以下に、本発明の実施例について図面に基づいて説明する。
[パチスロの機能フロー]
本発明の遊技機に係る実施の形態について、以下図面を参照しながら説明する。はじめに、図1を参照して、本実施の形態における遊技機(以下、パチスロ)1の機能フローについて説明する。
遊技者によりメダルが投入され、スタートレバー6が操作されると、予め定められた数値の範囲(例えば、0〜65535)の乱数から1つの値(以下、乱数値)が抽出される。
内部抽籤手段(後述のメインCPU31)は、抽出された乱数値に基づいて抽籤を行い、内部当籤役を決定する。内部当籤役の決定により、後述の入賞判定ラインに沿って表示を行うことを許可する図柄の組合せが決定される。尚、図柄の組合せの種別としては、メダルの払い出し、再遊技の作動、ボーナスの作動等といった特典が遊技者に与えられる「入賞」に係るものと、それ以外の所謂「ハズレ」に係るものとが設けられている。
続いて、複数のリール3L、3C、3Rの回転が行われた後で、遊技者によりストップボタン7L、7C、7Rが押されると、リール停止制御手段は、内部当籤役とストップボタンが押されたタイミングとに基づいて、該当するリールの回転を停止する制御を行う。
ここで、パチスロ1では、基本的に、ストップボタンが押されたときから規定時間内に、該当するリールの回転を停止する制御が行われる。本実施の形態では、上記規定時間内でのリール3L、3C、3Rの回転に伴って移動する図柄の数を「滑り駒数」と呼び、その最大数を図柄4個分(最大滑り駒数)に定める。
リール停止制御手段は、入賞に係る図柄の組合せの表示を許可する内部当籤役が決定されているときでは、上記規定時間を利用して、内部当籤役とストップボタンが押下された時点の図柄位置とに基づいて、その図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って表示されるようにリール3L、3C、3Rの回転を停止する。その一方で、内部当籤役によってその表示が許可されていない図柄の組合せについては、上記規定時間を利用して、入賞判定ラインに沿って表示されることがないようにリール3L、3C、3Rの回転を停止する。
こうして、複数のリール3L、3C、3Rの回転が全て停止されると、入賞判定手段(後述のメインCPU31)は、入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せが、入賞に係るものであるか否かの判定を行う。入賞に係るものであるとの判定が行われると、メダルの払い出し等の特典が遊技者に与えられる。以上のような一連の流れがパチスロ1における1回の遊技(単位遊技又は単位ゲーム)として行われる。
また、パチスロ1では、前述した一連の流れの中で、ドット表示器5により行う報知、ランプ14により行う光の出力、スピーカ9L、9Rにより行う音の出力、或いはこれらの組合せを利用して様々な演出が行われる。また、当籤役に応じた告知音がスピーカ9L、9Rから出力されるようになっている。この告知音は、ストップボタン7L〜7Rが押されたタイミングで出力される。これにより、ストップボタン7L〜7Rの操作が終了したのちに行われる演出と告知音とが競合しないようになっている。
遊技者によりスタートレバー6が操作されると、前述の内部当籤役の決定に用いられた乱数値とは別に、演出用の乱数値(以下、演出用乱数値)が抽出される。演出用乱数値が抽出されると、演出内容決定手段(後述のメインCPU31、又はサブCPU81)は、内部当籤役に対応づけられた複数種類の演出内容の中から今回実行するものを抽籤により決定する。
演出内容が決定されると、演出実行手段(後述のドット表示器5、後述のスピーカ9L、9R、後述のランプ14)は、リール3L、3C、3Rの回転が開始されるとき、各リール3L、3C、3Rの回転がそれぞれ停止されるとき、入賞の有無の判定が行われたとき等の各契機に連動させて演出の実行を進める。このように、パチスロ1では、内部当籤役に対応づけられた演出内容を実行することによって、決定された内部当籤役(言い換えると、狙うべき図柄の組合せ)を知る或いは予想する機会が遊技者に提供され、遊技者の興味の向上が図られる。
[パチスロの構造]
パチスロ1の機能フローについての説明は以上である。次に、図2及び図3を参照して、本実施の形態におけるパチスロ1の構造について説明する。
<パチスロの外部構造>
図2は、本実施の形態におけるパチスロ1の外部構造を示す。
(リールと表示窓)
パチスロ1は、リール3L、3C、3Rや回路基板等を収容するキャビネット1aと、キャビネット1aに対して開閉可能に取り付けられるフロントドア2とを備える。キャビネット1aの内部には、3つのリール3L、3C、3Rが横並びに設けられている。各リール3L、3C、3Rは、円筒状のフレームの周面に、複数の図柄(例えば21個)が回転方向に沿って連続的に配された帯状のシートを貼り付けて構成されている。
フロントドア2の中央には、前面パネル5aが設けられている。前面パネル5aは、図柄表示領域21L、21C、21Rを含み、正面から見て3つのリール3L、3C、3Rに重畳する手前側に位置するように設けられており、図柄表示領域21L、21C、21Rの下側には、複数のドット表示器5が設けられている。図柄表示領域21L、21C、21Rは、3つのリール3L、3C、3Rのそれぞれに対応して設けられており、その背後に設けられたリール3L、3C、3Rを透過することが可能な構成を備えている。
つまり、図柄表示領域21L、21C、21Rは、表示窓としての機能を果たすものであり、その背後に設けられたリール3L、3C、3Rの回転及びその停止の動作が遊技者側から視認可能となる。また、本実施の形態では、パチスロ1は、液晶表示装置を備えていないが、本発明は、この例に限定されない。例えば、前面パネル5aに代えて、図柄表示領域21L、21C、21Rを含めた表示画面を有する液晶表示装置を設け、液晶表示装置の表示画面の全体を使って、映像の表示を行い、演出を実行してもよい。
図柄表示領域(以下、表示窓)21L、21C、21Rは、その背後に設けられたリール3L、3C、3Rの回転が停止されたとき、リール3L、3C、3Rの表面に配された複数種類の図柄のうち、その枠内における上段、中段及び下段の各領域にそれぞれ1個の図柄(合計で3個)を表示する。また、各表示窓21L、21C、21Rが有する上段、中段及び下段からなる3つの領域のうち予め定められた何れかをそれぞれ組合せてなる擬似的なラインを、入賞か否かの判定を行う対象となるライン(後述する入賞判定ライン)として定義する。
本実施の形態の場合、表示窓21L、21C、21Rには、上段、中段及び下段のうち予め定められた何れかをそれぞれ結んだ仮想的なライン(以下、入賞判定ラインと称する)が形成される。本実施の形態では、入賞判定ラインとして、図2に示すように、左表示窓21Lの中段、中表示窓21Cの中段及び右表示窓21Rの中段を組み合わせた1本の入賞ライン8が定められている。
本実施の形態では、遊技状態に関わらず、メダルを3枚投入した場合のみ単位遊技を開始できる。メダルを3枚投入することで、入賞判定ライン8を有効化できる。
なお、本実施の形態では3つのリール3L、3C、3Rを用いているが、これに限られるものではなく、リールの数は変更可能である。なお、リールの数を変更した場合には、ストップボタンの数も対応させて変更することが好ましい。また、有効ラインの数及びその形態についても、特に限定されない。
(操作装置)
フロントドア2には、遊技者による操作の対象となる各種装置が設けられている。メダル投入口10は、遊技者によって外部から投下されるメダルを受け入れるために設けられる。メダル投入口10に受け入れられたメダルは、所定枚数(例えば3枚)を上限として1回の遊技に投入されることとなり、所定枚数を超えた分はパチスロ1内部に預けることが可能となる(所謂クレジット機能)。
ベットボタン11は、パチスロ1内部に預けられているメダルから1回の遊技に投入する枚数を決定するために設けられる。精算ボタン12は、パチスロ1内部に預けられているメダルを外部に引き出すために設けられる。
スタートレバー6は、全てのリール3L、3C、3Rの回転を開始するために設けられる。ストップボタン7L、7C、7Rは、3つのリール3L、3C、3Rのそれぞれに対応づけられ、対応するリール3L、3C、3Rの回転を停止するために設けられる。
(その他装置)
7セグ表示器13は、7セグメントLEDからなり、今回の遊技に投入されたメダルの枚数(以下、投入枚数)、特典として遊技者に対して払い出すメダルの枚数(以下、払出枚数)、パチスロ1内部に預けられているメダルの枚数(以下、クレジット枚数)等の情報を遊技者に対してデジタル表示する。
ランプ(LED等)14は、演出内容に応じた点消灯のパターンにて光を出力する。スピーカ9L、9Rは、演出内容に応じた効果音や楽曲等の音を出力する。メダル払出口15は、後述のメダル払出装置40(後述の図4参照)の駆動により排出されるメダルを外部に導く。メダル払出口15から排出されたメダルは、メダル受皿16に貯められる。
<パチスロの内部構造>
図3は、本実施の形態におけるパチスロ1の内部構造を示す。フロントドア2が開放され、フロントドア2の裏面側の構造及びキャビネット1a内部の構造が現れた状態が示されている。
キャビネット1a内部の上方には、主制御回路71(後述の図4参照)が形成された基板(以下、主基板71A)が設けられている。主制御回路71は、内部当籤役の決定、リール3L、3C、3Rの回転及び停止、入賞の有無の判定といった、パチスロ1における遊技の主な流れを制御する回路である。主制御回路71の具体的な構成は後述する。
キャビネット1a内部の中央には、3つのリール3L、3C、3Rが設けられている。リール3L、3C、3Rのそれぞれには、所定の減速比をもったギアを介してステッピングモータ(図示せず)が接続されている。
3つのリール3L、3C、3Rの左側には、副制御回路72(後述の図4参照)が形成された基板(以下、副基板72A)が設けられている。副制御回路72は、報知等による演出の実行を制御する回路である。副制御回路72の具体的な構成は後述する。
キャビネット1a内部の下方には、多量のメダルを収容可能で、それらを1枚ずつ排出可能な構造を有するメダル払出装置(以下、ホッパー)40が設けられている。ホッパー40の左側には、パチスロ1が有する各装置に対して必要な電力を供給するための電源装置43が設けられている。
フロントドア2裏側の中央、表示窓21L、21C、21Rの下方には、セレクタ42が設けられている。セレクタ42は、材質や形状等が適正であるメダルか否かを選別する装置であり、メダル投入口10に受け入れられた適正なメダルをホッパー40へ案内する。尚、セレクタ42内においてメダルが通過する経路上には、後述のメダルセンサ42S(後述の図4参照)が設けられており、適正なメダルが通過したことを検出する。
[パチスロが備える回路の構成]
パチスロ1の構造についての説明は以上である。次に、図4及び図5を参照して、本実施の形態におけるパチスロ1が備える回路の構成について説明する。本実施の形態におけるパチスロ1は、主制御回路71、副制御回路72及びこれらと電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)を備える。
<主制御回路>
図4は、本実施の形態におけるパチスロ1の主制御回路71の構成を示す。
(マイクロコンピュータ)
主制御回路71は、回路基板上に設置されたマイクロコンピュータ30を主たる構成要素としている。マイクロコンピュータ30は、CPU(以下、メインCPU)31、ROM(以下、メインROM)32及びRAM(以下、メインRAM)33により構成される。
メインROM32には、メインCPU31により実行される制御プログラム(図58〜図78参照)、内部抽籤テーブル(図10参照)等のデータテーブル(図7〜図16、図23〜図28、図30〜図43等参照)、副制御回路72に対して各種制御指令(コマンド)を送信するためのデータ等が記憶されている。メインRAM33には、制御プログラムの実行により決定された内部当籤役等の各種データを格納する格納領域(後述)が設けられる。
(乱数発生器等)
メインCPU31には、クロックパルス発生回路34、分周器35、乱数発生器36及びサンプリング回路37が接続されている。クロックパルス発生回路34及び分周器35は、クロックパルスを発生する。メインCPU31は、発生されたクロックパルスに基づいて、制御プログラムを実行する。乱数発生器36は、予め定められた範囲の乱数(例えば、0〜65535)を発生する。サンプリング回路37は、発生された乱数の中から1つの値を抽出する。
(スイッチ等)
マイクロコンピュータ30の入力ポートには、スイッチ等が接続されている。メインCPU31は、スイッチ等の入力を受けて、ステッピングモータ等の周辺装置の動作を制御する。ストップスイッチ7Sは、3つのストップボタン7L、7C、7Rのそれぞれが遊技者により押されたこと(停止操作)を検出する。また、スタートスイッチ6Sは、スタートレバー6が遊技者により操作されたこと(開始操作)を検出する。
メダルセンサ42Sは、メダル投入口10に受け入れられたメダルが前述のセレクタ42内を通過したことを検出する。また、ベットスイッチ11Sは、ベットボタン11が遊技者により押されたことを検出する。また、精算スイッチ12Sは、精算ボタン12が遊技者により押されたことを検出する。
(周辺装置及び回路)
マイクロコンピュータ30により動作が制御される周辺装置としては、ステッピングモータ、7セグ表示器13及びホッパー40がある。また、マイクロコンピュータ30の出力ポートには、各周辺装置の動作を制御するための回路が接続されている。
モータ駆動回路は、各リール3L、3C、3Rに対応して設けられたステッピングモータの駆動を制御する。
ステッピングモータは、運動量がパルスの出力数に比例し、回転軸を指定された角度で停止させることが可能な構成を備えている。ステッピングモータの駆動力は、所定の減速比をもったギアを介してリール3L、3C、3Rに伝達される。ステッピングモータに対して1回のパルスが出力される毎に、リール3L、3C、3Rは一定の角度で回転する。
リール位置検出回路50は、発光部と受光部とを有する光センサにより、リール3L、3C、3Rが一回転したことを示すリールインデックスを各リール3L、3C、3Rに応じて検出する。検出されたリールインデックスは、メインCPU31に送られる。
リールインデックスを受信するとメインCPU31は、対応するリール3L、3C、3Rのパルスカウンタの値を「16」に初期化し、リール3L、3C、3Rに対応する図柄カウンタの値を「0」に初期化する。ステッピングモータが備える何れかのコイルの組が励磁された際に(即ち、パルスが出力されると)、パルスカウンタの値を1減算し、パルスカウンタの値が「0」となった際に、パルスカウンタの値を「16」に戻し、図柄カウンタの値を1加算する。その結果、図柄カウンタの値が「20」を超えると、図柄カウンタの値を「0」に戻す。ここで、ステッピングモータ49Lが備えるコイルの組が4回ずつ、即ち合計16回励磁されることで、表示窓21Lの中段に表示される図柄の図柄番号が1増加するので、パルスカウンタの値は、コイルの組が励磁された回数に対応し、図柄カウンタの値は、表示窓21Lの中段に表示された図柄の図柄番号に一致する。
このように、メインCPU31は、リールインデックスを検出してからステッピングモータに対してパルスを出力した回数をカウントすることによって、リール3L、3C、3Rの回転角度(主に、リール3L、3C、3Rが図柄何個分(駒数)だけ回転したか)を管理し、リール3L、3C、3Rの表面に配された各図柄の位置を管理するようにしている。
表示部駆動回路48は、7セグ表示器13の動作を制御する。また、ホッパー駆動回路41は、ホッパー40の動作を制御する。また、払出完了信号回路51は、ホッパー40に設けられたメダル検出部40Sが行うメダルの検出を管理し、ホッパー40から外部に排出されたメダルが払出枚数に達したか否かをチェックする。
<副制御回路>
図5は、本実施の形態におけるパチスロ1の副制御回路72の構成を示す。
副制御回路72は、主制御回路71と電気的に接続されており、主制御回路71から送信されるコマンドに基づいて演出内容の決定や実行等の処理を行う。副制御回路72は、基本的に、CPU(以下、サブCPU)81、ROM(以下、サブROM)82、RAM(以下、サブRAM)83、ドライバ87、DSP(デジタルシグナルプロセッサ)88、オーディオRAM89、A/D変換器90及びアンプ91を含んで構成されている。
サブCPU81は、主制御回路71から送信されたコマンドに応じて、サブROM82に記憶されている制御プログラムに従い、音、光の出力の制御を行う。サブRAM83は、決定された演出内容や演出データをセットする格納領域や、主制御回路71から送信される内部当籤役等の各種データを格納する格納領域が設けられている。サブROM82は、基本的に、プログラム記憶領域とデータ記憶領域によって構成される。
プログラム記憶領域には、サブCPU81が実行する制御プログラムが記憶されている。例えば、制御プログラムには、主制御回路71との通信を制御するための主基板通信タスクや、演出用乱数値を抽出し、演出内容(演出データ)の決定及びセットを行うための演出登録タスク、決定した演出内容に基づいてドット表示器5による報知を制御する報知制御タスク、ランプ14による光の出力を制御するランプ制御タスク、スピーカ9L、9Rによる音の出力を制御する音声制御タスク等が含まれる。
データ記憶領域は、各種データテーブルを記憶する記憶領域、各演出内容を構成する演出データを記憶する記憶領域、BGMや効果音に関するサウンドデータを記憶する記憶領域、光の点消灯のパターンに関するランプデータを記憶する記憶領域等が含まれている。
また、副制御回路72には、その動作が制御される周辺装置として、ドット表示器5、スピーカ9L、9R及びランプ14が接続されている。サブCPU81及びドライバ87は、ドット表示器5による報知の制御を行う。
また、サブCPU81、DSP88、オーディオRAM89、A/D変換器90及びアンプ91は、演出内容により指定されたサウンドデータに従ってBGM等の音をスピーカ9L、9Rから出力する。また、サブCPU81は、演出内容により指定されたランプデータに従ってランプ14の点灯及び消灯を行う。
<<<遊技状態の遷移図>>>
図6は、遊技状態の遷移について示す図である。
本実施の形態によるパチスロ1は、複数の遊技状態を有しており、複数の遊技状態には、RT遊技状態及びBB遊技状態が含まれている。RT遊技状態は、再遊技の当籤確率が他の遊技状態と異なる遊技状態をいう。本実施形態では、RT遊技状態として、6種類の遊技状態(RT0〜RT5)が設定されている。
RT0は、再遊技の当籤確率が他のRT遊技状態よりも低い遊技状態であり、通常、RT0〜5のうち、最も長い時間、遊技が行われる遊技状態であるので、本明細書では、RT0を、一般遊技状態とも示している。
RT1〜5の5種類のRT遊技状態は、RT0よりも当籤確率が高い遊技状態であり、それぞれ開始条件及び終了条件の少なくとも一方が他のRT遊技状態と異なっている。
BB遊技状態は、所定の払出枚数まで、特定の払出役等の当籤確率が上がる状態である。
RT5は、他の遊技状態においてBBに内部当籤し且つBBに入賞しなかった場合に作動するRT遊技状態である。BBに内部当籤すると、BBを持越し、RT5が作動する。RT5は、BBに入賞したときに終了し、BB遊技状態に移行する。
RT1は、BBが終了したときに作動するRT遊技状態である。RT1は、押し順小役を取りこぼした場合(押し順小役に当籤して入賞させることができなかった場合)、終了し、RT0(一般遊技状態)に移行する。
RT4は、BB非当籤時にリーチ目リプが表示された場合に作動するRT遊技状態である。RT4は、所定ゲーム数(4ゲーム)消化すると終了し、RT0(一般遊技状態)に移行する。
RT4からRT0に移行したときには、ARTの当籤が確定した状態になっている。この状態において、6択リプの押し順に正解すると、RT2に応じた図柄組合せが表示され、RT2が作動する。RT2は、ARTであり、RT2では押し順のナビゲーション(報知)が行われる。RT2において、押し順6択リプの押し順に正解すると、RT3に応じた図柄組合せが表示され、RT3が作動する。RT3も、ARTであり、RT3では、押し順のナビゲーションが行われる。ARTにおいて、押し順小役に当籤して入賞させることができなかった場合には、ARTは終了し、RT0に移行する。
ARTの開始条件について、BB非当籤時にリーチ目リプが表示された場合、ARTの当籤の確定となり、図51に示すARTセット回数抽籤テーブルを参照し、セット回数の決定、及びショート/ロングの振り分けを行う。
チャンスリプ又は共通ベルの当籤役に応じて、メインリールアクションであるファイブインパクトのゲーム数を決定するための抽籤(図48参照)を行い、その抽籤により、最大回数(本実施形態では5回)に当籤した場合、ART確定となり、図51に示すARTセット回数抽籤テーブルを参照し、セット回数の決定、及びショート/ロングの振り分けを行う。この場合、5ゲームの間にわたって、メインリールアクションであるファイブインパクトを行い、その後にARTが作動する。
上記のファイブインパクトのゲーム数を決定するための抽籤に当籤せず、その後に行われるサブART抽籤(図49参照)に当籤した場合、ART確定となる。この場合、図51に示すARTセット回数抽籤テーブルを参照し、セット回数の決定、及びショート/ロングの振り分けを行うとともに、潜伏ゲーム数抽籤テーブル(図示せず)を参照し、潜伏ゲーム数を決定する。
また、BB2終了後の1ゲーム目に共通ベル、または押し順ベル入賞でARTの発生が確定する。
ボーナスの1G連(1ゲーム連)が発生したときに、ARTの発生が確定する。なお、1G連とは、ボーナス終了後の1ゲーム目で再度ボーナスに当籤することをいう。
また、BB1単独当籤時にロック演出抽籤(当籤確率1/4)を行い、当籤した場合には、ARTの発生が確定する。
さらに、ボーナスが終了してから所定回数(例えば、1200回)ボーナスに当籤しなかったときにARTの発生が確定する。
<<図柄配置テーブル>>
図7は、図柄配置テーブルを示す図である。
図柄配置テーブルは、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rの各々の表面に配されている図柄の配列をデータによって表す。図柄配置テーブルは、21個の図柄位置「0」〜「20」と、これらの図柄位置の各々に対応する図柄との対応関係を規定する。図柄位置「0」〜「20」は、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rの各々において回転方向に沿って配されている図柄の位置を示す。図柄カウンタの値を用いて図柄配置テーブルを参照することによって、図柄位置「0」〜「20」に対応する図柄を特定できる。図柄の種類は、図柄コード(図8)によって規定されている。
<図柄カウンタ>
図柄カウンタは、3つのリール3L、3C及び3Rの各々の回転角度に対応するカウンタである。メインCPU31は、ステッピングモータにパルス信号を出力することで、3つのリール3L、3C及び3Rを回転させる。ステッピングモータに出力されるパルス信号のパルスの数は、パルスカウンタ(図示せず)によって計数される。パルスカウンタは、メインRAM33の所定の領域に割り当てられたパルスカウンタ格納領域(図示せず)によって構成される。計数されたパルスの数は、パルスカウンタ格納領域に格納される。
パルスカウンタにより16個のパルスが計数される毎に、図柄カウンタの値が1ずつ加算される。図柄カウンタも、メインRAM33の所定の領域に割り当てられた図柄カウンタ格納領域(図示せず)によって構成される。図柄カウンタの値は、図柄カウンタ格納領域に格納される。図柄カウンタは、3つのリール3L、3C及び3Rの各々について計数する。3つのリール3L、3C及び3Rの各々には、リールインデックスとして検知片が設けられている。リール3L〜3Rが1回転する度に、リールインデックスが検出されて、リール3L〜3Rが1回転したことを示すインデックス信号が、3つのリール3L、3C及び3R毎に発せられる。図柄カウンタの値は、リール位置検出回路50によってリールインデックス信号が検出される毎にクリアされる。
図7に示す図柄配置テーブルは、リールインデックスが検出されるときに表示窓の中段に位置する図柄(表示窓の中段を通過中の図柄)を図柄位置「0」に割り当てるとともに、リールの回転方向に移動する順に、21個の図柄の各々に対して図柄位置「0」〜「20」を割り当てた対応関係を規定する。このように、表示窓の中段を基準にすることで、表示窓21L、21C及び21Rの中段に位置する図柄の種別を、3つのリール3L、3C及び3R毎に特定することができる。
<<図柄コードテーブル>>
図8は、図柄コードテーブルを示す図である。
図柄コードテーブルは、3つのリール3L、3C、3Rの表面に配された図柄を特定するためのコードが格納されている。本実施の形態によるパチスロ1で用いる図柄は、赤7、BAR、箱赤7、リプレイ1、リプレイ2、リプレイ3、リンゴ、箱青7、箱緑7、チェリーの10種類である。各図柄(図柄コード)には、図8に示すように、8ビットのデータが割り当てられている。
<<内部抽籤テーブル決定テーブル>>
図9は、内部抽籤テーブル決定テーブルを示す図である。
内部抽籤テーブル決定テーブルでは、各遊技状態に、その遊技状態で用いられる内部当籤テーブル及び抽籤回数が対応付けられている。なお、BB内部当籤遊技状態は、RT5遊技状態に相当する。BB1遊技状態及びBB2遊技状態は、BB遊技状態に属する。BB1は、「赤7」の組合せに対応している。BB2は、「BAR」の組合せに対応している。
<<内部抽籤テーブル>>
図10は、各遊技状態用内部抽籤テーブル(投入枚数:3)を示す図である。
これらの内部抽籤テーブルは、当籤番号に対応して遊技状態毎の抽籤値とデータポインタとを規定するテーブルである。本実施の形態において、データポインタには、小役・リプレイ用とボーナス用との2種類がある。
抽籤値は、抽出された乱数値をデータポインタに対応づけるための数値である。本実施の形態では、予め定められた数値の範囲「0〜65535」から抽出される乱数値を用いて、内部抽籤テーブルを参照しデータポインタを決定する。具体的には、抽出された乱数値から、複数の当籤番号の各々に対応する抽籤値を順次減算し、減算の結果が負となったか否か(いわゆる「桁借り」が生じたか否か)を判断する。減算の結果が負となったときのデータポインタを抽籤処理の結果として決定する。このようにして、内部的な抽籤処理(内部抽籤又は内部抽籤処理)が行われる。
各当籤番号の当籤確率は、「各当籤番号に対応する抽籤値/抽出される可能性のある全ての乱数値の個数(すなわち、65536)」によって表すことができる。したがって、抽籤値が大きいほど当籤確率が高くなり、その抽籤値に対応するデータポインタが決定され易い。減算の結果が負となったか否かの判断処理の回数が、予め定められた最大回数、即ち抽籤回数(図9参照)を超えたときには、内部抽籤処理の結果は「ハズレ」となる。
データポインタは、内部当籤役に基づいて決定されるデータであり、回胴停止用番号を決定するためにも用いられるデータである。上述したように、複数の当籤番号の各々に対応して、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタが規定されている。上述した内部抽籤処理の結果、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタの双方が決定される。
図中の記載について説明する。例えば、6択リプレイの(N、2)1−2−3について、Nは、現遊技状態を維持することを示しており、2は、RT2に移行することを示している。また、1−2−3は、左リール、中リール、右リールの順が正解であることを示しており、押し順に正解したときには、(N、2)のうち、有利なRT遊技状態に応じた図柄組合せが表示される。
また、ベル(3択)について、1−?−?は、最初に左リールを停止させることが正解であることを示し、2−?−?は、最初に中リールを停止させることが正解であることを示し、3−?−?は、最初に右リールを停止させることが正解であることを示す。なお、本実施形態において、ベルは、「リンゴ」の図柄に対応している。
当籤番号21の小役・リプレイ用データポインタのリーチ目リプは、RT4への移行の契機となる。一方、当籤番号58、65のボーナス用データポインタのリーチ目リプは、RT5への移行の契機となる。
本実施の形態においては、3つのリールの全てが回転している状態で、左ストップボタン7Lが最初に押されたときの押し順を「順押し」と称する。また、3つのリールの全てが回転しているときに、左ストップボタン7L以外のストップボタン(中ストップボタン7C又は右ストップボタン7R)が最初に押されたときの押し順を「変則押し」と称する。本実施の形態において、「押し順」は、遊技者によって、左ストップボタン7L、中ストップボタン7C、右ストップボタン7Rが操作される順序を意味する。
<<内部当籤役決定テーブル>>
図11は、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルを示す。
図12は、ボーナス用内部当籤役決定テーブルを示す。本実施の形態において、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルとボーナス用内部当籤役決定テーブルとを特に区別する必要がない場合には、単に内部当籤役決定テーブルと称する。
内部当籤役決定テーブルでは、図11及び図12に示すように、データポインタと、入賞作動フラグとが対応付けられている。
本実施の形態において、データポインタの決定と内部当籤役の決定とは、等価な関係にある。本実施の形態では、図17に示す内部当籤役格納領域に格納されるデータを、便宜上「内部当籤役」と称する場合もある。また、本実施の形態では、「内部当籤役」を構成する「当籤役」は、図13に示す「入賞作動フラグ」と同義である。
内部当籤役を示すデータは、入賞に係る全ての図柄の組合せのうち、有効化された入賞判定ライン8に沿って並ぶことが許容された図柄の組合せを特定するデータである。なお、本実施の形態において、許容するとは、遊技者による停止操作の検出に基づいて、入賞に係る内部当籤役に対応する図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って並ぶようにリールが停止する位置を決定することを意味する。また、内部当籤役決定テーブルのデータポインタ「0」は、「ハズレ」を意味し、図柄組合せテーブル(図13参照)により規定されているいずれの図柄の組合せの表示も許容されない。
<小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブル>
図11は、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルを示す図である。小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルは、メダルの払い出しに係る図柄の組合せの表示を許容する内部当籤役(小役)や、再遊技の作動に係る図柄の組合せの表示を許容する内部当籤役(リプレイ)などを規定する。
<ボーナス用内部当籤役決定テーブル>
図12は、ボーナス用内部当籤役決定テーブルを示す図である。ボーナス用内部当籤役決定テーブルは、BBの作動に係る図柄の組合せの表示を許容する内部当籤役などを規定する。
<<図柄組合せテーブル>>
図13〜図16は、図柄組合せテーブルを示す図である。
本実施の形態のパチスロ1では、有効化された入賞判定ライン8に沿って並んだ図柄の組合せが、所定の入賞や作動のための判断の対象となる。すなわち、有効化された入賞判定ライン8に沿って並んだ図柄の組合せが、予め定められた所定の図柄の組合せと一致するか否か判断される。なお、簡略のために、有効化された入賞判定ラインを、有効ラインと称してもよい。図13〜図16に示す図柄組合せテーブルは、この所定の図柄の組合せを規定する。有効化された入賞判定ライン8に沿って並んだ図柄の組合せが、図柄組合せテーブルの「図柄の組合せ」と一致する場合には、メダルの払い出しや、再遊技の作動や、ボーナスゲームの作動や、リプレイタイムの作動等が行われる。
図13〜図16に示すように、図柄組合せテーブルは、図柄の組合せと入賞作動フラグと格納領域識別データと払出枚数との対応関係を規定する。
<図柄の組合せ>
図柄の組合せは、左リール3Lの図柄と中リール3Cの図柄と右リール3Rの図柄とからなる。上述したように、この図柄組合せテーブルの図柄の組合せが、有効化された入賞判定ライン8に沿って並んだ図柄の組合せと一致するか否か判断される。
<入賞作動フラグ>
入賞作動フラグは、図柄の組合せの各々に対応して割り当てられたデータである。入賞作動フラグは、1バイトのデータ(8ビット)から構成される。図13の入賞作動フラグに示す「内容」は、入賞作動フラグの具体的な内容を示す。
有効化された入賞判定ライン8に沿って並んだ図柄の組合せが、図柄組合せテーブルの「図柄の組合せ」と一致した場合には、入賞作動フラグが表示役と一致する。表示役は、有効化された入賞判定ライン8に沿って並んだ図柄の組合せによって成立する役を意味する。
<格納領域識別データ>
本実施の形態においては、図13〜図16に示すように、図柄の組合せは8種類を超えている。このため、入賞作動フラグを構成する1バイト(8ビット)のデータのみでは、全ての図柄の組合せを特定したり識別したりすることができない。このため、本実施の形態においては、格納領域識別データ1〜43を用いて入賞作動フラグを区別する。このようにすることで、入賞作動フラグ(1バイトの「データ」)の値が同一であっても、格納領域識別データ1〜43のうちのいずれか1つを指定することによって、8種類を超える図柄の組合せを異なる図柄の組合せとして扱うことができる。
<払出枚数>
払出枚数は、図柄の組合せの各々に対応して、遊技者に払い出すメダルの枚数を示すデータであり、図13における「投入枚数:3」の下欄に示されている。図13に示すように、払出枚数は投入枚数3枚に対して規定されている。有効された入賞判定ライン8に沿って並んだ図柄の組合せが、図柄組合せテーブルの「図柄の組合せ」と一致したときには、対応する払出枚数に基づいて、ホッパー40の駆動によるメダルの排出や、クレジットカウンタの加算が行われる。備考欄には、入賞役、及び移行先の遊技状態等が記載されている。
本実施の形態では、入賞作動フラグに対応する図柄の組合せが、有効化された入賞判定ライン8に沿って並んだことを、「入賞」と称したり、「表示役が成立」と称したり、また、「作動する」と称する場合もある。
<<内部当籤役格納領域>>
図17は、内部当籤役格納領域を示す図である。内部当籤役格納領域は、内部当籤役格納領域1〜35の35個の格納領域によって構成される。これらの内部当籤役格納領域1〜35の各々の格納領域の大きさは1バイトである。したがって、内部当籤役格納領域1〜35の全体の大きさは35バイトである。内部当籤役格納領域1〜35には、図11に示す小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルが規定する内部当籤役のデータ(格納領域識別データ)に基づいて定まるデータが格納される。
<<持越役格納領域>>
図18は、持越役格納領域を示す図である。
持越役格納領域の大きさは1バイトである。内部当籤役BB1、BB2に対応するビット0、1が用いられる。本実施の形態では、持越役格納領域のビット2〜7は未使用である。内部抽籤処理の結果、内部当籤役BB1又はBB2が決定されたときには、持越役格納領域のビット0又はビット1に「1」が格納される。
持越役格納領域のビット0に「1」を格納することで、持越役であるBBに当籤している状態であることを判断できる。BBは、対応する図柄の組合せが入賞判定ラインに表示されるまで保持される。すなわち、BBに当籤したときには、表示役として図柄の組合せが入賞判定ラインに表示されるまでの少なくとも1回の単位遊技において、当籤したことが保持される。本実施の形態では、この保持する状態を、いわゆる「持ち越し」と称する。持越役格納領域に格納されるBBを「持越役」と称する。
遊技者によって停止操作が行われ、リール3L、3C、3Rの回転のそれぞれが停止したときには、内部当籤役格納領域は初期化されるが、持越役格納領域は初期化されない。このようにすることで、「持ち越し」の状態を保つことができる。
<<遊技状態フラグ格納領域>>
図19は、遊技状態フラグ格納領域を示す図である。
遊技状態フラグ格納領域の大きさは、1バイトである。ビット0は、遊技状態がRT0(一般遊技状態)であるか否かを示す。ビット0の値が1のときには、遊技状態がRT0であることを示す。ビット1は、遊技状態がRT1遊技状態であるか否かを示す。ビット1の値が1のときには、遊技状態がRT1遊技状態であることを示す。ビット2は、遊技状態がRT2遊技状態であるか否かを示す。ビット2の値が1のときには、遊技状態がRT2遊技状態であることを示す。ビット3は、遊技状態がRT3遊技状態であるか否かを示す。ビット3の値が1のときには、遊技状態がRT3遊技状態であることを示す。ビット4は、遊技状態がRT4遊技状態であるか否かを示す。ビット4の値が1のときには、遊技状態がRT4遊技状態であることを示す。ビット5は、遊技状態がBB1遊技状態であるか否かを示す。ビット5の値が1のときには、遊技状態がBB1遊技状態であることを示す。ビット6は、遊技状態がBB2遊技状態であるか否かを示す。ビット6の値が1のときには、遊技状態がBB2遊技状態であることを示す。ビット7は、遊技状態がRT5(BB内部当籤)遊技状態であるか否かを示す。ビット7の値が1のときには、遊技状態がRT5遊技状態であることを示す。
<<RT作動図柄格納領域>>
図20は、RT作動図柄格納領域を示す図である。
RT作動図柄格納領域は、RT作動図柄格納領域1〜43の43個の格納領域によって構成される。これらのRT作動図柄格納領域1〜43の各々の格納領域の大きさは1バイトである。したがって、RT作動図柄格納領域1〜43の全体の大きさは43バイトである。RT作動図柄格納領域には、RT遊技状態の移行に係る図柄の組合せに応じたデータが格納される。例えば、RT作動図柄格納領域43の最下段のビットの値が1のときには、ベルこぼし目1−9が表示されていることを示す。RT遊技の移行に係る図柄の組合せについては、図13〜図16に示した通りである。
<<押下順序格納領域>>
図21は、押下順序格納領域を示す図である。
押下順序格納領域は、3つのストップボタン7L、7C、7Rが遊技者によって押し順を示す情報を格納するための領域である。図21に示すように、押下順序格納領域の大きさは、1バイトである。
押し順が「左→中→右」である場合には、押下順序格納領域のビット0の値を「1」にする。押し順が「左→右→中」である場合には、押下順序格納領域のビット1の値を「1」にする。押し順が「中→左→右」である場合には、押下順序格納領域のビット2の値を「1」にする。押し順が「中→右→左」である場合には、押下順序格納領域のビット3の値を「1」にする。押し順が「右→左→中」である場合には、押下順序格納領域のビット4の値を「1」にする。押し順が「右→中→左」である場合には、押下順序格納領域のビット5の値を「1」にする。
なお、図21に示す押下順序格納領域では、ビット6及び7は未使用である。
<<作動ストップボタン格納領域>>
図22は、作動ストップボタン格納領域である。
作動ストップボタン格納領域の大きさは、1バイトである。ビット4〜ビット6は、遊技者による停止操作を検出することが可能であるストップボタン、すなわち有効なストップボタン(有効ストップボタン)を示す格納領域である。ビット0〜ビット2は、有効ストップボタンに対応する停止操作が直前に検出されたストップボタンを示す格納領域である。なお、本実施の形態では、ビット3及びビット7は未使用である。
ビット0は、左ストップボタン7Lに対応する。左ストップボタン7Lが遊技者によって操作されたときには、ビット0に「1」が格納される。ビット1は、中ストップボタン7Cに対応する。中ストップボタン7Cが遊技者によって操作されたときには、ビット1に「1」が格納される。ビット2は、右ストップボタン7Rに対応する。右ストップボタン7Rが遊技者によって操作されたときには、ビット2に「1」が格納される。
ビット4は、左ストップボタン7Lに対応する。左ストップボタン7Lが有効であるときには、ビット4に「1」が格納される。ビット5は、中ストップボタン7Cに対応する。中ストップボタン7Cが有効であるときには、ビット5に「1」が格納される。ビット6は、右ストップボタン7Rに対応する。右ストップボタン7Rが有効であるときには、ビット6に「1」が格納される。本実施の形態で、ストップボタンが有効とは、停止操作を検出することが可能であることを意味する。また、定速回転中のリールに対応するストップボタンであって、停止操作を検出することが可能なストップボタンを有効ストップボタンと称する。
<<回胴停止初期設定テーブル>>
図23は、回胴停止初期設定テーブルを示す図である。なお、図23に示す回胴停止初期設定テーブルでは、数値はテーブル番号などのデータを示し、記号「−」は数値が規定されていないことを示す。また、その他については、簡略のために、数値を省略して示した。
回胴停止初期設定テーブルは、回胴停止用番号に対応して、押下順序別判定データと、変更ステータス番号と、ランダム用停止テーブル番号と、左第1停止用停止テーブル番号と、左第1停止後停止テーブル番号と、検索順序データテーブルとを規定する。押下順序別判定データには、引込優先順序テーブルの番号と、引込優先順位選択テーブルの番号とが含まれている。これらの各種のデータは、単位遊技の進行の状況に応じてリールの停止制御において選択すべき各種のテーブル番号を示す。これらのデータは、図63に示すフローチャートのステップS4213の処理で読み出される。これらのデータは、単位遊技の進行の状況に応じて、「滑り駒数決定データ」の決定、すなわち、3つのリール3L〜3Rの各々を停止する位置を決定するために用いるデータである。
<引込優先順位選択テーブル番号・引込優先順位テーブル番号>
「引込優先順位テーブル番号」は、図28に示す引込優先順位テーブルが規定する引込優先順位データを決定するための番号である。「引込優先順位選択テーブル番号」は、図24に示す引込優先順位選択テーブルが規定する引込優先順位テーブル番号を決定するための番号である。
<変更ステータス番号>
変更ステータス番号は、リールの停止制御に用いられるデータである。リールの停止制御には、「Aライン」、「Bライン」及び「Cライン」が用いられる。
「Aライン」や「Bライン」などのラインは、3つのリール3L、3C及び3Rが停止したときに表示される図柄の並びが多様になるように、3つのリール3L、3C及び3Rを停止制御するために用いるものである。これらの複数のラインを定めることによって、ライン毎に異なる停止制御をすることができ、ラインの各々について、どのような意図で停止させるかは任意に定めればよい。
上述したAラインは、左第1停止時にラインを変更せずに停止制御する場合に用いられるラインである。この場合には、Aラインを用いてリールを停止するように制御する。また、Bラインは、第1停止時にAラインから制御変更をする場合に選択されるラインである。「0」は、Aラインを用いることを示す。「2」は、Bラインに固定することを示す。Bラインに固定した場合、その後にCラインを用いることはない。「3」は、Cラインを使用する可能性があることを示す。「3」であっても、必ずしもCラインを用いるとは限らない。
<ランダム用停止テーブル番号(ストップ用テーブルデータ番号)>
本実施の形態において、3つのリールの全てが回転している状態で、中ストップボタン7C又は右ストップボタン7Rが最初に押されたときは、図42〜図43に示すランダム用停止テーブルを参照してリールの停止制御をする。
<左第1停止用停止テーブル番号・左第1停止後停止テーブル番号>
本実施の形態において、3つのリールの全てが回転している状態で、左ストップボタン7Lが最初に押されたときは、図26に示す左第1停止用停止テーブルを参照してリールの停止制御をする。「左第1停止用停止テーブル番号」は、左第1停止用停止テーブル(図26参照)を決定するための番号である。「左第1停止後停止テーブル番号」は、左第1停止後停止データテーブル(図34及び図36参照)の番号を決定するための番号である。
左第1停止用停止テーブルは、左第1停止操作が検出されたときに用いられる停止テーブルである。左第1停止後停止データテーブルは、左第1停止操作が行われた後、第2停止操作及び第3停止操作が検出されたときに用いられる停止テーブルである。
<検索順序データテーブル>
「検索順序データテーブル」の欄には、滑り駒数を決定するために用いられるテーブル(図25(a)〜(c)参照)を決定するための値が格納されている。
<<引込優先順位選択テーブル>>
図24は、引込優先順位選択テーブルを示す図である。
引込優先順位選択テーブルでは、引込優先順位選択テーブル番号とストップボタンの押し順とに応じて、引込優先順位テーブル(図28参照)を規定する。
引込優先順位選択テーブルは、引込優先順位選択テーブル番号の各々について、内部当籤役及び押し順に対応して、第1停止操作時に選択する引込優先順位テーブルと、第2停止操作時に選択する引込優先順位テーブルと、第3停止操作時に選択する引込優先順位テーブルとを規定する。
<<検索順序データテーブル>>
図25(a)〜(c)は、それぞれ検索順序データテーブル00、01、02を示す。
各検索順序データテーブルは、滑り駒数として予め定められた滑り駒数決定データの数値の範囲(すなわち、0〜4)の中から適用可能な数値を優先的に適用する順序(以下、優先順序)を規定する。この検索順序データテーブルでは、優先順序が上位(1)から下位(5)までの順に各数値の検索を行い、検索の結果、優先順序「1」に対応する数値から優先的に適用される。検索順序データテーブルは、引込優先順位が等しい滑り駒数が複数存在する場合を想定して設けられており、優先順序がより上位である滑り駒数が適用される。
本実施の形態における検索順序データテーブルは、滑り駒数決定データに基づいて優先順序を規定している。
ここで、本実施の形態における滑り駒数について説明する。
本実施の形態によるパチスロ1において、原則として、ストップボタンが遊技者によって押されたときから規定時間(たとえば、190ミリ秒)が経過するまでの間に、押されたストップボタンに対応するリールを停止する制御をする。すなわち、遊技者が目当てとする図柄が所望する位置に存在するタイミングで遊技者がストップボタンを押した場合であっても、その所望する位置よりも下方に移動した後に停止する場合が生ずる。本実施の形態では、この図柄の動作(リールの停止動作)を、いわゆるリールの「滑り」と称する。また、上述した規定時間内におけるリールの回転に伴って移動する図柄の数(規定時間内に一定の位置を通過する図柄の数)を「滑り駒数」と称する。より具体的には、ストップスイッチ7Sによって停止操作が検出されてから、該当するリールが停止するまでの時間において、基準とする位置(たとえば、表示窓の中段)を通過する図柄の数が滑り駒数である。
内部抽籤処理によって入賞に係る内部当籤役が決定された場合には、「滑り」を利用して、許容する図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って揃うように各々のリールの停止を制御する(いわゆる「引き込み」や「引き込み制御」と称する)。これに対して、内部当籤していない当籤役の図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って揃ってしまう場合や、ハズレに係る内部当籤役が決定された場合には、「滑り」を利用して、入賞に係る図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って揃わないように各々のリールの停止を制御する(いわゆる「蹴飛ばし」や「蹴飛ばし制御」と称する)。
より具体的には、本実施の形態によるパチスロ1では、滑り駒数の最大数(自然数)は、規定時間(190ミリ秒)と、リールの表面に配された図柄の個数(21個)と、回転速度(毎分80回転)とから「4」に定められている。したがって、たとえば、表示窓の中段に位置する図柄(通過中の図柄)から4個先までの範囲内にある図柄の何れかが表示窓の中段に位置(停止表示)するようにリールを停止させることができる。
この場合には、ストップスイッチ7Sによって停止操作が検出されたときの該当リールの図柄カウンタに対応する図柄位置(以下、「停止開始位置」と称する)に、滑り駒数として規定されている予め定められた数値「0」〜「4」のうちの何れかの値を加算した図柄位置が、リールの回転が停止する図柄位置(以下、「停止予定位置」と称する)となる。
<<左第1停止用停止テーブル>>
図26は、左第1停止用停止テーブルの一例を示す図である。図26に示す左第1停止用停止テーブルは、左第1停止用停止テーブル番号が「00」〜「06」である停止テーブルである。この図26に示す左第1停止用停止テーブルは、第1停止操作時において選択されたストップボタンが左ストップボタン7Lであり、図23に示す回胴停止初期設定テーブルにおける左第1停止用停止テーブル番号に応じた欄の値が参照される。
左第1停止用停止テーブルは、左リール3Lの図柄位置(具体的には、停止開始位置)「0」〜「20」の各々に対応して、滑り駒数決定データ及びチェンジステータスを規定する。なお、チェンジステータスは、その後に使用されるテーブルが変更される可能性があることを示すデータである。
<滑り駒数決定データ>
滑り駒数決定データは、停止テーブルに基づいて決定される仮の滑り駒数を示すデータである。本実施の形態では、複数の停止テーブルが予め定められて、主制御回路71のメインROM32に記憶されている。内部抽籤処理の結果や3つのストップボタン7L、7C、7Rの押し順などに応じて、複数の停止テーブルから最適な停止テーブルが選択される。選択された停止テーブルに基づいて滑り駒数決定データが決定される。
本実施の形態では、停止テーブルに基づいて滑り駒数決定データを決定した場合であっても、より適切な滑り駒数決定データが存在するか否かを判断する。より適切な滑り駒数決定データが存在すると判別したときには、この適切な滑り駒数決定データに変更して停止制御をする(詳細は後述する)。これによって、停止テーブルに記憶されたデータが不十分であっても、内部抽籤処理に基づいて適切な滑り駒数決定データを決定できる。なお、停止テーブルに基づいて決定された滑り駒数決定データの他に、より適切な滑り駒数が存在しない場合には、停止テーブルに基づいて決定された滑り駒数決定データを用いてリールの停止制御がされる。
<<第一回胴第一停止用テーブル変更データテーブル>>
図27は、第一回胴第一停止用テーブル変更データテーブルを示す。
第一回胴第一停止用テーブル変更データテーブルでは、第一回動第一停止用テーブル変更データテーブル番号(「00」〜「06」)ごとに、左第一停止時テーブル変更要求図柄位置及び変更後の左第1停止後停止テーブル番号が対応付けられている。変更後の左第1停止後停止テーブル番号は、チェンジステータスごとに設定されている。テーブル中、「Bライン」は、Bラインへの変更を示し、「Cライン」は、Cラインへの変更を示す。
<<引込優先順位テーブル>>
図28は、引込優先順位テーブルの例を示す図である。図28に示す引込優先順位テーブルは、引込優先順位テーブル番号の「00」〜「05」の各々に対応して、引込優先順位と入賞作動フラグのデータとを規定する。なお、図28では、簡便のために、入賞作動フラグのデータは省略して示した。
図26に示す停止テーブル等が規定する停止データを参照することによって、滑り駒数決定データが決定される。図28に示す引込優先順位テーブルと、図25に示す検索順序データテーブルとは、これらの停止テーブルに基づいて決定された滑り駒数決定データの他に、より適切な滑り駒数が存在するか否かを検索するために使用される。
優先順位は、入賞作動フラグの種別に対応して優先的に引き込みが行われる引込優先順位データを規定する。図28に示す引込優先順位テーブルにおける優先順位の値が小さい方が引込優先順位は高く、値が大きい方が引込優先順位は低い。
<<引込優先順位データ格納領域>>
図29は、引込優先順位データ格納領域を示す図である。
引込優先順位データ格納領域は、3つのリール3L〜3Rの各々に対応して、左リール用引込優先順位データ格納領域、中リール用引込優先順位データ格納領域及び右リール用引込優先順位データ格納領域の3つの領域によって構成される。さらに、これらの3つの引込優先順位データ格納領域の各々には、対応するリールの検索図柄位置「0」〜「20」の各々に対応して決定された引込優先順位データが格納される格納領域が設けられている。
本実施の形態では、この引込優先順位データ格納領域を参照することにより、各種の停止テーブルに基づいて決定された滑り駒数決定データの他に、より適切な滑り駒数が存在するか否かを判断することができる。
引込優先順位データの001Hは「停止可能」に対応し、その図柄位置は「停止可能」であることを意味する。引込優先順位データの000Hは、その図柄位置は「停止禁止」であることを意味する。この場合には、その図柄位置でのリールの停止は回避される。
引込優先順位データの値が大きいほど引込優先順位が高い。引込優先順位データを参照することにより、リールの表面に配された図柄を引き込む引込優先順位の相対的な評価ができる。この結果、内部抽籤処理の結果を、リールを停止する位置の決定に適正に反映させることができる。
また、引込優先順位データとして最も大きい値が割り当てられている図柄が最も引込優先順位の高い図柄である。すなわち、引込優先順位データは、リールの表面に配された複数の図柄の順位を示す。また、引込優先順位データは、内部当籤役に影響を受けて決定される。なお、引込優先順位データの大きさが等しい図柄が複数存在する場合には、検索順序テーブルが規定する優先順序に従って1つの図柄が決定される。
<<停止データテーブル2>>
図30は、停止データテーブル2の構成を示す図である。
図31は、停止データテーブル2(テーブル番号:00)を示す図である。
停止データテーブル2は、変更ステータス番号が「3」であり、且つ第1停止で左リール3Lが停止しなかった場合において、第2停止以降で用いられる。停止データテーブル2では、図柄位置データ「0」〜「20」に対応付けて、bit0〜bit7が設定されている。bit0〜bit3は、右リール3R停止後に参照されるビット列である。bit4〜bit7は、中リール3C停止後に参照されるビット列である。「停止データ」は、ラインマスクデータとの論理積がとられるデータであり、滑り駒数決定データを生成するために用いられる。具体的には、停止開始位置から最大滑り駒数の範囲まで、各図柄位置に対応する停止データとラインマスクデータとの論理積が順次とられていき、その結果、停止開始位置に対応する停止データから論理積が0とならない停止データまでの差分が滑り駒数決定データとして生成される。「停止データ」の値が「0」である図柄位置では、ラインマスクデータ中の値「1」との論理積が0となる。「停止データ」の値が「1」である図柄位置では、ラインマスクデータ中の値「1」との論理積が0とならない。
<<左第1停止後停止データテーブル>>
図32は、左第1停止後停止データテーブルの構成を示す図である。
図33(a)、(b)、図34(a)〜(c)、図35(a)〜(c)、図36(a)〜(c)、図37(a)〜(c)、図38(a)〜(c)、図39(a)〜(c)、図40(a)〜(c)は、それぞれ左第1停止後停止データテーブル(左第1停止後停止テーブル番号「00」〜「22」)を示す。これらのテーブルはメインROM32に記憶されている。
左第1停止後停止データテーブルは、図柄位置データ「0」〜「20」の各々に対応して、1バイトの停止データを規定している。図柄位置データが示す図柄位置は押下位置である。図32に示すように、bit0の列が「第三回胴Bラインデータ」であり、bit1の列が「第三回胴Aラインデータ」であり、bit2の列が「第三回胴ライン変更ビット」であり、bit3の列が「第二回胴Bラインデータ」であり、bit4の列が「第二回胴Aラインデータ」であり、bit5の列が「第二回胴ライン変更ビット」であり、bit6の列は「第一、第三回胴の順に停止時における第二停止以降のライン変更ビット、又は第三回胴Cラインデータ」であり、bit7の列は「第一、第二回胴の順に停止時における第二停止以降のライン変更ビット、又は第二回胴Cラインデータ」である。具体的には、以下の通りである。
左第1停止後停止データテーブルにおいて、bit1(右から第2列)は「第三回胴Aラインデータ」、即ち右リール停止時のAライン検索データである。第三回胴Aラインデータは、Aラインを用いて第2停止時又は第3停止時に右リール3Rを停止制御するときに参照するデータである。「第三回胴Aラインデータ」は、ラインマスクデータとの論理積がとられるデータであり、滑り駒数決定データを生成するために用いられる。具体的には、停止開始位置から最大滑り駒数の範囲まで、各図柄位置に対応する第三回胴Aラインデータとラインマスクデータとの論理積が順次とられていき、その結果、停止開始位置に対応する第三回胴Aラインデータから論理積が0とならない第三回胴Aラインデータまでの差分が滑り駒数決定データとして生成される。「第三回胴Aラインデータ」の値が「0」である図柄位置では、ラインマスクデータ中の値「1」との論理積が0となる。「第三回胴Aラインデータ」の値が「1」である図柄位置では、ラインマスクデータ中の値「1」との論理積が0とならない。
左第1停止後停止データテーブルにおいて、bit0(右から第1列)は「第三回胴Bラインデータ」、即ち右リール停止時のBライン検索データである。第三回胴Bラインデータは、Bラインを用いて第2停止時又は第3停止時に右リール3Rを停止制御するときに参照するデータである。「第三回胴Bラインデータ」の値「0」や「1」は、「第三回胴Aラインデータ」と同様である。
左第1停止後停止データテーブルにおいて、bit2(右から第3列)は、第2停止時に参照されるデータであり、第2停止の対象が右リールであるときの「第三回胴ライン変更ビット」、即ち右リール第2停止時のライン変更ビットである。「第三回胴ライン変更ビット」の値が「0」である図柄位置は、第2停止の対象が右リールであるときに、AラインからBラインに変更しない図柄位置であることを意味する。また、「右リール第2停止時のライン変更ビット」の値が「1」である図柄位置は、第2停止の対象が右リールであるときに、AラインからBラインに変更する図柄位置であることを意味する。
左第1停止後停止データテーブルにおいて、bit4(右から第5列)は、「第二回胴Aラインデータ」、即ち中リール停止時のAライン検索データである。bit3(右から第4列)は、「第二回胴Bラインデータ」、即ち中リール停止時のBライン検索データである。また、bit5(右から第6列)は、第2停止時に参照されるデータであり、第2停止の対象が中リールであるときの「第二回胴ライン変更ビット」である。
左第1停止後停止データテーブルのbit0、bit1、bit3及びbit4が規定する1バイトの停止データの各々は、ラインマスクデータとの論理積がとられるデータである。停止データの値が「0」である図柄位置では、ラインマスクデータ中の値「1」との論理積が0となる。停止データの値が「1」である図柄位置では、ラインマスクデータ中の値「1」との論理積が0とならない。
左第1停止後停止データテーブルが規定する停止データの列には、「Aライン」に対応するビット(bit1及びbit4)と、「Bライン」に対応するビット(bit0及びbit3)とがある。すなわち、左第1停止後停止データテーブルは、滑り駒数決定データの決め方を2通り備えている。したがって、同じ停止開始位置であっても、「Aライン」又は「Bライン」の2種類に応じて異なる停止予定位置を決定できる。停止データは、これらの2種類のうちの何れを選択すべきかの情報を、「ライン変更ビット」(bit2及びbit5)の列に割り当てている。
bit6の列は「第一、第三回胴の順に停止時における第二停止以降のライン変更ビット、又は第三回胴Cラインデータ」である。テーブル中においてテーブル番号の値の横に「Cライン変更時」と記載されているテーブルを参照するとき、bit6は、第三回胴Cラインデータとして参照される。一方、「Cライン変更時」と記載されていないテーブルを参照するとき、bit6は、第一、第三回胴の順に停止時における第二停止以降のライン変更ビットとして参照される。
bit7の列は「第一、第二回胴の順に停止時における第二停止以降のライン変更ビット、又は第二回胴Cラインデータ」である。テーブル中においてテーブル番号の値の横に「Cライン変更時」と記載されているテーブルを参照するとき、bit7は、第二回胴Cラインデータとして参照される。一方、「Cライン変更時」と記載されていないテーブルを参照するとき、bit7は、第一、第二回胴の順に停止時における第二停止以降のライン変更ビットとして参照される。
図33〜図40に示すように、滑り駒数決定データを決定するための停止データとして、複数のパターンのデータを備え、かつ、1つの図柄位置につき1バイトのデータに納めることによって、決定される停止予定位置の多様化を図りつつ、情報の圧縮化を図ることができる。
<<ランダム用停止テーブル>>
図41は、ランダム用停止データテーブルの構成を示す図である。
図42(a)〜(c)、図43(a)〜(c)は、それぞれランダム用停止データテーブル(ランダム用停止データテーブル番号「00」〜「05」)を示す。ランダム用停止データテーブルは、第1停止操作時において選択されたストップボタンが中ストップボタン7C又は右ストップボタン7Rである場合に用いられる。これらのテーブルはメインROM32に記憶されている。
ランダム用停止データテーブルは、図柄位置データ「0」〜「20」の各々に対応して、1バイトの停止データを規定している。図柄位置データが示す図柄位置は押下位置である。図41に示すように、bit0の列が「第三回胴Bラインデータ」であり、bit1の列が「第三回胴Aラインデータ」であり、bit2の列が「第三回胴ライン変更ビット」であり、bit3の列が「第二回胴Bラインデータ」であり、bit4の列が「第二回胴Aラインデータ」であり、bit5の列が「第二回胴ライン変更ビット」であり、bit6の列は「第一回胴Bラインデータ」であり、bit7の列は「第一回胴Aラインデータ」である。ランダム用停止テーブルの停止ラインデータは、ラインマスクデータとの論理積がとられるデータであり、滑り駒数決定データを生成するために用いられる。具体的には、停止開始位置から最大滑り駒数の範囲まで、各図柄位置に対応する停止ラインデータとラインマスクデータとの論理積が順次とられていき、その結果、停止開始位置に対応する停止ラインデータから論理積が0とならない停止ラインデータまでの差分が滑り駒数決定データとして生成される。停止ラインデータの値が「0」である図柄位置では、ラインマスクデータ中の値「1」との論理積が0となる。停止ラインデータの値が「1」である図柄位置では、ラインマスクデータ中の値「1」との論理積が0とならない。具体的には、以下の通りである。
ランダム用停止データテーブルにおいて、bit1(右から第2列)は「第三回胴Aラインデータ」、即ち右リール停止時のAライン検索データである。「第三回胴Aラインデータ」は、Aラインを用いて第1停止時〜第3停止時に右リール3Rの滑り駒数決定データを生成するときに参照するデータである。「第三回胴Aラインデータ」の値が「0」である図柄位置では、ラインマスクデータ中の値「1」との論理積が0となる。「第三回胴Aラインデータ」の値が「1」である図柄位置では、ラインマスクデータ中の値「1」との論理積が0とならない。
ランダム用停止データテーブルにおいて、bit0(右から第1列)は「第三回胴Bラインデータ」、即ち右リール停止時のBライン検索データである。「第三回胴Bラインデータ」は、Bラインを用いて第1停止時〜第3停止時に右リール3Rの滑り駒数決定データを生成するときに参照するデータである。「第三回胴Bラインデータ」の値が「0」である図柄位置では、ラインマスクデータ中の値「1」との論理積が0となる。「第三回胴Bラインデータ」の値が「1」である図柄位置では、ラインマスクデータ中の値「1」との論理積が0とならない。
ランダム用停止データテーブルにおいて、bit2(右から第3列)は、第1停止時に参照されるデータであり、第1停止の対象が右リール3Rであるときの「第三回胴ライン変更ビット」、即ち右リール第1停止時のライン変更ビットである。「第三回胴ライン変更ビット」の値が「0」である図柄位置は、第1停止の対象が右リール3Rであるときに、AラインからBラインに変更しない図柄位置であることを意味する。また、「第三回胴ライン変更ビット」の値が「1」である図柄位置は、第1停止の対象が右リール3Rであるときに、AラインからBラインに変更する図柄位置であることを意味する。
ランダム用停止データテーブルにおいて、bit4(右から第5列)は「第二回胴Aラインデータ」、即ち中リール停止時のAライン検索データである。「第二回胴Aラインデータ」は、Aラインを用いて第1停止時〜第3停止時に中リール3Cの滑り駒数決定データを生成するときに参照するデータである。「第二回胴Aラインデータ」の値が「0」である図柄位置では、ラインマスクデータ中の値「1」との論理積が0となる。「第二回胴Aラインデータ」の値が「1」である図柄位置では、ラインマスクデータ中の値「1」との論理積が0とならない。
ランダム用停止データテーブルにおいて、bit3(右から第4列)は「第二回胴Bラインデータ」、即ち中リール停止時のBライン検索データである。「第二回胴Bラインデータ」は、Bラインを用いて第1停止時〜第3停止時に中リール3Cの滑り駒数決定データを生成するときに参照するデータである。「第二回胴Bラインデータ」の値が「0」である図柄位置では、ラインマスクデータ中の値「1」との論理積が0となる。「第二回胴Bラインデータ」の値が「1」である図柄位置では、ラインマスクデータ中の値「1」との論理積が0とならない。
ランダム用停止データテーブルにおいて、bit5(右から第6列)は、第1停止時に参照されるデータであり、第1停止の対象が中リール3Cであるときの「第二回胴ライン変更ビット」、即ち中リール第1停止時のライン変更ビットである。「第二回胴ライン変更ビット」の値が「0」である図柄位置は、第1停止の対象が中リール3Cであるときに、AラインからBラインに変更しない図柄位置であることを意味する。また、「第二回胴ライン変更ビット」の値が「1」である図柄位置は、第1停止の対象が中リール3Cであるときに、AラインからBラインに変更する図柄位置であることを意味する。
ランダム用停止データテーブルにおいて、bit7(右から第8列)は「第一回動Aラインデータ」、即ち左リール停止時のAライン検索データである。「第一回動Aラインデータ」は、Aラインを用いて第2停止時又は第3停止時に左リール3Lの滑り駒数決定データを生成するときに参照するデータである。「第一回動Aラインデータ」の値が「0」である図柄位置では、ラインマスクデータ中の値「1」との論理積が0となる。「第一回動Aラインデータ」の値が「1」である図柄位置では、ラインマスクデータ中の値「1」との論理積が0となる。
ランダム用停止データテーブルにおいて、bit6(右から第7列)は「第一回動Bラインデータ」、即ち左リール停止時のBライン検索データである。「第一回動Bラインデータ」は、Bラインを用いて第2停止時又は第3停止時に左リール3Lの滑り駒数決定データを生成するときに参照するデータである。「第一回動Bラインデータ」の値が「0」である図柄位置では、ラインマスクデータ中の値「1」との論理積が0となる。「第一回動Bラインデータ」の値が「1」である図柄位置では、ラインマスクデータ中の値「1」との論理積が0となる。
「Aライン」や「Bライン」などのラインは、図32〜図40に示す左第1停止後停止データテーブルで示したものと同様である。
図41〜図43に示すように、滑り駒数決定データを決定するための停止データとして、複数のパターンのデータを備え、かつ、1つの図柄位置につき1バイトのデータに納めることによって、決定される停止予定位置の多様化を図りつつ、情報の圧縮化を図ることができる。
<<押し順リプレイ>>
押し順リプレイにおける当籤役と表示役との関係について、以下に説明する。
図44は、小役・リプレイ用データポインタ[2]〜[7]における内部当籤役と押し順との関係図である。
小役・リプレイ用データポインタ[2]〜[7]の各々には、中段リーチ目リプ1〜6のうちの1つが、この順で対応付けられており、更に、クロスDリプ1〜8、下段リプ1〜8、上段リプ1〜8、クロスUリプ1〜48、及び中段リプ1〜9が対応付けられている。これらの当籤役のうち、いずれか1つが表示役として表示されるが、表示役は、押し順によって異なる。小役・リプレイ用データポインタ[2]を例に挙げると、押し順が1−2−3である場合、クロスDリプ1〜8のいずれか1つが表示される。押し順が1−3−2である場合、上段リプ1〜8のいずれか1つが表示される。押し順が2−1−3、2−3−1、3−1−2又は3−2−1である場合、中段リプ1〜9、上段リプ1〜8、クロスUリプ1〜48及び下段リプ1〜8のうち、いずれか1つが表示役として表示される。
小役・リプレイ用データポインタ[2]〜[7]は、遊技状態がRT0、RT4又はRT5(BB内部当籤中)である場合に取得される(図10参照)。遊技状態がRT0又はRT4であれば、クロスDリプが表示された場合、遊技状態がRT2に移行し、中段リプ、上段リプ、クロスUリプ又は下段リプが表示された場合、その時点の遊技状態(RT0又はRT4)が維持される。但し、遊技状態がRT5(BB内部当籤中)である場合には、小役・リプレイ用データポインタ[2]〜[7]のリプレイが表示されても遊技状態の移行は行われない。
図45は、小役・リプレイ用データポインタ[8]〜[13]における内部当籤役と押し順との関係図である。
小役・リプレイ用データポインタ[8]〜[13]の各々には、中段リーチ目リプレイ7〜12のうちの1つが、この順で対応付けられており、更に、クロスDリプ1〜8、下段リプ1〜8、上段リプ1〜8、クロスUリプ1〜48、及び中段リプ1〜9が対応付けられている。当籤役と表示役との関係について、小役・リプレイ用データポインタ[8]を例に挙げると、押し順が1−2−3である場合、クロスDリプ1〜8のいずれか1つが表示される。押し順が1−3−2である場合、上段リプ1〜8のいずれか1つが表示される。押し順が2−1−3、2−3−1、3−1−2又は3−2−1である場合、上段リプ1〜8、クロスUリプ1〜48及び下段リプ1〜8のうち、いずれか1つが表示役として表示される。
小役・リプレイ用データポインタ[8]〜[13]は、遊技状態がRT2である場合に取得され(図10参照)、クロスDリプが表示された場合、遊技状態がRT2に維持され、上段リプ、クロスUリプ又は下段リプが表示された場合、遊技状態がRT0に移行する。
図46は、小役・リプレイ用データポインタ[14]〜[19]における内部当籤役と押し順との関係図である。
小役・リプレイ用データポインタ[14]〜[19]の各々には、中段リーチ目リプレイ1〜6のうちの1つが、この順で対応付けられており、更に、クロスDリプ1〜8、下段リプ1〜8、上段リプ1〜8、クロスUリプ1〜48、及び小山リプ1〜12が対応付けられている。当籤役と表示役との関係について、小役・リプレイ用データポインタ[14]を例に挙げると、押し順が1−2−3である場合、小山リプ1〜12のいずれか1つが表示される。押し順が1−3−2である場合、下段リプ1〜8のいずれか1つが表示される。押し順が2−1−3、2−3−1、3−1−2又は3−2−1である場合、上段リプ1〜8、クロスUリプ1〜48及び下段リプ1〜8のうち、いずれか1つが表示役として表示される。
小役・リプレイ用データポインタ[14]〜[19]は、遊技状態がRT2である場合に取得され(図10参照)、小山リプが表示された場合、遊技状態がRT3に移行し、上段リプ、クロスUリプ又は下段リプが表示された場合、遊技状態がRT2に維持される。
<<モード移行抽籤テーブル>>
図47は、モード移行抽籤テーブルを示す図である。モード移行抽籤では、ART(RT2又はRT3)に移行する確率の高い遊技状態に移行するか否かの抽籤を行う。
モード移行抽籤の実行時期は、後述するフローチャートでは示していないが、RT5遊技状態(所謂フラグ間)を除く全状態において、所定の役に当籤した場合、又は設定変更が行われたときに、モード抽籤を行い、抽籤に当籤した場合には、ARTに移行する確率の高い遊技状態での遊技を行う。ARTに移行する確率の高い遊技状態での遊技は、RT1及びRT5以外の全状態で行われ、遊技が1回行われるごとに、高確ゲーム数は1減算される。
上記の所定の役としては、押し順ベル、単チェリー、2連チェリー、3連チェリー、中チェリー、BB1、BB2、及びBB1中の共通ベルが設定されている。なお、BB1、BB2については、BB1、BB2に当籤後のBB遊技状態の終了時にモード移行抽籤が行われる。モード移行抽籤テーブルでは、各役に対して、複数種の遊技回数と、各種の遊技回数についての当籤回数とが設定されている。
<<ファイブインパクトゲーム数抽籤テーブル>>
図48は、ファイブインパクトゲーム数抽籤テーブルを示す図である。ファイブインパクトゲーム抽籤テーブルは、図88に示すART抽籤処理における遊技ロック抽籤(ステップS7113)において参照される。テーブル中、「高確」は、モード移行抽籤(図47参照)の結果に応じて行われるARTに移行する確率の高い遊技状態を示す。「低確」は、ARTに移行する確率の高い遊技状態ではないことを示す。
図48に示すファイブインパクトゲーム数抽籤テーブルでは、設定値、「低確」又は「高確」、並びに当籤役(共通ベル又はチャンスリプレイ)の組合せに対応付けて、ファイブインパクトの継続ゲーム数が規定されている。継続ゲーム数が「0」である場合、ファイブインパクトのゲームは行われない。継続ゲーム数が「5」である場合、ARTへの移行が確定する。本実施形態では、継続ゲーム数が「5」である場合について説明しているが、本明細書において、継続ゲーム数の最大値は特に限定されない。
<<ファイブインパクトでの抽籤にハズレた場合のサブART抽籤のテーブル>>
図49は、ファイブインパクトでの抽籤にハズレた場合のサブART抽籤のテーブルを示す図である。このサブART抽籤のテーブルは、図88に示すART抽籤処理におけるART抽籤(ステップS7117)において参照される。
図49に示すサブART抽籤のテーブルでは、設定値、「低確」又は「高確」、並びに当籤役(共通ベル又はチャンスリプレイ)の組合せに対応付けて、当籤又は非当籤が規定されている。このサブART抽籤で当籤した場合には、ARTへの移行が確定する。なお、サブART抽籤で当籤した場合、継続ゲーム数を最大値(本実施形態では5)に設定してもよく、継続ゲーム数自体はファイブインパクトゲーム数抽籤テーブル(図48)に基づく抽籤結果をそのまま用い、ARTへの移行を確定させてもよい。
<<ARTのARセット上乗せ抽籤テーブル>>
図50(a)は、設定(1)におけるARTのARセット上乗せ抽籤テーブルを示す図であり、(b)は、設定(6)におけるARTのARセット上乗せ抽籤テーブルを示す図である。このARセット上乗せ抽籤テーブルは、図85に示すART継続ゲーム数処理におけるARTセット上乗せ抽籤(ステップS6851)において参照される。
図50(a)、(b)に示すART中のARセット上乗せ抽籤テーブルでは、設定値、「RT3中」又は「RT3中以外」、保証ゲーム数(保証遊技数)の有無、又は当籤役(ハズレ、共通ベル、チャンスリプレイ)の組合せに応じて、当籤又は非当籤が規定されている。この上乗せ抽籤に当籤した場合、ARTセットが例えば1セット追加される。
<<当籤要因別のARTセット回数抽籤テーブル>>
図51(a)は、リーチ目リプレイ・ファイブインパクト・BB2終了後ベル入賞・ボーナス1G連経由におけるARTセット数の抽籤テーブルを示す図であり、(b)は、チャンスリプレイ・共通ベル・AR発動待ち上乗せ・AR中上乗せ経由におけるARTセット数の抽籤テーブルを示す図であり、(c)は、BB単独当籤時フリーズ経由におけるARTセット数の抽籤テーブルを示す図であり、(d)は、ボーナス間1200ゲームハマリ経由におけるARTセット数を示す図である。
図51(a)〜(d)に示すように、本実施形態では、ARTの当籤要因に応じて、複数のテーブルが設定されており、各テーブルでは、設定値ごとに、ARTセット数1、2の当籤確率として異なる値が設定されている。保証ゲームとは、押し順ベル当籤時に必ずナビを行う期間をいう。
<<ART中保証ゲーム数上乗せ抽籤のテーブル>>
図52は、ART中保証ゲーム数上乗せ抽籤のテーブルを示す図である。
ART中保証ゲーム数上乗せ抽籤テーブルは、図85に示すART継続ゲーム数処理における上乗せ抽籤(ステップS6833)において参照される。
ART中保証ゲーム数上乗せ抽籤テーブルでは、当籤役、「AR待ち」又は「AR中」、並びに「低確」又は「高確」の組合せに応じて、複数種類の上乗せゲーム数と、各上乗せゲーム数の当籤確率とが規定されている。
<<ART中次回ナビテーブル選択抽籤テーブル>>
図53は、ART中次回ナビテーブル選択抽籤テーブルを示す図である。
ART中次回ナビテーブル選択抽籤テーブルは、例えば、保証ゲーム終了時(図85のステップS6847)、又はゲーム数リセット時(図86のステップS6943)等に参照される。
より具体的には、ART中次回ナビテーブル選択抽籤が行われるタイミングとしては、保証ゲーム数が0になったとき、チャンスリプレイ入賞時、単チェリー入賞時、2連チェリー入賞時、3連チェリー入賞時、中チェリー入賞時、共通ベル入賞時、全ベル入賞時、押し順ナビが行われた遊技における押し順ベル入賞時、及び押し順ナビが行われなかった遊技における押し順ベル入賞時が設定されている。保証ゲーム数が残っているときには、ART中次回ナビテーブル選択抽籤を行わない。ART中次回ナビテーブル選択抽籤を行うときには、それまでのゲーム数はリセットされる。
ART中次回ナビテーブル選択抽籤テーブルでは、「ショート」又は「ロング」(図51参照)、抽籤のタイミング(保証ゲーム終了時又はゲーム数リセット時)、並びに「弱フラグ」又は「強フラグ」の組合せに応じて、複数種のナビテーブルと、各ナビテーブルの当籤確率とが規定されている。なお、「弱フラグ」とは、「押し順ベル」、「通常リプ」及び「ハズレ」の役を指し、「強フラグ」とは、弱フラグに対応する役以外の当籤役を指す。
<<ナビテーブル>>
図54(a)〜(e)は、ナビテーブル(テーブル番号:1〜5)を示す図である。図55(a)〜(e)は、ナビテーブル(テーブル番号:6〜10)を示す図である。
図54(a)〜(e)及び図55(a)〜(e)に示すように、各ナビテーブルでは、完全ナビ及び抽籤ナビが、それぞれどのゲームで行われるかが規定されている。完全ナビは、押し順ベル成立時に必ずナビが出現する状態を指している。抽籤ナビは、押し順ベル成立時にナビを行うか否かを決定するナビ抽籤を行い、所定確率(本実施形態では3276/32768)でナビが行われる状態を指している。保証ゲームが行われているときには、ナビ抽籤は行われない。
なお、完全ナビの遊技状態は、第1状態に相当する。抽籤ナビの遊技状態は、第2状態に相当する。押し順ベルは、特定小役に相当する。押し順ベルの押し順についてのナビは、特定小役の入賞を促す報知に相当する。
また、各ナビテーブルでは、筺体上部のランプ(本実施形態ではランプ14)の状態が規定されている。本実施形態では、ランプ14は、点灯面積によって3段階の点灯が可能であり、3段階点灯は、ランプ14の全領域の点灯、2段階点灯は、ランプ14の2/3の領域の点灯、1段階点灯は、ランプ14の1/3の領域の点灯を示す。点灯の段階は、3段階点灯、2段階点灯、1段階点灯の順に、ナビが行われる可能性が高いことを遊技者に示唆するように設定されている。ナビが行われる可能性とランプ14の点灯とは厳密には対応していない。
保証ゲームでは、押し順ベルの押し順についてのナビが必ず行われる。保証ゲームが行われる期間は、第1状態のみによって構成される第1期間に相当する。
一方、ナビテーブルゲームでは、ナビテーブルに基づくゲームが行われる。ナビテーブルゲームには、図54及び図55に示すように、完全ナビの遊技状態と、抽籤ナビの遊技状態とが混在している。ナビテーブルゲームは、第1状態と第2状態とを含んで構成される第2期間に相当する。
なお、本実施形態では、ドット表示器5により、押し順のナビを行い、筺体上部のランプ14により、ナビを行う可能性を示す場合について説明しているが、本発明は、この例に限定されない。例えば、各リール3L、3C、3Rの側部に発光部を設け、各発光部の点灯により、押し順を報知してもよい。各リール3L、3C、3Rの側部の発光部により押し順を報知することにより、遊技者の視線移動を少なくすることができ、遊技者の負担を軽減することができる。また、押し順ナビを、筺体上部のランプ14により行ってもよい。さらに、これらのナビを複数組み合わせて行ってもよい。
<<回胴停止用番号選択テーブル>>
図56は、回胴停止用番号選択テーブルを示す図である。回胴停止番号用番号選択テーブルは、小役・リプレイ用データポインタから回胴停止用番号を決定するためのテーブルである。回胴停止用番号は、リールを停止するための各種の情報(図23に示す回胴停止初期設定テーブル)を取得するときに用いられる。
回動停止用番号選択テーブルでは、小役・リプレイ用データポインタの値ごとに、回胴停止用番号が定められている。本実施形態では、回動停止用番号として、小役・リプレイ用データポインタの値と同じ値が定められているので、回動停止用番号と小役・リプレイ用データポインタとは同じ値である。
<<ラインマスクデータテーブル>>
図57は、ラインマスクデータ選択テーブルを示す図である。図57に示すラインマスクデータ選択テーブルは、格納領域識別データに対応してラインマスクデータを規定する。図57に示すラインマスクデータ選択テーブルの例では、ラインマスク選択データ「00」には、ラインマスクデータ格納領域1に対応して「00100000」(20H)が規定され、ラインマスクデータ格納領域2に対応して「10000000」(80H)が規定されている。ラインマスク選択データ「01」には、ラインマスクデータ格納領域1に対応して「00000010」(02H)が規定され、ラインマスクデータ格納領域2に対応して「00001000」(08H)が規定されている。
<<<制御処理>>>
主制御回路71のメインCPU31は、図58〜図78に示すフローチャートにしたがって各種のプログラムを実行する。
<<メインCPUのメイン制御>>
図58は、メイン制御処理を示すフローチャートである。
最初に、パチスロ1に電源が投入されると、メインCPU31は、初期化処理を実行する(ステップS3911)。この初期化処理は、バックアップが正常であるか、設定変更が適切に行われたかなどが判断され、判断結果に応じた初期化処理が実行される。
次に、メインCPU31は、遊技終了時の初期化処理を実行する(ステップS3913)。たとえば、遊技終了時の初期化の格納領域を指定して初期化する。この初期化処理によって、メインRAM33の内部当籤役格納領域等に格納されたデータがクリアされる。
次に、メインCPU31は、後述する図59に示すメダル受付・スタートチェック処理のサブルーチンを呼び出して実行する(ステップS3915)。このメダル受付・スタートチェック処理によって、遊技者により投入されたメダルを検出する投入操作検出手段における処理や、開始操作を検出する開始操作検出手段における処理が構成される。
次に、メインCPU31は、乱数値を抽出し、乱数値格納領域に格納する(ステップS3917)。次に、メインCPU31は、後述する図60に示す内部抽籤処理のサブルーチンを呼び出して実行する(ステップS3919)。この内部抽籤処理によって、内部当籤役決定手段における処理が構成される。
次に、メインCPU31は、後述する図63に示すリール停止初期設定処理のサブルーチンを呼び出して実行する(ステップS3921)。このリール停止初期設定処理によって、内部当籤役に基づいて停止テーブル群を決定する停止テーブル決定手段における処理が構成される。
次に、メインCPU31は、スタートコマンドを副制御回路72に送信する(ステップS3923)。スタートコマンドには、内部当籤役等の演出に必要な各種の情報が含まれる。
次に、メインCPU31は、ウェイト処理を実行する(ステップS3925)。このウェイト処理は、前回の遊技開始(前回の単位遊技の開始)から所定時間(たとえば、4.1秒)を経過しているか否かを判断し、所定時間を経過していないと判別した場合には、所定時間を経過するまで待機して待ち時間を消化する処理である。
次に、メインCPU31は、全てのリールの回転開始の処理を実行する(ステップS3927)。さらに、このリールの回転開始の処理に伴って、図22に示す作動ストップボタン格納領域に「01110000B」を格納する。
上述したステップS3927のリール回転開始処理は、割込処理(図示せず)によって実行される。この割込処理は、一定の周期(1.1172ミリ秒)で実行される処理である。この割込処理によって、ステッピングモータの駆動を制御し、リールの回転を開始する。その後、この割込処理によって、ステッピングモータの駆動を制御し、リールの回転が定速に達するまで加速を行う。さらに、その後、リールの回転が定速に達すると、この割込処理によって、ステッピングモータの駆動を制御し、リールが定速で回転するように維持される。この割込処理によって実行されるリール回転制御(開始、加速、定速等)が、リール回転手段の処理を構成する。
次に、メインCPU31は、後述する図64に示す引込優先順位格納処理のサブルーチンを呼び出して実行する(ステップS3929)。この引込優先順位格納処理によって、回転しているリールの全ての図柄の引込優先順位が決定される。
次に、メインCPU31は、後述する図67に示すリール停止制御処理のサブルーチンを呼び出して実行する(ステップS3931)。このリール停止制御処理によって、リール停止手段による処理が構成される。
次に、メインCPU31は、入賞検索処理を実行する(ステップS3933)。この入賞検索処理は、全てのリールが停止した後に、有効化された入賞判定ラインに表示された図柄組合せと図柄組合せテーブルとを照合して、有効化された入賞判定ラインに表示された図柄組合せを判定する処理である。具体的には、図柄コード格納領域(図示せず)に格納されたデータと、図13に示す図柄組合せテーブルのデータとを照合し、その結果を、表示役格納領域(図示せず)に格納する。具体的には、図柄コード格納領域のデータを表示役格納領域にそのまま複写する。その際に、図柄組合せテーブルを参照して、払出枚数を求める。この入賞検索処理によって、全てのリールが停止したことで図柄表示手段に表示される図柄の組合せを特定する図柄組合せ特定手段の処理が構成される。
ステップS3933を実行した後、メインCPU31は、表示役を決定し、表示役コマンドを副制御回路72に対して送信する(図示せず)。表示役コマンドには、表示役等の情報が含まれる。
次に、メインCPU31は、メダルの払い出しを実行する(ステップS3935)。たとえば、入賞検索処理の結果に基づいて、表示された図柄組合せに応じたメダル枚数の払出しを実行する。このメダル払出処理に伴って、払出枚数カウンタに基づいて、ホッパー40の駆動制御やクレジットカウンタの更新が行われる。このメダル払出処理によって、図柄表示手段により表示された図柄の組合せに基づいてメダル等の払い出しを行う払出手段における処理を構成する。
次に、メインCPU31は、表示コマンド送信処理を実行する(ステップS3937)。表示コマンドには、表示役、停止開始位置及び滑り駒数(又は停止予定位置)などの情報が含まれる。
次に、メインCPU31は、後述する図75に示すRT制御処理を実行する(ステップS3939)。RT制御処理によって、遊技状態が、RT0遊技状態〜RT5遊技状態に更新される。
次に、メインCPU31は、後述する図76に示すボーナス終了チェック処理のサブルーチンを呼び出して実行する(ステップS3941)。このボーナス終了チェック処理によって、終了条件を満たした場合にボーナスゲームの作動を終了するボーナスゲーム終了手段における処理が構成される。
次に、メインCPU31は、図77に示すボーナス作動チェック処理のサブルーチンを呼び出して実行する(ステップS3943)。このボーナス作動チェック処理によって、図柄表示手段により表示された図柄の組合せに基づいてボーナスゲームの作動を行うボーナスゲーム作動手段における処理を構成する。ステップS3943の処理を実行した後、上述したステップS3913に処理を戻す。
<<メダル受付・スタートチェック処理>>
図59は、図58のステップS3915の処理で呼び出されるメダル受付・スタートチェック処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
最初に、メインCPU31は、自動投入要求があるか否かを判別する(ステップS4011)。前回の単位遊技でリプレイに入賞した場合には、今回の単位遊技では、自動的にメダルが投入される。すなわち、ステップS4011の判断処理は、この前回の単位遊技でリプレイに入賞したか否かの判断と等価である。
メインCPU31は、ステップS4011の判断処理で、自動投入要求があると判別したときには(YES)、所定枚数のメダルを自動投入する処理を実行する(ステップS4013)。具体的には、メインCPU31は、自動投入カウンタを投入枚数カウンタに複写し、自動投入カウンタをクリアする。
メインCPU31は、ステップS4011の判断処理で、自動投入要求がないと判別したときには(NO)、メダル受付許可を実行する(ステップS4015)。具体的には、メインCPU31は、セレクタ(図示せず)のソレノイドの駆動を行い、セレクタ内のメダルの通過を促す。
次に、メインCPU31は、ステップS4015の処理を実行した後、投入枚数をセットする(ステップS4017)。本実施の形態において、投入枚数は3枚である。
次に、メインCPU31は、メダル受付許可であるか否かを判断する(ステップS4019)。メインCPU31は、メダル受付許可であると判別したときには(YES)、投入されたメダルの枚数をチェックする(ステップS4021)。この処理によって、チェックしたメダルの枚数に応じて、投入枚数カウンタの値と有効ラインカウンタの値とを更新する。
次に、メインCPU31は、メダル投入コマンドを副制御回路72に送信する(ステップS4023)。このメダル投入コマンドには投入枚数のデータ等が含まれる。
次に、メインCPU31は、投入されたメダルの投入枚数が遊技を開始できる枚数であるか否かを判断する(ステップS4025)。すなわち、メインCPU31は、投入されたメダルの投入枚数が、遊技状態に応じて単位遊技を開始できる枚数であるか否かを判断する。
メインCPU31は、ステップS4025の判断処理で、投入されたメダルの投入枚数が遊技を開始できる枚数でないと判別したときには(NO)、上述したステップS4019に処理を戻す。
メインCPU31は、上述したステップS4013の処理を実行した後、ステップS4019の判断処理でメダル受付許可でないと判別したとき(NO)、又はステップS4025の判断処理で投入されたメダルの投入枚数が遊技を開始できる枚数であると判別したときには(YES)、スタートスイッチ6Sはオンであるか否かを判断する(ステップS4027)。
メインCPU31は、ステップS4027の判断処理でスタートスイッチ6Sはオンでないと判別したときには(NO)、上述したステップS4019に処理を戻す。
メインCPU31は、ステップS4027の判断処理でスタートスイッチ6Sはオンであると判別したときには(YES)、メダル受付禁止を行い(ステップS4029)、本サブルーチンを終了する。具体的には、セレクタ(図示せず)のソレノイドの駆動を行わずに、メダル払出口15から、投入口に投入されたメダルの排出を促す。
<<内部抽籤処理>>
図60は、図58のステップS3919の処理で呼び出される内部抽籤処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
最初に、メインCPU31は、内部抽籤テーブルをセットする(ステップS4111)。本実施の形態では、各遊技状態用内部抽籤テーブル(図10参照)が用いられる。この内部抽籤テーブルは、各遊技状態に対応している。
次に、メインCPU31は、乱数値格納領域に格納されている乱数値を取得する(ステップS4113)。
次に、メインCPU31は、ステップS4111の処理でセットされた内部抽籤テーブルを用いて、当籤番号に応じた抽籤値を取得し、乱数値から抽籤値を減算する(ステップS4115)。
次に、メインCPU31は、ステップS4115の処理による減算結果が負であるか否かを判断する(ステップS4117)。
メインCPU31は、ステップS4117の判断処理で、減算結果が負でないと判別したとき(NO)、すなわち、いわゆる桁借りが行われていないと判別したときには、乱数値及び当籤番号を更新する(ステップS4119)。言い換えれば、抽籤回数を1回減算し、当籤番号を1加算する。抽籤回数の値は、図9に示すように、遊技状態ごとに予め定められている。図60に示す内部抽籤処理では、遊技状態に応じた抽籤回数の値が用いられ、ステップS4119の処理が行われるごとに、抽籤回数の値が1減算される。
次に、メインCPU31は、抽籤回数の値が0回になったか否かを判断する(ステップS4121)。
次に、メインCPU31は、ステップS4121の判断処理で、抽籤回数の値が0ではないと判別したときには(NO)、上述したステップS4115に処理を戻す。
次に、メインCPU31は、ステップS4121の判断処理で、抽籤回数の値が0であると判別したときには(YES)、データポインタの値として0をセットする(ステップS4123)。データポインタの値「0」はハズレに相当する(図11参照)。
次に、メインCPU31は、上述したステップS4117の判断処理で、減算結果が負であると判別したとき(YES)、すなわち、いわゆる桁借りが行われたと判別したときには、使用している内部抽籤テーブルを参照して小役・リプレイ用データポインタの値とボーナス用データポインタの値とを取得する(ステップS4125)。
次に、メインCPU31は、上述したステップS4123又はS4125の処理を実行した後、図11に示す小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルを参照して、小役・リプレイ用データポインタの値に基づいて内部当籤役を取得する(ステップS4127)。このステップS4127の処理は、上述したステップS4123又はS4125の処理で決定した小役・リプレイ用データポインタの値を用いて、図11に示す小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルを参照して、小役・リプレイ用データポインタの値に対応する内部当籤役を示す7バイトのデータ値を決定する処理である。
次に、メインCPU31は、取得した内部当籤役を、対応する内部当籤役格納領域に格納する(ステップS4129)。このステップS4129の処理は、ステップS4127の処理で決定した内部当籤役を示す7バイトのデータ値を、図17に示す内部当籤役格納領域(格納領域1ないし35)に格納する処理である。
次に、メインCPU31は、持越役格納領域の値は0であるか否かを判断する(ステップS4131)。この判断処理は、図18に示す持越役格納領域に格納されているデータ値が0であるか否かを判断する処理である。すなわち、ステップS4131の判断処理は、BB1又はBB2を持ち越していないかを判断する処理である。
次に、メインCPU31は、ステップS4131の判断処理で、持越役格納領域の値は0であると判別したときには(YES)、図11に示すボーナス用内部当籤役決定テーブルを参照し、ボーナス用データポインタの値に基づいて内部当籤役を取得する(ステップS4133)。このステップS4133の処理は、上述したステップS4123又はS4125の処理で決定したボーナス用データポインタの値を用いて、図11に示すボーナス用内部当籤役決定テーブルを参照して、ボーナス用データポインタの値に対応する内部当籤役を示す7バイトのデータ値を決定する処理である。
次に、メインCPU31は、取得した内部当籤役を持越役格納領域に格納する(ステップS4135)。このステップS4135の処理は、図18に示す持越格納領域のビット0〜ビット1のうち、取得した内部当籤役に対応するビットの値を「1」にする処理である。
メインCPU31は、上述したステップS4131の判断処理で、持越役格納領域の値は0でないと判別したとき(NO)、又はステップS4135の処理を実行したときには、持越役格納領域に格納されている内部当籤役に基づいて、内部当籤役格納領域を更新する(ステップS4137)。このステップS4137の処理は、図18に示す持越役格納領域に格納されている内部当籤役の種類に基づいて、図17に示す内部当籤役格納領域の7バイトのデータ値を更新する処理である。
次に、メインCPU31は、遊技ロック演出処理(図62参照)を行い(ステップS4143)、遊技ロック抽籤処理(図61参照)を行い(ステップS4145)、本サブルーチンを終了する。
<<遊技ロック抽籤処理>>
図61は、遊技ロック抽籤処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
メインCPU31は、遊技ロック演出中であるか否かを判断する(ステップS5931)。遊技ロック演出は、所謂フリーズ演出である。遊技ロック演出中であると判断した場合(YES)、本サブルーチンを終了する。
遊技ロック演出中ではないと判断した場合(NO)、メインCPU31は、BB1が単独当籤したか否かを判断する(ステップS5933)。BB1に単独当籤したと判断した場合(YES)、メインCPU31は、遊技ロック抽籤に当籤したか否かを判断する(ステップS5935)。ここでの遊技ロック抽籤は、BB終了後の1ゲーム目にBBに当籤した場合に行われ、当籤確率は、例えば1/4である。遊技ロック抽籤に当籤しなかった場合(NO)、本サブルーチンを終了する。一方、遊技ロック抽籤に当籤した場合、所定時間にわたって遊技ロックを実行し(ステップS5937)、本サブルーチンを終了する。ここでいう所定時間は、例えば、遊技ロック抽籤に当籤した遊技が行われる期間等である。
ステップS5933においてBB1に単独当籤していないと判断した場合(NO)、メインCPU31は、BB2終了時フラグがオンであるか否かを判断する(ステップS5939)。BB2終了時フラグがオンであると判断した場合(YES)、メインCPU31は、内部当籤役が押し順ベルであるか否かを判断する(ステップS5941)。内部当籤役が押し順ベルではないと判断した場合(NO)、本サブルーチンを終了する。内部当籤役が押し順ベルであると判断した場合(YES)、メインCPU31は、遊技ロック抽籤に当籤したか否かを判断する(ステップS5943)。ここでの遊技ロック抽籤は、BB2終了後の1ゲーム目に押し順ベルが内部当籤した場合に行われ、当籤確率は、例えば3/4である。遊技ロック抽籤に当籤しなかった場合(NO)、本サブルーチンを終了する。一方、遊技ロック抽籤に当籤した場合、所定期間にわたって遊技ロックを実行し(ステップS5945)、本サブルーチンを終了する。ここでいう所定時間は、例えば、遊技ロック抽籤に当籤した遊技が行われる期間等である。
ステップS5939においてBB2終了時フラグがオンではないと判断した場合(NO)、メインCPU31は、内部当籤役が共通ベルであるか否かを判断する(ステップS5947)。内部当籤役が共通ベルではないと判断した場合(NO)、本サブルーチンを終了する。内部当籤役が共通ベルであると判断した場合(YES)、メインCPU31は、遊技ロック演出の遊技回数を抽籤により決定する(ステップS5949)。遊技ロック演出のパターンとしては、例えば、3パターンが定められている。即ち、遊技ロック演出の遊技回数としては、例えば、3種類の値が定められている。それらの値のなかには「0」が含まれていてもよい。次に、メインCPU31は、遊技ロック演出の遊技回数が1以上であるか否かを判断し(ステップS5951)、1以上ではないと判断した場合には(NO)、本サブルーチンを終了する。一方、遊技ロック演出の遊技回数が1以上であると判断した場合(YES)、メインCPU31は、遊技ロック演出フラグをオンにし、ステップS5949で選択された遊技ロック演出の遊技回数を、例えば、サブRAM83の所定領域に格納する(ステップS5953)。その後、本サブルーチンを終了する。
<<遊技ロック演出処理>>
図62は、遊技ロック演出処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
メインCPU31は、遊技ロック演出フラグがオンであるか否かを判断する(ステップS6021)。遊技ロック演出フラグがオンではないと判断した場合(NO)、本サブルーチンを終了する。一方、遊技ロック演出フラグがオンであると判断した場合(YES)、メインCPU31は、所定の遊技ロック演出を実行し(ステップS6023)、遊技ロック演出の遊技回数を1減算する(ステップS6025)。その後、メインCPU31は、遊技ロック演出の遊技回数は0であるか否かを判断する(ステップS6027)。遊技ロック演出の遊技回数が0ではないと判断した場合(NO)、本サブルーチンを終了する。遊技ロック演出の遊技回数が0であると判断した場合(YES)、遊技ロック演出フラグをオフにし(ステップS6029)、本サブルーチンを終了する。
<<リール停止初期設定処理>>
図63は、図58のステップS3921の処理で呼び出されるリール停止初期設定処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
最初に、メインCPU31は、回胴停止用番号選択テーブル(図56)を参照して、内部当籤役等に基づいて回胴停止用番号を取得する(ステップS4211)。このステップS4211の処理は、たとえば、上述した図60のステップS4125で取得した小役・リプレイ用データポインタを用いて、回胴停止用番号選択テーブルを参照し、小役・リプレイ用データポインタの値及び遊技状態に対応する回胴停止用番号を決定する処理である。
次に、メインCPU31は、回胴停止初期設定テーブルを参照し、回胴停止用番号に基づいて各情報を取得する(ステップS4213)。このステップS4213の処理は、上述したステップS4211の処理で取得した回胴停止用番号を用いて、図23に示す回胴停止初期設定テーブルを参照し、回胴停止用番号に対応する各情報を取得する処理である。
次に、メインCPU31は、図柄コード格納領域にリールが回転中であることを示す識別子を格納する(ステップS4215)。このステップS4215の処理は、全ての図柄コード格納領域(未使用領域を除く)のビットをオンにする処理である。なお、全リール回転中の識別子は、3つのリール3L〜3Rが回転している状態であることを示すとともに、全ての役が入賞可能な状態であることを示す。なお、この入賞可能な状態は、内部抽籤処理によって当籤しているか否かを無視して定められる状態である。
次に、ストップボタン未作動カウンタに3を格納し(ステップS4217)、本サブルーチンを終了する。このストップボタン未作動カウンタは、停止操作が検出されていないストップボタンを計数するためのデータである。すなわち、ストップボタン未作動カウンタは、一の単位遊技において、遊技者によって停止操作がされていないストップボタンの数を決定するためのカウンタである。
<<引込優先順位格納処理>>
図64は、図58のステップS3929の処理と、図67のステップS4637の処理とで呼び出される引込優先順位格納処理のサブルーチンを示すフローチャートである。この引込優先順位格納処理は、少なくとも1つのリールが回転している状態で、回転中のリールのうち、いずれか1つのリールが停止したと仮定して、そのリールの表面に配されている全ての図柄の各々に対して、リールの停止制御に必要な引き込みのための引込優先順位を決定するための処理であり、回転中のリールの各図柄位置の全てに対して行う処理である。
最初に、メインCPU31は、ストップボタン未作動カウンタを検索回数として格納する(ステップS4311)。たとえば、3つのストップボタンの全てが操作されていない場合には、ストップボタン未作動カウンタは3であり、検索回数も3となる。
次に、メインCPU31は、検索対象リールを決定する(ステップS4313)。このステップS4313の処理は、回転している状態のリールのうち、例えば、より左側の1つのリールを検索対象リールとして決定する処理である。したがって、既に停止したリールが存在する場合には、その停止したリールは、検索対象から除外される。たとえば、3つのリールの全てが回転しているときには、最初に左リール3Lが検索対象リールとして決定され、次いで中リール3C、続いて右リール3Rの順に検索対象リールとして決定される。また、中リール3Cが既に停止し、左リール3L及び右リール3Rのみが回転しているときには、最初に左リール3Lが検索対象リールとして決定され、次いで右リール3Rが検索対象リールとして決定される。
次に、メインCPU31は、後述する図65に示す引込優先順位テーブル選択処理のサブルーチンを呼び出して実行する(ステップS4315)。このステップS4315は、内部当籤役(回胴停止用番号)と、作動ストップボタンとに基づいて、引込優先順位テーブルを選択する処理である。たとえば、引込優先順位テーブルとして、図28に示すものがある。
次に、メインCPU31は、検索図柄位置として「0」をセットし、図柄チェック回数として「21」をセットする(ステップS4317)。このようにセットすることで、リールの表面に配されている21個の図柄の全てを対象にして引込優先順位を決定できる。なお、検索図柄位置の値(「0」〜「21」)は、図柄位置データの値(「0」〜「21」)に対応している。
次に、メインCPU31は、後述する図66に示す図柄コード格納処理のサブルーチンを呼び出して実行する(ステップS4319)。このステップS4319の処理によって、検索対象リールの現在の図柄位置データについて、有効化された入賞判定ライン8について、図柄コードを取得することができる。図柄コードは、図8に示すものである。
次に、メインCPU31は、取得された図柄コードと図柄コード格納領域とに基づいて、表示役格納領域を更新する(ステップS4321)。このステップS4321の処理は、当籤役の有無に関わらず(内部抽籤処理の結果に関わらず)、仮想的に停止させたリールの表面に配された図柄と、既に停止しているリールに配された図柄とに基づいて、表示可能性役(図柄組合せ)を表示役格納領域(図示せず)に格納する処理である。
対象となる図柄の図柄コードと、役に対応する図柄の組合せに対象となる図柄を含む全ての役との対応関係は、予め定められている。一の図柄コードが定まれば、図柄の組合せにその図柄コードを含む全ての役を決定することができる。この対応関係は、予めテーブル(図示せず)として、主制御回路71のメインROM32に記憶されている。この対応関係を参照することによって、ステップS4319の処理により取得された図柄コードから、仮想的に停止させたリールの表面に配された図柄を含む全ての役を決定することができる。
したがって、上述したステップS4321は、より具体的には、当籤役の有無に関わらず、仮想的に停止させたリールの表面に配された図柄を含む全ての役を示すデータと、図柄コード格納領域(図示せず)に既に格納されている予想表示役を示すデータとの論理積を演算して、その結果を、表示可能性役として表示役格納領域(図示せず)を更新する処理である。
なお、図58のステップS3933で説明したように、表示役格納領域は、原則として、全てのリールが停止したことで図柄表示手段に表示される図柄の組合せによって構成される表示役を格納する領域であるが、このステップS4321を実行している時点では、表示役格納領域は表示可能性役を格納する領域として用いられる。
次に、メインCPU31は、引込優先順位を取得する(ステップS4323)。このステップS4323の処理は、表示役格納領域の格納領域(図示せず)においてビットが1となっている役であって、内部当籤役格納領域(図17)の格納領域1〜35においてビットが1になっている役について、ステップS4315の処理で選択された引込優先順位テーブルを参照して、引込優先順位データを取得する処理である。また、一部のリールに停止表示された図柄のみで入賞を確定する役(本実施の形態における単チェリー、2連チェリー、中チェリー)のような役の場合には、「ANY」となるリールについては、その役の引込優先順位データは取得せず、入賞が確定するリールについて、内部当籤していない場合には、引込優先順位データ格納領域に「停止禁止(全ビット0)」を取得する。ここで、入賞が確定するリールとは、最終的に入賞することが確定するリールである。通常の場合には、3つのリール3L〜3Rの全てが停止したときに入賞が確定される。また、一部のリールに停止表示された図柄のみで入賞を確定する役の場合には、その一部のリールが全て停止したときに入賞が確定する。
次に、メインCPU31は、取得した引込優先順位データを引込優先順位データ格納領域に格納する(ステップS4325)。このステップS4325の処理は、ステップS4323の処理で取得した引込優先順位データを、図29に示す引込優先順位データ格納領域に格納する処理である。たとえば、検索対象リールが左リール3Lであり、現在の図柄位置データが「20」であるときには、図29に示す引込優先順位データ格納領域のうちの左リール用引込優先順位データ格納領域の図柄位置「20」に対応する格納領域(アドレス)が指定され、その領域に決定した引込優先順位データが格納される。
次に、メインCPU31は、図柄チェック回数を1だけ減算し、検索図柄位置(図柄位置データ)を1だけ加算する(ステップS4327)。
次に、メインCPU31は、図柄チェック回数は0であるか否かを判別する(ステップS4329)。メインCPU31は、図柄チェック回数が0でないと判別したときには(NO)、上述したステップS4319に処理を戻す。
メインCPU31は、ステップS4329の判断処理で、図柄チェック回数が0であると判別したときには(YES)、検索回数分の検索をしたか否かを判断する(ステップS4331)。メインCPU31は、検索回数分の検索をしていないと判別したときには(NO)、上述したステップS4313に処理を戻す。
メインCPU31は、ステップS4331の判断処理で、検索回数分の検索をしたと判別したときには(YES)、直ちに本サブルーチンを終了する。
図64に示す引込優先順位格納処理は、図58のステップS3929の処理と、図67のステップS4637の処理とで呼び出される。図58のステップS3929の処理で呼び出された場合には、3つのリール3L〜3Rの全てのリールが回転している状態で引込優先順位格納処理が実行される。したがって、この場合には、3つのリール3L〜3Rの全てのリールの表面に配された図柄の全てを対象にして、引込優先順位データが格納される。また、図67のステップS4637の処理で呼び出された場合には、第1停止後又は第2停止後に実行される。すなわち、3つのリール3L〜3Rのうち、2つ又は1つのリールが回転している状態で引込優先順位格納処理が実行される。したがって、この場合には、回転している状態のリールのみの表面に配された図柄の全てを対象にして、引込優先順位データが格納される。
<<引込優先順位テーブル選択処理>>
図65は、図64のステップS4315の処理で呼び出される引込優先順位テーブル選択処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
最初に、メインCPU31は、引込優先順位テーブル番号がセットされているか否かを判断する(ステップS4411)。このステップS4411の処理は、図63に示すリール停止初期設定処理のサブルーチンのステップS4213の処理によって取得された引込優先順位テーブルがセットされているか否かを判断する処理である。
本実施の形態においては、図23に示すように、回胴停止初期設定テーブルには、「引込優先順位テーブル番号」と「引込優先順位選択テーブル番号」とが規定されている。「引込優先順位テーブル番号」は、ストップボタンの停止操作の押し順によることなく引込優先順位を決定する場合に選択される引込優先順位テーブル番号である。「引込優先順位選択テーブル番号」は、ストップボタンの停止操作の押し順に応じてリールの停止制御をする場合に引込優先順位テーブル番号を決定するためのデータである。
すなわち、ステップS4411では、リール停止初期設定処理(図63)において、直接、引込優先順位テーブル番号が格納されたか否かを判断する。
メインCPU31は、ステップS4411の判断処理で、引込優先順位テーブル番号がセットされていると判別したときには(YES)、直ちに本サブルーチンを終了する。
メインCPU31は、ステップS4411の判断処理で、引込優先順位テーブル番号がセットされていないと判別したときには(NO)、図21に示す押下順序格納領域の値と、図22に示す作動ストップボタン格納領域の値とを読み出し、図24に示す引込優先順位選択テーブルを参照し、引込優先順位選択テーブルが規定する引込優先順位テーブル番号をセットし(ステップS4413)、本サブルーチンを終了する。
このようにすることで、ストップボタンの停止操作の押し順に応じて、引込優先順位データを変更できる。すなわち、押し順に応じて、優先して引き込む役を異ならしめることができる。
<<図柄コード格納処理>>
図66は、図64のステップS4319の処理で呼び出される図柄コード格納処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
最初に、メインCPU31は、有効ラインデータをセットする(ステップS4511)。有効ラインデータは、投入されたメダルの枚数に応じて決定され、入賞判定ラインのうち、有効化された入賞判定ラインを示すデータである。なお、本実施の形態では、入賞判定ラインは、中段−中段−中段の1ラインのみである。
次に、メインCPU31は、チェック用図柄位置データの図柄コードを取得し(ステップS4515)、本サブルーチンを終了する。このステップS4515の処理によって、有効化された入賞判定ラインを構成する中段の1つの図柄の図柄コードを取得することができる。
<<リール停止制御処理>>
図67は、図58のステップS3931の処理で呼び出されるリール停止制御処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
最初に、メインCPU31は、有効なストップボタンが押されたか否かを判別する(ステップS4611)。この処理は、ストップスイッチ7Sから信号が出力されたか否かを判断する処理である。メインCPU31は、有効なストップボタンが押されていないと判別したときには(NO)、ステップS4611の処理を繰り返す。
メインCPU31は、ステップS4611の判断処理で、有効なストップボタンが押されたと判別したときには(YES)、押されたストップボタンに応じて、図21に示す押下順序格納領域と、図22に示す作動ストップボタン格納領域とを更新する(ステップS4613)。
メインCPU31は、第1停止操作、第2停止操作及び第3停止操作のそれぞれに対応する作動ストップボタンの種別を、図21に示す押下順序格納領域に格納し、押下順序格納領域を参照することで順押し及び変則押しであるか否かの判断をすることができる。
次に、メインCPU31は、ストップボタン未作動カウンタを1減算する(ステップS4615)。
次に、メインCPU31は、作動ストップボタンから検索対象リールを決定する(ステップS4617)。
次に、メインCPU31は、図柄カウンタに基づいて停止開始位置を格納する(ステップS4619)。停止開始位置は、ストップスイッチ7Sによって停止操作が検出されたときの該当リールの図柄カウンタに対応する図柄位置である。
次に、メインCPU31は、後述する図68に示す滑り駒数決定処理のサブルーチンを呼び出して実行する(ステップS4621)。この滑り駒数決定処理で決定される滑り駒数決定データは、停止テーブルに基づいて決定される仮の滑り駒数である。
次に、メインCPU31は、リール停止コマンドを副制御回路72に送信する(ステップS4623)。このリール停止コマンドには、ストップスイッチ7SのONエッジの情報が含まれる。また、リール停止コマンドには、停止されるリールの種別やその滑り駒数等の情報も含まれる。
次に、メインCPU31は、停止開始位置と滑り駒数とに基づいて停止予定位置を決定し格納する(ステップS4625)。停止予定位置は、滑り駒数として規定されている予め定められた数値「0」〜「4」のうちの何れかを停止開始位置に加算した図柄位置であり、リールの回転が停止する図柄位置である。停止開始位置は、ステップS4619の処理で決定した図柄位置である。
次に、メインCPU31は、停止予定位置を検索図柄位置としてセットする(ステップS4627)。
次に、メインCPU31は、図66に示す図柄コード格納処理のサブルーチンを呼び出して実行する(ステップS4629)。
次に、メインCPU31は、取得した図柄コードから図柄コード格納領域を更新する(ステップS4631)。図柄の図柄コードと、図柄に対応する役(図柄組合せ)との対応関係が、予めテーブル(図示せず)として、主制御回路71のメインROM32に記憶されている。ステップS4631の処理は、この対応関係を参照して、図柄コードから対応する役を取得して、図柄コード格納領域を更新する処理である。具体的には、表示し得る役(図柄組合せ)のビットを1に更新し、表示されない役(図柄組合せ)のビットを0に更新する。
このステップS4631の処理によって、予想表示役を決定することができる。決定された予想表示役は、図柄コード格納領域に格納される。停止した図柄によって、第1停止、第2停止の順に、予想表示役を徐々に絞ることができる。
次に、メインCPU31は、図73に示す制御変更処理のサブルーチンを呼び出して実行する(ステップS4633)。
次に、メインCPU31は、ストップボタン未作動カウンタが0であるか否かを判断する(ステップS4635)。
メインCPU31は、ステップS4635の判断処理で、ストップボタン未作動カウンタが0でないと判別したときには(NO)、図64に示す引込優先順位格納処理のサブルーチンを呼び出して実行する(ステップS4637)。
次に、メインCPU31は、上述したステップS4611に処理を戻す。
メインCPU31は、ステップS4635の判断処理で、ストップボタン未作動カウンタが0であると判別したときには(YES)、直ちに本サブルーチンを終了する。
<<滑り駒数決定処理>>
図68は、滑り駒数を決定する処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
最初に、メインCPU31は、ランダム用ラインマスク変更有効ビットがオンであるか否かを判断する(ステップS4711)。ランダム用ラインマスク変更有効ビットは、図73のステップS5219の処理でオンにされる。すなわち、第1停止が中ストップボタン7C又は右ストップボタン7Rの操作による場合で、かつ、変更ステータス番号が3である場合に、第1停止の停止制御の後に、ランダム用ラインマスク変更有効ビットはオンにされる。ランダム用ラインマスク変更有効ビットは、図41〜図43のランダム用停止データテーブルを参照するときに用いられる。
メインCPU31は、ステップS4711の判断処理で、ランダム用ラインマスク変更有効ビットがオンでないと判別したときには(NO)、作動ストップボタンに応じたラインマスクデータをセットする(ステップS4713)。
メインCPU31は、ステップS4711の判断処理で、ランダム用ラインマスク変更有効ビットがオンであると判別したとき(YES)、又はステップS4713の処理を実行したときには、第1停止時であるか否かを判断する(ステップS4715)。
メインCPU31は、ステップS4715の判断処理で、第1停止時でないと判別したときには(NO)、後述する図72に示す第2・第3停止処理のサブルーチンを呼び出して実行する(ステップS4717)。
メインCPU31は、ステップS4715の判断処理で、第1停止時であると判別したときには(YES)、後述する図69に示す第1停止処理のサブルーチンを呼び出して実行する(ステップS4719)。
メインCPU31は、ステップS4717又はS4719の処理を実行したときには、後述する図74に示す優先引込制御処理のサブルーチンを呼び出して実行し(ステップS4721)、本サブルーチンを終了する。
<<第1停止処理>>
図69は、第1停止の処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
最初に、メインCPU31は、第1停止が左ストップボタン7Lであるか否かを判断する(ステップS4811)。すなわち、単位遊技が始まった後、左ストップボタン7Lが遊技者によって最初に操作されたか否かを判断する。
メインCPU31は、ステップS4811の判断処理で、第1停止が左ストップボタン7Lであると判別したときには(YES)、左第1停止用停止テーブル番号に基づいて左第1停止用停止テーブルを取得する(ステップS4813)。
次に、メインCPU31は、左第1停止用停止テーブルを参照し、停止開始位置に基づいて滑り駒数決定データ及びチェンジステータスを取得し(ステップS4815)、本サブルーチンを終了する。
チェンジステータスは、左リール3Lが第1停止した後に使用するテーブルを変更するか否か、及び変更する場合の変更後のテーブルを決定するために用いられるデータである。左第1停止用停止テーブルでは、チェンジステータスとして、「0」〜「2」のデータが規定されている。
左第1停止後停止テーブル番号は、回胴停止初期設定テーブル(図23参照)に規定されているが、ステップS4815では、取得されたチェンジステータスによって、左第1停止後停止テーブル番号が変更される場合がある。
具体的に、ステップS4815では、第一回胴第一停止用テーブル変更データテーブル(図27参照)を参照し、第一回動第一停止用テーブル変更データテーブル番号(図23参照)、左第一停止時テーブル変更要求図柄位置及びチェンジステータスに基づいて、変更後の左第1停止後停止テーブル番号を決定する。
なお、左リール3Lの停止図柄番号が、第一回胴第一停止用テーブル変更データテーブルにおける左第一停止時テーブル変更要求図柄位置の欄に含まれていない場合、左第1停止後停止テーブル番号の変更は行われない。また、第一回胴第一停止用テーブル変更データテーブルにおける変更後の左第1停止後停止テーブル番号の欄が「−」である場合、左第1停止後停止テーブル番号の変更は行われない。図中、「Bライン」、「Cライン」の記載は、それぞれ、Bライン、Cラインが使用されることを示す。
メインCPU31は、ステップS4811の判断処理で、第1停止が左ストップボタン7Lでないと判別したときには(NO)、すなわち、第1停止が中ストップボタン7C又は右ストップボタン7Rであると判別したときには、変更ステータス番号が3であるか否かを判断する(ステップS4817)。変更ステータス番号は、回胴停止初期設定テーブル(図23)に規定されている。変更ステータス番号が「3」であり、且つ第1停止で左リール3Lが停止しなかった場合、第2停止以降では、停止データテーブル2(図30及び図31)が用いられる。なお、左リール3Lを最初に停止させた場合であっても、変更ステータス番号が「3」である場合には、第2停止以降で、Cラインデータを使用する場合がある。Cラインを使用するか否かは、図柄の停止予定位置によって変わる、即ちその時々で異なる。
メインCPU31は、ステップS4817の判断処理で、変更ステータス番号が3であると判別したときには(YES)、第1停止が中ストップボタン7Cであるか否かを判断する(ステップS4819)
メインCPU31は、ステップS4819の判断処理で、第1停止が中ストップボタン7Cでないと判別したときには(NO)、取得しているランダム用停止テーブル番号に1を加算する(ステップS4821)。
メインCPU31は、ステップS4819の判断処理で、第1停止が中ストップボタン7Cであると判別したとき(YES)、又はステップS4821の処理を実行したときには、ランダム用停止テーブル番号に基づいてランダム用停止テーブルを取得する(ステップS4823)。
次に、メインCPU31は、ランダム用停止テーブルを参照し、停止開始位置に基づいて、滑り駒数決定データを取得する(ステップS4825)。具体的には、ラインマスクデータと、停止開始位置から最大滑り駒数の範囲まで各図柄位置に対応する停止ラインデータとの論理積が順次とり、その結果、停止開始位置に対応する停止ラインデータから論理積が0とならない停止ラインデータまでの差分を滑り駒数決定データとして生成する。その後、本サブルーチンを終了する。
メインCPU31は、ステップS4817の判断処理で、変更ステータス番号が3でないと判別したときには(NO)、ランダム用停止テーブル番号に基づいてランダム用停止データテーブルを取得する(ステップS4827)。
次に、メインCPU31は、図70に示すライン変更ビットチェック処理のサブルーチンを呼び出して実行する(ステップS4829)。
次に、メインCPU31は、図71に示すラインマスクデータ変更処理のサブルーチンを呼び出して実行する(ステップS4831)。
次に、メインCPU31は、取得した停止データテーブルの停止ラインデータとラインマスクデータとの論理積を、停止開始位置から順次とっていき、停止開始位置に対応する停止ラインデータから論理積が0にならない停止ラインデータまでの差分に基づいて、滑り駒数決定データを生成し(ステップS4833)、本サブルーチンを終了する。
本実施の形態では、第1停止が、左ストップボタン7Lの操作による場合には、左第1停止用停止テーブルと左第1停止後停止データテーブルとを用いて滑り駒数決定データを決定する。
第1停止が中ストップボタン7C又は右ストップボタン7Rの操作により、かつ、変更ステータス番号が3である場合には、ランダム用停止テーブルと停止データテーブル2とを用いて滑り駒数決定データを決定する。
第1停止が中ストップボタン7C又は右ストップボタン7Rの操作により、かつ、変更ステータス番号が3以外である場合には、ランダム用停止データテーブルを用いて滑り駒数決定データを決定する。
<<ライン変更ビットチェック処理>>
図70は、ライン変更ビットチェック処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
最初に、メインCPU31は、変更ステータス番号が1であるか否かを判断する(ステップS4911)。
メインCPU31は、ステップS4911の判別処理で、変更ステータス番号が1でないと判別したときには(NO)、作動ストップボタンに応じてラインマスクデータをライン変更ビットチェック用に変更する(ステップS4913)。
次に、メインCPU31は、変更したラインマスクデータを用いて、停止データテーブルを参照し、停止開始位置のライン変更ビットはオンであるか否かを判断する(ステップS4915)。この判断は、図33〜図43などの停止データテーブルのライン変更ビットが規定する停止データが1であるか否かを判断する処理である。
メインCPU31は、ステップS4915の判別処理で、停止開始位置のライン変更ビットはオンであると判別したときには(YES)、ライン変更有効ビットをオンにする(ステップS4917)。本実施の形態では、ライン変更有効ビットをオンにすることによって、AラインからBラインに変更して停止制御をする。
メインCPU31は、ステップS4911の判別処理で、変更ステータス番号が1であると判別したとき(YES)、ステップS4915の判別処理で、停止開始位置のライン変更ビットはオンでないと判別したとき(NO)、又はステップS4917の処理を実行したときには、本サブルーチンを終了する。
このように、本実施の形態では、変更ステータス番号が1である場合には、Aラインを維持して停止制御をする。一方、変更ステータス番号が1以外であり、ライン変更有効ビットがオンである場合には、AラインからBラインに変更して停止制御をする。
<<ラインマスクデータ変更処理>>
図71は、ラインマスクデータ変更処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
最初に、メインCPU31は、停止データテーブル2(図30及び図31)を使用するか否かを判断する(ステップS5031)。停止データテーブル2は、変更ステータス番号が「3」であり、且つ第1停止で左リール3Lが停止しなかった場合において第2停止以降で用いられる。
メインCPU31は、ステップS5031において、停止データテーブルを使用すると判断した場合(YES)、ラインマスクデータ格納領域1をセットする(ステップS5033)。押し順が中→右である場合には、ラインマスクデータ格納領域1にラインマスクデータ「00100000」(20H)をセットする。また、押し順が左→中である場合には、ラインマスクデータ格納領域1にラインマスクデータ「00000010」(02H)をセットする。その後、停止要求回胴よりも右側の図柄が回転中であるか否かを判断する(ステップS5035)。
メインCPU31は、ステップS5035において、停止要求回胴よりも右側の図柄が回転中ではないと判断した場合(NO)、ラインマスクデータ格納領域2をセットする(ステップS5037)。押し順が中→左である場合には、ラインマスクデータ格納領域2にラインマスクデータ「10000000」(80H)をセットする。また、押し順が右→左で場合には、ラインマスクデータ格納領域2にラインマスクデータ「00001000」(08H)をセットする。
メインCPU31は、ステップS5035において、停止要求回胴よりも右側の図柄が回転中であると判断した場合(YES)、又はステップS5037の処理を実行した場合、セットされたラインマスクデータ格納領域からラインマスクデータを取得し(ステップS5059)、本サブルーチンを終了する。
メインCPU31は、ステップS5031において、停止データテーブル2を使用しないと判断した場合(NO)、Cラインを使用するか否かを判断する(ステップS5061)。
メインCPU31は、ステップS5061において、Cラインを使用すると判断した場合(YES)、Cラインを生成する、即ち第2リール、第3リール停止用にラインマスクデータを変更する(ステップS5063)。これにより、Cラインでの停止制御が行われることになる。その後、本サブルーチンを終了する。
メインCPU31は、ステップS5061において、Cラインを使用しないと判断した場合(NO)、ライン変更有効ビットはオンであるか否かを判断する(ステップS5065)。ライン変更有効ビットがオンではないと判断した場合(NO)、本サブルーチンを終了する。
メインCPU31は、ステップS5065において、ライン変更有効ビットがオンであると判断した場合(YES)、停止操作時の図柄位置に応じてラインマスクデータをBライン用に変更する(ステップS5067)。これにより、Bラインでの停止制御が行われることになる。その後、本サブルーチンを終了する。
<<第2・第3停止処理>>
図72は、第2・第3停止処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
最初に、メインCPU31は、第1停止が左ストップボタン7Lであるか否かを判断する(ステップS5111)。
メインCPU31は、ステップS5111の判断処理で、第1停止が左ストップボタン7Lでないと判別したときには(NO)、ランダム用ラインマスク変更有効ビットがオンであるか否かを判断する(ステップS5113)。ランダム用ラインマスク変更有効ビットは、制御変更をしたか否かを示す。
メインCPU31は、ステップS5113の判断処理で、ランダム用ラインマスク変更有効ビットがオンであると判別したときには(YES)、ランダム用停止テーブルにおいて参照する列を右に1ビットシフトし、その列の停止データテーブルを取得する(ステップS5115)。
メインCPU31は、ステップS5111の判断処理で、第1停止が左ストップボタン7Lであると判別したときには(YES)、第2停止時であるか否かを判断する(ステップS5117)。
メインCPU31は、ステップS5117の判断処理で、第2停止時であると判別したときには(YES)、左第1停止後停止テーブル番号に基づいて左第1停止後停止データテーブルを取得する(ステップS5119)。
次に、メインCPU31は、図70に示すライン変更ビットチェック処理を呼び出して実行する(ステップS5121)。
メインCPU31は、ステップS5113の判断処理で、ランダム用ラインマスク変更有効ビットがオンでないと判別したとき(NO)、ステップS5115の処理を実行したとき、ステップS5117の判断処理で、第2停止時でないと判別したとき(NO)、又はステップS5121の処理を実行したときには、図71に示すラインマスクデータ変更処理を呼び出して実行する(ステップS5123)。
ランダム用ラインマスク変更有効ビットがオンでないと判別したとき(NO)、ステップS5115の処理を実行したとき、ステップS5117の判断処理で、第2停止時でないと判別したときには、ライン変更ビットチェック処理を実行することなく、ラインマスクデータ変更処理を実行する。
次に、メインCPU31は、取得した停止データテーブルの停止ラインデータとラインマスクデータとの論理積を、停止開始位置から順次とっていき、停止開始位置に対応する停止ラインデータから、論理積が0にならない停止ラインデータまでの差分に基づいて、滑り駒数決定データを生成し(ステップS5125)、本サブルーチンを終了する。
<<制御変更処理>>
図73は、制御変更処理のサブルーチンを示すフローチャートである。第1停止時の停止制御の場合には、図63の処理によって取得した回胴停止初期設定テーブル(図23)の各種の情報をそのまま用いる。これに対して、第2停止時又は第3停止時の停止制御の場合には、回胴停止初期設定テーブル(図23)の各種の情報をそのまま用いて滑り駒数決定データを生成する場合と、変更した情報を用いて滑り駒数決定データを生成する場合とがある。図73に示す制御変更処理は、変更するか否かを決定し、変更する場合には、滑り駒数決定データを生成するためのラインマスクデータを決定する処理である。
最初に、メインCPU31は、第3停止後であるか否かを判断する(ステップS5211)。
メインCPU31は、ステップS5211の判断処理で、第3停止後でないと判別したときには(NO)、第1停止が左ストップボタン7Lの操作による場合であるか否かを判断する(ステップS5213)。
メインCPU31は、ステップS5213の判断処理で、第1停止が左ストップボタン7Lでないと判別したときには(NO)、停止データテーブル2を使用するか否かを判断する(ステップS5215)。
メインCPU31は、ステップS5215の判断処理で、停止データテーブル2を使用しないと判別したときには(NO)、第2停止後であるか否かを判断する(ステップS5217)。
メインCPU31は、ステップS5217の判断処理で、第2停止後でないと判別したときには(NO)、ランダム用ラインマスク変更有効ビットをオンにする(ステップS5219)。
本実施の形態では、ランダム用ラインマスク変更有効ビットをオンにする処理は、このステップS5219の処理のみである。すなわち、第1停止が中ストップボタン7C又は右ストップボタン7Rの操作による場合で、かつ、停止データテーブル2を使用しない場合に、第1停止の停止制御の後に、ランダム用ラインマスク変更有効ビットをオンにする。ランダム用ラインマスク変更有効ビットは、第1停止が中ストップボタン7C又は右ストップボタン7Rの操作によるものであった場合に制御変更をしたか否かを示す。ランダム用ラインマスク変更有効ビットの値は、この後の停止制御で判断するときに用いる。
次に、メインCPU31は、ラインマスク選択データとして00をセットする(ステップS5221)。
次に、メインCPU31は、第1停止は中ストップボタン7Cであるか否かを判断する(ステップS5223)。
メインCPU31は、ステップS5223の判断処理で、第1停止は中ストップボタン7Cでないと判別したときには(NO)、ラインマスクデータ選択データを01に更新する(ステップS5225)。
上述したステップS5221〜S5225の処理を実行することによって、第1停止が中ストップボタン7Cの操作による場合には、ラインマスクデータ選択データは00に更新され、第1停止が右ストップボタン7Rの操作による場合には、ラインマスクデータ選択データは01に更新される。
メインCPU31は、ステップS5223の判断処理で、第1停止は中ストップボタン7Cであると判別したとき(YES)、又はステップS5225の処理を実行したときには、ラインマスクデータ選択テーブルを参照し、ラインマスク選択データに基づいて各ラインマスクデータ格納領域にラインマスクデータを格納し(ステップS5227)、本サブルーチンを終了する。
上述したステップS5227の処理によって、第1停止が中ストップボタン7Cの操作であるか、又は右ストップボタン7Rの操作であるかに応じて、対応するラインマスクデータをラインマスクデータ格納領域に格納することができる。格納されたラインマスクデータによって、停止制御の制御変更をすることができる。
メインCPU31は、ステップS5217の判断処理で、第2停止後であると判別したときには(YES)、セットされたラインマスクデータを右に1ビットシフトし、ラインマスクデータとしてセットする(ステップS5229)。
メインCPU31は、ステップS5211の判断処理で、第3停止後であると判別したとき(YES)、ステップS5213の判断処理で、第1停止が左ストップボタン7Lであると判別したとき(YES)、ステップS5215の判断処理で、停止データテーブル2を使用すると判別したとき(YES)、又はステップS5227若しくはS5229の処理を実行したときには、本サブルーチンを終了する。
本実施の形態では、第1停止が中ストップボタン7C又は右ストップボタン7Rの操作により、かつ、停止データテーブル2を使用しない場合に、第2停止又は第3停止の停止制御に用いる情報を変更すべく、ラインマスクデータを決定する。
<<優先引込制御処理>>
図74は、優先引込制御処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
最初に、メインCPU31は、作動ストップボタンに応じた引込優先順位データ格納領域をセットする(ステップS5311)。
次に、メインCPU31は、停止開始位置を取得する(ステップS5313)。
次に、滑り駒数決定データに応じた検索順序データテーブルをセットする(ステップS5317)。
例えば、ステップS5317の処理は、停止テーブル(停止データテーブル)によって決定された滑り駒数が4である場合には、検索順序データテーブルの滑り駒数決定データが4の行(アドレス)をセットする処理である。
次に、メインCPU31は、優先順序の初期値及びチェック回数に5をセットする(ステップS5319)。この処理は、0駒〜4駒の5回分を検索するためである。
次に、滑り駒数決定データを滑り駒数としてセットする(ステップS5325)。
次に、メインCPU31は、停止開始位置及び優先順序に基づいて停止検索位置を抽出する(ステップS5327)。
次に、メインCPU31は、停止検索位置の引込優先順位データを取得する(ステップS5329)。
次に、メインCPU31は、先に取得された引込優先順位データ以上であるか否かを判断する(ステップS5331)。
メインCPU31は、ステップS5331の判断処理で、先に取得された引込優先順位データ以上であると判別したときには(YES)、滑り駒数を更新する(ステップS5333)。
メインCPU31は、ステップS5331の判断処理で、先に取得された引込優先順位データ以上でないと判別したとき(NO)、又はステップS5333の処理を実行したときには、優先順序及びチェック回数から1を減算する(ステップS5335)。
次に、メインCPU31は、チェック回数は0であるか否かを判断する(ステップS5337)。
メインCPU31は、ステップS5337の判断処理で、チェック回数は0であると判別したときには(YES)、滑り駒数をセットし(ステップS5339)、本サブルーチンを終了する。
メインCPU31は、ステップS5337の判断処理で、チェック回数は0でないと判別したときには(NO)、ステップS5327に処理を戻す。
<<RT制御処理>>
図75は、RT制御処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
メインCPU31は、BB1またはBB2作動中であるか否かを判断する(ステップS5431)。所定の図柄組合せが表示されたことを契機に開始されるRTは、ボーナス作動中(及びボーナス内部当籤中)には、作動させることができないので、このような判断処理を実行する。また、RT0は、設定変更時のみ(新規導入時も)移行する。S5431において、BB1またはBB2作動中であると判断した場合(NO)、本サブルーチンを終了する。
メインCPU31は、ステップS5431において、BB1またはBB2作動中ではないと判断した場合(NO)、BB1またはBB2が内部当籤中であるか否かを判断する(ステップS5433)。
メインCPU31は、ステップS5433において、BB1またはBB2が内部当籤中であると判断した場合(YES)、遊技状態をRT5遊技状態に更新する(ステップS5435)。遊技状態の更新は、フラグのオンにより行われる。具体的には、更新後の遊技状態に対応するフラグをオンにし、このときに更新前の遊技状態に対応するフラグをオフにする。例えば、遊技状態をRT0からRT5遊技状態に更新する場合、RT5遊技状態フラグをオンにし、これに伴い、一般遊技状態(RT0)フラグをオフにする。ステップS5435の処理後、本サブルーチンを終了する。
メインCPU31は、ステップS5433において、BB1またはBB2が内部当籤中ではないと判断した場合(NO)、RT4遊技状態であるか否かを判断する(ステップS5437)。RT4遊技状態であるか否かの判断は、RT4遊技状態フラグがオンであるか否かをチェックすることにより行われる。
メインCPU31は、ステップS5437において、RT4遊技状態であると判断した場合(YES)、RT4遊技回数を1減算する(ステップS5439)。RT遊技回数は、ステップS5459において所定の回数(本実施形態では4回)にセットされている。
次に、メインCPU31は、RT4遊技回数が0であるか否かを判断する(ステップS5441)。RT4遊技回数が0ではないと判断した場合(NO)、本サブルーチンを終了する。一方、RT4遊技回数が0であると判断した場合、RT4遊技状態フラグをオフにし(ステップS5433)、本サブルーチンを終了する。
メインCPU31は、ステップS5437において、RT4遊技状態ではないと判断した場合(NO)、ベルこぼし目が表示されたか否かを判断する(ステップS5445)。ベルこぼし目が表示されたと判断した場合(YES)、遊技状態をRTO(一般遊技状態)に更新し(ステップS5447)、本サブルーチンを終了する。
メインCPU31は、ステップS5445において、ベルこぼし目が表示されていないと判断した場合(NO)、押し順リプ(クロスDリプ1〜3)が表示されたか否かを判断する(ステップS5449)。押し順リプ(クロスDリプ1〜3)が表示されたと判断した場合(YES)、遊技状態をRT2遊技状態に更新し(ステップS5451)、本サブルーチンを終了する。
メインCPU31は、ステップS5449において、押し順リプ(クロスDリプ1〜3)が表示されていないと判断した場合(NO)、押し順リプ(小山リプ1〜12)が表示されたか否かを判断する(ステップS5453)。押し順リプ(小山リプ1〜12)が表示されたと判断した場合(YES)、遊技状態をRT3遊技状態に更新し(ステップS5455)、本サブルーチンを終了する。
メインCPU31は、ステップS5453において、押し順リプ(小山リプ1〜12)が表示されていないと判断した場合(NO)、リーチ目リプが表示されたか否かを判断する(ステップS5457)。リーチ目リプが表示されたと判断した場合には(YES)、RT4遊技回数を所定回数(本実施形態では4回)にセットするとともに、遊技状態をRT4遊技状態に更新する(ステップS5459)。
ステップS5457において、リーチ目リプが表示されていないと判断した場合(即ち、BB非当籤時であり且つリーチ目リプが表示されていないと判断した場合)、又はステップS5459の処理を実行した場合、本サブルーチンを終了する。
<<ボーナス終了チェック処理>>
図76は、ボーナス終了チェック処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
最初に、メインCPU31は、BB1またはBB2終了時フラグがオンであればオフにする処理を行う(ステップS5531)。次に、BB1作動中であるか否かを判断する(ステップS5533)。BB1作動中であるか否かの判断は、BB1遊技状態フラグのオン/オフをチェックすることにより行われる。
メインCPU31は、BB1作動中であると判断した場合(YES)、ボーナス終了枚数カウンタの値が0未満であるか否かを判断する(ステップS5535)。
メインCPU31は、ステップS5535の判断処理で、ボーナス終了枚数カウンタの値が0未満であると判別したときには(YES)、BB1終了処理を実行する(ステップS5537)。この処理は、BB1遊技状態フラグをオフする処理である。次に、BB1終了時フラグをオンにする(ステップS5539)。
メインCPU31は、ステップS5533において、BB1作動中ではないと判断した場合(NO)、BB2作動中であるか否かを判断する(ステップS5541)。BB2作動中であるか否かの判断は、BB2遊技状態フラグのオン/オフをチェックすることにより行われる。
メインCPU31は、ステップS5541において、BB2作動中であると判断した場合(YES)、ボーナス終了枚数カウンタの値が0未満であるか否かを判断する(ステップS5543)。
メインCPU31は、ステップS5543において、ボーナス終了枚数カウンタの値が0未満であると判断したときには(YES)、BB2終了処理を実行する(ステップS5545)。この処理は、BB2遊技状態フラグをオフにする処理である。次に、BB2終了時フラグをオフにする(ステップS5547)。
ステップS5539又はステップS5547の処理を実行した場合、メインCPU31は、ボーナス終了時コマンド送信処理を実行する(ステップS5549)。この処理では、BB1、BB2に応じたコマンドを送信する。
次に、メインCPU31は、ボーナス終了時の初期化処理を実行する(ステップS5551)。
ステップS5535において、ボーナス終了枚数カウンタの値が0未満ではないと判断した場合(NO)、ステップS5541において、BB2作動中ではないと判断した場合(NO)、ステップS5543において、ボーナス終了枚数カウンタの値は0未満ではないと判断した場合(NO)、又はステップS5551の処理を実行した場合、本サブルーチンを終了する。
<<ボーナス作動チェック処理>>
図77は、ボーナス作動チェック処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
最初に、メインCPU31は、BB1またはBB2作動中であるか否かを判断する(ステップS5631)。
メインCPU31は、ステップS5631において、BB1またはBB2作動中であると判断した場合、RB作動処理を行う(ステップS5633)。RB作動処理では、RB遊技状態フラグをオンにする。その後、本サブルーチンを終了する。
メインCPU31は、ステップS5631において、BB1またはBB2作動中ではないと判断した場合(NO)、BB1に入賞したか否かを判断する(ステップS5635)。
メインCPU31は、ステップS5635において、BB1に入賞したと判断した場合(YES)、BB1中RB作動処理を実行する(ステップS5637)。BB1中RB作動処理では、BB1遊技状態フラグ、及びBB1中RB遊技状態フラグをオンにする。その後、持越役格納領域の値をクリアし(ステップS5639)、ボーナス開始コマンド送信処理を行い(ステップS5641)、本サブルーチンを終了する。
メインCPU31は、ステップS5635において、BB1に入賞していないと判断した場合(NO)、BB2に入賞したか否かを判断する(ステップS5643)。
メインCPU31は、ステップS5643において、BB2に入賞したと判断した場合(YES)、BB2中RB作動処理を実行する(ステップS5645)。BB2中RB作動処理では、BB2遊技状態フラグ、及びBB2中RB遊技状態フラグをオンにする。その後、持越役格納領域の値をクリアし(ステップS5647)、ボーナス開始コマンド送信処理を行い(ステップS5649)、本サブルーチンを終了する。
メインCPU31は、ステップS5643において、BB2に入賞していないと判断した場合(NO)、リプレイに入賞したか否かを判断する(ステップS5651)。リプレイに入賞していないと判断した場合(NO)、本サブルーチンを終了する。リプレイに入賞したと判断した場合(YES)、自動投入要求を行い(ステップS5653)、本サブルーチンを終了する。
<<メインCPU31の制御による割込処理>>
図78は、メインCPU31の制御による割込処理のサブルーチンを示すフローチャートである。この処理は、1.1172ミリ秒毎に呼び出されて実行される。
最初に、メインCPU31は、レジスタを退避する(ステップS5711)。
次に、メインCPU31は、入力ポートチェック処理を実行する(ステップS5713)。
次に、メインCPU31は、タイマ更新処理を実行する(ステップS5715)。
次に、メインCPU31は、コマンドデータ送信処理を実行する(ステップS5717)。
次に、メインCPU31は、リール制御処理を実行する(ステップS5719)。
次に、メインCPU31は、ランプ・7SEG駆動処理を実行する(ステップS5721)。
次に、メインCPU31は、レジスタを復帰し(ステップS5723)、本サブルーチンを終了する。
<<<副制御処理>>>
副制御回路72のサブCPU81は、図79〜図89に示すフローチャートにしたがって各種のプログラムを実行する。
<<電源投入時の処理>>
図79は、電源投入時の処理の副制御回路72の動作を示すフローチャートである。
最初に、サブCPU81は、初期化処理を実行する(ステップS5811)。この処理では、サブCPU81は、サブRAM83等のエラーチェック、タスクシステムの初期化を行う。
次に、サブCPU81は、演出制御タスクを起動する(ステップS5813)。演出制御タスクは、サブCPU81が、サブCPU81に対して所定の周期で送信される信号等に応じて、各種の演出を行うための制御を実行する処理である。次に、サブCPU81は、主基板通信タスクを起動し(ステップS5817)、処理を打ち切る。
<<演出制御タスク>>
図80は、演出制御タスクを示すフローチャートである。
サブCPU81は、制御用データが更新されたか否かを判断し(ステップS6121)、制御用データが更新されたと判断した場合(YES)、制御用データを出力する処理を行う(ステップS6123)。
ステップS6121において、制御用データが更新されていないと判断した場合(NO)、又はステップS6123の処理を実行した場合、処理をステップS6121に戻す。
<<主基板通信タスク>>
図81は、主基板通信タスクを示すフローチャートである。
最初に、サブCPU81は、通信メッセージキューの初期化を実行する(ステップS6311)。
次に、サブCPU81は、受信コマンドのチェックを実行する(ステップS6313)。
次に、サブCPU81は、前回とは異なるコマンドを受信したか否かを判断する(ステップS6315)。
サブCPU81は、ステップS6315の判断処理で前回とは異なるコマンドを受信したと判別したときには(YES)、受信したコマンドから各種の遊技情報を作成し、格納する(ステップS6317)。遊技情報には、内部当籤役、遊技状態、設定値等がある。
次に、サブCPU81は、図82に示すコマンド解析処理のサブルーチンを呼び出して実行する(ステップS6319)。
サブCPU81は、ステップS6315の判断処理で前回とは異なるコマンドを受信していないと判別したとき(NO)、又はステップS6319を実行したときには、ステップS6313に処理を戻す。
<<コマンド解析処理>>
図82は、コマンド解析処理を示すフローチャートである。
最初に、サブCPU81は、図83に示す演出内容決定処理のサブルーチンを呼び出して実行する(ステップS6411)。
次に、サブCPU81は、ランプデータ決定処理を実行する(ステップS6413)。
次に、サブCPU81は、サウンドデータ決定処理を実行する(ステップS6415)。
次に、サブCPU81は、決定された各データを制御用データに変換し(ステップS6417)、本サブルーチンを終了する。
<<演出内容決定処理>>
図83は、演出内容決定処理を示すフローチャートである。
最初に、サブCPU81は、初期化コマンド受信時であるか否かを判断する(ステップS6611)。例えば、メインCPU31は、初期化コマンドとして、設定値変更の有無や設定値の情報を送信する。サブCPU81は、ステップS6611の処理で、これらを初期化コマンドとして受信する。初期化コマンドに基づいて、内部モードを変更する場合もある。
サブCPU81は、ステップS6611の判断処理で初期化コマンド受信時であると判別したときには(YES)、初期化コマンド受信時処理を実行し(ステップS6613)、本サブルーチンを終了する。
サブCPU81は、ステップS6611の判断処理で初期化コマンド受信時でないと判別したときには(NO)、メダル投入コマンド受信時であるか否かを判断する(ステップS6615)。
サブCPU81は、ステップS6615の判断処理でメダル投入コマンド受信時であると判別したときには(YES)、メダル投入コマンド受信時処理を実行し(ステップS6617)、本サブルーチンを終了する。例えば、メインCPU31は、メダル投入コマンドとして、メダル投入の有無、投入枚数カウンタ・クレジットカウンタの値を送信する。サブCPU81は、ステップS6617の処理で、これらをメダル投入コマンドとして受信する。
サブCPU81は、ステップS6615の判断処理でメダル投入コマンド受信時でないと判別したときには(NO)、スタートコマンド受信時であるか否かを判断する(ステップS6619)。
サブCPU81は、ステップS6619の判断処理でスタートコマンド受信時であると判別したときには(YES)、図84に示すスタートコマンド受信時処理を呼び出して実行し(ステップS6621)、本サブルーチンを終了する。例えば、メインCPU31は、スタートコマンドとして、遊技状態フラグの種別、ボーナス終了枚数カウンタの値、内部当籤役の種別を送信する。サブCPU81は、ステップS6621の処理で、これらをスタートコマンドとして受信する。
サブCPU81は、ステップS6619の判断処理でスタートコマンド受信時でないと判別したときには(NO)、リール回転開始コマンド受信時であるか否かを判断する(ステップS6623)。
サブCPU81は、ステップS6623の判断処理でリール回転開始コマンド受信時であると判別したときには(YES)、リール回転開始コマンド受信時処理を実行し(ステップS6625)、本サブルーチンを終了する。例えば、メインCPU31は、リール回転開始コマンドとして、リールの回転が開始された旨を送信する。サブCPU81は、ステップS6625の処理で、これをリール回転開始コマンドとして受信する。
サブCPU81は、ステップS6623の判断処理でリール回転開始コマンド受信時でないと判別したときには(NO)、リール停止コマンド受信時であるか否かを判断する(ステップS6627)。
サブCPU81は、ステップS6627の判断処理でリール停止コマンド受信時であると判別したときには(YES)、リール停止コマンド受信時処理を実行し(ステップS6629)、本サブルーチンを終了する。例えば、メインCPU31は、リール停止コマンドとして、停止リールの種別、停止開始位置及び滑り駒数(又は停止予定位置)を送信する。サブCPU81は、ステップS6629の処理で、これらをリール停止コマンドとして受信する。
サブCPU81は、ステップS6627の判断処理でリール停止コマンド受信時でないと判別したときには(NO)、表示コマンド受信時であるか否かを判断する(ステップS6631)。
サブCPU81は、ステップS6631の判断処理で表示コマンド受信時であると判別したときには(YES)、図89に示す表示コマンド受信時処理を実行し(ステップS6633)、本サブルーチンを終了する。例えば、メインCPU31は、表示コマンドとして、表示役、停止開始位置及び滑り駒数(又は停止予定位置)を送信する。サブCPU81は、ステップS6633の処理で、これらを表示コマンドとして受信する。
サブCPU81は、ステップS6631の判断処理で表示コマンド受信時でないと判別したときには(NO)、ボーナス開始コマンド受信時であるか否かを判断する(ステップS6635)。
サブCPU81は、ステップS6635の判断処理でボーナス開始コマンド受信時であると判別したときには(YES)、ボーナス開始コマンド受信時処理を実行し(ステップS6637)、本サブルーチンを終了する。例えば、メインCPU31は、ボーナス開始コマンドとして、ボーナスが開始された旨を送信する。サブCPU81は、ステップS6637の処理で、これをボーナス開始コマンドとして受信する。
サブCPU81は、ステップS6635の判断処理でボーナス開始コマンド受信時でないと判別したときには(NO)、ボーナス終了コマンド受信時であるか判断する(ステップS6639)。
サブCPU81は、ステップS6639の判断処理でボーナス終了コマンド受信時であると判別したときには(YES)、ボーナス終了コマンド受信時処理を実行し(ステップS6641)、本サブルーチンを終了する。例えば、メインCPU31は、ボーナス終了コマンドとして、ボーナスが終了した旨を送信する。サブCPU81は、ステップS6641の処理で、これをボーナス終了コマンドとして受信する。
サブCPU81は、ステップS6639の判断処理でボーナス終了コマンド受信時でないと判別したときには(NO)、入力状態コマンド受信時であるか判断する(ステップS6643)。
サブCPU81は、ステップS6643の判断処理で入力状態コマンド受信時であると判別したときには(YES)、入力状態コマンド受信時処理を実行し(ステップS6645)、本サブルーチンを終了する。例えば、メインCPU31は、入力状態コマンドとして、各操作部がオンエッジ状態であるか、オフエッジ状態であるかを送信する。サブCPU81は、ステップS6645の処理で、これらを入力状態コマンドとして受信する。
サブCPU81は、ステップS6643の判断処理で入力状態コマンド受信時でないと判別したときには(NO)、本サブルーチンを終了する。
<<スタートコマンド受信時処理>>
図84は、スタートコマンド受信時処理を示すフローチャートである。
サブCPU81は、遊技状態がRT4であるか否かを判断する(ステップS6731)。遊技状態がRT4であると判断した場合には(YES)、本サブルーチンを終了する。一方、遊技状態がRT4ではないと判断した場合には(NO)、ARTフラグがオンであるか否かを判断する(ステップS6737)。
サブCPU81は、ステップS6737において、ARTフラグがオンであると判断した場合(YES)、図85に示すART継続ゲーム数処理を行い(ステップS6739)、本サブルーチンを終了する。ART継続ゲーム数処理では、ART中の上乗せ抽籤、及びナビテーブル選択処理を行う。
サブCPU81は、ステップS6737において、ARTフラグがオンではないと判断した場合(NO)、内部当籤役がBBであるか否かを判断する(ステップS6741)。内部当籤役がBBであると判断した場合(YES)、図87に示すBB当籤時ARTセット抽籤処理を行い(ステップS6743)、本サブルーチンを終了する。BB当籤時ARTセット抽籤処理では、ARTの当籤/非当籤の決定、及びARTのセット回数を決定する。
サブCPU81は、ステップS6741において、内部当籤役がBBではないと判断した場合(NO)、内部当籤役が共通ベル又はチャンスリプレイであるか否かを判断する(ステップS6745)。内部当籤役が共通ベル又はチャンスリプレイである場合(YES)、図88に示すART抽籤処理を行い(ステップS6747)、本サブルーチンを終了する。ART抽籤処理では、共通ベル又はチャンスリプ当籤時に行われる処理であり、ファイブインパクトのゲーム回数抽籤が行われる。ここで、ゲーム回数として5回が選択されればARTが確定となる。ゲーム回数として5回未満が選択された場合には、再度抽籤が行われる。
サブCPU81は、ステップS6745において、内部当籤役が共通ベル又はチャンスリプレイではないと判断した場合(NO)、本サブルーチンを終了する。
本実施形態では、図示していないが、所定の条件を満たした場合に、潜伏ゲーム数抽籤テーブル(図示せず)に基づいて、潜伏ゲーム数の抽籤を行い、抽籤結果により定められた回数の潜伏ゲームが行われた後に、ARTが作動する。
上記所定の条件としては、例えば、チャンスリプレイ又は共通ベルの当籤時にファイブインパクト抽籤に当籤せず且つサブART抽籤に当籤した場合(所謂初当たり時)、ART終了後にセット回数が残っていた場合(所謂ループ時)等が挙げられる。
潜伏ゲーム数抽籤テーブルでは、初当たり時及びループ時の夫々について、潜伏ゲーム数(例えば、1〜10)に対して当籤確率が設定されている。
なお、本実施形態では、ファイブインパクトに当籤した場合にはファイブインパクト終了時に潜伏ゲームを経ずにARTが作動し、リーチ目リプレイで当籤した場合にはRT4終了後に潜伏ゲームを経ずにARTが作動し、BB2終了後のベル入賞時には潜伏ゲームを経ずにARTが作動する。また、ボーナス1G連、フリーズ当籤時はそのボーナス終了時からART作動となる。
<<ART継続ゲーム数処理>>
図85は、ART継続ゲーム数処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
サブCPU81は、遊技状態がRT3であるか否かを判断する(ステップS6821)。遊技状態がRT3ではない場合(NO)、内部当籤役が押し順リプレイであるか否かを判断する(ステップS6823)。内部当籤役が押し順リプレイでない場合(NO)、S6851に進む。一方、内部当籤役が押し順リプレイである場合(YES)、遊技者に有利となる押し順の報知を行い(ステップS6825)、S6851に進む。
ステップS6825では、RT0遊技状態においては、RT2移行リプナビ(上げリプ)を行う。RT2遊技状態では、RT3移行リプナビ(上げリプ)又はRT2維持リプナビを行う。
サブCPU81は、ステップS6821において、遊技状態がRT3であると判断した場合(YES)、保証ゲーム数セット処理を行う(ステップS6827)。ART当籤時にロック演出(フリーズ)が行われた場合、保証ゲームは60回であり、ロック演出が行われなかった場合、保証ゲームは30回である。
次に、サブCPU81は、保証ゲーム数が1以上であるか否かを判断する(ステップS6829)。保証ゲーム数が1以上である場合(YES)、上乗せ役が当籤したか否かを判断する(ステップS6831)。本実施形態では、保証ゲーム数の上乗せ役として、ボーナス、チェリー(単チェリー、2連チェリー、3連チェリー、中チェリー)が設定されている。
サブCPU81は、上乗せ役に当籤したと判断した場合(YES)、遊技状態と保証ゲーム数とに応じて、上乗せ抽籤を実行し、上乗せ回数をセットする(ステップS6833)。ステップS6833における上乗せ抽籤では、図52に示すART中保証ゲーム数上乗せ抽籤テーブルが用いられる。
サブCPU81は、ステップS6831において、上乗せ役に当籤していないと判断した場合(NO)、内部当籤役が押し順ベルであるか否かを判断する(ステップS6835)。内部当籤役が押し順ベルであると判断した場合(YES)、当籤役に応じた押し順の報知を行う(ステップS6837)。
ステップS6833の処理を実行した場合、ステップS6835において内部当籤役が押し順ベルではないと判断した場合(NO)、ステップS6837の処理を実行した場合、保証ゲーム数を1減算する(ステップS6839)。ステップS6839の処理を実行した後、保証ゲーム数は0であるか否かを判断する(ステップS6841)。
保証ゲーム数が0であると判断した場合(YES)、保証ゲーム数の上乗せ抽籤回数が1以上であるか否かを判断する(ステップS6843)。保証ゲーム数の上乗せ抽籤回数が1以上である場合(YES)、ART保証ゲーム数テーブル(図52)に基づいて保証ゲーム数を決定する(ステップS6845)。
ステップS6843において、保証ゲーム数の上乗せ抽籤回数が1以上ではないと判断した場合(NO)、ART中次回ナビテーブル選択抽籤テーブル(図53)から、1のナビテーブルを選択決定し、ナビテーブルゲーム数カウンタに0をセットする(ステップS6847)。ART中次回ナビテーブル選択抽籤テーブルは、ショートとロングとに分かれており、夫々ナビテーブルの抽籤確率が異なる。
ステップS6829において、保証ゲーム数が1以上ではないと判断した場合(NO)、図86に示すナビテーブルゲーム処理を行う(ステップS6849)。ナビテーブルゲームでは、複数のナビテーブルから、1つのナビテーブルを選択するゲームが行われる。ナビテーブルでは、必ずナビを行う期間と、抽籤によってナビを行う期間とが混在している。
ステップS6823において、内部当籤役が押し順リプレイではないと判断した場合(NO)、ステップS6825の処理を実行した場合、ステップS6841において、保証ゲーム数が0ではないと判断した場合(NO)、ステップS6845の処理を実行した場合、ステップS6847の処理を実行した場合、又はステップS6849の処理を実行した場合、ARTセット上乗せ抽籤を行う(ステップS6851)。ARTセット上乗せ抽籤では、設定値、「RT3中」又は「RT3中以外」、保証ゲーム数(保証遊技数)の有無、又は当籤役(ハズレ、共通ベル、チャンスリプレイ)の組合せに応じて、当籤又は非当籤が規定されている。この上乗せ抽籤に当籤した場合、ARTセットが例えば1セット追加される。その後、本サブルーチンを終了する。なお、本発明において、ART上乗せ抽籤を行うタイミングは、本実施形態に限定されない。
<<ナビテーブルゲーム処理>>
図86は、ナビテーブルゲーム処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
サブCPU81は、ナビテーブルゲーム数カウンタに1加算する(ステップS6931)。次に、内部当籤役が押し順ベルであるか否かを判断する(ステップS6933)。内部当籤役が押し順ベルである場合(YES)、ナビテーブルゲーム数カウンタの値と、ナビテーブルの報知期間とに基づいて、ナビの有無を決定する(ステップS6935)。
ステップS6935の実行後、ナビ実行に当籤したか否かを判断する(ステップS6937)。ナビ実行に当籤したと判断した場合(YES)、当籤役に応じて押し順を報知する(ステップS6939)。
ステップS6933において、内部当籤役が押し順ベルではないと判断した場合(NO)、内部当籤役が所定の役(本実施形態では、チェリー系(単チェリー、2連チェリー、3連チェリー、中チェリー)、共通ベル、全ベル、BB、チャンスリプレイ)であるか否かを判断する(ステップS6941)。
ステップS6941において、内部当籤役が所定の役であると判断した場合(YES)、ART中次回ナビテーブル選択抽籤テーブルから、1つのナビテーブルを選択決定し、ナビテーブル数カウンタに0をセットする(ステップS6943)。
ステップS6937において、ナビ実行に当籤しなかったと判断した場合(NO)、ステップS6939の処理の実行した場合、ステップS6941において、内部当籤役が所定の役ではないと判断した場合、又はステップS6943の処理を実行した場合、本サブルーチンを終了する。
<<BB当籤時ARTセット抽籤処理>>
図87は、BB当籤時ARTセット抽籤処理のサブルーチンを示すフローチャートである。BB当籤時ARTセット抽籤処理では、ボーナス終了後の1ゲーム目ではなく且つ単独BB1が内部当籤した場合のみ、ART抽籤を受けることができ、ARTのセット回数の抽籤が行われる。
サブCPU81は、ボーナス終了後の1ゲーム目であるか否かを判断する(ステップS7031)。ボーナス終了後の1ゲーム目ではないと判断した場合(NO)、内部当籤したBBが他の当籤役との重複当籤であるか否かを判断する(ステップS7033)。内部当籤したBBが重複当籤ではないと判断した場合(NO)、内部当籤役はBB1の単独当籤であるか否かを判断する(ステップS7035)。内部当籤役がBB1の単独当籤であると判断した場合(YES)、遊技ロック抽籤に当籤したか否かを判断する(ステップS7037)。
ステップS7031において、ボーナス終了後の1ゲーム目であると判断した場合(YES)、又はステップS7037において、遊技ロック抽籤に当籤したと判断した場合(YES)、ARTフラグをオンにする(ステップS7039)。ARTフラグがオンである場合、RT3遊技状態(ART状態)の移行をナビする。また、ボーナス後1ゲーム目にBBが当籤した場合、ボーナス終了後からナビが開始される。ARTのゲーム数減算は、RT3移行後の保証ゲームにて行われる。
ステップS7033において、内部当籤したBBが重複当籤であると判断した場合(YES)、ステップS7035において、内部当籤役がBB1の単独当籤でないと判断した場合(NO)、ステップS7037において、遊技ロック抽籤に当籤しなかったと判断した場合(NO)、又はステップS7039の処理を実行した場合、本サブルーチンを終了する。
<<ART抽籤処理>>
図88は、ART抽籤処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
ART抽籤処理では、ファイブインパクトの抽籤が行われる。ファイブインパクトとは、リールアクションによる演出で、5回に亘りリールアクションが発生したときに、ARTが確定となるゲームである。リールアクションの回数(例えば、5回、0回等)は、共通ベルまたはチャンスリプレイの当籤時にメインCPU31の抽籤によって決定される。
まず、サブCPU81は、内部当籤役が共通ベル又はチャンスリプレイであるか否かを判断する(ステップS7111)。
ステップS7111において、内部当籤役が共通ベル又はチャンスリプレイであると判断した場合(YES)、遊技ロック抽籤が行われたか否かを判断する(ステップS7113)。
遊技ロック抽籤が行われたと判断した場合(YES)、決定された遊技ロック演出が5回であるか否かを判断する(ステップS7115)。遊技ロック演出とは、本実施形態では、上述したファイブインパクトをいう。スタートコマンドにより、ファイブインパクト回数として5回が決定された場合には、サブCPU81がARTフラグをオンする。
ステップS7115において、決定された遊技ロック演出が5回ではないと判断された場合(NO)、遊技ロック演出にハズレた場合のサブART抽籤のテーブル(図49)に基づいて、ART抽籤を行う(ステップS7117)。すなわち、遊技ロック演出に5回未満が選択された場合、ARTは非当籤となるが、サブCPU81が、ステップS7117において、ART抽籤を行い、結果として、ARTに当籤する場合があり得る。
ステップS7117の実行後、ARTに当籤したか否かを判断する(ステップS7119)。ステップS7115において、決定された遊技ロック演出が5回であると判断した場合、又はステップS7119において、ARTに当籤したと判断した場合、ARTフラグをオンにする(ステップS7121)。
ステップS7111において、内部当籤役が共通ベル又はチャンスリプレイではないと判断した場合(NO)、ステップS7113において、遊技ロック演出抽籤が行われていないと判断した場合(NO)、ステップS7119において、ARTに当籤していないと判断した場合(NO)、又はステップS7121の処理を実行したと判断した場合、本サブルーチンを終了する。
<<表示コマンド受信時処理>>
図89は、表示コマンド受信時処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
サブCPU81は、有効ライン8上にリーチ目リプが表示されたか否かを判断する(ステップS7211)。有効ライン8上にリーチ目リプが表示されたと判断した場合(YES)、内部当籤役がリーチ目リプのみであるか否かを判断する(ステップS7213)。
ステップS7213において、内部当籤役はリーチ目リプのみであると判断した場合(YES)、ARTフラグをオンにする(ステップS7215)。ステップS7213において、内部当籤役がリーチ目リプのみではないと判断した場合、又はステップS7215の処理を実行した場合、本サブルーチンを終了する。
このように、本実施形態では、有効ライン上にリーチ目リプが表示され、且つ内部当籤役がリーチ目リプのみである(即ちボーナス非当籤である)場合、ARTフラグがオンされる。一方、有効ライン上にリーチ目リプが表示され、且つ内部当籤役がリーチ目リプのみではない(即ち、リーチ目リプとBB1若しくはBB2との重複当籤である)場合、ARTフラグはオンされない。
ステップS7211において、有効ライン8上にリーチ目リプが表示されていないと判断した場合(NO)、有効ライン8上に押し順ベルが表示されたか否かを判断する(ステップS7217)。有効ライン8上に押し順ベルが表示されたと判断した場合(YES)、BB2終了後1ゲーム目であるか否かを判断する(ステップS7219)。BB2終了後1ゲーム目であると判断した場合(YES)、ARTフラグをオンにセットして(ステップS7221)、本サブルーチンを終了する。本実施形態では、ボーナス終了チェック処理にて、各ボーナスの終了時にフラグがオンになる。そのうち、BB2終了フラグがオンになっている場合のみ、次ゲーム(BB2終了後の1ゲーム目)において、押し順ベル当籤時の3/4の確率で遊技ロック演出が行われる。本実施形態では、BB2は遊技媒体の純増数が少ないことから、このように遊技者にとって有利となる機会が与えられている。
ステップS7219において、BB2終了後1ゲーム目ではないと判断した場合(NO)、ナビテーブルゲーム中であるか否かを判断する(ステップS7223)。ステップS7223において、ナビテーブルゲーム中であると判断した場合、ART中次回ナビテーブル選択テーブルから、1のナビテーブルを選択決定し、ナビテーブルゲーム数カウンタに0をセットする(ステップS7225)。ステップS7223において、ナビテーブルゲーム中ではないと判断した場合(NO)、又はステップS7225の処理を実行した場合、本サブルーチンを終了する。
このように、本実施形態では、有効ライン上に押し順ベルが表示され、且つナビテーブルゲーム中である場合に、次に用いるナビテーブルが新たに選択決定される。一方、有効ライン上に押し順ベルが表示され、且つナビテーブルゲーム中ではない(即ち保証ゲーム中である)場合、ナビテーブルの選択決定は行われない。
ステップS7217において、有効ライン8上に押し順ベルが表示されていないと判断した場合(NO)、有効ライン8上にベルこぼし目が表示されたか否かを判断する(ステップS7227)。ベルこぼし目が表示されたと判断した場合(YES)、ナビテーブルゲーム中であるか否かを判断する(ステップS7229)。ステップS7229において、ナビテーブルゲーム中であると判断した場合(YES)、ARTフラグをオフにする(ステップS7231)。
ステップS7227において、有効ライン8上にベルこぼし目が表示されていないと判断した場合(NO)、ステップS7229において、ナビテーブルゲーム中ではないと判断した場合(NO)、又はステップS7231の処理を実行した場合、本サブルーチンを終了する。
本実施形態では、図75に示すように、ベルこぼし目が表示された場合(ステップS5445:YES)、RT0(一般遊技状態)に移行するが(ステップS5447)、図89に示すように、ベルこぼし目が表示され(ステップS7227:YES)且つナビテーブルゲーム中ではない場合(ステップS7229:NO)、ARTフラグをオフにしない。即ち、保証ゲーム中にベルこぼし目が表示された場合、遊技状態が一旦、RT0(一般遊技状態)になるが、ナビ自体は終了しない。
しかし、ナビテーブルゲーム中にベルこぼし目が表示された場合(ステップS7227:YESであり且つステップS7229:YESである場合)、ARTフラグがオフされる。即ち、ナビテーブルゲーム中は、押し順ベルの入賞によりARTの遊技状態が維持されているので、ベルこぼし目が表示された場合に、ARTは終了する。
なお、本実施形態において、押し順ナビが行われているにも関わらず、押し順ベルを当籤させることができず、RT状態が移行した場合(図6参照)、ペナルティが発生する。
ペナルティとしては、具体的に、保証ゲーム数等について、RT状態移行時(ペナルティ発生時)の状態を保持するが、RT2遊技状態に移行してから、ゲーム数の減算を行う。また、ペナルティ発生時には、リーチ目リプ当籤時又はチャンスリプ当籤時にART抽籤を行わない。さらに、ペナルティ発生時には、押し順ナビが行われるが、保証ゲーム数上乗せ抽籤も行われない。ペナルティの終了条件は、特に限定されず、例えば、保証ゲーム数が0になること、所定の当籤役に当籤すること、所定回数のゲームを行うこと、所定時間が経過すること等を挙げることができる。
以上、本実施形態では、保証ゲーム後に、ナビテーブルゲームを行い、ナビテーブルゲームでは、完全ナビと抽籤ナビとが混在している。従って、ナビテーブルゲームでも、押し順ナビが必ず行われる場合もあり得るので、遊技者側からみて、状態の移行の判別が困難である。その結果、興趣の低下を防止することができる。
一方、ナビテーブルゲームは、抽籤ナビを含んでおり、これにより、ナビが行われる確率は完全ナビと比べて確実に低下するので、遊技店側に莫大な損失が生じることを防止できる。従って、遊技店側の莫大な損失の発生防止と興趣の低下防止との両立を実現できる。
さらに、本実施形態では、ナビテーブルゲームが複数種類存在する。各ナビテーブルゲームおける完全ナビと抽籤ナビの割合は異なっている。保証ゲームの経過後に、選択された1つのナビテーブルゲームを行う。その後、「押し順ナビ」に入賞することに、都度選択されるナビテーブルゲームを行う。
本実施形態によれば、ナビテーブルゲームにおいて、「押し順ナビ」に入賞するごとに、完全ナビと抽籤ナビとの割合の異なるナビテーブルゲームが開始されるので、遊技者が遊技状態を的確に把握することが困難であり、その結果、興趣の低下を防止することができる。
また、本実施形態では、ナビテーブルゲームにおいて、先ず完全ナビの期間が開始し、その後に抽籤ナビの期間が開始される。
本実施形態では、複数のナビテーブルの全て(ナビテーブル1〜10)が、完全ナビ(第1状態)及び抽籤ナビ(第2状態)を有しているが、本発明は、この例に限定されない。複数のナビテーブルのうち、いずれかのナビテーブルが、完全ナビ及び抽籤ナビのいずれか一方のみを有していてもよい。例えば、複数のナビテーブルのうち、いずれか(例えば、テーブル8〜10)が、完全ナビのみを有していてもよい。
複数のナビテーブルが、完全ナビ及び抽籤ナビのいずれか一方のみを有するナビテーブルを含む場合、完全ナビ及び抽籤ナビの両方を含むナビテーブルは、完全ナビ及び抽籤ナビのいずれか一方のみを有するナビテーブルよりも多いことが望ましい。また、完全ナビ及び抽籤ナビのいずれか一方のみを有するナビテーブルのなかでは、完全ナビのみを有するナビテーブルが、抽籤ナビのみを有するナビテーブルよりも多いことが望ましい。さらに、完全ナビ及び抽籤ナビのいずれか一方のみを有するナビテーブルとして、完全ナビのみを有するナビテーブルのみを有していてもよい。
本実施形態において、ナビテーブルゲームでは、完全ナビ、抽籤ナビ、完全ナビの順に遊技が行われ、抽籤ナビにおいて、抽籤により押し順ナビが行われる確率は一定であるが、本発明は、この例に限定されない。完全ナビ、抽籤ナビの順に遊技が行われてもよい。抽籤ナビにおいて抽籤により押し順ナビが行われる確率は、遊技回数の増加に応じて減少してもよい。
本実施形態では、高RT状態の制御は、主制御回路71によって行われ、遊技者が有利となる停止操作順序の遊技者への報知は、副制御回路72によって行われている。つまり、ARTでは、主制御回路71によって高RT状態の制御が行われ、副制御回路72によって押し順ナビが行われる。このように、本実施形態では、高RT状態の制御と、押し順ナビの制御とが別個に行われるので、例えば、ARTに当籤していないとき(ARTフラグがオフであるとき)でも、高RT状態へ移行し得る。但し、副制御回路72でARTに当籤していない場合には、高RT状態へ移行し、高RT状態で特定小役に内部当籤しても、押し順ナビは行われない。なお、ARTの当籤の契機は、主制御回路71による抽籤の結果(特にボーナス等の当籤役)に依存する。このような制御の態様は、本発明の一実施形態であり、本発明は、この例に限定されない。
また、RT4のリプレイ当籤確率はRT5と略同じであり、且つRT4は、特定リプレイ(図10の「特殊リプ」)が抽籤される遊技状態である。特定リプレイは、ボーナス図柄と小役図柄との組合せによって構成される。ここで当籤確率が略同じであるとは、例えば、遊技者がRT4とRT5との違いを認識し難い程度に当籤確率が同じであることをいい、(RT4のリプレイ当籤確率とRT5のリプレイ当籤確率との差の絶対値)/RT4のリプレイ当籤確率をR(%)とした場合、Rが50%以下であることが好ましく、30%以下であることがより好ましく、10%以下であることが更に好ましく、5%以下であることが特に好ましい。
本実施形態によれば、ボーナスに内部当籤しているか否かを予測し難いように構成されており、遊技の興趣を高めることができ、また遊技媒体の損失を防止することができ、さらにリール本来の停止出目による遊技の興趣を高めることができる。
本実施形態では、ボーナス非当籤のリーチ目リプの表示後にRT4遊技状態に移行し、RT4遊技状態が、所定回数(本実施形態では4回)の遊技を行った後に、RT0(一般遊技状態)に移行し、その後6択リプ正解により、ART(RT2)遊技状態に移行する場合について説明したが、本発明において、RT4遊技状態の終了条件は、特に限定されない。
本実施形態では、リプレイが順押しで入賞する場合について説明したが、本発明は、この例に限定されず、例えば、リプレイが挟み打ち又は変則打ちで入賞するように構成されていてもよい。
また、上述したような従来の遊技機では、遊技機本来のリールの停止出目に基づく面白みが欠けてしまっていた。
本発明は、以下の遊技機をも提供する。
複数の図柄が各々に配された複数のリールと、
開始操作の検出に基づいて、抽籤により、複数の役のなかから、内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段と、
前記複数のリールの各々の回転を行うリール回転制御手段と、
前記複数のリールの各々に対応して設けられ遊技者の停止操作を受け付ける複数の停止操作手段と、
前記停止操作手段により停止操作の検出が行われると、停止操作に対応するリールを停止制御するリール停止制御手段と、
特定の条件が成立した場合に、特別遊技状態に係る特別の図柄組合せを表示可能な状態を保持する特別遊技持越手段と、
前記特別の図柄組合せが表示された場合に、所定の終了条件が成立するまで前記特別遊技状態を作動させる特別遊技状態作動手段と、を備え、
前記特別遊技状態は、第1特別遊技状態及び第2特別遊技状態を有し、
前記第1特別遊技状態を作動させる契機となる第1特別の図柄組合せは、第1特別図柄のみで構成され、
前記第2特別遊技状態を作動させる契機となる第2特別の図柄組合せは、第2特別図柄のみで構成され、
前記特別遊技持越手段によって前記第1特別の図柄組合せを表示可能な状態が保持されている場合は第1特定遊技状態を作動させ、
前記特別遊技持越手段によって前記第2特別の図柄組合せを表示可能な状態が保持されている場合は第2特定遊技状態を作動させ、
前記第1特定遊技状態においては、前記内部当籤役決定手段により、第1特定役が決定され得るとともに、第2特定役が決定され得ず、
前記第2特定遊技状態においては、前記内部当籤役決定手段により、前記第2特定役が決定され得るとともに、前記第1特定役が決定され得ず、
前記第1特定役は、前記第1特別図柄を含まずに前記第2特別図柄と所定図柄との組合せによって構成され、
前記第2特定役は、前記第2特別図柄を含まずに前記第1特別図柄と所定図柄との組合せによって構成される、
ことを特徴とする遊技機。
該遊技機であって、
前記リール停止制御手段は、
前記内部当籤役決定手段により前記第1特定役が決定された場合に、前記複数のリールに対する停止操作の順序にかかわらず、前記複数のリールのうちの一のリール以外のリールの回転が停止した時点で、該一のリール以外の全てのリールで前記第2特別図柄が停止表示されるように、停止制御を行い、
前記内部当籤役決定手段により前記第2特定役が決定された場合に、前記複数のリールに対する停止操作の順序にかかわらず、前記複数のリールのうちの一のリール以外のリールの回転が停止した時点で、該一のリール以外の全てのリールで前記第1特別図柄が停止表示されるように、停止制御を行う、
ことを特徴とする。
このような遊技機によれば、リール本来の停止出目による遊技の興趣を高めることが可能な遊技機を提供することができる。