初に、メインCPU31は、ランダム用ラインマスク変更有効ビットがオンであるか否かを判断する(ステップS4711)。ランダム用ラインマスク変更有効ビットは、図52のステップS5219の処理でオンにされる。すなわち、第1停止が中ストップボタン7C又は右ストップボタン7Rの操作による場合で、かつ、検索テーブル変更データが03である場合に、第1停止の停止制御の後に、ランダム用ラインマスク変更有効ビットはオンにされる。ランダム用ラインマスク変更有効ビットは、図25のランダム用停止データテーブルを参照するときに用いられる。
メインCPU31は、ステップS4711の判断処理で、ランダム用ラインマスク変更有効ビットがオンでないと判別したときには(NO)、作動ストップボタンに応じたラインマスクデータをセットする(ステップS4713)。
メインCPU31は、ステップS4711の判断処理で、ランダム用ラインマスク変更有効ビットがオンであると判別したとき(YES)、又はステップS4713の処理を実行したときには、第1停止時であるか否かを判断する(ステップS4715)。
メインCPU31は、ステップS4715の判断処理で、第1停止時でないと判別したときには(NO)、後述する図51に示す第2・第3停止処理のサブルーチンを呼び出して実行する(ステップS4717)。
メインCPU31は、ステップS4715の判断処理で、第1停止時であると判別したときには(YES)、後述する図48に示す第1停止処理のサブルーチンを呼び出して実行する(ステップS4719)。
メインCPU31は、ステップS4717又はS4719の処理を実行したときには、後述する図53に示す優先引込制御処理のサブルーチンを呼び出して実行し(ステップS4721)、本サブルーチンを終了する。
<<第1停止処理>>
図48は、第1停止の処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
最初に、メインCPU31は、第1停止が左ストップボタン7Lであるか否かを判断する(ステップS4811)。すなわち、単位遊技が始まった後、左ストップボタン7Lが遊技者によって最初に操作されたか否かを判断する。
メインCPU31は、ステップS4811の判断処理で、第1停止が左ストップボタン7Lであると判別したときには(YES)、左第1停止用停止テーブル番号に基づいて左第1停止用停止テーブルを取得する(ステップS4813)。
次に、メインCPU31は、左第1停止用停止テーブルを参照し、停止開始位置に基づいて滑り駒数決定データを取得し(ステップS4815)、本サブルーチンを終了する。
メインCPU31は、ステップS4811の判断処理で、第1停止が左ストップボタン7Lでないと判別したときには(NO)、すなわち、第1停止が中ストップボタン7C又は右ストップボタン7Rであると判別したときには、検索テーブル変更データが03であるか否かを判断する(ステップS4817)。
メインCPU31は、ステップS4817の判断処理で、検索テーブル変更データが03であると判別したときには(YES)、第1停止が中ストップボタン7Cであるか否かを判断する(ステップS4819)
メインCPU31は、ステップS4819の判断処理で、第1停止が中ストップボタン7Cでないと判別したときには(NO)、取得しているランダム用停止データテーブル番号に1を加算する(ステップS4821)。
メインCPU31は、ステップS4819の判断処理で、第1停止が中ストップボタン7Cであると判別したとき(YES)、又はステップS4821の処理を実行したときには、ランダム用停止データテーブル番号に基づいてランダム第1停止用停止テーブルを取得する(ステップS4823)。
次に、メインCPU31は、ランダム第1停止データテーブルを参照し、停止開始位置に基づいて、滑り駒数決定データとランダム第1停止後停止データテーブル番号とを取得し(ステップS4825)、本サブルーチンを終了する。
メインCPU31は、ステップS4817の判断処理で、検索テーブル変更データが03でないと判別したときには(NO)、ランダム用停止データテーブル番号に基づいてランダム用停止データテーブルを取得する(ステップS4827)。
次に、メインCPU31は、図49に示すライン変更ビットチェック処理のサブルーチンを呼び出して実行する(ステップS4829)。
次に、メインCPU31は、図50に示すラインマスクデータ変更処理のサブルーチンを呼び出して実行する(ステップS4831)。
次に、メインCPU31は、取得した停止データテーブルを参照し、停止開始位置とラインマスクデータとに基づいて、滑り駒数決定データを生成し(ステップS4833)、本サブルーチンを終了する。
本実施の形態では、第1停止が、左ストップボタン7Lの操作による場合には、左第1停止用停止テーブルと左第1停止後停止データテーブルとを用いて滑り駒数決定データを決定する。
第1停止が中ストップボタン7C又は右ストップボタン7Rの操作により、かつ、検索テーブル変更データが03である場合には、ランダム第1停止用テーブルとランダム第1停止後停止データテーブルとを用いて滑り駒数決定データを決定する。
第1停止が中ストップボタン7C又は右ストップボタン7Rの操作により、かつ、検索テーブル変更データが03以外である場合には、ランダム用停止データテーブルを用いて滑り駒数決定データを決定する。
<<ライン変更ビットチェック処理>>
図49は、ライン変更ビットチェック処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
最初に、メインCPU31は、検索テーブル変更データが01であるか否かを判断する(ステップS4911)。
メインCPU31は、ステップS4911の判別処理で、検索テーブル変更データが01でないと判別したときには(NO)、作動ストップボタンに応じてラインマスクデータをライン変更ビットチェック用に変更する(ステップS4913)。
次に、メインCPU31は、変更したラインマスクデータを用いて、停止データテーブルを参照し、停止開始位置のライン変更ビットはオンであるか否かを判断する(ステップS4915)。この判断は、図20、図21、図23〜図25などの停止データテーブルのライン変更ビットが規定する停止データが1でるか否かを判断する処理である。
メインCPU31は、ステップS4915の判別処理で、停止開始位置のライン変更ビットはオンであると判別したときには(YES)、ライン変更有効ビットをオンにする(ステップS4917)。本実施の形態では、ライン変更有効ビットをオンにすることによって、AラインからBラインに変更して停止制御をする。
メインCPU31は、ステップS4911の判別処理で、検索テーブル変更データが01であると判別したとき(YES)、ステップS4915の判別処理で、停止開始位置のライン変更ビットはオンでないと判別したとき(NO)、又はステップS4917の処理を実行したときには、本サブルーチンを終了する。
このように、本実施の形態では、検索テーブル変更データが01である場合には、Aラインを維持して停止制御をする。一方、検索テーブル変更データが01以外であり、ライン変更有効ビットがオンである場合には、AラインからBラインに変更して停止制御をする。
<<ラインマスクデータ変更処理>>
図50は、ラインマスクデータ変更処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
最初に、メインCPU31は、ランダム用ラインマスク変更有効ビットはオンであるか否かを判断する(ステップS5011)。ランダム用ラインマスク変更有効ビットは、図52のステップS5219の処理でオンにされる。
メインCPU31は、ステップS5011の判断処理で、ランダム用ラインマスク変更有効ビットはオンであると判別したときには(YES)、第2停止時であるか否かを判断する(ステップS5013)。
メインCPU31は、ステップS5013の判断処理で、第2停止時であると判別したときには(YES)、ラインマスクデータ格納領域1をセットする(ステップS5015)。
次に、メインCPU31は、検索対象リールより右のリールが回転中であるか否かを判断する(ステップS5017)。
メインCPU31は、ステップS5017の判断処理で、検索対象リールより右のリールが回転中であると判別したときには(YES)、ラインマスクデータ格納領域2をセットする(ステップS5019)。
メインCPU31は、ステップS5017の判断処理で、検索対象リールより右のリールが回転中でないと判別したとき(NO)、又はステップS5019の処理を実行したときには、セットされたラインマスクデータ格納領域からラインマスクデータを取得し(ステップS5021)、本サブルーチンを終了する。
上述したステップS5015〜S5021の処理を実行することにより、以下のように、ラインマスクデータがセットされる。すなわち、ランダム用ラインマスク変更有効ビットはオンであるので、第1停止は中ストップボタン7C又は右ストップボタン7Rの操作による場合で、第2停止時の場合に、ステップS5015〜S5021の処理が実行される。
したがって、押し順が中→右である場合には、ラインマスクデータ格納領域1からラインマスクデータとして20Hが取得される。また、押し順が右→中である場合には、ラインマスクデータ格納領域1からラインマスクデータとして02Hが取得される。押し順が中→左である場合には、ラインマスクデータ格納領域2からラインマスクデータとして80Hが取得される。また、押し順が右→左で場合には、ラインマスクデータ格納領域2からラインマスクデータとして08Hが取得される。
メインCPU31は、ステップS5013の判断処理で、第2停止時でないと判別したときには(NO)、セットされたラインマスクデータを取得し(ステップS5023)、本サブルーチンを終了する。
メインCPU31は、ステップS5011の判断処理で、ランダム用ラインマスク変更有効ビットはオンでないと判別したときには(NO)、ライン変更有効ビットがオンであるか否かを判断する(ステップS5025)。
メインCPU31は、ステップS5025の判断処理で、ライン変更有効ビットがオンであると判別したときには(YES)、作動ストップボタンに応じてラインマスクデータをBライン用に変更する(ステップS5027)。
メインCPU31は、ステップS5025の判断処理で、ライン変更有効ビットがオンでないと判別したとき(NO)、ステップS5027の処理を実行したときには、本サブルーチンを終了する。
<<第2・第3停止処理>>
図51は、第2・第3停止処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
最初に、メインCPU31は、第1停止が左ストップボタン7Lであるか否かを判断する(ステップS5111)。
メインCPU31は、ステップS5111の判断処理で、第1停止が左ストップボタン7Lでないと判別したときには(NO)、ランダム用ラインマスク変更有効ビットがオンであるか否かを判断する(ステップS5113)。ランダム用ラインマスク変更有効ビットは、制御変更をしたか否かを示す。
メインCPU31は、ステップS5113の判断処理で、ランダム用ラインマスク変更有効ビットがオンであると判別したときには(YES)、ランダム用停止データテーブル番号を右に1ビットシフトし、シフト後の値に基づいてランダム用第1停止後停止データテーブルを取得する(ステップS5115)。ランダム用第1停止後停止データテーブルは予め複数定められて、メインROM32に記憶されている。ランダム用停止データテーブル番号を用いて1つのランダム用第1停止後停止データテーブルを決定できる。ステップS5115の処理は、制御変更をした場合には、ランダム用停止データテーブル番号(図22)をシフトし、シフトさせたランダム用第1停止後停止データテーブル(図23又は図24)を用いて滑り駒数決定データを決定する処理である。
メインCPU31は、ステップS5111の判断処理で、第1停止が左ストップボタン7Lであると判別したときには(YES)、第2停止時であるか否かを判断する(ステップS5117)。
メインCPU31は、ステップS5117の判断処理で、第2停止時であると判別したときには(YES)、左第1停止後停止データテーブル番号に基づいて左第1停止後停止データテーブルを取得する(ステップS5119)。
次に、メインCPU31は、図49に示すライン変更ビットチェック処理を呼び出して実行する(ステップS5121)。
メインCPU31は、ステップS5113の判断処理で、ランダム用ラインマスク変更有効ビットがオンでないと判別したとき(NO)、ステップS5115の処理を実行したとき、ステップS5117の判断処理で、第2停止時でないと判別したとき(NO)、又はステップS5121の処理を実行したときには、図50に示すラインマスクデータ変更処理を呼び出して実行する(ステップS5123)。
ランダム用ラインマスク変更有効ビットがオンでないと判別したとき(NO)、ステップS5115の処理を実行したとき、ステップS5117の判断処理で、第2停止時でないと判別したときには、ライン変更ビットチェック処理を実行することなく、ラインマスクデータ変更処理を実行する。
次に、メインCPU31は、取得した停止データテーブルを参照し、停止開始位置とラインマスクデータとに基づいて、滑り駒数決定データを生成し(ステップS5125)、本サブルーチンを終了する。
<<制御変更処理>>
図52は、制御変更処理のサブルーチンを示すフローチャートである。第1停止時の停止制御の場合には、図42の処理によって取得したリール停止初期設定テーブル(図14)の各種の情報をそのまま用いる。これに対して、第2停止時又は第3停止時の停止制御の場合には、リール停止初期設定テーブル(図14)の各種の情報をそのまま用いて滑り駒数決定データを生成する場合と、変更した情報を用いて滑り駒数決定データを生成する場合とがある。図52に示す制御変更処理は、変更するか否かを決定し、変更する場合には、滑り駒数決定データを生成するためのラインマスクデータを決定する処理である。
最初に、メインCPU31は、第3停止後であるか否かを判断する(ステップS5211)。
メインCPU31は、ステップS5211の判断処理で、第3停止後でないと判別したときには(NO)、第1停止が左ストップボタン7Lの操作による場合であるか否かを判断する(ステップS5213)。
メインCPU31は、ステップS5213の判断処理で、第1停止が左ストップボタン7Lでないと判別したときには(NO)、検索テーブル変更データが03であるか否かを判断する(ステップS5215)。
メインCPU31は、ステップS5215の判断処理で、検索テーブル変更データが03であると判別したときには(YES)、第2停止後であるか否かを判断する(ステップS5217)。
メインCPU31は、ステップS5217の判断処理で、第2停止後でないと判別したときには(NO)、ランダム用ラインマスク変更有効ビットをオンにする(ステップS5219)。
本実施の形態では、ランダム用ラインマスク変更有効ビットをオンにする処理は、このステップS5219の処理のみである。すなわち、第1停止が中ストップボタン7C又は右ストップボタン7Rの操作による場合で、かつ、検索テーブル変更データが03である場合に、第1停止の停止制御の後に、ランダム用ラインマスク変更有効ビットをオンにする。ランダム用ラインマスク変更有効ビットは、第1停止が中ストップボタン7C又は右ストップボタン7Rの操作によるものであった場合に制御変更をしたか否かを示す。ランダム用ラインマスク変更有効ビットの値は、この後の停止制御で判断するときに用いる。
次に、メインCPU31は、ラインマスク選択データとして00をセットする(ステップS5221)。
次に、メインCPU31は、第1停止は中ストップボタン7Cであるか否かを判断する(ステップS5223)。
メインCPU31は、ステップS5223の判断処理で、第1停止は中ストップボタン7Cでないと判別したときには(NO)、ラインマスクデータ選択データを01に更新する(ステップS5225)。
上述したステップS5221〜S5225の処理を実行することによって、第1停止が中ストップボタン7Cの操作による場合には、ラインマスクデータ選択データは00に更新され、第1停止が右ストップボタン7Rの操作による場合には、ラインマスクデータ選択データは01に更新される。
メインCPU31は、ステップS5223の判断処理で、第1停止は中ストップボタン7Cであると判別したとき(YES)、又はステップS5225の処理を実行したときには、ラインマスクデータ選択テーブルを参照し、ラインマスク選択データに基づいて各ラインマスクデータ格納領域にラインマスクデータを格納し(ステップS5227)、本サブルーチンを終了する。
上述したステップS5227の処理によって、第1停止が中ストップボタン7Cの操作であるか、又は右ストップボタン7Rの操作であるかに応じて、対応するラインマスクデータをラインマスクデータ格納領域に格納することができる。格納されたラインマスクデータによって、停止制御の制御変更をすることができる。
メインCPU31は、ステップS5217の判断処理で、第2停止後であると判別したときには(YES)、セットされたラインマスクデータを右に1ビットシフトし、ラインマスクデータとしてセットする(ステップS5229)。
メインCPU31は、ステップS5211の判断処理で、第3停止後であると判別したとき(YES)、ステップS5213の判断処理で、第1停止が左ストップボタン7Lであると判別したとき(YES)、ステップS5215の判断処理で、検索テーブル変更データが03でないと判別したとき(NO)、又はステップS5227若しくはS5229の処理を実行したときには、本サブルーチンを終了する。
本実施の形態では、第1停止が中ストップボタン7C又は右ストップボタン7Rの操作により、かつ、検索テーブル変更データが03である場合に、第2停止又は第3停止の停止制御に用いる情報を変更すべく、ラインマスクデータを決定する。
<<優先引込制御処理>>
図53は、優先引込制御処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
最初に、メインCPU31は、作動ストップボタンに応じた引込優先順位データ格納領域をセットする(ステップS5311)。
次に、メインCPU31は、停止開始位置を取得する(ステップS5313)。
次に、メインCPU31は、遊技状態がMB遊技状態であるか否かを判断する(ステップS5314)。
メインCPU31は、ステップS5314の判断処理で、遊技状態がMB遊技状態であると判別したときには(YES)、検索対象リールが右リール3Rであるか否かを判断する(ステップS5315)。
メインCPU31は、ステップS5314の判断処理で、遊技状態がMB遊技状態でないと判別したときには(NO)、又はステップS5315の判断処理で、検索対象リールが右リール3Rでないと判別したときには(NO)、滑り駒数決定データに応じた優先順序テーブルをセットする(ステップS5317)。
例えば、ステップS5317の処理は、停止テーブル(停止データテーブル)によって決定された滑り駒数が4である場合には、優先順序テーブルの滑り駒数決定データが4の行(アドレス)をセットする処理である。
次に、メインCPU31は、優先順序の初期値及びチェック回数に5をセットする(ステップS5319)。この処理は、0駒〜4駒の5回分を検索するためである。
メインCPU31は、ステップS5315の判断処理で、検索対象リールが右リール3Rであると判別したときには(YES)、滑り駒数決定データに応じたMB遊技状態用優先順序テーブルをセットする(ステップS5321)。
次に、メインCPU31は、優先順序の初期値に5をセットし、チェック回数に2をセットする(ステップS5323)。
メインCPU31は、ステップS5319又はS5323の処理を実行したときには、滑り駒数決定データを滑り駒数としてセットする(ステップS5325)。
次に、メインCPU31は、停止開始位置及び優先順序に基づいて停止検索位置を抽出する(ステップS5327)。
次に、メインCPU31は、停止検索位置の引込優先順位データを取得する(ステップS5329)。
次に、メインCPU31は、先に取得された引込優先順位データ以上であるか否かを判断する(ステップS5331)。
メインCPU31は、ステップS5331の判断処理で、先に取得された引込優先順位データ以上であると判別したときには(YES)、滑り駒数を更新する(ステップS5333)。
メインCPU31は、ステップS5331の判断処理で、先に取得された引込優先順位データ以上でないと判別したとき(NO)、又はステップS5333の処理を実行したときには、優先順序及びチェック回数から1を減算する(ステップS5335)。
次に、メインCPU31は、チェック回数は0であるか否かを判断する(ステップS5337)。
メインCPU31は、ステップS5337の判断処理で、チェック回数は0であると判別したときには(YES)、滑り駒数をセットし(ステップS5339)、本サブルーチンを終了する。
メインCPU31は、ステップS5337の判断処理で、チェック回数は0でないと判別したときには(NO)、ステップS5327に処理を戻す。
<<RT制御処理>>
図54は、RT制御処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
最初に、メインCPU31は、MB作動中であるか否かを判断する(ステップS5411)。所定の図柄組合せが表示されたことを契機に開始されるRTは、ボーナス作動中(及びボーナス内部当籤中)には、作動させることができないので、このような判断処理を実行する。また、一般遊技状態は、設定変更時のみ(新規導入時も)移行する。
メインCPU31は、ステップS5411の判断処理で、MB作動中でないと判別したときには(NO)、RT作動図柄1〜27が表示されたか否かを判断する(ステップS5413)。
メインCPU31は、ステップS5413の判断処理で、RT作動図柄1〜27が表示されたと判別したときには(YES)、遊技状態をRT1遊技状態に更新する(ステップS5415)。
メインCPU31は、ステップS5413の判断処理で、RT作動図柄1〜27が表示されていないと判別したときには(NO)、押し順リプ1−1〜6が表示されたか否かを判断する(ステップS5417)。
メインCPU31は、ステップS5417の判断処理で、押し順リプ1−1〜6が表示されたと判別したときには(YES)、遊技状態をRT2遊技状態に更新する(ステップS5418)。
メインCPU31は、ステップS5417の判断処理で、押し順リプ1−1〜6が表示されていないと判別したときには(NO)、押し順リプ2−1又は2−2が表示されたか否かを判断する(ステップS5419)。
メインCPU31は、ステップS5419の判断処理で、押し順リプ2−1又は2−2が表示されたと判別したときには(YES)、遊技状態をRT3遊技状態に更新する(ステップS5421)。
メインCPU31は、ステップS5411の判断処理で、MB作動中であると判別したとき(YES)、ステップS5415若しくはS5418の処理を実行したとき、ステップS5419の判断処理で、押し順リプ2−1又は2−2が表示されていないと判別したとき(NO)、又はステップS5421の処理を実行したときには、本サブルーチンを終了する。
<<ボーナス終了チェック処理>>
図55は、ボーナス終了チェック処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
最初に、メインCPU31は、MB作動中であるか否かを判断する(ステップS5511)。この処理は、MB遊技状態フラグがオンであるか否かを判断する処理である。
メインCPU31は、ステップS5511の判断処理で、MB作動中であると判別したときには(YES)、ボーナス終了枚数カウンタの値が0未満であるか否かを判断する(ステップS5513)。
メインCPU31は、ステップS5513の判断処理で、ボーナス終了枚数カウンタの値が0未満であると判別したときには(YES)、MB終了処理を実行する(ステップS5515)。この処理は、MB遊技状態フラグをオフする処理である。
次に、メインCPU31は、ボーナス終了時コマンド送信処理を実行する(ステップS5517)。
次に、メインCPU31は、ボーナス終了時の初期化処理を実行する(ステップS5519)。
メインCPU31は、ステップS5513の判断処理で、ボーナス終了枚数カウンタの値が0以上であると判別したときには(NO)、CB終了処理を実行する(ステップS5521)。この処理は、CB遊技状態フラグをオフする処理である。
メインCPU31は、ステップS5511の判断処理で、MB作動中でないと判別したとき(NO)、ステップS5519又はS5521の処理を実行したときには、本サブルーチンを終了する。
MBは、第2種特別役物に係る役物連続作動装置であり、CBは、第2種特別役物であるので、MB中はMBが続く限り、毎ゲーム終了→作動を繰り返すことになる。
<<ボーナス作動チェック処理>>
図56は、ボーナス作動チェック処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
最初に、メインCPU31は、MB作動中であるか否かを判断する(ステップS5611)。
メインCPU31は、ステップS5611の判断処理でMB作動中であると判別したときには(YES)、CB作動処理を実行する(ステップS5613)。この処理は、CB遊技状態フラグをオンにする処理である。
メインCPU31は、ステップS5611の判断処理でMB作動中でないと判別したときには(NO)、MB入賞であるか否かを判断する(ステップS5615)。
メインCPU31は、ステップS5615の判断処理でMB入賞であると判別したときには(YES)、MB作動処理を実行する(ステップS5617)。この処理は、MB遊技状態フラグ及びCB遊技状態フラグをオンにするとともに、ボーナス終了枚数カウンタに14をセットする処理である。
次に、メインCPU31は、持越役格納領域の値をクリアする(ステップS5619)。
次に、メインCPU31は、ボーナス開始コマンド送信処理を実行する(ステップS5621)。
メインCPU31は、ステップS5615の判断処理でMB入賞でないと判別したときには(NO)、リプレイ入賞であるか否かを判断する(ステップS5623)。
メインCPU31は、ステップS5623の判断処理でリプレイ入賞であると判別したときには(YES)、自動投入要求を実行する(ステップS5625)。
メインCPU31は、ステップS5613若しくはS5621の処理を実行したとき、ステップS5623の判断処理でリプレイ入賞でないと判別したとき(NO)、又はステップS5625の処理を実行したとき、本サブルーチンを終了する。
<<メインCPU31の制御による割込処理>>
図57は、メインCPU31の制御による割込処理のサブルーチンを示すフローチャートである。この処理は、1.1172ミリ秒毎に呼び出されて実行される。
最初に、メインCPU31は、レジスタを退避する(ステップS5711)。
次に、メインCPU31は、入力ポートチェック処理を実行する(ステップS5713)。
次に、メインCPU31は、タイマ更新処理を実行する(ステップS5715)。
次に、メインCPU31は、コマンドデータ送信処理を実行する(ステップS5717)。
次に、メインCPU31は、リール制御処理を実行する(ステップS5719)。
次に、メインCPU31は、ランプ・7SEG駆動処理を実行する(ステップS5721)。
次に、メインCPU31は、レジスタを復帰し(ステップS5723)、本サブルーチンを終了する。
<<<副制御処理>>>
副制御回路72のサブCPU81は、図58〜図70に示すフローチャートにしたがって各種のプログラムを実行する。
<<電源投入時の処理>>
図58は、電源投入時の処理の副制御回路72の動作を示すフローチャートである。
最初に、サブCPU81は、初期化処理を実行する(ステップS5811)。この処理では、サブCPU81は、サブRAM83等のエラーチェック、タスクシステムの初期化を行う。タスクシステムは、タイマ割込同期のタスクグループであるランプ制御タスク、サウンド制御タスク、及びVSYNC(Vertical Synchronization)割込同期のタスクグループであるマザータスクを含む。
次に、サブCPU81は、図59に示すランプ制御タスクを起動する(ステップS5813)。ランプ制御タスクは、サブCPU81が、サブCPU81に対して2ミリ秒毎に送信されるタイマ割込イベントメッセージを受け取るのを待ち、このタイマ割込イベントメッセージを受け取ったことに応じて、各種ランプの点灯状態を制御する処理を実行する処理である。
次に、サブCPU81は、図60に示すサウンド制御タスクを起動する(ステップS5815)。サウンド制御タスクは、サブCPU81が、スピーカ9L、9Rからの出音状態を制御する処理を実行する処理である。
次に、サブCPU81は、図61に示すマザータスクを起動し(ステップS5817)、処理を打ち切る。マザータスクは、VSYNC(垂直同期信号)割込同期のタスクグループであり、液晶表示装置5で1フレームの映像が表示されたときに液晶表示装置5から送られる垂直同期信号(VSYNC割込信号)を用いる。
<<ランプ制御タスク>>
図59は、ランプ制御タスクを示すフローチャートである。
最初に、サブCPU81は、タイマ割込初期化処理を実行する(ステップS5911)。
次に、サブCPU81は、ランプ関連データの初期化処理を実行する(ステップS5913)。
次に、サブCPU81は、2ミリ秒イベント待ちを実行する(ステップS5915)。この処理では、サブCPU81が2ミリ秒毎にタイマ割込イベントメッセージを受け取るまでの間、サブCPU81は、タイマ割込同期とは異なるタスクグループを実行する。タイマ割込同期とは異なるタスクグループとして、例えば、コマンド受信割込同期のタスクグループである主基板通信タスクが挙げられる。また、電源割込同期のタスクグループ(図示せず)や、ドア監視ユニット通信同期のタスクグループ(図示せず)が挙げられる。
次に、サブCPU81は、図60に示すサウンド制御タスクを実行する(ステップS5917)。この処理では、ランプ制御タスクと同一グループであるタイマ割込同期のタスクグループの次の優先順位にあるタスクを実行する。実施例では、タイマ割込同期のタスクグループの優先順位は、基本的に、ランプ制御タスク、サウンド制御タスクの順としている。したがって、ステップS5917では、ランプ制御タスクの次の優先順位にあるサウンド制御タスクを実行する。なお、ステップS5917では、図60に示すサウンド制御タスクのうち、ステップS6015及びS6017の処理が行われる。
次に、サブCPU81は、ランプデータ解析処理を実行する(ステップS5919)。
次に、サブCPU81は、ランプ点灯制御処理を実行し(ステップS5921)、ステップS5915に処理を戻す。
<<サウンド制御タスク>>
図60は、サウンド制御タスクを示すフローチャートである。
最初に、サブCPU81は、スピーカ9L、9Rからの出音状態に関連するサウンド関連データの初期化処理を実行する(ステップS6011)。
次に、サブCPU81は、サウンド制御タスクと同一グループであるタイマ割込同期のタスクグループの次の優先順位にあるタスク、すなわち、ランプ制御タスクを実行する(ステップS6013)。
次に、サブCPU81は、サウンドデータの解析処理を実行する(ステップS6015)。
次に、サブCPU81は、音出力制御処理を実行し(ステップS6017)、ステップS6013に処理を戻す。
<<マザータスク>>
図61は、マザータスクを示すフローチャートである。
最初に、サブCPU81は、メインタスクの起動を実行する(ステップS6111)。
次に、サブCPU81は、主基板通信タスクの起動を実行する(ステップS6113)。
次に、サブCPU81は、アニメタスクを起動し(ステップS6115)、処理を打ち切る。
<<メインタスク>>
図62は、メインタスクを示すフローチャートである。
最初に、サブCPU81は、VSYNC割込初期化処理を実行する(ステップS6211)。
次に、サブCPU81は、VSYNC割込待ちを実行する(ステップS6213)。
次に、サブCPU81は、描画処理を実行し(ステップS6215)、ステップS6213に処理を戻す。
<<主基板通信タスク>>
図63は、主基板通信タスクを示すフローチャートである。
最初に、サブCPU81は、通信メッセージキューの初期化を実行する(ステップS6311)。
次に、サブCPU81は、受信コマンドのチェックを実行する(ステップS6313)。
次に、サブCPU81は、前回とは異なるコマンドを受信したか否かを判断する(ステップS6315)。
サブCPU81は、ステップS6315の判断処理で前回とは異なるコマンドを受信したと判別したときには(YES)、受信したコマンドから各種の遊技情報を作成し、格納する(ステップS6317)。遊技情報には、内部当籤役、遊技状態、設定値等がある。
次に、サブCPU81は、図64に示すコマンド解析処理のサブルーチンを呼び出して実行する(ステップS6319)。
サブCPU81は、ステップS6315の判断処理で前回とは異なるコマンドを受信していないと判別したとき(NO)、又はステップS6319を実行したときには、ステップS6313に処理を戻す。
<<コマンド解析処理>>
図64は、コマンド解析処理を示すフローチャートである。
最初に、サブCPU81は、図66に示す演出内容決定処理のサブルーチンを呼び出して実行する(ステップS6411)。
次に、サブCPU81は、ランプデータ決定処理を実行する(ステップS6413)。
次に、サブCPU81は、サウンドデータ決定処理を実行する(ステップS6415)。
次に、サブCPU81は、決定された各データを登録し(ステップS6417)、本サブルーチンを終了する。
<<アニメタスク>>
図65は、アニメタスクを示すフローチャートである。
最初に、サブCPU81は、前回の遊技情報との変化をチェックする(ステップS6511)。
次に、サブCPU81は、オブジェクト制御処理を実行する(ステップS6513)。
次に、サブCPU81は、アニメタスク管理処理を実行し(ステップS6515)、ステップS6511に処理を戻す。
<<演出内容決定処理>>
図66は、演出内容決定処理を示すフローチャートである。
最初に、サブCPU81は、初期化コマンド受信時であるか否かを判断する(ステップS6611)。例えば、メインCPU31は、初期化コマンドとして、設定値変更の有無や設定値の情報を送信する。サブCPU81は、ステップS6611の処理で、これらを初期化コマンドとして受信する。
サブCPU81は、ステップS6611の判断処理で初期化コマンド受信時であると判別したときには(YES)、初期化コマンド受信時処理を実行し(ステップS6613)、本サブルーチンを終了する。
サブCPU81は、ステップS6611の判断処理で初期化コマンド受信時でないと判別したときには(NO)、メダル投入コマンド受信時であるか否かを判断する(ステップS6615)。
サブCPU81は、ステップS6615の判断処理でメダル投入コマンド受信時であると判別したときには(YES)、メダル投入コマンド受信時処理を実行し(ステップS6617)、本サブルーチンを終了する。例えば、メインCPU31は、メダル投入コマンドとして、メダル投入の有無、投入枚数カウンタ・クレジットカウンタの値を送信する。サブCPU81は、ステップS6617の処理で、これらをメダル投入コマンドとして受信する。
サブCPU81は、ステップS6615の判断処理でメダル投入コマンド受信時でないと判別したときには(NO)、スタートコマンド受信時であるか否かを判断する(ステップS6619)。
サブCPU81は、ステップS6619の判断処理でスタートコマンド受信時であると判別したときには(YES)、図67に示すスタートコマンド受信時処理を呼び出して実行し(ステップS6621)、本サブルーチンを終了する。例えば、メインCPU31は、スタートコマンドとして、遊技状態フラグの種別、ボーナス終了枚数カウンタの値、内部当籤役の種別を送信する。サブCPU81は、ステップS6621の処理で、これらをスタートコマンドとして受信する。
サブCPU81は、ステップS6619の判断処理でスタートコマンド受信時でないと判別したときには(NO)、リール回転開始コマンド受信時であるか否かを判断する(ステップS6623)。
サブCPU81は、ステップS6623の判断処理でリール回転開始コマンド受信時であると判別したときには(YES)、リール回転開始コマンド受信時処理を実行し(ステップS6625)、本サブルーチンを終了する。例えば、メインCPU31は、リール回転開始コマンドとして、リールの回転が開始された旨を送信する。サブCPU81は、ステップS6625の処理で、これをリール回転開始コマンドとして受信する。
サブCPU81は、ステップS6623の判断処理でリール回転開始コマンド受信時でないと判別したときには(NO)、リール停止コマンド受信時であるか否かを判断する(ステップS6627)。
サブCPU81は、ステップS6627の判断処理でリール停止コマンド受信時であると判別したときには(YES)、リール停止コマンド受信時処理を実行し(ステップS6629)、本サブルーチンを終了する。例えば、メインCPU31は、リール停止コマンドとして、停止リールの種別、停止開始位置及び滑り駒数(又は停止予定位置)を送信する。サブCPU81は、ステップS6629の処理で、これらをリール停止コマンドとして受信する。
サブCPU81は、ステップS6627の判断処理でリール停止コマンド受信時でないと判別したときには(NO)、表示コマンド受信時であるか否かを判断する(ステップS6631)。
サブCPU81は、ステップS6631の判断処理で表示コマンド受信時であると判別したときには(YES)、表示コマンド受信時処理を実行し(ステップS6633)、本サブルーチンを終了する。例えば、メインCPU31は、表示コマンドとして、表示役、停止開始位置及び滑り駒数(又は停止予定位置)を送信する。サブCPU81は、ステップS6633の処理で、これらを表示コマンドとして受信する。
サブCPU81は、ステップS6631の判断処理で表示コマンド受信時でないと判別したときには(NO)、ボーナス開始コマンド受信時であるか否かを判断する(ステップS6635)。
サブCPU81は、ステップS6635の判断処理でボーナス開始コマンド受信時であると判別したときには(YES)、ボーナス開始コマンド受信時処理を実行し(ステップS6637)、本サブルーチンを終了する。例えば、メインCPU31は、ボーナス開始コマンドとして、ボーナスが開始された旨を送信する。サブCPU81は、ステップS6637の処理で、これをボーナス開始コマンドとして受信する。
サブCPU81は、ステップS6635の判断処理でボーナス開始コマンド受信時でないと判別したときには(NO)、ボーナス終了コマンド受信時であるか判断する(ステップS6639)。
サブCPU81は、ステップS6639の判断処理でボーナス終了コマンド受信時であると判別したときには(YES)、ボーナス終了コマンド受信時処理を実行し(ステップS6641)、本サブルーチンを終了する。例えば、メインCPU31は、ボーナス終了コマンドとして、ボーナスが終了した旨を送信する。サブCPU81は、ステップS6641の処理で、これをボーナス終了コマンドとして受信する。
サブCPU81は、ステップS6639の判断処理でボーナス終了コマンド受信時でないと判別したときには(NO)、入力状態コマンド受信時であるか判断する(ステップS6643)。
サブCPU81は、ステップS6643の判断処理で入力状態コマンド受信時であると判別したときには(YES)、入力状態コマンド受信時処理を実行し(ステップS6645)、本サブルーチンを終了する。例えば、メインCPU31は、入力状態コマンドとして、各操作部がオンエッジ状態であるか、オフエッジ状態であるかを送信する。サブCPU81は、ステップS6645の処理で、これらを入力状態コマンドとして受信する。
サブCPU81は、ステップS6643の判断処理で入力状態コマンド受信時でないと判別したときには(NO)、本サブルーチンを終了する。
<<スタートコマンド受信時処理>>
図67は、スタートコマンド受信時処理を示すフローチャートである。
最初に、サブCPU81は、ARTゲーム数カウンタの値が1以上であるか否かを判断する(ステップS6711)。ここで、ARTゲーム数カウンタは、ARTの継続ゲーム数を示すカウンタである。
次に、サブCPU81は、ステップS6711の判断処理でARTゲーム数カウンタの値が1以上であると判別したときには(YES)、図69に示すART演出決定処理を呼び出して実行し(ステップS6713)、本サブルーチンを終了する。
サブCPU81は、ステップS6711の判断処理でARTゲーム数カウンタの値が1以上でないと判別したときには(NO)、ペナルティカウンタの値が1以上であるか否かを判断する(ステップS6715)。ここで、ペナルティカウンタは、非ART中に、左第1停止をしない場合に、ART抽籤が実行されないゲーム数を示すカウンタである。
サブCPU81は、ステップS6715の判断処理でペナルティカウンタの値が1以上でないと判別したときには(NO)、図68に示すART抽籤処理を呼び出して実行する(ステップS6717)。
サブCPU81は、ステップS6715の判断処理でペナルティカウンタの値が1以上であると判別したときには(YES)、ペナルティカウンタの値から1を減算する(ステップS6719)。
サブCPU81は、ステップS6717又はS6719の処理を実行したときには、MB作動中であるか否かを判断する(ステップS6721)。
サブCPU81は、ステップS6721判断処理でMB作動中であると判別したときには(YES)、通常MB中演出データを決定し(ステップS6723)、本サブルーチンを終了する。ここで、通常MB中演出データは、MB中の通常演出をするためのデータである。
サブCPU81は、ステップS6721判断処理でMB作動中でないと判別したときには(NO)、通常一般中演出データを決定し(ステップS6725)、本サブルーチンを終了する。ここで、通常一般中演出データは、非MB中の通常演出をするためのデータであり、内部当籤役と抽籤とに基づいて決定される。
<<ART抽籤処理>>
図68は、ART抽籤処理を示すフローチャートである。
最初に、サブCPU81は、MB作動中であるか否かを判断する(ステップS6811)。
サブCPU81は、ステップS6811の判断処理でMB作動中でないと判別したときには(NO)、ART抽籤テーブルを参照し、内部当籤役(当籤番号)に基づいてART抽籤を実行する(ステップS6813)。
次に、サブCPU81は、ART当籤であるか否かを判断する(ステップS6815)。
サブCPU81は、ステップS6815の判断処理でART当籤であると判別したときには(YES)、ARTゲーム数カウンタに77をセットする(ステップS6817)。
サブCPU81は、ステップS6811の判断処理でMB作動中であると判別したとき(YES)、ステップS6815の判断処理でART当籤でないと判別したとき(NO)、又はステップS6817の処理を実行したときに、本サブルーチンを終了する。
<<ART演出決定処理>>
図69は、ART演出決定処理を示すフローチャートである。
最初に、サブCPU81は、RT3作動中であるか否かを判断する(ステップS6911)。
サブCPU81は、ステップS6911の判断処理でRT3作動中であると判別したときには(YES)、ARTゲーム数カウンタの値から1を減算する(ステップS6913)。
次に、サブCPU81は、MB作動中であるか否かを判断する(ステップS6915)。
サブCPU81は、ステップS6915の判断処理でMB作動中であると判別したときには(YES)、ART中RT3・MB用演出データ決定処理を実行し(ステップS6917)、本サブルーチンを終了する。ART中RT3・MB用演出データを用いた演出によって、RT3中であってMB中である場合に、内部当籤役(MB遊技状態用内部抽籤テーブルにおける12〜14の場合)に応じて、14枚の入賞となる押し順が報知される。
報知された押し順に従ってストップボタン7L、7C、7Rを操作することによって、ベル1やベル2(図6及び図12参照)に対応する図柄を有効化された入賞判定ラインに表示させることができる。
サブCPU81は、ステップS6915の判断処理でMB作動中でないと判別したときには(NO)、ART中RT3用演出データ決定処理を実行し(ステップS6919)、本サブルーチンを終了する。ART中RT3用演出データを用いた演出によって、RT3中である場合に、内部当籤役(非MB遊技状態用内部抽籤テーブルにおける2〜19の場合)に応じて、15枚の入賞となる押し順が報知される。
報知された押し順に従ってストップボタン7L、7C、7Rを操作することによって、ベル1(図6及び図12参照)に対応する図柄を有効化された入賞判定ラインに表示させることができる。
サブCPU81は、ステップS6911の判断処理でRT3作動中でないと判別したときには(NO)、ペナルティ減算開始フラグがオンであるか否かを判断する(ステップS6921)。
サブCPU81は、ステップS6921の判断処理でペナルティ減算開始フラグがオンであると判別したときには(YES)、ARTゲーム数カウンタの値から1を減算する(ステップS6923)。ARTゲーム数カウンタは、通常は、RT3となってから減算されるが、RT3に移行させるための押し順が報知されているにもかかわらず、その報知を無視した場合には、減算が開始される。
サブCPU81は、ステップS6921の判断処理でペナルティ減算開始フラグがオンでないと判別したとき(NO)、又はステップS6923の処理を実行したときには、MB作動中であるか否かを判断する(ステップS6925)。
サブCPU81は、ステップS6925の判断処理でMB作動中であると判別したときには(YES)、通常MB中演出データを決定し(ステップS6927)、本サブルーチンを終了する。
サブCPU81は、ステップS6925の判断処理でMB作動中でないと判別したときには(NO)、ART移行用演出データ決定処理を実行し(ステップS6929)、本サブルーチンを終了する。ART移行用演出データを用いた演出によって、内部当籤役(押し順小役:当籤番号2〜19、押し順リプ24〜33)に応じて、RT3に移行させる(あるいはRT2からRT1へ転落させない)押し順が報知される。
<<リール停止コマンド受信時処理>>
図70は、リール停止コマンド受信時処理を示すフローチャートである。
最初に、サブCPU81は、ARTゲーム数カウンタの値は1以上であるか否かを判断する(ステップS7011)。
サブCPU81は、ステップS7011の判断処理でARTゲーム数カウンタの値は1以上であると判別したときには(YES)、ART移行用演出データが決定されているか否かを判断する(ステップS7013)。
サブCPU81は、ステップS7013の判断処理でART移行用演出データが決定されていると判別したときには(YES)、決定されたART移行用演出データ通りの停止操作であるか否かを判断する(ステップS7015)。すなわち、押し順役の当籤時に押し順通り押されているか否かを判断する(報知を無視していないかを判断する)。
サブCPU81は、ステップS7015の判断処理で、決定されたART移行用演出データ通りの停止操作でないと判別したときには(NO)、ペナルティ減算開始フラグをオンにし(ステップS7017)、本サブルーチンを終了する。
サブCPU81は、ステップS7011の判断処理でARTゲーム数カウンタの値は1以上でないと判別したときには(NO)、第1停止は左ストップボタン7Lであるか否かを判断する(ステップS7019)。
サブCPU81は、ステップS7019の判断処理で第1停止は左ストップボタン7Lでないと判別したときには(NO)、ペナルティカウンタに77をセットし(ステップS7021)、本サブルーチンを終了する。
サブCPU81は、ステップS7013の判断処理でART移行用演出データが決定されていないと判別したとき(NO)、ステップS7015の判断処理で、決定されたART移行用演出データ通りの停止操作であると判別したとき(YES)、ステップS7017の処理を実行したとき、又はステップS7019の判断処理で第1停止は左ストップボタン7Lであると判別したときには(YES)、本サブルーチンを終了する。
<<メダルの払い出しの調整>>
遊技状態として一般遊技状態、MB遊技状態、再遊技高確率遊技状態(RT3遊技状態)を少なくとも有する。第1の小役(ベル1又はベル2)の払出枚数をn枚(15枚)とし、第2の小役2(チェリー1)及び第3の小役(チェリー2)の払出枚数を(n−m)1枚と規定する。MB遊技状態は、(n)×p+(n−m)×qを超える払出枚数で終了する。再遊技高確率遊技状態は、MBに当籤及びMBへの入賞では終了しない。MB遊技状態中でもリプレイが当籤する。遊技状態が、再遊技高確率遊技状態でかつMB遊技状態である場合にリプレイに当籤したときに、所定の停止操作に応じて第2の小役又は第3の小役を第1の小役に優先して停止制御するようにできる。
このように構成することで、遊技状態が一般遊技状態であるときには、第1の小役を入賞させたほうが遊技者が得られるメダルが多く、一方、遊技状態が、再遊技高確率遊技状態でかつMB遊技状態であるときには、第2の小役又は第3の小役を1回入賞させることで、遊技者が得られるメダルが多くでき、遊技を多様化させることができる。
具体的には、MB遊技状態中に払い出しの少ない方の役を一回入賞させることによって、終了条件と同じ枚数にし、MB遊技状態中のゲームを一回多くできる。たとえば、MB遊技状態が「44枚を超える払い出しで終了する」場合に、MB遊技状態中の役として15枚払い出される15枚役(ベル1やベル2)と、押し順が正解したときに14枚払い出される14枚役(チェリー1やチェリー2)とがあるとする。この場合には、払出枚数が44枚に達した時点では、MB遊技状態は終了しない。すなわち、15枚役(ベル1やベル2)を3回揃えると、払出枚数が45枚になるので、MB遊技状態は終了する。しかしながら、15枚役を2つと14枚を1つ揃えた場合には、払出枚数は44枚になるので、MB遊技状態は終了しない。このようにすることで、MB遊技状態で、払出枚数が44枚に達した後に、さらに1ゲームできるので、15枚を追加して払い出せる場合が生ずる。この場合には、MB遊技状態において結果として59枚の払出枚数となる。遊技者により多くの利益を与えることができる。
このようにすることで、一般遊技状態では、不利な役(チェリー1やチェリー2)であるが、MB遊技状態中で、この不利な役を調整用に用いることで、メダルの払い出しを多くすることができる。終了条件の調整用に不利な役を用いることで、遊技者により多くの利益を与えることができる。
<<<停止制御の一例>>>
本実施の形態における全ての停止制御は、図6(a)及び(b)に示すように、非MB遊技状態及びMB遊技状態の各々の遊技状態について、内部当籤役と押し順とに応じた各種のパターンとして規定されている。以下では、これらのうちの一部について、本実施の形態における停止制御の一例として、遊技状態が非MB遊技状態である場合と、MB遊技状態である場合とを説明する。これらの双方の各々について、押し順が左→中→右である場合と中→左→右である場合との停止制御を説明する。
<<非MB遊技状態/当籤番号:2(小役リプレイ用データポインタ:2)の場合>>
遊技状態が非MB遊技状態であり、内部抽籤処理の結果が当籤番号2である場合の停止制御を説明する。非MB遊技状態用内部抽籤テーブル(図9参照)に示すように、遊技状態が非MB遊技状態であり、内部抽籤処理の結果が当籤番号2である場合には、小役リプレイ用データポインタの値は2である。小役リプレイ用データポインタの値が2であるときの回胴停止用番号は2である(回胴停止用番号選択テーブル(図13))。
当籤番号2(小役リプレイ用データポインタ:2)である場合に入賞が許容される図柄組合せは、「ベル1」−「ベル1」−「ベル1」(入賞作動フラグがベル1)と、「チェリー1」−「チェリー1」−「チェリー1」(入賞作動フラグがチェリー1−1)と、「チェリー1」−「チェリー1」−「チェリー2」(入賞作動フラグがチェリー1−2)と、「チェリー2」−「チェリー1」−「チェリー1」(入賞作動フラグがチェリー1−10)と、「チェリー2」−「チェリー1」−「チェリー3」(入賞作動フラグがチェリー1−12)と、「チェリー3」−「チェリー1」−「チェリー2」(入賞作動フラグがチェリー1−20)と、「チェリー3」−「チェリー1」−「チェリー3」(入賞作動フラグがチェリー1−21)とである(小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブル(図11))。
<<リール回転前>>
図42のリール停止初期設定処理によって以下の情報を取得する。図14の回胴停止用番号「2」の行に規定するように、引込優先順位テーブル番号として「00」を取得し、左第1停止用停止テーブル番号として「02」を取得し、左第1停止後停止データテーブル番号として「08」を取得し、ランダム用停止データテーブル番号として「00」を取得し、検索テーブル変更データとして「03」を取得する。
<<押し順が左→中→右である場合>>
この場合は、第1停止として左ストップボタン7Lが操作され、第2停止として中ストップボタン7Cが操作され、第3停止として右ストップボタン7Rが操作された場合である。
<第1停止時>
第1停止は、遊技者によって左ストップボタン7Lが操作されたことに基づく。上述したように、左第1停止用停止テーブル番号として「02」を取得しているので(図14参照)、左第1停止用停止テーブル02(図19参照)を取得する(図48のステップS4813)。
ここで、遊技者によって左ストップボタン7Lが操作されたタイミングは、左リール3Lの停止開始位置20に対応するタイミングであるとする。左第1停止用停止テーブル02(図19)を参照すると、図柄位置データが20である滑り駒数決定データの値は1である。これにより、図柄位置データ20に滑り駒数決定データ1を加えて、停止予定位置は0となる。
停止予定位置は0であるので、左リール3Lが停止すると、左リール3Lの左表示窓21Lには、上段、中段、下段の順に、チェリー4、ベル1、チェリー1の図柄が表示される(図7参照)。図柄チェリー4は、図柄位置データ1の図柄であり、図柄ベル1は、図柄位置データ0の図柄であり、図柄チェリー1は、図柄位置データ20の図柄である。
図柄組合せテーブル(図12参照)に示すように、ベル1の入賞作動フラグの数は1つである。また、チェリー1の入賞作動フラグの数は、チェリー1−1及びチェリー1−2の2つである。この第1停止における停止制御では、入賞作動フラグの数を優先する引込制御を行っている。この第1停止によって、チェリー1−10、12、20、21が入賞する可能性はなくなる。
<第2停止時>
第2停止は、遊技者によって中ストップボタン7Cが操作されたことに基づく。上述したように、左第1停止後停止データテーブル番号として「08」を取得しているので(図14参照)、左第1停止後停止データテーブル08(図21)を取得する(図51のステップS5119)。
中ストップボタン7Cが操作されたことに基づいて、ラインマスクデータの初期値として10H(00010000B)をセットする(図47のステップS4713)。次いで、ライン変更ビットチェックをするため、ラインマスクデータを20H(00100000B)に変更する(図49のステップS4913)。
ここで、遊技者によって中ストップボタン7Cが操作されたタイミングは、中リール3Cの停止開始位置17に対応するタイミングであるとする。変更したラインマスクデータ20H(00100000B)(bit5)を用いて、図21に示す左第1停止後停止データテーブル08を参照する。停止開始位置が17でbit5の停止データは「0」である。したがって、ライン変更をせずに、ラインマスクデータを10H(00010000B)に戻す。
次いで、元に戻したラインマスクデータ10H(00010000B)(bit4)を用いて、図21に示す左第1停止後停止データテーブル08を参照する。bit4の停止データについて、停止開始位置17から停止データが1となる図柄位置データを検索する。図柄位置データ0の停止データが1であるので、その検索回数(4回)から滑り駒数決定データを生成する。検索結果から停止予定位置は0となる。
停止予定位置は0であるので、中リール3Cが停止すると、中リール3Cの中表示窓21Cには、上段、中段、下段の順に、ベル1、チェリー3、リプレイの図柄が表示される(図7を参照)。図柄ベル1は、図柄位置データ1の図柄であり、図柄チェリー3は、図柄位置データ0の図柄であり、図柄リプレイは、図柄位置データ20の図柄である。
この第2停止の時点で、入賞判定ラインに当籤番号2に対応する図柄の組合せは並ばず、入賞する可能性はなくなる。
<第3停止時>
第3停止は、遊技者によって右ストップボタン7Rが操作されたことに基づく。既に、左第1停止後停止データテーブル08(図21)を取得している。
右ストップボタン7Rが操作されたことに基づいて、ラインマスクデータの初期値として02H(00000010B)をセットする(図47のステップS4713参照)。
第1停止が左ストップボタン7Lであり(図51のステップS5111)、第2停止時ではないので(図51のステップS5117)、ライン変更ビットチェック(図51のステップS5121)をせず、ラインマスクデータとして02H(00000010B)を維持する。
ここで、遊技者によって右ストップボタン7Rが操作されたタイミングは、右リール3Rの停止開始位置17に対応するタイミングであるとする。維持したラインマスクデータ02H(00000010B)(bit1)を用いて、図21に示す左第1停止後停止データテーブル08を参照する。bit1の停止データについて、停止開始位置17から停止データが1となる図柄位置データを検索する。図柄位置データ20の停止データが1であるので、その検索回数(3回)から滑り駒数決定データを生成する。検索結果から停止予定位置は20となる。
停止予定位置は20であるので、右リール3Rが停止すると、右リール3Rの右表示窓21Rには、上段、中段、下段の順に、リプレイ、リンゴ、ベル2の図柄が表示される(図7を参照)。図柄リプレイは、図柄位置データ0の図柄であり、図柄リンゴは、図柄位置データ20の図柄であり、図柄ベル2は、図柄位置データ19の図柄である。
この第3停止により、3つのリール3L、3C、3Rの全てが停止する。この具体例の場合には、RT作動図柄3に対応する図柄の組合せが第3の入賞判定ライン8cに並ぶ。
<<押し順が中→左→右である場合>>
この場合は、第1停止時として中ストップボタン7Cが操作され、第2停止時として左ストップボタン7Lが操作され、第3停止時として右ストップボタン7Rが操作された場合である。
この場合も、引込優先順位テーブル番号として「00」を取得し、左第1停止用停止テーブル番号として「02」を取得し、左第1停止後停止データテーブル番号として「08」を取得し、ランダム用停止データテーブル番号として「00」を取得し、検索テーブル変更データとして「03」を取得する。
<第1停止時>
第1停止は、遊技者によって中ストップボタン7Cが操作されたことに基づく。上述したように、検索テーブル変更データとして「03」を取得しているので(図14参照)(図48のステップS4817)、ランダム用第1停止データテーブル00(図22参照)を取得する(図48のステップS4823)。取得したランダム用第1停止データテーブル00から停止開始位置のランダム第1停止後停止データテーブル番号00を取得する(図48のステップS4825)。
ここで、遊技者によって中ストップボタン7Cが操作されたタイミングは、中リール3Cの停止開始位置13に対応するタイミングであるとする。ランダム用第1停止テーブル00(図22参照)を参照すると、図柄位置データが13である滑り駒数決定データの値は4である。これにより、図柄位置データ13に滑り駒数決定データ4を加えて、停止予定位置は17となる。
停止予定位置は17であるので、中リール3Cが停止すると、中リール3Cの中表示窓21Cには、上段、中段、下段の順に、チェリー4、ベル1、チェリー1の図柄が表示される(図7を参照)。図柄チェリー4は、図柄位置データ18の図柄であり、図柄ベル1は、図柄位置データ17の図柄であり、図柄チェリー1は、図柄位置データ16の図柄である。
図柄組合せテーブル(図12参照)に示すように、ベル1の入賞作動フラグの数は1である。また、チェリー1の入賞作動フラグの数は、チェリー1−1、2、10、12、20、21の6つである。この第1停止における停止制御では、払出枚数が多いほうを優先する引込制御を行っている。このような停止制御をすることにより、この具体例では、第1停止によって、ベル1以外の入賞の可能性はなくなる。
<第1停止後>
第1停止後には、ラインマスク選択データとして00を取得し(図52のステップS5221)、ラインマスクデータ格納領域1に20H(00100000B)を格納し、ラインマスクデータ格納領域2に80H(10000000B)を格納する(図52のステップS5227)。
<第2停止時>
第2停止は、遊技者によって左ストップボタン7Lが操作されたことに基づく。第2停止時には、ランダム第1停止後停止データテーブル番号00を右にシフトし、シフト後の値(00)のランダム第1停止後停止データテーブル00(図23参照)を取得する(図51のステップS5115)。この具体例では、押し順が中→左であるので、ラインマスクデータとして80H(10000000B)をセットする(図50のステップS5019)。
ここで、遊技者により左ストップボタン7Lが操作されたタイミングは、左リール3Lの停止開始位置17に対応するタイミングであるとする。セットしたラインマスクデータ80H(10000000B)(bit7)を用いて、ランダム第1停止後停止データテーブル00(図23参照)を参照する。bit7の停止データについて、停止開始位置17から停止データが1となる図柄位置データを検索する。図柄位置データ20の停止データが1であるので、その検索回数(3回)から滑り駒数決定データを生成する。検索結果から停止予定位置は20となる。
停止予定位置は20であるので、左リール3Lが停止すると、左リール3Lの左表示窓21Lには、上段、中段、下段の順に、ベル1、チェリー1、リプレイの図柄が表示される(図7を参照)。図柄ベル1は、図柄位置データ0の図柄であり、図柄チェリー1は、図柄位置データ20の図柄であり、図柄リプレイは、図柄位置データ19の図柄である。
<第2停止後>
第2停止後には、ラインマスクデータとして80H(10000000B)を右にシフトし、シフト後の値40H(01000000B)をラインマスクデータとしてセットする(図52のステップS5229)。
<第3停止時>
第3停止は、遊技者によって右ストップボタン7Rが操作されたことに基づく。第3停止時には、ランダム第1停止後停止データテーブル番号00を右にシフトし、シフト後の値(00)のランダム第1停止後停止データテーブル00(図23参照)を取得する(図51のステップS5115)。
ここで、遊技者により右ストップボタン7Rが操作されたタイミングによって、右リール3Rの停止開始位置17に対応するタイミングであるとする。セットしたラインマスクデータ40H(01000000B)(bit6)を用いて、ランダム第1停止後停止データテーブル00(図23参照)を参照する。bit6の停止データについて、停止開始位置17から停止データが1となる図柄位置データを検索する。図柄位置データ17の停止データが1であるので、その検索回数(0回)から滑り駒数決定データを生成する。検索結果から停止予定位置は17となる。
停止予定位置が17であるので、右リール3Rが停止すると、右リール3Rの左表示窓21Lには、上段、中段、下段の順に、チェリー4、BAR2、ベル1の図柄が表示される(図7を参照)。図柄チェリー4は、図柄位置データ18の図柄であり、図柄BAR2は、図柄位置データ17の図柄であり、図柄ベル1は、図柄位置データ16の図柄である。
この第3停止により、3つのリール3L、3C、3Rの全てが停止する。この具体例の場合には、RT作動図柄3に対応する図柄の組合せが第2の入賞判定ライン8bに並ぶ。
このように、検索テーブル変更データが「03」である場合には、ランダム第1停止用停止テーブル及びランダム第1停止後停止データテーブルを用いて停止制御をする。
<<MB遊技状態/当籤番号:12(小役リプレイ用データポインタ:34)の場合>>
遊技状態がMB遊技状態であり、内部抽籤処理の結果が当籤番号12である場合の停止制御を説明する。MB遊技状態用内部抽籤テーブル(図10参照)に示すように、遊技状態がMB遊技状態であり、内部抽籤処理の結果が当籤番号12である場合には、小役リプレイ用データポインタの値は34である。小役リプレイ用データポインタの値が34であるときの回胴停止用番号は38である(回胴停止用番号選択テーブル(図13))。
本実施の形態では、遊技状態がMB遊技状態であり、かつ、当籤番号12(小役リプレイ用データポインタ:34)である場合には、全ての小役の入賞が許容される(図41のステップS4139及びS4141)。
<<リール回転前>>
図42のリール停止初期設定処理によって以下の情報を取得する。図14の回胴停止用番号「38」の行に示すように、引込優先順位テーブル番号として「02」を取得し、左第1停止用停止テーブル番号として「02」を取得し、左第1停止後停止データテーブル番号として「03」を取得し、ランダム用停止データテーブル番号として「01」を取得し、検索テーブル変更データとして「01」を取得する。
<<押し順が左→中→右である場合>>
この場合は、第1停止として左ストップボタン7Lが操作され、第2停止として中ストップボタン7Cが操作され、第3停止として右ストップボタン7Rが操作された場合である。
<第1停止時>
第1停止は、遊技者によって左ストップボタン7Lが操作されたことに基づく。上述したように、左第1停止用停止テーブル番号として「02」を取得しているので(図14参照)、左第1停止用停止テーブル02(図19参照)を取得する(図48のステップS4813)。
ここで、遊技者によって左ストップボタン7Lが操作されたタイミングは、左リール3Lの停止開始位置20に対応するタイミングであるとする。左第1停止用停止テーブル02(図19)を参照すると、停止開始位置が20である場合は、図柄位置データは0であり、停止予定位置は0となる。
停止予定位置は0であるので、左リール3Lが停止すると、左リール3Lの左表示窓21Lには、上段、中段、下段の順に、チェリー4、ベル1、チェリー1の図柄が表示される(図7参照)。図柄チェリー4は、図柄位置データ1の図柄であり、図柄ベル1は、図柄位置データ0の図柄であり、図柄チェリー1は、図柄位置データ20の図柄である。
図柄組合せテーブル(図12参照)に示すように、ベル1の入賞作動フラグの数は1つである。また、チェリー1の入賞作動フラグの数は、チェリー1−1〜9の9つで、チェリー4の入賞作動フラグの数は、チェリー2−1〜3の3つで、合計で12である。この第1停止における停止制御では、入賞作動フラグの数を優先する引込制御を行っている。
<第2停止時>
第2停止は、遊技者によって中ストップボタン7Cが操作されたことに基づく。上述したように、左第1停止後停止データテーブル番号として「03」を取得しているので(図14参照)、左第1停止後停止データテーブル03(図20)を取得する(図51のステップS5119)。
中ストップボタン7Cが操作されたことに基づいて、ラインマスクデータの初期値として10H(00010000B)をセットする(図47のステップS4713参照)。次いで、ライン変更ビットチェックをするため、ラインマスクデータを20H(00100000B)に変更する(図49のステップS4913参照)。
ここで、遊技者によって中ストップボタン7Cが操作されたタイミングは、中リール3Cの停止開始位置が17に対応するタイミングであるとする。変更したラインマスクデータ20H(00100000B)(bit5)を用いて、図20に示す左第1停止後停止データテーブル03を参照する。停止開始位置が17でbit5の停止データは「0」である。したがって、ライン変更をせずに、ラインマスクデータを10H(00010000B)に戻す。
次いで、元に戻したラインマスクデータ10H(00010000B)(bit4)を用いて、図20に示す左第1停止後停止データテーブル03を参照する。bit4の停止データについて、停止開始位置17から停止データが1となる図柄位置データを検索する。図柄位置データ0の停止データが1であるので、その検索回数(4回)から滑り駒数決定データを生成する。検索結果から停止予定位置は0となる。
停止予定位置は0であるので、中リール3Cが停止すると、中リール3Cの中表示窓21Cには、上段、中段、下段の順に、ベル1、チェリー3、リプレイの図柄が表示される(図7を参照)。図柄ベル1は、図柄位置データ1の図柄であり、図柄チェリー3は、図柄位置データ0の図柄であり、図柄リプレイは、図柄位置データ20の図柄である。
<第3停止時>
第3停止は、遊技者によって右ストップボタン7Rが操作されたことに基づく。既に、左第1停止後停止データテーブル03(図20)を取得している。
右ストップボタン7Rが操作されたことに基づいて、ラインマスクデータの初期値として02H(00000010B)をセットする(図47のステップS4713参照)。
第1停止が左ストップボタン7Lであり(図51のステップS5111)、第2停止時ではないので(図51のステップS5117)、ライン変更ビットチェック(図51のステップS5121)をせず、ラインマスクデータとして02H(00000010B)を維持する。
ここで、遊技者によって右ストップボタン7Rが操作されたタイミングは、右リール3Rの停止開始位置17に対応するタイミングであるとする。維持したラインマスクデータ02H(00000010B)(bit1)を用いて、図20に示す左第1停止後停止データテーブル03を参照する。bit1の停止データについて、停止開始位置17から停止データが1となる図柄位置データを検索する。図柄位置データ17の停止データが1であるので、その検索回数(0回)から滑り駒数決定データを生成する。検索結果から停止予定位置は17となる。
停止予定位置が17であるので、右リール3Rが停止すると、右リール3Rの右表示窓21Rには、上段、中段、下段の順に、チェリー4、BAR2、ベル1の図柄が表示される(図7を参照)。図柄チェリー4は、図柄位置データ18の図柄であり、図柄BAR2は、図柄位置データ17の図柄であり、図柄ベル1は、図柄位置データ16の図柄である。
この第3停止により、3つのリール3L、3C、3Rの全てが停止する。この具体例の場合には、チェリー2−3に対応する図柄の組合せが第2の入賞判定ラインに並ぶ。
<<押し順が中→左→右である場合>>
この場合は、第1停止時として中ストップボタン7Cが操作され、第2停止時として左ストップボタン7Lが操作され、第3停止時として右ストップボタン7Rが操作された場合である。
この場合も、引込優先順位テーブル番号として「02」を取得し、左第1停止用停止テーブル番号として「02」を取得し、左第1停止後停止データテーブル番号として「03」を取得し、ランダム用停止データテーブル番号として「01」を取得し、検索テーブル変更データとして「01」を取得する。
<第1停止時>
第1停止は、遊技者によって中ストップボタン7Cが操作されたことに基づく。上述したように、検索テーブル変更データとして「01」を取得しているので(図14参照)(図48のステップS4817)、ランダム用第1停止データテーブル01(図25参照)を取得する(図48のステップS4827)。
遊技者によって中ストップボタン7Cが操作されたことに基づいて、ラインマスクデータの初期値として10H(00010000B)をセットする(図47のステップS4713)。この具体例の場合には、検索テーブル変更データは「01」であるので、ライン変更ビットチェックは行わない(図49のステップS4911)。したがって、Aラインを維持する。
ここで、遊技者によって中ストップボタン7Cが操作されたタイミングは、中リール3Cの停止開始位置が13に対応するタイミングであるとする。セットしたラインマスクデータ10H(00010000B)(bit4)を用いて、図25に示すランダム用停止データテーブル01を参照する。bit4の停止データについて、停止開始位置13から停止データが1となる図柄位置データを検索する。図柄位置データ17の停止データが1であるので、その検索回数(4回)から滑り駒数決定データを生成する。検索結果から停止予定位置は17となる。
停止予定位置は17であるので、中リール3Cが停止すると、中リール3Cの中表示窓21Cには、上段、中段、下段の順に、チェリー4、ベル1、チェリー1の図柄が表示される(図7を参照)。図柄チェリー4は、図柄位置データ18の図柄であり、図柄ベル1は、図柄位置データ17の図柄であり、図柄チェリー1は、図柄位置データ16の図柄である。
<第2停止時>
第2停止は、遊技者によって左ストップボタン7Lが操作されたことに基づく。上述したように、ランダム用停止テーブル01(図25参照)を取得している。遊技者によって左ストップボタン7Lが操作されているので、ラインマスクデータの初期値として80H(10000000B)をセットする(図47のステップS4713)。
ここで、遊技者によって左ストップボタン7Lが操作されたタイミングは、左リール3Lの停止開始位置17に対応するタイミングであるとする。セットしたラインマスクデータ80H(10000000B)(bit7)を用いて、ランダム用停止テーブル01(図25参照)を参照する。bit7の停止データについて、停止開始位置17から停止データが1となる図柄位置データを検索する。図柄位置データ20の停止データが1であるので、その検索回数(3回)から滑り駒数決定データを生成する。検索結果から停止予定位置は20となる。
停止予定位置が20であるので、左リール3Lが停止すると、左リール3Lの左表示窓21Lには、上段、中段、下段の順に、ベル1、チェリー1、リプレイの図柄が表示される(図7を参照)。図柄ベル1は、図柄位置データ0の図柄であり、図柄チェリー1は、図柄位置データ20の図柄であり、図柄リプレイは、図柄位置データ19の図柄である。
<第3停止時>
第3停止は、遊技者によって右ストップボタン7Rが操作されたことに基づく。既に、ランダム用停止テーブル01(図25参照)を取得している。
右ストップボタン7Rが操作されたことに基づいて、ラインマスクデータの初期値として02H(10000010B)をセットする(図47のステップS4713参照)。
ここで、遊技者によって右ストップボタン7Rが操作されたタイミングは、右リール3Rの停止開始位置17に対応するタイミングであるとする。セットしたラインマスクデータ02H(10000010B)(bit1)を用いて、ランダム用停止テーブル01(図25参照)を参照する。bit1の停止データについて、停止開始位置17から停止データが1となる図柄位置データを検索する。図柄位置データ17の停止データが1であるので、その検索回数(0回)から滑り駒数決定データを生成する。検索結果から停止予定位置は17となる。
停止予定位置は17であるので、右リール3Rが停止すると、右リール3Rの右表示窓21Rには、上段、中段、下段の順に、チェリー4、BAR2、ベル1の図柄が表示される(図7を参照)。図柄チェリー4は、図柄位置データ18の図柄であり、図柄BAR2は、図柄位置データ17の図柄であり、図柄ベル1は、図柄位置データ16の図柄である。
この第3停止により、3つのリール3L、3C、3Rの全てが停止する。この具体例の場合には、ベル1に対応する図柄の組合せが第2の入賞判定ライン8bに並ぶ。
このように、検索テーブル変更データが「01」のときには、ランダム用停止データテーブルを用いて停止制御をする。なお、検索テーブル変更データが「03」のときには、ランダム第1停止用停止テーブル及びランダム第1停止後停止データテーブルを用いて停止制御をする。